JPH0937536A - 音声伝達装置の振動変換器 - Google Patents

音声伝達装置の振動変換器

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JPH0937536A
JPH0937536A JP20149195A JP20149195A JPH0937536A JP H0937536 A JPH0937536 A JP H0937536A JP 20149195 A JP20149195 A JP 20149195A JP 20149195 A JP20149195 A JP 20149195A JP H0937536 A JPH0937536 A JP H0937536A
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JP
Japan
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magnetic
spring member
leaf spring
vibration
magnetic plate
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Application number
JP20149195A
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English (en)
Inventor
Katsuumi Nakamura
勝海 中村
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UINBERU KK
Sensa Corp
Original Assignee
UINBERU KK
Sensa Corp
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Publication date
Application filed by UINBERU KK, Sensa Corp filed Critical UINBERU KK
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Publication of JPH0937536A publication Critical patent/JPH0937536A/ja
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  • Details Of Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 音声信号を高周波信号に重畳させて成る変調
信号を振動に変換して、この振動を体内に伝搬させるこ
とにより音声を聴取できるように構成した音声伝達装置
の振動変換器であって、変調信号の変換特性を向上させ
るとともに、振動発生部を小型化することのできる新規
の構造を実現する。 【解決手段】 上ケース1の内側には磁性板3が固着さ
れ、この磁性板3に対して板バネ部材7を介して磁性ブ
ロック4が吊り下げられている。磁性ブロック4の軸芯
部4aの周囲には電磁コイル5が巻回され、下部に設け
られた鍔部4bの周縁部上には環状磁石6が取付られて
いる。電磁コイル5から引き出されたコイル線は配線回
路基板8に中継されて外部配線9,10に接続されてい
る。電磁コイル5に変調信号が入力されると、磁性ブロ
ック4は上下に振動し、この振動は上ケース1の上面に
伝達される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は音声伝達装置の振動変換器
に係り、特に、音声信号を高周波信号に重畳させて成る
変調信号を受信し、該変調信号を振動に変換して、該振
動を聴取者の身体に伝達させて音声を伝えるように構成
した音声伝達装置に用いる振動変換器の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】小型スピーカは、ヘッドホン、イアホー
ン、補聴器等に使用されている。しかし、これらの装置
に使用される小型スピーカは、音声信号を振動板により
空気振動に変えて聴取者の耳に伝える点において通常の
スピーカと基本的には全く変わらず、小型化を図るに従
って音質が悪化するという問題がある。また、この種の
スピーカを耳の近くで長時間使用することにより、鼓膜
に負担がかかり、難聴を引き起こしたり、低下した聴力
をさらに悪化させたりする可能性がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、従来から電気信
号を振動に変換する振動発生器が開発されており、この
振動発生器を用いて、音声信号を高周波信号に重畳させ
て成る変調信号を振動に変換し、例えば、この振動発生
機を耳の後方にある耳骨の表面側の皮膚に接触させるこ
とにより、高周波信号を身体の内部に伝搬させ、耳骨の
内部の聴覚神経に直接音声が伝えることが考えられる。
この場合、変調信号の振動への高い変換効率を実現する
ことにより、耳骨近傍だけでなく、例えば額や腕に当て
るだけで音声を聴取することもできる。
【0004】上記振動発生器としては変調信号を忠実か
つ効率良く振動に変換させる必要があるが、従来の振動
発生器では変調信号の変換効率が不十分であり、音声信
号を明確に聴き取ることができないという問題点があっ
た。また、上記のような使用態様では身体に装着する必
要があるため、振動発生部の小型化が要請されるが、従
来構造の振動発生器においては、その内部構造が複雑で
あるため、振動発生部の小型化には限界があった。
【0005】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、音声伝達装置の振動変換器であっ
て、変調信号の変換特性を向上させるとともに、振動発
生部を小型化することのできる振動発生器の新規構造を
実現することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、音声信号を高周波信号に重畳
させて成る変調信号を受信し、該変調信号を振動に変換
して、該振動を聴取者の身体に伝達させて音声を伝える
ように構成した音声伝達装置の振動変換器であって、ケ
ース本体の1面側の壁面の内側に取り付けられた磁性板
と、前記ケース本体の内側の略中央部に配置された軸芯
部を備えた磁性ブロックと、該磁性ブロックの周囲に環
状に配置された電磁コイルと、前記磁性板と前記磁性ブ
ロックとの間に直接又は間接に介挿された板バネ部材と
を有することを特徴とする音声伝達装置の振動変換器で
ある。
【0007】この振動変換器によれば、電磁コイルによ
る磁界が磁性板と磁性ブロックとによって構成された磁
気回路に発生し、変調信号に従って変調する磁界によ
り、直接又は間接に介挿された板バネ部材の弾性により
磁性板と磁性ブロックとの間に振動が発生する。この振
動は、磁性板の取付けられたケース本体の1面側の壁面
に伝達され、ケース本体の外部に接触した身体の内部へ
伝搬する。磁性板がケース本体の1面側の壁面の内側に
取付けられていることにより内部の振動がケース本体に
効率良く伝達され、外部への振動の伝搬効率が向上する
ので、明確な音声を聞き取ることが可能になる。また、
磁性ブロックにはケース本体の内部の略中央部に配置さ
れた軸芯部の周囲に電磁コイルを環状に配置したので、
電磁コイルの径を大きくしても振動発生器をコンパクト
に構成でき、振動発生器の小型化及び薄型化を図ること
ができる。
【0008】ここで、前記板バネ部材の周縁部を前記磁
性板に固定し、前記板バネ部材の中央部を前記軸芯部の
前記1面側の端部に固定することが好ましい。
【0009】この場合には、板バネ部材の周縁部と中央
部をそれぞれ磁性板と軸芯部に固定することによって、
他部材を要することなく磁性ブロックを支持することが
できるから、部品点数を削減できるとともに、内部構造
を簡易化してコンパクトに構成することができる。
【0010】また、前記軸芯部の中心に貫通孔を形成
し、前記磁性板の中央に前記ケース体の他面方向に伸び
る中央軸を固定し、該中央軸を前記貫通孔内に挿通状態
に配置し、前記板バネ部材の周縁部を前記磁性ブロック
における前記ケース体の他面側の端部に固定し、前記板
バネ部材の中央部を前記中央軸における前記他面側の端
部に固定する場合もある。
【0011】この場合には、磁性板に中央軸を固定し、
この中央軸を軸芯部に挿通して、中央軸の端部と磁性ブ
ロックの端部とをケース体の他面側において板バネ部材
によって接続しており、部品点数が若干増加するもの
の、組立や調整作業が容易であり、また、上記と同様に
振動変換器の小型化を図ることができる。
【0012】さらに、前記磁性板の周縁部に前記ケース
体の他面方向に伸びる複数の周縁軸を固定し、前記板バ
ネ部材の周縁部を前記周縁軸における前記他面側の端部
に固定し、前記板バネ部材の中央部を前記磁気ブロック
における前記他面側の端部に固定する場合もある。
【0013】この場合にも、部品点数は若干増加するも
のの、組立や調整作業が容易であり、また、上記と同様
に振動変換器の小型化を図ることができる。
【0014】上記の各手段においては、前記磁性板と前
記磁性ブロックとから構成される磁気回路内に永久磁石
を配置することが望ましい。
【0015】磁気回路内に永久磁石を配置することによ
って、外来振動等のノイズに対する耐性を高めることが
できるとともに発生する振動強度を高めることができ
る。
【0016】さらに、前記磁性板を、前記ケース本体の
1面側の壁面に対してインサート成形により一体的に固
着することが望ましい。
【0017】この場合によれば、磁性板を、ケース本体
の1面に対してインサート成形により一体的に固着する
ことにより、部品の接合作業を削減して製造工程を簡略
化できるとともに、振動板と磁気ブロックとの間に発生
した振動をより効率的にケース体の1面側に伝搬させる
ことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明に係
る音声伝達装置の振動変換器の実施形態を説明する。図
1は第1の実施形態の全体構成を示す縦断面図である。
上ケース1と下ケース2とは、それぞれ合成樹脂の成形
により皿状に形成され、相互に嵌合して円盤形状のケー
ス体を構成するようになっている。
【0019】上ケース1の内側には、磁性板3がインサ
ート成形により一体に固着されている。磁性板3は円盤
上の金属製の板であり、4か所に逆テーパ状の周面を有
するテーパ孔3bが形成されており、インサート成形時
において、このテーパ孔3b内に上ケース1の樹脂が充
填されることにより、上ケース1と磁性板3とがしっか
りと固定されるようになっている。
【0020】ケース内には磁気ブロック4が収容され、
ケース内のほぼ中心位置に配置された円筒状の軸芯部4
aと、この軸芯部4aの下端部から周囲に張出した鍔部
4bとを有する。軸芯部4aには電磁コイル5が巻回さ
れ、その外側に鍔部4bの周縁部上に接着固定された環
状磁石6が配置されている。
【0021】板バネ部材7は、図2にも示すように、中
央部7Aに中心孔7aを備え、この中心孔7aに対して
同芯に形成された3つのスリット7bを周囲に備えた円
盤状の板状弾性体である。その周縁部7Bには、スリッ
ト7bの形成位置に対応した位置に3つの取付部7cが
ほぼ板バネ部材7の厚さ分だけ上方へ変形された形状に
成形されている。この板バネ部材7においては、中央部
7Aと周縁部7Bとの間に所定の弾性が得られるように
形成されている。
【0022】磁気ブロック4の軸芯部4aの上端部は板
バネ部材7の中心孔7aに嵌合された状態で中央部7A
に接着固定され、また、この板バネ部材7の周縁部7B
に形成された取付部7cは、上記磁性板3の周縁部に近
い部分に接着固定されている。このことにより、磁気ブ
ロック4及び電磁コイル5は、磁性板3に対して、板バ
ネ部材7によって吊り下げられた状態となっている。
【0023】磁気ブロック4の底面には円盤状の配線回
路基板8が取付けられている。この配線回路基板8は、
電磁コイル5から、磁性ブロック4に設けられた配線孔
4cと配線回路基板8自身に形成された配線孔8cとを
通して引き出されたコイル線と外部から変調信号を入力
するための外部配線線9,10との間を中継するように
なっている。なお、この配線回路基板8は、中心に貫通
孔8aを備えたリング形状に形成されている。配線回路
基板8に接続された外部配線9,10は下ケース2に形
成された配線口2bから外部へと導出されている。
【0024】本実施形態においては、外部配線9,10
から変調信号を導入することにより電磁コイル5が励磁
されて磁性ブロック4に磁界が発生し、磁性板3との間
に磁力が作用する。この磁力は変調信号に従って変化す
るので、変調信号に応じて板バネ部材7の弾性によって
支持された磁性ブロック4、電磁コイル5及び環状磁石
6からなる電磁石ブロックが上下に振動する。上ケース
1の上面は、この電磁石ブロックの振動の反作用により
磁性板3とともに振動し、上面に接触した身体の部分へ
振動が伝搬する。
【0025】変調信号は、人間の可聴周波数以上の高周
波数であって、特に体内にて効率良く伝搬する周波数を
選定したもの(例えば90〜100kHz)の高周波信
号を搬送波とし、この搬送波を音声信号により変調した
ものである。音声信号は通常20kHzまでの可聴周波
数帯域に存在し、この帯域にある音声信号により高周波
信号を振幅変調する。このような変調信号に応じた振動
を発生させることにより、本実施例の上ケース1の上面
を皮膚に接触させるだけで、振動を体内に伝搬させ、耳
骨に到達させることができる。耳骨内にある聴覚神経
は、到達した振動のうちの可聴周波数帯域にある音声信
号成分のみを感知するため、音声信号の内容を聞き取る
ことができるようになる。
【0026】図3は上述の第1の実施形態の変形例を示
すものであり、主要部分は上述の構造と同一であり、そ
の説明は省略する。この例においては、環状磁石6が磁
性板3の周縁部に接着され、磁性ブロック4の鍔部4b
に対して間隙を以て対向配置されている。この構造によ
っても、その作用効果は上記第1の実施形態と何ら変わ
るものでなく、同様に機能する。
【0027】これらの実施形態では、磁性板3を上ケー
スの上面の内側に取付けたので、ケース体から外部への
振動の伝搬効率が向上し、また、軸芯部の周囲に電磁コ
イルを巻回させたため、コンパクトに構成でき、装置の
小型化、特に薄型化が容易になる。さらに、内部の部品
点数が少なく、組立作業も容易であるため、低コストで
製造することができる。
【0028】次に、図4乃至図6を用いて、本発明の第
2の実施形態を説明する。この実施形態においては、図
4に示すように、上ケース1の内側に磁性板3及び中央
軸14がインサート成形により一体に固着されている。
磁性板3は円盤上の金属製の板であり、中央に中央軸1
4を嵌合する軸孔3aが形成されている。中央軸14は
非磁性体で形成された円筒形状の軸体であり、上部に逆
テーパ状の頭部14aを備えている。この頭部14a
は、磁性板3に形成された軸孔3aに嵌合するととも
に、上ケース1の中央部に埋設され、上ケース1に対し
てしっかりと保持されるようになっている。
【0029】磁性板3には、4か所に逆テーパ状の周面
を有するテーパ孔3bが形成されており、インサート成
形時において、このテーパ孔3b内に上ケース1の樹脂
が充填されることにより、上ケース1と磁性板3とがし
っかりと固定されるようになっている。
【0030】中央軸14の下端からはネジ穴14bが穿
設され、このネジ穴14bには、板バネ部材15の中心
孔15aを挿通した固定ボルト13が螺合される。板バ
ネ部材15は中心孔15aと、この中心孔15aに対し
て同芯に形成された一対のスリット15bとを備えた円
盤状の板状弾性体である。
【0031】板バネ部材15のスリット15bの外側に
は、環状に形成された磁性ヨーク17が固着されてい
る。磁性ヨーク17は上部に開口を備えたコ字状の断面
を持つ環状体であり、内側の周面部は外側の周面部より
もやや低く形成されている。この内側の周面部の上には
環状磁石16が接着固定されている。
【0032】磁性ヨーク17のコ字状断面により形成さ
れた環状の凹溝内には、樹脂製のコイルスプール19に
巻回された電磁コイル5が収容されている。この電磁コ
イル5から導出された2本のコイル線は、磁性ヨーク1
7の外側の周面部の対向する2か所に形成された凹部1
7aから磁性ヨーク17の外周側へと引き出される。上
ケース1の内側側面には対向する2か所に凹部1aが形
成され、下ケース2の内側側面には対向する2か所に凹
部2aが形成されている。磁性ヨーク17の2か所の凹
部17aから引き出された2本のコイル線は、それぞれ
凹部1a,2aを通してケース内の下方へと導かれ、下
ケース2の内面に固定されたリング状の回路基板18に
接続されている。回路基板18からは上記コイル線に接
続された外部配線9,10が導出されている。
【0033】図5は板バネ部材15の平面形状を示す。
中心に形成された中心孔15aは固定ボルト13を挿通
するためのものである。中心孔15aとスリット15b
との間には、固定ボルト13によって中央軸14に固定
される中央部15Aが形成され、スリット15bの外側
には磁性ヨーク17に固定される周縁部15Bが形成さ
れている。板バネ部材15は、中央部15Aと周縁部1
5Bとを相互に所定の弾性を持って接続するように構成
されている。
【0034】図6は本実施形態の上ケース1、磁性板3
及び中央軸14の構造を示す縦断面図(a)と、これに
対応する底面図(b)を示すものである。磁性板3の軸
孔3aに中央軸14の頭部14aを嵌合して形成した組
立体を、図示しない射出成形機の金型のキャビティ内に
セットし、この状態でキャビティ内に樹脂を注入してイ
ンサート成形を行うと、図6に示す上ケース1が形成さ
れる。磁性板3には、テーパ孔3bが4か所に形成され
ており、このテーパ孔3bに樹脂が侵入して固化するこ
とにより磁性板3が確実に保持固定される。
【0035】本実施形態においては、外部配線9,10
から変調信号を導入することにより、コイル線を介して
電磁コイル5が励磁され、磁性ヨーク17と磁性板3と
の間に磁力が作用する。この磁力は変調信号に従って変
化するので、変調信号に応じて中央軸14に対し板バネ
部材15の弾性によって支持された磁性ヨーク17、環
状磁石16、コイルスプール19及び電磁コイル5から
なる電磁石ブロックが振動する。この振動は中央軸14
を介して上ケース1の上面に伝達される。
【0036】本実施形態の構造によれば、薄型のケース
体の上面側に磁性板及び中央軸の上端が固定され、この
中央軸の下端に板バネ部材の中央部が取付けられ、板バ
ネ部材の周縁部に電磁コイルと磁気的に結合した磁性ヨ
ークを取付けることによって、磁性ヨーク又は環状磁石
と磁性板とが対向するように構成されているので、各構
成部分をコンパクトに形成することができ、装置の薄型
化及び小型化が可能になる。
【0037】特に、中央軸を中央に配置して、この中央
軸の周囲に環状の磁性ヨーク及び電磁コイルを配置する
ことによって、従来の振動発生機よりも電磁コイルを大
きくしても薄型化、小型化を妨げることがない。
【0038】この場合には、ケース体と磁性板及び中央
軸とをインサート成形によって一体に形成したので、組
立工程数が削減され、小型化も容易になっている。ま
た、組立工程において精度の要求される作業は固定ボル
ト13を取付ける作業だけであるため、組立時の作業性
も大幅に向上している。
【0039】次に、図7を参照して本発明の第3の実施
形態を説明する。上ケース22の内面に磁性板23と4
つの周縁軸24がインサート成形により一体に固着され
ている。この実施例においては、磁性板23の周縁部の
対向する4か所に軸孔が穿設され、ここに周縁軸24の
頭部24aが嵌合して、上ケース22に固着されてい
る。磁性板23には第2の実施形態と同様にテーパ孔2
3bが形成され、このテーパ孔23bに樹脂が充填され
ることにより上ケース22にしっかりと固定される。
【0040】下ケース32には、上記周縁軸24に形成
されたネジ穴24bに対応したテーパ状の座面を備えた
開口が形成され、この開口を通して固定ネジ26が螺入
されている。固定ネジ26は、周縁軸24の下端に係合
された板バネ部材25を下ケース32と中央軸24との
間に挟持させた状態で固定している。板バネ部材25は
上記第2の実施形態と同様の形状を有し、その中心孔2
5aに上記磁性ヨーク27の下面に形成された突起部2
7cを嵌合させた状態で、接着剤により磁性ヨーク27
に固着されている。
【0041】磁性ヨーク27は中央に軸部を備え、第2
の実施形態と同様の環状のコイルスプール29及び電磁
コイル30を収容する環状溝を備えて断面コ字状に構成
されており、さらに、周縁部の2か所には上記周縁軸2
4を挿通するための凹部27dを有する。磁性ヨーク2
7の中央の軸部の上には円盤状磁石28が接着固定され
ている。
【0042】磁性ヨーク27、環状磁石28、コイルス
プール29及び電磁コイル30から成る電磁石ブロック
は、上記第1及び第2の実施形態と同様に電磁コイルに
印加される変調信号に基づいて上下に振動するようにな
っており、この振動は、2つの周縁軸24を通じて上ケ
ース22に伝達される。
【0043】この第3の実施形態においても、上記第1
及び第2の実施形態と同様にコンパクトな構造により機
器の薄型化及び小型化を図ることができる。また、組立
時においては、上ケースと下ケースとを重ねて固定ネジ
26を螺入させることにより、簡単に組み立てることが
できる。この場合、本実施例では、固定ネジ26は、上
ケースと下ケースとの接合及び板バネ部材と周縁軸との
固定を同時に行うように構成されているため、他の接合
固定作業を全く要することなく、組立を完了することが
できる。
【0044】上記各実施形態では、共に板バネ部材とし
て円盤状で、スリットを有する弾性板からなるものを用
いたが、直接又は中央軸や周縁軸を介して磁性板と磁性
ブロック(ヨーク)とを弾性的に接続するものであれ
ば、いかなる形状及び材質のものでもよい。
【0045】上記実施例に示したものは、電気信号を高
周波振動に変換する変換装置(トランスデューサ)であ
り、高周波振動によって音波という形態を経過すること
なく直接聴覚神経に到達することができるので、鼓膜に
負担をかけることがなく、聴力の低下を引き起こす恐れ
もない。また、頭部に比較的近い部分に接触させれば聞
き取ることが可能であるため、耳以外の部分にも自由に
装着できるという利点を有する。
【0046】本発明の音声伝達装置の振動変換器は、従
来のヘッドホン、イアホン、スピーカの代わりに音声を
聞き取るための装置として用いることができる他、補聴
器としても使用することが可能であり、聴覚障害を引き
起こすことのない安全な装置として広く使用できるもの
である。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁性板がケース本体の1面側の壁面の内側に取付けられ
ていることにより内部の振動がケース本体に効率良く伝
達され、外部への振動の伝搬効率が向上するので、明確
な音声を聞き取ることが可能になる。また、磁性ブロッ
クにはケース本体の内部の略中央部に配置された軸芯部
の周囲に電磁コイルを環状に配置したので、電磁コイル
の径を大きくしても振動発生器をコンパクトに構成で
き、振動発生器の小型化及び薄型化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の構造を示す縦断面図
である。
【図2】第1の実施形態の板バネ部材の形状を示す平面
図(a)及び正面図(b)である。
【図3】第1の実施形態の変形例の構造を示す縦断面図
である。
【図4】本発明の第2の実施形態の構造を示す縦断面図
である。
【図5】第2の実施形態の板バネ部材の形状を示す平面
図である。
【図6】第2の実施形態における上ケース、磁性板及び
中央軸の構造を示す縦断面図(a)及び底面図(b)で
ある。
【図7】本発明の第3の実施形態の構造を示す縦断面図
である。
【符号の説明】
1 上ケース 2 下ケース 3 磁性板 4 磁性ブロック 4a 軸芯部 5 電磁コイル 6 環状磁石 7 板バネ部材 14 中央軸 24 周縁軸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声信号を高周波信号に重畳させて成る
    変調信号を受信し、該変調信号を振動に変換して、該振
    動を聴取者の身体に伝達させて音声を伝えるように構成
    した音声伝達装置の振動変換器であって、 ケース本体の1面側の壁面の内側に取り付けられた磁性
    板と、前記ケース本体の内側の略中央部に配置された軸
    芯部を備えた磁性ブロックと、該磁性ブロックの周囲に
    環状に配置された電磁コイルと、前記磁性板と前記磁性
    ブロックとの間に直接又は間接に介挿された板バネ部材
    とを有することを特徴とする音声伝達装置の振動変換
    器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記板バネ部材の周
    縁部を前記磁性板に固定し、前記板バネ部材の中央部を
    前記軸芯部における前記1面側の端部に固定したことを
    特徴とする音声伝達装置の振動変換器。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記軸芯部の中心に
    貫通孔を形成し、前記磁性板の中央に前記ケース体の他
    面方向に伸びる中央軸を固定し、該中央軸を前記貫通孔
    内に挿通状態に配置し、前記板バネ部材の周縁部を前記
    磁性ブロックにおける前記他面側の端部に固定し、前記
    板バネ部材の中央部を前記中央軸における前記他面側の
    端部に固定したことを特徴とする音声伝達装置の振動変
    換器。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記磁性板の周縁部
    に前記ケース体の他面方向に伸びる複数の周縁軸を固定
    し、前記板バネ部材の周縁部を前記周縁軸における前記
    他面側の端部に固定し、前記板バネ部材の中央部を前記
    磁気ブロックにおける前記他面側の端部に固定したこと
    を特徴とする音声伝達装置の振動変換器。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に
    おいて、前記磁性板と前記磁性ブロックとから構成され
    る磁気回路内に永久磁石を配置したことを特徴とする音
    声伝達装置の振動変換器。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に
    おいて、前記磁性板は、前記ケース本体の1面側の壁面
    に対してインサート成形により一体的に固着されている
    ことを特徴とする音声伝達装置の振動変換器。
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