JP2007245265A - 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 - Google Patents

磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】円盤状のガラスディスクの表面を研削した後に研磨砥粒を含む研磨液を用いてガラスディスクの表面を研磨する研磨工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、ガラス基板の主表面の研磨工程後における研磨砥粒の残滓や凹欠陥の発生を防止して、高平滑性の磁気ディスク用ガラス基板を製造することを可能とし、安定した品質の磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクを廉価に大量に提供することを可能にする。
【解決手段】研磨液21をガラスディスクの表面に供給するときの研磨液21の温度を、雰囲気温度以下、または、20°C以下とし、あるいは、研磨工程を終了したときのガラスディスクの表面の温度を30°C以下とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、ハードディスクドライブ(HDD)などの情報記録装置における記録媒体となる磁気ディスクに使用される磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及びこの磁気ディスク用ガラス基板を使用する磁気ディスクの製造方法に関する。
近年、情報化社会の高度化に伴って種々の情報処理装置が提案されており、また、これら情報処理装置において使用されるハードディスクドライブ(HDD)などの情報記録装置が提案されている。そして、このような情報記録装置においては、情報処理装置の小型化、高性能化のために、情報記録容量の大量化、記録密度の高密度化が求められている。
ハードディスクドライブにおいて、情報記録密度を高密度化するためには、いわゆるスペーシングロスを低減させる必要があり、記録媒体となる磁気ディスクに対して記録再生を行なう磁気ヘッドの浮上量(グライド・ハイト)を少なくする必要がある。
磁気ヘッドの浮上量は、磁気ディスクの表面の表面粗さに相関があり、また、磁気ヘッドの浮上量を少なくした場合、磁気ヘッドが磁気ディスクの表面に接触してしまう虞れが大きくなる。このような磁気ヘッドの接触を防止しつつ、磁気ヘッドの浮上量を少なくするには、磁気ディスクの主表面を、極めて平滑な面として仕上げておく必要がある。
また、ハードディスクドライブにおける磁気ヘッドとしては、記録再生時の信号強度を向上させるために、従来広く用いられていた薄膜ヘッドに代えて、磁気抵抗効果型素子(MR素子)を用いた磁気抵抗型ヘッド(MRヘッド)や大型磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)が広く用いられるようになってきている。このような磁気抵抗効果型素子を用いた磁気抵抗型ヘッドにおいては、磁気ディスクの表面に微小な凹凸があると、サーマルアスペリティ(Thermal Asperity)障害を生じ、再生に誤動作を生じたり、再生が不可能になる虞れがある。このサーマルアスペリティ障害の原因は、ガラス基板上の異物によって磁気ディスクの表面に形成された凸部が磁気ディスクの高速回転により磁気抵抗型ヘッドの近傍の空気の断熱圧縮及び断熱膨張を発生させ、磁気抵抗型ヘッドが発熱して磁気抵抗効果型素子の抵抗値が変動し、電磁変換が悪影響を受けることである。
すなわち、このようなサーマルアスペリティ障害は、磁気ヘッドが磁気ディスクに接触しない場合においても発生し得る。このようなサーマルアスペリティ障害を防止するためにも、磁気ディスクの主表面は、極めて平滑で、かつ、異物の無い高清浄化された面に仕上げておく必要がある。
このような磁気ディスクの主表面の平滑性を実現するため、ディスク基板としては、従来広く用いられていたアルミニウム基板に代えて、ガラス基板が用いられるようになっている。ガラス基板は、アルミニウム基板に比較して、主表面の平坦性及び基板強度において優れているからである。なお、このようなガラス基板としては、基板強度を上げるために、化学強化されたガラス基板や、結晶化によって基板強度を上げた結晶化ガラス基板が用いられている。このようなガラス基枚は、その表面に研削(ラッピング)処理及び研磨処理を施すことにより製造されている。
本件出願人は、先に、このようなディスク基板の主表面を平滑な面に仕上げる目的を以て、軟質ポリシャの研磨布を貼り付けた上下定盤の間にガラスディスクをセットし、遊星歯車機構を用いてこれら研磨布とガラスディスクとを相対的に摺動させ、ガラスディスクの両主表面を研磨する研磨工程を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法を提案している。また、本件出願人は、このような研磨工程において使用する研磨液として、特許文献1に記載されているように、コロイダルシリカ砥粒を含む研磨液を用いることを提案している。
遊星歯車機構においては、ガラスディスクは、上下定盤に挟圧され、これら定盤に対する相対的な運動を行いながら、板厚を削減される。この過程で、ガラスディスクは、所定の板厚に削減されるとともに、表面が所定の平坦面、平滑面に仕上げられる。
他方で、磁気ディスクにおける高密度記録化を達成するためには、磁気ディスクの表面の研磨砥粒の残滓をはじめとする欠陥を低減する必要がある。このような磁気ディスクの表面の欠陥を低減するため、研磨工程後の洗浄として、水やアルカリ水溶液を用いた超音波洗浄を行っている。
また、低価格の磁気ディスクを大量に供給するためには、製造コストの低廉化も必要であり、そのため、研磨工程において使用した研磨液を回収し、フィルタを通して循環再利用することが行われている。
特開2003−173518公報
ところで、コロイダルシリカ砥粒を含む研磨液を用いて研磨された磁気ディスク用ガラス基板に対しては、研磨工程後に水やアルカリ水溶液を用いた超音波洗浄が行われるが、水を用いた洗浄の場合には、コロイダルシリカ研磨砥粒を十分に除去しきれず、ガラス基板上に研磨砥粒が残留する虞れがある。
また、アルカリ水溶液(例えば、濃度6wt%、pH12.5)を用いた洗浄を行った場合には、コロイダルシリカ研磨砥粒は溶解除去され、磁気ディスク用ガラス基板上に残留することはない。しかし、研磨砥粒の除去を確実とするためにアルカリ水溶液濃度を高くするなど洗浄条件を強くすると、ガラス基板にアルカリ水溶液によるダメージ(凹欠陥)が発生したり、ガラス基板の表面粗さが増大するという問題がある。
また、研磨砥粒を含んだ研磨液を循環再利用することとした場合には、研磨時間の経過とともに、研磨液の温度が上昇するという問題がある。研磨液の温度が上昇すると、磁気ディスク用ガラス基板の表面エネルギーが高活性状態となり、研磨液に含まれる研磨砥粒が、機械的研磨作用を及ぽした後に、ガラス基板の表面に再付着する虞れがある。また、研磨液の温度が上昇すると、研磨工程後の磁気ディスク用ガラス基板の表面の乾燥が早くなり、この表面に研磨砥粒が固着する虞れがある。
なお、コロイダルシリカ研磨砥粒は、ガラス基板に付着しやすいという課題がある。コロイダルシリカ研磨砥粒に主成分として含まれるシリカは、ガラス基板の主成分である。ガラス基板に一度コロイダルシリカ研磨砥粒が付着すると、除去が困難である。
また、研磨工程においては、ガラス基板の表面にコロイダルシリカ研磨砥粒が押圧されることになるので、一層強固に付着しやすいのである。
したがって、ガラス基板の鏡面研磨に際してコロイダルシリカ研磨砥粒を用いると、平滑な鏡面が得られる一方で、コロイダルシリカの付着残渣と思われる凸状異物を生じやすい。よって、期待通りに磁気ヘッドの浮上量を低減することが困難であるという課題がある。
前述したとおり、洗浄液等を用いて異物を化学的に除去しようとすれば、ガラス基板表面の平滑状態が乱されてしまい、また、機械的な処理で除去しようとしても、固着程度が強いために、ガラス基板の表面から十分に除去することができないのである。また、機械的に除去しようとすると、コロイダルシリカ研磨砥粒の残渣をガラス基板に押圧することになり、結果的に洗浄作用を阻害してしまう場合もある。
シリカを主成分とするガラス基板の場合では、鏡面研磨に際してコロイダルシリカ研磨砥粒を利用しても、平滑鏡面であって、かつ、凸状の異物のない表面を創生することは困難なのである。
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、その第1の目的は、磁気ディスク用ガラス基板の主表面の研磨工程後における研磨砥粒の残滓や凹欠陥の発生が防止されて高平滑性の磁気ディスク用ガラス基板を製造できる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、安定した品質の磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクを廉価に大量に提供することを可能とすることにある。
さらに、本発明の第3の目的は、磁気ディスク用ガラス基板を用いた磁気ディスクにおいて、磁気ヘッドの浮上量を狭矮化してもサーマルアスペリティ障害やヘッドクラッシュが防止されるようにして、磁気ディスクにおける情報記録面密度の高密度化に資することにある。
以上の課題に対しては、研磨工程の後に、ガラス基板の表面に付着した研磨砥粒を除去しようとする解決手段だけを用いていては、十分な効果を上げることは困難である。
本発明者は、研磨工程において、ガラス基板の表面に研磨砥粒が付着することを抑制する手段を完成させた。
本発明者は、前記課題を解決すべく研究を進めた結果、磁気ディスク用ガラス基板の製造工程における研磨工程において、研磨液の温度を所定の温度以下に制御することによって、前記課題を解決できるとの知見を得た。
すなわち、本発明は、以下の構成のいずれか一を備えるものである。
〔構成1〕
本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、円盤状のガラスディスクの表面を研削した後に研磨砥粒を含む研磨液を用いてガラスディスクの表面を研磨する研磨工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、研磨液をガラスディスクの表面に供給するときの当該研磨液の温度を、雰囲気温度以下とすることを特徴とするものである。
なお、本発明において用いるガラスディスクの材料には特に制限はなく、例えば、石英ガラス、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ボロシリケートガラス、アルミノボロシリケートガラス、無アルカリガラス結晶化ガラスなどが挙げられる。
〔構成2〕
本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、円盤状のガラスディスクの表面を研削した後に研磨砥粒を含む研磨液を用いてガラスディスクの表面を研磨する研磨工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、研磨液をガラスディスクの表面に供給するときの当該研磨液の温度を、20°C以下とすることを特徴とするものである。
〔構成3〕
本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、円盤状のガラスディスクの表面を研削した後に研磨砥粒を含む研磨液を用いてガラスディスクの表面を研磨する研磨工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、研磨工程を終了したときのガラスディスクの表面の温度を、雰囲気温度以下とすることを特徴とするものである。
〔構成4〕
本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、円盤状のガラスディスクの表面を研削した後に研磨砥粒を含む研磨液を用いてガラスディスクの表面を研磨する研磨工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、研磨工程を終了したときのガラスディスクの表面の温度を、30°C以下とすることを特徴とするものである。
〔構成5〕
本発明は、構成1乃至構成4のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、研磨液を貯留タンクとガラスディスクの表面との間を循環させ、この循環経路上において、熱交換手段によって当該研磨液を冷却することを特徴とするものである。
〔構成6〕
本発明は、構成5を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、熱交換手段として、内部に冷却液が流通されコイル状に巻回された冷却管を有する冷却装置を用いることを特徴とするものである。
〔構成7〕
本発明は、構成6を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、冷却装置として、冷却管内を流通する冷却液の温度及び流量並びに研磨液の温度を検出する検出手段と、この検出手段による検出結果を表示する表示手段とを備えたものを用いることを特徴とするものである。
〔構成8〕
本発明は、構成7を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、冷却装置として、検出手段による冷却液の温度及び研磨液の温度の検出結果に基づいて冷却液の冷却管内の流量を制御する機能を有するものを用いることを特徴とするものである。
〔構成9〕
本発明は、構成1乃至構成8のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、研磨液として、研磨砥粒としてコロイダルシリカ砥粒を含むものを使用することを特徴とするものである。
なお、コロイダルシリカ砥粒の平均粒径は、研磨工程によって実現するガラス基板の平滑性(表面粗さ)によって適宜調整することができ、例えば、0.01乃至0.5μmとする。近年の高密度記録再生が可能な磁気ディスクに対応するために十分な平滑性のガラス基板、例えば、表面粗さRmaxが3nm以下のガラス基板を得るためには、コロイダルシリカの平均粒径は、0.5μm以下とすることが望ましい。
また、コロイダルシリカ砥粒の濃度は、加工速度やガラス基板の表面粗さに応じて適宜調整することができ、例えば、加工速度を考慮して、5乃至35wt%とすることが好ましい。研磨剤の濃度を高くするにしたがって、研磨工程後のガラス基板の表面は粗くなる。
〔構成10〕
本発明に係る磁気ディスクの製造方法は、構成1乃至構成9のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法によって製造された磁気ディスク用ガラス基板の主表面上に、少なくとも磁性層を形成することを特徴とするものである。
構成1を有する本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、研磨液をガラスディスクの表面に供給するときの当該研磨液の温度を雰囲気温度以下とするので、研磨工程後における研磨液の蒸散を抑制してガラス基板の表面の乾燥を防止し、この表面に研磨砥粒が固着することを防止することができる。
構成2を有する本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、研磨液をガラスディスクの表面に供給するときの当該研磨液の温度を20°C以下とするので、研磨工程後において、磁気ディスク用ガラス基板の表面エネルギーを低活性状態として、研磨液に含まれる研磨砥粒がガラス基板の表面に再付着することを防止することができる。
構成3を有する本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、研磨工程を終了したときのガラスディスクの表面の温度を、雰囲気温度以下とするので、研磨工程後における研磨液の蒸散を抑制してガラス基板の表面の乾燥を防止し、この表面に研磨砥粒が固着することを防止することができる。
構成4を有する本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、研磨工程を終了したときのガラスディスクの表面の温度を、30°C以下とするので、研磨工程後において、磁気ディスク用ガラス基板の表面エネルギーを低活性状態として、研磨液に含まれる研磨砥粒がガラス基板の表面に再付着することを防止することができる。
構成5を有する本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、研磨液を貯留タンクとガラスディスクの表面との間を循環させ、この循環経路上において熱交換手段によって当該研磨液を冷却するので、ガラスディスクの表面に供給される研磨液の温度を下げることができ、研磨工程後において、研磨液の蒸散を抑制してガラス基板の表面の乾燥を防止するとともに、磁気ディスク用ガラス基板の表面エネルギーを低活性状態として、研磨液に含まれる研磨砥粒がガラス基板の表面に再付着し固着するすることを防止することができる。
構成6を有する本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、熱交換手段として内部に冷却液が流通されコイル状に巻回された冷却管を有する冷却装置を用いるので、ガラスディスクの表面に供給される研磨液の温度を効率よく下げることができる。
構成7を有する本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、冷却装置として冷却管内を流通する冷却液の温度及び流量並びに研磨液の温度を検出する検出手段とこの検出手段による検出結果を表示する表示手段とを備えたものを用いるので、ガラスディスクの表面に供給される研磨液の温度を正確に制御することができる。
構成8を有する本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、冷却装置として検出手段による冷却液の温度及び研磨液の温度の検出結果に基づいて冷却液の冷却管内の流量を制御する機能を有するものを用いるので、ガラスディスクの表面に供給される研磨液の温度を正確に制御することができる。
構成9を有する本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、研磨液として研磨砥粒としてコロイダルシリカ砥粒を含むものを使用するので、ガラスディスクの主面を良好な平滑面に研磨することができる。
本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、ガラスディスクに供給される研磨液の温度を20°C以下とし、または、研磨工程後のガラス基板の表面温度を30°C以下とすることにより、研磨工程後の研磨砥粒がガラス基板の表面から除去され易い状態とすることができるので、研磨工程後の水やアルカリ水溶液を用いた超音波洗浄における研磨砥粒の残留を防止することができ、また、アルカリ水溶液の濃度を高くするなど洗浄条件を強くする必要がないので、凹欠陥のない高い平滑性を有する磁気ディスク用ガラス基板を製造することができる。
そして、構成10を有する本発明に係る磁気ディスクの製造方法においては、前述の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法によって製造された磁気ディスク用ガラス基板の主表面上に、少なくとも磁性層を形成するので、磁気ディスク用ガラス基板の主表面における研磨砥粒の残滓や、欠陥(凹欠陥)、表面粗さの劣化による問題、すなわち、ヘッドクラッシュやサーマルアスペリテイ障害が確実に防止された磁気ディスクを製造することができる。
すなわち、本発明は、磁気ディスク用ガラス基板の主表面の研磨工程後における研磨砥粒の残滓や凹欠陥の発生が防止されて高平滑性の磁気ディスク用ガラス基板を製造できる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法を提供することができるものである。
また、本発明は、安定した品質の磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクを廉価に大量に提供することを可能とするものである。
さらに、本発明は、磁気ディスク用ガラス基板を用いた磁気ディスクにおいて、磁気ヘッドの浮上量を狭矮化してもサーマルアスペリティ障害やヘッドクラッシュが防止されるようにして、磁気ディスクにおける情報記録面密度の高密度化に資することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)等に搭載される磁気ディスクのディスク基板として使用される磁気ディスク用ガラス基板を製造するものである。この磁気ディスクは、面内磁気記録方式や、垂直磁気記録方式によって、高密度の情報信号記録及び再生を行うことができる記録媒体である。
図1は、本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法により製造される磁気ディスク用ガラス基板の構成を示す斜視図である。
この磁気ディスク用ガラス基板は、図1に示すように、外径15mm乃至30mm、内径5mm乃至12mm、板厚0.35mm乃至0.5mmであり、例えば、「0.8インチ(inch)型磁気ディスク」(内径6mm、外径21.6mm、板厚0.381mm)、「1.0インチ型磁気ディスク」(内径7mm、外径27.4mm、板厚0.381mm)などの所定の直径を有する磁気ディスクとして作製される。また、「2.5インチ型磁気ディスク」、「3.5インチ型磁気ディスク」など磁気ディスクとして作製されるものとしてもよい。なお、ここで、「内径」とは、磁気ディスク用ガラス基板1の中心孔2の内径である。
この磁気ディスク用ガラス基板1は、ガラスからなることにより、鏡面研磨によって優れた平滑性を実現することができ、硬度が高く、また、剛性が高いので、耐衝撃性に優れている。特に、携帯(持運び)用、あるいは、車載用の情報機器に搭載されるハードディスクドライブに使用される磁気ディスクには、高い耐衝撃性が要求されるので、このような磁気ディスクにおいてガラス基板を用いることには有用性が高い。ガラス基板の主表面の表面粗さは、Raで0.1nm乃至0.7nm、Rmaxが3nm以下とされることが好ましい。
ガラスは脆性材料であるが、化学強化や風冷強化などの強化処理、あるいは、結晶化の手段により、破壊強度を向上させることができる。このような磁気ディスク用ガラス基板1の材料として好ましいガラスとしては、アルミノシリケートガラスを挙げることができる。アルミノシリケートガラスは、優れた平滑鏡面を実現することができるとともに、例えば、化学強化を行なうことによって、破壊強度を高めることができるからである。
アルミノシリケートガラスとしては、SiO:62乃至75重量%、Al:5乃至15重量%、LiO:4乃至10重量%、NaO:4乃至12重量%、ZrO:5.5乃至15重量%を主成分として含有するとともに、NaOとZrOとの重量比が0.5乃至2.0、AlとZrOとの重量比が0.4乃至2.5である化学強化用ガラスが好ましい。
また、このようなガラス基板において、ZrOの未溶解物が原因で生じるガラス基板表面の突起をなくすためには、SiOを57乃至74mol%、ZrOを0乃至2.8mol%、Alを3乃至15mol%、LiOを7乃至16mol%、NaOを4乃至14mol%含有する化学強化用ガラスを使用することが好ましい。このような組成のアルミノシリケートガラスは、化学強化することによって、抗折強度が増加し、圧縮応力層の深さも深く、ヌープ硬度にも優れている。
なお、本発明において製造する磁気ディスク用ガラス基板1をなす材料は、前述したものに限定されるわけではない。すなわち、磁気ディスク用ガラス基板1の材質としては、前述したアルミノシリケートガラスの他に、例えば、ソーダライムガラス、ソーダアルミノケイ酸ガラス、アルミノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、石英ガラス、チェーンシリケートガラス、または、結晶化ガラス等のガラスセラミックなどを挙げることができる。
また、本発明において、磁気ディスク用ガラス基板1は、端面の両側の稜部が面取りされたものであることが好ましい。磁気ディスク用ガラス基板1は、端面の稜部が面取りされていることにより、破壊強度が高まるからである。
以下、本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法について、工程順に説明する。
(1)形状加工工程
本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、まず、円板状のガラスディスクを形成する。このガラスディスクは、前述したように、アルミノシリケートガラスからなることが好ましい。このガラスディスクは、例えば、溶融させたガラス母材などから、プレス法などにより、製造する磁気ディスク用ガラス基板1の直径よりもやや大きな直径を有するように形成する。
次に、このガラスディスクの中心部に、所定の大きさの中心孔を形成する。この中心孔は、磁気ディスク用ガラス基板1における中心孔2となるものであり、この中心孔2の内径よりもやや小径の内径の孔として形成する。また、この工程において、ガラスディスクの外周側端面部分及び内周側端面部分に面取り加工を施す。
(2)研削(ラッピング)工程
この工程では、ガラスディスクの形状を整えるとともに、主表面を研削加工する。研削加工では、両面研削装置とアルミナ砥粒を用いて加工を行い、ガラスディスクの寸法精度と形状精度を所定のものとする。
図2は、両面研削装置となる遊星歯車機構の構成を示す斜視図である。
この研削工程においては、図2に示すように、両面研削装置となる遊星歯車機構を用いる。この遊星歯車機構は、図2に示すように、上下一対の定盤3,4を有している。これら定盤3,4は、球状黒鉛含有鋳鉄によって、平板状に形成されている。これら定盤3,4の表面部には、研磨剤を供給するための複数の溝9が格子状に形成されている。なお、この研削工程においては、定盤の摺接面を球状黒鉛を含有する材料により構成してもよいし、また、定盤の摺接面をなす材料をダイヤモンド砥粒を含有する材料としてもよい。
この両面研削装置においては、各定盤3,4間にガラスディスク7を設置し、各定盤3,4のいずれか一方、または、双方を移動操作することにより、ガラスディスク7と各定盤3,4とを互いに摺接させて、このガラスディスク7の両主表面を研削することができる。
すなわち、この遊星歯車機構は、下側定盤3と、この下側定盤3の中心部に設けられた太陽歯車11と、この下側定盤3の外縁に設けられた内歯車12と、ガラスディスク7を保持する円板状のキャリア13とを有している。このキャリア13は、外周部に、太陽歯車11及び内歯車12に噛合する歯部14を有している。このキャリア13は、ガラスディスク7よりもやや薄い円板状に形成され、このガラスディスク7の外径よりもやや大きい内径の少なくとも一の円形の透孔部15を有している。このキャリア13は、透孔部15内にガラスディスク7を位置させることにより、このガラスディスク7を保持する。そして、この遊星歯車機構は、下側定盤3に対向する上側定盤4を有している。
この遊星歯車機構においては、キャリア13の透孔部15内にガラスディスク7を保持させた状態で、このキャリア13の外周部の歯部14を太陽歯車11及び内歯車12に噛合させる。そして、このキャリア13及びガラスディスク7を各定盤3,4によって挟持させることにより、ガラスディスク7は、両側の主表面を各定盤3,4によって保持され、周縁部をキャリア13の透孔部15の内縁部に保持された状態となる。
そして、この遊星歯車機構において、各定盤3,4とガラスディスク7の主表面との間に研削液を供給しつつ、太陽歯車11及び内歯車12の両方、または、いずれか一方を回転駆動することにより、各定盤3,4とガラスディスク7の主表面とが相対的に摺動され、このガラスディスク7の主表面の研削が行われる。また、このとき、定盤3,4の両方、または、いずれか一方を、回転駆動することが好ましい。
(3)端面部分鏡面研磨工程
次に、ガラスディスクの内外周の端面部分を研磨し、鏡面加工する。この工程における研磨は、研磨剤を用いて、ブラシ等により行う。この工程において使用する研磨剤に含まれる研磨砥粒としては、ガラスディスクに対して研磨能力を奏する研磨砥粒であれば、特に制限なく使用することができる。例えば、酸化セリウム(CeO)砥粒、コロイダルシリカ砥粒、アルミナ砥粒、ダイヤモンド砥粒などを挙げることができ、特に、酸化セリウム研磨砥粒が好ましい。研磨砥粒の粒径については、適宜選択することができるが、例えば、0.5μm乃至3μm程度とすることが好ましい。また、研磨剤は、研磨砥粒を含む研磨剤に、水(純水)などの液体を加え、この研磨剤をスラリーとして用いることが好ましい。
なお、この端面部分鏡面研磨工程は、ガラス基板を重ね合わせて端面研磨する際にガラス基板の主表面にキズ等が付くことを避けるため、後述する第1研磨工程の前、あるいは、第2研磨工程の前後に行うことが好ましい。この端面部分鏡面研磨工程により、ガラスディスクの内外周の端面部分の表面粗さは、Raで0.1μm以下、Rmaxで1μm以下の鏡面とされる。
(4)第1研磨工程
次に、主表面研磨工程として、第1研磨工程を施す。この第1研磨工程は、前述の研削工程で主表面に残留したキズや歪みの除去を主たる目的とする。この工程は、両面研磨装置と、本発明に係る研磨布(硬質樹脂ポリッシャの研磨パッド)とを用いて行う。
両面研磨装置としては、前述した遊星歯車機構を用いる。この第1研磨工程においては、上下定盤3,4の互いに対向する主表面部に、一対の研磨布(硬質樹脂ポリッシャの研磨パッド)を貼付して使用する。この両面研磨装置においては、各定盤3,4に貼付された研磨布間にガラスディスク7を設置し、各定盤3,4のいずれか一方、または、双方を移動操作することにより、ガラスディスク7と各定盤3,4とを互いに摺接させて、このガラスディスク7の両主表面を研磨する。
研磨布としては、不織布の繊維基材にポリウレタン樹脂を含浸させ、湿式凝固させて円形に形成された研磨パッドを使用することができる。この研磨布の硬度は、アスカーA硬度で、60乃至80程度とすることが好ましい。この研磨布は、ガラスディスクに対する摺接面に、研磨液の流路となる溝が形成されたものを用いる。
この第1研磨工程において使用する研磨剤に含まれる研磨砥粒としては、ガラスディスク7に対して研磨能力を奏する研磨砥粒であれば、特に制限なく使用することができる。例えば、酸化セリウム(CeO)砥粒、コロイダルシリカ砥粒、アルミナ砥粒、ダイヤモンド砥粒などを挙げることができるが、なかでも、酸化セリウム砥粒が好ましい。
研磨砥粒の粒径については、適宜選択することができるが、例えば、1.5μm乃至5μm程度とすることが好ましい。
この遊星歯車機構において、研磨剤は、研磨布に設けられた溝内を流路として、これら研磨布の研磨領域の全域に効率良く供給される。また、この遊星歯車機構においては、各定盤3,4がガラスディスク7を保持する圧力を調整することにより、研磨代を調整することができる。この第1研磨工程においては、後述する第2研磨工程に比較して、研磨代を大きくして、研磨効率を高めることが望ましい。なお、遊星歯車機構を用いることにより、一度に大量のガラスディスク7について、効率良く研磨を行うことができる。
この遊星歯車機構を用いて第1研磨を行う場合、ガラスディスク7は、各研磨布により両主表面部を挟まれた状態において、これら研磨布に対して相対的に移動されることとなる。この遊星歯車機構においては、研磨布に対するガラスディスク7の移動軌跡は、サイクロイド曲線、または、サイクロイド曲線と円弧とが合成された曲線となる。この移動軌跡は、太陽歯車11、内歯車12、各定盤3,4の回転方向及び回転速度の比率、並びに、太陽歯車11とキャリア13との径の比率によって変化する。
研磨効率や研磨代の均一性を考慮すると、太陽歯車11及び内歯車12の回転速度に対して、定盤3,4の両方、または、いずれか一方の回転速度を十分に早くすることにより、研磨布に対するガラスディスク7の移動軌跡を、この研磨布の周方向の成分が支配的となっているものとすることが好ましい。
(5)第2研磨工程
次に、主表面の鏡面研磨工程として、第2研磨工程を施す。この第2研磨工程は、主表面を鏡面状に仕上げることを目的とする。この第2研磨工程は、第1研磨工程と同様に、両面研磨装置と、研磨布(軟質発泡樹脂ポリッシャ)とを用いて行うことができ、また、前述のような遊星歯車機構を用いて行うこともできる。
この第2研磨工程においては、研磨布(軟質発泡樹脂ポリッシャ)としては、ガラスディスクに対する摺接面が、平坦、すなわち、溝のない状態であるものを使用する。また、この第2研磨工程における研磨布は、第1研磨工程において使用する研磨布に比較して、軟質の材料からなるものとなっている。
したがって、この第2研磨工程においては、前述の第1研磨工程に比較して、研磨代が少なく、かつ、より高度の鏡面加工が行われる。
この第2研磨工程において使用する研磨剤としては、第1研磨工程で用いる酸化セリウム砥粒に比べて微細なコロイダルシリカ砥粒を用いることが好ましい。このコロイダルシリカ砥粒の粒径は、例えば、0.5μm以下とすることが好ましい。
図3は、研磨液を循環させる装置を示すブロック図である。
この第2研磨工程においては、図3に示すように、コロイダルシリカ砥粒を含む研磨液を循環再利用して遊星歯車機構に供給するとともに、この研磨液の温度を所定の温度以下に制御する。
すなわち、この第2研磨工程において、貯留タンク20に貯留された研磨液21は、ポンプ22により、貯留タンク20より搬送パイプ23を通じて搬送され、フィルタ24を経て、遊星歯車機構25に供給される。この遊星歯車機構25においてガラスディスクの研磨を行った研磨液は、遊星歯車機構25より排出されて、貯留タンク20に戻る。
そして、貯留タンク20には、熱交換手段となるコイル状に巻回された冷却管26が挿入されており、この貯留タンク20に貯蔵された研磨液21中に浸漬されている。この冷却管26内には、冷却液冷却装置27との間で、冷却液が循環し流通している。これら冷却管26及び冷却液冷却装置27により、冷却装置が構成されている。すなわち、冷却液は、冷却液冷却装置27において冷却されて冷却管26内に供給され、冷却管26内において周囲を冷却することにより温度を上昇された後、冷却液冷却装置27に戻る。そして、再び冷却液冷却装置27において冷却されて冷却管26内に供給される。
また、貯留タンク20には、この貯留タンク20に貯蔵された研磨液21の温度を検出する検出手段となる温度センサ28が設けられている。この温度センサ28による検出結果は、この検出結果を表示する表示手段となるコンピュータ装置29に送られる。このコンピュータ装置29は、温度センサ28により検出された貯留タンク20に貯蔵された研磨液21の温度を表示するとともに、この研磨液21の温度に応じて、冷却管26内の冷却液の流量を制御する。すなわち、冷却管26と冷却液冷却装置27との間の流路には、流量制御バルブ30が設けられおり、この流量制御バルブ30は、コンピュータ装置29によって制御される。コンピュータ装置29は、貯留タンク20内の研磨液21の温度が所定温度よりも高い場合には、冷却管26内の冷却液の流量を多くして、研磨液21の温度を下げる。また、コンピュータ装置29は、貯留タンク20内の研磨液21の温度が所定温度よりも低い場合には、冷却管26内の冷却液の流量を少なくして、研磨液21の温度をさらには下げないようにする。
そして、この第2研磨工程においては、研磨液21を遊星歯車機構25内のガラスディスクの表面に供給するときの研磨液21の温度を、雰囲気温度以下とすることが好ましい。さらに、ガラスディスクの表面に供給するときの研磨液21の温度は、20°C以下とすることが好ましい。
あるいは、この第2研磨工程においては、研磨液21の温度を制御することによって、第2研磨工程を終了したときのガラスディスクの表面の温度が雰囲気温度以下となるようにすることが好ましい。さらに、研磨液21の温度を制御することによって、第2研磨工程を終了したときのガラスディスクの表面の温度が30°C以下となるようにすることが好ましい。
(6)第1洗浄工程
第2研磨工程を終えたガラス基板を、中性洗剤(1)、純水(1)、中性洗剤(2)、純水(2)、IPA(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄する。なお、各洗浄槽には、超音波を印加することが好ましい。
(7)化学強化工程
次に、前述の研削及び研磨工程を終えたガラスディスクに化学強化を施す。化学強化は、例えば、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)を混合した化学強化溶液を用意し、この化学強化溶液を400°C程度に加熱し、300°Cに予熱された洗浄済みのガラスディスクを約3時間程度浸漬して行う。この浸漬の際に、ガラスディスクの表面全体が化学強化されるようにするため、複数のガラスディスクが端面で保持されるようにホルダーに収納した状態で行うことが好ましい。
このように、化学強化溶液に浸漬処理することによって、ガラスディスク表層のリチウムイオン、ナトリウムイオンが、化学強化溶液中のナトリウムイオン、カリウムイオンにそれぞれ置換され、ガラスディスクが強化される。
(8)第2洗浄工程
化学強化処理を終えたガラスディスクを、40°C程度に加熱した濃硫酸に浸漬して洗浄を行い、さらに、硫酸洗浄を終えたガラスディスクを、純水(1)、純水(2)、IPA(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄する。なお、各洗浄槽には、超音波を印加することが好ましい。
なお、本発明において使用するガラス基板をなす材料は、前述したものに限定されるわけではない。すなわち、ガラス基板の材質としては、前述したアルミノシリケートガラスの他に、例えば、ソーダライムガラス、ソーダアルミノケイ酸ガラス、アルミノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、石英ガラス、チェーンシリケートガラス、または、結晶化ガラス等のガラスセラミックなどを挙げることができる。
(9)磁気ディスクの製造工程
このようにして作成された磁気ディスク用ガラス基板を用いて、この磁気ディスク用ガラス基板の主表面部上に少なくとも磁性層を形成することにより、ヘッドクラッシュやサーマルアスペリティー障害の防止が図られた磁気ディスクを構成することができる。
磁性層としては、高い異方性磁場(Hk)を備えるCo−Pt系合金磁性層が好ましい。また、磁気ディスク用ガラス基板と磁性層との間には、磁性層の結晶配向性やグレインの均一化、微細化を図る観点から、適宜下地層を形成するようにしてもよい。これら下地層及び磁性層の成膜方法としては、例えば、DCマグネトロンスパッタリング法を用いることができる。
また、磁性層上には、磁性層を保護するための保護層を設けることが好ましい。保護層の材料としては、炭素系保護層を挙げることができる。炭素系保護層としては水素化炭素、窒素化炭素を用いることができる。この保護層の形成には、プラズマCVD法、または、DCマグネトロンスパッタリング法を用いることができる。
さらに、保護層上には、磁気ヘッドからの衝撃を緩和するための潤滑層を形成することが好ましい。潤滑層としては、パーフルオロポリエーテル系潤滑層を挙げることができる。特に、保護層との親和性に優れる水酸基を具備するアルコール変性パーフルオロポリエーテル潤滑層が好ましい。この潤滑層は、ディップ法を用いて形成することができる。
以下、本発明の実施例について、詳細に説明する。
〔実施例〕
この実施例においては、以下の工程を経て磁気ディスク用ガラス基板を製造した。
(1)形状加工工程
溶融させたアルミノシリケートガラスをプレス加工によりディスク状に成型し、ガラスディスクを得た。なお、アルミノシリケートガラスとしては、SiOを58乃至75重量%、Alを5乃至23重量%、LiOを3乃至10重量%、NaOを4乃至13重量%を主成分として含有する化学強化用ガラスを使用した。
次いで、砥石を用いて研削することによりガラスディスクの中心部に円孔を形成するとともに、外周側端面及び内周側端面に所定の面取り加工を施した。
(2)研削工程
次に、得られたガラスディスクの主表面を研削加工した。研削加工では、両面研削装置として遊星歯車機構を用いて、粒度#400のアルミナ砥粒を含む研削液を用いて加工を行い、ガラスディスクの寸法精度と形状精度を所定とした。遊星歯車機構の上下定盤は、球状黒鉛含有鋳鉄からなるものを使用した。
得られたガラスディスクの内径は20mm、外径は65mm、板厚は0.635mmであり、2.5インチ型磁気ディスク用ガラス基板の所定寸法であることを確認した。
ガラスディスクの表面形状を観察したところ、主表面の表面粗さはRmaxで2μm、Raで0.3μm程度であった。端面の表面粗さを観察したところ、側面部及び面取り面ともにRmaxで4μm、Raで0.5μmであった。
(3)端面部分鏡面研磨工程
まず、ガラスディスクの外周側端面について、ブラシ研磨方法により鏡面研磨を行った。このとき、研磨砥粒としては酸化セリウム砥粒を含むスラリー(遊離砥粒)を用いた。次に内周側端面についても、ブラシ研磨方法により鏡面研磨を行った。ガラスディスクの外周側端面の表面粗さをRmaxで1μm、Raで0.3μm程度に研磨した。そして、端面部分鏡面研磨を終えたガラスディスクを水洗浄した。
(4)精研削工程
次に、砥粒の粒度を#1000に変え、ガラスディスクの表面を研削することにより、平坦度3μm、表面粗さRmaxを2μm程度、Raを0.2μm程度とした。なお、Rmax、Raは、原子間力顕微鏡(AFM)(デジタルインスツルメンツ社製ナノスコープ)にて測定、平坦度は、平坦度測定装置で測定したもので、基板表面の最も高い部分と最も低い部分との上下方向(表面に垂直な方向)の距離(高低差)である。
精研削工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、水の各洗浄層に順次浸漬して洗浄した。
(5)第1研磨工程
次に、主表面研磨工程として、第1研磨工程を施した。この第1研磨工程においては、研磨布(硬質樹脂ポリッシャの研磨パッド)を用いて、遊星歯車機構により主表面研磨を行った。研磨剤としては、酸化セリウム砥粒(平均粒径:1.5μm)及び水からなるものを用いた。この第1研磨工程における除去量(研磨代)は、35μm乃至45μm程度である。
第1研磨工程を終えたガラス基板を、純水(1)、中性洗剤、純水(2)、IPA(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。
(6)第2研磨工程
次に、主表面の鏡面研磨工程として、第2研磨工程を施した。この第2研磨工程においては、研磨布(軟質発泡樹脂ポリッシャ)を用いて、遊星歯車機構により主表面の鏡面研磨を行った。研磨剤としては、第1研磨工程で用いた酸化セリウム砥粒に比べ微細なコロイダルシリカ砥粒を用いた。
研磨条件としては、研磨液として、平均粒径0.01μm乃至0.1μmのコロイダルシリカ砥粒を5wt%乃至32wt%含有するものを用いた。遊星歯車機構における荷重は、30g/cm乃至120g/cmで、研磨時間は、5分乃至40分である。除去量(研磨代)は、0.5μm乃至8μmとした。
そして、この第2研磨工程では、前述したように、ガラスディスクに供給される研磨液の温度を、20°C以下となるように制御した。
(7)第1洗浄工程
第2研磨工程を終えたガラス基板を、濃度5wt%乃至7wt%のKOH水溶液に浸漬して、アルカリ洗浄を行った。なお、洗浄は超音波を印加して行った。さらに、中性洗剤、純水(1)、純水(2)、IPA(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。
(8)化学強化工程
次に、前述の研削及び研磨工程を終えたガラス基板に化学強化を施した。化学強化は、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)を混合した化学強化溶液を用意し、この化学強化溶液を375°Cに加熱し、300°Cに予熱された洗浄済みのガラス基板を約3時間浸漬して行った。この浸漬の際に、ガラス基板の表面全体が化学強化されるようにするため、複数のガラス基板が端面で保持されるようにホルダーに収納した状態で行った。
このように、化学強化溶液に浸漬処理することによって、ガラス基板表層のリチウムイオン、ナトリウムイオンが、化学強化溶液中のナトリウムイオン、カリウムイオンにそれぞれ置換され、ガラス基板が強化される。
ガラス基板の表層に形成された圧縮応力層の厚さは、約100乃至200μmであった。
化学強化を終えたガラス基板を、20°Cの水槽に浸漬して急冷し、約10分間維持した。
(9)第2洗浄工程
化学強化処理を終えたガラス基板を、約40°Cに加熱した濃硫酸に浸漬して洗浄を行った。さらに、硫酸洗浄を終えたガラス基板を、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。なお、各洗浄槽には超音波を印加した。
前述の工程を経て得られた磁気ディスク用ガラス基板の円孔の内周側端面の表面粗さは、面取り面でRmax0.4μm、Ra0.04μm、側面部でRmax0.4μm、Ra0.05μmであった。外周端面における表面粗さRaは、面取り面で0.04μm、側面部で、0.07μmであった。このように、内周側端面は、外周側端面と同様に、鏡面状に仕上がっていることを確認した。
また、ガラス基板の主表面部の表面粗さRaは、0.5nm(AFMで測定)であった。電子顕微鏡(4000倍)で端面表面を観察したところ、側面部及び面取り面は鏡面状態であった。また、円孔の内周側端面である側面部及び面取り面に異物やクラックは認められず、ガラス基板の表面についても、異物やサーマルアスペリティの原因となるパーティクルは認められなかった。
(10)成膜工程
次に、以下の工程を経て、磁気ディスクを製造した。
前述のようにして得た磁気ディスク用ガラス基板の両主表面に、静止対向型のDCマグネトロンスパッタリング装置を用いて、Al−Ru合金第1下地層、Cr−Mo合金第2下地層、Co−Cr−Pt−B合金磁性層、水素化炭素保護層を順次成膜した。次にアルコール変性パーフロロポリエーテル潤滑層をディップ法で成膜した。この様にして磁気ディスクを得た。
〔比較例〕
この比較例においては、第2研磨工程において、研磨液の冷却を行わないようにした。そして、他の工程については前述の実施例と同様として、磁気ディスク用ガラス基板を作成した。また、この磁気ディスク用ガラス基板を用いて、前述の実施例と同様の工程により、磁気ディスクを作成した。
〔各実施例と各比較例との対比〕
(磁気ディスク用ガラス基板としての比較)
図4は、第2研磨工程における研磨液の冷却の有無と凸欠陥の検出数との関係を示すグラフである。
実施例及び比較例において作製した磁気ディスク用ガラス基板を光学式欠陥検査装置にて検査を実施したところ、図4に示すように、実施例(研磨液の冷却あり)の磁気ディスク用ガラス基板は、比較例(研磨液の冷却なし)の磁気ディスク用ガラス基板と比較して、凸欠陥の検出数が低いという結果を得た。
また、ここで検出された既知の座標位置にある欠陥を分析したところ、比較例のガラス基板の表面からは、シリコン(Si)元素及び酸素(O)元素が検出されたのに対し、実施例のガラス基板からは、シリコン元素は検出されなかった。このシリコン元素は、コロイダルシリカ砥粒の残滓と思われ、比較例のガラス基板の表面に存在する凸欠陥は、コロイダルシリカ砥粒の残滓であると思われる。
(磁気ディスクとしての比較)
実施例の磁気ディスク用ガラス基板を用いた磁気ディスクについて、異物により磁性層等の膜に欠陥が発生していないことを確認した。また、グライドテストを実施したところ、ヒット(ヘッドが磁気ディスク表面の突起にかすること)やクラッシュ(ヘッドが磁気ディスク表面の突起に衝突すること)は認められなかった。さらに、磁気抵抗型ヘッドで再生試験を行ったところ、サーマルアスペリティ障害による再生の誤動作は認められなかった。
比較例の磁気ディスク用ガラス基板を用いた磁気ディスクについて、異物により磁性層等の膜に欠陥が発生していないことを確認した。また、グライドテストを実施したところ、ヒット(ヘッドが磁気ディスク表面の突起にかすること)が生ずる場合が見られた。
次に、実施例及び比較例において得られた磁気ディスクのについてのロードアンロード(LUL)耐久試験を行った。すなわち、得られた磁気ディスクをハードディスクドライブに搭載して連続してロードアンロード動作を繰り返し行った。その結果は、実施例については、ロードアンロード耐久性として、100台中100台において、60万回以上のロードアンロード動作に耐久することができ、充分な耐久性となっていることが確認された。
これに対し、比較例については、100台中45台において、60万回未満のロードアンロード動作においてクラッシュ障害を生じ、充分な耐久性が実現されていないことが確認された。
したがって、本発明は、ロードアンロード(LUL)方式で記録再生されるハードディスクドライブに搭載される磁気ディスク、あるいは、この磁気ディスク用のガラス基板としても好適であることが確認された。また、ロードアンロード方式のハードディスクドライブでは、コンタクトスタートストップ(CSS)方式のハードディスクドライブに比ペて、表面が平坦平滑な磁気ディスクを用いる必要があるが、本発明に係る磁気ディスクは、例えば、タッチダウンハイトが4nm、あるいは、それ以下の磁気ディスクとすることができるので、ロードアンロード方式のハードディスクドライブに好ましく搭載することができる。
本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法によって製造される磁気ディスク用ガラス基板の構成を示す斜視図である。 前記磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において使用する両面研削装置となる遊星歯車機構の構成を示す斜視図である。 前記磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において使用する研磨液を循環させる装置を示すブロック図である。 前記磁気ディスク用ガラス基板の製造方法の第2研磨工程における研磨液の冷却の有無と凸欠陥の検出数との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 磁気ディスク用ガラス基板
2 中心孔
3,4 定盤
7 ガラスディスク
11 太陽ギヤ
12 内歯ギヤ
13 キャリア
14 歯部
15 透孔部
20 貯留タンク
21 研磨液
22 ポンプ
23 搬送パイプ
24 フィルタ
25 遊星歯車機構
26 冷却管
27 冷却液冷却装置
28 温度センサ
29 コンピュータ装置
30 流量制御バルブ

Claims (10)

  1. 円盤状のガラスディスクの表面を研削した後に、研磨砥粒を含む研磨液を用いて前記ガラスディスクの表面を研磨する研磨工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
    前記研磨液を前記ガラスディスクの表面に供給するときの当該研磨液の温度を、雰囲気温度以下とする
    ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  2. 円盤状のガラスディスクの表面を研削した後に、研磨砥粒を含む研磨液を用いて前記ガラスディスクの表面を研磨する研磨工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
    前記研磨液を前記ガラスディスクの表面に供給するときの当該研磨液の温度を、20°C以下とする
    ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  3. 円盤状のガラスディスクの表面を研削した後に、研磨砥粒を含む研磨液を用いて前記ガラスディスクの表面を研磨する研磨工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
    前記研磨工程を終了したときの前記ガラスディスクの表面の温度を、雰囲気温度以下とする
    ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  4. 円盤状のガラスディスクの表面を研削した後に、研磨砥粒を含む研磨液を用いて前記ガラスディスクの表面を研磨する研磨工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
    前記研磨工程を終了したときの前記ガラスディスクの表面の温度を、30°C以下とする
    ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  5. 前記研磨液を貯留タンクと前記ガラスディスクの表面との間を循環させ、この循環経路上において、熱交換手段によって当該研磨液を冷却する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  6. 前記熱交換手段として、内部に冷却液が流通されコイル状に巻回された冷却管を有する冷却装置を用いる
    ことを特徴とする請求項5記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  7. 前記冷却装置として、前記冷却管内を流通する冷却液の温度及び流量並びに前記研磨液の温度を検出する検出手段と、この検出手段による検出結果を表示する表示手段とを備えたものを用いる
    ことを特徴とする請求項6記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  8. 前記冷却装置として、前記検出手段による前記冷却液の温度及び前記研磨液の温度の検出結果に基づいて前記冷却液の前記冷却管内の流量を制御する機能を有するものを用いる
    ことを特徴とする請求項7記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  9. 前記研磨液として、前記研磨砥粒としてコロイダルシリカ砥粒を含むものを使用する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか一に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法によって製造された磁気ディスク用ガラス基板の主表面上に、少なくとも磁性層を形成する
    ことを特徴とする磁気ディスクの製造方法。
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