JP2009176415A - 磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスクおよび磁気ディスク用ガラス基板の製造方法 - Google Patents

磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスクおよび磁気ディスク用ガラス基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高密度化およびアクセスタイムの短縮を可能とする磁気記録装置に用いられる磁気ディスクおよび磁気ディスク用ガラス基板、ならびにその製造方法を提供する。
【解決手段】 アモルファスガラス基板を化学強化後に仕上げ研磨する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、前記化学強化は、前記アモルファスガラス基板の表層に50〜200μmの圧縮応力層を形成するものであり、前記化学強化後の仕上げ研磨は、前記アモルファスガラス基板の両面を均等に0.5〜10μm研磨することにより、前記アモルファスガラス基板の表面の周期が0.1〜5mmの微小うねりの振幅を0.1〜0.78nmにするものであることを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
【選択図】なし

Description

この発明は、コンピューターに用いられる磁気記録装置に関するものであって、さらには磁気記録装置の高密度化、安定作動に寄与する磁気ディスクおよびその製造方法の技術に関する。
コンピューターの磁気記録装置、例えばハードディスクには、アルミ製またはガラス製のディスクが基板として用いられる。この基板上には金属磁気薄膜が形成され、金属磁気薄膜を磁気ヘッドで磁化することにより、情報が記録される。磁気記録装置の内部では基板が一定速度で回転し、その時磁気ヘッドは基板表面から一定の間隔をおいて宙に浮いている。この磁気ヘッドの基板表面からの高さをフライングハイトという。フライングハイトは、磁気記録装置の性能を大きく左右する重要な要素である。フライングハイトが低くなると、磁気ヘッドの発する磁力が金属磁気薄膜の小さい面積に対してのみ機能するようになり、磁気記録装置の高密度化が可能となる。しかし、一方で磁気ヘッドと基板表面との接触による磁気記録装置の誤作動および再生不可の危険性が高まる。
磁気記録装置の基板としては、製造コストおよび加工の容易さからアルミ基板が一般に用いられてきたが、近年ではガラス基板が注目されてきている。このガラス基板には、アモルファスガラス基板と結晶化ガラス基板とがある。
アモルファスガラス基板の製造方法は、先ずガラス板をドーナツ形に切り出し、内外周を所定の面幅、角度、面粗さに面取りおよび研削加工する。その後、アルミナ、ジルコニアなどで粗研磨し、さらに酸化セリウムなどで精研磨し、化学強化する方法である。一方、結晶化ガラス基板の製造方法は、ドーナツ形に成形したガラスディスクを熱処理により結晶化させ、次いで研削、内外周加工、粗研磨、精研磨することにより製造するものである。
この方法で製造されたアモルファスガラス基板または結晶化ガラス基板の表面には、精研磨後に振幅1.2〜1.5nmの微小うねりが残る。また、アモルファスガラス基板は、精研磨の後に化学強化され、その振幅がさらに大きくなることが知られている。
ここで、上記基板表面の「微小うねり」について説明する。「微小うねり」は、基板表面形状の一種で、周期がミリメートルオーダー、振幅がナノメートルオーダーの波形形状のものをいう。周期がこれより小さいものは「粗さ」と呼ばれ、一方大きいものは「平坦度」と呼ばれる。この「粗さ」「微小うねり」「平坦度」はいずれも基板表面の形状を表す概念であり、これらを画する明確な基準があるわけではない。現実の基板表面には、周期および振幅が共にオングストロームオーダーの凹凸(以下、「極小凹凸」とする)がランダムに存在する。「極小凹凸」の出現態様をマイクロメートルオーダーのスパンで捉えたものが「粗さ」である。「粗さ」において、「極小凹凸」の出現態様はランダムであるが、比較的長いスパンで捉えると、一定の周期性が確認される。この「極小凹凸」の出現態様の周期性が、「微小うねり」である。したがって、「微小うねり」は、「極小凹凸」の出現態様の傾向であるといえる。
「微小うねり」は、「OPTI FLAT(商品名:Phase Shift社製)」なる光学測定装置で測定される。
特許文献1には、RMSが1nm以下の磁気ディスク、ガラス基板を化学強化し、その後研磨する磁気ディスクの製造方法、研磨には粒径1μmの酸化セリウムを用いること、が記載されている。
また、特許文献2には、ガラス基板を化学強化し、その後研磨する磁気ディスクの製造方法、研磨には酸化セリウムとウレタンパッドを用いること、及び、0.5〜5μm程度研磨すること、が記載されている。
また、特許文献3には、研磨には酸化セリウムとウレタンパッドを用いること、及び、1〜5μm研磨することが記載されている。
また、特許文献4には、うねり形状を有する磁気ディスクが記載されている。
また、特許文献5には、表面粗度および表面うねりの小さい方がグライド高さが低くなること、表面うねりの振幅が0.9nmであるものが記載されている。
特開平10−241144号公報 特開平10−222842号公報 特開平08−124153号公報 特開平09−326115号公報 特開平08−147688号公報
磁気記録装置は、今後さらに高密度化、アクセスタイムの短縮が要求される。高密度化にはフライングハイトを低くすることが、またアクセスタイムの短縮には基板の回転数を上げることが不可欠である。磁気ディスクの回転数は、従来約4000r.p.m程度であるが、今後は7,000r.p.m以上が必要となる。この回転が速くなると、磁気記録装置の誤作動および再生不可の危険性が必然的に高くなる。すなわち、磁気記録装置の高密度化およびアクセスタイムの短縮を実現するためには、フライングハイトを低くし、磁気ディスクの回転数を高め、さらに誤作動および再生不可の危険性を抑えなければならない。
フライングハイトを低くするためには、基板表面が完全に平坦であることが理想的である。しかし、現在の基板の製造方法はその表面を研削研磨するものであるから、研磨砥粒との接触で形成される極小凹凸を全く無くすことはできない。したがって、極小凹凸を小さくすると伴に、より均一に形成させることが重要である。
本発明者らは、上記観点に基づき鋭意研究した結果、「微小うねり」の振幅をより小さくできる製造方法を見出した。これにより、「極小凹凸」をより均一に形成させ、そこ結果フライングハイトを低くできる磁気ディスクを得ることかできる。
この発明は、このような従来技術に存在する問題に着目してなされたものである。その目的とするところは、高密度化およびアクセスタイムの短縮を可能とする磁気記録装置、それに用いられる磁気ディスクおよび磁気ディスク用ガラス基板、ならびに磁気ディスク用ガラス基板の製造方法を提供することにある。
上述の課題を解決するための第1の手段は、アモルファスガラス基板の表面の、周期が0.1〜5mmの微小うねりの振幅が0.1〜0.78nmであることを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板(ただし、微小うねりは、光学測定装置で測定された値である)である。
第2の手段は、上記ガラス基板の表面が、ガラス基板を化学強化し、その後研磨されたものであることを特徴とする第1の手段に係る磁気ディスク用ガラス基板である。
第3の手段は、7,000rpm以上で回転する磁気記録装置に使用される磁気ディスク対応の磁気ディスク用ガラス基板であることを特徴とする第1または第2の手段に係る磁気ディスク用ガラス基板である。
第4の手段は、第1〜第3のいずれかの手段に係る磁気ディスク用ガラス基板上に金属磁気薄膜を形成したことを特徴とする磁気ディスクである。
第5の手段は、アモルファスガラス基板を化学強化後に仕上げ研磨する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、前記化学強化は、前記アモルファスガラス基板の表層に50〜200μmの圧縮応力層を形成するものであり、前記化学強化後の仕上げ研磨は、前記アモルファスガラス基板の両面を均等に0.5〜10μm研磨することにより、前記アモルファスガラス基板の表面の周期が0.1〜5mmの微小うねりの振幅を0.1〜0.78nmにするものであることを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法である。
この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
この発明による磁気ディスク用ガラス基板は、表面の微小うねりが周期0.1〜5mm、振幅0.1〜0.78nmであるので、アクセスタイムの短い高密度磁気記録装置に資することができる。
また、ガラス基板を化学強化後研磨するので、微小うねりの振幅を0.1〜0.78nmに収めることができる。
また、この発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法によれば、化学強化後の研磨がガラス基板を0.5〜10μm研磨するものであるので、微小うねりの振幅をより確実に0.1〜0.78nmに収めることができる。
また、この発明による磁気ディスクを用いた磁気記録装置であれば、アクセスタイムの短縮と高密度化とを両立できる。
なお、結晶化ガラス基板の研磨に、圧縮弾性率が70〜90%、密度が0.4〜0.6g/cm 、C硬度が70〜80の高密度、高硬度のパッドを用いれば、結晶化ガラス基板の微小うねりの振幅を0.1〜0.77nmに収めることができる。
以下、この発明の実施形態について詳細に説明する。磁気ディスクの微小うねりは、周期が0.1〜5mm、振幅が0.1〜1nmである。この周期が0.1mmより短い場合は、周期が磁気ヘッドのスライダー幅の1/4より短いため、磁気ヘッドとの関係を考慮すれば、この場合の極小凹凸の出現態様は、微小うねりとしてより、粗さとして捉える方が妥当である。一方、この周期が5mmより長い場合は、周期が磁気ヘッド自体の幅より
も数倍長いため、微小うねりとしてより、平坦度として捉える方が妥当である。なお、この発明で磁気ディスクという場合は、金属磁気薄膜を備える場合と基板だけの場合とのどちらも含む。
微小うねりの振幅は0.1〜1nmであって、測定器「OPTI FLAT」で簡易的に測定できる。この「OPTI FLAT」の「RMS」という測定項目の値が、微小うねりの振幅を示すものである。「RMS」の測定は、対象とする周期範囲を予め入力して、その範囲の微小うねりの振幅を自乗平均するものである。なお、特に明記しない場合、「RMS」の値は、周期範囲を0.1〜5mmとしたときの振幅である。従来の技術で製造された磁気ディスクは、この「RMS」が1.2nmを越えており、1nm以下の磁気ディスクを製造することはできなかった。また、この振幅は0nmであることが理想的であるが、現実には0.1nm程度が限界である。
微小うねりの振幅が0.1〜1nmであれば、磁気ディスクの回転数が7,000r.p.m以上、フライングハイトが30nmであっても、磁気記録装置は誤作動を起こさない。
磁気ディスクの基板としては、アルミニウム、アモルファスガラスおよび結晶化ガラスなどを利用できる。以下ではアモルファスガラス基板および結晶化ガラス基板を用いた場合について説明する。なお、単にガラス基板という場合は、アモルファスガラス基板を指す。
ガラス基板の種類としては、特に限定されるものではなく、ソーダ石灰ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、ホウケイ酸塩ガラスなどが挙げられる。一方、結晶化ガラスとしては、リチウムシリケートガラスなどが挙げられる。
ガラス基板の製造方法は、概略的には、
(A1)ガラスをディスク状に成形・加工する工程
(A2)粗研磨工程
(A3)精研磨工程
(A4)化学強化工程
(A5)仕上げ研磨工程
(A6)最終洗浄工程
からなる。
また、結晶化ガラス基板の製造方法は、
(C1)ガラスをディスク状に成形する工程
(C2)結晶化工程
(C3)粗研磨工程
(C4)精研磨工程
(C5)最終洗浄工程
からなる。
ガラス基板の製造方法において、(A1)ディスク状に成形する工程は、予めシート状に成形されたガラスをディスク状に切り出すものでも、また熔融ガラスをディスク状の型に流し込むものでも良い。つぎに、この基板は、(A2)粗研磨工程において、平均粒径5〜10μmの遊離砥粒(アルミナなど)で、その表面を0.4mm程度研削される。なお、研削の際、基板の両面を均等に削ることが好ましい。さらに、この基板は(A3)精研磨工程において、平均粒径1μmの遊離砥粒(酸化セリウムなど)で精研磨される。
つづいて、ガラス基板は、(A4)化学強化工程において、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)とを混合した化学強化処理液(380℃)に、約3時間浸漬される。この基板の表層は、化学強化処理液中のナトリウムイオン、カリウムイオンによってイオン置換され、圧縮応力を備えるようになる。この基板の表層に形成される圧縮応力層の厚さは、約50〜200μmである。この化学強化により、精研磨工程終了時よりも基板の微小うねりが幾分大きくなる。これは、高温下でイオン交換反応を行うためであると考えられる。
そこで、従来の技術では行っていなかった(A5)仕上げ研磨工程を取り入れる。仕上げ研磨工程は、平均粒径0.6〜1μmの酸化セリウムなどの遊離砥粒を用いて、基板を0.5〜10μm研磨するものである。この仕上げ研磨を施すことにより、微小うねりの振幅を0.1〜1nmに収めることができるようになる。研磨厚さが0.5μmより薄い場合は、仕上げ研磨の効果が現れ難い。対して、10μmより多く研磨しても、微小うねりの振幅にあまり変化がない。仕上げ研磨を行わない場合、微小うねりは1.2〜1.5nmであり、仕上げ研磨の有効性は明白である。仕上げ研磨においては、基板の両面を均等に削ることが好ましい。
最終的に、ガラス基板は、(A6)最終洗浄工程に送られる。この最終洗浄工程は、基板を酸または(および)アルカリ洗剤、純水、イソプロピルアルコール(以下「IPA」とする)で充たした各槽に順次浸漬し、最後にIPA蒸気乾燥によって洗浄するものである。なお、各洗浄槽では、超音波(周波数28〜40kHz)を印加し、洗浄効果を高める。
つぎに、結晶化ガラス基板の製造方法について説明する。(C1)ガラスをディスク状に成形する工程は、上記ガラス基板の場合と同様である。成形されたガラスは、(C2)結晶化工程に送られる。ガラスの結晶化は、ガラス軟化点付近までガラスを加熱し、数時間放置することにより行われる。
(C3)粗研磨工程において、結晶化ガラス基板は、まずダイヤペレットなどの固定砥粒でその両面を荒削りされ、平均粒径5〜10μmの遊離砥粒(アルミナなど)で0.4mm程度両面研削される。
その後、結晶化ガラス基板は、(C4)精研磨工程において、平均粒径1μm程度の遊離砥粒(酸化セリウムなど)で精研磨される。その際、圧縮弾性率が70〜90%、密度が0.4〜0.6g/cm、C硬度が70〜80の高密度、高硬度のパッドを用いることにより、微小うねりの振幅を0.1〜1nmに確実に収めることができる。結晶化ガラス基板は、硬度が高いため固定砥粒による研削を行う必要があり、その研削痕が粗研磨後も基板表面に残る場合が多い。上記高密度、高硬度パッドと平均粒径1μm程度の遊離砥粒とを組み合わせることにより、基板表面に砥粒を均等に接触させることができるようになる。したがって、高密度、高硬度パッドと平均粒径1μm程度の遊離砥粒を用いることが、上記研削痕を消すために好ましい。
また、結晶化ガラス基板の(C5)最終洗浄工程は、上記ガラス基板の(A6)最終洗浄工程と同じ方法により行われる。
基板上に金属磁気薄膜を形成させる方法には、公知の方法がそのまま利用できる。例えば、枚葉式やインラインスパッタリング法などである。さらに、磁気ディスクを磁気記録装置に組み込む方法も、従来の技術がそのまま利用できる。
上述の方法により製造された磁気ディスクは、周期0.1〜5nmの微小うねりの振幅
が極めて小さいものであるから、フライングハイトを低く設計した磁気ディスクにおいて、その利点を効果的に発揮する。さらには、磁気ディスクが7,000r.p.m以上で回転する磁気記録装置に適している。
なお、この発明は、物品表面の平坦度を高める技術であるから、その他の用途として光学器材、例えばプリズムやレンズなどの加工に応用できる。
以下、実施例および比較例により、この発明を具体的に説明する。
(実施例1)
厚さ1.1mmのアルミノケイ酸塩ガラスのシート材を外径66.0mm、内径19.0mmの円盤状に切り出し、ドーナツ形のアモルファスガラス基板とした。つづいて、基板の内周面と外周面に面取り加工および端面研磨を施し、外径65.00mm、内径20.02mmとした。つぎに、平均粒径が5〜10μmの遊離砥粒(アルミナなど)を用いて基板両面を約0.690mmまで粗研磨し、さらに平均粒径が約1μmの酸化セリウムを用いて精研磨をし、厚さ約0.635mmで表面粗さRa1nm以下の基板を得た。そして、この基板に上記化学強化処理を施した。
化学強化処理後の基板を「OPTI FLAT」を用いて測定したところ、その微小うねりは下記「表1」に示すように「RMS」が1.26nmであった。この化学強化後の基板を、平均粒径が約0.8μmの酸化セリウムの研磨剤を用いて約1μm研磨した。そして、上記の方法により、この基板を洗浄した。この洗浄後の基板の微小うねりは、「OPTI FLAT」で測定したところ、「RMS」が0.78nmであった。
このように製造したアモルファスガラス基板上に、公知の方法で下地膜、Cr化合物、CoCrPt、カーボン保護膜等からなる金属磁気薄膜を順次形成させ、公知の方法により磁気記録装置に組み込んだ。この磁気記録装置は、回転数7,200r.p.m、フライングハイト30nmであった。この磁気記録装置に、通常の使用状態と同じ条件下におけるデータ読み込みおよび書き込み試験(以下、「誤作動試験」とする)を行った。その結果、誤作動、再生不可は起きなかった。
(比較例1)
実施例1における化学強化処理後の基板を仕上げ研磨せずに最終洗浄し、比較例1の磁気ディスクとし、「OPTI FLAT」で測定した。さらに、この磁気ディスクに誤作動試験を行った。その結果を「表1」に示す。
(実施例2)
厚さ1.3mmにプレス成形されたリチウムシリケートガラスを、所定の温度で熱処理し結晶化させて、外径66.0mmの円盤状にした。そして、その中心に内径19.0mmの孔を明け、ドーナツ形の円盤とした。続いて、ダイヤペレットで基板の両面を荒削りし、厚さを約0.9mmとし、内外周を面取加工および端面研磨して、外径65.0mm、内径20.02mmにした。その後平均粒径5〜10μmのアルミナ研磨剤で粗研磨した。
そして、密度が0.5g/cmの高密度、高硬度のウレタンパッドと平均粒径が約0.8μmの酸化セリウム研磨剤とを用いて、一次精研磨を行った。さらに、圧縮弾性率が70%、密度が0.45g/cm、C硬度が70以上のスエードタイプの高密度、高硬度パッドと平均粒径が約0.8μmの研磨剤とを用いて、約6μm精研磨を行い、厚さ0.635mmにした。なお、上記パッドの硬度は、JIS−K6301に基づいて測定し
たものである。
この2度の精研磨後の結晶化ガラス基板を「OPTI FLAT」を用いて測定したところ、その微小うねりは「RMS」が0.77nmであった。この基板を実施例1と同様にして、金属磁気薄膜を形成させ、磁気記録装置に組み込み、誤作動試験を行った。その結果、磁気記録装置は誤作動を起こさなかった。
(比較例2)
実施例2の粗研磨後の基板に対して、密度が0.5g/cmの高密度、高硬度のウレタンパッドと平均粒径が約0.8μmの酸化セリウムの研磨剤とを用いて、一次精研磨を行った。さらに、圧縮弾性率が50%、密度が0.3g/cm、C硬度が50程度のパッドと平均粒径が約0.8μmの研磨剤とを用いて、約6μm精研磨を行い、厚さ0.635mmの比較用基板を得た。
この基板を「OPTI FLAT」を用いて測定したところ、その微小うねりは「RMS」が1.35nmであった。さらに、この基板に実施例1と同様にして金属磁気薄膜を形成させ、磁気記録装置に組み込み、誤作動試験を行ったところ、誤作動を起こした。
Figure 2009176415

Claims (5)

  1. アモルファスガラス基板の表面の、周期が0.1〜5mmの微小うねりの振幅が0.1〜0.78nmであることを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板(ただし、微小うねりは、光学測定装置で測定された値である)。
  2. 上記ガラス基板の表面は、ガラス基板を化学強化し、その後研磨されたものであることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用ガラス基板。
  3. 7,000rpm以上で回転する磁気記録装置に使用される磁気ディスク対応の磁気ディスク用ガラス基板であることを特徴とする請求項1または2記載の磁気ディスク用ガラス基板。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラス基板上に金属磁気薄膜を形成したことを特徴とする磁気ディスク。
  5. アモルファスガラス基板を化学強化後に仕上げ研磨する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、
    前記化学強化は、前記アモルファスガラス基板の表層に50〜200μmの圧縮応力層を形成するものであり、前記化学強化後の仕上げ研磨は、前記アモルファスガラス基板の両面を均等に0.5〜10μm研磨することにより、前記アモルファスガラス基板の表面の周期が0.1〜5mmの微小うねりの振幅を0.1〜0.78nmにするものであることを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
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