JP2009161039A - 車両用シートベルト装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両用シートベルト装置1は、ベルト5を巻回するベルトリール14と、ベルトリール14へ駆動力を伝達することによりベルト5の巻き取りを行うモータ10と、ベルトリール14とモータ10との回転差によりモータ10とベルトリール14との間の駆動力の伝達の断接を行うクラッチと、モータ10への通電量を制御する制御装置46と、車両用シートベルト装置1の温度状態を検知する温度状態検知部52および温度センサ66を備え、制御装置46は、モータ10へ流れる電流に基づき過負荷判定を行う過負荷判定部53を備えると共に、過負荷判定の判定条件を車両用シートベルト装置1の温度状態に基づき可変とする。
【選択図】図2
Description
本実施の形態による車両用シートベルト装置1は、例えば図1に示すように、シート2に着座する乗員3を拘束可能な所謂三点式のシートベルト装置であり、センタピラー(図示略)に取付けられたリトラクタ4からベルト5が略鉛直方向上方に引き出され、このベルト5がセンタピラーの上部側に支持されたスルーアンカ6に挿通されるとともに、ベルト5の先端がシート2の車室外側寄りのアウタアンカ7を介して車体フロアに固定されている。そして、ベルト5のスルーアンカ6とアウタアンカ7との間にはタングプレート8が挿通されており、このタングプレート8は、シート2の車体内側寄りの車体フロアに固定されたバックル9に対して脱着可能となっている。
ベルト5は、初期状態(例えば、未装着状態)ではリトラクタ4に巻き取られており、ベルトガイド部16によって案内されつつ乗員3によってベルトリール14から引き出されて、タングプレート8がバックル9に装着固定されることにより、乗員3の身体(例えば、肩部および腰部など)をシート2に対して拘束する。
この車両用シートベルト装置1では、例えば衝突衝撃の検出時やロールオーバ時等において、ベルト5の巻き取りが、ベルトリール14に回転力を付与するモータ10の駆動力および火薬式のプリテンショナ機構17の火薬の推力によって行われるようになっている。
動力伝達機構18には、ベルトリール14の軸14aに同軸に連結される出力軸19が設けられ、この出力軸19は前方に突出している。
動力伝達機構18内のクラッチは、後述する処理装置46による制御に加えて、モータ10の回転状態、例えばベルトリール14とモータ10との回転差に応じて、モータ10と出力軸19およびベルトリール14との接続を遮断可能である。
一方、モータ10が逆転方向(つまり、ベルトリール14を逆転させる方向であってベルト5を送り出す方向)に回転すると、クラッチはモータ10と出力軸19およびベルトリール14との接続を遮断する。ただし、モータ10の逆転状態であっても、このモータ10の逆転方向の駆動力よりも大きな外力(例えば、乗員によるベルト5の引き出し操作に伴う回転駆動力)がモータ10の逆転方向に作用している状態では、クラッチはモータ10と出力軸19およびベルトリール14との接続を維持し、この外力がモータ10の逆転方向の駆動力よりも小さくなった場合にモータ10と出力軸19およびベルトリール14との接続を遮断する。
磁性回転子21の外周側には、円周方向で離間した一対のホール素子23A,23Bが非接触状態で近接配置され、この磁性回転子21とホール素子23A,23Bとがベルトリール14の回転状態を検出する回転検出装置24を構成している。
この前部カバー26はリトラクタフレーム15に一体に結合されている。また、連結軸22の先端部には軸心穴27が形成され、この軸心穴27に前部カバー26に突設されたガイド突起28が挿入されている。
そして、ベルトリール14とモータ10とがクラッチの遮断作動によって切り離された状態において、巻き取りばね25による張力がベルト5に作用するようになっている。
また、ベルトリール14とモータ10とがクラッチによって接続されている状態でのモータ10の停止時などにおいて、巻き取りばね25の弾性力によってベルトリール14がベルト5の巻き取り方向に回転すると、クラッチによるモータ10とベルトリール14との接続は解除されるようになっている。
隔壁30の外周縁部には、一対の支持突起30b,30bが設けられ、これらの支持突起30b,30bが大径円筒部26bの周壁の位置決め溝(図示略)に嵌合されるようになっている。この位置決め溝は、ばね収容部26aと大径円筒部26bの境界位置に達する位置まで形成され、支持突起30b,30bを位置決め溝の終端部に当接させることにより、隔壁30が前部カバー26内で位置決めされるようになっている。
基板は保持ケース35内に保持されており、この保持ケース35はサブカバー33内のセンサ設置スペース34に配置され、サブカバー33に突設された係止爪36,36によって係止されている。
各ホール素子23A,23Bから処理装置46へと出力されるA相、B相の各パルス信号は、処理装置46において、モータ10を駆動するためのフィードバック信号等として用いられる。処理装置46は、例えば、A相、B相の各相のパルス信号を計数することによってベルトリール14の回転量(つまり、ベルト5の引き出し量)を検出し、A相、B相の二つのパルス信号の波形の立ち上がりの比較によってベルトリール14の回転方向を検出する。
例えば図6に示すA相およびB相のパルス波形は、ベルトリール14が正転するときのものであるとすると、A相とB相との加算値は所定の第1変化(…3→2→0→1…)を示し、ベルトリール14が逆転する場合には、A相とB相との加算値は所定の第2変化(…3→1→0→2…)を示す。このため、所定の第1変化および第2変化以外の変化が検出された場合には、異常状態であると判定することができる。
そして、A相とB相との加算値の変化(前回値−今回値)とカウント値との対応は、例えば下記表2に示すように変化する。なお、下記表2において、「+1」はベルトリール14の正転を示し、「−1」はベルトリール14の逆転を示し、「0」はA相とB相との加算値の変化がないことを示し、「×」は正転あるいは逆転のいずれでもあり得ない異常状態を示している。
そして、処理装置46には、例えば、バックル9に対するタングプレート8の装着固定の有無を検出するバックルスイッチ(バックルSW)61から出力される検出信号と、車両の外界に存在する物体を検知するレーダやカメラからなる外界センサ62から出力される検出信号と、車体の加速度および減速度を検出する加速度センサ63から出力される検出信号と、車体のヨーレートを検出するヨーレートセンサ64から出力される検出信号と、車両の速度を検出する速度センサ65から出力される検出信号と、処理装置46の基板(図示略)に配置されて温度を検出する温度センサ66から出力される検出信号と、モータ10に通電される電流を検出する電流センサ67から出力される検出信号と、一対のホール素子23A,23Bから出力されてセンサ回路45で所定処理が行われたA相、B相の各パルス信号とが入力されている。
なお、以下において、ベルトリール12の回転位置(巻き取り位置)は、例えばベルトリール12によるベルト5の巻き取り量がゼロ(つまり引き出し量が所定の最大量)となる状態を原点(ゼロ)として、ベルトリール12の正転方向を正の方向とし、ベルトリール12の正転つまりベルトリール12によるベルト5の巻き取り量の増大に伴って増大する値である。
また、温度状態検知部52は、温度センサ66から出力される検出信号は参照せずに、モータ10に対する通電の実行時に巻き取り位置検知部51から出力されるベルトリール12の回転位置に基づき、例えば、車両用シートベルト装置1の温度Tが所定の常温範囲内(例えば、所定下限温度T1≦T≦所定上限温度T2)であるか、あるいは、温度Tが所定の常温範囲外(例えば、T1>T、T>T2)であるかを判定可能である。例えば温度状態検知部52は、所定電流でモータ10の通電を行う状態において、所定時間でのベルトリール12によるベルト5の巻き取り量(つまりベルトリール12の回転位置の変化)が所定値未満である場合には、温度Tが所定の常温範囲外(例えば、T1>T、T>T2)であると判定する。
また、過負荷判定部53は、モータ10に対する通電の実行時に巻き取り位置検知部51から出力されるベルトリール12の回転位置に基づき、過負荷状態であるか否かを判定する。例えば過負荷判定部53は、所定電流でモータ10の通電を行う状態において、所定時間に亘ってベルトリール12によるベルト5の巻き取り量(つまりベルトリール12の回転位置の変化)が所定値未満である場合には、過負荷状態であると判定する。
そして、常温時閾値マップにおいて設定される常温時閾値I1および常温時変化量閾値dI1は、非常温時閾マップにおいて設定される非常温時閾値I2および非常温時変化量閾値dI2よりも小さな値(I1<I2、dI1<dI2)とされている。
これにより、ベルトリール12による所望の巻き取り動作を実行するために必要とされるモータ10の電流が、例えば所定低温時の動力伝達系のフリクションの増大に起因して、低温時では常温時に比べて増大する場合であっても、過負荷状態であると過剰な頻度で判定され易くなってしまうことを防止することができる。しかも、例えば温度Tに拘らずに検出電流Iに対する電流閾値Ithとして常温時閾値I1のみが設定される場合つまり常温時閾値I1と非常温時閾値(例えば、低温時閾値)I2との切り替えが実行されない場合(例えば、図7に示す低温補正無し)に比べて、ベルト5の巻き取り速度(ベルト速度)が過剰に低下してしまうことを防止することができる。
例えば常温時閾値マップにおいて、ベルトリール12の回転位置が所定の第1位置Xa以下である場合には第1常温時閾値I1(a)および第1常温時変化量閾値dI1(a)が対応付けられ、ベルトリール12の回転位置が所定の第1位置Xaよりも大きく、かつ、所定の第2位置Xb以下である場合には第2常温時閾値I1(b)(<I1(a))および第2常温時変化量閾値dI1(b)(<dI1(a))が対応付けられ、ベルトリール12の回転位置が所定の第2位置Xbよりも大きい場合には第3常温時閾値I1(c)(<I1(b))および第3常温時変化量閾値dI1(c)(<dI1(b))が対応付けられている。
一方、ベルトリール12によるベルト5の巻き取り量が相対的に大きく、相対的にリトラクタ4側にベルト5が存在する場合(例えば、ベルトリール12の回転位置>Xb>Xa)には、相対的に低い第3非常温時閾値I2(c)または第3常温時閾値I1(c)が、検出電流Iに対する電流閾値Ithとして設定されることから、過負荷状態であると判定され易くなり、例えば乗員の手がベルト5に触れた際の負荷の増大などに対応して直ちに巻き取りが停止されることになり、ベルトリール12による巻き取りが抑制されることでベルト5の巻き取り速度(ベルト速度)は緩やかに増大する。
例えばモータ10および動力伝達機構18に用いられるグリースなどの潤滑材は周囲の環境温度が低下することに伴って粘度が高まり、動力の伝達効率が低下することから、制御補正部55は、この伝達効率の低下を補うようにして、モータ制御部56にて設定されるモータ10に対する目標電流を増大させる。
また、モータ10のコイルの内部抵抗は温度が高くなることに伴って増大し、モータ10に流れる電流が低下することから、制御補正部55は、この内部抵抗の増大による電流低下を補うようにして、モータ制御部56にて設定されるモータ10に対する目標電流を増大させる。
この判定結果が「NO」の場合には、エンドに進み、処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS02に進む。
そして、ステップS02においては、バックルSWのOFFから所定時間が経過したか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS02の処理を繰り返す。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS03に進む。
そして、ステップS04においては、温度センサ66から出力される検出信号に基づき、車両用シートベルト装置1の温度Tを取得する。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS06に進み、このステップS06においては、検出電流Iに対する電流閾値Ithとして所定の常温時閾値I1を設定し、電流変化量dIに対する変化量閾値dIthとして所定の常温時変化量閾値dI1を設定し、ステップS08に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS07に進み、このステップS07においては、検出電流Iに対する電流閾値Ithとして所定の常温時閾値I1よりも大きい所定の非常温時閾値(例えば、低温時閾値I2)を設定し、電流変化量dIに対する変化量閾値dIthとして所定の常温時変化量閾値dI1よりも大きい所定の非常温時変化量閾値(例えば、低温時変化量閾値dI2)を設定し、ステップS08に進む。
そして、ステップS09においては、再試行回数kにゼロを設定する。
そして、ステップS10においては、再試行回数kが所定回数N未満であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS22に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS11に進む。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS15に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS12に進む。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS10に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS13に進む。
そして、ステップS13においては、モータ10の正転方向の回転(つまりベルトリール12によるベルト5の巻き取り)に対する過大な負荷が作用する過負荷状態であると判定する引掛り判定を行う。
そして、ステップS14においては、再試行回数kに「1」を加算して得た値(k+1)を、新たに再試行回数kとして設定して、上述したステップS10に戻る。
そして、ステップS16においては、今回の処理での検出電流I(=I(j))から前回の処理での検出電流I(=I(j−1))を減算して得た値(I(j)−I(j−1))を、電流変化量dIとして設定する。
そして、ステップS17においては、電流変化量dIが変化量閾値dIth未満、かつ、今回の検出電流I(=I(j))が電流閾値Ith未満であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS13に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合、つまりモータ10の正転方向の回転(つまりベルトリール12によるベルト5の巻き取り)に対する負荷が過大とならずに、所望の巻き取りが継続される場合には、ステップS18に進む。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS13に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS19に進む。
そして、ステップS19においては、今回の処理において検出電流I(=I(j))が取得された時刻t(j)から前回の処理において検出電流I(=I(j−1))が取得された時刻t(j−1)を減算して得た値(t(j)−t(j−1))を、変化間隔時間dtとして設定する。この変化間隔時間dtは、過負荷状態であると判定されること無しにモータ10の正転(つまりベルトリール12によるベルト5の巻き取り)が継続された際に、ベルトリール12によって所定量のベルト5の巻き取りが行われるのに要した時間となる。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS23に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS21に進み、このステップS21においては、ベルト5が所定の収納位置までベルトリール12に巻き取られたか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS10に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS22に進み、このステップS22においては、モータ10に対する通電を停止して、一連の処理を終了する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS13に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合、つまり変化間隔時間dtが所定変化間隔時間dt0以上、かつ、所定閾時間dt(th)未満である場合には、ステップS24に進み、このステップS22においては、ベルトリール12によって所定量のベルト5の巻き取る際に要する時間を短縮するようにして、モータ10に対して通電される電流を増大させ、ステップS21に進む。
また、所定高温時あるいは所定低温時に、過負荷判定の判定条件となる電流変化量dIに対する変化量閾値dIthと検出電流Iに対する電流閾値Ithとを増大させることにより、例えば所定低温時の動力伝達機構18のフリクションの増大や所定高温時のモータ10のコイルの内部抵抗の増大に起因して、ベルト5に作用する負荷が増大する場合であっても、モータ10の通電制御のタイミング(例えば、通電停止のタイミングなど)を適正に設定することができる。
この判定結果が「NO」の場合には、エンドに進み、処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS32に進む。
そして、ステップS32においては、バックルSWのOFFから所定時間が経過したか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS32の処理を繰り返す。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS33に進む。
そして、ステップS35においては、再試行回数kにゼロを設定する。
そして、ステップS36においては、再試行回数kが所定回数N未満であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS53に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS37に進む。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS41に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS38に進む。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS36に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS39に進む。
そして、ステップS39においては、モータ10の正転方向の回転(つまりベルトリール12によるベルト5の巻き取り)に対する過大な負荷が作用する過負荷状態であると判定する引掛り判定を行う。
そして、ステップS40においては、再試行回数kに「1」を加算して得た値(k+1)を、新たに再試行回数kとして設定して、上述したステップS36に戻る。
そして、ステップS42においては、今回の処理での検出電流I(=I(j))から前回の処理での検出電流I(=I(j−1))を減算して得た値(I(j)−I(j−1))を、電流変化量dIとして設定する。
そして、ステップS43においては、電流変化量dIが変化量閾値dIth未満、かつ、今回の検出電流I(=I(j))が電流閾値Ith未満であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS39に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合、つまりモータ10の正転方向の回転(つまりベルトリール12によるベルト5の巻き取り)に対する負荷が過大とならずに、所望の巻き取りが継続される場合には、ステップS44に進む。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS45に進み、このステップS45においては、この時点で選択されている閾値マップ(つまり、常温時閾値マップまたは非常温時閾値マップ)を参照して、検出電流Iに対する電流閾値Ithとして所定の第1閾値I(a)(つまり、第1常温時閾値I1(a)または第1非常温時閾値I2(a))を設定し、電流変化量dIに対する変化量閾値dIthとして所定の第1変化量閾値dI(a)(つまり、第1常温時変化量閾値dI1(a)または第1非常温時変化量閾値dI2(a))を設定し、ステップS49に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS46に進む。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS47に進み、このステップS47においては、この時点で選択されている閾値マップ(つまり、常温時閾値マップまたは非常温時閾値マップ)を参照して、検出電流Iに対する電流閾値Ithとして所定の第2閾値I(b)(つまり、第2常温時閾値I1(b)または第2非常温時閾値I2(b))を設定し、電流変化量dIに対する変化量閾値dIthとして所定の第2変化量閾値dI(b)(つまり、第2常温時変化量閾値dI1(b)または第2非常温時変化量閾値dI2(b))を設定し、ステップS49に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS48に進み、このステップS48においては、この時点で選択されている閾値マップ(つまり、常温時閾値マップまたは非常温時閾値マップ)を参照して、検出電流Iに対する電流閾値Ithとして所定の第3閾値I(c)(つまり、第3常温時閾値I1(c)または第3非常温時閾値I2(c))を設定し、電流変化量dIに対する変化量閾値dIthとして所定の第3変化量閾値dI(c)(つまり、第3常温時変化量閾値dI1(c)または第3非常温時変化量閾値dI2(c))を設定し、ステップS49に進む。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS39に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS50に進む。
そして、ステップS50においては、今回の処理において検出電流I(=I(j))が取得された時刻t(j)から前回の処理において検出電流I(=I(j−1))が取得された時刻t(j−1)を減算して得た値(t(j)−t(j−1))を、変化間隔時間dtとして設定する。この変化間隔時間dtは、過負荷状態であると判定されること無しにモータ10の正転(つまりベルトリール12によるベルト5の巻き取り)が継続された際に、ベルトリール12によって所定量のベルト5の巻き取りが行われるのに要した時間となる。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS54に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS52に進み、このステップS52においては、ベルト5が所定の収納位置までベルトリール12に巻き取られたか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS36に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS53に進み、このステップS53においては、モータ10に対する通電を停止して、一連の処理を終了する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS39に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合、つまり変化間隔時間dtが所定変化間隔時間dt0以上、かつ、所定閾時間dt(th)未満である場合には、ステップS55に進み、このステップS55においては、車両用シートベルト装置1の温度Tが所定の常温範囲外(例えば、T1>T、T>T2)となる非常温時であると判定し、電流変化量dIに対する変化量閾値dIthおよび検出電流Iに対する電流閾値Ithの閾値マップとして非常温時閾マップを設定し、ベルトリール12によって所定量のベルト5の巻き取る際に要する時間を短縮するようにして、モータ10に対して通電される電流を増大させ、ステップS52に進む。
また、温度状態検知部52は、例えば下記表3に示すように、温度センサ66の出力に基づく温度Tの判定結果(温度検出)と、巻き取り位置検知部51の出力に基づく温度Tの判定結果(温度推定)とに応じて、例えば両方の判定結果が一致する場合にのみ、温度Tの判定結果を確定し、例えば両方の判定結果が異なる場合には、再度、温度センサ66の出力に基づく温度Tの判定と巻き取り位置検知部51の出力に基づく温度Tの判定とを実行してもよい。この場合には、温度Tの判定結果に対する信頼性を向上させることができる。
5 ベルト
10 モータ
14 ベルトリール
24 回転検出装置(位置センサ)
46 処理装置(制御部)
51 巻き取り位置検知部(位置センサ)
52 温度状態検知部(温度状態検知手段)
53 過負荷判定部(過負荷判定手段、補助判定手段)
54 判定条件設定部(判定条件設定手段)
55 制御補正部(補正手段)
66 温度センサ(温度状態検知手段)
Claims (8)
- ベルトを巻回するベルトリールと、
前記ベルトリールへ駆動力を伝達することにより前記ベルトの巻き取りを行うモータと、
前記ベルトリールと前記モータとの回転差により前記モータと前記ベルトリールとの間の駆動力の伝達の断接を行うクラッチ機構と、
前記モータへの通電量を制御する制御部とを備える車両用シートベルト装置であって、
前記車両用シートベルト装置の温度状態を検知する温度状態検知手段を備え、
前記制御部は、
前記モータへ流れる電流に基づき過負荷判定を行う過負荷判定手段を備えると共に、
前記過負荷判定の判定条件を前記温度状態検知手段により検知された前記温度状態に基づき可変とすることを特徴とする車両用シートベルト装置。 - 前記温度状態検知手段は、温度センサを備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用シートベルト装置。
- 前記ベルトリールの回転位置を検出することにより前記ベルトの位置を検出する位置センサを備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用シートベルト装置。
- 前記温度状態検知手段は、前記モータに対する通電中に前記位置センサから出力される検出信号の変化に基づき前記温度状態を検知することを特徴とする請求項3に記載の車両用シートベルト装置。
- 前記ベルトの位置に対応して前記過負荷判定の複数の前記判定条件を設定する判定条件設定手段を備えることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の車両用シートベルト装置。
- 前記ベルトリールの巻き取り位置に基づき前記過負荷判定を行う補助判定手段を備えることを特徴とする請求項3から請求項5の何れか1つに記載の車両用シートベルト装置。
- 前記制御部は、所定高温時あるいは所定低温時に、前記過負荷判定の前記判定条件となる電流閾値または電流変化閾値の少なくとも一方を増大させることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1つに記載の車両用シートベルト装置。
- 前記温度状態に基づき前記モータへの通電量を補正する補正手段を備える請求項1から請求項7の何れか1つに記載の車両用シートベルト装置。
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