JP2009180469A - 超臨界冷凍サイクル用アキュムレータ - Google Patents

超臨界冷凍サイクル用アキュムレータ Download PDF

Info

Publication number
JP2009180469A
JP2009180469A JP2008021621A JP2008021621A JP2009180469A JP 2009180469 A JP2009180469 A JP 2009180469A JP 2008021621 A JP2008021621 A JP 2008021621A JP 2008021621 A JP2008021621 A JP 2008021621A JP 2009180469 A JP2009180469 A JP 2009180469A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
accumulator
pipe
suction pipe
refrigerant
refrigeration cycle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008021621A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Yoshida
宏行 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2008021621A priority Critical patent/JP2009180469A/ja
Publication of JP2009180469A publication Critical patent/JP2009180469A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compressor (AREA)

Abstract

【課題】低温起動時、オイル供給機能を損なうことなく、コンプレッサへ液冷媒が流入するのを防止することで、内部熱交換器の性能低下やコンプレッサの耐久性低下や効率悪化を抑制することができる超臨界冷凍サイクル用アキュムレータを提供すること。
【解決手段】液冷媒を貯留する容器本体11の上面を塞ぐヘッド部12と、ヘッド部12に設定され、エバポレータ4からの液ガス混合冷媒のうちガス冷媒を吸入するサクションパイプ13と、サクションパイプ13に開孔されたオイル供給孔14と、を備えたアキュムレータ5において、オイル供給孔14を、冷凍サイクルの運転・停止時における液冷媒の最大液面より高い位置に設定し、オイル供給孔14に、液冷媒と共にオイルを吸い上げるオイル吸入パイプ15を接続し、オイル吸入パイプ15の吸入開口端15aを、容器本体11に貯留されている液冷媒に浸漬する位置に設定した。
【選択図】図2

Description

本発明は、炭酸ガスを冷媒とする超臨界冷凍サイクルに適用される超臨界冷凍サイクル用アキュムレータに関する。
高圧圧力が臨界圧を超えるCO2冷媒を用いた超臨界冷凍サイクルの場合、高圧側に液冷媒が溜まらない。このため、フッ素冷媒を用いる冷凍サイクルの気液分離器(=リキッドタンク)は採用できず、アキュムレータを使って冷媒適正量を管理する。
従来、超臨界冷凍サイクル用アキュムレータとしては、本体容器内に容器下面まで延びるU字状のサクションパイプを設け、U字状のサクションパイプの上部よりガス冷媒を吸い込み、U字状のサクションパイプのU字部に開孔されたオイル供給孔を介して、オイルおよび液冷媒を吸い込むものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−19421号公報
しかしながら、従来の超臨界冷凍サイクル用アキュムレータにあっては、U字状のサクションパイプのU字部に開孔されたオイル供給孔を介して、オイルおよび液冷媒を吸い込む構成であるため、低温時(低負荷時)にU字状のサクションパイプ内に多くの液冷媒が溜まった状態で超臨界冷凍サイクルを起動すると、低温起動時にサクションパイプ内に溜まった液冷媒が、内部熱交換器を経過してコンプレッサに流入する。よって、液冷媒やオイルが内壁面に付着することにより内部熱交換器の性能低下を生じさせる。さらに、液冷媒がコンプレッサに供給されることにより、コンプレッサの耐久性低下や効率悪化を生じさせてしまう、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、低温起動時、オイル供給機能を損なうことなく、コンプレッサへ液冷媒が流入するのを防止することで、内部熱交換器の性能低下やコンプレッサの耐久性低下や効率悪化を抑制することができる超臨界冷凍サイクル用アキュムレータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、液冷媒を貯留する容器本体の上面を塞ぐヘッド部と、前記ヘッド部に設定され、エバポレータからの液ガス混合冷媒のうちガス冷媒を吸入するサクションパイプと、前記サクションパイプに開孔されたオイル供給孔と、を備えた超臨界冷凍サイクル用アキュムレータにおいて、
前記オイル供給孔を、冷凍サイクルの運転・停止時における液冷媒の最大液面より高い位置に設定し、
前記オイル供給孔に、液冷媒と共にオイルを吸い上げるオイル吸入パイプを接続し、
前記オイル吸入パイプの吸入開口端を、容器本体に貯留されている液冷媒に浸漬する位置に設定したことを特徴とする。
よって、本発明の超臨界冷凍サイクル用アキュムレータにあっては、サクションパイプに開孔されたオイル供給孔が、冷凍サイクルの運転・停止時における液冷媒の最大液面より高い位置に設定される。そして、オイル供給孔に、液冷媒と共にオイルを吸い上げるオイル吸入パイプが接続され、さらに、オイル吸入パイプの吸入開口端が、容器本体に貯留されている液冷媒に浸漬する位置に設定される。
したがって、低温時(低負荷時)において、冷凍サイクル内の液冷媒がアキュムレータに集まり、液冷媒の液面が高くなる。しかし、オイル供給孔が、冷凍サイクルの運転・停止時における液冷媒の最大液面より高い位置に設定されているため、サクションパイプ内に液冷媒が溜まることがない。よって、低温起動時にサクションパイプ内に溜まった液冷媒が、内部熱交換器を経過してコンプレッサに流入することが防止される。
一方、オイル供給孔を液冷媒の最大液面より高い位置に設定するだけの構成では、コンプレッサへのオイル供給機能が損なわれる。しかし、このオイル供給機能については、オイル供給孔にオイル吸入パイプを接続することで確保することができる。
この結果、低温起動時、オイル供給機能を損なうことなく、コンプレッサへ液冷媒が流入するのを防止することで、内部熱交換器の性能低下やコンプレッサの耐久性低下や効率悪化を抑制することができる。
以下、本発明の超臨界冷凍サイクル用アキュムレータを実現する最良の形態を、図面に示す実施例1及び実施例2に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1のアキュムレータ5が適用されたCO2冷凍サイクル(超臨界冷凍サイクル)を示すサイクルシステム図である。
自然冷媒であるCO2冷媒を用いたCO2冷凍サイクルは、図1に示すように、コンプレッサ1と、ガスクーラ2と、膨張弁3と、エバポレータ4と、アキュムレータ5を順次環状に接続し、前記ガスクーラ2を出た高圧冷媒と前記アキュムレータ5を出た低圧冷媒との間で熱交換する内部熱交換器6を備えることで構成される。
前記コンプレッサ1は、エンジンやモータなどにより駆動され、アキュムレータ5からのガス冷媒を圧縮し、高温・高圧のガス冷媒とする。実施例1では、高圧と低圧の差圧を制御する差圧制御ECV(External Control Valve)を持った外部可変容量制御タイプを採用している。なお、冷媒として用いられるCO2冷媒の飽和ガスは、フッ素冷媒の7倍の密度、1.2倍の蒸発潜熱(単位質量当たり)であるので、単位体積あたりの冷房能力は約8倍になる。このため、コンプレッサ1の吐出容量は、15〜30cc程度で十分性能が発揮できる。
前記ガスクーラ2は、コンプレッサ1からの高温・高圧のガス冷媒を外気と熱交換し、低温・高圧のガス冷媒とする凝縮器である。このガスクーラ2としては、互いに間隔をおいて縦平行に配置された左右一対のヘッダータンクと、両端をそれぞれ前記ヘッダータンクに連通接続して横平行に多数配置された熱交換チューブと、隣接する熱交換チューブの空気流通間隙に配置されたフィンと、を備えて構成される。そして、一対のヘッダータンクの内部が、仕切り手段により横方向に仕切られることにより、熱交換チューブによる冷媒通路が、入口側通路群と中間通路群と出口側通路群というように、少なくとも2つ以上の通路群に区画されている。
前記膨張弁3は、エンジンルーム内に設置され、ガスクーラ2からの高圧ガス冷媒の圧力を低圧の液ガス混合冷媒とする。実施例1の場合、ガスクーラ2の出口冷媒温度及び出口冷媒圧力に基づいて、最大の冷房性能を保持するように膨張弁開度を制御する制御型膨張弁を採用している。
前記エバポレータ4は、車室内空調を行う車両用空調ユニット7内に、送風機等と共に配置される熱交換器である。膨張弁3からの低温・低圧の液ガス混合冷媒を循環させることで周囲の空気から熱を奪い、冷媒の温度を高め、ガス化を促進する。CO2冷媒を用いた冷凍サイクルにおいて、高負荷時における平衡圧は、7MPa(約70bar)以上と高圧になることから、車室内への冷媒漏れは、フッ素冷媒以上の信頼性を確保する必要がある。このため、エバポレータ4は、コア・配管・フランジまでを一体化する構造とし、これにより、Oリングシールなどのスローリークを含む車室内への冷媒漏れを防いでいる。
前記アキュムレータ5は、エバポレータ4から導入される液ガス混合冷媒から気液を分離し、ガス冷媒をコンプレッサ1に供給し、CO2冷凍サイクル中の余剰液冷媒を本体内部に貯液する。CO2冷媒を用いた冷凍サイクルでは、高圧圧力が臨界圧を超えた場合、高圧側に液冷媒が溜まらない。このため、フッ素冷媒を用いた冷凍サイクルで一般的なリキッドタンクは採用できず、アキュムレータ5を使って冷媒適正量を管理する。
前記内部熱交換器6は、ガスクーラ2を出た高圧冷媒とアキュムレータ5を出た低圧冷媒との間で熱交換するというように、CO2冷凍サイクル内で熱交換し、外部の空気と熱交換しないので、「内部熱交換器」と呼んでいる。この内部熱交換器6により、膨張弁3の入口冷媒温度を外気温度以下まで下げ、エバポレータ4の入口エンタルピを下げることによって、COP(効率:Coefficient Of Performance)を向上させる。なお、あまり内部熱交換器6を大きくすると、コンプレッサ吸入スーパーヒートの増大を招き、吐出温度が上昇してしまうので、適正な内部熱交換器性能が要求される。
図2は、CO2冷凍サイクルに採用された実施例1のアキュムレータ5の内部構造を示す全体断面図である。
実施例1のアキュムレータ5は、液冷媒を貯留する容器本体11の上面を塞ぐヘッド部12と、前記ヘッド部12に設定され、エバポレータ4からの液ガス混合冷媒のうちガス冷媒を吸入するU字状のサクションパイプ13と、前記U字状のサクションパイプ13に開孔されたオイル供給孔14と、液冷媒と共にオイルを吸い上げるオイル吸入パイプ15と、エバポレータ4から導入された液ガス混合冷媒から水分を除去する乾燥剤層16と、を備えている。
前記容器本体11は、円筒状の本体部11aと、該本体部11aの下面を塞ぐボトム部11bにより構成される。
前記ヘッド部12には、エバポレータ4から液ガス混合冷媒を導入する冷媒吸入ポート17と、内部熱交換器6を経過してコンプレッサに霧化した冷媒を吐出する冷媒吐出ポート18が形成される。
前記U字状のサクションパイプ13には、前記ヘッド部12と前記乾燥剤層16の中間位置に、エバポレータ4からの液ガス混合冷媒のうちガス冷媒を吸入するガス冷媒吸入口19が開口されている。
前記U字状のサクションパイプ13は、U字部が前記容器本体11の内部空間の中間位置より高い位置までの短いパイプにより構成される。そして、前記オイル供給孔14を、CO2冷凍サイクルの運転・停止時における液冷媒の最大液面より高いU字部の位置に設定している。
前記オイル吸入パイプ15は、前記オイル供給孔14に接続され、その吸入開口端15aを、容器本体11に貯留されている液冷媒に浸漬する底に近い位置に設定している。
前記U字状のサクションパイプ13は、前記オイル供給孔14を開孔した部分に、ガス冷媒通過断面積を両側部分のガス冷媒通過断面積より小さくしたベンチュリ部20(霧化混合部)を有する。
前記ベンチュリ部20は、前記オイル供給孔14を開孔した部分のガス冷媒通過断面積を最小断面積とし、前記オイル供給孔14の前後部分から滑らかにガス冷媒通過断面積を絞り込み変化させたベンチュリ管形状による構成としている。
このアキュムレータ5では、オイル/冷媒の相溶特性を利用し、オイル供給孔14の開口径およびオイル吸入パイプ15のパイプ内径によって、オイル循環率と出口冷媒状態を制御しており、例えば、アキュムレータ出口冷媒は、乾き度0.95〜1.0、オイル循環率は2〜7%で管理されている。
次に、作用を説明する。
まず、「超臨界冷凍サイクル用アキュムレータの技術」の説明を行い、続いて、実施例1の超臨界冷凍サイクル用アキュムレータにおける作用を、「コンプレッサへの液冷媒供給防止作用」、「ベンチュリ部による霧化促進作用」に分けて説明する。
[超臨界冷凍サイクル用アキュムレータの技術]
高まる地球温暖化防止の世界動向に対応するべく、自然冷媒であるCO2冷媒を用いたCO2冷凍サイクルによるエアコンシステムの開発が急ピッチで進められている。このCO2冷凍サイクルは、CO2冷媒の特性として、臨界温度が31.1℃と低く、外気温度が約30℃以上の負荷では、高圧圧力が臨界圧(臨界圧7.4MPa以上でかつ温度31.1℃以上のエリアを超臨界領域という。)を超えてしまう。このため、CO2冷凍サイクルは超臨界冷凍サイクルと呼ばれ、現行は、超臨界冷凍サイクル用のアキュムレータとして、図3及び図4に示すように、液冷媒の貯留機能、冷媒の気液分離機能、オイル供給機能、水分除去機能を備えた構成のものが用いられている。
この現行のアキュムレータの場合、図3に示すように、液ガス混合冷媒がアキュムレータに流入するが、内部の空間にて分離し、ガス冷媒は、U字状のサクションパイプの片方の上部より吸入される。このガス冷媒は、サクションパイプの下部にあるオイル供給孔で液冷媒の適正量がガス冷媒に供給・混合され、ガス冷媒と適正な量のオイル(+液冷媒)が下流の内部熱交換器を経てコンプレッサに供給される。
この現行のアキュムレータの場合、図4に示すように、低温時(低負荷)にはサイクル内の液冷媒がアキュムレータに集まり、液面が高い状態になる。運転時であれば、特に問題はないが、運転を休止すると、U字状のサクションパイプの下部に液冷媒がオイル供給孔を通して流入し、溜まることになる。
その後、運転を開始すると、サクションパイプ中の液冷媒が下流の内部熱交換器を経過してコンプレッサに送り込まれ、液冷媒・オイルの壁面付着による内部熱交換器の性能低下を招く。また、液冷媒がコンプレッサに供給されることにより、コンプレッサの耐久性低下や、コンプレッサの効率悪化を生じさせることになる。
本発明者は、サクションパイプへのオイル供給部を液冷媒液面より上部位置に配置することにより、液冷媒を下流に供給することがなくなる点に着目した。この着目点にしたがって、オイル供給孔を、冷凍サイクルの運転・停止時における液冷媒の最大液面より高い位置に設定すると共に、オイル供給孔に、液冷媒と共にオイルを吸い上げるオイル吸入パイプを接続する構成を採用した。この構成を採用することにより、低温起動時、オイル供給機能を損なうことなく、コンプレッサへ液冷媒が流入するのを防止することができるようにした。
[コンプレッサへの液冷媒供給防止作用]
上記のように、低温時(低負荷時)において、冷凍サイクル内の液冷媒がアキュムレータに集まり、液冷媒の液面が高くなる。
これに対し、実施例1のアキュムレータ5では、サクションパイプ13に開孔されたオイル供給孔14が、冷凍サイクルの運転・停止時における液冷媒の最大液面より高い位置に設定される。このため、液冷媒が最大液面となっても、サクションパイプ13内に液冷媒が溜まることがない。よって、低温起動時にサクションパイプ13内に溜まった液冷媒が、内部熱交換器6を経過してコンプレッサ1に流入することが防止される。
したがって、どのような条件であっても液冷媒が無用に多量に供給されることはなくなり、コンプレッサ1の耐久性向上や内部熱交換器6の性能向上に寄与する。具体的には、内部熱交換器6の内壁面に液冷媒とオイルが付着することによる内部熱交換性能の低下をおさえることができるし、内部熱交換器6の圧力損失の上昇も抑えることができる。加えて、コンプレッサ1へ液冷媒が流入することによる、コンプレッサ1の耐久性低下、並びに、コンプレッサ1の動力増加を抑えることができる。
一方、オイル供給孔14を液冷媒の最大液面より高い位置に設定するだけの構成では、コンプレッサ1へのオイル供給機能が損なわれる。
これに対し、実施例1のアキュムレータ5では、オイル供給孔14に、液冷媒と共にオイルを吸い上げるオイル吸入パイプ15が接続され、さらに、オイル吸入パイプ15の吸入開口端が、容器本体11に貯留されている液冷媒に浸漬する位置に設定される。
したがって、どのような条件であっても、オイル供給機能を損なうことなく、コンプレッサ1へ液冷媒が流入するのを防止することができる。
[ベンチュリ部による霧化促進作用]
実施例1のアキュムレータ5では、サクションパイプ13へのオイル供給孔14が開口された部位近傍のガス通過断面積を小さくしている。このため、その前後のサクションパイプ13の流速より、オイル供給孔14の位置での流速を高め、気化器のように、オイル吸入パイプ15を介して下部の液冷媒を吸い上げ、オイルが含まれる液冷媒を、サクションパイプ13を経過するガス冷媒に混合させる作用を示す。
この混合時には、ガス冷媒にオイルが含まれる液冷媒が、高い流速で混合することになるため、液滴(冷媒飛沫)が小さくなり、霧化が促進(微粒化)され、より均一に拡散・混合することになる。
したがって、運転時において、内部熱交換器6の内壁面への液滴付着が少なくなり、また、内部熱交換器6へ供給される媒体が均一な混合ガスになることにより、内部熱交換器6の性能向上、性能の安定化、圧力損失低減を図ることができる。
さらに、コンプレッサ1への冷媒供給も、ガス冷媒・液冷媒(内部熱交換器6によりほとんどガス冷媒化)・オイルによる均一な混合ガスが供給されるため、コンプレッサ1の動力を低減できるし、均一な潤滑性によりコンプレッサ1の耐久性向上を図ることができる。
加えて、オイル供給孔14が開口された部位を、ベンチュリ管形状によるベンチュリ部20とすることにより、圧力損失が小さく抑えられ、ガス冷媒と液冷媒とオイルをより効率的に混合させることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のアキュムレータ5にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 液冷媒を貯留する容器本体11の上面を塞ぐヘッド部12と、前記ヘッド部12に設定され、エバポレータ4からの液ガス混合冷媒のうちガス冷媒を吸入するサクションパイプ13と、前記サクションパイプ13に開孔されたオイル供給孔14と、を備えた超臨界冷凍サイクル用アキュムレータにおいて、前記オイル供給孔14を、冷凍サイクルの運転・停止時における液冷媒の最大液面より高い位置に設定し、前記オイル供給孔14に、液冷媒と共にオイルを吸い上げるオイル吸入パイプ15を接続し、前記オイル吸入パイプ15の吸入開口端15aを、容器本体11に貯留されている液冷媒に浸漬する位置に設定したため、低温起動時、オイル供給機能を損なうことなく、コンプレッサ1へ液冷媒が流入するのを防止することで、内部熱交換器6の性能低下やコンプレッサ1の耐久性低下や効率悪化を抑制することができる。
(2) 前記サクションパイプ13は、U字形状であり、前記オイル供給孔14を開孔したU字部分に、ガス冷媒通過断面積を両側部分のガス冷媒通過断面積より小さくした霧化混合部(ベンチュリ部20)を有するため、均一な混合ガスの供給により、内部熱交換器6の性能向上、性能の安定化、圧力損失低減を図ることができると共に、コンプレッサ1の動力低減、耐久性向上を図ることができる。
(3) 前記霧化混合部は、前記オイル供給孔14を開孔した部分のガス冷媒通過断面積を最小断面積とし、前記オイル供給孔14の前後部分から滑らかにガス冷媒通過断面積を絞り込み変化させたベンチュリ管形状によるベンチュリ部20としたため、圧力損失が小さく抑えられ、ガス冷媒と液冷媒とオイルをより効率的に混合させることができる。
実施例2は、実施例1のように、オイル吸入パイプ15によりオイルを含む液冷媒を吸い上げる場合、パイプが細くなり、その強度低下によりパイプ変形が予想されるため、パイプの強度低下を防止するようにした例である。
まず、構成を説明する。
図5は、CO2冷凍サイクルに採用された実施例2のアキュムレータ5’を説明する図で、(a)は内部構造をあらわす全体断面図を示し、(b)はオイル吸入パイプと強度保持用パイプを構成する2重管押し出し成形品の図5(a)のA−A線断面図を示す。
前記オイル吸入パイプ15は、図5(a)に示すように、その外側位置に強度保持用パイプ21を設定し、前記強度保持用パイプ21は、上端面を前記サクションパイプ13に接合し、下端面を前記容器本体11の底面に接合している。
前記オイル吸入パイプ15と前記強度保持用パイプ21は、図5(b)に示すように、オイル吸入パイプ15とされる内側パイプと、強度保持用パイプ21とされる外側パイプと、前記内側パイプと前記外側パイプを連結する連結部22,22を有する2重管押し出し成形品23により構成している。なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
次に、作用を説明すると、オイル吸入パイプ15によりオイルを含む液冷媒を吸い上げる場合、パイプが細くなり、その強度低下によりパイプ変形が予想される。これに対し、実施例2のアキュムレータ5’では、オイル吸入パイプ15の外側位置に強度保持用パイプ21を設定し、強度保持用パイプ21は、上端面を前記サクションパイプ13に接合し、下端面を容器本体11の底面に接合している。したがって、オイル吸入パイプ15に加わるパイプ変形力は、強度保持用パイプ21により受けられることになり、オイル吸入パイプ15の変形を防止することができる。
さらに、実施例2のアキュムレータ5’では、オイル吸入パイプ15とされる内側パイプと、強度保持用パイプ21とされる外側パイプと、前記内側パイプと前記外側パイプを連結する連結部22,22を有する2重管押し出し成形品23により構成している。このため、2重管押し出し成形を用い、オイル吸入パイプ15の外側位置に、低コストにて高い補強効果を持つ強度保持用パイプ21を設定することができる。なお、「コンプレッサへの液冷媒供給防止作用」、「ベンチュリ部による霧化促進作用」については、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例2のアキュムレータ5’にあっては、実施例1の(1)〜(3)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(4) 前記オイル吸入パイプ15は、その外側位置に強度保持用パイプ21を設定し、前記強度保持用パイプ21は、上端面を前記サクションパイプ13に接合し、下端面を前記容器本体11の底面に接合したため、パイプ変形力を強度保持用パイプ21により受け、オイル吸入パイプ15の変形を防止することができる。
(5) 前記オイル吸入パイプ15と前記強度保持用パイプ21は、オイル吸入パイプ15とされる内側パイプと、強度保持用パイプ21とされる外側パイプと、前記内側パイプと前記外側パイプを連結する連結部22,22を有する2重管押し出し成形品23により構成したため、オイル吸入パイプ15の外側位置に、低コストにて高い補強効果を持つ強度保持用パイプ21を設定することができる。
以上、本発明の超臨界冷凍サイクル用アキュムレータを実施例1及び実施例2に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1,2では、サクションパイプをU字形状とし、オイル供給孔を開孔したU字部分に、ガス冷媒通過断面積を両側部分のガス冷媒通過断面積より小さくした霧化混合部を有する例を示した。しかし、サクションパイプの形状は、U字形状に限られるものではなく、J字形状や複数のパイプを組み合わせたもの等であっても良い。また、霧化混合部やベンチュリ部の構成が無いものでも本発明に含まれる。
実施例2では、オイル吸入パイプの外側位置に強度保持用パイプを設定することで強度を確保する例を示した。しかし、オイル吸入パイプの素材や形状の設定により強度を確保する用にしても良い。
要するに、オイル供給孔を、冷凍サイクルの運転・停止時における液冷媒の最大液面より高い位置に設定し、オイル供給孔に、液冷媒と共にオイルを吸い上げるオイル吸入パイプを接続し、オイル吸入パイプの吸入開口端を、容器本体に貯留されている液冷媒に浸漬する位置に設定したものであれば、実施例1,2に限られることはない。
実施例1,2では、車両のエアコンシステムに適用する超臨界冷凍サイクル用アキュムレータの例を示したが、車両以外、例えば、家庭用のエアコンシステムや工場や事業所のエアコンシステム等の超臨界冷凍サイクル用アキュムレータとしても適用できる。要するに、液冷媒を貯留する容器本体の上面を塞ぐヘッド部と、ヘッド部に設定され、エバポレータからの液ガス混合冷媒のうちガス冷媒を吸入するサクションパイプと、サクションパイプに開孔されたオイル供給孔と、を備えた超臨界冷凍サイクル用アキュムレータであれば適用できる。
実施例1のアキュムレータ5が適用されたCO2冷凍サイクル(超臨界冷凍サイクル)を示すサイクルシステム図である。 CO2冷凍サイクルに採用された実施例1のアキュムレータ5の内部構造を示す全体断面図である。 CO2冷凍サイクルに採用された現行のアキュムレータにおける通常のエアコンサイクル稼働状態を示す断面図である。 CO2冷凍サイクルに採用された現行のアキュムレータにおける液冷媒液面が高い低温状態(低負荷状態)を示す断面図である。 CO2冷凍サイクルに採用された実施例2のアキュムレータ5’を説明する図で、(a)は内部構造をあらわす全体断面図を示し、(b)はオイル吸入パイプと強度保持用パイプを構成する2重管押し出し成形品の図5(a)のA−A線断面図を示す。
符号の説明
1 コンプレッサ
2 ガスクーラ
3 膨張弁
4 エバポレータ
5,5’ アキュムレータ
6 内部熱交換器
11 容器本体
12 ヘッド部
13 サクションパイプ
14 オイル供給孔
15 オイル吸入パイプ
15a 吸入開口端
16 乾燥剤層
17 冷媒吸入ポート
18 冷媒吐出ポート
19 ガス冷媒吸入口
20 ベンチュリ部(霧化混合部)
21 強度保持用パイプ
22 連結部
23 2重管押し出し成形品

Claims (5)

  1. 液冷媒を貯留する容器本体の上面を塞ぐヘッド部と、前記ヘッド部に設定され、エバポレータからの液ガス混合冷媒のうちガス冷媒を吸入するサクションパイプと、前記サクションパイプに開孔されたオイル供給孔と、を備えた超臨界冷凍サイクル用アキュムレータにおいて、
    前記オイル供給孔を、冷凍サイクルの運転・停止時における液冷媒の最大液面より高い位置に設定し、
    前記オイル供給孔に、液冷媒と共にオイルを吸い上げるオイル吸入パイプを接続し、
    前記オイル吸入パイプの吸入開口端を、容器本体に貯留されている液冷媒に浸漬する位置に設定したことを特徴とする超臨界冷凍サイクル用アキュムレータ。
  2. 請求項1に記載された超臨界冷凍サイクル用アキュムレータにおいて、
    前記サクションパイプは、U字形状であり、前記オイル供給孔を開孔したU字部分に、ガス冷媒通過断面積を両側部分のガス冷媒通過断面積より小さくした霧化混合部を有することを特徴とする超臨界冷凍サイクル用アキュムレータ。
  3. 請求項2に記載された超臨界冷凍サイクル用アキュムレータにおいて、
    前記霧化混合部は、前記オイル供給孔を開孔した部分のガス冷媒通過断面積を最小断面積とし、前記オイル供給孔の前後部分から滑らかにガス冷媒通過断面積を絞り込み変化させたベンチュリ管形状によるベンチュリ部としたことを特徴とする超臨界冷凍サイクル用アキュムレータ。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載された超臨界冷凍サイクル用アキュムレータにおいて、
    前記オイル吸入パイプは、その外側位置に強度保持用パイプを設定し、
    前記強度保持用パイプは、上端面を前記サクションパイプに接合し、下端面を前記容器本体の底面に接合したことを特徴とする超臨界冷凍サイクル用アキュムレータ。
  5. 請求項4に記載された超臨界冷凍サイクル用アキュムレータにおいて、
    前記オイル吸入パイプと前記強度保持用パイプは、オイル吸入パイプとされる内側パイプと、強度保持用パイプとされる外側パイプと、前記内側パイプと前記外側パイプを連結する連結部を有する2重管押し出し成形品により構成したことを特徴とする超臨界冷凍サイクル用アキュムレータ。
JP2008021621A 2008-01-31 2008-01-31 超臨界冷凍サイクル用アキュムレータ Pending JP2009180469A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008021621A JP2009180469A (ja) 2008-01-31 2008-01-31 超臨界冷凍サイクル用アキュムレータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008021621A JP2009180469A (ja) 2008-01-31 2008-01-31 超臨界冷凍サイクル用アキュムレータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009180469A true JP2009180469A (ja) 2009-08-13

Family

ID=41034591

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008021621A Pending JP2009180469A (ja) 2008-01-31 2008-01-31 超臨界冷凍サイクル用アキュムレータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009180469A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012021681A (ja) * 2010-07-13 2012-02-02 Fuji Koki Corp 冷媒タンク
WO2014038127A1 (ja) 2012-09-07 2014-03-13 株式会社デンソー アキュムレータ
CN103808090A (zh) * 2013-10-25 2014-05-21 珠海凌达压缩机有限公司 一种油分离器以及使用该油分离器的压缩机及制冷系统
CN103851833A (zh) * 2012-12-07 2014-06-11 昆山台佳机电有限公司 氟利昂低温机组用高效热交换器
CN105352236A (zh) * 2015-12-11 2016-02-24 济南鑫捷瑞电气有限公司 一种高效冷冻机油分离装置
CN106052223A (zh) * 2016-05-31 2016-10-26 浙江富源制冷设备股份有限公司 一种双出气管气液分离器及其安装方法
CN106225349A (zh) * 2016-08-24 2016-12-14 常州市江浪铸造有限公司 除杂型铁铸金属液储液器
CN106225352A (zh) * 2016-08-24 2016-12-14 常州利普金属制品有限公司 隔温型储液器
CN106440573A (zh) * 2016-09-30 2017-02-22 青岛海信日立空调系统有限公司 一种热泵系统用气液分离器及其制作方法
WO2022210794A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 ダイキン工業株式会社 ヒートポンプ装置

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012021681A (ja) * 2010-07-13 2012-02-02 Fuji Koki Corp 冷媒タンク
CN104603555B (zh) * 2012-09-07 2016-08-24 株式会社电装 储液器
WO2014038127A1 (ja) 2012-09-07 2014-03-13 株式会社デンソー アキュムレータ
US9636622B2 (en) 2012-09-07 2017-05-02 Denso Corporation Accumulator
CN104603555A (zh) * 2012-09-07 2015-05-06 株式会社电装 储液器
CN103851833A (zh) * 2012-12-07 2014-06-11 昆山台佳机电有限公司 氟利昂低温机组用高效热交换器
CN103808090A (zh) * 2013-10-25 2014-05-21 珠海凌达压缩机有限公司 一种油分离器以及使用该油分离器的压缩机及制冷系统
CN105352236A (zh) * 2015-12-11 2016-02-24 济南鑫捷瑞电气有限公司 一种高效冷冻机油分离装置
CN106052223A (zh) * 2016-05-31 2016-10-26 浙江富源制冷设备股份有限公司 一种双出气管气液分离器及其安装方法
CN106225349A (zh) * 2016-08-24 2016-12-14 常州市江浪铸造有限公司 除杂型铁铸金属液储液器
CN106225352A (zh) * 2016-08-24 2016-12-14 常州利普金属制品有限公司 隔温型储液器
CN106440573A (zh) * 2016-09-30 2017-02-22 青岛海信日立空调系统有限公司 一种热泵系统用气液分离器及其制作方法
CN106440573B (zh) * 2016-09-30 2019-02-26 青岛海信日立空调系统有限公司 一种热泵系统用气液分离器及其制作方法
WO2022210794A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 ダイキン工業株式会社 ヒートポンプ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009180469A (ja) 超臨界冷凍サイクル用アキュムレータ
JP2002274165A (ja) 自動車用空調装置
CN101737990A (zh) 用于喷射器型制冷循环的单元
CN102788452A (zh) 用于车辆的冷凝器和用于车辆的空调系统
US20120174605A1 (en) Liquid-cooled heat exchanger in a vapor compression refrigeration system
CN104136877A (zh) 蓄冷式热交换器
US20080202156A1 (en) Air-conditioning system for vehicles
JP2007285680A (ja) 冷凍装置
WO2016208550A1 (ja) 車両用熱管理装置
JP2009154804A (ja) 車両用空調装置
JP5758579B2 (ja) 気液分離器
US11656014B2 (en) Heat exchanger
JP4354372B2 (ja) 冷凍システム及び車両用空調装置
JP4897464B2 (ja) 蒸気圧縮式冷凍サイクル
JP2009103385A (ja) 超臨界冷凍サイクル用アキュムレータ
JP2007071511A (ja) アキュームレータ構造
JP2007085586A (ja) 冷凍システム
JP2001082814A (ja) 冷凍サイクル装置およびそれに用いるアキュムレータ
JP2007333283A (ja) 蒸気圧縮式冷凍回路及び当該回路を用いた車両用空調システム
JP2007046903A (ja) 冷蔵庫
JP2014025646A (ja) 蒸発器およびその蒸発器を備えた車両用空調装置
WO2008047262A2 (en) Latent storage cooling cycle
JP6997048B2 (ja) 車両の空調装置
JP2008045777A (ja) アキュームレータ
JP2008121913A (ja) 蒸気圧縮式冷凍サイクル