JP2009161026A - 自動2輪車の前輪駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】前輪駆動装置を着脱自在にする。
【構成】左右のフロントフォーク3のうち一方の下部パイプ3bに沿って前輪駆動装置10を配置する。前輪駆動装置10はモータ50とギヤケース51をユニットとし、ギヤケース51の回転軸57にドライブスプロケット52を一体回転可能に取付け、このドライブスプロケット52を前輪車軸6の回りへ回転するドリブンスプロケット53と噛み合わせ、ドリブンスプロケット53の回転により、前輪車軸6上を回転する前輪ハブ64を回転させる。モータ50,ギヤケース51はボルト,ナットで下部パイプ3bのステー72へ着脱自在に取付ける。
【選択図】図4

Description

この発明は、前後輪駆動式自動2輪車の前輪駆動装置に係り、特にオフロード系車両に適したものに関する。
前後輪駆動式自動2輪車は公知である。前輪駆動手段の一例として、前輪を支持する左右一対のフロントフォークのいずれか一方に平行するドライブシャフトを設け、その上端を前輪上方に配置したモータにより回転駆動させ、下端のベーベルギヤで前輪のベーベルギヤを駆動するとともに、駆動手段及び動力伝達手段を一体化してフロントフォークの外へ着脱自在に設けているものが公知である。
特開平7−242190号公報
自動2輪車の前輪駆動装置は前輪を駆動するので、不整地において走破性を発揮するが、前輪駆動用モータや動力伝達手段等が重量物となってしまい、舗装道路等の不整地以外の路面を走行する場合(以下、整地走行という)、後輪駆動車に比べて、前輪側の重量物が邪魔になる。
上記従来技術においては、駆動手段及び動力伝達手段を着脱自在に取付けているが、駆動手段及び動力伝達手段を取り外した場合、前輪ハブ側のケースが開放されてしまい、実際走行上には蓋等を用いて閉じなければならず、手間がかかり部品点数も増加する。また左右のフロントフォーク間に駆動手段及び動力伝達手段が取付けられており着脱が困難である。
そこで本願は、必要に応じて前輪駆動手段を容易に着脱自在にでき、取り外すだけで走行できるようにした構造の提供を目的とする。
上記課題を解決するため自動2輪車の前輪駆動装置に係る請求項1の発明は、前輪を支持するフロントフォークと、動力源及び動力伝達装置からなる前輪駆動手段を備え、前輪駆動手段により前輪を駆動する前輪駆動車両において、
前記前輪駆動手段を一体構造とし、前記フロントフォークへ着脱自在に設け、前記前輪駆動手段の動力伝達装置はギヤ及びドライブスプロケットからなり、
前輪へ動力を伝達するものであり、
前記動力伝達装置のギヤはギヤケースを備え、動力源とドライブスプロケットの接続部にシールを設け設けたことを特徴とする。
請求項2の発明は、上記請求項1において、前記ドライブスプロケットが、前記ドリブンスプロケットとの噛み合い部にローラーを有することを特徴とする。
請求項3の発明は、上記請求項1において、前記ドリブンスプロケットが前輪を支持する前輪ハブに駆動力を伝えるように取付け、前記ドリブンスプロケット側からの回転を伝達し、前輪ハブからの回転を遮断するように前輪の支持軸に取付けられることを特徴とする。
請求項4の発明は、上記請求項1において、前記前輪駆動手段のうち動力源と動力伝達手段からなる駆動側部分がユニット化されて、フロントフォークの前面に取付けられており、かつフロントフォークと平行移動可能に取付けられることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、前輪駆動手段をフロントフォークに対して着脱着脱自在にしたので、不整地走行時には前輪駆動手段を取付けることにより、優れた走破性を発揮できる。また、整地走行時には前輪駆動手段を取り外すことにより前輪駆動手段が重量物にならない走行が可能になる。
しかも前輪駆動手段のを一体構造としたので着脱が容易になる。そのうえフロントフォークへ取付けることにより、複雑な伝動機構を要することなく着脱自在に取付けることが可能になる。
また、前輪駆動手段の動力伝達装置がギヤ及びドライブスプロケットからなり、動力源の動力をドライブスプロケットに伝達するものであり、ギヤはギヤケースを備えるので、動力伝達装置を容易に一体化でき、かつ小型化できる。
そのうえ、ギヤケースには、前記動力源及びドライブスプロケットとの間にシールが設けられているので、不整地走行等においても外部から泥水等が侵入することを防ぎ、ギヤを確実に保護できる。またギヤケース内に充填されているオイルの漏れ出しを防止できる。
請求項2の発明によれば、ドライブスプロケットが、ドリブンスプロケットとの噛み合い部にローラーを有するので、ローラーを介して噛み合うことになり、摩擦を軽減して摩擦抵抗を少なくし、耐久性を向上させることができる。
また、噛み合い部における耐泥性に優れ、異物の噛み込みに対しても有効である。
請求項3発明によれば、ドリブンスプロケット側からのみ前輪ハブへ駆動回転を伝え、前輪ハブ側からドリブンスプロケットへの回転を遮断するようにしたので、前輪ハブの回転がドリブンスプロケットの回転(駆動源の回転)より速くなったときにドリブンスプロケットが駆動源を強制的に回すことがない。
請求項4の発明によれば、前輪駆動手段のうち動力源と動力伝達手段からなる駆動側部分がユニット化されてフロントフォークの前面に取付けられており、かつフロントフォークと平行移動可能に取付けられるので、前輪駆動手段の取付及びレイアウトが容易になる。
以下、図面に基づいて一実施例を説明する。図1は本願発明の適用された不整地走行用に構成されているオフロード系自動2輪車の側面図である。車体フレーム1の前端に設けられたヘッドパイプ2に左右一対のフロントフォーク3の各上部が、トップブリッジ4及びボトムブリッジ5を介して回動自在に支持される。フロントフォーク3はテレスコピック式前輪サスペンション機構をなし、上パイプ3aと下パイプ3bが嵌合した二重筒式であり、上パイプ3aと下パイプ3bが相対的に伸縮する。
フロントフォーク3における下パイプ3bの下端部は前輪車軸6を介して前輪7が回転支持される。前輪7は前輪サスペンション機構をなすフロントフォーク3により上下動自在であり、トップブリッジ4に設けられたハンドル8により操向される。なお、前輪7は後述する前輪駆動装置10にて駆動される。
車体フレーム1の後部には、リヤアーム11を介して後輪12が支持され、前輪7と後輪12間にエンジン13が車体フレーム1に支持される。後輪12はエンジン13によりチェーン14を介して駆動される。
車体フレーム1はヘッドパイプ2から左右に枝分かれして斜め下がりに後方へ延びる左右一対のメインフレーム15と、メインフレーム15の後端からエンジン13の後方を下方へ延びる左右一対のピボットフレーム16と、ヘッドパイプ2からエンジン13の前方を斜め下がりに延びるダウンフレーム17と、このダウンフレーム17とピボットフレーム16を、エンジン13の下方を通って連結するロアフレーム18を有する。
さらに、左右のメインフレーム15の後端部間を連結して上方へ延びるブラケット19と、このブラケット19から後方へ略水平に延びる左右一対のシートレール20と、各シートレール20の後端部とピボットフレーム16の中間部を連結する左右一対のリヤステイ21とを備える。
エンジン13はクランクケース22の前部に上方へ直立するシリンダ23を備え、そのシリンダヘッド24には後方側に吸気系部品が設けられ、前方側に排気系部品が設けられる。
吸気系部品はシリンダヘッド24へ接続された吸気管27と、この吸気管27に接続されたスロットルボディ28、このスロットルボディ28にコネクティングチューブ29を介して接続するエアクリーナ30を備える。
排気系部品はシリンダヘッド24から一度前方へ延出してから曲がりなおしてシリンダ23の側方を通って後方へ延びる排気管31と、この排気管31の後端が接続するマフラー32を備える。マフラー32は後輪12の上方へ延出している。
クランクケース22の後部には変速機33が設けられ、その出力軸と駆動スプロケット34が設けられ、後輪12の従動スプロケット35間にチェーン14が巻き掛けられて、後輪駆動機構をなしている。
リヤアーム11は前端部をピボットフレーム16の中間部にてピボット軸36で上下方向へ揺動自在に支持され、リヤアーム11の前部は、下方に設けられたリンク機構37を介してリヤクッションユニット38にてブラケット19と連結されて、後輪懸架装置を構成する。
図中の符号40はフロントフェンダ、41はゼッケンプレート、42は前輪ブレーキ42、43はブレーキディスク、44はブレーキキャリパ、45はラジエタ、46は燃料タンク、47はシート、48はリヤフェンダである。
以下、前輪駆動装置について説明する。図2は前輪駆動装置10を含む前輪部分の正面図、図3は前輪駆動装置における前輪駆動手段の拡大した側面図、図4は同斜視図である。
これらの図に示すように、前輪駆動装置10は駆動側部分である前輪駆動手段10aと被動側部分である被動手段10bとを組み合わせて構成される。左右一対のフロントフォーク3における下部パイプ3bのうち一方側(本案では右側)の前方に沿わせて配置され、長手方向を下部パイプ3bの軸方向に向けて上下方向へ配置されている。
前輪駆動手段10aは、動力源であるモータ50と動力伝達装置49とを備え、動力伝達装置49は,ギヤケース51,ドライブスプロケット52を備える。被動手段10bはドリブンスプロケット53及びドリブンスプロケット53から前輪ハブ56へ駆動力を伝達するまでの後述するその他の構成部品を備える。
モータ50に設けられている出力軸50aの回転軸線J1をフロントフォーク3の軸線J2と平行にして配置され、その出力軸50aでドライブスプロケット52を回転駆動し、ドライブスプロケット52はドリブンスプロケット53と噛み合っているため、ドリブンスプロケット53を駆動する。
図2に示すように、ドリブンスプロケット53は前輪車軸6の回りへ回転自在に支持され、ワンウエイクラッチ54を介してドリブンカラー55へ伝達され、ドリブンカラー55はドリブンプレート86(図5)を介して前輪ハブ56の一側に形成された前輪ハブ本体のギヤ部57と噛み合っているため、前輪ハブ56を回転させて前輪7を回転駆動する。ドライブスプロケット52とドリブンスプロケット53はフロントフォーク3より内側となる下部パイプ3bと前輪ハブ56との間に配置されている。
前輪ハブ56はフロントフォーク3に支持された前輪車軸6に対してベアリング58、59にて回転自在に支持され、前輪ハブ56のドリブンスプロケット53と反対側の側面にはブレーキディスク43が取付けられ、フロントフォーク3側へ支持されたブレーキキャリパ44にて制動される。符号60はスポークであり、前輪ハブ56と前輪3のリム61を連結している。
図3・4に示すように、前輪車軸6はフロントフォーク3の下端部に形成されたボス62の凹溝へ嵌合され、ボス62から突出するスタッドボルト63を通したキャッププレート64で押さえられ、ナット65にて固定される。したがって、ナット65を外してキャッププレート64を外せば、前輪車軸6を取り外し、ドリブンスプロケット53を含む被動手段10b及び前輪ハブ56を含む前輪7を一緒にフロントフォーク3から外し、その後ドリブンスプロケット53、ワンウエイクラッチ54及びドリブンカラー55等の前輪車軸6上に設けられる被動手段10bの構成部品を前輪車軸6から取り外すこともできる。
モータ50はバンド66を介してフロントフォーク3の下部パイプ3b周囲へ巻回して取付けられる上クランプ67へボルト68及び図では見えないナットで着脱自在に取付けられる。ボルト68はバンド66を上クランプ67へ取付けるとき、上クランプ67の下部パイプ3bに対する取付けを共締めで同時に行うことができる。
ギヤケース51の下部にはその一部として円形のギヤカバー69が一体に形成され、このギヤカバー69も下クランプ70によって下部パイプ3bへ着脱自在に取付けられる。下クランプ70も上クランプ67と同様の構造であり、ボルト71及びナット72にてギヤカバー69が下クランプ70へ取付けられ、同時に下クランプ70が下部パイプ3bへ共締めで取付けられる。ナット72はボルト68の取付に用いられるナットと同様のものである。
図3の拡大部に示すように、ギヤケース51のモータ50側端部51aには割り締め部51bが設けられ、ボルト51cで締め付け固定するようになっている。割り締め部51bはモータ50側端部51aから軸方向へ切り込まれた割り溝51dを挟んで設けられ、一方側にはナット部51eを設け、他方側には通し穴51fを設けてあり、当初dは通し穴51fに通したボルト51cをナット部51eに対して弛めておき、円筒状をなすモータ50側端部51aをモータ50に突出形成された小径突部50dの周囲へ嵌めてボルト51cをきつく締め付けることにより、モータ50側端部51aを割り締めにより小径突部50dの周囲へ緊密に取付けることによりモータ50とギヤケース51を一体化できる。なお、小径突部50dからは出力軸50aが延出するとともに、小径突部50dの外周部のシール50bが設けられてギヤケース51の内周面との間をシールしている。
図5は前輪駆動装置10の詳細断面であり、前輪駆動手段10aは、モータ50と動力伝達装置49がギヤケース51で一体化されたユニットをなし、ギヤケース51内にモータ50の出力軸50aが収容されている。ギヤケース51の一端はギヤカバー69に連続し、ギヤカバー69内には出力軸50aの先端側に形成されたコーン形の傘歯車である先端ギヤ73が突出している。
モータ50の小径突部50d周囲とギヤケース51の内周面との間にはシール50bが設けられている。また出力軸50aの先端ギヤ73近傍部はベアリング50cにてギヤケース51の内周面に軸受けされている。
先端ギヤ73はギャカバー69内のベーベルギヤ74と噛み合っている。先端ギヤ73とベーベルギヤ74はハイポイド歯車機構を構成している。ベーベルギヤ74は出力軸50aの回転軸線J1と直交する回転軸75にキー結合されて一体に回転する。
回転軸75の一端はギヤカバー69の蓋76に設けられたベアリング77aに支持され、中間部がベアリング77bに支持される。
回転軸75の他端はギヤカバー69から外へ出てここにドライブスプロケット52がキー結合されかつ止め輪79で抜け止めされた状態で回転軸75と一体に回転するようになっている。
ギヤカバー69は蓋76で覆われて密閉構造をなし、ギヤカバー69に接続するギヤケース51の円筒状部分にはモータ50の小径突部50dとの間をシール50bでシールし、ギヤカバー69を貫通す回転軸75とギヤカバー69との間はベアリング77bの外側に設けられたシール78によりシールすることにより、モータ50及び回転軸75の周囲を液密にシールしている。このため不整地走行時等に泥水等がギヤカバー69や一体のギヤケース51内へ侵入することを確実に阻止する。またギヤカバー69内には潤滑用のオイルが充填されているが、この漏れも確実に阻止する。
ドライブスプロケット52は歯の部分が回転自在のローラー80で構成され、ローラー80がドリブンスプロケット53の歯部53aに噛み合っている。
図中の拡大部に示すように、ドライブスプロケット52の外周面に環状溝52aが径方向外方へ開放されて形成され、この環状溝52aを挟んで対向する2又状壁部52b間にピン84が両端部を圧入により固定され、このピン84の周囲へローラー80が自転自在に支持されている。ローラー80を中心軸方向に貫通するピン穴80aが形成され、ここにピン84が貫通している。ピン穴80aに臨むローラー80の内周面とピン84の外周面との間には若干の間隙が設けられ、ここにグリースが封入されている。ピン穴80aの軸方向両側の出口はピン84上に設けられたオーリング85によってシールされている。オーリング85はローラー80と2又状壁部52bに挟まれて位置決めされている。
モータ50からドライブスプロケット52までの前輪駆動手段10aは、ギヤケース51及びギヤカバー69により一体化され、図4等に示す上クランプ67及び下クランプ70から取り外せば、ドリブンスプロケット53側から単一のユニット化した状態で簡単に分離でき、前輪側との締結部の取り外し等の手間を要さず単独で取り外し可能である。
被動手段10bは、ドリブンスプロケット53の中心側部分がワンウエイクラッチカラー81とネジ結合し、ワンウエイクラッチカラー81はワンウエイクラッチ54を介してドリブンカラー55と結合する。ワンウエイクラッチ54はドリブンスプロケット53側からのみドリブンカラー55へ回転を伝達し、ドリブンカラー55側の回転がドリブンスプロケット53よりも速くなると、ドリブンカラー55側からの回転をドリブンスプロケット53へ伝達されないように遮断する。
ワンウエイクラッチ54及びドリブンカラー55はニードルベアリング82を介して前輪車軸6上の位置決めカラー83上を転動自在になっている。
ドリブンスプロケット53はこのようにして前輪車軸6へ取付けられ、ドライブスプロケット52と噛み合って結合されているので、ドリブンスプロケット53自体をカバーで覆ったり、シールすることを必要としない。
位置決めカラー83は前輪ハブ56のベアリング58を位置決めするものであり、一度ドリブンスプロケット53、ワンウエイクラッチ54及びドリブンカラー55等の被動手段10bと一緒に取り外して、これら機構部を前輪車軸6から抜き取った後、再び前輪車軸6上へ取付ければ、被動手段10bを外しても通常の前輪駆動のない状態で前輪7に特別な加工を施さずに使用できる。
この場合、被動手段10bを取り外した後には、ハブ本体のギヤ部57が露出しているが、ギヤ部57は前輪ハブ56の一部をギヤ形状に形成したものである。
ドリブンカラー55は、前輪車軸6上においてギヤ部57へ軸方向に沿って外側方から重なるように接続し、ギヤ部57の外周部と噛み合い結合するので、ドリブンカラー55のギヤ部57に対する着脱が容易であり、かつ取り外しても、側面視(前輪車軸方向視)で、ドリブンカラー55と結合するための構造がギヤ部57の外側面上に外観されないから、ギヤケースの一部を開放したままの状態とは異なり、外観上の違和感はない。そのうえ前輪ハブ56はギヤ部57で側面を閉じられているから、前輪ハブ56の内部はシールされているので、被動手段10bを取り外して走行しても、実際の走行上何ら支障がない。
図6は回転軸75回りの部分に関する斜視図であり、ドライブスプロケット52を構成するローラー80は、ドライブスプロケット52の外周部周方向へ等間隔で複数設けられ(符号は一部のみを指示して省略表記する、以下同様)それぞれはドライブスプロケット52の外周部に形成された環状溝25a内へ収容されて自転可能に支持され、ピン歯車もしくはローラー歯車として構成され、隣り合うローラー80の間にドリブンスプロケット53の歯が入るようになっている。このようにすることで噛み合い部の摩擦を少なくして摩擦抵抗を低減し、かつ耐久性を向上させている。また噛み合い部における耐泥性に優れ、異物の噛み込みに対しても有効である。なお、先端ギヤ73及びベーベルギヤ74は歯部を省略して略記してある。
図7はドリブンスプロケット53の周囲部分をドリブンカラー55側から示す斜視図である。この図に示すように、ドリブンカラー55はドリブンプレート86と結合している。ドリブンプレート86は中央のハブ部86aから多数の腕状部86bを放射状に形成し、各腕状部86bの先端側を直角に折り曲げて爪部87とした爪状歯車である。ハブ部86aには周方向等間隔に取付穴86cが貫通して設けられ、これに円筒状をなすドリブンカラー55の軸方向一端側を突出形成した突部55aを嵌合することにより、ドリブンカラー55とドリブンプレート86が一体回転可能に結合されている。
突部55aは取付穴86cの間隔に合わせてドリブンカラー55の軸方向一端部に周方向へ等間隔で設けられ、各突部55aを取付穴86cへ嵌合するとき、予め取付穴86cへ嵌合されている周枠状のダンパーラバー86dの内側へ突部55aを嵌合するようになっている。但しダンパーラバー86dは省略できる。
このようにドリブンカラー55をドリブンプレート86の側面へ嵌合すると、ドリブンカラー55とドリブンプレート86の結合・分離を容易にするとともに、ドリブンカラー55とドリブンプレート86を前輪車軸6の軸方向へ進退させることにより、ギヤ部57(図8)との結合・分離を容易にできる。
図8はギヤ部57を示す斜視図である。この図に示すように、ギヤ部57は、ドリブンカラー55の爪部87が前輪車軸6の軸方向から嵌合する谷部88とこれを挟む山部89をそれぞれ爪部87と同数形成したものであり、ドリブンカラー55の爪部87がギヤ部57の谷部88へ嵌合した図示の結合状態でドリブンカラー55からギヤ部57へ回転駆動力を伝達できる。図中の符号57aはスポーク60(図2)の端部取付用穴であり、ギヤ部57における山部89の斜面に貫通形成されている。
なお、ギヤ部57は前輪ハブ56と一体に形成しても別体に形成してもよい。
次に、本実施例の作用を説明する。不整地走行等により前輪駆動を必要とする場合には、まず被動手段10bが予め取り外されているときには、これを前輪車軸6に取付け、前輪車軸6を下部パイプ3bへ固定する。なお、被動手段10bが取り外されずに存在する場合には、直ちに前輪駆動手段10aの取付をおこなうことができる。
次に、前輪駆動手段10aを取付ける。まずドライブスプロケット52をドリブンスプロケット53へ噛み合わせ、この状態でモータ50及びギヤケース51をそれぞれ上クランプ67及び下クランプ70へボルト68・71及びナット72で取付ける。これにより簡単に前輪駆動装置10を組み立てることができる。その後、モータ50を回転させると、出力軸50aの回転力が先端ギヤ73,ベーベルギヤ74,回転軸75,ドライブスプロケット52,ドリブンスプロケット53,ドリブンカラー55、ギヤ部57、前輪ハブ56と伝達されて、前輪7を回転駆動する。
ドリブンスプロケット53の回転よりも前輪7の回転が速い場合には、ワンウェイクラッチ54によりドリブンスプロケット53から前輪ハブ56側への回転が伝達されない。ドライブスプロケット52とドリブンスプロケット53の噛み合いを調整するには、モータ50,ギヤケース51のボルト68、71及びナット72を弛め、上クランプ67及び下クランプ70を下部パイプ3bの軸方向へ移動させれば、モータ50及びギヤケース51をユニットで上下方向へ下部パイプ3bと平行に移動することにより、自在に行うことができる。また、モータ50の回転軸線J1を下部パイプ3bの軸線J2と平行にできるので、レイアウトも容易になる。但し、回転軸線J1と軸線J2を平行にすることは必須でなく、下部パイプ3b等のフロントフォーク3の取付対象部分とと平行に移動可能に取付ければ足りる。また、このように平行移動可能に取付けると、ドライブスプロケット52とドリブンスプロケット53の各サイズを変更してギア比を自由に変更することができる。
また、整地走行時、例えば舗装道路を走行するときは、ボルト68・71及びナット72を外せば、前輪駆動手段10aだけを他の部分に影響することなく単一のユニットとして取り外すことができる。このため容易かつ迅速に前輪駆動装置10(前輪駆動手段10aを)取り去り、通常の後輪駆動形式に変更できる。このときドリブンスプロケット53等の被動手段10bは、そのまま前輪車軸6へ取付けておいても取り外してもよい。取り外す場合も容易に行うことができ、その後の走行に何ら支障を生じないようにすることができる。
このように、前輪駆動装置10をフロントフォーク3の下部パイプ3bに対して着脱着脱自在にしたので、不整地走行時には前輪駆動装置10を取付けることにより、優れた走破性を発揮できる。また、整地走行時には前輪駆動装置10を取り外すことにより前輪駆動装置が重量物にならない走行が可能になる。
しかも前輪駆動装置10の前輪駆動手段10aをユニット化した一体構造としたので着脱が容易になる。そのうえ前輪7が上下動しても一体に動くことによって長さ調整不要となるフロントフォークフロントフォーク3の下部パイプ3bへ取付けることにより、前輪7の上下動吸収機構など複雑な伝動機構を要することなく、簡単な構造でかつ着脱自在に取付けることが可能になる。
また、動力源がモータ50であり、動力伝達装置が先端ギヤ73・ベーベルギヤ74及びドライブスプロケット52からなるので、前輪駆動装置10の前輪駆動手段10aを容易に一体化でき、かつ小型化できる。
そのうえ、前輪駆動装置10がフロントフォークの下部パイプ3b前面に取付けられており、モータ50の軸線J1が下部パイプ3bの軸線J2に平行となるように取付けられているので、前輪駆動装置10の取付及びレイアウトが容易になる。しかも、先端ギヤ73とベーベルギヤ74がハイポイドギヤをなすので、このようなレイアウトが一層容易になる。
さらに、先端ギヤ73とベーベルギヤ74がモータ50の動力をドライブスプロケット52に伝達するものであり、これらのギヤはギヤケース51及び一体のギヤカバー69内に収容され、さらにこのギヤカバー69におけるベーベルギヤ74とドライブスプロケット52との間にシール78を設けたので、不整地走行等においても外部から泥水等が侵入することを防ぎ、内部のギヤ類やモータ50を確実に保護できる。またギヤケース内に充填されているオイルの漏れ出しを防止できる。
そのうえ、ドライブスプロケット52はドリブンスプロケット53と噛み合いで結合しているので、取り外しが容易になる。またドライブスプロケット52はケースで覆う必要がないので、簡単に取り外すことができる。
さらに、ドライブスプロケット52はドリブンスプロケット53との噛み合い部にローラー80を有するので、ローラー80を介して噛み合うことになり、摩擦を軽減して摩擦抵抗を少なくし、耐久性を向上させることができる。
しかも、噛み合い部における耐泥性に優れ、異物の噛み込みに対しても有効である。
さらに、ワンウエイクラッチ84を設けてドリブンスプロケット53からのみ前輪ハブ56側へ回転を伝えるように取付け、前輪ハブ56側からの回転を遮断するので、車速が早くなり、前輪ハブの56回転がドリブンスプロケット53の回転より速くなったときにモータ50へ過負荷がかからないようにすることができる。
なお、本願発明は上記の各実施例に限定されるものではなく、発明の原理内において種々に変形や応用が可能である。例えば、前輪サスペンションはテレスコピック形式のみならず、揺動アーム式のものであってもよい。この場合は前輪支持部近くの揺動アーム部先端側へ前輪駆動装置を設ければよい。
また、前輪駆動装置の動力源はモータに限らず小型エンジン等の他の公知のものであってもよい。さらに車両の用途はオフロード車に限定されず、オンロード用のものでも良い。
本願発明の適用されたオフロード系自動2輪車の側面図 前輪支持部の正面図 前輪駆動手段の側面図 前輪駆動手段の斜視図 前輪駆動装置の拡大断面図 ドライブスプロケット周囲部分の斜視図 ドリブンスプロケット及びドリブンカラー周囲部分の斜視図 前輪ハブギヤ周囲部分の斜視図
符号の説明
1:車体フレーム、2:ヘッドパイプ、3:フロントフォーク、6:前輪車軸、7:前輪、10:前輪駆動装置、10a:前輪駆動手段、10b:被動手段、11:リヤアーム、12:後輪、13:エンジン、49:伝動装置、50:モータ、50b:シール、51:ギヤケース、52:ドライブスプロケット、53:ドリブンスプロケット、54:ワンウエイギヤ、55:ドリブンカラー、56:前輪ハブ、57:前輪ハブギヤ、73:先端ギヤ、74:ベーベルギヤ、78:シール、86:ドリブンプレート

Claims (4)

  1. 前輪を支持するフロントフォークと、動力源及び動力伝達装置からなる前輪駆動手段を備え、前輪駆動手段により前輪を駆動する自動2輪車の前輪駆動装置において、
    前記前輪駆動手段を一体構造とし、前記フロントフォークへ着脱自在に設け、前記前輪駆動手段の動力伝達装置はギヤ及びドライブスプロケットからなり、
    前輪へ動力を伝達するものであり、
    前記動力伝達装置のギヤはギヤケースを備え、動力源とドライブスプロケットの接続部にシールを設け設けたことを特徴とする自動2輪車の前輪駆動装置。
  2. 前記ドライブスプロケットは、前記ドリブンスプロケットとの噛み合い部にローラーを有することを特徴とする請求項1に記載した自動2輪車の前輪駆動装置。
  3. 前記ドリブンスプロケットは前輪を支持する前輪ハブに駆動力を伝えるように取付け、前記ドリブンスプロケット側からの回転を伝達し、前輪ハブからの回転を遮断するように前輪の支持軸に取付けられることを特徴とする請求項1に記載した自動2輪車の前輪駆動装置。
  4. 前記前輪駆動手段のうち動力源と動力伝達手段からなる駆動側部分がユニット化されて、フロントフォークの前面に取付けられており、かつフロントフォークの前面に取付けられており、フロントフォークと平行移動可能に取付けられることを特徴とする請求項1に記載した自動2輪車の前輪駆動装置。
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