JP2009162603A - ヒータ兼温度センサ素子と、これを用いた気流センサ及び真空パッド、及び導電膜付チューブ並びに気流検知装置 - Google Patents

ヒータ兼温度センサ素子と、これを用いた気流センサ及び真空パッド、及び導電膜付チューブ並びに気流検知装置 Download PDF

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Abstract

【課題】温度センサを自己加熱によりヒータとしても動作させる超小型で高速応答の安価なヒータ兼温度センサ素子を提供する、この素子を用いた高速で高感度の気流センサを提供する、この気流センサを真空パッドに適用して高速応答にする。さらに、これらを用いた気流検知装置を提供する。
【解決手段】基板から熱分離したカンチレバ状の薄膜にヒータ兼温度センサを形成し2端子とする。そのチップ寸法を1mm角程度の超小型化する。気流センサとして気流の流入口近傍の微小空間にヒータ兼温度センサ素子を取り付ける。これを真空パッドに適用し、素子を吸着パッド付近に取り付ける。内側と外側に導電膜を形成した導電膜付チューブを提供して電源回路などを有する本体と気流センサとの間の煩雑なワイヤ線を不要にする。更にこの気流センサを用いて、少なくとも増幅回路、演算回路、制御回路を有するコンパクトな気流検知装置とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、高速に気流の変化を検知することができるヒータ兼温度センサ素子とこれを用いる熱型の気流センサと、更にこれを用いる真空パッド、およびこれに用いる導電膜付チューブと気流検知装置に関するものである。
従来、本出願人は、これまで宙に浮いた薄膜に、白金薄膜などの抵抗体を形成してヒータとする「電熱器」(特願昭54−027559;特許第1398241号)を発明し、現在では、フローセンサや真空センサなどのマイクロヒータとして応用されている。更に本出願人は、半導体ダイオードをヒータとする「加熱ダイオード温度測定装置とこれを用いた赤外線温度測定装置および流量測定装置ならびに流量センシング部の製作方法」(特願2005-68266;特開2006−250736)を発明した。そして、半導体ダイオードは温度センサとしても利用できるので、ヒータ兼温度センサとして利用することを提案した。
従来、物体を固定したり搬送したりするのに真空チャックや真空バッド、さらに小さいものでは真空ピンセットを用いていた。これらは、物体を真空吸引または周囲圧力に対して負圧にして吸盤で捕らえ、必要に応じて搬送するもので、物体を確実に捕らえているかどうかを知る必要があった。物体を確実に捕らえているかどうかは、従来、真空バッドなどの吸着部からのホース(フレキシブルなチューブ)を経た真空ポンプ側に圧力センサや気流センサを取り付けて、気流の圧力変化を捉えて知るようにしていた。しかし、微小球や半導体チップなどの搬送においては、如何に高速搬送できるかが生産性にも繋がり重要なポイントであり、圧力センサなどはその寸法が大きく、その動作が遅いばかりでなく、チューブの真空ポンプ側に圧力センサなどを取り付けて動作させるしかなく、空気抵抗の大きいチューブでの時間遅れも生じる結果、4ミリ秒以内の高速に応答する気流センサや真空パッドなどが提供できないでいた。また、途中のチューブを切断して、そこに取り付けるセンサもあったが、やはり同様の問題があった。
特許第1398241号 特開2006−250736号公報
本発明は、上述の問題点を解消するためになされたもので、ダイオードサーミスタなどを温度センサとして用いるが、別にヒータを用いなくとも、温度センサ自体に電流を流し、ジュール熱による自己加熱によりヒータとしても動作させて、この温度センサを加熱用のヒータとしても利用しようとする、所謂、ヒータ兼温度センサ素子とするもので、MEMS技術により真空パッドの微小な空間にも取り付けが可能な超小型のヒータ兼温度センサ素子を提供すること、安価で大量生産可能であること、2端子で済む単純な構造で、しかも高感度で高精度の熱型センサである熱伝導型のヒータ兼温度センサ素子を提供すること、このヒータ兼温度センサ素子を用いた高速で高感度の気流センサを提供すること、この気流センサを用いた高速応答の真空パッドを提供すること、煩雑なワイヤ線が不要なコンパクトで安価な気流センサを提供すること、さらに、安価で小型の気流検知装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係わるヒータ兼温度センサ素子は、基板の一方の面側に形成してあり、該基板から熱分離してある薄膜に形成した温度センサを、自己加熱してヒータとしても用いるヒータ兼温度センサ素子において、該薄膜部分には接触しない構造を有するカバーを前記基板に接合し、該カバーにはヒータ兼温度センサ素子の2端子に対応する2個の電極のうちの少なくとも1個の電極が形成してあることを特徴とするものである。
超小型のヒータ兼温度センサ素子には、MEMS技術により形成されたカンチレバなどの基板から熱分離した薄膜があり、この薄膜に温度センサとマイクロヒータとを兼用にしている気流の変化を検知する熱伝導型センサ部があるので、ちょっとした接触で破壊されやすい。したがって、ヒータ兼温度センサ素子の取り付けなどのためのハンドリングや気流に混じるゴミなどの粒子の衝突などによるカンチレバなどの薄膜が破壊されるのを防ぐ必要がある。本発明では、カンチレバなどの薄膜に接触しないようなカバー(蓋)を、基板のカンチレバなどの薄膜が形成されている側に接合して、薄膜の保護をさせている。また、外部にリード線を取り出すための電極の構造と配置は、超小型のヒータ兼温度センサ素子で、しかもカンチレバなどの宙に浮いた薄膜が存在しているがゆえに困難である。本発明のヒータ兼温度センサ素子では、2端子で済むことから最低2つの電極があれば良い。この2個の電極のうちの少なくとも1個の電極を上述のカバーに設けたことも特徴である。
本発明の請求項2に係わるヒータ兼温度センサ素子は、温度センサをpn接合ダイオード、ショットキ接合ダイオードもしくは電流検出型熱電対とした場合である。
pn接合ダイオードやショットキ接合ダイオードのように、接合抵抗が大きい温度センサを用いた場合は、途中の配線抵抗は、無視しやすいので好都合である。
本発明の請求項3に係わるヒータ兼温度センサ素子は、基板から熱分離してある薄膜の少なくとも一部を電気絶縁性で耐熱性のプラスチックで被覆した場合である。
基板から熱分離してある薄膜は、例えば、10マイクロメートル(μm)程度の極めて薄いカンチレバから成り立っている場合が多い。したがって、気流に混じった微粒子の衝突などで損傷を受けることもある。また、SOI層のような単結晶シリコン薄膜で割れやすいことが多い。プラスチック薄膜でカバー(被覆)すれば、カンチレバの保護の役目をする。さらに、電気絶縁性のプラスチック薄膜とすれば、配線や電極部分をカバーし、導電性材料の接触があっても電気的な絶縁を保つことができる。もちろん、基板から熱分離してある薄膜部分ばかりでなく、基板直上の薄膜部分での配線や電極部分の電気絶縁として利用することもできる。また、ヒータ兼温度センサ素子は、ヒータとしても利用するので、100℃程度の温度にも耐えるような耐熱性が求められる。
本発明の請求項4に係わる気流センサは、温度センサを自己加熱してヒータとしても動作できるようにしたヒータ兼温度センサ素子と、気体が流れるパイプとを備え、該パイプの気流の流入口近傍に、前記ヒータ兼温度センサ素子を具備してあり、前記気体の流れの変動をヒータ兼温度センサ素子からの電気信号で検出できるようにしたことを特徴とするものである。
本発明のヒータ兼温度センサ素子は超小型と成りえるので、真空パッド(ここでは、真空チャックや真空ピンセントも含んで表現する)の内部のような微小空間内にも設置できる。気流センサとして高速動作させるには、気流の流入口近傍に気流センサの気流検知部であるヒータ兼温度センサ素子を取り付ける必要がある。真空ポンプなどへの接続には、パイプが必要であり、更にパイプに接続するフレキシブルなチューブが存在する場合でも、ヒータ兼温度センサ素子は、それらの気流の流入口付近に設けて、パイプやチューブの空気抵抗が影響しない領域に設置する方が良い。
本発明の請求項5に係わる気流センサは、前述の本発明のヒータ兼温度センサ素子を用いて気流センサを構成した場合である。
場合である。
本発明の請求項6に係わる真空パッドは、減圧により物体を捕獲する真空パッドにおいて、気流の発生が真空吸引に基づくようにした本発明の気流センサを具備したことを特徴とするものである。
真空パッドとは、一般に真空ポンプにより真空吸引して、1気圧よりも減圧してそのときの1気圧以下の真空圧との圧力差を利用して、半導体ウエーハやチップ、更には球体などの物体を吸着させる製品であるが、これを本発明の超小型と成りえる気流センサを用いて達成した場合である。なお、真空パッドでは、コンプレッサにより1気圧以上の圧縮空気を作り、これを流すことにより動圧としての負圧を形成させることもできる。このように負圧であってもこの圧力は、1気圧を越えることもありえる。このような状態では、真空吸引も周囲の高い圧力に比較して低い圧力を発生させて吸引することであり、必ずしも1気圧以下の真空とは限らず、擬似的な真空の意味で用いる。
本発明の請求項7に係わる真空パッドは、パイプの少なくとも一部に電気絶縁性の材質で、かつフレキシブルなチューブが設けられてあり、該チューブの内側と外側に導電性膜を形成してあり、該内側と外側の導電性膜をヒータ兼温度センサ素子への配線として利用できるようにした場合である。
ヒータ兼温度センサ素子は、ヒータへの電力供給用と温度センサとしての電気信号を同時、もしくは時分割による取出しのために、2端子で済む。また、真空パッドを制御する回路や信号処理回路などへは、チューブを利用した方がコンパクトな装置となる。幸い、チューブは、その内側と外側の2面を有しているので、本発明は、この面を配線として利用する場合である。チューブの内側と外側の面に、例えば、メッキなどにより金属膜等の導電性膜を形成して利用することができる。
本発明の請求項8に係わる導電膜付チューブは、請求項4もしくは5のいずれかに記載の気流センサ、または請求項7記載の真空パッドに用いる導電膜付チューブにおいて、該チューブの内側と外側の導電性膜を、少なくともそれぞれ1本ずつの2本のヒータ兼温度センサ素子への配線として利用できるようにしたことを特徴とするものである。
電気絶縁性の材質で、かつフレキシブルなチューブであるので、真空ピンセットなどに使用する微細な孔の吸着部をもつ真空パッドなどの配線に内外両面の導電膜を利用する導電性膜付のチューブとしても有用である。
本発明の請求項9に係わる気流検知装置は、本発明の気流センサを用いたこと、該気流センサを駆動し、該気流センサからの電気信号から気流の変化を計測して、制御するに必要な増幅回路、演算回路と制御回路とを少なくとも具備したこと、を特徴とするものである。
本発明のヒータ兼温度センサ素子では、基板から熱分離してある薄膜に形成した温度センサを、自己加熱してヒータとしても利用するので、配線としても2端子で済み、真空パッドなどの極めて小さな空間に取り付けることができる超小型のヒータ兼温度センサ素子が提供できるという利点がある。
本発明のヒータ兼温度センサ素子では、基板から熱分離してある、例えば、カンチレバ状の薄膜に温度センサが設けられている。したがって、薄膜は破壊されやすい構造であり、本発明では、この薄膜が保護できるようにカバーがあり、そこからリード線などの配線が取出せるような電極も形成してあるので、本素子をハンドリングするのにも有利であるという利点がある。
本発明のヒータ兼温度センサ素子では、pn接合ダイオードやショットキ接合ダイオードなどの半導体接合を用いることができるので、内部抵抗が比較的大きくできるから配線の抵抗を無視できるようにすることが容易である。
本発明の気流センサでは、本発明の極めて小型のヒータ兼温度センサ素子を用いるので、真空パッドなどの微小空間に取り付け可能で、高速応答が達成できる。
本発明の真空パッドでは、本発明の高速応答気流センサを用いるので、やはり高速応答であり、チップ等の物体の搬送速度が増加するので、生産性が向上するという利点がある。
本発明の導電膜付チューブを用いることができるので、別に本体との間にリード線などの煩雑な配線を設けることが不必要となり、コンパクトな真空パッドが提供できるという利点がある。
本発明の気流検知装置では、本発明の高速応答で小型の気流センサを用いるので、やはり高速応答で小型の装置が提供できる。
以下、本発明のヒータ兼温度センサ素子は、成熟した半導体集積化技術とMEMS技術を用い、シリコン(Si)基板であるSOI基板を用いて形成できる。このSOI基板を用いて製作した場合の図面を参照して、実施例に基づき詳細に説明する。また、本発明のヒータ兼温度センサ素子を用いた気流センサとこの気流センサを用いた真空パッド、更にそれに用いる導電膜付チューブについて説明し、本発明の気流センサを用いた気流検知装置についてはそのブロック図を用いて説明する。
図1は、本発明のヒータ兼温度センサ素子の一実施例の横断面概略図を示している。この素子は、熱伝導型センサチップ101とカバー300から成り立っている。この熱伝導型センサチップ101は、SOI基板を用いてMEMS技術で製作されて、基板1から熱分離するために宙に浮いたカンチレバ15状のSOI層11に温度センサ20としてpn接合ダイオード23がその先端付近に作成されている。また、このpn接合ダイオード23からなる温度センサ20は、順方向に電流を多く流すとジュール熱により発熱できるのでヒータとしても利用できる。ここではこれをヒータ兼温度センサと呼ぶ。ジュール加熱したヒータ兼温度センサは、ダイオードサーミスタとして利用すると、例えば、カンチレバ15に形成してあるpn接合ダイオード23に順方向電圧1.4V印加すると、室温よりも50℃程度ジュール熱により温度上昇してヒータとして動作する。また、この状態を気流に晒すと、気流により熱が奪われて温度が低下する。温度が低下すると順方向電圧1.4Vの固定状態では、ダイオードの順方向電流が低下して、温度センサ、すなわちダイオードサーミスタとして動作させることができる。この電流変化を検出して、気流の流速または流量に対応させることができる、これが本発明の気流センサの原理である。
熱伝導型センサチップ101には、例えば、10μm程度の薄いSOI層11からなるカンチレバ15は、極めて破壊されやすいので、プラスチック200でコーテングして、表面を被覆した場合を示している。このプラスチックの膜は、電極も被覆して電気絶縁させるために、電気絶縁性であり、かつジュール加熱のために耐熱性であることが望ましい。また、パターン形成のためには、フォトレジストのような感光性材料を塗布して形成できるような材料が良く、例えば、感光性エポキシ樹脂などが良い。
また、熱伝導型センサチップ101には、その裏面に電極70を形成した場合で、pn接合ダイオード23からなる温度センサ20の一方の端子が基板1の裏面の電極70に導通するように接続している。例えば、SOI層11は、n型シリコン半導体から成り、ここにp型の不純物拡散してpn接合ダイオード23を形成しておき、n型シリコン半導体のSOI層11と基板1の下地基板12とをオーム性コンタクト29で導通させてあると、pn接合ダイオード23のn型側の電極を、熱伝導型センサチップ101である基板1の裏面の電極70として利用できる。ここでの実施例1ではこの状態を示している。また、温度センサ20の他方の端子は、pn接合ダイオード23の上部の電極70から配線110(図1では表示されていない。図2参照)を通して、熱伝導型センサチップ101上の導電性接着剤310に導通してあり、これがカバー300の表面に形成した電極71に貫通孔320を通して導通している。これらの電極70と電極71とを電源の二つの端子として利用する。
図1では、ヒータ兼温度センサ素子のカバー300は、基板1に形成したカンチレバ15などを有する熱伝導型センサチップ101に、導電性接着剤310を用いて接合してあり、貫通孔320を通してカバー300の表面部まで導通するように金属などの電極71が形成されている場合を示している。また、カバー300には、更に空洞の貫通孔320が設けられてあり、気流が熱伝導型センサチップ101の空洞40を通して吹き抜けられるようにしている。この構造により気流が淀まないので、気流センサの感度を上昇させることができる。
図2には、本発明のヒータ兼温度センサ素子の熱伝導型センサチップ101の概略図の一実施例を示してあり、図2(a)は、その平面図、図2(b)には、そのX1-X1線における横断面概略図、図2(c)には、図2(a)のX2-X2線における横断面概略図を示している。基板1としてn型のSOI基板を用いた場合で、SOI層11を利用してカンチレバ15をMEMS技術で形成し、その先端部に温度センサ20としてのpn接合ダイオード23を形成している。pn接合ダイオード23は、n型のSOI層11にp型不純物を熱拡散してp型拡散領域22を形成し、オーム性コンタクト29を通して電極70と配線110を介して電極70aに導いている。他方の電極70bは、pn接合ダイオード23のn型領域との間で、n型のSOI層11を通し、さらに電極70b付近に不純物拡散したn型拡散領域21とオーム性コンタクト29を介して導通している。更に電極70bは、基板1の下地基板12を通して、その裏面に形成した電極70と導通している。したがって、電極70を温度センサ20の一方の端子として利用することができる。また、プラスチック200の薄膜を形成してあり、カンチレバ15を破壊から保護すると共に、電気絶縁性のプラスチック200であることから、電極70bを覆うことにより、カバー300(ここでは描いていない。図1参照)それ自体やその表面が、導体であっても良いように電気絶縁性膜としても利用している。
図3には、本発明のヒータ兼温度センサ素子を搭載した気流センサを、真空パッドに適用した場合で、本発明の真空パッドにおける吸着パッド付近の一実施例の横断面概略図を示している。
図3において、金属製のパイプ600の内部のうち、気流の流入口近傍となるパイプ600の端部付近に、本発明のヒータ兼温度センサ素子100を導電性ペーストにより取り付けた状態を示している。ヒータ兼温度センサ素子のカバー300側に導電性ペーストを付けて、金属製のパイプ600にヒータ兼温度センサ素子の一方の電極と電気的に接合してある。この金属製のパイプ600がヒータ兼温度センサ素子100の一方の端子として利用する。また、そのとき、熱伝導型センサチップ101の裏面の空洞部40はパイプ600の気流に直接触れることになり、熱伝導型センサチップ101のカンチレバ15に形成してある温度センサ20が加熱されているので、気流を検出することができる。また、このとき、カバー300に形成してある貫通孔320が気流の流れをスムーズにしてくれる。ヒータ兼温度センサ素子100の熱伝導型センサチップ101の裏面に形成してある他方の電極からオーム性コンタクト29によりリード線としての配線110が取出され、2端子のうちの他方の端子として利用される。ここでは、ゴム性などの吸着パッド700も描いてある。
図4には、本発明の導電膜付チューブの一実施例の横断面概略図を示す。フレキシブルな電気絶縁性のチューブ500に、無電解メッキなどによりこのチューブ500の内側と外側に形成した導電性膜150を形成した場合である。この導電性膜150は、本発明のヒータ兼温度センサ素子100に導通する2本の配線として利用するものである。
チューブ500として、例えば、真空引きをするので、肉厚のビニール製チューブでよく、無電解メッキの銅メッキでよい。導電性接着剤を用いても良いし、半田付けでヒータ兼温度センサ素子100からのワイヤ線で取り付けても良いが、専用のアダプタで本発明の導電膜付チューブにはめ込むだけで、内側と外側の導電性膜150のそれぞれがヒータ兼温度センサ素子100の2個の端子に直接導通するようにしても良い。
図5には、本発明の気流検知装置のブロック図の一実施例を示す。ここでは、気流センサを駆動し、この気流センサからの電気信号から気流の変化を計測して、制御するに必要な増幅回路、演算回路と制御回路とを内蔵した気流検知装置本体(破線で囲んで表示している。)と、更にこれらの動作に必要な電源部と、現在の動作状態などを表示するための表示部とを備えた場合とを示している。これらのそれぞれの回路等は、既存の技術で達成できるので、詳細は省略する。
本発明のヒータ兼温度センサ素子とこれを用いた気流センサ、この気流センサを用いた真空パッドおよびこれらに用いる導電膜付チューブならびに気流センサを用いた気流検知装置は、本実施例に限定されることはなく、本発明の主旨、作用および効果が同一でありながら、当然、種々の変形がありうる。
本発明のヒータ兼温度センサ素子は、気体の流量や流速の変化を従来の気圧の変化によるのではなく、熱型センサを用いる熱伝導型センサで達成するもので、超小型に製作できること、2端子で済むことなどから気流の流入口付近に取り付けが可能であるから、気流センサとして実現したときには、応答速度が速く、真空パッドに適用すると極めて高速の物体の真空吸着による捕獲ができる。したがって、従来に無い高速搬送動作が可能であり、生産性が向上するので産業界に大きな貢献ができる。また、導電膜付チューブの提供により、コンパクトな気流センサや真空パッドが提供できる。更に、コンパクトな気流センサを搭載した気流検知装置もコンパクトとなり、安価な装置が提供できる。
本発明のヒータ兼温度センサ素子の一実施例の横断面概略図である。(実施例1) 本発明のヒータ兼温度センサ素子の熱伝導型センサチップ101の一実施例の概略図である。(実施例1) 本発明の真空パッドにおける吸着パッド付近の一実施例の横断面概略図である。(実施例2) 本発明の導電膜付チューブの一実施例の横断面概略図である。(実施例3) 本発明の気流検知装置の一実施例のブロック図である。(実施例4)
符号の説明
1 基板
10 薄膜
11 SOI層
12 下地基板
15 カンチレバ
20 温度センサ
21 n型拡散領域
22 p型拡散領域
23 pn接合ダイオード
29 オーム性コンタクト
40 空洞
42 スリット
45 中空部
50 シリコン酸化膜
51 BOX層
70、70a、70b 電極
71 電極
100 ヒータ兼温度センサ素子
101 熱伝導型センサチップ
110 配線
150 導電性膜
200 プラスチック
300 カバー
310 導電性接着剤
320 貫通孔
500 チューブ
600 パイプ
700 吸着パッド

Claims (9)

  1. 基板の一方の面側に形成してあり、該基板から熱分離してある薄膜に形成した温度センサを、自己加熱してヒータとしても用いるヒータ兼温度センサ素子において、該薄膜部分には接触しない構造を有するカバーを前記基板に接合し、該カバーにはヒータ兼温度センサ素子の2端子に対応する2個の電極のうちの少なくとも1個の電極が形成してあることを特徴とするヒータ兼温度センサ素子。
  2. 温度センサをpn接合ダイオード、ショットキ接合ダイオードもしくは電流検出型熱電対とした請求項1記載のヒータ兼温度センサ素子。
  3. 基板から熱分離してある薄膜の少なくとも一部を電気絶縁性で耐熱性のプラスチックで被覆した請求項1もしくは2のいずれかに記載のヒータ兼温度センサ素子。
  4. 温度センサを自己加熱してヒータとしても動作できるようにしたヒータ兼温度センサ素子と、気体が流れるパイプとを備え、該パイプの気流の流入口近傍に、前記ヒータ兼温度センサ素子を具備してあり、前記気体の流れの変動をヒータ兼温度センサ素子からの電気信号で検出できるようにしたことを特徴とする気流センサ。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載のヒータ兼温度センサ素子を用いた請求項4記載の気流センサ。
  6. 減圧により物体を捕獲する真空パッドにおいて、気流の発生が真空吸引に基づくようにした請求項4もしくは5のいずれかに記載の気流センサを具備したことを特徴とする真空パッド。
  7. パイプの少なくとも一部に電気絶縁性の材質で、かつフレキシブルなチューブが設けられてあり、該チューブの内側と外側に導電性膜を形成してあり、該内側と外側の導電性膜をヒータ兼温度センサ素子への配線として利用できるようにした請求項6記載の真空パッド。
  8. 請求項4もしくは5のいずれかに記載の気流センサ、または請求項7記載の真空パッドに用いる導電膜付チューブにおいて、該チューブの内側と外側の導電性膜を、少なくともそれぞれ1本ずつの2本のヒータ兼温度センサ素子への配線として利用できるようにしたことを特徴とする導電膜付チューブ。
  9. 請求項4もしくは5のいずれかに記載の気流センサを用いたこと、該気流センサを駆動し、該気流センサからの電気信号から気流の変化を計測して、制御するに必要な増幅回路、演算回路と制御回路とを少なくとも具備したこと、を特徴とする気流検知装置。
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