JP2009186222A - 劣化検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】正確にセンサ素子の劣化を検出できる劣化検出装置を提供する。
【解決手段】ステップ電圧供給部18が、所定期間毎にセンサ素子8の両端電圧にステップ電圧を供給する。CPU41が、ステップ電圧の供給が開始されてからセンサ素子8の両端電圧が定常状態に達するまでの間に定められた時間t1後のセンサ素子8の両端電圧、及び、定常状態に達した後のセンサ素子8の両端電圧、を測定する。そして、CPU41は、定常状態に達した後のセンサ素子8の両端電圧に対する時間t1後のセンサ素子8の両端電圧の割合である両端電圧%を求めて、この求めた両端電圧%が閾値以下のときに劣化を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、劣化検出装置に係り、特に、検知対象ガスと接触燃焼して温度が変化すると抵抗値が変化する接触燃焼式のセンサ素子の劣化を検出する劣化検出装置に関するものである。
上述したセンサ素子8を用いた従来のガスセンサ2として、例えば図1に示されたものが一般的に知られている。同図に示すように、ガスセンサ2は、センサ素子8と比較素子9とを有している。センサ素子8は、温度センサとしての白金コイル10と、この白金コイル10に塗布した、検知対象ガスとしての可燃ガスとの接触燃焼を促進する触媒が担持された担持体11と、で構成されている。比較素子9は、白金コイル12と、この白金コイル12に塗布した、上記触媒が担持されていない可燃ガスに対して不感となる担持体13と、で構成されている。
上記センサ素子8の白金コイル10と、比較素子9の白金コイル12とは、可燃ガスのない空気中(エアベース)では等しい抵抗値になるように設けられている。上述したセンサ素子8及び比較素子9は、固定抵抗R1、R2と共にブリッジ回路5を構成している。このブリッジ回路5の端子aと端子bとの間には、駆動電圧供給部6からの駆動電圧E0が供給されている。この駆動電圧E0を供給すると、センサ素子8が加熱されて可燃ガスと接触燃焼する。
以上の構成によれば、ブリッジ回路5は可燃ガスのない空気中では平衡状態となり、端子cと端子dとの電位が等しくなる。これに対して、可燃ガスを含む空気中では可燃ガスとの燃焼熱によりセンサ素子8の温度が上昇し、これに伴ってセンサ素子8の白金コイル10の抵抗値が増加する。一方、比較素子9は可燃ガスと接触燃焼しないため、センサ素子8の温度より低くなる。このため、ブリッジ回路5は不平衡状態となり、端子cと端子dとの間に電位差が生じる。この電位差が、雰囲気温度による白金コイル10、12の抵抗値の変動分を相殺した可燃ガスの濃度に応じたセンサ出力となる。
上述したガスセンサ2のセンサ素子8は、触媒で構成されているため経年的に感度が劣化してくる。この感度劣化の速度は、使用環境中の触媒被毒物質の有無に大きく影響すると言われている。例えば、一般家庭の環境から多く発生するガスセンサ2の触媒被毒物質は、シリコーンといわれている。このシリコーンがセンサ素子8の表面に付着すると、可燃ガス濃度に対するセンサ出力が変動して劣化する、という問題があった。
従来、上述したセンサ素子8の劣化を検出する方法としては、例えばガスセンサ2を設置してから経験的に設定した劣化期間経過すると、劣化していると判断している。しかしながら、劣悪環境下では、予想をはるかに上回る劣化が生じている可能性も否めない。そこで、正確にセンサ素子8の劣化を検出して、ガスセンサ2が機能不全に陥る前に使用者に知らせる劣化検出装置が切望されている。
そこで、本発明は、上記のような問題点に着目し、正確にセンサ素子の劣化を検出できる劣化検出装置を提供することを課題とする。
本発明者は、上述したセンサ素子の劣化を検出する方法を鋭意探求したところ、劣化が進むに従ってセンサ素子の両端電圧の時定数が大きくなることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、請求項1記載の発明は、検知対象ガスと接触燃焼して温度が変化すると抵抗値が変化する接触燃焼式のセンサ素子の劣化を検出する劣化検出装置であって、所定期間毎に前記センサ素子の両端電圧にステップ電圧を供給するステップ電圧供給手段と、前記ステップ電圧の供給が開始されてから前記センサ素子の両端電圧が定常状態に達するまでの間に定められた所定時間の前記センサ素子の両端電圧を測定する電圧測定手段と、前記電圧測定手段により測定された両端電圧又は当該両端電圧に応じた値が閾値以下になったときに前記センサ素子の劣化を検出する劣化検出手段と、を備えたことを特徴とする劣化検出装置に存する。
請求項2記載の発明は、前記電圧測定手段により検出された前記センサ素子の両端電圧又は当該両端電圧に応じた値が低くなるに従って前記所定期間を短くするように設定する所定期間設定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の劣化検出装置に存する。
請求項3記載の発明は、前記ステップ電圧の供給が開始されてから前記センサ素子の両端電圧が定常状態に達した後の前記センサ素子の両端電圧を測定する定常電圧測定手段を備え、そして、前記劣化検出手段が、前記定常電圧測定手段により測定された前記センサ素子の両端電圧に対する前記電圧測定手段により測定された前記センサ素子の両端電圧の割合が前記閾値以下になったときに前記センサ素子の劣化を検出するように設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の劣化検出装置に存する。
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、劣化検出手段が、ステップ電圧の供給を開始してからセンサ素子の両端電圧が定常状態に達するまでの間に定められた所定時間後に計測されたセンサ素子の両端電圧又は当該両端電圧に応じた値が閾値以下となったときに劣化を検出することにより、正確にセンサ素子の劣化を検出できる。
請求項2記載の発明によれば、電圧測定手段により検出されたセンサ素子の両端電圧又はその両端電圧に応じた値が低くなるに従って所定期間を短くするように設定するので、より一層正確にセンサ素子の劣化を検出することができる。
請求項3記載の発明によれば、定常電圧測定手段により測定されたセンサ素子の両端電圧に対する電圧測定手段により測定されたセンサ素子の両端電圧の割合に基づいて劣化を検出することにより、雰囲気温度によるセンサ素子の抵抗値の変動分を相殺して、より一層正確にセンサ素子の劣化を検出することができる。
以下、本発明の劣化検出装置を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の劣化検出装置を組み込んだガス検出装置1の一実施形態を示す回路図である。図2は、図1に示すセンサ素子8及び比較素子9の構成を示す図である。同図に示すように、ガス検出装置1は、ガスセンサ2と、劣化検出部3と、マイクロコンピュータ(以下μCOM)4と、を備えている。
ガスセンサ2は、ブリッジ回路5と、駆動電圧供給部6と、差動増幅器7と、から構成されている。ブリッジ回路5は、センサ素子8及び比較素子9と、固定抵抗R1、R2と、から構成されている。上記センサ素子8及び比較素子9は互いに直列に接続されている。固定抵抗R1、R2は互いに直列に接続されている。そして、センサ素子8及び比較素子9から構成される直列回路と、固定抵抗R1、R2から構成される直列回路と、が並列に接続されてブリッジ回路5を構成している。
上述したセンサ素子8は、温度センサとしての白金コイル10と、検出対象ガスとしての可燃ガスとの接触燃焼を促進する触媒を担持した担持体11と、から構成されている。担持体11は、上記触媒として白金族、例えばパラジウム(Pd)を担持したアルミナ(Al22)からなるPd/Al22から構成されている。上記比較素子9は、温度センサとしての白金コイル12と、上記触媒を担持せずに可燃ガスに対して不感であるAl22のみから構成された担持体13と、から構成されている。
上記センサ素子8及び比較素子9は、図2に示すように、台座14に支持されている。台座14は、円盤状の樹脂製の台座本体15と、台座本体15に貫通されて支持された導電性の二対のピン16、17と、から構成されている。そして、センサ素子8の白金コイル10の両端がピン16に各々接続されて、センサ素子8が台座14に支持される。また、比較素子9の白金コイル12の両端がピン17に各々接続されて、比較素子9が台座14に支持される。
上述した台座14は、台座本体15のセンサ素子8及び比較素子9とは離れた側に突出するピン16、17がブリッジ回路5やμCOM4が搭載された図示しない基板上に搭載されて電気的に接続されるように設けられている。
駆動電圧供給部6は、ブリッジ回路5の端子aと端子bとの間に駆動電圧E0を供給する。ブリッジ回路5に対する駆動電圧E0の供給は、後述するμCOM4内のCPU41によって制御される。この駆動電圧E0を供給すると、白金コイル10、12が発熱してセンサ素子8及び比較素子9が加熱される。つまり、白金コイル10、12は温度センサとしての機能と加熱手段としての機能とを兼ねている。上述したブリッジ回路5は可燃ガスのない空気中では平衡状態となり端子c−端子d間の中点電圧は0となる。
これに対して、可燃ガスを含む空気中では可燃ガスとの接触燃焼によりセンサ素子8の温度が上昇し、これに伴ってセンサ素子8の白金コイル10の抵抗値が増加する。一方、比較素子9は可燃ガスとの接触燃焼が生じないため、センサ素子8の温度よりも低くなる。このため、ブリッジ回路5は不平衡状態となり、中点電圧が、雰囲気温度による白金コイル10の抵抗値の変動分を相殺した可燃ガスの濃度に応じたセンサ出力となる。
差動増幅器7は、ブリッジ回路5の端子c−端子d間の中点電圧をセンサ出力としてμCOM4に対して出力する。劣化検出部3は、ステップ電圧供給手段としてのステップ電圧供給部18と、差動増幅器19と、から構成されている。ステップ電圧供給部18は、センサ素子8の両端(端子a−端子c間)にステップ電圧Esを供給する。センサ素子8の両端に対するステップ電圧Esの供給は、後述するμCOM4内のCPU41によって制御される。差動増幅器19は、センサ素子8の両端電圧をμCOM4に対して出力する。μCOM4は、処理プログラムに従って各種の処理を行う中央演算処理ユニット(以下CPU)41、CPU41が行う処理のプログラムなどを格納した読出専用のメモリであるROM42、及び、CPU41での各種の処理過程で利用するワークエリア、各種データを格納するデータ記憶エリアなどを有する読出書込自在のメモリであるRAM43、を有している。
次に、上述した構成のガス検出装置1におけるセンサ素子8の劣化検出方法について説明する。まず、センサ素子8に一定電力Pを供給すると、センサ素子8の温度及び両端電圧は徐々に増加した後に一定となる。ここで、一定になるまでを非定常状態、一定になった後を定常状態とする。非定常状態において、センサ素子8に一定電力Pを供給したときに、一定電力Pの供給を開始してからの経過時間t後にセンサ素子8が台座14に対してΔTだけ温度上昇したとする。この場合、下記の式(1)に示すように、一定電力Pは、センサ素子8をΔTだけ温度上昇させるのに必要な熱量(Cs+Cd)・dΔT/dt(Cs:センサ素子8の熱容量、Cd:台座14の熱容量)と、センサ素子8から台座14に逃げる熱量λ・ΔT(λ:センサ素子8の熱伝導率)と、の和で表される。
(Cs+Cd)・dΔT/dt+λ・ΔT=P …(1)
上述した式(1)を変形すると、下記の式(2)が得られる。
ΔT=P/λ{1−exp(−t/τ)} …(2)
ここでτ=(Cs+Cd)/λであるが、センサ素子8は数十μmの白金コイル10で台座14に接続されているため、台座14とは熱絶縁されていると考えられるのでCd=0と仮定することができる。よって、τ=Cs/λと考えられる。上記式(2)から明らかなように、ΔTは、経過時間tに対して時定数τで過渡的に上昇する。また、時定数τは、センサ素子8の熱容量Csと熱伝導率λとによって定まる。
ところで、センサ素子8の感度劣化は、20wt%のシリコーン付着から始めると考えられる。ここで、本発明者は、シリコーンが全く付着されていない初期状態のセンサ素子8と、20wt%のシリコーンが付着したセンサ素子8と、の比熱、質量、熱容量、熱伝導率、時定数τを求めた。その結果を、図3に示す。同図に示すように、比熱、質量、熱容量については、シリコーンが20wt%付着したセンサ素子8の方が初期状態のセンサ素子8に比べて増加することが分かった。これに対して、熱伝導率については、シリコーン20wt%付着したセンサ素子8の方が初期状態のセンサ素子8に比べて減少することが分かった。即ち、センサ素子8に対するシリコーンの付着量が多くなるに従って時定数τが大きくなることが分かった。
次に、図3に示す値から一定電力P=500mWをセンサ素子8に供給したときの経過時間tに対するセンサ素子8の両端電圧%を求めた。結果を図4に示す。なお、両端電圧%は、定常状態におけるセンサ素子8の両端電圧を100%としたときのセンサ素子8の両端電圧である。同図に示すように、シリコーンが20wt%付着したセンサ素子8は、初期状態のセンサ素子8に比べて、一定電力Pの供給に応じた立ち上がりが遅いことが分かった。即ち、一定電力Pの供給を開始してから0.01秒後の両端電圧%は初期状態のセンサ素子8が80%程度であるのに対して、20wt%のセンサ素子8は66%程度にまで下がっている。
以上のことに着目して、CPU41は、センサ素子8の両端にステップ電圧Esを供給して一定電力Pの供給を開始する。その後、CPU41は、ステップ電圧Esの供給開始から所定時間としての時間t1(例えば0.01秒)経過後に計測されたセンサ素子8の両端電圧%が閾値A1以下となったときに劣化を検出する。なお、時間t1は、ステップ電圧Esの供給開始からセンサ素子8の両端電圧が定常状態に達するまでの間に定められている。また、閾値A1は、例えば図4に示すように、劣化として検出したいシリコーン付着20wt%のセンサ素子8のステップ電圧Esの供給開始から時間t1経過後の両端電圧%を実験的に予め求めて、求めた値以上を閾値A1として設定する。図4に示す特性のセンサ素子8では、シリコーン付着20wt%のセンサ素子8のステップ電圧Esの供給開始から時間0.01秒経過後の両端電圧%は66%なので閾値A1は例えば67%に定められる。
上記概略で説明したガス検出装置1の動作を図5のフローチャートを参照して以下説明する。図5は、図1に示すCPU41の劣化検出処理手順を示すフローチャートである。ガス検出装置1の設置に応じてガス検出装置1に電源を投入すると、CPU41は、劣化検出処理を開始する。劣化検出処理において、CPU41は、まず、ステップ電圧供給部18を制御して、ステップ電圧Esをセンサ素子8に供給する(ステップS1)。その後、CPU41は、サンプリング時間毎に差動増幅器19の出力を取り込んでセンサ素子8の両端電圧を測定するサンプリング処理を行う(ステップS2)。
次に、CPU41は、サンプリング処理の結果に基づいてセンサ素子8の両端電圧が定常状態に達したと判断すると(ステップS3でY)、電圧測定手段及び定常電圧測定手段として働き、サンプリング処理の結果からステップ電圧Esの供給から時間t1(例えば0.01秒)後のセンサ素子8の両端電圧であるVt1及び定常状態でのセンサ素子8の両端電圧であるV100%を求める(ステップS4)。その後、CPU41は、ステップS4で求めたVt1、V100%からステップ電圧Esの供給から時間t1後のセンサ素子8の両端電圧%を求める(即ち、両端電圧%←Vt1/V100%×100)(ステップS5)。
次に、CPU41は、劣化検出手段として働き、ステップS5で求めたステップ電圧Esの供給から時間t1後のセンサ素子8の両端電圧%が閾値A1以下であるか否かを判断する(ステップS6)。閾値A1よりも小さければ(ステップS6でY)、CPU41は、センサ素子8にシリコーンが20wt%以上付着して劣化が進んでいると判断して、その旨を報知する報知処理を行った後に(ステップS7)、劣化検出処理を終了する。これに対して、閾値A1よりも大きければ(ステップS6でN)、CPU41は、センサ素子8が劣化していないと判断して、ステップS8の所定期間設定処理に進む。
上述したステップS1〜S6までの劣化検出動作は、所定期間毎に行われる。ステップS8の所定期間設定処理は、この所定期間を設定する処理である。詳しくは、CPU41は、所定期間設定手段として働き、ステップS5で求めたステップ電圧Esの供給から時間t1後のセンサ素子8の両端電圧%が低くなるに従って所定期間が短くなるように所定期間を設定する。例えば、ガス検出装置1の設置当初はステップS5で求めた両端電圧%は80%程度であるので、両端電圧%が例えば75%以下の間は所定期間を1ヶ月に設定し、その後センサ素子8の劣化が進んで両端電圧%が例えば75%以下、70%以下になる毎に所定期間を2週間、1週間と短くするように設定する。その後、CPU41は、ステップS8で設定された所定期間が経過するのを待って(ステップS9でY)、再びステップS1に戻る。
上述したガス検出装置1によれば、CPU41が、ステップ電圧Esの供給が開始されてからセンサ素子8の両端電圧が定常状態に達するまでの間に定められた時間t1後にセンサ素子8の両端電圧を測定し、この測定した両端電圧に応じた値である両端電圧%が閾値A1以下になったときにセンサ素子8の劣化を検出する。これにより、正確にセンサ素子8の劣化を検出することができる。
また、上述したガス検出装置1によれば、CPU41が、ステップ電圧Esの供給が開始されてから時間t1後にセンサ素子8の両端電圧に応じた値である両端電圧%が低くなるに従って所定期間を短くするように設定するので、より一層正確にセンサ素子8の劣化を検出することができる。
また、上述したガス検出装置1によれば、定常状態のセンサ素子8の両端電圧であるV100%に対するステップ電圧Esの供給から時間t1後のセンサ素子8の両端電圧であるVt1の割合である両端電圧%に基づいて劣化を検出することにより、周囲温度の変動による影響をなくして、より一層正確にセンサ素子8の劣化を検出することができる。
なお、上述した実施形態では、定常状態のセンサ素子8の両端電圧であるV100%に対するステップ電圧Esの供給から時間t1後のセンサ素子8の両端電圧であるVt1の割合に基づいて劣化を検出していたが、本発明はこれに限ったものではない。周囲温度の変動によるセンサ素子8の両端電圧の変化が少なければ、例えば、Vt1に基づいて劣化を検出するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、求めた両端電圧%が低くなるに従って所定期間を短くするように設定していたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、所定期間を一定に固定してもよい。
また、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の劣化検出装置を組み込んだガス検出装置の一実施形態を示す回路図である。 図1に示すセンサ素子及び比較素子の構成を示す図である。 シリコーンが全く付着されていない初期状態のセンサ素子と、20wt%のシリコーンが付着したセンサ素子と、の比熱、質量、熱容量、熱伝導率、時定数τを示すグラフである。 一定電力P=500mWをセンサ素子に供給したときの経過時間tに対するセンサ素子の両端電圧%を示すグラフである。 図1に示すCPUの劣化検出処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
8 センサ素子
18 ステップ電圧供給部(ステップ電圧供給手段)
41 CPU(電圧測定手段、劣化検出手段、所定期間設定手段、定常電圧測定手段)
t1 時間(所定時間)

Claims (3)

  1. 検知対象ガスと接触燃焼して温度が変化すると抵抗値が変化する接触燃焼式のセンサ素子の劣化を検出する劣化検出装置であって、
    所定期間毎に前記センサ素子の両端電圧にステップ電圧を供給するステップ電圧供給手段と、
    前記ステップ電圧の供給が開始されてから前記センサ素子の両端電圧が定常状態に達するまでの間に定められた所定時間の前記センサ素子の両端電圧を測定する電圧測定手段と、
    前記電圧測定手段により測定された両端電圧又は当該両端電圧に応じた値が閾値以下になったときに前記センサ素子の劣化を検出する劣化検出手段と、
    を備えたことを特徴とする劣化検出装置。
  2. 前記電圧測定手段により検出された前記センサ素子の両端電圧又は当該両端電圧に応じた値が低くなるに従って前記所定期間を短くするように設定する所定期間設定手段を
    備えたことを特徴とする請求項1に記載の劣化検出装置。
  3. 前記ステップ電圧の供給が開始されてから前記センサ素子の両端電圧が定常状態に達した後の前記センサ素子の両端電圧を測定する定常電圧測定手段を備え、そして、
    前記劣化検出手段が、前記定常電圧測定手段により測定された前記センサ素子の両端電圧に対する前記電圧測定手段により測定された前記センサ素子の両端電圧の割合が前記閾値以下になったときに前記センサ素子の劣化を検出するように設定されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の劣化検出装置。
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