JP2009184203A - 管継手及び管継手の製造方法,並びに管継手製造用の射出成形金型 - Google Patents

管継手及び管継手の製造方法,並びに管継手製造用の射出成形金型 Download PDF

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福人 金山
Teisuke Kanayama
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Abstract

【課題】内部に形成された連通路が曲折部乃至は合流部を備えた管継手において,前記曲折部乃至は合流部において前記連通路に内向きに突出する内側コーナー部を弧状に形成する。
【解決手段】管継手1を,管継手1の内部形状を成す内筒体2と,この内筒体2の外周に一体的に形成された外包体3によって形成する。前記内筒体2は,これをブロー成形によって前記連通路10に内向きに突出する内側コーナー部11が弧状となるように製造する。そして,この内筒体2に形成された流路10内にコアピン301a〜301cを挿入して射出成形金型のキャビティ23内に配置し,前記弧状に形成された内側コーナー部11を除き前記内筒体2を溶融温度に加熱した状態で前記キャビティ23内に外包体3と成る溶融樹脂を注入する。
【選択図】図4

Description

本発明は管継手及び前記管継手の製造方法,並びに前記管継手の製造に使用する管継手製造用の射出成形金型に関し,より詳細には,エルボ(L字型),ティーズ(T字型),Y(Y字型),クロス(十字型)等,内部に形成された流体の連通路が,曲折部乃至は合流部を備え,該曲折部乃至は合流部において前記連通路の中心方向にコーナー部の先端ないし曲折部分が臨む少なくとも1つの内側コーナー部を有する合成樹脂製の管継手の構造,前記管継手の製造方法,並びに前記管継手の製造に使用する射出成形金型に関する。
なお,本発明の管継手が接続対象とする「管」には,フレキシブルチューブ等の可撓性を備えたものを含む。
複数の管を,その軸線方向が交差するように接続する管継手としては,例えば,L字状に形成された「エルボ」,T字状に形成された「ティーズ」,Y字状に形成された「Y」,十字状に形成された「クロス」等と呼ばれるものがある。
これらの管継手1にあっては,図6(A)〜(D)に示すように内部に形成された連通路10の曲折部〔図6(A)〕乃至は合流部〔図6(B)〜(D)〕において,前記連通路10の内壁に,該連通路10の中心方向に180°以内の角度を有するコーナー部の先端ないし曲折部分が臨む少なくとも1つの内側コーナー部11が形成された内部形状を有している。
ここで,このような管継手1の製造方法を,一例として「エルボ」型の管継手を例に挙げて説明すると,その製造は,図7に示すように製造すべき管継手1の内部形状に対応した形状を有するコアピン301a,301bをスライド30a,30b及びこれに固定される入れ子302a〜302cと共に,図示せざる固定側入れ子及び可動側入れ子内に形成されたキャビティ内に配置した状態で,このキャビティ内に図示せざる射出成形機より溶融した合成樹脂を注入し,注入した合成樹脂が冷却,固化した後,固定側入れ子と可動側入れ子をパーティング面より型開きを行うと共に,前記コアピン301a,301b等の引き抜きを行うことにより製造している。
そのため,ここで使用されるコアピン301a,301bは,注入された合成樹脂が冷却・固化した後において引き抜き可能な形状に形成されている必要がある。
ここで,連通路10の外側コーナー部12にあっては,コアピン301a,301bの形状を例えば図7に示す形状としてなだらかな弧状(ないし所謂「アール」),ここでは,連通路10の中心方向に中心を有する弧状に形成してもコアピン301a,301bの引き抜きに支障はない。
しかし,いわば連通路10の中心方向に臨み突出する曲線を有する内側コーナー部11についてはこれを弧状に形成するとコアピン301a,301bを引き抜くことができなくなり,前記内側コーナー部11は,コアピン301a,301bの突き合わせ部分で略直角のエッジ状に形成せざるを得ない。
このように,管継手1の連通路10内の前記内側コーナー部11がエッジ状の先端形状を有すると,この管継手1の連通路10内を流れる流体は,前記内側コーナー部11の先端部分において乱流となり円滑な流れが遮られ,該部の摩耗,き裂の原因となる。
このようにして連通路10内を流れる流体の円滑な流れが遮られることにより管継手に負荷がかかり,管継手の寿命を縮めると共に,このような負荷に伴って前記内側コーナー部11のエッジ状の先端部分が破損する等して生じた破片が連通路10内を流れる流体中に混入等すれば,例えば前記管継手1を医療用の機器,例えば点滴や輸血等の輸液流路の形成に使用すれば重大な医療事故の原因ともなりかねない。
前述のように種々の弊害をもたらすおそれのある連通路10内の乱流は,連通路内に形成される内向きの前記内側コーナー部11を,丸みを持たせた弧状に形成することにより大幅に改善することができるものであるが,前述したように射出成形による一般的な成形方法では,内向きに突出する前記内側コーナー部11の先端部分をこのような弧状に形成することができない。
なお,射出成形によって,前述のように連通路10に対して内向きに突出する内側コーナー部11を弧状に形成しようとする場合,成形品に形成された凹部や凸部等の所謂「アンダーカット」の処理技術として既知の「置き中子」を使用することも考えられる。
この「置き中子」とは,一般に「置き駒」と呼ばれるもので,金型に置き中子をセットした状態で射出成形を行い,成形後,置き中子と共に金型より取り出した成形品から,作業者が治具等を使用して置き中子を取り外すことにより,所望形状の製品を得る方法であり(非特許文献1),一例として複数に分割された分割片を組み合わせることにより,得ようとする成形品の内部形状に対応した形状の置き中子を形成し,取り外しに際してこの置き中子を各分割片に分解しながら抜き取ることで,アンダーカット部を有する成形品であっても置き中子の引き抜きが可能となっている。
この発明の先行技術文献情報としては次のものがある。
福島有一著,「よくわかるプラスチック射出成形金型設計」,初版,日刊工業新聞社,2002年11月18日,P121〜122
前述した「置き中子」を,エルボ型の管継手1の製造に適用する場合を想定した際の各分割片35a〜35cの形状は,一例として図8に示す通りである。
このような置き中子35において,製造された管継手1より置き中子35を取り外そうとすれば,先ず,分割片35a及び35cをそれぞれ矢印a,b方向に抜き取った後〔図8(A),図8(B)〕,分割片35bを矢印c方向(図中右側)に揺動乃至はスライドさせて内側コーナー部11の先端部分に対する係止を解除し〔図8(C)〕,その後,この分割片35bを矢印d方向に引き抜くことにより〔図8(D),図8(E)〕製造された管継手1の内部より置き中子35を除去できると共に,分割片35bに形成された弧状に対応して,管継手1の連通路10に対して内向きに突出した内側コーナー部11を弧状に形成することができる。
しかし,図8からも明らかなように,この置き中子35を使用する場合には,分割片35bの引き抜き方向〔図8(D)における矢印d方向〕に対して直交方向に突出する凸部(アンダーカット部分を形成する部分)を成形品の内壁と接触させることなく取り出すためには,前述の分割片35bを凸部の突出長よりも長い距離,矢印c方向に揺動ないしはスライドさせる必要がある。
そのため,このような揺動幅乃至は移動幅を確保するために,連通路10の内径が比較的小さな管継手1に対して,この置き中子を使用した成形方法を適用することが困難である。
また,図8を参照した例では,連通路10に対して内向きに突出する内側コーナー部11が1箇所のみ形成されているエルボ型の管継手1を製造する場合を例として説明したが,例えば図6(B)〜(D)に示したティーズ(T字型),Y,クロス(十字型)のように,連通路10内に内向きに突出する内側コーナー部11が複数存在する管継手1の製造に使用する場合,置き中子35をより多数の分割片に分割する必要があり,分割片の数が増加して組み立て,分解の作業が極めて複雑となると共に,連通路が小径の管継手1に対する適用がより一層困難となる。
しかも,このような置き中子35を使用した射出成形方法では,製造された管継手1からの置き中子35の取り外しを,前述したように1つずつ作業者が治具を使用して手作業によって行う必要があり,管継手1を大量生産することが難しい。
このような作業者の手作業による取り外しの煩雑さを回避するために,置き中子35の各分割片の着脱を機械的に行わせて自動化しようとすれば,各分割片の取り付け,取り外し順に従って分割片を進退移動,揺動乃至はスライドさせる動作を実現するための例えば複雑なカム機構等が必要となる。
特に置き中子35をより多数の分割片によって構成する必要があるティーズ,Y,クロス等の複数の内側コーナー部11を備えた管継手1の製造にあっては,このような自動化は極めて困難である。
なお,射出成形によって管継手1の連通路10内に内向きに突出する内側コーナー部11を弧状とすることの困難性に鑑み,このような射出成形に代えてブロー成形によって管継手1を製造することも考えられる。
このブロー成形では,押出機より押し出された合成樹脂の溶融体(所謂「パリソン」)を,形成する成形品の形状に対応したキャビティを有する金型内に挟み込み,パリソンの片方を閉じてもう一方から空気を吹込むと共に冷却・固化させて中空製品を製造する方法であることから,コアピン等を使用することなく成型品の内部,外部形状共に金型のキャビティ形状に対応した形状に容易に成形できることから,連通路10に内向きに突出した内側コーナー部11を弧状に形成することも比較的容易である。
しかし,ブロー成形では,空気の吹き込みによって膨らませたパリソンをキャビティ内壁に押し当てて所望の形状に成形する成形方法であるために,肉厚が均一な成形品を製造することが難しい。
特に,一般的なブロー成形の用途であるボトル等を製造する場合に比較して,管継手のような複雑な形状の成形品を得ようとすれば,肉厚制御は更に困難であり,その結果,大きく延伸する部分の肉厚が薄くなる等してこの部分の強度が低下し,内部を流れる流体の圧力によって破損する危険性がある等,ブロー成形によっては信頼性のある管継手を提供することができない。
そこで本発明は,上記従来技術における欠点を解消するためになされたものであり,得られる管継手の強度を犠牲とすることなく,連通路10内に内向きに突出する内側コーナー部11を比較的容易に丸みを持たせた弧状に形成することができ,しかも,大量生産に適し,且つ,管継手1内に形成される前記内側コーナー部11が複数存在する場合であっても,これらをいずれも弧状とすることができる構造を備えた管継手,前記管継手の製造方法,前記管継手製造用の射出成形金型を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明の管継手1は,曲折部(L字)乃至は合流部(T字,Y字,十字)(本明細書において前記曲折部乃至は合流部を単に,「曲折部」という)を有し,内部に形成された連通路10によって複数の管端開口間を連通すると共に,前記曲折部において前記連通路10内壁に該連通路10の中心方向に臨む少なくとも1つの内側コーナー部11が形成された管継手1において,
ブロー成形によって形成され,前記内側コーナー部11が所定の弧状に形成された合成樹脂製の内筒体2と,射出成形により前記内筒体2の外周に一体的に形成された合成樹脂製の外包体3とから成ることを特徴とする(請求項1)。
また,本発明の管継手1の製造方法は,前記管継手1を製造する方法において,
前記内側コーナー部11が所定の弧状に形成された合成樹脂製の内筒体2をブロー成形によって形成する工程と,
前記内筒体2内に形成された前記連通路10の各管端開口(図示の実施形態において10a〜10c)から前記連通路10内にコアピン301a〜301cを挿入した状態で,前記内筒体2を射出成形金型20のキャビティ23内において,少なくとも前記内側コーナー部11の部分を除き,前記合成樹脂製の内筒体2を溶融温度に加熱する工程と,前記射出成形金型20のキャビティ23内に溶融した合成樹脂を射出注入して,前記内筒体2の外周に前記内筒体2と一体化した外包体3を形成する工程を含むことを特徴とする(請求項2)。
前述した管継手1の製造方法において,前記射出成形金型20に対する溶融樹脂の注入は,これを前記内側コーナー部11の形成位置から離れた位置より行うことが好ましい(請求項3)。
更に,前記内筒体2の加熱は,電磁誘導により,少なくとも前記コアピンを加熱することにより行うものとしても良い(請求項4)。
また,前記管継手1の製造に使用する本発明の射出成形金型20は,複数の管端開口間を,内部に形成された曲折部を有する連通路10によって連通すると共に,前記曲折部において前記連通路の中心方向に臨む少なくとも1つの内側コーナー部11が形成された管継手1の製造に使用されるもので,
前記連通路10となる内部形状を有する合成樹脂製の内筒体2を収容可能なキャビティ23と,
前記内筒体2の各管端開口(図示の実施形態において10a〜10c)から前記連通路10内に挿入されるコアピン301a〜301cと,
前記内筒体2に形成された前記内側コーナー部11を除き,前記キャビティ23内で少なくとも前記内筒体2を加熱する加熱手段25と,
前記内筒体2と前記キャビティ23の内壁間に溶融した合成樹脂を導入するゲート24を備えたことを特徴とする(請求項5)。
前記構成の射出成形金型20において,前記キャビティ23内に前記内筒体2を収容した際,前記内側コーナー部11の形成位置に対して離れた位置に前記ゲート24を設けることが好ましい(請求項6)。
また,前記加熱手段25が,前記キャビティ23の内壁に嵌装した電磁誘導加熱用のコイルを内装したコイル支持環29からの電磁誘導により少なくとも前記コアピン301a〜301c及び/又は前記キャビティ23の内壁を加熱する手段とすれば,好適である(請求項7)。
さらに,前記加熱手段が,前記キャビティ23の内壁に嵌装した電磁誘導加熱用のコイルを内装したコイル支持環29からの電磁誘導により,前記コアピン301a〜301c及び/又は前記コイル支持環29の内周に嵌装され前記外包体3の外周形状を画定する入れ子302a〜302cを加熱することができる(請求項8)。
前記コアピンを前記連通路10の各管端開口10a〜10cから前記連通路内にコアピン301a〜301cを挿入した状態で,前記コアピンの前記内側コーナー部11を含む該内側コーナー部近傍に位置する部分を非導電性材料とし,該部に位置する部分を除く他の部分を導電性材料で形成すれば,前記内側コーナー部11を非加熱とすることができ,好適である(請求項9)。
以上説明した本発明の構成により,本発明の管継手,及び前記管継手の製造方法,並びに前記管継手製造用の射出成形金型によれば,以下の優れた効果を得ることができた。
(1)ブロー成形によって内向きに突出する内側コーナー部11が弧状に形成された連通路10を備えた内筒体2を形成し,この内筒体2の外周に外包体3を形成したことにより,置き中子方式等の複雑なアンダーカット処理を適用することなく,比較的容易に連通路10内に形成された前記内側コーナー部11を弧状とした管継手1を提供することができた。
しかも上記方法により,連通路10内に内向きに突出する内側コーナー部11が複数存在するティーズ,Y,クロス等の管継手1であっても,全ての内側コーナー部11を容易に弧状に形成することができた。
更に,外包体3の形成に際し,少なくとも前記内側コーナー部11を除き内筒体2を溶融温度に加熱したことで,内筒体2と外包体3とを強固に一体化させることが可能であると共に,溶融温度に加熱されていない部分,すなわち内筒体2に形成した内側コーナー部11の弧状に形成された先端部分については,射出成形後においてもその形状をそのまま維持させることができた。
このように,連通路10内に形成された内向きに突出する内側コーナー部11を弧状とすることができたことから,管継手1の連通路10内における乱流の発生を抑制して流体の流れを円滑にすることができ,管継手1にかかる負荷を低減させることができ,安全で長寿命の管継手1を提供することができた。
さらに,流体が円滑に流れることにより,小さな力で流体を運ぶ(流す)ことができ,ポンプ等の周辺装置に対する負荷を軽減でき,これらの小型化が可能となった。
また,従来技術として説明した置き中子を使用する場合と比べて複雑な形状や,連通路10の径が細い管継手1であっても容易に製造することができ,管継手1の設計の自由度が増すと共に,置き中子方式では不可能であった管継手1の大量生産が可能となった。
加えて,ブロー成型のみで管継手を製造した場合に生じる肉厚の不均一さに伴う強度低下等を,外包体3の形成によって解消することができ,これにより信頼性の高い管継手を提供することができた。
(2)射出成形金型20に対する溶融樹脂の注入を,前記内側コーナー部11の形成位置に対して離れた位置より行うことにより,注入された溶融樹脂は前記内側コーナー部11に至る迄に若干の圧力降下を受けることから,この部分にかかる圧力を比較的低く抑えることができ,これにより内側コーナー部11における弧状が変形することをより確実に防止することができた。
(3)前記内筒体2の加熱を,コアピン301a〜301cを電磁誘導によって加熱する構成としたことにより,コアピン301a〜301c及び/又はキャビティ内壁を比較的容易に加熱することができた。しかも,電磁誘導によって加熱する場合には,電熱ヒータ等で加熱する場合に比較してコアピン301a〜301c及び/又はキャビティ内壁を比較的短時間で必要な温度に迄加熱することができ,これにより管継手1の生産性を高めることができた。
次に,本発明の実施形態につき添付図面を参照しながら以下説明する。
〔内筒体の製造〕
本発明の管継手は,ブロー成形によって製造された合成樹脂製の内筒体2と,この内筒体2の外周に射出成形によって一体的に形成された合成樹脂製の外包体3を備えるものであり(図4参照),この内筒体2の内部形状をそのまま最終的に得ようとする管継手1の連通路形状とすることにより,連通路10に内向きに突出する内側コーナー部11を弧状に形成しようとするものである。
このように,管継手1の連通路10となる内部形状を有する内筒体2は,該連通路10内に内向きに突出する内側コーナー部11の先端を,丸みを持たせた弧状とするために,これを既知のブロー成形(吹き込み成形)によって形成する。
ここでブロー成形とは,図1(A)に示すように押出機のダイ41から合成樹脂の溶融体であるパリソン44を押し出し,このようにして押し出されたパリソン44を図1(B)に示すように得ようとする内筒体2の形状に対応したキャビティ43形状を有する金型42(42a,42b)で挟むと共に,パリソン44の一端を閉じて他方から空気吹込管45を介して空気を吹込むことで,膨らんだパリソン44をキャビティ43の内壁に押し当てて冷却・固化させて,所望形状の中空製品を製造する方法である。
この方法により,金型42のキャビティ43の形状に対応して容易に内筒体2を製造することができることから,金型42のキャビティ43において,連通路10に対して内向きに突出する内側コーナー部11に対応する部分を,丸みを持った弧状に形成しておくことにより,内筒体2の内部形状,従って製造される管継手1の連通路10を成す部分に,先端部分が弧状に形成された内側コーナー部11を容易に形成することができる。
以上のようにして形成された成形品は,一例として図2中に破線で示すように不要部2’を除去し,また,各内筒体2を連結位置で切り離すことにより必要な形状の内筒体2を得,この内筒体2に対し次工程の射出成形によって外包体3が形成される。
なお,図示の例では前述のブロー成形による内筒体2の製造を,複数の内筒体2が数珠繋ぎとなった成形品を1回のブロー成形により製造して,必要に応じて,各内筒体2毎もしくは,複数体を連結して,適宜切り分けて個々の又は,複数連結した内筒体2を得ることも可能であるが,内筒体2の製造は,個々の内筒体2毎に行っても良い。複数の内筒体に対応する後述の外包体を前記内筒体に外装成形する場合には,金型をこれに対応する前記複数の内筒体2が数珠繋ぎとなったものに対応するものを準備することはいうまでもない。
〔外包体の形成〕
以上のようにして製造された内筒体2は,射出成形金型20のキャビティ23内にセットされて,この射出成形金型20を使用した射出成形によって前記内筒体2の外周に外包体3,好ましくは内筒体2と同一の樹脂による外包体3が形成されて,本発明の管継手1と成る。
この射出成形金型20は,固定側入れ子21と前記固定側入れ子21に対して接離自在な可動側入れ子22,及びここでは,ガイド30a,30cを有するコアピン301a〜301cを備えている(図3参照)。
このコアピン301a〜301cは,射出成形の際にキャビティ23内に注入される溶融樹脂の圧力によって内筒体2が潰れる等の変形を防止するため及び,加熱手段により発熱体として作用するために射出成形に先立って前記内筒体2の各端部開口10a〜10cのそれぞれより挿入されるものであり,ティーズの管継手1の製造例を説明する本実施形態にあっては,内筒体2についてもこれに対応してT字状に形成し,この内筒体2の各端部開口10a〜10c(図2及び図4参照)より連通路10内に挿入される,それぞれガイド30a〜30cと別体として形成されている3本のコアピン301a〜301cを設けている。
コアピン301a〜301cの材質及び形状は,後述するように内筒体2の加熱に耐え得る耐熱性を有すると共に,外包体3の形成時,金型内に注入された溶融樹脂の圧力による内筒体2の変形を防止し得る形状であると共に,外包体3の形成後,引き抜き可能な材質及び形状に形成されているものであれば特に限定されないが,本実施形態にあっては,このコアピン301a〜301cをここでは,電磁誘導のため,導電性金属材料を用い,図4に示すように内筒体2内に形成された連通路10の径に対応した外径を有する円柱状の3本のコアピン301a〜301cの先端を,連通路10の合流部分において組み合わせることができるように構成した。
このように構成することにより,内筒体2の内壁は,弧状に形成された内側コーナー部11の先端部分においてコアピン301a〜301cとの間に隙間δが形成されるものの,その他の部分において3本のコアピン301a〜301c(30a〜30c)の外周と接触した状態にあり,このコアピン301a〜301c(30a〜30c)によって内筒体2内の空間が埋められて,後述する溶融樹脂の注入時に内筒体2を保形する。
また,図示は,省略するが,前記コアピンを前記連通路10の各管端開口10a〜10cから前記連通路内にコアピン301a〜301cを挿入した状態で,前記コアピンの前記内側コーナー部11を含む該内側コーナー部近傍に位置する部分を耐熱性プラスチック材料などの非導電性材料とし,該部に位置する部分を除く他の部分を金属製などの導電性材料で形成し,両者を螺合して固着すれば,電磁誘導加熱において,前記内側コーナー部11を非加熱とし,過加熱による該部の変形を阻止することができる。
なお,前記ガイド30(30a〜30c)を磁化もしくは,これらに磁石を埋設するなどして形成し,コアピン301a〜301c及び入れ子302a〜302cまた,前記コイル支持環29を共に導電性磁性体で形成すれば,後述型抜きにおいて,各部材を同時に型抜きすることができる。
内筒体2を収容するキャビティ23は,前述した固定側入れ子21と可動側入れ子22とを接合することにより,両入れ子21,22にそれぞれ形成された凹部によって囲まれた空間として形成され,製造される管継手1の外形形状に対応した内部形状を有する。
前述の内筒体2の収容に際し,可動側入れ子22を前記固定側入れ子21より離間して両入れ子21,22をパーティング面PLより型開きすることにより,前記キャビティ23が開放されて前述の内筒体2を収容可能に構成されている。
型開きにより開放したキャビティ23内に内筒体2を配置した状態で,前記可動側入れ子22を前記固定側入れ子21に近付けて最終的に両入れ子21,22を接合すると,これにより両入れ子21,22の接合部内に閉じたキャビティ23を形成することができる。
図3に示す実施形態にあっては,可動側入れ子22を固定側入れ子21に接近する方向に移動すると,アンギュラピン26に案内されたコアピン301a〜301cがキャビティ23内に挿入される方向に前進移動するように構成されており,従って,型開きにより開放された状態にあるキャビティ23内に内筒体2を配置した状態で型閉めを行うと,自動でコアピン301a〜301cが内筒体2の管端開口10a〜10cより内筒体2内の空間(連通路10)に挿入されるように構成されている。
もっとも,内筒体2に対するコアピン301a〜301cの挿入は,前記アンギュラピン26による案内に代えてカム等によって行うものとしても良く,又は,図5に示すように油圧シリンダや空気圧シリンダ,ソレノイド等の外力発生手段27によってコアピン301a〜301cを前進移動させることにより行っても良い。
更には,内筒体2をキャビティ23内に収容する前に予め内筒体2の各管端開口10a〜10cより例えば手作業によってコアピン301a〜301cを挿入しておき,このようにしてコアピン301a〜301cが挿入された状態の内筒体2をキャビティ23内に配置して型閉めを行うものとしても良い。
このようにして各管端開口10a〜10cよりコアピン301a〜301c(30a〜30c)が挿入された状態でキャビティ23内に収容された内筒体2は,少なくとも弧状に形成された内側コーナー部11を除き該内筒体を構成する樹脂の溶融温度に迄加熱される。
この加熱は,例えば固定側,可動側の両入れ子21,22に電熱ヒータ等を設けて加熱するものとしても良く,また,前記入れ子21,22に対する電熱ヒータの設置に代えて,又は入れ子21,22に対する電熱ヒータの設置と共に内筒体2内に挿入された前述のコアピン301a〜301c(30a〜30c)に電熱ヒータを埋め込む等して加熱するものとしても良く,その構成は特に限定されない。
本実施形態にあっては,前述の内筒体2の管端開口10a〜10cから所定の位置(管端開口から直近の内側コーナー部11の先端迄の長さに対して約1/2〜1/3の位置迄)にかけての内筒体2外周位置に電磁誘導加熱用のコイル25を配置し,このコイル25に対する通電によって前述した位置における前記コアピン301a〜301cを誘導加熱によって加熱することで,内筒体2を加熱することができるように構成した。
図4に示す実施形態にあっては,各コアピン301a〜301cの基端部より,該コアピン301a〜301cの本体部分の外周に位置し,内筒体及び外包体の厚みを介して配設され,キャビティ23内に嵌装される円筒状の入れ子302a〜302cを設け,この入れ子302a〜302cの内周面によって外包体3の外周形状の一部を画定,形成すると共に,この入れ子302a〜302cの更に外周でキャビティ23内に配置した,ここでは,セラミックス製等の絶縁体から成る略円筒状のコイル支持環29内に,加熱手段として,電磁誘導加熱用のコイル25を埋設配置し,電磁誘導加熱用のコイル25に対する通電によってコアピン301a〜301cの各入れ子302a〜302cを加熱することができるように構成した。
なお,前記入れ子は各管端開口部近傍外周に螺刻(雄ねじ)部を形成するため,前記螺刻部に対応する雌ねじ形状に成型されていてもよい。この場合は,各入れ子302a〜302cの型抜きに際して,回転抜きとなることは当然である。
このようにしてコアピン301a〜301c又は,コアピン301a〜301c及び入れ子302a〜302cを電磁誘導によって加熱し,加熱されたコアピン301a〜301cの入れ子302a〜302cによって内筒体2を加熱する構成としたことにより,内筒体2の所定部分(管端開口10a〜10cから所定の位置迄)を溶融温度に迄加熱した場合であっても,加熱手段が隣接対峙する入れ子302a〜302cによって囲われていない内側コーナー部11は溶融温度にまで加熱されず,これにより後述する外包体3を形成するための溶融樹脂の注入圧力によっても内筒体2の内側コーナー部を変形させることなく丸みを持たせた弧状に維持することができると共に,入れ子302a〜302cによって囲まれた部分の内筒体2は溶融温度迄加熱され,これによって外包体3となる樹脂と一体化させることができる。
また,このように電磁誘導加熱方式を採用することにより,コアピン301a〜301cの温度を精密に制御し,極めて短時間で内筒体2の溶融温度迄昇温することができ,管継手の生産性が向上する。
なお,図4中の28は温度センサであり,入れ子302a〜302cの温度が内筒体2を溶融温度に加熱し得る温度となったことを検知して検知信号を出力する。従って,この温度センサ28の検知信号をトリガ信号として図示せざる射出成形機による溶融樹脂の注入を開始することで,内筒体2の加熱が不足した状態で外包体3となる樹脂の注入が開始されることを防止することができる。
なお,上記の構成では,各コアピン301a〜301cに入れ子302a〜302cを設け,この入れ子302a〜302cによって内筒体2を外周側より加熱するものとして説明したが,この入れ子302a〜302cに対応する部分を,コイル支持環29の一部として形成し,電磁誘導加熱用のコイル25に対する通電によってコアピン301a〜301cの本体部分301a〜301cを電磁誘導加熱によって加熱する構成としても良い。
コアピン301a〜301cの本体部分301a〜301cの外周は,内筒体2の内周に対応した形状に形成されているものの,内筒体2の流路内に形成された内側コーナー部11は,この本体部分301a〜301cの外周との間には僅かな隙間δが生じ,接触していない状態にある。
その結果,コアピン301a〜301cの本体部分301a〜301cを加熱して内筒体2を内側より加熱する場合,この隙間δを介して本体部分301a〜301cとは接触していない内側コーナー部11は,他の部分に比較して加熱され難い状態にあることから,内側コーナー部11の先端が溶融温度に上昇することがより確実に防止され,これにより,その後に行われる外包体3形成用の溶融樹脂の注入によっても内側コーナー部11の先端における弧状がより一層維持され易いものとなる。
以上のようにして,固定・可動側両入れ子21,22内に形成されたキャビティ23内に収容された内筒体2が,所定の溶融温度に加熱されると,図示せざる射出成形機によって外包体3を形成するための溶融樹脂がキャビティ23内に注入される。
このキャビティ23内に対する溶融樹脂の注入位置,すなわち前記入れ子21,22に設けられるゲート24の形成位置は,いずれの位置に設けるものとしても良いが,好ましくは内筒体2に形成された内側コーナー部11から離れた位置より行うことが好ましい。
ティーズの管継手の製造方法を説明した図示の実施形態にあっては,このゲート24の形成位置を,図4中,紙面上側の略中央位置に設けている。
このように,ゲート24の形成位置を弧状に形成された内側コーナー部11から離れた位置とすることにより,注入された溶融樹脂は内側コーナー部11に至る迄に若干の圧力降下を受け,これにより内筒体2に形成された内側コーナー部11に対して加わる圧力が低下する。
しかも,この内側コーナー部11は,前述したように溶融温度に迄加熱されないことから,このようにして外包体3を形成するための溶融樹脂の注入を行うことによっても変形することなく,丸みを帯びた弧状を維持することができる。
かりに外包体3を形成するための溶融樹脂の注入圧力によって,弧状に形成された内側コーナー部11に若干の変形が生じたとしても,溶融状態とはなっていない内側コーナー部11がコアピン301a〜301cの外周と密着するまで大幅に変形することはなく,また,溶融樹脂の圧力によって一旦変形が生じたとしても,射出成形機による溶融樹脂の注入が終了して圧力より開放されると,内筒体2が持つ樹脂の弾性的性質によってこの部分は元の形状に復元することから,内側コーナー部11の先端部分に形成した弧形状は好適に維持される。
以上のようにして,外包体形成用の溶融樹脂をキャビティ23内に注入した後,注入された溶融樹脂が冷却,固化すると,前記固定・可動側入れ子21,22のパーティング面PLより両入れ子21,22を型開きすると共に,前述のガイド30a〜30c及びコアピン301a〜301cと製品の管端開口外周を成形する入れ子302a〜302cと,コイル支持環29の引き抜きを行う。
このコアピン301a〜301c及びコイル支持環29等の引き抜きは,前述の型開きに先立って行うものとしても良く,又は,型開きと同時に,更には型開きの後に行うものとしても良く,外包体形成用の樹脂が冷却・固化した後であればいずれの時期に行っても良い。
コアピン301a〜301c及びコイル支持環29等の引き抜きを,前述した型開き後に行う場合には,型開き後,エジェクトピン37によりコアピン301a〜301c及びコイル支持環29等が付いたままの管継手1を突き出して回収し,その後,作業者が手作業によって除去するものとしても良い。
もっとも,管継手1を大量生産等する場合には,前記型開きと共に自動でこのコアピン301a〜301cやコイル支持環29等の引き抜きを行う手段を射出成形金型20の構造内に組み込むことが好ましく,図3及び図4に示す実施形態にあっては型開き力を利用して,同時に図示せざる磁石を内蔵し,又は,磁化したガイド30a〜30cにより,コアピン301a〜301c及びコイル支持環29,入れ子302a〜302cの引き抜きをも行うものであり,可動側入れ子22が図中下方に移動すると〔図3(B)参照〕,コアピン301a〜301c等が固定側入れ子21に傾斜して取り付けられたアンギュラピン26に案内されて紙面水平方向に移動して,コアピンの抜き取りを行うことができるように構成されている。
なお,コアピン301a〜301cやコイル支持環29等の引き抜き手段は,図3に示す例に限定されず,例えばカム機構によって行っても良く,又は,図5に示すようにコアピン301a〜301cやコイル支持環29等にカップリングを介して油圧シリンダ,空気圧シリンダ,ソレノイド等の外力発生手段27を設け,油圧,空気圧,電気信号の入力等によってコアピン301a〜301c等を引き抜くようにしても良い。
この場合前記ガイド30a〜30cの電磁石で前記コアピン301a〜301c等を引き抜くように構成しても良く,コアピン301a〜301c等の引き抜きが可能であれば,その構成は図示の実施形態に限定されない。
以上で説明した本発明の管継手は,各種の配管接続に使用する管継手として使用可能であり,その用途は特に限定されず,上下水道の配管等の他に,分析機器,食品・薬品製造機器,化学・石油,工業材料・素材,研究機関,病院・医療機関等の各種の広い分野における利用が可能である。
特に,連通路内に突出する内側コーナー部の先端を弧状にした構造により耐久性の向上等を得ることができたことから,医療用の利用分野,例えば点滴や輸血,透析等の際に使用する輸液用のY字管,T字管,クロス管等として使用するに好適である。
ブロー成形による内筒体の製造方法の説明図であり,(A)は型開き時,(B)は型閉め時の状態をそれぞれ示す。 ブロー成形によって製造された成形品を各内筒体に切り出す工程の説明図。 本発明の管継手製造用の射出成形金型の概略説明図であり,(A)は型閉め時,(B)は型開き時の状態をそれぞれ示す。 射出成形後の入れ子(可動側入れ子)内の状態を示す断面説明図。 コアピンの引き抜き手段の変形例を示す概略説明図。 従来の管継手の連通路形状を示す断面説明図であり,(A)はエルボ,(B)はティーズ,(C)はY,(D)はクロス型の管継手を示す。 既知の射出成形におけるエルボ型管継手とこれに使用するコアピンの関係を示す説明図。 エルボ型の管継手の製造に使用する置き中子の構成例と取り外し方法を示す説明図であり,(A)〜(E)は,置き中子の分割片の取り外し手順を時系列的に示したものである。
符号の説明
1 管継手
2 内筒体
2’ 不要部
3 外包体
10 連通路
10a〜10c 管端開口
11 内側コーナー部(内向き)
12 外側コーナー部(外向き)
20 射出成形金型
21 固定側入れ子
22 可動側入れ子
23 キャビティ
24 ゲート
25 加熱手段(電磁誘導加熱用コイル)
26 アンギュラピン
27 外力発生手段
28 温度センサ
29 コイル支持環
30(30a〜30c) ガイド
301a〜301c コアピン
302a〜302c 入れ子
35 置き中子
35a〜35c 分割片(置き中子の)
36 エジェクトプレート
37 エジェクトピン
41 ダイ(プロー成形用押出機の)
42(42a,42b) 金型(ブロー成形用)
43 キャビティ
44 パリソン
45 空気吹き込み管
δ 隙間
PL パーティング面

Claims (9)

  1. 複数の管端開口間を曲折部を有する連通路によって連通すると共に,前記曲折部において前記連通路の中心方向に臨む少なくとも1つの内側コーナー部を有する管継手において,
    前記内側コーナー部がブロー成形によって弧状に形成された合成樹脂製の内筒体と,
    該内筒体の外周に射出成形により一体的に形成された合成樹脂製の外包体とから成ることを特徴とする管継手。
  2. 複数の管端開口間を曲折部を有する連通路によって連通すると共に,前記曲折部において前記連通路の中心方向に臨む少なくとも1つの内側コーナー部を有する管継手において,
    前記内側コーナー部が弧状に形成された合成樹脂製の内筒体をブロー成形によって形成する工程と,
    前記内筒体内に形成された前記連通路の各管端開口から前記連通路内にコアピンを挿入して,前記内筒体を射出成形金型のキャビティ内において,少なくとも前記内側コーナー部を除き,前記合成樹脂製の内筒体を溶融温度に加熱して,前記内筒体の外周に合成樹脂製の外包体を前記内筒体と一体成形する工程を含むことを特徴とする管継手の製造方法。
  3. 前記射出成形金型に対する溶融樹脂の注入を,前記内側コーナー部の形成位置から離れた位置で行うことを特徴とする請求項2記載の管継手の製造方法。
  4. 前記内筒体の加熱を,電磁誘導により,少なくとも前記コアピンの加熱により行うことを特徴とする請求項2又は3記載の管継手の製造方法。
  5. 複数の管端開口間を曲折部を有する連通路によって連通すると共に,前記曲折部において前記連通路の中心方向に臨む少なくとも1つの内側コーナー部を有する管継手の製造に使用され,
    前記連通路となる内部形状を有する合成樹脂製の内筒体を収容可能な内部形状を有するキャビティと,
    前記内筒体の管端開口のそれぞれより前記連通路内に挿入されるコアピンと,
    前記内筒体に形成された前記内側コーナー部を除き,前記キャビティ内で少なくとも前記内筒体を加熱する加熱手段と,
    前記内筒体と前記キャビティ間に外包体を成す溶融した合成樹脂を導入するゲートを備えた管継手製造用の射出成形金型。
  6. 前記キャビティ内に前記内筒体を収容した際,前記内側コーナー部の形成位置に対して離れた位置に前記ゲートを設けたことを特徴とする請求項5記載の管継手製造用の射出成形金型。
  7. 前記加熱手段が,前記キャビティの内壁に嵌装した電磁誘導加熱用のコイルを内装したコイル支持環からの電磁誘導により前記コアピン及び/又は前記キャビティの内壁を加熱する手段であることを特徴とする請求項5又は6記載の管継手製造用の射出成形金型。
  8. 前記加熱手段が,前記キャビティの内壁に嵌装した電磁誘導加熱用のコイルを内装したコイル支持環からの電磁誘導により,前記コアピン及び/又は前記コイル支持環の内周に嵌装され,前記外包体の外周形状を画定する入れ子を加熱することを特徴とする請求項7記載の管継手製造用の射出成形金型。
  9. 前記コアピンを前記連通路の各管端開口から前記連通路内にコアピンを挿入した状態で,前記コアピンの前記内側コーナー部近傍に位置する部分を非導電性材料とし,該部に位置する部分を除く他の部分を導電性材料で形成したことを特徴とする請求項7又は8記載の管継手製造用の射出成形金型。
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