JP5589168B2 - 金ナノ粒子およびその分散液、金ナノ粒子の製造方法、ナノ粒子製造システム - Google Patents

金ナノ粒子およびその分散液、金ナノ粒子の製造方法、ナノ粒子製造システム Download PDF

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Description

本発明は、金ナノ粒子およびその分散液、金ナノ粒子の製造方法、並びにナノ粒子製造システムに関する。
金ナノ粒子はそのサイズがナノメートルオーダーになると表面プラズモン共鳴による光吸収、いわゆる表面プラズマ吸収が可視光から近赤外線の波長領域に観測される。特にこの吸収波長は金ナノ粒子の形態、例えば球状であればその直径、楕円形あるいはロッド状であればその長軸と短軸の比(アスペクト比)によって、可視から近赤外領域にかけて特異的な表面プラズマ吸収を持つこともよく知られている。また、これらの吸収波長は金ナノ粒子表面に吸着した分子によっても影響を受けることから、タンパク質などの生体分子を検出するバイオセンシング材料としても利用されている。
上記のようなバイオセンシングのために利用される金ナノ粒子の中でもプラズマ吸収波長のシフトや吸光度の変化によってセンシングを行なう場合、利用される金ナノ粒子のサイズ分布がある程度狭い必要がある。これまでに、粒径分布の幅の狭い金のナノ粒子が分散した溶液は主として化学的な手法によって合成されてきた。たとえば、ヨウ化金酸イオンを含む水溶液に水酸化アルカリを加え、ヨウ化金を分解し、金微粒子を製造する際に、反応溶液中にアニオン系界面活性剤を添加することにより単分散した金微粒子を得ることを特徴とする金微粒子の製造方法が知られている(特許文献1)。また、同様な手法で、カチオン系界面活性剤(特許文献2)や両性界面活性剤(特許文献3)あるいはノニオン系界面活性剤(特許文献4)を用いる方法もある。また、130℃以上の高温に於いて、金属金と塩化金酸水溶液を接触反応させて、得られた塩化第一金酸水溶液を100℃以下に冷却することによって単分散した金微粒子を得ることを特徴とする金微粒子の製造方法(特許文献5)や、同様にして得られた塩化第一金酸水溶液中にデキストリンを添加し、この水溶液を100℃以下に冷却後10℃〜30℃に保持することによって単分散した金微粒子を得ることを特徴とする金微粒子の製造方法(特許文献6)等もある。
しかし、このような化学的手法では金のイオンを溶液中へ原料として供給する必要があるために、電離し易い金属塩を使わなければならず、常に溶液中に対イオンが存在し、さらに反応のために還元剤や界面活性剤も必要であり、これらの化学種がコロイド溶液中の不純物となることもある。従って化学法では純粋な金ナノ粒子のコロイド溶液を製造することは難しく、反応後に透析など多数の分離工程が必要になる。
一方、化学的な合成法以外には液体中に設置した金板あるいは液体中に分散させた金粒子に強度の強いパルスレーザー光を照射して金ナノ粒子分散液を製造する、いわゆる液相レーザーアブレーション法も知られている(非特許文献1、2)。この方法の場合、液中への金ナノ粒子の原料供給はアブレーションプラズマを介してなされ、極めて純粋な金ナノ粒子分散液を製造することが出来る。しかしながら、液相レーザーアブレーション法で製造した金ナノ粒子の粒径分布の幅は比較的広く、化学法と同様に溶液中に界面活性剤を添加して粒径分布の幅を改善することは出来る(非特許論文3)もののこれが不純物となり純粋な金ナノ粒子分散液を製造することは難しいと思われてきた。
これに対して、フェムト秒の極短パルスレーザー装置を使用(非特許文献4)することで粒径分布の幅を改善することが出来ることが最近明らかとなった。しかし、フェムト秒レーザー装置は極めて高価なレーザーで、アブレーションを行うためには数十J/cmと十分なレーザー強度が必要である。このように高いエネルギーのフェムト秒パルス光を発生するためには、極めて構造が複雑な再生増幅器も必要である等の問題点があった。
特開昭64−211号公報 特開昭64−208号公報 特開昭64−209号公報 特開昭64−210号公報 特開平2−118004号公報 特開平6−93315号公報 アントン・ホジティク、アルニム・ヘングレイン(Anton Fojtik, Arnim Henglein)著、「レーザー・アブレーション・オブ・フィルムス・アンド・サスペンセド・パーティクルス・イン・ア・ソルベント:フォーメーション・オブ・クラスター・アンド・コロイド・ソリューソン(Laser Ablation of Films and Suspensed Particles in a Solvent: Formation of Cluster and Colloid Solutions)」、A. Ber. Bunsen-Ges. Phys. Chem., 97(2) 252-254 (1993). ジョン・ネッデルセン、ジョージ・チュマノフ、テレーゼ・エム・コットン(John Neddersen, George Chumanov, Therese M. Cotton)著、「レーザー・アブレーション・オブ・マテリアル:ア・ニュー・メソッド・フォア・プレパリング・SERS・アクティブ・コロイズ(Laser Ablation of Metals: A New Method for Preparing SERS Active Collois)」、Appl. Spectrosc., 47(12) 1959-1964 (1993). フミタケ・マフネ、ジュンヤ・コウノ、ヨシヒロ・タケダ、タモツ・コンドウ、ヒサヒロ・サワベ(Fumitake Mafune, Jun-ya Kohno, Yoshihiro Takeda, Tamotsu Kondow, Hisahiro Sawabe)著、「フォーメーション・オブ・ゴールド・ナノパーティクルス・バイ・レーザー・アブレーション・イン・アクエアス・ソリューション・オブ・サーファクタント(Formation of Gold Nanoparticles by Laser Ablation in Aqueous Solution of Surfactant)」、J. Phys. Chem B, 105(22) 5114-5120 (2001). エー・ブイ・カバシン、エム・メウニー(A.V. Kabashin, M. Meunier)著、「シンセシス・オブ・コロイダル・ナノパーティクルス・デュアリング・フェトセカンド・レーザー・アブレーション・オブ・ゴールズ・イン・ウォーター(Synthesis of Colloidal Nanoparticles during Femtosecond Laser Ablation of Golds in Water)」、J. Appl. Phys. 94(12) 7941-7943 (2003).
本発明の目的は、従来技術の有する問題点を解消し、大型の装置や複雑な工程を必要としなくでも製造することができる、純度が高く粒径分布の幅の狭い金ナノ粒子およびそれらが対イオンなどの存在しない溶液中に分散した金ナノ粒子の分散液、ならびにその製造方法を提供することにある。
本発明の目的を達成するために鋭意研究を進めたところ、脱イオン水あるいはアルコールなどの有機溶媒中に設置した金板に、レーザービームを高速スキャンできるビームスキャナを介してパルスレーザー光を照射する際に、レーザースポットが金板上で重ならないようにレーザービームをスキャン(走査)して照射することによって純度が高く粒径分布の幅が狭い金ナノ粒子およびそれらが対イオンなどの存在しない溶液中に分散した溶液を製造し得ることを見いだした。
すなわち、本発明は下記の手段を有する。
〔1〕液体中に設置した金板に、パルスレーザーをレーザースポットが前記金属板上で重ならないように下記1式、A、及びBの条件でスキャンして照射し、個数基準粒径分布において全体の99%以上が1nm以上80nm以下にある金ナノ粒子を前記液体中に分散させる金ナノ粒子の製造方法であって、
前記液体が還元剤や界面活性剤を含まないことを特徴とする金ナノ粒子の製造方法。
k>df (1式)
[d:レーザースポットの直径(mm)、f:レーザーの繰り返し周波数(Hz)、k:スキャンスピード(mm/sec)]
[A:前記パルスレーザーが繰り返し周波100kHz〜4MHz、パルス幅10ps〜100psであり、1パルスあたりの出力エネルギーが1μJ/pulse以上である]
[B:前記レーザースポットの直径が1〜30μmであり、前記パルスレーザーのスキャンスピードが90m/sec以上である]
〔2〕前記液体が水又は有機溶媒を含有することを特徴とする〔1〕記載の金ナノ粒子の製造方法。
〔3〕前記液体が水又はアルコールを含有することを特徴とする〔1〕記載の金ナノ粒子の製造方法。
〔4〕レーザーを照射するレンズの焦点距離が50cm〜3cmであることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の金ナノ粒子の製造方法。
〔5〕前記金ナノ粒子の標準偏差が7.0〜15nmである〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の金ナノ粒子の製造方法。
〔6〕前記金ナノ粒子は、個数基準粒径分布において全体の99%以上が1nm以上40nm以下である〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の金ナノ粒子の製造方法。
〔7〕〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の方法により製造された、個数基準粒径分布において全体の99%以上が1nm以上80nm以下にある金ナノ粒子を水又は有機溶媒を含む媒体中に含有する金ナノ粒子分散液であって、
前記媒体が還元剤や界面活性剤を含まないことを特徴とする金ナノ粒子分散液。
〔8〕個数基準粒径分布において全体の99%以上が1nm以上40nm以下にある〔7〕に記載の金ナノ粒子分散液
〔9〕前記有機溶媒がアルコールまたはヘキサンである〔7〕または〔8〕に記載の金ナノ粒子分散液。
〔10〕前記媒体が脱イオン水、メタノール、またはエタノールである7〕または〔8〕に記載の金ナノ粒子分散液。
〔11〕パルスレーザーを発振するレーザー手段と、該パルスレーザーのレーザースポットをターゲットに対してスキャンする光学スキャナとを備えてなり、液体中に設置したターゲットに、パルスレーザーをレーザースポットが前記ターゲット上で重ならないようにスキャンして照射し、ナノ粒子を前記液体中に分散させることを特徴とするナノ粒子製造システムであって、
還元剤や界面活性剤を含まない液体中に設置した前記ターゲットとしての金板に、下記1式、A、及びBの条件でスキャンして照射し、個数基準粒径分布において全体の99%以上が1nm以上80nm以下にある金ナノ粒子を前記液体中に分散させることを特徴とするナノ粒子製造システム。
k>df (1式)
[d:レーザースポットの直径(mm)、f:レーザーの繰り返し周波数(Hz)、k:スキャンスピード(mm/sec)]
[A:前記パルスレーザーが繰り返し周波100kHz〜4MHz、パルス幅10ps〜100psであり、1パルスあたりの出力エネルギーが1μJ/pulse以上である]
[B:前記レーザースポットの直径が1〜30μmであり、前記パルスレーザーのスキャンスピードが90m/sec以上である]
本発明により、小型のレーザー装置を用いた簡単な工程により、純粋で粒径分布が1nm以上40nm以下といった幅狭い範囲にある金ナノ粒子およびその分散液を製造することができる。また、本発明の金ナノ粒子は純度が高く粒径分布の幅が狭いものとすることができる。また、本発明の金ナノ粒子分散液は不純物を含まない金コロイド溶液とすることができる。
本発明では、液体中に設置した金板に、パルスレーザーをレーザースポットが重ならないように照射して、金ナノ粒子を前記液体中に分散させて金ナノ粒子を製造する。
従来、パルスレーザーをターゲットに集光照射してアブレーションを行う場合、ターゲット上のビームスポットの位置が常に同一位置に存在した場合、アブレーションによって形成されるビームの照射痕が次第に深くなる。この場合集光レンズからスポットまでの距離が変化することによってレーザーのスポットサイズが変化し、レーザースポット下でのレーザー強度が時間と共に変化する。あるいはスポット位置がレーザー照射痕によって形成された穴の深い位置に移動し、その結果発生するプラズマプルームの形状が変化することもある。このような現象は得られるナノ粒子の粒径の均一性に影響をおよぼす。このような影響を避けるために、これまではターゲットを回転させて照射痕が深くなることをなるだけ避けてレーザーの照射条件があまり変化しない工夫がなされてきた。しかしながらこの場合も、レーザーの照射痕が重なることを避けることは難しかった。更に近年では数KHzから数MHzの高繰り返しレーザーも利用されはじめ、アブレーションの際のレーザー痕の重なりを避けることは極めて難しくなってきた。
これに対して本発明では、数MHzの高繰り返しレーザーにおいても高速光学スキャナを用いて、レーザーをスキャン(走査)して、脱イオン水あるいはアルコールなどの有機溶媒などの液体中に設置した金板にレーザービームを照射することでアブレーションの際のレーザーの照射痕の重なりを避けることができた。
レーザービームが重ならないようにするためには、照射レーザースポットのサイズとレーザーパルスの繰り返し周波数を適切に選択することが必要となる。ターゲット(金板)上でのレーザースポットの直径をd(mm)、レーザーの繰り返し周波数をf(Hz)、スキャンスピードをk(mm/sec)とした場合、レーザースポットが重ならないためには
k>df (1式)
で有る必要がある。
アブレーションにしばしば使用されるレーザーとしてQ−スイッチNd:YAGレーザーがありこの場合1mm前後のスポットサイズで、繰り返し周波数は10Hz程度である。この場合必要となるスキャンスピードは10mm/sec以上となる。
一方、数KHzから数MHzの高繰り返しレーザーの場合、アブレーションに利用されるスポットサイズは数百〜数十μmであるが、より高速のスキャンスピードが要求される。
表1には典型的なレーザーのスポットサイズと繰り返し周波数および、スポットが重ならないために要求される最低スキャンスピードを示した。
なお、上記のスキャンスピードは、ターゲット上のレーザースポットの中心位置の移動速度と同義となる。
図1に本発明のナノ粒子製造システムの1例の概略図を示した。本システムでは、パルスレーザーを発振するレーザー手段1から光学スキャナ2、集光レンズ5を介して、液体7を満たしたガラスセル6中に設置したターゲット8(典型的には金板)にレーザー光4を照射する。その際、レーザーのターゲット上でのスポットが重ならないようにスキャンスピードならびに繰り返し周波数を(1式)が成り立つように制御用コンピュータ3によって調節する。また、ターゲット上のスポットが重ならないようにレーザースポットのスキャンの軌跡も制御調節する。
ターゲットが設置される液体としては、水、またはアルコールやヘキサンなどの有機溶媒を使用することができ、その液体の種類はとくに制限されない。特に照射するレーザー光の波長に対して強い光吸収を有していない液体(例えば、脱イオン水やメタノール、エタノールなどのアルコール)が好ましい。
金ナノ粒子を製造する場合レーザーを照射するターゲットは公知の方法で調製された金板であれば良く、その純度は特に問わない。
使用可能なレーザー手段はパルス光を発生できるレーザー手段であれば良く、10〜100psのパルス幅を持つパルスレーザーを発振するものを用いる
レーザー光の波長は、溶液として脱イオン水を使用した場合には特に限定されないが、200〜10600nmが好ましい。有機溶媒を用いた場合には、有機溶媒に対して強い吸収が無い波長が好ましく、例えば、酢酸エチルでは335〜1064nmがさらに好ましい。
パルスレーザーの繰り返し周波数(発振周波数)は特に限定されないが、100kHz〜4MHzであり、さらに好ましくは1MHz〜4MHz、より好ましくは1〜2MHzである。繰り返し周波数が低すぎるとナノ粒子の生成効率が低下することがあり、逆に繰り返し周波数が高すぎるとターゲット上のスポットの重なりを避けることが難しくなることがある。
好ましくはレーザー光を、図1に示されるように、集光レンズを介して照射するが、レーザー光の強度が十分に強い場合は集光レンズを除外することも可能である。使用する集光レンズの焦点距離は好ましくは50cmから3cmであり、さらに好ましくは10cmから5cmである。
レーザー光の照射強度はターゲット(典型的には金板)がレーザー光照射をうけてアブレーション現象が発現するに十分に足りるエネルギー密度があれば良く、100kHzから4MHzの繰り返し周波数でピコ秒(典型的には10〜100ps)のパルス幅を持つパルスレーザーの場合、1パルスあたりの出力エネルギー(パルスエネルギー)としては1μJ/pulse以上であり、好ましくは2μJ/pulseから3μJ/pulseである。スポットの直径は30μmから1μmであり、好ましくは30μmから20μmである。レーザーのスキャンスピードは90m/sec以上であり、100〜120m/secが好ましい。レーザーをスキャンするために使用する光学スキャナは上記のスキャンスピードに到達すれば良く、スキャンの方式は特には問わない。
上記条件でのレーザー光照射後、溶液中に金ナノ粒子が分散した溶液(金ナノ粒子分散液)を得ることができる。分散液を滴下乾燥させた後、金ナノ粒子を電子顕微鏡により観察した金ナノ粒子は、個数基準粒径分布において全体の99%以上が、1nm以上80nm以下であり、好ましくは1nm以上60nm以下であり、より好ましくは1nm以上40nm以下である。
また、上記の金ナノ粒子分散液を常法により乾燥させることで、平均粒径が小さく粒径分布の幅の狭い固体の金ナノ粒子を得ることができる。
金ナノ粒子の平均粒径は10〜20nmが好ましく、10〜12nmが更に好ましい。また、金ナノ粒子の粒径分布の標準偏差は7.0nm〜15.0nmが好ましく、7.0nm〜8.0nmがさらに好ましい。
金ナノ粒子はそのサイズがナノメートルオーダーになると表面プラズモン共鳴による光吸収、いわゆる表面プラズマ吸収が可視光から近赤外線の波長領域に観測される。特にこの吸収波長は金ナノ粒子の形態に強く依存しており、粒径分布が狭い金ナノ粒子の場合500から600nmの波長領域の1本の光吸収ピークとして観測される。これらの吸収波長は金ナノ粒子表面に吸着した分子によっても影響を受けることから、タンパク質などの生体分子を検出するバイオセンシング材料としても利用されている。
スポットが重ならない条件で液相レーザーアブレーションにより作製した金ナノ粒子はこのような1本の吸収ピークを有しており、また得られる金ナノ粒子分散液中には、還元剤や界面活性剤などの不純物を全く含まない金コロイド溶液を提供することが出来る。このような純粋コロイド溶液を使用すれば、金ナノ粒子表面に分子末端にSH基をもつチオール化合物を容易に結合させることも出来る。
上記の態様では、ターゲットとして金板を用いた金ナノ粒子およびその分散溶液の典型的な製造方法を述べたが、ターゲットを金以外の金属板、あるいは金属酸化物ペレットにすれば白金、銀、銅、パラジウムなどの金属ナノ粒子、あるいは酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、インジウムスズ酸化物などの酸化物ナノ粒子など各種のナノ粒子およびその分散溶液を同様にして調製することもできる。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
図1に示した構成のシステムを用いて下記のとおり金ナノ粒子を製造した。
純度99.5%、10mm角、厚さ0.5mmの金板8を、ガラスセル6の底に動かないようにエポキシ樹脂で固定し、10mlの脱イオン水7を加える。そこへレーザー装置1であるピコ秒ファイバーレーザー(コアレイズ(Corelase)社製、X−LASE020)からのパルスレーザー光4(中心波長:1.06μm、発振周波数:2〜4MHz、パルス幅:20ps)を高速光学スキャナ2および集光レンズ4を介して照射した。レーザースポット径は13μmとして、液体7中の金板8上に照射痕のラインが重ならないようにスキャンした。レーザーのパルスエネルギーは1.7μJから2.9μJの範囲で、レーザーの照射時間は2分から50分とした。このような操作によって金ナノ粒子が分散した溶液が、液中に還元剤や界面活性剤などの化学物質を添加することなしに、極めて簡単に得られた。
比較例1
レーザースポットが重なるスキャンスピードである2m/secとした以外は、実施例1と同様に、金ナノ粒子を作製した。得られた金ナノ粒子の走査電子顕微鏡写真を図2にまたその粒径分布を図3に示した。図2に示すように球状のかなり大きな金ナノ粒子が数多く観察され、金ナノ粒子の粒径分布は5nmから145nmの範囲にあり、平均粒径29.6nm、標準偏差25.1nmであった。レーザー照射条件としてスポットサイズは固定して、パルスエネルギーを変化させても、あるいはスキャンスピード並びに繰り返し周波数を、レーザーが重なる条件の範囲内で変化させても平均粒径および標準偏差は大きくは変化しなかった。さらに、液体として有機溶媒であるメタノールやエタノールあるいはアセトンや酢酸エチルなどを利用しても平均粒径および標準偏差は大きくは変化しなかった。
実施例2
レーザースポットが重ならないスキャンスピードである100m/secで、パルスエネルギーが2.3μJ/pulseとした以外は、実施例1と同様に、金ナノ粒子を作製した。金ナノ粒子の走査電子顕微鏡写真を図4にまたその粒径分布を図5にそれぞれ示した。図4に示すように、図2と比較して球状の巨大な金ナノ粒子の絶対数が明白に減っていることが分かる。2.3μJ/pulseのパルスエネルギーで作製した金ナノ粒子の粒径分布は5nmから60nmの範囲にあり、平均粒径14.7nm、標準偏差8.4nmであった。
実施例3
レーザースポットが重ならないスキャンスピードである100m/secで、パルスエネルギーが2.9μJ/pulseとした以外は、実施例1と同様に、金ナノ粒子を作製した。金ナノ粒子の走査電子顕微鏡写真を図6にまたその粒径分布を図7にそれぞれ示した。2.9μJ/pulseのパルスエネルギー作製した金ナノ粒子の粒径分布は1nmから70nmの範囲にあり、99%以上の粒子が1nm〜40nmの粒径範囲にあった。さらに平均粒径11.5nm、標準偏差7.7nmであった。
比較例1および実施例2および3に示されるようにレーザースポットが重ならない条件で作製した金ナノ粒子は、スポットが重なる条件で作製したものよりも平均粒径、標準偏差共に小さくなった。さらにこの傾向は脱イオン水以外の有機溶媒でさえ同様の傾向が観察された。
実施例4
スキャンスピード2m/sec、繰り返し周波数3.66MHz、スポットサイズ13μm、パルスエネルギー1.8J/pulseのレーザースポットが重なる条件、およびキャンスピード100m/sec、スポットサイズ13μm、繰り返し周波数2.00MHz、パルスエネルギー2.9J/pulseのスポットが重ならない条件とした以外は実施例1と同様にして金ナノ粒子分散液を得た。得られた金ナノ粒子分散液は、特別な処理をすることなく、そのままの状態で紫外−可視透過スペクトルを測定した。測定された吸収スペクトルを図8に示した。レーザーのスポットが重なる条件で作製した金ナノ粒子の光吸収スペクトル(図8中、実線で示す)は波長530nm付近に鋭い明瞭な吸収ピークと800nm付近に非常にブロードな吸収ピークが観察された。一方、レーザーのスポットが重ならない条件で作製した金ナノ粒子の光吸収スペクトル(図8中、点線で示す)は波長530nm付近に見られる鋭い明瞭な吸収ピークだけが観測された。この鋭い明瞭な吸収ピークは粒径の小さな金ナノ粒子の表面プラズマによる吸収で、800nm付近に見られる非常にブロードな吸収は巨大粒子によるものである。
以上の実施例および比較例から、パルスレーザーのスポットの照射痕が重なるか重ならないかは、得られる金ナノ粒子の平均粒径や粒径分布に非常に大きな影響をおよぼすことが明らかになり、条件によっては平均粒径が15nmを下回り、かつ全体の99%以上の粒子の粒径分布が1から40nmの範囲にある金ナノ粒子が作製できることができた。
本発明によって作成が可能な純粋で粒径分布1から40nmの範囲にある金ナノ粒子およびその分散液はバイオ・医療応用をはじめ、自己組織化(SAM)膜を利用した分子素子の調製にも利用できると考えられ、ナノバイオからナノエレクトロニクスの幅広いナノテクノロジーへの応用が可能である。
本発明の金ナノ粒子およびその分散液の製造システムの1例の概略説明図である。 比較例1(スキャンスピード2m/sec、繰り返し周波数3.66MHz、スポットサイズ13μm、パルスエネルギー1.8J/pulseの条件)で作成した金ナノ粒子の走査電子顕微鏡写真である。 比較例1(スキャンスピード2m/sec、繰り返し周波数3.66MHz、スポットサイズ13μm、パルスエネルギー1.8J/pulseの条件で作成した金ナノ粒子)の粒径分布図である。 実施例2(スキャンスピード100m/sec、スポットサイズ13μm、繰り返し周波数2.00MHz、パルスエネルギー2.3J/pulseの条件)で作成した金ナノ粒子の走査電子顕微鏡写真である。 実施例2(スキャンスピード100m/sec、スポットサイズ13μm、繰り返し周波数2.00MHz、パルスエネルギー2.3J/pulseの条件)で作成した金ナノ粒子の粒径分布図である。 実施例3(スキャンスピード100m/sec、スポットサイズ13μm、繰り返し周波数2.00MHz、パルスエネルギー2.9J/pulseの条件)で作成した金ナノ粒子の走査電子顕微鏡写真である。 実施例3(スキャンスピード100m/sec、スポットサイズ13μm、繰り返し周波数2.00MHz、パルスエネルギー2.9J/pulseの条件)で作成した金ナノ粒子の粒径分布図である。 実施例4(スキャンスピード2m/sec、繰り返し周波数3.66MHz、スポットサイズ13μm、パルスエネルギー1.8J/pulseのレーザースポットが重なる条件およびキャンスピード100m/sec、スポットサイズ13μm、繰り返し周波数2.00MHz、パルスエネルギー2.9J/pulseのスポットが重ならない条件)で作製した金ナノ粒子分散液の光吸収スペクトルである。
符号の説明
1 レーザー装置
2 光学スキャナ
3 制御用コンピュータ
4 レーザー光
5 集光レンズ
6 ガラスセル
7 液体(脱イオン水)
8 ターゲット

Claims (11)

  1. 液体中に設置した金板に、パルスレーザーをレーザースポットが前記金属板上で重ならないように下記1式、A、及びBの条件でスキャンして照射し、個数基準粒径分布において全体の99%以上が1nm以上80nm以下にある金ナノ粒子を前記液体中に分散させる金ナノ粒子の製造方法であって、
    前記液体が還元剤や界面活性剤を含まないことを特徴とする金ナノ粒子の製造方法。
    k>df (1式)
    [d:レーザースポットの直径(mm)、f:レーザーの繰り返し周波数(Hz)、k:スキャンスピード(mm/sec)]
    [A:前記パルスレーザーが繰り返し周波100kHz〜4MHz、パルス幅10ps〜100psであり、1パルスあたりの出力エネルギーが1μJ/pulse以上である]
    [B:前記レーザースポットの直径が1〜30μmであり、前記パルスレーザーのスキャンスピードが90m/sec以上である]
  2. 前記液体が水又は有機溶媒を含有することを特徴とする請求項1記載の金ナノ粒子の製造方法。
  3. 前記液体が水又はアルコールを含有することを特徴とする請求項1記載の金ナノ粒子の製造方法。
  4. レーザーを照射するレンズの焦点距離が50cm〜3cmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の金ナノ粒子の製造方法。
  5. 前記金ナノ粒子の標準偏差が7.0〜15nmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の金ナノ粒子の製造方法。
  6. 前記金ナノ粒子は、個数基準粒径分布において全体の99%以上が1nm以上40nm以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の金ナノ粒子の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法により製造された、個数基準粒径分布において全体の99%以上が1nm以上80nm以下にある金ナノ粒子を水又は有機溶媒を含む媒体中に含有する金ナノ粒子分散液であって、
    前記媒体が還元剤や界面活性剤を含まないことを特徴とする金ナノ粒子分散液。
  8. 個数基準粒径分布において全体の99%以上が1nm以上40nm以下にある請求項7に記載の金ナノ粒子分散液
  9. 前記有機溶媒がアルコールまたはヘキサンである請求項7または8に記載の金ナノ粒子分散液。
  10. 前記媒体が脱イオン水、メタノール、またはエタノールである請求項7または8に記載の金ナノ粒子分散液。
  11. パルスレーザーを発振するレーザー手段と、該パルスレーザーのレーザースポットをターゲットに対してスキャンする光学スキャナとを備えてなり、液体中に設置したターゲットに、パルスレーザーをレーザースポットが前記ターゲット上で重ならないようにスキャンして照射し、ナノ粒子を前記液体中に分散させることを特徴とするナノ粒子製造システムであって、
    還元剤や界面活性剤を含まない液体中に設置した前記ターゲットとしての金板に、下記1式、A、及びBの条件でスキャンして照射し、個数基準粒径分布において全体の99%以上が1nm以上80nm以下にある金ナノ粒子を前記液体中に分散させることを特徴とするナノ粒子製造システム。
    k>df (1式)
    [d:レーザースポットの直径(mm)、f:レーザーの繰り返し周波数(Hz)、k:スキャンスピード(mm/sec)]
    [A:前記パルスレーザーが繰り返し周波100kHz〜4MHz、パルス幅10ps〜100psであり、1パルスあたりの出力エネルギーが1μJ/pulse以上である]
    [B:前記レーザースポットの直径が1〜30μmであり、前記パルスレーザーのスキャンスピードが90m/sec以上である]
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