JP2009165978A - レーザーアブレーション微粒子膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】有機溶媒中で液相レーザーアブレーションを行うことにより得られた微粒子からなり、且つ面積が比較的大きな微粒子膜を容易に形成することが可能であるレーザーアブレーション微粒子膜の製造方法を提供すること。
【解決手段】有機溶媒中に保持された金属および/または金属化合物からなるターゲットに対してレーザー光を照射して液相レーザーアブレーションを行う工程と、
前記液相レーザーアブレーションを施した溶液から前記有機溶媒の一部を0.1〜10Torrの減圧下で蒸発させて前記溶液の表面に前記金属および/または前記金属化合物を含む微粒子の膜を形成させる工程と、
を含むことを特徴とするレーザーアブレーション微粒子膜の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】有機溶媒中に保持された金属および/または金属化合物からなるターゲットに対してレーザー光を照射して液相レーザーアブレーションを行う工程と、
前記液相レーザーアブレーションを施した溶液から前記有機溶媒の一部を0.1〜10Torrの減圧下で蒸発させて前記溶液の表面に前記金属および/または前記金属化合物を含む微粒子の膜を形成させる工程と、
を含むことを特徴とするレーザーアブレーション微粒子膜の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、液相レーザーアブレーションを利用した微粒子膜の製造方法に関する。
微細なナノ粒子は、半導体、絶縁体等の種々の材料で合成が試みられており、電子素子、光素子、記録媒体、電池、触媒等に応用されてきた。そして、近年では、このようなナノ粒子の製造方法として、液相中でのレーザーアブレーションを採用する方法が研究されている。
特開2006−122845号公報(特許文献1)においては、被微細化成分を含有するターゲットと、このターゲットにレーザー光を照射することによりターゲット成分を原子、分子、イオンまたはクラスター状の微細化粒子として放出するレーザー発振装置と、上記ターゲットを液体中に保持する反応容器とを備え、上記反応容器は、流通口を有する仕切り板によって内部空間がアブレーション室と回収室とに仕切られており、上記アブレーション室内にターゲットが収容保持され、アブレーションによる微細化反応を進行せしめる一方、上記アブレーション室内での微細化反応によって生じた微細化粒子を含む液体を、仕切り板の流通口を介して上記回収室に導入するように構成した液相レーザーアブレーション装置が開示されている。
特許文献1に記載のような従来の液相レーザーアブレーション装置を使用してレーザーアブレーション微粒子膜を製造する場合には、液相レーザーアブレーションにより得られた微粒子を含む懸濁液から液体を蒸発させる等の方法により濃縮液を調製し、この濃縮液を基板上に滴下して蒸発乾燥により微粒子膜を形成させたり、前記微粒子を含む懸濁液に電場や磁場を印加して回収基板に前記微粒子を膜状に堆積させて微粒子膜を形成させたりしていた。
しかしながら、液相レーザーアブレーションにより得られた微粒子を含む懸濁液を濃縮するには非常に長い時間がかかり、また濃縮液を滴下して微粒子膜を形成させるため面積が比較的大きな膜を形成させることが困難であるといった問題があった。一方、電場や磁場を印加する場合には電場または磁場印加装置が必要である等の問題があった。
特開2006−122845号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、有機溶媒中で液相レーザーアブレーションを行うことにより得られた微粒子からなり且つ面積が比較的大きな微粒子膜を、容易に形成することが可能であるレーザーアブレーション微粒子膜の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、有機溶媒中で液相レーザーアブレーションを行うことにより得られた微粒子を含む溶液から前記有機溶媒の一部を、特定の圧力範囲の減圧下で蒸発させることによって、前記溶液の表面に微粒子膜を容易に安定して形成させることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のレーザーアブレーション微粒子膜の製造方法は、有機溶媒中に保持された金属および/または金属化合物からなるターゲットに対してレーザー光を照射して液相レーザーアブレーションを行う工程と、前記液相レーザーアブレーションを施した溶液から前記有機溶媒の一部を0.1〜10Torrの減圧下で蒸発させて前記溶液の表面に前記金属および/または前記金属化合物を含む微粒子の膜を形成させる工程と、を含むことを特徴とする方法である。
前記液相レーザーアブレーション工程においては、前記有機溶媒は予め溶存気体を除去したものであり、且つ不活性ガスまたは窒素ガスの雰囲気下で前記ターゲットに対してレーザー光を照射することが好ましい。
前記微粒子膜形成工程においては、前記液相レーザーアブレーションを施した溶液を0〜40℃の温度に保持して前記有機溶媒の一部を蒸発させることが好ましく、また、不活性ガスまたは窒素ガスの雰囲気下で前記有機溶媒の一部を蒸発させることも好ましい。
なお、本発明のレーザーアブレーション微粒子膜の製造方法によって液表面に微粒子膜を容易に安定して形成できる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、有機溶媒中で液相レーザーアブレーションを行うことにより得られた微粒子を含む溶液を所定の圧力の減圧下に保持すると、前記溶液は攪拌されることなく液表面近傍の有機溶媒が選択的に蒸発し、液表面近傍において前記溶液の濃縮が起こり、その結果、前記微粒子が凝集して液表面に微粒子膜が形成されると推察する。そして、この減圧処理を継続することによって膜が成長して面積が比較的大きな膜になると推察する。
一方、前記減圧時の圧力が低すぎる(例えば0.01Torr以下)と有機溶媒の蒸発とともに前記溶液中の溶存気体が気泡を形成する。この気泡が溶液中を移動すると前記溶液が攪拌され、溶液中の前記微粒子の凝集は起こらず、前記微粒子の分散状態が維持される。その結果、液表面での膜形成が起こらず、前記溶液は全体的に濃縮され、最終的には沈殿物が得られると推察する。
また、前記減圧時の圧力が高すぎる(例えば数10Torr以上)と有機溶媒の蒸発が非常に遅く、溶液の濃縮よりも溶液中の微粒子の移動が速いため、前記微粒子は凝集せず、液表面での膜形成が起こりにくいと推察される。
本発明によれば、有機溶媒中で液相レーザーアブレーションを行うことにより得られた微粒子からなり且つ面積が比較的大きな微粒子膜を、容易に製造することが可能となる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
本発明のレーザーアブレーション微粒子膜の製造方法は、有機溶媒中に保持された金属および/または金属化合物からなるターゲットに対してレーザー光を照射して液相レーザーアブレーションを行う工程と、前記液相レーザーアブレーションを施した溶液から前記有機溶媒の一部を0.1〜10Torrの減圧下で蒸発させて前記溶液の表面に前記金属および/または前記金属化合物を含む微粒子の膜を形成させる工程と、を含むことを特徴とする方法である。
(液相レーザーアブレーション工程)
本発明にかかる液相レーザーアブレーションは、有機溶媒中に保持された金属および/または金属化合物からなるターゲットに対してレーザー光を照射してターゲット上にプラズマを発生させ、有機溶媒中に前記金属および/または前記金属化合物を含むナノメートルサイズ(好ましくは数nm〜数十nm)の微粒子を形成させて分散させるものである。
本発明にかかる液相レーザーアブレーションは、有機溶媒中に保持された金属および/または金属化合物からなるターゲットに対してレーザー光を照射してターゲット上にプラズマを発生させ、有機溶媒中に前記金属および/または前記金属化合物を含むナノメートルサイズ(好ましくは数nm〜数十nm)の微粒子を形成させて分散させるものである。
本発明に用いられる有機溶媒としては、レーザー光に対して透明性を有するものが好ましく、例えば、エタノール、イソプロパノール、キシレン、ケロシン、メタノール、アセトン等の公知の有機溶媒が挙げられる。なお、前記有機溶媒は燃焼性のものであってもよい。本発明において、前記有機溶媒は、膜形成の観点から、脱水処理され、水を含んでいないことが特に好ましいが、膜が形成できる範囲であれば水を含んでいてもよく、その含水率は10vol%以下であることが好ましく、5vol%以下であることがより好ましい。
また、本発明に用いられるターゲット材料は、レーザー光の照射により金属原子を含む微粒子を発生させ、後述する減圧処理により液表面に膜を形成することが可能なものである。このようなターゲット材料としては各種の金属、合金および金属化合物が挙げられ、金属化合物としては各種金属の酸化物、窒化物、炭化物等が挙げられる。なお、ここでいう金属化合物は複数の金属元素を含有していてもよく、更に非金属元素を含んでいてもよい。具体的なターゲット材料としては、得られた微粒子膜を、(i)水素吸蔵材料として使用する場合にはAl、Ti、Ni、Fe、Li、Mg、Cr、V、Mo、Pd、Pt、ならびにこれらの合金および化合物が挙げられ、(ii)磁性材料として使用する場合にはNd、Fe、B、Sm、Co、Ni、Al、Mn、ならびにこれらの合金および化合物が挙げられ、(iii)熱電材料として使用する場合にはFe、V、Si、Al、Ti、Ni、Sn、Co、Sb、ならびにこれらの合金および化合物が挙げられる。
本発明にかかる液相レーザーアブレーションは、例えば、図1に示す液相レーザーアブレーション装置を用いて好適に実施することができる。以下、図面を参照しながら本発明にかかる液相レーザーアブレーションの好適な実施形態について詳細に説明するが、本発明に使用可能な液相レーザーアブレーション装置は前記図面に限定されるものではない。なお、以下の説明および図面中、同一または相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
先ず、図1に示した液相レーザーアブレーション装置について説明する。図1に示す液相レーザーアブレーション装置は、レーザー発振器10と、反射板11と、集光レンズ12と、密封容器13と、密封容器13内に収容された処理容器14と、処理容器14内に保持された有機溶媒15と、有機溶媒15に一部が浸漬されたターゲット16と、ターゲット支持体17と、ターゲット駆動装置18と、密封容器13に接続された真空引き装置19と、密封容器13に接続されたガス導入装置20とを備えるものである。このような液相レーザーアブレーション装置においては、レーザー発振器10から発せられたレーザー光Lが光路上に配置された反射板11に反射された後に窓13Aを通過して密封容器13内に導入され、集光レンズ12を通過した後、窓14Aを介して処理容器14内の有機溶媒15に入射し、液相内を通過してターゲット16に照射されるようにレーザー発振器10等が配置されている。
レーザー光Lを発するためのレーザー発振器10としては特に制限されないが、パルス幅が100ピコ秒〜100ナノ秒のパルスレーザー光を照射することができるレーザー光発生装置を好適に用いることができ、例えばYAGレーザー装置、エキシマレーザー装置等が挙げられ、中でもYAGレーザー装置を用いることがより好ましい。
また、反射板11としては特に制限されず、公知の反射板(例えば鏡等)を適宜用いることができる。更に、集光レンズ12としては特に制限されないが、ターゲット16に照射されるパルスレーザー光Lの照射強度を105W/cm2〜1010W/cm2とすることが可能な集光レンズが好ましく、106W/cm2〜109W/cm2とすることが可能な集光レンズが特に好ましい。
密封容器13は、容器13内を密封系とすることが可能なものであれば特に制限されず、目的の設計に合わせて、その材質、形状等を適宜変更したものを用いることができ、例えばステンレス鋼製のものを用いることができる。また、密封容器13は、レーザー光Lを導入するための窓13Aを備える。このような窓13Aとしては特に制限されず、公知の窓材からなるものを適宜用いることができ、例えば、石英製のものを用いることができる。
また、処理容器14は、容器14内に有機溶媒15を保持することができ、その液相内にターゲットを保持してアブレーションすることが可能なものであればよい。このような処理容器14の材質等は特に制限されず、目的の設計に合わせて、その材質、形状等を適宜変更することができ、例えばポリプロピレン製の容器を用いることができる。また、処理容器14は、レーザー光Lを導入するための窓14Aを備える。このような窓14Aとしては特に制限されず、公知の窓材からなるものを適宜用いることができ、例えば、石英製のものを用いることができる。
また、ターゲット支持体17は、一端がターゲット16に接続され、もう一端がターゲット駆動装置18と接続されるものであり、ターゲット16を支持しつつターゲット16の駆動を可能とするものである。更に、ターゲット駆動装置18は、レーザー光Lがターゲット16の表面の同じ位置に繰り返し照射されてターゲット16に穴が開かないように回転および平行移動させることを可能とするものである。このようなターゲット駆動装置18としては特に制限されず、公知の装置(パルスモーター等)を適宜用いることができる。なお、本実施形態においては、ターゲット駆動装置18によりレーザー光Lの照射位置にターゲット16の新鮮な面(レーザー光未照射面)が順次繰り出されるようになっている。
また、真空引き装置19としては、密封容器13内を真空引きすることが可能なものであれば特に制限されず、公知の装置(例えば真空ポンプ等)を適宜用いることができる。また、ガス導入装置20としては、密封容器13内にアルゴンガス等の不活性ガスまたは窒素ガスを導入することが可能なものであれば特に制限されず、不活性ガスまたは窒素ガスが封入されたガスボンベ等を適宜用いることができる。
次に、本発明にかかる液相レーザーアブレーションの好適な手順を、図1を参照して説明する。
先ず、処理容器14に有機溶媒15を装入し、必要に応じて真空引き装置19を用いて密封容器13内を真空引きする。このような真空引きにより、密封容器13内に保持されている有機溶媒15から、この有機溶媒に溶解している気体(大気等の溶存気体)を排出できる。その結果、液相レーザーアブレーション時に、有機溶媒15中の溶存気体に由来する気泡の発生が十分に抑制される。真空引き後の密封容器13内の圧力は特に制限されないが、10−1〜10−4Torrとすることが好ましく、10−2〜10−3Torrとすることがより好ましい。真空引き後の密封容器13内の圧力が上記下限未満では、有機溶媒が蒸発して、特に長時間処理を行う場合には、有機溶媒の種類によっては有機溶媒がなくなってしまう傾向にあり、他方、上記上限を超えると、十分に真空引きすることができず、有機溶媒中の溶存気体を十分に除去することができなくなる傾向にある。
真空引き後の密封容器13内には不活性ガスまたは窒素ガスを導入して、密封容器13内を不活性ガスまたは窒素ガスの雰囲気にすることが好ましい。真空状態のままで有機溶媒15にレーザー光Lを照射すると有機溶媒15が沸騰し易いため、気泡が生じ易く、ターゲット16への安定したレーザー照射が困難となる傾向にある。そのため、本発明においては密封容器13内に不活性ガスまたは窒素ガスを導入して有機溶媒15の沸騰を十分に防止することが好ましい。これにより、気泡の発生を防止して十分に安定した液相レーザーアブレーションを行うことが可能となる。このような不活性ガスとしては、特に制限されず、アルゴンガス、ヘリウムガス等が挙げられる。
また、このような不活性ガスまたは窒素ガスの雰囲気(液相レーザーアブレーション時を含む)においては、圧力を、有機溶媒15の室温(20℃)における蒸気圧の0.01〜10倍(より好ましくは0.01〜2倍)の範囲内に制御することが好ましい。前記圧力が上記下限未満では、圧力が低すぎて、液相レーザーアブレーションを行う際に有機溶媒15が沸騰し易くなる傾向にあり、他方、上記上限を超えると、有機溶媒15中に不活性ガスまたは窒素ガスが多く溶け込み、このガスが気泡として発生しやすくなる傾向にある。
次に、有機溶媒15中に保持したターゲット16に対してレーザー光Lを照射して液相中(有機溶媒15中)でレーザーアブレーションを行う。すなわち、先ず、レーザー発振器10からレーザー光Lを出射させ、そのレーザー光Lを光路上に配置された反射板11により反射させて光路上に配置された窓13Aを介して密封容器13内に導入する。次に、密封容器13内に導入されたレーザー光Lを、集光レンズ12を通過させ、窓14Aを介して処理容器14内に入射させる。その後、処理容器14内に入射させた前記レーザー光Lを、処理容器14内の有機溶媒15中を通過させた後、有機溶媒15中に保持されたターゲット16に照射させる。ターゲット16にレーザー光Lが照射されると、ターゲット16上にはプラズマが発生し、有機溶媒15中にターゲット16の材料(金属および/または金属化合物)を含むナノメートルサイズ(好ましくは数nm〜数十nm)の微粒子が形成され、分散される。
このようなレーザー光Lの照射に際しては、ターゲット16の同じ位置にレーザー光Lが繰り返し照射されてターゲット16に穴が開くことがないように、ターゲット駆動装置18を用いてターゲット16を駆動させながらレーザー照射することが好ましい。本実施形態においては、ターゲット駆動装置18としてパルスモータを用いて、ターゲットを回転させながらレーザー光Lを照射することが好ましい。なお、このようなターゲットの回転数等は、ターゲットの材質やレーザー光Lの照射強度等によって適宜変更することができる。また、レーザーアブレーション時の温度条件は特に制限されないが、室温(25℃)程度で行うことが好ましい。
以上、本発明にかかる液相レーザーアブレーションの好適な実施態様について説明したが、本発明にかかる液相レーザーアブレーションは上記実施態様に限定されるものではない。
例えば、密封容器13と処理容器14とを必ずしも組み合わせて使用する必要はなく、これらの代わりに、真空引き装置およびガス導入装置と接続できる密封構造の処理容器を使用してもよい。なお、本発明においては、得られた微粒子膜の回収のしやすさや、容器に付着した汚れに起因する不純物の混入を十分に防止するという観点から、密封容器13と処理容器14とを組み合わせて使用することが好ましい。
また、図1に示す液相レーザーアブレーション装置においては、レーザー光Lがターゲット16に対して略水平方向から照射されるようにレーザー発振器10等が配置されているが、本発明においては、レーザー光の照射方向は特に制限されず、垂直方向からレーザー光を照射してもよい。特に、真空引きと不活性ガスまたは窒素ガスの導入とを実施した場合には、レーザー照射時に有機溶媒中に気泡が発生することを十分に抑制できるため、レーザー照射の方向に関係なく、十分に安定した条件でのレーザーアブレーションが可能となる。なお、このようなレーザー光の照射方向としては、気泡が発生した場合に、より十分に安定したレーザーアブレーションを行うことが可能となるという観点から、ターゲットに対して略水平方向からレーザー光Lを照射することが好ましい。
(微粒子膜形成工程)
本発明にかかる微粒子膜形成は、前記液相レーザーアブレーション工程において得られた溶液からこの溶液中の有機溶媒の一部を0.1〜10Torrの減圧下で蒸発させて前記溶液の表面に微粒子膜を形成させるものである。
本発明にかかる微粒子膜形成は、前記液相レーザーアブレーション工程において得られた溶液からこの溶液中の有機溶媒の一部を0.1〜10Torrの減圧下で蒸発させて前記溶液の表面に微粒子膜を形成させるものである。
本発明にかかる微粒子膜形成は、例えば、図1に示す液相レーザーアブレーション装置を用いて、前記液相レーザーアブレーションに継続して好適に実施することができる。以下、図面を参照しながら本発明にかかる微粒子膜形成の好適な実施形態について詳細に説明するが、本発明に使用可能な液相レーザーアブレーション装置は前記図面に限定されるものではない。
先ず、前記液相レーザーアブレーションを施した溶液15から、必要に応じてターゲット16を取り出した後、さらに必要に応じて密封容器13内に不活性ガスまたは窒素ガスを導入して、密封容器13内の圧力を上昇させる。上昇後の圧力は特に限定されないが、10〜100Torrであることが好ましい。密封容器13内に導入するガスは特に限定されないが、前記液相レーザーアブレーション工程において導入されたガスと同じものであることが好ましい。
次に、必要に応じて密封容器13内に不活性ガスまたは窒素ガスを導入しながら、真空装置19を用いて密封容器13内を減圧し、密封容器13内の圧力を0.1〜10Torrとなるように制御する。これにより、溶液15中の有機溶媒の一部が蒸発し、液表面に膜が形成される。密封容器13内の圧力が上記下限未満になると前記溶液15中に気泡が発生し、この気泡が溶液15中を移動することにより溶液15中で対流が生じるため、微粒子が分散した状態となり、溶液15の液表面に膜が形成されにくくなる。他方、上記上限を超える場合にも溶液15中で対流が生じるため、微粒子が分散した状態となり、溶液15の液表面に膜が形成されにくくなる。なお、このような観点から密封容器13内の圧力は0.3〜5Torrとなるように制御することが好ましく、0.5〜2Torrとなるように制御することがより好ましい。
本発明にかかる微粒子膜形成工程おいては、前記溶液15の温度を0〜40℃に保持することが好ましく、10〜30℃に保持することがより好ましい。溶液15の温度が上記下限未満になると有機溶媒の蒸発が急激に遅くなり膜形成にかかる時間が長くなる傾向にあり、他方、上記上限を超えると溶液15が沸騰し易くなり、溶液15の液表面に膜が形成されにくくなる傾向にある。
また、本発明にかかる微粒子膜形成工程おいては、溶液15を攪拌せず、静置した状態で上記減圧処理を施すことが好ましい。前記溶液を攪拌すると微粒子が分散した状態で溶液15が濃縮されるため、溶液15の液表面に膜が形成されにくくなる傾向にある。
このような微粒子膜形成工程おいて形成される膜は減圧処理時間の経過とともに成長し、面積が大きくなる。したがって、面積が比較的大きな膜(少なくとも1辺が1cm以上)を得るためには減圧処理時間は1時間以上であることが好ましく、3時間以上であることがより好ましい。なお、減圧処理時間の上限は特に制限されないが生産性の観点から3時間であることが好ましい。
以上、本発明にかかる微粒子膜形成の好適な実施態様について説明したが、本発明にかかる微粒子膜形成は上記実施態様に限定されるものではない。
例えば、液相レーザーアブレーションを施した溶液を液相レーザーアブレーション装置から取り出し、別の密封容器に移送して減圧処理を施してもよい。なお、本発明においては、液相レーザーアブレーション後の溶液が大気と接触して大気中の不純物が混入することを防止するという観点から、液相レーザーアブレーションを施した溶液を液相レーザーアブレーション装置から取り出さず、引き続き、減圧処理を施して液表面に微粒子膜を形成することが好ましく、特に、不活性ガスまたは窒素ガスの雰囲気下で液相レーザーアブレーションと微粒子膜形成とを継続して実施することが好ましい。
本発明の製造方法により得られた膜は、ターゲットを構成する前記金属および/また前記金属化合物を含む微粒子が凝集して形成したものであり、基板等を用いて掬い上げることにより容易に回収することができる。前記微粒子膜に含まれる金属化合物はターゲットを構成していた金属化合物であってもよいし、ターゲットを構成していた金属と雰囲気中の酸素、窒素、炭素等とが反応して生成したものであってもよい。また、本発明の製造方法によると、粒径が好ましくは100nm以下(より好ましくは1〜80nm)の微粒子からなる膜を製造することが可能であり、また、膜厚が好ましくは100nm以下の薄膜を製造することも可能である。さらに、結晶または非結晶のいずれの微粒子からなる膜も製造することが可能である。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
先ず、図1に示す液相レーザーアブレーション装置を用いて、液相中でレーザーアブレーションを行い、微粒子を形成させた。なお、レーザー発振器10としては、Nd−YAGレーザー装置を用い、集光レンズ12としては、焦点距離60mmのレンズを用いた。また、密封容器13としては、株式会社トヨタマックス製の容積12000ccの容器を用い、前記容器の側面にレーザー入射窓13A(直径50mm、厚さ5mmの石英板)を接着した。更に、処理容器14としては、ポリプロピレンで製造した容積1000ccの容器を用い、前記容器の開放された端面にレーザー入射窓14A(直径50mm、厚さ5mmの石英板)を接着した。また、ターゲット駆動装置18としてはパルスモータを用い、ターゲット16としては、Ti、NiおよびAlを含む化合物からなるもの(厚さ3mm、直径40mm)を用いた。このような液相レーザーアブレーション装置においては、処理容器14の側面に取り付けたパルスモータの軸を接続器(ターゲット支持体17)によって伸ばしてターゲット16とパルスモータとを接続し、ターゲット16を処理容器14内で回転させることを可能にした。また、ターゲット16は、その一部が有機溶媒15内に浸漬されるようにして保持した。レーザー照射時においては、前記パルスモータにより、回転速度を1回転/分としてターゲット16を回転させた。また、不活性ガスとしては、アルゴンガスを用い、有機溶媒15としてはイソプロパノール(20℃での蒸気圧30.93Torr、含水率0.1vol%以下)を用いた。
先ず、図1に示す液相レーザーアブレーション装置を用いて、液相中でレーザーアブレーションを行い、微粒子を形成させた。なお、レーザー発振器10としては、Nd−YAGレーザー装置を用い、集光レンズ12としては、焦点距離60mmのレンズを用いた。また、密封容器13としては、株式会社トヨタマックス製の容積12000ccの容器を用い、前記容器の側面にレーザー入射窓13A(直径50mm、厚さ5mmの石英板)を接着した。更に、処理容器14としては、ポリプロピレンで製造した容積1000ccの容器を用い、前記容器の開放された端面にレーザー入射窓14A(直径50mm、厚さ5mmの石英板)を接着した。また、ターゲット駆動装置18としてはパルスモータを用い、ターゲット16としては、Ti、NiおよびAlを含む化合物からなるもの(厚さ3mm、直径40mm)を用いた。このような液相レーザーアブレーション装置においては、処理容器14の側面に取り付けたパルスモータの軸を接続器(ターゲット支持体17)によって伸ばしてターゲット16とパルスモータとを接続し、ターゲット16を処理容器14内で回転させることを可能にした。また、ターゲット16は、その一部が有機溶媒15内に浸漬されるようにして保持した。レーザー照射時においては、前記パルスモータにより、回転速度を1回転/分としてターゲット16を回転させた。また、不活性ガスとしては、アルゴンガスを用い、有機溶媒15としてはイソプロパノール(20℃での蒸気圧30.93Torr、含水率0.1vol%以下)を用いた。
レーザーアブレーションに際しては、処理容器14に350ccのイソプロパノールを装入した後、先ず、密封容器13内を真空装置19(真空ポンプ)により、圧力が10−2Torrになるまで真空引きしてイソプロパノールに溶解していた気体を除去し、次いで前記密封容器13内にアルゴンガスを導入し、密封容器13内の圧力を約1Torrに制御した。そして、このようなアルゴンガス雰囲気下において、前記Nd−YAGレーザー装置からレーザー光Lを出射し、焦点距離60mmのレンズ(集光レンズ12)を用いて、前記Nd−YAGレーザー装置から発せられたレーザー光に対して2倍の高調波(エネルギー400mJ/パルス、波長532nm、パルス幅7ns、繰返し10Hz)を有するレーザー光Lを、ターゲット16に対して側面方向(略水平方向)から集光照射した。なお、このようなレーザー光の照射に際しては、集光レンズ12により、有機溶媒15内のターゲット16上でのレーザー光Lの集光サイズが、直径4mmとなるようにした。また、このようなレーザー光Lの照射は120分間行った。このような液相レーザーアブレーションにおいては、レーザー照射部に安定してプラズマが発生していることが確認された。また、レーザー照射後の溶液15(イソプロパノール溶媒)は褐色に着色していた。
次に、前記密封容器13内にアルゴンガスを導入し、密封容器13内の圧力を100Torrにした後、前記溶液15の温度を20℃に保持し、アルゴンガスを導入しながら密封容器13内を真空装置19により減圧し、密封容器13内の圧力が0.8〜1.0Torrとなるように制御し、イソプロパノールの一部を蒸発させた。減圧開始から約30分後に溶液15の液表面に膜が形成し始め、減圧開始後3時間で15mm×15mmの大きさの膜が形成された。
この膜を基板を用いて掬い上げて回収し、透過型電子顕微鏡で観察したところ、この膜は粒径30〜80nmの微粒子と粒径5nm以下の微粒子とから形成されていることが確認された。また、平均膜厚は約60nmであった。組成分析の結果、この膜の組成はターゲット材料とほぼ同じ組成であることが確認された。
(実施例2)
有機溶媒15としてケロシン(20℃での蒸気圧0.5〜1Torr、含水率0.0006vol%)を用い、ターゲット16として、Fe、NdおよびBを含む化合物からなるもの(厚さ3mm、直径40mm)を用いた以外は実施例1と同様にして液相レーザーアブレーションを実施した。その後、密封容器13内の圧力を0.6〜1.0Torrとなるように制御した以外は実施例1と同様にして密封容器13内を減圧にし、ケロシンの一部を蒸発させた。減圧開始後5時間で溶液15の液表面に15mm×3mmの膜が形成された。
有機溶媒15としてケロシン(20℃での蒸気圧0.5〜1Torr、含水率0.0006vol%)を用い、ターゲット16として、Fe、NdおよびBを含む化合物からなるもの(厚さ3mm、直径40mm)を用いた以外は実施例1と同様にして液相レーザーアブレーションを実施した。その後、密封容器13内の圧力を0.6〜1.0Torrとなるように制御した以外は実施例1と同様にして密封容器13内を減圧にし、ケロシンの一部を蒸発させた。減圧開始後5時間で溶液15の液表面に15mm×3mmの膜が形成された。
この膜を透過型電子顕微鏡で観察したところ、この膜は粒径10〜80nmの微粒子から形成されていることが確認された。また、平均膜厚は約100nmであった。組成分析の結果、この膜の組成はターゲット材料とほぼ同じ組成であることが確認された。
(比較例1)
イソプロパノールの代わりに水を溶媒として用い、ターゲット16としてPtからなるもの(厚さ3mm、直径40mm)を用いた以外は実施例1と同様にして液相レーザーアブレーションを実施した。その後、密封容器13内の圧力を0.6〜1.0Torrとなるように制御した以外は実施例1と同様にして密封容器13内を減圧にしたが、水の一部が蒸発して水溶液は濃縮されたものの、減圧開始から4時間が経過しても水の表面に膜は形成されなかった。濃縮された液を透過型電子顕微鏡で観察したところ、この濃縮液には粒径が数十nmの微粒子と粒径が数nmの微粒子とが含まれていることが確認された。
イソプロパノールの代わりに水を溶媒として用い、ターゲット16としてPtからなるもの(厚さ3mm、直径40mm)を用いた以外は実施例1と同様にして液相レーザーアブレーションを実施した。その後、密封容器13内の圧力を0.6〜1.0Torrとなるように制御した以外は実施例1と同様にして密封容器13内を減圧にしたが、水の一部が蒸発して水溶液は濃縮されたものの、減圧開始から4時間が経過しても水の表面に膜は形成されなかった。濃縮された液を透過型電子顕微鏡で観察したところ、この濃縮液には粒径が数十nmの微粒子と粒径が数nmの微粒子とが含まれていることが確認された。
(比較例2)
イソプロパノールの代わりに水を溶媒として用いた以外は実施例1と同様にして液相レーザーアブレーションを実施し、次いで実施例1と同様にして密封容器13内を減圧にしたが、水の一部が蒸発して水溶液は濃縮されたものの、減圧開始から2時間が経過しても水溶液の表面に膜は形成されなかった。
イソプロパノールの代わりに水を溶媒として用いた以外は実施例1と同様にして液相レーザーアブレーションを実施し、次いで実施例1と同様にして密封容器13内を減圧にしたが、水の一部が蒸発して水溶液は濃縮されたものの、減圧開始から2時間が経過しても水溶液の表面に膜は形成されなかった。
(比較例3)
実施例1と同様にして液相レーザーアブレーションを実施した後、密封容器13内の圧力を0.1Torr未満となるように制御した以外は実施例1と同様にして密封容器13内を減圧にしたところ、溶液15中に気泡が発生し、この気泡が溶液15中を移動して溶液15中で対流が生じ、微粒子が分散した状態で溶液15が濃縮されたため、溶液15の液表面には膜が形成されず、減圧開始から15時間後にはイソプロパノールが除去されて塊状の固形物が得られた。
実施例1と同様にして液相レーザーアブレーションを実施した後、密封容器13内の圧力を0.1Torr未満となるように制御した以外は実施例1と同様にして密封容器13内を減圧にしたところ、溶液15中に気泡が発生し、この気泡が溶液15中を移動して溶液15中で対流が生じ、微粒子が分散した状態で溶液15が濃縮されたため、溶液15の液表面には膜が形成されず、減圧開始から15時間後にはイソプロパノールが除去されて塊状の固形物が得られた。
(比較例4)
実施例1と同様にして液相レーザーアブレーションを実施した後、処理容器14を80℃に加熱しながら密封容器13内の圧力を10Torr以下にならないように制御した以外は実施例1と同様にして密封容器13内を減圧にしたところ、溶液15中で対流が生じて微粒子が分散した状態で溶液15が濃縮されたため、溶液15の液表面には膜が形成されず、減圧開始から20時間後にはイソプロパノールが除去されて塊状の固形物が得られた。
実施例1と同様にして液相レーザーアブレーションを実施した後、処理容器14を80℃に加熱しながら密封容器13内の圧力を10Torr以下にならないように制御した以外は実施例1と同様にして密封容器13内を減圧にしたところ、溶液15中で対流が生じて微粒子が分散した状態で溶液15が濃縮されたため、溶液15の液表面には膜が形成されず、減圧開始から20時間後にはイソプロパノールが除去されて塊状の固形物が得られた。
以上の結果から明らかなように、本発明の製造方法(実施例1〜2)によると、粒径が100nm以下の微粒子を含み且つ面積が比較的大きな膜を液表面に形成することが可能であった。一方、溶媒として有機溶媒の代わりに水を使用した場合(比較例1〜2)においては、水溶液は濃縮されたが、液表面に膜を形成させることはできなかった。また、液相レーザーアブレーション後に密封容器13内の圧力を0.1Torr未満に減圧した場合(比較例3)および加熱しながら10Torr以下にならないように減圧した場合(比較例4)においては、溶液が濃縮されて塊状の固形物が得られたが、液表面に膜を形成させることは困難であった。
以上説明したように、本発明によれば、粒径が好ましくは100nm以下(より好ましくは1〜80nm)の微粒子を含み且つ面積が比較的大きな膜を液表面に形成することが可能となる。
したがって、本発明のレーザーアブレーション微粒子膜の製造方法は、高耐久燃料電池の水素吸蔵材料、高性能モーター(高性能磁石)の磁性材料、小型発電機の熱電材料等の製造方法として有用である。
10…レーザー発振器、11…反射板、12…集光レンズ、13…密封容器、13A…窓、14…処理容器、14A…窓、15…有機溶媒または液相レーザーアブレーション後の溶液、16…ターゲット、17…ターゲット支持体、18…ターゲット駆動装置、19…真空引き装置、20…ガス導入装置、L…レーザー光。
Claims (4)
- 有機溶媒中に保持された金属および/または金属化合物からなるターゲットに対してレーザー光を照射して液相レーザーアブレーションを行う工程と、
前記液相レーザーアブレーションを施した溶液から前記有機溶媒の一部を0.1〜10Torrの減圧下で蒸発させて前記溶液の表面に前記金属および/または前記金属化合物を含む微粒子の膜を形成させる工程と、
を含むことを特徴とするレーザーアブレーション微粒子膜の製造方法。 - 前記液相レーザーアブレーション工程において、前記有機溶媒が予め溶存気体を除去したものであり、且つ不活性ガスまたは窒素ガスの雰囲気下で前記ターゲットに対してレーザー光を照射することを特徴とする請求項1に記載のレーザーアブレーション微粒子膜の製造方法。
- 前記微粒子膜形成工程において、前記液相レーザーアブレーションを施した溶液を0〜40℃の温度に保持して前記有機溶媒の一部を蒸発させることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザーアブレーション微粒子膜の製造方法。
- 前記微粒子膜形成工程において、不活性ガスまたは窒素ガスの雰囲気下で前記有機溶媒の一部を蒸発させることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のレーザーアブレーション微粒子膜の製造方法。
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CN107884918A (zh) * | 2017-11-13 | 2018-04-06 | 中国科学院合肥物质科学研究院 | 一种强磁场下高能紫外激光导入装置 |
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- 2008-01-17 JP JP2008007869A patent/JP2009165978A/ja active Pending
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