JP2009175668A - レジスト処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(1)酸に不安定な基を有し、アルカリ水溶液に不溶・難溶、酸と作用した後可溶となる樹脂(A)、光酸発生剤(B)、架橋剤(C)及び特定のアルキルアンモニウム又はアルキルアミン化合物を含む第1のレジスト組成物を基体上に塗布・乾燥して第1のレジスト膜を得、これをプリベークし、露光処理し、ポストエクスポージャーベークし、現像して第1のレジストパターンを得、これをハードベークし、この上に第2のレジスト組成物を塗布し、乾燥して第2のレジスト膜を得、これをプリベークし、露光処理し、ポストエクスポージャーベークし、現像して第2のレジストパターンを得る工程を含むレジスト処理方法。
【選択図】なし
Description
(2)第1のレジスト膜をプリベークする工程、
(3)第1のレジスト膜を露光処理する工程、
(4)第1のレジスト膜をポストエクスポージャーベークする工程、
(5)第1のアルカリ現像液で現像して第1のレジストパターンを得る工程、
(6)第1のレジストパターンをハードベークする工程、
(7)第1のレジストパターンの上に、第2のレジスト組成物を塗布し、乾燥して第2のレジスト膜を得る工程、
(8)第2のレジスト膜をプリベークする工程、
(9)第2のレジスト膜を露光処理する工程、
(10)第2のレジスト膜をポストエクスポージャーベークする工程、及び、
(11)第2のアルカリ現像液で現像して第2のレジストパターンを得る工程、
(式中、R61〜R64は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の飽和炭化水素基である。
R71〜R73は、それぞれ独立に、置換されていてもよい炭素数1〜12の1価の飽和炭化水素基を表すか、R71〜R73のうちいずれか2つが互いに結合して炭素数2〜12の複素環基を形成してもよい。置換基は、水酸基、炭素数1〜8のアルコキシ基及び炭素数1〜6のアルキルオキシアルコキシ基から選択される少なくとも1つである。)
を含むことを特徴とする。
また、架橋剤(C)の含有量は、樹脂100質量部に対して、0.5〜30質量部であることが好ましい。
さらに、樹脂(A)の酸に不安定な基は、エーテル結合のα位が4級炭素原子であるアルキルエステル又はラクトン環を有する基、あるいはカルボン酸エステルを有する基であることが好ましい。
また、光酸発生剤(B)は、式(I)で表される化合物であることが好ましい。
[式(I)中、Ra1及びRa2は、同一又は異なって、炭素数1〜30の直鎖状、分枝状又は環状の炭化水素基、5〜9の酸素原子を含む複素環基、あるいは基−Ra1’−O−Ra2’を表す(ここで、Ra1’及びRa2’は、同一又は異なって、炭素数1〜29の直鎖状、分枝状又は環状の炭化水素基、5〜9の酸素原子を含む複素環基である)。置換基Ra1、Ra2、Ra1’及びRa2’は、オキソ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜4のペルフルオロアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基、水酸基又はシアノ基からなる群から選択される1以上で置換されていてもよい。A+は有機対イオンを表す。Y1、Y2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。gは0又は1の整数を表す。]
(式(V)および式(VI)中、環Eは炭素数3〜30の環式炭化水素基を表し、環Eは炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜4のペルフルオロアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基、水酸基又はシアノ基で置換基されていてもよい。Z’は単結合又は炭素数1〜4のアルキレン基を表す。A+、Y1、Y2は上記と同義である。)
(式中、P1〜P5、P10〜P21は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。P6、P7は、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基であるか、P6とP7とが結合して、炭素数3〜12の2価の炭化水素基を表す。P8は水素原子を表し、P9は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基又は置換されていてもよい芳香族基を表すか、P8とP9とが結合して、炭素数3〜12の2価の炭化水素基を表す。Dは、硫黄原子又は酸素原子を表す。mは、0又は1、rは1〜3の整数を表す。)
さらに熱酸発生剤(D)を含有することが好ましい。
例えば、エーテル結合のα位が4級炭素原子であるアルキルエステルを有する基、エーテル結合のα位が4級炭素原子であるラクトン環を有する基、アセタール型エステル及び脂環式エステル等のカルボン酸エステルを有する基等が挙げられる。なかでも、後述する光酸発生剤(B)から発生する酸の作用により、カルボキシル基を与えるものが好ましい。ここで、4級炭素原子とは、水素原子以外の置換基と結合しており、水素とは結合していない炭素原子を意味する。特に、酸に不安定な基としては、エーテル結合のα位の炭素原子が3つの炭素原子と結合した4級炭素原子であることが好ましい。
メトキシメチルエステル、エトキシメチルエステル、1−エトキシエチルエステル、1−イソブトキシエチルエステル、1−イソプロポキシエチルエステル、1−エトキシプロピルエステル、1−(2−メトキシエトキシ)エチルエステル、1−(2−アセトキシエトキシ)エチルエステル、1−〔2−(1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチルエステル、1−〔2−(1−アダマンタンカルボニルオキシ)エトキシ〕エチルエステル、テトラヒドロ−2−フリルエステル及びテトラヒドロ−2−ピラニルエステル等のアセタール型又はラクトン環含有エステル;
イソボルニルエステル及び1−アルキルシクロアルキルエステル、2−アルキル−2−アダマンチルエステル、1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルエステル等のエーテル結合のα位が4級炭素原子である脂環式エステル等が挙げられる。
ここで用いられるモノマーとしては、酸に不安定な基として、脂環式構造、特に橋かけ構造等の嵩高い基を含むモノマー(例えば、2−アルキル−2−アダマンチル基、1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル基等)が、得られるレジストの解像度が優れる傾向があることから好ましい。嵩高い基を含むモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−アルキル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルとしては、例えば、アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−イソプロピル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−イソプロピル−2−アダマンチル、アクリル酸2−n−ブチル−2−アダマンチル等が挙げられる。
これらの中でも(メタ)アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル又は(メタ)アクリル酸2−イソプロピル−2−アダマンチルを用いた場合、得られるレジストの感度が優れ耐熱性にも優れる傾向があることから好ましい。
(式(c)中、R5及び/又はR6は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、カルボキシル基、シアノ基もしくは−COOU(Uはアルコール残基である)を表すか、あるいは、R5及びR6が結合して、−C(=O)OC(=O)−で示されるカルボン酸無水物残基を表す。)
水酸基が結合したアルキル基、つまり、ヒドロキシルアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、例えば、炭素数3〜30程度のものが挙げられ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロデシル、シクロヘキセニル、ビシクロブチル、ビシクロヘキシル、ビシクロオクチル、2−ノルボルニル等が挙げられる。
なお、本明細書では、いずれの化学式においても、炭素数によって異なるが、特に断りのない限り、アルキル基等の上述した基については、上記と同様のものが例示される。また、直鎖又は分岐の双方をとることができる基は、そのいずれをも含む(以下同じ)。
2−ノルボルネン、
2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−ヒドロキシ−1−エチル、
5−ノルボルネン−2−メタノール、
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物。
ノルボルネン構造と酸に不安定な基とを含むモノマーとしては、例えば、5−ノルボルネン−2−カルボン酸−t−ブチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−シクロヘキシル−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチルシクロヘキシル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−メチル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−エチル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−メチルシクロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチル−1−(4−オキソシクロヘキシル)エチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチル等が例示される。
そして、酸に不安定な基を有するモノマーに由来する構造単位として、特に、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルに由来する構造単位を含む場合は、この構造単位が樹脂を構成する全構造単位のうち15モル%以上とすることにより、樹脂が脂環基を有するために頑丈な構造となり、与えるレジストのドライエッチング耐性の面で有利である。
さらに、用いられるモノマーとしてはオレフィン性二重結合が同じでも酸に不安定な基が異なるモノマーを併用してもよいし、酸に不安定な基が同じでもオレフィン性二重結合が異なるモノマーを併用してもよいし、酸に不安定な基とオレフィン性二重結合との組合せが異なるモノマーを併用してもよい。
例えば、光酸発生剤(B)として、式(I)で表される化合物が挙げられる。
[式(I)中、Ra1及びRa2は、同一又は異なって、炭素数1〜30の直鎖状、分枝状又は環状の炭化水素基、5〜9の酸素原子を含む複素環基、あるいは基−Ra1’−O−Ra2’を表す(ここで、Ra1’及びRa2’は、同一又は異なって、炭素数1〜29の直鎖状、分枝状又は環状の炭化水素基、5〜9の酸素原子を含む複素環基である)。置換基Ra1、Ra2、Ra1’及びRa2’は、オキソ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜4のペルフルオロアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基、水酸基又はシアノ基からなる群から選択される1以上で置換されていてもよい。A+は有機対イオンを表す。Y1、Y2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。gは0又は1の整数を表す。]
環式炭化水素基としては、脂環式、芳香族基、単環式、2環式以上の縮合環式、橋かけ環式、複数の環式炭化水素が炭素原子を介して又は介さないで連結したもの、アリール基又はアラルキル基等が挙げられる。
具体的には、炭素数4〜8のシクロアルキル及びノルボルニル等、上述した脂環式炭化水素基に加えて、フェニル、インデニル、ナフチル、アダマンチル、ノルボルネニル、トリル、ベンジル等が挙げられる。
酸素原子を含む複素環基としては、以下のものが例示される。
アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、ヘキトキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ基等が挙げられる。
ペルフルオロアルキルとしては、トリフルオロメチル、ペルフルオロエチル、ペルフルオロブロピル、ペルフルオロブチル等が挙げられる。
(式(V)および式(VI)中、環Eは炭素数3〜30の環式炭化水素基を表し、環Eは炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜4のペルフルオロアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基、水酸基又はシアノ基で置換基されていてもよい。Z’は単結合又は炭素数1〜4のアルキレン基を表す。A+、Y1、Y2は上記と同義である。)
アルキレン基としては、以下に示す(Y−1)〜(Y−12)が例示される。
[式中、Y1、Y2は、それぞれ独立して、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、Xは−OH又は−Y−OHを表し(ここで、Yは、炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキレン基である)、nは1〜9の整数を表し、A+は上記と同義である。]
また、nとしては、1〜2が好ましい。
Yとしては、例えば、次の(Y−1)〜(Y−12)等が挙げられ、なかでも(Y−1)及び(Y−2)が、製造が容易であることから好ましい。
A+ −O3S−Rb (VII)
(式中、Rbは炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基又はペルフルオロアルキル基を表し、A+は上記と同義である。)
Rbとしては、特に、炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基が好ましい。
式(VII)のアニオンの具体的な例としては、例えば、トリフルオロメタンスルホネート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ヘプタフルオロプロパンスルホネート、パーフルオロブタンスルホネート等のイオンが挙げられる。
(式(VIII)中、Pa〜Pcは、それぞれ独立して、直鎖又は分岐の炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数3〜30の環式炭化水素基を表す。Pa〜Pcがアルキル基である場合には、水酸基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜12の環式炭化水素基、エーテル基、エステル基、カルボニル基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜4のアルキル基置換アミノ基、アミド基の1以上を置換基として含んでいてもよく、Pa〜Pcが環式炭化水素基である場合には、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基、エーテル基、エステル基、カルボニル基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜4のアルキル基置換アミノ基、アミド基の一つ以上を置換基として含んでいてもよい。)
式(IIa)中、P1〜P3は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、エーテル基、エステル基、カルボニル基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基が置換していてもよいアミノ基、アミド基を表す。
アルキル基及びアルコキシ基としては、上記と同様のものが挙げられる。
式(IIe)中、P22〜P24は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を表し、アルキル基は、直鎖でも分岐していてもよい。
式(IIb)中、P4、P5は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基等が挙げられる。
また、P6とP7とが結合して、炭素数3〜12の2価の炭化水素基であってもよい。2価の炭化水素基に含まれる炭素原子は、任意に、カルボニル基、酸素原子、硫黄原子に置換されていてもよい。
2価の炭化水素基としては、飽和、不飽和、鎖式、環式炭化水素のいずれでもよいが、なかでも、鎖式飽和炭化水素基、特に、アルキレン基等が好ましい。アルキレン基としては、例えば、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等が挙げられる。
アルキル基、シクロアルキル基、2価の炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族基としては、炭素数6〜20のものが好ましく、例えば、アリール基及びアラルキル基が好ましく、具体的には、フェニル、トリル、キシリル、ビフェニル、ナフチル、ベンジル、フェネチル、アントラセニル基等が挙げられる。なかでも、フェニル基、ベンジル基が好ましい。芳香族基に置換されていてもよい基としては、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基等が挙げられる。
(式中、rは1〜3の整数である。)
式(IV)中、rは、特に、1〜2であることが好ましく、2であることが最も好ましい。
水酸基の結合位置は、特に限定されないが、容易に入手可能で低価格であることから、4位の位置であることが好ましい。
(式中、P6〜P9及びP22〜P24、Y1、Y2は上記と同義、P25〜P27は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
(式中、Z’及びEは上記と同義、Mは、Li、Na、K又はAgを表す。)
式(3)で表されるオニウム塩とを、
A+ Z− (3)
(式中、A+は、上記と同義、ZはF、Cl、Br、I、BF4、AsF6、SbF6、PF6、又はClO4を表す。)
それぞれ、例えば、アセトニトリル、水、メタノール等の不活性溶媒中にて、0℃〜150℃程度の温度範囲、好ましくは0℃〜100℃程度の温度範囲にて攪拌して反応させる方法等が挙げられる。
(式(4)および式(5)中、E及びZ’は上記と同義。)
で表されるアルコールと、式(6)
M+ −O3SCF2COOH (6)
(式(6)中、Mは、上記と同義。)
で表されるカルボン酸とを、それぞれエステル化反応させる方法が挙げられる。
式(7)
FO2SCF2COOH (7)
で表されるカルボン酸とを、それぞれエステル化反応した後、MOH(Mは、上記と同義)で加水分解して式(1)または式(2)で表される塩を得る方法もある。
また、エステル化反応は、ディーンスターク装置を用いるなどして、脱水しながら実施すると、反応時間が短縮化される傾向があることから好ましい。
このような還元反応は、例えば、水、アルコール、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジグライム、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、1,2−ジメトキシエタン、ベンゼンなどの溶媒中にて、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素亜鉛、トリ第二ブチル水素化ホウ素リチウム、ボランなどの水素化ホウ素化合物、リチウムトリt−ブトキシアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニウムヒドリドなどの水素化アルミニウム化合物、Et3SiH、Ph2SiH2などの有機水素化ケイ素化合物、Bu3SnHなどの有機水素化スズ化合物等の還元剤を用いて行うことができる。−80℃〜100℃程度の温度範囲、好ましくは、−10℃〜60℃程度の温度範囲で攪拌して反応させることができる。
(B1)としては、カチオンに水酸基を有し、露光により酸を発生させるものであれば特に限定されない。このようなカチオンとしては、例えば、上述した式(IV)で表されるものが挙げられる。
(B1)におけるアニオンは、特に限定されず、例えば、オニウム塩系酸発生剤のアニオンとして知られているものを適宜用いることができる。
例えば、一般式(X−1)で表されるアニオン、一般式(X−2)、(X−3)又は(X−4)で表されるアニオン等を用いることができる。
(式中、R7は、直鎖、分岐鎖もしくは環状のアルキル基又はフッ素化アルキル基を表す。Xaは、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数2〜6のアルキレン基を表し;Ya、Zaは、それぞれ独立に、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10のアルキル基を表す。R10は置換もしくは非置換の炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又は置換もしくは非置換の炭素数6〜14のアリール基を示す。)
環状のアルキル基としてのR7は、炭素数4〜15、さらに4〜12、炭素数4〜10、5〜10、6〜10であることがより好ましい。
フッ素化アルキル基としては、炭素数1〜10であることが好ましく、炭素数1〜8であることがさらに好ましく、炭素数1〜4であることが最も好ましい。
また、フッ化アルキル基のフッ素化率(フッ素化前のアルキル基中の全水素原子数に対する、フッ素化により置換したフッ素原子の数の割合、以下同様。)は、好ましくは10〜100%、さらに好ましくは50〜100%であり、特に水素原子をすべてフッ素原子で置換したものが、酸の強度が強くなるので好ましい。
R7としては、直鎖もしくは環状のアルキル基又はフッ素化アルキル基であることがより好ましい。
一般式(X−3)において、Ya、Zaは、それぞれ独立に、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基であり、アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜10であり、より好ましくは炭素数1〜7、最も好ましくは炭素数1〜3である。
Xaのアルキレン基の炭素数又はYa、Zaのアルキル基の炭素数は、上記炭素数の範囲内において、レジスト溶媒への溶解性も良好である等の理由により、小さいほど好ましい。
アルキル基及びアリール基に置換してもよい置換基としては、例えば、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基、エーテル基、エステル基、カルボニル基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜4のアルキル基置換アミノ基、アミド基の1つ以上を置換基等が挙げられる。
なお、(B1)のアニオンとして、式(I)等においてA+で表されたアニオンと組み合わせてもよい。
このような酸発生剤としては、ヨードニウム塩やスルホニウム塩等のオニウム塩系酸発生剤、オキシムスルホネート系酸発生剤、ビスアルキル又はビスアリールスルホニルジアゾメタン類、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類等のジアゾメタン系酸発生剤、ニトロベンジルスルホネート系酸発生剤、イミノスルホネート系酸発生剤、ジスルホン系酸発生剤等多種のものが挙げられる。
(式中、R51は、直鎖、分岐鎖もしくは環状のアルキル基、又は直鎖、分岐鎖もしくは環状のフッ素化アルキル基を表し;R52は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のハロゲン化アルキル基、又は直鎖もしくは分岐鎖状のアルコキシ基であり;R53は置換基を有していてもよいアリール基であり;tは1〜3の整数である。)
R51としては、直鎖状のアルキル基又はフッ素化アルキル基であることが最も好ましい。
R52において、アルキル基は、直鎖又は分岐鎖状であり、その炭素数は好ましくは1〜5、特に1〜4、さらには1〜3であることが好ましい。
R52において、ハロゲン化アルキル基は、アルキル基中の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子で置換された基である。ここでのアルキル基及び置換するハロゲン原子は、上記と同様のものが挙げられる。ハロゲン化アルキル基において、水素原子の全個数の50〜100%がハロゲン原子で置換されていることが好ましく、全て置換されていることがより好ましい。
R52において、アルコキシ基としては、直鎖状又は分岐鎖状であり、その炭素数は好ましくは1〜5、特に1〜4、さらには1〜3であることが好ましい。
R52は、これらのなかでも水素原子が好ましい。
アリール基における置換基としては、水酸基、低級アルキル基(直鎖又は分岐鎖状であり、例えば、炭素数1〜6、より好ましくは炭素数1〜4、特にメチル基が好ましい)、低級アルコキシ基等を挙げることができる。
R53のアリール基としては、置換基を有しないものがより好ましい。
tは1〜3の整数であり、2又は3であることが好ましく、特に3であることが望ましい。
R21〜R23のアリール基としては、例えば、炭素数6〜20のアリール基であって、このアリール基は、その水素原子の一部又は全部がアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等で置換されていてもよい。アリール基としては、安価に合成可能なことから、炭素数6〜10のアリール基が好ましい。具体的には、フェニル基、ナフチル基が挙げられる。
アリール基の水素原子が置換されていてもよいアルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基であることが最も好ましい。
アリール基の水素原子が置換されていてもよいハロゲン原子としては、フッ素原子であることが好ましい。
R21〜R23のアルキル基としては、例えば、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基等が挙げられる。解像性に優れる点から、炭素数1〜5であることが好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ノニル基、デカニル基等が挙げられ、解像性に優れ、また安価に合成可能なことから好ましいものとして、メチル基を挙げることができる。
これらの中で、R21〜R23は、それぞれ、フェニル基又はナフチル基であることが最も好ましい。
R24は、上記R7と同様のものが例示される。
これらの中で、R25〜R26はすべてフェニル基であることが最も好ましい。
ジフェニルヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブタンスルホネート、
トリフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネート又はそのノナフルオロブタンスルホネート、
トリ(4−メチルフェニル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネート又はそのノナフルオロブタンスルホネート、
ジメチル(4−ヒドロキシナフチル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネート又はそのノナフルオロブタンスルホネート、
モノフェニルジメチルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネート又はそのノナフルオロブタンスルホネート、
ジフェニルモノメチルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネート又はそのノナフルオロブタンスルホネート、
(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネート又はそのノナフルオロブタンスルホネート、
(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネート又はそのノナフルオロブタンスルホネート、
トリ(4−tert−ブチル)フェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネート又はそのノナフルオロブタンスルホネート、
ジフェニル(1−(4−メトキシ)ナフチル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネート又はそのノナフルオロブタンスルホネート、
ジ(1−ナフチル)フェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネート又はそのノナフルオロブタンスルホネート、
1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムのパーフルオロオクランスルホネート、その2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、
N−ノナフルオロブタンスルホニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド等が挙げられる。
また、これらのオニウム塩のアニオンがメタンスルホネート、n−プロパンスルホネート、n−ブタンスルホネート、n−オクタンスルホネートに置き換えたオニウム塩も用いることができる。
式中、R31、R32はそれぞれ独立に有機基を表す。
R31の有機基としては、直鎖、分岐又は環状のアルキル基又はアリール基が好ましい。これらのアルキル基、アリール基は置換基を有していてもよい。この置換基としては、特に制限はなく、例えば、フッ素原子、炭素数1〜6の直鎖、分岐又は環状のアルキル基等が挙げられる。
アルキル基としては、炭素数1〜20が好ましく、炭素数1〜10がより好ましく、炭素数1〜8がさらに好ましく、炭素数1〜6が特に好ましく、炭素数1〜4が最も好ましい。アルキル基としては、特に、部分的又は完全にハロゲン化されたアルキル基(以下、ハロゲン化アルキル基ということがある)が好ましい。なお、部分的にハロゲン化されたアルキル基とは、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味し、完全にハロゲン化されたアルキル基とは、水素原子の全部がハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味する。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、特にフッ素原子が好ましい。すなわち、ハロゲン化アルキル基は、フッ素化アルキル基であることが好ましい。
アリール基は、炭素数4〜20が好ましく、炭素数4〜10がより好ましく、炭素数6〜10が最も好ましい。アリール基としては、特に、部分的又は完全にハロゲン化されたアリール基が好ましい。
R31としては、特に、置換基を有さない炭素数1〜4のアルキル基、又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基が好ましい。
R32としては、特に、シアノ基、置換基を有さない炭素数1〜8のアルキル基、又は炭素数1〜8のフッ素化アルキル基が好ましい。
式(XVII)中、R33は、シアノ基、置換基を有さないアルキル基又はハロゲン化アルキル基である。R34はアリール基である。R35は置換基を有さないアルキル基又はハロゲン化アルキル基である。
式(XVIII)中、R36はシアノ基、置換基を有さないアルキル基又はハロゲン化アルキル基である。R37は2又は3価の芳香族炭化水素基である。R38は置換基を有さないアルキル基又はハロゲン化アルキル基である。wは2又は3、好ましくは2である。
R33としては、ハロゲン化アルキル基が好ましく、フッ素化アルキル基がより好ましい。
R33におけるフッ素化アルキル基は、アルキル基の水素原子が50%以上フッ素化されていることが好ましく、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%以上フッ素化されていることが好ましい。最も好ましくは、水素原子が100%フッ素置換された完全フッ素化アルキル基である。発生する酸の強度が高まるためである。
R34のアリール基は、炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基等の置換基を有していてもよい。この置換基におけるアルキル基又はハロゲン化アルキル基は、炭素数が1〜8であることが好ましく、炭素数1〜4がさらに好ましい。また、このハロゲン化アルキル基は、フッ素化アルキル基であることが好ましい。
R35の置換基を有さないアルキル基又はハロゲン化アルキル基は、上述したR33と同様のものが例示される。
R37の2又は3価の芳香族炭化水素基としては、上記R34のアリール基からさらに1又は2個の水素原子を除いた基が挙げられる。
R38の置換基を有さないアルキル基又はハロゲン化アルキル基としては、上記R35と同様のものが挙げられる。
また、好適なものとして以下のものを例示することができる。
また、特開平11−035551号公報、特開平11−035552号公報、特開平11−035573号公報に開示されているジアゾメタン系酸発生剤も好適に用いることができる。
ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類としては、例えば、特開平11−322707号公報に開示されている、1,3−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン、1,4−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ブタン、1,6−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン、1,10−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン、1,2−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)エタン、1,3−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン、1,6−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン、1,10−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン等を挙げることができる。
本発明においては、光酸発生剤は、いずれも単独で又は2種以上混合して用いることができる。
本発明で用いられるレジスト組成物は、その全固形分量を基準に、樹脂(A)を70〜99.9重量%程度、光酸発生剤を0.1〜30重量%程度、0.1〜20重量%程度、さらに1〜10重量%程度の範囲で含有することが好ましい。この範囲とすることにより、パターン形成が充分に行うことができるとともに、均一な溶液が得られ、保存安定性が良好となる。
具体的には、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、尿素、エチレン尿素、プロピレン尿素、グリコールウリル等のアミノ基含有化合物に、ホルムアルデヒド又はホルムアルデヒドと低級アルコールとを反応させ、アミノ基の水素原子をヒドロキシメチル基又は低級アルコキシメチル基で置換した化合物;エチレンオキシド構造部分を2つ以上有する脂肪族炭化水素等が挙げられる。これらのうち、特に、尿素を用いたものを尿素系架橋剤、エチレン尿素及びプロピレン尿素等のアルキレン尿素を用いたものをアルキレン尿素系架橋剤、グリコールウリルを用いたものをグリコールウリル系架橋剤と称し、なかでも、尿素系架橋剤、アルキレン尿素系架橋剤及びグリコールウリル系架橋剤等が好ましく、グリコールウリル系架橋剤がより好ましい。
R8’とR9’が低級アルコキシ基であるとき、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基であり、直鎖状でもよく分岐状でもよい。R8’とR9’は同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。同じであることがより好ましい。
R8とR9が低級アルコキシ基であるとき、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基であり、直鎖状でもよく分岐状でもよい。R8とR9は同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。同じであることがより好ましい。
vは0又は1〜2の整数であり、好ましくは0又は1である。
アルキレン尿素系架橋剤としては、特に、vが0である化合物(エチレン尿素系架橋剤)及び/又はvが1である化合物(プロピレン尿素系架橋剤)が好ましい。
グリコールウリル系架橋剤は、例えば、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラヒドロキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラメトキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラエトキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラプロポキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラブトキシメチル化グリコールウリル等が挙げられる。
架橋剤(C)の含有量は、樹脂(A)成分100質量部に対して0.5〜30質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましく、1〜5質量部が最も好ましい。この範囲とすることにより、架橋形成が充分に進行し、良好なレジストパターンを得ることができるとともに、レジスト塗布液の保存安定性が良好となり、感度の経時的劣化を抑制することができる。
(式中、R61〜R64は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の飽和炭化水素基である。
R71〜R73は、それぞれ独立に、置換されていてもよい炭素数1〜12の1価の飽和炭化水素基を表すか、R71〜R73のうちいずれか2つが互いに結合して炭素数2〜12の複素環基を形成してもよい。置換基は、水酸基、炭素数1〜8のアルコキシ基及び炭素数1〜6のアルキルオキシアルコキシ基から選択される少なくとも1つである。)
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。
シクロアルキル基としては、
等が挙げられる。なお、※(アスタリスク)の位置に結合手を有する。
アルキルオキシアルコキシ基としては、この置換基の全炭素数が1〜6であることが好ましい。例えば、−O−(CH2)u−O(CH2)vHで表される置換基であって、u=1かつv=0、u=1かつv=1、u=2かつv=1、u=3かつv=1、u=4かつv=1、u=5かつv=1、u=1かつv=2、u=2かつv=2、u=3かつv=2、u=4かつv=2、u=1かつv=3、u=2かつv=3、u=3かつv=3が例示される。
(式中、R61〜R64は、上記と同義、R81〜R83は、それぞれ独立に、置換されていてもよい炭素数1〜12の1価の飽和炭化水素基であり、置換基は、水酸基又は炭素数1〜8のアルコキシ基であり、好ましくは水酸基である。環Aは、炭素数2〜12の複素環基である。u及びvは0〜6の整数、ただしu+v≦6である。)
化合物(Q)の含有量は、樹脂(A)成分100質量部に対して0.5〜30質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましく、1〜5質量部が最も好ましい。この範囲とすることにより、良好なレジストパターンを得ることができるとともに、レジスト塗布液の保存安定性が良好となり、感度の経時的劣化を抑制することができる。
熱酸発生剤としては、例えば、ベンゾイントシレート、ニトロベンジルトシレート(特に、4−ニトロベンジルトシレート)、および他の有機スルホン酸のアルキルエステルのような、種々の公知の熱酸発生剤を用いることができる。
熱酸発生剤(D)の含有量は、樹脂(A)100質量部に対して0.5〜30質量部が好ましく、0.5〜15質量部がより好ましく、1〜10質量部が最も好ましい。
R13、R14及びR15は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアルコキシ基を表す。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基は、R11及びR12と同様のものが例示される。アルコキシ基は、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する。
R17、R18、R19及びR20は、それぞれ独立にアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基はR11、R12及びR17と同様のものが例示される。
さらに、これらアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基上の水素原子の少なくとも1個は、それぞれ独立に、ヒドロキシル基、アミノ基、又は1〜6個程度の炭素原子を有するアルコキシ基で置換されていてもよい。このアミノ基上の水素原子の少なくとも1個は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基で置換されていてもよい。
Wは、アルキレン基、カルボニル基、イミノ基、スルフィド基又はジスルフィド基を表す。アルキレン基は、好ましくは2〜6程度の炭素原子を有する。
また、R11〜R20において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。
このような化合物の具体例としては、特開2006−257078号公報に例示されているものが挙げられる。
また、特開平11−52575号公報に開示されているような、ピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物をクエンチャーとして用いることもできる。
なお、上述したレジスト組成物は、第2のレジスト組成物として用いてもよい。この場合、必ずしも第1のレジスト組成物と同一組成でなくてもよい。
基体としては、特に限定されるものではなく、例えば、シリコンウェハ等の半導体基板、プラスチック、金属又はセラミックス基板、絶縁膜、導電膜等がこれらの上に形成された基板等、種々のものが利用できる。
組成物の塗布方法としては、特に限定されず、スピンコーティング等の通常工業的に用いられている方法を利用することができる。
例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル類、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類、γ−ブチロラクトンのような環状エステル類等が挙げられる。これらの溶剤は、それぞれ単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
続いて、パターニングのための露光処理を施す。露光処理は、例えば、走査露光型であるスキャニングステッパー型の投影露光装置(露光装置)等、当該分野で通常用いられる露光装置等を用いて行うことが好ましい。露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2レーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの等、種々のものを用いることができる。
続いて、第1のアルカリ現像液で現像し、第1のレジストパターンを得る。このアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液を用いることができ、通常、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が用いられる。
その後、得られた第1のレジストパターンに対して、ハードベークする。この熱処理により、架橋反応を促進させることができる。ここでの加熱処理は、例えば、120〜250℃程度の比較的高温の温度範囲で、例えば、30秒間〜10分間程度の範囲が挙げられる。
第2のレジスト組成物に対する塗布、乾燥、プリベーク、露光、ポストエクスポーシャーベーク等の条件は、第1のレジスト組成物に対するものと同様の条件が例示される。
第2のレジスト組成物の組成は特に限定されず、ネガ型及びポジ型のいずれのレジスト組成物を用いてもよく、当該分野で公知のもののいずれをも用いることができる。また、上述したレジスト組成物のいずれを用いてもよく、この場合、必ずしも第1のレジスト組成物と同一のものでなくてもよい。
本発明では、ダブルイメージング法を行うことにより2回以上の露光、現像、複数回の加熱処理等に付された場合においても、依然としてその形状を保持して、パターン自体の変形等を生じない第1のレジスト膜を用い、それによって、極微細なパターンを実現することができる。
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3+guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
樹脂合成で使用したモノマーを下記に示す。
樹脂合成例1:樹脂R1の合成
温度計、還流管を装着した4つ口フラスコに1,4−ジオキサン24.45部を仕込み、窒素ガスで30分間バブリングを行った。窒素シール下で73℃まで昇温した後、上記モノマーA 15.50部、C 2.68部、D 8.30部、F 14.27部、アゾビスイソブチロニトリル0.32部、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル1.45部、1,4−ジオキサン36.67部を混合した溶液を、73℃を保ったまま2時間かけて滴下した。滴下終了後73℃で5時間保温した。冷却後、その反応液を1,4−ジオキサン44.82部で希釈した。この希釈したマスをメタノール424部、イオン交換水106部の混合液中へ攪拌しながら注ぎ、析出した樹脂を濾取した。濾物をメタノール265部の液に投入し攪拌後濾過を行った。得られた濾過物を同様の液に投入、攪拌、濾過の操作を、更に2回行った。その後減圧乾燥を行い31部の樹脂を得た。この樹脂をR1とする。
収率:75%、Mw:15876、Mw/Mn:1.551。
温度計、還流管を装着した4つ口フラスコに1,4−ジオキサン27.78部を仕込み、窒素ガスで30分間バブリングを行った。その後、窒素シール下で73℃まで昇温した後、上記の図で示されるモノマーB 15.00部、C 5.61部、モノマーD 2.89部、E 12.02部、モノマーF 10.77部、アゾビスイソブチロニトリル0.34部、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル1.52部、1,4−ジオキサン63.85部を混合した溶液を、73℃を保ったまま2時間かけて滴下した。滴下終了後73℃で5時間保温した。冷却後、その反応液を1,4−ジオキサン50.92部で希釈した。この希釈したマスを、メタノール481部、イオン交換水120部の混合液中へ攪拌しながら注ぎ、析出した樹脂を濾取した。濾物をメタノール301部の液に投入し攪拌後濾過を行った。得られた濾過物を同様の液に投入、攪拌、濾過の操作を、更に2回行った。その後減圧乾燥を行い37.0部の樹脂を得た。この樹脂を2とする。収率:80%、Mw:7883、Mw/Mn:1.96。
光酸発生剤1:トリフェニルスルホニウム 1−((3−ヒドロキシアダマンチル)メトキシカルボニル)ジフルオロメタンスルホナート(特開2006−257078号に記載の方法に従って合成した)
架橋剤1:
<クエンチャー>
クエンチャー1:トリメトキシエトキシエチルアミン(TMEA)
クエンチャー2:テトラブチルアンモニウムハライド(TBAH)
クエンチャー3:トリイソプロパノ−ルアミン(TIPA)
クエンチャー4:ヒドロキシエチルモルホリン
<溶剤>
PMEG溶媒1:
プロピレングリコールモノメチルエーテル 240部
2−ヘプタノン 35部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 20部
γ−ブチロラクトン 3部
PMGE溶媒2:
プロピレングリコールモノメチルエーテル 255部
2−ヘプタノン 35部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 20部
γ−ブチロラクトン 3部
まず、表1の各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、各レジスト組成物を調製した。
次いで、シリコンウェハに、Brewer社製の有機反射防止膜用組成物である「ARC−29A−8」を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって厚さ780Åの有機反射防止膜を形成し、この上に、表1の実施例1〜4のレジスト組成を上記PMEG溶媒1に溶解したレジスト液を、乾燥後の膜厚が0.09μmとなるようにスピンコートした。
レジスト液塗布後、ダイレクトホットプレート上にて、表2に示す温度(PB(℃))で60秒間プリベークした。
このようにして得られたレジスト膜を、各ウェハに、ArFエキシマステッパー〔キャノン製の「FPA5000−AS3」、NA=0.75〕を用い、露光量を3mJ/cm2で全面露光を行い、続けて、ArFエキシマステッパー〔キャノン製の「FPA5000−AS3」、NA=0.75、2/3Annular〕及び線幅:150nmである1:1.5のラインアンドスペースパターンを有するマスクを用い、露光量を表2に示す露光量(露光量(mJ/cm2))でパターンを露光した。
露光後、ホットプレート上にて、表2に示す温度(PEB(℃))で60秒間、ポストエキスポジャーベークを行った。
さらに、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行って、所望のパターンを形成した。
その後、160℃の温度で60秒間ハードベークを行い、続けて185℃の温度で60秒間ハードベークを行なった。
得られた第1のラインアンドスペースパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、線幅94nmである1:3の良好で精密なラインアンドスペースパターンが形成されていることが確認された。
第2のレジスト液塗布後、ダイレクトホットプレート上にて、85℃で60秒間プリベークした。
露光後、ホットプレート上にて、85℃で60秒間、ポストエキスポジャーベークを行った。
さらに、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行って、最終的に第1のラインパターンの中間に、第2のラインパターンが形成され、全体的にピッチが2分の1となった微細なラインアンドスペースパターンを形成した。
得られた第1及び第2のラインアンドスペースパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、表1に示すように、第1のラインアンドスペースパターンの間に第2のラインアンドスペースパターンが、良好な形状で形成されているとともに、第1のラインアンドスペースパターン形状が維持されており、全体として、良好なパターンが形成されていることが確認された。また、断面形状も良好であった。
Claims (8)
- (1)酸に不安定な基を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸と作用してアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂(A)、光酸発生剤(B)、架橋剤(C)及び式(QA)又は式(QB)で表される化合物を含有する第1のレジスト組成物を、基体上に塗布し、乾燥して第1のレジスト膜を得る工程、
(2)第1のレジスト膜をプリベークする工程、
(3)第1のレジスト膜を露光処理する工程、
(4)第1のレジスト膜をポストエクスポージャーベークする工程、
(5)第1のアルカリ現像液で現像して第1のレジストパターンを得る工程、
(6)第1のレジストパターンをハードベークする工程、
(7)第1のレジストパターンの上に、第2のレジスト組成物を塗布し、乾燥して第2のレジスト膜を得る工程、
(8)第2のレジスト膜をプリベークする工程、
(9)第2のレジスト膜を露光処理する工程、
(10)第2のレジスト膜をポストエクスポージャーベークする工程、及び、
(11)第2のアルカリ現像液で現像して第2のレジストパターンを得る工程、
を含むレジスト処理方法。
(式中、R61〜R64は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の飽和炭化水素基である。
R71〜R73は、それぞれ独立に、置換されていてもよい炭素数1〜12の1価の飽和炭化水素基を表すか、R71〜R73のうちいずれか2つが互いに結合して炭素数2〜12の複素環基を形成する。置換基は、水酸基、炭素数1〜8のアルコキシ基及び炭素数1〜6のアルキルオキシアルコキシ基から選択される少なくとも1つである。) - 架橋剤(C)は、尿素系架橋剤、アルキレン尿素系架橋剤及びグリコールウリル系架橋剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載のレジスト処理方法。
- 架橋剤(C)の含有量は、樹脂100質量部に対して、0.5〜30質量部である請求項1又は2記載のレジスト処理方法。
- 樹脂(A)の酸に不安定な基は、エーテル結合のα位が4級炭素原子であるアルキルエステル又はラクトン環を有する基、あるいはカルボン酸エステルを有する基である請求項1〜3のいずれか記載のレジスト処理方法。
- 光酸発生剤(B)は、式(I)で表される化合物である請求項1〜4のいずれか1つに記載のレジスト処理方法。
[式(I)中、Ra1及びRa2は、同一又は異なって、炭素数1〜30の直鎖状、分枝状又は環状の炭化水素基、5〜9の酸素原子を含む複素環基、あるいは基−Ra1’−O−Ra2’を表す(ここで、Ra1’及びRa2’は、同一又は異なって、炭素数1〜29の直鎖状、分枝状又は環状の炭化水素基、5〜9の酸素原子を含む複素環基である)。置換基Ra1、Ra2、Ra1’及びRa2’は、オキソ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜4のペルフルオロアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基、水酸基又はシアノ基からなる群から選択される1以上で置換されていてもよい。A+は有機対イオンを表す。Y1、Y2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。gは0又は1の整数を表す。] - 光酸発生剤(B)は、式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)及び(IV)からなる群から選択される1種以上のカチオンを含む化合物である請求項1〜6のいずれか記載のレジスト処理方法。
(式中、P1〜P5、P10〜P21は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。P6、P7は、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基であるか、P6とP7とが結合して、炭素数3〜12の2価の炭化水素基を表す。P8は水素原子を表し、P9は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基又は置換されていてもよい芳香族基を表すか、P8とP9とが結合して、炭素数3〜12の2価の炭化水素基を表す。Dは、硫黄原子又は酸素原子を表す。mは、0又は1、rは1〜3の整数を表す。) - さらに熱酸発生剤(D)を含有する請求項1〜7のいずれか記載のレジスト処理方法。
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