JP2009190145A - ウエハ研磨装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外縁がギア部2aとされ、ウエハSが収納される保持孔2bが形成された円板状のキャリア2と、ギア部を介してキャリアに噛合され、該キャリアを自転させながら軸線回りに公転させる遊星歯車機構と、中心が刳り貫かれた環状に形成され、キャリアの一部を露出させた状態で該キャリアの上下に配置されて、保持孔に収納されたウエハに所定の荷重を加えながら該ウエハを両面から挟み込む上定盤及び下定盤5と、を備え、上定盤及び下定盤は、両定盤の内周面及び外周面からの最大飛び出し量Xを7mm以上13mm以下の範囲内に規制した状態でキャリアを露出させるように内径及び外径が設定されていることを特徴とするウエハ研磨装置を提供する。
【選択図】図3
Description
ところで、この圧電振動片は、水晶、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム等の各種の圧電体から形成されている。具体的には、圧電体の原石を切断してウエハにした後、該ウエハを所定の厚みまで研磨加工する。そして、研磨加工されたウエハを洗浄、乾燥させた後、フォトリソ技術によりエッチング加工して圧電振動片の外形を形成すると共に、所定の金属膜をパターニングして電極を形成する。これにより、1枚のウエハから一度に複数の圧電振動片を作製することができる。
この研磨加工は、一般的に研磨装置を利用して行われている(特許文献1、2及び3参照)。ここで、従来の研磨装置について図23及び図24を参照して簡単に説明する。
また、上定盤204には、図24に示すように、両定盤204、205の間に研磨液を供給するための供給路204aが複数(数十個)形成されている。そして、図示しない供給ホースを介して研磨液が供給路204aに供給されるようになっている。これにより、両定盤204、205の間に各供給路204aを介して研磨液を供給することができ、研磨液を利用してウエハSを研磨することができるようになっている。また、研磨液としては、微小な粒径の研磨剤(遊離砥粒)が混入されたものが使用され、この研磨剤よるウエハ表面の微細な破壊で研磨が進行する。
まず、上定盤204と下定盤205とを離間させた状態で、各キャリア203に複数枚のウエハSをセットする。セット後、上定盤204を所定の荷重でウエハSに押し付けた状態で、該ウエハSを両定盤204、205で挟み込む。そして、供給路204aを介して両定盤204、205の間に研磨液を供給しながら、サンギア201、インターナルギア202を駆動させてキャリア203を自転及び公転させる。この際、上述したようにキャリア203の一部は、上定盤204及び下定盤205から飛び出して、露出した状態になっている。また、これと同時に下定盤205を回転させる。これにより、キャリア203に保持されたウエハSの両面を研磨することができる。
始めに、電子機器の小型化に伴って、これら電子機器に搭載される圧電振動子のさらなる小型化が求められており、圧電振動片自体の小型化が要求されている。ここで、圧電振動片の厚みは、上述したようにウエハSの厚みに依存されるため、ウエハS自身のさらなる薄型化が求められている。つまり、ウエハSをできるだけ薄く、しかも高品質に仕上げることが今後要求される。
しかしながら、薄型化されたキャリア203は、機械的強度がどうしても弱くなってしまい、容易に撓んでしまう傾向があった。この結果、キャリア203の両定盤204、205から飛び出している部分に撓みが発生してしまっていた。そのため、サンギア201及びインターナルギア202よりキャリア203が脱落し、クラッシュ(設備トラブル)が発生してしまうことがあった。このため、研磨作業を一時停止せざるを得なかった。
また、抜け出たウエハSが、研磨装置200内で巻き込まれることによってクラッシュが発生する恐れもあった。よって、この場合も研磨作業を一時停止せざるを得なかった。
本発明に係るウエハ研磨装置は、ウエハの両面を研磨して、該ウエハの厚みを所定の厚みに調整するウエハ研磨装置であって、外縁がギア部とされ、前記ウエハが収納される保持孔が形成された円板状のキャリアと、前記ギア部を介して前記キャリアに噛合され、該キャリアを自転させながら軸線回りに公転させる遊星歯車機構と、中心が刳り貫かれた環状に形成され、前記キャリアの一部を露出させた状態で該キャリアの上下に配置されて、前記保持孔に収納された前記ウエハに所定の荷重を加えながら該ウエハを両面から挟み込む上定盤及び下定盤と、を備え、前記上定盤及び前記下定盤が、両定盤の内周面及び外周面からの最大飛び出し量を7mm以上13mm以下の範囲内に規制した状態で前記キャリアを露出させるように内径及び外径が設定されていることを特徴とするものである。
また、このウエハ研磨装置によれば、キャリアの厚さを50μm〜150μm程度にしても上述した作用効果を奏することができるので、ウエハをこの厚みと略等しい厚みまで薄く研磨することができる。
本実施形態のウエハ研磨装置1は、図1に示すように、研磨液Wを供給しながらウエハSの両面を研磨して、該ウエハSの厚みを所定の厚みに調整する装置であって、キャリア2と、遊星歯車機構3と、上定盤4と、下定盤5と、研磨液供給手段6と、を備えている。
これらサンギア11及びインターナルギア12は、図示しない駆動源により共に反時計方向に回転するようになっている。この際、サンギア11及びインターナルギア12の回転速度は、それぞれ別々の速度で回転するように調整されている。これにより、各キャリア2は、時計方向に自転しながら、軸線Lを中心に反時計方向に公転するようになっている。つまり、サンギア11及びインターナルギア12は、ギア部2aを介してキャリア2に噛合され、該キャリア2を自転させながら軸線L回りに公転させる上記遊星歯車機構3として機能する。
また、リングプレート16には、複数のパウダーホース18の基端側が固定されている。この際、各パウダーホース18は、溝部15a内に連通した状態で固定されている。これにより、溝部15a内に一旦貯留された研磨液Wは、溝部15aからパウダーホース18内に流れ、パウダーホース18の先端に向かって流れるようになっている。
一方、上定盤4に形成された貫通路4aの内径は、継手20の外径よりも若干大きいサイズとされている。これにより、継手20を貫通路4a内に嵌め込んで嵌合固定できるようになっている。この際、継手20に形成されたストップリング20aが上定盤4の上面に接触するので、継手20は安定に固定されるようになっている。
このように、継手20を介して上定盤4の貫通路4aに固定されたパウダーホース18によって、両定盤4、5の間に研磨液Wを供給することができるようになっている。なお、図1及び図2では、図を見易くするために継手20の図示を省略している。
また、回収パン21には、フィルタ26が設けられており、回収した研磨液Wに含まれるウエハSの研磨加工粉を除去している。これにより、常に清浄な研磨液Wを両定盤4、5の間に供給し続けることができるようになっている。
まず、上定盤4を下定盤5から離間するようにポール14に沿って上方に移動させた後、キャリア2の保持孔2b内にウエハSを収納して保持させる。ウエハSを保持した後、ポール14に沿って上定盤4を下降させ、保持孔2bに保持されたウエハSの両面を上定盤4と下定盤5とで所定の荷重を加えながら挟み込む。これにより、ウエハSは、両定盤4、5の表面に接着された研磨用パッドPに挟み込まれた状態となる。この際、キャリア2は、一部が両定盤4、5の内周面及び外周面から外側に飛び出して露出した状態となっている。
また、本実施形態では、ウエハSを研磨する際に、下定盤5をキャリア2の公転方向とは反対方向に向けて回転させているので、より効率良くウエハSを研磨することができる。
このように、一度供給した研磨液Wを廃棄して無駄にするのではなく、再度有効利用できるので、研磨液Wに費やすコストの低減化を図ることができる。しかも、フィルタ26を利用して研磨加工粉を除去できるので、常に清浄な研磨液Wだけを安定して供給し続けることができ、高精度な研磨を行うことができる。
圧電振動子30は、図8に示すように、圧電振動片31と、該圧電振動片31を内部に収納するケース32と、圧電振動片31をケース32内に密閉させる気密端子であるプラグ33と、を備えている。
この圧電振動片31は、平行に配置された一対の振動腕部40、41と、該一対の振動腕部40、41の基端側を一体的に固定する基部42と、一対の振動腕部40、41の外表面上に形成されて一対の振動腕部40、41を振動させる第1の励振電極43と第2の励振電極44とからなる励振電極45と、第1の励振電極43及び第2の励振電極44に電気的に接続されたマウント電極46、47とを有している。
なお、上述した励振電極45、引き出し電極49、50及びマウント電極46、47は、例えば、クロム(Cr)と金(Au)との積層膜であり、水晶と密着性の良いクロム膜を下地として成膜した後に、表面に金の薄膜を施したものである。但し、この場合に限られず、例えば、クロムとニクロム(NiCr)の積層膜の表面にさらに金の薄膜を積層しても構わないし、クロム、ニッケル、アルミニウム(Al)やチタン(Ti)等の単層膜でも構わない。
ステム60は、金属材料で環状に形成されたものである。また、充填材62の材料としては、例えば、ホウ珪酸ガラスである。また、リード端子61の表面及びステム60の外周には、それぞれ同材料の図示しないメッキが施されている。
まず、圧電振動片31の元となるウエハSを作製するウエハS作製工程について説明する。このウエハS作製工程は、原石を切断してウエハSにすると共に、該ウエハSを複数回研磨しながら最終的に所定の厚み、例えば150μmの厚みに調整する工程である。
次いで、ガラス上に固定された原石を、ワイヤーソーのワークテーブルにセットする。そして、測定した上記切断角度に沿って、原石をワイヤーソー(例えば、線径が約160μmの高張力線)を用いて約220μmの厚みに切断する(S2)。
まず、ラッピングを行う前に、ウエハSの側面研磨を行う(S3)。これにより、外周を滑らかに仕上げて、ウエハSの割れや欠け等の発生を抑制することができる。続いて、図示しない両面ラップ装置によりウエハSの両面をラッピング(粗加工)して研磨する(S4)。このラッピングによって、厚みを約220μmから約180μmまで薄くする。
そして、ポリッシングが終了した後、再び洗浄を行う(S8)。即ち、ウエハSをバスケットに収納した後、超音波洗浄と純水洗浄とを繰り返し行って洗浄を行う。なお、ポリッシングが終了したウエハSは、次工程に移行するまでの間、純水等に漬浸した状態で保管することが好ましい。
次いで、ウエハSをバスケットに収納した後、純水や60℃程度の温度に加熱した温純水や超純水にバスケットを漬浸して、ウエハSの洗浄を行う(S10)。洗浄した後、ウエハSをスピン乾燥機等で脱水する。脱水後、真空中でウエハSを加熱して、吸着した水分を脱利させて乾燥させる。なお、乾燥後は、N2デシケータにウエハSを保管することが好ましい。
まず、研磨後のウエハSをフォトリソ技術によりエッチングして、複数の圧電振動片31の外形形状をパターニングする外形形成工程を行う(S20)。この工程について、具体的に説明する。
始めに、ポリッシングが終了したウエハSを準備(S21)した後、図15に示すようにウエハSの両面にエッチング保護膜70をそれぞれ成膜する(S22)。このエッチング保護膜70としては、例えば、クロム(Cr)を数μm成膜する。次いで、エッチング保護膜70上に図示しないフォトレジスト膜を、フォトリソ技術によってパターニングする。この際、圧電振動片31の周囲を囲むようにパターニングする。そして、このフォトレジスト膜をマスクとしてエッチング加工を行い、マスクされていないエッチング保護膜70を選択的に除去する。そして、エッチング加工後にフォトレジスト膜を除去する。これにより、図16及び図17に示すように、エッチング保護膜70を上述した形状にパターニングすることができる(S23)。つまり、圧電振動片31の外形形状、即ち、一対の振動腕部40、41及び基部42の外形形状に沿ってパターニングすることができる。またこの際、複数の圧電振動片31の数だけパターニングを行う。なお、図17から図22は、図16に示す切断線D−D線に沿った断面を示す図である。
まず、図19に示すように、エッチング保護膜70上にフォトレジスト膜71をスプレー塗布等により成膜する(S31)。そして、このフォトレジスト膜71を、フォトリソ技術によってパターニングする。この際、図20に示すように、溝部48の領域を空けた状態で圧電振動片31の外形形状に沿ってパターニングする(S32)。そして、パターニングされたフォトレジスト膜71をマスクとしてエッチング加工を行い、マスクされていないエッチング保護膜70を選択的に除去する(S33)。そして、エッチング加工後にフォトレジスト膜71を除去する。これにより、図21に示すように、既にパターニングされたエッチング保護膜70を、溝部48の領域を空けた状態でさらにパターニングすることができる。
次いで、ウエハSと圧電振動片31とを連結していた連結部を切断して、複数の圧電振動片31をウエハSから切り離して小片化する切断工程を行う(S42)。これにより、所定の厚みに調整されたウエハSから、励振電極45、引き出し電極49、50及びマウント電極46、47の各電極が形成された圧電振動片31を一度に複数製造することができる。
次いで、ステム60内に、リード端子61及び充填材62をそれぞれセットするセット工程を行う(S52)。まず、作製したステム60を、図示しない専用の治具にセットした後、予めリング状に焼結された充填材62をステム60の内部にセットすると共に、充填材62を貫通するようにリード端子61をセットする。
このように、下地金属膜及び仕上金属膜からなる金属膜を被膜させることで、インナーリード61aと圧電振動片31との接続を可能にすることができる。また、圧電振動片31の接続だけでなく、ステム60の外周に被膜された金属膜が柔らかく弾性変形する特性を有しているので、ステム60とケース32との冷間圧接を可能にすることができ、気密接合を行うことができる。
なお、バンプ接続する際に、加熱・加圧を行ってマウントしたが、超音波を利用してバンプ接続を行っても構わない。
なお、この工程を行う前に、圧電振動片31、ケース32及びプラグ33を十分に加熱して、表面吸着水分等を脱離させておくことが好ましい。
いずれにしても、薄型化されたウエハSを用いることができるので、該ウエハSから製造される製品の薄型化を図ることができる。
2a…ギア部
2b…保持孔
2…キャリア
3…遊星歯車機構
4…上定盤
5…下定盤
L…軸線
S…ウエハ
X…最大飛び出し量
Claims (1)
- ウエハの両面を研磨して、該ウエハの厚みを所定の厚みに調整するウエハ研磨装置であって、
外縁がギア部とされ、前記ウエハが収納される保持孔が形成された円板状のキャリアと、
前記ギア部を介して前記キャリアに噛合され、該キャリアを自転させながら軸線回りに公転させる遊星歯車機構と、
中心が刳り貫かれた環状に形成され、前記キャリアの一部を露出させた状態で該キャリアの上下に配置されて、前記保持孔に収納された前記ウエハに所定の荷重を加えながら該ウエハを両面から挟み込む上定盤及び下定盤と、を備え、
前記上定盤及び前記下定盤は、両定盤の内周面及び外周面からの最大飛び出し量を7mm以上13mm以下の範囲内に規制した状態で前記キャリアを露出させるように内径及び外径が設定されていることを特徴とするウエハ研磨装置。
Priority Applications (1)
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JP2008035383A JP2009190145A (ja) | 2008-02-16 | 2008-02-16 | ウエハ研磨装置 |
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2008
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