JP2009167640A - 床衝撃音レベルを低減できるパネル床構造 - Google Patents

床衝撃音レベルを低減できるパネル床構造 Download PDF

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Abstract

【課題】パネル構造で床面を形成する建物において、階下への床衝撃音レベルを低減できるパネル床構造を提供すること。
【解決手段】全体略矩形状に形成された下側面材4および上側面材3からなる一対の面材、この一対の面材の間に互いに略平行に一定ピッチ間隔で配置され、上側面材3および下側面材4に接合される複数の支持材2、を有するパネル床5を備える。上側面材3および支持材2の接合部分の上方における当該上側面材3の表面の複数箇所に支持脚6を立設させる。これら支持脚6に床材7を支持させる。従って、床材7表面の任意の位置で発生した床衝撃音を支持脚6を介して支持材2に直接に伝搬させることができ、階下に伝搬される床衝撃音レベルを低減させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、パネル床構造に関し、詳しくは、パネル床と、このパネル床の上方に配置された床材とから構成されるパネル床構造に関する。
従来、戸建住宅や集合住宅のような住宅において、階上で発生する物音が階下の居室に騒音として伝わる問題があり、階上で発生する物音で特に問題となるのが、人間の歩行、子供の走り回りや飛び跳ね、椅子やテーブル等の家具の移動等により発生する重量床衝撃音であった。このような重量床衝撃音は、床板や梁等を伝わる固体伝搬音であるので、床・天井の遮音性能を高める対策が必要となる。床の遮音対策の一つとして、浮き床構造を用いることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された浮き床構造では、床を躯体平面(スラブ)と歩行平面(浮き床)との二重断面構造とし、歩行平面の振動を躯体平面から絶縁するというものである。この対策による遮音効果は大きく、このような二重断面構造は、オフィスビルやマンションにおいて広く用いられている。
特開2005−207190号公報
近年、薄板軽量形鋼からなる枠材に面材を取付けてなるパネル構造によって壁面や床面が形成される戸建住宅や集合住宅、いわゆるスチールハウスの需要が増えてきている。スチールハウスは耐震性・耐久性に優れている、パネル構造によって現場作業が簡便で工期が短く施工コストが安い、等の多くの利点を有している。また、パネル構造の最大の特徴は、中空で軽量なことにより、高い構造性能を合理的に実現できる点にある。これにより適用先はスチールハウスに限られず、オフィスビルや中高層マンションのような重量鉄骨構造や鉄筋コンクリート構造建物においても、壁面や床面を形成する際に用いることが可能である。
しかしながら、パネル構造は、中空で軽量なことにより、音の伝搬がよいため、例えば鉄筋コンクリートスラブの床に比べて階上で発生する床衝撃音が階下の居室に騒音として伝わりやすいという特性があった。そのため、パネル床に特許文献1の二重断面構造をそのまま採用するだけでは、階上で発生する床衝撃音に対して充分な遮音性能を得るのが難しいという問題があった。
本発明の目的は、パネル構造で床面を形成する建物において、階下へ伝搬される床衝撃音レベルを低減できるパネル床構造を提供することにある。
本発明の請求項1に記載のパネル床構造は、大梁と小梁及び/又は梁と根太の横架材をグリッド状に組んだ床構造に配設可能なパネル床構造において、上下一対の面材および当該一対の面材間に配置される複数の支持材を有したパネル床と、前記パネル床の上側に複数の支持脚を介して支持される床材と、を備え、前記パネル床は、全体略矩形状に形成された下側面材および上側面材からなる前記一対の面材の間に互いに略平行に配置された前記支持材によって、前記上側面材と前記下側面材とが互いに接合されて構成され、前記支持脚は、前記上側面材および前記支持材の接合部分の上方における当該上側面材の表面の複数箇所に立設されていることを特徴とする。
この構成によれば、上側面材と支持材との接合部分の上方における当該上側面材の表面に支持脚を立設させ、この支持脚で床材を支持させることで、床材表面の任意の位置で発生した床衝撃音を支持脚を介してパネル床の支持材に直接に伝搬させることができる。そして、支持材との接合部分でない上側面材の表面を加振させた場合よりも、支持材との接合部分である上側面材の表面を加振させた場合の方が、発生する衝撃音のレベルが小さいというパネル床の特性を利用して、階下に伝搬される床衝撃音レベルを低減させることができる。なお、上記のパネル床の特性は、後述する試験結果によって、裏づけられた特性である。
また、パネル床を使用しているので、現場作業が簡便で工期が短く施工コストが安いという利点が維持される。
本発明の請求項2に記載のパネル床構造は、大梁と小梁及び/又は梁と根太の横架材をグリッド状に組んだ床構造に配設可能なパネル床構造において、上下一対の面材および当該一対の面材間に配置される波板材を有したパネル床と、前記パネル床の上側に複数の支持脚を介して支持される床材と、を備え、前記パネル床は、全体略矩形状に形成された下側面材および上側面材からなる前記一対の面材の間に交互に配置される谷部および山部を有する前記波板材によって、前記下側面材が前記谷部に接合され、前記上側面材が前記山部に接合されて構成され、前記支持脚は、前記上側面材および前記山部の接合部分の上方における当該上側面材の表面の複数箇所に立設されていることを特徴とする。
この構成によれば、上側面材と波板材の山部との接合部分の上方における当該上側面材の表面に支持脚を立設させ、この支持脚で床材を支持させることで、床材表面の任意の位置で発生した床衝撃音を支持脚を介してパネル床の波板材に直接に伝搬させることができる。そして、山部との接合部分でない上側面材の表面を加振させた場合よりも、山部との接合部分である上側面材の表面を加振させた場合の方が、発生する衝撃音のレベルが小さいというパネル床の特性を利用して、階下に伝搬される床衝撃音レベルを低減させることができる。
なお、本発明のパネル床構造では、パネル床は、上下一対の面材および当該一対の面材間に配置される複数の支持材を有したものである必要はなく、その代替として、垂直又は傾斜して配置される板状のウェブと、前記ウェブの上端部から第1の方向に延長される板状の上フランジと、前記ウェブの下端部から第1の方向と逆方向に延長される板状の下フランジとを有する複数個のパネル用構造材が、前記各上フランジ同士並びに前記各下フランジ同士が略同一平面を形成するように略同一の配向状態をもって隣接配置されて連結されてなるものであってもよい。
この際、本発明のパネル床構造では、パネル床は、鋼製であってもよい。例えば、支持材および面材によって構成されるパネル床においては、薄板軽量形鋼を支持材とし、薄板鋼板を一対の面材とし、また、波板材および面材によって構成されるパネル床においては、薄板鋼板を曲げ加工して波板材を形成し、薄板鋼板を面材としてもよい。
この構成によれば、鋼製のパネル床を用いて床面を形成する建物、例えば、戸建住宅や集合住宅のようなスチールハウスや、オフィスビルや中高層マンションのような重量鉄骨構造や鉄筋コンクリート構造建物におけるパネル床構造として容易に採用することができる。
また、本発明のパネル床構造では、上側面材の表面と支持脚との間には、防振部材が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、上側面材の表面と支持脚との間に制振部材を設けるので、階上の床衝撃音が制振部材で吸収され、階下に伝搬される床衝撃音レベルを一層低減させることができる。
なお、本発明のパネル床構造において、支持脚はパネル床上側面材と一体成形されていてもよい。
以上のような本発明のパネル床構造によれば、階下へ伝搬される床衝撃音レベルを低減させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1および図2は、本発明の第1実施形態に係るパネル床構造1を部分的に断面で示す斜視図および縦断面図である。
図1、図2におけるパネル床構造1は、薄板軽量形鋼製の支持材2、薄板鋼板製の上下一対の上側面材3、下側面材4によって形成されたパネル床5と、このパネル床5の上面に配置された軸状の複数の支持脚6と、当該複数の支持脚6に支持された床材7とを備えて構成され、上下階の間に設けられる大梁と小梁、又は梁と根太等に支持固定され、床面を形成するようになっている。
パネル床5の一対の上側面材3、下側面材4は、全体略矩形状に形成され、互いに所定の間隔を有して略平行に配置されている。パネル床5の支持材2は、一対の上側面材3、下側面材4の間に、互いに略平行に一定ピッチ間隔で複数配置されている。支持材2は、薄板鋼板を断面略コ字形に折り曲げて形成され、上側フランジ部21と、これに略平行な下側フランジ部22と、これらを連結するウェブ部23とを有している。このような溝形鋼からなる支持材2の上端部である上側フランジ部21の上面および上側面材3の下面、また、支持材2の下端部である下側フランジ部22の下面および下側面材4の上面は、互いにビス止めあるいは溶接により接合されている。
支持脚6は、例えば、樹脂材料を略円柱状に成形されたものであり、上側面材3と上側フランジ部21との接合部分の上方における当該上側面材3の表面の複数箇所にそれぞれ立設されている。すなわち、支持脚6は、支持材2の長手方向に沿って複数配置されている。この支持脚6の基端は、上側面材3に防振部材であるゴム製の台座8を介して設けられている。具体的には、支持脚6の基端は、台座8と螺合固定され、支持脚6の高さ調整が可能に構成されている。支持脚6の先端は、床材7の下面に接着剤によって固定されている。この支持脚6によって、上側面材3と床材7との間に所定の間隔が確保されるようになっている。床材7は、例えば、パーティクルボードからなり、床材7の表面に積層フローリング等が形成されるようになっている。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)上側面材3と支持材2との接合部分の上方における当該上側面材3の表面に、支持脚6を立設させ、この支持脚6で床材7を支持させることで、床材7表面の任意の位置で発生した床衝撃音を支持脚6を介してパネル床5の支持材2に直接に伝搬させることができる。そして、支持材2との接合部分でない上側面材3の表面を加振させた場合よりも、支持材2との接合部分である上側面材3の表面を加振させた場合の方が、発生する衝撃音のレベルが小さいというパネル床5の特性を利用して、階下に伝搬される床衝撃音レベルを低減させることができる。
(2)また、パネル床5を使用しているので、パネル床構造1を施工する際の現場作業を簡便にでき、工期を短くでき、施工コストを低減させることができる。
(3)上側面材3の表面と支持脚6との間にゴム製の台座8を設けるので、階上の床衝撃音が台座8で吸収され、階下に伝搬される床衝撃音レベルを一層低減させることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るパネル床構造1Aについて図3に基づいて説明する。図3は、パネル床構造1Aを示す縦断面図である。
このパネル床構造1Aは、前述の第1実施形態のパネル床構造1に対して、一対の上側面材3と下側面材4との間に、複数の支持材2の代わりに波板材2Aが配置されている構成が相違するもので、その他の構成は略同様である。すなわち、図3に示すように、パネル床構造1Aにおけるパネル床5Aは、薄板鋼板を波状に折り曲げて形成された波板材2Aと、薄板鋼板製の上下の一対の上側面材3と、下側面材4とによって形成されている。
波板材2Aの断面形状は、連続する略台形状に形成され、複数の上板部21Aと、この上板部21Aと略平行な複数の下板部22Aと、これらを連結する複数の斜板部23Aとを有している。上板部21Aおよび斜板部23Aによって波板材2Aの山部が形成され、下板部22Aによって波板材2Aの谷部が形成される。波板材2Aは、これらの山部および谷部が交互に配置されて全体略矩形状に形成されている。山部を構成する上板部21Aの上面および上側面材3の下面、また、谷部を構成する下板部22Aの下面および下側面材4の上面は、互いにビス止めあるいは溶接により接合されている。
このような本実施形態によれば、前記(2),(3)の効果と略同様の効果に加えて以下の効果を奏することができる。
(4)上側面材3と波板材2Aの上板部21Aとの接合部分の上方における当該上側面材3の表面に支持脚6を立設させ、この支持脚6で床材7を支持させることで、床材7表面の任意の位置で発生した床衝撃音を支持脚6を介してパネル床5Aの波板材2Aに直接に伝搬させることができる。そして、上板部21Aとの接合部分でない上側面材3の表面を加振させた場合よりも、上板部21Aとの接合部分である上側面材3の表面を加振させた場合の方が、発生する衝撃音のレベルが小さいというパネル床5Aの特性を利用して、階下に伝搬される床衝撃音レベルを低減させることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係るパネル床構造1Bについて図4に基づいて説明する。図4は、パネル床構造1Bを示す縦断面図である。
このパネル床構造1Bは、前述の第1実施形態のパネル床構造1に対して、上下一対の面材および当該一対の面材間に配置される複数の支持材を有したパネル床ではなく、その代替として、垂直に配置される板状のウェブ22Bと、ウェブ22Bの上端部から第1の方向に延長される板状の上フランジ21Bと、ウェブ22Bの下端部から第1の方向と逆方向に延長される板状の下フランジ23Bとを有する複数のパネル用構造材2Bから構成され、各上フランジ21B同士並びに各下フランジ23B同士が略同一平面を形成するように略同一の配向状態をもって各パネル用構造材2Bが隣接配置されて連結されてなるパネル床5Bを用いる点が相違するもので、その他の構成は略同様である。なお、パネル床5Bにおいてウェブ22Bは、垂直方向に対して所定角度だけ傾斜していてもよい。
また、パネル床5Bの上側には、複数の支持脚6を介して床材7が支持され、この支持脚6は、上フランジ21Bおよびウェブ22Bの交差部分における上フランジ21Bの表面の複数箇所に立設されている。
このような本実施形態によれば、前記(1),(3)の効果と略同様の効果に加えて、(2)の効果向上を奏することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
前記第1実施形態では、支持材毎に当該支持材と面材との接合部分の上方に支持脚が配置されていたが、支持脚としては、複数の支持材の全てに配置される場合に限られず、例えば、一つ置きの支持材にだけ支持脚を配置するように、複数の支持材の一部の接合部分の上方に配置されていてもよい。同様に、第2実施形態における複数の山部についても、複数の山部の一部に支持脚が配置されていてもよく、第3実施形態における複数のウェブ22Bのうち、一部のウェブ22Bの上方に支持脚が配置されていてもよい。
また、前記第1実施形態のパネル床の支持材は、溝形鋼で形成されていたが、支持材としては、溝形鋼に限られず、上下の面材にそれぞれ接合されるH形鋼や平板であってもよく、少なくとも上下の面材間のせん断力を伝達できる部材であればよい。本実施形態のように、薄板軽量形鋼を使用すれば、パネル床を容易に軽量化できるという利点がある。
また、本発明は、戸建住宅や集合住宅のようなスチールハウスや、オフィスビルや中高層マンションのような重量鉄骨構造や鉄筋コンクリート構造建物におけるパネル床構造として容易に採用することができる。
また、前記各実施形態のパネル床としては、鋼製の場合を説明したが、これに限られず、木材や樹脂材等で構成されていてもよい。例えば、第1実施形態のパネル床としては、面材を合板で形成して、支持材を木製の角材で形成して構成された木製のパネル床であっても、本発明のパネル床構造を適用できる。
また、前記各実施形態では、制振部材としてゴム製の台座の場合を説明したが、これに限られず、制振部材としてはゴム以外の弾性体であってもよく、例えば、コイルばね等を採用してもよい。
また、前記各実施形態では、パネル床の上に浮き床構造を形成するために、支持脚および床材を用いているが、支持脚および床材の数量や材質、形状等は、本実施形態に限定されるものではない。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
以下に、前記実施形態で説明したパネル床構造を構成するパネル床の試験体を試作し、その床衝撃音を測定し、パネル床構造における階下への床衝撃音レベルの低減化を実験的に検証した実施例について図5および図6に基づいて説明する。図5は、本実施例のパネル床5Cを用いた試験を説明する図であり、図6は、パネル床5Cの床衝撃音レベルを示すグラフである。
以下の実施例では、パネル床構造のパネル床5Cの試験体を加振して床衝撃音を発生させ、その加振の条件のうち、加振させる位置を変えて床衝撃音が測定した。そして、床衝撃音レベルについての試験結果をグラフを用いて説明する。
〔第1実施例〕
第1実施例のパネル床構造におけるパネル床5Cは、図5に示すように、支持材2としての溝形鋼を一定のピッチP(300mm)で配置して、この溝形鋼の上側フランジ部21および下側フランジ部22に面材3,4としての鋼板(板厚T2:4.5mm)を接合して構成されている。溝形鋼としては、板厚T1が3.2mmで、両フランジ部を結ぶ外法高さHが175mmに設定されたものを用いる。
このような構成のパネル床5Cを用いて、溝形鋼と鋼板との接合部分の上方となる鋼板の表面(図5中のAで示す位置)を加振させた場合(支持部を加振)と、溝形鋼と鋼板との接合部分でない部分の上方となる鋼板の表面(図5中のBで示す位置)を加振(非支持部を加振)させた場合との2通りの方法で、床衝撃音を測定した。
この測定において、加振源は重量衝撃源(おもり落下)であり、図6のグラフにおいて、横軸は1オクターブ周波数分析器のバンド中心周波数、縦軸は音響実験室内で測定した音圧レベルを示す。支持部を加振させた場合の測定結果は、図6中の周波数−音圧曲線aで示し、非支持部を加振させた場合の測定結果は、図6中の周波数−音圧曲線bで示す。
第1実施例のパネル床5Cによれば、図6に示すように、非支持部を加振させた場合よりも、支持部を加振させた場合の方が、所定の周波数領域において床衝撃音レベルが小さくなった。すなわち、芯材としての支持材2の1次固有振動数の範囲において、床衝撃音の低減効果が大きくなり、具体的には、芯材の1次固有振動数を含む125〜2000Hzの周波数領域において床衝撃音の低減効果があることが分かった。
従って、本発明のパネル床構造を、支持材および上側面材,下側面材で構成されたパネル床と、支持材と上側面材との接合部分の上方である上側面材の表面に配置された支持脚と、この支持脚で支持された床材とから構成することで、床材へ加えられた衝撃が支持脚を伝達して支持材に直接伝達され、パネル床構造の床衝撃音を低減させることができると考えられる。
なお、支持材を溝形鋼によって形成する場合、溝形鋼の板厚T1を、1.6〜60mmに設定し、溝形鋼の外法高さHを、面内圧縮力を受ける平面要素の幅厚比制限に従って、140〜390mmに設定することによって、支持材である溝形鋼の1次固有振動数が90〜710Hzとなる。本実施例の試験結果により、この溝形鋼の1次固有振動数を含む範囲の周波数領域において、本発明のパネル床構造における床衝撃音の低減効果が特に大きくなることが分かった。
本発明の第1実施形態に係るパネル床構造を示す斜視図である。 前記パネル床構造を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係るパネル床構造を示す縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係るパネル床構造を示す縦断面図である。 本発明の実施例に係るパネル床構造のパネル床を用いた試験を説明する図である。 前記実施例のパネル床の床衝撃音レベルを示すグラフである。
符号の説明
1,1A,1B…パネル床構造、2…支持材、2A…波板材、2B…パネル用構造材、3…上側面材、4…下側面材、5,5A,5B,5C…パネル床、6…支持脚、7…床材、8…台座(防振部材)、21B…上フランジ、22B…ウェブ、23B…下フランジ。

Claims (5)

  1. 大梁と小梁及び/又は梁と根太の横架材をグリッド状に組んだ床構造に配設可能なパネル床構造において、
    上下一対の面材および当該一対の面材間に配置される複数の支持材を有したパネル床と、前記パネル床の上側に複数の支持脚を介して支持される床材と、を備え、
    前記パネル床は、全体略矩形状に形成された下側面材および上側面材からなる前記一対の面材の間に互いに略平行に配置された前記支持材によって、前記上側面材と前記下側面材とが互いに接合されて構成され、
    前記支持脚は、前記上側面材および前記支持材の接合部分の上方における当該上側面材の表面の複数箇所に立設されていることを特徴とするパネル床構造。
  2. 大梁と小梁及び/又は梁と根太の横架材をグリッド状に組んだ床構造に配設可能なパネル床構造において、
    上下一対の面材および当該一対の面材間に配置される波板材を有したパネル床と、前記パネル床の上側に複数の支持脚を介して支持される床材と、を備え、
    前記パネル床は、全体略矩形状に形成された下側面材および上側面材からなる前記一対の面材の間に交互に配置される谷部および山部を有する前記波板材によって、前記下側面材が前記谷部に接合され、前記上側面材が前記山部に接合されて構成され、
    前記支持脚は、前記上側面材および前記山部の接合部分の上方における当該上側面材の表面の複数箇所に立設されていることを特徴とするパネル床構造。
  3. 大梁と小梁及び/又は梁と根太の横架材をグリッド状に組んだ床構造に配設可能なパネル床構造において、
    上下一対の面材および当該一対の面材間に配置される複数の支持材を有したパネル床の代替として、垂直又は傾斜して配置される板状のウェブと、前記ウェブの上端部から第1の方向に延長される板状の上フランジと、前記ウェブの下端部から第1の方向と逆方向に延長される板状の下フランジとを有する複数のパネル用構造材が、前記各上フランジ同士並びに前記各下フランジ同士が略同一平面を形成するように略同一の配向状態をもって隣接配置されて連結されてなるパネル床と、
    前記パネル床の上側に複数の支持脚を介して支持される床材と、を備え、
    前記支持脚は、前記上フランジおよび前記ウェブの交差部分における当該上フランジの表面の複数箇所に立設されていることを特徴とするパネル床構造。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のパネル床構造において、
    前記パネル床は、鋼製であることを特徴とするパネル床構造。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のパネル床構造において、
    前記上側面材の表面と前記支持脚との間には、防振部材が設けられていることを特徴とするパネル床構造。
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