JP2009167041A - ガラスパネル - Google Patents

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Abstract

【課題】気体、水分の侵入および発生による真空ガラスパネル内部の圧力上昇を抑制する。
【解決手段】ガラスパネル1の閉空間5に、気体吸着材と水分吸着材を併用した気体吸着デバイス6を設置し、閉空間5内の水分と気体を吸着する。気体は水分吸着材を経て気体吸着材に到達することにより、気体に水分が含まれていても、水分吸着材で吸着されるため、気体吸着材は劣化することなく対象の気体のみを吸着することができ、長期間優れた真空度を維持することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、断熱を必要とするガラスパネルであって、例えば住宅等の建築物、冷蔵庫、ショーケース等の保温保冷機器、自動車、鉄道車両等の車体・機体他に使用可能なガラスパネルに関するものである。
近年、地球温暖化防止の観点から省エネルギーが強く望まれており、住宅分野においても優れた断熱性能を有する複層ガラス、あるいは対向するガラスにより形成される空間を減圧とし、断熱性能を向上させるガラスパネルが用いられている。
この一対のガラスの周縁部を接合する接合材料として、ガラス材料、有機高分子系材料等が提案されている。
例えば、ガラス材料を用いた場合、封着を行うために400〜500℃の加熱プロセスが必要であることから、高分子系材料が提案されている(例えば、特許文献1参照)。高分子系材料の場合、外部からの気体の侵入により長期信頼性に問題があるため、低圧空間に活性化されたゲッター材を設けることが提案されている。
特開2001−206740号公報
しかしながら、特許文献1に記載の上記従来の構成では、ゲッター材の活性化のため、真空下で約800℃に加熱しており、加熱装置が必要である。
また、ゲッター材加熱の際は周辺部も高温となるため、複層ガラスの間隙部の開口部に接して金属製の容器を配設したり、コーナー部を斜めに切断したりという加工が必要であったり、ガラスに悪影響を及ぼす可能性がある。
また、接合部材が特に高分子材料である場合、ゲッター材活性化時に高温にすることは高分子材料自体の劣化につながり、ガラスパネルの耐久性が悪化することも考えられる。
さらに、住宅等に適用される際には、高温多湿の環境にさらされる場合があり、ガラスパネルの外部から内部へ侵入する気体には水蒸気が多く含まれている場合がある。気体吸着材は水分に対しても非常に活性が高いため、侵入してきた水蒸気を吸着し、活性の多くが失われることにより気体吸着量が低減してしまう。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ガラスパネル内で高温加熱の必要なしに窒素等活性の低い気体を吸着可能である吸着材を適用することにより、生産性、断熱性能に優れたガラスパネルを提供することを目的とする。
さらに、長期間高温多湿下に置かれた場合でも気体吸着材の劣化が抑制可能なガラスパネルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のガラスパネルは、スペーサーを介して間隔をおいて配設された一対の板ガラスと、前記一対の板ガラスの周縁部を接合する接合部材と、前記一対の板ガラスと前記接合部材とに囲まれた閉空間に配設された気体吸着デバイスからなる。
さらに、気体吸着デバイスが、常温で気体を吸着可能な気体吸着材と、水分吸着材と、気体難透過性素材からなる容器とからなり、前記容器は通気性を制御可能な仕切りにより少なくとも2つ以上の空間に仕切られており、前記気体吸着材と前記水分吸着材はそれぞれ前記容器の異なる閉空間に収容されている。
気体吸着材は常温減圧にて気体を吸着するため、ガラスパネル中で高温に加熱することなく、内部の残留ガスあるいは接合部材等からの発生ガスや経時的な侵入ガスを吸着することができる。
また、工業的に到達容易な真空度までガラスパネルの閉空間を真空ポンプで排気し、その後の残存気体は吸着材で、加熱なしに吸着することにより、接合部材が高分子材料、ガラス材料、金属材料他、材料に関わらず、真空排気時間を短縮でき、効率よくガラスパネルを生産することができる。
さらに、高温多湿下に置かれた場合にガラスパネル内に侵入してくる水分は、水分吸着材により吸着することにより、気体吸着材の吸着特性を存分に発揮して長期信頼性に優れたガラスパネルを得ることができる。
本発明のガラスパネルは、気体吸着材活性化のための加熱も、真空ポンプでの排気時のベーキングのための加熱も必要としないため、より高効率で低コストの生産が可能になる。
また、高温多湿下に置かれた場合に侵入してくる水分は、水分吸着材により吸着されるため、気体吸着材は水分により劣化せず、より多くの気体を吸着することができる。従って、長期間優れた断熱性を維持可能なガラスパネルを得ることができる。
さらに、真空ポンプで減圧する際は、粗引きにかかる時間に比較して、高真空まで減圧する際にかかる時間は大幅に長くなる。気体吸着デバイスを用いることにより粗引きの時間だけで高真空の達成が可能になり、生産性を向上することができる。
請求項1に記載の発明は、スペーサーを介して間隔をおいて配設された一対の板ガラスと、前記一対の板ガラスの周縁部を接合する接合部材と、前記一対の板ガラスと前記接合部材とに囲まれた閉空間に配設された気体吸着デバイスからなるガラスパネルである。
ガラスパネルは、一枚の板ガラスに気体吸着デバイスとスペーサーを接近させ、もう一枚の板ガラスを前記気体吸着デバイスと前記スペーサーを介して対向させ距離を小さくしていき、ガラス間の距離がスペーサーの直径に等しくなったところで、板ガラスの周囲を低融点ガラスにより封止する。
ガラスパネルの一方には予め排気孔が設けられており、ガラスパネルを減圧空間に設置することにより前記排気孔を通りガラスパネルの閉空間内が減圧される。ガラスパネルの閉空間内が所定圧まで減圧された後、排気孔を蓋材により封止して作製される。
また、本発明において吸着とは、表面への吸着の他に内部への吸収、あるいは収着、あるいは吸蔵も含むものとする。
また、前記所定圧とはガラスパネルが性能を発揮する圧力、すなわち10Pa、もしくは1Pa以下でもよく、また、それより高い圧力にて閉空間と気体吸着材が通気可能となってもよい。
また、気体吸着デバイスは外観上見えないところに配設したり、あるいはスペーサーとして用いたりすることも可能である。
また、板ガラス、接合部材、スペーサーは特に指定するものではなく、公知のものを使用することができる。
ここで、気体吸着デバイスとは、気体吸着材および、気体吸着材保存時には周囲の空間と隔絶する容器、気体吸着材を使用時には前記容器の内外を連通することにより気体の吸着を可能にする機構の総称である。
気体吸着材とは、気体中に含まれる非凝縮性気体を吸着できるものであり、アルカリ金属や、アルカリ土類金属の酸化物や、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物や活性炭、ゼオライト等が利用できるが、特に指定するものではない。さらに、閉空間内部を光の透過が可能な芯材、例えばエアロゲル等で充填してもよい。
以上の構成により、製造にかかる時間を短縮して、安価であり長期間優れた性能を維持することが可能なガラスパネルを得ることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、気体吸着デバイスが、常温で気体を吸着可能な気体吸着材と、水分吸着材と、気体難透過性素材からなる容器とからなり、前記容器は通気性を制御可能な仕切りにより少なくとも2つ以上の空間に仕切られており、前記気体吸着材と前記水分吸着材はそれぞれ前記容器の異なる空間に収容されているものである。
ガラスパネルを住宅の窓用に用いる際は、夏場等高温多湿の条件に長時間さらされる場合がある。このような使用条件においては、板ガラスと接合部材の隙間を通して前記空間には気体と水分が侵入する。
気体吸着材は水分に対しても非常に活性が高いため、気体中に水蒸気が含まれている場合は水蒸気を大量に吸着してしまう。この結果、気体吸着材の活性の大部分が失活してしまう恐れがある。気体吸着材と水分吸着材が混在している場合は、水分吸着材が水分を吸着するため、気体吸着材が吸着する水分は減少するが、気体吸着材の失活を十分に抑えることは困難である。そこで、以下のように容器内の気体吸着材と水分吸着材の位置関係を適切化する。
気体吸着材と水分吸着材をそれぞれ独立した空間に収容する。また、独立した空間どうしは適切な通気性を確保する。さらに、気体吸着デバイス外の気体を吸着する際、気体は水分吸着材を収容した空間を通り含まれる水分は吸着され、気体吸着材を収容した空間には水分が少ない気体となって到達する。
この際、空間どうしの通気性が大きすぎる場合は、水分吸着材が水分を吸着しきれず、水分を多く含む気体が気体吸着材に到達する。一方、空間どうしの通気性が小さすぎる場合は、気体吸着材に到達する気体が少なく、気体吸着材の吸着性能が十分に発現できない。従って、空間どうしの通気性を制御することにより、上記の目的が達成される。
さらに、本発明のように限られた空間に気体吸着材を設置する際は薄型化することが望ましいが、例えば下記のようにして薄型化可能である。
気体吸着デバイスの薄型化のためには、気体吸着材と水分吸着材を並列的に収容することが効果的である。気体吸着材と水分吸着材はそれぞれ独立した空間に収容されるため、気体吸着デバイスの最大厚さは、気体吸着材または水分吸着材の最大厚さに依存する。従って、気体吸着材または水分吸着材の最大厚さを制御することにより、気体吸着デバイスの厚さを制御することができる。
以上の構成により水分が侵入した際においても、気体の吸着能力を維持することにより長期間優れた性能を維持することが可能なガラスパネルを得ることができる。
さらに、薄型化された気体吸着デバイスを適用することにより、真空断熱材等の真空機器を薄型化することが可能である。
ここで水分吸着材とは、気体中に含まれる水分を吸着できるものであり、活性炭、シリカゲル、酸化カルシウム等がある。
気体難透過性素材とは、ガス透過度が10[cm/m・day・atm]以下の素材であり、より望ましくは10[cm/m・day・atm]以下となるものである。
容器とは、例えば球殻のように空間を内外に分断するものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、仕切りが連続多孔体であるものである。
気体吸着材を収容する空間と水分吸着材を収容する空間の仕切りの通気性が大きすぎる場合は、水分吸着材が水分を吸着しきれず、気体吸着材に水分が到達し、気体吸着材が劣化してしまう。一方、気体吸着材を収容する空間と水分吸着材を収容する空間の仕切りの通気性が小さすぎる場合は、気体吸着材に到達する気体が少なく、気体吸着材の吸着特性を発揮することが困難になる。仕切りの通気性は、気体透過度、断面積、長さに依存する。
気体吸着デバイスがガラスパネルを構成する部材の内部等の限られた閉空間に設置される場合、仕切りの形状自由度が制限され、薄型化が要求される。このような場合であっても、仕切りの気体透過度を適正化することにより必要な通気性を得ることができる。
以上の構成により、気体吸着材の吸着活性を維持するための水分遮断性と気体を吸着するための通気性を確保し、長期間優れた性能を維持することが可能なガラスパネルを得ることができる。
連続多孔体として用いる部材は空隙が連通しているものであれば、セラミックスのように、無機物からなる粒子の集合体であってもよく、連通ウレタンフォームのように有機物であってもよいが、ガス発生の少ないものがより望ましい。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の発明において容器が遠隔操作により開封し、気体吸着材と水分吸着材が収容されている空間が閉空間と通気可能となる機構を備えたものである。
高活性の気体吸着材の劣化を少なくするため、気体吸着デバイスは、ガラスパネルの構成部品内部に設置して内部を減圧後に閉空間と通気可能とすることが必要である。
ガラスパネルを構成する部品は、外部からの力により容易には変形しない。このため、気体吸着デバイスの容器に、ガラスパネルに力を加えることにより間接的に力を加えることは困難である。従って、ガラスパネルの構成部品に外力を加えずに気体吸着デバイスの容器に力を加える機構が必要になる。
ガラスパネルの構成部品に直接力を加えずに気体吸着デバイスの容器に力を加える機構、すなわち遠隔操作の機構として、温度変化による方法が挙げられる。つまり、ガラスパネル内部を減圧封止後ガラスパネルの外部から熱を加えることにより、気体吸着デバイスの温度を変化させる。
一例として、熱可塑性素材からなる容器に予め応力を加える部材で力を加えておくと、常温では容器の硬さが応力に勝るため変形しないが、容器の温度上昇により容器が軟化し、容器が変形して貫通孔を生じさせることができる。
熱可塑性素材として熱可塑性樹脂を用いることにより、比較的低い温度、例えば70℃程度の低い温度で容器に貫通孔を生じさせることができ、ガラスパネルを構成する素材を劣化させること無く、低コストで、かつ構成部品の熱履歴が少なく優れた品質を有するガラスパネルを得ることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の発明において、水分吸着材が粉末状であるものである。
ガラスパネルが多湿雰囲気中で用いられる場合、経時的に閉空間へ侵入する気体に含まれる水分が多くなる。気体吸着材の水分による劣化を抑制するために、水分吸着材による水分吸着を確実にし、気体吸着材に到達する気体に含まれる水分量を低減させるためには、仕切りの通気性と水分吸着材の水分吸着速度の関係を適正化すればよい。
水分吸着材を収容する空間に侵入する水分が多い場合、仕切りの通気性を小さくすることにより水分吸着材による水分の吸着性が良好になる。しかし、通気性が小さくなることにより、気体吸着デバイスの吸着速度が低下するため、ガラスパネル内に侵入する気体の量が多い場合は、侵入する気体を十分に吸着することができない。
そこで、仕切りの通気性を確保した状態で水分吸着材による水分の吸着特性を確保する必要がある。このため、粉末の水分吸着材を用いることにより比表面積を向上させる。このようにすることで、気体吸着速度と、水分吸着材による水分吸着特性に優れた気体吸着デバイスを得ることができる。この気体吸着デバイスを用いることにより、薄型、かつ高温多湿下で十分な性能を発揮できるガラスパネルを得ることができる。
ここで、粉末状とは平均粒子径が100μ以下のものであり、50μm以下がより望ましい。
請求項6に記載の発明は、請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の発明において、気体吸着材がCuZSM−5を含むものである。
CuZSM−5は気体吸着特性に優れるが、水分に対しても活性が高く、水分を含む雰囲気では気体の他、水分を吸着することにより気体の吸着量が減少してしまう。CuZSM−5を増量することにより必要な気体吸着量を確保することが可能であるが、一般に、CuZSM−5は水分吸着材より高価であるため、CuZSM−5で水分を吸着することは得策ではない。そこで、水分を吸着するために水分吸着材を併用する。
CuZSM−5とは、銅交換したZSM−5型ゼオライトのことである。
以上の構成により、水分吸着材で水分を吸着することによりCuZSM−5に気体を選択的に吸着させることができ、低コストで長期信頼性に優れたガラスパネルを得ることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の発明において、真空ポンプにより粗引きを行い減圧後、気体吸着デバイスにより高真空まで減圧することにより作製されたものである。
一般に、真空ポンプで減圧する際、粗引きにかかる時間に比較して、高真空まで減圧する際にかかる時間は大幅に長くなる。気体吸着デバイスを用いることにより、真空ポンプにより粗引きのみを行うだけで、高真空を達成することができる。これにより、ポンプによる減圧を粗引きのみとすることにより、作製にかかる時間を大幅に短縮することができ、生産性を向上することができる。従って、より安価にガラスパネルを得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるガラスパネルの断面図である。
図1においてガラスパネル1は板ガラス2の間隔をスペーサー3で調整し、端部は結合材4で封止されており、板ガラス2と結合材4からなる閉空間5に気体吸着デバイス6が設置されている。ガラスパネル1内部は排気孔7から排気され、蓋材8により封止されている。
図2(a)は、同実施の形態のガラスパネルにおける加熱前の気体吸着デバイスの長手方向に平行な平面で切断した場合の断面図、図2(b)は、同実施の形態のガラスパネルにおける加熱前の気体吸着デバイスの長手方向に垂直な平面で切断した場合の断面図である。
図2において気体吸着デバイス6は、熱可塑性プラスチックからなる筒状の容器9内部に粉末状の水分吸着材10と気体吸着材11としてCuZSM−5が封入されている。また、水分吸着材10と気体吸着材11の間は連通ウレタンフォーム製の仕切り12で仕切られている。容器9には応力を加える部材13により応力が加えられている。また、容器9内部の応力を加える部材13付近には支持体14が設置されている。ここで、応力を加える部材13の先端は鋭利になっている。さらに、支持体14には微細な孔が開いており、応力を加える部材13の先端付近にある。
図3(a)は、同実施の形態のガラスパネルにおける加熱後の気体吸着デバイスの長手方向に平行な平面で切断した場合の断面図、図3(b)は、同実施の形態のガラスパネルにおける加熱後の気体吸着デバイスの長手方向に垂直な平面で切断した場合の断面図である。
以上の構成のガラスパネル1の動作、作用を説明する。
気体吸着デバイスは筒状の容器9内部に封入されているため、保存時における劣化は少ない。気体吸着デバイス6を、板ガラス2と結合材4からなる空間に設置して、排気孔7から真空ポンプにより排気後、所定の圧力に到達後、蓋材8で密封する。
この後、閉空間5内部に残留する気体および、ガラスパネル1を構成する部材の間から侵入する空気等を気体吸着デバイス6により吸着できるようにするが、これは以下のように実現される。
ガラスパネルを加熱することにより容器9の温度が上昇する。容器9は熱可塑性樹脂であるため、温度の上昇により軟化する。容器9には予め応力を加える部材13により応力が加えられているため、所定の温度に達すると容器9の強度を、応力を加える部材13による応力が上回る。
容器9は軟化しているため応力を加える部材13の形状に追従するため容易には貫通孔が生じないが、応力を加える部材13の先端付近には支持体14の孔があるため、この付近の変形率は著しく大きくなり、容器9には貫通孔15が生じる。気体吸着材11は貫通孔15を通して閉空間5内部の気体を吸着することが可能になる。
ここで、貫通孔を生じさせる部分は、仕切り12とで分割される容器内の空隙のうち、水分吸着材を含む側であり、望ましくは仕切りまでの距離がより遠い部分である。
ガラスパネルが多湿な環境におかれた場合、閉空間5には水分を含む気体が侵入してくる。水分を含む気体は貫通孔15を通して容器9に侵入する。水分を含む気体が容器9に侵入すると、粉末状の水分吸着材10付近に所定の時間留まるため、気体に含まれる水分は水分吸着材10により吸着され、水分を含まない気体のみが仕切り12を通り気体吸着材11に到達し、気体吸着材11は効率よく気体を吸着することができる。
(実施例1)
気体難透過性の容器として、ポリエチレンテレフタレート製のものを用いた。容器の形状は、厚さ1mm、内径8mm、長さ100mmの円筒形である。支持体はステンレス製であり長さ10mm、内径7mm、外形8mmであり、直径2mmの孔が開いており、容器に内接している。
容器に応力を加える部材は、ステンレス製のクリップであり、容器に接する部分が鋭利になっており、この鋭利な部分が、支持体の孔に重なるように取り付けられている。仕切りは、連通ウレタンフォームである。
以上の構成の気体吸着デバイスをガラスパネルに適用して評価を行った。一枚の板ガラスに気体吸着デバイスを固定しもう一枚の板ガラスを、空気吸着デバイスを設置してある側から近づける。周辺部は結合部材で密封し、ガラスパネル内部を100Paまで減圧後封止した。
ガラスパネルを70℃まで加熱して、2時間経過後の内部圧力は10Paであり、貫通孔により、気体吸着材と水分吸着材を収容した空間と、ガラスパネル内の閉空間が通気可能となり、閉空間内の気体を吸着したことがわかる。
また、150℃、95%rhで1ヶ月経過後の内部圧力は10Paであり侵入した水分及び気体を吸着したことが判る。
(比較例1)
実施例1において水分吸着材を用いず作製した気体吸着デバイスを適用したガラスパネルの特性を評価した。
ガラスパネル内部を100Paまで減圧後封止した。ガラスパネルを70℃まで加熱して、2時間経過後の内部圧力は10Paであり、貫通孔から気体を吸着したことがわかる。
一方、150℃、95%rhで1ヶ月経過後の内部圧力は200Paであった。これは、侵入した気体に含まれる水分により気体吸着材が劣化したため、侵入した気体を吸着できなくなったためであると考えられる。
本発明は、断熱を必要とするガラスパネルを得ることができ、例えば住宅等の建築物、冷蔵庫、ショーケース等の保温保冷機器、自動車、鉄道車両等の車体・機体他に使用可能なガラスパネル等様々な分野で用いることができる。
本発明の実施の形態1におけるガラスパネルの断面図 (a)同実施の形態のガラスパネルにおける加熱前の気体吸着デバイスの長手方向に平行な平面で切断した断面図(b)同実施の形態のガラスパネルにおける加熱前の気体吸着デバイスの長手方向に垂直な平面で切断した断面図 (a)同実施の形態のガラスパネルにおける加熱後の気体吸着デバイスの長手方向に平行な平面で切断した断面図(b)同実施の形態のガラスパネルにおける加熱後の気体吸着デバイスの長手方向に垂直な平面で切断した断面図
符号の説明
1 ガラスパネル
2 板ガラス
3 スペーサー
4 結合材
5 閉空間
6 気体吸着デバイス
9 容器
10 水分吸着材
11 気体吸着材
12 仕切り
13 応力を加える部材
14 支持体
15 貫通孔

Claims (7)

  1. スペーサーを介して間隔をおいて配設された一対の板ガラスと、前記一対の板ガラスの周縁部を接合する接合部材と、前記一対の板ガラスと前記接合部材とに囲まれた閉空間に配設された気体吸着デバイスからなるガラスパネル。
  2. 気体吸着デバイスが、常温で気体を吸着可能な気体吸着材と、水分吸着材と、気体難透過性素材からなる容器とからなり、前記容器は通気性を制御可能な仕切りにより少なくとも2つ以上の空間に仕切られており、前記気体吸着材と前記水分吸着材はそれぞれ前記容器の異なる空間に収容されている請求項1に記載のガラスパネル。
  3. 仕切りが連続多孔体である請求項2に記載のガラスパネル。
  4. 容器が遠隔操作により開封し、気体吸着材と水分吸着材が収容されている空間が閉空間と通気可能となる機構を備えた請求項2または請求項3に記載のガラスパネル。
  5. 水分吸着材が粉末状である請求項2から請求項4のいずれか一項に記載のガラスパネル。
  6. 気体吸着材がCuZSM−5を含む請求項2から請求項5のいずれか一項に記載のガラスパネル。
  7. 真空ポンプにより粗引きを行い減圧後、気体吸着デバイスにより高真空まで減圧することにより作製された請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のガラスパネル。
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