JP2009176862A - 基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】露光装置内の真空度の低下および汚染を防止することができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置500のインターフェースブロック5には、脱ガスユニットDGが設けられる。エッジ露光部EEWによるエッジ露光処理後であって露光装置6による露光処理前に、脱ガスユニットDGにより基板の脱ガス処理が行われる。脱ガスユニットDGにおいては、チャンバ内に基板が収納された状態で、真空ポンプによりチャンバ内が減圧される。チャンバ内の圧力が十分に低くなることにより、エッジ露光処理時に生成された反応生成物が基板上のレジスト膜およびその下地膜(例えば反射防止膜)から気化して放出され、確実に除去される。
【選択図】図2
【解決手段】基板処理装置500のインターフェースブロック5には、脱ガスユニットDGが設けられる。エッジ露光部EEWによるエッジ露光処理後であって露光装置6による露光処理前に、脱ガスユニットDGにより基板の脱ガス処理が行われる。脱ガスユニットDGにおいては、チャンバ内に基板が収納された状態で、真空ポンプによりチャンバ内が減圧される。チャンバ内の圧力が十分に低くなることにより、エッジ露光処理時に生成された反応生成物が基板上のレジスト膜およびその下地膜(例えば反射防止膜)から気化して放出され、確実に除去される。
【選択図】図2
Description
本発明は、基板に処理を行う基板処理装置に関する。
半導体基板、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板等の各種基板に種々の処理を行うために、基板処理装置が用いられている。
このような基板処理装置では、一般に、一枚の基板に対して複数の異なる処理が連続的に行われる。特許文献1に記載された基板処理装置は、インデクサブロック、反射防止膜用処理ブロック、レジスト膜用処理ブロック、現像処理ブロックおよびインターフェイスブロックにより構成される。インターフェイスブロックに隣接するように、基板に露光処理を施す露光装置が配置される。
上記の基板処理装置においては、インデクサブロックから搬入される基板は、反射防止膜用処理ブロックおよびレジスト膜用処理ブロックにおいて反射防止膜の形成およびレジスト膜の形成が行われた後、インターフェイスブロックを介して露光装置へと搬送される。露光装置において基板上のレジスト膜に露光処理が行われ、露光パターンが形成される。その後、基板はインターフェイスブロックを介して現像処理ブロックへ搬送される。現像処理ブロックにおいて現像処理が行われることによりレジストパターンが形成され、その後、基板はインデクサブロックへと搬送される。
近年、デバイスの高密度化および高集積化に伴い、レジストパターンのさらなる微細化が求められている。レジストパターンの微細化のために重要となる露光装置の解像度性能は、露光装置の光源の波長に依存する。そこで、波長が約13nmと極めて短いEUV(超紫外線)を用いた露光技術が開発されている。
特開2003−324139号公報
EUVは大気に吸収されやすいので、EUVを用いた露光処理は、真空度が高い状態で行う必要がある。しかしながら、真空度が高い状態においては、基板上のレジスト膜から種々の物質が放出される。
例えば、ポジ型のレジスト膜を用いる場合、露光パターンの形成前に、基板の周縁部上のレジスト膜の部分に露光処理が行われることがある。その場合、露光されたレジスト膜の部分に反応生成物が発生する。真空度が高い状態では、この反応生成物がレジスト膜から放出される。
EUVを用いた露光処理時に、このような物質がレジスト膜から放出されることにより、露光装置内の真空度が低下したり、露光装置内が汚染されたりする。それにより、基板の露光不良が発生する可能性がある。
本発明の目的は、露光装置内の真空度の低下および汚染を防止することができる基板処理装置を提供することである。
(1)本発明に係る基板処理装置は、大気圧より低い圧力下で基板に露光処置を行う露光装置に隣接するように配置される基板処理装置であって、基板に処理を行うための処理部と、処理部と露光装置との間で基板の受け渡しを行うための受け渡し部とを備え、受け渡し部は、露光装置による露光処理前に基板の周縁部に周縁露光処理を行う周縁露光ユニットと、周縁露光ユニットによる周縁露光処理後であって露光装置による露光処理前に、周縁露光ユニットによる周縁露光処理によって基板に生成された反応生成物を除去する生成物除去処理を行う生成物除去ユニットとを含むものである。
この基板処理装置においては、処理部により基板に所定の処理が行われた後、受け渡し部の周縁露光ユニットにより基板に周縁露光処理が行われる。周縁露光処理により、低圧下(特に真空中)で気化しやすい反応生成物が基板の周縁部に生成される。
周縁露光処理後、生成物除去ユニットにより基板に生成物除去処理が行われる。これにより、周縁露光処理によって生成された反応生成物が基板から除去される。その後、基板が露光装置に搬送され、露光装置において大気圧より低い圧力下で基板に露光処理が行われる。
このように、周縁露光処理時に生成された反応生成物が、露光装置における露光処理前に生成物除去ユニットにより基板から除去される。これにより、露光装置内で基板から反応生成物が気化して放出されることが防止される。その結果、露光装置内の真空度の低下および汚染が防止され、基板の露光不良の発生が防止される。
(2)生成物除去ユニットは、基板を収容可能で密閉空間を形成する筐体と、筐体内を減圧する減圧手段とを有してもよい。
この場合、筐体内に基板が収容された状態で、減圧手段により筐体内が減圧される。それにより、周縁露光処理時に生成された反応生成物が基板から放出されるとともに、基板から溶媒および気体が放出される。これにより、露光装置内でこれらの反応生成物、溶媒および気体が基板から放出されることが防止される。その結果、露光装置内の真空度の低下および汚染が確実に防止される。
(3)生成物除去ユニットは、基板の周縁部を加熱する周縁部加熱手段をさらに含んでもよい。
この場合、周縁部加熱手段によって基板の周縁部が加熱されることにより、基板の周縁部に生成された反応生成物が気化しやすい状態となる。それにより、生成物除去ユニットにおいて、基板から反応生成物を確実に放出させることができる。したがって、露光装置内で基板から反応生成物が放出されることが確実に防止される。
(4)生成物除去ユニットは、基板の温度調整を行う基板温調手段をさらに含んでもよい。
この場合、露光装置に基板が搬入される前に、基板温調手段によって基板の温度が露光装置の温度と等しく調整される。それにより、露光装置への基板の搬入時に露光装置の内外の温度差によって基板が変形することが防止される。それにより、基板の処理不良の発生が防止される。
(5)生成物除去ユニットは、筐体内を保温する保温手段をさらに含んでもよい。
この場合、筐体内の減圧に伴う温度の低下が保温手段によって防止される。それにより、筐体内を効率よく迅速に減圧することができる。
(6)処理部は、基板上に感光性材料からなる感光性膜を形成する感光性膜形成ユニットを含んでもよい。
この場合、感光性膜形成ユニットにより基板上に感光性膜が形成される。周縁露光ユニットによる周縁露光処置時に、基板の周縁部上の感光性膜の部分に反応生成物が生成される。その反応生成物は、露光装置における露光処理前に生成物除去ユニットにより除去される。
(7)受け渡し部は、処理部、周縁露光ユニット、生成物除去ユニットおよび露光装置の間で基板を搬送する搬送手段をさらに含んでもよい。
この場合、処理部、周縁露光ユニット、生成物除去ユニットおよび露光装置の間で基板を容易かつ確実に搬送することができる。
(8)周縁露光ユニットおよび生成物除去ユニットは、周縁露光処理および生成物除去処理を行う共通のユニットにより構成されてもよい。
この場合、周縁露光ユニットと生成物除去ユニットとが別個に設けられる場合に比べて、受け渡し部における基板の搬送工程が削減され、スループットが向上する。また、受け渡し部の省スペース化および低コスト化が可能となる。
本発明によれば、周縁露光処理時に生成された反応生成物が、露光装置における露光処理前に基板から除去される。それにより、露光装置内で基板から反応生成物が気化して放出されることが防止される。その結果、露光装置内の真空度の低下および汚染が防止され、基板の露光不良の発生が防止される。
以下、本発明の実施の形態に係る基板処理装置について図面を用いて説明する。以下の説明において、基板とは、半導体基板、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板等をいう。
(1)第1の実施の形態
(1−1)基板処理装置の構成
図1は、第1の形態に係る基板処理装置の平面図である。なお、図1には、位置関係を明確にするために互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印を付している。X方向およびY方向は水平面内で互いに直交し、Z方向は鉛直方向に相当する。各方向において矢印が向かう方向を+方向、その反対の方向を−方向とする。また、Z方向を中心とする回転方向をθ方向としている。なお、後述の図2および図3においても、同様にX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印を付している。
(1−1)基板処理装置の構成
図1は、第1の形態に係る基板処理装置の平面図である。なお、図1には、位置関係を明確にするために互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印を付している。X方向およびY方向は水平面内で互いに直交し、Z方向は鉛直方向に相当する。各方向において矢印が向かう方向を+方向、その反対の方向を−方向とする。また、Z方向を中心とする回転方向をθ方向としている。なお、後述の図2および図3においても、同様にX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印を付している。
図1に示すように、基板処理装置500は、インデクサブロック1、反射防止膜用処理ブロック2、レジスト膜用処理ブロック3、現像処理ブロック4およびインターフェースブロック5を含む。また、インターフェースブロック5に隣接するように露光装置6が配置される。
以下、インデクサブロック1、反射防止膜用処理ブロック2、レジスト膜用処理ブロック3、現像処理ブロック4およびインターフェースブロック5の各々を処理ブロックと呼ぶ。
本実施の形態においては、基板処理装置500内の各処理ブロックでは大気圧下で基板Wに種々の処理が施される。一方、露光装置6内では高真空状態(例えば10−6Pa)で基板Wに露光処理が施される。
インデクサブロック1は、各処理ブロックの動作を制御するメインコントローラ(制御部)91、複数のキャリア載置台92およびインデクサロボットIRを含む。インデクサロボットIRには、基板Wを受け渡すためのハンドIRH1,IRH2が上下に設けられる。
反射防止膜用処理ブロック2は、反射防止膜用熱処理部100,101、反射防止膜用塗布処理部20および第1のセンターロボットCR1を含む。反射防止膜用塗布処理部20は、第1のセンターロボットCR1を挟んで反射防止膜用熱処理部100,101に対向して設けられる。第1のセンターロボットCR1には、基板Wを受け渡すためのハンドCRH1,CRH2が上下に設けられる。
インデクサブロック1と反射防止膜用処理ブロック2との間には、雰囲気遮断用の隔壁11が設けられる。この隔壁11には、インデクサブロック1と反射防止膜用処理ブロック2との間で基板Wの受け渡しを行うための基板載置部PASS1,PASS2が上下に近接して設けられる。上側の基板載置部PASS1は、基板Wをインデクサブロック1から反射防止膜用処理ブロック2へ搬送する際に用いられ、下側の基板載置部PASS2は、基板Wを反射防止膜用処理ブロック2からインデクサブロック1へ搬送する際に用いられる。
また、基板載置部PASS1,PASS2には、基板Wの有無を検出する光学式のセンサ(図示せず)が設けられている。それにより、基板載置部PASS1,PASS2において基板Wが載置されているか否かの判定を行うことが可能となる。また、基板載置部PASS1,PASS2には、固定設置された複数本の支持ピンが設けられている。なお、上記の光学式のセンサおよび支持ピンは、後述する基板載置部PASS3〜PASS10にも同様に設けられる。
レジスト膜用処理ブロック3は、レジスト膜用熱処理部110,111、レジスト膜用塗布処理部30および第2のセンターロボットCR2を含む。レジスト膜用塗布処理部30は、第2のセンターロボットCR2を挟んでレジスト膜用熱処理部110,111に対向して設けられる。第2のセンターロボットCR2には、基板Wを受け渡すためのハンドCRH3,CRH4が上下に設けられる。
反射防止膜用処理ブロック2とレジスト膜用処理ブロック3との間には、雰囲気遮断用の隔壁12が設けられる。この隔壁12には、反射防止膜用処理ブロック2とレジスト膜用処理ブロック3との間で基板Wの受け渡しを行うための基板載置部PASS3,PASS4が上下に近接して設けられる。上側の基板載置部PASS3は、基板Wを反射防止膜用処理ブロック2からレジスト膜用処理ブロック3へ搬送する際に用いられ、下側の基板載置部PASS4は、基板Wをレジスト膜用処理ブロック3から反射防止膜用処理ブロック2へ搬送する際に用いられる。
現像処理ブロック4は、現像用熱処理部120、露光後ベーク用熱処理部121、現像処理部40および第3のセンターロボットCR3を含む。露光後ベーク用熱処理部121は、インターフェースブロック5に隣接し、後述するように、基板載置部PASS7,PASS8を備える。現像処理部40は、第3のセンターロボットCR3を挟んで現像用熱処理部120および露光後ベーク用熱処理部121に対向して設けられる。第3のセンターロボットCR3には、基板Wを受け渡すためのハンドCRH5,CRH6が上下に設けられる。
レジスト膜用処理ブロック3と現像処理ブロック4との間には、雰囲気遮断用の隔壁13が設けられる。この隔壁13には、レジスト膜用処理ブロック3と現像処理ブロック4との間で基板Wの受け渡しを行うための基板載置部PASS5,PASS6が上下に近接して設けられる。上側の基板載置部PASS5は、基板Wをレジスト膜用処理ブロック3から現像処理ブロック4へ搬送する際に用いられ、下側の基板載置部PASS6は、基板Wを現像処理ブロック4からレジスト膜用処理ブロック3へ搬送する際に用いられる。
インターフェースブロック5は、第4のセンターロボットCR4、インターフェース用搬送機構IFR、エッジ露光部EEW、脱ガスユニットDG、基板載置部PASS9,PASS10およびバッファ部BFを含む。エッジ露光部EEW、脱ガスユニットDG、基板載置部PASS9,PASS10およびバッファ部BFは、第4のセンターロボットCR4とインターフェース用搬送機構IFRとの間に積層配置されている。第4のセンターロボットCR4には、基板Wを受け渡すためのハンドCRH7,CRH8が上下に設けられる。インターフェース用搬送機構IFRには、基板Wを受け渡すためのハンドH1,H2が上下に設けられる。
図2は、図1の基板処理装置500を+X方向から見た概略側面図であり、図3は、図1の基板処理装置500を−X方向から見た概略側面図である。
まず、図2を用いて、基板処理装置500の+X側の構成について説明する。図2に示すように、反射防止膜用処理ブロック2の反射防止膜用塗布処理部20(図1参照)には、3個の塗布ユニットBARCが上下に積層配置されている。各塗布ユニットBARCは、基板Wを水平姿勢で吸着保持して回転するスピンチャック21およびスピンチャック21上に保持された基板Wに反射防止膜の塗布液を供給する供給ノズル22を備える。
レジスト膜用処理ブロック3のレジスト膜用塗布処理部30(図1参照)には、3個の塗布ユニットRESが上下に積層配置されている。各塗布ユニットRESは、基板Wを水平姿勢で吸着保持して回転するスピンチャック31およびスピンチャック31上に保持された基板Wにレジスト膜の塗布液を供給する供給ノズル32を備える。
現像処理ブロック4の現像処理部40には、5個の現像処理ユニットDEVが上下に積層配置されている。各現像処理ユニットDEVは、基板Wを水平姿勢で吸着保持して回転するスピンチャック41およびスピンチャック41上に保持された基板Wに現像液を供給する供給ノズル42を備える。
インターフェースブロック5には、エッジ露光部EEW、脱ガスユニットDG、基板載置部PASS9,PASS10およびバッファ部BFが上下に積層配置される。各エッジ露光部EEWは、基板Wを水平姿勢で吸着保持して回転するスピンチャック51およびスピンチャック51上に保持された基板Wの周縁を露光する光照射器52を備える。
次に、図3を用いて、基板処理装置500の−X側の構成について説明する。図3に示すように、反射防止膜用処理ブロック2の反射防止膜用熱処理部100,101には、2個の加熱ユニット(ホットプレート)HPおよび2個の冷却ユニット(クーリングプレート)CPがそれぞれ積層配置される。また、反射防止膜用熱処理部100,101には、最上部に加熱ユニットHPおよび冷却ユニットCPの温度を制御するローカルコントローラLCが各々配置される。
レジスト膜用処理ブロック3のレジスト膜用熱処理部110,111には、2個の加熱ユニットHPおよび2個の冷却ユニットCPがそれぞれ積層配置される。また、レジスト膜用熱処理部110,111には、最上部に加熱ユニットHPおよび冷却ユニットCPの温度を制御するローカルコントローラLCが各々配置される。
現像処理ブロック4の現像用熱処理部120には、2個の加熱ユニットHPおよび2個の冷却ユニットCPがそれぞれ積層配置される。露光後ベーク用熱処理部121には、2個の加熱ユニットHP、2個の冷却ユニットCPおよび基板載置部PASS7,PASS8が上下に積層配置される。また、現像用熱処理部120および露光後ベーク用熱処理部121には、最上部に加熱ユニットHPおよび冷却ユニットCPの温度を制御するローカルコントローラLCが各々配置される。
なお、塗布ユニットBARC,RES、現像処理ユニットDEV、エッジ露光部EEW、加熱ユニットHP、冷却ユニットCPおよび脱ガスユニットDGの個数は、各ブロックの処理速度に応じて適宜変更してよい。
(1−2)基板処理装置の動作
次に、本実施の形態に係る基板処理装置500の動作について図1〜図3を参照しながら説明する。
次に、本実施の形態に係る基板処理装置500の動作について図1〜図3を参照しながら説明する。
インデクサブロック1のキャリア載置台92の上には、複数枚の基板Wを多段に収納するキャリアCが搬入される。インデクサロボットIRは、ハンドIRH1を用いてキャリアC内に収納された未処理の基板Wを取り出す。その後、インデクサロボットIRは±X方向に移動しつつ±θ方向に回転移動し、未処理の基板Wを基板載置部PASS1に載置する。
本実施の形態においては、キャリアCとしてFOUP(front opening unified pod)を採用しているが、これに限定されず、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッドや収納基板Wを外気に曝すOC(open cassette)等を用いてもよい。
さらに、インデクサロボットIR、第1〜第4のセンターロボットCR1〜CR4およびインターフェース用搬送機構IFRには、それぞれ基板Wに対して直線的にスライドさせてハンドの進退動作を行う直動型搬送ロボットを用いているが、これに限定されず、関節を動かすことにより直線的にハンドの進退動作を行う多関節型搬送ロボットを用いてもよい。
基板載置部PASS1に載置された未処理の基板Wは、反射防止膜用処理ブロック2の第1のセンターロボットCR1により受け取られる。第1のセンターロボットCR1は、その基板Wを反射防止膜用塗布処理部20に搬入する。この反射防止膜用塗布処理部20では、露光時に発生する低在波やハレーションを減少させるために、塗布ユニットBARCにより基板W上に反射防止膜が塗布形成される。
次に、第1のセンターロボットCR1は、反射防止膜用塗布処理部20から塗布処理済みの基板Wを取り出し、その基板Wを反射防止膜用熱処理部100,101に搬入する。反射防止膜用熱処理部100,101において、基板Wは、例えば200℃で60秒間加熱される。その後、第1のセンターロボットCR1は、反射防止膜用熱処理部100,101から熱処理済みの基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS3に載置する。
基板載置部PASS3に載置された基板Wは、レジスト膜用処理ブロック3の第2のセンターロボットCR2により受け取られる。第2のセンターロボットCR2は、その基板Wをレジスト膜用塗布処理部30に搬入する。このレジスト膜用塗布処理部30では、塗布ユニットRESにより反射防止膜が塗布形成された基板W上にレジスト膜が塗布形成される。
次に、第2のセンターロボットCR2は、レジスト膜用塗布処理部30から塗布処理済みの基板Wを取り出し、その基板Wをレジスト膜用熱処理部110,111に搬入する。レジスト膜用熱処理部110,111において、基板Wは、例えば90℃で60秒間加熱される。その後、第2のセンターロボットCR2は、レジスト膜用熱処理部110,111から熱処理済みの基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS5に載置する。
基板載置部PASS5に載置された基板Wは、現像処理ブロック4の第3のセンターロボットCR3により受け取られる。第3のセンターロボットCR3は、その基板Wを基板載置部PASS7に載置する。
基板載置部PASS7に載置された基板Wは、インターフェースブロック5の第4のセンターロボットCR4により受け取られる。第4のセンターロボットCR4は、その基板Wをエッジ露光部EEWに搬入する。このエッジ露光部EEWにおいては、基板Wの周縁部に露光処理が施される。以下、基板Wの周縁部に施される露光処理をエッジ露光処理と呼ぶ。
次に、第4のセンターロボットCR4は、エッジ露光部EEWからエッジ露光処理済みの基板Wを取り出し、その基板Wを脱ガスユニットDGに搬入する。脱ガスユニットDGにおいては、後述のように、基板Wの脱ガス処理が行われる。
次に、第4のセンターロボットCR4は、脱ガスユニットDGから基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS9に載置する。基板載置部PASS9に載置された基板Wは、インターフェース用搬送機構IFRにより露光装置6に搬入される。なお、露光装置6が基板Wの受け入れをできない場合は、基板Wはバッファ部BFに一時的に収納保管される。
露光装置6において基板Wに露光処理が施された後、インターフェース用搬送機構IFRは、露光装置6から基板Wを搬出し、その基板Wを基板載置部PASS10に載置する。
基板載置部PASS10に載置された基板Wは、第4のセンターロボットCR4により受け取られる。第4のセンターロボットCR4は、その基板Wを現像処理ブロック4の露光後ベーク用熱処理部121に搬入する。露光後ベーク用熱処理部121においては、基板Wに対して露光後ベーク(PEB)が行われる。具体的には、基板Wが例えば110℃で60秒間加熱される。
なお、故障等により現像処理ブロック4が露光処理後の基板Wの受け入れをできない場合は、インターフェースブロック5の戻りバッファ部RBFに露光処理後の基板Wを一時的に収納保管することができる。
次に、第4のセンターロボットCR4は、露光後ベーク用熱処理部121から基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS8に載置する。
基板載置部PASS8に載置された基板Wは、現像処理ブロック4の第3のセンターロボットCR3により受け取られる。第3のセンターロボットCR3は、その基板Wを現像処理部40に搬入する。現像処理部40においては、露光された基板Wに対して現像処理が施される。
次に、第3のセンターロボットCR3は、現像処理部40から現像処理済みの基板Wを取り出し、その基板Wを現像用熱処理部120に搬入する。現像用熱処理部120において、基板Wは、例えば90℃で60秒間加熱される。その後、第3のセンターロボットCR3は、現像用熱処理部120から熱処理後の基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS6に載置する。
基板載置部PASS6に載置された基板Wは、レジスト膜用処理ブロック3の第2のセンターロボットCR2により基板載置部PASS4に載置される。基板載置部PASS4に載置された基板Wは反射防止膜用処理ブロック2の第1のセンターロボットCR1により基板載置部PASS2に載置される。
基板載置部PASS2に載置された基板Wは、インデクサブロック1のインデクサロボットIRによりキャリアC内に収納される。これにより、基板処理装置500における基板Wの各処理が終了する。
(1−3)脱ガスユニット
上記のように、基板処理装置500においては、露光装置6による露光処理前に、エッジ露光部EEWにより基板Wにエッジ露光処理が施される。このエッジ露光処理により、基板Wの周縁部上のレジスト膜の部分には、真空中で気化しやすい反応生成物が生成される。本実施の形態では、脱ガスユニットDGにおいて基板Wの脱ガス処理が行われることにより、エッジ露光処理時に生成された反応生成物がレジスト膜から除去される。同時に、レジスト膜よりも外側の領域まで形成されているレジスト膜の下地膜(例えば反射防止膜または酸化膜等)から溶媒成分および反応生成物が除去される。以下、脱ガスユニットDGの詳細について説明する。
上記のように、基板処理装置500においては、露光装置6による露光処理前に、エッジ露光部EEWにより基板Wにエッジ露光処理が施される。このエッジ露光処理により、基板Wの周縁部上のレジスト膜の部分には、真空中で気化しやすい反応生成物が生成される。本実施の形態では、脱ガスユニットDGにおいて基板Wの脱ガス処理が行われることにより、エッジ露光処理時に生成された反応生成物がレジスト膜から除去される。同時に、レジスト膜よりも外側の領域まで形成されているレジスト膜の下地膜(例えば反射防止膜または酸化膜等)から溶媒成分および反応生成物が除去される。以下、脱ガスユニットDGの詳細について説明する。
(1−3−1)構成
図4は、脱ガスユニットDGの構成を示す模式的断面図である。図4に示すように、脱ガスユニットDGはチャンバ201を備える。チャンバ201の側面には、搬入搬出口201aが設けられている。搬入搬出口201aを内側から塞ぐようにシャッター202が設けられている。シャッター202は、シャッター駆動装置202aにより昇降し、搬入搬出口201aを開閉する。シャッター202により搬入搬出口201aが閉じられると、チャンバ201内が気密状態に保たれる。
図4は、脱ガスユニットDGの構成を示す模式的断面図である。図4に示すように、脱ガスユニットDGはチャンバ201を備える。チャンバ201の側面には、搬入搬出口201aが設けられている。搬入搬出口201aを内側から塞ぐようにシャッター202が設けられている。シャッター202は、シャッター駆動装置202aにより昇降し、搬入搬出口201aを開閉する。シャッター202により搬入搬出口201aが閉じられると、チャンバ201内が気密状態に保たれる。
チャンバ201の中央部には、基板Wを水平に保持するための静電チャック203が設けられている。静電チャック203は、スピンモータ204(図5)によって回転される回転軸205(図5)の上端に固定されている。
静電チャック203には電極(図示せず)が内蔵されており、その電極に電圧が印加されることによりクーロン力が発生し、静電チャック203上に基板Wが吸着される。また、静電チャック203の内部には、基板Wを加熱または冷却するための複数の温調機構206が設けられている。温調機構206は、例えば電熱線およびペルチェ素子を含む。
静電チャック203の上面には、基板Wの外周に沿うように複数のガイドピン207が設けられている。この複数のガイドピン207により基板Wが水平方向に位置決めされる。また、静電チャック203には、上下に貫通する複数の貫通孔208が形成されている。
静電チャック203により保持される基板Wの周縁部の上方位置と基板Wの外方位置との間で移動可能に、赤外線ランプILが設けられている。赤外線ランプILは、赤外線ランプ駆動機構ILaにより駆動される。
チャンバ201の底部を貫通するように、複数の昇降ピン209が設けられている。これらの昇降ピン209は、昇降ピン駆動機構209aにより駆動され、停止状態にある静電チャック203の貫通孔208を通して昇降する。
また、チャンバ201の底部には、配管210aを介して真空ポンプ210が接続されている。配管210aには制御バルブV1が介挿されている。制御バルブV1が開かれた状態で真空ポンプ210が作動することにより、チャンバ201内が減圧される。なお、チャンバ201が減圧された状態で真空ポンプ210を停止する際には、チャンバ201内への大気の進入を防止するため、制御バルブV1が閉じられる。チャンバ201内の圧力は、圧力センサSEにより検出される。
チャンバ201の上部には、複数のヒータ211、乾燥ガス供給ノズル212、冷却用配管213および排気ポートEPが設けられている。
複数のヒータ211は、チャンバ201を加熱するために用いられる。乾燥ガス供給ノズル212は、配管212aを介して乾燥ガス供給源GSに接続されている。配管212aには制御バルブV2が介挿されている。制御バルブV2が開かれることにより、乾燥ガス供給源GSから配管211aを通して乾燥ガス供給ノズル211に乾燥ガスが供給される。それにより、チャンバ211内に乾燥ガスが供給される。乾燥ガスとしては、例えば窒素ガスが用いられる。
冷却用配管213は、チャンバ201の上部に埋設されている。冷却用配管213の一端部および他端部は、制御バルブV3,V4を介して冷却媒体循環装置213aに接続されている。制御バルブV3,V4が開かれることにより、冷却媒体循環装置213aにより冷却用配管213を通して冷却媒体が循環する。それにより、チャンバ213が冷却される。冷却媒体としては、例えば冷却水、液体窒素、液体ヘリウム、窒素ガスまたはヘリウムガス等を用いることができる。本実施の形態では、冷却媒体として液体ヘリウムを用いる。
排気ポートEPには、外部の排気設備へ延びる排気管214が接続されている。排気管214には制御バルブV5が介挿されている。制御バルブV5を開くことにより、チャンバ201内が排気される。
ここで、脱ガスユニットDGの制御系について説明する。図5は、脱ガスユニットDGの制御系を説明するためのブロック図である。
図5に示すように、脱ガスユニットDGは、メインコントローラ91(図1)に従属するスレーブコントローラSCを有する。圧力センサSEは、スレーブコントローラSCにチャンバ201内の圧力の検出値を出力する。スレーブコントローラSCは、シャッター駆動装置202a、静電チャック203、スピンモータ204、温調機構206、昇降ピン駆動機構209a、赤外線ランプIL、赤外線ランプ駆動機構ILa、真空ポンプ210、ヒータ211および制御バルブV1〜V5に制御信号を出力し、各々の動作を制御する。
(1−3−2)動作
図6は、スレーブコントローラSCの制御処理を示すフローチャートである。以下、図4〜図6を参照しながら脱ガスユニットDGの動作について説明する。
図6は、スレーブコントローラSCの制御処理を示すフローチャートである。以下、図4〜図6を参照しながら脱ガスユニットDGの動作について説明する。
まず、スレーブコントローラSCは、シャッター駆動装置202aによりシャッター202を下降させ、搬入搬出口201を開く(ステップS1)。続いて、スレーブコントローラSCは、昇降ピン駆動機構209aにより昇降ピン209を上昇させる。この場合、昇降ピン209は静電チャック203の貫通孔208を通って上昇し、昇降ピン209の先端部が静電チャック203の上面から突出する。その状態で、第4のセンターロボットCR4によりチャンバ201に基板Wが搬入され、昇降ピン209上に載置される。
続いて、スレーブコントローラSCは、昇降ピン駆動機構209aにより昇降ピン209を下降させ、基板Wを静電チャック203上に載置するとともに、その基板Wを静電チャック203により吸着して保持する(ステップS2)。続いて、スレーブコントローラSCは、シャッター駆動装置202aによりシャッター202を上昇させ、搬入搬出口201を閉じる(ステップS3)。
続いて、基板Wの脱ガス処理が行われる。まず、スレーブコントローラSCは、静電チャック203により保持された基板Wをスピンモータ204によって回転させる(ステップS4)。続いて、スレーブコントローラSCは、赤外線ランプ駆動機構ILaにより赤外線ランプILを基板Wの周縁部の上方位置に移動させ、赤外線ランプILにより基板Wの周縁部に赤外線を照射する(ステップS5)。
この場合、エッジ露光処理時に反応生成物が生成されたレジスト膜の部分が加熱される。それにより、反応生成物が気化しやすい状態となる。
なお、レジスト膜の加熱温度が高すぎると、レジスト膜内で化学的反応が進行し、処理不良が発生することがある。この場合、赤外線ランプILによるレジスト膜の加熱温度は、例えばレジスト膜用熱処理部110,111における基板Wの加熱温度に近い温度(例えば90℃〜130℃)に設定される。
所定時間経過後、スレーブコントローラSCは、赤外線ランプILによる赤外線の照射を停止し、赤外線ランプILを基板Wの外方位置に移動させるとともに、スピンモータ204による基板Wの回転を停止する。
続いて、スレーブコントローラSCは、ヒータ211によりチャンバ201を加熱する(ステップS6)。これにより、チャンバ201に付着する水分が気化される。続いて、スレーブコントローラSCは、制御バルブV2を開くことにより乾燥ガス供給ノズル212からチャンバ201内に乾燥ガスを供給するとともに(ステップS7)、制御バルブV5を開くことによりチャンバ201内の排気を行う(ステップS8)。これにより、チャンバ201内の雰囲気が乾燥ガスで置換される。
続いて、スレーブコントローラSCは、ヒータ211によるチャンバ201の加熱を停止するとともに、制御バルブV2,V5を閉じることにより乾燥ガスの供給および排気を停止する。
続いて、スレーブコントローラSCは、真空ポンプ210を作動させてチャンバ201内の減圧を開始する(ステップS9)。続いて、スレーブコントローラSCは、圧力センサSEからの検出値に基づいて、チャンバ201内の圧力が予め設定されたしきい値M1(例えば10−3Pa)よりも低いか否かを判定する(ステップS10)。
チャンバ201内の圧力がしきい値M1以上の場合、スレーブコントローラSCは、ステップS10の判定を繰り返す。チャンバ201内の圧力がしきい値M1よりも低い場合、スレーブコントローラSCは、制御バルブV3,V4を開くことにより冷却用配管213内に液体ヘリウムを循環させ、チャンバ201を冷却する(ステップS11)。
この場合、チャンバ201内の圧力がしきい値(10−3Pa)よりも低くなることにより、チャンバ201内には気流がほぼ存在しない状態となる。そのため、チャンバ201内に残存する分子は、ほぼ熱運動のみを行う状態となる。
この状態でチャンバ201が冷却されることにより、チャンバ201の表面近傍において、分子の熱運動のエネルギーが減少する。それにより、分子の運動がほぼ停止した状態となり、分子がチャンバ201の内壁に付着する。その結果、チャンバ201内の真空度を迅速に上昇させることができる。
特に、本実施の形態では、冷却媒体として液体ヘリウムを用いているので、チャンバ201の温度を十分に低下させることができる。それにより、十分に分子の運動を停止させることができる。したがって、チャンバ201内の真空度を確実に上昇させることができる。
続いて、スレーブコントローラSCは、圧力センサSEからの検出値に基づいて、チャンバ201内の圧力が予め設定されたしきい値M2(例えば10−6Pa)よりも低いか否かを判定する(ステップS12)。
チャンバ201内の圧力がしきい値M2以上の場合、スレーブコントローラSCは、ステップS12の判定を繰り返す。チャンバ201内の圧力がしきい値M2よりも低い場合、スレーブコントローラSCは、予め設定された期間、その真空度を保持する。その後、スレーブコントローラSCは、制御バルブV3,V4を閉じてチャンバ201の冷却を停止するとともに、真空ポンプ205によるチャンバ201内の減圧を停止する(ステップS13)。
この場合、チャンバ201内の圧力が十分に低くなることにより、エッジ露光処理時に生成された反応生成物がレジスト膜から気化して放出され、レジスト膜から確実に除去される。また、レジスト膜に含まれる溶媒およびCO2等の気体がレジスト膜から放出され、レジスト膜から確実に除去される。また、反射防止膜等の下地膜に含まれる溶媒成分および反応生成物も放出され、下地膜から確実に除去される。
これにより、基板Wの脱ガス処理が終了する。続いて、スレーブコントローラSCは、制御バルブV2を開くことにより乾燥ガス供給ノズル212からチャンバ201内に乾燥ガスを供給する(ステップS14)。これにより、チャンバ201内が大気圧に戻される。
続いて、スレーブコントローラSCは、基板Wの温度が露光装置6内の温度と等しくなるように、温調機構206により基板Wを加熱または冷却する(ステップS15)。これにより、露光装置6への基板Wの搬入時に、露光装置6の内外の温度差によって基板Wが変形することが防止される。
続いて、スレーブコントローラSCは、シャッター駆動装置202aによりシャッター202を下降させて搬入搬出口201aを開く(ステップS16)。また、スレーブコントローラSCは、静電チャック203による基板Wの保持を解除するとともに、昇降ピン駆動機構209aにより昇降ピン209を上昇させる。この場合、昇降ピン209は静電チャック203の貫通孔208を通って上昇し、静電チャック203から基板Wを持ち上げる。
その状態で、第4のセンターロボットCR4により、昇降ピン209上の基板Wが受け取られ、チャンバ201から搬出される。これにより、脱ガスユニットDGにおける基板Wの処理が終了する。
(1−4)本実施の形態の効果
本実施の形態では、エッジ露光処理時に生成された反応生成物が、露光装置6における露光処理前に脱ガスユニットDGにおいて予め除去される。これにより、露光装置6における露光処理時に、レジスト膜から反応生成物が気化して放出されることが防止される。
本実施の形態では、エッジ露光処理時に生成された反応生成物が、露光装置6における露光処理前に脱ガスユニットDGにおいて予め除去される。これにより、露光装置6における露光処理時に、レジスト膜から反応生成物が気化して放出されることが防止される。
また、レジスト膜に含まれる溶媒およびCO2等の気体、ならびに反射防止膜等の下地膜に含まれる溶媒成分および反応生成物が、露光装置6における露光処理前に脱ガスユニットDGにおいて予め除去される。それにより、露光装置6における露光処理時に、レジスト膜および下地膜から溶媒および気体等が放出されることが防止される。
これらにより、露光装置6内の真空度の低下および汚染が十分に防止される。その結果、基板Wの露光不良の発生が十分に防止される。
また、脱ガスユニットDGにおいては、チャンバ201内が減圧される前に、赤外線ランプILにより基板Wの周縁部上のレジスト膜の部分が加熱される。この場合、基板Wの周縁部上のレジスト膜の部分に生成された反応生成物が気化しやすい状態となる。したがって、その状態でチャンバ201を減圧することにより、レジスト膜から反応生成物を確実に気化させて放出させることができる。
(1−5)脱ガスユニットの他の動作例
(1−5−1)
赤外線ランプILにより基板Wの周縁部に赤外線を照射する代わりに、温調機構206により基板Wを加熱してもよい。
(1−5−1)
赤外線ランプILにより基板Wの周縁部に赤外線を照射する代わりに、温調機構206により基板Wを加熱してもよい。
この場合、基板W上のレジスト膜が加熱され、基板Wの周縁部上のレジスト膜の部分に生成された反応生成物が気化しやすくなる。また、レジスト膜に含まれる溶媒または気体がレジスト膜から放出されやすくなる。また、反射防止膜等の下地膜に含まれる溶媒成分および反応生成物も下地膜から放出されやすくなる。したがって、その状態でチャンバ201を減圧することにより、反応生成物を確実に除去することができる。また、レジスト膜および下地膜に含まれる溶媒および気体等を確実に除去することができる。
(1−5−2)
チャンバ201内の減圧時に、チャンバ201を冷却する代わりに、ヒータ211によりチャンバ201を加熱してもよい。この場合、減圧に伴う温度の低下を防止することにより、効率良くチャンバ201内の減圧を行うことができる。
チャンバ201内の減圧時に、チャンバ201を冷却する代わりに、ヒータ211によりチャンバ201を加熱してもよい。この場合、減圧に伴う温度の低下を防止することにより、効率良くチャンバ201内の減圧を行うことができる。
(2)第2の実施の形態
本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置について、上記第1の実施の形態と異なる点を説明する。
本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置について、上記第1の実施の形態と異なる点を説明する。
図7は、第2の実施の形態に係る基板処理装置の概略側面図である。図7に示すように、基板処理装置500aのインターフェースブロック5には、エッジ露光部EEWおよび脱ガスユニットDGの代わりに、脱ガスエッジ露光ユニットDGEが設けられる。
基板処理装置500aにおいては、レジスト膜用熱処理部110,111おける熱処理が行われた基板Wが、脱ガスエッジ露光ユニットDGEに搬入される。
脱ガスエッジ露光ユニットDGEの詳細について、図4の脱ガスユニットDGと異なる点を説明する。図8は、脱ガスエッジ露光ユニットDGEの構成を示す模式的断面図である。
図8に示すように、脱ガスエッジ露光ユニットDGEには、基板Wの周縁部に光を照射する光ファイバーOFが設けられている。
脱ガスエッジ露光ユニットDGEにおいては、まず、基板Wが静電チャック203により保持されて回転する状態で、光ファイバーOFにより基板Wの周縁部に光が照射される。これにより、基板Wのエッジ露光処理が行われる。その後、上記の脱ガス処理が行われ、エッジ露光処理によって生成された反応生成物が除去される。
このように、第2の実施の形態に係る基板処理装置500aでは、エッジ露光処理および脱ガス処理が、共通の脱ガスエッジ露光ユニットDGEにおいて行われる。それにより、インターフェースブロック5における基板Wの搬送工程が削減され、スループットが向上する。また、エッジ露光部EEWと脱ガスユニットDGとが別個に設けられる場合に比べて、省スペース化および低コスト化が可能となる。
(3)他の実施の形態
上記実施の形態では、脱ガス処理後の基板Wが、脱ガスユニットDGまたは脱ガスエッジ露光ユニットDGEから露光装置6まで大気圧下のインターフェースブロック5内において搬送されるが、脱ガス処理後の基板Wが、脱ガスユニットDGまたは脱ガスエッジ露光ユニットDGEから露光装置6に直接搬送されてもよい。
上記実施の形態では、脱ガス処理後の基板Wが、脱ガスユニットDGまたは脱ガスエッジ露光ユニットDGEから露光装置6まで大気圧下のインターフェースブロック5内において搬送されるが、脱ガス処理後の基板Wが、脱ガスユニットDGまたは脱ガスエッジ露光ユニットDGEから露光装置6に直接搬送されてもよい。
具体的には、脱ガスユニットDGまたは脱ガスエッジ露光ユニットDGEが露光装置6に連結するように設けられる。脱ガス処理後、脱ガスユニットDGまたは脱ガスエッジ露光ユニットDGEが高真空状態で維持される。そして、脱ガスユニットDGまたは脱ガスエッジ露光ユニットDGEから露光装置6に基板Wが直接搬送される。この場合、基板Wの搬送効率をより高めることができ、スループットをさらに向上させることができる。
(4)請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態では、インデクサブロック1、反射防止膜用処理ブロック2、レジスト膜用処理ブロック3および現像処理ブロック4が処理部の例であり、インターフェースブロック5が受け渡し部の例であり、エッジ露光部EEWまたは脱ガスエッジ露光ユニットDGEが周縁露光ユニットの例であり、脱ガスユニットDGまたは脱ガスエッジ露光ユニットDGEが生成物除去ユニットの例であり、チャンバ201が筐体の例であり、真空ポンプ210が減圧手段の例である。
また、赤外線ランプILが周縁部加熱手段の例であり、温調機構206が基板温調手段の例であり、ヒータ211が保温手段の例であり、塗布ユニットRESが感光性膜形成ユニットの例であり、第4のセンターロボットCR4およびインターフェース用搬送機構IFRが搬送手段の例であり、脱ガスエッジ露光ユニットDGEが共通のユニットの例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
本発明は、種々の基板の処理に有効に利用することができる。
1 インデクサブロック
2 反射防止膜用処理ブロック
3 レジスト膜用処理ブロック
4 現像処理ブロック
5 インターフェースブロック
201 チャンバ
206 温調機構
210 真空ポンプ
211 ヒータ
500 基板処理装置
BARC,RES 塗布ユニット
DEV 現像処理ユニット
DG 脱ガスユニット
DGE 脱ガスエッジ露光ユニット
EEW エッジ露光部
IFR インターフェース用搬送機構
IL 赤外線ランプ
W 基板
2 反射防止膜用処理ブロック
3 レジスト膜用処理ブロック
4 現像処理ブロック
5 インターフェースブロック
201 チャンバ
206 温調機構
210 真空ポンプ
211 ヒータ
500 基板処理装置
BARC,RES 塗布ユニット
DEV 現像処理ユニット
DG 脱ガスユニット
DGE 脱ガスエッジ露光ユニット
EEW エッジ露光部
IFR インターフェース用搬送機構
IL 赤外線ランプ
W 基板
Claims (8)
- 大気圧より低い圧力下で基板に露光処置を行う露光装置に隣接するように配置される基板処理装置であって、
基板に処理を行うための処理部と、
前記処理部と前記露光装置との間で基板の受け渡しを行うための受け渡し部とを備え、
前記受け渡し部は、
前記露光装置による露光処理前に基板の周縁部に周縁露光処理を行う周縁露光ユニットと、
前記周縁露光ユニットによる周縁露光処理後であって前記露光装置による露光処理前に、前記周縁露光ユニットによる周縁露光処理によって基板に生成された反応生成物を除去する生成物除去処理を行う生成物除去ユニットとを含むことを特徴とする基板処理装置。 - 前記生成物除去ユニットは、
基板を収容可能で密閉空間を形成する筐体と、
前記筐体内を減圧する減圧手段とを有することを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。 - 前記生成物除去ユニットは、基板の周縁部を加熱する周縁部加熱手段をさらに含むことを特徴とする請求項2記載の基板処理装置。
- 前記生成物除去ユニットは、基板の温度調整を行う基板温調手段をさらに含むことを特徴とする請求項2または3記載の基板処理装置。
- 前記生成物除去ユニットは、筐体内を保温する保温手段をさらに含むことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の基板処理装置。
- 前記処理部は、基板上に感光性材料からなる感光性膜を形成する感光性膜形成ユニットを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の基板処理装置。
- 前記受け渡し部は、前記処理部、前記周縁露光ユニット、前記生成物除去ユニットおよび前記露光装置の間で基板を搬送する搬送手段をさらに含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の基板処理装置。
- 前記周縁露光ユニットおよび前記生成物除去ユニットは、周縁露光処理および生成物除去処理を行う共通のユニットにより構成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の基板処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008012576A JP2009176862A (ja) | 2008-01-23 | 2008-01-23 | 基板処理装置 |
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Country | Link |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010004827A1 (ja) * | 2008-07-07 | 2010-01-14 | 東京エレクトロン株式会社 | レジスト処理装置、レジスト塗布現像装置、およびレジスト処理方法 |
WO2019225319A1 (ja) * | 2018-05-21 | 2019-11-28 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板処理装置 |
-
2008
- 2008-01-23 JP JP2008012576A patent/JP2009176862A/ja active Pending
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JP2010016314A (ja) * | 2008-07-07 | 2010-01-21 | Tokyo Electron Ltd | レジスト処理装置、レジスト塗布現像装置、およびレジスト処理方法 |
WO2019225319A1 (ja) * | 2018-05-21 | 2019-11-28 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板処理装置 |
CN112119482A (zh) * | 2018-05-21 | 2020-12-22 | 东京毅力科创株式会社 | 基板处理装置 |
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