JP2009162271A - 二つ割り外輪及びその製造方法並びに二つ割り転がり軸受 - Google Patents
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- F16C33/60—Raceways; Race rings divided or split, e.g. comprising two juxtaposed rings
Abstract
【解決手段】二つ一組の二つ割り外輪部材1a,1bそれぞれの円周方向端部が互いに当接して嵌合する形状を有するとともに、円周方向端部同士が当接して形成された合わせ面の軸方向端面の少なくとも一方側からの軸方向平面視形状が非直線状であり、両二つ割り外輪部材1a,1bそれぞれの円周方向端部が互いに嵌合することにより当該二つ割り外輪部材1a,1bそれぞれが径方向に移動しないように構成されている二つ割り外輪1。
【選択図】 図1
Description
二つ割り外輪部材1aの円周方向端部と二つ割り外輪部材1bの円周方向端部とは互いに嵌合している。そして、二つ割り外輪1では、二つ割り外輪部材1aの円周方向端部と二つ割り外輪部材1b円周方向端部とが当接して形成された合わせ面2a,2bそれぞれの軸方向平面視形状が、V字状、すなわち、非直線状の形状となっている。これにより、二つ割り外輪1では、二つ割り外輪部材1a,1bそれぞれの径方向への位置ずれが抑制され、二つ割り外輪1の内径面(内周面)には、段差がない軌道面3が形成されている。したがって、転動体が二つ割り外輪1の合わせ面2a,2bを転走した際に振動、異常音等が発生するのを抑制することができる。
なお、図3〜5では、ノッチの形成をわかりやすく説明するために、径方向厚さを誇張して図示している。
このたがね打撃部位13は、円筒状の外輪11の軸方向端面の一方に形成されたノッチ12に対して、径方向外方から径方向内方への力を作用させることができるように、ノッチ12の外径面側部分12cにつながる外径面の位置に設けられる。
したがって、たがね21をたがね打撃部位13に打ち込むことにより、ノッチ12をガイドとして、円筒状の外輪11が前記ノッチ12部分にて分割され、同様の操作を外輪11の中心に対してノッチ12と反対側に形成されるノッチに対して行なうことにより、二つ割り外輪部材11aと二つ割り外輪部材11bとが得られる。
このように、本実施の形態では、円筒状の外輪11の一方の軸方向端面のみにノッチを形成するだけで、互いに嵌合する形状を有する二つ割り外輪部材11aと二つ割り外輪部材11bとを、簡単に得ることができるため、製造時間を短縮することができ、かつコストを削減することができる点で有利である。
この場合、ノッチ12が形成された側の軸方向端面の円周方向端縁12aの軸方向平面視形状がV字状となるとともに、ノッチ15が形成された側の軸方向端面の円周方向端縁の軸方向平面視形状も同様にV字状となる。
このように、円筒状の外輪11の両方の軸方向端面それぞれに、ノッチ12,15を形成することにより、円筒状の外輪11の一方の軸方向端面だけにノッチ12を形成した場合に比べて、より強固に互いに嵌合する形状を有する二つ割り外輪部材11a及び二つ割り外輪部材11bを得ることができる。
この場合、ノッチ16にたがね21を打ち込むことにより、当該ノッチ16及びノッチ12をガイドとしてより簡単かつ正確に外輪11を分割することができる。
この場合、ノッチ12が形成された側の軸方向端面の円周方向端縁12aの軸方向平面視形状がV字状となるとともに、ノッチ15が形成された側の軸方向端面の円周方向端縁の軸方向平面視形状もV字状となる。
加えて、ノッチ16にたがねを打ち込むことにより、当該ノッチ16及びノッチ12,15をガイドとしてさらに簡単かつ正確に外輪11を分割することができる。
この場合、V字状のノッチ12−1は、加工しやすい形状であるため、製造時における加工が容易であるとともに、得られる二つ割り外輪部材11a,11bそれぞれの円周方向端部が互いに強固に嵌合するため、両二つ割り外輪部材11a,11bそれぞれの径方向への位置ずれを確実に抑制することができる点で有利である。
この場合、のこ歯状のノッチ12−2は、得られる二つ割り外輪部材11a,11bそれぞれの円周方向端部が互いにより強固に嵌合するため、両二つ割り外輪部材11a,11bそれぞれの径方向への位置ずれをより抑制することができる点で有利である。
この場合、略S字状のノッチ12−3は、得られる二つ割り外輪部材11a,11bそれぞれの円周方向端部が互いにより強固に嵌合するため、両二つ割り外輪部材11a,11bそれぞれの径方向への位置ずれをより抑制することができる点で有利である。
この場合、円弧状のノッチ12−4は、加工しやすい形状であるため、製造時における加工が容易であるとともに、得られる二つ割り外輪部材11a,11bそれぞれの円周方向端部が互いに強固に嵌合するため、両二つ割り外輪部材11a,11bそれぞれの径方向への位置ずれを抑制することができる点で有利である。
図6は、本発明の一実施の形態に係る二つ割り外輪が採用された二つ割り転がり軸受を備えるコネクティングロッドの大端部の断面説明図である。
したがって、二つ割り転がり軸受101は、二つ割り外輪部材1a,1bそれぞれの径方向への位置ずれを抑制することができ、二つ一組の二つ割り外輪の内側面に形成される転動体軌道面における段差の発生を抑制することができる。
したがって、二つ割り転がり軸受101は、転動体104が軌道面3を転動する際における振動、異常音等の発生を抑制することができる。
図7は、本発明の一実施の形態に係る二つ割り外輪が採用されたクランクシャフト支持用の軸受の部分断面説明図である。
1a 二つ割り外輪部材
1b 二つ割り外輪部材
2a 合わせ面
2b 合わせ面
2b−1 合わせ面
2b−2 合わせ面
2b−3 合わせ面
3 軌道面
11 円筒状の外輪
11a 二つ割り外輪部材
11b 二つ割り外輪部材
12 ノッチ
12−1 ノッチ
12−2 ノッチ
12−3 ノッチ
12−4 ノッチ
12a 円周方向端縁
12b 円周方向端縁
12c 外径面側部分
13 たがね打撃部位
14a 円周方向端部
14b 円周方向端部
15 ノッチ
16 ノッチ
21 たがね
51 クランクシャフト
61 支持軸
101 二つ割り転がり軸受
104 転動体
105a 二つ割り保持器
105b 二つ割り保持器
110 コネクティングロッド
111 大端部
112 第1ハウジング部片
113 第2ハウジング部片
116 支持孔
200 クランクシャフト固定部
201 アッパーブロック
202 ロアブロック
203 固定ボルト
301a 二つ割り外輪部材
301b 二つ割り外輪部材
302a 合わせ面
302b 合わせ面
303 クランクシャフト
304 転動体
Claims (6)
- 円周方向に二つ割りになっている二つ一組の二つ割り外輪部材からなる二つ割り外輪であって、
前記二つ一組の二つ割り外輪部材それぞれの円周方向端部が互いに当接して嵌合する形状を有するとともに、前記円周方向端部同士が当接して形成された合わせ面の軸方向端面の少なくとも一方側からの軸方向平面視形状が非直線状であり、
前記二つ一組の二つ割り外輪部材それぞれの円周方向端部が互いに嵌合することにより当該二つ割り外輪部材それぞれが径方向に移動しないように構成されていることを特徴とする二つ割り外輪。 - 請求項1記載の二つ割り外輪の製造方法であって、
円筒状の外輪の少なくとも一方の軸方向端面に非直線状のノッチを形成し、当該ノッチが形成された近傍の外輪外径面に径方向外方から径方向内方への力を作用させて前記外輪を分割することを特徴とする二つ割り外輪の製造方法。 - 円筒状の外輪の軸方向両端面であって周方向において互いに対向する位置に非直線状のノッチを形成する請求項2記載の二つ割り外輪の製造方法。
- 前記ノッチが形成された近傍の外輪外径面に、軸方向に沿って直線状のノッチを形成する請求項2又は3に記載の二つ割り外輪の製造方法。
- 外輪外径面にたがねを打ち込むことにより、当該外輪外径面に径方向外方から径方向内方への力を作用させる請求項2〜4のいずれかに記載の二つ割り外輪の製造方法。
- 円周方向に二つ割りになっている二つ一組の二つ割り外輪部材からなる二つ割り外輪と、
前記二つ割り外輪の内側面を転動可能に配設されている複数個の転動体と、
前記複数個の転動体それぞれを円周方向所定間隔に案内保持する円周方向に二つ割りになっている二つ一組の二つ割り保持器と
を備えてなり、シャフトが内嵌される二つ割り転がり軸受であって、
前記二つ割り外輪が、請求項1記載の二つ割り外輪であることを特徴とする二つ割り転がり軸受。
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