JPWO2011034007A1 - 感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

レジストパターン形成方法において、感放射線性樹脂組成物として使用される、下記一般式(1−1)〜(1−4)(但し、R1は、水素原子、トリフルオロメチル基、又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、R2は、それぞれ独立に、水素原子又は水酸基を示し、R3は、ヒドロキシアルキル基を示し、Aは、アルキレン基を示し、Bは、エステル結合、アミド結合、カルボニル基、又はアミノ基を示す。)で表される繰り返し単位からなる群より選択される少なくとも一種の繰り返し単位、及び酸不安定基を有する繰り返し単位を含有する重合体(A)、感放射線性酸発生剤(B)、並びに溶剤(C)を含む感放射線性樹脂組成物を提供する。

Description

本発明は、感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法に関し、更に詳しくは、ダブルパターニングプロセスに用いられ、水等の液浸露光プロセスにも好適に用いられる感放射線性樹脂組成物及びそれを用いたレジストパターン形成方法に関する。
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、より高い集積度を得るために、最近では線幅が45nm程度の微細なレジストパターンが要求されている。このような微細なレジストパターンを形成するための手段として、露光装置の光源波長の短波長化や、レンズの開口数(NA)の増大等の手段が考えられる。しかしながら、光源波長の短波長化には、新たに高額の露光装置が必要となる一方、レンズの開口数(NA)の増大には、解像度と焦点深度がトレードオフの関係にあるため、解像度を上げても焦点深度が低下するという問題がある。
最近、このような問題を解決可能とするリソグラフィ技術として、液浸露光(リキッドイマージョンリソグラフィ)法という方法が報告されている。液浸露光法を用いれば、現存の装置に実装されているレンズを用いて、低コストで、より解像性に優れ、且つ焦点深度にも優れるレジストパターンを形成できるため、大変注目されており、実用化が進められつつある。
しかしながら、液浸露光法による露光技術の進歩も45nmhp(hp:ハーフピッチ)までが限界といわれており、更に微細な加工を必要とする32nmhp世代へ向けた技術開発が行われている。近年、そのようなデバイスの複雑化、高密度化要求に伴い、ダブルパターニング、又はダブルエクスポージャーといった疎ラインパターン、或いは孤立トレンチパターンの半周期ずらした重ね合わせによって32nmLS(LS:ライン・アンド・スペースパターン)をパターニングする技術が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。なお、ダブルパターニング(以下、「DP」ともいう)とは、1回目の露光及び現像により得られた第一のレジストパターンの上にレジスト膜を更に形成して、2回目の露光及び現像により得られる第二のレジストパターンを形成する技術を意味し、ダブルエクスポージャー(二重露光)とは、1回目の露光の後、現像せずに連続して2回目の露光を行い、その後現像によりレジストパターンを形成する技術を意味する。
32nmLSをパターニングする技術の一例として、非特許文献2には、1:3のピッチの32nmラインパターンを形成し、エッチングによりSiO等のハードマスク(以下、「HM」ともいう)を加工した後、一層目のレジストパターンと半周期ずらした位置で、同様に1:3のピッチの32nmラインパターンを形成し、エッチングにより再度HMを加工することで、最終的に1:1のピッチ(ライン部とスペース部の幅の比が1:1)の32nmラインパターン(32nmLS)を形成することが開示されている。
SPIE2006 61531K 3rd International Symposium on Immersion Lithography PO−11
しかしながら、上述したようなプロセスはいくつかの提案されているものの、このような液浸露光プロセスを用いたダブルパターニングプロセスに好適に用いられる具体的な材料の提案は、未だなされていないのが現状である。また、提案されたプロセスにおいて、第一のレジストパターンを形成した後、第二のレジストパターンを形成する際に、第一のレジストパターンが欠損したり変形したりする場合があり、ラインの寸法精度に問題を生ずる場合があった。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、液浸露光プロセスにも好適に用いることができ、ダブルパターニングプロセスにおいて、第一のレジスト層の形成に好適に用いられる感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
また、その課題とするところは、ダブルパターニングプロセスにおいて、第二のレジストパターンを形成するための露光の際に、第一のレジストパターンが感光してアルカリ可溶性となることがなく、第一のレジストパターンを保持したまま第二のレジストパターンを形成することができ、更には第一のレジストパターンの線幅変動を抑制することができるレジストパターン形成方法を提供することにある。本発明のレジストパターン形成方法は液浸露光プロセスにも好適に用いることができる。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、下記のような構成とすることによって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法が提供される。
[1]第一の感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上に第一のレジストパターンを形成する工程(1)と、前記第一のレジストパターンを、第二の感放射線性樹脂組成物に対して不溶化させる工程(2)と、前記第一のレジストパターンが形成された前記基板上に、前記第二の感放射線性樹脂組成物を用いて第二のレジストパターンを形成する工程(3)と、を含むレジストパターン形成方法において、前記第一の感放射線性樹脂組成物として使用される、下記一般式(1−1)〜(1−4)で表される繰り返し単位からなる群より選択される少なくとも一種の繰り返し単位、及び酸不安定基を有する繰り返し単位を含有する重合体(A)、感放射線性酸発生剤(B)、並びに溶剤(C)を含む感放射線性樹脂組成物。
Figure 2011034007
上記一般式(1−1)〜(1−4)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子、トリフルオロメチル基、又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは、それぞれ独立に、水素原子又は水酸基を示す。上記一般式(1−4)中、Rは、炭素数1〜5の直鎖状若しくは分岐状のヒドロキシアルキル基を示す。上記一般式(1−1)中、Aは、メチレン基、又は炭素数2〜5のアルキレン基を示し、その水素原子は炭素数1〜5のアルキル基で置換されていても良い。上記一般式(1−3)中、Bは、下記式(B−1)〜(B−6)のいずれかで表される基を示し、nは、1〜3の整数を示す。
Figure 2011034007
[2]前記[1]に記載の第一の感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上に第一のレジストパターンを形成する工程(1)と、前記第一のレジストパターンを、第二の感放射線性樹脂組成物に対して不溶化させる工程(2)と、前記第一のレジストパターンが形成された前記基板上に、前記第二の感放射線性樹脂組成物を用いて第二のレジストパターンを形成する工程(3)と、を含むレジストパターン形成方法。
[3]前記第一のレジストパターン及び前記第二のレジストパターンが、平行に複数配列された凸状のライン部と、隣接する前記ライン部どうしの間に形成される複数のスペース部と、をそれぞれ有するレジストパターンであり、前記第二のレジストパターンのライン部を、前記第一のレジストパターンのスペース部に、前記第一のレジストパターンのライン部と平行に形成する前記[2]に記載のレジストパターン形成方法。
[4]前記第一のレジストパターン及び前記第二のレジストパターンが、平行に複数配列された凸状のライン部と、隣接する前記ライン部どうしの間に形成される複数のスペース部と、をそれぞれ有するレジストパターンであり、前記第二のレジストパターンのライン部を、前記第一のレジストパターンのライン部と交差するように形成する前記[2]に記載のレジストパターン形成方法。
[5]前記重合体(A)が、前記一般式(1−1)で表される繰り返し単位を含有する前記[2]〜[4]のいずれかに記載のレジストパターン形成方法。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、液浸露光プロセスにも好適に用いることができ、ダブルパターニングにおいて、第一のレジスト層の形成に好適に用いられるという効果を奏するものである。
本発明のレジストパターン形成方法は、液浸露光プロセスにも好適に用いることができ、ダブルパターニングにおいて、第二のレジストパターンを形成するための露光の際に、第一のレジストパターンが感光してアルカリ可溶性となることがなく、第一のレジストパターンを保持したまま第二のレジストパターンを形成することができ、更には第一のレジストパターンの線幅変動を抑制することができる。
本発明のレジストパターン形成方法の工程(1)における、基板上に第一のレジスト層を形成した後の状態の一例を示す模式図である。 本発明のレジストパターン形成方法の工程(1)における、第一のレジスト層を露光する状態の一例を示す模式図である。 本発明のレジストパターン形成方法の工程(1)における、第一のレジスト層を露光した後の状態の一例を示す模式図である。 本発明のレジストパターン形成方法の工程(1)における、第一のレジストパターンを形成した後の状態の一例を示す模式図である。 本発明のレジストパターン形成方法の工程(2)の一例を示す模式図である。 本発明のレジストパターン形成方法の工程(3)における、第一のレジストパターン上に第二のレジスト層を形成した後の状態の一例を示す模式図である。 本発明のレジストパターン形成方法の工程(3)における、第二のレジスト層を露光する状態の一例を示す模式図である。 本発明のレジストパターン形成方法の工程(3)における、第二のレジスト層を露光した後の状態の一例を示す模式図である。 本発明のレジストパターン形成方法の工程(3)における、第二のレジストパターンを形成した後の状態の一例を示す模式図である。 本発明のレジストパターン形成方法における、第二のレジストパターンのライン部を形成した後の状態の一例を模式的に示す上面図である。 本発明のレジストパターン形成方法における、第二のレジストパターンのライン部を形成した後の状態の一例を模式的に示す側面図である。 本発明のレジストパターン形成方法における、第二のレジストパターンのライン部を形成した後の状態の他の例を模式的に示す上面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
I.レジストパターン形成方法:
本発明のレジストパターン形成方法は、工程(1)〜(3)を含むダブルパターニングによるレジストパターン形成方法である。以下、本発明のレジストパターン形成方法の一実施形態について、図面を用いて説明する。
1.工程(1):
図1A〜図1Dは、本発明のレジストパターン形成方法における、工程(1)の一例を示す模式図である。工程(1)では、先ず、図1Aに示すように、第一の感放射線性樹脂組成物を用いて、基板1上に第一のレジスト層2を形成する。次に、図1Bに示すように、第一のレジスト層2の所定の領域に所定パターンのマスク4及びレンズ6を順に介し、任意に、水等の液浸露光用液体3を介して、放射線照射(図1Bの矢印)による露光を行い、図1Cに示すように、第一のレジスト層2の所定の領域にアルカリ現像部5を形成する。その後、現像することにより、図1Dに示すように、基板1上にライン部12a及びスペース部12bを有する第一のレジストパターン12(1L3S:ライン部とスペース部の幅の比が1:3)を形成する。
1−1.第一のレジスト層の形成:
第一のレジスト層2は、第一の感放射線性樹脂組成物からなる塗工液を基板1上に塗布することで形成することができる。塗布する方法については、特に限定されるものではなく、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布方法を用いることができる。なお、形成される第一のレジスト層の厚さについては、特に限定されるものではないが、通常、10〜1,000nmであり、10〜500nmであることが好ましい。
また、第一の感放射線性樹脂組成物からなる塗工液を塗布した後、必要に応じて、プレベーク(PB:Pre−Bake。以下、「PB」ともいう)することによって塗膜中の溶剤を揮発させても良い。PBの加熱条件としては、第一の感放射線性樹脂組成物の配合組成によって適宜選択されるが、通常、30〜200℃で30〜120秒であり、50〜150℃で40〜100秒であることが好ましい。
更に、環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するために、例えば、特開平5−188598号公報等に開示されているように、第一のレジスト層2上に保護膜を設けることもできる。また、第一のレジスト層2からの酸発生剤等の流出を防止するために、例えば、特開2005−352384号公報等に開示されているように、第一のレジスト層2上に液浸用保護膜(上層膜)を設けることもできる。なお、これらの技術は一種単独で、又は両方を併せて用いることができる。
1−1−1.第一の感放射線性樹脂組成物:
第一の感放射線性樹脂組成物は、後述する本発明の感放射線性樹脂組成物である。また、第一の感放射線性樹脂組成物に含まれる重合体(A)、感放射線性酸発生剤(B)、溶剤(C)等についても後述する。
1−1−2.基板:
基板としては、特に限定されるものではなく、例えば、シリコンウェハ、アルミニウムで被覆されたウェハ等の従来公知の基板を使用することができる。また、第一の感放射線性樹脂組成物の潜在能力を最大限に引き出すために、例えば、特公平6−12452号公報や特開昭59−93448号公報等に開示されているように、使用される基板上に有機系或いは無機系の反射防止膜を形成しておくこともできる。
1−2.露光:
図1Bに示すように、第一のレジスト層2の所定領域に、所定パターンのマスク4及びレンズ6を順に介して、放射線照射による露光を行い、図1Cに示すように、第一のレジスト層2にアルカリ現像部5を形成する。なお、露光の際、任意に、レンズ6と第一のレジスト層2との間に充填された水やフッ素系不活性液体等の液浸露光用液体3を介しても良い。
露光に使用される放射線としては、第一の感放射線性樹脂組成物に含有される感放射線性酸発生剤(B)の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、荷電粒子線等から適宜選定される。これらの中でも、ArFエキシマレーザー(波長193nm)やKrFエキシマレーザー(波長248nm)等による遠紫外線が好ましく、ArFエキシマレーザー(波長193nm)による遠紫外線が特に好ましい。また、露光量等の露光条件については、第一の感放射線性樹脂組成物の配合組成や添加剤の種類等に応じて適宜選定される。
更に、露光後には加熱処理(PEB:Post−Exposure Bake。以下、「PEB」ともいう)を行うことが好ましい。PEBを行うことにより、第一の感放射線性樹脂組成物中の酸不安定基の解離反応を円滑に進行させることができる。PEBの加熱条件は、第一の感放射線性樹脂組成物の配合組成によって適宜選択されるが、通常、30〜200℃で30〜120秒であり、50〜170℃で40〜100秒であることが好ましい。
1−3.第一のレジストパターンの形成:
第一のレジスト層2を現像液で現像することにより、アルカリ現像部5が溶解して、図1Dに示すような、ライン部12a及びスペース部12bを有するポジ型の第一のレジストパターン12を形成することができる。なお、現像した後は、一般的に水で洗浄し、乾燥させる。
1−3−1.現像液:
現像液の好適例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物を溶解したアルカリ性水溶液を挙げることができる。これらのアルカリ性化合物は一種単独で、又は二種以上を混合して用いても良い。
現像液中のアルカリ性化合物の濃度は、通常、10質量%以下である。アルカリ性化合物の濃度が10質量%超であると、非露光部も現像液に溶解する恐れがある。
また、現像液には、有機溶媒を添加することもできる。有機溶媒の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルi−ブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロペンタノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン等のケトン類;メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジメチロール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−アミル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類の他、フェノール、アセトニルアセトン、ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。なお、これらの有機溶媒は一種単独で、又は二種以上を混合して用いても良い。
現像液中の有機溶媒の使用割合は、アルカリ性水溶液100体積部に対して、100体積部以下であることが好ましい。前記有機溶媒の使用割合が100体積部超であると、現像性が低下して、露光部の現像残りが多くなる場合がある。また、現像液には、更に界面活性剤等を適量添加しても良い。なお、ここで体積は25℃において測定される体積である。
1−3−2.現像方法:
現像方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができるが、パドル式、LDノズル式、GPノズル式等の現像方法を用いることが好ましい。なお、現像時間としては、10〜90秒であることが好ましい。
2.工程(2):
本発明のレジストパターン形成方法の工程(2)は、第一のレジストパターン12を第二の感放射線性樹脂組成物に対して不溶化する工程である。具体的には、前記第一のレジストパターン12を加熱又は放射線照射する工程(2)を含むものである。
図2は、前記工程(2)の一例を示す模式図である。図2に示すように、工程(1)で形成した第一のレジストパターン12のライン部12aに対して、120℃以上の温度での加熱(PDB:Post−Development Bake。以下、「PDB」ともいう)及び放射線照射(図2の矢印)の少なくとも一方の処理により、第一のレジストパターン12のライン部12aを形成する際の加熱(工程(3)のPB、PEB)や放射線照射(工程(3)の露光)に対して不活性化させ、且つ、第二の感放射線性樹脂組成物に対して不溶化された第一のレジストパターン22のライン部22aが得られる。
PDBの条件としては、通常、120℃以上で30〜120秒であり、140℃以上で15〜100秒であることが好ましい。なお、PDBの加熱温度は第一のレジストパターンを形成する際のPEB温度よりも高い温度とすることが好ましい。
放射線照射の条件としては、波長が300nm以下の放射線を照射することが好ましい。また、露光量としては、第一のレジストパターン12を形成するための最適露光量の2〜20倍の露光量であることが好ましい。
放射線照射に使用するランプの具体例としては、Arランプ、KrClランプ、Krランプ、XeClランプ、Xeランプ(以上、ウシオ電機社製)等を挙げることができる。なお、これらの不活性化方法は一種のみを用いても良く、二種以上を用いても良い。
また、放射線照射を行うことで、第一のレジストパターン12のライン部12a内の、後述する重合体(A)中に含まれる水酸基や酸不安定基が、架橋又は縮合等により極性変化することにより、第二の感放射線性樹脂組成物に対して不溶化され、光に対して不活性化した第一のレジストパターン22のライン部22aを形成することもできる。
なお、本明細書中、「光に対して不活性」とは、放射線等の照射によって、感放射線性樹脂組成物が感光されないことをいう。即ち、第一のレジストパターン22のライン部22aは、露光されてもアルカリ可溶性にならないことをいう。また、「熱に対して不活性」とは、第二の感放射線性樹脂組成物を用いた第二のレジストパターン形成時の加熱により分解、溶融等の変形が起こらないこと、即ち、加熱によりパターン形状が劣化しないことをいう。
3.工程(3):
図3A〜図3Dは、本発明のレジストパターン形成方法における、工程(3)の一例を示す模式図である。工程(3)では、先ず、図3Aに示すように、第二の感放射線性樹脂組成物を用いて、基板1上の第一のレジストパターン22のスペース部22bに、第二のレジスト層32を形成する。次に、図3Bに示すように、第一のレジストパターン22及び第二のレジスト層32の所定の領域に所定パターンのマスク4及びレンズ6を順にを介し、任意に、水等の液浸露光用液体3を介して、放射線照射(図3Bの矢印)による露光を行い、図3Cに示すように、第二のレジスト層32にアルカリ現像部35を形成する。その後、現像することにより、図3Dに示すような、基板1上に形成された第一のレジストパターン22のスペース部22bに、第二のレジストパターン42のライン部42aを形成する。
3−1.第二のレジスト層の形成:
第二のレジスト層32は、第二の感放射線性樹脂組成物からなる塗工液を、基板1上に形成された第一のレジストパターン22の上から塗布することで形成することができる。
塗工液を塗布する方法としては、特に限定されるものではなく、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって行うことができる。なお、第二のレジスト層32の厚さは特に限定されないが、通常、10〜1,000nmであり、10〜500nmであることが好ましい。
また、第二の感放射線性樹脂組成物からなる塗工液を塗布した後、必要に応じて、PBすることによって塗膜中の溶剤を揮発させても良い。PBの加熱条件としては、第二の感放射線性樹脂組成物の配合組成によって適宜選択されるが、通常、30〜200℃で10〜200秒であり、50〜150℃で15〜120秒であることが好ましく、60〜120℃で30〜100秒であることが更に好ましい。
第二の感放射線性樹脂組成物には、重合体(a)、感放射線性酸発生剤(b)、溶剤(c)等が含まれる。これら重合体(a)、感放射線性酸発生剤(b)、溶剤(c)等については後述する。
3−2.露光:
第二のレジスト層32を形成した後、図3B及び図3Cに示すように、第二のレジスト層32が形成された基板1上の第一のレジストパターン22のスペース部22bに、所定パターンのマスク4を介して、放射線照射(図の矢印)による露光を行い、第二のレジスト層32にアルカリ現像部35を形成する。なお、露光の際、任意に水やフッ素系不活性液体等の液浸露光用液体3を介しても良い。
なお、露光条件等については、工程(1)で前述した露光条件等と同様のことがいえる。
3−3.第二のレジストパターンの形成:
次いで、図3Dに示すように、現像することにより、第一のレジストパターン22のスペース部に、第二のレジストパターンのライン部42aを形成する。
なお、現像方法については、工程(1)で前述した現像方法と同様のことがいえる。
このように、工程(1)〜(3)を行うことにより、即ちダブルパターニングにより、基板1上に、第一のレジストパターン22のライン部22a及び第二のレジストパターン42のライン部42aが等間隔で交互に並んだ1L1S(ライン部とスペース部の幅の比が1:1)のレジストパターンを形成することができる。
また、ダブルパターニングにより、例えば、図4及び図5に示すように、工程(3)で形成される第二のレジストパターン42のライン部42aを、第一のレジストパターン22のライン部22aと直交するように、第一のレジストパターン22のライン部22a上に形成することによりレジストパターン(コンタクトホールパターン15)を形成することもできる。
更に、ダブルパターニングにより、例えば、図6に示すように、工程(3)で形成される第二のレジストパターン42を、第一のレジストパターン22のスペース部22bに形成すれば、第一のレジストパターン22のライン部22aと、第二のレジストパターン42のライン部42aによって区画された碁盤目状のレジストパターン(コンタクトホールパターン15)を形成することもできる。
本発明のレジストパターン形成方法、即ちダブルパターニングを用いることにより、より微細なラインパターン、及びより微細なコンタクトホールを形成することが可能になる(以下、本発明のレジストパターン形成方法(ダブルパターニング)により得られるレジストパターン(ライン・アンド・スペースパターン及びコンタクトホールパターン)を「DPパターン」ともいう)。
本発明のレジストパターン形成方法は、図4〜図6に示すように、第一のレジストパターン22のライン部22aと、第二のレジストパターン42のライン部42aとが直交するように、第一のレジストパターン22の上に第二のレジストパターン42を形成することが好ましい。
上述のようなコンタクトホールパターンを形成する場合のレジストパターンは、ライン部及びスペース部の幅が共に40〜100nm(1L1S)であることが好ましく、ライン部及びスペース部の幅が共に40〜65nm(1L1S)であることがより好ましく、ライン部及びスペース部の幅が共に40〜50nm(1L1S)であることが更に好ましい。
II.感放射線性樹脂組成物:
本発明の感放射線性樹脂組成物は、露光により感放射線性酸発生剤から発生した酸の作用によって、重合体中に存在する酸不安定基が解離してカルボキシル基を生じ、その結果、露光部のアルカリ溶液に対する溶解性が高くなるため、アルカリ現像液によって溶解、除去され、ポジ型のレジストパターンを形成することができる。即ち、本発明の感放射線性樹脂組成物は、酸の作用によりアルカリ可溶性となる、アルカリ不溶性又は難溶性の重合体、感放射線性酸発生剤、及び溶剤を含む組成物である。以下、第一のレジスト層の形成に使用される第一の感放射線性樹脂組成物と、第二のレジスト層の形成に使用される第二の感放射線性樹脂組成物について説明する。
なお、本明細書にいう「酸不安定基」とは、「酸解離性基」と呼ばれる場合もあり、酸によって解離する基をいう。酸不安定基を有するアルカリ不溶性又は難溶性の重合体は、酸の作用により重合体中の酸不安定基が解離してカルボキシル基が生じるため、アルカリに可溶となる。
また、本明細書にいう「アルカリ不溶性又は難溶性」とは、重合体(A)を含有する第一の感放射線性樹脂組成物を用いて形成したレジスト層を現像する際のアルカリ現像条件下で、前記レジスト層の代わりに重合体(A)のみを用いて形成した被膜を現像した場合に、初期膜厚の50%以上の膜厚の皮膜が現像後に残存する性質をいう。
1.第一の感放射線性樹脂組成物
第一の感放射線性樹脂組成物は、下記一般式(1−1)〜(1−4)で表される繰り返し単位、及び酸不安定基を有する繰り返し単位を含有する重合体(A)(以下、単に「重合体(A)」ともいう)、感放射線性酸発生剤(B)(以下、単に「酸発生剤(B)」ともいう)、及び溶剤(C)を含有するものである。
1−1.重合体(A):
重合体(A)は、下記一般式(1−1)〜(1−4)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(1)」ともいう)、酸不安定基を有する繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(2)」ともいう)を含有する重合体である。
1−1−1.繰り返し単位(1):
重合体(A)は、繰り返し単位(1)を含有することで、工程(2)におけるPDB及び放射線照射の少なくとも一方によって繰り返し単位(1)が有する水酸基(例えば、一般式(1−1)〜(1−4)中R又はRで表される水酸基)が、重合体(A)中のカルボキシル基や他の水酸基等との間で縮合反応が起こり、架橋されることが考えられる。このことにより、重合体(A)は、第二の感放射線性樹脂組成物やアルカリ現像液に不溶となり、第二のレジストパターン形成時の露光や加熱によってアルカリ可溶性となり難くなるため、第一のレジストパターンを保持したまま第二のレジストパターンを形成することができる。
Figure 2011034007
上記一般式(1−1)〜(1−4)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子、トリフルオロメチル基、又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは、それぞれ独立に、水素原子又は水酸基を示す。上記一般式(1−4)中、Rは、炭素数1〜5の直鎖状若しくは分岐状のヒドロキシアルキル基を示す。上記一般式(1−1)中、Aは、メチレン基、又は炭素数2〜5のアルキレン基を示し、その水素原子は炭素数1〜5のアルキル基で置換されていても良い。上記一般式(1−3)中、Bは、下記式(B−1)〜(B−6)のいずれかで表される基を示し、nは1〜3の整数を示す。なお、nは1であることが好ましい。
Figure 2011034007
繰り返し単位(1)としては、前記一般式(1−1)で表される繰り返し単位が上述した架橋反応が特に進行し易いため好ましい。
繰り返し単位(1)を与える重合性単量体としては、下記式(1−a)〜(1−t)で表される化合物を挙げることができる。なお、本発明において、繰り返し単位(1)を与える重合性単量体としては、これらに限定されるものではない。
Figure 2011034007
Figure 2011034007
Figure 2011034007
Figure 2011034007
繰り返し単位(1)を与える重合性単量体としては、上記式(1−a)〜(1−t)で表される化合物の中でも、式(1−a)、(1−b)で表される化合物が好ましい。
重合体(A)は、これらの繰り返し単位(1)を、一種単独で、又は二種以上含有していても良い。
1−1−2.繰り返し単位(2):
繰り返し単位(2)は、酸不安定基を有する繰り返し単位であり、下記一般式(2)で表すことができる。
Figure 2011034007
上記一般式(2)中、Rは、水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示す。Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基を示すか、或いはいずれか二つのRが相互に結合して形成される炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基又はその誘導体を示し、残りのRが炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはその誘導体を示す。
前記一般式(2)において、Rで示される基のうち、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
前記一般式(2)において、Rで示される基のうち、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基の具体例としては、ノルボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、アダマンタンや、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等のシクロアルカン類等に由来する脂環式炭化水素からなる基;これらの脂環式炭化水素からなる基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基で置換した基等を挙げることができる。
前記一般式(2)において、Rで示される基のうち、いずれか二つのRが相互に結合して形成される炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基又はその誘導体の具体例としては、ノルボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、アダマンタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等に由来する脂環式炭化水素からなる基;これらの脂環式炭化水素からなる基を前記アルキル基で置換した基等を挙げることができる。
前記一般式(2)において、−C(Rとして表される基の好適例としては、t−ブチル基、1−n−(1−エチル−1−メチル)プロピル基、1−n−(1,1−ジメチル)プロピル基、1−n−(1,1−ジメチル)ブチル基、1−n−(1,1−ジメチル)ペンチル基、1−(1,1−ジエチル)プロピル基、1−n−(1,1−ジエチル)ブチル基、1−n−(1,1−ジエチル)ペンチル基等の脂環式炭化水素を有さない基;1−(1−メチル)シクロペンチル基、1−(1−エチル)シクロペンチル基、1−(1−n−プロピル)シクロペンチル基、1−(1−i−プロピル)シクロペンチル基、1−(1−メチル)シクロヘキシル基、1−(1−エチル)シクロヘキシル基、1−(1−n−プロピル)シクロヘキシル基、1−(1−i−プロピル)シクロヘキシル基、1−(1−メチル−1−(2−ノルボルニル))エチル基、1−(1−メチル−1−(2−テトラシクロデカニル))エチル基、1−(1−メチル−1−(1−アダマンチル))エチル基、2−(2−メチル)ノルボルニル基、2−(2−エチル)ノルボルニル基、2−(2−n−プロピル)ノルボルニル基、2−(2−i−プロピル)ノルボルニル基、2−(2−メチル)テトラシクロドデカニル基、2−(2−エチル)テトラシクロドデカニル基、2−(2−n−プロピル)テトラシクロドデカニル基、2−(2−i−プロピル)テトラシクロドデカニル基、2−(2−メチル)アダマンチル基、2−(2−エチル)アダマンチル基、2−(2−n−プロピル)アダマンチル基、2−(2−i−プロピル)アダマンチル基等の脂環式炭化水素を有する基;これらの脂環式炭化水素を有する基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等の炭素数4〜20の環状のアルキル基で置換した基等を挙げることができる。
繰り返し単位(2)を与える単量体の好適例としては、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−メチル−3−ヒドロキシアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチル−3−ヒドロキシアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−n−プロピルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−イソプロピルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−8−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルエステル、(メタ)アクリル酸−8−エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−エチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸1−(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン−4−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジシクロヘキシルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジ(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジ(トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジ(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン−4−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジ(アダマンタン−1−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシルエステル等を挙げることができる。なお、本明細書中、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及びメタアクリル酸の両方をいう。
これらの中でも、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸1−(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシルエステル等が特に好ましい。
重合体(A)は、これらの繰り返し単位(2)を、一種単独で、又は二種以上含有していても良い。
1−1−3.繰り返し単位(3):
重合体(A)は、上記繰り返し単位(1)、繰り返し単位(2)の他に、繰り返し単位(3)として、下記一般式(3−1)〜(3−6)で表されるラクトン構造からなる群より選択される少なくとも一種のラクトン構造を有する繰り返し単位を有することが好ましい。
Figure 2011034007
上記一般式(3−1)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜4の置換若しくは非置換のアルキル基を示し、lは、1〜3の整数を示す。一般式(3−4)及び(3−5)中、Rは、水素原子又はメトキシ基を示す。一般式(3−2)及び(3−3)中、Dは、単結合又はメチレン基を示し、mは、0又は1を示す。一般式(3−3)及び(3−5)中、Eは、酸素原子又はメチレン基を示す。
前記一般式(3−1)において、Rで示される基のうち、炭素数1〜4の置換又は非置換のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
繰り返し単位(3)を与える単量体の好適例としては、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]デカ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−10−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]デカ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−エチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−プロピル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2,2−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5,5−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチルエステル、(メタ)アクリル酸−3,3−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチルエステル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチルエステル等を挙げることができる。
重合体(A)は、これらの繰り返し単位(3)を、一種単独で、又は二種以上含有していても良い。
重合体(A)は、上述の繰り返し単位(1)〜(3)以外の繰り返し単位(以下、「他の繰り返し単位」ともいう)を一種以上含むものであっても良い。
他の繰り返し単位としては、例えば、下記一般式(4)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(4)」ともいう)、下記一般式(5)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(5)」ともいう)、下記一般式(6)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(6)」ともいう)等を挙げることができる。
1−1−4.繰り返し単位(4):
繰り返し単位(4)は、下記一般式(4)で表される繰り返し単位である。
Figure 2011034007
上記一般式(4)中、Rは、水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示し、Rは、炭素数7〜20の置換又は非置換の多環型脂環式炭化水素基を示す。但し、多環型脂環式炭化水素基が置換基を有する場合、置換基としては炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数4〜20の環状のアルキル基、ヒドロキシル基、シアノ基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、又はオキソ基である(但し、上記式(1−2)で表される基は除く)。
1−1−5.繰り返し単位(5):
繰り返し単位(5)は、下記一般式(5)で表される繰り返し単位である。
Figure 2011034007
上記一般式(5)中、R10は、水素原子又はメチル基を示し、Xは、単結合又は炭素数1〜3の2価の有機基を示す。Xは、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜3の2価の有機基を示し、R11は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、シアノ基、又はCOOR12で表される基を示す。但し、R12は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数3〜20の脂環式アルキル基を示す。なお、三つのR11のうち少なくとも一つは水素原子ではなく、且つ、Xが単結合の場合、三つのXのうち少なくとも一つは炭素数1〜3の2価の有機基である。
1−1−6.繰り返し単位(6):
繰り返し単位(6)は、下記一般式(6)で表される繰り返し単位である。
Figure 2011034007
上記一般式(6)中、R13は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、トリフルオロメチル基、又はヒドロキシメチル基を示し、R14は、2価の有機基を示す。
前記一般式(6)において、R13で示される基のうち、炭素数1〜4のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
前記一般式(6)において、R14で示される2価の有機基としては、2価の炭化水素基が好ましく、鎖状又は環状の2価の炭化水素基が更に好ましい。また、R14で示される2価の有機基としては、アルキレングリコール基、アルキレンエステル基等であっても良い。
前記一般式(6)において、R14で示される基の好適例としては、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基、1,2−プロピレン基等のプロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、オクタデカメチレン基、ノナデカメチレン基、イコサレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基、エチリデン基、プロピリデン基、2−プロピリデン基等の飽和鎖状炭化水素基;
1,3−シクロブチレン基等のシクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基等のシクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基等のシクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基等のシクロオクチレン基等の炭素数3〜10のシクロアルキレン基の単環式炭化水素環基;1,4−ノルボルニレン基又は2,5−ノルボルニレン基等のノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基等のアダマンチレン基等の2〜4環式の炭素数4〜30の炭化水素環基の架橋環式炭化水素環基等を挙げることができる。これらの中でも、2,5−ノルボルニレン基を含む炭化水素基、エチレン基、1,2−プロピレン基が好ましい。
また、R14で示される基が2価の脂環式炭化水素基を含む場合は、ビス(トリフルオロメチル)ヒドロキシメチル基と2価の脂肪族環状炭化水素基との間にスペーサーとして炭素数1〜4のアルキレン基を挿入することが好ましい。
繰り返し単位(6)を与える単量体の好適例としては、((メタ)アクリル酸(3,3,3−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシプロピル)エステル、(メタ)アクリル酸(4,4,4−トリフルオロ−3−トリフルオロメチル−3−ヒドロキシブチル)エステル、(メタ)アクリル酸(1−(5,5,5−トリフルオロ−4−トリフルオロメチル−4−ヒドロキシ)ペンチル)エステル、(メタ)アクリル酸(2−(5,5,5−トリフルオロ−4−トリフルオロメチル−4−ヒドロキシ)ペンチル)エステル、(メタ)アクリル酸(2−(5−(3’,3’,3’−トリフルオロ−2’−トリフルオロメチル−2’−ヒドロキシ)プロピル)ビシクロ[2.2.1]ヘプチル)エステル、(メタ)アクリル酸(3−(8−(3’,3’,3’−トリフルオロ−2’−トリフルオロメチル−2’−ヒドロキシ)プロピル)テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデシル)エステル等を挙げることができる。
重合体(A)は、これらの繰り返し単位(6)を、一種単独で、又は二種以上含有していても良い。
1−1−7.各繰り返し単位の配合割合:
重合体(A)に含まれる繰り返し単位(1)の割合は、重合体(A)に含まれる繰り返し単位の合計100mol%に対して、5〜80mol%であり、10〜70mol%であることが好ましく、10〜60mol%であることが更に好ましい。繰り返し単位(1)の割合が5mol%未満であると、工程(3)において、第二のレジストパターンを形成するための露光の際、第一のレジストパターンが感光してしまい、第一のレジストパターンを保持できない可能性がある。一方、80mol%超であると、工程(1)において、第一のレジストパターンの解像度が不十分となる可能性がある。
重合体(A)に含まれる繰り返し単位(2)の割合は、重合体(A)に含まれる繰り返し単位の合計100mol%に対して、5〜70mol%であることが好ましく、10〜65mol%であることがより好ましく、10〜60mol%であることが更に好ましい。繰り返し単位(2)の割合が70mol%超であると、アルカリ現像部の現像性が低下するおそれがある。
重合体(A)に含まれる繰り返し単位(3)の割合は、重合体(A)に含まれる繰り返し単位の合計100mol%に対して、50mol%以下であることが好ましく、45mol%以下であることがより好ましい。繰り返し単位(3)の割合が50mol%以下であることにより、アルカリ現像液に対する溶解性の低下や現像欠陥の発生を抑制することができる。
重合体(A)に含まれる繰り返し単位(4)の割合は、重合体(A)に含まれる繰り返し単位の合計100mol%に対して、30mol%以下であることが好ましく、25mol%以下であることがより好ましい。繰り返し単位(4)の割合が30mol%以下であることにより、アルカリ現像部アルカリ現像液により膨潤しやすくなったり、アルカリ現像液に対する溶解性が低下したりすることを抑制することができる。
重合体(A)に含まれる繰り返し単位(5)の割合は、重合体(A)に含まれる繰り返し単位の合計100mol%に対して、30mol%以下であることが好ましく、25mol%以下であることがより好ましい。繰り返し単位(5)の割合が30mol%以下であることにより、アルカリ現像部がアルカリ現像液により膨潤しやすくなったり、アルカリ現像液に対する溶解性が低下したりすることを抑制することができる。
重合体(A)に含まれる繰り返し単位(6)の割合は、重合体(A)に含まれる繰り返し単位の合計100mol%に対して、30mol%以下であることが好ましく、25mol%以下であることがより好ましい。繰り返し単位(6)の割合が30mol%以下であることにより、アルカリ現像部がアルカリ現像液により膨潤しやすくなったり、アルカリ現像液に対する溶解性が低下したりすることを抑制することができる。
重合体(A)に含まれる繰り返し単位(7)の割合は、重合体(A)に含まれる繰り返し単位の合計100mol%に対して、30mol%以下であることが好ましく、25mol%以下であることがより好ましい。繰り返し単位(7)の割合が30mol%以下であることにより、アルカリ現像部がアルカリ現像液により膨潤しやすくなったり、アルカリ現像液に対する溶解性が低下したりすることを抑制することができる。
第一の感放射線性樹脂組成物は、上述の重合体(A)を、一種単独で、又は二種以上を混合して含んでいても良い。
1−1−8.重合体(A)の調製:
重合体(A)は、例えば、前述した各繰り返し単位を与える重合性不飽和単量体を、ヒドロパーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類、ジアシルパーオキシド類、アゾ化合物等のラジカル重合開始剤を使用し、必要に応じて連鎖移動剤の存在下、適当な溶媒中で重合することにより調製することができる。
重合に使用される溶媒の具体例としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;クロロブタン、ブロモヘキサン、ジクロロエタン、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;アセトン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン等のエーテル類等を挙げることができる。なお、これらの溶媒は一種単独で、又は二種以上を混合して用いても良い。
重合条件としては、反応温度は、通常、40〜150℃であり、50〜120℃であることが好ましい。また、反応時間は、通常、1〜48時間であり、1〜24時間であることが好ましい。
重合体(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算の質量平均分子量(以下、「Mw」ともいう)は特に限定されるものではないが、1,000〜100,000であることが好ましく、1,000〜30,000であることがより好ましく、1,000〜20,000であることが更に好ましい。Mwが1,000未満であると、第一のレジスト層の耐熱性が低下する恐れがある。一方、100,000超であると、アルカリ現像部の現像性が低下する恐れがある。
また、各重合体のMwと、各重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算の数平均分子量(以下、「Mn」ともいう)との比(Mw/Mn)は、通常、1〜5であり、1〜3であることが好ましい。
また、重合体(A)には、各重合体(A)の調製に用いられる単量体に由来する低分子量成分が含まれる場合がある。この低分子量成分の含有割合は、各重合体(A)100質量%(固形分換算)に対して、0.1質量%以下であることが好ましく、0.07質量%以下であることがより好ましく、0.05質量%以下であることが更に好ましい。低分子量成分の含有割合が0.1質量%以下であると、液浸露光時に接触した水等の液浸露光用液体への溶出物の量を少なくすることができる。また、保管時にレジスト内に異物ができたり、レジスト塗布時においても塗布ムラが発生したりすることが少なく、レジストパターン形成時における欠陥の発生を十分に抑制することができる。
なお、本明細書中、「低分子量成分」とは、Mwが500以下の成分をいい、具体的には、モノマー、ダイマー、トリマー、オリゴマーを挙げることができる。低分子量成分は、各種精製法により除去することができ、その残存量は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により計測することができる。
重合体(A)の精製法の具体例としては、水洗、液々抽出等の化学的精製法や、これらの化学的精製法と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法との組合せ等を挙げることができる。
重合体(A)は、ハロゲン、金属等の不純物が少ないものであることが好ましい。上記の精製法により不純物を除去することにより、形成する第一のレジスト層の感度、解像度、プロセス安定性、パターン形状等を更に改善することができる。
1−2.酸発生剤(B):
酸発生剤(B)は、放射線照射により酸を発生する化合物である。第一の感放射線性樹脂組成物が酸発生剤(B)を含有することで、放射線照射により発生した酸の作用によって、重合体中に存在する酸不安定基、具体的には繰り返し単位(2)が有する酸不安定基を解離させ(保護基を脱離させ)、その結果、露光部分がアルカリ現像液に易溶性となり、ポジ型のレジストパターンを形成することができる。
1−2−1.酸発生剤(1):
酸発生剤(B)としては、下記一般式(7)で表される化合物(以下、「酸発生剤(1)」ともいう)を含むものが好ましい。
Figure 2011034007
上記一般式(7)中、R15は、水素原子、フッ素原子、水酸基、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、又は炭素数2〜11の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシカルボニル基を示す。また、R16は、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルカンスルホニル基を示す。R17は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、フェニル基、又はナフチル基を示すか、或いは二つのR17が相互に結合して形成されるイオウカチオンを含む炭素数2〜10の2価の基を示す。但し、フェニル基、ナフチル基、及び炭素数2〜10の2価の基は置換基を有しても良い。qは、0〜2の整数を示す。pは、0〜8の整数を示し、0〜2の整数であることが好ましい。Yは、下記一般式(8−1)〜(8−4)で表されるアニオンを示す。
Figure 2011034007
上記一般式(8−1)及び(8−2)中、R18は、フッ素原子又は置換されていても良い炭素数1〜12の炭化水素基を示す。上記一般式(8−1)中、rは、1〜10の整数を示す。上記一般式(8−3)及び(8−4)中、R19は、それぞれ独立に、フッ素原子で置換された炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を示すか、或いは二つのR19が相互に結合して形成される、フッ素原子で置換された炭素数2〜10の2価の有機基を示す。但し、フッ素原子で置換された炭素数2〜10の2価の有機基はフッ素原子以外の置換基を有しても良い。
前記一般式(7)において、R17で示される基の好適例としては、メチル基、エチル基、フェニル基、4−メトキシフェニル基、1−ナフチル基、二つのR17が相互に結合して形成されるイオウカチオンを含むテトラヒドロチオフェン環構造の2価の基等を挙げることができる。
前記一般式(8−1)において、C2r基は、炭素数rのパーフルオロアルキレン基であるが、この基は直鎖状であっても良く、分岐状であっても良い。なお、rは1、2、4又は8であることが好ましい。
前記一般式(7)において、Yで示されるアニオンの好適例としては、トリフルオロメタンスルホネートアニオン、パーフルオロ−n−ブタンスルホネートアニオン、パーフルオロ−n−オクタンスルホネートアニオン、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネートアニオン、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1−ジフルオロエタンスルホネートアニオン、下記式(8a)〜(8g)で表されるアニオン等を挙げることができる。
Figure 2011034007
酸発生剤(B)としては、上述の酸発生剤(1)を、一種単独で、又は二種以上を混合して用いても良い。
酸発生剤(B)は、酸発生剤(1)以外の感放射線性酸発生剤(以下、「酸発生剤(2)」ともいう)を含むものであってもよい。
1−2−2.酸発生剤(2):
酸発生剤(2)としては、例えば、オニウム塩化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物等を挙げることができる。
酸発生剤(B)としては、これらの酸発生剤(2)を、一種単独で、又は二種以上を混合して用いても良い。
第一の感放射線性樹脂組成物中、酸発生剤(B)の含有割合は、レジストとしての感度及び現像性を確保する観点から、重合体(A)100質量部に対して、通常、0.1〜20質量部であり、0.5〜10質量部であることが好ましい。酸発生剤(B)の含有割合が0.1質量部未満であると、感度及び現像性が低下する傾向がある。一方、20質量部超であると、放射線に対する透明性が低下して、矩形のレジストパターンが得られ難くなる傾向にある。
また、酸発生剤(2)を使用する場合、その使用割合は、酸発生剤(1)及び(2)の合計100質量%に対して、通常、80質量%以下であり、60質量%以下であることが好ましい。
1−3.溶剤(C):
溶剤(C)としては、第一の感放射線性樹脂組成物の各構成成分を溶解するものであれば、特に制限なく用いることができる。
溶剤(C)の具体例としては、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状又は分岐状のケトン類;シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン等の環状のケトン類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸sec−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類の他、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、トルエン、キシレン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ベンジルエチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、カプロン酸、カプリル酸、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等を挙げることができる。
これらの中でも、直鎖状又は分岐状のケトン類、環状のケトン類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類、3−アルコキシプロピオン酸アルキル類、γ−ブチロラクトン等が好ましい。
溶剤(C)としては、これらの溶剤を、一種単独で、又は二種以上を混合して用いても良い。
溶剤(C)の使用量としては、第一の感放射線性樹脂組成物の総固形分濃度が、通常、1〜50質量%となる量であり、1〜25質量%となる量であることが好ましい。
1−4.添加剤:
第一の感放射線性樹脂組成物は、必要に応じて、酸拡散制御剤、脂環族添加剤、界面活性剤、増感剤等の各種の添加剤を含有していても良い。
1−4−1.酸拡散制御剤:
酸拡散制御剤は、露光により酸発生剤(B)から生じる酸の第一のレジスト層中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する作用を有する成分である。このような酸拡散制御剤を含有することにより、第一の感放射線性樹脂組成物のパターン形状を向上させることができる。また、レジストとしての解像度が更に向上するとともに、露光から露光後の加熱処理(PEB)までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れた組成物が得られる。
酸拡散制御剤としては、例えば、アミン化合物、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等を挙げることができる。
(アミン化合物)
アミン化合物の好適例としては、モノアルキルアミン類、ジアルキルアミン類、トリアルキルアミン類、アニリン又はその誘導体;
エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス(1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル)ベンゼン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリジノン、2−キノキサリノール、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン等を挙げることができる。
(アミド基含有化合物)
アミド基含有化合物の好適例としては、N−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物の他、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、N−アセチル−1−アダマンチルアミン、イソシアヌル酸トリス(2−ヒドロキシエチル)等を挙げることができる。
(ウレア化合物)
ウレア化合物の好適例としては、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリ−n−ブチルチオウレア等を挙げることができる。
(含窒素複素環化合物)
含窒素複素環化合物の好適例としては、イミダゾール類、ピリジン類、ピペラジン類の他、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペリジンエタノール、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、モルホリン、4−メチルモルホリン、1−(4−モルホリニル)エタノール、4−アセチルモルホリン、3−(N−モルホリノ)−1,2−プロパンジオール、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等を挙げることができる。
酸拡散制御剤としては、上述の酸拡散制御剤の他に、露光により感光し、塩基を発生する光崩壊性塩基を用いることもできる。
(光崩壊性塩基)
光崩壊性塩基としては、露光により分解して酸拡散制御性が失活するオニウム塩化合物等を挙げることができる。オニウム塩化合物としては、例えば、下記一般式(9)で表されるスルホニウム塩化合物や、下記一般式(10)で表されるヨードニウム塩化合物を挙げることができる。
Figure 2011034007
上記一般式(9)及び(10)中、R20は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシル基、水酸基、又はハロゲン原子を示し、Zは、OH、CHCOO、又は下記式(11−1)〜(11−5)で表されるアニオンを示していることが好ましい。
Figure 2011034007
光崩壊性塩基の具体例としては、ZがOH、CHCOO、又は前記式(11−2)〜(11−3)のいずれかの式で表されるアニオンであるトリフェニルスルホニウム塩が好ましい。
上述の酸拡散制御剤は、一種単独で、又は二種以上を混合して用いても良い。
第一の感放射線性樹脂組成物中、酸拡散制御剤の含有割合としては、重合体(A)100質量部に対して、0.001〜15質量部であることが好ましく、0.01〜10質量部であることがより好ましく、0.05〜5質量部であることが更に好ましい。酸拡散制御剤の含有割合が15質量部超であると、レジストとしての感度が低下する場合がある。一方、0.001質量部未満であると、プロセス条件によっては、レジストとしてのパターン形状や寸法忠実度が低下する場合がある。
1−4−2.脂環族添加剤:
脂環族添加剤は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等を更に改善する作用を有する成分である。
脂環族添加剤の具体例としては、極性基置換アダマンタン類;デオキシコール酸エステル類;リトコール酸エステル類;アルキルカルボン酸エステル類の他;3−(2−ヒドロキシ−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エチル)テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン等がある。なお、これらの脂環族添加剤は、一種単独で、又は二種以上を混合して用いても良い。
1−4−3.界面活性剤:
界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する作用を有する成分である。
界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤の他;以下商品名で、KP341(信越化学工業社製)、ポリフローNo.75、同No.95(以上、共栄社化学社製)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上、トーケムプロダクツ社製)、メガファックスF171、同F173(以上、大日本インキ化学工業社製)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム社製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子社製)等を挙げることができる。なお、これらの界面活性剤は、一種単独で、又は二種以上を混合して用いても良い。
1−4−4.増感剤:
増感剤は、放射線のエネルギーを吸収し、そのエネルギーを酸発生剤(B)に伝達する成分である。これにより酸の生成量を増加させる作用を有し、レジストとしてのみかけの感度を向上させることができる。
増感剤としては、例えば、カルバゾール類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、フェノール類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等を挙げることができる。なお、これらの増感剤は、一種単独で、又は二種以上を混合して用いても良い。
1−4−5.その他の添加剤:
第一の感放射線性樹脂組成物は、前述した添加剤以外の添加剤(以下、「その他の添加剤」ともいう)を含有していても良い。その他の添加剤としては、例えば、アルカリ可溶性樹脂、酸解離性の保護基を有する低分子のアルカリ溶解性制御剤、ハレーション防止剤、保存安定化剤、消泡剤等を挙げることができる。また、染料又は顔料を含有させることにより、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーションの影響を緩和することができる。更に、接着助剤を含有させることにより、レジストと基板との接着性を改善させることができる。
2.第二の感放射線性樹脂組成物:
第二の感放射線性樹脂組成物は、前記繰り返し単位(6)、及び前記繰り返し単位(2)を含有する重合体(以下、単に「重合体(a)」ともいう)、感放射線性酸発生剤(b)(以下、単に「酸発生剤(b)」ともいう)、及び溶剤(c)を含有するものであることが好ましい。
2−1.重合体(a):
2−1−1.繰り返し単位(6):
重合体(a)に含有される繰り返し単位(6)としては、第一の感放射線性樹脂組成物における重合体(A)に含有される繰り返し単位(6)と同様の繰り返し単位を用いることができる。なお、重合体(a)に含有される繰り返し単位(6)は、重合体(A)に含有される繰り返し単位(6)と、同一であってもよく、異なっていても良い。
重合体(a)は、繰り返し単位(6)を、一種単独で、又は二種以上含有していても良い。
2−1−2.繰り返し単位(2):
重合体(a)に含有される繰り返し単位(2)としては、第一の感放射線性樹脂組成物における重合体(A)に含有される繰り返し単位(2)と同様の繰り返し単位を用いることができる。なお、重合体(a)に含有される繰り返し単位(2)は、重合体(A)に含有される繰り返し単位(2)と、同一であってもよく、異なっていても良い。
2−1−3.その他の繰り返し単位:
重合体(a)は、上記繰り返し単位(6)及び(2)以外にも、その他の繰り返し単位を含むものであっても良い。その他の繰り返し単位としては、例えば、第一の感放射線性樹脂組成物における繰り返し単位(3)〜(5)及び(7)等を挙げることができる。なお、重合体(a)に含有される繰り返し単位(3)〜(5)及び(7)は、重合体(A)に含有される繰り返し単位(3)〜(5)及び(7)と、それぞれ同一であってもよく、異なっていても良い。
2−1−4.各繰り返し単位の配合割合:
重合体(a)に含まれる繰り返し単位(6)の割合は、重合体(a)に含まれる繰り返し単位の合計100mol%に対して、15〜90mol%であることが好ましく、30〜90mol%であることがより好ましく、30〜80mol%であることがより好ましく、40〜80mol%であることが更に好ましい。繰り返し単位(6)の割合が30mol%未満であると、重合体(a)のアルコール系溶剤への溶解性が低下するおそれがある。一方、90mol%超であると、アルカリ現像部の解像性が劣化するおそれがある。
重合体(a)に含まれる繰り返し単位(2)の割合は、重合体(a)に含まれる繰り返し単位の合計100mol%に対して、10〜70mol%であることが好ましく、10〜60mol%であることがより好ましく、20〜60mol%であることが更に好ましい。繰り返し単位(2)の割合が10mol%未満であると、アルカリ現像部の解像性が劣化するおそれがある。一方、70mol%超であると、アルカリ現像部の解像性が劣化するおそれがある。
重合体(a)に含まれる繰り返し単位(3)の割合は、重合体(a)に含まれる繰り返し単位の合計100mol%に対して、50mol%以下であることが好ましく、45mol%以下であることがより好ましい。繰り返し単位(3)の割合が50mol%超であると、アルカリ現像液に対する溶解性が低下し、現像欠陥が発生するおそれがある。
重合体(a)に含まれる繰り返し単位(4)の割合は、重合体(a)に含まれる繰り返し単位の合計100mol%に対して、30mol%以下であることが好ましく、25mol%以下であることがより好ましい。繰り返し単位(4)の割合が30mol%超であると、アルカリ現像部がアルカリ現像液により膨潤しやすくなったり、アルカリ現像液に対する溶解性が低下したりするおそれがある。
重合体(a)に含まれる繰り返し単位(5)の割合は、重合体(a)に含まれる繰り返し単位の合計100mol%に対して、30mol%以下であることが好ましく、25mol%以下であることがより好ましい。繰り返し単位(5)の割合が30mol%超であると、アルカリ現像部がアルカリ現像液により膨潤しやすくなったり、アルカリ現像液に対する溶解性が低下したりするおそれがある。
重合体(a)に含まれる繰り返し単位(7)の割合は、重合体(a)に含まれる繰り返し単位の合計100mol%に対して、30mol%以下であることが好ましく、25mol%以下であることがより好ましい。繰り返し単位(7)の割合が30mol%超であると、アルカリ現像部がアルカリ現像液により膨潤しやすくなったり、アルカリ現像液に対する溶解性が低下したりするおそれがある。
第二の感放射線性樹脂組成物は、上述の重合体(a)を、一種単独で、又は二種以上を混合して含んでいても良い。
2−1−5.重合体(a)の調製:
重合体(a)は、前述の重合体(A)と同様にして調製することができる。
重合体(a)のMwとしては、特に制限されないが、1,000〜100,000であることが好ましく、1,000〜30,000であることがより好ましく、1,000〜20,000であることが更に好ましい。重合体(a)のMwが1,000未満であると、第二のレジスト層を形成した場合に、その耐熱性が低下するおそれがある。一方、100,000超であると、アルカリ現像部の現像性が低下するおそれがある。また、重合体(a)のMwとMnとの比(Mw/Mn)は、通常、1〜5であり、好ましくは1〜3である。
また、重合体(a)においても、調製する際に用いられる単量体に由来する低分子量成分が含まれる場合がある。低分子量成分の含有割合は、重合体(a)100質量%(固形分換算)に対して、0.1質量%以下であることが好ましく、0.07質量%以下であることがより好ましく、0.05質量%以下であることが更に好ましい。低分子量成分の含有割合が0.1質量%以下である場合、液浸露光時に接触した水等の液浸露光用液体への溶出物の量を少なくすることができる。更に、レジスト保管時にレジスト中に異物が発生することがなく、レジスト塗布時においても塗布ムラが発生することなく、レジストパターン形成時における欠陥の発生を十分に抑制することができる。
また、重合体(a)は、ハロゲン、金属等の不純物が少ないものであることが好ましい。このように不純物を少なくすることにより、第二のレジスト層の感度、解像度、プロセス安定性、パターン形状等を更に改善することができる。
重合体(a)の精製法としては、前述の重合体(A)と同様の方法を挙げることができる。
2−2.酸発生剤(b):
第二の感放射線性樹脂組成物は、通常、感放射線性酸発生剤を含有するものである。
酸発生剤(b)としては、前述の第一の感放射線性樹脂組成物における酸発生剤(B)と同様のことがいえる。なお、酸発生剤(B)と、酸発生剤(b)は、同一であっても良く、異なっていても良い。
酸発生剤(b)の含有量は、レジストとしての感度及び現像性を確保する観点から、重合体(a)100質量部に対して、通常、0.1〜20質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部である。含有量が0.1質量部未満であると、感度及び現像性が低下する傾向がある。一方、20質量部超であると、放射線に対する透明性が低下して、矩形の第二のレジストパターンを得られ難くなる傾向がある。
酸発生剤(b)が酸発生剤(1)とともに、他の酸発生剤を含む場合、その使用割合は、酸発生剤(b)100質量%に対して、通常、80質量%以下であり、好ましくは60質量%以下である。
2−3.溶剤(c):
溶剤(c)としては、特に制限されないが、重合体(a)を溶解し、第一のレジストパターンを溶解しないものが好ましい。例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤等を挙げることができる。
溶剤(c)の使用量は、第二の感放射線性樹脂組成物の総固形分濃度が、通常、1〜50質量%となる量であり、好ましくは1〜25質量%となる量である。
2−4.添加剤:
第二の感放射線性樹脂組成物は、添加剤を含有しても良い。なお、この添加剤としては、第一の感放射線性樹脂組成物において前述した酸拡散制御剤等の各種の添加剤と同様のことがいえる。
第二の感放射線性樹脂組成物が添加剤として酸拡散制御剤を含有する場合、その含有量は、重合体(a)100質量部に対して、0.001〜15質量部であることが好ましく、0.01〜10質量であることがより好ましく、0.05〜5質量部であることが更に好ましい。含有量が15質量部超であると、レジストとしての感度が低下することがある。一方、0.001質量部未満であると、プロセス条件によっては、レジストとしてのパターン形状や寸法忠実度が低下するおそれがある。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。各種物性値の測定方法、及び諸特性の評価方法を以下に示す。
[質量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)]:
東ソー社製GPCカラム(以下、商品名で「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本、「G4000HXL」1本)を用い、流量:1.0mL/min、溶出溶媒:テトラヒドロフラン(THF)、カラム温度:40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。
[パターン形状]:
該当する実施例・比較例の基板Cを走査型電子顕微鏡(商品名「S−9380」、日立計測器社製)を用いて観察し、第一のレジストパターンが損失している場合又は開口部底部に不溶物がある場合を「不良」と評価し、スカムがなく、第一のレジストパターンと第二のレジストパターンの両方のパターンが形成されている場合を「良好」と評価した。なお、実施例18〜20の基板Cについては、スカムがなく、第一のレジストパターンと直交するように第二のレジストパターンが形成され、48nm×48nmのコンタクトホールパターンが形成されている場合を「良好」と評価した。
[線幅変動]:
基板Cのレジストパターンの線幅変動を走査型電子顕微鏡(商品名「S−9380」、日立計測器社製)を用いて観察した。基板Cのレジストパターンのライン部のうち任意の5本のライン部について、それぞれ任意の20個の点をでその線幅を測定し、そ前記任意の5本のライン部の線幅(計100点)の平均値を平均線幅とした。第一のレジストパターン形成後の平均線幅とダブルパターニング(第二のレジストパターン形成)後の平均線幅の差を線幅変動の変動値とした。測定した線幅変動の変動値が4nm未満のものを「優良」、4nm以上8nm未満のものを「良好」、8nm以上のものを「不良」と評価した。線幅変動の変動値(nm)及び評価(「優良」、「良好」、又は「不良」)を表2に示した。なお、線幅変動の変動値が3nm未満の場合は、表2中「<3」と示した。
[トップロス]:
基板Cのレジストパターンのトップロスを走査型電子顕微鏡(商品名「S−4800」、日立計測器社製)を用いて観察した。トップロスの評価値としては、工程(1)における第一のレジスト層の厚さ(高さ)から、第一のレジストパターン高さを減算した値(減少値)を用いた。減少値が5nm未満であるレジストパターンを「優良」、5nm以上15nm未満であるレジストパターンを「良好」、15nm以上であるレジストパターンを「不良」と評価した。減少値(nm)及び評価(「優良」、「良好」、又は「不良」)を表2に示した。なお、減少値が5nm未満の場合は、表2中「<5」と示した。
<第一の感放射線性樹脂組成物の調製>
(実施例1)
重合体(A)として下記式(A−1)で表される繰り返し単位を有する重合体(A−1)100質量部、酸発生剤(B)として酸発生剤(B−1)(トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート)7.5質量部、溶剤(C)として溶剤(C−1)(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)1287質量部及び溶剤(C−2)(シクロヘキサノン)551質量部、並びに酸拡散制御剤として酸拡散制御剤(D−1)(N−t−ブトキシカルボニルピロリジン)0.94質量部を混合して均一溶液とした。得られた均一溶液を孔径200nmのメンブランフィルターを用いてろ過することにより、第一の感放射線性樹脂組成物からなる塗工液(1)を調製した。なお、重合体(A−1)のMwは10,000であり、第一の感放射線性組成物の総固形分濃度は約7質量%であった。
Figure 2011034007
(実施例2〜6、比較例1)
下記表1に記載した配合処方としたこと以外は、実施例1と同様にして塗工液(2)〜(6)及び(13)を調製した。なお、各重合体(A)のMwを下記表1に併せて示す。
<第二の感放射線性樹脂組成物の調製>
(参考例1)
重合体(a)として下記式(a−1)で表される繰り返し単位を有する重合体(a−1)100質量部、酸発生剤(b)として酸発生剤(B−1)(トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート)7.0質量部、溶剤(c)として溶剤(C−3)(4−メチル−2−ペンタノール)1287質量部及び溶剤(C−1)(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)551質量部、並びに酸拡散制御剤として酸拡散制御剤(D−2)(トリフェニルスルホニウムサリチレート)2.64質量部を混合して均一溶液とした。得られた均一溶液を孔径200nmのメンブランフィルターを用いてろ過することにより、第二の感放射線性樹脂組成物からなる塗工液(7)を調製した。なお、重合体(a−1)のMwは6,000であり、第二の感放射線性組成物の総固形分濃度は約6.5質量%であった。
Figure 2011034007
(参考例2〜6)
下記表1に記載した配合処方としたこと以外は、参考例1と同様にして塗工液(8)〜(12)を調製した。なお、各重合体(a)のMwを下記表1に併せて示す。
Figure 2011034007
上記表1中、重合体(A−2)〜(A−7)は、それぞれ下記式(A−2)〜(A−7)で表される繰り返し単位を有する重合体である。
Figure 2011034007
上記表1中、重合体(a−1)〜(a−6)は、それぞれ下記式(a−1)〜(a−6)で表される繰り返し単位を有する重合体である。
Figure 2011034007
上記表1中、酸発生剤(B−1)、溶剤(C−1)〜(C−4)、並びに酸拡散制御剤(D−1)及び(D−2)は、それぞれ以下に示す化合物である。
酸発生剤(B−1):トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
溶剤(C−1):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
溶剤(C−2):シクロヘキサノン
溶剤(C−3):4−メチル−2−ペンタノール
溶剤(C−4):1−ブトキシ−2−プロパノール
酸拡散制御剤(D−1):N−t−ブトキシカルボニルピロリジン
酸拡散制御剤(D−2):トリフェニルスルホニウムサリチレート
<レジストパターンの形成>
(実施例7)
工程(1):
12インチシリコンウェハ上に、下層反射防止膜(商品名「ARC66」、日産化学社製)を、半導体製造装置(商品名「CLEAN TRACK LITHIUS Pro−i」、東京エレクトロン社製)を使用してスピンコートした後、PB(205℃、60秒)を行うことにより膜厚105nmの塗膜を形成した。半導体製造装置(商品名「CLEAN TRACK ACT12」、東京エレクトロン社製)を使用して実施例1で調製した塗工液(1)(第一の感放射線性樹脂組成物)をスピンコートし、PB(120℃、60秒)した後、冷却(23℃、30秒)することにより膜厚90nmの第一のレジスト層を形成した。形成した第一のレジスト膜上に上層膜形成組成物(商品名「TCX041」、JSR社製)を、前記半導体製造装置(CLEAN TRACK Lithius Pro−i)を使用してスピンコートした後、PB(90℃、60秒)を行うことにより膜厚90nmの上層膜を形成した。
次いで、ArF液浸露光装置(商品名「NSR−S610C」、NIKON社製)を使用し、NA:1.30、Dipoleの光学条件にて、30nmライン/120nmピッチのレジストパターン形成用のマスクを用いて液浸露光用液体として水を介して、幅30nmのライン部(未露光部)が形成されるように、所定の部分を露光した。前記半導体製造装置(CLEAN TRACK Lithius Pro−i)のホットプレート上でPEB(115℃、60秒)をし、冷却(23℃、30秒)した後、現像カップのGPノズルにて、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を現像液としてパドル現像(10秒間)し、超純水でリンスした。2,000rpm、15秒間振り切りでスピンドライすることにより、第一のレジストパターンが形成された基板Aを得た。
工程(2):
得られた基板Aの第一のレジストパターンに対して、前記半導体製造装置(CLEAN TRACK ACT12)のホットプレート上でPDB(180℃、60秒)を行い、基板Bを得た。
工程(3):
基板Bに、参考例1で調製した塗工液(7)(第二の感放射線性樹脂組成物)を前記半導体製造装置(CLEAN TRACK ACT12)を使用してスピンコートし、PB(100℃、60秒)した後、冷却(23℃、30秒)して、膜厚90nmの第二のレジスト層を形成した。前記ArF液浸露光装置を使用し、NA:1.30、Dipoleの光学条件にて、30nmライン/120nmピッチのレジストパターン形成用のマスクを介して第一のレジストパターンのスペース部の中央に幅30nmのライン部(未露光部)が形成されるように、所定の部分を露光した。前記半導体製造装置(CLEAN TRACK Lithius Pro−i)のホットプレート上でPEB(90℃、60秒)をし、冷却(23℃、30秒)した後、現像カップのGPノズルにて、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を現像液としてパドル現像(30秒間)し、超純水でリンスした。2,000rpmで15秒間振り切りにてスピンドライすることにより、基板B上に、更に第二のレジストパターンが形成された評価用の基板Cを得た。基板Cのパターン形状の評価は「良好」であり、トップロスの評価は、減少値が5nm未満(表2中「<5」と示す)で「優良」であり、線幅変動の変動値は3nm未満(表2中「<3」と示す)であり、線幅変動の評価は「優良」であった。これらの評価結果を下記表2に示す。
(実施例8〜20、比較例2〜4)
下記表2に記載した条件以外は実施例7と同様にして評価用の各基板Cを得た。但し、実施例18〜20については、下記表2に記載した条件に加え、48nmライン/96nmピッチ(48nm1L1S)のレジストパターン形成用のマスクを介して露光した第一のレジストパターンと直交するように、48nmライン/96nmピッチ(48nm1L1S)のレジストパターン形成用のマスクを介して露光したこと以外は実施例7と同様にして評価用の各基板Cを得た。なお、得られた各基板Cの評価結果を併せて下記表2に示す。
Figure 2011034007
表2から明らかなように、本発明の感放射線性樹脂組成物をダブルパターニングにおける第一の感放射線性樹脂組成物として用いることによって、パターン形状が良好であり、線幅変動の変動値が小さいレジストパターンを形成することができる。
比較例4のレジストパターンは、第一の感放射線性樹脂組成物として、繰り返し単位(1)を有さない重合体(A−7)を含有する感放射線性樹脂組成物を用いたため、パターン形状に劣り、線幅変動も大きいものであった。
比較例5のレジストパターンは、工程(2)においてPDBを行わなかったため、パターン形状に劣り、線幅変動も大きいものであった。また、比較例6のレジストパターンは、工程(2)において放射線照射を行わなかったため、パターン形状に劣り、線幅変動も大きいものであった。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、これを用いることによって波長限界を超えるレジストパターンを良好且つ経済的に形成することができるため、今後ますます微細化が進行するとみられる集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野で極めて好適に利用することができる。
1:基板、2:第一のレジスト層、3:液浸露光用液体、4:マスク、5,35:アルカリ現像部、12,22:第一のレジストパターン、12a,22a:第一のレジストパターンのライン部、12b,22b:第一のレジストパターンのスペース部、15:コンタクトホールパターン、32:第二のレジスト層、42:第二のレジストパターン、42a:第二のレジストパターンのライン部、42b:第二のレジストパターンのスペース部。

Claims (5)

  1. 第一の感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上に第一のレジストパターンを形成する工程(1)と、
    前記第一のレジストパターンを、第二の感放射線性樹脂組成物に対して不溶化させる工程(2)と、
    前記第一のレジストパターンが形成された前記基板上に、前記第二の感放射線性樹脂組成物を用いて第二のレジストパターンを形成する工程(3)と、
    を含むレジストパターン形成方法において、前記第一の感放射線性樹脂組成物として使用される、
    下記一般式(1−1)〜(1−4)で表される繰り返し単位からなる群より選択される少なくとも一種の繰り返し単位、及び酸不安定基を有する繰り返し単位を含有する重合体(A)、感放射線性酸発生剤(B)、並びに溶剤(C)を含む感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2011034007
    (上記一般式(1−1)〜(1−4)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子、トリフルオロメチル基、又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは、それぞれ独立に、水素原子又は水酸基を示す。上記一般式(1−4)中、Rは、炭素数1〜5の直鎖状若しくは分岐状のヒドロキシアルキル基を示す。上記一般式(1−1)中、Aは、メチレン基、又は炭素数2〜5のアルキレン基を示し、その水素原子は炭素数1〜5のアルキル基で置換されていても良い。上記一般式(1−3)中、Bは、下記式(B−1)〜(B−6)のいずれかで表される基を示し、nは、1〜3の整数を示す。)
    Figure 2011034007
  2. 請求項1に記載の第一の感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上に第一のレジストパターンを形成する工程(1)と、
    前記第一のレジストパターンを、第二の感放射線性樹脂組成物に対して不溶化させる工程(2)と、
    前記第一のレジストパターンが形成された前記基板上に、前記第二の感放射線性樹脂組成物を用いて第二のレジストパターンを形成する工程(3)と、
    を含むレジストパターン形成方法。
  3. 前記第一のレジストパターン及び前記第二のレジストパターンが、平行に複数配列された凸状のライン部と、隣接する前記ライン部どうしの間に形成される複数のスペース部と、をそれぞれ有するレジストパターンであり、
    前記第二のレジストパターンのライン部を、前記第一のレジストパターンのスペース部に、前記第一のレジストパターンのライン部と平行に形成する請求項2に記載のレジストパターン形成方法。
  4. 前記第一のレジストパターン及び前記第二のレジストパターンが、平行に複数配列された凸状のライン部と、隣接する前記ライン部どうしの間に形成される複数のスペース部と、をそれぞれ有するレジストパターンであり、
    前記第二のレジストパターンのライン部を、前記第一のレジストパターンのライン部と交差するように形成する請求項2に記載のレジストパターン形成方法。
  5. 前記重合体(A)が、前記一般式(1−1)で表される繰り返し単位を含有する請求項2〜4のいずれか一項に記載のレジストパターン形成方法。
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