JP2009181807A - 固体電解質、および固体電解質電池、並びにリチウムイオン伝導体の製造方法、固体電解質の製造方法、および固体電解質電池の製造方法 - Google Patents

固体電解質、および固体電解質電池、並びにリチウムイオン伝導体の製造方法、固体電解質の製造方法、および固体電解質電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオンを効率よく流すことができ、容易に製造することができる固体電解質、および固体電解質電池、並びにリチウムイオン伝導体とその製造方法を提供する。
【解決手段】固体電解質14は、組成式がLi1+xM1xTi2-x(PO43(式中、M1はAl、Sc、In、Fe、Cr、Ga、Y、およびLaからなる群から選択される少なくとも1種。xの値は、0≦x≦2.0の範囲内)で表されるリチウムイオン伝導体の単結晶を含む。また、固体電解質は、組成式がLi1+2xM2xTi2-x(PO43(式中、M2はZn、Si、Mn、Ge、Nd、Sr、およびVからなる群から選択される少なくとも1種、M2の価数は2価。xの値は、0≦x≦2.0の範囲内)で表されるリチウムイオン伝導体を含む。この固体電解質を用いた電池は、急速充電を行うことが可能になる。
【選択図】図3

Description

この発明は、固体電解質、および固体電解質電池、並びにリチウムイオン伝導体の製造方法、固体電解質の製造方法、および固体電解質電池の製造方法に関する。詳しくは、リチウムイオン伝導性に優れた固体電解質、および固体電解質電池、並びにリチウムイオン伝導体の製造方法、固体電解質の製造方法、および固体電解質電池の製造方法に関する。
近年の携帯電子技術の目覚ましい発達により、携帯電話やノートブック型パーソナルコンピュータ等の電子機器は高度情報化社会を支える基盤技術と認知されてきた。さらに、これらの機器の高機能化に関する研究開発は精力的に進められており、それに比例して電子機器の消費電力も増加の一途を辿っている。その反面、これらの電子機器は長時間駆動が求められており、必然的に駆動電源である二次電池の高エネルギー密度化が望まれてきた。
電子機器に内蔵される電池の占有体積や重量等の観点より、電池のエネルギー密度は高いほど望ましい。そこで現在では、この要求に応えるべく、非水電解質電池、中でもリチウムイオンのドープおよび脱ドープを利用したリチウムイオン二次電池が優れたエネルギー密度を有することから、殆どの機器に内蔵されるに至っている。
現在、リチウムイオン二次電池は、電解質として有機電解液を用いているものが一般的である。しかしながら、有機電解液を用いた電解質では、内部の液が漏れて周辺の電子機器に影響を与えるという問題がある。また、有機溶媒は引火点が低いため、有機溶媒自体の発火、燃焼を引き起こす危険性がある。
そこで、リチウムイオン二次電池の電解質として、リチウムイオン伝導性を有する無機固体電解質を用いた固体電解質電池が提案されている。固体電解質電池は、電解液などの可燃性の有機溶媒を用いていないため、液漏れや発火などの問題を生じることなく、安全性に優れている。
リチウムイオン伝導性の固体電解質材料の一つとして、リチウムとチタンとを含有するリン酸チタン酸リチウム(LiTi2(PO43)が用いられている。リン酸チタン酸リチウムはNASICON型構造を有しており、高いイオン伝導性が期待されている。
リン酸チタン酸リチウムについて、下記非特許文献1には、チタン(Ti)の一部をアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、鉄(Fe)、スカンジウム(Sc)などの3価の元素で置換して、Li1+xxTi2-x(PO43とすることで、高いイオン伝導性を得られることが開示されている。
H.Aono、E.Sugimoto、Y.Sadaoka、N.Inamura、and G.Adachi、J.Electrochem.Soc.137,1023〜1027(1990)
しかしながら、非特許文献1に記載のリン酸チタン酸リチウムは、焼結体を用いるものであるため、粒界の抵抗が高く、そのイオン伝導度は十分なものではない。一般的に、セラミックスのリチウムイオン伝導体の場合、多結晶の集まりの焼結体だとイオン伝導度は1/100から1/1000ほど低下することが知られている。
また、結晶化せずアモルファスだと、イオン伝導度は多結晶と比べて1/100ほど低下し、単結晶と比較すると1/10000以上低下してしまうことが知られている。
イオン伝導度を高めるためには、イオンを効率よく流す必要がある。しかしながら、リン酸チタン酸リチウムにおいてリチウムイオンの流れる経路は明らかではないため、固体電解質として効率よく用いることができなかった。
また、平均組成がLi1+xAlxTi2-x(PO43で表されるリン酸チタン酸リチウムの製造において、固相反応法での合成では、x=0.3以上は単相にならずに混合相となってしまうという問題がある。
同様に、溶融合成法によってLi1+xAlxTi2-x(PO43を製造する場合にも、x=0.3以上の単相を得ることができない。また、溶融合成法では1500℃以上の高温加熱が必要であると共に白金るつぼが必要になるなど、容易に製造を行えるものではない。
一方、ゾルゲル法を用いた場合は、x=0.7までの単相のLi1+xAlxTi2-x(PO43を得られるという報告がある。しかしながら、この合成方法はコストが高いという問題がある。さらに、固相反応法で合成したときよりも、イオン導電率は1桁低下してしまうことが報告されている。
したがって、この発明の目的は、リチウムイオンを効率よく流すことができ、また、簡易に製造することができる固体電解質、および固体電解質電池、並びにリチウムイオン伝導体の製造方法、固体電解質の製造方法、および固体電解質電池の製造方法を提供することにある。
上述の課題を解決するために、第1の発明は、正極と負極との間に設けられ、
化1で平均組成が表されるリチウムイオン伝導体の単結晶を含む
ことを特徴とする固体電解質である。
(化1)
Li1+xM1xTi2-x(PO43
(式中、M1はアルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、インジウム(In)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、およびランタン(La)からなる群から選択される少なくとも1種を表す。xの値は、0≦x≦2.0の範囲内である。)
第2の発明は、正極と負極との間に設けられ、
化2で平均組成が表されるリチウムイオン伝導体を含む
ことを特徴とする固体電解質である。
(化2)
Li1+2xM2xTi2-x(PO43
(式中、M2は亜鉛(Zn)、ケイ素(S)、マンガン(Mn)、ゲルマニウム(Ge)、ネオジウム(Nd)、ストロンチウム(Sr)、およびバナジウム(V)からなる群から選択される少なくとも1種を表し、M2の価数は2価である。xの値は、0≦x≦2.0の範囲内である。)
第3の発明は、正極と、負極と、正極と負極との間に設けられる固体電解質と、を備え、
固体電解質は、化1で平均組成が表されるリチウムイオン伝導体の単結晶を含む
ことを特徴とする固体電解質電池である。
(化1)
Li1+xM1xTi2-x(PO43
(式中、M1はアルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、インジウム(In)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、およびランタン(La)からなる群から選択される少なくとも1種を表す。xの値は、0≦x≦2.0の範囲内である。)
第4の発明は、正極と、負極と、正極と負極との間に設けられる固体電解質と、を備え、
固体電解質は、化2で平均組成が表されるリチウムイオン伝導体を有する
ことを特徴とする固体電解質電池である。
(化2)
Li1+2xM2xTi2-x(PO43
(式中、M2は亜鉛(Zn)、ケイ素(S)、マンガン(Mn)、ゲルマニウム(Ge)、ネオジウム(Nd)、ストロンチウム(Sr)、およびバナジウム(V)からなる群から選択される少なくとも1種を表し、M2の価数は2価である。xの値は、0≦x≦2.0の範囲内である。)
第5の発明は、平均組成が化3で表されるリチウムイオン伝導体の製造方法であって、
リチウム化合物と、チタン化合物と、リン酸化合物と、必要に応じてアルミニウム化合物とを、溶剤中で混合する混合工程と、
混合工程後、得られた混合物から溶剤を蒸発させる溶剤除去工程と、
溶剤除去工程後、得られた粉末を、大気または酸素雰囲気下で、加熱温度800℃以上1200℃以下で加熱する加熱工程と
を備えることを特徴とするリチウムイオン伝導体の製造方法である。
(化3)
Li1+xAlxTi2-x(PO43
(xの値は、0≦x≦2.0の範囲内である。)
第6の発明は、平均組成が化1で表されるリチウムイオン伝導体を含む固体電解質の製造方法であって、
リチウムイオン伝導体の単結晶を、単結晶のc軸が正極および負極の表面に対して垂直に配向するように形成することを特徴とする固体電解質の製造方法である。
(化1)
Li1+xM1xTi2-x(PO43
(式中、M1はアルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、インジウム(In)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、およびランタン(La)からなる群から選択される少なくとも1種を表す。xの値は、0≦x≦2.0の範囲内である。)
第7の発明は、正極と、負極と、化1で平均組成が表されるリチウムイオン伝導体を含む固体電解質とを有する固体電解質電池の製造方法であって、
リチウムイオン伝導体の単結晶を、単結晶のc軸が正極および負極の表面に対して垂直に配向するように形成することを特徴とする固体電解質電池の製造方法である。
(化1)
Li1+xM1xTi2-x(PO43
(式中、M1はアルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、インジウム(In)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、およびランタン(La)からなる群から選択される少なくとも1種を表す。xの値は、0≦x≦2.0の範囲内である。)
第1、第3、第6、および第7の発明では、単結晶を含むリチウムイオン伝導体を有する固体電解質とすることにより、リチウムイオンの拡散経路に沿ってリチウムイオンを効率よく流すことができる。
第2および第4の発明では、チタンの一部を2価の元素で置換したリチウムイオン伝導体を有する固体電解質とすることにより、リチウムイオン伝導体の結晶内でリチウムの濃度を増加させることができ、リチウムイオンを効率よく流すことができる。
第5の発明では、原料となる化合物を溶剤中に混合した後、溶剤を蒸発させる溶剤除去工程と、溶剤除去工程後に得られた粉末に加熱処理を加熱工程とを行うことにより、単相のリチウムイオン伝導体を得ることができる。
この発明の固体電解質によれば、リチウムイオン伝導体において、リチウムイオンを効率よく流すことができる。また、この発明のリチウムイオン伝導体の製造方法によれば、簡易な固相反応法によって単相のリチウムイオン伝導体を得ることができるので、イオン伝導度の優れたリチウムイオン伝導体を容易、且つ大量に製造することが可能となる。したがって、この発明の固体電解質を用いた電池および固体電解質の製造方法では、固体電解質の高いイオン伝導度を効率よく使えるため、高出力、且つ急速充放電が可能になる。また、電解質としての抵抗が低いので、発熱の危険性を低下させることができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(1)第1の実施形態
(電池の構成)
図1は、この発明の第1の実施形態による電池10の断面構造を表している。この電池10は、基材11上に、正極集電体12、正極活物質膜13、固体電解質14、負極活物質膜15、負極集電体16が薄膜状に順次積層された電池素子20を備える。電池素子20の表面は、外装材17によって覆われている。
外装材17は、例えば、ガラス材料、アモルファス化合物、セラミックス、ラミネートフィルム、ポリプロピレンなどの高分子フィルム、あるいは金属フィルムなどにより構成される。外装材17によって電池素子20の端子(図示せず)を除く全体を覆うことにより、電池10の内部への水分の侵入を防ぐことができる。
基材11は、例えば、ガラス、アルミナ、樹脂などの電気絶縁性基材、シリコンなどの半導体基材、アルミニウム、銅、ステンレスなどの導電性基材などを用いることができる。基材11の形状としては特に限定されるものではないが、例えば、基板状、シート状、フィルム状、ブロック状などが挙げられる。基材11は硬いものであっても、可撓性を有するものであってもよく、多様で広範囲のものを使用することができる。
正極集電体12は、良好な化学的安定性、電気伝導性を有する材料により構成されていることが好ましい。このような材料としては、例えば、アルミニウム、ニッケル、ステンレススチール、銅、ITO(Indium Tin Oxid:インジウムスズ酸化物)、白金、金、銀、などの金属材料などが挙げられる。正極集電体12としては、電子伝導性を有し、且つ正極活物質膜13と反応しない材料であれば、上記した材料以外のものを用いることもできる。ただし、基材11に例えばアルミニウムなどの導電性を有する材料を用いた場合は、正極集電体12を設けず、基材11上に正極活物質膜13を設ける構成としてもよい。
正極活物質膜13は、正極活物質として、リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料によって構成される。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料としては、例えば、化学式LixMO2(式中、Mは遷移金属のうちのいずれか一種または複数種の化合物を表す。xは、電池の充放電状態によって異なり、通常0.05以上1.10以下である。)を主体とする、リチウムと遷移金属との複合酸化物が用いられる。リチウム複合酸化物を構成する遷移金属としては、例えば、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)などが用いられる。
このようなリチウム複合酸化物として、具体的には、LiCoO2、LiNiO2、LixNiyCo1-y2(x、yは電池の充放電状態によって異なり、通常0<x<1、0.7<y<1.02である。)などの層状構造のリチウム複合酸化物や、LiMn24などで示されるスピネル型リチウム・マンガン複合酸化物などが挙げられる。また、遷移金属元素の一部を他の元素に置換した固溶体も使用可能である。これらのリチウム複合酸化物は、高電圧を発生でき、エネルギー密度に優れたものである。
なお、層状構造のリチウム複合酸化物を用いる場合は、固体電解質14に対して、リチウム複合酸化物粒子を構成する層が垂直となるように配向していることが好ましい。電池10の放電時には、負極から放出されたリチウムはリチウム複合酸化物の層間に挿入されることから、リチウムが移動しやすくなり、正極活物質膜13の抵抗を低下させることができるからである。
さらに、正極活物質として、TiS2、MoS2、NbSe2、V25などのリチウムを含有しない金属硫化物、金属酸化物、またはポリアニリンあるいはポリチオフェンなどの特定のポリマーなどを使用してもよい。そして、正極活物質膜12では、正極活物質として、上記したリチウム複合酸化物、金属硫化物、金属酸化物などのうちの何れか一種または複数種を混合して用いることも可能である。
負極集電体16は、正極集電体12と同様に、良好な化学的安定性、電気伝導性を有する材料により構成されていることが好ましい。このような材料としては、例えば、アルミニウム、ニッケル、ステンレススチール、銅、ITO、白金、金、銀、などの金属材料などが挙げられる。負極集電体16としては、電子伝導性を有し、且つ負極活物質膜15と反応しない材料であれば、上記した材料以外のものを用いることもできる。
負極活物質膜15は、負極活物質として、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料によって構成される。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、例えば、リチウムを吸蔵および放出することが可能な炭素材料、または金属系材料と炭素系材料との複合材料、リチウムを合金化可能な材料などが用いられる。具体的に、リチウムを吸蔵および放出することが可能な炭素材料としてはグラファイト、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素等が挙げられ、より具体的には熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス)、黒鉛類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、炭素繊維、活性炭等の炭素材料を使用することができる。
なお、例えばグラファイトなどでは、固体電解質14に対して、グラファイトを構成する層が垂直となるように配向していることが好ましい。電池10の充電時には、グラファイトを構成する層と層との間にリチウムが吸蔵されるため、リチウムが移動しやすくなり、正極活物質膜13の抵抗を低下させることができるからである。
リチウムを合金化可能な材料としては多様な種類の金属元素、半金属元素が使用可能であるが、これらは単体でも合金でも化合物でもよく、またこれらの1種または2種以上の相を少なくとも一部に有するようなものでもよい。なお、この発明において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とを含むものも含める。また、非金属元素を含んでいてもよい。その組織には固溶体、共晶(共融混合物),金属間化合物あるいはそれらのうちの2種以上が共存するものがある。
このような金属元素あるいは半金属元素としては、具体的には、マグネシウム(Mg)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ケイ素、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、カドミウム(Cd)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)、パラジウム(Pd)あるいは白金(Pt)などが挙げられる。
中でも、このような元素としては長周期型周期表における14族の金属元素あるいは半金属元素を構成元素として含むものが好ましく、特に好ましいのはケイ素およびスズの少なくとも一方を構成元素として含むものである。ケイ素およびスズは、リチウムを吸蔵および放出する能力が大きく、高いエネルギー密度を得ることができるからである。具体的には、例えば、ケイ素の単体,合金,あるいは化合物、またはスズの単体,合金,あるいは化合物、またはこれらの1種あるいは2種以上の相を少なくとも一部に有する材料が挙げられる。
また、スズ(Sn)、コバルト(Co)および炭素(C)を含む合金等も用いることができる。
さらに、リチウムを吸蔵および放出することが可能な材料として、ポリアセチレン、ポリピロール等の高分子やSnO2等の酸化物などを使用してもよい。そして、負極活物質膜15では、負極活物質として、上記したリチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料などのうちの何れか一種または複数種を混合して用いることも可能である。
固体電解質14は、化1あるいは化2で平均組成が表されるリチウムイオン伝導体を有するものである。
(化1)
Li1+xM1xTi2-x(PO43
(式中、M1はアルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、インジウム(In)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、およびランタン(La)からなる群から選択される少なくとも1種を表す。xの値は、0≦x≦2.0の範囲内である。)
(化2)
Li1+2xM2xTi2-x(PO43
(式中、M2は亜鉛(Zn)、ケイ素(S)、マンガン(Mn)、ゲルマニウム(Ge)、ネオジウム(Nd)、ストロンチウム(Sr)、およびバナジウム(V)からなる群から選択される少なくとも1種を表し、M2の価数は2価である。xの値は、0≦x≦2.0の範囲内である。)
まず、図2を参照して、化1あるいは化2で平均組成が表されるリチウムイオン伝導体内のリチウムイオンの拡散経路について説明する。図2Aは、結晶構造を3次元視覚化させたときの原子核密度分布を示す。図2Bは、(010)面における二次元視覚化させた原子核密度分布を示す。図2Cは、図2Aに示す原子核密度分布において、結晶構造内の原子の位置を同時に示す図である。
図2B中の矢印aは(100)方向、すなわち結晶軸のa軸方向を表し、矢印cは(001)方向、すなわちc軸方向を表す。また、図2B中の白抜き矢印は、リチウムイオンの経路を示す。また、図2Bおよび図2Cにおいて、Li1およびLi2はリチウムの位置を示し、Ti/Alはチタンまたはアルミニウムの位置を示す。また、Pはリンの位置を示し、Oは酸素の位置を示す。
なお、図2に示すような原子核密度分布は、以下の手法により得られる。まず、化1で平均組成が表されるリチウムイオン伝導体として、チタンの一部を例えばアルミニウムで置換したLi1+xAlxTi2-x(PO43(0≦x≦2)の多結晶の粉末を試料に用い、中性子回折実験により結晶構造を調べる。続いて、中性子回折実験によって得られたデータを、リードベルト解析により、結晶構造パラメータおよび格子定数を精密化して解析を行う。リードベルト解析からさらに情報理論に基づく最大エントロピー法による解析を行い、原子核密度分布を求める。求められた原子核密度分布を三次元視覚化させ、リチウムイオンの挙動を観測する。
図2に示すように、化1で平均組成が表されるリチウムイオン伝導体は、リチウムイオンの流れる方向が決まっている、すなわち異方性を持っていることが分かる。具体的には、Li1+xAlxTi2-x(PO43内で、リチウムイオンは結晶軸方向に沿って流れ、特にc軸方向に沿って流れることが分かる。なお、図2ではチタンの一部をアルミニウムで置換した例について示しているが、チタンの一部を化1中のM1、あるいは化2中のM2に示すような他の金属元素で置換した場合でも、リチウムイオンの経路は同様となる。
また、Li1+xAlxTi2-x(PO43において、xの値が0より大きい場合に増加したリチウムは、c軸方向のリチウムイオンの拡散経路中に存在することが分かる。この増加したリチウムは、リチウムイオンの拡散において中継点として機能するため、リチウムイオン伝導度をより向上させることが可能になる。
以上の解析結果より、本願発明者等は、このようなリチウムイオン伝導体を固体電解質材料として使用するときに、最も効率よく使用する方法を見出した。以下、この発明の第1の実施形態による固体電解質14について具体的に説明する。
図3に、正極活物質膜13、固体電解質14、および負極活物質膜15の拡大断面図を示す。この発明の第1の実施形態による固体電解質は、正極活物質膜13と負極活物質膜15との間に設けられ、化1あるいは化2で平均組成が表されるリチウムイオン伝導体の単結晶を含むものである。単結晶を含むリチウムイオン伝導体を用いることで、リチウムイオンの拡散経路に沿ってリチウムイオンを効率よく流すことができ、固体電解質14の材料として効率よく使用することができる。
なお、この発明において「単結晶を含む」とは、高い配向性を有することを意味する。高い配向性を有するためには、全てが結晶欠陥の無いリチウムイオン伝導体により形成されていることが理想的であるが、例えば結晶粒の界面に結晶の不連続面である結晶粒界が発生することなどによる結晶欠陥が存在していてもよい。また、固体電解質において、多結晶領域が含まれていてもよい。
また、リチウムイオンは特に結晶のc軸方向に沿って流れることから、正極活物質膜13および負極活物質膜15の表面に対して、固体電解質14に含まれる単結晶単結晶のc軸方向が垂直に配向していることが好ましい。すなわち、正極活物質膜13および負極活物質膜15の表面と、固体電解質14に含まれる単結晶のc軸方向とを直交させることにより、リチウムイオンをより効率よく流すことができるからである。
ここで、化1および化2においてxの値は0≦x≦2.0の範囲内であるが、xの値がこの範囲内で大きくなるほど、リチウムの濃度が増加してリチウムイオン伝導体内の空隙率を低下させることができる。また、増加したリチウムはリチウムイオンの拡散経路中に存在してリチウムイオンの移動を中継する。その結果、リチウムイオンが結晶内を移動しやすくなり、イオン伝導度を高くすることができる。したがって、xの値は大きいほど好ましく、具体的には、イオン伝導度の向上および製造上の容易性の観点から、xの範囲は0.1≦x≦0.5の範囲内であることが好ましい。
また、化1において、M1はアルミニウムであることが好ましい。アルミニウムはチタンに比してイオン半径が小さいため、図2B中の白抜きの矢印に示すようなリチウムイオンの経路をより短くすることができ、イオン伝導度の向上につながるからである。
さらに、化1および化2において、M1は2価、あるいはM1およびM2は1価の元素であることが好ましい。M1を2価、あるいはM1およびM2を1価の元素とすることで、リチウムイオン伝導体においてリチウムの濃度を増加させることができ、イオン伝導度を向上させることができるからである。
この固体電解質14は、有機溶媒を有していてもよい。有機溶媒を有することで、固体電解質14と、正極活物質膜13および負極活物質膜15との界面における抵抗を小さくすることができる。
(電池の製造方法)
この発明の第1の実施形態による電池10は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、基材11上に正極集電体12からなる薄膜を形成する。この正極集電体12からなる薄膜は、例えば、PVD(Physical Vapor Deposition:物理気相成長)法あるいはCVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法などの気相法、電気めっき、無電界めっき、塗布法(ゾル−ゲル法、CSD法)などの液相法、SPE(固相エピタキシー)法、LB(Langmuir-Blodgett:ラングミュアーブロジェット)法などの固相法により製造することができる。
PVD法としては、例えば、真空蒸着法、電子ビーム法、レーザアブレーション法、MBE(Molecular Beam Epitaxy:分子線エピタキシー)法、MOMBE法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、クラスターイオンビーム法、グロー放電スパッタリング法、イオンビームスパッタリング法、反応性スパッタリング法などが挙げられる。
CVD法としては、例えば、熱CVD法、MOCVD(Metal Organic Chemical Chemical Vapor Deposition:有機金属気相成長)法、RFプラズマCVD法、光CVD法、レーザCVD法、LPE(Liquid Phase Epitaxy)法などが挙げられる。
具体的には、上記したような正極集電体12の材料をターゲットとして、例えばdcマグネトロンスパッタリング法などによって、基材11上に薄膜を蒸着させることができる。スパッタリング時の薄膜を形成するためのガスとしては、例えばアルゴン(Ar)を用いることができる。
単結晶の基材11を用いて、この基材11を加熱しつつ、例えばレーザアブレーション法やスパッタリング法などを施すことによって、基材11上に単結晶を含む膜(単結晶膜)よりなる正極集電体12を形成することができる。
また、単結晶を含む膜を形成する他の方法としては、CVD法などによって基材11上に正極集電体12を形成する方法も挙げられる。この時、必要に応じて、基材11に加熱処理を施す。
次に、正極集電体12上に正極活物質膜13を形成する。正極活物質膜13も、正極集電体11と同様の成膜方法によって形成することができる。
単結晶膜の正極活物質膜13を得る方法としては、例えば、KrFエキシマレーザを用いたパルスレーザデポジション(PLD)法により、単結晶膜の正極集電体11上に正極活物質膜13を蒸着する方法が挙げられる。なお、PLD法で用いられるターゲット材料には、例えばリチウム複合酸化物の焼結体などの正極活物質が用いられる。
次に、正極活物質膜13上に、正極集電体11と同様の方法により、単結晶を含む固体電解質14の薄膜を形成する。
ここで、c軸に配向した単結晶膜よりなる正極活物質膜13を基盤として固体電解質14を形成することによって、正極活物質膜13の表面に対して、固体電解質14に含まれる単結晶のc軸方向を垂直に配向させることができる。
具体的には、例えば、c軸に配向した単結晶を含む正極活物質膜13を用いて、この正極活物質膜13に熱を加えつつ、例えばレーザアブレーション法やスパッタリング法などによって固体電解質14を形成することで、正極活物質膜13上にc軸に配向した単結晶膜の固体電解質14を形成することができる。なお、ターゲット材料には、平均組成が化1あるいは化2で表されるリチウムイオン伝導体を用いる。
また、c軸に配向した単結晶を含む薄膜を形成する他の方法として、CVD法などによって正極活物質膜13上に固体電解質14を形成するようにしてもよい。この時、必要に応じて、正極活物質膜13に加熱処理を施す。
次に、固体電解質14上に負極活物質膜15を形成する。負極活物質膜15も、正極集電体11などと同様の成膜方法によって形成することができる。
具体的には、上記したような負極活物質材料をターゲットとして、例えば、rfスパッタリング法などによって、固体電解質14上に薄膜を蒸着させることができる。スパッタリング時の反応ガスとしては、例えばアルゴン(Ar)および酸素(O2)などを用いることができる。固体電解質14と同様の方法によって、負極活物質膜15を単結晶膜としてもよい。
次に、負極活物質膜15上に、正極集電体11と同様の方法により、負極集電体16の薄膜を形成する。以上により、電池素子積層体20が得られる。
最後に、電池素子積層体20の表面を外装材17によって覆う。外装材17で覆う方法は特に限定されるものではないが、例えば、Si34などの焼結体をターゲット材料として、スパッタリング法などにより、電池素子積層体20の表面に外装材17を形成することができる。
この第1の実施形態による電池10では、充電を行うと、例えば、正極活物質膜13からリチウムイオンが放出され、固体電解質14を介して負極活物質膜15に吸蔵される。また、放電を行うと、例えば負極活物質膜15からリチウムイオンが放出され、固体電解質を介して正極活物質膜13に吸蔵される。
この電池10の固体電解質14は、リチウムイオン伝導体の単結晶を含むため、イオン伝導度を向上させることができる。また、セラミックスのリチウムイオン伝導体は、有機物系の伝導体と比べると、イオンの流れない不純物が入らず、リチウムイオンの輸率が1になり、物質の利用率を100%にすることができる。
特に、固体電解質14において、正極活物質膜13および負極活物質膜15の表面に対して、単結晶のc軸を垂直に配向させることによって、リチウムイオンの拡散経路に沿ってリチウムイオンを流すことができる。したがって、この電池10は、例えば10-3S/cm台という高いイオン導電率を効率よく使えるため、急速充電が可能となり、固体電解質14としての抵抗が低いので、発熱の危険性を低下させることができる。
(2)第2の実施形態
(電池の構成)
図4は、第2の実施形態による電池30の構成を表すものである。この電池30は、正極リード37および負極リード38が取り付けられた電池素子40をフィルム状の外装材31の内部に収容したものである。
正極リード37および負極リード38は、それぞれ、外装材31の内部から外部に向かい例えば同一方向に導出されている。正極リード37および負極リード38は、例えば、アルミニウム、銅、ニッケルあるいはステンレスなどの金属材料によりそれぞれ構成されており、それぞれ薄板状または網目状とされている。
外装材31は、例えば、ナイロンフィルム、アルミニウム箔およびポリエチレンフィルムをこの順に貼り合わせたアルミラミネートフィルムにより構成されている。外装材31は、例えば、ポリエチレンフィルム側と電池素子40とが対向するように配設されており、各外縁部が融着あるいは接着剤により互いに密着されている。外装材31と正極リード37および負極リード38との間には、外気の侵入を防止するための樹脂片41が挿入されている。樹脂片41は、正極リード37および負極リード38に対して密着性を有する材料、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレンあるいは変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂により構成されている。
なお、外装材31は、上述したアルミラミネートフィルムに代えて、他の構造を有するラミネートフィルム、ポリプロピレンなどの高分子フィルムあるいは金属フィルムにより構成するようにしてもよい。
図5は、図4に示した電池素子40のI−I線に沿った断面構造を表すものである。電池素子40は、正極集電体32、正極活物質層33、固体電解質34、負極活物質層35、および負極集電体36がこの順に積層されたものである。
正極集電体32は、第1の実施形態の正極集電体12と同様の金属材料により構成されており、例えば薄板状とされている。
正極活物質層33は、例えば、上記したような正極活物質のいずれか1種あるいは2種以上を含んでおり、必要に応じて導電剤および結着剤を含んで構成されている。この正極活物質層33は、正極集電体32上に設けられている。
導電剤としては、例えば、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラックあるいはケッチェンブラックなどの炭素材料が挙げられる。これらは単独で用いられてもよいし、複数種が混合されて用いられてもよい。なお、導電剤は、導電性を有する材料であれば、金属材料あるいは導電性高分子などであってもよい。
結着剤としては、例えば、スチレンブタジエン系ゴム、フッ素系ゴムあるいはエチレンプロピレンジエンなどの合成ゴムや、ポリフッ化ビニリデンなどの高分子材料が挙げられる。これらは単独で用いられてもよいし、複数種が混合されて用いられてもよい。
負極集電体36は、第1の実施形態の負極集電体16と同様の金属材料により構成されており、例えば薄板状とされている。
負極活物質層35は、例えば、上記したような負極活物質のいずれか1種あるいは2種以上を含んでおり、必要に応じて必要に応じて導電剤、結着剤あるいは粘度調整剤などの充電に寄与しない他の材料を含んでいてもよい。この負極活物質層35は、負極集電体36上に設けられている。
導電剤としては、黒鉛繊維、金属繊維あるいは金属粉末などが挙げられる。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素系高分子化合物、またはスチレンブタジエンゴムあるいはエチレンプロピレンジエンゴムなどの合成ゴムなどが挙げられる。粘度調整剤としては、カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。
固体電解質34の構成は、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
(電池の製造方法)
次に、この発明の第2の実施形態による電池30の製造方法の一例について説明する。
まず、上述の正極活物質、結着剤、導電剤を均一に混合して正極合剤とし、この正極合剤を溶剤中に分散させてスラリー状にする。次に、このスラリーをドクターブレード法などにより正極集電体32上に均一に塗布した後、高温で乾燥させて溶剤を飛ばし、さらにローラプレス機などにより圧縮成型する。以上により、正極集電体32上に正極活物質層33を形成する。なお、溶剤としては、例えばN−メチル−2−ピロリドンなどが用いられる。正極活物質、導電剤、結着剤および溶剤は均一に分散していればよく、その混合比は問わない。その後、正極集電体32の端部に正極リード37を溶接などにより取り付ける。
次に、上述の負極活物質と、必要であれば結着剤と導電剤とを均一に混合して負極合剤とし、この負極合剤を溶剤中に分散させてスラリー状にする。次にこのスラリーをドクターブレード法などにより負極集電体36上に均一に塗布し、高温で乾燥させて溶剤を飛ばし、さらにローラプレス機などにより圧縮成型する。以上により、負極集電体36上に負極活物質層35を形成する。ここで、負極活物質、導電剤、結着剤および溶剤は、正極活物質と同様に、その混合比は問わない。その後、負極集電体36の端部に負極リード38を溶接などにより取り付ける。
次に、化1で平均組成が表されるリチウムイオン伝導体の単結晶を含む固体電解質34を製造する。ここで、従来では、平均組成がLi1+xAlxTi2-x(PO43で表されるリン酸チタン酸リチウムを固相反応法によって合成する場合、x=0.3以上のリン酸チタン酸リチウムでは単相にならずに混合相になってしまうという問題があった。そこで、以下では、x=0.3以上の単相のLi1+xAlxTi2-x(PO43で表されるリン酸チタン酸リチウムを、固相反応法を用いて合成する方法について説明する。
まず、Li1+xAlxTi2-x(PO43の出発原料として、リチウム源となるリチウム化合物と、チタン源となるチタン化合物と、リン酸源となるリン酸化合物と、必要に応じてアルミニウム源となるアルミニウム化合物とを用意する。
リチウム化合物の原料としては、例えば、炭酸リチウム(Li2CO3)などを用いることができる。
チタン化合物としては、例えば、酸化チタン(TiO2)などを用いることができる。
リン酸化合物としては、例えば、リン酸水素二アンモニウム((NH42HPO4)などを用いることができる。
アルミニウム化合物としては、例えば、酸化アルミニウム(Al23)などを用いることができる。
次に、これらの出発原料を、最終的に得たいリン酸チタン酸リチウムの組成式に応じた化学量論比に基づいてそれぞれ秤量した後、溶剤としてエタノールおよびアセトン中で混合して混合物とする。なお、出発原料の秤量において、炭酸リチウム(Li2CO3)を用いた場合は、後の加熱工程において蒸発してしまうことを考慮して、必要とされるLi2CO3の量に対して、例えば10wt%程度多めに秤量することが好ましい。また、エタノールおよびアセトンの混合比は特に限定されるものではない。
次に、作製した混合物から溶剤を除去させて、混合物に含まれるアルコール、およびアンモニウムなどを蒸発させる。このような溶剤を除去する工程は、例えばオーブンなどを用いて、アルコールが揮発する温度として例えば100℃〜200℃の範囲内で行われる。なお、この乾燥工程を省略した場合は、最終的にLi1+xAlxTi2-x(PO43を得られず、AlPO4が生成されてしまう。
次に、溶剤を除去した後に得られた粉末を、例えば大気中にて加熱処理を行い、平均組成がLi1+xAlxTi2-x(PO43のリン酸チタン酸リチウムを合成する。加熱処理は、例えば、オーブン、電気炉、ガス炉などの装置を用いて行われる。加熱処理は、酸素雰囲気下で行ってもよい。
加熱温度は、約800℃〜1200℃の範囲内で行われることが好ましい。加熱温度が800℃よりも小さいと反応が遅くなってしまうからである。一方、加熱温度が1200℃よりも大きくなると、微粉末が溶融して、るつぼと反応してしまう虞があるからである。また、加熱時間は加熱温度に応じて変化するが、例えば10時間〜50時間の範囲内で行われることが好ましい。10時間より少ないと反応が十分ではないからである。一方、50時間より多いと、反応がほぼ終了しているため、生産性が低下するからである。
以上のようにして、Li1+xAlxTi2-x(PO43のリン酸チタン酸リチウムにおいて、x=0.0〜x=0.4までの単相のリン酸チタン酸リチウムを得られる。
さらに、x=0.4より大きいLi1+xAlxTi2-x(PO43を得る場合には、上記のようにして得られたリン酸チタン酸リチウムを、例えばボールミルなどで粉砕混合する。
その後、粉砕混合して得られた粉末を、例えば大気中にて再度加熱処理を行う。加熱処理の温度は、粉末に最初に加熱処理を行ったときと同様に、約800℃〜1200℃の範囲内で行われることが好ましい。また、加熱時間は、加熱温度に応じて変化するが、例えば10時間〜50時間行われることが好ましい。加熱処理は、酸素雰囲気下で行ってもよい。
このように加熱処理を繰り返すことで、Li1+xAlxTi2-x(PO43のリン酸チタン酸リチウムにおいて、x=0.4より大きい単相のリン酸チタン酸リチウムを得られる。Li1+xAlxTi2-x(PO43のリン酸チタン酸リチウムにおいて、xの値を高くすることで、イオン伝導性をより向上させることができる。
次に、上記のようにして得られた単相のリン酸チタン酸リチウムを、種々の公知の方法により溶融して、単結晶のバルクを得る。続いて、このバルクを切り出し、固体電解質34を得た後、この固体電解質34を正極活物質層33と負極活物質層35との間に介在させて、電池素子40を得る。この時、単結晶のリン酸チタン酸リチウムのバルクを、c軸に配向するように切り出して、正極活物質層33および負極活物質層35の表面に対して、単結晶のc軸を垂直に配向させることが好ましい。リチウムイオンをより効率よく流すことができるからである。
次に、ラミネートフィルムからなる外装材31を深絞り加工することで凹部39を形成し、電池素子40をこの凹部39に挿入し、外装材31の未加工部分を凹部39上部に折り返し、凹部39の外周部分を熱溶着し密封する。その際、正極リード37および負極リード38と外装材31との間には樹脂片41を挿入する。以上により、第2の実施形態による電池30が作製される。
第2の実施形態では、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第2の実施形態では、平均組成がLi1+xAlxTi2-x(PO43で表されるリン酸チタン酸リチウムにおいて、固相反応法によってx=0.3以上の単相を得ることができるので、イオン導電率を上昇させることができる。したがって、このようなリン酸チタン酸リチウムを電池の固体電解質として用いることで、高出力で急速充放電が可能な電池を得ることができる。
また、合成温度が1000℃程度と、セラミックスの合成では比較的低温で単相のリン酸チタン酸リチウムを合成することが可能となる。固相反応法は、溶融合成法やゾルゲル法などの他の合成手法に比して安価で簡易な手法であるため、イオン伝導性に優れたリン酸チタン酸リチウムを大量合成することも可能となる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<実施例1>
まず、Li2CO3と、TiO2と、(NH42HPO4とを、平均組成がLi1+xAlxTi2-x(PO43で表される化学式において、x=0のリン酸チタン酸リチウムを最終的に得るためにそれぞれ必要とする量を、化学量論比に基づいて適宜秤量した。
次に、作製した混合物を150℃のオーブンで加熱し、アルコールおよびアンモニウムを蒸発させて、粉末を得た。
次に、この粉末をオーブンを用いて、大気雰囲気下で、1000℃で24時間保持した後に放冷し、平均組成がLi1Ti2(PO43で表されるリン酸チタン酸リチウムを得た。
<実施例2>
Li2CO3と、Al23と、TiO2と、(NH42HPO4とを、平均組成がLi1+xAlxTi2-x(PO43で表される化学式において、x=0.2のリン酸チタン酸リチウムを最終的に得るためにそれぞれ必要とする量を、化学量論比に基づいて適宜秤量した以外は実施例1と同様にして、平均組成がLi1.2Al0.2Ti1.8(PO43で表されるリン酸チタン酸リチウムを得た。
<実施例3>
Li2CO3と、Al23と、TiO2と、(NH42HPO4とを、平均組成がLi1+xAlxTi2-x(PO43で表される化学式において、x=0.3のリン酸チタン酸リチウムを最終的に得るためにそれぞれ必要とする量を、化学量論比に基づいて適宜秤量した。なお、x=0.3のリン酸チタン酸リチウムを10g得るために必要とする量は、Li2CO3が1.255g、Al23が0.399g、TiO2が3.540g、(NH42HPO4が8.998gである。それ以外は実施例1と同様にして、平均組成がLi1.3Al0.3Ti1.7(PO43で表されるリン酸チタン酸リチウムを得た。
<実施例4>
Li2CO3と、Al23と、TiO2と、(NH42HPO4とを、平均組成がLi1+xAlxTi2-x(PO43で表される化学式において、x=0.4のリン酸チタン酸リチウムを最終的に得るためにそれぞれ必要とする量を、化学量論比に基づいて適宜秤量した以外は実施例1と同様にして、平均組成がLi1.4Al0.4Ti1.6(PO43で表されるリン酸チタン酸リチウムを得た。
<実施例5>
Li2CO3と、Al23と、TiO2と、(NH42HPO4とを、平均組成がLi1+xAlxTi2-x(PO43で表される化学式において、x=0.45のリン酸チタン酸リチウムを最終的に得るためにそれぞれ必要とする量を、化学量論比に基づいて適宜秤量した以外は実施例1と同様にして、粉末を得た。続いて、得られた粉末を粉砕混合し、オーブンを用いて、大気雰囲気下で1000℃で24時間保持して再度加熱処理を行った後、放冷した。それ以外は実施例1と同様にして、平均組成がLi1.45Al0.45Ti1.55(PO43で表されるリン酸チタン酸リチウムを得た。
<実施例6>
Li2CO3と、Al23と、TiO2と、(NH42HPO4とを、平均組成がLi1+xAlxTi2-x(PO43で表される化学式において、x=0.5のリン酸チタン酸リチウムを最終的に得るためにそれぞれ必要とする量を、化学量論比に基づいて適宜秤量した以外は実施例5と同様にして、平均組成がLi1.5Al0.5Ti1.5(PO43で表されるリン酸チタン酸リチウムを得た。
評価
作製した実施例1〜実施例6のリン酸チタン酸リチウムについて、X線回折を行った。図6に、実施例1〜実施例6のリン酸チタン酸リチウムのX線回折パターンを示す。
図6に示すパターンより、実施例1〜実施例6のリン酸チタン酸リチウムは、基本構造をLi1+xAlxTi2-x(PO43(0.0≦x≦0.5)とし、単相の結晶構造を有することが確認できた。
以上の結果より、平均組成がLi1+xAlxTi2-x(PO43で表されるリン酸チタン酸リチウムの製造において、原料をエタノールおよびアセトン中で混合した後、アルコールおよびアンモニウムを蒸発させ、得られた粉末に加熱処理を施すことによって、x=0.3以上でも単相のリン酸チタン酸リチウムを得ることができる。
以上、この発明の第1および第2の実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述したこの発明の実施形態に限定されるものでは無く、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、その形状においては、特に限定されない。円筒型、角型、コイン型、ボタン型等を呈するものであってもよい。
また、第1および第2の実施形態では固体電解質を有する二次電池について説明したが、この発明は、固体電解質を有する一次電池についても同様に適用することができる。
また、第1および第2の実施形態では、正極集電体、正極活物質層、固体電解質、負極活物質層、正極集電体を順次積層させた電池素子積層体としたが、正極集電体および負極集電体の両面に正極活物質層、負極活物質層をそれぞれ形成し、電池素子において積層させる層数を増加させた構成としてもよい。また、積層させた電池素子を巻回させた巻回構造としてもよい。
この発明の第1の実施形態による電池の断面図である。 原子核密度分布によりリチウムイオン伝導体内のリチウムイオンの拡散経路を示す図である。 正極活物質膜、固体電解質、および負極活物質膜の拡大断面図である。 この発明の第2の実施形態による電池の構成を示す概略図である。 図4で示した電池素子のI−I線に沿った拡大断面図である。 実施例1〜実施例6のX線回折パターンを示す図である。
符号の説明
11・・・基材
12・・・正極集電体
13・・・正極活物質膜
14・・・固体電解質
15・・・負極活物質膜
16・・・負極集電体
17、31・・・外装材
20、40・・・電池素子
32・・・正極集電体
33・・・正極活物質層
34・・・固体電解質
35・・・負極活物質層
36・・・負極集電体
39・・・凹部
41・・・樹脂片

Claims (22)

  1. 正極と負極との間に設けられ、
    化1で平均組成が表されるリチウムイオン伝導体の単結晶を含む
    ことを特徴とする固体電解質。
    (化1)
    Li1+xM1xTi2-x(PO43
    (式中、M1はアルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、インジウム(In)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、およびランタン(La)からなる群から選択される少なくとも1種を表す。xの値は、0≦x≦2.0の範囲内である。)
  2. 上記化1において、M1はアルミニウム(Al)である
    ことを特徴とする請求項1記載の固体電解質。
  3. 上記化1において、xの値は0.1≦x≦0.5の範囲内である
    ことを特徴とする請求項1記載の固体電解質。
  4. 上記正極および上記負極の表面に対して、上記単結晶のc軸が垂直に配向している
    ことを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン伝導体。
  5. 正極と負極との間に設けられ、
    化2で平均組成が表されるリチウムイオン伝導体を含む
    ことを特徴とする固体電解質。
    (化2)
    Li1+2xM2xTi2-x(PO43
    (式中、M2は亜鉛(Zn)、ケイ素(S)、マンガン(Mn)、ゲルマニウム(Ge)、ネオジウム(Nd)、ストロンチウム(Sr)、およびバナジウム(V)からなる群から選択される少なくとも1種を表し、M2の価数は2価である。xの値は、0≦x≦2.0の範囲内である。)
  6. 上記リチウムイオン伝導体の単結晶を含む
    ことを特徴とする請求項5記載の固体電解質。
  7. 上記正極および上記負極の表面に対して、上記単結晶のc軸が垂直に配向している
    ことを特徴とする請求項6記載の固体電解質。
  8. 正極と、負極と、上記正極と上記負極との間に設けられる固体電解質と、を備え、
    上記固体電解質は、化1で平均組成が表されるリチウムイオン伝導体の単結晶を含む
    ことを特徴とする固体電解質電池。
    (化1)
    Li1+xM1xTi2-x(PO43
    (式中、M1はアルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、インジウム(In)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、およびランタン(La)からなる群から選択される少なくとも1種を表す。xの値は、0≦x≦2.0の範囲内である。)
  9. 上記化1において、M1はアルミニウム(Al)である
    ことを特徴とする請求項8記載の固体電解質電池。
  10. 上記化1において、xの値は0.1≦x≦0.5の範囲内である
    ことを特徴とする請求項8記載の固体電解質電池。
  11. 上記正極および負極の表面に対して、上記単結晶のc軸が垂直に配向している
    ことを特徴とする請求項8記載の固体電解質電池。
  12. 正極と、負極と、上記正極と上記負極との間に設けられる固体電解質と、を備え、
    上記固体電解質は、化2で平均組成が表されるリチウムイオン伝導体を有する
    ことを特徴とする固体電解質電池。
    (化2)
    Li1+2xM2xTi2-x(PO43
    (式中、M2は亜鉛(Zn)、ケイ素(S)、マンガン(Mn)、ゲルマニウム(Ge)、ネオジウム(Nd)、ストロンチウム(Sr)、およびバナジウム(V)からなる群から選択される少なくとも1種を表し、M2の価数は2価である。xの値は、0≦x≦2.0の範囲内である。)
  13. 上記固体電解質は、上記リチウムイオン伝導体の単結晶を含む
    ことを特徴とする請求項12記載の固体電解質電池。
  14. 上記正極および負極の表面に対して、上記単結晶のc軸が垂直に配向している
    ことを特徴とする請求項13記載の固体電解質電池。
  15. 平均組成が化3で表されるリチウムイオン伝導体の製造方法であって、
    リチウム化合物と、チタン化合物と、リン酸化合物と、必要に応じてアルミニウム化合物とを、溶剤中で混合する混合工程と、
    上記混合工程後、得られた混合物から溶剤を蒸発させる溶剤除去工程と、
    上記溶剤除去工程後、得られた粉末を、大気または酸素雰囲気下で、加熱温度800℃以上1200℃以下で加熱する加熱工程と
    を備える
    ことを特徴とするリチウムイオン伝導体の製造方法。
    (化3)
    Li1+xAlxTi2-x(PO43
    (xの値は、0≦x≦2.0の範囲内である。)
  16. 上記リチウムイオン伝導体は、単相である
    ことを特徴とする請求項15記載のリチウムイオン伝導体の製造方法。
  17. 上記加熱工程後、得られた粉末を粉砕混合したのち、大気または酸素雰囲気下で、加熱温度800℃以上1200℃以下で加熱する加熱工程をさらに備える
    ことを特徴とする請求項15記載のリチウムイオン伝導体の製造方法。
  18. 上記溶剤除去工程において、上記混合物から溶剤を、100℃以上200℃以下の温度で加熱することで蒸発させる
    こと特徴とする請求項15記載のリチウムイオン伝導体の製造方法。
  19. 上記溶剤除去工程において、上記溶剤にエタノールおよびアセトンを用いる
    ことを特徴とする請求項15記載のリチウムイオン伝導体の製造方法。
  20. 上記化3において、xの値は0.3≦x≦0.5の範囲内である
    ことを特徴とする請求項15記載のリチウムイオン伝導体の製造方法。
  21. 平均組成が化1で表されるリチウムイオン伝導体を含む固体電解質の製造方法であって、
    リチウムイオン伝導体の単結晶を、該単結晶のc軸が正極および負極の表面に対して垂直に配向するように形成する
    ことを特徴とする固体電解質の製造方法。
    (化1)
    Li1+xM1xTi2-x(PO43
    (式中、M1はアルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、インジウム(In)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、およびランタン(La)からなる群から選択される少なくとも1種を表す。xの値は、0≦x≦2.0の範囲内である。)
  22. 正極と、負極と、化1で平均組成が表されるリチウムイオン伝導体を含む固体電解質とを有する固体電解質電池の製造方法であって、
    リチウムイオン伝導体の単結晶を、該単結晶のc軸が上記正極および上記負極の表面に対して垂直に配向するように形成する
    ことを特徴とする固体電解質電池の製造方法。
    (化1)
    Li1+xM1xTi2-x(PO43
    (式中、M1はアルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、インジウム(In)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、およびランタン(La)からなる群から選択される少なくとも1種を表す。xの値は、0≦x≦2.0の範囲内である。)
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