JP2009161010A - チャイルドシート - Google Patents

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Abstract

【課題】チャイルドシートで、固定台座に複雑な機構を用いずに低コストで衝撃力を緩和させるべく背もたれ角度を可変にできる構造とする。特に、背もたれ角度を変化させる機構を一つの部品の中で完結させることができる構造としたチャイルドシートを提供すること。
【解決手段】車両に後ろ向きに取り付けて搭載するチャイルドシートであって、乳幼児を収容する背もたれ部と座面部で構成されるシートバケットの背もたれ部自体の一部に衝撃力により背もたれ角度を小さくする方向に変形可能な角度変更部を設けた。前記角度変更部はその材質を背もたれ部外郭と異ならせ、あるいはスリットなどを設けることにより剛性を調整して、部分的に変形容易となし、衝撃力により背もたれ角度を変化させ、乳幼児に加わる衝撃の向きを変化、分散させるようにする。
【選択図】図1

Description

本願発明はチャイルドシートに係り、特に車載用のチャイルドシートであって車両事故などにより衝撃を受けた際にその衝撃を緩和できる構造としたチャイルドシートに関する。
車載用のチャイルドシートであって車両に後ろ向きに取り付けて搭載するチャイルドシートが知られている。この種のチャイルドシートに体重が10kg未満の乳幼児を乗せる場合、ほとんど仰向け状態となるように使用される。このようにして使用されているチャイルドシートを搭載した車両が事故などにより衝撃を受けると、乳幼児が衝撃によりチャイルドシートから飛び出るような力の作用を受ける。シートベルトにより保護されているとはいえ、衝撃力によってベルトが肩に食い込んで体を痛めてしまう虞があるため、このような衝撃を緩和できる構造としたチャイルドシートが知られている。
この種の衝撃緩和タイプのチャイルドシートは基本的には衝撃を受けたときに背もたれ部を起こしてシート上の乳幼児が背中の広い面積部分で受けるようにすることで衝撃力を緩和できるとの考えに基づいている。
例えば、特許文献1に記載さているチャイルドシートは背もたれ部分が上端部を回転可能に支持されるとともにバネで支えられており、衝撃を受けることによりシートベルの引き出しがロックされるベルト力を利用して背もたれ上部の支点を回転軸として回転させ、背もたれ角度が起き上がる機構とされている。
また、特許文献2に記載のものは、背もたれ部と座面が回転可能に連結され、かつ背もたれ部に回転支点を設けて揺動できるように支持され、正規位置にバネで保持するようにしている。衝撃を受けた場合、座面部をガイドに沿って引き下げ方向に移動規制すると共に、背もたれ部の背面にはクッションを配置し、クッションで緩衝しながら背もたれ部を起立させるように作動させるようにしている。
更に、特許文献3に記載のものは、シート本体を受け台にスライドできるように組み付けつつバネで押さえておき、かつ、背もたれ部の下端を支点として角度が可変となっており、バネ力を超える衝撃力を受けるとシート本体がスライドし、背もたれが起き上がる方向にのみ動作させて背もたれ角度が起き上がる機構が開示されている。
特開2001−97086号公報 特開2003−63291号公報 特開2004−216993号公報
ところで、従来のチャイルドシートでは、車両シートへの固定台座にシートバケットを装着し、シートバケットにリクライニング機構を設けて任意に傾けることができるようになっているが、衝撃力緩和のための機構を装備しようとすると、固定台座とシートバケットとの間にバネ機構や可動機構を組み込まなければならず(特許文献1)、また、固定打座にスライド機構やクッション材を設けたり(特許文献2)、あるいはラチェット機構を含むスライド機構を設けたりするなど(特許文献3)、いずれも複雑な機構を装備する必要があった。このため、チャイルドシートのリクライニング機構などの他の可動部や車の部品と干渉しないように配慮しなければならないという設計上の煩雑さが生じていた。
本発明は、上記従来の問題点に着目し、第1に、固定台座に複雑な機構を用いずに低コストで衝撃力を緩和させるべく背もたれ角度を可変にできる構造としたチャイルドシートを提供することを目的とする。第2に、背もたれ角度を変化させる機構を一つの部品の中で完結させることで、部品点数を大幅に削減しつつ背もたれ角度を可変にできる構造としたチャイルドシートを提供することを目的とする。第3に、シートバケットの部分的な変化で的確に背もたれ角度を可変にできる構造としたチャイルドシートを提供することを目的とする。
本発明に係るチャイルドシートは、車両に後ろ向きに取り付けて搭載するチャイルドシートであって、乳幼児を収容する背もたれ部と座面部で構成されるシートバケットの背もたれ部自体の一部に衝撃力により背もたれ角度を小さくする方向に変形可能な角度変更部を設けたことを特徴としている。
このように構成することで、シートバケット自体で背もたれ角度を変更でき、単体部品による衝撃吸収機構を実現できる。
上記構成において、前記角度変更部はその材質を背もたれ部外郭と異ならせることで変形容易となし、衝撃力により背もたれ角度を変化させ、乳幼児に加わる衝撃の向きを変化、分散させるようにすればよい。
シートバケットの背もたれ部の一部、特に乗せられる乳幼児の背中部分に相当する位置に、変形容易となるように剛性の低い材質を用い、背もたれ部外郭部分は高剛性材質によって形成することで、乗せている乳幼児の慣性力を利用して背もたれ部分を外郭部分より沈み込ませることで変形させ、背もたれ角度を小さくすることができ、荷重を背中の全面で受けさせるようにし、衝撃力を分散させることができる。
あるいは、前記角度変更部は、背もたれ部分にスリットを形成することにより背もたれ部外郭より剛性を下げて変形可能としてもよい。スリットによって剛性が小さくなり、材質の変更によらず、形状による調整によって衝撃加重を分散させるように背もたれ角度を変更させることができる。
前記角度変更部は、背もたれ部外郭の背もたれ角度より大きくなるようにシートバケット内側に膨出させてもよい。シートバケットの内側に膨出する背もたれ部分は、乳幼児の背中部分の全面を受けるようにしておき、衝撃荷重が加わったときに膨出部が変形して外郭角度に一致するような変形構造とすることで背もたれ角度が調整される。背もたれ部分の変形機能のみで調整できるので、構造が極めて簡易化される。
上記構成において、背もたれ部と座面部が一体で形成することが望ましい。また、前記シートバケットを耐衝撃材で形成するようにすればよい。シートバケットを一体構造とすれば部品点数が増えることなく、衝撃力分散機能を発揮させることができる。耐衝撃材で成形することで、安全性を確保できる。
また、本発明は、車両に後ろ向きに取り付けて搭載するチャイルドシートであって、背もたれ部にU字型の切抜き部を形成して背もたれ部たわみ変形可能とすることにより背もたれ角度を可変としたことを特徴としている。このようにすれば乳幼児の背中に当たる部分が衝撃力により後方(車両前方)に撓み変形しつつも乳幼児を保持するので、簡易な構成での衝撃力緩和作用を実現できる。
更に、本発明は、車両に後ろ向きに取り付けて搭載するチャイルドシートであって、背もたれ部に窓を空け、窓枠内で水平軸周りに回転可能とされた背もたれ板を取り付けることにより背もたれ角度を可変としたことを特徴とする構成とすることもできる。背もたれ部分がダンパ的な動作をするため、臀部対応部分が衝撃力により後方(車両前方)に撓み変形しつつも乳幼児を保持するので、簡易な構成での衝撃力緩和作用を実現できる。窓は乗せる乳幼児の背中対応面部分に形成すればよい。
車両に後ろ向きに取り付けて搭載するチャイルドシートであって、背もたれ部と座面部で構成される略L字形状をしたシートバケットの前記背もたれ部に背もたれ角度変更部材を取り付け、前記背もたれ角度変更部材の可動支点を乳幼児の重心より上方の肩相当位置部分に設け、衝突時に乳幼児の移動による慣性力によってその角度変更部材の角度を変更して乳幼児にかかる衝撃を軽減可能としたことを特徴とする構成も可能である。
このように構成することで、衝撃力が発生したとき、角度変更部材は可動支点が肩相当部分にあるため、臀部で押し付けられ、背もたれ角度が小さくなるように移動し、衝撃力を緩和できる。角度変更部材をシートバケットに取り付けているため、車両部品との干渉を生じることなく作動可能である。
角度変更部材の裏面側には弾性緩衝材を設ければよい。前記緩衝材は角度変更部材の切り起こし舌片からなり、先端側をシートバケットに当接させるようにする。あるいは、前記緩衝材はチャイルドシートの切り起こし舌片からなり、先端側を角度変更部材の裏面に当接させるようにできる。更に、前記緩衝材は角度変更部材とシートバケットとの間に介在させたバネ部材から構成できる。角度変更部材とシートバケットの背もたれ部分との間に置かれた緩衝材が衝撃力で圧縮され、背もたれ角度が調整される。緩衝材が衝撃力を吸収するため、乳幼児への直接的な衝撃作用を緩和できる。
前記角度変更部材はシートバケットとの間に介在され衝撃力により圧潰可能な薄肉片で間隔保持され、前記薄肉片の圧潰により角度変更部材の回転を可能とすることができる。衝撃力が発生したことで潰れる薄肉変が通常の姿勢を保つため、乗せられている乳幼児を安全に固定保持でき、衝撃力発生の際には薄肉片が破損することで衝撃力を吸収するので乳幼児への衝撃作用を軽減できる。
また、前記角度変更部材は、シートバケットの背もたれ部から浮いた状態で覆うように構成された撓み変形可能なカバーにより形成され、衝突時に乳幼児の移動による慣性力によって前記カバーは浮いた状態から撓み変形によってシートバケット背もたれ部に密着して背もたれ角度を変化可能としてなる構成としてよい。撓み変形可能なカバーはいわゆるハンモック状に作用し、背中へ硬い材料が当たることが無く、より衝撃緩和作用を大きくすることができる。
また、車両に後ろ向きに取り付けて搭載するチャイルドシートであって、乳幼児を収容するシートバケットの背もたれ部内面に硬質の上部クッションと軟質の下部クッションを張り付け、両クッションの接合面を前記背もたれ部の背もたれ角度より大きく形成し、衝撃力により前記下部クッションが圧潰することで背もたれ角度を小さくする方向に変形可能としたことを特徴とする構成としてよい。
シートバケットの内面に貼り付けるクッション自体に背もたれ部の下側が軟質であるので、衝撃力による慣性で乳幼児の臀部側が沈み込み、背もたれ角度を変更することができ、上述構成と同様な機能を発揮することができる。表面に貼り付けるクッションによってのみ背もたれ角度を変更できるので、非常に簡易な構造でかつシートバケットの金型変更も行う必要がないので、低廉で安全性の高いチャイルドシートとすることができる。
本発明に係るチャイルドシートによれば、乳幼児が直接乗せられるシートバケット自体に変形部や角度変更部材を設ける構成としているので、背もたれ部の一部が変化するだけで背もたれ角度を変更することができる。背もたれ角度を一つの部品で実現できるので、低コストで安全性の高いチャイルドシート構造とすることができる。シートバケット自体は剛性を保持しているので、安全性が高いチャイルドシートとすることができる。
以下に、本発明に係るチャイルドシートの具体的実施の形態につき、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
図1〜3に第1実施形態に係るチャイルドシート10を示す。このチャイルドシート10は、車両に後ろ向きに取り付けて搭載するものであって、車両シート12に固定される固定台座14と、この台座14上に搭載されるシートバケット16を備えている(図2、3)。固定台座14は車両シート12に図示しない車両のシートベルトなどを利用して固定され、この固定台座14の上部にリクライニング機構などを介在させて乳幼児18が直接乗せられるシートバケット16が取り付けられている。
上記シートバケット16の外観を図1に示す。図示のように、このシートバケット16は、座面部20と背もたれ部22とを有するとともに、一対の側板24によって内部に乳幼児収容バケット空間を形成するようにしている。このようなシートバケット16の背もたれ部22自体の一部に衝撃力により背もたれ角度を小さくする方向に変形可能な角度変更部26が設けられている。第1実施形態では、この角度変更部26を、背もたれ部22の両側部に上下方向に沿うスリット28を入れ、スリット28に挟まれる領域がシートバケット16の内側に張り出し、特に、座面部20との接合部分が内側に盛り上がる湾曲部30を形成し、上部から下部(座面部20側)に掛けて、徐々に前にせり出すように傾斜が付けられて前方に膨出している。すなわち、折り返し波型形状となるように形成している。これにより、角度変更部26が形成する背もたれ角度αが、背もたれ部22の外郭領域32がなす背もたれ角度βより大きくなるようにしている(α>β)。前記湾曲部30は、乳幼児18から大きな荷重を受けた場合、湾曲方向が逆となるような変形を生じるように、その材質を湾曲部分だけ変え、あるいは複数の横溝を入れることにより撓み変形ができるように構成している。すなわち、車両が何らかに衝突するなどして衝撃力が生じた場合、その衝撃力により乳幼児18は後ろ向きとなっているため、背中側が車両の前方に移動しようとする慣性力Fが発生する。この慣性力Fによって、角度変更部26が図2の背もたれ角度αの状態から、湾曲部30が変形して固定台座14の受け面に当接するまで変形して図3に示されるように背もたれ角度βに変化し、シートバケット16内の乳幼児18は背中が引き起こされた状態に変化する。これによって衝撃力に伴う慣性力Fの多くの水平分力を乳幼児18の背中全面で受けることができ、これにより衝撃力の反力がベルト(図示せず)をしている乳幼児18の肩部に集中することが抑制される。上記角度変更部24を含むシートバケット16は、金型により樹脂成形することで作成できるが、特に前記湾曲部30の樹脂材料を他の部位の樹脂材料より軟質な樹脂材料を用いて成形するようにすればよい。あるいは、撓み変形できるように湾曲部30の幅方向に沿って複数の筋溝を入れることによっても同様の作用を発揮させることが可能である。
このような第1実施形態によれば、衝撃力に伴う慣性力Fの作用で乳幼児18の背中を支えている背もたれ部22の一部である角度変更部26が押し付けられ、これによりシートバケット16の内側に膨出していた湾曲部30が逆に外側に湾曲されるように変形し、固定台座14側に当接するまで変形することで、衝撃力を緩和することができる。
図4〜図5には第2実施形態と第3実施形態に係るシートベルトのシートバケット16A,16Bを示している。背もたれ部22に形成した角度変更部26の形状は上記第1実施形態に限らず、図4に示しているように、全体的に座面部側が上部より前方にせり出すように形成された膨出部34を設け、この膨出部34に幅方向に沿う複数の横スリット36を形成するようにしても良い。この横スリット36の位置や間隔を変化させることによって、衝撃を受けた際の背もたれ角度を任意に調節することができる。また、図5に示しているように、シートバケット16Bの背もたれ部22に図4の例と同様な膨出部34を形成し、上下方向に沿った複数の縦スリット38を形成するようにしても同様の効果が得られる。
なお、上記横スリット36、縦スリット38に限らず、斜め方向に沿う方向でもよく、更には穴形状も特に制限はない。要するに、スリットを形成し、膨出部34の剛性を周囲の外郭領域32より小さくすることができればよく、シートバケット16A、16Bの膨出部34が衝撃を受けたときに乗せている乳幼児の慣性力Fによって変形し、図2〜3に示したような背もたれ角度の変化を衝撃の前後によってシートバケット16(16A、16Bを含む)自体が引き起こせばよい。
図6には第3実施形態に係るチャイルドシートのシートバケット16Cを示している。この実施形態は、背もたれ部22にU字型の切抜き部40を形成し、この切抜かれた部分を角度変更部26として、背もたれ部22をたわみ変形可能とし、背もたれ角度を可変としたものである。すなわち、この第3実施形態では、背もたれ部22に前方にせり出した膨出部を形成せず、U字型切抜き部40で囲まれた領域を角度変更部26とし、図7(a)に示した通常状態から、衝撃力による乳幼児18の慣性力Fが作用することによって、前記角度変更部26がシート背面部(車両前方側)に撓み変形し、図7(b)に示した状態に変化し、背もたれ角度をθだけ変化させる。このように構成しても、上記実施形態と同様の機能を発揮することができる。
図示しないが、図6の変形例として、U字型切抜き部40に代えて四角に切り抜き、切抜かれた四角板を水平軸で背もたれ部22の外郭領域32に回転できるように取り付け、これを角度変更部として構成することもできる。いわゆるダンパと同様の構造としたものである。これによっても、実質的に上記実施形態と同様の作用を発揮させることができる。
なお、衝撃により背もたれ部22を変形させる際、亀裂や破損があると乳幼児18に障害を与えるおそれがあるため、シートバケット16の素材に耐衝撃材を用いるようにする。これには、粘りがあり、破損し難く、ほどよい柔軟性を有している材料を用いればよく、例えば、耐衝撃性の高いポリプロピレンまたは、高密度ポリエチレンなどを用いればよい。
図8に第5実施形態に係るチャイルドシート10Dの斜視図を、図9に同断面図を示している。この例は、シートバケット16Dの背もたれ部22の内面に、上部を軸支持された平板からなる角度変更部材26Dを取り付けたものである。すなわち、背もたれ領域の中央部に四角板を配置し、上縁部両側に図10に示すように背面側に突出させたブラケット42を設け、このブラケット42の外側面に軸44を形成し、一方、シートバケット16Dの側板24に軸受け穴46を形成して、両者を嵌合させて一体化している。角度変更部材26Dの可動支点となるこの軸受け部分は、シートに乗せる乳幼児18の重心より上方であればよいが、特に肩が位置する部分に設定するようにする。これにより、適正な角度変化を起こさせるようにする。すなわち、衝撃力が加わったときに、乳幼児18が仰向け状態で寝ていても、角度変更部材26Dが図9において反時計方向に回転するような力を乳幼児18から受けるようにするためである。
そして、角度変更部材26Dの裏面側には弾性緩衝材48を設けている。この緩衝材48は、通常時は図11に示しているように乳幼児18の姿勢を保ち、衝撃力発生時には緩衝材48が変形して角度変更部材26Dを回転させ、図12に示しているように背もたれ角度が小さくなるように(α→β)に変化させるものである。
シートバケット16Dの内面部分にはクッション材50が取り付けられるが、このクッション材50の内面に当然ながら上記角度変更部材26Dを配置するようにするため、乳幼児18は角度変更部材26Dの存在により乗り心地が悪くなるようなことはない。
上記弾性緩衝材48は、軟質ゴムなどを用いて、これを背もたれ部22と角度変更部材26Dの下縁背面部との間に介在させるようにすればよい。この弾性緩衝材48の変形例を図13〜14に示す。この例は、上記角度変更部材26D自体の下部両側に背面側に突出する切り起こし舌片52を設け、これを背もたれ部22に当接させるようにしたものである。図13に示しているように、切り起こし舌片はU字型のスリットを形成することによって得られた舌片部分を斜めに折り曲げ、更に折り曲げ先端部を角度変更部材26Dの平面と平行になるように戻し曲げし、背もたれ部22に面接触するようにしている。角度変更部材26D自体を樹脂材料により形成することで、切り起こし舌片52にバネ作用を発揮させることができる。このため、弾性緩衝材を用いることなく、通常時は図14(a)に示しているように乳幼児18の姿勢を保ち、衝撃力発生時には緩衝材48が変形して角度変更部材26Dを回転させ、図14(b)に示しているように背もたれ角度が小さくなるように変化させる。角度変更部材26D自体の作用で背もたれ角度の変化を実現することができるようになっている。
図15は更に他の変形例を示している。同図(a)の例は、前記角度変更部材26Dを、シートバケット16Dの背もたれ部22との間に、衝撃力により角度変更部材26Dで圧潰可能な薄肉片54を介在させ、通常時は角度変更部材26Dの間隔保持するようにしている。そして、衝撃に伴う力Fにより、前記薄肉片54を圧潰させることにより、角度変更部材26Dの回転を可能としたものである。また、同図(b)は、単純な弾性緩衝材48を介在させた例を示している。いずれも、切り起こし舌片52による機能を、衝撃力に伴う力によって薄肉片54や緩衝材48にて十分吸収して緩和させてから、背もたれ角度を変化するようにしたものである。
図16には第6実施形態に係るチャイルドシートの例を示している。これは前記切り起こし舌片52Eをシートバケット16E側で形成し、先端を角度変更部材26Eに押し当てるようにしたものである。これによっても同様の作用を発揮させることができる。
更に、図17に第7実施形態に係るチャイルドシートに用いるシートバケット16Fを示す。乳幼児を収容するシートバケット16Fの背もたれ部内面に硬質の上部クッション56と軟質の下部クッション58を張り付け、両クッション56,58の接合面60を前記背もたれ部22の背もたれ角度より大きく形成し、衝撃力により前記下部クッション58が圧潰することで背もたれ角度を小さくする方向に変形可能としたものである。この例では、シートバケット16Fに何らの加工を施すことなく、極めて簡易な構成で衝撃時の背もたれ角度の変更が可能となる。
第1実施形態に係るチャイルドシートに用いるシートバケットの斜視図である。 同チャイルドシートの通常使用状態の断面図である。 同チャイルドシートの衝撃を受けたときの状態変化を示す断面図である。 第2実施形態に係るチャイルドシートに用いるシートバケットの斜視図である。 第3実施形態に係るチャイルドシートに用いるシートバケットの斜視図である。 第4実施形態に係るチャイルドシートに用いるシートバケットの斜視図である。 (a)は同シートバケットの断面図である。(b)は同シートバケットの衝撃力を受けた後の変化を示す断面図である。 第5実施形態に係るチャイルドシートの斜視図である。 同断面図である。 同実施形態の角度変更部材の取り付け構造の分解図である。 同実施形態に係るチャイルドシートの通常使用状態断面図である。 同実施形態に係るチャイルドシートの衝撃力を受けた後の変化状態を示す断面図である。 同実施形態に用いる角度変更部材の変形例を示す斜視図(a)と断面図(b)である。 同角度変更部材を用いた例の通常使用状態(a)と衝撃力を受けた後(b)の断面図である。 同実施形態に用いる角度変更部材の薄肉片(a)と緩衝材(b)を用いた他の変形例を示す断面図である。 第6実施形態に係るチャイルドシートの角度変更部材の要部断面図である。 第7実施形態に係るチャイルドシートに用いるシートバケットの断面図である。
符号の説明
10………チャイルドシート、12………車両シート、14………固定台座、16………シートバケット、18………乳幼児、20………座面部、22………背もたれ部、24………側板、26………角度変更部、28………スリット、30………湾曲部、32………背もたれ部外郭領域、34………膨出部、36………横スリット、38………縦スリット、40………U字型切抜き部、16A−C………角度変更部、16D………角度変更部材、42………ブラケット、44………軸、46………軸受け穴、48………弾性緩衝材、50………クッション材、52………切り起こし舌片、54………薄肉片、56………上部クッション、58………下部クッション、60………クッション接合面。

Claims (16)

  1. 車両に後ろ向きに取り付けて搭載するチャイルドシートであって、乳幼児を収容する背もたれ部と座面部で構成されるシートバケットの背もたれ部自体の一部に衝撃力により背もたれ角度を小さくする方向に変形可能な角度変更部を設けたことを特徴とするチャイルドシート。
  2. 前記角度変更部はその材質を背もたれ部外郭と異ならせることで変形容易となし、衝撃力により背もたれ角度を変化させ、乳幼児に加わる衝撃の向きを変化、分散させるようにしてなることを特徴とする請求項1に記載のチャイルドシート。
  3. 前記角度変更部は、背もたれ部分にスリットを形成することにより背もたれ部外郭より剛性を下げて変形可能としてなることを特徴とする請求項1に記載のチャイルドシート。
  4. 前記角度変更部は、背もたれ部外郭の背もたれ角度より大きくなるようにシートバケット内側に膨出させてなることを特徴とする請求項1に記載のチャイルドシート。
  5. 背もたれ部と座面部が一体で形成されている請求項1乃至4のいずれか1に記載のチャイルドシート。
  6. 前記シートバケットは、耐衝撃材で形成されている請求項1乃至4のいずれか1に記載のチャイルドシート。
  7. 車両に後ろ向きに取り付けて搭載するチャイルドシートであって、背もたれ部にU字型の切抜き部を形成して背もたれ部をたわみ変形可能とすることにより背もたれ角度を可変としたことを特徴とするチャイルドシート。
  8. 車両に後ろ向きに取り付けて搭載するチャイルドシートであって、背もたれ部に窓を空け、窓枠内で水平軸周りに回転可能とされた背もたれ板を取り付けることにより背もたれ角度を可変としたことを特徴とするチャイルドシート。
  9. 車両に後ろ向きに取り付けて搭載するチャイルドシートであって、背もたれ部と座面部で構成される略L字形状をしたシートバケットの前記背もたれ部に背もたれ角度変更部材を取り付け、前記背もたれ角度変更部材の可動支点を乳幼児の重心より上方の肩相当位置部分に設け、衝突時に乳幼児の移動による慣性力によってその角度変更部材の角度を変更して乳幼児にかかる衝撃を軽減可能としたことを特徴とするチャイルドシート。
  10. 角度変更部材の裏面側には弾性緩衝材を設けてなることを特徴とする請求項9に記載のチャイルドシート。
  11. 前記緩衝材は角度変更部材の切り起こし舌片からなり、先端側をシートバケットに当接させてなることを特徴とする請求項10に記載のチャイルドシート。
  12. 前記緩衝材はシートバケットの切り起こし舌片からなり、先端側を角度変更部材の裏面に当接させてなることを特徴とする請求項10に記載のチャイルドシート。
  13. 前記緩衝材は角度変更部材とシートバケットとの間に介在させたバネ部材からなることを特徴とする請求項10に記載のチャイルドシート。
  14. 前記角度変更部材はシートバケットとの間に介在され衝撃力により圧潰可能な薄肉片で間隔保持され、前記薄肉片の圧潰により角度変更部材の回転を可能としてなることを特徴とする請求項9に形成されたチャイルドシート。
  15. 前記角度変更部材は、シートバケットの背もたれ部から浮いた状態で覆うように構成された撓み変形可能なカバーにより形成され、衝突時に乳幼児の移動による慣性力によって前記カバーは浮いた状態から撓み変形によってシートバケット背もたれ部に密着して背もたれ角度を変化可能としてなることを特徴とする請求項9に記載のチャイルドシート。
  16. 車両に後ろ向きに取り付けて搭載するチャイルドシートであって、乳幼児を収容するシートバケットの背もたれ部内面に硬質の上部クッションと軟質の下部クッションを張り付け、両クッションの接合面を前記背もたれ部の背もたれ角度より大きく形成し、衝撃力により前記下部クッションが圧潰することで背もたれ角度を小さくする方向に変形可能としたことを特徴とするチャイルドシート。
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