JP2009190932A - 燃料改質装置及び燃料改質ガスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】C2炭化水素などの副生物の生成を抑制し、発熱を生じることなく、小さい電気エネルギーで効率良く燃料を改質して水素を含有するガスを生成することができる燃料改質装置及び燃料改質ガスの製造方法を提供する。
【解決手段】気体状の燃料から水素を含有するガスを生成する燃料改質装置において、燃料改質装置1は、反応器2と、この反応器内2に対向して配置された一対の電極3,4と、この電極3,4間に電圧を印加する電圧印加手段7と、この電極3,4間に配置された触媒5と、この触媒5を支持する支持手段6とを備え、電極3,4間に放電形成最低電圧未満の電圧を印加し、気体状の燃料の存在下で電極3,4間に放電を生じさせないことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、炭化水素系燃料やアルコール系燃料などの気体状の燃料を改質して水素を含有するガスを生成する燃料改質装置及びこれを用いた燃料改質ガスの製造方法に関する。
従来、炭化水素系燃料やアルコール系燃料を改質して水素を生成する方法としては、触媒を用いた水蒸気改質法、部分酸化改質法、水蒸気改質と部分酸化改質を組み合わせたオートサーマル法などが知られている。
これらの触媒を用いた方法は、反応を開始するために、触媒を所定の温度まで上げる必要があり、装置の起動性や応答性が低いという欠点がある。
これらの欠点を改良した方法として、直流パルス放電を利用して燃料を改質する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。その他に、放電と触媒を組み合わせて、燃料を改質する方法も提案されている。この改質方法を用いた装置として、プラズマ放電の下流側にアルミニウム基材上にニッケルベースの触媒を備えた燃料変換器が提案されている(例えば、特許文献2)
特開2001−335302号公報 特表2003−507321号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように放電を利用して燃料を改質する方法では、投入する電気エネルギーが大きいという欠点がある。また、放電を利用した場合は、ラジカルを生成して反応が進むために、水素(H)以外に、C、C、CなどのC2炭化水素が副生されるという問題がある。
また、特許文献2に記載されているように放電と触媒とを組み合わせて燃料を改質する方法では、放電のみの場合に比べて電気エネルギーはやや小さいものの、依然として投入する電気エネルギーが大きいという欠点は残っている。また、放電を利用するために、やはりラジカルを生成して反応が進み、水素以外にC2炭化水素が副生されるという問題も残っている。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、C2炭化水素などの副生物の生成を抑制し、発熱を生じることなく、小さい電気エネルギーで効率良く燃料を改質して水素を含有するガスを生成することができる燃料改質装置及び燃料改質ガスの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、触媒を間に配置した一対の電極に、放電形成最低電圧未満の電圧を印加することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の燃料改質装置は、反応器と、この反応器内に対向して配置された一対の電極と、この電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、この電極間に配置された触媒と、この触媒を支持する支持手段とを備え、上記電極間に放電形成最低電圧未満の電圧を印加し、上記気体状の燃料の存在下で上記電極間に放電を生じさせないで、気体状の燃料から水素を含有するガスを生成する。
また、本発明の燃料改質ガスの製造方法は、反応器と、この反応器内に対向して配置された一対の電極と、この電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、この電極間に配置された触媒と、この触媒を支持する支持手段とを備えた燃料改質装置を用いて、この反応器内に気体状の燃料を供給する燃料供給工程と、電極間に放電形成最低電圧未満の電圧を印加して、上記気体状の燃料の存在下で上記電極間に放電を生じさせないようにして、燃料から水素を含有するガスを生成させる燃料ガス生成工程とを備えている。
本発明によれば、触媒を間に配置した一対の電極に、放電形成最低電圧未満の電圧を印加することによって、気体状の燃料の存在下で電極間に放電現象を生じさせないようにして、C2炭化水素などの副生物の生成を抑制すると共に、触媒の発熱を抑えて、小さい電気エネルギーで効率的に改質反応を促進して、水素の含有量を増大した燃料ガスを生成することができる。
以下、本発明の燃料改質装置を図面に基づき詳細に説明する。なお、本明細書において、濃度、含有量及び配合量などのついての「%」は、特記しない限り質量百分率を表すものとする。
図1は、本発明の燃料改質装置の好ましい実施形態の一例を示す概略構成図である。
図1に示すように、本例の燃料改質装置1は、反応器2と、反応器2内に対向して配置された一対の電極3,4と、この電極間3,4に電圧を印加する電圧印加手段(例えば電源)7と、この電極間3,4に配置された触媒5と、この触媒5を支持する支持手段6とを備えている。
本例の燃料改質装置1は、電極3,4に放電形成最低電圧未満の電圧が印加されるように電圧印加手段7から印加される電圧を制御する電圧制御手段8と、電極3,4間に配置された触媒5の温度を検出する触媒温度センサー9とを備えている。
また、本例の燃料改質装置1は、反応器2の外部に、燃料を貯留する燃料タンク10と、燃料タンク10内の燃料を蒸発器12に送る燃料ポンプ11と、燃料ポンプ11から送られた燃料を気体状にして反応器2に供給する蒸発器12を備えている。
本例の燃料改質装置1は、電圧印加手段7及び必要に応じて電圧制御手段8を用いることによって、電極3,4間に放電形成最低電圧未満の電圧を印加することができる。
本明細書において、放電形成最低電圧とは、気体状の燃料の存在下で、対向する一対の電極に電圧を印加した際に放電現象が生じる最低の電圧値を意味する。
電極間に印可する放電形成最低電圧未満の電圧は、放電形成最低電圧の5〜90%の電圧が好ましく、5〜20%の電圧がより好ましい。
例えば、放電形成最低電圧が1.5kVである場合は、電極に印加される電圧は、好ましくは0.075〜1.35kV、より好ましくは0.075〜0.30kVである。
電極に印加される電圧が、放電形成最低電圧の5%未満であると、電圧が小さすぎて、燃料の改質が良好に行われない場合がある。電圧が、放電形成最低電圧の90%を超えると、反応ガスの組成の変化などにより放電が生成してしまう可能性がある。
本例の燃料改質装置1は、気体状の燃料の存在下で電極3,4間に放電形成最低電圧未満の電圧を印加することによって、燃料中にラジカルが生成されにくくなり、ラジカル反応の進行によって生成されるC2炭化水素の副生を抑制して、水素リッチな燃料ガスに改質することができる。
また、本例の燃料改質装置1は、触媒温度センサー9によって、電圧印加時の触媒5の温度を検出し、触媒5が発熱していないことを確認することができる。
本例の燃料改質装置1は、電極3,4に印加される電圧が、放電形成最低電圧未満の電圧であるため、触媒が発熱することなく、電気エネルギーを効率的に利用して小さい電気エネルギーで改質反応を促進することができる。
本例の燃料改質装置1において、電極3,4は、反応器2内で所定の距離で離隔して対向して配置されており、電極3,4のいずれか一方が接地(アース)されていることが好ましい。図1においては、電極4が接地(アース)されている。
電極の材質としては、気体状の燃料や改質したガスと反応しないものであれば特に限定されないが、例えばアルミと銅とのアルミ合金、ステンレス、チタニウム合金などを使用することができる。
一対の電極3,4間の距離は、放電形成最低電圧未満の電圧が印加された場合に、気体状の燃料の改質反応が進行する距離であれば特に限定されない。一般的に、電極3,4間は、3〜30mm程度に設定されている。
触媒5は、反応器2内に対向して配置された一対の電極3,4の少なくとも一方と接触していることが好ましい(図1に示す例では電極4)。
更に、触媒5は、対向する一対の電極のうち、接地(アース)されている接地側電極に接触していることがより好ましい(図1に示す例では電極4)。
触媒5は、一対の電極3,4の間の距離(電極間距離)の好ましくは5〜99%、より好ましくは10〜95%、更に好ましくは15〜90%に相当する空間を占有するように配置される。なお、本明細書において、対向する一対の電極の電極間距離(100%)のうち、触媒が占有する空間を触媒の占有率(%)とも称する。
図2は触媒の占有率が80%であり、図3は触媒の占有率が5%である状態を模式的に示す図である。
触媒が電極間距離の5%未満の空間しか占有していない場合は、触媒の量が少ないために電極間に存在する燃料を効率的に改質することが難しくなる。触媒が電極間距離の99%を超える空間を占有している場合は、触媒の導電性の影響を受けて環境雰囲気の制御が難しくなる。
触媒としては、気体状の燃料の改質反応を促進するものであれば、特に限定されないが、例えばPt、Rh、Pd、Ru、Ir、Ni、Co、CeO、CoO、Co、CuO、ZnO、Mn、Bi、SnO、Fe、Fe、TiO、Nb、MgO、ZrO、La、Sm、Al、SiO及びCaOから成る群より選ばれた少なくとも1種を含むことが好ましく、2種以上のものを併用してもよい。
触媒の使用量は、特に限定されるものではなく、気体状の燃料の供給量などから適宜量を算出すればよい。
例えば、燃料としてエタノールを0.5mmol/minの速度で、アルゴン(Ar)をキャリヤガスとして40ml/minの速度で供給し、触媒としてPt及びCeOを使用する場合は、この触媒を電極間に100mgを配置することができる。
触媒5は、支持手段6で支持されて対向する一対の電極間に配置される。
支持手段6を一対の電極の少なくとも一方に配置することによって、触媒5を一対の電極の一方に接触するように配置することができる。また、支持手段を一対の電極の両方に接触するように配置し、支持手段に担持させる触媒の量を変化させることによって、触媒が一方の電極に接触し、他方の電極に接触しないように配置することも可能である。
支持手段としては、例えば支持手段上にペレット状の触媒を支持することできるセラミック多孔板や皿状の支持板等を使用してもよく、触媒を担持することができる多孔状の担体を用いてもよい。
本例の燃料改質装置1において、燃料タンク10に貯留された燃料は、燃料ポンプ11によって蒸発器12に送られ、燃料が蒸発器12内で気化されて気体状の燃料となって、反応器2の燃料供給口2aから反応器2内に供給される。
反応器2内に供給された燃料は、電極3,4に印加された放電形成電圧未満の電圧及び触媒5によって、C2炭化水素の副生が抑制されて、燃料中の水素の含有量が増大するように改質され、水素リッチな燃料ガスとなって反応器2の燃料排出口2bから排出される。
改質された燃料ガスは、水素(H)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO)、メタン(CH)を含有する混合ガスである。
改質される燃料としては、例えば炭化水素系化合物やアルコール類等が挙げられる。
炭化水素系化合物としては、例えばメタン、プロパン、ブタン、ヘプタン、ヘキサン等の軽質炭化水素や、イソオクタン、ガソリン、灯油、ナフサ等の石油系炭化水素が挙げられる。
また、アルコール類としては、例えば炭素数1〜3のアルコールが挙げられる。
改質される燃料としては、メタノールやエタノールなどを使用することが好ましい。
本例の燃料改質装置1には、改質する燃料や改質方法に応じて、酸素供給手段や水供給手段を備えていてもよく、更に必要に応じて加熱器や予熱器などを備えていてもよい。
また、本例の燃料改質装置1は、例えば燃料を連続的に触媒に接触させる連続流通方式に適用することが好ましい。
本発明の燃料改質ガスの製造方法は、反応器2内に、気体状の燃料を供給する燃料供給工程と、一対の電極3,4に放電形成最低電圧未満の電圧を印加して、上記気体状の燃料の存在下で電極間3,4に放電を生じさせないようにして、燃料から水素を含有するガスを生成させる燃料ガス生成工程とを備えている(図1参照)。
また、燃料改質ガスの製造方法は、電極3,4間に印加する電圧を、放電形成最低電圧未満に制御する電圧制御工程を備えていることが好ましい。
本例の燃料改質ガスの製造方法によれば、放電形成最低電圧未満の電圧が電極3,4に印加されることによって、気体状の燃料の存在下で電極3,4間に放電が生じなくなり、気体状の燃料中にラジカルが生成されにくくなるため、C2炭化水素の副生を抑制して、燃料中の水素含有量を増大することができ、水素リッチな燃料ガスに改質することができる。
燃料ガスの改質は、圧力を加えて行ってもよい。例えば反応器内の圧力を、好ましくは10KPa・G〜5MPa・G、より好ましくは10KPa・G〜1MPa・Gにして、燃料の改質を行ってもよい。圧力を加えることによって、燃料の改質反応を促進することができる。
また、燃料ガスの改質は、加温して行ってもよい。例えば反応器内の雰囲気温度を、好ましくは100〜500℃、より好ましくは200〜450℃、更に好ましくは250〜350℃にして、燃料の改質反応を行ってもよい。
反応器2内の雰囲気温度を好適な温度範囲にするためには、例えば、燃料を気体状にする際に、燃料自体を加熱して、加熱された気体状の燃料を反応器2内に供給することによって、反応器2内の雰囲気温度を好適な温度範囲にすることができる。その他に、触媒を加熱して反応器2内の雰囲気温度を好適な温度範囲にしてもよい。
本発明の燃料改質装置及び燃料改質ガスの製造方法により製造された燃料ガスは、燃料電池の燃料や化学工業用原料などとして使用できる。特に、本発明の燃料改質装置及び燃料改質ガスの製造方法により製造された燃料ガスは、C2炭化水素による被毒を受けやすい燃料電池用の燃料として好適に使用することができる。
また、本発明の燃料改質装置は、内燃機関の燃料効率を向上させるための予備改質装置としても有用である。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例において、アルミと銅のアルミ合金製の電極3,4を備え、電極間距離が5mmである燃料改質装置1を使用した(図1参照)。
また、触媒5として、Pt/CeO100mg使用し、電極間距離の80%に相当する空間を占有するようにした(触媒の占有率:80%、図2参照)。
改質する燃料としてエタノールを使用し、このエタノールを0.5mmol/minの速度で、アルゴン(Ar)をキャリヤガスとして40ml/minで反応器2内に供給し、電極3,4に放電形成最低電圧(1.5kV)の10%の電圧(0.15kV)を印加して、触媒温度200℃で、燃料の改質を行った。
燃料改質装置1から排出された燃料改質ガスをガスクロマトグラフ(島津社製、GC14B)で分析し、原料の転化率と、燃料改質ガス中の水素(H)、一酸化炭素(CO)、メタン(CH)、二酸化炭素(CO)及びC2炭化水素(C、C、C)の含有率(体積%)を測定した。結果を表1に示す。なお、原料の転化率は、次式(1)に従って算出した。
原料の転化率(%)=消費された原料(モル)/供給した原料(モル)×100 …(1)
(比較例1)
電極に電圧を印加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして燃料の改質を行い、排出された燃料ガスを測定した。結果を表1に示す。
(比較例2)
電極に放電形成最低電圧(1.5kV)を印加し、電極間に触媒を配置しなかったこと以外は、実施例1と同様にして燃料の改質を行い、排出された燃料ガスを測定した。結果を表1に示す。
(比較例3)
電極に放電形成最低電圧(1.5kV)を印加したこと以外は、実施例1と同様にして燃料の改質を行い、排出された燃料ガスを測定した。結果を表1に示す。
(実施例2〜5)
実施例2は放電形成最低電圧の5%の電圧(0.075kV)、実施例3は放電形成最低電圧の20%の電圧(0.3kV)、実施例4は放電形成最低電圧の90%の電圧(1.35kV)、実施例5は放電形成最低電圧の3%の電圧(0.045kV)の電圧を印加したこと以外は、実施例1と同様にして燃料の改質を行い、排出された燃料改質ガスを測定した。結果を表1に示す。
(実施例6〜8)
実施例6は触媒の占有率を5%(図3参照)、実施例7は触媒の占有率を99%、実施例8は触媒の占有率を3%にしたこと以外は、実施例1と同様にして燃料の改質を行い、排出された燃料改質ガスを測定した。結果を表1に示す。
Figure 2009190932
(結果の考察)
表1の実施例1〜4に示すように、放電形成最低電圧未満の電圧を電極に印加することによって、C2炭化水素が副生されることなく、原料の転化率が高くなり、水素リッチな燃料ガスに改質することができた。なお、実施例5のように、電極に印加した電圧が、放電形成最低電圧の5%未満の電圧であると、原料の転化率も低くなり、C2炭化水素が若干副生された。
また、実施例1,6,7のように、触媒の占有率が5〜99%であると、C2炭化水素が副生されることなく、原料の転化率が高くなり、水素リッチな燃料ガスに改質することができた。なお、実施例8のように、触媒の占有率が5%未満であると原料の転化率も低くなり、C2炭化水素が若干副生された。
これに対して電圧を印加しない場合(比較例1)は、原料の転化率が低く、C2炭化水素も副生された。
また、電極間に触媒を配置していない場合(比較例2)は、放電形成最低電圧以上の電圧を印加しても原料の転化率が実施例1よりも低く、C2炭化水素としてCが4体積%、Cが1体積%、Cが8体積%副生された。
電極間に触媒を配置して放電形成最低電圧以上の電圧を印加した場合(比較例3)は、原料の転化率が53体積%と高いものの、C2炭化水素としてCが2体積%、Cが5体積%副生された。
(実施例9、比較例4)
触媒温度を200℃にしたこと以外は、実施例1及び比較例1と同様にして、気体状の燃料の改質を行った。図4(a)に比較例4の触媒の熱画像、図4(b)に実施例9の触媒の熱画像を示す。
図4に示すように、電圧を印加していない比較例4の触媒(a)と、放電形成最低電圧未満の電圧を印可した実施例9の触媒(b)とでは、両者共に殆ど触媒の温度が変化していない。それにも拘わらず、実施例9の原料の転化率が20%と、比較例4の原料の転化率2%の10倍となっている。この結果から、電極に印可された電気エネルギーが、触媒から熱として放出されるのではなく、効率的に改質反応に使われていることが推測できた。
本発明の燃料改質装置の好ましい実施形態の一例を示す概略構成図である。 電極間距離の80%に相当する空間を占有する触媒を配置した燃料改質装置の一部を示す図である。 電極間距離の5%に相当する空間を占有する触媒を配置した燃料改質装置の一部を示す図である。 (a)電圧を印可していない触媒の熱画像(200℃)を示す図であり、(b)放電形成最低電圧未満の電圧を印可した触媒の熱画像(200℃)を示す図である。
符号の説明
1 燃料改質装置
2 反応容器
2a 燃料ガス供給口
2b 燃料ガス排出口
3 電極(電圧印加側)
4 電極(接地側)
5 触媒
6 支持手段
7 電圧印加手段
8 電圧制御手段
9 触媒温度センサー
10 燃料タンク
11 燃料ポンプ
12 蒸発器

Claims (11)

  1. 気体状の燃料から水素を含有するガスを生成する燃料改質装置において、
    反応器と、この反応器内に対向して配置された一対の電極と、この電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、この電極間に配置された触媒と、この触媒を支持する支持手段とを備え、
    上記電極間に放電形成最低電圧未満の電圧を印加し、上記気体状の燃料の存在下で上記電極間に放電を生じさせないことを特徴とする燃料改質装置。
  2. 上記電極間に印加する電圧を、上記放電形成最低電圧未満に制御する電圧制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料改質装置。
  3. 上記触媒の温度を検出する触媒温度センサーを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料改質装置。
  4. 上記放電形成最低電圧未満の電圧が、該放電形成最低電圧の5〜90%の電圧であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の燃料改質装置。
  5. 上記触媒が、上記電極の少なくとも一方と接触していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の燃料改質装置。
  6. 上記触媒の一方が接地されており、この接地側電極に上記触媒が接触していることを特徴とする請求項5に記載の燃料改質装置。
  7. 上記触媒が、上記電極間距離の5〜99%に相当する空間を占有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の燃料改質装置。
  8. 上記触媒は、Pt、Rh、Pd、Ru、Ir、Ni、Co、CeO、CoO、Co、CuO、ZnO、Mn、Bi、SnO、Fe、Fe、TiO、Nb、MgO、ZrO、La、Sm、Al、SiO及びCaOから成る群より選ばれた少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の燃料改質装置。
  9. 上記燃料は、炭化水素及び/又はアルコールであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つの項に記載の燃料改質装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つの項に記載の燃料改質装置の反応器内に、気体状の燃料を供給する燃料供給工程と、一対の電極間に放電形成最低電圧未満の電圧を印加して、気体状の燃料の存在下で電極間に放電を生じさせないようにして、燃料から水素を含有するガスを生成させる燃料ガス生成工程とを備えたことを特徴とする燃料改質ガスの製造方法。
  11. 上記一対の電極間に印加する電圧を、上記放電形成最低電圧未満に制御する電圧制御工程を備えたことを特徴とする請求項10に記載の燃料改質ガスの製造方法。
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