本発明は、レーザダイオードを実装したレーザポインタ、レーザプリンタ、目標照準器、防犯センサ、レーザダイオード及びフォトダイオードを実装した光通信装置間で光通信処理を実行する光通信システムに適用可能な光学装置、その製造方法及び光通信装置に関するものである。詳しくは、所定の位置に開口部を有し、かつ、焦点調整用のレンズを内包する筒状蓋体を、レンズから所定距離を隔てて設けられた光半導体素子を有する鏡筒に覆い被されるように組み立て、筒状蓋体の内周部に設けられた係合用の凹凸部と、鏡筒の外周部に設けられた係合用の凹凸部とを係合するようにして、部品組み立て時、鏡筒に対する筒状蓋体の位置を自在に移動できるようにすると共に、レンズと光半導体素子との間の離隔距離を自在に調整できるようにしたものである。
近年、レーザビームを応用したレーザポインタや、レーザプリンタ、目標照準器、防犯センサ等が使用され、また、光通信装置間を光ファイバケーブルで接続して光通信処理を行う場合も多くなってきた。レーザポインタや、レーザプリンタ、目標照準器、防犯センサ等の光学装置には、コリメート光源を有する発光ユニットが備えられる。発光ユニットは、レーザダイオード及びコリメートレンズを実装して構成される。光通信装置には、発光ユニットの他に受光ユニットが備えられる。受光ユニットは集光レンズ及びフォトダイオードを実装して構成される。
これらの光学装置においては、製品出荷時、発光ユニットにおけるレーザダイオードに対するコリメートレンズの焦点距離を調整するようになされる。同様にして、光通信装置においては、上述の発光ユニットの調整の他に、受光ユニットにおけるフォトダイオードに対する集光レンズの焦点距離を調整するようになされる。
この種の光学装置における焦点距離調整に関して、特許文献1には光学ユニットおよびそれを用いた光走査装置が開示されている。この光学ユニットによれば、レーザユニット、筒状のハウジング、コイルバネ、コリメータ調整用のレンズ及び、レーザビームの出射口を有した内管を有して構成される。ハウジングの内周面及び内管の外周面はネジ構造となされ、レーザユニットはハウジングの底面側に実装される。
光学ユニットの組立時、ハウジング内にコイルバネを挿入し、その上方にレンズを配置し、内管でレンズ及びコイルバネを覆い被せるように、ハウジングの内周面のネジと、内管の外周面のネジとを螺合する。コリメート調整時は、ネジ構造の内管を回してハウジングに出し入れすることにより焦点距離を調整するようにした。このように光学ユニットを構成すると、レーザビーム径を簡単に調整でき、かつ、簡易な構造で安価な光学ユニットを提供できるというものである。
また、特許文献2には光学装置が開示されている。この光学装置によれば、ケース、レーザホルダ、レーザダイオード、筒状のガイド部、レンズホルダ、投光レンズ、コイルバネ及び鏡筒部を有して構成される。レーザダイオードはレーザホルダの底部側に固定され、ガイド部はレーザホルダに固定されている。鏡筒部は、その内面にネジ構造を有している。鏡筒部には投光レンズが設けられ、レンズホルダは、その上部外周面にネジ構造を有している。
光学装置の組立時、レーザホルダの底部側にはレーザダイオードが固定され、レンズホルダには投光レンズが実装される。その後、ガイド部とレーザホルダとの間であって、ガイド部内にコイルバネを挿入し、その上方にレンズホルダを嵌合する。そして、ケースに対して回転自在に鏡筒部を取り付け、この鏡筒部でレンズホルダを覆い被せ、鏡筒部の内面のネジとレンズホルダの上部外周面のネジとを螺合する。コリメート調整時は、ネジ構造の鏡筒部を回転してレンズホルダを出し入れすることにより投光レンズの焦点距離を調整するようにした。このように装置を構成すると、発光部の光軸に対するレンズの中心位置を高精度に保持しながら、発光部に対してレンズを光軸方向に高精度に移動できるというものである。
特開平9−189875号公報(第3頁 第2図)
特開2001−264453号公報(第2頁 第3図)
ところで、従来方式の光学装置や、光学ユニットによれば、次のような問題がある。 i.特許文献1に見られるような光学ユニットによれば、レーザユニットの外径に比べて大きな内径を有するハウジング内に、当該レーザユニットとの外径に比べて大きな外径を有する内管をネジ嵌合する方法が採られている。このため、レーザユニットの外径に対して、ハウジングの内径に合わせて内管の外径を大きく設定しなくてはならず、光学ユニットの外径が必然的に大きなってしまい、レーザユニットが縮小化されても、光学ユニットが大型化してしまうという問題がある。
ii.特許文献2に見られるような光学装置によれば、鏡筒部内にレンズホルダ、ガイド部を内包する係合構造が採られるため、レーザダイオードの外径に対して、レンズホルダ及びガイド部等(以下筒状蓋体という)の外径が大きくなり、鏡筒部(以下で単に鏡筒ともいう)の外径が必然的に大きなってしまい、光学装置が大型化してしまうという問題がある。
iii.特許文献2によれば、光学装置が多数の部品で構築されているため、組立工程が複雑化したり、コスト高を招くという問題がある。
そこで、本発明はこのような課題を解決したものであって、筒状蓋体と鏡筒との係合構造を工夫して、従来方式の光学モジュールに比べて極めて小型化を図れるようにする共に、レンズの焦点を容易かつ簡単に調整できるようにした光学装置、その製造方法及び光通信装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、所定の位置に開口部を有し、かつ、焦点調整用のレンズを内包すると共に内周部に設けられた係合用の凹凸部を有する筒状蓋体と、レンズから所定距離を隔てて設けられた光半導体素子を有し、かつ、外周部に設けられた係合用の凹凸部を有する鏡筒とを備え、筒状蓋体が鏡筒に覆い被されるように組み立てられ、筒状蓋体の凹凸部と鏡筒の凹凸部とが係合されてなることを特徴とする光学装置によって解決する。
本発明に係る光学装置によれば、部品組み立て時、鏡筒に対する筒状蓋体の自らの位置を自在に移動できるので、レンズと光半導体素子との間の離隔距離を自在に調整できるようになる。しかも、当該光学装置の外径形状は、鏡筒の外径と筒状蓋体の肉厚の2倍とを加算した寸法に設計できる。
本発明に係る第1の光学装置は、光半導体素子がレンズに向けて発光するレーザダイオードから構成され、第2の光学装置は、光半導体素子がレンズを介して受光するフォトダイオードから構成されることを特徴とするものである。
本発明に係る第1の光学装置によれば、レンズとレーザダイオードとの間の離隔距離が自在に調整可能な発光手段を構成することができ、第2の光学装置によればレンズと、フォトダイオードとの間の離隔距離が自在に調整可能な受光手段を構成することができるようになる。
本発明に係る光学装置の製造方法は、所定の位置に開口部を設け、かつ、焦点調整用のレンズを内包すると共に内周部に係合用の凹凸部を設けて筒状蓋体を形成する工程と、レンズに向けて発光し又は当該レンズを介在して受光する光半導体素子を設け、かつ、外周部に係合用の凹凸部を設けて鏡筒を形成する工程と、筒状蓋体を鏡筒に覆い被ぶせるように組み立て、かつ、当該筒状蓋体の凹凸部と鏡筒の凹凸部とを係合する工程とを有することを特徴とするものである。
本発明に係る光学装置の製造方法によれば、部品組み立て時、鏡筒に対する筒状蓋体の自らの位置を自在に移動できるので、レンズと光半導体素子との間の離隔距離を自在に調整できるようになる。
本発明に係る光通信装置は送信信号を光に変換して出射する発光手段と、入射光を光電変換して受信信号を出力する受光手段と、発光手段の出力制御及び受光手段の入力制御を実行する制御手段とを備え、発光手段は、所定の位置に開口部を有し、かつ、焦点調整用のレンズを内包すると共に内周部に設けられた係合用の凹凸部を有する筒状蓋体と、レンズに向けて発光するレーザダイオードを有し、かつ、外周部に設けられた係合用の凹凸部を有する鏡筒とを有し、かつ、筒状蓋体が鏡筒に覆い被されるように組み立てられ、筒状蓋体の凹凸部と鏡筒の凹凸部とが係合された密閉構造を有し、受光手段は、所定の位置に開口部を有し、かつ、焦点調整用のレンズを内包すると共に内周部に設けられた係合用の凹凸部を有する筒状蓋体と、レンズを介在して受光するフォトダイオードを有し、かつ、外周部に設けられた係合用の凹凸部を有する鏡筒とを有し、筒状蓋体が鏡筒に覆い被されるように組み立てられ、筒状蓋体の凹凸部と鏡筒の凹凸部とが係合された密閉構造を有することを特徴とするものである。
本発明に係る光通信装置によれば、発光手段にはレンズに向けて発光するレーザダイオードを有した本発明に係る第1の光学装置が備えられ、受光手段にはレンズを介して受光するフォトダイオードを有した本発明に係る第2の光学装置が備えられるので、部品組み立て及び実装校正時、発光手段及び受光手段において、鏡筒に対する筒状蓋体の自らの位置を自在に移動できるようになる。
本発明に係る光学装置及びその製造方法によれば、所定の位置に開口部を有し、かつ、焦点調整用のレンズを内包する筒状蓋体が、レンズから所定距離を隔てて設けられた光半導体素子を有する鏡筒に覆い被されるように組み立てられ、筒状蓋体の内周部に設けられた係合用の凹凸部と、鏡筒の外周部に設けられた係合用の凹凸部とが係合されてなるものである。
この構成によって、部品組み立て時、鏡筒に対する筒状蓋体の自らの位置を自在に移動できるので、レンズと光半導体素子との間の離隔距離を自在に調整できるようになる。しかも、当該光学装置の外径形状は、鏡筒の外径と筒状蓋体の肉厚の2倍とを加算した寸法に設計できるので、従来方式の光学装置に比べて極めて小型化を図ることができる。
本発明に係る光通信装置によれば、発光手段にはレンズに向けて発光するレーザダイオードを有した本発明に係る第1の光学装置が備えられ、受光手段にはレンズを介して受光するフォトダイオードを有した本発明に係る第2の光学装置が備えられるものである。
この構成によって、部品組み立て及び実装校正時、発光手段及び受光手段において、鏡筒に対する筒状蓋体の自らの位置を自在に移動できるので、発光手段及び受光手段におけるレンズと光半導体素子との間の離隔距離を各々自在に調整できるようになる。従って、当該光通信装置を情報処理装置間で光通信処理を実行する光通信システムに十分応用できるようになる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る光学装置、その製造方法及び光通信装置の実施形態について説明をする。
図1は第1の実施例としての光学装置100の構成例を示す斜視図である。図1に示す光学装置100は、レンズユニット11及び雄ネジ付きのCANパッケージ13を有して構成される。
レンズユニット11は筒状蓋体の一例を構成し、レンズハウジング1及び焦点調整用のレンズ2を有して構成される。レンズハウジング1は、外径φ1の筒状体を有しており、上面の所定の位置には開口部4が設けられ、当該光学装置100から外部へレーザ光を出射する部分となる。外径φ1は5mm乃至8mm程度である。光学装置100の高さhは、引き出しピン6a〜6dを除く、レンズユニット11の上部からCANベース部3cに至る長さは、5mm乃至8mm程度である。高さhは校正時に可変調整される。
レンズハウジング1の下面は開放されており、レンズハウジング1には焦点調整用のレンズ2を内包するように実装(収容)されている。レンズハウジング1の開口部4の付近はレンズ2を抜け止めするための返し(庇)構造を有している。レンズ2にはコリメータレンズが使用される。レンズ2はCANパッケージ13を組み入れる側から挿入される。
レンズハウジング1の内面側であって、レンズ2を内包する部分から下方に至る部分の内周部には、係合用の凹凸部を構成する螺旋状の凹部1aが設けられている。この凹部1aは所定の螺旋ピッチを成す雌ネジを成すV溝構造(以下単に雌ネジ構造という)を有している。レンズハウジング1及びレンズ2には樹脂形成されたものが使用される。例えば、レンズハウジング1には、所望の樹脂材料を射出金型成型して形成した筒状蓋体部品が使用される。レンズ2には、透明性の樹脂材料を射出金型成型して形成したレンズチップが使用される。このようにレンズハウジング1及びレンズ2を樹脂で形成すると、光学装置100を安価に構成でき、しかも、簡易な構造を持つ光学モジュールを提供できるようになる。
CANパッケージ13は鏡筒の一例を構成し、係合用の螺旋状の凸部付きのCAN筐体3b、CANベース部3c、引き出しピン6及び、レーザダイオード5を有して構成される。レーザダイオード5には、例えば、波長635nm〜1550nm、出力が1mW〜50mW程度の半導体レーザ素子が使用される。CAN筐体3bは、筒状体を有しており、その上部は、図示しない開口部を有した蓋部位となされ、当該CAN筐体3bからレンズハウジング1へレーザ光を出射する部分となる。螺旋状の凸部3aは係合用の凹凸部を構成し、CAN筐体3bの外周部に設けられ、この凸部3aが雄ネジを成すV溝構造(以下単に雄ネジ構造という)を有している。
CANベース部3cにはレーザダイオード5が設けられている。レーザダイオード5は光半導体素子の一例を構成し、レンズ2に向けてレーザ光を出射(発光)するように動作する(第1の光学装置)。レーザダイオード5はレンズ2から所定距離を隔てた位置に保持される。CANベース部3cの一方の側はCAN筐体3bによって覆われる。他方の側には引き出しピン6、例えば、4本の引き出しピン6a〜6dが設けられ、各々の引き出しピン6a〜6dは、レーザダイオード5や、図示しないダイオード用のモニタ素子に接続される。
この例では、レンズユニット11がCANパッケージ13に覆い被されるように組み立てられ、レンズユニット11の凹部1aとCAN筐体3bの凸部3aとが係合された密閉構造を成している。しかも、レンズユニット11の内周部に設けられた係合用の凹部1aが雌ネジ構造を有し、かつ、CAN筐体3bの外周部に設けられた係合用の凸部3aが雄ネジ構造を有している。レンズユニット11をCANパッケージ13に係合すると、CANパッケージ13に対するレンズユニット11の自らの位置を自在に移動できるようになるので、所望の焦点距離に調整できるようになる。このようなネジ構造を用いることにより、レンズユニット11とCANパッケージ13との2つが組み合わさり、ネジの回転角によって光学的にレンズ2とレーザダイオード5との焦点距離を変えることができるようになる。
続いて、光学装置100の製造方法について説明する。図2A及びBは、光学装置100の組立例を示す断面図である。
まず、図2Aに示すようなレンズユニット11を準備する。レンズユニット11は、外径φ1が5mm乃至8mm程度で、高さh’も5mm乃至8mm程度のレンズハウジング1を形成し、このレンズハウジング1にレンズ2を実装して接合する。例えば、外径φ1のレンズユニット11を成す筒状体を1/2に分割した半裁形状(背開き状)の所定の位置に開口部4及びその内側に係合用の凹部1aとなる雌ネジを象ったコアを作成し、このレンズユニット11の外側の半裁形状となる形状を象ったキャビティを作成する。このようなコアとキャビティを有した金型を型締めして所望の樹脂を封入する。これにより、まず、外径φ1の筒状体を1/2に分割形成した半裁形状のレンズハウジング1を得る。
レンズ2はコリメート調整用のレンズチップを予め形成して置く。例えば、底部が半球面状を成し、所定の深さを有した穴部を象ったコアを作成し、平坦面を有したキャビティを作成する。このような穴部を有するコアと平坦面を有したキャビティとを有した金型を型締めして透明性の樹脂材料を封入することにより、レンズチップを形成する。ここに得られた半裁形状のレンズハウジング1にレンズ2となるレンズチップを挿入し、二色成型の要領で他方の半裁形状のレンズハウジング1を射出金型成型してレンズ一体型のレンズハウジング1を形成する。これにより、上面に開口部4を有し、下面が開放され、内面にレンズ2及び、雌ネジを有したレンズユニット11を得ることができる。
次に、図2Bに示すような雄ネジ付きのCANパッケージ13を準備する。CANパッケージ13は高さがh”で、CANベース部3cが外径φ1’を有したCAN筐体3bを形成する。CANパッケージ13が既存のCANパッケージと異なる部分は、CAN筐体3bの外周部分である。この外周部分は、例えば、断面三角形状の部材を螺旋状に形成し、この螺旋状の部材を雄ネジ部としてCAN筐体3bの外周部に接着剤で接合する方法を採って形成するとよい。この方法は、既存のCANパッケージをそのままCANパッケージ13に応用することができる。
また、CAN筐体用の素材を螺旋状に打ち出し加工して、係合用の凸部3aを形成した素材を筒状体に丸め加工して、雄ネジ部付きのCAN筐体3bを得る方法により形成してもよい。この方法で、光学装置100を形成すると、既存のCANパッケージのCAN筐体を除く、CANベース部3c、レーザダイオード5及び引き出しピン6a〜6dをそのまま応用することができる。CANベース部3cにはレーザダイオード5を実装し、そのCANベース部3cには引き出しピン6a〜6dが設けられ、レーザダイオード5等と引き出しピン6a〜6dとが半田付けや銀ロー付け等により電気的に接続するようになされる。
この例で、図2Aに示すtをレンズユニット11のレンズハウジング1の肉厚とし、図2Bに示すφcをCANパッケージ13の外径(レンズハウジング1の内径φc’とほぼ等しい)としたとき、光学装置100の外径形状を規定するレンズユニット11の外径φ1は、CANパッケージ13の外径φcとレンズユニット11の肉厚tの2倍とを加算した寸法に設計するとよい。このように設計すると、従来方式の光学モジュールに比べて極小型の光学装置100を形成できるようになる。
このようなレンズユニット11とCANパッケージ13が準備できたら、レンズユニット11をCANパッケージ13に覆い被せるように組み立て、かつ、当該レンズユニット11の凹部1aとCANパッケージ13の凸部3aとを係合する。その際に、レンズユニット11の内周部に設けられた雌ネジ構造の係合用の凹部1aがCANパッケージ13の外周部に設けられた雄ネジ構造の係合用の凸部3aに螺合される。これにより、図1に示したような密閉構造を有した光学装置100が完成する。
この例で、部品組立後、レンズ2のコリメート調整を行って光学装置100を校正する場合、当該光学装置100のレーザダイオード5に駆動電圧を供給する。この光学装置100から所定距離だけ離れた位置に測定器を設置し、レンズユニット11を介してCANパッケージ13から出射されるレーザ光を測定する。レーザ光が当該光学装置100から平行に出射されるように、CANパッケージ13に対するレンズユニット11の自らの位置を自在に移動して、所望の焦点距離を無限大に調整するようになされる。
この例では、ネジ構造を用いているので、レンズユニット11とCANパッケージ13の2つが組み合わさり、ネジの回転角によって光学的にレンズ2とレーザダイオード5との焦点距離を微調整するように操作できる。この例のネジ構造による焦点距離の調整方法の利点は、ネジ溝が一定間隔に配置されているため、レンズユニット11の回転角に対する焦点距離方向の移動距離が一定となる。この結果、調整したい焦点距離に対してレンズユニット11を何度回転すれば、どの位の移動距離を見込めるかを計算できるため、自動調整等に有効である。
当該光学装置100の校正後は、レンズユニット11がCANパッケージ13に固定される。例えば、接着剤を塗布してCANパッケージ13に対してレンズユニット11が振動等により動かないように堅固に固定される。もちろん、接着剤によることなく、レンズユニット11の光軸と直交する方向に雌ネジを設け、この雌ネジに固定用のネジを係合して、CANパッケージ13に対する可動防止用のストッパとしてもよい。
このように、第1の実施例としての光学装置及びその製造方法によれば、部品組立及びその校正時、CANパッケージ13に対するレンズユニット11の自らの位置を自在に移動できるので、レンズ2とレーザダイオード5との間の離隔距離を自在に調整できるようになった。しかも、上述の部品構成における優位な点は、最小構成の部品において、コリメート調整を実行することができ、価格に圧倒的な優位性がある。
また、当該光学装置100の外径形状は、CANパッケージ13の外径とレンズユニット11の肉厚tの2倍とを加算した寸法に設計できる。これにより、従来方式の光学装置に比べて極めて小型化を図ることができる。上述の例で、レンズユニット11については、レンズハウジング1にレンズ2を実装して固定する場合について説明したが、これに限られることはなく、レンズハウジング1とレンズ2とを樹脂で一体形成してもよい。
更に、レンズユニット11をCANパッケージ13に覆い被せる場合について説明したが、これに限られることはなく、CANパッケージ13以外にも、外装部位が樹脂形成された発光ダイオードにおいて、その外装部位に直接ネジ構造を形成して、レンズユニット11をその外装部位のネジ構造に係合するようにしてもよい。
従って、レンズ2とレーザダイオード5との間の離隔距離が自在かつ容易に調整可能な発光手段を提供でき、この発光手段をレーザポインタや、レーザプリンタ、光通信装置の発光手段に十分応用できるようになった。加えて、上述した例で、レンズハウジング1及びレンズ2を樹脂で一体形成しているので、光学装置100を安価に構成でき、しかも、簡易な構造を持つ光学モジュールを提供できるようになった。
図3は、第2の実施例としての光学装置200の構成例を示す断面図である。この実施例では、既存(従来方式)のCANパッケージ13’をそのまま流用する場合であって、第1の実施例で説明したCAN筐体3bの外周部に接着した断面三角形状の凸部3aを成す螺旋状の部材に代えて、外周部に雄ネジを成すV溝構造を有した寸胴状の筒体部品7(レーザホルダ)を形成し、この筒体部品7をCANパッケージ13’のCAN筐体3bの外周部に嵌合するようになされる。
図3に示す光学装置200は、雄ネジ付きの筒体部品7、CANパッケージ13’及びレンズユニット21を有して構成される。筒体部品7は雄ネジ構造を成す凸部7a及び筒体7bを有している。凸部7aは、筒体7bの外周部に螺旋状に設けられている。レンズユニット21は第1の実施例と同様にして、レンズハウジング1’及び焦点調整用のレンズ2を有して構成される。
レンズハウジング1’は、外径φ2の筒状体を有しており、上面の所定の位置には開口部4が設けられ、当該光学装置200から外部へレーザ光を出射する部分となる。外径φ2は7mm乃至10mm程度である。レンズユニット21は、既存のCANパッケージ13’を応用する場合、光学装置100のレンズユニット11に比べてやや太めになる。市販のレーザダイオード5が実装されたCANパッケージ13’に雄ネジ構造を有する筒体部品7を実装できるようになる。
光学装置200の高さhは、第1の実施例と同様にして5mm乃至8mm程度である。高さhは校正時に可変調整される。レンズハウジング1’の高さはh’であり、下面は開放されており、レンズハウジング1’には焦点調整用のレンズ2を内包するように実装されている。レンズ2にはコリメータレンズが使用される。なお、レンズハウジング1’の内面側の構造及びその形成方法は第1の実施例と同様であるのでその説明を省略する。
CANパッケージ23は鏡筒の一例を構成し、既存(従来方式)のCANパッケージ13’と本発明に係る係合用の凸部付きの寸胴状の筒体部品7を有して構成される。CANパッケージ13’はCAN筐体3b、CANベース部3c、引き出しピン6及び、レーザダイオード5を有して構成される。CANパッケージ13’の高さはh”で、CANベース部3cは外径φ1’を有している。各部の機能、その構成材料及び、それらの形成方法は第1の実施例と同様であるのでその説明を省略する。係合用の凸部7aは、寸胴状の筒体7bの外周部に設けられ、この凸部7aが雄ネジ構造を有している。この筒体部品7は既存のCANパッケージ13’のCAN筐体3bに嵌合し、その後、筒体部品7とCANパッケージ13’とを接着剤等を介して固定して使用される。
続いて、光学装置200の製造方法について説明する。図4A〜Cは、光学装置200の組立例を示す分解断面図である。この例では、まず、図4Aに示すレンズユニット21を準備する。レンズユニット21は、外径φ2が光学装置100のレンズユニット11の外径φ1と異なるだけで、第1の実施例と同じ形成方法が採れるので、その説明を省略する。図4Bに示す寸胴状の筒体部品7は、例えば、筒体部品用の板金素材に螺旋状部位を打ち出し加工し、係合用の凸部7aを形成する。その後、打ち出し部材を筒状に丸めて加工し、高さがhbで外径がφb及び内径がφc’の雄ネジ部付きの寸胴状の筒体部品7を得るようになされる。図4Cに示すCANパッケージ13’は既存のものである。内径φc’は、CANパッケージ13’の外径φcとほぼ等しい。
この例では、図4Bに示す寸胴状の筒体部品7を図4Cに示す既存のCANパッケージ13’に嵌合して本発明に係るCANパッケージ23を形成する。筒体部品7は、嵌合後、CANパッケージ23に接着剤を介して接合するようになされる。次に、係合用の凸部付きの筒体部品7を有したCANパッケージ23に、レンズユニット21を覆い被されるように組み立てる。そして、レンズユニット21の凹部1aと、筒体部品7の凸部7aとを係合して密閉構造とする。これにより、図3に示したような密閉構造を有した光学装置200が完成する。
この例でも、部品組立後、レンズ2のコリメート調整を行うが、その方法は第1の実施例と同様であるので、その説明を省略する。当該光学装置300の校正後は、レンズユニット11がCANパッケージ13に固定される。固定方法は、第1の実施例と同じ方法が採れるのでその説明を省略する。
このように、第2の実施例としての光学装置200によれば、外周部に雄ネジ構造を有した寸胴状の筒体部品7を形成し、この筒体部品7をCANパッケージ13’のCAN筐体3bの外周部に嵌合するようになされる。上述した例では、レンズユニット21の内周部に設けられた係合用の凹部1aが雌ネジ構造を成し、かつ、筒体部品7の外周部に設けられた係合用の凸部7aが雄ネジ構造を成している。
このネジ構造を有するレンズユニット21をCANパッケージ23に係合すると、第1の実施例と同様にして、CANパッケージ23に対するレンズユニット21の自らの位置を自在に移動できるようになるので、レーザダイオード5に対するレンズ2を所望の焦点距離に調整できるようになる。これにより、第1の実施例と同様にして、レンズユニット21とCANパッケージ23との2つが組み合わさり、ネジの回転角によって光学的にレンズ2とレーザダイオード5との焦点距離を変えることができるようになる。なお、光学装置200は、第1の実施例に比べて筒体部品7を形成するために、部品点数は1つ増えるものの、従来方式のCANパッケージ13’をそのまま流用できるメリットがある。
図5は、第3の実施例としての光学装置300の構成例を示す断面図である。この例では第1の実施例のレンズユニット11及びCANパッケージ13のネジ係合構造に弾性部材を加えて、コリメート調整後のレンズユニット11の位置ずれ防止できるようにした。
図5に示す光学装置300は、レンズユニット11、コイルバネ8及び雄ネジ付きのCANパッケージ13を有して構成される。レンズユニット11は第1の実施例と同様にして、レンズハウジング1及び焦点調整用のレンズ2を有して構成される。この例でレンズ2の下方には弾性部材の一例を構成するコイルバネ8が実装されている。コイルバネ8は、例えば、レンズ2とCAN筐体3bとの間に挿入され、ネジ構造によるガタ付きを軽減できるようにした。コイルバネ8にはSUS303によるステンレス線をコイル状に捻ったバネや、黄銅線をコイル状に捻ったバネ、りん青銅線をコイル状に捻ったバネが使用される。
このようなコイルバネ8の挿入によって、接着剤に依存することなく、光学装置300の振動時、コリメート調整後に容易に位置ずれし難くなる。従って、CANパッケージ13に対してレンズユニット11が半固定可能な光学装置300を構成できるようになる。CANパッケージ13に対するレンズユニット11の最調整が容易になる。なお、第1の実施例と同じ名称及び同じ符号のものは、同じ機能を有し、同じ部材及び同じ形成方法が採られるので、その説明を省略する。
この例では、レンズユニット11がCANパッケージ13に覆い被されるように組み立てられ、レンズユニット11の凹部1aとCAN筐体3bの凸部7aとが係合された密閉構造を成している。しかも、レンズユニット11の内周部に設けられた係合用の凹部1aが雌ネジ構造を有し、かつ、CAN筐体3bの外周部に設けられた係合用の凸部3aが雄ネジ構造を有している。レンズユニット11をCANパッケージ13に係合すると、CANパッケージ13に対するレンズユニット11の自らの位置を自在に移動できるようになるので、所望の焦点距離に調整できるようになる。このようなネジ構造を用いることにより、レンズユニット11とCANパッケージ13との2つが組み合わさり、ネジの回転角によって光学的にレンズ2とレーザダイオード5との焦点距離を変えることができるようになる。
続いて、光学装置300の製造方法について説明する。図6A及びBは、光学装置300の組立例を示す分解断面図である。
この例では、まず、図6Aに示すレンズユニット11を準備する。レンズユニット11は、第1の実施例と同じ形成方法が採れるので、その説明を省略する。次に、図6Bに示すコイルバネ8を準備する。コイルバネ8は、例えば、レンズ2とCAN筐体3bとの間に挿入可能な大きさの外径φdとなるように形成する。コイルバネ8は、SUS303によるステンレス線を丸棒等に巻き付け、仕上がり寸法が外径φdとなるようにコイル状に捻って形成する。コイル材料は、ステンレス線の他に黄銅線や、りん青銅線を使用することができる。もちろん、鉄線(鋼線)にメッキを施したものでもよい。
次に、図6Cに示すような雄ネジ付きのCANパッケージ13を準備する。CANパッケージ13は、第1の実施例と同じ形成方法が採れるので、その説明を省略する。更に、係合用の凸部付きのCANパッケージ13とレンズユニット11との間にコイルバネ8を挿入して、レンズユニット11でCANパッケージ13を覆い被されるように組み立てる。そして、レンズユニット11の凹部1aと、CAN筐体3bの凸部3aとを係合して密閉構造とする。これにより、図5に示したような密閉構造を有し、かつ、ネジ構造ガタ防止機能を有した光学装置300が完成する。
この例でも、部品組立後、レンズ2のコリメート調整を行うが、その方法は第1の実施例と同様であるので、その説明を省略する。当該光学装置300の校正後は、レンズユニット11がCANパッケージ13にコイルバネ8によって半固定される。もちろん、第1の実施例で説明した接着方法を併用してもよい。
このように、第3の実施例としての光学装置及びその製造方法によれば、部品組立及びその校正時、CANパッケージ13に対するレンズユニット11の自らの位置を自在に移動できるので、レンズ2とレーザダイオード5との間の離隔距離を自在に調整できるようになる。しかも、当該光学装置300の外径形状は、第1の実施例と同様にして、CANパッケージ13の外径φcとレンズユニット11の肉厚tの2倍とを加算した寸法に設計できる。これにより、従来方式の光学装置に比べて極めて小型化を図ることができる。
従って、第1の実施例と同様にして、レンズ2とレーザダイオード5との間の離隔距離が自在かつ容易に調整可能な発光手段を提供でき、この発光手段をレーザポインタや、光通信装置の発光手段に十分応用できるようになった。加えて、上述した例で、レンズハウジング1及びレンズ2を樹脂で一体形成しているので、光学装置300を安価に構成でき、しかも、簡易な構造を持つ光学モジュールを提供できるようになった。
図7は、第4の実施例としての光学装置400の構成例を示す断面図である。この実施例では、第1〜第3の実施例で説明したようなネジ構造ではなく、レンズユニット41の内周部に設けられた係合用の凹部がラッチ構造を有し、かつ、CANパッケージ43の外周部に設けられた係合用の凸部がラッチ構造を有している。第1〜第3の実施例のようにネジ構造以外によらなくても、ラッチ構造を用いることにより、焦点距離を変えることができるようにした。
レンズユニット41は筒状蓋体の一例を構成し、レンズハウジング42及び焦点調整用のレンズ2を有して構成される。レンズハウジング42は、外径φ4の筒状体を有しており、上面及び下面が開放されている。レンズハウジング42には焦点調整用のレンズ2を内包するように実装(収容)される。レンズ2は、例えば、レーザ光出射側からレンズハウジング42内に装填される。レンズ2上には開口部4を有した蓋部44が設けられ、当該レンズ2を抜け止め及びそれを押え込むようになされる。レンズ2にはコリメータレンズが使用される。
開口部4は、蓋部44の所定の位置に設けられ、光学装置400から外部へレーザ光を出射する部分となる。レンズハウジング42及び蓋部44の外径φ4は5mm乃至8mm程度である。光学装置400の高さhは、引き出しピン6a〜6dを除く、レンズユニット41の上部からCANベース部3cに至る長さは、5mm乃至8mm程度である。高さhは校正時に多段可変調整される。レンズハウジング42の下面は開放されており、レンズハウジング42の内面側であって、レンズ2を保持する台座部位から下方に至る部分の内周部には、多段係合用ラッチ溝構造の凹部(以下ラッチ凹部42aという)が設けられている。この例では、ラッチ凹部42aがレンズハウジング42内に、例えば、7段設けられている。ラッチ凹部42aは円錐台逆メサ形状を成し、所定の配置ピッチでレンズハウジング42内に形成された多段係合用ラッチ溝構造を有している。レンズハウジング42及びレンズ2には樹脂形成されたものが使用される。例えば、レンズハウジング42には、所望の樹脂材料を射出金型成型して形成した多段係合用ラッチ溝構造の筒状部品が使用される。レンズ2には、第1〜第3の実施例と同様にして、透明性の樹脂材料を射出金型成型して形成したレンズチップが使用される。このようにレンズハウジング42及びレンズ2を樹脂で形成すると、光学装置400を安価に構成でき、しかも、簡易な構造を持つ光学モジュールを提供できるようになる。
CANパッケージ43は鏡筒の一例を構成し、多段係合用ラッチ溝構造の凸部(以下ラッチ凸部43aという)付きのCAN筐体43b、CANベース部43c、引き出しピン6及び、レーザダイオード5を有して構成される。CAN筐体43bは、筒状体を有しており、その上部は、第1の実施例と同様にして、図示しない開口部を有した蓋部位となされ、当該CAN筐体43bからレンズハウジング42へレーザ光を出射する部分となる。
CAN筐体43bの外周部にはラッチ凹部42aに対応した構造のラッチ凸部43aが設けられる。例えば、ラッチ凸部43aは、CAN筐体43bの外周部に6段設けられている。ラッチ凸部43aは円錐台メサ形状(傘形状)を成し、所定の配置ピッチでCAN筐体43bの外周部に形成され、多段係合用ラッチ溝構造を有している。
CANベース部43cにはレーザダイオード5が設けられている。レーザダイオード5は光半導体素子の一例を構成し、レンズ2に向けてレーザ光を出射(発光)するように動作する(第1の光学装置)。レーザダイオード5はレンズ2から所定距離を隔てた位置に保持される。CANベース部43cの一方の側はCAN筐体43bによって覆われる。他方の側には引き出しピン6、例えば、4本の引き出しピン6a〜6dが設けられ、各々の引き出しピン6a〜6dは、レーザダイオード5や、図示しないダイオード用のモニタ素子に接続される。
この例では、レンズユニット41がCANパッケージ43に覆い被されるように組み立てられ、レンズユニット41のラッチ凹部42aとCAN筐体43bのラッチ凸部43aとが係合された密閉構造を成している。しかも、レンズユニット41の内周部に設けられたラッチ凹部42aが円錐台逆メサ形状を成す多段係合用ラッチ溝構造を有し、かつ、CAN筐体43bの外周部に設けられたラッチ凸部43aが円錐台メサ形状を成す多段係合用ラッチ溝構造を有している。ラッチ溝構造におけるφeはラッチ凹部42a及びラッチ凸部43aにおける内径であり、φfはラッチ凹部42a及びラッチ凸部43aにおける外径である。
従って、レンズユニット41をCANパッケージ43に係合すると、CANパッケージ43に対するレンズユニット41の自らの位置を多段階的ではあるが自在に移動できるようになるので、所望の焦点距離に粗調整できるようになる。このようなラッチ溝構造を用いることにより、レンズユニット41とCANパッケージ43との2つが組み合わさり、ラッチ凹部42aに対するラッチ凸部43aの係合段数を選択することによって光学的にレンズ2とレーザダイオード5との焦点距離を変えることができるようになる(ラッチ溝多段粗調整)。
続いて、光学装置400の製造方法について説明する。図8A及びBは、光学装置400の組立例を示す分解断面図である。
まず、図8Aに示すようなレンズユニット41を準備する。レンズユニット41は、外径φ4が5mm乃至8mm程度で、高さh’も5mm乃至8mm程度のレンズハウジング42を形成し、このレンズハウジング42にレンズ2を実装して接合する。例えば、外径φ4のレンズユニット41を成す筒状体を1/2に分割した半裁形状(背開き状)の所定の位置に開口部4及びその内側に係合用のラッチ凹部42aとなる円錐台逆メサ形状を成す多段係合用ラッチ溝構造を象ったコアを作成し、このレンズユニット41の外側の半裁形状となる形状を象ったキャビティを作成する。なお、ラッチ凹部42aの最上段はレンズ2の台座部位となされる。
このようなコアとキャビティを有した金型を型締めして所望の樹脂を封入する。これにより、まず、外径φ4の筒状体を1/2に分割形成した半裁形状の複数のレンズハウジング42を得る。その後、半裁形状のレンズハウジング42を向かい合わせて接着剤で接合し、筒状体を有した多段係合用ラッチ溝構造のレンズハウジング42を得る。
なお、レンズ2は第1の実施例と異なり、金型に挿入する方法を採らないので、予め形成したコリメート調整用のレンズチップを使用しても、後で形成したレンズ2でもどちらでもよい。蓋部44は予め形成して置く。例えば、開口部4及び円形を象ったコア及びキャビティを作成し、このコア及びキャビティを使用して所望の樹脂で射出金型成形してワッシャ状の蓋部44を形成する。
筒状体のレンズハウジング42及び蓋部44が準備できたら、レンズ2をレンズハウジング42内に挿入し、ラッチ凹部42aの最上段の台座部位に嵌合する。これにより、上面に開口部4を有し、下面が開放され、内面にレンズ2及び、円錐台逆メサ形状を成す多段係合用ラッチ溝構造を有したレンズユニット41を得ることができる。
次に、図8Bに示すような多段係合用ラッチ溝構造のCANパッケージ43を準備する。CANパッケージ43は高さがh”で、CANベース部43cが外径φ4’を有したCAN筐体43bを形成する。CANパッケージ43が既存のCANパッケージと異なる部分は、CAN筐体43bの外周部分である。ラッチ凸部43aは円錐台メサ形状(傘形状)となるように、所定の配置ピッチでCAN筐体43bの外周部を成すように形成する。この外周部分は、ラッチ凹部42aに対応した構造のラッチ凸部43aを象った金型を備えたプレス加工機を準備する。このプレス加工機で概ね展開された形状のラッチ凸部43aを作成し、その後、円筒に成形して多段係合用ラッチ溝構造のラッチ凸部43aを得る。
この例では、CAN筐体43bの外周部に6段のラッチ凸部43aを設けたものを形成する。もちろん、CAN筐体用の金属素材(鉄板メッキ材等)を円錐台メサ形状(傘形状)に形成し、ラッチ凸部43aを1/2に分割した半裁形状(背開き状)の中間部品を形成し、このような中間部品を対向させて接合するようにしてもよい。そして、従来方式のCANベース部43c、レーザダイオード5及び引き出しピン6a〜6dをそのまま応用し、多段係合用ラッチ溝構造のラッチ凸部43aを有したCAN筐体43bを実装してCANパッケージ43を得る。このようにすると、既存のCANベース部43c、レーザダイオード5及び引き出しピン6a〜6dをそのまま応用することができる。
このようなレンズユニット41とCANパッケージ43が準備できたら、レンズユニット41をCANパッケージ43に覆い被せるように組み立て、かつ、当該レンズユニット41のラッチ凹部42aとCANパッケージ43のラッチ凸部43aとを係合する。その際に、レンズユニット41の内周部に設けられた多段係合用ラッチ溝構造のラッチ凹部42aがCANパッケージ43の外周部に設けられた多段係合用ラッチ溝構造のラッチ凸部43aに嵌合される。これにより、図7に示したような密閉構造を有した光学装置400が完成する。
この例で、部品組立後、レンズ2のコリメート調整を行って光学装置400を校正する場合、第1の実施例と同様にして、当該光学装置400のレーザダイオード5に駆動電圧を供給する。この光学装置400から所定距離だけ離れた位置に測定器を設置し、レンズユニット41を介してCANパッケージ43から出射されるレーザ光を測定する。レーザ光が当該光学装置400から平行に出射されるように、CANパッケージ43に対するレンズユニット41の自らの位置を多段的に自在に移動して、所望の焦点距離を無限大に調整するようになされる。
この例では、多段係合用ラッチ溝構造を用いているので、レンズユニット41とCANパッケージ43の2つが組み合わされると、レンズユニット41を回転しても光学的なレンズ2とレーザダイオード5との焦点距離が固定される。これらの焦点距離の調整範囲はラッチ凹部42aの複数段設けるほど広げることができる。例えば、レーザダイオード5に対するレンズ2の離隔距離を短くする場合は、ラッチ凸部43aに対してラッチ凹部42aを強く押し込んで、1段分のラッチ溝を奥へ1つ進めるように再嵌合すればよい。反対に、これらの間の離隔距離を長くする場合は、ラッチ凸部43aに対してラッチ凹部42aを引き抜いて、1段分のラッチ溝を1つ手前へ進めるように再嵌合すればよい。
上述した多段係合用ラッチ溝構造を採ると、レーザダイオード5に対するレンズ2の離隔距離の校正時、簡単にコリメート調整できるようになる。また、CANパッケージ43に対してレンズユニット41が振動等により光軸方向に移動困難となるような固定構造を採ることができる。当該光学装置400の校正後は、レンズユニット41がCANパッケージ43に固定され、接着剤の塗布を必要としない。
このように、第4の実施例としての光学装置及びその製造方法によれば、部品組立及びその校正時、CANパッケージ43に対するレンズユニット41の自らの位置を多段自在に移動できるので、レンズ2とレーザダイオード5との間の離隔距離を多段自在に段数分だけ粗調整できるようになる。このラッチ溝構造は、細かく形成することにより、より精度良くコリメート調整できるようになる。しかも、当該光学装置400の外径形状は、CANパッケージ43の外径とレンズユニット41の肉厚tの2倍とを加算した寸法に設計できる。これにより、従来方式の光学装置に比べて極めて小型化を図ることができる。
従って、レンズ2とレーザダイオード5との間の離隔距離を多段自在かつ容易に粗調整又は段数によってほぼ微調整可能な発光手段を提供でき、この発光手段をレーザポインタや、光通信装置の発光手段に十分応用できるようになった。加えて、上述した例でも、レンズハウジング42及びレンズ2を樹脂で一体形成すれば、光学装置400を安価に構成でき、しかも、簡易な構造を持つ光学モジュールを提供できるようになる。
続いて、光学装置100,200,300又は400を備えたレーザポインタ101について説明する。図9は、レーザポインタ101の構成例を示すブロック図である。図9に示すレーザポインタ101は光学装置の一例の構成し、レーザ光を壁や物体に照射するものである。レーザポインタ101は、例えば、駆動電源16、バイアス回路17、発光ユニット18及びAPC回路19を有して構成される。
駆動電源16は、バイアス回路17、発光ユニット18及びAPC回路19に駆動電圧Vddを供給する。駆動電源16には1.5Vのマンガン電池や、アルカリ電池の他に、二次電池等が使用される。駆動電源16にはバイアス回路17が接続され、駆動電圧Vdd及びバイアス調整信号S19を入力し、バイアス調整信号S19に基づく制御量のバイアス電圧V17を発生し、このバイアス電圧V17を発光ユニット18に出力する。
バイアス回路17には発光ユニット18が接続され、所定の出力パワーのレーザ光を発生する。発光ユニット18には本発明に係る光学装置100,200,300又は400のいずれかを備えて構成される。例えば、発光ユニット18の構成する光学装置100のレーザダイオード5(図1参照)は、バイアス電圧V17を入力して、一定の強さのレーザ光を外部に出射するようになされる。
発光ユニット18にはAPC回路19が接続され、当該発光ユニット18におけるレーザ光を監視し、バイアス調整信号S19をバイアス回路17に出力する。バイアス調整信号S19は、発光ユニット18の出力パワーを一定に制御するための信号である。
このように光学装置100,200,300又は400を発光ユニット18に備えてレーザポインタ101を構成すると、バイアス調整信号S19に基づいて発光ユニット18の出力を一定に制御できるようになる。しかも、図2で説明したようにレンズ2とレーザダイオード5との間の離隔距離を自在かつ容易にコリメート調整可能となされている。
図10は、第5の実施例としての光学装置500の構成例を示す断面図である。
この実施例では光学装置500が基板59に取り付けて動作させるようにした。
図10に示す光学装置500は、CANパッケージタイプではなく、レーザダイオード5を実装した基板59に対して適用したものである。光学装置500は、レンズユニット51及び雄ネジ付きの筒体部品53を有して構成される。
レンズユニット51は筒状蓋体の一例を構成し、レンズハウジング52及び焦点調整用のレンズ2を有して構成される。レンズハウジング52は、肉厚がtで、外径φ5及び内径φcの筒状体を有しており、上面の所定の位置には開口部4が設けられ、当該光学装置500から外部へレーザ光を出射する部分となる。外径φ5は5mm乃至8mm程度である。光学装置500の高さをhとしたとき、レンズユニット51の上部から基板59に至る高さhは、5mm乃至8mm程度である。高さhは校正時に可変調整される。レンズハウジング52の下面は開放されており、レンズハウジング52には焦点調整用のレンズ2を内包するように実装(収容)されている。
レンズ2は、第4の実施例と同様にして、レーザ光出射側からレンズハウジング52内に装填される。レンズ2上には開口部4を有した蓋部54が設けられ、当該レンズ2を抜け止め及びそれを押え込むようになされる。レンズ2にはコリメータレンズが使用される。開口部4は、蓋部54の所定の位置に設けられ、光学装置500から外部へレーザ光を出射する部分となる。蓋部54の外径φ5はレンズハウジング52と同様にして5mm乃至8mm程度である。
レンズハウジング52の内面側であって、レンズ2を内包する部分から下方に至る部分の内周部には、係合用の凹部52aが設けられている。この凹部52aは所定の螺旋ピッチを成す雌ネジを成すV溝構造(以下単に雌ネジ構造という)を有している。レンズハウジング52及びレンズ2には第1の実施例で説明したものが使用されるので、その説明を省略する。
筒体部品53は鏡筒の一例を構成し、係合用の凸部付きの筒状体53bを有して構成される。筒状体53bの上部は、図示しない開口部を有した蓋部位となされ、当該筒状体53bからレンズハウジング52へレーザ光を出射する部分となる。係合用の凸部53aは筒状体53bの外周部に設けられ、この凸部53aが雄ネジを成すV溝構造(以下単に雄ネジ構造という)を有している。
基板59にはレーザダイオード5が実装されている。レーザダイオード5については第1の実施例で説明しているので、その説明を省略する。レーザダイオード5はレンズ2から所定距離を隔てた位置に取り付けられる。レーザダイオード5を実装した基板59の所定の部位には、筒状体53bが覆われる。基板59には図示しない配線パターンが配置され、レーザダイオード5に接続された引き出し線、例えば、4本の引き出し線が配線パターンに接続される。各々の引き出し線は、第1の実施例と同様にしてレーザダイオード5や、図示しないダイオード用のモニタ素子に接続される。
続いて、光学装置500の製造方法について説明する。図11A及びBは、光学装置500の組立例を示す分解断面図である。
まず、図11Aに示すようなレンズユニット51を準備する。レンズユニット51は、内径がφc’mmで、外径φ5が5mm乃至8mm程度で、高さh’も5mm乃至8mm程度のレンズハウジング52を形成し、このレンズハウジング52にレンズ2を実装して接合する。レンズユニット51については蓋部54が異なる他、第1の実施例と同様に形成すればよい。例えば、外径φ5のレンズユニット51を成す筒状体を1/2に分割した半裁形状(背開き状)の内側に係合用の凹部52aとなる雌ネジを象ったコアを作成し、このレンズユニット51の外側の半裁形状となる形状を象ったキャビティを作成する。このようなコアとキャビティを有した金型を型締めして所望の樹脂を封入する。これにより、まず、外径φ5の筒状体を1/2に分割形成した半裁形状のレンズハウジング52を得る。
レンズ2はコリメート調整用のレンズチップを予め形成して置く。レンズ2については、第1の実施例で形成したものが適用できる。ここに得られた半裁形状のレンズハウジング52にレンズ2となるレンズチップを挿入し、第1の実施例と同様にして、二色成型の要領で他方の半裁形状のレンズハウジング52を射出金型成型してレンズ一体型のレンズハウジング52を形成する。これにより、上面及び下面が開放され、内面にレンズ2及び、雌ネジを有したレンズユニット51を得ることができる。
次に、図11Bに示すような雄ネジ付きの筒体部品53を準備する。筒体部品53は、外径がφcで高さがh”で、その外径φ5’を有した筒状体53bを形成する。筒体部品53が既存のCANパッケージと異なる部分は、CANベース部及び引き出しピン6a〜6dが無い点である。筒状体53bの外周部分は、第1の実施例と同様にして、断面三角形状の部材を螺旋状に形成し、この螺旋状の部材を雄ネジ部として筒状体53bの外周部に接着剤で接合する方法を採って形成するとよい。
また、筒状体用の素材を螺旋状に打ち出し加工して、係合用の凸部53aを形成した素材を筒状体に丸め加工して、雄ネジ部付きの筒状体53bを得る方法により形成してもよい。基板59にはレーザダイオード5を実装し、その基板59には図示しない配線パターンが設けられ、レーザダイオード5等と引き出し線とが半田付けや銀ロー付け等により電気的に接続するようになされる。
この例で、図11Aに示すtをレンズユニット51のレンズハウジング52の肉厚とし、図11Bに示すφcを筒体部品53の外径(筒状体53bの外径)としたとき、光学装置500の外径形状を規定するレンズユニット51の外径φ5は、筒体部品53の外径φcとレンズユニット51の肉厚tの2倍とを加算した寸法に設計するとよい。このように設計すると、従来方式の基板実装タイプの光学モジュールに比べて極小型の光学装置500を形成できるようになる。
このようなレンズユニット51と筒体部品53が準備できたら、筒体部品53を基板59に先に実装する。その実装方法は、筒体部品53と基板59とをビス止めや、半田付けや銀ロー付け等により強固に接合する。その後の処理は、第1の実施例とほぼ同様にして、レンズユニット51を筒体部品53に覆い被せるように組み立て、かつ、当該レンズユニット51の凹部52aと筒体部品53の凸部53aとを係合する。その際に、レンズユニット51の内周部に設けられた雌ネジ構造の係合用の凹部52aが筒体部品53の外周部に設けられた雄ネジ構造の係合用の凸部53aに螺合される。これにより、図10に示したような密閉構造を有した光学装置500が完成する。
この例でも、部品組立後、レンズ2のコリメート調整を行う。例えば、ネジ構造によって、レンズユニット51と筒体部品53の2つが組み合わさり、ネジの回転角によって光学的にレンズ2とレーザダイオード5との焦点距離を微調整するようになされる。その他の調整方法は第1の実施例と同様であるので、その説明を省略する。当該光学装置500の校正後は、レンズユニット51が接着剤を使用して筒体部品53に固定される。もちろん、第1の実施例で説明した接着方法を併用してもよい。
このように、第5の実施例としての光学装置及びその製造方法によれば、部品組立及びその校正時、筒体部品53に対するレンズユニット51の自らの位置を自在に移動できるので、レンズ2とレーザダイオード5との間の離隔距離を自在に調整できるようになる。しかも、当該光学装置500の外径形状は、筒体部品53の外径φcとレンズユニット51の肉厚tの2倍とを加算した寸法に設計できる。これにより、従来方式の基板実装タイプの光学装置に比べて極めて小型化を図ることができる。
従って、レンズ2とレーザダイオード5との間の離隔距離が自在かつ容易に調整可能な基板実装タイプの発光手段を提供でき、この発光手段を光通信装置の発光手段に十分応用できるようになった。加えて、上述した例で、レンズハウジング52及びレンズ2を樹脂で一体形成しているので、第1〜第4の実施例と同様にして光学装置500を安価に構成でき、しかも、簡易な構造を持つ基板実装タイプの光学モジュールを提供できるようになった。
図12は、第6の実施例としての光学装置600の構成例を示す断面図である。この実施例では、光半導体素子に関して、レーザダイオードに代えてフォトダイオード9を適用するようにした。
図12に示す光学装置600は、レーザダイオードを実装したCANパッケージタイプではなく、フォトダイオード(フォトディテクタ)9を筒体部品63に実装したものであって、レンズ2を介して入射した光を受光して電気信号に変換するものである(第2の光学装置)。光学装置600は、レンズユニット61及び雄ネジ付きの筒体部品63を有して構成される。
レンズユニット61は筒状蓋体の一例を構成し、レンズハウジング62及び焦点調整用のレンズ2を有して構成される。レンズハウジング62は、外径φ6及び内径φc’の筒状体を有しており、上面の所定の位置には開口部4が設けられ、外部から当該光学装置600へレーザ光を入射する部分となる。外径φ6は5mm乃至8mm程度である。光学装置600の高さをhとしたとき、レンズユニット61の上部から筒状ベース部63cに至る高さhは、5mm乃至8mm程度である。高さhは校正時に可変調整される。
レンズハウジング62の下面は開放されており、レンズハウジング62には焦点調整用のレンズ2を内包するように実装(収容)されている。レンズ2は、フォトダイオード実装側からレンズハウジング62内に装填される。レンズ2上は開口部4を有しており、当該レンズ2を抜け止め及びそれを押え込むように返し(庇)構造を有している。レンズ2にはコリメータレンズが使用される。
レンズハウジング62の内面側であって、レンズ2を内包する部分から下方に至る部分の内周部には、第1の実施例と同様にして、係合用の凹部62aが設けられている。この凹部62aは所定の螺旋ピッチを成す雌ネジを成すV溝構造(以下単に雌ネジ構造という)を有している。レンズハウジング62及びレンズ2には第1の実施例で説明したものが使用されるので、その説明を省略する。
筒体部品63は鏡筒の一例を構成し、係合用の凹部付きの筒状体63bを有して構成される。筒状体63bの上部は、全面が開放された開口部となされ、レンズハウジング62から当該筒状体63bへレーザ光を入射する部分となる。係合用の凸部63aは筒状体63bの外周部に設けられ、この凸部63aが雄ネジを成すV溝構造(以下単に雄ネジ構造という)を有している。
筒状ベース部63cには光半導体素子の他の一例となるフォトダイオード9が実装されている。フォトダイオード9は、レンズ2を介して入射した光を受光して電気信号に変換するようになされる。フォトダイオード9はレンズ2から所定距離を隔てた筒状ベース部63cの所定の位置に取り付けられる。フォトダイオード9を実装した筒状ベース部63cの所定の部位には、筒状体63bが覆われる。筒状ベース部63cには引き出しピン66、例えば、2本の引き出しピン6e,6fが設けられている。各々の引き出しピン6e,6fは、フォトダイオード9に接続される。
続いて、光学装置600の製造方法について説明する。図13A及びBは、光学装置600の組立例を示す分解断面図である。
まず、図13Aに示すようなレンズユニット61を準備する。レンズユニット61は、外径φ6が5mm乃至8mm程度で、高さh’も5mm乃至8mm程度のレンズハウジング62を形成し、このレンズハウジング62にレンズ2を実装して接合する。レンズユニット61については第1の実施例と同様に形成すればよいので、その説明を省略する。
レンズ2はコリメート調整用のレンズチップを予め形成して置く。レンズ2については、第1の実施例で形成したものが適用できる。ここに得られた半裁形状のレンズハウジング62にレンズ2となるレンズチップを挿入し、第1の実施例と同様にして、二色成型の要領で他方の半裁形状のレンズハウジング62を射出金型成型してレンズ一体型のレンズハウジング62を形成する。これにより、上面及び下面が開放され、内面にレンズ2及び、雌ネジを有したレンズユニット61を得ることができる。
次に、図13Bに示すような雄ネジ付きの筒体部品63を準備する。筒体部品63は高さがh”で、その外径φ6’を有した筒状体63bを形成する。筒状体63bの外周部分は、第1の実施例と同様にして、断面三角形状の部材を螺旋状に形成し、この螺旋状の部材を雄ネジ部として筒状体63bの外周部に接着剤で接合する方法を採って形成するとよい。
また、筒状体用の素材を螺旋状に打ち出し加工して、係合用の凸部63aを形成した素材を筒状体に丸め加工して、雄ネジ部付きの筒状体63bを得る方法により形成してもよい。筒状ベース部63cにはフォトダイオード9を実装し、その筒状ベース部63cには引き出しピン6、例えば、2本の引き出しピン6e,6fが設けられ、フォトダイオード9等と引き出しピン6e,6fとが半田付けや銀ロー付け等により電気的に接続するようになされる。
この例で、図13Aに示すtをレンズユニット61のレンズハウジング62の肉厚とし、図13Bに示すφcを筒体部品63の外径(レンズユニット61の内径φc’にほぼ等しい)としたとき、光学装置600の外径形状を規定するレンズユニット61の外径φ6は、筒体部品63の外径φcとレンズユニット61の肉厚tの2倍とを加算した寸法に設計するとよい。このように設計すると、従来方式の光学モジュールに比べて極小型の光学装置600を形成できるようになる。
このようなレンズユニット61と筒体部品63が準備できたら、第1の実施例と同様にして、レンズユニット61を筒体部品63に覆い被せるように組み立て、かつ、当該レンズユニット61の凹部62aと筒体部品63の凸部63aとを係合する。その際に、レンズユニット61の内周部に設けられた雌ネジ構造の係合用の凹部62aが筒体部品63の外周部に設けられた雄ネジ構造の係合用の凸部63aに螺合される。これにより、図12に示したような密閉構造を有した光学装置600が完成する。
この例でも、部品組立後、レンズ2のコリメート調整を行う。例えば、ネジ構造によって、レンズユニット61と筒体部品63の2つが組み合わさり、ネジの回転角によって光学的にレンズ2とフォトダイオード9との焦点距離を微調整するようになされる。その他の調整方法は第1の実施例と同様であるので、その説明を省略する。当該光学装置600の校正後は、レンズユニット61が接着剤を使用して筒体部品63に固定される。もちろん、第1の実施例で説明した接着方法を併用してもよい。
このように、第6の実施例としての光学装置及びその製造方法によれば、部品組立及びその校正時、筒体部品63に対するレンズユニット61の自らの位置を自在に移動できるので、レンズ2とフォトダイオード9との間の離隔距離を自在に調整できるようになる。しかも、当該光学装置600の外径形状は、筒体部品63の外径φcとレンズユニット61の肉厚tの2倍とを加算した寸法に設計できる。これにより、従来方式の基板実装タイプの光学装置に比べて極めて小型化を図ることができる。
従って、レンズ2とフォトダイオード9との間の離隔距離が自在かつ容易に調整可能な受光手段を提供でき、この受光手段を光通信装置の受光ユニットに十分応用できるようになった。加えて、上述した例で、レンズハウジング62及びレンズ2を樹脂で一体形成しているので、第1〜第5の実施例と同様にして光学装置600を安価に構成でき、しかも、簡易な構造を持つ光学モジュールを提供できるようになった。
図14は、第7の実施例としての光学装置700の構成例を示す断面図である。この実施例では、レンズ2に関して、コリメータレンズに代えて集光レンズ20を適用するようにした。
図14に示す光学装置700は、レーザダイオード5’又はフォトダイオード9を実装したCANパッケージ13,23,43や、筒体部品63等において、コリメータレンズに代えて集光レンズ20を備え、レーザ光を集光(結像)するようになされる。
光学装置700は、レンズユニット71及び雄ネジ付きのCANパッケージ73を有して構成される。光学装置700の高さhは6〜10mm程度である。レンズユニット71は焦点調整用の集光レンズ20、レンズハウジング72、凹部72a及び蓋部74を有して構成される。レンズユニット71の外周部には凸部72aが設けられる。レンズハウジング72及び蓋部74の外径はφ7を有している。蓋部74は、第4及び第5の実施例で説明した蓋部44や54等を同じ材料が使用される。蓋部74には開口部4が設けられる。
レンズハウジング72の高さh’は5〜8mm程度である。この例でも、もちろん、集光レンズ20の下方に図5で説明したコイルバネ8を実装してもよい。CANパッケージ73は凸部73a、CAN筐体73b及びCANベース部73cを有して構成される。CANベース部73cの外径はφ7’であり、CAN筐体73bの外径はφcである。なお、第1の実施例と同じ名称のものは、同じ機能を有し、同じ部材及び同じ形成方法が採られるので、その説明を省略する。
この例でも、レンズユニット71がCANパッケージ73に覆い被されるように組み立てられ、レンズユニット71の凹部72aとCAN筐体73bの凸部73aとが係合された密閉構造を成している。しかも、レンズユニット71の内周部に設けられた係合用の凹部72aが雌ネジ構造を有し、かつ、CAN筐体73bの外周部に設けられた係合用の凸部73aが雄ネジ構造を有している。レンズユニット71をCANパッケージ73に係合すると、CANパッケージ73に対するレンズユニット71の自らの位置を自在に移動できるようになるので、集光レンズ20の所望の焦点距離に調整できるようになる。このようなネジ構造を用いることにより、レンズユニット71とCANパッケージ73との2つが組み合わさり、ネジの回転角によって光学的に集光レンズ20とレーザダイオード5’との焦点距離を変えることができるようになる。
続いて、光学装置700の製造方法について説明する。図15A及びBは、光学装置700の組立例を示す分解断面図である。
この例では、まず、図15Aに示す内径φc’を有したレンズユニット71を準備する。レンズユニット71は、レンズ2に関して、コリメータレンズに代えて集光レンズ20を実装する点及び、蓋部74を接合する他は、第1の実施例と同じ形成方法が採られるので、その説明を省略する。集光レンズ20を実装するに当たって、レンズユニット71の内面にレンズ台座を設けて置くとよい。このレンズ台座に集光レンズ20を実装して蓋部74を接着剤を使用して接合するようにする。
次に、図15Bに示す雄ネジ付きのCANパッケージ73を準備する。CANパッケージ73は、第1の実施例と同じ形成方法が採れるので、その説明を省略する。更に、係合用の凸部付きのCANパッケージ73にレンズユニット71を覆い被せるように組み立てる。そして、レンズユニット71の凹部72aと、CAN筐体73bの凸部73aとを係合して密閉構造とする。これにより、図14に示したような密閉構造を有した光学装置700が完成する。
この例でも、部品組立後、集光レンズ20の焦点調整を行うが、その方法は第1の実施例と同様であるので、その説明を省略する。当該光学装置700の校正後は、接着剤を使用してレンズユニット71をCANパッケージ73に固定する。もちろん、第1の実施例で説明した接着方法を併用してもよい。
このように、第7の実施例としての光学装置及びその製造方法によれば、部品組立及びその校正時、CANパッケージ73に対するレンズユニット71の自らの位置を自在に移動できるので、集光レンズ20とレーザダイオード5’との間の離隔距離を自在に調整できるようになる。しかも、当該光学装置700の外径形状は、第1の実施例と同様にして、CANパッケージ73の外径φcとレンズユニット71の肉厚tの2倍とを加算した寸法に設計できる。これにより、従来方式の光学装置に比べて極めて小型化を図ることができる。
従って、第1の実施例のレンズ2にコリメータレンズ以外の集光レンズ20を適用した場合であっても、当該集光レンズ20とレーザダイオード5’との間の離隔距離が自在かつ容易に調整可能な発光手段を提供でき、この発光手段を光ピックアップ装置の発光ユニットに十分応用できるようになった。加えて、上述した例で、レンズハウジング72及び集光レンズ20を樹脂で一体形成しているので、光学装置700を安価に構成でき、しかも、簡易な構造を持つ光学モジュールを提供できるようになった。もちろん、レーザダイオード5’だけではなく、第6の実施例で説明したフォトダイオード9を実装して空間光伝送システムに応用した場合にも同様な効果が得られる。
図16は、第8の実施例としての光通信装置800の構成例を示すブロック図である。この実施例では、発光ユニット及び受光ユニットを備えた光通信装置800を構成して空間光伝送(光通信処理)をできるようした。
図16に示す光通信装置800は、LDドライバ81、発光ユニット82、受光ユニット83、TIA回路84、リミッタアンプ85、温度センサ86及びデータ制御ユニット87を備え、相手方の光通信装置へコリメート光(下り光)を出射し、相手方の光通信装置からコリメート光(上り光)を入射して光通信処理をするものである。光通信装置800は携帯電話機や、リモートコントローラ(リモコン)、テレビ受信機等に実装される。
LDドライバ81は、駆動制御信号S1に基づいて前段の信号処理系から送信データDoutを入力して変調処理をし、バイアス設定信号S2に基づいて変調後の送信信号Soutを発光ユニット82に出力して発光ユニット82を駆動する。駆動制御信号S1はLDドライバ81の駆動を制御する信号である。バイアス設定信号S2は、LDドライバ81のバイアス電圧を設定する信号である。駆動制御信号S1及びバイアス設定信号S2は、データ制御ユニット87からLDドライバ81へ出力される。LDドライバ81はデータ制御ユニット87へバイアス検出信号S3を出力する。バイアス検出信号S3は、LDドライバ81がレーザダイオード5のバイアス電流を検出して得たバイアス電流を示す信号である。
LDドライバ81には発光手段の機能を構成する発光ユニット82が接続され、送信信号Soutを光に変換して出射する。発光手段には、第1〜第5の実施例に係る光学装置100〜500のいずれかが実装され、相手方の光通信装置へコリメート光(下り光)を出射するようになされる。発光ユニット82はデータ制御ユニット87に出力検出信号S4を出力する。出力検出信号S4は、レーザダイオード5(図1参照)のアノード電流を検出して得られたレーザ出力を示す信号である。
発光ユニット82には、例えば、第1の実施例で説明した光学装置100が応用され、所定の位置に開口部4を有し、かつ、焦点調整用のレンズ2を内包すると共に内周部に設けられた係合用の凹部1aを有するレンズユニット11と、レンズ2に向けて発光するレーザダイオード5を有し、かつ、外周部に設けられた係合用の凸部3aを有するCANパッケージ13とを有している。レンズユニット11はCANパッケージ13に覆い被されるように組み立てられ、レンズユニット11の凹部1aと、CANパッケージ13の凸部3aとが係合された密閉構造を有している(図1参照)。この例では空間光伝送(光通信処理)なので、発光ユニット82は、図示しない相手方の光通信装置の受光ユニットに指向性良く対峙するように配置される。もちろん、光ファイバ伝送する場合は、発光ユニット82に下り光伝送用の光ファイバケーブル88を接続して図示しない相手方の光通信装置に接続してもよい。
この例では空間光伝送なので、受光ユニット83は、図示しない相手方の光通信装置の発光ユニットに指向性良く対向するように配置される。もちろん、光ファイバ伝送する場合は、相手方の光通信装置に上り光伝送用の光ファイバケーブル89を接続してもよい。この光ファイバケーブル89には受光ユニット83が接続される。受光ユニット83は受光手段の機能を構成し、入射光を光電変換して受信信号Sinを出力する。受光ユニット83には、レーザダイオード5’に代えてフォトダイオード9を備えた第7の実施例に係る光学装置700が実装され、相手方の光通信装置からコリメート光(上り光)を入射してフォトダイオード9で光電変換して受信信号Sinを出力する。
相手方の光通信装置からコリメート光は集光レンズ20で集光するようになされる。発光ユニット82はデータ制御ユニット87へ入力検出信号S5を出力するようになされる。入力検出信号S5は、受光ユニット83のフォトダイオード9(図12参照)のアノード電流を検出して得たレーザ入力を示す信号である。
受光ユニット83は、所定の位置に開口部4を有し、かつ、焦点調整用のレンズ2を内包すると共に内周部に設けられた係合用の凹部62aを有するレンズユニット61と、レンズ2を介在して受光するフォトダイオード9を有し、かつ、外周部に設けられた係合用の凸部63aを有する筒体部品63とを有し、レンズユニット61が筒体部品63に覆い被されるように組み立てられ、レンズユニット61の凹部62aと筒体部品63の凸部63aとが係合された密閉構造を有している(図12参照)。
受光ユニット83にはTIA(Transimpedance Amplifier)回路84が接続され、受光ユニット83が光電変換した電流信号を一定の振幅を持った受信信号Sinに変換する。TIA回路84にはリミッタアンプ(LA)85が接続され、受信信号Sinを入力して受信信号Sinからクロック信号や受信データDinを分離して次段の信号処理系に出力するようになされる。
上述のLDドライバ81、発光ユニット82及び受光ユニット83には、制御手段の機能の一例を構成するデータ制御ユニット87が接続され、LDドライバ81、発光ユニット82の出力制御及び受光ユニット83の入力制御を実行する。データ制御ユニット87にはCPUが使用される。
なお、データ制御ユニット87には温度センサ86が接続され、当該光通信装置800の使用温度を検出して温度検出信号S6を出力する。当該光通信装置800の使用温度範囲は0°〜80°程度である。温度検出信号S6は、当該光通信装置800で検出された使用温度を示す信号である。データ制御ユニット87は温度検出信号S6に基づいて発光ユニット82の出力制御を実行する。
続いて、光通信装置800の動作例を説明する。この例で、発光ユニット82には、第1の実施例で説明した光学装置100が実装され、受光ユニット83には、フォトダイオード9を備えた第7の実施例に係る光学装置700が実装され、相手方の光通信装置との空間を介在して光通信処理をすることを前提とする。もちろん、相手方の光通信装置との間に光ファイバケーブル88,89を接続して光通信処理をしてもよい。
これらを光通信条件にして、光通信装置800の送信側の動作例によれば、データ制御ユニット87は、駆動制御信号S1及びバイアス設定信号S2をLDドライバ81へ出力する。また、駆動制御信号S1に基づいて前段の信号処理系から送信データDoutがLDドライバ81に入力されると、LDドライバ81が送信データDoutを変調処理し、バイアス設定信号S2に基づいて変調後の送信信号Soutを発光ユニット82に出力し、発光ユニット82を駆動する。
LDドライバ81はデータ制御ユニット87へバイアス検出信号S3を出力する。発光ユニット82は、送信信号Soutを光に変換したコリメート光(下り光)を相手方の受光ユニットに向けて出射する。もちろん、光ファイバケーブル88を介して出射してもよい。発光ユニット82はデータ制御ユニット87にレーザ出力を示す出力検出信号S4を出力する。コリメート光は、空間を介して相手方の光通信装置の受光ユニットに伝送される。
また、光通信装置800の受信側の動作例によれば、空間を介して相手方の光通信装置から伝送されてきたコリメート光は、受光ユニット83により受光される。もちろん、上り光伝送用の光ファイバケーブル89を介して相手方の光通信装置から伝送されてきたコリメート光でもよい。受光ユニット83はコリメート光を光電変換して受信信号Sinを出力する。受信信号Sinは受光ユニット83からTIA回路84へ出力される。TIA回路84は、受光ユニット83が光電変換した電流信号を一定の振幅を持った受信信号Sinに変換する。
受信信号Sinは、TIA回路84からリミッタアンプ85へ出力される。リミッタアンプ85は、受信信号Sinを入力し、当該受信信号Sinからクロック信号(以下CLK信号という)や受信データDinを分離して次段の信号処理系に出力するようになされる。この間、データ制御ユニット87は、上位の制御系からデータ制御信号S7及びクロック信号S8を受信し、当該データ制御信号S7及びクロック信号S8に基づいてリミッタアンプ85で分離されたCLK信号の同期を検出したり、データ制御信号S7及び温度検出信号S6に基づいてLDドライバ81及び発光ユニット82の出力制御及び受光ユニット83の入力制御を実行する。データ制御ユニット87は、上位の制御系へ光通信処理の終了時や、異常発生時に制御通知信号S7’を返信する。これにより、光通信装置800と相手方の光通信装置との間で空間を介した光通信処理をできるようになる。光通信処理は、自機側(送信側)の光通信装置から相手側(受信側)の光通信装置へ光が届けば、媒体は空気に限らず、真空中でも、送受信可能である。もちろん、光ファイバケーブル88,89を介した光通信処理を行ってもよい。
このように第8の実施例としての光通信装置800によれば、発光ユニット82にはレンズ2に向けて発光するレーザダイオード5を有した本発明に係る光学装置100が備えられ、部品組み立て及び実装校正時、発光ユニット82において、CANパッケージ13に対するレンズユニット11の自らの位置を自在に移動できるようになる。しかも、当該光学装置100の外径形状は、CANパッケージ13の外径とレンズユニット11の肉厚tの2倍とを加算した寸法に設計されているので、従来方式の光学装置に比べて極めて小型化を図ることができる。
また、受光ユニット83には集光レンズ20を介して受光するフォトダイオード9を有した第7の光学装置700が備えられるので、部品組み立て及び実装校正時、受光ユニット83において、CANパッケージ73に対するレンズユニット71の自らの位置を自在に移動できるようになる。しかも、当該光学装置700の外径形状は、CANパッケージ73の外径φc”とレンズユニット11の肉厚tの2倍とを加算した寸法に設計されているので、従来方式の光学装置に比べて極めて小型化を図ることができる。これらによって、10Gbitイーサーネット用の同軸型光モジュール等を提供できるようになる。
本発明は、レーザダイオードを実装したレーザポインタ、レーザプリンタ、目標照準器、防犯センサ、レーザダイオード及びフォトダイオードを実装した光通信装置間で光通信処理を実行する光通信システムに適用して極めて好適である。
第1の実施例としての光学装置100の構成例を示す斜視図である。
(A)及び(B)は、光学装置100の組立例を示す断面図である。
第2の実施例としての光学装置200の構成例を示す断面図である。
(A)〜(C)は、光学装置200の組立例を示す分解断面図である。
第3の実施例としての光学装置300の構成例を示す断面図である。
(A)及び(B)は、光学装置300の組立例を示す分解断面図である。
第4の実施例としての光学装置400の構成例を示す断面図である。
(A)及び(B)は、光学装置400の組立例を示す分解断面図である。
レーザポインタ101の構成例を示すブロック図である。
第5の実施例としての光学装置500の構成例を示す断面図である。
(A)及び(B)は、光学装置500の組立例を示す分解断面図である。
第6の実施例としての光学装置600の構成例を示す断面図である。
(A)及び(B)は、光学装置600の組立例を示す分解断面図である。
第7の実施例としての光学装置700の構成例を示す断面図である。
(A)及び(B)は、光学装置700の組立例を示す分解断面図である。
第8の実施例としての光通信装置800の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1,1’,42,52,62,72・・・レンズハウジング、2・・・レンズ、1a,52a,62a,72a・・・凹部、3a,53a,63a,73a・・・凸部、3b,73b・・・CAN筐体、3c,43c,53c,73c・・・CANベース部、5・・・レーザダイオード(光半導体素子)、6・・・引き出しピン、7,53・・・筐体部品、8・・・コイルバネ(弾性部材)、9・・・フォトダイオード(光半導体素子)、11,21,41,51,61,71・・・レンズユニット、13,13’,23,43,73・・・CANパッケージ、16・・・駆動電源、17・・・バイアス回路、18,82・・・発光ユニット、19・・・APC回路、20・・・集光レンズ、42a・・・ラッチ凹部、43a・・・ラッチ凸部、44,54,74・・・蓋部、53,63・・・筒体部品、59・・・基板、81・・・LDドライバ、82・・・発光ユニット(発光手段)、83・・・受光ユニット(受光手段)、84・・・TIA回路、85・・・リミッタアンプ、100〜700・・・光学装置、101・・・レーザポインタ、800・・・光通信装置