JP2005276913A - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ゲート電極が配置される半導体層の膜厚が異なる場合においても、ゲート電極へのダメージを抑制しつつ、ゲート電極上にコンタクトを形成できるようにする。
【解決手段】 膜厚の異なる半導体層4a、4b上に形成された多結晶シリコン層6の表面を研磨してからゲート電極6a、6bを形成し、層間絶縁膜9、平坦化膜10および層間絶縁膜11をゲート電極6a、6b上に順次形成した後、開口部12a、12bをそれぞれ介してゲート電極6a、6bにそれぞれ接続された配線層13a、13bを形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は半導体装置および半導体装置の製造方法に関し、特に、完全空乏型電界効果トランジスタと部分空乏型電界効果トランジスタとを同一基板上に形成する方法に適用して好適なものである。
SOI(Silicon On Insulator)基板上に形成されたMOSトランジスタは、バルク半導体上に形成されたMOSトランジスタに比べて寄生容量が小さく、高速化が可能であることや、基板バイアス効果が小さく、低電圧動作が可能であるなどの点から、その有用性が注目されている。
ここで、SOI基板上に形成されたMOSトランジスタには、完全空乏型MOSトランジスタと部分空乏型MOSトランジスタとがある。完全空乏型MOSトランジスタは、ボディ領域が完全に空乏化されているため、急峻なサブスレッシュホールド特性を得ることができ、低電圧で高速動作させることができる。一方、部分空乏型MOSトランジスタは、しきい値電圧設定の自由度があり、しきい値電圧を大きくすることができるため、耐圧にも優れ、トランジスタのスタンバイリーク電流を減らすこともできる。
このため、完全空乏型MOSトランジスタと部分空乏型MOSトランジスタとを同一基板上に混載することにより、低電圧で高速動作させることができ、スタンバイリーク電流が小さく、耐圧にも優れた特性を実現することが行われている。
ここで、完全空乏型MOSトランジスタと部分空乏型MOSトランジスタとを同一基板上に形成する方法として、例えば、特許文献1には、SOI層の膜厚を制御することで、不純物濃度の制御も行い、完全空乏型MOSトランジスタと部分空乏型MOSトランジスタとを同一基板上に作り分ける方法が開示されている。
特開平11−298001号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、完全空乏型MOSトランジスタが形成される領域と、部分空乏型MOSトランジスタが形成される領域とでSOI層の膜厚が異なっている。このため、SOI層の膜厚差を反映して、完全空乏型MOSトランジスタが形成される領域と、部分空乏型MOSトランジスタが形成される領域とでゲート電極の高さが異なるようになる。
そして、高さが異なるゲート電極上に形成された層間絶縁膜が平坦化されると、高さの低いゲート電極上の層間絶縁膜の膜厚は厚くなり、高さの高いゲート電極上の層間絶縁膜の膜厚は薄くなる。この結果、これらのゲート電極上とコンタクトをとるためのコンタクトホールを層間絶縁膜に形成する場合、高さの低いゲート電極にエッチング時間を合わせると、高さの高いゲート電極がオーバーエッチングされ、高さの高いゲート電極にダメージが及ぶという問題があった。一方、高さの高いゲート電極にエッチング時間を合わせると、高さの低いゲート電極にコンタクトホールを到達させることができなくなり、コンタクトの接続不良が発生するという問題があった。
そこで、本発明の目的は、ゲート電極が配置される半導体層の膜厚が異なる場合においても、ゲート電極へのダメージを抑制しつつ、ゲート電極上にコンタクトを形成することが可能な半導体装置および半導体装置の製造方法を提供することである。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様に係る半導体装置によれば、絶縁体上の半導体層の膜厚の異なる領域にそれぞれ形成された電界効果型トランジスタを有する半導体装置において、前記電界効果型トランジスタのゲート電極の高さが互いに等しいことを特徴とする。
これにより、膜厚が異なる半導体層上にゲート電極が形成された場合においても、ゲート電極の高さを揃えることができる。このため、これらのゲート電極上に形成された層間絶縁膜が平坦化された場合においても、これらのゲート電極上の層間絶縁膜の膜厚を一致させることができ、ゲート電極上にコンタクトを形成するための層間絶縁膜のエッチング時間を揃えることができる。このため、コンタクト形成時のゲート電極へのダメージを抑制しつつ、コンタクトの接続不良を低減することが可能となり、完全空乏型電界効果トランジスタおよび部分空乏型電界効果トランジスタを同一基板上に混載することが可能となる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置によれば、前記膜厚の薄い方の半導体層に形成された電界効果型トランジスタは完全空乏型電界効果トランジスタ、前記膜厚の厚い方の半導体層に形成された電界効果型トランジスタは部分空乏型電界効果トランジスタであることを特徴とする。
これにより、低電圧で高速動作させることができ、スタンバイリーク電流が小さく、耐圧にも優れた特性を同一基板上に形成された電界効果トランジスタを実現することができ、半導体装置の機能性および効率性を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置によれば、半導体層が絶縁体上に形成された第1領域と、前記第1領域の半導体層よりも膜厚が厚い半導体層が前記絶縁体上に形成された第2領域と、前記第1領域の半導体層上に形成された第1ゲート電極と、前記第1ゲート電極の両側の半導体層にそれぞれ形成され、前記絶縁体に接触するように深さが設定された第1ソース/ドレイン層と、前記第2領域の半導体層上に形成され、前記第1ゲート電極と高さが等しい第2ゲート電極と、前記第2ゲート電極の両側の半導体層にそれぞれ形成され、前記絶縁体と隔てられるように深さが設定された第2ソース/ドレイン層と、前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極上に形成され、表面が平坦化された層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜を介して前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極にそれぞれ接続されたコンタクトとを備えることを特徴とする。
これにより、完全空乏型電界効果トランジスタおよび部分空乏型電界効果トランジスタを同一基板上に混載することが可能となるとともに、これらのトランジスタのゲート電極上の層間絶縁膜が平坦化された場合においても、ゲート電極上にコンタクトを形成するための層間絶縁膜のエッチング時間を一致させることができる。このため、コンタクト形成時のゲート電極へのダメージを抑制しつつ、コンタクトの接続不良を低減することが可能となり、低電圧で高速動作させることができ、スタンバイリーク電流が小さく、耐圧にも優れた特性を同一基板上で実現することができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、膜厚の異なる半導体層を絶縁体上に形成する工程と、前記半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極材料を積層する工程と、前記積層されたゲート電極材料の表面を平坦化する工程と、前記平坦化されたゲート電極材料のパターニングを行うことにより、前記膜厚の異なる半導体層上に高さの等しいゲート電極をそれぞれ形成する工程と、前記ゲート電極の両側にソース/ドレイン層を形成する工程と、表面が平坦化された層間絶縁膜を前記ゲート電極上に形成する工程と、前記ゲート電極の表面を露出させる開口部を前記層間絶縁膜にそれぞれ形成する工程と、前記開口部を介して前記ゲート電極にそれぞれ接続された配線層を形成する工程とを備えることを特徴とする。
これにより、ゲート電極の高さを揃えることを可能としつつ、膜厚が異なる半導体層上にゲート電極を形成することができる。このため、これらのトランジスタのゲート電極上の層間絶縁膜が平坦化された場合においても、コンタクト形成時のゲート電極へのダメージを抑制しつつ、コンタクトの接続不良を低減することが可能となり、完全空乏型電界効果トランジスタおよび部分空乏型電界効果トランジスタを同一基板上に混載することができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記積層されたゲート電極材料の表面を平坦化する工程は、前記積層されたゲート電極材料の表面をCMPにて研磨する工程であることを特徴とする。
これにより、ゲート電極の高さを揃えることを可能としつつ、膜厚が異なる半導体層上にゲート電極を形成することができ、コンタクト形成時のゲート電極へのダメージを抑制しつつ、コンタクトの接続不良を低減することが可能となる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記膜厚の異なる半導体層上に高さの等しいゲート電極をそれぞれ形成する工程は、膜厚の厚い方の半導体層上を覆うようにパターニングされた第1レジストパターンをマスクとして前記ゲート電極材料のエッチングを行うことにより、膜厚の薄い方の半導体層上に第1ゲート電極を形成する工程と、膜厚の薄い方の半導体層上を覆うようにパターニングされた第2レジストパターンをマスクとして前記ゲート電極材料のエッチングを行うことにより、膜厚の厚い方の半導体層上に第2ゲート電極を形成する工程とを備えることを特徴とする。
これにより、膜厚が異なる半導体層上に配置されるゲート電極を別々に作り分けることが可能となる。このため、半導体層上に形成されたゲート電極材料の膜厚が異なる場合においても、半導体層へのダメージを抑制しつつ、ゲート電極を精度よく形成することが可能となり、完全空乏型電界効果トランジスタおよび部分空乏型電界効果トランジスタを同一基板上に安定して形成することができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記膜厚の薄い方の半導体層に形成されたソース/ドレイン層は前記絶縁体に接触し、前記膜厚の厚い方の半導体層に形成されたソース/ドレイン層は前記絶縁体と離間していることを特徴とする。
これにより、完全空乏型電界効果トランジスタおよび部分空乏型電界効果トランジスタを同一基板上に混載することが可能となり、低電圧で高速動作させることができ、スタンバイリーク電流が小さく、耐圧にも優れた特性を同一基板上で実現することができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、膜厚の異なる半導体層を絶縁体上に形成する工程と、半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記膜厚の異なる半導体層上にゲート電極をそれぞれ形成する工程と、前記ゲート電極の両側にソース/ドレイン層を形成する工程と、表面が平坦化された層間絶縁膜を前記ゲート電極上に形成する工程と、膜厚の厚い方の半導体層上を覆うようにパターニングされた第1レジストパターンをマスクとして前記層間絶縁膜のエッチングを行うことにより、膜厚の薄い方の半導体層上に配置されたゲート電極の表面を露出させる第1開口部を前記層間絶縁膜に形成する工程と、膜厚の薄い方の半導体層上を覆うようにパターニングされた第2レジストパターンをマスクとして前記層間絶縁膜のエッチングを行うことにより、膜厚の厚い方の半導体層上に配置されたゲート電極の表面を露出させる第2開口部を前記層間絶縁膜に形成する工程と、前記第1および第2開口部をそれぞれ介して前記ゲート電極に接続された配線層を形成する工程とを備えることを特徴とする。
これにより、膜厚が異なる半導体層上に配置されるゲート電極へのコンタクトを別々に作り分けることが可能となり、各ゲート電極上の層間絶縁膜の膜厚に対応したエッチング時間を別個に設定することが可能となる。このため、膜厚が異なる半導体層上に形成されたゲート電極上の層間絶縁膜の膜厚が異なる場合においても、コンタクト形成時のゲート電極へのダメージを抑制しつつ、コンタクトの接続不良を低減することが可能となり、完全空乏型電界効果トランジスタおよび部分空乏型電界効果トランジスタを同一基板上に混載することが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係る半導体装置およびその製造方法について図面を参照しながら説明する。
図1〜図3は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図1(a)において、支持基板1上にはBOX層2が形成され、BOX層2上には、素子分離絶縁膜3で素子分離された膜厚の異なる半導体層4a、4bが形成されている。ここで、膜厚の薄い方の半導体層4aには、完全空乏型トランジスタ形成領域R1が設けられ、膜厚の厚い方の半導体層4bには、部分空乏型トランジスタ形成領域R2が設けられている。
なお、支持基板1としては、Si、Ge、SiGe、GaAs、InP、GaP、GaN、SiCなどの半導体基板を用いるようにしてもよく、ガラス、サファイアまたはセラミックなどの絶縁性基板を用いるようにしてもよい。また、半導体層4a、4bの材質としては、例えば、Si、Ge、SiGe、SiC、SiSn、PbS、GaAs、InP、GaP、GaN、ZnSeなどを用いることができ、BOX層2としては、例えば、SiO2、SIONまたはSi34などの絶縁層または埋め込み絶縁膜を用いることができる。また、半導体層4a、4bがBOX層2上に形成された半導体基板としては、例えば、SOI基板を用いることができ、SOI基板としては、SIMOX(Separation by Implanted Oxgen)基板、貼り合わせ基板またはレーザアニール基板などを用いることができる。また、半導体層4a、4bとしては、単結晶半導体層、多結晶半導体層あるいはアモルファス半導体層を用いるようにしてもよい。
次に、図1(b)に示すように、半導体層4a、4bの熱酸化を行うことにより、半導体層4a、4b上にゲート絶縁膜5a、5bをそれぞれ形成する。
次に、図1(c)に示すように、CVDなどの方法により、ゲート絶縁膜5a、5bが形成された半導体層4a、4b上に多結晶シリコン層6を形成する。なお、多結晶シリコン層6の膜厚は、例えば、3000Å程度とすることができる。
次に、図1(d)に示すように、CMP(化学的機械的研磨)を用いることにより、半導体層4a、4b上に形成された多結晶シリコン層6の表面を研磨し、多結晶シリコン層6の表面を平坦化する。なお、多結晶シリコン層6の研磨厚は、例えば、1000Å程度とすることができ、半導体層4a上の多結晶シリコン層6の残厚を3000Å程度、半導体層4b上の多結晶シリコン層6の残厚を2000Å程度とすることができる。
次に、図2(a)に示すように、フォトリソグラフィー技術を用いることにより、膜厚の薄い方の半導体層4a上を覆うとともに、膜厚の厚い方の半導体層4b上に形成されるゲート電極6bに対応したレジストパターンR1を多結晶シリコン層6上に形成する。そして、レジストパターンR1をマスクとして多結晶シリコン層6のエッチングを行うことにより、半導体層4b上にゲート電極6bを形成する。
ここで、膜厚の薄い方の半導体層4a上をレジストパターンR1で覆ってからゲート電極6bを形成するためのエッチングを行うことにより、半導体層4b上の多結晶シリコン層6の膜厚に適合するように、ゲート電極6bを形成するためのエッチング時間を設定することができる。このため、半導体層4bに及ぶダメージを抑制しつつ、半導体層4b上にゲート電極6bを精度よく形成することができる。
次に、図2(b)に示すように、レジストパターンR1を除去した後、フォトリソグラフィー技術を用いることにより、膜厚の厚い方の半導体層4b上を覆うとともに、膜厚の薄い方の半導体層4a上に形成されるゲート電極6aに対応したレジストパターンR2を多結晶シリコン層6上に形成する。そして、レジストパターンR2をマスクとして多結晶シリコン層6のエッチングを行うことにより、半導体層4a上にゲート電極6aを形成する。
ここで、膜厚の厚い方の半導体層4b上をレジストパターンR2で覆ってからゲート電極6aを形成するためのエッチングを行うことにより、半導体層4a上の多結晶シリコン層6の膜厚に適合するように、ゲート電極6aを形成するためのエッチング時間を設定することができる。このため、半導体層4aの膜厚が半導体層4bの膜厚より厚い場合においても、半導体層4bに及ぶダメージを抑制しつつ、半導体層4a上にゲート電極6aを精度よく形成することができる。
また、多結晶シリコン膜6を平坦化してからゲート電極6a、6bを形成することにより、膜厚が異なる半導体層4a、4b上にゲート電極6a、6bがそれぞれ形成された場合においても、これらのゲート電極6a、6bの高さを揃えることができる。
次に、図2(c)に示すように、レジストパターンR2を除去した後、ゲート電極6a、6bをマスクとして、As、P、Bなどの不純物を半導体層4a、4b内にイオン注入することにより、ゲート電極6a、6bの両側にそれぞれ配置された低濃度不純物導入層からなるLDD(Lightly Doped Drain)層を半導体層4a、4bにそれぞれ形成する。そして、CVDなどの方法により、LDD層が形成された半導体層4a、4b上に絶縁層を形成し、RIEなどの異方性エッチングを用いて絶縁層をエッチバックすることにより、ゲート電極6a、6bの側壁にサイドウォール8a、8bをそれぞれ形成する。そして、ゲート電極6a、6bおよびサイドウォール8a、8bをマスクとして、As、P、Bなどの不純物を半導体層4a、4b内にイオン注入することにより、サイドウォール8a、8bの側方にそれぞれ配置された高濃度不純物導入層からなるソース/ドレイン層7a、7bを半導体層4a、4bにそれぞれ形成する。
なお、膜厚の薄い方の半導体層4aに形成されたソース/ドレイン層7aはBOX層2に接触させ、膜厚の厚い方の半導体層4bに形成されたソース/ドレイン層7bはBOX層2と離間させることができる。これにより、完全空乏型トランジスタ形成領域R1に完全空乏型電界効果トランジスタを形成することが可能となるとともに、部分空乏型トランジスタ形成領域R2に部分空乏型電界効果トランジスタを形成することが可能となり、完全空乏型電界効果トランジスタおよび部分空乏型電界効果トランジスタを同一支持基板1上に混載することができる。
次に、図3(a)に示すように、層間絶縁膜9、平坦化膜10および層間絶縁膜11をゲート電極6a、6b上に順次形成する。なお、層間絶縁膜9、11としては、例えば、TEOS(テトラエチルオキシシラン)膜、平坦化膜10としては、例えば、SOG(spin on glass)膜を用いることができる。また、層間絶縁膜11を平坦化する方法として、SOG膜を用いる方法以外にも、CMPなどの方法により、層間絶縁膜11の表面を研磨するようにしてもよい。
次に、図3(b)に示すように、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いることにより、ゲート電極6a、6bの表面を露出させる開口部12a、12bを層間絶縁膜9、平坦化膜10および層間絶縁膜11にそれぞれ形成する。
ここで、ゲート電極6a、6bの高さは等しいので、これらのゲート電極6a、6b上に形成された層間絶縁膜11の表面が平坦化された場合においても、これらのゲート電極6a、6b上の層間絶縁膜9、平坦化膜10および層間絶縁膜11全体の膜厚を一致させることができる。このため、ゲート電極6a、6b上にコンタクトを形成するためのエッチング時間を一致させることができ、コンタクト形成時のゲート電極6a、6bへのダメージを抑制しつつ、コンタクトの接続不良を低減することが可能となる。
次に、図3(c)に示すように、スパッタなどの方法によりAlなどの金属膜を層間絶縁膜11上に形成する。そして、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて金属膜をパターニングすることにより、開口部12a、12bをそれぞれ介してゲート電極6a、6bにそれぞれ接続された配線層13a、13bを層間絶縁膜11上に形成する。
これにより、完全空乏型電界効果トランジスタおよび部分空乏型電界効果トランジスタを同一支持基板1上に混載することが可能となり、低電圧で高速動作させることができ、スタンバイリーク電流が小さく、耐圧にも優れた特性を同一支持基板1上で実現することができる。
図4〜図6は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図4(a)において、支持基板21上にはBOX層22が形成され、BOX層22上には、素子分離絶縁膜23で素子分離された膜厚の異なる半導体層24a、24bが形成されている。ここで、膜厚の薄い方の半導体層24aには、完全空乏型トランジスタ形成領域R11が設けられ、膜厚の厚い方の半導体層24bには、部分空乏型トランジスタ形成領域R12が設けられている。
次に、図4(b)に示すように、半導体層24a、24bの熱酸化を行うことにより、半導体層24a、24b上にゲート絶縁膜25a、25bをそれぞれ形成する。
次に、図4(c)に示すように、CVDなどの方法により、ゲート絶縁膜25a、25bが形成された半導体層24a、24b上に多結晶シリコン層26を形成する。なお、多結晶シリコン層26の膜厚は、例えば、2000Å程度とすることができる。
次に、図4(d)に示すように、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて多結晶シリコン層26をパターニングすることにより、半導体層24a、24b上にゲート電極26a、26bをそれぞれ形成する。
次に、図5(a)に示すように、ゲート電極26a、26bをマスクとして、As、P、Bなどの不純物を半導体層24a、24b内にイオン注入することにより、ゲート電極26a、26bの両側にそれぞれ配置された低濃度不純物導入層からなるLDD層を半導体層24a、24bにそれぞれ形成する。そして、CVDなどの方法により、LDD層が形成された半導体層24a、24b上に絶縁層を形成し、RIEなどの異方性エッチングを用いて絶縁層をエッチバックすることにより、ゲート電極26a、26bの側壁にサイドウォール28a、28bをそれぞれ形成する。そして、ゲート電極26a、26bおよびサイドウォール28a、28bをマスクとして、As、P、Bなどの不純物を半導体層24a、24b内にイオン注入することにより、サイドウォール28a、28bの側方にそれぞれ配置された高濃度不純物導入層からなるソース/ドレイン層27a、27bを半導体層24a、24bにそれぞれ形成する。
なお、膜厚の薄い方の半導体層24aに形成されたソース/ドレイン層27aはBOX層22に接触させ、膜厚の厚い方の半導体層24bに形成されたソース/ドレイン層27bはBOX層22と離間させることができる。これにより、完全空乏型トランジスタ形成領域R11に完全空乏型電界効果トランジスタを形成することが可能となるとともに、部分空乏型トランジスタ形成領域R12に部分空乏型電界効果トランジスタを形成することが可能となり、完全空乏型電界効果トランジスタおよび部分空乏型電界効果トランジスタを同一支持基板21上に混載することができる。
次に、図5(b)に示すように、層間絶縁膜29、平坦化膜30および層間絶縁膜31をゲート電極26a、26b上に順次形成する。なお、層間絶縁膜29、31としては、例えば、TEOS膜、平坦化膜30としては、例えば、SOG膜を用いることができる。また、層間絶縁膜31を平坦化する方法として、SOG膜を用いる方法以外にも、CMPなどの方法により、層間絶縁膜31の表面を研磨するようにしてもよい。
次に、図5(c)に示すように、フォトリソグラフィー技術を用いることにより、膜厚の薄い方の半導体層24a上を覆うとともに、ゲート電極26bの表面を露出させる開口部32bに対応したレジストパターンR11を層間絶縁膜31上に形成する。そして、レジストパターンR11をマスクとして層間絶縁膜29、平坦化膜30および層間絶縁膜31のエッチングを行うことにより、ゲート電極36bの表面を露出させる開口部32bを層間絶縁膜29、平坦化膜30および層間絶縁膜31に形成する。
ここで、膜厚の薄い方の半導体層24a上をレジストパターンR11で覆ってから開口部32bを形成するためのエッチングを行うことにより、半導体層24b上の層間絶縁膜29、平坦化膜30および層間絶縁膜31全体の膜厚に適合するように、開口部32bを形成するためのエッチング時間を設定することができる。このため、半導体層24b上の層間絶縁膜29、平坦化膜30および層間絶縁膜31全体の膜厚が、半導体層24a上の層間絶縁膜29、平坦化膜30および層間絶縁膜31全体の膜厚より薄い場合においても、ゲート電極26bに及ぶダメージを抑制しつつ、ゲート電極26bの表面を露出させる開口部32bを精度よく形成することができる。
次に、図6(a)に示すように、レジストパターンR11を除去した後、フォトリソグラフィー技術を用いることにより、膜厚の厚い方の半導体層24b上を覆うとともに、ゲート電極26aの表面を露出させる開口部32aに対応したレジストパターンR12を層間絶縁膜31上に形成する。そして、レジストパターンR12をマスクとして層間絶縁膜29、平坦化膜30および層間絶縁膜31のエッチングを行うことにより、ゲート電極36aの表面を露出させる開口部32aを層間絶縁膜29、平坦化膜30および層間絶縁膜31に形成する。
ここで、膜厚の厚い方の半導体層24a上をレジストパターンR12で覆ってから開口部32aを形成するためのエッチングを行うことにより、半導体層24a上の層間絶縁膜29、平坦化膜30および層間絶縁膜31全体の膜厚に適合するように、開口部32aを形成するためのエッチング時間を設定することができる。このため、半導体層24a上の層間絶縁膜29、平坦化膜30および層間絶縁膜31全体の膜厚が、半導体層24b上の層間絶縁膜29、平坦化膜30および層間絶縁膜31全体の膜厚より厚い場合においても、層間絶縁膜29、平坦化膜30および層間絶縁膜31のエッチング残りを防止しつつ、ゲート電極26aの表面を露出させる開口部32aを精度よく形成することができる。
次に、図6(b)に示すように、スパッタなどの方法によりAlなどの金属膜を層間絶縁膜31上に形成する。そして、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて金属膜をパターニングすることにより、開口部32a、32bをそれぞれ介してゲート電極26a、26bにそれぞれ接続された配線層33a、33bを層間絶縁膜31上に形成する。
これにより、完全空乏型電界効果トランジスタおよび部分空乏型電界効果トランジスタを同一支持基板21上に混載することが可能となり、低電圧で高速動作させることができ、スタンバイリーク電流が小さく、耐圧にも優れた特性を同一支持基板21上で実現することができる。
本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図。 本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図。 本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図。 本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図。 本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図。 本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図。
符号の説明
R1、R11 完全空乏型トランジスタ形成領域、R2、R12 部分空乏型トランジスタ形成領域、1、21 支持基板、2、22 BOX層、3、23 素子分離絶縁膜、4a、4b、24a、24b 半導体層、5a、5b、25a、25b ゲート絶縁膜、6、26 多結晶シリコン膜、6a、6b、26a、26b ゲート電極、7a、7b、27a、27b ソース/ドレイン層、8a、8b、28a、28b サイドウォールスペーサ、9、11、29、31 層間絶縁膜、10、30 平坦化膜、12a、12b、32a、32b 開口部、13a、13b、33a、33b 配線層、R1、R2、R11、R12 レジストパターン

Claims (8)

  1. 絶縁体上の半導体層の膜厚の異なる領域にそれぞれ形成された電界効果型トランジスタを有する半導体装置において、
    前記電界効果型トランジスタのゲート電極の高さが互いに等しいことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記膜厚の薄い方の半導体層に形成された電界効果型トランジスタは完全空乏型電界効果トランジスタ、前記膜厚の厚い方の半導体層に形成された電界効果型トランジスタは部分空乏型電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 半導体層が絶縁体上に形成された第1領域と、
    前記第1領域の半導体層よりも膜厚が厚い半導体層が前記絶縁体上に形成された第2領域と、
    前記第1領域の半導体層上に形成された第1ゲート電極と、
    前記第1ゲート電極の両側の半導体層にそれぞれ形成され、前記絶縁体に接触するように深さが設定された第1ソース/ドレイン層と、
    前記第2領域の半導体層上に形成され、前記第1ゲート電極と高さが等しい第2ゲート電極と、
    前記第2ゲート電極の両側の半導体層にそれぞれ形成され、前記絶縁体と隔てられるように深さが設定された第2ソース/ドレイン層と、
    前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極上に形成され、表面が平坦化された層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜を介して前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極にそれぞれ接続されたコンタクトとを備えることを特徴とする半導体装置。
  4. 膜厚の異なる半導体層を絶縁体上に形成する工程と、
    前記半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極材料を積層する工程と、
    前記積層されたゲート電極材料の表面を平坦化する工程と、
    前記平坦化されたゲート電極材料のパターニングを行うことにより、前記膜厚の異なる半導体層上に高さの等しいゲート電極をそれぞれ形成する工程と、
    前記ゲート電極の両側にソース/ドレイン層を形成する工程と、
    表面が平坦化された層間絶縁膜を前記ゲート電極上に形成する工程と、
    前記ゲート電極の表面を露出させる開口部を前記層間絶縁膜にそれぞれ形成する工程と、
    前記開口部を介して前記ゲート電極にそれぞれ接続された配線層を形成する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 前記積層されたゲート電極材料の表面を平坦化する工程は、
    前記積層されたゲート電極材料の表面をCMPにて研磨する工程であることを特徴とする請求項4記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記膜厚の異なる半導体層上に高さの等しいゲート電極をそれぞれ形成する工程は、
    膜厚の厚い方の半導体層上を覆うようにパターニングされた第1レジストパターンをマスクとして前記ゲート電極材料のエッチングを行うことにより、膜厚の薄い方の半導体層上に第1ゲート電極を形成する工程と、
    膜厚の薄い方の半導体層上を覆うようにパターニングされた第2レジストパターンをマスクとして前記ゲート電極材料のエッチングを行うことにより、膜厚の厚い方の半導体層上に第2ゲート電極を形成する工程とを備えることを特徴とする請求項4または5記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記膜厚の薄い方の半導体層に形成されたソース/ドレイン層は前記絶縁体に接触し、前記膜厚の厚い方の半導体層に形成されたソース/ドレイン層は前記絶縁体と離間していることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
  8. 膜厚の異なる半導体層を絶縁体上に形成する工程と、
    半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記膜厚の異なる半導体層上にゲート電極をそれぞれ形成する工程と、
    前記ゲート電極の両側にソース/ドレイン層を形成する工程と、
    表面が平坦化された層間絶縁膜を前記ゲート電極上に形成する工程と、
    膜厚の厚い方の半導体層上を覆うようにパターニングされた第1レジストパターンをマスクとして前記層間絶縁膜のエッチングを行うことにより、膜厚の薄い方の半導体層上に配置されたゲート電極の表面を露出させる第1開口部を前記層間絶縁膜に形成する工程と、
    膜厚の薄い方の半導体層上を覆うようにパターニングされた第2レジストパターンをマスクとして前記層間絶縁膜のエッチングを行うことにより、膜厚の厚い方の半導体層上に配置されたゲート電極の表面を露出させる第2開口部を前記層間絶縁膜に形成する工程と、
    前記第1および第2開口部をそれぞれ介して前記ゲート電極に接続された配線層を形成する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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