JP2009188169A - 基板ヒーター、真空処理装置、及び基板処理方法 - Google Patents

基板ヒーター、真空処理装置、及び基板処理方法 Download PDF

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Abstract

【要 約】
【課題】基板の処理速度の面内分布を均一にする。
【解決手段】支持板20の表面には、第一、第二のオーリング31、32が配置されており、基板7を第一、第二のオーリング31、32に密着させると、第一のオーリング31の内側の第一の空間41と、第一、第二のオーリング31、32の間の第二の空間42が密閉される。基板7裏面の中央部分と縁部分は、第一、第二の空間41、42にそれぞれ露出するから、第一、第二の空間41、42に異なる温度のガスを充満させれば、基板7の中央部分と縁部分を別々に温度制御できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板を加熱する基板ヒーターと、その基板ヒーターを有する真空処理装置、及び、基板を加熱しながら処理する基板処理方法に関する。
従来より、ドライエッチングや成膜等の基板処理を行う際、基板を加熱する基板ヒーターが用いられている。
真空槽内部の基板の上方位置からエッチングガス等の処理ガスを供給して、エッチング等の基板処理を行う際、基板の中央部分と縁部分とで温度差が無く、温度分布が均一な場合、中央部分よりも外側の部分がエッチング速度が速い傾向がある。基板の中央部分を縁部分よりも高温にすれば、基板の中央部分の反応性が上がり、エッチング速度が均一になる。基板の温度分布を制御する方法としては、下記特許文献1〜3に記載されたように、基板ヒーターを複数領域に分割する方法が公知である。
しかし、エッチング等の処理は真空雰囲気で行われるため、基板と基板ヒーターの間に隙間があると熱応答性が悪く、基板の温度を制御することが困難である。
静電吸着力で基板を吸着したり、基板にかかる荷重を大きくして押圧しても、基板ヒーターと基板の間には微小な隙間が残る上に、基板にかかる荷重を大きくすると基板が割れる虞がある。また、基板に回路等が形成されている場合、静電吸着力で回路が破損する虞がある
基板ヒーターと基板との間の隙間にガスを充満させれば、基板は昇温したガスと接触して加熱される。しかし、基板ヒーターに温度勾配を設けても、ガスは基板と基板ヒーターの間の隙間で対流するから、ガスに温度勾配をつけることはできず、基板の温度分布を制御することは困難であった。
特開平9−289200号公報 特開2002−313730号公報 特開2004−241565号公報
本発明は上記課題を解決するためのものであり、その目的は、基板の温度分布を制御可能な基板ヒーターを提供することである。
上記課題を解決するために本発明は、基板が配置され、前記基板を加熱する基板ヒーターであって、支持板と、前記支持板の表面に接触配置された第一のオーリングと、前記支持板の表面に、前記第一のオーリングを取り囲むように接触配置された第二のオーリングと、前記基板を前記第一、第二のオーリングに密着させ、前記第一、第二のオーリングを弾性変形させる密着部材と、前記支持板表面の前記第一のオーリングと接触する部分で囲まれた第一の領域に配置された第一の噴出口と、前記支持板表面の前記第二のオーリングと接触する部分と前記第一のオーリングと密着する部分との間の第二の領域に配置された第二の噴出口と、前記支持板内に形成され、前記第一、第二の噴出口をガス供給系に接続し、熱媒体ガスを供給するガス供給路と、前記第一のオーリングの内側の第一の空間に供給された前記熱媒体ガスからなる第一のガスを加熱する第一の加熱手段と、前記第二のオーリングと前記第一のオーリングとの第二の空間に供給された前記熱媒体ガスからなる第二のガスを加熱する第二の加熱手段とを有し、前記第一、第二の加熱手段は、前記第一、第二のガスを異なる温度に加熱可能にされた基板ヒーターである。
本発明は基板ヒーターであって、前記第一、第二の加熱手段は、前記支持板の前記第一、第二の領域が位置する部分にそれぞれ取り付けられた基板ヒーターである。
本発明は、真空槽と、前記基板ヒーターとを有する真空処理装置であって、前記基板は前記真空槽内で前記基板ヒーターに保持されるように構成された真空処理装置である。
本発明は、真空槽内部に配置された基板を加熱しながら、前記基板を処理する基板処理方法であって、前記基板の処理される側の表面とは反対側の裏面のうち、前記基板の中央部分と接する第一の空間に熱媒体ガスを充満させ、前記第一の空間の外側で、前記基板の裏面と接する第二の空間に、前記第一の空間に充満した前記熱媒体ガスとは異なる温度の熱媒体ガスを充満させて、前記基板を加熱する基板処理方法である。
本発明は前記真空槽内部でエッチングガスのプラズマを発生させ、前記基板表面をエッチングする請求項4記載の基板処理方法であって、 前記第一の空間に充満する前記熱媒体ガスを、前記第二の空間に充満する前記熱媒体ガスよりも高温にする基板処理方法である。
本発明は上記のように構成されており、密着部材により基板を第一、第二のオーリングに密着させると、第一、第二のオーリングは、基板と支持板の間に隙間が残る程度に弾性変形し、その隙間は、第一のオーリングの内側の空間(第一の空間)、第一、第二のオーリングの間の空間(第二の空間)に分離される。
その状態では、基板の中央部分は第一の空間に露出し、第一のガスと接触して加熱され、縁部分は第二の空間に露出し、第二のガスと接触して加熱される。
基板の温度分布が均一な時に、基板の中央部分が縁部分よりも処理速度が遅い場合は、第一のガスの温度を上げれば、基板の中央部分が縁部分よりも高温になり、中央部分の処理速度が上がる。逆に、基板の中央部分が縁部分よりも処理速度が早い場合は、第一のガスの温度を下げれば、基板の中央部分が縁部分よりも低温になり、中央部分の処理速度が下がる。
要するに、本発明は、第一、第二の空間に充満するガスの温度を変えることで、基板温度の面内分布を変え、処理速度の面内分布を制御するものである。
基板温度の面内分布を変え、処理速度の面内分布を制御することができる。第一のガスを第二のガスよりも高温にし、基板の中央部分を縁部分よりも高温にすれば、エッチング速度分布が均一になる。基板は第一、第二のオーリングに密着し、支持板に直接押し付けられないので破損しない。
図1の符号1は本発明の真空処理装置の一例を示しており、真空処理装置1は、真空槽11と、基板ヒーター3とを有している。
基板ヒーター3は支持板20と、基板7を支持板20上で保持する保持装置30と、支持板20上の基板7を加熱する加熱装置40とを有している。
支持板20は真空槽11内に配置されるか、真空槽11の一壁面(ここでは底面)に形成された貫通孔内に配置され、いずれの場合も支持板20の表面が真空槽11の内部空間に向けられる。
支持板20を真空槽11の貫通孔内に配置する場合、貫通孔内壁面と支持板20の側壁を、直接、又は絶縁部材16を介して気密に密着させ、支持板20と真空槽11の間から大気が進入しないようにする。
ここでは、支持板20は板状の第一の電極21と、第一の電極21の側面に密着して、当該第一の電極21を取り囲むリング状の第二の電極22とを有しているが、支持板20は1枚の電極で構成してもよいし、支持板20を電極以外の板(例えばセラミック板)で構成してもよい。
支持板20を電極で構成し、後述するバイアス電圧を印加する場合は、支持板20と真空槽11の間に絶縁部材16を配置し、支持板20を真空槽11から電気的に絶縁する。
保持装置30は、第一、第二のオーリング31、32と密着部材27とを有している。第一、第二のオーリング31、32はゴム等の弾性材料で構成され、変形可能なリング状である。
支持板20表面には、リング状の第一の溝25と、第一の溝25を取り囲むリング状の第二の溝26が形成され、第一、第二のオーリング31、32は、第一、第二の溝25、26にそれぞれ嵌め込まれ、第一、第二の溝25、26の底面で支持板20表面に接触している。第一の溝25は第二の溝26で囲まれているから、第一のオーリング31は第二のオーリング32で囲まれている。
尚、第一のオーリング31が第二のオーリング32で囲まれた状態で、第一、第二のオーリング31、32の両方が支持板20表面と接触するのであれば、支持板20表面に溝を設けず、支持板20の平坦な表面に第一、第二のオーリング31、32を設けてもよい。
真空槽11内部に搬入された基板7は、不図示の昇降手段により第一、第二のオーリング31、32上に配置される。
例えば、昇降手段は、支持板20に設けられた二以上の貫通孔と、各貫通孔内に挿通されたピンとを有している。ピンは真空槽11の外部で昇降板に接続され、昇降板と真空槽11との間はベロースで覆われ、ピンは真空槽11の内部を気密に維持したまま、貫通孔内を昇降する。
尚、貫通孔を、支持板20の第一のオーリング31の内側に位置する部分と、第一、第二のオーリング31、32の間に位置する部分のいずれか一方だけに形成すれば、第一のオーリング31内側の第一の空間41と、第一、第二のオーリング31、32の間の第二の空間42が、貫通孔を介して接続されない。
第一、第二のオーリング31、32の厚みは、第一、第二の溝25、26の深さよりも厚く、第一、第二のオーリング31、32の上端は、支持板20の表面上に突き出されている。
支持板20表面から上端(基板裏面が最初に接触する部分)までの距離を第一、第二のオーリング31、32の高さとすると、第一のオーリング31の高さは、第二のオーリング32の高さと同じかそれよりも高く、基板7を載せたピンを下降させ、第一、第二のオーリング31、32上に基板7を乗せると、基板7の裏面は少なくとも第一のオーリング31と接触する。
密着部材27は、第一、第二のオーリング31、32の基板7の縁部分を支持板20に向かって押圧する押圧部材(クランプ)と、電源から通電されると静電吸着力により基板7を支持板20に吸着する静電吸着装置のいずれか一方又は両方を有している。
第一のオーリング31が第二のオーリング32よりも高い場合、その高さの差は、密着部材27で基板7を押圧又は吸着した時に、第一のオーリング31が弾性変形して基板7と支持板20との間の距離が縮まると、第二のオーリング32も基板7が接触して押圧され、第一、第二のオーリング31、32の両方が弾性変形するように設定されている。
従って、密着部材27で基板7を押圧又は吸着した時には、第一、第二のオーリング31、32の両方が基板7で支持板20に押し付けられて弾性変形し、弾性変形の復元力により基板7と支持板20にそれぞれ密着する。
この真空処理装置1で処理される基板7の大きさは予め分かっており、第二のオーリング32のリング内周は基板7の平面形状よりも小さくされ、基板7が第一、第二のオーリング31、32に密着する時には、基板7が第二のオーリング32のリング内部に入り込まずに、第一、第二のオーリング31、32の上端全部が基板7の裏面と密着する。
従って、第一の空間41は第一のオーリング31と支持板20と基板7とで隙間無く囲まれ、第二の空間42は、第一、第二のオーリング31、32と、基板7と、支持板20とで隙間無く囲まれる。
第一、第二のオーリング31、32を構成する弾性材料は気体を通さない気密性材料で構成されている。また、支持板20と基板7の少なくとも第一、第二の空間41、42と対面する部分は気体を通さない気密性材料で構成されている。
従って、第一、第二のオーリング31、32に基板7が密着すると、第一、第二の空間41、42は外部空間(真空槽11内部の基板7表面上の空間、真空槽11の外部空間等)から気密に分離される。
上述したように、第一のオーリング31の高さは第二のオーリング32と同じかそれより高く、第一のオーリング31の弾性変形量は、第二のオーリング32の弾性変形量以上になるから、第一のオーリング31は、基板7と支持板20との接触面積が大きくなる。従って、第一の空間41は第二の空間42から確実に分離され、第一、第二の空間41、42の間で気体が移動しない。
加熱装置40は、第一、第二のガス供給路47、48と、第一、第二の噴出口36、37と、第一、第二の加熱手段43、44とを有している。
第一、第二のガス供給路47、48は支持板20内部に配置され、一端が支持板20の表面に位置し、その一端開口で第一、第二の噴出口36、37が構成されている。
真空槽11外部にはガス供給系18が配置されており、第一、第二のガス供給路47、48の他端はガス供給系18に接続され、第一、第二の噴出口36、37は第一、第二の供給路47、48を介してガス供給系18に接続されている。
第一の噴出口36は、支持板20表面の第一のオーリング31と接触する部分で囲まれた第一の領域45に位置する。第二の噴出口37は、支持板20表面の第一のオーリング31が接触する部分と、第二のオーリング32が接触する部分の間の第二の領域46に位置する。
従って、第一、第二の噴出口36、37は第一、第二の空間41、42に面し、不図示のバルブを開けると、ガス供給系18のガスが、第一、第二のガス供給路47、48を通り、第一、第二の噴出口36、37から第一、第二の空間41、42に噴出される。
上述したように、基板7を第一、第二のオーリング31、32に密着させると、第一、第二の空間41、42の間で気体が移動しないから、第一、第二の空間41、42に供給されたガスは混ざり合わない。しかも、第一、第二の空間41、42は外部空間からも分離されているから、ガスは外部へ漏れ出さず、第一、第二の空間41、42に充満する。
第一、第二の加熱手段43、44は支持板20の内部か、支持板20の表面又は裏面に取り付けられており、いずれの場合も第一、第二の加熱手段43、44は支持板20に密着して取り付けられている。
第一、第二の加熱手段43、44は第一、第二の加熱電源2a、2bに接続されている。第一、第二の加熱手段43、44は支持板20の第一、第二の領域45、46が位置する部分にそれぞれ密着し、第一、第二の加熱手段43、44に通電すると、第一、第二の加熱手段43、44が昇温し、熱伝導により、支持板20の第一の領域45が位置する部分と、第二の領域46が位置する部分とがそれぞれ加熱される。
第一、第二の加熱電源2a、2bは不図示の制御装置に接続され、制御装置により、第一、第二の加熱手段43、44への通電量が別々に制御され、第一、第二の加熱手段43、44を異なる温度に発熱させることができる。
従って、支持板20の第一の領域45が位置する部分と、第二の領域46が位置する部分を異なる温度に加熱することができる。第一の空間41に充満したガスは第一の領域45に接触して加熱され、第二の空間42に充満したガスは第二の領域46に接触して加熱される。第一、第二の空間41、42の間でガスが移動しないから、第一、第二の空間41、42を異なる温度のガスで充満させることができる。
次に、この真空処理装置1を用いて基板7を処理する工程について説明する。
真空槽11には真空排気系9と処理ガス供給系8とが接続されている。真空排気系9により、真空槽11内部を真空排気し、所定圧力の真空雰囲気を形成する。該真空雰囲気を維持しながら、真空槽11内部に基板7を搬入する。
搬入された基板7を、処理される面と反対側の裏面を下方に向けた状態で、上述したピンに載せ、ピンを下降させて、第一、第二のオーリング31、32上に配置する。
上述したように、基板7の平面形状は第二のオーリング32のリング内周より大きく、基板7が第一、第二のオーリング31、32上に配置された状態では、基板7の全外周が第二のオーリング32上に位置するか、第二のオーリング32の外周よりも外側へはみ出し、基板7裏面の中央部分が第一の空間41に露出し、該中央部分を取り囲むリング状の縁部分が第二の空間42に露出する。
その状態の基板7を密着部材27で押圧又は吸着し、第一、第二のオーリング31、32に密着させ、第一、第二の空間41、42を分離させたら、ガス供給系18から、予め求めた容積の熱媒体ガスを第一、第二の空間41、42にそれぞれ供給し、第一、第二の空間41、42の圧力を、真空槽11の内部圧力より高く、かつ、大気圧よりも低い第一、第二の圧力にする。
第一、第二の空間41、42には同じ種類の熱媒体ガスを充満させてもよいし、別の種類の熱媒体ガスを充満させてもよい。また、第一の圧力は第二の圧力と同じであってもよいし、異なってもよい。
第一の空間41の圧力(第一の圧力)は第二の空間42の圧力(第二の圧力)と予備試験により、実際の処理工程と同じ条件(処理ガスの種類、処理雰囲気の圧力、基板7の大きさと種類、第一、第二の圧力等)で基板7を処理し、基板7の処理速度の面内分布が均一となる第一、第二の加熱手段43、44の発熱量を予め求めておく。
求めた発熱量になるよう第一、第二の加熱手段43、44に通電し、支持板20を加熱しておくと、第一、第二の空間41、42に充満した熱媒体ガスは、予備試験で処理速度の面内分布が均一になった時と同じ温度に昇温する。尚、エッチングの場合、エッチング速度の面内分布が均一となる時の温度は、第一の空間41に充満した熱媒体ガス(第一のガス)が、第二の空間42に充満した熱媒体ガス(第二のガス)よりも高温であり、一例を述べると、第一のガスの温度100℃に対し、第二のガスの温度が50℃以上70℃以下であった。
真空槽11内部には電極15が配置され、電極15は電源5に接続されている。真空槽11内部を真空排気しながら、処理ガス供給系8から処理ガス(ここではエッチングガス)を導入して、第一、第二の圧力よりも低圧の処理雰囲気を形成し、該処理雰囲気を維持しながら、電極15に高周波電圧を印加すると、処理ガスがプラズマ化し、基板7の表面に露出する物質が、プラズマ化した処理ガスと反応して除去される(エッチング)。
このとき、第一、第二のガスは、それぞれ予備試験で処理速度の面内分布が均一になった時の温度になっており、処理速度の面内分布が均一になる。尚、処理速度は、エッチングの場合は膜厚減少量/時間であり、成膜の場合は膜厚増加量/時間である。
所定膜厚がエッチング除去される、又は、所定膜厚の薄膜が形成されたら、電極15への通電を停止し、処理を終了する。真空槽11内部を真空排気しながら密着部材27による押圧力又は吸着力を徐々に弱め、真空槽11の内部圧力と、第一、第二の空間41、42の圧力が略等しくなったら、ピンを上昇させて基板7を第一、第二のオーリング31、32から分離させる。処理済みの基板7をピン上から取り外し、未処理の基板7をピンに配置して基板7を交換する。
基板7の交換後、上述したように未処理の基板7を第一、第二のオーリング31、32に密着させて、第一、第二の空間41、42に充満した第一、第二のガスを予備試験で求めた温度にし、基板7の処理を行う。基板7の交換と処理を交互に行えば、複数枚の基板7を処理することができる。
尚、基板7を処理する際、真空槽11を接地電位に置いた状態で、支持板20を構成する電極(第一、第二の電極21、22)に高周波電圧を印加すれば、基板7表面に入射する処理ガスのプラズマ等の入射エネルギーを制御することができる。例えば、入射エネルギーを小さくしてダメージを低減させたり、逆に入射エネルギーを大きくして処理速度を大きくする。
以上は、予備試験で発熱量を求める場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。予備試験は、処理速度の面内分布が均一になる条件を求めるものであって、その条件は第一、第二の加熱手段43、44の通電量であってもよいし、基板7の中央部分と縁部分の温度であってもよい。
例えば、基板7の中央部分と縁部分の温度を測定しながら、第一、第二の加熱手段43、44の通電量を調整し、基板7の中央部分と縁部分の温度を、処理速度の面内分布が均一になる温度に制御してもよい。
また、本発明は処理速度の面内分布を均一にする場合に限定されず、第一、第二のガスの温度を変えることで、基板7の中央部分の処理速度を縁部分の処理速度よりも速くしてもよいし、逆に、基板7の中央部分の処理速度を縁部分の処理速度より遅くしてもよい。
要するに本発明は、基板7の中央部分が接する第一の空間41と、縁部分が接する第二の空間42に、異なる温度のガスを充満させることで、基板7の温度分布を制御し、処理速度を制御するものである。
処理ガスの種類と基板の処理方法は特に限定されない。エッチングの場合は、基板表面に露出してエッチング対象物と化学反応して、エッチング対象物を除去するものを用いる。例えば、エッチング対象物がシリコン(Si)の場合、処理ガスは化学構造中にフッ素原子を含有するフッ化ガス(例えばXeF2)である。
また、処理ガスとして、化学構造中に酸素を有する酸化ガスや、化学構造中に窒素を有する窒化ガスを用い、該処理ガスを基板表面に接触させて、基板表面に露出する物質を酸化又は窒化させてもよい。
処理ガスとして、原料ガスと反応性ガス(例えば還元ガス)を用い、基板表面で原料ガスと反応性ガスとを化学反応(例えば還元)させ、反応生成物を基板表面に堆積させて、反応生成物の膜を成膜してもよい。更に、原料ガスを基板表面に露出する物質と反応させて、反応生成物の膜を成膜してもよい。
要するに、本発明は、処理ガスを基板表面上で化学反応させて、基板の処理を行うものであり、成膜装置やエッチング装置や表面改質装置等の真空処理を行なう真空処理装置を広く含む。
第一、第二のオーリング31、32の形状は特に限定されないが、基板7の中央部分と縁部分を精度良く温度制御するためには、平面形状が基板7と相似形であることが望ましい。例えば、基板7が矩形の場合、第一、第二のオーリング31、32の平面形状は四角リング状にし、基板7が円形の場合、第一、第二のオーリング31、32の平面形状は円形リング状にする。
オーリングの数は特に限定されず、第一、第二のオーリング31、32に加え、1以上のオーリングを、第一、第二のオーリング31、32の間に、第一のオーリング31を取り囲むように配置してもよい。
この場合、基板7の裏面は3以上の分割した空間に露出するから、各空間に異なる温度のガスを充満させれば、基板7を3つ以上の領域を別々に温度制御することが可能であり、より細かく処理速度を調整できる。
また、支持板20表面には、第一のオーリング31だけを配置してもよい。この場合、第一の空間41は第一のオーリング31の内側、第二の空間42は第一のオーリング31の外側の空間となり、第一のオーリング31に基板7が密着すれば、第一、第二の空間41、42が分離されるから、第一、第二の空間41、42に充満する熱媒体ガスを異なる温度にすることができる。
しかし、この場合第二の空間42が処理雰囲気と接続されるため、第二の空間42の圧力を処理雰囲気よりも高くすることができず、しかも、熱媒体ガスが基板7の処理に影響を与える虞があるから、第二の空間42を第二のオーリング32で取り囲むことが望ましい。
熱媒体ガスは特に限定されないが、比熱が高く、かつ、基板7や第一、第二のオーリング31、32を腐食しないものが望ましく、例えば、熱媒体ガスは、Heと、Neと、Arとからなる群より選択されるいずれか一種類以上を含有する。
第一、第二の圧力は特に限定されないが、第一、第二の圧力と真空槽11内部圧力との差が大きくなりすぎると、基板7が破損する虞があるので、第一、第二の圧力は5Torr以上10Torr以下が望ましい。
密着部材27が静電吸着装置(静電チャックプレート)を有する場合、静電吸着装置の設置場所は特に限定されず、支持板20表面、裏面、又は内部に設置可能である。静電吸着力により基板に形成された回路等が破損する虞がある場合は、静電吸着装置を設けず、密着部材27は押圧部材で構成することが望ましい。
以上は、第一、第二の加熱手段で第一、第二のガスを加熱して、基板7を加熱する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、第一、第二の加熱手段のうち、いずれか一方又は両方を冷却手段に変え、第一、第二のガスを冷却して異なる温度にしてもよい。要するに、本発明は、第一、第二のガスを異なる温度にすることで、基板温度の面内分布を制御するものである。
本発明の真空処理装置の一例を説明するための断面図
符号の説明
1……真空処理装置 3……基板ヒーター 7……基板 18……ガス供給系 20……支持板 27……密着部材 31……第一のオーリング 32……第二のオーリング 36……第一の噴出口 37……第二の噴出口 41……第一の空間 42……第二の空間 43……第一の加熱手段 44……第二の加熱手段 45……第一の領域 46……第二の領域 47、48……第一、第二の供給路(ガス供給路)

Claims (5)

  1. 基板が配置され、前記基板を加熱する基板ヒーターであって、
    支持板と、
    前記支持板の表面に接触配置された第一のオーリングと、
    前記支持板の表面に、前記第一のオーリングを取り囲むように接触配置された第二のオーリングと、
    前記基板を前記第一、第二のオーリングに密着させ、前記第一、第二のオーリングを弾性変形させる密着部材と、
    前記支持板表面の前記第一のオーリングと接触する部分で囲まれた第一の領域に配置された第一の噴出口と、
    前記支持板表面の前記第二のオーリングと接触する部分と前記第一のオーリングと密着する部分との間の第二の領域に配置された第二の噴出口と、
    前記支持板内に形成され、前記第一、第二の噴出口をガス供給系に接続し、熱媒体ガスを供給するガス供給路と、
    前記第一のオーリングの内側の第一の空間に供給された前記熱媒体ガスからなる第一のガスを加熱する第一の加熱手段と、
    前記第二のオーリングと前記第一のオーリングとの第二の空間に供給された前記熱媒体ガスからなる第二のガスを加熱する第二の加熱手段とを有し、
    前記第一、第二の加熱手段は、前記第一、第二のガスを異なる温度に加熱可能にされた基板ヒーター。
  2. 前記第一、第二の加熱手段は、前記支持板の前記第一、第二の領域が位置する部分にそれぞれ取り付けられた請求項1記載の基板ヒーター。
  3. 真空槽と、請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の前記基板ヒーターとを有し、
    前記基板は前記真空槽内で前記基板ヒーターに保持されるように構成された真空処理装置。
  4. 真空槽内部に配置された基板を加熱しながら、前記基板を処理する基板処理方法であって、
    前記基板の処理される側の表面とは反対側の裏面のうち、前記基板の中央部分と接する第一の空間に熱媒体ガスを充満させ、
    前記第一の空間の外側で、前記基板の裏面と接する第二の空間に、前記第一の空間に充満した前記熱媒体ガスとは異なる温度の熱媒体ガスを充満させて、前記基板を加熱する基板処理方法。
  5. 前記真空槽内部でエッチングガスのプラズマを発生させ、前記基板表面をエッチングする請求項4記載の基板処理方法であって、
    前記第一の空間に充満する前記熱媒体ガスを、前記第二の空間に充満する前記熱媒体ガスよりも高温にする基板処理方法。

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