JP2009170794A - 薄膜半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】種々の平坦化プロセスを用いて種々の平坦構造を形成することにより、加工精度を確保すると共に信頼性の高い、優れた特性の薄膜半導体素子を製造する方法、それによって製造された薄膜半導体素子、及びその薄膜半導体素子を備える表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】透明基板上に非晶質半導体層を形成する工程、前記非晶質半導体層を結晶化する工程、前記結晶化された半導体層をパターニングして島状結晶質半導体層を形成する工程、前記島状結晶質半導体層の周囲との段差を第1の絶縁膜で埋め、表面段差0.1μm以下の第1の平坦構造を形成する工程、前記第1の平坦構造上にゲート絶縁膜を形成する工程、前記ゲート絶縁膜上に導電性膜を形成する工程、前記導電性膜をパターニングして、ゲート電極を形成する工程、及び前記ゲート電極をマスクとして前記島状結晶質半導体層に不純物を導入し、ソース領域及びドレイン領域を形成する工程を具備することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、薄膜半導体装置の製造方法に係り、特に、アクティブマトリクス型フラットパネルディスプレイ等に適用される薄膜半導体装置の製造方法に関する。
半導体層技術は、薄膜トランジスタ(TFT: Thin Film Transistor)、密着センサ、光電変換素子等の半導体素子を絶縁性基板上に形成するための重要な技術である。このような半導体層技術を用いて製造された薄膜トランジスタは、MOS(MIS)構造の電界効果トランジスタであり、液晶表示装置のようなフラットパネルディスプレイにも応用されている(例えば、非特許文献1参照)。
液晶表示装置は、一般に薄型、軽量、低消費電力でカラー表示も容易であるという特徴を有しており、これらの特徴からパーソナルコンピュータあるいは様々な携帯用情報端末のディスプレイとして広く用いられている。液晶表示装置がアクティブマトリクス型である場合には、薄膜トランジスタが画素スイッチング素子として設けられる。
この薄膜トランジスタの活性層(キャリア移動層)は、例えばシリコン半導体層からなる。シリコン半導体層は、非晶質シリコン(アモルファスシリコン:a−Si)および結晶相を有する多結晶質シリコン(非単結晶の結晶質シリコン)に分類される。多結晶質シリコンは、主に多結晶シリコン(Poly−Si)であり、微結晶シリコン(μc−Si)も多結晶質シリコンとして知られている。シリコン以外の半導体層材料としては、例えばSiGe、SiO、CdSe、Te、CdS等が挙げられる。
多結晶質シリコンのキャリア移動度は、非晶質シリコンのキャリア移動度の10倍から100倍程度大きい。この特性は、スイッチング素子の半導体層材料として非常に優れている。近年、多結晶シリコンを活性層として用いた薄膜トランジスタは、動作の高速性から例えばドミノ回路およびCMOSトランスミッションゲートのような様々な論理回路を構成することが可能なスイッチング素子であるとして注目されている。この論理回路は液晶表示装置およびエレクトロルミネセンス表示装置の駆動回路、マルチプレクサ、EPROM、EEPROM、CCD、およびRAM等を構成する場合に必要となる。
ここで、多結晶質シリコンの半導体層を形成する従来の代表的プロセスについて説明する。このプロセスでは、ガラス等の絶縁性基板が最初に用意され、アンダーコート層(またはバッファ層)として例えばシリコン酸化膜(SiO)がこの絶縁性基板上に形成され、さらに半導体層としてアモルファスシリコン層(a−Si)が約50nm〜100nm程度の厚さでアンダーコート層上に形成される。その後、アモルファスシリコン層中の水素濃度を低下させるために脱水素処理が行われ、続いてエキシマレーザ結晶化法等により、アモルファスシリコン層の溶融再結晶化が行われる。具体的には、エキシマレーザをアモルファスシリコン層に照射し、これによりアモルファスシリコンを多結晶質シリコンに変化させる。
このようにして、ガラス基板上に形成された薄膜半導体層にIC(LSI)分野で実施されている微細加工技術、薄膜形成技術、不純物ドーピング技術、洗浄技術並びに熱処理技術等を適用し、これらの工程を繰り返して、所望のデバイス・回路が形成される。
現在では、以上のように多結晶質シリコンの半導体層がnチャネル型またはpチャネル型薄膜トランジスタの活性層として用いられる。この場合、薄膜トランジスタの電界効果移動度(電界効果による電子または正孔の移動度)がnチャネル型で100〜150cm/Vsec程度となり、pチャネル型で100cm/Vsec程度となる。このような薄膜トランジスタを用いれば、信号線駆動回路および走査線駆動回路のような駆動回路を画素スイッチング素子と同一の基板上に形成して駆動回路一体型の表示装置を得ることができるため、表示装置の製造コストを低減することが可能である。
以上のように、従来の薄膜半導体装置の製造技術では、微細化を推進することで、デバイス・回路の性能の向上を図ると共にシステムの信頼度を高めてきた。
しかし、現状の技術レベルでは、サブミクロンTFTの集積化素子の形成は、その複雑な下地形状の問題から、加工性能の低下を犠牲にしないほぼ矩形パターンの形成の繰り返しによっては、2層の金属配線以上の多層構造の形成は不可能である。その理由としては、低温条件下の成膜に起因した絶縁膜の段差被覆性の課題が挙げられる。これまで、1ミクロンレベルまでは、配線パターンやコンタクト形成において、パターンにテーパー形状を形成して上記問題を回避してきた。しかし、サブミクロンTFTの形成においては、パターンの加工精度確保の観点より、そのような回避策の適用はもはや不可能である。また、このような状況下で素子形成を実施したとしても、その信頼性が低下することは容易に想像できる。
要素技術の面から個別に見ると、リソグラフィー技術においては、積層構造に伴う焦点深度の不足から、下地パターンに起因した凹凸基板上でのレジストパターンの加工精度の低下、ドライエッチング工程では段差部でのエッチング残りなどの不良発生が予想される。エッチング対象物が配線などの導電性物質の場合は、これが原因で隣接する配線間でのショートが発生することになる。更に、エレクトロマイグレーション(EM)やストレスマイグレーション(SM)等に起因した信頼性の低下なども予想される。
コンタクトやビアホール、スルーホールにおいても抵抗の上昇や配線の断線、接触不良といった問題が予想される。
絶縁膜の成膜技術においては、下地段差に起因したカバレージ不良や薄膜化に伴った信頼性の低下が予想される。
先行するLSI分野では、絶縁膜のリフロー技術が古くから適用されてきた。同プロセスは、絶縁膜中にリン(P)やボロン(B)を添加することで絶縁膜の軟化点が低下することを利用したもので、少なくとも800℃〜900℃以上の温度が必要とされる。TFTプロセスでは、ガラスの耐熱性の問題から上記プロセスの適用は困難であり、エッチング工程において、およそ30〜45程度のテーパー角が形成されるようにパターン形成を行うことにより、平坦化を適用しなくともTFT形成が可能な方法を採用してきた。しかしながら、これらの方法のみでパターン形成が可能なのは加工レベルがせいぜい1ミクロン程度と見られていた。
以上の理由からサブミクロンTFT形成においては、ガラス基板でも適用が可能な500℃以下の低温プロセスで実施可能な平坦化技術の開発が不可欠と考えられる。
平坦な形状を得る技術としては、すでに半導体(IC,LSI)の分野で応用実績のあるエッチバック法やケミカル・メカニカル・ポリッシング(CMP)技術のTFT応用が考えられる。本発明者らによる実験では、絶縁膜の凹凸の平坦化に加えて、アルミニウム(Al)やタングステン(W)を絶縁膜中に開口されたコンタクトホールへ選択的もしくは非選択的な各種埋め込み実験を行い性能確認を実施した。
レジストの平坦形状を利用したエッチバック法については、前記したようにすでに半導体(IC,LSI)の分野で応用実績があるが絶縁膜に加えて、シリコンやタングステンでも同様に良好な埋め込みが確認された。ただし、コンタクトやビアホールの埋め込みに際しては、レジストを塗布してその平坦な塗布形状を転写するところまでは必要なく、成膜後の形状をそのまま転写することで十分な平坦形状が得られることも確認した。
CMP法についてもすでに半導体(IC,LSI)の分野で応用実績があるが、TFT分野への適用報告例はない。
P.G. LeComber, W.E. Spear and A. Ghaith "Amorphous-Silicon Field-Effect Device and Possible Application" Electronics Letter, Vol.15, no.6, pp.179-181, Mar. 1979
例えば、フラットパネルディスプレイの高機能化および高付加価値化のためには、薄膜トランジスタにおいて活性層となる半導体層の結晶性を向上させると共に、微細化を推進することが必要である。ところが、現状の成膜技術では、その複雑な下地形状の問題から、TFTの集積化素子形成は、加工性能の低下を犠牲にしない限り、ほぼ矩形パターンの形成の繰り返しによっては、2層の金属配線以上の構造形成は不可能と言っても過言ではない。現状の層間絶縁膜形成技術では、低温条件下の成膜に起因した絶縁膜の段差被覆性の課題が挙げられ、段差部でのクラックや膜厚不足、膜質低下が原因で、その後のプロセスにおけるカバレッジ不良や膜成長境界面での隙間の発生、後工程におけるエッチング残り不良や隙間を介した下地材料の侵食等、重大な欠陥をもたらすこととなっていた。この為、1ミクロンレベルまでは配線パターンやコンタクト形成においては、緩やかなテーパー形状を持つパターン形成を実施し、上記問題を回避してきた。
一般的にテーパー形状を得るためには、先ずマスクであるフォトレジストの形状をなだらかにし、引き続くドライエッチング時での選択比(選択比:被エッチング膜のエッチング速度/フォトレジストのエッチング速度)を1以下に低くすることによって実現していた。しかし、このように選択比を低くすると、マスクで規定された線幅は、大きくシフトしてしまう。サブミクロンTFTの形成においては、パターンの加工精度確保の観点より、上記回避策の適用はもはや不可能である。
要素技術の観点から課題を個別に見ると、リソグラフィー技術においては、積層構造に伴う焦点深度不足に起因した解像不良、下地パターンに起因した凹凸基板上でのレジストパターンの加工精度の低下、ドライエッチング工程では段差部でのエッチング残り、ウェット工程では、膜の成長境界面を介した下地材料の侵食、段差側壁膜の脆弱性に起因した増速エッチングなどが予想される。エッチング対象物が配線などの導電性物質の場合は、段差部での断線や隣接配線間のショート、コンタクト部では、コンタクト抵抗の上昇、接触不良、バリア性の低下、更に、エレクトロマイグレーション(EM)やストレスマイグレーション(SM)の低下なども予想される。
コンタクトやビアホール、スルーホールにおいても抵抗の上昇や配線の断線、接触不良といった問題が予想される。
更に、ガラス基板の耐熱性(現状のガラス基板の熱処理特性、特に熱収縮量が問題となり、微細化の進展に伴って、熱収縮量がフォトリソグラフィー工程に於ける合わせマージンの許容値を超えてしまう点)を考慮すると、高性能薄膜トランジスタの製造プロセスに、600℃以上の熱処理温度のプロセスを適用することは困難であり、加えて低コストの基板を適用するためには更なるプロセスの低温化が求められている。なお、現状では、一般的には、耐熱性ガラス(高歪点ガラス):例えば、コーニング1737やアサヒAN−100などを使用するか、使用前にアニールを施し、耐熱性を持たせているなど、高コストプロセスとなっている。
本発明は、以上のような事情を考慮してなされ、種々の平坦化プロセスを用いて種々の平坦構造を形成することにより、加工精度を確保すると共に信頼性の高い、優れた特性の薄膜半導体素子を製造する方法、それによって製造された薄膜半導体素子、及びその薄膜半導体素子を備える表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、透明基板上に非晶質半導体層を形成する工程、前記非晶質半導体層を結晶化する工程、前記結晶化された半導体層をパターニングして島状結晶質半導体層を形成する工程、前記島状結晶質半導体層の周囲との段差を第1の絶縁膜で埋め、表面段差0.1μm以下の第1の平坦構造を形成する工程、前記第1の平坦構造上にゲート絶縁膜を形成する工程、前記ゲート絶縁膜上に導電性膜を形成する工程、前記導電性膜をパターニングして、ゲート電極を形成する工程、及び前記ゲート電極をマスクとして前記島状結晶質半導体層に不純物を導入し、ソース領域及びドレイン領域を形成する工程を具備することを特徴とする薄膜半導体装置の製造方法を提供する。
本発明の第1の態様において、前記第1の平坦構造を形成する工程は、全面に絶縁膜を形成し、前記島状結晶質半導体層の周囲の凹部を第1の絶縁膜で埋める工程、全面に有機塗布膜もしくは無機塗布膜を0.1μm〜1.0μmの厚さで形成し、平坦な表面形状を得る工程、及び前記塗布膜と前記絶縁膜のエッチング速度が等しいエッチング条件でエッチバックして、前記塗布膜の平坦な表面形状を下層に転写する工程により行なうことが出来る。
或いは、前記第1の平坦構造を形成する工程は、全面に絶縁膜を形成し、前記島状結晶質半導体層の周囲の凹部を第1の絶縁膜で埋める工程、及びケミカル・メカニカル・ポリシッシング(CMP)法により、前記第1の絶縁膜の突出する部分を除去する工程により行なうことが出来る。
本発明の第2の態様は、透明基板上に第2の絶縁膜を形成する工程、前記第2の絶縁膜に溝を形成する工程、前記溝内を非晶質半導体層で埋め、表面段差0.1μm以下の第1の平坦構造を形成する工程、前記島状非晶質半導体層を結晶化する工程、前記第1の平坦構造上にゲート絶縁膜を形成する工程、前記ゲート絶縁膜上に導電性膜を形成する工程、前記導電性膜をパターニングして、ゲート電極を形成する工程、及び前記ゲート電極をマスクとして前記島状結晶質半導体層に不純物を導入し、ソース領域及びドレイン領域を形成する工程を具備することを特徴とする薄膜半導体装置の製造方法を提供する。
本発明の第2の態様において、前記第1の平坦構造を形成する工程は、全面に非晶質半導体層を形成し、前記溝内を非結晶質半導体層で埋める工程、全面に有機塗布膜もしくは無機塗布膜を0.1μm〜1.0μmの厚さで形成し、平坦な表面形状を得る工程、及び前記塗布膜と前記非晶質半導体層のエッチング速度が等しいエッチング条件でエッチバックして、前記塗布膜の平坦な表面形状を下層に転写する工程により行なうことが出来る。
或いは、前記第1の平坦構造を形成する工程は、全面に非晶質半導体層を形成し、前記溝内を非結晶質半導体層で埋める工程、及びケミカル・メカニカル・ポリシッシング(CMP)法により、前記非晶質半導体層の突出する部分を除去する工程により行なうことが出来る。
本発明の第3の態様は、透明基板上に第2の絶縁膜を形成する工程、前記第2の絶縁膜に溝を形成する工程、前記溝内を結晶質半導体層で埋め、表面段差0.1μm以下の第1の平坦構造を形成する工程、前記第1の平坦構造上にゲート絶縁膜を形成する工程、前記ゲート絶縁膜上に導電性膜を形成する工程、前記導電性膜をパターニングして、ゲート電極を形成する工程、及び前記ゲート電極をマスクとして前記島状結晶質半導体層に不純物を導入し、ソース領域及びドレイン領域を形成する工程を具備することを特徴とする薄膜半導体装置の製造方法を提供する。
本発明の第3の態様において、前記第1の平坦構造を形成する工程は、全面に非晶質半導体層を形成し、前記溝内を非結晶質半導体層で埋める工程、前記非晶質半導体層を結晶化する工程、全面に有機塗布膜もしくは無機塗布膜を0.1μm〜1.0μmの厚さで形成し、平坦な表面形状を得る工程、及び前記塗布膜と前記結晶質半導体層のエッチング速度が等しいエッチング条件でエッチバックして、前記塗布膜の平坦な表面形状を下層に転写する工程により行なうことが出来る。
或いは、前記第1の平坦構造を形成する工程は、全面に非晶質半導体層を形成し、前記溝内を非結晶質半導体層で埋める工程、前記非晶質半導体層を結晶化する工程、及びケミカル・メカニカル・ポリシッシング(CMP)法により、前記結晶質半導体層の突出する部分を除去する工程により行なうことが出来る。
本発明の第4の態様は、以上の第1〜第3の態様において、前記ソース領域及びドレイン領域を形成する工程の後、前記ゲート電極により生じた表面段差を第3の絶縁膜により埋め、表面段差0.1μm以下の第2の平坦構造を形成する工程、前記第2の平坦化構造の表面に第1の層間絶縁膜を形成する工程、前記第3の絶縁膜及び第1の層間絶縁膜に、前記ソース領域及びドレイン領域に信号を供給するためのコンタクトホールを形成する工程、前記コンタクトホール内に金属材料からなるコンタクトプラグを形成し、表面段差が0.1μm以下の第3の平坦構造を形成する工程、前記第3の平坦構造上に、絶縁層に埋込まれた、前記コンタクトプラグを介して前記ソース領域及びドレイン領域と接続するソース電極及びドレイン電極を形成し、表面段差が0.1μm以下の第4の平坦構造を形成する工程、前記第4の平坦構造上に第2の層間絶縁膜を形成する工程、前記第2の層間絶縁膜にビアホールを形成する工程、前記ビアホール内に金属材料からなるビアプラグを形成し、表面段差が0.1μm以下の第5の平坦構造を形成する工程、及び前記第5の平坦構造上に、前記ビアプラグと接続する画素電極を形成する工程を更に具備することを特徴とする薄膜半導体装置の製造方法を提供する。
本発明の第4の態様において、前記第2の平坦構造を形成する工程は、全面に絶縁膜を形成し、前記ゲート電極の周囲の凹部を第3の絶縁膜で埋める工程、全面に有機塗布膜もしくは無機塗布膜を0.5μm〜1.5μm以下の厚さで形成し、平坦な表面形状を得る工程、及び前記塗布膜と前記第3の絶縁膜のエッチング速度が等しいエッチング条件でエッチバックして、前記塗布膜の平坦な表面形状を下層に転写する工程により行なうことが出来る。
或いは、前記第2の平坦構造を形成する工程は、全面に絶縁膜を形成し、前記ゲート電極の周囲の凹部を第3の絶縁膜で埋める工程、及びケミカル・メカニカル・ポリシッシング(CMP)法により、前記第3の絶縁膜の突出する部分を除去する工程により行なうことが出来る。
また、前記第3の平坦構造を形成する工程は、全面に導電性膜を形成して、前記コンタクトホールを埋める工程、及び前記導電性膜をエッチバックして、前記第1の層間絶縁膜を露出させ、前記コンタクトホール内にコンタクトプラグを形成する工程により行なうことが出来る。
或いは、前記第3の平坦構造を形成する工程は、全面に導電性膜を形成して、前記コンタクトホールを埋める工程、及びケミカル・メカニカル・ポリッシング(CMP)法により、導電性膜を第1の層間絶縁膜が露出するまで前記導電性膜を除去することによりコンタクトプラグを形成する工程により行うことが出来る。
また、前記第4の平坦構造を形成する工程は、全面に導電性膜を形成して、前記ビアホールを埋める工程、及び前記導電性膜をエッチバックして、前記第2の層間絶縁膜を露出させ、前記ビアホール内にビアプラグを形成する工程により行なうことが出来る。
或いは、前記第4の平坦構造を形成する工程は、全面に絶縁膜を形成し、前記ソース電極及びドレイン電極の周囲の凹部を第4の絶縁膜で埋める工程、全面に有機塗布膜もしくは無機塗布膜を0.5μm〜1.5μmの厚さで形成し、平坦な表面形状を得る工程、及び前記塗布膜と前記第4の絶縁膜のエッチング速度が等しいエッチング条件でエッチバックして、前記塗布膜の平坦な表面形状を下層に転写する工程により行うことが出来る。
或いは、前記第4の平坦構造を形成する工程は、全面に絶縁膜を形成し、前記ソース電極及びドレイン電極の周囲の凹部を第4の絶縁膜で埋める工程、及びケミカル・メカニカル・ポリッシング(CMP)法により、前記第4の絶縁膜の突出する部分を除去する工程により行うことが出来る。
或いは、前記第4の平坦構造を形成する工程は、第4の絶縁膜を形成する工程、前記第4の絶縁膜に溝を形成する工程、全面に導電性膜を形成して前記溝内を導電性膜で埋める工程、有機塗布膜もしくは無機塗布膜を0.5μm〜1.5μmの厚さで形成し、平坦な表面形状を得る工程、及び前記塗布膜と前記導電性膜のエッチング速度が等しいエッチング条件で第4の絶縁膜が露出するまでエッチバックして、前記塗布膜の平坦な表面形状を下層に転写することにより、前記ソース電極及びドレイン電極を形成する工程により行うことが出来る。
或いは、前記第4の平坦構造を形成する工程は、第4の絶縁膜を形成する工程、前記第4の絶縁膜に溝を形成する工程、全面に導電性膜を形成して溝内を導電性膜で埋める工程、及びケミカル・メカニカル・ポリッシング(CMP)法により、前記導電性膜の突出する部分を第4の絶縁膜が露出するまで除去することにより、前記ソース電極及びドレイン電極を形成する工程により行うことが出来る。
また、前記第5の平坦構造を形成する工程は、全面に導電性膜を形成して、前記ビアホールを埋める工程、及び前記導電性膜をエッチバックして、前記第2の層間絶縁膜を露出させ、前記ビアホール内にビアプラグを形成する工程により行うことが出来る。
或いは、前記第5の平坦構造を形成する工程は、全面に導電性膜を形成して、前記ビアホールを埋める工程、及びケミカル・メカニカル・ポリッシング(CMP)法により、前記導電性膜を第2の層間絶縁膜が露出するまで除去することにより、前記ビアホール内にビアプラグを形成する工程により行うことが出来る。
以上において、前記コンタクトプラグは、コンタクトメタルとしてチタン(Ti)を、バリアメタルとして窒化チタン(TiN)を、埋め込みコアメタルとしてタングステン(W)若しくは銅(Cu)を用いた、W(Cu)/TiN/Tiの3層構造、又はW(Cu)/Tiの2層構造を有するものとすることが出来る。
前記コンタクトプラグを構成するタングステン(W)層は、CVD法により形成することが出来る。
また、前記ビアプラグは、コンタクトメタルとしてチタン(Ti)を、バリアメタルとして窒化チタン(TiN)を、埋め込みコアメタルとしてアルミニウム(Al)若しくは銅(Cu)を用いた、Al(Cu)/TiN/Tiの3層構造、Al(Cu)/Tiの2層構造、又はAl(Cu)の単層構造を有するものとすることが出来る。
前記ビアプラグを構成する銅(Cu)は、CVD法又はめっき法により形成することが出来る。また、前記ビアプラグを構成するアルミニウム(Al)は、成膜時の基板温度が450℃〜500℃でのスパッタ法、又はCVD法により形成することが出来る。
前記非晶質半導体層又は島状非晶質半導体層を結晶化する工程は、非晶質半導体層にレーザー照射して溶融・固化することにより行うことが出来る。
前記平坦構造を形成する工程は、500℃以下の低温プロセスで行なうことが出来る。また、前記薄膜半導体装置のトータルプロセスは、500℃以下の低温プロセスで行なうことが出来る。
前記薄膜半導体装置のデザインルールは、1ミクロン以下の微細化プロセスとすることが出来る。
本発明の第5の態様は、以上の方法により製造されたことを特徴とする薄膜半導体装置を提供する。
本発明の第6の態様は、上記薄膜半導体装置を備えることを特徴とする表示装置を提供する。
本発明によると、種々の平坦化プロセスを用いることにより、島状半導体層の周囲の段差が絶縁膜により埋められた、表面段差0.1μm以下の第1の平坦構造、ゲート電極によって生じた表面上の段差が絶縁膜によって埋められた、表面段差0.1μm以下の第2の平坦構造、第1の層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールにコンタクトプラグが埋め込まれた、表面段差0.1μm以下の第3の平坦構造、ソースおよびドレイン電極によって生じた表面上の段差が絶縁膜によって埋められた、表面段差0.1μm以下の第4の平坦構造、及び第2の層間絶縁膜に形成されたビアホールにビアプラグが埋め込まれた、表面段差0.1μm以下の第5の平坦構造を形成可能である、薄膜半導体素子の製造方法が提供される。
以下、発明の実施形態について説明する。
本発明の一実施形態に係る薄膜半導体装置の製造方法は、エッチバック法又はCMP法により、島状半導体層の周囲の段差が絶縁膜により埋められた、表面段差0.1μm以下の第1の平坦構造、ゲート電極によって生じた表面上の段差が絶縁膜によって埋められた、表面段差0.1μm以下の第2の平坦構造、第1の層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールにコンタクトプラグが埋め込まれた、表面段差0.1μm以下の第3の平坦構造、ソースおよびドレイン電極によって生じた表面上の段差が絶縁膜によって埋められた、表面段差0.1μm以下の第4の平坦構造、及び第2の層間絶縁膜に形成されたビアホールにビアプラグが埋め込まれた、表面段差0.1μm以下の第5の平坦構造を形成するものである。
表面段差が0.1μmを超えると、その後のリソグラフィー技術において、焦点深度不足に起因した解像不良、レジストパターンの加工精度の低下が生じ、ドライエッチング工程において、段差部でのエッチング残り、ウェット工程において、膜の成長境界面を介した下地材料の侵食、段差側壁膜の脆弱性に起因した増速エッチングなどが生じ易くなる。また、エッチング対象物が配線などの導電性物質の場合は、段差部での断線や隣接配線間のショート、コンタクト部では、コンタクト抵抗の上昇、接触不良、バリア性の低下、更に、エレクトロマイグレーション(EM)やストレスマイグレーション(SM)の低下なども生じる可能性がある。更に、コンタクトやビアホール、スルーホールにおいても、抵抗の上昇や配線の断線、接触不良といった問題が生じ易くなる。
この場合、エッチバック法は、段差を絶縁膜、半導体層又は導電性膜で埋めた後、コンタクトホール又はビアホールへの適用に際しては、前記コンタクトホール又はビアホールを導電性膜で埋めた後、塗布膜を形成せずそのままエッチバックを施す場合と、全面に有機塗布膜もしくは無機塗布膜を0.1μm〜1.5μmの厚さで形成し、平坦な表面形状を得てから、前記塗布膜と前記導電性膜のエッチング速度が等しいエッチング条件でエッチバックして、塗布膜の平坦な表面形状を下層に転写するものである。
コンタクトホール又はビアホールへの適用以外に於いては、段差を絶縁膜、半導体層又は導電性膜で埋めた後、全面に有機塗布膜もしくは無機塗布膜を0.1μm〜1.5μmの厚さで形成し、平坦な表面形状を得てから、前記塗布膜と前記絶縁膜、半導体層又は導電性膜のエッチング速度が等しいエッチング条件でエッチバックして、塗布膜の平坦な表面形状を下層に転写するものである。
塗布膜の膜厚が1.5μmを超えると、エッチバック工程におけるエッチングのバラツキが転写され、膜厚分布が0.1μmを超え、好ましくない。
CMP法は、段差を絶縁膜、半導体層又は導電性膜で埋めた後、そのままCMPを施して、表面の凹凸形状を平坦化するものである。
従来のプロセスでは、島状半導体層、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、コンタクトホール、及びビアホールは、テーパー形状を有するように加工していたため、1ミクロンデザインルール以下での微細パターン形成が困難であった。また、段差部でのクラックや膜厚不足、膜質低下が原因で、その後のプロセスにおけるカバレッジ不良や膜成長境界面での隙間の発生、後工程におけるエッチング残り不良や隙間を介した下地材料の侵食等、重大な欠陥をもたらしていた。
本実施形態では、島状半導体層、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極等により生じた様々な段差が、エッチバック法又はCMP法により、表面段差0.1μm以下に平坦化されているため、常に表面が平坦な状態で、その後のフォトリソグラフィー工程及びエッチング工程を実施することが出来る。そのため、サブミクロンパターン以下の微細パターンを高精度に形成することが可能となった。
また、前記各種欠陥の問題についても解決が図られ、信頼性の向上並びに歩留まりの向上にも寄与することができた。
本発明者は、サブミクロンTFTの各種平坦化工程に関して実験を行った。その結果について以下に説明する。先ず、図17は、従来法でTFTを形成した場合の断面形状の概略図を示したものである。膜厚および寸法は、以下に示す実施例の値と同等である。従来の構造で絶縁膜の成膜を実施した場合には、段差部での被覆性が悪く、その複雑な下地形状の問題から、先ず加工性能の低下が観察された。
リソグラフィー技術においては、積層構造に伴う焦点深度の不足から、下地パターンに起因した凹凸基板上でのレジストパターンの加工精度の低下、ドライエッチング工程では段差部でのエッチング残りなどの不良の発生が見られた。絶縁膜の成膜技術においては、下地段差に起因するカバレージ不良のため、段差部での“す”の発生や“す”を介した下地膜の“掘れ”が発生した。メタル配線工程では、隣接する配線間でショートが発生した。このような状態では、ここでは評価していないが、エレクトロマイグレーション(EM)やストレスマイグレーション(SM)等の信頼性の低下を来たしていることは容易に予想される。
コンタクトホールに形成されたコンタクトプラグやビアホールに形成されたビアプラグにおいても、抵抗の上昇や配線の断線、接触不良といった問題が発生した。従来では、配線パターンやコンタクトの形成において、テーパー形状を持つパターンを形成し、上記問題を回避してきたが、この方法では、サブミクロン以下のパターンの形成は難しいことが明らかとなった。このようにパターンの加工精度を犠牲にしない、ほぼ矩形パターンの形成の繰り返しでは、2層の金属配線以上の多層構造の形成はもはや不可能と言っても過言ではない。
これらの事情を踏まえ、各種平坦化実験を実施した。平坦化実験は、先ず石英基板上に成膜したレジスト膜、SiO膜、Si膜、タングステン膜、アルミニウム膜等、各種薄膜を準備し、ドライエッチングにおけるエッチング速度の各種ドライエッチング条件の依存性を評価した。
ドライエッチング装置としては反応性イオンエッチング装置を用い、エッチングガスとして、CF、CHF、SF,Cl、BCL、Oを、RFパワーは、50〜250W、圧力は、20〜200mTorr、ガス流量は、20〜200SCCMの範囲でオート・プレッシャー・コントローラー(APC)で制御することにより実施した。エッチング量の測定は、必要に応じてフォトマスクを用い、触針式表面粗さ計および光学式膜厚測定装置を用いて総エッチング量を測定し、エッチング速度を算定した。
以上のエッチング基本特性より平坦化条件(等速エッチング条件)を求め、表面段差を有する構造に対する平坦化エッチングの実験を実施した。評価は、表面粗さ計および走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて平坦化前後の表面および断面形状を観察した。
図18は、平坦化実験に用いた各種段差構造で、図18(a)は、配線上に形成された絶縁膜(SiO)による段差、図18(b)は、溝を埋めるように形成された導電膜(Si、アルミニウム、タングステン)による段差に、図18(c)は、コンタクトホール、ビアホールおよびスルーホールなどの深い溝パターンによる段差、図18(d)は、図18(c)の構造にタングステンの非選択CVDにより溝を埋め込んだ後の段差、図18(e)は、図18(c)の構造にタングステンの選択CVDにより溝を埋め込んだ後の段差、図18(f)は、図18(c)の構造にアルミニウムの高温スパッタにより溝を埋め込んだ後の段差をそれぞれ示す。
図19(a)〜(c)は、エッチバック法を用いた平坦化実験で確認した断面形状の模式図を工程順に示したものである。配線上に形成された絶縁膜の段差の平坦化については、図19(a)に示すように表面段差を0.1μm以下に平坦化かつ埋め込みが確認できた。ここで用いた平坦化エッチング条件は、エッチングガスがCFとCHFの混合ガス系でCF濃度75%のものを用い、圧力が50mTorr、RFパワーが200Wであった。この平坦化エッチング条件は、この他にCF+O系又はCHF+O系でも見出すことができた。
図19(b)は、溝構造を導電膜によって埋め込むと同時に平坦化した構造の断面模式図を示したものであるが、溝幅が狭いので、レジスト塗布による表面形状を転写することなく、そのままエッチングすることだけで表面形状を転写することができた。タングステンのエッチバックには通常の加工条件と同一であり、SF+Oガスを用い、アルミニウムのエッチバックも同様にBCl+Clを用いることにより、溝の平坦化埋め込みを確認することができた。
また、溝幅が広い場合には、図19(c)に示すように、段差を有する導電膜上にレジストを塗布し、レジストと導電膜との等速エッチングにより、同様に平坦化埋め込みを確認できた。
一方、CMPを用いた平坦化の場合には、図20(a)〜(c)に示すように、レジストの塗布工程を行なうことなく、直接研磨することにより、平坦化ならびに埋め込みを行なうことが出来ることが確認できた。この場合、適用する材料に応じて研磨剤スラリーを選択した。
本実施形態のプロセスにより、0.1μm以下に平坦化された表面形状と選択的に埋め込まれた島状シリコン層、ゲート電極によって生じた表面上の段差を絶縁膜によって選択的かつ表面段差0.1μm以下に平坦に埋め込まれた構造、コンタクトホールに金属材料を選択的かつ表面段差0.1μm以下に埋め込まれた構造、ソースおよびドレイン電極によって生じた表面上の段差を更に絶縁膜によって選択的かつ表面段差0.1μm以下に平坦に埋め込まれた構造、ビアホールおよびスルーホールに金属材料を選択的かつ表面段差0.1μm以下に埋め込まれた構造、0.1μm以下に平坦化された表面形状と選択的に埋め込まれたビアホールおよびスルーホールを持ち、低温プロセスでサブミクロン以下の微細素子が形成できかつ優れた特性の平坦構造のTFT形成を確認した。
以下、以上説明した平坦化プロセスを利用する、本発明の種々の実施例に係るポリシリコン薄膜トランジスタ(TFT)の製造プロセスについて、添付図面を参照して説明する。このポリシリコンTFTは、表示装置、例えばアクティブマトリクス型液晶表示装置の画素スイッチング素子アレイ、駆動回路、さらにはDA変換器等を構成するために用いることができる。
実施例1
図1〜図9は、本実施例に係るポリシリコンTFTを製造するプロセスを工程順に示す断面模式図である。
まず、図1(a)に示すように、フラットパネルディスプレイ用として使われている石英または、無アルカリガラス等からなる絶縁基板10を準備する。基板10に対する要求特性は、ディスプレイの表示方式によって異なっており、表面粗さや表面の傷に対する要求の他、基板のそり、熱収縮率、耐熱性、耐薬品性などがある。
次いで、図1(b)に示すように、絶縁基板10上にアンダーコート層11,12を形成する。このアンダーコート層11,12は、例えばプラズマCVD法によって絶縁基板10上に堆積される、厚さ50nmの窒化膜系絶縁膜(SiN)11および厚さ100nmのシリコン酸化膜(Si0)12である。
次に、図1(c)に示すように、アンダーコート層11,12上に非晶質の半導体層13を形成する。この半導体層13は、例えばLP−CVD(Low Pressure CVD)法によりアンダーコート層のシリコン酸化膜12上に堆積される、例えば厚さ100nmのアモルファスシリコン(a−Si)層である。LP−CVDは、例えばSiの雰囲気、流量150sccm、圧力8Pa、基板温度450℃、堆積時間35分という条件で行われる。本実施例ではLP−CVD法を用いたが、この他に例えばPE−CVD(低温プラズマCVD)法を用いてもよい。この後、膜の成膜状態によっては、膜中に含まれる水素を取り除くため脱水素化処理を行うこともある。また、半導体層13の上に光透過性絶縁膜を結晶化用犠牲膜として形成することもある。
その後、図1(d)に示すように、半導体層13を構成するアモルファスシリコンを結晶化するために、例えばXeClやKrFエキシマレーザをエネルギー光として用いて、レーザアニール処理を行う。即ち、KrFエキシマレーザを半導体層13に照射することにより、半導体層13を加熱する。KrFエキシマレーザのエネルギー密度は、およそ350mJ/cmである。こうして加熱された状態にある半導体層13では、アモルファスシリコンが多結晶シリコンとして再結晶化される。
即ち、レーザーアニール処理が施された結果、図1(e)に示すように、多結晶シリコンとして結晶化された半導体層14が形成される。
次に、図2(a)に示すように、多結晶半導体層14上にレジスト材を塗布し、フォトマスクを用いて選択的にレジスト材を露光し、ポリシリコンTFT用マスク領域を残してレジスト材を除去することにより、レジストパターン15を形成する。レジスト材のパターニングは、現像液処理により、ポジ型では露光部を、ネガ型では未露光部を溶解させることによって行うことができる。
次いで、図2(b)に示すように、レジストパターン15をマスクとして用いたドライエッチング処理により多結晶半導体層14をパターニングする。このドライエッチング処理では、例えばCFとOの混合ガスが半導体層14のエッチングガスとして用いられる。ドライエッチング後、有機剥離液浸漬処理によりレジストパターン15を多結晶半導体層14上から除去し、島状半導体層16を形成する。
その後、図2(c)に示すように、パターニングされた島状半導体層16によって生じる凹凸を平坦化するために、埋め込み用の酸化膜17を島状半導体層16上に形成する。この酸化膜17は、例えばプラズマCVD法により島状半導体層16上に堆積される厚さ100nm以上のシリコン酸化膜である。プラズマCVDは、反応ガスとして、正珪酸四エチル:Si(OC[略してTEOS(テトラエトキシシラン)]を用い、基板温度350℃という条件で行われる。
次に、前記島状半導体層16上に形成された絶縁膜17の凸部を削り取り、平坦化する。そのための方法として、エッチバック法と呼ばれる方法と、ケミカル・メカニカル・ポリッシング(CMP)法と呼ばれる方法があり、いずれも半導体分野で広く用いられている方法である。本実施例では、エッチバック法を採用する。エッチバック法は、Adams and Capioらによって提案された方法である。
まず、図2(d)に示すように、平坦化効果の高いレジスト材18を絶縁膜17に塗布することによって平坦な表面形状を得る。
次いで、図2(e)に示すように、レジスト材18によって平坦化された表面形状を下地の酸化膜17に転写することによって酸化膜17の表面を平坦化する。ここでは、レジスト材18と酸化膜17のエッチング速度が等しいドライエッチング条件を採用すればよく、例えば、反応性ドライエッチング方式を用い、反応ガスとして、例えばCFとCHFの混合ガスを用いた場合には、CF濃度が75%、圧力50mTorrという条件で、図中yで表記する厚さだけ等速エッチングを行う。このようにして、島状半導体層16の周りを絶縁膜17で取り囲むように平坦に、絶縁膜17中に島状半導体層16を埋め込むことが可能となる。
図3(a)は、前記平坦化処理により絶縁膜17中に半導体層16が選択的に埋め込まれた状態を示す。
次いで、図3(b)に示すように、半導体層16上にゲート絶縁膜27を形成する。このゲート絶縁膜27は、例えばプラズマCVD法により半導体層16上に堆積される厚さ30nmのシリコン酸化膜である。プラズマCVDは反応ガスとして、正珪酸四エチル:Si(OC[略してTEOS(テトラエトキシシラン)]を用い、基板温度350℃という条件で行われる。
次に、図3(c)に示す工程において、n型MOSおよびp型MOSとなる領域に対して、閾値制御のためのp型およびn型の不純物ドーピングを実施する。これは、例えばCMOSインバータのような論理回路は、nチャネル型ポリシリコンTFTおよびpチャネル型ポリシリコンTFTの組み合わせにより構成されるため、n型ならびにp型のTFTの閾値電圧Vthをそれぞれ精密に制御することを目的として個別に実施される。ここでは、n型TFTの形成用として、p型のドーパントを、49BF ,50keV,5×1012/cm−2でイオン注入する。この際、p型MOSトランジスタの領域にもp型の不純物がドーピングされるが、プロセスの簡略化(マスク枚数の削減)のために敢えてレジストなどを用いてマスキングすることは実施せず、次工程におけるp型MOSトランジスタ用の閾値制御(このときはマスクを使用)のためのn型のドーピング量の調整によって対応を図る場合もある(カウンタードーピング)。このときのドーピング条件は、31,50keV,5×1012/cm−2である。これら閾値制御のためのp型およびn型の不純物ドーピングは、閾値電圧Vthが膜中の固定電荷や界面準位などによって変動するため、目標とするデバイスの性能や関連プロセスの状況により、またプロセス簡略化のために、n型のみもしくはp型のみあるいは両方の工程が省略されることがある。
その後、図3(d)に示すように、ゲート絶縁膜27上に電極層28を形成する。この電極層28は、例えばスパッタリング法によりゲート絶縁膜27のシリコン酸化膜上に堆積される厚さ200nmの高融点金属層MoWである。この膜は、例えば基板温度100℃、Ar圧力4mTorr、供給電力2kW、放電時間60秒という条件で、DCスパッタリングにより成膜される。
更に、図4(a)に示すように、レジスト材を電極層28に塗布し、フォトマスクを用いて選択的にレジスト材を露光し、ゲート電極用マスク領域を残してレジスト材を除去することにより、レジストパターンを形成し、そのパターンをマスクとしてドライエッチング処理により電極層28をパターニングし、ゲート電極29を形成する。このドライエッチング処理では、例えばClおよびOをエッチングガスとして、圧力25mTorr、マイクロ波パワー1kW、下部電極用高周波パワー25Wの高密度プラズマエッチングにより微細加工が実施される。
その後、図4(b)に示す工程において、n型およびp型MOS形成用の低濃度の不純物注入(nおよびp注入)を行った後、図4(c)に示すように、サイドウォールスペーサ31を形成し、その後、図4(d)に示すように、高濃度の不純物注入(nおよびp注入)を実施する。その結果、島状半導体層16にソース領域32a、ドレイン領域32bが形成され、その上にゲート絶縁膜27を介してゲート電極29が形成された構造が得られる。なお、ゲート電極29の下で、ソース領域32a、ドレイン領域32bの側方に示す領域はそれぞれ電界緩和のために設けられた低濃度ソース領域30a(ソースエクステンション)および低濃度ドレイン領域30b(ドレインエクステンション)である。
更に、図4(e)に示すように、平坦化埋め込み処理用に所望の膜厚で絶縁膜33をゲート電極29およびソース領域32a/ドレイン領域32b上に形成する。このときの必要膜厚は、段差を埋めるために必要な最低膜厚以上で形成する必要がある。絶縁膜33は、例えばプラズマCVD法によって堆積される厚さ500nmのシリコン酸化膜である。このプラズマCVDは、基板温度350℃および堆積時間30分という条件で行われる。
次に、表面の平坦化を行うが、平坦化方法としては、エッチバック平坦化法と、CMP平坦化法がある。本実施例では、エッチバック平坦化法を採用する。
図5(a)は、エッチバック平坦化法およびCMP平坦化法いずれの場合でも必要なエッチバック量もしくはCMPでのエッチング量Xを示す。
図5(b)は、エッチバック平坦化法により得られた断面形状を示す。図5(b)に示すように、ゲート電極29は絶縁膜34によって埋め込まれ表面が平坦化されていることがわかる。このようにして、ゲート電極29およびソース領域32a/ドレイン領域32bが絶縁膜34によって平坦に埋め込まれた状態が得られる。
次に、図5(c)に示すように、第1層間絶縁膜として、本来必要な所定の膜厚で層間絶縁膜35が形成される。
次いで、図5(d)に示すように、ソース領域32aおよびドレイン領域32bから信号を与えたり、あるいは信号を取り出すためのコンタクトホール36aおよび36bを形成する。
次に、コンタクトホール36aおよび36bを埋め込んで信号を送受する配線膜を形成する。コンタクトホール36aおよび36bを埋め込むための方法として、例えばタングステン(W)の非選択CVD法(ブランケットCVDとも言う)と選択CVD法とがあるが、本実施例では、非選択CVD法を採用する。
即ち、図6(a)に示すように、コンタクトホール36aおよび36bが開口された層間絶縁膜35上に、非選択CVDによりタングステン(W)層37を形成する。次いで、タングステン(W)層37をエッチバックすることにより、図6(b)に示すように、コンタクトホール36aおよび36bをタングステン(W)からなるコンタクトプラグ38aおよび38bで埋め込む。
なお、タングステンのエッチバック工程では、凹凸の程度によって、レジストを塗布して平坦化した後エッチバックする方法と、そのままダイレクトにエッチバックする方法とがある。
また、上記エッチバック平坦化以外の方法として、CMP法によって平坦化しても良い。本実施例では、いずれの方法を適用することも可能である。
次に、コンタクト層38aおよび38bを介して信号を送受する配線を形成する。この配線を平坦化形成するための方法として2通りの方法がある。一つは、従来通りの金属層を成膜してパターニングする方式で、もう一方は、絶縁膜に配線パターンと同じパターンの溝を形成し、その後、溝を金属層で埋め込む方式である。本実施例では、従来通りの金属層を成膜してパターニングする方式を採用する。
即ち、図6(c)に示すように、第1層間絶縁膜35及びコンタクト層38a,38b上にアルミニウムを主体とした金属層42を形成する。金属層42は、厚さ400nmおよび100nmのアルミニウムおよびTiから成る積層膜である。これらの膜を成膜するためのスパッタリング条件は、先ずTi:100nm成膜は、基板温度100℃、Ar圧力が4mTorr、RFパワー2kWの条件下で行なわれる。続いて、アルミニウムの成膜は、基板温度100℃、Ar圧力が4mTorr、RFパワー10kWの条件下で行なわれる。
その後、レジスト材を金属層42に塗布し、フォトマスクを用いて選択的にレジスト材を露光し、電極用マスク領域を残してレジスト材を除去することにより、レジストパターンを形成し、そのレジストパターンをマスクとしてドライエッチング処理することにより金属層42をパターニングし、図7(a)に示すように、ソース電極44aおよびドレイン電極44bを形成する。このドライエッチング処理では、例えばBClおよびClをエッチングガスとして用い、BClの流量30SCCM、Clの流量20SCCM、圧力15mTorr、RFパワー30Wの条件下で、アルミニウムおよびTiの積層膜を一括してエッチングする。
次に、図7(b)に示すように、前述した絶縁層による平坦化法により、ソース電極44aおよびドレイン電極44bの周囲の段差が絶縁層46により埋められ、表面が平坦化される。
次いで、図7(c)に示すように、第2層間絶縁膜およびパッシベーション膜として、所定の膜厚で絶縁層47を形成する。
その後、図8(a)に示すように、画素スイッチング用の信号送受やその他の信号送受のためのビアホール48およびスルーホール(図中表示なし)を形成する。
以上で、TFTを形成するための素子形成工程は終了するが、引続き、液晶ディスプレイを形成するためのプロセスについて説明する。
まず、全面にアルミニウムを成膜し、ついでエッチバックして、図8(b)に示すように、ビアホール48をアルミニウム(Al)層49で埋め込む。このときもアルミニウムの成膜は、スパッタ法を用い、基板温度450〜500℃、Ar圧力が4mTorr、RFパワー10kWの高温条件下で行う。
次いで、8(c)に示すように、ビアホール49およびスルーホールがアルミニウム(Al)を主体とした金属層で埋め込まれた第2層間絶縁膜47上に、インジウム・スズ・オキサイド(ITO)を主体とした透明導電性膜50を形成する。
次に、透明導電性膜50にレジストを塗布し、フォトマスクを用いて選択的にレジスト材を露光し、画素電極用マスク領域を残してレジスト材を除去することによりレジストパターンを形成し、そのパターンをマスクとしてドライエッチングもしくはウェットエッチングにより、透明導電性膜50がパターニングされ、図9(a)に示すように、画素電極51を形成する。そして、図9(b)に示すように、液晶を配向させるための配向膜52を形成する。
その後、所定の処理(ラビング処理など)を行い、対向基板となるカラーフィルタ基板と貼り合わせ、液晶が注入した後、封止する。
図10は、TFT側基板とカラーフィルタ側基板を対向させて配置し、液晶を注入し、封止して得た液晶パネルを示す。図11は、赤、緑、青の3つの画素を含む液晶パネルを示す。
以上で液晶パネルの作製が完了する。
実施例2
実施例1では、図3(a)に示すような、絶縁膜17中に半導体層16が選択的に埋め込まれた構造を、図1(c)〜図3(a)に示すように、アモルファスシリコン層13をレーザーアニールにより多結晶シリコン層14とし、次いでパターニングして島状半導体層16を形成し、更に絶縁膜17を形成し、得られた凹凸面を、全面にレジスト材18を形成して平坦化した後、エッチバックすることにより形成している。
本実施例では、これらの工程を以下のように変更するものである。
まず、実施例1における図1(b)に示す構造において、図12(a)に示すように、アンダーコート層11,12上に絶縁膜19を形成する。この絶縁膜19は、例えばプラズマCVD法により堆積される厚さ100nm以上のシリコン酸化膜である。ここで堆積される酸化膜厚は、その後に埋め込まれる半導体層の膜厚に等しくするか、もしくはそれ以上の膜厚とすることが必要である。プラズマCVDは反応ガスとして、正珪酸四エチル:Si(OC[略してTEOS(テトラエトキシシラン)]を用い、基板温度350℃という条件で行われる。
次いで、図12(b)に示すように、レジスト材を絶縁膜19上に塗布し、フォトマスクを用いて選択的にレジスト材を露光し、ポリシリコンTFT用マスク領域以外の領域を残してレジスト材を除去することにより、レジストパターン20を形成する。
次に、図12(c)に示すように、レジストパターン20をマスクとして用いたドライエッチング処理により、絶縁膜19に溝21を形成する。このドライエッチング処理では、例えばCHF系のガスをエッチングガスとして用いる。ドライエッチング後、有機剥離液浸漬処理により、レジストパターン20を絶縁膜19上から除去する。
その後、図12(d)に示すように、非晶質の半導体層22を溝21を含む絶縁膜19上に形成する。この半導体層22は、例えばLP−CVD(Low Pressure CVD)法により堆積される、例えば厚さ100nmのアモルファスシリコン層(a−Si)である。LP−CVDは、例えばSiの雰囲気、流速150sccm、圧力8Pa、基板温度450℃、堆積時間35分という条件で行われる。ここでは、LP−CVD法を用いたが、この他に例えばPE−CVD(低温プラズマCVD)法を用いてもよい。膜の成膜状態によっては、更に、膜中に含まれる水素を取り除くため、脱水素化処理が行なわれることもある。
次に、非晶質の半導体層22を絶縁膜19に形成された溝21のみに埋め込み平坦化処理が成され、その後、レーザー照射工程に移り、非晶質の半導体層を結晶化膜に変換する。
即ち、図13(a)に示すように、凹凸の生じた半導体層22上に平坦化効果の高いレジスト材23を塗布することによって平坦な表面形状を得る。
次いで、図13(b)に示すように、レジスト材23によって平坦化された表面形状を下地の半導体層22に転写することによって半導体層22の表面を平坦化すると共に、絶縁膜19の凹部21に選択的に埋め込みを行う。ここでは、レジスト材23と半導体層22のエッチング速度が等しいドライエッチング条件を採用すればよく、例えば、反応性ドライエッチング方式を用い、反応ガスとして、例えばSFとOの混合ガスを用いた場合には、O濃度が50%、圧力50mTorrという条件で、図中y’で表記する厚さだけ等速エッチングを行う。
図13(c)は、レジスト材23によって平坦化された表面形状を下地の半導体層22に転写し、平坦化した状態を示す。
以上の工程によって、半導体層24の周りを絶縁膜19で取り囲むように、半導体層24が絶縁膜19に埋め込まれた平坦構造を得ることが可能となる。上述したように、以上の平坦化工程は、CMP法によっても可能である。
その後、実施例1の図1(d)に示すようなレーザー照射による再結晶化を行なうことにより、実施例1の図3(a)に示すような構造を得ることが出来る。
以後は、実施例1と同様にして、図10及び図11に示すような液晶パネルを得ることができる。
実施例3
実施例1では、図2(c)に示す構造から、図3(a)に示すような、絶縁膜17中に半導体層16が選択的に埋め込まれた構造を得るのに、図2(b)及び(c)に示すように、全面にレジスト材18を形成して平坦化した後、エッチバックすることにより形成している。
これに対し、本実施例では、エッチバック法の代わりに、ケミカル・メカニカル・ポリッシング(CMP)法を採用するものである。
即ち、ケミカル・メカニカル・ポリッシング(CMP)法によれば、図2(c)に示す凹凸形状を、レジスト膜18を塗布することなく、ダイレクトに平坦化することが出来る。本法では、レジスト膜18を塗布する必要がなく、ダイレクトに表面を研磨するため、エッチバック法に比べて工程数を削減することが出来る。
以後は、実施例1と同様にして、図10及び図11に示すような液晶パネルを得ることができる。
実施例4
図12(d)に示す工程までは実施例2と同様であり、実施例2では、平坦化を行なった後に、レーザー照射による再結晶化を行なっているが、本実施例では、図14に示すように、レーザー照射による再結晶化を行なった後に、平坦化を行なって、実施例1の図3(a)に示すような構造を得ている。
以後は、実施例1と同様にして、図10及び図11に示すような液晶パネルを得ることができる。
実施例5
実施例1では、図4(e)に示す構造を、エッチバック法により図5(a)に示すエッチング量Xだけエッチングし、平坦化したが、本実施例では、CMP法により平坦化した。CMP法を適用した場合では、レジスト膜を塗布する必要がなく、ダイレクトに表面を研磨するため、エッチバック法に比べて工程数を削減できるという利点がある。
以後は、実施例1と同様にして、図10及び図11に示すような液晶パネルを得ることができる。
実施例6
実施例1では、図5(d)に示す構造のコンタクトホール36aおよび36bを非選択CVD法を用いて埋め込んで信号を送受する配線膜を形成したが、本実施例では、選択CVD法を用いて形成する。
即ち、コンタクトホール36aおよび36bが開口された層間絶縁膜35に対し、タングステン(W)の選択CVDを実施する。その結果、図15(a)に示すように、コンタクトホール36aおよび36b内に選択的にタングステンが埋め込まれ、オーバーフィリングにより開口面より上方及び側方に延出したタングステン層39aおよび39bが形成される。
次いで、タングステン層39aおよび39bをエッチバックすることにより、図15(b)に示すように、平坦な構造が得られ、タングステンがコンタクトホール36aおよび36bに埋め込まれたコンタクト層40aおよび40bが形成される。
なお、タングステンのエッチバック工程では、凹凸の程度によって、レジストを塗布して平坦化した後、エッチバックする場合と、そのままダイレクトにエッチバックする場合がある。また、エッチバックによる平坦化以外の方法として、CMP法によって平坦化しても良い。本実施例では、いずれの方法を適用してもよい。
以後は、実施例1と同様にして、図10及び図11に示すような液晶パネルを得ることができる。
実施例7
実施例1では、コンタクト層38aおよび38bを介して信号を送受する配線を形成するのに、図6(c)に示すように、金属層42を形成した後、図7(a)に示すように、金属層42をパターニングして配線44a,44bを形成した。
本実施例では、図16(a)に示すように、絶縁膜43を形成し、図16(b)に示すように、絶縁膜43に配線パターンと同じパターンの溝45a,45bを形成した後、図16(c)に示すように、溝45a,45bを金属層44a,44bで埋め込む方法を採用する。
図16(b)における溝45a,45bの形成は、次のようにして行われる。まず、レジスト材を絶縁層43に塗布し、フォトマスクを用いて選択的にレジスト材を露光し、配線用マスクの反転領域を残してレジスト材を除去することにより、レジストパターン(図示せず)を形成し、そのレジストパターンをマスクとしてドライエッチング処理により絶縁層43をパターニングし、ソース電極埋め込み用溝45aおよびドレイン電極埋め込み用溝45bを形成する。
このドライエッチング処理では、例えば、CHFをエッチングガスとして、圧力25mTorr、マイクロ波パワー1kW、下部電極用高周波パワー25Wの高密度プラズマエッチングによる微細加工が実施される。
続く溝45a,45bへの金属層の埋め込み工程では、実施例1におけるように、通常の金属層のスパッタ成膜による積層膜を用いることはできない。金属層は、実施例1と同様、それぞれ厚さ400nmおよび100nmのアルミニウムおよびTiからなる積層膜であるが、これらのスパッタリング条件は、実施例1とは異なる。
Ti:100nmの成膜は、実施例1と同様、基板温度100℃、Ar圧力が4mTorr、RFパワー2kWの条件下で行うが、続くアルミニウムの成膜は、基板温度450〜500℃、Ar圧力が4mTorr、RFパワー10kWの高温条件下で行う。
以後は、実施例1と同様にして、図10及び図11に示すような液晶パネルを得ることができる。
次に、上述の実施例で得られたポリシリコンTFTを実際にアクティブマトリクス型液晶表示装置に適用した例について説明する。この液晶表示装置は、通常表示モードおよび静止画表示モードを有するものである。
図21はこの液晶表示装置の概略的な回路構成を示し、図22はこの液晶表示装置の概略的な断面構造を示し、図23は、図21に示す表示画素周辺の等価回路を示す。
この液晶表示装置は、液晶表示パネル100およびこの液晶表示パネル100を制御する液晶コントローラ102を備える。液晶表示パネル100は、例えば液晶層LQがアレイ基板ARおよび対向基板CT間に保持される構造を有し、液晶コントローラ102は液晶表示パネル100から独立した駆動回路基板上に配置される。
アレイ基板ARは、ガラス基板上の表示領域DSにおいてマトリクス状に配置される複数の画素電極PE、複数の画素電極PEの行に沿って形成される複数の走査線Y(Y1〜Ym)、複数の画素電極PEの列に沿って形成される複数の信号線X(X1〜Xn)、信号線X1〜Xnおよび走査線Y1〜Ymの交差位置にそれぞれ隣接して配置され各々対応走査線Yからの走査信号に応答して対応信号線Xからの映像信号Vpixを取り込み対応画素電極PEに印加する画素スイッチング素子111、走査線Y1〜Ymを駆動する走査線駆動回路103、並びに信号線X1〜Xnを駆動する信号線駆動回路104を備える。各画素スイッチング素子111は上述の実施例のようにして形成される、例えばNチャネルポリシリコン薄膜トランジスタにより構成される。走査線駆動回路103および信号線駆動回路104は、画素スイッチング素子111の薄膜トランジスタと同様に、上述の実施例のようにしてアレイ基板AR上に形成される複数のポリシリコン薄膜トランジスタにより一体的に構成される。対向基板CTは、複数の画素電極PEに対向して配置され、コモン電位Vcomに設定される単一の対向電極CEおよび図示しないカラーフィルタ等を含む。
液晶コントローラ102は、例えば外部から供給される映像信号および同期信号を受取り、通常表示モードで画素映像信号Vpix、垂直走査制御信号YCTおよび水平走査制御信号XCTを発生する。垂直走査制御信号YCTは、例えば垂直スタートパルス、垂直クロック信号、出力イネーブル信号ENAB等を含み、走査線駆動回路103に供給される。水平走査制御信号XCTは水平スタートパルス、水平クロック信号、極性反転信号等を含み、映像信号Vpixと共に信号線駆動回路104に供給される。
走査線駆動回路103はシフトレジスタを含み、画素スイッチング素子111を導通させる走査信号を1垂直走査(フレーム)期間毎に走査線Y1〜Ymに順次供給するよう垂直走査制御信号YCTによって制御される。シフトレジスタは1垂直走査期間毎に供給される垂直スタートパルスを垂直クロック信号に同期してシフトさせることにより複数の走査線Y1〜Ymのうちの1本を選択し、出力イネーブル信号ENABを参照して選択走査線に走査信号を出力する。出力イネーブル信号ENABは垂直走査(フレーム)期間のうちの有効走査期間において走査信号の出力を許可するために高レベルに維持され、この垂直走査期間から有効走査期間を除いた垂直ブランキング期間で走査信号の出力を禁止するために低レベルに維持される。
信号線駆動回路104はシフトレジスタおよびサンプリング出力回路を有し、各走査線Yが走査信号により駆動される1水平走査期間(1H)において入力される映像信号を直並列変換し、画素表示信号としてサンプリングしたアナログ映像信号Vpixを信号線X1〜Xnにそれぞれ供給するように水平走査制御信号XCTによって制御される。
尚、対向電極CEは、図23に示すように、コモン電位Vcomに設定される。コモン電位Vcomは通常表示モードにおいて1水平走査期間(H)毎に0Vおよび5Vの一方から他方にレベル反転され、静止画表示モードにおいて1フレーム期間(F)毎に0Vおよび5Vの一方から他方にレベル反転される。また、通常表示モードにおいて、本実施例のように1水平走査期間(H)毎にコモン電位Vcomをレベル反転させる代わりに、例えば2H毎、あるいは1フレーム期間(F)毎にコモン電位Vcomをレベル反転させてもかまわない。
極性反転信号は、このコモン電位Vcomのレベル反転に同期して信号線駆動回路104に供給される。そして、信号線駆動回路104は、通常表示モードにおいては0Vから5Vの振幅を持つ映像信号Vpixをコモン電位Vcomに対して逆極性となるように極性反転信号に応答してレベル反転して出力し、静止画表示モードでは静止画用に階調制限した映像信号を出力した後にその動作を停止する。
この液晶表示パネル100の液晶層LQは、例えば対向電極CEに設定される0Vのコモン電位Vcomに対して5Vの映像信号Vpixを画素電極PEに印加することにより黒表示を行うノーマリホワイトであり、上述したように通常表示モードでは映像信号Vpixおよびコモン電位Vcomの電位関係が1水平走査期間(H)毎に交互に反転されるHコモン反転駆動が採用され、静止画表示モードでは1フレーム毎に交互に反転されるフレーム反転駆動が採用されている。
表示画面は複数の表示画素PXにより構成される。各表示画素PXは画素電極PEおよび対向電極CE、並びにこれらの間に挟持された液晶層LQの液晶材料を含む。さらに、複数のスタティックメモリ部113および複数の接続制御部114が複数の表示画素PXに対してそれぞれ設けられる。
図23に示すように、画素電極PEはこの信号線X上の映像信号Vpixを選択的に取り込む画素スイッチング素子111に接続され、さらに例えば対向電極CEのコモン電位Vcomに等しい電位Vcsに設定される補助容量線に容量結合する。画素電極PEおよび対向電極CEは液晶材料を介して液晶容量を構成し、画素電極PEおよび補助容量線は液晶材料を介さず液晶容量に並列的な補助容量112を構成する。
画素スイッチング素子111は走査線Yからの走査信号によって駆動されたときに信号線X上の映像信号Vpixを表示画素PXに印加する。補助容量112は液晶容量に比べて十分大きな容量値を有し、表示画素PXに印加された映像信号Vpixにより充放電される。補助容量112がこの充放電により映像信号Vpixを保持すると、この映像信号Vpixは画素スイッチング素子111が非導通となったときに液晶容量に保持された電位の変動を補償し、これにより画素電極PEおよび対向電極CE間の電位差が維持される。
さらに、各スタティックメモリ部113は上述の実施例のようにして形成されるPチャネルポリシリコン薄膜トランジスタQ1,Q3,Q5およびNチャネルポリシリコン薄膜トランジスタQ2,Q4を有し、画素スイッチング素子111から表示画素PXに印加された映像信号VSigを保持する。各接続制御部114はNチャネルポリシリコン薄膜トランジスタQ6およびQ7を有し、表示画素PXおよびスタティックメモリ部113間の電気的な接続を制御するだけでなくスタティックメモリ部113に保持された映像信号の出力極性を制御する極性制御回路を兼ねる。
薄膜トランジスタQ1,Q2は電源端子Vdd(=5V)および電源端子Vss(=0V)間の電源電圧で動作する第1インバータ回路INV1を構成し、薄膜トランジスタQ3,Q4は電源端子Vdd,Vss間の電源電圧で動作する第2インバータINV2を構成する。インバータ回路INV1の出力端は走査線Yを介して制御される薄膜トランジスタQ5を介してインバータ回路INV2の入力端に接続され、インバータ回路INV2の出力端はインバータ回路INV1の入力端に接続される。薄膜トランジスタQ5は、画素スイッチング素子111が走査線Yからの走査信号の立ち上がりにより導通するフレーム期間において導通せず、このフレームの次のフレーム期間において導通する。これにより、少なくとも画素スイッチング素子111が映像信号Vpixを取り込むまで、薄膜トランジスタQ5は非導通状態に維持される。
薄膜トランジスタQ6およびQ7は静止画表示モードにおいて例えば1フレーム毎に交互に高レベルに設定される極性制御信号POL1およびPOL2によりそれぞれ制御される。薄膜トランジスタQ6は画素電極PEとインバータ回路INV2の入力端並びに薄膜トランジスタQ5を介してインバータ回路INV1の出力端との間に接続され、薄膜トランジスタQ7は画素電極PEとインバータ回路INV1の入力端並びにインバータ回路INV2の出力端との間に接続される。
この液晶表示装置では、走査線駆動回路103、信号線駆動回路104、スタティックメモリ部113、および接続制御部114を画素スイッチング素子111と同一のアレイ基板AR上に配置した駆動回路一体型となっている。ここで、走査線駆動回路103、信号線駆動回路104、スタティックメモリ部113、および接続制御部114は上述の実施例で説明したようなプロセスで一緒に形成される。従って、液晶表示装置の性能と共に生産性も向上できる。また、スタティックメモリ部113を設けたことにより、表示画素PXに対して供給される映像信号を保持する機能を得ることができる。静止画表示モードでは、映像信号がスタティックメモリ部113から表示画素PXに供給されることから、この状態で走査線駆動回路103および信号線駆動回路104をサスペンドさせることにより表示装置全体の消費電力を低減することが可能である。
実施例1に係るポリシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスを工程順に示す断面図である。 実施例1に係るポリシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスを工程順に示す断面図である。 実施例1に係るポリシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスを工程順に示す断面図である。 実施例1に係るポリシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスを工程順に示す断面図である。 実施例1に係るポリシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスを工程順に示す断面図である。 実施例1に係るポリシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスを工程順に示す断面図である。 実施例1に係るポリシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスを工程順に示す断面図である。 実施例1に係るポリシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスを工程順に示す断面図である。 実施例1に係るポリシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスを工程順に示す断面図である。 実施例1に係るポリシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスにより得た薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置の概略的な断面構造を示す図である。 実施例1に係るポリシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスにより得た薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置の概略的な断面構造を示す図である。 実施例2に係るポリシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスを工程順に示す断面図である。 実施例2に係るポリシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスを工程順に示す断面図である。 実施例4に係るポリシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスの一工程を示す断面図である。 実施例6に係るポリシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスを工程順に示す断面図である。 実施例7に係るポリシリコン薄膜トランジスタの製造プロセスを工程順に示す断面図である。 従来法でTFTを形成した場合の断面形状の概略図を示す断面図である。 平坦化実験用の各種凹凸パターンを示す図である。 平坦化実験用の各種凹凸パターンとエッチバック法により平坦化するプロセスを示す図である。 平坦化実験用の各種凹凸パターンとCVD法により平坦化するプロセスを示す図である。 実施例1により形成された薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置の概略的な回路構成を示す図である。 実施例1により形成された薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置の概略的な断面を示す図である。 図21に示す表示画素周辺の等価回路を示す図である。
符号の説明
10…透明絶縁性基板、11…アンダーコート膜(SiN膜)、12…アンダーコート膜(SiO膜)、13,22,24…半導体層(アモルファスシリコン層)、14…結晶化された半導体層(ポリシリコン層)、15,20…レジストパターン、16…結晶化された半導体パターン(ポリシリコンパターン)17,33,34…平坦化埋め込み絶縁膜、18,23…平坦化用レジスト膜、19,43,46…埋め込み絶縁膜、21…埋め込み用の溝、27…ゲート絶縁膜、28…ゲート電極膜、29…ゲート電極、30a,30b…低濃度拡散領域、31…サイドウォールスペーサ、32a,32b…高濃度拡散領域、35…第1層間絶縁膜、36a,36b…コンタクトホール、37,38a,38b,41a,41b…非選択CVDタングステン膜、39a,39b,40a,40b…選択CVDタングステン膜、42,49…金属電極膜、44a,44b…ソース/ドレイン電極、45a,45b…ソース/ドレイン電極埋め込み用の溝、47…第2層間絶縁膜、48…ビアホール/スルーホール、50,51…画素電極膜、52…液晶配向膜、100…液晶表示パネル、102…液晶コントローラ、103…走査線駆動回路、104…信号線駆動回路、111…画素スイッチング素子、112…補助容量、113…スタティックメモリ部、114…接続制御部。

Claims (31)

  1. 透明基板上に非晶質半導体層を形成する工程、
    前記非晶質半導体層を結晶化する工程、
    前記結晶化された半導体層をパターニングして島状結晶質半導体層を形成する工程、
    前記島状結晶質半導体層の周囲との段差を第1の絶縁膜で埋め、表面段差0.1μm以下の第1の平坦構造を形成する工程、
    前記第1の平坦構造上にゲート絶縁膜を形成する工程、
    前記ゲート絶縁膜上に導電性膜を形成する工程、
    前記導電性膜をパターニングして、ゲート電極を形成する工程、及び
    前記ゲート電極をマスクとして前記島状結晶質半導体層に不純物を導入し、ソース領域及びドレイン領域を形成する工程
    を具備することを特徴とする薄膜半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1の平坦構造を形成する工程は、全面に絶縁膜を形成し、前記島状結晶質半導体層の周囲の凹部を第1の絶縁膜で埋める工程、全面に有機塗布膜もしくは無機塗布膜を0.1μm〜1.0μmの厚さで形成し、平坦な表面形状を得る工程、及び前記塗布膜と前記絶縁膜のエッチング速度が等しいエッチング条件でエッチバックして、前記塗布膜の平坦な表面形状を下層に転写する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  3. 前記第1の平坦構造を形成する工程は、全面に絶縁膜を形成し、前記島状結晶質半導体層の周囲の凹部を第1の絶縁膜で埋める工程、及びケミカル・メカニカル・ポリシッシング(CMP)法により、前記第1の絶縁膜の突出する部分を除去する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  4. 透明基板上に第2の絶縁膜を形成する工程、
    前記第2の絶縁膜に溝を形成する工程、
    前記溝内を非晶質半導体層で埋め、表面段差0.1μm以下の第1の平坦構造を形成する工程、
    前記島状非晶質半導体層を結晶化する工程、
    前記第1の平坦構造上にゲート絶縁膜を形成する工程、
    前記ゲート絶縁膜上に導電性膜を形成する工程、
    前記導電性膜をパターニングして、ゲート電極を形成する工程、及び
    前記ゲート電極をマスクとして前記島状結晶質半導体層に不純物を導入し、ソース領域及びドレイン領域を形成する工程
    を具備することを特徴とする薄膜半導体装置の製造方法。
  5. 前記第1の平坦構造を形成する工程は、全面に非晶質半導体層を形成し、前記溝内を非結晶質半導体層で埋める工程、全面に有機塗布膜もしくは無機塗布膜を0.1μm〜1.0μmの厚さで形成し、平坦な表面形状を得る工程、及び前記塗布膜と前記非晶質半導体層のエッチング速度が等しいエッチング条件でエッチバックして、前記塗布膜の平坦な表面形状を下層に転写する工程を備えることを特徴とする請求項4に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  6. 前記第1の平坦構造を形成する工程は、全面に非晶質半導体層を形成し、前記溝内を非結晶質半導体層で埋める工程、及びケミカル・メカニカル・ポリシッシング(CMP)法により、前記非晶質半導体層の突出する部分を除去する工程を備えることを特徴とする請求項4に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  7. 透明基板上に第2の絶縁膜を形成する工程、
    前記第2の絶縁膜に溝を形成する工程、
    前記溝内を結晶質半導体層で埋め、表面段差0.1μm以下の第1の平坦構造を形成する工程、
    前記第1の平坦構造上にゲート絶縁膜を形成する工程、
    前記ゲート絶縁膜上に導電性膜を形成する工程、
    前記導電性膜をパターニングして、ゲート電極を形成する工程、及び
    前記ゲート電極をマスクとして前記島状結晶質半導体層に不純物を導入し、ソース領域及びドレイン領域を形成する工程
    を具備することを特徴とする薄膜半導体装置の製造方法。
  8. 前記第1の平坦構造を形成する工程は、全面に非晶質半導体層を形成し、前記溝内を非結晶質半導体層で埋める工程、前記非晶質半導体層を結晶化する工程、全面に有機塗布膜もしくは無機塗布膜を0.1μm〜1.0μmの厚さで形成し、平坦な表面形状を得る工程、及び前記塗布膜と前記結晶質半導体層のエッチング速度が等しいエッチング条件でエッチバックして、前記塗布膜の平坦な表面形状を下層に転写する工程を備えることを特徴とする請求項7に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  9. 前記第1の平坦構造を形成する工程は、全面に非晶質半導体層を形成し、前記溝内を非結晶質半導体層で埋める工程、前記非晶質半導体層を結晶化する工程、及びケミカル・メカニカル・ポリシッシング(CMP)法により、前記結晶質半導体層の突出する部分を除去する工程を備えることを特徴とする請求項7に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  10. 前記ソース領域及びドレイン領域を形成する工程の後、
    前記ゲート電極により生じた表面段差を第3の絶縁膜により埋め、表面段差0.1μm以下の第2の平坦構造を形成する工程、
    前記第2の平坦化構造の表面に第1の層間絶縁膜を形成する工程、
    前記第3の絶縁膜及び第1の層間絶縁膜に、前記ソース領域及びドレイン領域に信号を供給するためのコンタクトホールを形成する工程、
    前記コンタクトホール内に金属材料からなるコンタクトプラグを形成し、表面段差が0.1μm以下の第3の平坦構造を形成する工程、
    前記第3の平坦構造上に、絶縁層に埋込まれた、前記コンタクトプラグを介して前記ソース領域及びドレイン領域と接続するソース電極及びドレイン電極を形成し、表面段差が0.1μm以下の第4の平坦構造を形成する工程、
    前記第4の平坦構造上に第2の層間絶縁膜を形成する工程、
    前記第2の層間絶縁膜にビアホールを形成する工程、
    前記ビアホール内に金属材料からなるビアプラグを形成し、表面段差が0.1μm以下の第5の平坦構造を形成する工程、及び
    前記第5の平坦構造上に、前記ビアプラグと接続する画素電極を形成する工程
    を更に具備することを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  11. 前記第2の平坦構造を形成する工程は、全面に絶縁膜を形成し、前記ゲート電極の周囲の凹部を第3の絶縁膜で埋める工程、全面に有機塗布膜もしくは無機塗布膜を0.5μm〜1.5μmの厚さで形成し、平坦な表面形状を得る工程、及び前記塗布膜と前記第3の絶縁膜のエッチング速度が等しいエッチング条件でエッチバックして、前記塗布膜の平坦な表面形状を下層に転写する工程を備えることを特徴とする請求項10に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  12. 前記第2の平坦構造を形成する工程は、全面に絶縁膜を形成し、前記ゲート電極の周囲の凹部を第3の絶縁膜で埋める工程、及びケミカル・メカニカル・ポリシッシング(CMP)法により、前記第3の絶縁膜の突出する部分を除去する工程を備えることを特徴とする請求項10に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  13. 前記第3の平坦構造を形成する工程は、全面に導電性膜を形成して、前記コンタクトホールを埋める工程、及び前記導電性膜をエッチバックして、前記第1の層間絶縁膜を露出させ、前記コンタクトホール内にコンタクトプラグを形成する工程を備えることを特徴とする請求項10に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  14. 前記第3の平坦構造を形成する工程は、全面に導電性膜を形成して、前記コンタクトホールを埋める工程、及びケミカル・メカニカル・ポリッシング(CMP)法により、導電性膜を第1の層間絶縁膜が露出するまで前記導電性膜を除去することによりコンタクトプラグを形成する工程を備えることを特徴とする請求項10に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  15. 前記第4の平坦構造を形成する工程は、全面に絶縁膜を形成し、前記ソース電極及びドレイン電極の周囲の凹部を第4の絶縁膜で埋める工程、全面に有機塗布膜もしくは無機塗布膜を0.5μm〜1.5μmの厚さで形成し、平坦な表面形状を得る工程、及び前記塗布膜と前記第4の絶縁膜のエッチング速度が等しいエッチング条件でエッチバックして、前記塗布膜の平坦な表面形状を下層に転写する工程を備えることを特徴とする請求項10に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  16. 前記第4の平坦構造を形成する工程は、全面に絶縁膜を形成し、前記ソース電極及びドレイン電極の周囲の凹部を第4の絶縁膜で埋める工程、及びケミカル・メカニカル・ポリッシング(CMP)法により、前記第4の絶縁膜の突出する部分を除去する工程を備えることを特徴とする請求項10に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  17. 前記第4の平坦構造を形成する工程は、第4の絶縁膜を形成する工程、前記第4の絶縁膜に溝を形成する工程、全面に導電性膜を形成して前記溝内を導電性膜で埋める工程、有機塗布膜もしくは無機塗布膜を0.5μm〜1.5μmの厚さで形成し、平坦な表面形状を得る工程、及び前記塗布膜と前記導電性膜のエッチング速度が等しいエッチング条件で第4の絶縁膜が露出するまでエッチバックして、前記塗布膜の平坦な表面形状を下層に転写することにより、前記ソース電極及びドレイン電極を形成する工程を備えることを特徴とする請求項10に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  18. 前記第4の平坦構造を形成する工程は、第4の絶縁膜を形成する工程、前記第4の絶縁膜に溝を形成する工程、全面に導電性膜を形成して溝内を導電性膜で埋める工程、及びケミカル・メカニカル・ポリッシング(CMP)法により、前記導電性膜の突出する部分を第4の絶縁膜が露出するまで除去することにより、前記ソース電極及びドレイン電極を形成する工程を備えることを特徴とする請求項10に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  19. 前記第5の平坦構造を形成する工程は、全面に導電性膜を形成して、前記ビアホールを埋める工程、及び前記導電性膜をエッチバックして、前記第2の層間絶縁膜を露出させ、前記ビアホール内にビアプラグを形成する工程を備えることを特徴とする請求項10に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  20. 前記第5の平坦構造を形成する工程は、全面に導電性膜を形成して、前記ビアホールを埋める工程、及びケミカル・メカニカル・ポリッシング(CMP)法により、前記導電性膜を第2の層間絶縁膜が露出するまで除去することにより、前記ビアホール内にビアプラグを形成する工程を備えることを特徴とする請求項10に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  21. 前記コンタクトプラグは、コンタクトメタルとしてチタン(Ti)を、バリアメタルとして窒化チタン(TiN)を、埋め込みコアメタルとしてタングステン(W)若しくは銅(Cu)を用いた、W(Cu)/TiN/Tiの3層構造、又はW(Cu)/Tiの2層構造を有することを特徴とする請求項10に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  22. 前記コンタクトプラグを構成するタングステン(W)層は、CVD法により形成されることを特徴とする請求項21に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  23. 前記ビアプラグは、コンタクトメタルとしてチタン(Ti)を、バリアメタルとして窒化チタン(TiN)を、埋め込みコアメタルとしてアルミニウム(Al)若しくは銅(Cu)を用いた、Al(Cu)/TiN/Tiの3層構造、Al(Cu)/Tiの2層構造、又はAl(Cu)の単層構造を有することを特徴とする請求項10に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  24. 前記ビアプラグを構成する銅(Cu)は、CVD法又はめっき法により形成されることを特徴とする請求項23に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  25. 前記ビアプラグを構成するアルミニウム(Al)は、成膜時の基板温度が450℃〜500℃でのスパッタ法、又はCVD法により形成されることを特徴とする請求項23に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  26. 前記非晶質半導体層又は島状非晶質半導体層を結晶化する工程は、非晶質半導体層にレーザー照射して溶融・固化することにより行うことを特徴とする請求項1〜25のいずれかに記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  27. 前記平坦構造を形成する工程は、500℃以下の低温プロセスで行なうことを特徴とする請求項1〜26のいずれかに記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  28. 前記薄膜半導体装置のトータルプロセスは、500℃以下の低温プロセスで行なうことを特徴とする請求項1〜27のいずれかに記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  29. 前記薄膜半導体装置のデザインルールは、1μm以下の微細化プロセスであることを特徴とする請求項1〜28のいずれかに記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  30. 請求項1〜29に記載の方法により製造されたことを特徴とする薄膜半導体装置。
  31. 請求項30に記載の薄膜半導体装置を備えることを特徴とする表示装置。
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