JP3900016B2 - ガス検出器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はシリコン基板と棚珪酸ガラス基板を陽極接合し、その接合界面に空間を設けてセンサを形成する場合の外部へ電極を取り出すための引き出し電極に係り、特に、この引き出し電極を利用した半導体ガスセンサ、熱式ガスセンサ、熱伝導度センサ(TCD)などのガス検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスセンサは、気体(多くは空気)中に含まれる特定のガスに感応して、その濃度に応じた電気信号を発するもので、ガス分子が固体表面へ吸着し、あるいはさらに反応する特性を利用したものである。
図3に、従来から多く用いられているガスセンサの各種を示す。
(a)半導体ガスセンサは、センサ材料にn型の酸化物半導体SnOが用いられ、リード線18、18aがセラミック絶縁チューブ20、20aを通してヒータコイル19に接続され、電流を流すことによってSnOが200〜400℃の加熱状態に保たれる。LPGや都市ガスなどの可燃性ガスは還元性を持っており、このガスの存在により半導体表面において吸着酸素による酸化反応が起き、このとき電子が半導体に流れ込み、SnOの導電率が増加する。そのSnOの電気抵抗の変化を電極17、17aから検出することができる。このタイプは、ガス検知器やガス漏れ警報器として使用されている。
(b)熱線半導体ガスセンサは、センサに酸化物半導体24が用いられ、内部に白金線23が埋設され、電極22、22aから所定の電流が流され、200〜450℃に加熱された状態で使用される。酸化物半導体24の表面にガスが吸着するとガスの種類によって、電子が増加し熱伝導度が上がり、そのため白金線23の温度が下がるので、全体の抵抗値からガスを検出することができる。特に、可燃性ガスのガス濃度計や警報器のセンサに使用されている。
(c)接触燃焼式ガスセンサは、センサに触媒付アルミナ27を白金線26のコイルの周りに焼結させたものが用いられ、電極25、25aから白金線26に電流が流され、触媒付アルミナ27が200〜400℃の加熱状態に保たれる。センサ表面で可燃性ガスが酸化して発生する熱の変化を白金線26の抵抗増加としてとらえ、可燃性ガスの検出が行われる。特に、可燃性ガスのガス濃度計や警報器のセンサに使用されている。
(d)熱伝導度センサ(TCD)は、センサにコイル状の細いタングステン−レニウム製のフィラメント30が用いられ、ヘリウムなどのキャリアガスが流され、あらかじめ、電極29、29aから直流電流が流され加熱された状態で、カラム28で分離された試料ガス成分がキャリアガスによって運ばれ、ガス導入空間に導入される。そのガスの熱伝導度が変化するためフィラメント30の温度が変化し、その電気抵抗の変化を電極29、29aから電圧変化として検出する。ガスクロマトグラフの検出器として、特に無機分析用に用いられている。
(e)振動子ガスセンサは、センサに水晶振動子などが用いられ、振動子31の両面に金電極32とその上にガス感応膜33が形成されており、ガス感応膜33に特定のガスが吸着すると質量が変化するため、振動子31の共振周波数が下がってくる。この周波数変化は吸着ガスの質量に比例するので、電極34、34aを介して、発振回路35の出力からガス濃度を検出することができる。特にガス感応膜に有機材料が用いられ、臭気ガスを検出することができる。
【0003】
図4に、LPガス、都市ガス、水素、一酸化炭素、アルコールなどの可燃性ガスの検出に用いられている半導体ガスセンサの構造を示す。(a)は断面構造、(b)は斜視内部透視図を示す。
シリコン基板2の上面がエッチングされ、くぼんだ面にSiOなどによる絶縁物12の層が形成され、その上部にセンサとなる領域および両側に、例えば、Ti/Pt、Ti/Pt/Auなどの金属膜がパターニングされて積層され、くし形電極15a、16aおよび電極15、16が形成される。そして、上部からSnOZnOなどのn型の酸化物半導体SnO21の焼結体が形成され、検出対象のガスに対する感度と選択性をよくするために白金やパラジウムなどの触媒が添加される。そして、上部にガス流路の空間を有し、電極15、16に対応した位置に貫通穴を有したガラス基板(図示せず)が上部から接合されて、ハンダなどによって電極15、16と上下接続部36、36aで接続され、外部に信号が取り出される。そして、シリコン基板2の裏面にヒータ13がアルミナ保護膜14を介して接合され、動作時、ヒータ電極13aから電流が流され、上部に設けられた酸化物半導体SnO21が200〜400℃に加熱される。
通常、酸化物半導体は、表面に酸素が負イオン吸着しており、還元性のガス(可燃性ガス)が表面に触れると、吸着酸素による酸化反応が起き、電子が半導体に流れ込み導電率が増加する。この電気抵抗の変化によってガスを検出することができる。
【0004】
図5に、シリコン基板上の電極、またはガラス基板上の電極を、気密性を確保しながら外部に引き出す一般的な方法を示す。
(a)シリコン基板2にエッチングなどでくぼみが作られ、その上に絶縁層12を介して、ガスセンサの端子にパターニング接続された電極37が形成される。そして、ガラス基板1側の電極37に相対する位置に貫通穴が形成され、シリコン基板2とガラス基板1が接合面45で接合される。そして、貫通穴にハンダ38を溶かして電極37が外部に引き出される。この場合は貫通穴が溶かし込んだハンダにより密封されるため気密性が確保できる。
(b)シリコン基板2にホウ素などを拡散あるいはイオン注入することにより電極40を形成する。ガラス基板1に電極40に相対する位置に電極40に完全に収まる大きさの貫通穴を設け、シリコン基板2と陽極接合する。ガラス基板2側から金属膜を蒸着することにより、電極39を形成し、電極40が外部に引き出される。この場合はホウ素を拡散したシリコンから成る電極40自体が陽極接合によりガラスと接合されるので気密性が確保できる。
(c)シリコン基板2の絶縁層12表面に金属配線の電極41が形成され、ガラス基板1との接合面45に設けた空間46において、電極41が外側まで延長され、シリコン基板2の外部上面に外部電極43が形成され、電極41が外部電極43に引き出される。内外の境界部44にポリイミド膜をパターニングして形成したポリイミド封止栓42が設けられる。そして、シリコン基板2とガラス基板1が陽極接合されることにより、内部が気密封止される。この場合は柔軟性があるポリイミド膜によりシリコン基板2表面の電極41の縁の段差が埋められるため気蜜性が確保できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のガス検出器は以上のように構成されているが、図5に示す(a)の方法では、ガラス基板1に貫通穴を形成し、ハンダ38で電極37を外部に取り出しているが、使用温度が300℃を超えるガスセンサの用途では、ハンダ38が溶けるため使用できないという問題がある。また、(b)の方法では、金属に比べて抵抗率が格段に大きいシリコン基板2の拡散層を介するので、センサとして半導体ガスセンサなどを用い、金属抵抗体の微小な抵抗値変化から気体の質量流量や熱伝導率の変化を測定するには、拡散層の抵抗が測定誤差やノイズ源になるという問題がある。
また、(c)の方法では、電極41あるいは電極41を引き出すための配線の縁が、陽極接合する領域に重なると、電極41あるいは配線周辺の段差により、断面積が小さく奥行きが大きいデッドスペースが生じ、その空間のガス交換がされにくい形状になり、また、リークが生じるという問題がある。
また、ポリイミド封止栓42によるシールは、高温での使用時にポリイミド封止栓42からアウトガスが生じる恐れがあり、半導体ガスセンサや熱伝導度センサ(TCD)のような微量ガスの検出器ではそのアウトガスがノイズとなるという問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、シリコン基板と硼珪酸ガラス基板を接合してガス流路空間にガスセンサを設け、シリコン基板又はガラス基板上に形成されたガスセンサの電極を、気密性を確保しながら外部に引き出すことができるガス検出器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明のガス検出器は、二つの基板を陽極接合して、両基板の間にガス流路の空間を形成し、その空間にガスセンサが設けられガスセンサの電極を外部に引き出しその信号によりガスを検出するガス検出器であって、第一の基板上にガスセンサからの電極と、この電極に相対して第二に基板上に設けられ中心部に貫通する穴を有する形状の電極とを設け、第一の基板上の陽極接合面を基準として外側に突出する方向を正とした電極表面の高さと、第二の基板上の陽極接合面を基準として外側に突出する方向を正とした電極表面の高さとの和が正であるような前記両基板を陽極接合することで、第一の基板上の前記電極を第二の基板の前記電極の貫通穴を通して外側に取り出すことができるようにしたものである。
【0008】
本発明のガス検出器は上記のように構成されており、シリコン基板上にガスセンサに導通するパターニングされた電極を設け、硼珪酸からなるガラス基板上に相対した位置にシリコン基板上の電極の範囲に完全に収まるような形状をした電極を設け、その電極の中央にガラス基板を貫通する穴を設ける。そして、ガラス基板上の、シリコン基板上の電極周縁部に相対する箇所を彫り込み、くぼみを形成する。
そして、シリコン基板上の陽極接合面を基準として外側に突出する方向を正にとった電極表面の高さと、ガラス基板上の陽極接合面を基準として外側に突出する方向を正にとった電極表面の高さの和が正であるように、両方の電極を形成する。
そして、シリコン基板とガラス基板とを、圧接し300〜400℃に加熱して500V〜1kVの電圧を印加し、両基板を接合する陽極接合法を用い、両基板の間にガス流路の空間を形成する。
また、本発明のガス検出器は、上記のシリコン基板側とガラス基板側を反対にした構成でも同様に形成することができる。
また、本発明のガス検出器は、大気中で陽極接合する場合は、両方の電極表面をAuで被覆することで、酸化することなく気密に接合することができる。
【0009】
上記の製作工程で、シリコン基板とガラス基板を陽極接合すると、シリコン基板上の陽極接合面を基準として外側に突出する方向を正にとった電極表面の高さと、ガラス基板上の陽極接合面を基準として外側に突出する方向を正にとった電極表面の高さの和が正であるため、陽極接合により互いの電極を押しつけ合うような応力が発生し、電極が確実に接触すると同時にシール性が確保される。また、シリコン基板およびガラス基板の電極表面をAuで被覆した場合は、電極表面のAu同士が固層接合するため、電極接合と電極部のシール性が向上する。
このようにして形成した電極は、陽極接合温度までシール性と確実なコンタクトを確保することができる。また、シリコン基板上あるいはガラス基板上の電極パターンの縁に生じる段差が電極接合面にかからないようなくぼみ構造にすることにより、ガス交換がされにくいデッドスペースを無くし、リークなどのパスを無くすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のガス検出器の一実施例を、図1、図2を参照しながら説明する。図1は本発明のガス検出器の断面構造を示す図である。図2は陽極接合前のガラス基板1およびシリコン基板2の断面構造を示す。
本発明のガス検出器は、シリコン基板2とガラス基板1との間のガス流路11に設けられたガスセンサ10と、接合面7のエッチングされた表面に絶縁層12および絶縁層5を介してパターニングされ電極15、16および電極4を形成したシリコン基板2と、ガス流路11を形成し電極4に対応した位置に貫通穴8および電極3とその周りの接合面6にくぼみ9を形成したガラス基板1と、シリコン基板2の裏面に設けられアルミナ保護膜14を介してガスセンサ10を加熱するヒータ13とから構成される。
【0011】
本ガス検出器は、シリコン基板2と硼珪酸からなるガラス基板1を、図2に示すような形状にして、陽極接合法によって接合するもので、シリコン基板2とガラス基板1の間にガス流路11を形成し、その空間に設けられたガスセンサ10などの電極15を、シリコン基板2上にエッチングされ絶縁層12、5上にパターニングされた電極4で、気密性を確保しながらガラス基板1側に設けられた電極3から外部に引き出すことができる構造とする。そのため、小型になり、設置性、使用性、耐久性に優れ、特に高温度で連続的に使用することができ、気密性の高い機能を備えた特徴を有する。
【0012】
ガスセンサ10は、図3で説明した、半導体ガスセンサ、熱線半導体ガスセンサ、接触燃焼式ガスセンサ、熱伝導度センサ(TCD)、振動子ガスセンサなどが用いられる。そして、個別にガスセンサ10の部分が製作され、電極15、16のパターニングされたシリコン基板2上に取り付けられる方法と、シリコン基板2上に電極15、16、4と直接、半導体のガスセンサ10を形成する方法がある。半導体ガスセンサ、熱線半導体ガスセンサ、接触燃焼式ガスセンサなどは、いずれの方法でも用いられるが、熱伝導度センサ(TCD)、振動子ガスセンサなどは、前者の方法が用いられる。上記の振動子ガスセンサ以外のセンサは、ガスの吸着や反応をよくするために、図3に示すヒータコイル19、白金線23、26などによって、通常、200〜450℃に加熱された状態で用いられる。また、熱伝導度センサ(TCD)は、センサにコイル状の細いタングステン−レニウム製のフィラメント30が用いられ、ヘリウムなどのキャリアガス中で直流電流が流され加熱された状態で一定の温度に保たれた恒温槽で使用される。
【0013】
シリコン基板2は、シリコン単結晶からカットされたウェハ基板を用いる。そして、リソグラフィ技術でセンサの各素子を製作するバルク状の土台とする。図2に示すように、シリコン基板2の電極4が形成される範囲を1μm程度エッチングし、接合面7よりくぼんだ状態にして、そこに絶縁層5を形成した後、例えば、Cr/Au、W/Au、Ni/Au、Ti/Pt/Au、などの金属膜を積層して電極4を形成する。このときのシリコン基板2上の接合面7を基準として外側に突出する方向を正にとった電極4の表面の高さをBとする。同様に、図1に示すように、ガスセンサ10がシリコン基板2のエッチングされた面に絶縁層12を形成し、その上にガスセンサ10の電極15、16がパターニングされ、電極4と導通がとられる。その上部に直接ガスセンサ10を形成し、または、別途製作されたガスセンサ10が接続される。
ガラス基板1は、シリコン基板2と陽極接合の容易なガラス、例えば、硼珪酸ガラスが用いられる。ガラス基板1側にガス流路11を設け、シリコン基板2の電極4に相対する位置に貫通穴8を設け、その上に、例えば、Cr/Au、W/Au、Ni/Au、Ti/Pt/Au、などの金属膜を積層して電極3を、図2に示すような形状に設ける。このときのガラス基板1上の接合面6を基準として外側に突出する方向を正にとった電極3の表面の高さをAとする。そして、電極3の周りの接合面6にくぼみ9を形成する。くぼみ9は、シリコン基板2の絶縁層5の縁の凸状部に対応する位置に、ガス交換が十分短時間で行われるような断面積で、ガラス基板1の接合面6の電極4の周りに形成される。
上記の電極4および電極3の金属膜の厚さは、上記のAとBの和が陽極接合に支障がない範囲、例えば+0.1μmから+0.5μmの範囲になるように設計する。また、電極4および電極3の表面をAuで被覆して精度を出してもよい。
【0014】
ヒータ13は、図3に示すヒータコイル19、白金線23、白金線26等によって、酸化物半導体SnO21、酸化物半導体24、触媒付アルミナ27などを加熱するもので、センサを加熱することで、ガスの吸着や反応をよくし、通常、200〜450℃に加熱された状態で用いられる。図1に示すヒータ13は、アルミナ保護膜14を介してシリコン基板2に形成され、ガスセンサ10を加熱する傍熱型のものであるが、図3(b)、(c)に示すものは、酸化物半導体24、触媒付アルミナ27などの中にヒータ用の白金線23、26が埋設されており、同時に白金線23、26の抵抗変化を測定することでガスを検出する。
【0015】
そして、ガスセンサ10が設けられ電極4が形成されたシリコン基板2と、電極3が形成されたガラス基板1を、相互の電極3、4の位置を合わせて、陽極接合を行う。陽極接合は、大気中または真空中でシリコン基板2とガラス基板1の高精度のアライメントをして、シリコン基板2にガラス基板1を圧接し、300〜400℃に加熱して、500V〜1kVの電圧を印加すると、シリコンとガラスに大きな静電引力が発生し、界面で化学結合が行われる。この方法を用いると、小型で、気密性、耐熱性のあるガス検出器を製作することができる。
そして、シリコン基板2とガラス基板1の間にガス流路11の空間が形成されると同時に、ガスセンサ10の電極15に導通した電極4と電極3が接続され、内外が気密状態になり、外部に信号を取り出すことができる構造になる。
また、配線抵抗をより小さくする必要があれば、陽極接合後にガラス基板側から、例えば、Auなどをさらに積層するとよい。
また、シリコン基板2上の電極4の表面にAuなどによってリング上の突起を形成し、陽極接合時にそこがつぶれることにより、より確実なシールを得ることもできる。
【0016】
上記の実施例では、シリコン基板2上にガスセンサ10を形成し、その電極15、16を電極4からガラス基板1の電極3によって外部に取り出しているが、シリコン基板2とガラス基板1とを入れ替えた構成でも同様に適用することができる。
また、シリコン基板2およびガラス基板1が、それぞれ一体もので説明したが、少なくとも表面がシリコンからなる基板と、少なくとも表面が硼珪酸ガラスからなる基板を用いても、同様に適用することができる。
また、化学的な特性の類似したガスの区別は、一般に困難であるが、選択性の異なる複数のセンサを用いれば、これを行うことができる。
また、ガスクロマトグラフのような装置では、カラムによって試料成分を分離し、熱伝導度ガスセンサ(TCD)を用いれば、クロマトグラムから試料成分を分析することができる。
【0017】
【発明の効果】
本発明のガス検出器は上記のように構成されており、陽極接合面を基準にして、シリコン基板上の電極表面の高さと、ガラス基板上の電極表面の高さの和が正であるため、陽極接合によりシリコン基板およびガラス基板に互いの電極を押しつけ合うような応力が発生し、電極が確実に接触すると同時にシール性を確保することができる。
また、電極表面をAuで被覆した場合は、電極表面のAu同士が固層接合するため、電極接合と電極部のシール性を向上させることができる。また、基板上の電極パターンの縁に生じる段差が電極接合面にかからないようなくぼみ構造にすることにより、ガス交換がされにくいデッドスペースがすくなくなり、リークを発生するようなことをなくすることができる。
そして、このようにして陽極接合して形成された引き出し電極は、高温度で使用される半導体センサなどに用いることができ、シール性と確実なコンタクトを確保して、小型で設置性、使用性、耐久性に優れ、安価に製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のガス検出器の一実施例を示す図である。
【図2】 本発明のガス検出器の陽極接合前のガラス基板とシリコン基板の断面構造を示す図である。
【図3】 各種ガスセンサを説明するための図である。
【図4】 シリコン基板上に形成された半導体ガスセンサの構造を示す図である。
【図5】 従来のガス検出器のシリコン基板上の電極を外部に導出する方法を示す図である。
【符号の説明】
1…ガラス基板
2…シリコン基板
3、4、15、16…電極
5…絶縁層
6、7…接合面
8…貫通穴
9…くぼみ
10…ガスセンサ
11…ガス流路
12…絶縁層
13…ヒータ
13a…ヒータ電極
14…アルミナ保護層
15a、16a…くし形電極
17、17a、22、22a、25、25a、29、29a…電極
18、18a…リード線
19…ヒータコイル
20、20a…セラミック絶縁チューブ
21…SnO
23、26…白金線
24…酸化物半導体
27…触媒付アルミナ
28…カラム
30…フィラメント
31…振動子
32…金電極
33…ガス感応膜
34、34a…電極
35…発振回路
36、36a…上下接続部
37、39、40、41…電極
38…ハンダ
42…ポリイミド封止栓
43…外部電極
44…境界部
45…接合面
46…空間

Claims (3)

  1. 二つの基板を陽極接合して、両基板の間にガス流路の空間を形成し、その空間にガスセンサが設けられガスセンサの電極を外部に引き出しその信号によりガスを検出するガス検出器であって、第一の基板(2)上にガスセンサからの電極(4)と、この電極に相対して第二の基板(1)上に設けられ中心部に貫通する穴(8)を有する形状の電極(3)とを設け、第一の基板(2)上の陽極接合面を基準として外側に突出する方向を正とした電極表面の高さと、第二の基板(1)上の陽極接合面を基準として外側に突出する方向を正とした電極表面の高さとの和が正であるような前記両基板を陽極接合することで、第一の基板(2)上の前記電極(4)を第二の基板(1)の前記電極(3)の貫通穴(8)を通して外側に取り出すことができるようにしたことを特徴とするガス検出器。
  2. 前記第二の基板(1)に設けられる電極(3)は、前記第一の基板(2)に設けられる電極(4)との接合部が、第一の基板(2)に設けられる電極(4)の範囲に収まる形状とされていることを特徴とする請求項1記載のガス検出器。
  3. 第二の基板(1)の接合面(6)側において、電極(3)の周囲にくぼみ部(9)を彫設したことをを特徴とする請求項2記載のガス検出器。
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