JP2009183029A - ステッピングモータ - Google Patents

ステッピングモータ Download PDF

Info

Publication number
JP2009183029A
JP2009183029A JP2008018136A JP2008018136A JP2009183029A JP 2009183029 A JP2009183029 A JP 2009183029A JP 2008018136 A JP2008018136 A JP 2008018136A JP 2008018136 A JP2008018136 A JP 2008018136A JP 2009183029 A JP2009183029 A JP 2009183029A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylindrical shaft
gap
rotor
oil reservoir
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008018136A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyuki Takahashi
英之 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2008018136A priority Critical patent/JP2009183029A/ja
Publication of JP2009183029A publication Critical patent/JP2009183029A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Motor Or Generator Frames (AREA)

Abstract

【課題】シリコンオイルの流出を防止し、騒音の発生を抑制して耐久寿命を延長することができるステッピングモータを提供すること。
【解決手段】ロータ12及びステータ13を収容するハウジング11の内側面11cに、ロータ12の円筒軸31の下端部(端部)31cが入り込む環状のオイル溜め部25を形成し、このオイル溜め部25の底面(内面)25aと円筒軸31の下端部31cとの間のスラスト方向の隙間K2の大きさ及び、オイル溜め部25の内周面(内面)25bと円筒軸31の下端部31cとの間のラジアル方向の隙間K3の大きさを、毛細管現象が生じる程度のごく小さな寸法に形成した。
【選択図】図4

Description

本発明は、ステッピングモータに関し、特に車両用指示計器の駆動装置として用いるのに好適なステッピングモータに関するものである。
従来から、ハウジング内のステータの界磁コイルにパルス電流を供給することにより、ロータとステータとの間に磁気的な吸引力及び反発力が生じ、ロータが回転するステッピングモータが知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
車両用指示計器にその駆動源として組み込まれる小型のステッピングモータでは、ロータは、両端が開放した中空の円筒軸と、この円筒軸の周囲に設けられたマグネットとを有している。
そして、このロータは、円筒軸を貫通すると共に、ハウジングに支持された支持軸の回りに回転可能に保持されている。
また、このとき、円筒軸の内周面と支持軸との間から、円筒軸の端部とハウジングの内側面との間に至るまでの部分にシリコンオイルが注入されている。
特開平5−107270号公報 特開平7−218545号公報
ところで、上述のステッピングモータでは、ロータの回転に伴って発生する遠心力により、シリコンオイルが、円筒軸の内周面と支持軸との間から円筒軸の端部とハウジングの内側面との間を通って、さらにその周囲へと流れ出てしまうことがあった。
そのため、円筒軸と支持軸あるいはハウジングとの間にオイル切れを生じ、騒音が大きくなって耐久寿命を短縮する原因となっていた。
そこで、この発明は、シリコンオイルの流出を防止し、騒音の発生を抑制して耐久寿命を延長することができるステッピングモータを提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、この発明に係るステッピングモータは、ハウジングと、該ハウジング内に収容されたステータ及びロータとを備え、該ロータは、前記ハウジングに回転自在に保持される円筒軸と、該円筒軸の周囲に設けられたマグネットとを有し、前記ハウジングの内側面には、前記円筒軸の端部が入り込む環状のオイル溜め部が形成され、該オイル溜め部の内面と前記円筒軸の端部との間の隙間は、毛細管現象が生じる程度のごく小さな大きさに形成されていることを特徴としている。
また、前記オイル溜め部の内面と前記円筒軸の端部との間の隙間は、スラスト方向の大きさとラジアル方向の大きさとがほぼ同じ寸法に形成されていることを特徴としている。
また、前記オイル溜め部の内面と前記円筒軸の端部との間の隙間は、スラスト方向の大きさの方が、ラジアル方向の大きさよりも小さな寸法に形成されていてもよい。
この発明によれば、シリコンオイルがオイル溜め部の内面と円筒軸の端部との間の隙間に浸入すると、このシリコンオイルに毛細管現象が生じ、表面張力(分子間力)が作用する。
これにより、シリコンオイルに収縮する方向の力である、この隙間内に保持される力が作用し、オイル溜め部の内面と円筒軸の端部との間の隙間から流れ出にくくなる。
そして、このようにシリコンオイルの流出を防止できるので、オイル切れを防止し、騒音の発生を抑制して耐久寿命を延長することが可能となる。
なお、オイル切れが防止できるのでオイル量を増加する必要がなくなり、材料費の低減が可能となる。
また、オイル溜め部の内面と円筒軸の端部との間の隙間が、スラスト方向の大きさとラジアル方向の大きさとがほぼ同じ寸法である場合には、上記スラスト方向の隙間とラジアル方向の隙間とのそれぞれに作用する表面張力(分子間力)は、ほぼ同じ大きさとなる。
そのため、この隙間に流れ込んだシリコンオイル全体にほぼ均一の表面張力が作用することとなり、隙間内に保持される力を向上させることが可能となる。
さらに、このとき、オイル溜め部の周面により、シリコンオイルの流れが堰き止められ、円筒軸が回転した際に発生する遠心力に対抗する力が作用する。そのため、さらにシリコンオイルの流出を効果的に防止することができる。
また、オイル溜め部の内面と円筒軸の端部との間の隙間が、スラスト方向の大きさの方がラジアル方向の大きさよりも小さい寸法に形成されている場合には、スラスト方向の隙間内に浸入したシリコンオイルに作用する表面張力(分子間力)の方が大きくなり、ラジアル方向の隙間にシリコンオイルが流れにくくすることができる。
本発明に係るステッピングモータの最良の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
本発明に係るステッピングモータ10は、図1の分解斜視図で示されているように、ハウジング11と、このハウジング11内に収容されるロータ12及びステータ13とを備え、図示の例では、さらに減速歯車列14がハウジング11内に組み込まれている。
ハウジング11は、合成樹脂からなる上ハウジング部11aと下ハウジング部11bとに分割可能である。そして、上下ハウジング部11a,11bは、上ハウジング部11aに設けられた係止部15aを下ハウジング部11bに設けられた突起部15bに係合させることにより、一体的に接合されてハウジング11を構成する。
なお、このとき、上ハウジング部11aに形成された一対の案内ボス(図示せず)が、下ハウジング部11bに形成された一対のボス受け15c,15cに挿入され、位置ずれを防止する。
また、このハウジング11は、上ハウジング部11aから下ハウジング部11bの下方にまで伸長する一対の脚部15d,15dの先端に設けられたフック部15e,15e(他方図示せず)を図示しない取付基板の取付孔の縁部に係止することにより、この取付基板上に固定される。
そして、下ハウジング部11bの内側面11cには、ロータ支持突部(突部)20と、ギア支持突部21と、出力軸嵌合凹部22と、一対の凹所23,23と、各凹所23内にそれぞれ形成された一対の案内孔24,24(他方図示せず)とが形成されている。
ロータ支持突部20は、円柱形状を呈しており、軸中心にロータ12を回転自在に保持するロータ支持軸(支持軸)16の下端部16aが埋設固定されている。また、このロータ支持突部20の先端面20a(図3参照)には、環状のオイル溜め部25が形成されている。ここで、オイル溜め部25と、ロータ支持突部20と、ロータ支持軸16とは同心に位置している。
ギア支持突部21は、円柱形状を呈しており、軸中心に減速歯車列14の後述する中間ギア14bを回転自在に保持するギア支持軸17の下端部17aが埋設固定されている。
出力軸嵌合凹部22は、下ハウジング部11bに形成されており、減速歯車列14の後述する出力ギア14dに貫通固定された出力軸14eの一端が回動可能に挿入される。
なお、出力軸嵌合凹部22は、下ハウジング部11bに形成されたスプリング囲い22aのほぼ中央部に形成されている。このスプリング囲い22a内には、板バネからなるスラストスプリング22bが配置される。
このスラストスプリング22bには、出力軸嵌合凹部22に対応する位置に、出力軸14eが貫通する軸穴22cが形成されている。
凹所23は、ステータ13が有する後述する界磁コイル41を収容可能な矩形平面形状を呈しており、各案内孔24は、この界磁コイル41から突出した接続端子45が挿入可能となっている。
また、上ハウジング部11aの内側面11d(図4(a)参照)には、ギア受凹部26と、図示しないギア当接突部と、図示しないボス部とが形成されている。
ギア受凹部26は、減速歯車列14の後述するピニオン14aの端部が挿入可能な円形形状を呈しており、軸中心にロータ支持軸16の上端部16bが嵌合する嵌合凹部26a(図4(a)参照)が形成されている。
ギア当接突部は、上記中間ギア14bの上面が当接する部分であり、軸中心にギア支持軸17の上端部17bが嵌合する嵌合凹部(図示せず)が形成されている。
ボス部は、上記出力ギア14dの上面が当接する部分であり、軸中心にこの上ハウジング部11aを貫通すると共に、出力軸14eが回動可能に貫通する貫通孔27が形成されている。
なお、この貫通孔27は、上ハウジング部11aの外側面11d´に形成された円柱部15dの中心を貫通している。そして、貫通孔27を貫通して円柱部15dから突出した出力軸14eの先端部には、指針Sが取り付けられる。
ロータ12は、図1に示すように、合成樹脂からなる保持部材30と、この保持部材30に設けられたマグネット(永久磁石)12aとを有している。
保持部材30は、図3に示すように、両端が開放した中空の円筒軸31と、この円筒軸31の外周面31aから径方向に延在された円板状の連結板32と、この連結板32の周縁部32aから下ハウジング部11bに向かって延在された保持壁33とを備えている。
円筒軸31は、図4(a)に示すように、ロータ支持軸16が貫通すると共に、上下ハウジング部11a,11b間に保持されるものである。このとき、この円筒部31は、下端部(端部)31cがロータ支持突部20の先端面20aに対向すると共に、オイル溜め部25内に入り込み、上端部31dがギア受凹部26内に入り込むこととなる。
なお、この円筒軸31は、上下ハウジング部11a,11b間に遊びを持った状態で保持される。
また、円筒軸31は、内径L1がロータ支持軸16の外径φ1よりも大きく形成されると共に、外径L2がオイル溜め部25の内径φ2よりも小さく形成されている。
これにより、ロータ支持軸16が貫通し、この円筒軸31が上下ハウジング部11a,11b間に保持された状態では、図4(b)に示すように、円筒軸31の内周面31bとロータ支持軸16の外周面16cとの間に隙間K1が生じ、円筒軸31の下端部31cの端面31eとオイル溜め部25の底面(内面)25aとの間に隙間K2が生じることとなる。ここで、隙間K2は、オイル溜め部25の底面25aと円筒軸31の下端部31cとの間に生じるスラスト方向の隙間である。
さらに、円筒軸31の外周面31aとオイル溜め部25の内周面(内面)25bとの間には、隙間K3が生じることとなる(図4(b)参照)。ここで、隙間K3は、オイル溜め部25の内周面25bと円筒軸31の下端部31cとの間に生じるラジアル方向の隙間である。
そして、隙間K2の大きさ及び隙間K3の大きさは、毛細管現象が生じる程度のごく小さな寸法であって、それぞれほぼ同じ大きさ、ここではそれぞれ約0.3mmに形成されている。
また、隙間K1の大きさは、隙間K2,K3の大きさと比較するとごく小さな寸法となっている。
連結板32は、円筒軸31の中間部に形成されており、この連結板32の上面32bには、ピニオン14aが形成されている。ここで、ピニオン14aは円筒軸31と同軸であり、すなわちこのピニオン14aは、円筒軸31の外周面31aに一体的に形成されている(図3参照)。
保持壁33は、円筒形状を呈しており、図4(b)に示すように、下端部33aが円筒軸31の下端部31cよりも下方に延在されている。一方、この保持壁33の内径L3は、ロータ支持突部20の外径φ3よりも大きい寸法となっている。これにより、ロータ支持突部20の先端面20aは、保持壁33の内側に位置することとなる。
また、この保持壁33の外周面33bには、マグネット12aが嵌合する嵌合凹部33cが形成されている。
マグネット12aは、周方向に異磁極の磁極面が配列された円筒形状の永久磁石であり、嵌合凹部33の内側に嵌着されている。
ここで、マグネット12aの上下方向の寸法は、保持壁33の上下方向の寸法とほぼ同じである。そのため、図4(b)に示すように、マグネット12aの下端部12bは、円筒軸31の下端部31cよりも下方に位置しており、円筒軸31の下端部31cがマグネット12aの下端部12bよりも軸方向内側に位置すると共に、ロータ支持突部20の先端面20aが、マグネット12aの内側に位置することとなる(図4参照)。
ステータ13は、図1に示すように、ロータ12のマグネット12aに磁気作用を及ぼすものであり、ハウジング11内でマグネット12aを取り巻いて配置されるヨーク40と、このヨーク40に設けられる一対の界磁コイル41,41とを備えている。
ヨーク40は継鉄の積層板から構成されている。このヨーク40には、所定の間隔をおいてマグネット12aを取り巻く枠体部42と、この枠体部42からマグネット12aへ向けて伸長する一対の主突起部42a,42aと、複数の補助突起部42b,…とを有している。
一対の主突起部42a,42aは、マグネット12aの回りで互いに直角な角度関係でマグネット12aに向けて伸長しており、これらの主突起部42a,42a及び複数の補助突起部42b,…は、マグネット12aの周面に近接するそれぞれの先端面がロータ12の周方向へ等間隔で配列されるように形成されている。
一対の界磁コイル41,41は、それぞれの主突起部42a,42aに保持される。各界磁コイル41は、電気絶縁体からなるボビン43と、このボビン43に巻回される巻き線44とを有している。
ボビン43は、ヨーク40の対応する主突起部42aを受け入れる貫通孔43cが形成された胴部43aと、この胴部43aの両端に形成される一対のフランジ部43b,43bとを有している。
巻き線44は、一対のフランジ部43b,43b間で胴部43aに巻き付けられ、一方のフランジ部43bをその板厚方向と直角な方向へ貫通する一対の接続端子45,45を経て、給電を受けるものである。
そして、各界磁コイル41は、それぞれの接続端子45が主突起部42aの基部側に位置し、且つ、接続端子45が下方へ向けて伸長する状態で、対応する主突起部42aが、ボビン43の貫通孔43c内に圧入される。
さらに、図2に示すように、各界磁コイル41が対応する主突起部42aに圧入されたヨーク40は、このヨーク40の主突起部42a及び補助突起部42bのそれぞれの伸長する端面で構成される磁極面がマグネット12aの周面に近接するように、下ハウジング部11bに設けられた切り欠き部11e(図1参照)に一部が受け入れられた状態で、下ハウジング部11b内に配置される。
また、ヨーク40を下ハウジング部11b内に配置することにより、一対の主突起部42a,42aのそれぞれに挿入された一対の界磁コイル41,41は、下ハウジング部11bの内側面11cに形成された一対の凹所23,23内に下部が収容されると共に、他方のフランジ部43bをマグネット12aに近接させた状態で配置される。
また、各界磁コイル41の接続端子45は、凹所23に形成された案内孔24を経て、下方ハウジング部11bの外部に突出する。
減速歯車列14は、マグネット12aの回転を出力軸14eに減速して伝えるためのものであり、ピニオン14aと、中間ギア14bと、出力ギア14dとを有している。
ピニオン14aは、上述のようにロータ12の連結板32の上面32bに形成され、中間ギア14bに噛合する。そして、このピニオン14aは、ロータ支持軸16回りに回動可能となっている。
中間ギア14bは、周面がピニオン14aに噛合するものであり、下面には中間ピニオン14cが同心に形成されている。この中間ピニオン14cは、出力ギア14dに噛合する。そして、この中間ギア14b及び中間ピニオン14cは、ギア支持軸17回りに回動可能となっている。
出力ギア14dは、周面が中間ピニオン14cに噛合するものであり、軸中心に出力軸14eが貫通固定されている。
次に、この発明に係るステッピングモータ10の作用について説明する。
このステッピングモータ10を組み立てるには、まず、下ハウジング部11bの内部にステータ13を組み付ける。このとき、あらかじめ界磁コイル41をヨーク40の主突起部42aに圧入し、このヨーク40を下ハウジング部11b挿入することで、界磁コイル41が凹所23内に配置される。
次に、減速歯車列14を組み付ける。このとき、最初にロータ支持軸16をロータ12に挿入し、このロータ12を組み付ける。次に、出力ギア14dの出力軸14eを出力軸嵌合凹部22に挿入し、この出力ギア14dを組み付ける。最後に、ギア支持軸17を中間ギア14bに挿入し、この中間ギア14bを組み付ける。
これにより、ピニオン14aと中間ギア14bとが噛合し、中間ピニオン14cが出力ギア14dに噛合する。
その後、ピニオン14aの上方からロータ支持軸16に沿ってシリコンオイルを滴下すると共に、中間ギア14bの上方からギア支持軸17に沿ってシリコンオイルを滴下する。
そして、上下ハウジング部11a,11bを相互の適正位置に合わせる。この位置合わせは、上ハウジング部11aに設けられた案内ボス(図示せず)を、下ハウジング部11bに設けられた一対のボス受け15c,15cに嵌合させることにより行うことができる。
この位置合わせ後、前記したように上ハウジング部11aに設けられた係止部15aを下ハウジング部11bに設けられた突起部15bに係合させることにより、上下ハウジング部11a,11bが一体的に接合され、ステッピングモータ10の組み立てが終了する。
この組み立て状態では、ロータ12は、上下ハウジング部11a,11b間に保持され、ロータ支持軸16の回りに回転可能となっている。
そして、各界磁コイル41に、それぞれの接続端子45,45を経て位相をずらせたパルス電流が供給されると、ヨーク40の主突起部42a及び複突起部42bの先端面である磁極面とマグネット12aの磁極面との間に、磁気的吸引力および磁気的排斥力が作用する。この磁気作用力により、各界磁コイル41へのパルス電流の給電に応じて、マグネット12aがロータ支持軸16の回りに回転する。
マグネット12aすなわちロータ12が回転すると、減速歯車列14の噛合関係により、この回転は減速されて出力軸14eの回転として出力される。
一方、ピニオン14aの上方からロータ支持軸16に沿って滴下されたシリコンオイルは、ロータ支持軸16とロータ12の円筒軸31の内周面31bとの間、すなわち隙間K1を通って下方に流れ、ロータ支持突部20の先端面20aに形成されたオイル溜め部25の底面25aと円筒軸31の下端部31cとの間、すなわち隙間K2と、オイル溜め部25の内周面25bと円筒軸31の外周面31aとの間、すなわち隙間K3とに浸入する。
このとき、オイル溜め部25と円筒軸31の下端部31cとのスラスト方向の隙間である隙間K2が、毛細管現象が生じる程度のごく小さな寸法に形成されているので、この隙間K2に浸入したシリコンオイルには、表面張力(分子間力)が作用することによる収縮する方向の力が加わる。
すなわち、シリコンオイルには隙間K2内に保持される力が作用し、隙間K2から流れ出にくくなる。
また、オイル溜め部25と円筒軸31の下端部31cとのラジアル方向の隙間である隙間K3も、毛細管現象が生じる程度のごく小さな寸法に形成されているので、この隙間K3に浸入したシリコンオイルにも、隙間K2と同様に、表面張力(分子間力)が作用することによる収縮する方向の力が加わる。
これにより、シリコンオイルには隙間K3に保持される力が作用し、隙間K3から流れ出にくくなる。
さらに、ここでは、オイル溜め部25の底面25aと円筒軸31の下端部31cとの間の隙間K2の大きさと、オイル溜め部25の内周面25bと円筒軸31の下端部31cとの隙間K3の大きさとが、ほぼ同じ寸法となっている。
つまり、オイル溜め部25の内面と円筒軸31の下端部31cとの間の隙間が、スラスト方向とラジアル方向とでほぼ同じ大きさである。
これにより、隙間K2と隙間K3とのそれぞれに作用する表面張力(分子間力)は、ほぼ同じとなる。
そのため、この隙間K2及び隙間K3に流れ込んだシリコンオイル全体にほぼ均一の表面張力が作用することとなり、隙間K2及び隙間K3内に保持される力を向上させることが可能となる。
また、このとき、オイル溜め部25の内周面25bにより、シリコンオイルの流れ方向を変更することで、このシリコンオイルの流れが一旦堰き止められる。そのため、シリコンオイルには、上記遠心力に対向する力が作用する。これにより、さらにシリコンオイルの流出を効果的に防止することができる。
このように、オイル溜め部25の内面である底面25aと円筒軸31の下端部31cとの間の隙間K2、及び、オイル溜め部25の内面である内周面25bと円筒軸31の下端部31cとの間の隙間K3のそれぞれに生じる表面張力(分子間力)によってシリコンオイルの流出を防止するので、オイル切れを防止し、騒音の発生を抑制して耐久寿命を延長することが可能となる。
特に、上述の実施の形態では、隙間K2と隙間K3とが約0.3mmに形成されているので、シリコンオイルを十分に浸入させてロータ12の回転を円滑にさせると共に、このシリコンオイルに作用する遠心力と保持力とのバランスを良好にして、流出を効果的に防止できる。
さらに、オイル切れが防止できるのでオイル量を増加する必要がなくなり、材料費の低減も可能となる。
以上、この発明にかかる実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施の形態に限らない。この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等はこの発明に含まれる。
例えば、上述の実施の形態では、ロータ支持軸16がロータ支持突部20の軸中心に固定され、このロータ支持突部20の先端面20aにオイル溜め部25が形成されているが、これに限らない。
図5に示すように、下ハウジング部11bの内側面である底面11c´に環状の隔壁26を形成し、この隔壁26に囲まれた空間をロータ12の円筒軸31の下端部31cが入り込むオイル溜め部25Aとしてもよい。
そして、このオイル溜め部25Aの内側と円筒軸31の下端部31cとの間の隙間を、スラスト方向の大きさとラジアル方向の大きさとがほぼ同じに形成することにより、円筒軸31とロータ支持軸16との間に滴下されたシリコンオイルの流出を防止することができる。
また、上述の実施の形態では、隙間K2と隙間K3とがほぼ同じ寸法となっているが、
オイル溜め部25の底面25aと円筒軸31の下端部31cとの間の隙間K2の大きさは、オイル溜め部25の内周面25bと円筒軸31の下端部31cとの隙間K3の大きさよりも小さい寸法であってもよい。
この場合では、隙間K2に浸入したシリコンオイルに作用する表面張力(分子間力)の方が大きくなり、隙間K3へのシリコンオイルへの浸入を効果的に防止することが可能となる。
そのため、オイル溜め部25からのシリコンオイルの流出を防止して、オイル切れの発生を抑制することができる。
また、上述の実施の形態では、マグネット12aが設けられた保持部材30の円筒軸31が、上下ハウジング部11a,11b間に固定されたロータ支持軸16の回りに回動可能に保持されているが、例えば、円筒軸31が上下ハウジング部11a,11b間に回動可能に保持されていてもよい。なお、このときには、円筒軸31は中空でない方が望ましい。
さらに、上述の実施の形態では、オイル溜め部25がロータ12の円筒軸31の下端部31c側にのみ形成されているが、上端部31d側にオイル溜め部を形成してもよい。
この場合、円筒軸31に一体形成されたピニオン14aより上方に向かって円筒軸31の上端部31dを延在し、ピニオン14aがオイル溜め部内に挿入されないようにする。
これにより、オイル溜め部の内側と円筒軸31の上端部31dとの隙間のスラスト方向の大きさと、ラジアル方向の大きさとをほぼ同じに形成でき、円筒軸31の上端部31d側からのシリコンオイルの流出をも防止することが可能となる。
本発明に係るステッピングモータを分解して示す斜視図である。 本発明に係るステッピングモータの上ハウジング部を取り外して示す平面図である。 本発明に係るステッピングモータの要部を拡大して示す一部を破断した分解斜視図である。 (a)は本発明に係るステッピングモータの要部断面図であり、(b)は図4(a)に示すA部拡大図である。 本発明に係るステッピングモータの他の例の要部断面図である。
符号の説明
10 ステッピングモータ
11 ハウジング
11c 内側面
12 ロータ
13 ステータ
25 オイル溜め部
25a 底面(内面)
25b 内周面(内面)
31 円筒軸
31c 下端部(端部)
K2 スラスト方向の隙間
K3 ラジアル方向の隙間

Claims (3)

  1. ハウジングと、該ハウジング内に収容されたステータ及びロータとを備え、該ロータは、前記ハウジングに回転自在に保持される円筒軸と、該円筒軸の周囲に設けられたマグネットとを有するステッピングモータであって、
    前記ハウジングの内側面には、前記円筒軸の端部が入り込む環状のオイル溜め部が形成され、
    該オイル溜め部の内面と前記円筒軸の端部との間の隙間は、毛細管現象が生じる程度のごく小さな寸法に形成されていることを特徴とするステッピングモータ。
  2. 前記オイル溜め部の内面と前記円筒軸の端部との間の隙間は、スラスト方向の大きさとラジアル方向の大きさとがほぼ同じ寸法に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のステッピングモータ。
  3. 前記オイル溜め部の内面と前記円筒軸の端部との間の隙間は、スラスト方向の大きさの方が、ラジアル方向の大きさよりも小さな寸法に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のステッピングモータ。

JP2008018136A 2008-01-29 2008-01-29 ステッピングモータ Pending JP2009183029A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008018136A JP2009183029A (ja) 2008-01-29 2008-01-29 ステッピングモータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008018136A JP2009183029A (ja) 2008-01-29 2008-01-29 ステッピングモータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009183029A true JP2009183029A (ja) 2009-08-13

Family

ID=41036557

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008018136A Pending JP2009183029A (ja) 2008-01-29 2008-01-29 ステッピングモータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009183029A (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003232356A (ja) * 2002-02-08 2003-08-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 動圧流体軸受モータ
JP2003333793A (ja) * 2002-05-15 2003-11-21 Tdk Corp モータ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003232356A (ja) * 2002-02-08 2003-08-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 動圧流体軸受モータ
JP2003333793A (ja) * 2002-05-15 2003-11-21 Tdk Corp モータ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5462785B2 (ja) Dcモータ
JP2006014578A (ja) ステッピングモータ
EP2677643A1 (en) Rotary solenoid
JP6157940B2 (ja) モータ
JP2003333794A (ja) モータ
JP4748649B2 (ja) 駆動装置
JP5034070B2 (ja) ステッピングモータ
JP2009183029A (ja) ステッピングモータ
JP2008160958A (ja) ステッピングモータ
JP4047317B2 (ja) ステッピングモータ
KR20070075747A (ko) 편평형 진동 모터
JP2008278647A (ja) ロータ及びモータ
JP4538290B2 (ja) 振動モータ
JP5141861B2 (ja) ステッピングモータ
JP2007143253A (ja) ステッピングモータ
JP2004274909A (ja) ステッピングモータ
JP2005121801A (ja) 駆動装置、光量調節装置及びレンズ駆動装置
JP2015130760A (ja) コイルボビンおよびモータ
JP5002381B2 (ja) 指針計器用の駆動装置
JP2003333793A (ja) モータ
JP5116280B2 (ja) 駆動装置
JP2012005294A (ja) 扁平形振動モータ
JP2008061386A (ja) ステッピングモータ及びカメラの焦点調整用アクチュエータ
JP5340662B2 (ja) スッテピングモータ
JP2020088893A (ja) モータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120606

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120703

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121106