JP2009061526A - ウエハ研磨装置、ウエハ研磨方法、圧電振動子の製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 研磨液Wを供給しながらウエハの両面を研磨して、該ウエハの厚みを所定の厚みに調整するウエハ研磨装置であって、外縁がギア部41aとされ、ウエハが収納される保持孔が形成された円板状のキャリア41と、ギア部を介してキャリアに噛合され、該キャリアを自転させながら軸線回りに公転させる遊星歯車機構と、キャリアの一部を露出させた状態で該キャリアの上下に配置され、保持孔に収納されたウエハに所定の荷重を加えながら該ウエハを両面から挟み込むリング状の上定盤43及び下定盤と、上定盤の外周面上又は内周面のうち少なくともいずれか一方の面上を伝わらせながら露出したキャリアの上面に研磨液を供給する研磨液供給手段と、を備えているウエハ研磨装置を提供する。
【選択図】 図9
Description
ところで、この圧電振動片は、水晶、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム等の各種の圧電体から形成されている。具体的には、圧電体の原石を切断してウエハにした後、該ウエハを所定の厚みまで研磨加工する。そして、研磨加工されたウエハを洗浄、乾燥させた後、フォトリソ技術によりエッチング加工して圧電振動片の外形を形成すると共に、所定の金属膜をパターニングして電極を形成する。これにより、1枚のウエハから一度に複数の圧電振動片を作製することができる。
この研磨加工は、一般的に研磨装置を利用して行われている(特許文献1参照)。ここで、従来の研磨装置について図32から図34を参照して簡単に説明する。
また、上定盤204には、図33及び図34に示すように、両定盤204、205の間に研磨液Wを供給するための供給路204aが複数(数十個)形成されている。具体的には、半径R1の内側円、半径R2の中間円、半径R3の外側円に沿って所定間隔毎に形成されている。そして、図示しない供給ホースを介して研磨液Wが供給路204aに供給されるようになっている。これにより、両定盤204、205の間に各供給路204aを介して研磨液Wを供給することができ、研磨液Wを利用してウエハSを研磨することができるようになっている。
まず、上定盤204と下定盤205とを離間させた状態で、各キャリア203に複数枚のウエハSをセットする。セット後、上定盤204を所定の荷重でウエハSに押し付けた状態で、該ウエハSを両定盤204、205で挟み込む。そして、供給路204aを介して両定盤204、205の間に研磨液Wを供給しながら、サンギア201、インターナルギア202を駆動させてキャリア203を自転及び公転させる。また、これと同時に下定盤205を回転させる。これにより、キャリア203に保持されたウエハSの両面を鏡面研磨することができ、ウエハSの厚みを所定の厚みに仕上げることができる。
始めに、近年の技術進歩により、ウエハSの大型化が年々進んでいる。また、電子機器の小型化に伴って、これら電子機器に搭載される圧電振動子のさらなる小型化が求められており、圧電振動片自体の小型化が要求されている。ここで、圧電振動片の厚みは、上述したようにウエハSの厚みに依存されるため、ウエハS自身のさらなる薄型化が求められている。例えば、音叉型の圧電振動片を作製する場合には、ウエハSの厚みとして100μmから130μm程度の厚みが要求される。つまり、大型化したウエハSをできるだけ薄く、しかも高品質に仕上げることが今後要求される。
なお、鏡面研磨が進んでウエハSの厚みが若干減ったとしても、図38に示すように、依然としてウエハSの表面とキャリア203の表面との間に十分な隙間H1があるため、供給路204aの真下にキャリア203が位置したとしてもやはり研磨液Wを供給することができる。
また、図41に示すように、供給路204aの真下からキャリア203がずれたとしても、上定盤204と下定盤205との間はウエハSの厚み分である140μm程度の隙間H3しか空いてないので、やはり研磨液Wが供給され難く、研磨に必要な量を安定且つ十分に供給することが困難なものであった。
つまり、従来の研磨装置200では、大型化した薄いウエハSを鏡面研磨することは困難であった。そのため、薄型化した圧電振動片を製造することが困難であった。また、研磨液Wが流れない場合には、意図しない途中の経路で研磨液Wが溢れだす恐れがあり、研磨作業の一時中断が予想される。従って、効率の良い作業を行うことができない。
また、別の目的としては、ウエハ研磨方法を利用して圧電振動子を製造する圧電振動子の製造方法、該製造方法で製造された圧電振動子、該圧電振動子を有する発振器、電子機器及び電波時計を提供することである。
本発明に係るウエハ研磨装置は、研磨液を供給しながらウエハの両面を研磨して、該ウエハの厚みを所定の厚みに調整するウエハ研磨装置であって、外縁がギア部とされ、前記ウエハが収納される保持孔が形成された円板状のキャリアと、前記ギア部を介して前記キャリアに噛合され、該キャリアを自転させながら軸線回りに公転させる遊星歯車機構と、中心が刳り貫かれた円板状に形成され、前記キャリアの一部を露出させた状態で該キャリアの上下に配置されて、前記保持孔に収納された前記ウエハに所定の荷重を加えながら該ウエハを両面から挟み込む上定盤及び下定盤と、前記上定盤の外周面又は内周面のうち少なくともいずれか一方の面上を伝わらせながら、露出した前記キャリアの上面に前記研磨液を供給する研磨液供給手段と、を備えていることを特徴とするものである。
その結果、従来研磨が困難であった、大型化した薄いウエハを研磨する場合であっても、研磨に必要な量の研磨液を十分に供給することができる。従って、割れや欠け等の破損を防止しながら大型化した薄いウエハの両面を鏡面研磨することができ、所定の厚みに高精度に調整することができる。また、従来のように研磨液が意図しない途中の経路で溢れることがないので、研磨作業を一時中断することなく、効率の良い作業を行うことができる。
次いで、複数の圧電振動片の外表面上に電極膜をパターニングして、励振電極、引き出し電極及びマウント電極の各電極をそれぞれ形成する電極形成工程を行う。そして、複数の圧電振動片をウエハから切り離して固片化する切断工程を行う。これにより、所定の厚みに調整されたウエハから、励振電極、引き出し電極及びマウント電極が外表面上に形成された圧電振動片を一度に複数製造することができる。
特に、ウエハ研磨方法により、大型化したウエハをできるだけ薄くしかも高精度に両面研磨して所定の厚みに高精度に仕上げることができるので、該ウエハを利用して製造した圧電振動片に関しても、薄型化を図ることができる。その結果、圧電振動子自体の薄型化を図ることができる。
また、破損が防止された大型のウエハを利用することができるので、取り個数を増やすことができ、1枚のウエハからより多くの圧電振動子を効率良く製造することができる。
また、本発明に係る圧電振動子の製造方法によれば、上述したウエハ研磨方法で研磨されたウエハを利用するので、薄型化した圧電振動子を効率良く製造することができる。
また、本発明に係る圧電振動子によれば、上述した製造方法により製造されているので、従来のものに比べてさらなる薄型化を図ることができる。
また、本発明に係る発振器、電子機器及び電波時計によれば、上記圧電振動子を備えているので、同様に薄型化を図ることができる。
本実施形態の圧電振動子1は、図1から図4に示すように、圧電振動片2と、該圧電振動片2を内部に収納するケース3と、圧電振動片2をケース3内に密閉させる気密端子であるプラグ4と、を備えている。
この圧電振動片2は、平行に配置された一対の振動腕部10、11と、該一対の振動腕部10、11の基端側を一体的に固定する基部12と、一対の振動腕部10、11の外表面上に形成されて一対の振動腕部10、11を振動させる第1の励振電極13と第2の励振電極14とからなる励振電極15と、第1の励振電極13及び第2の励振電極14に電気的に接続されたマウント電極16、17とを有している。
また、本実施形態の圧電振動片2は、一対の振動腕部10、11の両主面上に、該振動腕部10、11の長手方向Xに沿ってそれぞれ形成された溝部18を備えている。この溝部18は、振動腕部10、11の基端側から略中間付近まで形成されている。
なお、上述した励振電極15、マウント電極16、17及び引き出し電極19、20は、例えば、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)やチタン(Ti)等の導電性膜(電極膜)の被膜により形成されたものである。
ステム30は、金属材料で環状に形成されたものである。また、充填材32の材料としては、例えば、ホウ珪酸ガラスである。また、リード端子31の表面及びステム30の外周には、それぞれ同材料の図示しないメッキが施されている。
リード端子31の直径は例えば約0.12mmであり、リード端子31の母材の材質としては、コバール(FeNiCo合金)が慣用されている。また、リード端子31の外表面及びステム30の外周に被膜させるメッキの材質としては、下地金属膜としてはCuが用いられ、仕上金属膜としては、耐熱ハンダメッキ(錫と鉛の合金で、その重量比が1:9)や、銀(Ag)や錫銅合金(SnCu)や金錫合金(AuSn)等が用いられる。
また、ステム30の外周に被膜された金属膜(メッキ層)を介在させながらケース3の内周に真空中で冷間圧接させることにより、ケース3の内部を真空状態で気密封止できるようになっている。
次いで、ガラス上に固定された原石を、ワイヤーソーのワークテーブルにセットする。そして、測定した上記切断角度に沿って、原石をワイヤーソー(例えば、線径が約160μmの高張力線)を用いて約220μmの厚みに切断する(S2)。なお、本実施形態では、ウエハSのサイズを3インチとして、以下説明する。またこの切断の際、ワイヤーソーの送り速度は、毎分40mmから50mmに制御されている。また、切削液としては、砥粒にラッピングオイルを適量配合した液を使用する。この砥粒としては、平均粒径が約12μm程度の炭化珪素(SiC)が慣用される。なお、切削液は、常温を保つように温度管理されている。
まず、ラッピングを行う前に、ウエハSの側面研磨を行う(S3)。即ち、切断したウエハSの1枚毎に外周面を研磨するか、或いは、複数のウエハSを重ね合わせて接着剤で張り合わせてブロックにした後に、図示しない研磨機で外周の研磨を行う。これにより、外周を滑らかに仕上げて、ウエハSの割れや欠け等の発生を抑制することができる。また、角形のウエハSの場合には、ウエハSの外形の寸法精度を出すことができる。研磨後に、加熱等により接着剤を溶解させ、1枚毎のウエハSに分離する。そして、分離したウエハSを洗浄液中で超音波洗浄して、接着剤を完全に除去する。
このラッピングが終了した後、ウエハSを洗浄する(S5)。即ち、ウエハSを図示しないバスケットに収納すると共に、バスケットごと洗浄液に漬浸する。そして、超音波洗浄と純水洗浄とを繰り返し行う。また、同時に酸洗浄とアルカリ洗浄とを組み合わせて行う。そして、ウエハSに付着している砥粒を除去した後、純水によるすすぎ洗浄を行う。その後、スピン乾燥機により脱水及び乾燥を行う。
キャリア41は、図6から図8に示すように、外縁がギア部41aとされ、直径3インチのウエハSが収納される保持孔41bが形成された円板状のものである。キャリア41の厚みとしては、約100μmである。なお、本実施形態では、保持孔41bが3つ形成されたキャリア41を5枚備えている場合を例に挙げて説明するが、保持孔41bの数、キャリア41の枚数は、それぞれウエハSの寸法、上定盤43及び下定盤44の寸法によって制約を受けるが、その制約の範囲内で自由に設定して構わない。これら5枚のキャリア41は、軸線Lを中心として等角度毎に配置されている。
これらサンギア51及びインターナルギア52は、図示しない駆動源により共に反時計方向に回転するようになっている。この際、サンギア51及びインターナルギア52の回転速度は、それぞれ別個の速度で回転するように調整されている。これにより、各キャリア41は、時計方向に自転しながら、軸線Lを中心に反時計方向に公転するようになっている。つまり、サンギア51及びインターナルギア52は、ギア部41aを介してキャリア41に噛合され、該キャリア41を自転させながら軸線L回りに公転させる上記遊星歯車機構42として機能する。
また、リングプレート56には、複数のパウダーホース(供給ホース)58の基端側が固定されている。この際、各パウダーホース58は、溝部55a内に連通した状態で固定されている。これにより、溝部55a内に一旦貯留された研磨液Wは、溝部55aからパウダーホース58内に流れ、パウダーホース58の先端に向かって流れるようになっている。
図9に示すように、パウダーホース58の先端は、円筒状に形成された継手60の貫通孔内に差し込まれて固定されている。この継手60には、略中間部分に外径が大きくなったストップリング60aが形成されている。
一方、上定盤43の外周面及び内周面には、パウダーホース58が取り付けられる位置に、略半円状の凹部43aが形成されている。この凹部43aの内径は、継手60の外径よりも若干大きいサイズとされている。これにより、図10及び図11に示すように、継手60を凹部43a内に嵌め込んで嵌合固定できるようになっている。この際、継手60に形成されたストップリング60aが上定盤43の上面に接触するので、継手60は凹部43aに対して安定に固定された状態となっている。
このように、継手60を介して上定盤43の外周面及び内周面に固定されたパウダーホース58によって、外周面上及び内周面上を伝わらせながら研磨液Wを供給することができるようになっている。
なお、図6及び図7では、図を見易くするために継手60の図示を省略している。
また、回収パン61には、フィルタ67が設けられており、回収した研磨液Wに含まれるウエハSの研磨加工粉を除去している。これにより、常に清浄な研磨液Wを両定盤43、44の間に供給し続けることができるようになっている。
具体的には、研磨液供給手段45により上定盤43の外周面上及び内周面上を伝うように研磨液Wを供給すると同時に、遊星歯車機構42を駆動させてキャリア41を自転公転させながら両定盤43、44の中心を貫く軸線L回りに公転させる。但し、研磨液Wの供給と遊星歯車機構42の作動が同時ではなく、研磨液Wの供給を行った後に遊星歯車機構42を駆動させても構わない。また、遊星歯車機構42の駆動と同時に、下定盤44をキャリア41の公転方向とは反対方向に回転させる。
一方、遊星歯車機構42の駆動によって、自転及び公転運動しているキャリア41は、一部が上定盤43の外周面及び内周面から常に外側に露出した状態となっている。そのため、上定盤43の外周面上及び外周面上を伝わって流れてきた研磨液Wは、外側に露出しているキャリア41の上面に流れる。そして、キャリア41の上面に流れた研磨液Wは、該キャリア41の自転に伴って移動して両定盤43、44の間に引き込まれる。
しかしながら、上述したように、上定盤43の内周面上及び外周面上を伝わらせて、外側に露出しているキャリア41の上面に研磨液Wを流すので、キャリア41の自転を利用して研磨液Wを両定盤43、44の間に積極的に引き込むことができる。よって、両定盤43、44の隙間が僅かであっても、研磨液Wを安定且つ十分に供給することができる。
また、従来のように、研磨液Wが意図しない途中の経路で溢れてしまうことがないので、研磨作業を一時中断することなく、効率の良い作業を行うことができる。
また、本実施形態では、ウエハSを研磨する際に、下定盤44をキャリア41の公転方向とは反対方向に向けて回転させているので、下定盤44とウエハSとの抵抗を増大でき、より効率良くウエハSを研磨することができる。
ポリッシングの終了後、再び洗浄を行う(S8)。即ち、ウエハSをバスケットに収納した後、超音波洗浄と純水洗浄とを繰り返し行って洗浄を行う。なお、ポリッシングが終了したウエハSは、次工程に移行するまでの間、純水等に漬浸した状態で保管することが好ましい。
次いで、ウエハSをバスケットに収納した後、純水や60℃程度の温度に加熱した温純水や超純水にバスケットを漬浸して、ウエハSの洗浄を行う(S10)。洗浄した後、ウエハSをスピン乾燥機等で脱水する。脱水後、真空中でウエハSを加熱して、吸着した水分を脱利させて乾燥させる。なお、乾燥後は、N2デシケータにウエハSを保管することが好ましい。
本実施形態の圧電振動子1の製造方法は、外形形成工程と、電極形成工程と、切断工程と、マウント工程と、封止工程とを順次行って、製造する方法である。これら各工程について、以下に詳細に説明する。
始めに、ポリッシングが終了したウエハSを準備(S21)した後、図15に示すようにウエハSの両面にエッチング保護膜70をそれぞれ成膜する(S22)。このエッチング保護膜70としては、例えば、クロム(Cr)を数μm成膜する。次いで、エッチング保護膜70上に図示しないフォトレジスト膜を、フォトリソグラフィ技術によってパターニングする。この際、圧電振動片2の周囲を囲むようにパターニングする。そして、このフォトレジスト膜をマスクとしてエッチング加工を行い、マスクされていないエッチング保護膜70を選択的に除去する。そして、エッチング加工後にフォトレジスト膜を除去する。これにより、図16及び図17に示すように、エッチング保護膜70を上述した形状にパターニングすることができる(S23)。つまり、圧電振動片2の外形形状、即ち、一対の振動腕部10、11及び基部12の外形形状に沿ってパターニングすることができる。またこの際、複数の圧電振動片2の数だけパターニングを行う。なお、図17から図22は、図16に示す切断線B−B線に沿った断面を示す図である。
まず、図19に示すように、エッチング保護膜70上にフォトレジスト膜71をスプレー塗布等により成膜する(S31)。そして、このフォトレジスト膜71を、フォトリソグラフィ技術によってパターニングする。この際、図20に示すように、溝部18の領域を空けた状態で圧電振動片2の外形形状に沿ってパターニングする(S32)。そして、パターニングされたフォトレジスト膜71をマスクとしてエッチング加工を行い、マスクされていないエッチング保護膜70を選択的に除去する(S33)。そして、エッチング加工後にフォトレジスト膜71を除去する。これにより、図21に示すように、既にパターニングされたエッチング保護膜70を、溝部18の領域を空けた状態でさらにパターニングすることができる。
次いで、ウエハSと圧電振動片2とを連結していた連結部を切断して、複数の圧電振動片2をウエハSから切り離して固片化する切断工程を行う(S42)。これにより、所定の厚み(130μm)に調整されたウエハSから、励振電極15、引き出し電極19、20及びマウント電極16、17の各電極が形成された圧電振動片2を一度に複数製造することができる。
次いで、ステム30内に、リード端子31及び充填材32をそれぞれセットするセット工程を行う(S52)。まず、作製したステム30を、図示しない専用の治具にセットした後、予めリング状に焼結された充填材32をステム30の内部にセットすると共に、充填材32を貫通するようにリード端子31をセットする。
このように、下地金属膜及び仕上金属膜からなる金属膜を被膜させることで、インナーリード31aと圧電振動片2との接続を可能にすることができる。また、圧電振動片2の接続だけでなく、ステム30の外周に被膜された金属膜が柔らかく弾性変形する特性を有しているので、ステム30とケース3との冷間圧接を可能にすることができ、気密接合を行うことができる。
なお、バンプ接続する際に、加熱・加圧を行ってマウントしたが、超音波を利用してバンプ接続を行っても構わない。
なお、この工程を行う前に、圧電振動片2、ケース3及びプラグ4を十分に加熱して、表面吸着水分等を脱離させておくことが好ましい。
例えば、図23に示すように、厚み滑り振動片(圧電振動片)81を有する厚み滑り振動子(圧電振動子)80であっても構わない。厚み滑り振動片81は、ウエハSから一定の厚みで板状に形成された圧電板82と、励振電極83、引き出し電極84、マウント電極85とを備えている。圧電板82は、例えば、外形が矩形状に形成されており、両面の略中央部分に励振電極83が対向するように形成されている。圧電板82の端部には、引き出し電極84を介して励振電極83に電気的に接続されたマウント電極85が形成されている。なお、マウント電極85は、一方の励振電極83に接続されたものと、他方の励振電極83に接続されたものとが、圧電板82の両面にそれぞれ形成されている。この際、圧電板82の一方の面に形成されたマウント電極85は、他方の面に形成されたマウント電極85に対して、圧電板82の側面上に形成された側面電極86を介して電気的に接続されている。
この圧電振動子90は、内部に凹部91aが形成されたベース91と、該ベース91の凹部91a内に収容される圧電振動片2と、圧電振動片2を収容した状態でベース91に固定されるリッド92と、を備えている。
また、ベース91は、蓋となるリッド92により、真空中で電子ビーム溶接や真空シーム溶接、或いは、低融点ガラスや共晶金属による接合等の各種手段を用いて真空気密封止されている。これにより、圧電振動片2は、内部に気密封止されている。即ち、ベース91及びリッド92は、圧電振動片2を気密封止する封止部材94として機能する。
この表面実装型振動子100は、図26及び図27に示すように、圧電振動子1と、該圧電振動子1を所定の形状で固定するモールド樹脂部101と、一端側がアウターリード31bに電気的に接続されると共に、他端側がモールド樹脂部101の底面に露出して外部に電気的に接続される外部接続端子102と、を備えている。この外部接続端子102は、銅等の金属材料で断面コ形に形成されている。このように圧電振動子1をモールド樹脂部101で固めることで、回路基板等に安定して取り付けることができるので、より使用し易く、使い易さが向上する。特に、圧電振動子1は薄型化されているので、表面実装型振動子100自体に関しても薄型化を図ることができる。
本実施形態の発振器110は、図28に示すように、圧電振動子1を、集積回路111に電気的に接続された発振子として構成したものである。この発振器110は、コンデンサ等の電子部品112が実装された基板113を備えている。基板113には、発振器用の上記集積回路111が実装されており、この集積回路111の近傍に、圧電振動子1の圧電振動片2が実装されている。これら電子部品112、集積回路111及び圧電振動子1は、図示しない配線パターンによってそれぞれ電気的に接続されている。なお、各構成部品は、図示しない樹脂によりモールドされている。
また、集積回路111の構成を、例えば、RTC(リアルタイムクロック)モジュール等を要求に応じて選択的に設定することで、時計用単機能発振器等の他、当該機器や外部機器の動作日や時刻を制御したり、時刻やカレンダー等を提供したりする機能を付加することができる。
無線部127は、音声データ等の各種データを、アンテナ135を介して基地局と送受信のやりとりを行う。音声処理部128は、無線部127又は増幅部130から入力された音声信号を符号化及び複号化する。増幅部130は、音声処理部128又は音声入出力部131から入力された信号を、所定のレベルまで増幅する。音声入出力部131は、スピーカやマイクロフォン等からなり、着信音や受話音声を拡声したり、音声を集音したりする。
なお、呼制御メモリ部134は、通信の発着呼制御に係るプログラムを格納する。また、電話番号入力部132は、例えば、0から9の番号キー及びその他のキーを備えており、これら番号キー等を押下することにより、通話先の電話番号等が入力される。
なお、通信部124の機能に係る部分の電源を、選択的に遮断することができる電源遮断部136を備えることで、通信部124の機能をより確実に停止することができる。
本実施形態の電波時計140は、図30に示すように、フィルタ部141に電気的に接続された圧電振動子1を備えたものであり、時計情報を含む標準の電波を受信して、正確な時刻に自動修正して表示する機能を備えた時計である。
日本国内には、福島県(40kHz)と佐賀県(60kHz)とに、標準の電波を送信する送信所(送信局)があり、それぞれ標準電波を送信している。40kHz若しくは60kHzのような長波は、地表を伝播する性質と、電離層と地表とを反射しながら伝播する性質とを併せもつため、伝播範囲が広く、上述した2つの送信所で日本国内を全て網羅している。
アンテナ142は、40kHz若しくは60kHzの長波の標準電波を受信する。長波の標準電波は、タイムコードと呼ばれる時刻情報を、40kHz若しくは60kHzの搬送波にAM変調をかけたものである。受信された長波の標準電波は、アンプ143によって増幅され、複数の圧電振動子1を有するフィルタ部141によって濾波、同調される。
本実施形態における圧電振動子1は、上記搬送周波数と同一の40kHz及び60kHzの共振周波数を有する水晶振動子部148、149をそれぞれ備えている。
搬送波は、40kHz若しくは60kHzであるから、水晶振動子部148、149は、上述した音叉型の構造を持つ振動子が好適である。
但し、上記実施形態のように、上定盤43の外周面上及び内周面上の両方の面上を伝わらせながら研磨液Wを供給することがより好ましい。また、上定盤43の外周面上及び内周面上の両方の面上を伝わらせながら研磨液Wを供給する場合においても、外周面全体及び内周面全体に研磨液Wを伝うように構成することが好ましい。
なお、この場合においても、パウダーホース58を上定盤43の外周面又は内周面のいずれかに固定して、貫通路150を利用した供給ルートと、上定盤43の内周面上又は外周面上のいずれか一方の面上を伝わらせる供給ルートとの2つのルートから研磨液Wを供給するように構成しても構わない。
S ウエハ
W 研磨液
1、90 圧電振動子
2 圧電振動片
5、94 封止部材
15、83 励振電極
16、17、85 マウント電極
19、20、84 引き出し電極
31 リード端子(外部接続端子)
40 ウエハ研磨装置
41 キャリア
41a キャリアのギア部
41b キャリアの保持孔
42 遊星歯車機構
43 上定盤
44 下定盤
45 研磨液供給手段
58 パウダーホース(供給ホース)
66 研磨液回収手段
67 フィルタ
90 厚み滑り振動片
93 リード(外部接続端子)
80 厚み滑り振動子(圧電振動子)
81 厚み滑り振動片(圧電振動片)
110 発振器
120 携帯情報機器(電子機器)
140 電波時計
150 貫通路
Claims (17)
- 研磨液を供給しながらウエハの両面を研磨して、該ウエハの厚みを所定の厚みに調整するウエハ研磨装置であって、
外縁がギア部とされ、前記ウエハが収納される保持孔が形成された円板状のキャリアと、
前記ギア部を介して前記キャリアに噛合され、該キャリアを自転させながら軸線回りに公転させる遊星歯車機構と、
中心が刳り貫かれた円板状に形成され、前記キャリアの一部を露出させた状態で該キャリアの上下に配置されて、前記保持孔に収納された前記ウエハに所定の荷重を加えながら該ウエハを両面から挟み込む上定盤及び下定盤と、
前記上定盤の外周面又は内周面のうち少なくともいずれか一方の面上を伝わらせながら、露出した前記キャリアの上面に前記研磨液を供給する研磨液供給手段と、を備えていることを特徴とするウエハ研磨装置。 - 請求項1に記載のウエハ研磨装置において、
前記研磨液供給手段は、前記上定盤の外周面又は内周面のうち少なくともいずれか一方に、前記軸線を中心とする所定角度毎に先端が固定された複数の供給ホースを有し、該供給ホースを介して前記研磨液を供給することを特徴とするウエハ研磨装置。 - 請求項1又は2に記載のウエハ研磨装置において、
前記上定盤には、該上定盤を貫通する貫通路が複数形成され、
前記研磨液供給手段は、前記貫通路を介して前記研磨液を前記上定盤と前記下定盤との間に供給することを特徴とするウエハ研磨装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のウエハ研磨装置において、
前記下定盤は、前記軸線を中心として、前記キャリアの公転方向とは反対方向に向けて回転することを特徴とするウエハ研磨装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載のウエハ研磨装置において、
前記研磨液供給手段は、供給した前記研磨液を回収する研磨液回収手段を有し、回収した研磨液を循環させて再度前記上定盤と前記下定盤との間に供給することを特徴とするウエハ研磨装置。 - 請求項5に記載のウエハ研磨装置において、
前記研磨液回収手段は、回収した研磨液に含まれる前記ウエハの研磨加工粉を除去するフィルタを有していることを特徴とするウエハ研磨装置。 - 外縁がギア部とされ、ウエハが収納される保持孔が形成された円板状のキャリアと、前記ギア部を介して前記キャリアに噛合され、該キャリアを自転させながら軸線回りに公転させる遊星歯車機構と、中心が刳り貫かれた円板状に形成され、前記キャリアの一部を露出させた状態で該キャリアの上下に配置されて、前記保持孔に収納された前記ウエハに所定の荷重を加えながら該ウエハを両面から挟み込む上定盤及び下定盤と、を備えるウエハ研磨装置により、研磨液を供給しながら前記ウエハの両面を研磨して該ウエハの厚みを所定の厚みに調整するウエハ研磨方法であって、
前記上定盤の外周面又は内周面のうち少なくともいずれか一方の面上を伝わらせながら、露出した前記キャリアの上面に前記研磨液を供給する研磨液供給工程と、
前記遊星歯車機構により前記キャリアを自転及び公転させて、前記ウエハの両面を前記
上定盤及び前記下定盤で研磨する研磨工程と、を備えていることを特徴とするウエハ研磨方法。 - 請求項7に記載のウエハ研磨方法において、
前記研磨液供給工程の際、前記上定盤の外周面又は内周面のうち少なくともいずれか一方に、前記軸線を中心とする所定角度毎に先端が固定された複数の供給ホースを介して前記研磨液を供給することを特徴とするウエハ研磨方法。 - 請求項7又は8に記載のウエハ研磨方法において、
前記研磨液供給工程の際、前記上定盤を貫通するように形成された貫通路を介して前記研磨液を前記上定盤と前記下定盤との間に供給することを特徴とするウエハ研磨方法。 - 請求項7から9のいずれか1項に記載のウエハ研磨方法において、
前記研磨工程の際、前記軸線を中心として、前記下定盤を前記キャリアの公転方向とは反対方向に向けて回転させることを特徴とするウエハ研磨方法。 - 請求項7から10のいずれか1項に記載のウエハ研磨方法において、
前記研磨液供給工程の際、供給した前記研磨液を回収すると共に、回収した研磨液を循環させて再度前記上定盤と前記下定盤との間に供給することを特徴とするウエハ研磨方法。 - 請求項11に記載のウエハ研磨方法において、
前記研磨液供給工程の際、回収した研磨液に含まれる前記ウエハの研磨加工粉を除去することを特徴とするウエハ研磨方法。 - 請求項7から12のいずれか1項に記載のウエハ研磨方法により研磨されたウエハを利用して圧電振動子を一度に複数製造する方法であって、
研磨後の前記ウエハをフォトリソ技術によりエッチングして、該ウエハに複数の圧電振動片の外形形状をパターニングする外形形成工程と、
複数の前記圧電振動片の外表面上に電極膜をパターニングして、所定の電圧が印加されたときに圧電振動片を振動させる励振電極と、引き出し電極を介して励振電極に電気的に接続されるマウント電極と、をそれぞれ形成する電極形成工程と、
複数の前記圧電振動片を前記ウエハから切り離して固片化する切断工程と、
該切断工程後、固片化された前記圧電振動片の前記マウント電極を、一端側が外部に電気的に接続される外部接続端子の他端側に接合するマウント工程と、
該マウント工程後、前記圧電振動片を封止部材により気密封止する封止工程と、を備えていることを特徴とする圧電振動子の製造方法。 - 請求項13に記載の圧電振動子の製造方法により製造されたことを特徴とする圧電振動子。
- 請求項14に記載の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする発振器。
- 請求項14に記載の圧電振動子が、計時部に電気的に接続されていることを特徴とする電子機器。
- 請求項14に記載の圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする電波時計。
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JP2007229838A JP2009061526A (ja) | 2007-09-05 | 2007-09-05 | ウエハ研磨装置、ウエハ研磨方法、圧電振動子の製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計 |
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JP2015213986A (ja) * | 2014-05-09 | 2015-12-03 | 旭硝子株式会社 | 研磨基板を製造する方法 |
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2007
- 2007-09-05 JP JP2007229838A patent/JP2009061526A/ja not_active Withdrawn
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