JP2009172725A - 工作機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワークを押し出す処理の自由度を向上させる。
【解決手段】工作機械に、主軸50内に挿入され、ワークW1を押し出す前進方向D2、及び、該前進方向の反対方向D3へ移動可能なワーク排出部材70と、該ワーク排出部材を少なくとも前進方向D2へ駆動するアクチュエータ80と、ワーク排出部材70の前進速度を段階的に変えてワークW1を主軸50外に押し出す位置へワーク排出部材70を前進させる駆動制御をアクチュエータ80に対して行う制御手段とを設ける。
【選択図】図3
【解決手段】工作機械に、主軸50内に挿入され、ワークW1を押し出す前進方向D2、及び、該前進方向の反対方向D3へ移動可能なワーク排出部材70と、該ワーク排出部材を少なくとも前進方向D2へ駆動するアクチュエータ80と、ワーク排出部材70の前進速度を段階的に変えてワークW1を主軸50外に押し出す位置へワーク排出部材70を前進させる駆動制御をアクチュエータ80に対して行う制御手段とを設ける。
【選択図】図3
Description
本発明は、主軸を備えた工作機械に関する。
主軸端に取り付けた把持具でワークを把持して加工を行う旋盤には、加工後のワーク、すなわち、製品を排出するため、主軸内にワーク排出部材が挿入されている。把持具は、ワークを加工前に把持し、加工後に解放する。把持具の把持から製品が解放されると、ワーク排出部材が前進することにより製品を押し出す。ワーク排出部材を前進させる機構には、ワーク排出部材を前進方向及び後退方向へ駆動するエアシリンダ等がある。
エアシリンダは、ワークの加工前にワーク排出部材をワークから後方へ離間した所定の後退位置に停止させ、該ワークの加工後にワークを主軸外へ押し出す所定の押し出し位置までワーク排出部材を前記後退位置から一定速度で前進させる。
エアシリンダは、ワークの加工前にワーク排出部材をワークから後方へ離間した所定の後退位置に停止させ、該ワークの加工後にワークを主軸外へ押し出す所定の押し出し位置までワーク排出部材を前記後退位置から一定速度で前進させる。
特許文献1(特に段落0033参照)には、Z2軸サーボモータが背面主軸台をZ2軸方向へ移動させて製品吐出軸を移動させる旋盤が記載されている。この旋盤が背面主軸台を移動させる際、レバーのローラが支柱に当接する手前の所定位置まで比較的高速(例えば18m/min)で移動させ、次に、低速(例えば3m/min)に切り換えてさらにZ2軸方向へ移動させている。レバーのローラが支柱に当接するまで製品吐出軸が移動しないので、製品吐出軸は移動を開始してからは一貫して一定速度(例えば3m/min)でZ2軸方向へ移動していくことになる。
特開2003−80401号公報
エアシリンダでワーク排出部材を駆動する旋盤は、ワーク排出部材の停止位置が上記後退位置及び上記押し出し位置に固定されている。最大挿入長さよりも短い挿入長さとなるワークの加工品が押し出されるとき、ワーク排出部材は後退位置からワーク後部まで移動した後に加工品を押し出すことになる。一方、加工品を勢いよく押し出すと、加工品の後端に傷が生じたり、主軸から勢いよく飛び出した製品が製品受けから出てしまったり、製品が製品受けに当たって傷が生じたりすることがあるため、ワーク排出部材の前進を低速にすることが望ましい。しかし、低速にした場合、最大挿入長さに合わせた後退位置からワーク排出部材がワーク後部まで低速移動する時間が必要となり、ワーク排出に時間がかかるという問題があった。
特許文献1に記載の旋盤も、製品吐出軸が後退位置からワーク後部まで低速移動する時間が必要である。
以上より、ワークを押し出す処理の自由度を向上させることが望まれている。
以上より、ワークを押し出す処理の自由度を向上させることが望まれている。
以上を鑑み、本発明は、ワークを押し出す処理の自由度を向上させることを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は、ワークを解放可能に把持する把持手段を設けた主軸と、該主軸内に挿入され、前記ワークを押し出す前進方向、及び、該前進方向の反対方向へ移動可能なワーク排出部材と、該ワーク排出部材を少なくとも前記前進方向へ駆動するアクチュエータと、前記ワーク排出部材の前進速度を段階的に変えて前記ワークを前記主軸外に押し出す位置へ前記ワーク排出部材を前進させる駆動制御を前記アクチュエータに対して行う制御手段とを備えることを特徴とする。
すなわち、上記アクチュエータは、上記制御手段の駆動制御により、前進速度を段階的に変えてワークを主軸外に押し出す位置へワーク排出部材を前進させる。これにより、ワークが主軸外へ押し出される。
ワーク排出部材の前進速度が段階的に変わるので、ワークを押し出す処理の自由度が向上する。
ワーク排出部材の前進速度が段階的に変わるので、ワークを押し出す処理の自由度が向上する。
例えば、ワークから離間した位置に待機しているワーク排出部材を前進方向へ移動させる際、ワーク排出部材の前進速度をワーク排出部材がワークに接触する前で高速から低速に切り換えれば、加工品後端の傷の発生を抑止し、製品が製品受けから出ることを抑止しながらワーク排出部材が後退位置からワーク後部まで移動する時間を短縮することができる。
ところで、上記主軸には、正面主軸台に設けられる正面主軸、背面主軸台に設けられる背面主軸、等が含まれる。
上記把持具には、コレットや爪等と呼ばれる種々のものが含まれる。
上記ワーク排出部材は、棒状(筒状を含む)の本体部材の先端部に排出ピンを着脱可能に取り付けた部材でもよいし、単一の部品からなる部材でもよい。
上記アクチュエータは、ワーク排出部材を前進方向とともに後退方向へ駆動してもよいし、ワーク排出部材を前進方向へのみ駆動してもよい。ワーク排出部材を後退させる手段は、ばねといった弾性部材等でもよい。
上記把持具には、コレットや爪等と呼ばれる種々のものが含まれる。
上記ワーク排出部材は、棒状(筒状を含む)の本体部材の先端部に排出ピンを着脱可能に取り付けた部材でもよいし、単一の部品からなる部材でもよい。
上記アクチュエータは、ワーク排出部材を前進方向とともに後退方向へ駆動してもよいし、ワーク排出部材を前進方向へのみ駆動してもよい。ワーク排出部材を後退させる手段は、ばねといった弾性部材等でもよい。
請求項1に係る発明によれば、ワークを押し出す処理の自由度を向上させることが可能な工作機械を提供することができる。
請求項2に係る発明では、シリンダを用いてワークを押し出す処理の自由度を向上させることができる。
請求項3に係る発明では、ワーク排出部材の位置を検出した結果に応じて該ワーク排出部材の前進速度が変わるので、ワークを押し出す処理をより正確に行うことができる。
請求項4に係る発明では、流体圧シリンダを用いてワークを押し出す処理の自由度を向上させることができる。
請求項2に係る発明では、シリンダを用いてワークを押し出す処理の自由度を向上させることができる。
請求項3に係る発明では、ワーク排出部材の位置を検出した結果に応じて該ワーク排出部材の前進速度が変わるので、ワークを押し出す処理をより正確に行うことができる。
請求項4に係る発明では、流体圧シリンダを用いてワークを押し出す処理の自由度を向上させることができる。
(1)工作機械の説明:
図1は本発明の一実施形態に係る旋盤(工作機械)1の電気回路の概略を示すブロック図、図2は旋盤1を構成する駆動制御回路14を示すエア回路図、図3,5,6は旋盤1の要部を一部断面視して示す平面図、図4は旋盤1の動作を示すタイミングチャートである。
本実施形態の旋盤1は、ワークを回転させる正面主軸21を備えた正面主軸台、工具32を備えた刃物台、ワークを回転させる背面主軸50を備えた背面主軸台40、NC(Numerical Control;数値制御)装置10、等が設けられている。
図1は本発明の一実施形態に係る旋盤(工作機械)1の電気回路の概略を示すブロック図、図2は旋盤1を構成する駆動制御回路14を示すエア回路図、図3,5,6は旋盤1の要部を一部断面視して示す平面図、図4は旋盤1の動作を示すタイミングチャートである。
本実施形態の旋盤1は、ワークを回転させる正面主軸21を備えた正面主軸台、工具32を備えた刃物台、ワークを回転させる背面主軸50を備えた背面主軸台40、NC(Numerical Control;数値制御)装置10、等が設けられている。
正面主軸21は、ワークを解放可能に把持するコレット(把持具)22が取り付けられ、図示しない正面主軸用モータにより回転駆動される。また、正面主軸21は、正面主軸送りモータ26で少なくともZ1方向、すなわち、正面主軸21の軸方向へ駆動される。
工具32は、工具主軸送りモータ36で駆動される。工具32を設ける刃物台には、正面加工用のバイト、突切バイト、背面加工用のバイト、といった複数の工具が同時に取り付けられてもよいし、これらの工具が交換可能に取り付けられてもよい。
工具32は、工具主軸送りモータ36で駆動される。工具32を設ける刃物台には、正面加工用のバイト、突切バイト、背面加工用のバイト、といった複数の工具が同時に取り付けられてもよいし、これらの工具が交換可能に取り付けられてもよい。
背面主軸50は、挿入されたワークW1を解放可能に把持するコレット61(把持手段60)が設けられ、図示しない背面主軸用モータにより回転駆動される。また、背面主軸50は、背面主軸送りモータ46で少なくともZ2方向(背面主軸50の軸方向)へ駆動される。
背面主軸台には、エアシリンダ(アクチュエータ)80が固定されている。このエアシリンダ80は、図3等に示すワーク排出部材70を背面主軸50の軸方向へ駆動する。
背面主軸台には、エアシリンダ(アクチュエータ)80が固定されている。このエアシリンダ80は、図3等に示すワーク排出部材70を背面主軸50の軸方向へ駆動する。
NC装置10は、内部のバス10gに、CPU(Central Processing Unit)10a、半導体メモリ10b,10c、タイマ回路10d、I/F(インターフェイス)回路10e、I/O(入出力)回路10f、等が接続されたコンピュータとされている。RAM(Random Access Memory)10bには、加工プログラムPや各種データDが記憶されている。ROM(Read Only Memory)10cには、アプリケーションプログラムAPLが書き込まれている。CPU10aは、RAM10bをワークエリアとして利用しながら、アプリケーションプログラムAPLや加工プログラムPに従って各種サーボアンプや各種アクチュエータ等を数値制御する。
I/F回路10eに接続された操作パネル19は、操作部19aや表示部19bを備え、NC装置10のユーザインターフェイスとして機能する。操作部19aは、例えば、利用者から操作入力を受け付けるためのボタンやタッチパネルから構成される。表示部19bは、例えば、利用者から操作入力を受け付けた各種設定の内容や旋盤1に関する各種情報を表示するディスプレイで構成される。
I/F回路10eに接続された操作パネル19は、操作部19aや表示部19bを備え、NC装置10のユーザインターフェイスとして機能する。操作部19aは、例えば、利用者から操作入力を受け付けるためのボタンやタッチパネルから構成される。表示部19bは、例えば、利用者から操作入力を受け付けた各種設定の内容や旋盤1に関する各種情報を表示するディスプレイで構成される。
NC装置のI/O回路10fには、正面主軸用サーボアンプ24、正面側コレット開閉用アクチュエータ23、工具主軸用サーボアンプ34、背面主軸用サーボアンプ44、背面側コレット開閉用アクチュエータ69、センサ18a,18b,18c、電磁弁14a,14b、等が接続されている。
正面主軸用サーボアンプ24は、NC装置10から入力される指令量に従って、正面主軸21を少なくともZ1方向へ移動させるように正面主軸送りモータ26を駆動する。
正面側コレット開閉用アクチュエータ23は、NC装置10から入力される指令に従って、正面側コレット22を閉じる方向又は開く方向にシフターを駆動する。
正面主軸用サーボアンプ24は、NC装置10から入力される指令量に従って、正面主軸21を少なくともZ1方向へ移動させるように正面主軸送りモータ26を駆動する。
正面側コレット開閉用アクチュエータ23は、NC装置10から入力される指令に従って、正面側コレット22を閉じる方向又は開く方向にシフターを駆動する。
工具主軸用サーボアンプ34は、NC装置10から入力される指令量に従って、工具32を移動させるように工具主軸送りモータ36を駆動する。
背面主軸用サーボアンプ44は、NC装置10から入力される指令量に従って、背面主軸50を少なくともZ2方向へ移動させるように背面主軸送りモータ46を駆動する。
背面側コレット開閉用アクチュエータ69は、NC装置10から入力される指令に従って、背面側コレット61を閉じる方向又は開く方向にシフター67(図3参照)を駆動する。
背面側コレット開閉用アクチュエータ69は、NC装置10から入力される指令に従って、背面側コレット61を閉じる方向又は開く方向にシフター67(図3参照)を駆動する。
後退端センサ18aは、ワーク排出部材70が最も後退した位置(図3に示す後退位置L1)にあることを検出するための位置検出センサである。後退端センサ18aは、図3に示す背面主軸50の後端部に設けられ、ワーク排出部材70が後退位置L1にあるか否かを表す検出信号を生成する。速度切換用センサ18bは、ワーク排出部材70が図5に示す速度切換位置L2にあることを検出するための位置検出センサである。速度切換用センサ18bは、エアシリンダ80に取り付けられ、移動するピストン81が速度切換位置L2に対応する位置を通過したときに電圧の状態が切り換わる検出信号を生成する。前進端センサ18cは、ワーク排出部材70が最も前進した位置(図6に示す押し出し位置L3)にあることを検出するための位置検出センサである。前進端センサ18cは、エアシリンダ80に取り付けられ、ピストン81が押し出し位置L3に対応する位置にあるか否かを表す検出信号を生成する。これらのセンサ18a〜18cは、ワーク排出部材の位置を検出する検出手段18を構成している。
位置検出センサは、光センサや磁気センサ等の非接触式センサでもよいし、リミットスイッチ等の接触式センサでもよい。
位置検出センサは、光センサや磁気センサ等の非接触式センサでもよいし、リミットスイッチ等の接触式センサでもよい。
NC装置10は、センサ18a〜18cで生成された検出信号の電圧の状態を読み込み、読み込んだ検出信号の電圧状態に基づいてエアシリンダ80にワーク排出部材70を駆動させる。NC装置10は、検出手段18による検出信号(検出結果)に応じてワーク排出部材70の前進速度を変える駆動制御をエアシリンダ80に対して行う。
電磁弁14a,14bは、内蔵するばねの付勢力により非通電時の空気(流体)の流通状態が所定の状態とされ、通電時の空気の流通状態が別の状態に切り換わる。方向切換用電磁弁14aは、スピードコントローラ14c,14dに繋がる管路に取り付けられ、NC装置10から通電されるとスピードコントローラ14c,14dに流す空気の流れ方向をワーク排出部材70が前進する方向とし、NC装置10からの通電が停止するとスピードコントローラ14c,14dに流す空気の流れ方向をワーク排出部材70が後退する方向とする。速度切換用電磁弁14bは、スピードコントローラ14eに繋がる管路に取り付けられ、NC装置10から通電されるとスピードコントローラ14eに空気を流し、NC装置10からの通電が停止するとスピードコントローラ14eへの空気の流れを遮断する。これらの電磁弁14a,14bは、図2に示す駆動制御回路14に組み込まれている。
図2に示すように、駆動制御回路14は、電磁弁14a,14b、スピードコントローラ14c〜14e、サイレンサ14f、管路14g〜14j,14m〜14s、マニホールド15、等を備えるエア回路である。駆動制御回路14は、NC装置10とともに本発明にいう制御手段2を構成している。この制御手段2に制御されるエアシリンダ80は、接続された管路の空気の流れに応じて作動する流体圧シリンダの一種である。
本駆動制御回路14は、メータアウト制御により、エアシリンダ80内の空気の流れを制御する。すなわち、スピードコントローラ14c〜14eは、空気がエアシリンダ80から流出するときに空気の流量を制限し、空気がエアシリンダ80に流入するときに空気の流量を制限しない。
本駆動制御回路14は、メータアウト制御により、エアシリンダ80内の空気の流れを制御する。すなわち、スピードコントローラ14c〜14eは、空気がエアシリンダ80から流出するときに空気の流量を制限し、空気がエアシリンダ80に流入するときに空気の流量を制限しない。
後退速度調整用スピードコントローラ14cは、入口側管路14gを介してエアシリンダ80の入口側接続部80aに接続され、管路14mを介して方向切換用電磁弁14aに接続されている。
第一の前進速度調整用スピードコントローラ14d(第一の流量調整手段)は、管路14i及び出口側管路14hを介してエアシリンダ80の出口側接続部80bに接続され、管路14nを介して方向切換用電磁弁14aに接続されている。ここで、管路14iは、エアシリンダ80に繋がる管路、すなわち、本発明にいう第一の管路である。シリンダ80からスピードコントローラ14dを通って電磁弁14aに向かう空気の設定流量をQ1(リットル/min)とすると、スピードコントローラ14dは、第一の管路14iに対してワーク排出部材70を前進させる向きへ第一の設定流量Q1の空気を流す。
第二の前進速度調整用スピードコントローラ14e(第二の流量調整手段)は、管路14j,14hを介してエアシリンダの出口側接続部80bに接続され、管路14oを介して速度切換用電磁弁14bに接続されている。ここで、管路14jは、エアシリンダ80に繋がる管路、すなわち、本発明にいう第二の管路である。シリンダ80からスピードコントローラ14eを通って電磁弁14bに向かう空気の設定流量をQ2(リットル/min)とすると、スピードコントローラ14eは、第二の管路14jに対してワーク排出部材70を前進させる向きへ第二の設定流量Q2の空気を流す。ここで、設定流量をQ2>Q1>0に設定すると、ワーク排出部材は、前進の際にワークに接触する位置(図5に示す速度切換位置L2)まで十分に高速度となり、速度切換位置L2からワークを押し出す位置(図6に示す押し出し位置L3)まで十分に低速度となる。むろん、設定流量をQ2<Q1に設定することも本発明に含まれる。
なお、後退速度調整用スピードコントローラ14cの設定流量Q3(リットル/min)の制限は、特に無い。例えば、Q3>Q2とすると、ワーク排出部材70が速やかに後退する。
なお、後退速度調整用スピードコントローラ14cの設定流量Q3(リットル/min)の制限は、特に無い。例えば、Q3>Q2とすると、ワーク排出部材70が速やかに後退する。
マニホールド15には、空気流出用管路15a,15c及び空気流入用管路15bが設けられている。方向切換用電磁弁14aは、管路14p,14q,14rを介して管路15a,15b,15cに接続されている。一方、速度切換用電磁弁14bは、マニホールド15に接続されず、管路14sを介してサイレンサ14fに接続されている。
以上の構成により、駆動制御回路14及びNC装置10は、ワーク排出部材70の前進速度を段階的に変えてワークを背面主軸外に押し出す位置L3へワーク排出部材70を前進させる駆動制御をエアシリンダ80に対して行う。本実施形態のワーク排出部材70の前進速度は、後退位置L1から速度切換位置L2までの高速度と、速度切換位置L2から押し出し位置L3までの低速度と、の二段階とされている。
図3は、本発明にいう主軸となる背面主軸50を含む旋盤1の要部を示している。図に示すように、背面主軸台40の上には、背面主軸50、把持手段60、ワーク排出部材70、エアシリンダ80、等が設けられている。
背面主軸50は、背面主軸台40に対してベアリング53を介して回転可能に取り付けられ、ワーク排出部材70を軸方向D1へ挿入可能とされている。すなわち、背面主軸50は、ワーク排出部材70の周りで回転軸AX1を中心として回転する。背面主軸50は、NC装置10の制御に従ったタイミングで背面主軸用モータにより回転駆動される。
背面主軸50は、背面主軸台40に対してベアリング53を介して回転可能に取り付けられ、ワーク排出部材70を軸方向D1へ挿入可能とされている。すなわち、背面主軸50は、ワーク排出部材70の周りで回転軸AX1を中心として回転する。背面主軸50は、NC装置10の制御に従ったタイミングで背面主軸用モータにより回転駆動される。
把持手段60は、背面側コレット(把持具)61、コレット保持部材62、コレット開閉機構63〜69、を備え、背面主軸50に挿入されたワークW1を加工前に把持して加工後に解放する。
コレット61は、背面主軸50の先端部に取り付けられ、前方から供給されるワークW1を解放可能に把持し、背面主軸50とともに回転するようにされている。コレット61は、後側となるほど細くなるテーパ部分61aが形成され、このテーパ部分の複数の箇所(例えば3箇所)にすりわりが形成されている。従って、テーパ部分61aが締め付けられるとワークが把持され、テーパ部分61aが緩められるとワークが解放される。
コレット保持部材62は、背面主軸50の先端部に取り付けられ、該背面主軸50の先端部にコレット61を保持する。
コレット61は、背面主軸50の先端部に取り付けられ、前方から供給されるワークW1を解放可能に把持し、背面主軸50とともに回転するようにされている。コレット61は、後側となるほど細くなるテーパ部分61aが形成され、このテーパ部分の複数の箇所(例えば3箇所)にすりわりが形成されている。従って、テーパ部分61aが締め付けられるとワークが把持され、テーパ部分61aが緩められるとワークが解放される。
コレット保持部材62は、背面主軸50の先端部に取り付けられ、該背面主軸50の先端部にコレット61を保持する。
コレット開閉機構は、コレット閉じ部材63、コレット開き用のコイルばね64、延長部材65、爪開閉機構66、シフター67、シフターレバー68、背面側コレット開閉用アクチュエータ69、を有している。コレット閉じ部材63は、コレットのテーパ部分61aに接触し、背面主軸50の軸方向D1へスライドするようにされている。コイルばね64は、前進方向D2側の端部がコレット61に掛止され、後退方向D3側の端部がコレット閉じ部材63の内周面に掛止されて、コレット閉じ部材63を後退方向D3へ付勢している。延長部材65は、コレット閉じ部材63の後端部に接触し、軸方向D1へスライドするようにされている。爪開閉機構66は、背面主軸50と共に回転動作可能な爪部材66aと、この爪部材66aを背面主軸50に保持するホルダ66bとを有している。爪部材66aの基部66a1は、延長部材65の後端部に接触している。シフター67は、後側となるほど細くなるテーパ部分67aが形成され、軸方向D1へスライドするようにされている。シフターのテーパ部分67aは、爪部材66aの先端部66a2に接触している。シフターレバー68は、アクチュエータ69の駆動によりシフター67を軸方向D1へスライドさせる。アクチュエータ69は、コレット61を締め付けるための駆動力をNC装置10の制御に従って発生させる。
以上の構成により、シフター67を後退方向D3へ移動させる駆動力をアクチュエータ69がシフターレバー68へ伝えると、後退したシフター67が爪部材先端部66a2を拡げるように爪部材66aを回転動作させる。すると、爪部材の基部66a1が延長部材65を介してコレット閉じ部材63を前進方向D2へスライドさせ、コレット61が締め付けられる。これにより、コレット61でワークW1が把持される。一方、シフター67を前進方向D2へ移動させる駆動力をアクチュエータ69がシフターレバー68へ伝えると、コレット開き用ばね64の付勢力によりコレット閉じ部材63及び延長部材65が後退し、爪部材先端部66a2が狭まるように爪部材66aが回転動作する。これにより、コレット61が緩められ、ワークW1がコレット61から解放される。
ワーク排出部材70は、前進方向D2及び後退方向D3へ移動可能に背面主軸50内へ挿入され、背面主軸50の回転軸AX1を中心として回転可能とされている。ここで、前進方向D2はワークW1を軸方向D1に沿って背面主軸50の前方外部へ押し出す方向であり、後退方向D3は前進方向D2の反対方向である。本ワーク排出部材70は、軸方向D1へ貫通した貫通穴72cを有する略円筒状のワーク排出軸72と、このワーク排出軸の先端部72aに対して着脱可能に取り付けられた排出ピン74とを有する構成とされている。
エアシリンダ80は、背面主軸台40に取り付けられ、ピストン81を前進方向D2へ突出させている。ピストン81の先端は、ワーク排出軸72の後端に連結されている。エアシリンダ80には、速度切換用センサ18bがセンサ固定部材(速度切換位置調整手段)82で固定され、前進端センサ18cがセンサ固定部材(押し出し位置調整手段)83で固定されている。センサ固定部材82,83は、ねじ82a,83aを緩めると背面主軸の軸方向D1へ移動可能となり、ねじ82a,83aを締めるとエアシリンダ80に固定される。速度切換用センサ18bは、速度切換位置L2に対応するエアシリンダ80内の位置をピストン81が横切っているか否かを検出し、対応する検出信号をNC装置10へ出力する。前進端センサ18cは、押し出し位置L3に対応するエアシリンダ80内の位置をピストン81が横切っているか否かを検出し、対応する検出信号をNC装置10へ出力する。従って、センサ固定部材82,83の位置を調整することにより、ワーク排出部材の速度切換位置L2や押し出し位置L3が調節される。
また、背面主軸50の後端部にある後退端センサ18aは、後退位置L1に対応する位置をワーク排出部材70の後端部が横切っているか否かを検出し、対応する検出信号をNC装置10へ出力する。
エアシリンダ80は、センサ18a〜18cによる検出信号に応じた駆動速度でワーク排出部材70を前進方向D2及び後退方向D3へ駆動する。
エアシリンダ80は、センサ18a〜18cによる検出信号に応じた駆動速度でワーク排出部材70を前進方向D2及び後退方向D3へ駆動する。
以上の他、背面主軸台40には、ワークW1に切削油を供給する切削油供給機構55、コレット61のすりわりから背面主軸50内に切削くずや油が入らないように抑止するための圧空を背面主軸50内に供給するブロー用エア供給機構56、ベアリング53部分の油が主軸内に入らないように抑止するための圧空を供給するシール用エア供給機構57、等も設けられている。
(2)工作機械の動作、作用、効果:
本旋盤1は、NC装置10の制御により、例えば、図4に示すタイミングチャートに従ってワークW1を連続して背面加工する。なお、速度切換用センサ18bの取り付け位置は製品の種類に合わせた速度切換位置L2に対応する位置とされ、前進端センサ18cの取り付け位置はワーク排出部材70に合わせた押し出し位置L3に対応する位置とされ、スピードコントローラ14c〜14eの設定流量は製品の種類に合わせた流量とされているものとする。
背面側コレット61が開いているとき、図3に示すように、NC装置10の制御により正面加工後のワークW1が背面側コレット61に供給される(タイミングt1〜t2)。このタイミングで、例えば、正面主軸21が背面主軸50の方へ移動する。このとき、後退端センサ18aはワーク排出部材70が後退位置L1に存在する意味のオンの検出信号を生成し、速度切換用センサ18bはワーク排出部材70が速度切換位置L2よりも後退側に存在する意味のオフの検出信号を生成し、前進端センサ18cはワーク排出部材70が押し出し位置L3に存在しない意味のオンの検出信号を生成している。ここで、オンの検出信号は例えばハイレベルの電圧信号で表され、オフの検出信号は例えばローレベルの電圧信号で表される。
本旋盤1は、NC装置10の制御により、例えば、図4に示すタイミングチャートに従ってワークW1を連続して背面加工する。なお、速度切換用センサ18bの取り付け位置は製品の種類に合わせた速度切換位置L2に対応する位置とされ、前進端センサ18cの取り付け位置はワーク排出部材70に合わせた押し出し位置L3に対応する位置とされ、スピードコントローラ14c〜14eの設定流量は製品の種類に合わせた流量とされているものとする。
背面側コレット61が開いているとき、図3に示すように、NC装置10の制御により正面加工後のワークW1が背面側コレット61に供給される(タイミングt1〜t2)。このタイミングで、例えば、正面主軸21が背面主軸50の方へ移動する。このとき、後退端センサ18aはワーク排出部材70が後退位置L1に存在する意味のオンの検出信号を生成し、速度切換用センサ18bはワーク排出部材70が速度切換位置L2よりも後退側に存在する意味のオフの検出信号を生成し、前進端センサ18cはワーク排出部材70が押し出し位置L3に存在しない意味のオンの検出信号を生成している。ここで、オンの検出信号は例えばハイレベルの電圧信号で表され、オフの検出信号は例えばローレベルの電圧信号で表される。
その後のタイミングt3では、背面側コレット開閉用アクチュエータ69がシフター67を後退方向D3へ移動させる。これにより、コレット61が閉じ、ワークW1がコレット61に把持される。そして、正面側コレット22からワークW1が解放される。
その後のタイミングt4〜t5では、NC装置10の制御によりワークW1の背面加工が行われる。このタイミングで、例えば、工具主軸送りモータ36が工具32をワークW1に当てるように駆動し、背面主軸50が軸方向D1へ移動する。
その後のタイミングt6では、コレット開閉用アクチュエータ69がシフター67を前進方向D2へ移動させる。これにより、コレット61が開き、背面加工後のワークW1が解放される。
その後のタイミングt4〜t5では、NC装置10の制御によりワークW1の背面加工が行われる。このタイミングで、例えば、工具主軸送りモータ36が工具32をワークW1に当てるように駆動し、背面主軸50が軸方向D1へ移動する。
その後のタイミングt6では、コレット開閉用アクチュエータ69がシフター67を前進方向D2へ移動させる。これにより、コレット61が開き、背面加工後のワークW1が解放される。
以下、NC装置10及び駆動制御回路14は、ワークW1から離間した後退位置L1に待機しているワーク排出部材70を前進方向D2へ移動させる際、まず、第一の管路14iに第一の設定流量Q1の空気を流すとともに第二の管路14jに第二の設定流量Q2の流体を流す。次に、NC装置10及び駆動制御回路14は、前進するワーク排出部材70がワークW1に接触する位置となるまでに第二の管路14jの流体の流れを停止させる。その後、ワーク排出部材70がワークW1を背面主軸外へ押し出す位置L3となったときに第一の管路14iの流体の流れが停止する。
まず、タイミングt7では、NC装置10が方向切換用電磁弁14aと速度切換用電磁弁14bとをオン(通電状態)にする。図2を参照して説明すると、後退速度調整用スピードコントローラ14cは、方向切換用電磁弁14aを介して空気流入用管路15bに繋がり、エアシリンダ80の入口側接続部80aに空気を供給可能とされる。第一の前進速度調整用スピードコントローラ14dは、方向切換用電磁弁14aを介して空気流出用管路15aに繋がり、エアシリンダ80の出口側から第一の設定流量Q1の空気を流出させる。第二の前進速度調整用スピードコントローラ14eは、速度切換用電磁弁14bを介してサイレンサ14fに繋がり、エアシリンダ80の出口側から第二の設定流量Q2の空気を流出させる。従って、エアシリンダ80で駆動されるワーク排出部材70は、流量(Q1+Q2)に対応した高速度で後退位置L1から前進していく。
なお、後退端センサ18aの検出信号は、オンからオフに切り換わる。
なお、後退端センサ18aの検出信号は、オンからオフに切り換わる。
タイミングt8で図5に示すようにワーク排出部材70が速度切換位置L2を通過すると、速度切換用センサ18bの検出信号がオフからオンに切り換わる。NC装置10は、速度切換用センサ18bの検出信号を監視しており、この検出信号がオフからオンに切り換わったと判断すると速度切換用電磁弁14bをオフ(非通電状態)にする。すると、第二の前進速度調整用スピードコントローラ14eは、サイレンサ14fから遮断され、第二の管路14jに空気を流さない。従って、ワーク排出部材70は、背面加工後のワークW1に接触する直前の速度切換位置L2で前進速度が流量Q1に対応した低速度に切り換わる。そして、低速度で前進する排出ピン74は、ワークW1を押し、タイミングt9で図6に示すように押し出し位置L3に到達する。加工後のワークW1は、背面主軸50から前進方向D2へ押し出され、図示しない製品受けへ排出される。
なお、押し出し位置L3にあるときの排出ピン74の先端は、図6では背面主軸50の外部となる位置として示しているが、背面主軸50の先端と等しくなる位置とすることも可能であるし、背面主軸50の先端よりも後退側の位置とすることも可能である。
なお、押し出し位置L3にあるときの排出ピン74の先端は、図6では背面主軸50の外部となる位置として示しているが、背面主軸50の先端と等しくなる位置とすることも可能であるし、背面主軸50の先端よりも後退側の位置とすることも可能である。
タイミングt9でワーク排出部材70が押し出し位置L3に到達すると、前進端センサ18cの検出信号がオフからオンに切り換わる。NC装置10は、前進端センサ18cの検出信号を監視しており、この検出信号がオフからオンに切り換わったと判断すると、タイミングt10で方向切換用電磁弁14aをオフ(非通電状態)にする。すると、図2に示すように、後退速度調整用スピードコントローラ14cは、方向切換用電磁弁14aを介して空気流出用管路15cに繋がり、エアシリンダ80の入口側から設定流量Q3の空気を流出させる。第一の前進速度調整用スピードコントローラ14dは、方向切換用電磁弁14aを介して空気流入用管路15bに繋がり、エアシリンダ80の出口側接続部80bに空気を供給可能とされる。従って、ワーク排出部材70は、流量Q3に対応した速度で押し出し位置L3から後退していく。
なお、後退するワーク排出部材70が速度切換位置L2を通過すると、速度切換用センサ18bの検出信号がオンからオフに切り換わる。
なお、後退するワーク排出部材70が速度切換位置L2を通過すると、速度切換用センサ18bの検出信号がオンからオフに切り換わる。
タイミングt11でワーク排出部材70が後退位置L1に到達すると、後退端センサ18aの検出信号がオフからオンに切り換わる。NC装置10は、後退端センサ18aの検出信号を監視しており、この検出信号がオフからオンに切り換わったと判断すると、タイミングt1〜t11で次のワークW1が背面加工される。
以上のタイミングt1〜t11に従った動作が繰り返されることにより、ワークW1が連続して背面加工される。
以上のタイミングt1〜t11に従った動作が繰り返されることにより、ワークW1が連続して背面加工される。
以上説明したように、本実施形態の旋盤1は、ワーク排出部材70の前進速度が段階的に変わる。従って、旋盤1として例示した本発明によると、ワークを押し出す処理の自由度を向上させることが可能な工作機械を提供することができる。ここで、ワーク排出部材70は速度切換位置L2まで高速度で前進してワークW1に接触する前で低速度に切り換わるので、加工品後端の傷の発生が抑止され、製品が製品受けから出てしまうことも抑止される。その上で、ワーク排出部材70が後退位置からワーク後部まで移動する時間が短くなる。
また、本旋盤1は、上記駆動制御回路14を備えているので、高価なサーボモータを用いずに、安価なエアシリンダを用いてワーク排出部材の移動速度を段階的に変えることができる。ここで、駆動制御回路14は、電磁弁14a,14b及びスピードコントローラ14c〜14eを用いて構成されている。従って、本旋盤1は、安価な回路でワーク排出部材の前進速度を速やかに切り換えることができ、ワークを押し出す処理を迅速に行うことができる。
さらに、本旋盤1は、上記検出手段18を備えているので、ワーク排出部材70の位置を検出した結果に応じてワーク排出部材70の前進速度が変わる。従って、本旋盤1は、ワークを押し出す処理をより正確に行うことができる。
また、本旋盤1は、上記駆動制御回路14を備えているので、高価なサーボモータを用いずに、安価なエアシリンダを用いてワーク排出部材の移動速度を段階的に変えることができる。ここで、駆動制御回路14は、電磁弁14a,14b及びスピードコントローラ14c〜14eを用いて構成されている。従って、本旋盤1は、安価な回路でワーク排出部材の前進速度を速やかに切り換えることができ、ワークを押し出す処理を迅速に行うことができる。
さらに、本旋盤1は、上記検出手段18を備えているので、ワーク排出部材70の位置を検出した結果に応じてワーク排出部材70の前進速度が変わる。従って、本旋盤1は、ワークを押し出す処理をより正確に行うことができる。
(3)変形例:
ところで、本発明は正面加工を行う部分の旋盤等にも適用可能であるため、本発明にいう主軸が正面主軸で構成されてもよい。この場合、正面主軸にワークを供給するワーク供給手段をローダー等で構成すればよい。
ワーク排出部材は、単一の部品からなる棒状(筒状を含む)の部材でもよい。
ワーク排出部材を駆動するアクチュエータは、前進方向及び後退方向へワーク排出部材を駆動するアクチュエータでなく、前進方向へのみワーク排出部材を駆動するアクチュエータでもよい。例えば、ワーク排出部材を後退方向へ付勢するばねやゴム等の弾性部材が主軸内に設けられると、この弾性部材によりワーク排出部材が後退する。
ところで、本発明は正面加工を行う部分の旋盤等にも適用可能であるため、本発明にいう主軸が正面主軸で構成されてもよい。この場合、正面主軸にワークを供給するワーク供給手段をローダー等で構成すればよい。
ワーク排出部材は、単一の部品からなる棒状(筒状を含む)の部材でもよい。
ワーク排出部材を駆動するアクチュエータは、前進方向及び後退方向へワーク排出部材を駆動するアクチュエータでなく、前進方向へのみワーク排出部材を駆動するアクチュエータでもよい。例えば、ワーク排出部材を後退方向へ付勢するばねやゴム等の弾性部材が主軸内に設けられると、この弾性部材によりワーク排出部材が後退する。
ワーク排出部材を駆動するアクチュエータは、エアシリンダを用いて構成される以外にも、油圧シリンダ等の流体圧シリンダを用いて構成されてもよいし、電動シリンダ等のように電気エネルギーから機械的な仕事をするアクチュエータを用いて構成されてもよい。流体圧シリンダ内に流す流体は、空気でなく、油等でもよい。
流体圧シリンダの駆動制御は、メータアウト制御でなく、メータイン制御等でもよい。例えば、工作機械に、流体圧シリンダの入口側に第一の設定流量の流体を供給する手段と、流体圧シリンダの入口側に第二の設定流量の流体を供給する手段と、速度切換位置で第二の設定流量の流体の供給を停止させる手段とを設けてもよい。この工作機械は、流体圧シリンダのメータイン制御を行うことができる。
ワーク排出部材の前進速度は、二段階ではなく、三段階以上とされてもよい。
流体圧シリンダの駆動制御は、メータアウト制御でなく、メータイン制御等でもよい。例えば、工作機械に、流体圧シリンダの入口側に第一の設定流量の流体を供給する手段と、流体圧シリンダの入口側に第二の設定流量の流体を供給する手段と、速度切換位置で第二の設定流量の流体の供給を停止させる手段とを設けてもよい。この工作機械は、流体圧シリンダのメータイン制御を行うことができる。
ワーク排出部材の前進速度は、二段階ではなく、三段階以上とされてもよい。
ワーク排出部材の前進速度を切り換える制御は、NC装置に関係無く行われてもよい。例えば、速度切換用センサ18bからの検出信号に基づいて速度切換用電磁弁14bの通電状態と非通電状態とを切り換える電気回路が工作機械に設けられてもよい。前進するワーク排出部材70が速度切換位置L2を通過したときに前記電気回路が速度切換用電磁弁14bを通電状態から非通電状態に切り換えると、NC装置10に関係無くワーク排出部材70の前進速度が切り換わる。
むろん、ワーク排出部材の移動方向を切り換える制御も、NC装置に関係無く行われてもよい。
むろん、ワーク排出部材の移動方向を切り換える制御も、NC装置に関係無く行われてもよい。
ワーク排出部材の前進速度を低速にする構成は、上記駆動制御回路14を用いた構成でなくてもよい。例えば、前進するワーク排出部材に対して速度切換位置から押し出し位置まで摩擦力等の負荷を加える構成を工作機械が備えていれば、ワーク排出部材の前進速度が速度切換位置で切り換わる。また、前進するピストンが速度切換位置に対応する位置で増加する負荷を検出する工作機械では、負荷の増加を検出したときにピストンの前進速度を低下させてもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態や変形例に限られず、上述した実施形態および変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態および変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も含まれる。
1…旋盤(工作機械)、2…制御手段、
10…数値制御装置、
14…駆動制御回路、
14a…方向切換用電磁弁、14b…速度切換用電磁弁、
14c…後退速度調整用スピードコントローラ、
14d…第一の前進速度調整用スピードコントローラ(第一の流量調整手段)、
14e…第二の前進速度調整用スピードコントローラ(第二の流量調整手段)、
14g…入口側管路、14h…出口側管路、14i…第一の管路、14j…第二の管路、
15…マニホールド、15a〜15c…管路、
18…検出手段、
18a…後退端センサ、18b…速度切換用センサ、18c…前進端センサ、
21…正面主軸、32…工具、
40…背面主軸台、50…背面主軸、
60…把持手段、61…背面側コレット、69…背面側コレット開閉用アクチュエータ、
70…ワーク排出部材、72…ワーク排出軸、74…排出ピン、
80…エアシリンダ(アクチュエータ)、
80a…入口側接続部、80b…出口側接続部、
81…ピストン、82…センサ固定部材(速度切換位置変更手段)、
AX1…回転軸、D1…軸方向、D2…前進方向、D3…後退方向、
L1…後退位置、L2…速度切換位置、L3…押し出し位置、
W1…ワーク、
10…数値制御装置、
14…駆動制御回路、
14a…方向切換用電磁弁、14b…速度切換用電磁弁、
14c…後退速度調整用スピードコントローラ、
14d…第一の前進速度調整用スピードコントローラ(第一の流量調整手段)、
14e…第二の前進速度調整用スピードコントローラ(第二の流量調整手段)、
14g…入口側管路、14h…出口側管路、14i…第一の管路、14j…第二の管路、
15…マニホールド、15a〜15c…管路、
18…検出手段、
18a…後退端センサ、18b…速度切換用センサ、18c…前進端センサ、
21…正面主軸、32…工具、
40…背面主軸台、50…背面主軸、
60…把持手段、61…背面側コレット、69…背面側コレット開閉用アクチュエータ、
70…ワーク排出部材、72…ワーク排出軸、74…排出ピン、
80…エアシリンダ(アクチュエータ)、
80a…入口側接続部、80b…出口側接続部、
81…ピストン、82…センサ固定部材(速度切換位置変更手段)、
AX1…回転軸、D1…軸方向、D2…前進方向、D3…後退方向、
L1…後退位置、L2…速度切換位置、L3…押し出し位置、
W1…ワーク、
Claims (4)
- ワークを解放可能に把持する把持手段を設けた主軸と、
該主軸内に挿入され、前記ワークを押し出す前進方向、及び、該前進方向の反対方向へ移動可能なワーク排出部材と、
該ワーク排出部材を少なくとも前記前進方向へ駆動するアクチュエータと、
前記ワーク排出部材の前進速度を段階的に変えて前記ワークを前記主軸外に押し出す位置へ前記ワーク排出部材を前進させる駆動制御を前記アクチュエータに対して行う制御手段とを備えることを特徴とする工作機械。 - 前記アクチュエータは、シリンダを用いて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の工作機械。
- 前記ワーク排出部材の位置を検出する検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記検出手段による検出結果に応じて前記ワーク排出部材の前進速度を変える駆動制御を前記アクチュエータに対して行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の工作機械。 - 前記アクチュエータは、接続された管路の流体の流れに応じて作動する流体圧シリンダを用いて構成され、
前記制御手段は、
前記流体圧シリンダに繋がる第一の管路に対して前記ワーク排出部材を前進させる向きへ第一の設定流量の流体を流す第一の流量調整手段と、
前記流体圧シリンダに繋がる第二の管路に対して前記ワーク排出部材を前進させる向きへ第二の設定流量の流体を流す第二の流量調整手段とを有し、
前記ワークから離間した位置に待機している前記ワーク排出部材を前記前進方向へ移動させる際、前記第一の管路に前記第一の設定流量の流体を流すとともに前記第二の管路に前記第二の設定流量の流体を流し、前進する前記ワーク排出部材が前記ワークに接触する位置となるまでに前記第二の管路の流体の流れを停止させることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の工作機械。
Priority Applications (1)
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JP2008014756A JP2009172725A (ja) | 2008-01-25 | 2008-01-25 | 工作機械 |
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JP2008014756A Pending JP2009172725A (ja) | 2008-01-25 | 2008-01-25 | 工作機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009172725A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017024107A (ja) * | 2015-07-21 | 2017-02-02 | シチズン時計株式会社 | ワーク排出装置及び工作機械 |
EP3375565A1 (en) | 2017-03-14 | 2018-09-19 | Star Micronics Co., Ltd. | Machine tool |
WO2022215397A1 (ja) * | 2021-04-06 | 2022-10-13 | スター精密株式会社 | 工作機械 |
-
2008
- 2008-01-25 JP JP2008014756A patent/JP2009172725A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR20180105059A (ko) | 2017-03-14 | 2018-09-27 | 스타 마이크로닉스 컴퍼니 리미티드 | 공작 기계 |
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US10226845B2 (en) | 2017-03-14 | 2019-03-12 | Star Micronics Co., Ltd. | Machine tool |
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