JP2009161709A - 炭素繊維複合材料の製造方法及び炭素繊維複合金属材料の製造方法並びに多孔質体の炭素繊維複合金属材料 - Google Patents

炭素繊維複合材料の製造方法及び炭素繊維複合金属材料の製造方法並びに多孔質体の炭素繊維複合金属材料 Download PDF

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Abstract

【課題】カーボンナノファイバーの再凝集を防止することができる炭素繊維複合材料の製造方法及び炭素繊維複合金属材料の製造方法並びに多孔質体の炭素繊維複合金属材料を提供する。
【解決手段】本発明の炭素繊維複合材料の製造方法は、工程(a)と工程(b)とを含む。工程(a)は、エラストマーと、金属の粒子と、カーボンナノファイバーと、を混合し、かつ剪断力によってカーボンナノファイバーをエラストマー中に分散させて第1の複合材料を得る。工程(b)は、第1の複合材料を混練し、金属の粒子を剪断力によってエラストマー中で溶融状態としてカーボンナノファイバーの少なくとも一部を金属中に入り込ませて炭素繊維複合材料を得る。
【選択図】図6

Description

本発明は、カーボンナノファイバーを含む炭素繊維複合材料の製造方法及び炭素繊維複合金属材料並びに多孔質体の炭素繊維複合金属材料に関する。
一般に、カーボンナノファイバーはマトリックスに分散させにくいフィラーであった。本発明者等が先に提案した炭素繊維複合材料の製造方法によれば、これまで困難とされていたカーボンナノファイバーの分散性を改善し、エラストマーにカーボンナノファイバーを均一に分散させることができた(例えば、特許文献1参照)。このような炭素繊維複合材料の製造方法によれば、エラストマーとカーボンナノファイバーを混練し、剪断力によって凝集性の強いカーボンナノファイバーの分散性を向上させている。より具体的には、エラストマーとカーボンナノファイバーとを混合すると、粘性を有するエラストマーがカーボンナノファイバーの相互に侵入し、かつ、エラストマーの特定の部分が化学的相互作用によってカーボンナノファイバーの活性の高い部分と結合し、この状態で、分子長が適度に長く、分子運動性の高い(弾性を有する)エラストマーとカーボンナノファイバーとの混合物に強い剪断力が作用すると、エラストマーの変形に伴ってカーボンナノファイバーも移動し、さらに剪断後の弾性によるエラストマーの復元力によって、凝集していたカーボンナノファイバーが分離されて、エラストマー中に分散していた。このように、マトリックスへのカーボンナノファイバーの分散性を向上させることで、高価なカーボンナノファイバーを効率よく複合材料のフィラーとして用いることができるようになった。
また、本発明者等が先に提案した金属材料の製造方法によれば、金属粒子の周りにカーボンナノファイバーが分散した金属材料を得ることができた(例えば、特許文献2参照)。より具体的には、まず工程(a)でエラストマーと、金属粒子と、カーボンナノファイバーと、を混合し、かつ剪断力によって分散させて炭素繊維複合材料を得て、さらに工程(b)で炭素繊維複合材料中に含まれるエラストマーを分解気化させて金属材料を得ていた。このようにして得られた金属材料は、金属粒子の周りにカーボンナノファイバーが分散した状態であるため、この金属材料を一般的な金属加工、例えば鋳造などの加工に容易に利用することができた。
特開2005−97525号公報 特開2005−336512号公報
本発明の目的は、カーボンナノファイバーの再凝集を防止することができる炭素繊維複合材料の製造方法及び炭素繊維複合金属材料の製造方法並びに多孔質体の炭素繊維複合金属材料を提供することにある。
本発明にかかる炭素繊維複合材料の製造方法は、エラストマーと、金属の粒子と、カーボンナノファイバーと、を混合し、かつ剪断力によって該カーボンナノファイバーを該エラストマー中に分散させて第1の複合材料を得る工程(a)と、
前記第1の複合材料を混練し、金属の粒子を剪断力によってエラストマー中で溶融状態としてカーボンナノファイバーの少なくとも一部を金属中に入り込ませて炭素繊維複合材料を得る工程(b)と、
を含むことを特徴とする。
本発明にかかる炭素繊維複合材料の製造方法の工程(a)によれば、エラストマーが、カーボンナノファイバーと結合し、剪断力によってエラストマー中にカーボンナノファイバーを均一に分散することができる。また、金属の粒子を用いることで、カーボンナノファイバーを剪断力で分散させる際に、金属の粒子のまわりにエラストマーの乱流状態の流動が発生し、基材であるエラストマーにカーボンナノファイバーがさらに均一に分散されたものとなる。そして、本発明にかかる炭素繊維複合材料の製造方法の工程(b)によれば、金属の粒子が剪断力によってエラストマー中で溶融状態になるため、金属の粒子の周りにあるカーボンナノファイバーの少なくとも一部が溶融した金属中に入り込むことができる。このようにカーボンナノファイバーが金属中に入り込むことで、カーボンナノファイバーの移動を制限し、エラストマーを除去した後もカーボンナノファイバーの再凝集を防止することができる。
本発明にかかる炭素繊維複合材料の製造方法において、前記工程(b)は、ロール間隔が0.5mm以下のオープンロール法を用いて5分〜30分行われることができる。
本発明にかかる炭素繊維複合材料の製造方法において、前記工程(b)は、前記ロール間隔が0.1mm〜0.3mmであって、ロール表面速度比が2〜10であることができる。
本発明にかかる炭素繊維複合材料の製造方法において、前記工程(b)における炭素繊維複合材料の最高温度が100℃〜200℃になることができる。
本発明にかかる炭素繊維複合材料の製造方法において、前記金属は、アルミニウムもしくはアルミニウム合金であることができる。
本発明にかかる炭素繊維複合材料の製造方法において、前記第1の複合材料は、パルス法NMRを用いてソリッドエコー法によって観測核H、150℃で測定した、無架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし3000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は存在しないかあるいは1000ないし10000μ秒であり、前記第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満であることができる。
本発明にかかる炭素繊維複合材料の製造方法において、前記工程(b)で得られた炭素繊維複合材料のパルス法NMRを用いてソリッドエコー法によって観測核がH、150℃で測定した、無架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は、前記第1の複合材料の第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)よりも長くすることができる。
本発明にかかる炭素繊維複合金属材料の製造方法は、前記炭素繊維複合材料の製造方法において得られた前記炭素繊維複合材料を熱処理し、前記炭素繊維複合材料中に含まれるエラストマーを分解気化させて炭素繊維複合金属材料を得る工程(c)をさらに含むことができる。
本発明の炭素繊維複合金属材料の製造方法の工程(c)によれば、熱処理によってエラストマーが分解気化することで、金属中に少なくともカーボンナノファイバーの一部が入り込んだ炭素繊維複合金属材料を得ることができる。この炭素繊維複合金属材料はカーボンナノファイバーが金属中に入り込むことで再凝集が防止されているため、カーボンナノファイバーを解繊した状態のまま一般的な金属加工、例えば鋳造などの加工に容易に利用することができる。
本発明にかかる多孔質体の炭素繊維複合金属材料は、カーボンナノファイバーの少なくとも一部が金属相中に延在すると共に、前記金属相を覆うようにカーボンナノファイバーが配置されていることを特徴とする。
本発明にかかる多孔質体の炭素繊維複合金属材料によれば、カーボンナノファイバーが金属相中に入り込むことで再凝集が防止されているため、カーボンナノファイバーを解繊した状態のまま一般的な金属加工、例えば鋳造などの加工に容易に利用することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の一実施形態にかかる炭素繊維複合材料の製造方法は、エラストマーと、金属の粒子と、カーボンナノファイバーと、を混合し、かつ剪断力によって該カーボンナノファイバーを該エラストマー中に分散させて第1の複合材料を得る工程(a)と、前記第1の複合材料を混練し、金属の粒子を剪断力によってエラストマー中で溶融状態としてカーボンナノファイバーの少なくとも一部を金属中に入り込ませて炭素繊維複合材料を得る工程(b)と、を含むことを特徴とする。
本発明の一実施形態にかかる炭素繊維複合金属材料の製造方法は、前記炭素繊維複合材料の製造方法において、前記炭素繊維複合材料を熱処理して前記炭素繊維複合材料中に含まれるエラストマーを分解気化させて炭素繊維複合金属材料を得る工程(c)をさらに含むことができる。
本発明の一実施形態にかかる多孔質体の炭素繊維複合金属材料は、カーボンナノファイバーの少なくとも一部が金属相中に延在すると共に、前記金属相を覆うようにカーボンナノファイバーが配置されていることを特徴とする。
(I)エラストマー
まず、炭素繊維複合材料に用いられるエラストマーについて説明する。
エラストマーは、室温でゴム弾性を有する、天然ゴム、合成ゴム、熱可塑性エラストマーから選択することができ、工程(c)において分解気化するためには未架橋のまま用いることが好ましい。エラストマーは、重量分子量が好ましくは5000〜500万、さらに好ましくは2万〜300万である。エラストマーの分子量がこの範囲であると、エラストマー分子が互いに絡み合い、相互につながっているので、エラストマーは、カーボンナノファイバーを分散させるために良好な弾性を有している。エラストマーは、粘性を有しているので凝集したカーボンナノファイバーの相互に侵入しやすく、さらに弾性を有することによってカーボンナノファイバー同士を分離することができるため好ましい。
エラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって、観測核がH、30℃で測定した、未架橋体におけるネットワーク成分のスピン−スピン緩和時間(T2n/30℃)が好ましくは100〜3000μ秒、より好ましくは200〜1000μ秒である。上記範囲のスピン−スピン緩和時間(T2n/30℃)を有することにより、エラストマーは、柔軟で充分に高い分子運動性を有することができ、すなわちカーボンナノファイバーを分散させるために適度な弾性を有することになる。また、エラストマーは粘性を有しているので、エラストマーとカーボンナノファイバーとを混合したときに、エラストマーは高い分子運動によりカーボンナノファイバーの相互の隙間に容易に侵入することができる。
また、エラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核がH、30℃で測定した、架橋体における、ネットワーク成分のスピン−スピン緩和時間(T2n)が100〜2000μ秒であることが好ましい。その理由は、上述した未架橋体と同様である。すなわち、上記の条件を有する未架橋体を架橋化すると、得られる架橋体のT2nはおおよそ上記範囲に含まれる。
パルス法NMRを用いたハーンエコー法によって得られるスピン−スピン緩和時間は、物質の分子運動性を表す尺度である。具体的には、パルス法NMRを用いたハーンエコー法によりエラストマーのスピン−スピン緩和時間を測定すると、緩和時間の短い第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)を有する第1の成分と、緩和時間のより長い第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)を有する第2の成分とが検出される。第1の成分は高分子のネットワーク成分(骨格分子)に相当し、第2の成分は高分子の非ネットワーク成分(末端鎖などの枝葉の成分)に相当する。そして、第1のスピン−スピン緩和時間が短いほど分子運動性が低く、エラストマーは固いといえる。また、第1のスピン−スピン緩和時間が長いほど分子運動性が高く、エラストマーは柔らかいといえる。
パルス法NMRにおける測定法としては、ハーンエコー法でなくてもソリッドエコー法、CPMG法(カー・パーセル・メイブーム・ギル法)あるいは90゜パルス法でも適用できる。ただし、本発明にかかるエラストマーは中程度のスピン−スピン緩和時間(T2)を有するので、ハーンエコー法が最も適している。一般的に、ソリッドエコー法および90゜パルス法は、短いT2の測定に適し、ハーンエコー法は、中程度のT2の測定に適し、CPMG法は、長いT2の測定に適している。
エラストマーは、主鎖、側鎖および末端鎖の少なくともひとつに、カーボンナノファイバーの末端のラジカルに対して親和性を有する不飽和結合または基を有するか、もしくは、このようなラジカルまたは基を生成しやすい性質を有する。かかる不飽和結合または基としては、例えば、二重結合、三重結合、カルボニル基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、ニトリル基、ケトン基、アミド基、エポキシ基、エステル基、ビニル基、ハロゲン基、ウレタン基、ビューレット基、アロファネート基および尿素基などの官能基から選択される少なくともひとつであることができる。
本実施の形態では、エラストマーの主鎖、側鎖および末端鎖の少なくともひとつに、カーボンナノファイバーのラジカルと親和性(反応性または極性)が高い不飽和結合や基を有することにより、エラストマーとカーボンナノファイバーとを結合することができる。このことにより、カーボンナノファイバーの凝集力にうち勝ってその分散を容易にすることができる。そして、エラストマーと、カーボンナノファイバーと、を混練する際に、エラストマーの分子鎖が切断されて生成したフリーラジカルは、カーボンナノファイバーの欠陥を攻撃し、カーボンナノファイバーの表面にラジカルを生成すると推測できる。
エラストマーとしては、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンゴム(EPR,EPDM)、ブチルゴム(IIR)、クロロブチルゴム(CIIR)、アクリルゴム(ACM)、シリコーンゴム(Q)、フッ素ゴム(FKM)、ブタジエンゴム(BR)、エポキシ化ブタジエンゴム(EBR)、エピクロルヒドリンゴム(CO,CEO)、ウレタンゴム(U)、ポリスルフィドゴム(T)などのエラストマー類;オレフィン系(TPO)、ポリ塩化ビニル系(TPVC)、ポリエステル系(TPEE)、ポリウレタン系(TPU)、ポリアミド系(TPEA)、スチレン系(SBS)、などの熱可塑性エラストマー;およびこれらの混合物を用いることができる。特に、エラストマーの混練の際にフリーラジカルを生成しやすい極性の高いエラストマー、例えば、天然ゴム(NR)、ニトリルゴム(NBR)などが好ましい。また、極性の低いエラストマー、例えばエチレンプロピレンゴム(EPDM)であっても、混練の温度を比較的高温(例えばEPDMの場合、50℃〜150℃)とすることで、フリーラジカルを生成するので本発明に用いることができる。
本実施の形態のエラストマーは、ゴム弾性を有するものであれば、天然ゴム、合成ゴム、熱可塑性エラストマーのいずれであってもよい。また、エラストマーは架橋体あるいは未架橋体のいずれであってもよいが、未架橋体のまま用いることが好ましい。
(II)金属の粒子
次に、金属の粒子について説明する。
金属の粒子は、カーボンナノファイバーの少なくとも一部が金属中に入り込むことでカーボンナノファイバーの移動を制限するためのものである。また、工程(a)においてエラストマー中に混合し、分散させておいて、カーボンナノファイバーを混合させるときにカーボンナノファイバーをさらに良好に分散させるものであると共に、工程(c)において炭素繊維複合金属材料を製造する際の原料となるものである。金属の粒子としては、第1の複合材料を混練した際の剪断力によって溶融する金属であって、例えば、アルミニウム、マグネシウム、チタン、鉄及びそれらの合金などの粒子を単体でもしくは組み合わせて用いることができるが、製造時の扱い易さからアルミニウムもしくはアルミニウム合金が好ましい。金属の粒子は、使用するカーボンナノファイバーの平均直径よりも大きい平均粒径であることが好ましい。また、金属の粒子の平均粒径は1μm〜500μm、好ましくは10μm〜300μmであることができる。なお、金属の粒子の平均粒径は、市販の場合はメーカの公表する粒径であってもよいし、電子顕微鏡による粒径の実測値を平均して求めてもよい。また、金属の粒子の形状は、球形粒状に限らず、混合時に金属の粒子のまわりに乱流状の流動が発生する形状であれば平板状、りん片状であってもよい。
(III)カーボンナノファイバー
次に、カーボンナノファイバーについて説明する。
カーボンナノファイバーは、平均直径が0.5ないし500nmであることが好ましい。さらに、カーボンナノファイバーは、ストレート繊維状であっても、湾曲繊維状であってもよく、平均直径は電子顕微鏡による繊維径の実測値を平均して求めることが好ましい。カーボンナノファイバーの配合量は、特に限定されず、用途に応じて設定できる。本実施の形態の炭素繊維複合材料は、例えばカーボンナノファイバーを0.01〜50重量%の割合で含むことができる。
カーボンナノファイバーとしては、例えば、いわゆるカーボンナノチューブなどが例示できる。カーボンナノチューブは、炭素六角網面のグラフェンシートが円筒状に閉じた単層構造あるいはこれらの円筒構造が入れ子状に配置された多層構造を有する。すなわち、カーボンナノチューブは、単層構造のみから構成されていても多層構造のみから構成されていても良く、単層構造と多層構造が混在していてもかまわない。また、部分的にカーボンナノチューブの構造を有する炭素材料も使用することができる。なお、カーボンナノチューブという名称の他にグラファイトフィブリルナノチューブといった名称で称されることもある。
単層カーボンナノチューブもしくは多層カーボンナノチューブは、アーク放電法、レーザーアブレーション法、気相成長法などによって望ましいサイズに製造される。アーク放電法は、大気圧よりもやや低い圧力のアルゴンや水素雰囲気下で、炭素棒でできた電極材料の間にアーク放電を行うことで、陰極に堆積した多層カーボンナノチューブを得る方法である。また、単層カーボンナノチューブは、前記炭素棒中にニッケル/コバルトなどの触媒を混ぜてアーク放電を行い、処理容器の内側面に付着するすすから得られる。レーザーアブレーション法は、希ガス(例えばアルゴン)中で、ターゲットであるニッケル/コバルトなどの触媒を混ぜた炭素表面に、YAGレーザーの強いパルスレーザー光を照射することによって炭素表面を溶融・蒸発させて、単層カーボンナノチューブを得る方法である。気相成長法は、ベンゼンやトルエン等の炭化水素を気相で熱分解し、カーボンナノチューブを合成するもので、より具体的には、流動触媒法やゼオライト担持触媒法などが例示できる。カーボンナノファイバーは、エラストマーと混練される前に、あらかじめ表面処理、例えば、イオン注入処理、スパッタエッチング処理、プラズマ処理などを行うことによって、エラストマーとの接着性やぬれ性を改善することができる。
(IV)炭素繊維複合材料の製造方法
次に、炭素繊維複合材料の製造方法について図1〜図3を用いて詳細に説明する。
図1及び図2は、オープンロール法による工程(a)を模式的に示す図である。
まず、エラストマーと、金属の粒子と、カーボンナノファイバーと、を混合し、かつ剪断力によって該カーボンナノファイバーを該エラストマー中に分散させて第1の複合材料を得る工程(a)について説明する。
原料となるエラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核がH、30℃で測定した、未架橋体における、ネットワーク成分の第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)が100〜3000μ秒であることが好ましい。図1に示すように、第1のロール10と第2のロール20とは、所定の間隔(ニップとも呼ばれる)d、例えば0.5mm〜2.0mmの間隔で配置され、図1において矢印で示す方向に回転速度V1,V2で正転あるいは逆転で回転する。まず、第1のロール10に巻き付けられたエラストマー30の素練りを行ない、エラストマー分子鎖を適度に切断してフリーラジカルを生成する。カーボンナノファイバーは、適度な熱処理によって表面欠陥が減少し、しかも適度に表面に非結晶化部分が残されているので、ラジカルや官能基を生成しやすくなり、素練りによって生成されたエラストマーのフリーラジカルがカーボンナノファイバーと結びつきやすい状態となる。
次に、第1のロール10に巻き付けられたエラストマー30のバンク34に、金属の粒子42を投入して混練した後、カーボンナノファイバー40を投入し、混練し混合物を得る。カーボンナノファイバー40は、金属の粒子42とエラストマー30とを混合した後に投入することが好ましい。カーボンナノファイバー40を金属の粒子42よりも先に混合すると、エラストマー分子がカーボンナノファイバーによって拘束され、金属の粒子を後から混合しにくくなる傾向がある。また、金属の粒子42を先に混練すると、金属の粒子42の周囲にエラストマー30の複雑な流動が発生し、カーボンナノファイバー40をより均一に分散させることができる。エラストマー30と、金属の粒子42と、カーボンナノファイバー40とを混合する工程は、オープンロール法に限定されず、密閉式混練法あるいは多軸押出し混練法を用いることもできる。
さらに、図2に示すように、第1のロール10と第2のロール20とのロール間隔dを、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.1mm〜0.5mmの間隔に設定し、前記エラストマーと金属の粒子とカーボンナノファイバーとの混合物50をオープンロールに投入して薄通しを例えば複数回行なう。薄通しの回数は、例えば1回〜10回程度行なうことが好ましく、薄通しの時間としては例えば15秒〜50秒であることが好ましい。第1のロール10の表面速度をV1、第2のロール20の表面速度をV2とすると、薄通しにおける両者の表面速度比(V1/V2)は、1.05〜3.00であることが好ましく、さらに1.05〜1.2であることが好ましい。このような表面速度比を用いることにより、所望の剪断力を得ることができる。薄通しして得られた第1の複合材料は、ロールで圧延されてシート状に分出しされる。この薄通しの工程では、できるだけ高い剪断力を得るために、ロール温度を好ましくは0〜50℃、より好ましくは5〜30℃の比較的低い温度に設定して行われ、エラストマー30の実測温度も0〜50℃に調整されることが好ましい。混練の瞬間的な強さを示す指標を混練圧力(ロール回転数比÷ロール間隔)とし、トータルな混練の強さを表す指標を混練強度(ロール回転数比×混練時間(分)÷ロール間隔)としたとき、薄通しにおける混練圧力は10〜100、混練強度は1〜30であることが好ましい。なお、薄通し前の混練工程は、混練圧力は0.1以上1未満であり、薄通しにおいては瞬間的な混練の強さが大きいことがわかる。
このようにして得られた薄通しによる剪断力により、エラストマーに高い剪断力が作用し、凝集していたカーボンナノファイバーがエラストマー分子に1本づつ引き抜かれるように相互に分離し、エラストマー中に均一に分散される。特に、エラストマーは、弾性と、粘性と、カーボンナノファイバーとの化学的相互作用と、を有するため、カーボンナノファイバーを容易に分散することができる。そして、カーボンナノファイバーの分散性および分散安定性(カーボンナノファイバーが再凝集しにくいこと)に優れた第1の複合材料を得ることができる。
より具体的には、オープンロールでエラストマーとカーボンナノファイバーとを混合すると、粘性を有するエラストマーがカーボンナノファイバーの相互に侵入し、かつ、エラストマーの特定の部分が化学的相互作用によってカーボンナノファイバーの活性の高い部分と結合する。カーボンナノファイバーの表面は高度にグラファイト化されていないため、表面に非結晶部分が適度に残されていて活性が高いため、エラストマー分子と結合し易い。次に、エラストマーに強い剪断力が作用すると、エラストマー分子の移動に伴ってカーボンナノファイバーも移動し、さらに剪断後の弾性によるエラストマーの復元力によって、凝集していたカーボンナノファイバーが分離されて、エラストマー中に分散されることになる。本実施の形態によれば、第1の複合材料が狭いロール間から押し出された際に、エラストマーの弾性による復元力で第1の複合材料はロール間隔より厚く変形する。その変形は、強い剪断力の作用した第1の複合材料をさらに複雑に流動させ、カーボンナノファイバーをエラストマー中に分散させると推測できる。そして、一旦分散したカーボンナノファイバーは、エラストマーとの化学的相互作用によって再凝集することが防止され、良好な分散安定性を有することができる。
工程(a)は、前記オープンロール法に限定されず、密閉式混練法や多軸押出し混練法などを用いることもできる。要するに、この工程では、凝集したカーボンナノファイバーを分離できる剪断力をエラストマーに与えることができればよい。特に、オープンロール法は、ロール温度の管理だけでなく、混合物の実際の温度を測定し管理することができるため、好ましい。また、カーボンナノファイバーの所望の分散状態を得るために、前述のような均一分散が得られるオープンロール法の他、分散状態の程度に応じてエラストマーに配合剤を混合する各種混合法を適宜選択して用いることができる。
工程(a)において、通常、エラストマーの加工で用いられる配合剤を加えることができる。配合剤としては公知のものを用いることができる。配合剤としては、例えば、架橋剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫遅延剤、軟化剤、可塑剤、硬化剤、補強剤、充填剤、老化防止剤、着色剤などを挙げることができる。これらの配合剤は、例えばオープンロールにおけるカーボンナノファイバーの投入前にエラストマーに投入することができる。
なお、工程(a)においては、ゴム弾性を有した状態のエラストマーにカーボンナノファイバーを直接混合したが、これに限らず、以下の方法を採用することもできる。まず、カーボンナノファイバーを混合する前に、エラストマーを素練りしてエラストマーの分子量を低下させる。エラストマーは、素練りによって分子量が低下すると、粘度が低下するため、凝集したカーボンナノファイバーの空隙に浸透しやすくなる。原料となるエラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核がH、30℃で測定した、未架橋体における、ネットワーク成分の第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)が100〜3000μ秒のゴム状弾性体である。この原料のエラストマーを素練りしてエラストマーの分子量を低下させ、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)が3000μ秒を越える液体状のエラストマーを得る。なお、素練り後の液体状のエラストマーの第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は、素練りする前の原料のエラストマーの第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)の5〜30倍であることが好ましい。この素練りは、エラストマーが固体状態のままで行なう一般的な素練りとは異なり、強剪断力を例えばオープンロール法で与えることによってエラストマーの分子を切断し分子量を著しく低下させ、混練に適さない程の流動を示すまで、例えば液体状態になるまで行なわれる。この素練りは、例えばオープンロール法を用いた場合、ロール温度20℃(素練り時間最短60分)〜150℃(素練り時間最短10分)で行なわれロール間隔dは例えば0.5mm〜1.0mmで、素練りして液体状態のエラストマーに金属の粒子とカーボンナノファイバーを投入する。しかしながら、エラストマーは液体状で弾性が著しく低下しているため、エラストマーのフリーラジカルとカーボンナノファイバーが結びついた状態で混練しても凝集したカーボンナノファイバーはあまり分散されない。
そこで、液体状のエラストマーと金属の粒子とカーボンナノファイバーとを混合して得られた混合物中におけるエラストマーの分子量を増大させ、エラストマーの弾性を回復させてゴム状弾性体の混合物を得た後、先に説明したオープンロール法の薄通しなどを実施してカーボンナノファイバーをエラストマー中に均一に分散させる。エラストマーの分子量が増大した混合物は、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核がH、30℃で測定した、ネットワーク成分の第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)が3000μ秒以下のゴム状弾性体である。また、エラストマーの分子量が増大したゴム状弾性体の混合物の第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は、素練りする前の原料エラストマーの第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)の0.5〜10倍であることが好ましい。ゴム状弾性体の混合物の弾性は、エラストマーの分子形態(分子量で観測できる)や分子運動性(T2nで観測できる)によって表すことができる。エラストマーの分子量を増大させる工程は、混合物を加熱処理例えば40℃〜100℃に設定された加熱炉内に混合物を配置し、10時間〜100時間行なわれることが好ましい。このような加熱処理によって、混合物中に存在するエラストマーのフリーラジカル同士の結合などによって分子鎖が延長され、分子量が増大する。また、エラストマーの分子量の増大を短時間で実施する場合には、架橋剤を少量、例えば架橋剤の適量の1/2以下を混合させておき、混合物を加熱処理(例えばアニーリング処理)し架橋反応によって短時間で分子量を増大させることもできる。架橋反応によってエラストマーの分子量を増大させる場合には、この後の工程で混練が困難にならない程度に架橋剤の配合量、加熱時間及び加熱温度を設定することが好ましい。
ここで説明した工程(a)によれば、カーボンナノファイバーを投入する前にエラストマーの粘性を低下させることで、エラストマー中にカーボンナノファイバーを従来よりも均一に分散させることができる。より詳細には、先に説明した製造方法のように分子量が大きいエラストマーにカーボンナノファイバーを混合するよりも、分子量が低下した液体状のエラストマーを用いた方が凝集したカーボンナノファイバーの空隙に侵入しやすく、薄通しの工程においてカーボンナノファイバーをより均一に分散させることができる。また、エラストマーが分子切断されることで大量に生成されたエラストマーのフリーラジカルがカーボンナノファイバーの表面とより強固に結合することができるため、さらにカーボンナノファイバーを均一に分散させることができる。したがって、ここで説明した製造方法によれば、先の製造方法よりも少量のカーボンナノファイバーでも同等の性能を得ることができ、高価なカーボンナノファイバーを節約することで経済性も向上する。
次に、工程(a)で得られた第1の複合材料を混練し、金属の粒子を剪断力によってエラストマー中に溶融状態としてカーボンナノファイバーの少なくとも一部を金属中に入り込ませて炭素繊維複合材料を得る工程(b)について説明する。
図3は、オープンロール法による工程(b)を模式的に示す図である。第1のロール10と第2のロール20とのロール間隔dを、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.1〜0.3mmの間隔に設定し、工程(b)で得られた第1の複合材料60をオープンロールに投入して第1のロール10に巻きつけ、工程(a)の薄通しよりも強い剪断力で混練を5分〜60分が好ましく、さらに好ましくは10分〜40分行なう。第1のロール10の表面速度をV1、第2のロール20の表面速度をV2とすると、両者の表面速度比(V1/V2)は、1.5〜10であることが好ましく、さらに2〜6であることが好ましい。したがって、例えば第1のロール10の回転数が30rpmであるとき、第2のロール20の回転数が3rpm〜20rpmであることが好ましい。このような表面速度比を用いることにより、所望の強剪断力を得ることができる。工程(b)では、エラストマー中で金属の粒子が狭いロール間を通るときに高い剪断力を受けることによって自身の剪断発熱で例えば部分的に溶融状態になると推測できる。金属の粒子が溶融するために、ロールの温度制御を行なわないことが好ましく、剪断発熱によってロール温度が上昇する場合にも、ロールの温度制御を行なう場合にも、混練されている第1の複合材料60の実測温度が例えば100℃〜200℃になることが好ましい。このように工程(b)の混練の間に、自身の剪断発熱によって溶融した金属の粒子にカーボンナノファイバーの少なくとも一部が入り込むと推測できる。そして、オープンロールから取り出されたときにはカーボンナノファイバーがエラストマー中に均一に分散した状態でありながら、カーボンナノファイバーの少なくとも一部が固化した金属相中に入り込んだ状態となる。炭素繊維複合材料における金属相は、ロール間を通る際に剪断によって変形し溶融した金属の粒子が固化したものである。
炭素繊維複合材料の製造方法において、例えば工程(a)や工程(b)の途中もしくは工程(b)の後に、エラストマーに架橋剤を混合し、架橋して架橋体の炭素繊維複合材料としてもよい。後述する工程(c)においてエラストマーを分解気化する場合には、無架橋体のままの方が好ましい。工程(b)で得られた炭素繊維複合材料は、オープンロール法によって得られたシート状のままでもよいし、さらに一般に採用されるゴムの成形加工例えば、射出成形法、トランスファー成形法、プレス成形法、押出成形法、カレンダー加工法などによって所望の形状例えばシート状に成形してもよい。
(V)第1の複合材料と炭素繊維複合材料
次に、第1の複合材料と炭素繊維複合材料について説明する。
第1の複合材料は、エラストマー中に金属の粒子とカーボンナノファイバーとが均一に分散している。炭素繊維複合材料は、エラストマー中にカーボンナノファイバーが均一に分散し、かつカーボンナノファイバーの少なくとも一部が金属相中に入り込んでいる。炭素繊維複合材料中の金属相は、第1の複合材料中の金属の粒子が工程(b)において例えば小さく分離したり、他の金属の粒子と圧着や溶融によって連結したり、単純に変形したりすることによって形成されると推測される。
工程(a)で得られた第1の複合材料は、パルス法NMRを用いてソリッドエコー法によって観測核がH、150℃で測定した、無架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし3000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は存在しないかあるいは1000ないし10000μ秒であり、前記第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満であることが好ましい。第1の複合材料のT2n及びfnnは、マトリックスであるエラストマーにカーボンナノファイバーが均一に分散されていることを表すことができる。つまり、エラストマーにカーボンナノファイバーが均一に分散されているということは、エラストマーがカーボンナノファイバーによって拘束されている状態であるともいえる。この状態では、カーボンナノファイバーによって拘束を受けたエラストマー分子の運動性は、カーボンナノファイバーの拘束を受けない場合に比べて小さくなる。そのため、第1の複合材料の第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)及び第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は、カーボンナノファイバーを含まないエラストマー単体の場合より短くなり、特にカーボンナノファイバーが均一に分散することでより短くなる。
また、エラストマー分子がカーボンナノファイバーによって拘束された状態では、以下の理由によって、非ネットワーク成分(非網目鎖成分)は減少すると考えられる。すなわち、カーボンナノファイバーによってエラストマーの分子運動性が全体的に低下すると、非ネットワーク成分は容易に運動できなくなる部分が増えて、ネットワーク成分と同等の挙動をしやすくなること、また、非ネットワーク成分(末端鎖)は動きやすいため、カーボンナノファイバーの活性点に吸着されやすくなること、などの理由によって、非ネットワーク成分は減少すると考えられる。そのため、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)を有する成分の成分分率(fnn)は、fn+fnn=1であるので、カーボンナノファイバーを含まないエラストマー単体の場合より小さくなる。したがって、第1の複合材料は、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって得られる測定値が前記の範囲にあることによってカーボンナノファイバーが均一に分散されていることがわかる。特に、ほとんどのエラストマーが150℃という高温においては液体のように流動するため、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)が3000μ秒よりも長くなるが、第1の複合材料においては、均一に分散したカーボンナノファイバーによってエラストマーの分子運動が拘束されているため3000μ秒よりも短くなる。また、工程(b)で得られた炭素繊維複合材料のパルス法NMRを用いてソリッドエコー法によって観測核がH、150℃で測定した、無架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は、第1の複合材料の第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)よりも長くなることが好ましい。工程(b)で得られた無架橋体の炭素繊維複合材料の成分分率(fnn/150℃)は、第1の複合材料の成分分率(fnn/150℃)よりも増加し、例えば0.2以上になることができる。
工程(b)で得られた炭素繊維複合材料は、金属の粒子が変形することで形成された金属相中に多くのカーボンナノファイバーがその繊維の少なくとも一部を入り込ませた状態でエラストマー全体に均一に分散している。ここでいう変形とは、金属の粒子が工程(a)及び工程(b)の間に単に変形することの他、例えば金属の粒子が小さく分離することや圧着や溶融などによって他の金属の粒子との連結なども含む。
(VI)炭素繊維複合金属材料の製造方法
次に、工程(b)で得られた炭素繊維複合材料を熱処理し、炭素繊維複合材料中に含まれるエラストマーを分解気化させて炭素繊維複合金属材料を得る工程(c)について説明する。
このような熱処理は、使用されるエラストマーの種類によって種々の条件を選択することができる。工程(c)は、不活性気体雰囲気中において、エラストマーの気化温度以上であって、かつ金属の粒子の融点未満で熱処理されることが好ましい。不活性気体としては、窒素、微量の例えば5体積%以下の酸素を含んだ窒素、アルゴンなどを用いることができる。不活性気体雰囲気を採用するのは、大気中で工程(c)の熱処理を行なうと、カーボンナノファイバーが酸化分解(燃焼)してしまう可能性があるためである。不活性気体雰囲気の熱処理炉に工程(b)で得られた炭素繊維複合材料を配置し、炉内をエラストマーの気化する温度以上に加熱して熱処理する。この加熱によって、エラストマーは分解気化し、金属相の周りにカーボンナノファイバーが均一に分散した炭素繊維複合金属材料が製造される。この熱処理温度が金属相の融点温度未満であると、金属相は溶融せず、カーボンナノファイバーと結合した状態のままであるので、炭素繊維複合金属材料は粉体状に粉化してもカーボンナノファイバーが分散したまま再凝集することなくその後の加工に利用し易い。
エラストマーが例えば天然ゴム(NR)であり、金属の粒子が例えばアルミニウム粒子である場合、工程(b)の熱処理温度は、300℃ないし650℃とすることが好ましい。熱処理温度が300℃以上であれば、天然ゴムが分解気化し、熱処理温度が650℃以下であれば、アルミニウム相が溶融することなく炭素繊維複合金属材料を得ることができる。また、アルミニウム粒子の他に還元剤としてマグネシウム粒子を工程(a)において予め混合する場合には、マグネシウムの融点未満に熱処理温度を設定することが好ましい。なお、熱処理時間は、熱処理温度が高いほど短時間となるが、エラストマーが分解気化するためには1分〜100時間であることができる。
(VII)炭素繊維複合金属材料
工程(c)で得られた多孔質体の炭素繊維複合金属材料は、カーボンナノファイバーの少なくとも一部が金属相中に延在すると共に、金属相を覆うようにカーボンナノファイバーが配置している。金属相は、工程(b)において変形した金属粒子であり、例えば多数の金属相がカーボンナノファイバーによって連結したり、金属相同士が連結したり、エラストマーの炭化物によって連結した多孔質体である。すなわち、カーボンナノファイバーと金属相は、カーボンナノファイバーの一部が金属相中に入り込んでいる箇所だけでなく、金属相同士が例えば圧着などによって連結したり、工程(c)で分解気化しなかったエラストマーの炭化物によって連結している。炭素繊維複合金属材料におけるカーボンナノファイバーは、例えば工程(a)によって凝集塊の無い状態に均一に分散したままであり、金属相の表面を3次元に広がる網目状に覆うことができる。
炭素繊維複合金属材料は、マトリクスとなる金属または非金属にカーボンナノファイバーを混合する際に、カーボンナノファイバーの供給源としてのいわゆるマスターバッチとして用いることができる。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜5、比較例1)
(1)多孔質体の炭素繊維複合金属材料の作製
工程(a):ロール径が6インチのオープンロールに、表1に示す所定量(100g)のエラストマー(100重量部(phr))を投入して、ロールに巻き付かせた。エラストマーに、表1に示す量(重量部)の金属の粒子を投入した。次に、金属の粒子を含むエラストマーに、表1に示す量(重量部)のカーボンナノファイバーを投入し混練した後、混合物をロールから取り出した。このとき、ロール温度は20℃に冷却制御し、ロール間隙は1.5mm、ロールの表面速度比は1.1(ロール回転数は22rpm:20rpm)、混練時間は30分であった。このときの混練圧力(ロール回転数比÷ロール間隔)は0.7であり、混練強度(ロール回転数比×混練時間(分)÷ロール間隔)は22であった。なお、投入したエラストマー、金属の粒子及びカーボンナノファイバーの詳細については後述する。
ロール間隙を1.5mmから0.1mmと狭くして、混合物を再びオープンロールに投入して薄通しをした。このとき、2本のロールの表面速度比を1.2(ロール回転数は24rpm:20rpm)とした。薄通しは繰り返し3回行い、薄通しによる混練時間は0.25分であった。ロールを所定の間隙(1.1mm)にセットして、薄通しした混合物を投入し、分出して無架橋体の第1の複合材料を得た。
工程(b):工程(a)で得られた第1の複合材料をオープンロールに巻き付かせて表1に示す混練条件で実施例及び比較例として強剪断混練を行なった。このとき、ロールは温度制御しなかったのでロール温度は20℃から100℃以上に上昇し、ロール間隙は0.1mm〜0.2mm、ロールの表面速度比は2(ロール回転数は30rpm:15rpm)またはロールの表面速度比は6(ロール回転数は30rpm:5rpm)、混練時間は30分であった。このときの混練圧力(ロール回転数比÷ロール間隔)は10以上であり、混練強度(ロール回転数比×混練時間(分)÷ロール間隔)は300以上であった。ロールを所定の間隙(1.1mm)にセットして、強剪断混練しした混合物を投入し、無架橋体の炭素繊維複合材料を分出しした。なお、表1における「コンパウンド温度」は、工程(b)における炭素繊維複合材料の最高温度(℃)であり、比較例1の工程(b)におけるロール温度は20℃に制御されていた。
工程(c):工程(b)で得られた炭素繊維複合材料を窒素雰囲気の炉内に配置し、エラストマーの分解気化温度以上(500℃)で2時間熱処理して、エラストマーを分解気化させ、多孔質体の炭素繊維複合金属材料を得た。こうして得られた炭素繊維複合金属材料サンプルを電子顕微鏡(SEM)で観察した。実施例2の炭素繊維複合金属材料の電子顕微鏡(SEM)写真を図4(200倍)、図5(10,000倍)、図6(50,000倍)に示した。
なお、実施例1〜5及び比較例1において、エラストマーとして天然ゴム(表1では「NR」と記載した)、金属の粒子として平均粒径50μmの純アルミニウム粒子(99.7%がアルミニウム)、炭素繊維複合金属成形品を成形する際の還元剤として平均粒径50μmのマグネシウム粒子、カーボンナノファイバーとして直径(繊維径)がILJIN社製の平均直径が13nmのマルチウォールカーボンナノチューブ(表1には「CNT13」と記載した)と、実測平均直径87nmで平均長さ約10μmの気相成長法で製造したマルチウォールカーボンナノチューブ(表1では「気相炭素87nm」と記載した)と、実測平均直径156nmの昭和電工社製の気相成長炭素繊維「VGCF(昭和電工社の登録商標)」(表1では「気相炭素156nm」と記載した)と、を用いた。
(2)パルス法NMRを用いた測定
実施例及び比較例の各無架橋体サンプルについて、パルス法NMRを用いてハーンエコー法による測定を行った。この測定は、日本電子(株)製「JMN−MU25」を用いて行った。測定は、観測核がH、共鳴周波数が25MHz、90゜パルス幅が2μsecの条件で行い、ハーンエコー法のパルスシーケンス(90゜x−Pi−180゜x)にて、Piをいろいろ変えて減衰曲線を測定した。また、サンプルは、磁場の適正範囲までサンプル管に挿入して測定した。測定温度は150℃であった。この測定によって、第1の複合材料及び炭素繊維複合材料の無架橋体サンプルの第1スピン−スピン緩和時間(T2n)と、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)と、第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)と、を求めた。なお、原料エラストマー単体については、観測核がH、測定温度が30℃の場合における原料エラストマー単体の第1スピン−スピン緩和時間(T2n)は700μ秒であった。実施例1〜3における第1の複合材料の無架橋体サンプルの第1スピン−スピン緩和時間(T2n/150℃)は1070μ秒、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn/150℃)は1630μ秒、第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn/150℃)は0.139であった。実施例4における第1の複合材料の無架橋体サンプルの第1スピン−スピン緩和時間(T2n/150℃)は1200μ秒、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn/150℃)は1880μ秒、第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn/150℃)は0.166であった。実施例5における第1の複合材料の無架橋体サンプルの第1スピン−スピン緩和時間(T2n/150℃)は1240μ秒、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn/150℃)は1950μ秒、第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn/150℃)は0.178であった。
表1から、本発明の実施例1〜5によれば、以下のことが確認された。すなわち、本発明の実施例1〜5で用いた工程(a)で得られた第1の複合材料は、パルス法NMRの測定結果、T2n/150℃は100ないし3000μ秒であり、T2nn/150℃は1000ないし10000μ秒であり、fnn/150℃は0.2未満であったので、カーボンナノファイバーがエラストマー中に均一に分散していることが判った。実施例1〜5の炭素繊維複合材料は、パルス法NMRの測定結果から第1の複合材料のT2n,T2nnよりも長くなっており、特にfnn/150℃は0.2以上であった。実施例1〜5の炭素繊維複合金属材料は、電子顕微鏡で観察するとアルミニウム相を覆うようにカーボンナノファイバーが配置し、多孔質体であった。特に、炭素繊維複合金属材料の表面にはカーボンナノファイバーの一部がアルミニウム相中に延在していることが確認できた。炭素繊維複合金属材料中のカーボンナノファイバーは、アルミニウム相と一体化しており、カーボンナノファイバーが均一に分散した状態のまま多孔質体の塊として容易に取り扱いできた。また、多孔質体の炭素繊維複合金属材料にはカーボンナノファイバーの凝集塊がなかった。
オープンロール法による炭素繊維複合材料の製造方法の工程(a)を模式的に示す図である。 オープンロール法による炭素繊維複合材料の製造方法の工程(a)を模式的に示す図である。 オープンロール法による炭素繊維複合材料の製造方法の工程(b)を模式的に示す図である。 実施例2の炭素繊維複合金属材料の電子顕微鏡写真(3.0kV、200倍で撮影)である。 実施例2の炭素繊維複合金属材料の電子顕微鏡写真(3.0kV、10000倍で撮影)である。 実施例2の炭素繊維複合金属材料の電子顕微鏡写真(3.0kV、50000倍で撮影)である。
符号の説明
10 第1のロール
20 第2のロール
30 エラストマー
40 カーボンナノファイバー
42 金属の粒子
50 混合物
60 第1の複合材料
d ロール間隔
V1 第1のロールの表面速度
V2 第2のロールの表面速度

Claims (9)

  1. エラストマーと、金属の粒子と、カーボンナノファイバーと、を混合し、かつ剪断力によって該カーボンナノファイバーを該エラストマー中に分散させて第1の複合材料を得る工程(a)と、
    前記第1の複合材料を混練し、金属の粒子を剪断力によってエラストマー中で溶融状態としてカーボンナノファイバーの少なくとも一部を金属中に入り込ませて炭素繊維複合材料を得る工程(b)と、
    を含む、炭素繊維複合材料の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記工程(b)は、ロール間隔が0.5mm以下のオープンロール法を用いて5分〜30分行われる、炭素繊維複合材料の製造方法。
  3. 請求項2において、
    前記工程(b)は、前記ロール間隔が0.1mm〜0.3mmであって、ロール表面速度比が2〜10である、炭素繊維複合材料の製造方法。
  4. 請求項2または3において、
    前記工程(b)における炭素繊維複合材料の最高温度が100℃〜200℃になる、炭素繊維複合材料の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記金属は、アルミニウムもしくはアルミニウム合金である、炭素繊維複合材料の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、
    前記第1の複合材料は、パルス法NMRを用いてソリッドエコー法によって観測核がH、150℃で測定した、無架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし3000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)は存在しないかあるいは1000ないし10000μ秒であり、前記第2のスピン−スピン緩和時間を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満である、炭素繊維複合材料の製造方法。
  7. 請求項6において、
    前記工程(b)で得られた炭素繊維複合材料のパルス法NMRを用いてソリッドエコー法によって観測核H、150℃で測定した、無架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は、前記第1の複合材料の第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)よりも長い、炭素繊維複合材料の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかにおいて得られた前記炭素繊維複合材料を熱処理し、前記炭素繊維複合材料中に含まれるエラストマーを分解気化させて炭素繊維複合金属材料を得る工程(c)をさらに含む、炭素繊維複合金属材料の製造方法。
  9. カーボンナノファイバーの少なくとも一部が金属相中に延在すると共に、前記金属相を覆うようにカーボンナノファイバーが配置された多孔質体の炭素繊維複合金属材料。
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