JP2004001729A - 車両用シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シートバックレスト60の上端部とヘッドレスト58の下端部、上部クッション部材52の後端部とシートバックレスト60の下端部は、各々の部位で重ね合わされ、これらの重ね合わせ部がシートバックレスト60に所定値以上の押圧力が加わったときに切断される細い糸で縫製されている。このため、シートバックレスト60に所定値以上の押圧力が加わると、細い糸が切断され、シートバックレスト60の着座者の肩部が当接している部分及び臀部が当接している部分が拡張され、衝撃力を減衰させることができる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用シートに係り、特に、自動車が後方からの衝突(以下、後突という)等により、前方に向かう大きな衝撃力を受けた際に、衝撃力をシートバックのクッション材で吸収して着座者の前方への飛び出しを抑制する車両用シートに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
自動車が後突等により、前方に向かう大きな衝撃力を受けたときには、ウレタン製のシートバックレストの減衰特性によって、衝撃力が吸収される。このとき、着座者がシートバックレスト内に沈み込みシートバックレストが弾性変形するため、この衝撃力の大部分は弾性エネルギーとしてシートバックに一時的に蓄えられる。この一時的に蓄えられた弾性エネルギーにより、着座者は前方に押し出されることになる。
【0003】
このような後突による衝撃力に対して、特許文献1には、衝撃力を吸収するシートが記載されている。このシートのシートバックは、車幅方向の各外側部を構成して上下方向に延びる一対の側部フレームと、この一対の側部フレームの上下方向の中途部に車幅方向に沿って架設された複数のS字状ばねとを備えている。また、一対の側部フレームの上下方向の中途部に、ラスメタル金網が架設されている。このラスメタル金網は、S字状ばねの後側でかつS字状ばねから後方に所定距離離間された位置に、ラスメタル金網が有する開口の長手方向が上下方向を向くように設けられている。
【0004】
このシートに大きな衝撃力が作用すると、乗員の慣性によりシートと乗員とに加速度差が生じ、相対的にシートが進行方向に移動するため、複数のS字状ばねが後方に向かって大きく弾性変形し、着座者がS字状ばねやパッド等を介してラスメタル金網に衝突する。このラスメタル金網は、厚さ方向に負荷を受けると、面方向に塑性変形し易い。このため、上記衝撃力に基づく着座者からの後方に向かう反作用力、すなわち、ラスメタル金網への厚さ方向への負荷により、ラスメタル金網には塑性変形が円滑に生じ、これにより、衝撃力に基づくエネルギーが充分に吸収され、着座者に与えられる衝撃が充分に緩和される。
【0005】
しかしながら、上記従来のシートでは、着座者がS字状ばねやパッド等を介してラスメタル金網に衝突するまでに、S字状ばね及びバックレストのクッションパッドのばねに衝突による弾性エネルギーが蓄積され、着座者を前方に押し出すエネルギーとなる。また、着座者がラスメタル金網に衝突したときラスメタル金網は上下方向に塑性変形するが、シートの後方には塑性変形が少ないため、着座者への衝撃力の負担が多くなる、という問題がある。
【0006】
本発明は上記問題点を解消するためになされたもので、自動車が後突等により、前方に向かう大きな衝撃力を受けた際に、シートを介して着座者へ作用する衝撃力をシートバックのクッション材で吸収して、着座者への衝撃力の負担を少なくした車両用シートを提供することを目的とする。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−70029号公報
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、車両に後方から前方へ衝撃力が作用した際の着座者へ作用する衝撃力を減衰させる車両用シートであって、衝撃力が作用した際の反作用で臀部及び肩部の少なくとも一方が内部に沈み込むように着座者の姿勢を変化させることによって衝撃力を減衰させるクッション材を有することを特徴とする。
【0009】
請求項1の発明では、車両に後方から前方へ向かって衝撃力が作用すると、反作用によって着座者の臀部及び肩部の少なくとも一方がクッション材の内部に沈み込む。なお、クッション材の内部に沈み込む着座者の部位は、臀部、または肩部で良いが、臀部及び肩部の両方を沈み込ませるのが効果的である。
【0010】
次に、後突による衝撃が、シートに着座している人体(乗員)に入力される場合の力学モデルについて説明する。後突においては、前後方向及び上下方向の人体挙動が主であるため、人体各部位を車両前後方向に平行な鉛直面内に位置する集中質量で表し、この集中質量間をリンクで結んだ図1(A)に示す平面モデルで表すことができる。この集中質量として、頭部の質量をm1、胸部の質量をm2、骨盤及び腰部の質量をm3、大腿部及び脚部を合わせた部位の質量をm4とする。
【0011】
また、後突時にシートベルトにより骨盤が拘束されると仮定すると、図1(B)に示すように、大転子が上体の回転中心となり、質量m1+m2の部分がピストンに対応するピストンクランク機構を基本とする等価力学モデルに置換することができる。また、大転子を原点Oとし、質量m1+m2の運動方向をx軸とする直交座標系を想定し、x、y軸方向の単位ベクトルを各々i、jとする。
【0012】
次に、図1(B)の等価力学モデルを用いて、人体各部に作用する力関係から後突時の衝撃吸収原理を説明する。後突時には、後突による衝撃力が、質量m4の大腿部及び脚部を合わせた部位に、大転子を回転中心とする時計回りの回転運動を生じさせる。このとき、大腿部及び脚部を合わせた部位の質量m4(=mcw+mbw)と、この質量m4の部位の重心位置から大転子(原点O)までの距離rbとの積で定まる回転モーメントが、骨盤及び腰部を合わせた部位の質量m3による1次慣性力、及び頭部及び胸部を合わせた部位の質量m1+m2による慣性力と釣り合わせるためには、下記の釣合い式(1)、(2)が必要になる。ここで、mcwは大腿部の質量、mbwは脚部質量である。
【0013】
mcw・rb=m3・r ・・・(1)
mbw・rb=(m1+m2)・r ・・・(2)
上記で説明したように、後突によって発生する衝撃力をトリガーとして、骨盤及び腰部の下(後)方への沈み込みにより、クッション側のばね要素に弾性エネルギーが蓄積される。そして、下(後)方への骨盤及び腰部の沈み込みにより、大転子を回転中心とする大腿部及び脚部を合わせた部位の回転運動に変換される。このときの頭部及び胸部を合わせた部位の質量m1+m2に発生する慣性力Fは、大転子を回転中心にすると、(2)式に基づいて下記の(3)式のように表される。
【0014】
すなわち、頭部及び胸部を合わせた部位を鉛直上方に押し上げるx方向の力は大転子を回転中心とする大腿部及び脚部を合わせた部位の回転運動による力と相殺され、シートバックを押圧する押圧力に変換される。従って、大腿部及び脚部を合わせた部位の回転運動に伴う回転モーメントが頭部及び胸部を合わせた部位の1次慣性力をバックレストに押圧する押圧力に変換されるので、バックレストからの押出し力を相殺することができる。
【0015】
従来のシートの場合には、後突時に大転子の回転中心がクッションの反力によってx方向に移動すると共に、バックレストの減衰特性が小さいため、頭部及び胸部を合わせた部位の慣性力によるバックレストからの押圧力が相殺されることが少ない。
【0016】
これに対して、上記で説明した実施形態のシートでは、後突直後の衝撃力が所定の値を超えたときに臀部がクッション後端部で沈み込むようになる。このように、クッション後端部で臀部を沈み込ませることにより、骨盤及び腰部を合わせた部位の質量m3に対して重力方向に慣性力が作用し、その慣性力と回転中心である大転子からの距離rとの積で表される回転モーメントを大腿部と脚部の回転運動による回転モーメントで釣り合わせることになる。さらに、大腿部と脚部の回転モーメントは、骨盤及び腰部の回転モーメントより大きいため、バックレスト押圧力が増加する。この増加したバックレストへの押圧力が、骨盤及び腰部が下(後)方に沈み込む時に、胸部がバックレストより受ける押圧力を相殺する。
【0017】
また、本発明のシートでは、後突によってバックレストの押圧力が所定の値を超えると、バックレストの反力を略維持したままたわみを増加させて、減衰効果を付与することができる。これによって、バックレストからの反力を小さくすることが可能になるので、頭部及び胸部を合わせた部位の1次慣性力によるバックレスト押圧力とが略相殺されることになる。
【0018】
従って、本発明のシートは、後突時に乗員に作用する押圧力を従来シートに対して、改善することができる。
【0019】
また、請求項2の発明は、車両に後方から前方へ衝撃力が作用した際の着座者へ作用する衝撃力を減衰させる車両用シートであって、着座者の背中によって押圧される押圧方向に圧縮され、かつ押圧方向と逆方向に伸長するばね要素と、前記ばね要素の圧縮及び伸長を減衰させる減衰要素とを備えたセルが多数個配列されると共に、衝撃力が作用した際の反作用で臀部及び肩部が当接する部分の少なくとも一部分に他の減衰機構が付加されるクッション材を用いてバックレストを構成したことを特徴とする。
【0020】
この他の減衰機構を付加する部分は、臀部が当接する部分、または肩部が当接する部分でよいが、臀部が当接する部分及び肩部が当接する部分の両方であるのが好ましい。
【0021】
本発明によれば、ばね要素と、ばね要素の圧縮及び伸長を低減させる減衰要素とを備えたセルが多数個配列されたクッション材を用いてバックレストを構成しているため、背中のS字形状が千差万別の着座者の背中とセルの各々とが当接し、人体とシートの接触面積を増加させることができる。
【0022】
一方、従来のウレタンクッション材は、背骨とバックレストのランバー形状とが一致しないことで片当たりが生じ、等価的には図2(A)に示すように、片当たり部分のばね要素と減衰要素とで着座者の上体質量m2を支持することになる。
【0023】
これに対して本発明のバックレストは、多数個のセルによって着座者の背中との接触面積を増加することにより、バックレストに作用する着座者の上体質量m2を図2(B)に示すように等価的に各質量(m21〜m2n)に分散させることになるので、バックレストは各質量毎に減衰要素とばね要素とを持ったクッション材とみなすことができる。
【0024】
そのため、バックレスト全体の減衰要素は、従来のウレタンクッション材に比較して非常に大きくなる。
【0025】
また、衝撃力が作用した際に臀部及び肩部が当接する部分の少なくとも一部分に他の減衰機構が付加されるので、付加された減衰要素によって衝撃力が減衰され、着座者の前方への飛び出しを抑制すると共に、着座者への衝撃力の負担を少なくすることができる。
【0026】
このとき、他の減衰要素を付加することによって、バックレストのクッション材の押圧方向の減衰比が、衝撃力が作用した際の着座者からの反作用力が作用する前後で0.1以上変化する、好ましくは減衰比が0.2以上0.6以下変化するようにするのが好ましい。
【0027】
他の減衰機構として、衝撃力が作用した際に人体からの特定の反作用でバックレストの撓みを拡張するようにすると人体に入力される衝撃力の緩和を効果的に行なうことができる。
【0028】
このように、後突時の衝撃等によりバックレストのクッション材の押圧方向の撓みが拡張するように構成することによって、バックレストのクッション材の押圧方向の撓みに対する加重特性が、拡張される撓み分だけ押圧方向にオフセットされる。これにより、衝突時にオフセットされるクション材の撓みに対する加重変化が殆どなく、ばね定数kは限りなくゼロになる。
【0029】
すなわち、ばね定数kは限りなくゼロになるになることから、バックレストに作用する着座者の上体質量をm2、バックレストのクッション材の各セルにおける減衰要素を合計した減衰係数をctとして、ξ=ct/(2(m2・k)0.5)で計算される減衰比ξは、無限大に近づき、衝突時の衝撃力が吸収される。
【0030】
また、着座者の臀部及び肩部が当接する部分の少なくとも一部分におけるクッション材の撓みの拡張は、大転子部を中心に体幹を後転させるので、クッション材で吸収できなかった弾性エネルギーによるシート面の法線方向に作用する押出し力を図1(B)で説明したように鉛直方向及び水平水平方向に分散させることで、前方への押出し力を小さくし、これによって着座者の飛び出しが抑制される。
【0031】
このように、本発明ではクッション材自体の弾性エネルギーに対しては、ばね要素と、ばね要素の圧縮及び伸長を減衰させる減衰要素とを備えたセルが多数個配列されたクッション材を用いて、着座者の背骨のS字形状とセルの各々とを当接させ、人体とシートとの接触面積を増加させることにより、バックレスト全体の減衰要素を増加させることで、着座者の背中の形状が前方へ押し出すエネルギーを大幅に吸収することができる。
【0032】
また、後突時の押圧方向の撓みが少ないことによる着座者への衝撃力の負担が増すことに対しては、衝突時の撓みを拡張させることで減衰比を大きくし、着座者への負担を大幅に低減すると共にクッション材の弾性エネルギー吸収特性により衝突時の前方への飛び出し量を大幅に抑制することができる。
【0033】
バックレストの撓みは、衝撃力が作用した際の反作用でバックレストを塑性変形させることによって拡張することができる。以下で説明する3次元網目構造のバックレストを用いた場合には、バックレストの塑性変形させる部分を折返す等によって重ね合わせ、この重ね合わせ部を半溶着、または縫製しておけば、衝撃力が作用した際に半溶着部が剥離し、または縫製部の糸が切断されるので、容易に塑性変形させることができる。
【0034】
本発明のクッション材としては、従来のウレタンのような固体のものでなく、人体に対してフレキシブルに変化するシート構造を有し、減衰要素を充分に大きくしたクッション材が好適である。
【0035】
このクッション材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートの糸で三次元立体編物にしたネット、すなわち、三次元網目構造のクッション材で、かつ、ばね要素と減衰要素とを備えたセルが多数個配列されたクッション材を用いることができる。この多数のセルは、格子状に配列することができる。このクッション材をシートフレームに張設することで、人体に対してフレキシブルに変化するシート構造と減衰要素を大きくするという要件を満足させることができる。
【0036】
この三次元網目構造のクッション材を用いる場合には、シートクッションと、シートクッションに取り付けられたシートバックフレーム及び該シートバックフレームに張設された3次元網目構造のバックレストを有するシートバックと、を備えた車両用シートであって、後方から前方への衝撃力が作用した際の反作用で縫製糸が切断されるかまたは半溶着部が剥離されるように、バックレストの着座者の臀部及び肩部が当接する部分の少なくとも一部分を重ね合わせて縫製糸によって縫製するかまたは半溶着し、後方から前方への衝撃力が作用した際の反作用でバックレストの着座者の臀部及び肩部が当接する部分の少なくとも一部分の撓みを拡張するように構成することができる。
【0037】
また、3次元網目構造のバックレストは、シートバックの幅方向に対してシートバックの高さ方向が伸び易くなるように、バックレストをシートバックフレームに張設することができる。
【0038】
このように張設することにより、車両に後方から前方へ衝撃力が作用すると、シートバックの幅方向に対してシートバックの高さ方向、すなわち着座者の背中に沿った方向に伸びるようになり、臀部の沈み込みを起させ、着座者の体幹を大転子部を中心に後転し易くすることができる。
【0039】
さらに大きな衝撃力が加わる場合には、臀部及び肩部が当接する部分の少なくとも一部分の縫製部分の縫製糸が切断されるか、半溶着部が剥離され、三次元網目構造のクション材の重なる部分が拡張して重なっていた分だけ撓みが増加するので、減衰比ξが大きくなり、着座者の前方への飛び出しを大幅に抑制することができる。
【0040】
また、三次元網目構造のクッション材は、バックレストによる減衰効果を大きくするために、着座者がバックレストに沈み込む方向、すなわち着座者の背中によって押圧される押圧方向に対しては減衰係数を小さくし、バックレストが前方に押し出す方向、すなわち押圧方向と逆方向に対しては減衰係数を大きくすると効果的である。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の車両用シートの実施の形態を詳細に説明する。なお、以下に示す図では、矢印F方向を車両前後方向の前方側、矢印U方向を車両上下方向(シートの高さ方向)の上方側とし、矢印LR方向を車両左右方向(シートの幅方向)として説明する。
【0042】
図3に示すように、車両用シート30は、シートフレーム32を備えている。シートフレーム32は、座部用フレームと背部用フレーム(シートバックフレーム)とを有しており、座部用フレームに座部用のクッション材を設けることによりシートクッション38が形成され、背部用フレームに背部用の3次元網目構造のクッション材からなるシートバックレスト60を張設することによりシートバック40が形成されている。
【0043】
背部用フレームの一端は、座部用フレームの一端に、左右方向に沿って配設された支軸を軸にして回動可能に連結されており、これにより、連結部を中心に前後方向に回動可能なリクライニング機構が形成されている。なお、リクライニング機構の詳細な説明は省略する。
【0044】
座部用フレームは、一対のサイドフレームを備えており、シートクッション38は、サイドフレームに一端が支持された複数のコイルばねと、このコイルばねに弾性的に支持されたコンターマットと、コンターマットの上面に積層された弾性体によって形成された中間クッション部材と、中間クッション部材の上面に積層されて、サイドフレームの間に張設された上部クッション部材52とによって形成されている。
【0045】
なお、シートクッション38は、上部クッション部材52のみが前方側に延設されて折り返され、サイドフレームと、サイドフレームの間に掛け渡されている前端フレームとに支持されている。これにより、弾性コンプライアンスを大きくして、減衰機能を大きくし、血流阻害を抑制すると共に、運転者用のシートとして用いたときに、ペダル操作の円滑性が向上されるようにしている。なお、弾性コンプライアンスは、(撓み量)/(接触する面の平均圧力値)で計算される。
【0046】
シートクッション38の中間クッション部材及び上部クッション部材52は、何れも後述する3次元網目構造のシート材である3次元立体編物によって形成されており、中間クッション部材は、乗員が着座したときに、上部クッション部材52のみを配置したときに生じる底付き感を抑制し、コンターマットやコイルばねによる異物感を軽減するようにしている。なお、中間クッション部材は、上部クッション部材52を折り返して形成しても良い。
【0047】
一方、シートバック40の背部用フレームは、シートの高さ方向に延びる一対のサイドフレームを備えている。このサイドフレームには、ウレタン等を用いた弾性部材、3次元立体編物、または布ばねが設けられている。シートバック40の左右方向(幅方向)の両側には、この弾性部材、3次元立体編物、または布ばねを所定の形状に形成することにより、シート30に着座した乗員の体側に対応するサイドサポート部56が形成されている。このサイドサポート部56間の上部にヘッドレスト58が設けられ、サイドサポート部56の間にシートバックレスト60が張設されている。
【0048】
すなわち、シート30は、着座した乗員の体が、サイドサポート部56の間に入り込むバケットタイプとなっている。このサイドサポート部56の表面には、適度なクッション性と快適な接触感が得られる表面材56Aを貼り付けている。なお、この表面材56Aとしては、後述する3次元立体編物が用いられている。
【0049】
シートバック40には、サイドサポート部56の間が開放されて、開口部62が形成されている。3次元立体織物からなるクッション部材によって形成されたシートバックレスト60は、この開口部62を閉鎖するように張設されている。
【0050】
すなわち、シートバックレスト60は、シート30に着座した乗員の背中に対向する中央部である開口部62に張設されたクッション部材によって形成されている。したがって、クッション部材で形成されたシートバックレスト60は、サイドサポート部56を介して、シートバックの背部用フレームに張設されている。
【0051】
なお、シートバックレスト60は、サイドサポート部56を介することなく、直接シートバックの背部用フレームに張設してもよい。
【0052】
シートバックレスト60の下端部分は、シートクッション38の上部クッション部材52の後端部に縫製することによって接合されている。このように接合することによって、上部クッション部材52とシートバックレスト60との境界部分には、シートの幅方向に伸びる所定長さの縫い継ぎ部70が形成される。なお、縫製による接合部の詳細な構造については後述する。
【0053】
このように、本実施の形態では、サイドサポート部56を設け、上部クッション部材52とシートバックレスト60とを接合することによって体側支持構造としている。
【0054】
次に、図4を参照しながら、上記のクッション部材として用いる3次元立体編物について説明する。
【0055】
図4(A),(B)に示すように、3次元立体編物80は、互いに離間して配設された一対のグランド編地82、84と、この一対のグランド編地82、84の間を往復して両者を結合する多数の連結糸86によって形成されるパイル部88と、によって構成されている。
【0056】
一方のグランド編地84は、例えば、短繊維を撚った糸を用い、ウェール方向及びコース方向の何れの方向にも連続したフラットな編地組織によってメッシュを形成したものを用いることができる。
【0057】
また、他方のグランド編地82は、例えば、短繊維を撚った糸を用い、多数の長円状の孔が格子状に配列され、かつ孔の間に多数の小さなセル92Aと多数の大きなセル92Bとが格子状に形成されたメッシュを形成したものを用いている。また、この他方のグランド編地82は、一方のグランド編地84よりも大きな網目になるように編成している。
【0058】
セル92Aは、長円状の孔の短軸方向にセル92Bを介して連続し、長円状の孔の長軸方向は長円状の孔によって分離されている。また、セル92Bは、長円状の孔の長軸方向に連続し、長円状の孔の短軸方向はセル92Aを介して連続されると共に、長円状の孔に対応する部分がこの長円状の孔によって分離されている。なお、グランド編地82、84としては、細め組織やハニカム状に限らず、これ以外のメッシュ状の編地組織を用いたものであっても良い。
【0059】
図4(A),(B)に示すように、連結糸86は、一方のグランド編地84と他方のグランド編地82のセル92A,92Bが所定の間隔tを保持するようにグランド編地82のセル92A,92Bとグランド編地84との間に編み込まれてパイル部88を形成している。これにより、メッシュニットとなっている3次元立体編物80に所定の剛性を付与するようにしている。
【0060】
このパイル部88によって、着座者の背中によって押圧される押圧方向に圧縮され、かつ押圧方向と逆方向に伸長するばね要素と、ばね要素の圧縮及び伸長を減衰させる減衰要素とが多数のセル92A,92Bの各々に与えられる。
【0061】
また、大きなセル92Bは長円状の孔の長軸方向に連続し、孔の短軸方向は部分的に孔によって分離されているため、長円状の孔の長軸方向には伸び難く、長円状の孔の短軸方向には伸び易くなっている。
【0062】
3次元立体編物80は、グランド編地82、84を形成するグランド糸の太さ等によって、必要な腰の強さを具備させることができるが、グランド糸は、編成作業が困難とならない範囲のものが選択されることが好ましい。また、グランド糸としては、モノフィラメント糸を用いることができるが、風合いや表面感触の柔らかさ等を考慮して、マルチフィラメント糸やスパン糸を用いても良い。
【0063】
連結糸86としては、モノフィラメント糸を用いることが好ましく、太さは、167デシテックス〜1100デシテックスの範囲のものが好ましい。マルチフィラメント糸では、復元力が良好なクッション性が得られなく、また、太さが167デシテックスを下回ると、3次元立体編物80の腰の強さが低下し、1100デシテックスを上回ると、硬くなり過ぎてしまい、適度のクッション性が得られなくなる。
【0064】
すなわち、連結糸86として、167デシテックス〜1100デシテックスのモノフィラメント糸を用いることにより、シートに着座した乗員の荷重を、グランド編地82、84を形成する網目の変形と共に、パイル部88を形成する連結糸86の倒れや座屈による変形、また、変形した連結糸86にばね特性を付与する隣接した連結糸の復元力によって支持することができ、柔らかなばね特性を有して応力集中の起きない柔構造とすることができる。
【0065】
なお、3次元立体編物80に凹凸を形成しても良い。すなわち、グランド編地82、84としては、表面に凹凸が生じるように編んだものであっても良く、凹凸を形成した時には、グランド編地82、84に断面略アーチ状のばね要素を形成できるため、さらに、柔らかなばね特性を付与することができ、筋肉の弾性コンプライアンスと略同等かそれよりも大きな弾性コンプライアンスを有する構造を容易に形成することができる。
【0066】
グランド糸及び連結糸86の素材としては、特に限定するものではなく、例えば、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、レーヨン等の合成繊維や再生繊維、ウール、絹、綿等の天然繊維が挙げられる。これらの素材は、単独で用いても良く、任意の組み合わせで併用することもできる。好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などに代表される熱可塑性ポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン66などに代表されるポリオレフィン系繊維、あるいはこれらの繊維を2種類以上組み合わせたものである。
【0067】
また、グランド糸及び連結糸86の糸形状も前記した説明に限定するものではなく、丸断面糸や異形断面糸等を用いても良い。
【0068】
このような3次元立体編物80を用いたクッション部材52等は、ばね性が小さくなって減衰比が高く、乗員の体型に追従した変形が生じ易く、よりフィットし易くなる。なお、シートバック40のクッション部材と、シートクッション38の上部クッション部材52の幅方向両端部とは、3次元立体編物80が縫合によって一体化し、乗員が着座したときに大きな荷重のかかる乗員の臀部から腰椎部に対向する部位を、乗員の臀部から腰椎部にかけて浮かせる方向に、ハンモックの如く支持できるようにしている。これにより、乗員の姿勢の変化に追従しやすくすると共に、着座感の向上を図るようにしている。
【0069】
図5に示すように、シートバック40にシートバックレスト60のクッション部材として張設する3次元立体編物80は、長円状の孔の長軸方向がシートバックレスト60の幅方向を向くように、すなわち、セル92Bがシートバックレスト60の幅方向に連続するように張設される。また、シートクッション38の上部クッション部材52として張設される3次元立体編物80は、長円状の孔の長軸方向がシートクッション38の幅方向を向くように、すなわち、セル92Bがシートクッション38の幅方向に連続するように張設される。
【0070】
したがって、3次元立体編物80は、シートバックの幅方向に対してシートバックの高さ方向が伸び易くなるように背部用フレームに張設されると共に、シートクッションの幅方向に対してシートクッションの前後方向が伸び易くなるように座部用フレームに張設される。
【0071】
また、シートフレームに固定する三次元立体編物は、伸び率5%未満で張設してある。ただし、バックレストにおける三次元立体編物の張設度合いは、人体の臀部形状と背中のS字形状に合わせてこの伸び率の範囲以内で連続的に変えることができる。
【0072】
なお、上記では、シートクッションも三次元立体編物を用いているが、従来のウレタンクッションでもよい。
【0073】
次に、シートバックの肩部及び臀部が当接する部分の構造について説明する。本実施の形態のバックレストにおける着座者の肩部が当接する部分、及び着座者の臀部が当接する部分は、車両に後方から前方に向かって衝撃力が作用した際の着座者からの押圧力(反作用力)によって、細い縫製糸が切断され、塑性変形するようにしたものである。この塑性変形によって、バックレストの撓みが拡張される。この塑性変形は、バックレストのクッション材の減衰比が、衝撃力が作用した際の着座者からの押圧力が作用する前後で0.1以上、好ましくは減衰比が0.2以上0.6以下変化するようにするのが好ましい。減衰比が0.2未満であると弾性エネルギーが蓄積されて着座者が前方に強く押し出されるので好ましくなく、0.6を越えると衝撃力が作用する時に乗員のバックレスト後方への移動量が大きくなり、後席の乗員に影響を与えるので好ましくない。
【0074】
図3及び図6(A)に示すように、シートバックレスト60の上端部とヘッドレスト58の下端部とは重ね合わされ、この重ね合わせ部がシートバックレスト60に所定値以上の押圧力が加わったときに切断される細い糸100で縫製されている。このため、シートバックレスト60に着座者から所定値以上の押圧力が加わると、細い糸100が切断され、シートバックレスト60の着座者の肩部が当接している部分が拡張される。この細い糸の強度は、減衰させる衝撃力の大きさに応じて決定される。
【0075】
また、図3及び図6(B)に示すように、上部クッション部材52の後端部とシートバックレスト60の下端部とは重ね合わされ、この重ね合わせ部がシートバックレスト60に所定値以上の押圧力が加わったときにも切断されない太い糸102で縫製すると共に、太い糸による縫製部から所定距離離れた着座者側の位置を上記の細い糸100で縫製している。このため、シートバックレスト60に所定値以上の押圧力が加わると、細い糸100が切断され、シートバックレスト60の着座者の臀部が当接している部分が太い糸102で縫製されている部分まで拡張され、かつ上部クッション部材52が下方に移動する。
【0076】
このように、車両に後方から前方へ衝撃力が作用した際の反作用による着座者からの押圧力によって、肩部が当接している部分及び臀部が当接している部分の細い糸が切断されると、肩部が当接している部分及び臀部が当接している部分が塑性変形して撓みが拡張され、着座者は大転子を中心に後転され、図1で説明したように衝撃力が減衰されると共に、着座者への衝撃力の負担を少なくすることができる。
【0077】
次に、シートバックの臀部が当接する部分の構造の他の例について説明する。図6(C)、(D)、及び(E)に示す例は、上部クッション部材52の後端部とシートバックレスト60の下端部との間に、連結部材104を介在させて縫製により、この連結部材104により上部クッション部材52の後端部とシートバックレスト60の下端部とを連結したものである。
【0078】
図6(C)の連結部材104は、上端部及び下端部をシートバックレスト60に所定値以上の押圧力が加わったときにも切断されない太い糸102で縫製することにより、上部クッション部材52の後端部とシートバックレスト60の下端部とに連結されている。また、連結部材104の中央部分は、シートバックの内側方向に突出するように折り曲げられて重ね合わされている。この重ね合わせ部は、細い糸100で重ね合わせ部に縫製された支持部材106によってシートフレームに掛け渡された軸44に支持されている。
【0079】
また、上部クッション部材52と連結部材104との縫製部は、この縫製部に太い糸で縫製されて他の支持部部材106によりシートフレームに掛け渡された他の軸46に支持されている。この場合においても、シートバックレスト60に所定値以上の衝撃が加わると、糸100が切断され、連結部材の折り曲げ部分が拡張されるので、シートバックレスト60の着座者の臀部が当接している部分が拡張される。
【0080】
図6(D)は、シートバックレスト60の下端部を太い糸102を用いて連結部材104の中間部分に縫製すると共に、連結部材104の下端部を細い糸102を用いて支持部材106の一端部と共に上部クッション部材52の後端部側に縫製し、連結部材104の上端部を細い糸100を用いた縫製部よりも後方の上部クッション部材52の後端部側に、太い糸102を用いて縫製したものである。細い糸100を用いた縫製部は、支持部材106によって軸44に支持されている。
【0081】
図6(E)は、図6(D)と略同様の構成であるが、図6(D)と異なり、上部クッション部材52と連結部材104との太い糸102による縫製部に、上部クッション部材52及び連結部材104と共に太い糸102によって支持部材106の一端を縫製し、太い糸102による縫製部を支持部材106によって軸44に支持したものである。
【0082】
この場合においても、シートバックレスト60に所定値以上の押圧力が加わると、細い糸100が切断され、連結部材の他端部が上部クッション部材52より離れるので、シートバックレスト60の着座者の臀部が当接している部分が拡張される。
【0083】
図7は、バックレストのクッション材として、三次元立体編物を用いた従来のネットシートと本実施の形態のネットシートのバックレストを各々水平に設置した後に、10kgの錘を約0.02mの高さからランバーサポート部に自由落下させ、錘の動きを測定したものである。本実施の形態のネットシートは、従来のネットシートと比較して弾んだ後の減衰が大きいことが理解できる。
【0084】
なお、上記では、バックレストの着座者の臀部が当接する部分、及びバックレストの着座者の肩部が当接する部分の両方の撓みを拡張するように構成した例について説明したが、バックレストの着座者の臀部が当接する部分、またはバックレストの着座者の肩部が当接する部分の撓みを拡張するように構成してもよい。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、自動車が後突等により、前方に向かう大きな衝撃力を受けた際に、着座者へ作用する衝撃力をシートバックのクッション材で吸収することができる、という優れた効果が得られる。
【0086】
また、本発明によれば、着座者へ作用する衝撃力をシートバックのクッション材で吸収すると共に、着座者への衝撃力の負担を少なくすることができる、という優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明のシートの衝突前の着座者の姿勢を示す概略図、(B)は衝突による衝撃力が作用したときの姿勢変化を示す概略図である。
【図2】(A)はウレタンシートと人体との振動モデルを示す概略図、(B)は本発明のバックレストの重量分散によるシートと人体との振動モデルを示す概略図である。
【図3】本実施の形態の車両用シートの一部を破断した概略斜視図である。
【図4】(A)はクッション部材として用いる3次元立体織物を示す概略図、(B)は(A)のX−X線断面図である。
【図5】本実施の形態の3次元立体編物シートの斜視図である。
【図6】(A)は図3のA−A線断面図、(B)は図3のB−B線断面図、(C)〜(E)の各々は、異なる態様における図3のB−B線断面図である。
【図7】(A)は従来のネットシートの減衰波形を示す線図、(B)は本発明の実施の形態のネットシートの減衰波形を示す線図である。
【符号の説明】
30 シート
38 シートクッション
40 シートバック
56 サイドサポート部
60 シートバックレスト
80 3次元立体編物
88 パイル部
Claims (8)
- 車両に後方から前方へ衝撃力が作用した際の着座者へ作用する衝撃力を減衰させる車両用シートであって、
衝撃力が作用した際の反作用で臀部及び肩部の少なくとも一方が内部に沈み込むように着座者の姿勢を変化させることによって衝撃力を減衰させるクッション材を有する車両用シート。 - 車両に後方から前方へ衝撃力が作用した際の着座者へ作用する衝撃力を減衰させる車両用シートであって、
着座者の背中によって押圧される押圧方向に圧縮され、かつ押圧方向と逆方向に伸長するばね要素と、前記ばね要素の圧縮及び伸長を減衰させる減衰要素とを備えたセルが多数個配列されると共に、衝撃力が作用した際の反作用で臀部及び肩部が当接する部分の少なくとも一部分に他の減衰要素が付加されるクッション材を用いてバックレストを構成した車両用シート。 - 前記バックレストのクッション材の押圧方向の減衰比が、衝撃力が作用した際の反作用力が作用する前後で0.1以上変化するように、前記他の減衰要素を付加した請求項2記載の車両用シート。
- 衝撃力が作用した際の反作用でバックレストの撓みを拡張することによって、前記他の減衰要素を付加した請求項2または請求項3記載の車両用シート。
- 衝撃力が作用した際の反作用でバックレストを塑性変形させることによって、バックレストの撓みを拡張する請求項4記載の車両用シート。
- シートクッションと、シートクッションに取り付けられたシートバックフレーム及び該シートバックフレームに張設された3次元網目構造のバックレストを有するシートバックと、を備えた車両用シートであって、
後方から前方への衝撃力が作用した際の反作用で縫製糸が切断されるかまたは半溶着部が剥離されるように、バックレストの着座者の臀部及び肩部が当接する部分の少なくとも一部分を重ね合わせて縫製糸によって縫製するかまたは半溶着し、後方から前方への衝撃力が作用した際の反作用でバックレストの着座者の臀部と肩部とが当接する部分の撓みを拡張するようにした車両用シート。 - シートバックの幅方向に対してシートバックの高さ方向が伸び易くなるように、前記バックレストを前記シートバックフレームに張設した請求項6記載の車両用シート。
- 3次元網目構造のバックレストは、着座者の背中によって押圧される押圧方向に圧縮され、かつ押圧方向と逆方向に伸長するばね要素と、前記ばね要素の圧縮及び伸長を減衰させる減衰要素とを備えたセルを、多数個格子状に配列して構成されている請求項6または請求項7記載の車両用シート。
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