JP2009183986A - ダイカスト金型及びダイカスト法 - Google Patents

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Abstract

【課題】互いに対向する一対の面を有する鋳造品を鋳造することができるダイカスト金型、及び当該ダイカスト金型を用いて行うダイカスト法の提供。
【解決手段】可動中子30は、第1中子部31と第2中子部41とを有している。キャビティ1bを画成する第1中子部31の先端部32は第1中子部平坦面32Aを有し、第2中子部41の先端部42は第1中子部平坦面32Aと平行な第1中子部平坦面42Aを有する。第1中子部31は、第2中子部41に対して第1中子部31の先端部32から基部33へと向かう方向であって固定型分割面10Aに対して5°程度の角度をなす矢印Aで示される方向へ移動可能である。第2中子部41は、第2中子部41の先端部42から基部43へと向かう方向であって固定型分割面10Aに対して図1の上方へ3°の角度をなす矢印B方向へ移動可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、一対の平行な面を有する鋳造品を鋳造するためのダイカスト金型及び当該ダイカスト金型を用いて行うダイカスト法に関する。
ダイカスト金型としては、固定型と可動型と中子とを有する構成が従来より知られており、中子をスライドすることにより中子が可動型にセットされ、可動型が固定型に当接することにより固定型と可動型と中子とによってキャビティが形成される。鋳造後にキャビティ内で鋳造された鋳造品をキャビティから取り出すために、可動型及び中子を固定型から離間させて型開きを行い、そして可動型に対して中子をスライドさせて鋳造品から中子を後退させる。
このように型開きをしたときには、鋳造品は可動型及び中子と共に固定型から離間し、可動型及び中子に付着しているが、その後の中子のスライドによって鋳造品にかじりや傷が生じないようにするために、鋳造品には一般に抜き勾配が設けられている。これに対して、実開昭61−4859号公報(特許文献1)には、中子を所定の抜き角度でスライドすることにより、抜き勾配のない直角面を鋳造品に形成する金型が記載されている。
実開昭61−4859号公報
鋳造品としてはさまざまな形状のものが成形される。中には、鋳造品の一部に、互いに対向する一対の平行な面を必要とするものがある。しかし特許文献1記載の従来の金型であっても、互いに対向する一対の面を有する鋳造品を鋳造することは不可能であった。
そこで、本発明は、互いに対向する一対の面を有する鋳造品を鋳造することができるダイカスト金型、及び当該ダイカスト金型を用いて行うダイカスト法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、固定型10と、該固定型10に対向配置され該固定型10に対して離接可能な可動型20と、該可動型20の離接方向に交差する方向に移動可能な中子30とを有し、該固定型10と該可動型20と該中子30とでキャビティ1bを画成するダイカスト金型1において、該キャビティ1bの一部であって該中子30により画成される部分は、互いに平行な一対の対向面32A、42Aか、又は該中子の先端に向かうに従って互いに離間するように延出する一対の対向面を有し、該中子30は、該一対の対向面32A、42Aのうちの一方の面32Aを画成する第1中子部31、131と、該一対の対向面32A、42Aのうちの他方の面42Aを画成し該第1中子部31、131とは独立した第2中子部41とを有し、該第1中子部31、131は該先端から反先端側に向かって該他方の面若しくは該他方の面42Aの仮想延長面に交差する方向に移動可能であり、該第2中子部41は該先端から反先端側に向かって該一方の面若しくは該一方の面32Aの仮想延長面に交差する方向に移動可能であるダイカスト金型1を提供している。
ここで、該第1中子部31は該第2中子部41に対して摺動可能であり、該キャビティ1b内で鋳造された鋳造品に対して、該第1中子部31を該第2中子部41に対して摺動させて該鋳造品から後退させた後に該第2中子部41を該鋳造品から後退させる中子部引抜き手段13、51、161を備えることが好ましい。
また、本発明は、上記ダイカスト金型1を用いてダイカストするダイカスト法を提供している。
本発明の請求項1、請求項2記載のダイカスト金型、請求項3記載のダイカスト法によれば、中子は、一対の対向面のうちの一方の面を画成する第1中子部と、一対の対向面のうちの他方の面を画成し第1中子部とは独立した第2中子部とを有しているため、第1中子部を、先端から反先端側に向かって他方の面若しくは他方の面の仮想延長面に交差する方向に移動可能とすることができ、これとは別に第2中子部を先端から反先端側に向かって一方の面若しくは一方の面の仮想延長面に交差する方向に移動可能とすることができる。このため、キャビティの一部であって中子により画成される部分が、互いに平行な一対の対向面か、又は中子の先端に向かうに従って互いに離間するように延出する一対の対向面を有する鋳造品を鋳造することができる。
本発明の実施の形態によるダイカスト金型について図1乃至図2を参照しながら説明する。図1に示されるように、ダイカスト金型1は、固定型10と、可動型20と、可動中子30とを備えている。なお、図1において紙面の表側から裏側へ向かう方向は鉛直下方から上方へ向かう方向に一致しており、図2には図1の上から下へ向う方向、即ち、水平方向から見た可動型20及び可動中子30が図示されている。
固定型10は、固定ホルダ11と固定ダイス12とを備えており、可動型20に対向し後述の可動型分割面20Aに当接可能な固定型分割面10Aを有している。固定型分割面10Aは図1の左右方向に指向している。固定型分割面10Aの位置における固定型10の部分には凹部からなる固定型凹部10aが形成されている。
固定ホルダ11には、図1に示されるようにノック貫通孔11aが形成されており、ノック貫通孔11aは、後述の第1中子部31、第2中子部41の先端部32、42から基部33、43へ向かう方向であって且つ後述の第2中子部平坦面42Aの仮想延長面に交差する方向、即ち、図1の略右上から略左下へ向かう方向であって図1の上下方向に対して10°程度の角度をなす方向へ延出して形成されている。ノック貫通孔11aには、ノック貫通孔11aと略同一形状をした傾斜ノック13が挿入され、固定ホルダ11に対して移動不能に固定されている。ノック貫通孔11aの下端は、図1に示されるように固定ホルダ11から突出し、後述の第1中子部31の基部支持部34の傾斜ノック挿入凹部34bに係合可能である。
また、固定型10には図示せぬスリーブと図示せぬスリーブ内を摺動可能なプランジャチップとが設けられており、図示せぬスリーブ内には溶融したアルミニウム合金等の溶湯を給湯可能である。
可動型20は、可動ホルダ21と可動ダイス22とを備えており、固定型10に対向し固定型分割面10Aに対向配置されて固定型分割面10Aに当接可能な可動型分割面20Aを有している。可動型分割面20Aは図1の左右方向に指向している。可動型分割面20Aの位置における可動型20の部分には凸部からなる可動型凸部20Bが設けられている。可動型20は、固定型10に対して離間・接近するように図1の上下方向へ移動可能である。また、可動型20には可動型凸部20Bから突出可能な図示せぬ押出ピンが設けられている。鋳造後の型開き後に図示せぬ押出しピンを可動型凸部20Bから突出させることにより、後述のキャビティ1b内で凝固した溶湯からなる鋳造品を押出して可動型20から取外すことができるように構成されている。
また、可動型20には分流子1Aが設けられている。分流子1Aは前述の図示せぬスリーブの一端に対向して配置されており、また、この位置は図示せぬ湯道の一端をなす。図示せぬ湯道の他端は図示せぬゲートを介して後述のキャビティ1bに連通している。また、可動ホルダ21には、図1に示されるようにキー溝21aが形成されている。
可動中子30は、第1中子部31と、第1中子部31とは独立して設けられた第2中子部41とを有している。第1中子部31は先端部32と、先端部32に対して反先端部側たる図1の左側に位置する基部33と、更に左側に位置する基部支持部34とを有している。図1に示されるように先端部32は、可動型凸部20Bの一部及び固定型凹部10aの一部に対向して配置され、後述の第2中子部41の第2中子部平坦面42Aと平行な位置関係をなす第1中子部平坦面32Aを有している。第1中子部平坦面32Aは、可動型分割面20A及び固定型分割面10Aに平行をなしている。また、先端部32の図1に示される下端面は、後述の第2中子部41の先端部42の第1中子部先端部対向面42Bに対向当接可能な第2中子部先端部対向面32Bをなしている。
基部33は、先端部32に接続され可動型20の離接方向(図1の上下方向)へ拡径する第1拡径部33Aと、第1拡径部33Aに接続され可動型20の離接方向へ更に拡径する第2拡径部33Bとを有している。図1、図2に示されるように、第1拡径部33Aは固定ダイス12と後述の第2中子部41とに対向して配置されており、第2拡径部33Bは後述の第2中子部41内に配置されている。第1拡径部33Aに接続されている第2拡径部33Bの一端部に対する他端部は、基部支持部34に形成された凹部34aに係合して接続されており、先端部32と、反先端部側たる基部33と、基部支持部34とは、後述のように一体で可動型分割面20A及び固定型分割面10Aに対して5°程度の角度をなす矢印Aで示される方向へ、可動型20及び第2中子部41に対して移動可能である。
図1に示されるキャビティ画成位置に第1中子部31及び第2中子部41が位置し可動型分割面20Aと固定型分割面10Aとが互いに当接している型閉め時に、基部支持部34の後面34Aは固定ホルダ11の内周面の一部11Aに当接し、第1中子部31が当該第1中子部31の先端部32から基部支持部34へと向かう方向へ後退することを防止する。また、基部支持部34には、傾斜ノック13の外形に略一致し、ノック貫通孔11aに平行に延出し、傾斜ノック13を挿入可能な傾斜ノック挿入凹部34bが形成されている。
図1に示される型閉め時には、傾斜ノック挿入凹部34bはノック貫通孔11aに接続され連通し、傾斜ノック13は傾斜ノック挿入凹部34bに挿入され係合するように構成されている。また、後述のように、鋳造後の型開き時に可動型20及び可動中子30が固定型10から離間している最中に、後述のように傾斜ノック13の傾斜角度によって第1中子部31が第2中子部41に対して第1中子部31の先端部32から基部33へと向かう方向であって可動型分割面20A及び固定型分割面10Aに対して5°程度の角度をなす矢印Aで示される方向へ移動して、鋳造品から第1中子部31の先端部32が後退するように構成されている。このときの移動距離は10mm〜20mm程度である。
また、基部支持部34には、図1に示されるように、上述の第1中子部31の移動方向へ延出する図示せぬキーが設けられており、図示せぬキーは後述の第2中子部41のキー溝44cに係合した状態で図示せぬキーがキー溝44cに案内されて第1中子部31は同方向へ移動することができるように構成されている。
第2中子部41は、先端部42と、先端部42に対して反先端部側たる図1の左側に位置する基部43と、更に左側に位置する基部支持部44とを有している。図1に示されるように先端部42は、可動型凸部20Bの一部に対向して配置され、第1中子部31の第1中子部平坦面32Aと平行な位置関係をなす第2中子部平坦面42Aを有している。第1中子部平坦面32A、第2中子部平坦面42Aにより画成されるキャビティ1bの部分は一対の対向面に相当し、第1中子部平坦面32Aにより画成されるキャビティ1bの部分は一方の面に相当し、第2中子部平坦面42Aにより画成されるキャビティ1bの部分は他方の面に相当する。第2中子部平坦面42Aは、可動型分割面20A及び固定型分割面10Aに平行をなしている。
第2中子部41の先端部42は、第1中子部31の先端部32とで可動中子30の先端部をなし、図1に示されるキャビティ画成位置に第1中子部31及び第2中子部41が位置して可動型分割面20Aと固定型分割面10Aとが互いに当接することにより可動型20が固定型10に当接しているときに、固定型10と可動型20と第1中子部31の先端部32と第2中子部41の先端部42とでキャビティ1bが画成されるように構成されている。また、先端部42の図1に示される上端面は、第1中子部31の先端部32の第2中子部先端部対向面32Bに対向当接可能な第1中子部先端部対向面42Bを有している。第1中子部31及び第2中子部41の図1の最右端は可動中子30の先端に相当し、第1中子部31及び第2中子部41の基部33、43側は反先端側に相当する。
基部43は、先端部42に接続され可動型20の離接方向(図1の上下方向)へ拡径する第1拡径部43Aと、第1拡径部43Aに接続され可動型20の離接方向へ更に拡径する第2拡径部43Bとを有している。図1、図2に示されるように、第1拡径部43Aは可動ダイス22と第1中子部31とに対向して配置されており、第2拡径部43Bは固定ダイス12及び可動ダイス22に対向して配置されている。第1拡径部43Aに接続されている第2拡径部43Bの一端部に対する他端部は、基部支持部44に形成された凹部44aに係合して接続されており、先端部42と、反先端部側たる基部43と、基部支持部44とは、後述のように一体で可動型分割面20A及び固定型分割面10Aに対して3°程度の角度をなす矢印Bで示される方向へ、可動型20に対して移動可能である。
図1に示されるように基部支持部44には、第1中子部31の図示せぬキーが係合可能なキー溝44cが形成されている。また、基部43及び基部支持部44には、これらを貫通する貫通孔43aが形成されており、貫通孔43a内には第1中子部31の基部33が収容されている。貫通孔43aの内周面には第1中子部31の基部33の外周面が摺動可能であり、前述のように第1中子部31の基部33は先端部32と一体で第2中子部41に対して図1、図2の略左右方向へ相対的に移動可能である。また、基部支持部44の一部であって貫通孔43aよりもキャビティ1bから離間した位置たる図1の左方の位置には切欠き44bが形成されている。切欠き44bは貫通孔43aに連通しており、切欠き44b内には第1中子部31の基部支持部34が収容されている。前述のように、基部支持部34の側面34B(図2)及び底面34C(図1)は切欠き44bを画成する基部支持部44の内周面に対して摺動可能であり、第1中子部31の基部支持部34は第2中子部41の基部支持部44に対して図1、図2の略左右方向へ相対的に移動可能である。
図1に示されるように、第2中子部41の先端部42の第1中子部先端部対向面42Bと貫通孔43aの底面43cとは面一に接続されており、第1中子部先端部対向面42B及び貫通孔43aの底面43cと、切欠き44bを画成する基部支持部44の内周面のうちの底面44dの部分とは平行な位置関係をなしている。底面43c及び底面44dは、可動型分割面20A及び固定型分割面10Aに対して図1の下方へ5°程度の角度をなす矢印Aの方向へ指向している。従って、第1中子部31の先端部32及び基部33と基部支持部34とは、第2中子部41に対して一体で図1に示される貫通孔43aの底面43cに沿って図の略左右方向へ移動可能である。換言すれば、第1中子部31は先端部32から基部支持部34へ向かって第1中子部平坦面32Aの仮想延長面に交差する方向に移動可能である。
図1に示されるように第2中子部41の基部支持部44の下端面44Aは、可動ホルダ21の上面21Aに対向当接している。可動ホルダ21の上面21Aは、第2中子部41の先端部42から基部43へと向かう方向であって可動型分割面20A及び固定型分割面10Aに対して図1の上方へ3°の角度をなす矢印B方向へ指向している。第2中子部41は、鋳造後の型開き時に可動型20及び可動中子30が固定型10から離間した状態のときに、第2中子部41の基部支持部44の下端面44Aは可動ホルダ21の上面21Aに当接した状態で同方向へ可動ホルダ21に対して摺動可能である。換言すれば、第2中子部41は先端部42から基部43へ向かって第1中子部平坦面32Aの仮想延長面に交差する方向に移動可能である。
また切欠き44bを形成している基部支持部44の部分の図1に示される左端面44Bは、図1に示されるキャビティ画成位置に第1中子部31及び第2中子部41が位置して可動型分割面20Aと固定型分割面10Aとが互いに当接している型閉め時に、固定ホルダ11の内周面の一部11Aに当接し、第2中子部41が当該第2中子部41の先端部42から基部43へと向かう方向へ後退することを防止する。
また、第2中子部41の基部43には、図1に示されるように、第2中子部41の移動方向へ延出する図示せぬキーが設けられており、図示せぬキーは可動ホルダ21に形成されたキー溝21aに係合した状態で図示せぬキーがキー溝21aに案内されて第2中子部41は同方向へ移動することができるように構成されている。
また、第2中子部41の基部支持部44の図1に示される左端部側にはシリンダ51が設けられており、シリンダ51の出力軸は、略板状をなす支持部52を貫通しカップリング54を介して基部支持部44の図1に示される左端部に接続されている。また、支持部52は、図2に示されるように支持部材53を介して可動ホルダ21に接続されており、支持部52に対して可動ホルダ21は移動不能である。シリンダ51が駆動することにより、第2中子部41は、図示せぬキーがキー溝21aに案内されながら前述の移動方向、即ち、可動ホルダ21の上面21Aに平行の方向たる矢印Bの方向へ可動ホルダ21に対して相対的に移動することができるように構成されている。シリンダ51、傾斜ノック13、ノック貫通孔11aは中子部引抜き手段に相当する。
ダイカスト法では、まず、型が開いた状態のダイカスト金型1の可動ホルダ21に対して、シリンダ51を駆動させることにより第2中子部41及び第1中子部31を可動ホルダ21の上面21Aに沿って図1の略右方向へ移動させ、可動ホルダ21に対して第2中子部41を図1に示される位置とする。このとき第1中子部31は、未だ図1に示される第1中子部31の位置よりも図の左方へ後退した位置にある。
次に、可動型20及び可動中子30を固定型10の方へ移動させてゆき、固定型分割面10Aに可動型分割面20Aを接近させてゆく。すると、傾斜ノック13の下端部が傾斜ノック挿入凹部34bに挿入されてゆき、傾斜ノック13の傾斜により第1中子部31は第2中子部41に対して第2中子部41の貫通孔43aの底面43cに沿って図1の右方向へ移動させられ、第2中子部41に対して図1に示される位置へ移動する。そして、固定型分割面10Aに可動型分割面20Aを当接させて、図1に示されるように、固定ダイス12と可動ダイス22と第1中子部31の先端部32と第2中子部41の先端部42とでキャビティ1bを画成する。
次に、図示せぬプランジャチップを図示せぬスリーブ内で摺動させて溶湯を分流子1Aに衝突させ、溶湯を図示せぬ湯道内と図示せぬゲートとを通してキャビティ1bに充填する。次に、キャビティ1b内の溶湯を冷却凝固させ、その後に、可動中子30、可動型20、及びこれらに付着した図示せぬ鋳造品を固定型10に対して離間させて型開きを行う。このとき、固定型10に対して可動中子30及び可動型20を離間させ始めると、傾斜ノック13の傾斜により第1中子部31は、第2中子部41に対して第2中子部41の貫通孔43aの底面43cに沿って図1の左方向へ移動させられ、図示せぬ鋳造品に対して後退させられる。
次に、シリンダ51を駆動させることにより、第2中子部41を可動ホルダ21の上面に沿って図1の略左方向へ移動させ、可動ホルダ21に対して第2中子部41及び第1中子部31を図1に示される位置よりも左方へ後退させる。次に、可動型20に設けられた図示せぬ押出ピンを前進させて、キャビティ1b内で凝固した溶湯からなる鋳造品を押出し、可動型20から取外す。以上がダイカスト法である。
可動中子30は、第1中子部31と第1中子部31とは独立した第2中子部41とを有しているため、第1中子部31を、その先端部32から基部支持部34に向かって第2中子部平坦面42Aの仮想延長面に交差する方向に移動可能とすることができる。更に、これとは別に第2中子部41をその先端部42から基部43に向かって第1中子部平坦面32Aの仮想延長面に交差する方向に移動可能とすることができる。このため、キャビティ1bの一部であって可動中子30により画成される部分が、互いに平行な一対の対向面を有する鋳造品を鋳造することができる。
また、傾斜ノック13が設けられているため、固定型10から可動型20及び可動中子30を離間させて型開きしている最中に、傾斜ノック13の傾斜により第1中子部31を第2中子部41に対して摺動させることができ、このため、第1中子部31を第2中子部41に対して摺動させるためのシリンダ等の摺動手段を設けずに済み、ダイカスト金型1の構成を簡単にすることができる。
本発明によるダイカスト金型及びダイカスト法は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、第2中子部41に対して第1中子部31を移動させる手段は傾斜ノック13に限定されない。例えば、傾斜ノック13に代えてシリンダ等を用いてもよい。
具体的には、図3乃至図4に示されるように、ダイカスト金型101の固定ホルダ111には傾斜ノック13は設けられず、また、ノック貫通孔11aは形成されない。また、第1中子部131の基部支持部134には傾斜ノック挿入凹部34bは形成されない。
第1中子部131の基部支持部134の図3に示される左端部側には、第1中子部用シリンダ161が設けられており、シリンダ161の出力軸は、略板状をなす支持部162を貫通しカップリング164を介して基部支持部34の図1に示される左端部に接続されている。シリンダ161とシリンダ51とは中子部引抜き手段に相当する。また、支持部162は、図2に示されるように支持部材163を介して可動ホルダ21に接続されており、支持部162に対して可動ホルダ21は移動不能である。第1中子部用シリンダ161が駆動することにより、第1中子部31は、キー溝44cに案内されながら前述の移動方向、即ち、第2中子部41の貫通孔43aの底面43cに平行の方向へ、第2中子部41に対して相対的に移動することができる。
なお、図4においては、説明の便宜上第2中子部41を可動ホルダ21に対して相対的に移動させるためのシリンダ51の出力軸やカップリング54は図示していない。
また、第1中子部平坦面32Aと第2中子部平坦面42Aとは平行な位置関係をなしていたが、これに限定されず、例えば、可動中子の先端に向かうに従って互いに離間するような位置関係、即ち、抜き勾配とは逆の勾配を有する位置関係を有してもよい。また、第1中子部平坦面32A、第2中子部平坦面42Aは、可動型分割面20A及び固定型分割面10Aに平行な位置関係をなしていたが、平行でなくてもよく、可動型分割面20A及び固定型分割面10Aに対して垂直をなす位置関係以外であればよい。
また、第1中子部31は、その最先部から基部支持部34に向かって第2中子部平坦面42Aの仮想延長面に交差する方向に移動可能であり、また、第2中子部41は、その先端部42から基部43に向かって第1中子部平坦面32Aの仮想延長面に交差する方向に移動可能であったが、第1中子部平坦面、第2中子部平坦面が広い場合には、これらの仮想延長面ではなく、第1中子部平坦面、第2中子部平坦面に交差する方向へ移動可能であってもよい。
また、鋳造品から第1中子部31の先端部32が後退する際の当該後退における移動距離は10mm〜20mm程度であったが、これに限定されない。鋳造品から第1中子部31の先端部32を後退させた後に第2中子部41の先端部42を後退させる際に、第1中子部31の先端32が鋳造品に接触しない移動距離であればよい。
本発明のダイカスト金型及びダイカスト法は、平行な位置関係にある一対の対向面を鋳造品に設けるダイカストの分野において極めて有用である。
本発明の実施の形態によるダイカスト金型を示す断面図。 本発明の実施の形態によるダイカスト金型の可動型に可動中子が挿入された状態を示す正面図。 本発明の実施の形態によるダイカスト金型の変形例を示す断面図。 本発明の実施の形態によるダイカスト金型の変形例の可動型に可動中子が挿入された状態を示す正面図。
符号の説明
1、101 ダイカスト金型
1b キャビティ
10 固定型
13 傾斜ノック
20 可動型
30 可動中子
31、131 第1中子部
32、42 先端部
32A 第1中子平坦面
34b 傾斜ノック挿入凹部
41 第2中子部
42A 第2中子部平坦面

Claims (3)

  1. 固定型と、
    該固定型に対向配置され該固定型に対して離接可能な可動型と、
    該可動型の離接方向に交差する方向に移動可能な中子とを有し、該固定型と該可動型と該中子とでキャビティを画成するダイカスト金型において、
    該キャビティの一部であって該中子により画成される部分は、互いに平行な一対の対向面か、又は該中子の先端に向かうに従って互いに離間するように延出する一対の対向面を有し、
    該中子は、該一対の対向面のうちの一方の面を画成する第1中子部と、該一対の対向面のうちの他方の面を画成し該第1中子部とは独立した第2中子部とを有し、該第1中子部は該先端から反先端側に向かって該他方の面若しくは該他方の面の仮想延長面に交差する方向に移動可能であり、該第2中子部は該先端から反先端側に向かって該一方の面若しくは該一方の面の仮想延長面に交差する方向に移動可能であることを特徴とするダイカスト金型。
  2. 該第1中子部は該第2中子部に対して摺動可能であり、
    該キャビティ内で鋳造された鋳造品に対して、該第1中子部を該第2中子部に対して摺動させて該鋳造品から後退させた後に該第2中子部を該鋳造品から後退させる中子部引抜き手段を備えることを特徴とする請求項1記載のダイカスト金型。
  3. 請求項1又は請求項2記載のダイカスト金型を用いてダイカストすることを特徴とするダイカスト法。
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