JP2009171063A - 体感音響装置用電気−機械振動変換器 - Google Patents

体感音響装置用電気−機械振動変換器 Download PDF

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Abstract

【課題】電気−機械振動変換器の組立をネジを用いずに行うことでスピーカの生産ラインでの製造を容易にする。
【解決手段】ムービングコイルの挿入される開口が設けられ、磁石18を含むヨーク部16、17を支持するダンパ8として、ヨーク部を保持する環状のヨーク保持部8aと、前記ヨーク保持部からその外側に放射状に突出している複数の支持部8bと、前記ヨーク保持部の周囲に沿って前記複数の支持部から隣接する他の支持部までそれぞれ延びている複数のサスペンションバネ部8cと、前記複数のサスペンションバネ部の終端に設けられたT字型の複数の突起8Tとを備えるものを使用する。複数の突起8Tがケースの切欠部Kに嵌まり込むことにより、ヨーク部が相対的に変位可能に保持されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、低音域の電気信号により体感音響振動を発生させる装置として使用する、電気−機械振動変換器の構造に関する。
音圧が体を振動させて感じる振動感や、床面や大地を伝わって感じとられる振動感等は、例えば、シミュレーションやバーチャルリアリティ等においてリアリティを向上させる点で重要である。前記振動感は体感音響振動(ボディソニック)と呼ばれるものである。振動感や衝撃感を伴うような爆発音あるいはエンジン音等のドキュメンタリ音に係る体感音響振動により、迫真の臨場感を再現することも可能である。体感音響振動は、重低音感を増加させるためのオーディオ用としてばかりでなく、例えば、シミュレーションやバーチャルリアリティ等の効果音として用いられる。また、体感音響振動は、そのリラクゼーション効果を応用した音楽療法への適用、更には、酒類の発酵・熟成の促進、品質の向上を目的とした使用等、さまざまな方面においてその効果が発揮されている。体感音響振動を発生させる装置として、音響を発生させるスピーカと類似の構造を持つ電気−機械振動変換器がある。
特許第3787777号公報 特許文献1は、体感音響振動を発生させるための従来の電気−機械振動変換器を開示する。
図14は、特許文献1記載の従来の電気−機械振動変換器を示す分解斜視図である。
電気―機械振動変換器1は、上枠2および下枠4とからなるケースと、ケースに内装される磁気回路を狭持したダンパ部3とから概略構成される。
上枠2は皿形状を有し、その中心部には円形の開口部5が形成されている。また、外周部にはネジ穴部2a、2b、2cが形成されている。
下枠4は二段構造からなる略皿形状を有しており、その外周部にはネジ穴部4a、4b、4cが形成されている。また、下枠4の底部の中央部には、同心状に配置された径の相違する複数の環状のダンパ6が下枠4と一体に形成されている。更に、外周縁の底部からは、ケース内のムービングコイルに電気信号を送信するリード線7が延びている。
ダンパ部3は、大きさの異なる複数の環状(リング状)のダンパ(環状のダンパ8a、8b)と、環状のダンパ8aの内側に保持される磁極を備えたヨーク部9とからなり、外側に配置されるダンパ8bの外周部には支持部3a、3b、3c(ネジ穴部3a、3b、3cともいう)が形成されている。
ダンパ部3は下枠4内に嵌入されるように内装され、上枠2によってその上部が覆われる。各ネジ穴部2aと3aと4a、2bと3bと4b、2cと3cと4cが同一上の位置に重なるように各部材(上枠2、ダンパ部3、下枠4)が配置され、上枠2側から挿入されるネジによって固着される。
図15は、各部材(図14に示す部材)を組立てたときの電気―機械振動変換器1の一部断面上面図である。上枠2とダンパ部3と下枠4は、各ネジ穴部2a〜2c、3a〜3c、4a〜4cにおいて上枠2側から差込まれるネジ11a、11b、11cによって固着されている。尚、上枠2の開口部5は上面蓋5aによって覆われている。
図16は、図15のF−F線における断面図を示す。
環状のダンパ8aの内側に保持されたヨーク部9は、ダンパ8aとダンパ8bを介してケースに支持されている。
ヨーク部9は、中央に柱状部15を有するボトムプレート16と、環状のトッププレート17から構成されている。ボトムプレート16とトッププレート17との間には環状の磁極18が挟着されている。そして、トッププレート17の内縁とボトムプレート16の柱状部15の外縁との間に磁気的な環状の空隙19を形成して磁気回路を構成している。上枠2の中央部に形成された円形開口部5の縁には、鉛直方向へ延びる筒状のコイル枠20が設けられ、コイル枠20の所定の位置にコイル21が巻き付けられている。そして、このコイル21を巻き付けた部分が、上枠2を取り付けたときに前記空隙19内に配置される。
また、環状のダンパは、ヨーク部9を保持しているヨーク保持部8aと、このヨーク保持部8aの外側に配置され外周部に支持部(3a、3b、3c)を備えてこれらの支持部においてケースに固着されるサスペンションバネ部8bから構成され、隣接する環状ダンパ間(ヨーク保持部8aとサスペンションバネ部8b間)は、複数の連結部によって連結されている。そして、これらの環状ダンパ(ヨーク保持部8aとサスペンションバネ部8b)によりケースとヨーク部9とが相対的に変位可能な構造となっている。
また、ボトムプレート16の底部には、下枠4の中央部(底部)に形成されている環状ダンパ6の一部が当接して設けられている。
以上のような構造を有する電気−機械振動変換器1は、リード線7からコイル21に電気信号が伝送され、コイル21に発生する磁力と磁極18の磁力との間に生ずる磁気干渉作用によって、ダンパ8a、8b、8cを介してケースに支持されたヨーク部9とケースとが相対変化して体感音響振動が発生する。
次に、ヨークをケース内に支持する環状(リング状)ダンパの一形態について図17に基づいて詳しく説明する。
図17に示すように、ダンパは大きさの異なる二重の環状(リング状)ダンパ8a、8bから構成されている。上述したものと同様に、内側の環状ダンパ、即ち、ヨーク保持部8aの内側にはヨーク部9が保持される。また、第一のダンパ8aの外側には、第一のダンパ8aを囲うように同形状(リングの断片部形状)を有した複数(この形態では、三個)のサスペンションバネ8b1、8b2、8b3からなるサスペンションバネ部8bが配設されている。
各サスペンションバネ8b1、8b2、8b3の一方の端部26a、26b、26c(それぞれの端部の外周部)には、支持部3a、3b、3c(ネジ穴部3a、3b、3cともいう)が設けられ、各サスペンションバネ8b1、8b2、8b3は、ネジ穴部3a、3b、3cにおいてネジによりケースに固着される。また、各サスペンションバネ8b1、8b2、8b3の他方の端部には、連結部25a、25b、25cが設けられ、第一のダンパ8aと各サスペンションバネ8b1、8b2、8b3とは、この連結部25a、25b、25cによって連結されている。これら連結部は、第一のダンパ8aに対し、120°の間隔(等間隔)で設けられ、各サスペンションバネは連結部から第一のダンパ8aに沿うように延び、隣接するサスペンションバネの連結部の手前で支持部3a、3b、3cとなるように形成される。
1.体感音響装置用電気−機械振動変換器の特殊性
体感音響装置用の電気−機械振動変換器は、狭いシート内や、薄いベッドパット内に配挿し、且つ、人体に違和感を与えないようにしなければならず、可能な限り小形であることが要求される。また、これら椅子、ベッドなどの人体載置物に装着した際に、固いものが当たった感じにならないよう(違和感を与えないよう)、電気−機械振動変換器の形状も十分な配慮が要求される。その上、下記の事情もあり、その構造については試行錯誤が続いてきた。
体感音響装置用の電気−機械振動変換器はまだ歴史が浅い。この電気一機械振動変換器は構成部品として磁気回路(マグネット、ヨーク)やムービングコイルを使用する点で、ダイナミックスビーカが最も近い。しかしその使用目的の相違から構造も大分異なる。ダイナミックスビーカはその歴史も古く、関わる技術者も大勢おり、コーンスピーカなどは遙か以前に完成の域に達し標準的な基本構造が完成している。
一方、体感音響装置用の電気−機械振動変換器は歴史が浅く、関わる技術者も極めて少ない。その構造は開発途上であり標準的な基本構造は未完成である。このため設計の度に新たな技術的アイディアや発明的要素を必要としてきた。これらの改良は、下記のような要素がある。
(1)体感音響装置用の電気−機械振動変換器の構造の発明。
(2)性能を向上させるための開発・改良。
(3)構造を合理化し、部品点数削減、組立を容易(コスト削減効果)にしてスピーカ製造ラインで作りやすい構造にする開発・改良。
本発明は主として上記の(1)と(3)に属するものといえるが、(3)に関わるウエイトが特に高い。下記に説明するが、スピーカ製造ラインで作りやすい構造にする開発・改良が重要である。
体感音響装置用の電気−機械振動変換器は、構成部品が、ダイナミックスビーカとオーバラップする部分が多いことから、スピーカ工場で生産される場合が多い。しかし、コーンスピーカなどとは構造が異なり、組立・生産方法も同一ではない。
長い歴史と、完成度の高い標準的な基本構造を持つスピーカの製造者にとって、それと異なるものは拒絶反応を引き起こしやすく、さらに体感音響装置用電気−機械振動変換器の構造上の成熟度の低さが拒絶反応を倍加しやすい。それらはコスト高や不良率の増加につながりやすい要素となる。
スピーカ工場以外で製造する場合はスピーカの既成観念がないので、これらの拒絶反応は起こりにくいが、マグネット、ヨーク、ムービングコイル、各種接着剤などの資材の調達、ギャップゲージ類の調達や操作の慣れなどで、スピーカメーカには及ばずコスト高となり不利になる。
2.スピーカの製造ラインは接着剤による組立
通常、多くの製品の組み立てはネジによる組み立てが普通である。しかしスピーカの組立ラインは接着工程が主であり、接着剤の塗布にろくろを使用することが多い。従ってスピーカの製造ラインでは、ネジを使用して組み立てるような構造はなじまない。
特許文献1記載の従来の体感音響装置用電気−機械振動変換器は、その組み立てにネジを使用している(図14〜図17の符号2a〜2c、3a〜3c、4a〜4cはネジ用の穴である)ので、従来の体感音響装置用電気−機械振動変換器はスピーカの生産ラインで生産する上で馴染まない要素があった。だからと言って、従来の体感音響装置用電気−機械振動変換器をスピーカ工場以外で製造すると、上述のようにコスト高となり不利であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、スピーカメーカの製造ラインにおいて容易に生産することのできる体感音響装置用電気−機械振動変換器を提供することを目的とする。
この発明は、中央部に形成された筒状のコイル枠及び前記コイル枠に巻き付けられたコイルからなるムービングコイルを含む上枠と、磁石を含むヨーク部及び前記ヨーク部を支持するダンパを含み、前記ヨーク部には前記ムービングコイルを配置するための磁気空隙が設けられている磁気回路部と、前記ダンパを介して前記磁気回路部を保持する下枠とを備え、前記コイルに電流を流すことで前記ヨーク部と前記上枠が相対変位する体感音響装置用の電気−機械振動変換器において、
前記ダンパは、前記ヨーク部の外周に接して前記ヨーク部を保持する環状のヨーク保持部と、前記ヨーク保持部からその外側に放射状に突出している複数の支持部と、前記ヨーク保持部の周囲に沿って前記複数の支持部それぞれから隣接する他の支持部まで延びている複数のサスペンションバネ部と、前記複数のサスペンションバネ部の終端に設けられたT字型の複数の突起とを備え、
前記下枠には前記T字型の複数の突起を受け入れる複数の切欠部が設けられ、
前記ダンパの前記T字型の複数の突起が前記下枠の前記複数の切欠部にそれぞれ嵌まり込むことにより、前記ヨーク部が前記下枠に対して相対的に変位可能に保持されているものである。
前記ダンパは、前記複数のT字型の突起の先端部分が前記下枠の外周方向に延長されて、隣接する前記複数のT字型の突起同士が繋がれたものでもよい。
前記ダンパのサスペンションバネ部の幅が、その中間部に比べて、前記支持部の近傍では内周側に向かって広げられており、前記T字型の突起の近傍では外周側に向かって広げられていることが好ましい。
前記上枠は、その外周に設けられた凸部を備え、
前記下枠は、その外周に設けられた凹部を備え、
前記上枠が前記下枠に取り付けられた状態において、前記凸部と前記凹部が嵌合しているものであってもよい。
前記下枠は、その外周に設けられたリード線挿入用穴を備え、
前記リード線挿入用穴は、リード線本体の2本のリード線を通すための貫通穴と、それぞれリード線の1本を通すための2つのリード線穴とを含み、全体として略T字型をしており、
前記リード線挿入用穴の内部において、前記貫通穴を通った後に前記リード線本体は2本のリード線に別れ、別れた2本のリード線はそれぞれ略180度折り返されて前記リード線穴に進み、それらの先端が前記リード線穴の出口に達しているものでもよい。
本発明によれば、従来のスピーカと同様の工程により体感音響装置用電気−機械振動変換器を生産することができる。したがって、工場のスピーカの生産ラインにおいて容易に体感音響装置用電気−機械振動変換器を生産でき、その生産効率が向上するとともに、不良率も減少させることができる。
発明の実施の形態について、図面を参照して説明を加える。
なお、従来の電気−機械振動変換器と同一あるいは相当部分については、同一符号を付している。
図1(a)は、発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器の正面図である。
図1(b)は、発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器の側面図である。
図1(c)は、図1(a)に示すM−M矢視断面図である。
図2(a)は、発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器の正面図(上枠2を外した状態)である。
図2(b)は、図2(a)に示すA−A’矢視断面図である。
電気―機械振動変換器1は、上枠(コイルホルダアッセンブリー)2および下枠(ケースアッセンブリー)4とからなるケースと、ケースに内装される磁気回路(ヨーク部9)を狭持した磁気回路部(磁気回路アッセンブリー)3とから構成される。
上枠2は皿形状を有し、その中心部には円形の開口部5が形成されている。完成状態では、開口部5は銘板5aで塞がれている。
下枠4は二段構造からなる略皿形状をしている。その直径の小さいほうの下段には、磁気回路部3のダンパ8を除く部分の半分程度が収納される。また、下枠4の底部の中央部には、同心状に配置された径の相違する円形の緩衝材6aが貼付されている。更に、下枠4の外周縁からは、ケース内のムービングコイル20,21に電気信号を送信するリード線7が延びている。
磁気回路部3は、環状のダンパ8と、環状のダンパ8の内側に保持される磁石18を備えたヨーク部9とからなる。
磁気回路部3は下枠4内に嵌入されるように内装され、上枠2によってその上部が覆われる。
環状のダンパ8の内側に保持されたヨーク部9は、ダンパ8のT字型の突起8Tにより下枠4に取り付けられる。下枠4の外周には、T字型の突起8Tを受け入れるための切欠部Kが設けられている。
ヨーク部9は、中央に柱状部15を有するボトムプレート16と、環状のトッププレート17から構成されている。ボトムプレート16とトッププレート17との間には環状の磁石18が挟着されている。そして、トッププレート17の内縁とボトムプレート16の柱状部15の外縁との間に磁気的な環状の空隙19を形成している。ボトムプレート16、トッププレート17及び磁石18が磁気回路を構成している。上枠2の中央部に形成された円形開口部5の縁には、鉛直方向へ延びる筒状のコイル枠20が設けられ、コイル枠20の所定の位置にコイル21が巻き付けられている(コイル枠20とコイル21はムービングコイルを構成する)。そして、このコイル21を巻き付けた部分(ムービングコイル)が、上枠2を取り付けたときに前記空隙19内に配置される。
Sは、トッププレート17上の緩衝用の緩衝材(スポンジ)である。緩衝材Sは、電気−機械振動変換器がオーバースイングしたときに発する衝突音を防ぎ、衝撃を和らげ、電気−機械振動変換器を保護する働きがある。緩衝材Sは、磁気回路部3(トッププレート17)の上面に貼付されたドーナツ状のスポンジである。
また、下枠(ケース)4の底面に円形の緩衝材(クッション)6aを貼付する。ケース底面にある穴は通気穴である。これは電気−機械振動変換器動作時内部温度が上がってケース内の空気が膨張するので、それを逃がす働きをする。この通気孔は緩衝材貼り付け時、治具を挿入して貼り付けを容易にする働きも兼ねる。上面のドーナツ状の緩衝材Sを作成する際に、その抜かれた残りが下面の緩衝材6aとなり、材料取りの無駄がないのでコスト低減に役立つ。
ダンパ8により下枠4とヨーク部9とが相対的に変位可能な構造となっている。
以上のような構造を有する電気−機械振動変換器1は、リード線7からコイル21に電気信号が伝送され、空隙(磁気空隙)19内において、コイル21に発生する磁力と磁石18の磁力との間に生ずる磁気干渉作用によって、ダンパ8を介してケースに支持されたヨーク部9とケースとが相対変化して体感音響振動が発生する。ダンパ8は、例えば樹脂成型で製造される。ダンパ8の材質は可撓性をもつので、バネとして機能する。
次に、ヨークをケース内に支持する環状(リング状)ダンパの一形態について図3及び図4に基づいて詳しく説明する。
図3(a)は、トッププレート17とこれを保持するダンパ8の正面図である。
図3(b)は、N−N矢視断面図である。
図3(c)は、P−P矢視断面図である。
図3(d)は、ダンパ8のサスペンションバネ部8cの拡大図である。
図3(e)は、ダンパ8のヨーク保持部8aの断面の拡大図である。
図4(a)は、トッププレート17とこれを保持するダンパ8の裏面図(図3を裏返した状態を示す図)である。
図4(b)は、ダンパ8の支持部8bの拡大図である。
また、環状のダンパ8は、ヨーク部9を保持している環状のヨーク保持部8aと、このヨーク保持部8aからその外側に放射状に突出している6つの支持部8bと、ヨーク保持部8aの周囲(円周)に沿って各支持部8bから他の支持部8bの直前まで延びているサスペンションバネ部8cと、サスペンションバネ部8cの終端(支持部8bとは反対側の端)に設けられたT字型の突起8Tとを備える。
ヨーク保持部8aから突出している支持部8bを肩とすると、サスペンションバネ部8cは腕であり、突起8Tは手に相当する。
ヨーク保持部8aの内側(ヨーク保持部8aを円としたときのその中心を向いた側)には凸部8a−1が設けられていて、これがトッププレート17の外周に設けられた溝に嵌め合うことで、ヨーク保持部8aはトッププレート17をしっかりと保持する。
突起8Tが下枠4に設けられた切欠部K(図6参照)に嵌め合うことで(言い換えれば、突起8Tの手で切欠部Kの下枠4をしっかりと掴むことで)、ダンパ8及びヨーク部9は下枠4に保持されるようになっている。支持部8b、サスペンションバネ部8c及び突起8Tの数は同じであり、本発明の実施の形態では6である。なお、支持部8b、サスペンションバネ部8c及び突起8Tの数は、2、3、4、5、7あるいはそれ以上であってもよい。
サスペンションバネ部8cは、支持部8bと突起8Tの間に設けられたバネであり、これにより下枠4とヨーク部9とが相対的に変位可能になっている。
図1に示すように、電気−機械振動変換器1では、ムービングコイル20,21が、ヨーク部9(ボトムプレートの柱状部15とトッププレート17)に触れないよう、空隙(磁気ギャップ)19の中心位置に保持され、かつ、ムービングコイル20,21が上下動(図2(b)の上下方向の動き)可能な状態で保持される。一般的なスピーカではコルゲーションダンパが多く使われているが、本発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器のダンパ8は、図1、図2の断面図に示すごとく、磁気回路の一部であるトッププレート17にプラスチックでインサート成型されたものである(これは例示である)。ダンパ8は樹脂のほか、ばね材である燐青銅、ステンレス、ばね鋼などの薄板による打抜き加工品によることも可能である。
スピーカ用のダンパは、参考資料(Hi−Fiスピーカーとその活きた使い方P38昭和43年誠文堂新光社刊)に示すコルゲーションダンパ、蝶ダンパなどがあるが、現在ではほとんどがコルゲーションダンパで、蝶ダンパはほとんど使用されていない。使用されない理由のひとつに、スピーカ生産ラインではろくろを使用した接着剤塗布による組立作業が主であるのに、異質な工程であるねじ止め作業が加わることになり、一般的なスピーカ生産ラインには馴染まないことが挙げられる。
本発明の実施の形態に係る体感音響装置用の電気−機械振動変換器は、重い磁気回路部3を保持しなければならず、布にフェノール樹脂を含浸したコルゲーションダンパでは、中心保持能力、強度、形状小型化の為にも不向きであり、蝶ダンパを改良し、電気−機械振動変換器用に特化した形状のものが使用される。
重い磁気回路部3を保持するためのダンパ8のサスペンションバネ部8cの形状は重要である。
スピーカなどと異なり、重量のある磁気回路部3をダンパ8のサスペンションバネ部8cで吊り、重量の大きい人体載置物を振動駆動しなければならない体感音響装置用の電気−機械振動変換器のダンパ8には大きな負荷が掛かり、破断などのトラブルを起こしやすい。例えば、図5に示すように、サスペンションバネ部8cの幅を一定(T字型の突起8Tの直近の幅をw1、ほぼ中間の幅をw2、支持部8bの直近の幅をw3としたときw1=w2=w3)とすると、重量のある磁気回路部3の固定端部8bと、負荷質量の掛かるケース(下枠4)側の固定端部8Tにおいて(正確には図5中で円Xで囲った辺り)クラックを生じ破断に至る。
これを避けるために、本発明の実施の形態3に係るダンパ8のサスペンション部8cの幅は、図3(d)に示すように、w1>w2、w3>w2となっている。
すなわち次のような形状になっている。
(1)重量のある磁気回路部3側の固定端(支持部8b)では、サスペンション部8cの幅をトッププレート17(内周側)に向かってばね幅を広くする。図3(d)の点線は、幅を一定とした場合を示す。支持部8b近傍では、点線がサスペンション部8cの内周側に現われていることから、上記のことが理解できる。
(2)負荷質量の掛かる下枠(ケース)4側の固定端(T字型の突起8T)ではケース側(外周側)に向かってばね巾を広くする。図3(d)では、T字型の突起8T近傍では、点線がサスペンション部8cの外周側に現われていることから、上記のことが理解できる。
上記(1)(2)のようにサスペンション部8cの幅を設定することにより、破断を効果的に回避することが可能であることが、多くの経験と実験で分かった。ここで重要なのは(1)の"トッププレート17(内周側)に向かってばね幅を広くする"ことと、(2)の"下枠4(外周側)に向かってばね巾を広くする"ことである。
仮に、(1)とは反対に"下枠4(外周側)に向かってばね巾を広くする"と、破断の回避効果が減少するだけでなく、下枠4とトッププレート17を含む磁気回路部3は相対変位している為、固定端部(支持部8b)の先端が下枠(ケース)4に触れるのを避けるためにケース内周(下枠4の内径)を大きくしなければならず、電気−機械振動変換器の小型化を阻む要素となり不都合である。
また、(2)とは反対に"トッププレート17(内周側)に向かってばね幅を広くする”と、破断の回避効果が減少するだけでなく、下枠4と磁気回路部3は相対変位している為、固定端部(T字型の突起8TのT字と反対の端)の先端が磁気回路部3に触れるのを避ける為には、下枠(ケース)4を大きくしなければならず、電気−機械振動変換器の小型化を阻む要素となり不都合である。
このように、図2〜図4に示す本発明の実施の形態に係るダンパ8は非常に優れている。図に示すものはプラスチックの成型品の例を示しているが、このばね形状は、ばね材である燐青銅、ステンレス、ばね鋼などの薄板による打抜き加工品にも好適である。
また、ダンパ8のケース(下枠4)ヘの固定部8Tも大きな効果を奏する。
本発明の実施の形態による、ダンパ8のケース(下枠4)側への固定部(T字型の突起8T)は、図2〜図4に示すようにT字状であって、これが下枠4の切欠部Kに嵌り合うことでダンパ8は固定される。したがって、ネジ止めは不要である。
図6は、本発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器の総組立の手順の説明図である。この図を参照して同手順を説明する。なお、同図において、上枠(コイルホルダアッセンブリー)2に含まれるムービングコイル(コイル枠20とコイル21)の表示は省略されている。同様に、磁気回路部3に含まれるボトムプレート16(その柱状部15を含む)と磁石18の表示は省略されている。
(a)ケース(下枠4)の6箇所の切欠部Kと、ケース外周に沿って設けられた溝にボンド(接着剤)を塗布する(図6でボンドを符号BONDで示す)。図1に示すように、ケースにはリード線(平行ビニール線)7を予め挿入しておく。この工程でケース外周部に接着剤を塗布すると、リード線部分にも接着剤が塗布され、リード線7はコイルホルダ2で抑えられ、確実に接着・固定される。この組立工程は、ろくろで回転させながらケース外周部の接着部に接着剤を塗布しながら行われるもので、コーンスピーカの組立ラインと同じ作業内容であり、スピーカ製造ラインでの生産を容易にするものである。
(b)磁気回路部3の突起部、すなわちダンパ8のT字型の突起8Tを切欠部Kに合わせ、磁気回路部3をケース(下枠4)に落とし込む。
(c)磁気回路部3の突起部(T字型の突起8T)にボンドを付ける。
(d)開口部5にギャプゲージ(コイル)Jをムービングコイルに入れる。上枠(コイルホルダアッセンブリー)2をケース(下枠4)に取り付ける前にギャップゲージJを入れておく。ギャプゲージ(コイル)Jは治具であり、ムービングコイル20,21とヨーク部9の間隔を保つためのものである。
(e)上枠2をケース(下枠4)に取り付ける。このとき、上枠2を廻しながら、上枠2の外周に設けられている凸部2Xを、ケースの凹部4Xに嵌め込む(凸部2Xと凹部4Xについては後に説明を加える)。
(f)ギャップゲージJを付けたままの状態でエージングを行う。これは接着剤の乾燥・固着の工程である。上記までの工程が終わると、ギャップゲージ(ムービングコイルゲージ)Jを挿したままエージングし、接着剤の乾燥・固着を待つ。これもスピーカ製造ラインで通常に行われている工程である。
図7は、上記(a)〜(f)の工程を終了した時点における電気−機械振動変換器の断面図を示す。
(f)のエージングの後、図8に示すように、上枠2に銘板5aを貼付して開口部5を塞ぐ。エージングを終了したらギャップゲージを抜き、コイルホルダ中央部に銘板(キャップ)5aを貼り付け、ムービングコイルの穴を塞ぐ。これはスピーカのキャップ付けと同じような工程である。銘板5aは薄いアルミ板に両面接着テープが付いているもので、通常のアルミ銘板と同じである。銘板には型番、定格、メーカ名などが印刷され、電気−機械振動変換器の顔ともなるデザイン上のポイントにもなる。
上記(a)〜(c)のように組立て接着することで、磁気回路部3は、ダンパ8を介してケース(下枠4)に安定保持される。これにより、磁気回路部3がダンパ8を介してケースと上下動の相対変位(振動)可能となる。固定部(T字型の突起8T)がT字状になっているのは、電気−機械振動変換器が振動すると固定部8Tはケースの中心部に引かれる力が働くので、これを支える為である。
ダンパとケースとの固定方法の例として、特許文献1によるものは、ねじにより固定されている為、固定部(図14の2a〜2c、3a〜3c、4a〜4c)がケースの外側に大きく飛び出し小型化を阻んでいる。また、ねじによる組み立てばスピーカの製造ラインでは好ましくない問題もある(前述のように、スピーカ生産ラインではろくろを使用した接着剤塗布による組立作業が主である)。
これに対し本発明の実施の形態に係る固定方法はT字状嵌合であり、固定部(T字型の突起8T)をケースの外周に収まるように、つまりケースとコイルホルダの接着部分内に収めることができ小型化に有利である。固定部の先端がT字型であってその先端が外周方向に分かれているので、ケースから突出することがない(例えば、Y字型や十字型でも固定可能であるが、その先端が突出するので小型化には向かない。また、Y字型ではケースの中心部に引かれる力で抜けるおそれもある)。また、組立方法もスピーカの製造方法と同じ、ろくろによる接着剤の塗布による組み立ての為、スピーカの製造ラインでの組み立てが支障なくできる。
このように、本発明の実施の形態によるT字状嵌合機構は、装置の小型化を可能にするとともに、スピーカラインでの製造を容易にし、コストダウンにも有利である。
図2〜図4に示した固定部はT字型であったが、固定部がケースの中心に向かう力を支えられるものであればT字状でなくても可能である。図9に別の例を示す。T字型の突起8Tの先端部分を外周方向に延長し、隣接するT字型の突起8T同士をつなぐことで環状としたもので、T字状の固定部と同様の作用効果を奏する。なお、図9の下部(符号Yの部分)が切れているが、これはリード線7の挿入穴(下枠4に設けられている)を避ける為である。
なお、上記(d)で「上枠2をケース(下枠4)に取り付ける。このとき、上枠2を廻しながら、上枠2の外周に設けられている凸部2Xを、ケースの凹部4Xに嵌め込む」のは、上枠2がリード線7によって押し上げられ、接着不良が起こるのを防ぐ為である。凸部2Xと凹部4Xによるコイルホルダ押え機構は、接着剤が固まるまでの保持機構として、製品の歩留まりを良くする重要な役割を果たす。
図10は凹部4Xの説明図である。凹部4Xは2つであって、それぞれ、下枠4の中心を通る直線が下枠4の外周と交差する点に設けられている(別の言い方をすれば、2つの凹部4Xは互いに180度反対に配置されている)。同図(a)(c)の側面図に示されるように、凹部4Xはフック状をしている。
図11は凸部2Xの説明図である。凹部4Xと同様に、凸部2Xは2つであって、それぞれ、上枠2の中心を通る直線が上枠4の外周と交差する点に、そこから突出するように設けられている。凸部2Xは単純な突起である。
従来のものではこの部分をねじ止めしていた為、スピーカ生産ラインに馴染み難い要素となる問題と、ねじによる取り付け機構が電気−機械振動変換器の外形を大きくする欠点があった。さらに、ケースには、ねじ止めするためのインサートナットをインサート成型しなければならずコストアップであった。
本発明の実施の形態のコイルホルダ押え部(凸部2Xと凹部4X)によるものは、インサートナットのインサート成型は不要でありコスト低減に役立つ。また、取り付けねじ部が大きく突出することもなく、小型化に役立つ。また、スピーカの製造ラインにも馴染み、体感音響装置用電気−機械振動変換器製造の大きなネックであるスピーカの製造ラインからの拒絶反応もなくなる大きなメリットをもたらす特長がある。
コイルホルダ押え部(凸部2Xと凹部4X)は上枠2と下枠4を密着保持させるための機構であるが、その取り付け位置の関係でリード線取付部及びリード線7と干渉することがある。これを避けるために、ケースのコイルホルダ押え部(凹部4X)と、コイルホルダの突起部(凸部2X)を、リード線取付部及びリード線7の近傍Yから離した例を図12に示す。この例は、ケースのリード線取り付け部の形状を複雑にしなくて済むことと、僅かではあるが生ずる突起による干渉をなくすことができる効果がある。コイルホルダ押え部(凹部4X)はリード線取付部及びリード線7の近傍Yにあり、リード線7からの圧力でコイルホルダが浮き上がり接着不良などが起こることを防ぐことができる。
なお、小型の体感音響装置用の電気一機械振動変換器においては、コイルホルダ押え部(凸部2Xと凹部4X)をリード線から離した位置(例えば横位置)にしても、その目的は達成される。
ところで、コーン紙が振動して音を出すスピーカにおいては、オーディオ電気信号の入力は端子を介して行われるのが普通である。体感音響装置用の電気−機械振動変換器でも端子によることが可能であるが、電気−機械振動変換器のケースそのものが振動出力端となっている為、端子部でビリツキ音を発生しやすいなどの不都合を生じやすい。ねじによる端子の場合は振動でねじが緩むなどの問題も生じやすい。また、体感音響装置用の電気−機械振動変換器は、実装形態などから小型化の要求が強いが、端子を付けると小型化の妨げになったり、端子の突起部が実装の妨げになるなどの不都合が起こる。
こうした経験の中から体感音響装置用の電気一機械振動変換器においては、ビニール平行線によるリード線を電気信号の入力端とすることが適当であることが分かってきた。しかし、ムービングコイルの細い巻き線の一部よりなるムービングコイルのリード線と、ビニール平行線による信号入力用のリード線を安定に接続する保持機構が必要である。体感音響装置用の電気−機械振動変換器においてはリード線部分も振動しているので、このことは特に重要である。この為に、保持機構用の部品が必要になったり、電気−機械振動変換器の外形を大きくしてしまうなどの問題や課題を抱えていた。
特別な保持機構用の部品を必要とせず、外形を大きくしなくてすむリード線の保持機構を図13に示す。
図13(a)は下枠4の正面図、同図(b)はリード線取付部及びリード線7の近傍Yの拡大図、同図(c)はQ−Q矢視断面図、同図(d)は下枠4の断面図、同図(e)はR−R断面図、同図(f)はリード線を挿入した状態の図である。
図13で、4Yはリード線挿入用穴である。4Y−1はリード線本体つまり2本のリード線を通すための貫通穴、4Y−2はリード線の1本を通すためのリード線穴である。穴4Y−2の先端(下側)でリード線の被覆が剥かれ、そこでコイル21の電線でハンダ付けされる。リード線挿入用穴4Yは概略T字型をしている。リード線挿入用穴4Yの内部において、2本のリード線は略180度折り返され、その先端がリード線穴4Y−2の出口に達している。
図13では、ケース(下枠4)の外周部の一部に、リード線挿入穴4Yを設け、ここにビニール平行線のリード線を同図(f)のごとく挿入する。左右の挿入孔4Y−2,4Y−2の下部の径が小さくなっている(図13(c)の符号Z)ので、この部分がリード線の先端が過剰に飛び出すのを防ぐストッパの役割を果たし、リード線の挿入作業を確実にできるようにするものである。この状態で組立を行うと、リード線はコイルホルダ(上枠2)で抑えられ、確実に接着・固定される。コイルホルダから引き出されたムービングコイル21のリード線は、図13(f)に示されたビニール平行線の端部に接続・半田付けされる。
半田付け後にムービングコイルのリード線と半田付け部分に接着剤を塗布し、リード線を固定・保護する。接着剤塗布後はエージングし、接着剤の乾燥・固着を待つ。この工程も、スピーカ製造ラインで行われていることと本質的な変わりはなく、ほとんど同じ要領である。この後、動作試験などを経て完成するのもスピーカと同じである。
このように本発明の実施の形態によるリード線処理機構は、特別な部材も必要なく、体感音響装置用電気−機械振動変換器を大きくせずにリード線を保持・接続できる。
前作業である磁気回路部3の組立について簡単に説明する。ボトムプレート、マグネット、ダンパ付きトッププレートをギャップゲージによる磁気空隙の位置決めする接着工程は、スピーカの場合のボトムプレート、マグネット、フレーム付きトッププレートを、ギャップゲージによる磁気空隙の位置決めする接着工程とまったく同じ工程であり、使用する接着剤も同じである。従ってスピーカ製造ラインでの生産に何の支障も生じないし、本発明に直接関連しないのでこれ以上の説明は省く。
以上、磁気回路部3が外磁型のものについて述べてきたが、内磁型であってもよいことは言をまたない。
発明の実施の形態によれば、ネジを用いず接着剤により組み立て可能であるので、スピーカメーカの製造ラインにおいて容易に生産することができるという顕著な効果を奏する。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器を示す正面図、側面図及び断面図である。 発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器の上枠(コイルホルダ)を外した状態の正面図及び断面図である。 発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器のダンパの正面図、断面図及び部分拡大図である。 発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器のダンパの裏面図及び部分拡大図である。 ダンパの他の例(比較例)を示す部分拡大図である。 発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器の総組立の説明図である。 発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器の総組立時の断面図である。 発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器の銘板貼付時の断面図である。 発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器の他のダンパの正面図である。 発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器の下枠(ケース)の正面図及び側面図である。 発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器の上枠(コイルホルダ)の正面図及び断面図である。 発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器のコイルホルダ押え位置を斜めにした例を示す正面図である。 発明の実施の形態に係る電気−機械振動変換器のリード線挿入の説明図である。 従来の電気−機械振動変換器を示す分解斜視図である。 従来の電気−機械振動変換器の一部断面上面図である。 図15に示す電気−機械振動変換器のF−F線における断面図である。 従来の電気−機械振動変換器のダンパを示す図である。
符号の説明
1 電気―機械振動変換器
2 上枠(コイルホルダアッセンブリー)
2X 凸部
3 磁気回路部(磁気回路アッセンブリー)
4 下枠(ケースアッセンブリー)
4X 凹部
4Y リード線挿入用穴
5 開口部
5a 銘板
6a 円形の緩衝材
7 リード線
8 ダンパ
8a ヨーク保持部
8b 支持部
8c サスペンションバネ部
8T T字型の突起
9 ヨーク部
15 ボトムプレートの柱状部
16 ボトムプレート
17 トッププレート
18 磁石
19 空隙(磁気空隙)
20 コイル枠
21 コイル
K 下枠4に設けられた切欠部
S 緩衝材

Claims (5)

  1. 中央部に形成された筒状のコイル枠及び前記コイル枠に巻き付けられたコイルからなるムービングコイルを含む上枠と、磁石を含むヨーク部及び前記ヨーク部を支持するダンパを含み、前記ヨーク部には前記ムービングコイルを配置するための磁気空隙が設けられている磁気回路部と、前記ダンパを介して前記磁気回路部を保持する下枠とを備え、前記コイルに電流を流すことで前記ヨーク部と前記上枠が相対変位する体感音響装置用の電気−機械振動変換器において、
    前記ダンパは、前記ヨーク部の外周に接して前記ヨーク部を保持する環状のヨーク保持部と、前記ヨーク保持部からその外側に放射状に突出している複数の支持部と、前記ヨーク保持部の周囲に沿って前記複数の支持部それぞれから隣接する他の支持部まで延びている複数のサスペンションバネ部と、前記複数のサスペンションバネ部の終端に設けられたT字型の複数の突起とを備え、
    前記下枠には前記T字型の複数の突起を受け入れる複数の切欠部が設けられ、
    前記ダンパの前記T字型の複数の突起が前記下枠の前記複数の切欠部にそれぞれ嵌まり込むことにより、前記ヨーク部が前記下枠に対して相対的に変位可能に保持されていることを特徴とする体感音響装置用電気−機械振動変換器。
  2. 前記ダンパの前記複数のT字型の突起の先端部分が前記下枠の外周方向に延長されて、隣接する前記複数のT字型の突起同士が繋がれたものであることを特徴とする請求項1記載の体感音響装置用電気−機械振動変換器。
  3. 前記ダンパのサスペンションバネ部の幅が、その中間部に比べて、前記支持部の近傍では内周側に向かって広げられており、前記T字型の突起の近傍では外周側に向かって広げられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の体感音響装置用電気−機械振動変換器。
  4. 前記上枠は、その外周に設けられた凸部を備え、
    前記下枠は、その外周に設けられた凹部を備え、
    前記上枠が前記下枠に取り付けられた状態において、前記凸部と前記凹部が嵌合していることを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれかに記載の体感音響装置用電気−機械振動変換器。
  5. 前記下枠は、その外周に設けられたリード線挿入用穴を備え、
    前記リード線挿入用穴は、リード線本体の2本のリード線を通すための貫通穴と、それぞれリード線の1本を通すための2つのリード線穴とを含み、全体として略T字型をしており、
    前記リード線挿入用穴の内部において、前記貫通穴を通った後に前記リード線本体は2本のリード線に別れ、別れた2本のリード線はそれぞれ略180度折り返されて前記リード線穴に進み、それらの先端が前記リード線穴の出口に達していることを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれかに記載の体感音響装置用電気−機械振動変換器。
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