JP2009186886A - 電子打楽器 - Google Patents

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Abstract

【課題】正確に打撃の強度を検出することができる電子打楽器を提供する。
【解決手段】胴部2の内周に沿ってリングセンサ4が配設され、リングセンサ4は、ドラムヘッド5の下面の全円周において連続して接触する。リングセンサ4は、胴部2の内周を3等分した位置に設けられたセンサ保持具2aに緩衝部材2bを介して載置される。リングセンサ4の断面は、垂直方向に長辺を有する略長方形であり、ドラムヘッド5の打面5aには長方形の外周側の長辺の先端が接触し、その先端から略45度の角度で斜面が形成されている。このことにより、リングセンサ4がドラムヘッド5に接触する面積を少なくすることができ、ドラムヘッド5の振動が妨げられることが少ない。リングセンサ4の下端は、緩衝部材2bに形成された溝に載置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子打楽器に関し、特にドラムヘッドに受けた打撃の強度を正確に検出することができる電子打楽器に関するものである。
従来より種々の電子打楽器が提案されており、これらの中には例えば、アコースティック・ドラムを模したいわゆる電子ドラムがある。この電子ドラムは、スティックなどにより打撃されるドラムヘッドと、そのドラムヘッドの振動を検出するセンサとを備え、そのセンサの検出信号に基づいて音源を制御し、打撃に応じた楽音を生成するように構成されている。
特許3710566号公報(特許文献1)には、ドラムヘッドが網状素材により形成され、そのドラムヘッドのほぼ中央位置にドラムヘッドに加えられた打撃を電気信号に変換するセンサが備えられ、そのセンサにより変換された電気信号に応じて制御情報を生成する電子打楽器が開示されている。
特許3710566号公報
しかしながら、上述した電子打楽器では、センサがドラムヘッドのほぼ中心位置の振動を検出するように構成されるため、センサに近い位置で打撃された場合は大きな出力が得られるが、センサから離れた位置で打撃された場合は小さな出力となり、ドラムヘッドに加えられた打撃の強度を正確に検出することが困難であるという問題点があった。センサは、同じ強度で打撃された場合に、センサに近い位置で打撃された場合は大きな出力が得られるが、センサから離れた位置で打撃された場合は小さな出力が得られる。
一方、アコースティックの打楽器は、打撃された強度に応じた音量および音色の楽音を発生する。強く打撃された場合は、音量が大きいとともに高調波成分を多く含む楽音が発生され、弱く打撃された場合は、音量が小さく高調波成分をあまり含まない楽音が発生される。よって、電子打楽器においても、打撃の強度に応じた楽音の発生が望まれ、正確に打撃の強度を検出する必要がある。
通常ドラムヘッドの中央部がスティックなどにより打撃され、打撃を検出するセンサをドラムヘッドの中央付近に配置すると、センサの真上が打撃された場合は極端に大きな出力が得られ、センサから離れた位置が打撃された場合は小さい出力が得られる。よって、打撃された位置に応じて検出される打撃の強度が異なり、正確に打撃の強度を検出することが困難であった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、正確に打撃の強度を検出することができる電子打楽器を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の電子打楽器は、打撃による振動を検出し、その検出された振動に対応する信号を出力するものであり、中空円筒状の胴と、その胴の一方の開口面に配設されるドラムヘッドと、前記胴の内周に沿う円周方向において連続して前記ドラムヘッドと接触し、そのドラムヘッドの振動を検出するリングセンサと、そのリングセンサにより検出された振動に基づいて信号を出力する出力手段とを備えている。
請求項2記載の電子打楽器は、請求項1記載の電子打楽器において、前記リングセンサが形成する円の略中心位置において前記ドラムヘッドの振動を検出するセンターセンサを備え、前記出力手段は、前記リングセンサにより検出された振動に対応する信号と前記センターセンサにより検出された振動に対応する信号とを出力するものである。
請求項3記載の電子打楽器は、請求項2記載の電子打楽器において、前記出力手段により出力された、前記センターセンサにより検出された振動に対応する信号と前記リングセンサにより検出された振動に対応する信号とに基づいて楽音の特性を制御する制御情報を生成する制御情報生成手段を備えている。
請求項4記載の電子打楽器は、請求項3記載の電子打楽器において、前記制御情報生成手段は、前記リングセンサにより振動が検出された時刻と前記センターセンサにより振動が検出された時刻との時間を求め、その時間に基づいて前記ドラムヘッドの打点位置を検出し、前記制御情報として打点位置を表す打点位置情報を生成する。
請求項5記載の電子打楽器は、請求項3または4記載の電子打楽器において、前記リングセンサにより検出された振動の最大値を求める最大値検出手段を備え、前記制御情報生成手段は、その最大値検出手段により検出された最大値に基づいて、前記制御情報として打撃の強度を示すベロシティ情報を生成する。
請求項6記載の電子打楽器において、請求項1から5のいずれかに記載の電子打楽器において、前記ドラムヘッドに加える張力を設定する張力設定手段を備えている。
請求項7記載の電子打楽器は、請求項1から6のいずれかに記載の電子打楽器において、前記リングセンサは、圧電特性を有する合成樹脂により形成されたものである。
請求項8記載の電子打楽器は、請求項1から6のいずれかに記載の電子打楽器において、前記リングセンサは、環状の剛体に打撃検出用素子を貼付したものである。
請求項9記載の電子打楽器は、請求項1から6のいずれかに記載の電子打楽器において、前記リングセンサは、環状の剛体と、中心部と、その中心部から環状の剛体に延設される放射状の複数のフレームと、その中心部に接触する打撃検出用素子とを備えている。
請求項1記載の電子打楽器によれば、中空円筒状の胴の一方の開口面にドラムヘッドが配設され、リングセンサは、胴の円筒の内周に沿う円周方向において連続してドラムヘッドと接触する。そして、ドラムヘッドの振動は、そのリングセンサにより検出され、検出された振動に基づいて出力手段により信号が出力される。センサは、同じ強度で打撃された場合に、センサに近い位置で打撃された場合は大きな出力が得られるが、センサから離れた位置で打撃されると小さな出力が得られ、打撃の強度を正確に検出することが困難である。通常円形のドラムヘッドの中央部がスティックなどにより打撃され、センサをドラムヘッドの中央付近に配置すると、センサの真上が打撃された場合は極端に大きな出力が得られ、センサから離れた位置が打撃された場合は小さい出力が得られる。請求項1によれば、リングセンサは、ドラムヘッドの外周に配置され、リングセンサの真上および直近が打撃されることが少ないので打撃された位置に依らず打撃の強度に応じた出力を得ることができる。よって、正確に打撃の強度を検出することができるという効果がある。
請求項2記載の電子打楽器によれば、請求項1記載の電子打楽器の奏する効果に加え、センターセンサは、リングセンサが形成する円の中心位置においてドラムヘッドの振動を検出し、そのセンターセンサにより検出された振動に基づく信号と、リングセンサにより検出された振動に基づく信号とが出力手段により出力されるので、打撃が行われてドラムヘッドの振動がセンターセンサとリングセンサとにより検出された振動に基づいて発生される楽音を制御することができるという効果がある。
請求項3記載の電子打楽器によれば、請求項2記載の電子打楽器の奏する効果に加え、センターセンサにより検出された振動に対応する信号とリングセンサにより検出された振動に対応する信号とに基づいて制御情報生成手段により楽音の特性を制御する制御情報が生成される。例えば、センターセンサにより検出された振動の大きさと、リングセンサにより検出された振動の大きさとに基づいて打撃の強さを判定し、判定された打撃の強さに応じて音源により発生される楽音を制御する制御情報を生成することができるという効果がある。
請求項4記載の電子打楽器によれば、請求項3記載の電子打楽器の奏する効果に加え、制御情報生成手段は、リングセンサにより振動が検出された時刻とセンターセンサにより振動が検出された時刻との時間を求め、その時間に基づいて前記ドラムヘッドの打点位置を検出し、制御情報として打点位置を表す打点位置情報を生成する。一般に、アコースティックドラムのドラムヘッドの中央付近を打撃した場合は、高調波が少なく、中央から離れるほど、高調波が多くなるという傾向があり、打撃位置により音色が変化する。請求項4によれば、アコースティックドラムのように打撃された位置に応じて音色を変化することができるという効果がある。
請求項5記載の電子打楽器によれば、請求項3または4記載の電子打楽器の奏する効果に加え、リングセンサにより検出された振動の最大値を求める最大値検出手段を備え、前記制御情報生成手段は、その最大値検出手段により検出された最大値に基づいて、前記制御情報として打撃の強度を示すベロシティ情報を生成する。ドラムヘッドの中央部の振動を検出するセンサの出力は、ドラムヘッドの中央部が打撃された場合は、大きく、中央部から離れるほど、小さいので、打撃された強さを検出するのは、困難であるが、リングセンサは、ほとんど打撃位置によらず、打撃強度を検出することができるので、正確な打撃強度に応じたベロシティ情報を生成することができるという効果がある。
請求項6記載の電子打楽器によれば、請求項1から5のいずれかに記載の電子打楽器の奏する効果に加え、ドラムヘッドに付与する張力を設定する張力設定手段を備えているので、ドラムヘッドの張力を調整することができるという効果がある。
請求項7記載の電子打楽器によれば、請求項1から6のいずれかに記載の電子打楽器において、リングセンサは、圧電特性を有する合成樹脂により形成されたものであるので、ドラムヘッドの周囲について均一に振動を検出することができるという効果ある。
請求項8記載の電子打楽器によれば、請求項1から6のいずれかに記載の電子打楽器の奏する効果に加え、リングセンサは、環状の剛体に打撃検出用素子を貼付したものであるので、リングセンサを製作することが容易であり、安価に提供することができるという効果がある。
請求項9記載の電子打楽器によれば、請求項1から6のいずれかに記載の電子打楽器の奏する効果に加え、リングセンサは、環状の剛体と、中心部と、その中心部から環状の剛体に延設される放射状の複数のフレームと、その中心部に接触する打撃検出用素子とにより構成される。よって、圧電素子は、環状の剛体から等距離に位置するので、打撃された位置が円周方向に異なる位置に変化しても、均等な出力を得ることができるという効果がある。
本発明の電子打楽器1は、スティック等を使用して演奏するいわゆる「電子ドラム」と称される電子打楽器であり、打撃による振動を検出するセンサを備えている。そのセンサにより検出された検出信号は、音源に送信され、音源は、打撃に応じた楽音を生成するように構成されており、その生成された楽音は、アンプを介してスピーカから放音される。
まず、本発明の好ましい第1の実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態である電子打楽器1の分解斜視図であり、電子打楽器1は、図1に示すように、胴部2と、リングセンサ4と、ドラムヘッド5と、リム6とを主に備えており、これら各部材を順次重ね合わせ、胴部2にリム6を螺着固定することにより、形成される。
胴部2は、電子打楽器1の骨格を成す部材であり、図1に示すように、木材または樹脂により略中空円筒状に形成される。胴部2の上端側(図1上側)には、ドラムヘッド5と、リム6とが覆設される。この胴部2の内周には、リングセンサ4を保持するセンサ保持具2aが、内周を等分割した3カ所に配設され、胴部2の外周には、外周を等分割した6カ所に、径方向に突出して係合部3が配設される。
係合部3には、垂直方向(円筒の軸と並行)めねじが形成される。このめねじは、係合ボルト7に形成されたおねじと螺合し、係合ボルト7を螺入することにより、胴部2にリム6をドラムヘッド5を挟んで固着すると共に、ドラムヘッド5に張力を付与することができる。
リングセンサ4は、図1に示すように、樹脂によりリング状に形成される。この樹脂には、圧電特性の高いセラミックの微粉末が混入され、リングセンサ4全体が、圧電素子として機能し、リングセンサ4に圧力が引加されると、圧力に応じた電圧を発生する。
リングセンサ4は、胴部2の内周に設けられたセンサ保持具2aの上に緩衝部材2bを介して載置され、リングセンサ4の上端は、胴部2の内周に沿う全円周において連続してドラムヘッド5と接触する。
ドラムヘッド5は、スティック等により打撃される打撃面として構成される部位であり、合成繊維を編み上げた網状素材や合成樹脂により形成されたフィルム状素材からなる打撃面部材5aを金属材料等からなる正面視略円環状のヘッド枠5bに接着して構成されている。
リム6は、図1に示すように、金属材料などにより正面視略円環状に形成され、リム金具6aに、係合ボルト7が挿入される6つのボルト孔が円周を6等分した位置に形成されている。
係合ボルト7は、胴部2に形成された係合部3と螺合結合し、リム6によりドラムヘッド5に張力を付与するものであり、鋼材により形成されている。
ここで、ドラムヘッド5を電子打楽器1に組み付ける場合には、まず、胴部2の上端側(図1上側)のセンサ保持具2aに、緩衝部材2bを介してリングセンサ4を載置し、次に、ドラムヘッド5をリングセンサ4を挟むように載置する。次に、リム6のボルト孔にそれぞれ係合ボルト7を挿入し、ドラムヘッド5のヘッド枠5bを覆うようにかぶせて、各係合ボルト7を胴部2に形成された係合部3のめねじに螺入する。
これにより、リム6と胴部2とでドラムヘッド5を挟持するとともに、ドラムヘッド5とセンサ保持具2aとでリングセンサ4を挟持する。なお、係合ボルト7の締め付け具合により、ドラムヘッド5に付与する張力を調整することができる。
次に、図2を参照して、電子打楽器1が組み立てられた状態のリングセンサ4とドラムヘッド5とについて説明する。図2(a)は、電子打楽器1が組み立てられた状態の側面断面図である。
リム6は、上述したように、正面視略円環状に形成されるリム金具6aを備え、リム金具6aは、図2(a)に示すように、断面視略L字形状に屈曲して形成され、その上端部にカバー部材6bが覆設される。一方、径方向に延設される縁部には、係合ボルト7が挿入されるボルト孔が形成されると共に、この縁部の下面がドラムヘッド5のヘッド枠5bに当接される。
係合ボルト7は、胴部2の外壁に固着された係合部3に螺入され、リム金具6aが下方に圧下される。リム金具6aが圧下されると、ドラムヘッド5のヘッド枠5bも下方に圧下され、ドラムヘッド5に張力が付与される。よって、係合ボルト7の螺入量を調整することにより、ドラムヘッド5の張力を調整することができる。
図2(b)は、ドラムヘッド5とリム6とを取り外した場合の平面図である。図2(b)に示すように、胴部2の内周に沿ってリングセンサ4が配設され、リングセンサ4は、胴部2の内周を3等分した位置に設けられたセンサ保持具2aに緩衝部材2bを介して載置される。リングセンサ4の断面は、垂直方向に長辺を有する略長方形であり、ドラムヘッド5の打面5aには長方形の外周側の長辺の先端が接触し、その先端から略45度の角度で斜面が形成されている。このことによりリングセンサ4がドラムヘッド5に接触する面積を少なくすることができ、ドラムヘッド5の振動が妨げられることが少ない。リングセンサ4の下端は、緩衝部材2bに形成された溝に載置される。
胴部2の内壁には、リングセンサ4を支持するセンサ保持具2aが、2本のねじにより螺着され、センサ保持具2aは、硬質の樹脂または金属で、側面がL字型に成型され、L字の1辺が胴部2に固着され、その1辺の上端に他の一辺が胴部2の内壁に垂直な方向(図2においては、水平方向)に延設される。この延設された水平面に緩衝部材2bが接着剤により貼付される。緩衝部材2bは、弾性を有するゴムなどにより成型される板状の部材であり、リングセンサ4の下端が載置される部分に溝が形成されている。リングセンサ4がこの弾性を有する緩衝部材2bにより支持されるので、ドラムヘッド5の振動がリングセンサ4により妨げられることが少ない。
以上、説明したように、リングセンサ4は、胴部2の内周に沿って配設され、ドラムヘッド5の全円周に連続して接触し、ドラムヘッド5の振動を電気信号に変換する。一般に、演奏者は、ドラムヘッド5のほぼ中央部分をスティックなどで打撃することにより、打撃音を発生させる。その打撃を検出するセンサが、ドラムヘッド5のほぼ中央に配置された場合、センサの真上を打撃された場合は、大きな振幅が検出されるが、センサから少し離れた位置が同じ強度で打撃された場合の振幅は、それほど大きくない。従って、同じ大きさで打撃を行っても、打撃される位置により発生される楽音の大きさが異なるという問題点があったが、本実施形態のように胴部2の内周に沿ってセンサを配設することにより、ドラムヘッド5の中央部の広い範囲において、打撃を行った場合に、打撃位置により発生される楽音の大きさが異なることがなく正確に打撃を検出することができるという効果がある。
次に、図3〜図5を参照して第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、ドラムヘッド5の振動を検出するセンサは、リングセンサ4のみであるとしたが、リングセンサ4のみでは、振動のレベルを正確に検出することはできるが、打撃された位置を検出することができない。第2の実施形態の電子打楽器1は、リングセンサ4に加え、ドラムヘッド5の中央部の振動を検出するセンターセンサ8を更に備えるものである。
図3は、第2の実施形態の電子打楽器1を示すものであり、図3(a)は、図3(b)に示すB−B線での側面断面図であり、図3(b)は、ドラムヘッド5とリム6とを取り外した平面図である。なお、第1の実施形態と同一部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図3(a)および(b)に示すように、胴部2、リングセンサ4、ドラムヘッド5およびリム6については、第1の実施形態と同一であり、ドラムヘッド5の中央部の振動を検出するセンターセンサ8と、そのセンターセンサ8を支持するフレーム7が追加されたものである。
センターセンサ8は、図3(a)に示すように、側面視円錐形に形成されたクッション部材8aと、そのクッション部材8aの下部に圧電センサであるピエゾセンサ8bが配置され、ピエゾセンサ8bは、フレーム7に両面テープで貼付されている。クッション部材8aは、ドラムヘッド5からの振動をピエゾセンサ8bに伝達するための部材であり、クッション部材8aの上部は、ドラムヘッド5の中央下面に当接し、クッション部材の8aの下面は、両面テープによりピエゾセンサ8bに貼着される。
フレーム7は、図3(b)に示すように中央部に設けられた平面部とその平面部から三方に放射状に胴部2に延設されたフレーム部とにより構成され、平面部の上面にピエゾセンサ8bが両面テープにより貼付される。
ピエゾセンサ8bは、ドラムヘッド5の中央部の振動を検出するためのセンサであり、ドラムヘッド5の振動を電気信号に変換する。また、ピエゾセンサ8bは、図示しない出力信号線を備え、略円板状に形成されている。
図4は、第2の実施形態における電子打楽器1の電気的構成を示すブロック図である。電子打楽器1は、リングセンサ4と、センターセンサ8と、波形成型回路10と、波形成型回路11と、A/D変換器12と、CPU13と、ROM14と、RAM15と、音源16と、アンプ17と、スピーカ18とを主に備えている。A/D変換器12と、CPU13と、ROM14と、RAM15と、音源16とは、バスにより相互に接続されている。
CPU13は、ROM14に記憶された各種制御プログラムを実行するプロセッサであり、時間を計時するタイマ13aを内蔵している。タイマ13aは、所定の周波数のクロックを入力し、リングセンサ4とセンターセンサ8とにより検出された打撃の時間差が計測される。
ROM14は、各種制御プログラムや固定値などを記憶する書き換え不能なメモリであり、図5に示すフローチャートの出力処理などを行う制御プログラムが記憶されている。RAM15は、CPU13が各種制御プログラムを実行する際、変数などを一時記憶するワークエリア等を有するランダムにアクセスできるメモリである。RAM15には、フラグを記憶するフラグメモリ15aが設けられている。フラグメモリ15aに記憶されるフラグは、リングセンサ4により振動が検出された場合にセットされるリングセンサフラグとセンターセンサ8により振動が検出された場合にセットされるセンターセンサフラグとが記憶される。
また、ワークエリアには、リングセンサ4により振動が検出された場合にその振動の最大値が検出され、記憶される。この最大値に基づいて、打撃の大きさを示すベロシティ情報が求められ、出力される。また、ワークエリアには、リングセンサ4により振動が検出された場合に、その検出された時刻t1が記憶され、センターセンサ8により振動が検出された場合に、その検出された時刻t2が記憶される。この時刻t1とt2との間の時間に応じて、ドラムヘッド5の打撃された位置が検出され、その位置を示す位置情報が出力される。
リングセンサ4により検出された電気信号は、波形成型回路10により整流されて包絡線が抽出され、その包絡線が所定のサンプリング周波数でサンプリングされてA/D変換器12に出力される。同様に、センターセンサ8により検出された電気信号も波形成型回路11により整流されて包絡線が抽出され、その包絡線が所定サンプリング周波数でサンプリングされてA/D変換器12に出力される。
サンプリングされた信号は、それぞれA/D変換器12によりデジタル信号に量子化され、CPU13に出力される。CPU13は、A/D変換器12により変換されたデジタル信号を入力し、そのデジタル信号から打撃が行われたか否かを判断すると共に、リングセンサ4とセンターセンサ8により検出された電気信号の時間差を検出し、その時間差に応じた楽音の発生を指示するノートオン情報を音源16に出力する。なお、このノートオン情報の出力処理については、図5に示すフローチャートを参照して後述する。
音源14は、入力されるノートオン情報に応じて打楽器音などを発生するもので、各打楽器などの楽音波形をメモリに記憶し、その記憶された波形を読み出して、周波数特性や振幅などを制御して楽音を発生する。音源16から出力された楽音信号は、アンプ17により増幅され、スピーカ18により放音される。
次に、図5を参照して、CPU13により実行される出力処理について説明する。図5は、出力処理を示すフローチャートである。この出力処理は、電子打楽器1の電源が投入されると起動され、電源が遮断されるまで繰り返し行われる処理である。この出力処理では、ドラムヘッド5に加えられた打撃がリングセンサ4により検出され、打撃の強度を示すベロシティ情報が出力される。また、リングセンサ4により検出された打撃の時刻t1と、センターセンサ8により検出された打撃の時刻t2との時間差に応じて打点位置が検出され、その検出された打点位置を示す打点位置情報が出力される。
この出力処理では、まず、初期設定としてフラグメモリ15aに記憶されるリングセンサフラグとセンターセンサフラグとを0に設定する(S1)。また、この時、タイマ13aによる計時を開始する。次に、リングセンサフラグが1に設定されているかを判断し(S2)、リングセンサフラグが1に設定されていない場合は(S2:No)、リングセンサがまだ、振動を検出していない状態であり、A/D変換器12により変換されたリングセンサ4により検出された振動レベルを入力する(S3)。
次に、そのリングセンサ4により検出された振動レベルが、所定の閾値を超えたか否かを判断する(S4)。閾値を超えた場合は(S4:Yes)、その振動レベルの最大値を求め、その求められた最大値をRAM15に一時記憶する(S5)。最大値を求めるには、繰り返しA/D変換器12により変換された値を読み、今回の値が前回の値より大きい場合は、まだ、最大値に達していないとして再度変換された値を読み、今回の値が前回の値より小さくなった場合は、その前回の値を最大値とする。
この最大値を検出した時、タイマ13aが計時する時刻をt1としてRAM15に記憶し(S6)、次に、リングセンサフラグを1に設定してリングセンサ4が検出した振動のレベルの最大値を検出したことを記憶しておく(S7)。
S2の判断処理において、リングセンサフラグが1に設定されている場合(S2:Yes)、またはS4の判断処理において、リングセンサ4が検出した振動のレベルが所定の閾値を超えていない場合(S4:No)、またはS7の処理を終了した場合は、次にセンターセンサフラグが1に設定されているかを判断する(S11)。センターセンサフラグが1に設定されていない場合は(S11:No)、センターセンサがまだ振動を検出していない状態であり、センターセンサ8により検出されA/D変換器12により変換された振動レベルを入力する(S12)。次に、その振動レベルが、所定の閾値を超えたか否かを判断し(S13)、閾値を超えた場合は(S13:Yes)、タイマ13aが計時する時刻をt2としてRAM15に記憶する(S14)。次に、センターセンサフラグを1に設定してセンターセンサが検出する振動レベルが閾値を超えたことを記憶しておく(S15)。
S11の判断処理においてセンターセンサフラグが1に設定されている場合(S11:Yes)、またはS13の判断処理において、リングセンサ4が検出した振動のレベルが所定の閾値を超えていない場合(S13:No)、またはS15の処理を終了した場合は、リングセンサフラグおよびセンターセンサフラグが共に1に設定されているかを判断し(S21)、リングセンサフラグおよびセンターセンサフラグが共に1に設定されている場合は(S21:Yes)、RAM15に記憶されたリングセンサ4により検出された振動レベルの最大値に基づいて打撃強度を示すベロシティ情報を作成する。このベロシティ情報は、例えば、検出された値に基づいて、変換テーブルを参照し、MIDI規格に合った情報である。作成されたベロシティ情報は、この電子打楽器1に割り当てられたノートナンバと共に、ノートオン情報として出力する(S22)。
次に、RAM15に記憶された時刻t1とt2とに基づいて、ドラムヘッド5の打撃された位置を示す打点位置情報を作成して出力する(S23)。打点位置がドラムヘッド5の中央付近であれば、時刻t1より時刻t2の方が早く、打点位置がドラムヘッド5の中央付近から離れたリム6に近い位置であれば、時刻t2より時刻t1の方が早い時刻となる。よって、これらの時間差に応じて、ドラムヘッド5の半径方向における打点位置を検出することができる。音源16は、この打点位置を示す打点位置情報を入力し、その打点位置に応じて発生する楽音の音色などの特性を変化して出力する。アコースティックドラムでは、ドラムヘッドの中央付近が打撃された場合は、リム6に近い部分が打撃された場合に比べ、高調波が少ない楽音が発生され、電子打楽器1において、このような態様を模擬することができる。
S23の処理を終了した場合は、リングセンサフラグおよびセンターセンサフラグを共に0に設定する(S24)。S21の判断処理において、リングセンサフラグおよびセンターセンサフラグのいずれかが1ではない場合は(S21:No)、またはS24の処理を終了した場合は、その他の処理を行い(S25)、S2の処理に戻る。その他の処理は、図示しない他のセンサからの入力を処理したり、他の操作子の設定に応じて、例えば音量などの設定を行う処理である。
以上、第2の実施形態について説明したように、電子打楽器1は、ドラムヘッド5の中央部の振動を検出するセンターセンサ8と、ドラムヘッド5の外周付近の振動を検出するリングセンサ4とを備え、センターセンサ8により振動が検出された時刻とリングセンサ4により振動が検出された時刻との時間差に応じて、打撃された半径方向の位置を検出し、その検出された値に応じて打点位置情報を出力し、音源16は、その打点位置情報に応じて楽音の音色等を制御する。
次に、図6を参照して第3の実施形態について説明する。第1の実施形態の電子打楽器では、ドラムヘッド1は、弾性膜により形成され、この弾性膜に張力を付与するものであったが、第3実施形態の電子打楽器1では、ドラムヘッド31は、剛性を有する第1の部材の上に、弾性を有する第2の部材が貼付されたものである。従って、ドラムヘッド31に張力を付与する必要はない。
図6(a)は、図6(b)に示すC−C線における側面断面図であり、図6(b)は、ドラムヘッド31と、リム32とを取り外した状態の電子楽器1の平面図である。なお、第1の実施形態と同一部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する。ドラムヘッド31は、二層構造になっており、下層31bは、鋼板などの剛性の高い薄板により形成され、上層31aは、エラストマ等の弾性を有する板材により形成され、これらの層は、接着剤などにより接着される。上層31aが弾性を有する板材により形成されることにより、上面をスティックなどで打撃した際の反発力が、胴部2に膜を張った場合と近似するものとなると共に、打撃を行った際に発生される音の大きさを抑制することができる。また、下層31bが剛性の高い薄板により形成されることにより、上層31aを平面に保持すると共に、上層31aに加えられた打撃により振動し、その振動を速く周囲に伝播することができる。
下層31bの外周は、リングセンサ4の上端に当接し、上層31aに加えられた打撃により、下層31bが振動し、その振動が伝播されて、このリングセンサ4により検出される。上層31aの外周、周囲には蛇腹10cが形成され、この蛇腹10cは、上層31aと一体に成型され、肉厚が薄く、断面が「く」の字状の伸縮自在である。この蛇腹10cにより、ドラムヘッド31が自由に振動することができると共に、下層31bの下面がリングセンサ4の上端に当接するように構成される。
リム32は、ドラムヘッド31の周縁を胴部2とで挟持し、胴部2の上端に覆設され、ネジにより胴部2に螺着される。リム32と胴部2とは、固着され、ドラムヘッド31に張力を付与し、その張力を調整する機構は存在しない。
以上、第3の実施形態について説明したように、ドラムヘッド31に張力を付与しない構造の電子打楽器においても、リングセンサ4によりドラムヘッド31に加えられた打撃を検出することができる。この場合も、第1の実施形態と同様に、センサの真上や直近が打撃されることが少ないので、ドラムヘッド31に加えられた打撃の強度を正確に検出することができる。
次に、図7を参照してリングセンサ4の変形例について説明する。図7(a)は、図2(a)に示す第1の実施形態の変形例を示す側面断面図である。第1実施形態に示すリングセンサ4の上端は、ほぼ45度の角度で斜面が形成され、ドラムヘッド5とは、線接触するものであったが、図7(a)に示すように、リングセンサ4の上部にドラムヘッド5と接触するクッション材4aを設け、そのクッション材4aの下部にセンサが備えられた樹脂を形成するようにしてもよい。このことにより、ドラムヘッド5の振動がリングセンサ4に伝播されると共に、ドラムヘッド5の振動がリングセンサ4により妨げられることが少ない。
図7(b)は、リングセンサ4の変形例を示すもので、右側の図は正面図であり、左側の図は、右側の正面図に示されるD−D線における側面断面図である。図7(b)に示すように、リングセンサ24は、圧電特性を有さない部材、例えば、金属や剛性の高い樹脂などで形成し、そのリングセンサ24に打撃を検出するための例えばピエゾなどの圧電素子26を貼付し、その圧電素子26により振動を検出する。圧電素子26は、センサ受け板25に接着剤により固着され、センサ受け板25は、両面テープ24bによりリングセンサ24に固着される。
図7(c)は、図7(b)と同様にリングセンサ4の変形例を示すもので、右側の図は正面図であり、左側の図は、右側の正面図に示されるE−E線における側面断面図である。この変形例では、センサ受け板27は側面がL字型に形成され、垂直な辺がリングセンサ24に固着され、水平な辺に圧電素子26が貼付される。ドラムヘッド5が、打撃されて振動すると、その振動は、リングセンサ24に伝播され、リングセンサ24は、垂直方向に大きな振幅で振動する。圧電素子26は、円盤状のセンサであって、図7(b)の場合は、センサが垂直に位置し、図7(c)の場合は、水平に位置する。図7(c)に示される場合は、図7(b)に示される場合に比べ、出力される電圧は大きい。なお、図7(b)および図7(c)に示す変形例では、リングセンサ24の円周方向に一つの圧電素子26を設けるようにしてもよいし、複数の圧電素子26を設けるようにしてもよい。
図7(d)は、 図7(b)、図7(c)と同様にリングセンサ4の変形例を示すものであって、リングセンサ24は、圧電特性を有さない金属や樹脂などの剛性を有する素材で形成し、このリングセンサ24の内周に高分子樹脂により形成されたシート状の高分子ピエゾシートセンサ28を貼付したものである。高分子ピエゾシートセンサ28は、圧電特性の高いセラミックの微粉末が混入された高分子材料をシート状に成形したものであり、圧力が引加されると圧力に応じた電圧を発生する。
次に、図8を参照して、リングセンサ4の他の変形例について説明する。図8は、他のリングセンサ4の変形例を示す図である。図8(a)は、ドラムヘッド5と、リム6とを外した状態の平面図であり、図8(b)、図8(c)、図8(d)は、図8(a)に示すG−G線における側面断面図である。図8においても、第1の実施形態と同一の部材には同一の部番を付している。
リングセンサ41は、ドラムヘッド5に接触するリング部41aと、中心部と、その中心部41cからリング部41aに向けて放射状に延設される3本のスポーク状のフレーム部41bとからなり、これらの部材は、樹脂などの剛体により形成される。中心部41cの下面には、両面接着テープにより打撃を検出するためのピエゾセンサ4dが貼付される。
胴部2には、底板2cが直径方向に設けられ、この底板2cのほぼ中央にクッション42が載置され、そのクッション42は、ピエゾセンサ4dの下方に位置し、クッション42の弾性により、ピエゾセンサ4dを上方へ押し上げている。
ドラムヘッド5が打撃されるとドラムヘッド5の振動がリング部41に伝播し、更にフレーム部41bにより伝播されて中心部41cに伝播される。ピエゾセンサ4dは、その伝播された振動に応じて電気信号を出力する。図8(b)に示すように、リング部41は、円周の3カ所においてセンサ保持具2aにより保持される。
一方、図8(c)に示すように、センサ保持具2aによる保持を省いてもよい。クッション42が、リングセンサ41を上方へ押し上げるように作用するので、ドラムヘッド5が組み付けられた状態では固定される。リング部41aの外周と胴部2の内周との間に、スポンジなどにより形成されたスペーサを挿入するようにしてもよい。
また、図8(d)に示すように、リング部41aが、円周の3カ所においてセンサ保持具2aにより保持される場合は、クッション42を設けずにセンサ保持具2aの上に緩衝部材2bを設けてリング部41aを上方へ押し上げるようにしてもよい。
図9は、第2の実施形態の変形例を示すものであり、図8に示すリングセンサ41と、図3に示すセンターセンサ8とを組み合わせたものである。図9(a)は、図9(b)に示すH−H線における側面断面図であり、図9(b)は、図3(a)と同様に、ドラムヘッド5とリム部6とを取り外した状態の平面図である。図9(b)に示すように、センターセンサ8を支持するフレーム7の中心部から胴部2の方に放射状に延設される3つの部材は、リングセンサ41の中心部から延設されるフレーム部41bとは、略60度の角度をなすように配設される。
図10は、リングセンサ4の保持方法の変形例を示すものである。図10(a)は、図10(b)に示すI−I線における側面断面図であり、図10(b)は、胴部2の中心付近からの見た正面図である。第1の実施形態では、リングセンサ4を保持するリング保持具2aは、L字型の部材であってその一辺が胴部2に固着され、他の一辺の上にリングセンサ4を保持する緩衝部材2bが形成されるものとしたが、図10に示すように、リングセンサ34の下部に凹部を設けると共に、胴部2の内周に36により弾性を有する樹脂製のワッシャ35を螺着し、そのワッシャ35にリングセンサ34の凹部が、挿入される。樹脂製のワッシャ35にも、溝が形成され、その溝にリングセンサ34の凹部が嵌合される。
なお、請求項3に記載の制御情報生成手段は、図5に示すフローチャートのS8およびS17の処理が該当する。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記各実施形態では、ドラムヘッド5に加えられた振動を検出するリングセンサ4またはセンターセンサ8が設けられた電子打楽器としたが、更にリム6が打撃されたことを検出するリムセンサを設けるようにしてもよい。
また、第2実施形態では、リングセンサ4により検出された振動の時刻とセンターセンサ8により検出された振動の時刻との時間差により打撃された位置を検出するものとしたが、リングセンサ4により検出された振動のレベルとセンターセンサ8により検出された振動のレベルとにより打撃された位置を検出するようにしてもよい。ドラムヘッド5の中央付近が打撃された場合は、センターセンサ8により検出される振動のレベルは大きく、リングセンサ4により検出される振動のレベルは小さいが、ドラムヘッド5の周縁部が打撃された場合は、逆にセンターセンサ8により検出される振動のレベルは小さく、リングセンサ4により検出される振動のレベルは大きい。
また、上記第1の実施形態では、リングセンサ4が圧電特性の高いセラミックの微粉末が混入された樹脂で成形されるものとしたが、ポリフッ化ビニリデン (PVDF) を成形したものとしてもよい。このポリフッ化ビニリデンは、強誘電性のポリマーであり、圧電性や焦電性を示し、センサとして用いられるものである。また、他の変形例のように、センサ機能を有さないリング形状にこのポリフッ化ビニリデンにより形成されたセンサを貼り付けるようにしてもよい。
また、上記第2の実施形態では、リングセンサ4により検出された振動レベルの最大値を検出した時を、時刻t1としたが、振動レベルが所定の閾値を超えた時を時刻t1としてもよい。
本発明の第1の実施形態である電子打楽器の分解斜視図である。 (a)は、電子打楽器の側面断面図であり、(b)は、ドラムヘッドとリムとを取り外した電子打楽器の平面図である。 第2の実施形態である電子打楽器を示すものであり(a)は、ドラムヘッドとリムとを取り外した平面図であり、(b)は、側面断面図である。 第2の実施形態における電気的構成を示すブロック図である。 第2の実施形態における出力処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態である電子打楽器を示し、(a)は、平面図であり、(b)は、側面断面図である。 リングセンサの変形例を示す図である。 リングセンサの他の変形例を示す図である。 第2の実施形態の変形例を示す図である。 リングセンサを保持する方法の変形例を示す図である。
符号の説明
1 電子打楽器
2 胴部(胴)
2a センサ保持具
2b 緩衝部材
3 係合部(張力設定手段の一部)
4,24,41 リングセンサ
5 ドラムヘッド
5a 打撃部材(ヘッドの一部)
6 リム
7 係合ボルト(張力設定手段の一部)
8 センターセンサ
4d,26 圧電素子
41a 剛体
41b フレーム
41c 中心部

Claims (9)

  1. 打撃による振動を検出し、その検出された振動に対応する信号を出力する電子打楽器において、
    中空円筒状の胴と、
    その胴の一方の開口面に配設されるドラムヘッドと、
    前記胴の内周に沿う円周方向において連続して前記ドラムヘッドと接触し、そのドラムヘッドの振動を検出するリングセンサと、
    そのリングセンサにより検出された振動に基づいて信号を出力する出力手段とを備えていることを特徴とする電子打楽器。
  2. 前記リングセンサが形成する円の略中心位置において前記ドラムヘッドの振動を検出するセンターセンサを備え、
    前記出力手段は、前記リングセンサにより検出された振動に対応する信号と前記センターセンサにより検出された振動に対応する信号とを出力するものであることを特徴とする請求項1記載の電子打楽器。
  3. 前記出力手段により出力されたセンターセンサにより検出された振動に対応する信号と前記リングセンサにより検出された振動に対応する信号とに基づいて楽音の特性を制御する制御情報を生成する制御情報生成手段を備えていることを特徴とする請求項2記載の電子打楽器。
  4. 前記制御情報生成手段は、前記リングセンサにより振動が検出された時刻と前記センターセンサにより振動が検出された時刻との時間を求め、その時間に基づいて前記ドラムヘッドの打点位置を検出し、前記制御情報として打点位置を表す打点位置情報を生成することを特徴とする請求項3記載の電子打楽器。
  5. 前記リングセンサにより検出された振動の最大値を求める最大値検出手段を備え、
    前記制御情報生成手段は、その最大値検出手段により検出された最大値に基づいて、前記制御情報として打撃の強度を示すベロシティ情報を生成することを特徴とする請求項3または4記載の電子打楽器。
  6. 前記ドラムヘッドに加える張力を設定する張力設定手段を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の電子打楽器。
  7. 前記リングセンサは、圧電特性を有する合成樹脂により形成されたものであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の電子打楽器。
  8. 前記リングセンサは、環状の剛体に打撃検出用素子を貼付したものであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の電子打楽器。
  9. 前記リングセンサは、環状の剛体と、中心部と、その中心部から環状の剛体に延設される放射状の複数のフレームと、その中心部に接触する打撃検出用素子とを備えていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の電子打楽器。
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