JP2009175240A - 光学装置およびその調整方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】個々の光学装置に対応して、焦点距離に応じた収差変動の補正を行うことのできる光学装置を提供する。
【解決手段】本発明の光学装置(100)は、レンズ(104)に対して相対的に移動可能な補正レンズ(102)を含む撮影光学系(104,102)と、前記撮影光学系(104,102)における収差量が抑えられる、前記補正レンズ(102)の位置情報を、記憶可能な記憶部(116)と、前記記憶部(116)に記憶された位置情報に基づき、前記補正レンズ(102)を駆動する駆動部(113)とを備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、調芯機能を有する光学装置およびその調整方法に関する。
近年、カメラのレンズ鏡筒等の光学装置において、高性能や高変倍比の要求が高まってきている。このように要求が高度になると、レンズを構成する部品や組立の精度を向上させるだけでは、その高度な要求を実現することが困難になってくる。そこで、さらに光学性能を向上させるために、レンズ鏡筒を構成するレンズの偏心成分を光軸に合わせ込む調芯が行われている。しかし、従来、調芯はレンズが所定の焦点距離位置にあるときに行われる。このためズーミングを行うと、各レンズが移動に伴って偏心し、また倍率変化によってもボケや像面非対称(片ボケ)が発生するという問題がある。
このような問題を解消するために、露光直前にブレ補正レンズを収差が少なくなる所定の駆動範囲内に戻してから露光するという技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特許第3397417号公報
しかし、上記従来技術は、個々のレンズ鏡筒ごとに収差の調整を行い、その調整値に基づいてブレ補正レンズの駆動量を決めているわけではなく、収差補正の面では不十分であった。
本発明の課題は、個々の光学装置に対応して、焦点距離に応じた収差変動の補正を行うことのできる光学装置およびその調整方法を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、レンズ(104)に対して相対的に移動可能な補正レンズ(102)を含む撮影光学系(104,102)と、前記撮影光学系(104,102)における収差量が抑えられる、前記補正レンズ(102)の位置情報を、記憶可能な記憶部(116)と、前記記憶部(116)に記憶された位置情報に基づき、前記補正レンズ(102)を駆動する駆動部(113)とを備えることを特徴とする光学装置(100)である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載された光学装置(100)であって、前記撮影光学系(104,102)の焦点距離を検出する検出部(107)を含み、前記記憶部(116)は、前記撮影光学系(104,102)の焦点距離に応じた前記補正レンズ(102)の位置情報を記憶していることを特徴とする光学装置(100)である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載された光学装置(100)であって、前記補正レンズは偏心レンズ(102)であり、前記駆動部(113)は、前記撮影光学系(104,102)の光軸と交差する方向に前記偏心レンズ(102)を駆動することを特徴とする光学装置(100)である。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3までの何れか1項に記載された光学装置(100)であって、前記補正レンズは、前記撮影光学系(104,102)による像のブレを補正するブレ補正レンズ(102)であることを特徴とする光学装置(100)である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載された光学装置(100)であって、
前記駆動部(113)は、前記ブレ補正レンズ(102)が前記像のブレを補正しているとき、前記ブレ補正レンズ(102)に対して、前記撮影光学系(104,102)における収差量が抑えられる位置に引き戻す駆動力を与えることを特徴とする光学装置(100)である。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5までの何れか1項に記載された光学装置(100,200)であって、前記撮影光学系(104,102)による像を撮像する撮像部(202)を含み、前記駆動部(113)は、前記撮像部により前記像が撮像される前に前記補正レンズ(102)を駆動し、前記撮像部により前記像が撮像されるときに前記補正レンズ(102)を駆動しないことを特徴とする光学装置(100,200)である。
請求項7に記載の発明は、撮影光学系(104,102)の収差量を測定しつつ、前記撮影光学系(104,102)に含まれる補正レンズ(102)を駆動し、前記撮影光学系(104,102)の収差量が抑えられたときの前記補正レンズ(102)の位置を記憶部に記憶することを特徴とする光学装置(100)の調整方法である。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載された光学装置(100)の調整方法であって、前記撮影光学系(104,102)の焦点距離に応じて前記補正レンズ(102)の位置を記憶することを特徴とする光学装置(100)の調整方法である。
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載された光学装置(100)の調整方法であって、前記光学装置(100)の撮影時に、前記補正レンズ(102)を前記記憶部(116)に記憶された位置に駆動することを特徴とする光学装置(100)の調整方法である。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
本発明によれば、個々の光学装置に対応して、焦点距離に応じた収差変動の補正を行うことができる。
以下、図面等を参照して本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、光学装置として、カメラに対して着脱可能なレンズ鏡筒100を例に説明するが、これに限定されず、レンズ非交換式のスチルカメラ、ビデオカメラ等他の光学装置であってもよい。
図1は、レンズ鏡筒100およびそのレンズ鏡筒100の調芯を行う調芯工具200のシステム構成図である。調芯工具200は、レンズ鏡筒100の先端側からコリメートされた光を投光する発光部201と、レンズ鏡筒100のマウント部101に取り付けられ、発光部201から投光されてレンズ鏡筒100を通過した光を受け、その光を光電変換により電気信号に変換する撮像素子202とを備える。さらに調芯工具200は、撮像素子202より得られた電気信号を画像情報に変換する画像処理部203と、画像処理部203により得られた画像情報を基に収差量への変換を行い、画面上に表示する工具PC204とを備える。
また、調芯工具200は、工具PC204のモニタ上に表示された収差値を見て作業者が入力を行う、ジョイスティック等の駆動量入力部205を備える。この駆動量入力部205から入力された信号に従い、後述するようにレンズ鏡筒100においてブレ補正レンズ102が駆動される。
調芯工具200は、さらに、駆動量入力部205の信号を基にブレ補正レンズ102の像面移動量情報をレンズCPU103に伝達する工具CPU206を備える。この伝達は、レンズ鏡筒100のマウント部101を介して行われる。また、工具CPU206は、レンズCPU103およびブレ補正レンズ102を駆動するための電力も供給する。さらに、工具CPU206は、レンズ鏡筒100におけるズームエンコーダ107の情報およびフォーカシングを行う場合のレンズ群104の繰り出し量情報(距離エンコーダ108の情報)もレンズCPU103より取り込む。
一方、レンズ鏡筒100は、撮影光学系として、像のブレを補正するブレ補正レンズ102と、ズーミングの際に移動するレンズ群104とを備え、さらに上述したように、工具CPU206との通信を行うレンズCPU103を備える。レンズCPU103は、内部に、調芯をするための調芯モード用のプログラムを有している。レンズ鏡筒100が調芯工具200に装着されると、レンズCPU103は工具CPU206との通信により接続された事を認識し、調芯モードに移行する。調芯モードへの移行により、工具CPU206より送られてくるブレ補正レンズ102の像面移動情報を基に、ブレ補正レンズ102の駆動および制御が可能となる。
レンズ鏡筒100は、さらに、角速度を検出する角速度センサ105を備える。検出された角速度センサ105の出力は、付図示のLPF+アンプ部を通り、不要な高周波数ノイズを除去し、ブレ情報処理部106に入力される。調芯モードで角速度センサ105は機能しない。ブレ情報処理部106は、角速度センサ105の情報を基に、補正すべきブレ情報を抽出する。
また、レンズ鏡筒100は、ズームエンコーダ107と、距離エンコーダ108と、これらのブレ情報処理部106の出力を基にブレ補正レンズ102の目標駆動位置の算出を行う目標駆動位置演算部109と、を備える。
レンズ鏡筒100は、レンズ駆動量算出部110を備え、調芯モード移行の際は、レンズ駆動量算出部110が機能する。レンズ駆動量算出部110では、工具CPU206より送られてくるブレ補正レンズ102の像面移動情報を、EEPROM116に格納された防振補正係数情報を基にブレ補正レンズ102の移動量情報に変換する。ここで、防振補正係数情報とは、ブレ補正レンズ102の移動量とブレ補正レンズ102移動による像の移動量との比の情報であり、ズームエンコーダ107および距離エンコーダ108への入力をパラメータとするマトリックス情報として保有される。また、工具CPU206より送られてきた調芯調整値は、このレンズ駆動量算出部110にてレンズ位置情報に変換されEEPROM116に記憶される。
レンズ鏡筒100は、目標駆動位置情報またはレンズ駆動量算出部110からの情報を基に、ブレ補正レンズ102の追従制御演算を行う追従制御演算部111と、追従制御演算部111からの信号に従い、VCM113(ボイスコイルモータ)への電流供給を行うVCM駆動ドライバ112と、を備える。VCM113は、電磁駆動アクチュエータであり、コイルおよびマグネットからなり、コイルに電流を流す事で駆動力を発生する。このVCM113によりブレ補正レンズ102を光軸と垂直な平面内を駆動させる。なお、駆動部はVCM113に限らず、SIDM(超小型アクチュエータ)等のPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)型のアクチュエータやSTM(ステッピングモータ)等でもよい。
レンズ鏡筒100は、ブレ補正レンズ102の位置を検出する位置検出部114を備える。位置検出は、PSD(光位置センサ)を用いた方法が一般的である。位置検出部114で得られたブレ補正レンズ102の位置は追従制御演算部111にフィードバックされる。位置検出部114は、上述のPSDに限らず、マグネットとホール素子を用いた、磁束密度の変動を検出する位置検出部114でもよい。
レンズ鏡筒100は、撮影者がブレ補正ON/OFFを選択可能なSW(スイッチ)であるブレ補正SW115を備える。ブレ補正ON時は、角速度センサ105の出力に従って、ブレを打ち消すようにブレ補正レンズ102が光軸と垂直な平面内を動く。ブレ補正OFF時は、光軸とブレ補正レンズ102のセンタが一致する位置で付図示のロック機構により固定される。さらにレンズ鏡筒100は、フォーカシングを行うAF駆動部117も備える。
次に、調芯時の動作を説明する。図2は調芯時のフローを示す。まず、調芯工具200にレンズ鏡筒100を装着する(S100)。そうすると、調芯工具200は、レンズ鏡筒100の装着を確認し(S201)、レンズ鏡筒100側へ電力を供給する。
一方レンズ鏡筒100では、レンズCPU103が工具CPU206と通信を開始する(S101)。レンズCPU103は、上述のように調芯をするための調芯モードのプログラムを有しており、レンズCPU103は、調芯工具200に取り付けられたことを検知すると、調芯モードに移行する(S102)。
調芯工具200は、レンズ鏡筒100内のAF駆動部117より、レンズ群104を所定のフォーカス位置に駆動させように指示する(S202)。レンズ群104は、その指令に従い、所定位置に移動される(S103)。このフォーカスにおける所定位置は、無限位置等の、所定のスタート位置である。
レンズ鏡筒100は、ブレ補正レンズ102の駆動に先立ち、不図示の電磁ロックを解除する(S104)。電磁ロックは、ブレ補正レンズ102を所定の位置に固定するためのロック機構である。この電磁ロックを解除することによりブレ補正レンズ102はVCM113の駆動力により駆動することが可能になる。
調芯工具200は、レンズCPU103が認識しているズーム情報を読み込み(S203)、T端にあるか判断する(S204)。このズーム情報の読み込みは、レンズ側のマウント部101の接点からの通信でレンズ鏡筒100のズームエンコーダ107の値を工具CPU206が受け取ることにより行われる。レンズ鏡筒100がT端に無い場合には(S204,No)、例えば、工具PC204のモニタを通じて作業者にレンズ鏡筒100をT端に移動させるよう指示する(S205)。
レンズ鏡筒100は、EEPROM116が有するセンタ位置を、ブレ補正レンズ102の目標駆動位置として、追従制御を開始する。センタ位置に移行したら(S105)、調芯工具200CPU側に調芯作業が開始可能である信号を送る。
調芯工具200は、レンズ鏡筒100からの開始可能の信号を受信すると調芯を開始する(S206)。調芯は、レンズ鏡筒100の焦点距離に応じ、少なくとも2箇所以上で行う。本実施形態では、T(テレ)端、W(ワイド)端、およびその中間のM(ミドル)位置での3箇所で調芯を行う。
調芯工具200は、工具PC204のモニタを介して、発光部201から投光されてレンズ鏡筒100を通過し、撮像素子202に入射した光の像より収差の程度を観察し、収差が所定範囲内にあるかどうかを判断する(S207)。収差が所定範囲内にない場合(S207,No)には、作業者により駆動量入力部205が操作され(S208)、収差が最小になる最良収差位置にブレ補正レンズが駆動される。駆動量入力部205は、駆動されたブレ補正レンズ102の駆動量(△XI、△YI〉をレンズ鏡筒100側に出力する。
工具CPU206より送られてきた駆動量情報(△XI、△YI)が、ブレ補正レンズ102の位置に換算(△XI/VR1、△YI/VR1)され、ブレ補正レンズ102が駆動され、目標駆動位置が修正される(S106)。ブレ補正レンズ102の目標駆動位置は、現在のブレ補正レンズ102目標駆動位置(XLC、YLC)に上述の換算値(△XI/VR1、△YI/VR1)を足した位置(XLC+△XI/VR1、YLC+△YI/VR1)である。ここで、VR1は、所定焦点距離に於ける防振補正係数を示し、EEPROM116に記憶されている数値を読み込んで使用する。
収差が所定範囲内に収まったら(S207,Yes)、調芯補正位置決定の信号をレンズCPU103側に送信する(S209)。調芯補正位置決定の信号を受けたら、レンズCPU103側は、ブレ補正レンズ102の目標位置情報(XLC,YLC)をT端での最良収差位置情報(XLC1、YLC1)としてRAMに記憶する(S107)。
T端での調整が終了したら、M位置およびW端でも同様の調整を行う(S210)。レンズCPU103は、それぞれの位置での最良収差位置情報をRAMに記憶する(S107)。図3は、T端、M位置、W端における最良収差位置の一例を示した図である。図中、添え字の1,15,30は、ズームエンコーダ107の位置を示す。T端側が1で、ズームエンコーダ107分割数が30の場合、W端側では30、M位置では15となる。T端での最良収差位置(収差が最小になったときのブレ補正レンズ102のセンタ位置(XLC,YLC))は、図中Pの位置(XLC1,YLC1)である。Mでの最良収差位置は、図中Pの位置(XLC15,YLC15)である。W端での最良収差位置は、図中Pの位置(XLC30,YLC30)である。
調芯が終了したら(S211)、終了通知をレンズCPU103へ送る。レンズCPU103側では、3箇所の焦点距離の最良収差位置情報を基に、他のズーム位置での最良収差位置情報を演算して補間し、それぞれのズーム位置に応じた最良収差位置情報を算出する(S108)。
ブレ補正レンズ102の最良収差位置情報のズーム位置に応じた補間処理が完了したら、EEPROM116に、全ズーム位置でのブレ補正レンズ102の最良収差位置情報として記憶する(S109)。そして、調芯工具200からレンズ鏡筒100を取り外し(S110)、調芯工程を終了する。
次に、調芯工程で算出したブレ補正レンズ102の最良収差位置情報を用いた、ブレ補正SW115がONの時の収差補正の動作について説明する。図4は、ブレ補正SW115がONの時の収差補正の動作フローを示す図である。
レンズ鏡筒100が図示しないカメラに装着された状態で、カメラのレリーズが半押しされると(S301)、ブレ補正レンズ102に電源供給が開始され、ブレ補正シーケンスが開始される。
まず、ブレ補正レンズ102の動きをメカニカルに規制している電磁ロックが解除される(S302)。現在のレンズ鏡筒100のズーム情報がレンズCPU103によって読み込まれる(S303)。ブレ補正レンズ102が、現在のレンズ鏡筒100のズーム位置における最良収差位置(XLC,YLC)に一旦駆動される(S304)。この最良収差位置は、ズームエンコーダ107の値により異なり、上述のようにT端のときは図3におけるPの位置(XLC1,YLC1)で、M位置のときはPの位置(XLC15,YLC15)、W端のときはPの位置(XLC30,YLC30)である。また、その中間の位置での最良収差位置は、図2におけるS108において演算されて補間された位置である。
角速度センサ105の出力を基に、像面での像が止まるように、ブレ補正レンズ102の駆動制御が開始される(S305)。カメラのレリーズが全押しされると(S306、Yes)、不図示のクイックリターンミラーが跳ね上がる最中に、上述のS303と同様に、再度ズーム情報が読み込まれる(S307)。
さらに、上述のS304と同様にブレ補正レンズ102が、全押し時点でのレンズ鏡筒100のズーム位置における最良収差位置(XLC,YLC)に駆動される(S308)。そして最良収差位置に駆動の後、ブレ補正が再開される(S309)。
ブレ補正が行われ、所定のシャッタ速度において露光が行われ(S310)、ブレ補正が停止される(S311)。その後、電磁ロックが駆動され(S312)、動作フローが終了する。なお、半押しタイマー中の場合は、ブレ補正のための駆動が行われるが、半押しタイマーが切れた場合は、電磁ロックが駆動され、ブレ補正レンズ102が機械的に保持される。
このように、調芯工程で得られた最良収差位置を中心としてブレ補正を開始し、撮影を行うので、光学性能的に最も収差性能がよい位置での撮影が可能となる。
図5に、調芯工程で算出したブレ補正レンズ102の最良収差位置情報を用いた、ブレ補正SW115がOFFの場合の収差補正の動作について説明する。図5は、ブレ補正SWがOFFの時の収差補正の動作フローを示す図である。
レンズ鏡筒100が図示しないカメラに装着された状態で、カメラのレリーズが半押しされ(S401)、次いでレリーズが全押しされる(S402)と、不図示のクイックリターンミラーが跳ね上り、電磁ロックが解除される(S403)。
そうすると、現在のレンズ鏡筒100のズーム情報がレンズCPU103によって読み込まれる(S404)。そしてブレ補正レンズ102が、現在のレンズ鏡筒100のズーム位置における最良収差位置(XLC,YLC)に駆動される(S405)。この最良収差位置は、上述のブレ補正SW115ONの場合と同様に、ズームエンコーダ107の値により異なり、上述のようにT端のときは図3におけるPの位置で、MのときはPの位置、W端のときはPの位置である。また、その中間の位置でのセンタ位置は、図2におけるS108において演算されて補間された位置である。そして、所定のシャッタ速度において露光が行われ(S406)、その後、電磁ロックが駆動され(S407)、動作フローが終了する。
このように、ブレ補正SW115がOFFのときにも、調芯工程で得られた最良収差位置で撮影を行うので、光学性能的に最も収差性能がよい位置での撮影が可能となる。
以上、本実施形態によると、以下の効果を有する。
(1)レンズ鏡筒100に含まれる複数のレンズ群104からなる撮影光学系により撮像面上に生じる収差が最も少なくなるブレ補正レンズ102の位置を、個々のレンズ鏡筒100ごとに焦点距離に対応した最良収差位置としてレンズCPU103に記憶させておく。そして撮影時においては、その焦点距離における最良収差位置にブレ補正レンズ102を移動させてから撮影を行う。このように、レンズ鏡筒100により異なる収差を、レンズ鏡筒100ごとに調整するので、各レンズ鏡筒の収差をそれぞれ最小にすることができる。
(2)また、最良収差位置は、焦点距離に応じて収差が小さくなるように変動するので、それぞれの焦点距離において、光学性能的に最も収差性能がよい位置での撮影が可能となる。
(3)既存のブレ補正レンズ102を使用するので、新たに収差補正のための部品を追加する必要がない。
(4)ブレ補正を行う場合は、最良収差位置を中心として行われるので、迅速なブレ補正を行うことができる。
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態では、収差の補正をブレ補正レンズを用いて行う形態を示したが、これに限定されない。ブレ補正レンズに限らず、例えば、光軸に対して直交する面に移動可能なレンズであれば、他のレンズを用いることもでき、また例えば収差補正用のレンズを別途設ける構成であってもよい。
例えば、収差を補正するレンズがブレ補正レンズである場合、記憶部に記憶された収差が小さくなる位置にブレ補正レンズを引き戻し(センタリング)してもよい。収差が小さくなる位置にブレ補正レンズを引き戻すことにより、光学特性の良い状態で撮影できるからである。また、収差が小さくなる位置にブレ補正レンズを引き戻すことにより、実質的にブレ補正レンズが駆動可能な駆動範囲を大きくすることができる。
ブレ補正レンズの引き戻しは、撮像部で撮像する前(露光前)に行っても良いし、撮像部で撮像しているとき(露光中)に行ってもよい。また、ブレ補正レンズは光軸に対して直交するものに限定されない。
例えば、ブレ補正レンズ以外のレンズを用いて収差を補正する場合、露光前に収差を補正するレンズを駆動して収差を補正し、露光中に収差を補正するレンズを停止させることも好ましい。露光中に収差を補正するレンズが停止しているので、不要な像ブレが抑えられるからである。
(2)上述の実施形態では、調芯工具をレンズ鏡筒に取り付ける構造としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、調芯工具の機能を、カメラに持たせるようにしてもよく、この場合、調芯工具の撮像素子は、カメラの撮像素子と兼用することができる。
(3)上述の実施形態では、作業者が駆動量入力部を操作して、収差が最小になる最良収差位置にブレ補正レンズを駆動するように説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、工具CPUが自動的にブレ補正レンズを最良収差位置に駆動するようにしてもよい。
(4)上述の実施形態では、T端、MおよびW端において調芯の測定を行ったが、本発明はこれに限定されない。3箇所以上において測定することにより、さらに高精度の収差の補正が可能となる。
なお、実施形態および変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
本発明の第1実施形態における、レンズ鏡筒およびそのレンズ鏡筒の調芯を行う調芯工具のシステム構成図である。 本発明の第1実施形態における、調芯時のフローを示す T端、M位置、W端における最良収差位置の一例を示した図である。 ブレ補正SWがONの時の収差補正の動作フローを示す図である。 ブレ補正SWがOFFの時の収差補正の動作フローを示す図である。
符号の説明
100:レンズ鏡筒、102:ブレ補正レンズ、104:レンズ群、107:ズームエンコーダ、113:VCM、116:EEPROM、200:調芯工具

Claims (9)

  1. レンズに対して相対的に移動可能な補正レンズを含む撮影光学系と、
    前記撮影光学系における収差量が抑えられる、前記補正レンズの位置情報を、記憶可能な記憶部と、
    前記記憶部に記憶された位置情報に基づき、前記補正レンズを駆動する駆動部とを備えることを特徴とする光学装置。
  2. 請求項1に記載された光学装置であって、
    前記撮影光学系の焦点距離を検出する検出部を含み、
    前記記憶部は、前記撮影光学系の焦点距離に応じた前記補正レンズの位置情報を記憶していることを特徴とする光学装置。
  3. 請求項1または2に記載された光学装置であって、
    前記補正レンズは偏心レンズであり、
    前記駆動部は、前記撮影光学系の光軸と交差する方向に前記偏心レンズを駆動することを特徴とする光学装置。
  4. 請求項1から請求項3までの何れか1項に記載された光学装置であって、
    前記補正レンズは、前記撮影光学系による像のブレを補正するブレ補正レンズであることを特徴とする光学装置。
  5. 請求項4に記載された光学装置であって、
    前記駆動部は、前記ブレ補正レンズが前記像のブレを補正しているとき、前記ブレ補正レンズに対して、前記撮影光学系における収差量が抑えられる位置に引き戻す駆動力を与えることを特徴とする光学装置。
  6. 請求項1から請求項5までの何れか1項に記載された光学装置であって、
    前記撮影光学系による像を撮像する撮像部を含み、
    前記駆動部は、前記撮像部により前記像が撮像される前に前記補正レンズを駆動し、前記撮像部により前記像が撮像されるときに前記補正レンズを駆動しないことを特徴とする光学装置。
  7. 撮影光学系の収差量を測定しつつ、前記撮影光学系に含まれる補正レンズを駆動し、
    前記撮影光学系の収差量が抑えられたときの前記補正レンズの位置を記憶部に記憶することを特徴とする光学装置の調整方法。
  8. 請求項7に記載された光学装置の調整方法であって、
    前記撮影光学系の焦点距離に応じて前記補正レンズの位置を記憶することを特徴とする光学装置の調整方法。
  9. 請求項7または8に記載された光学装置の調整方法であって、
    前記光学装置の撮影時に、前記補正レンズを前記記憶部に記憶された位置に駆動することを特徴とする光学装置の調整方法。
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