JP2009159971A6 - 異常スプライシングを阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチドと同物質の利用法 - Google Patents

異常スプライシングを阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチドと同物質の利用法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009159971A6
JP2009159971A6 JP2009042209A JP2009042209A JP2009159971A6 JP 2009159971 A6 JP2009159971 A6 JP 2009159971A6 JP 2009042209 A JP2009042209 A JP 2009042209A JP 2009042209 A JP2009042209 A JP 2009042209A JP 2009159971 A6 JP2009159971 A6 JP 2009159971A6
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
splicing
mrna
antisense oligonucleotide
normal
intron
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009042209A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009159971A (ja
JP2009159971A5 (ja
Inventor
コール,リスザード
ドミンスキー,ズビグニエフ
Original Assignee
ザ・ユニヴァーシティ・オヴ・ノース・キャロライナ・アト・チャペル・ヒル
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ザ・ユニヴァーシティ・オヴ・ノース・キャロライナ・アト・チャペル・ヒル filed Critical ザ・ユニヴァーシティ・オヴ・ノース・キャロライナ・アト・チャペル・ヒル
Publication of JP2009159971A publication Critical patent/JP2009159971A/ja
Publication of JP2009159971A6 publication Critical patent/JP2009159971A6/ja
Publication of JP2009159971A5 publication Critical patent/JP2009159971A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いたプレmRNA分子の異常スプライシングを阻害する方法と遺伝子発現をアップレギュレーションする方法の開発、および同法の実施に有用なアンチセンスオリゴヌクレオチドの提供。
【解決手段】突然変異を含むプレmRNA分子における異常スプライシングの阻害法を開示。アンチセンスオリゴヌクレオチドをプレmRNA分子とハイブリッド形成させ、スプライシング可能な条件下で二重鎖分子を作る。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、リボヌクレアーゼHを活性化せず、突然変異により作りだされたスプライス要素の異常な組み合わせの構成要素をブロックするように選択され、その結果スプライシングにより正常なイントロンが除去され、正常なタンパク質をコードしている第一のmRNAが生成される。本法の実施に有用なオリゴヌクレオチド。
【選択図】なし

Description

本発明は、国立衛生研究所からの補助金No.GM32994の政府援助により達成された。政府は本発明に対し一定の権利を有する。
<発明の分野>
本発明は、アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いてプレmRNA(pre−mRNA)分子の異常スプライシングを阻害する方法と遺伝子発現をアップレギュレーションする方法、および同法の実施に有用なアンチセンスオリゴヌクレオチドに関する。
<発明の背景>
遺伝子発現のモジュレーターとしてのオリゴヌクレオチドの可能性が、現在熱心に研究されており、その努力の大部分は、癌遺伝子またはウィルス遺伝子のような標的遺伝子の発現を阻害することに大部分の力が注がれている。オリゴヌクレオチドは、RNA(アンチセンスオリゴヌクレオチド)(M.Ghosh and J.Cohen,Prog.Nucleic Acid Res.Mol.Biol.42,79(1992);L.Neckers et al.,Crit.Rev.Oncog.3,175(1992))またはDNAに対する指向性を示し、後者においてオリゴヌクレオチドはRNAポリメラーゼIIによる転写を阻害する三重鎖構造を形成する(J.Hanvey et al.,Science 258,1481(1992);W.McShan et al.,J.Biol.Chem.267,5712(1992);M.Grigoriev et al.,J.Biol.Chem.267,3389(1992);G.Duval-Vlentin et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89,504(1992))。所望の効果を達成するために、オリゴヌクレオチドは既存の望ましくないタンパク質のde novoでの形成を有効に阻害することにより、そのタンパク質の消失を促進しなくてはならない。このような技術は、目的が正常な(native)タンパク質の生産のアップレギュレーションである場合には有用ではない。
しかし、遺伝子の発現が、その遺伝子の既存の望ましくない突然変異のためにダウンレギュレーションされる場合には、アンチセンス技術により遺伝子発現をアップレギュレーションする方法が極めて有用な可能性がある。
<発明の概要>
本発明は、もしもアンチセンスオリゴヌクレオチドを使用しなければ、遺伝子がコードしているプレmRNAの異常スプライシングによって、その遺伝子をダウンレギュレーションすることになる、突然変異を含むDNAの発現を、アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いてアップレギュレーションする方法を提供する。
従って、本発明の第一点は、突然変異を含むプレmRNA分子における異常スプライシングを阻害する方法である。プレmRNAに突然変異が存在すると、突然変異はプレmRNAに異常スプライシングを引き起こさせ、通常のプレmRNAから生成されるmRNAとは異なる異常mRNAあるいはmRNAフラグメントを生産させる。より詳しくのべれば、プレmRNAは以下を含んでいる。(i)スプライス要素の第一の組み合わせ、これは、突然変異が存在しない場合、スプライシングによって除去される正常なイントロンを規定し、その結果正常なタンパク質をコードする第一のmRNA分子を生産する。(ii)突然変異によって誘発されるスプライス要素の第二の組み合わせ、この組み合わせは、正常なイントロンとは異なる異常イントロンを規定し、突然変異が存在する場合にはスプライシングによって異常イントロンが除去され、第一のmRNA分子と異なる第二の異常なmRNA分子を生産する。本発明の方法は、アンチセンスオリゴヌクレオチドをプレmRNA分子とハイブリッド形成させ、スプライシングが可能な条件で二重鎖分子を作ることを含む。本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、リボヌクレアーゼHを活性化せず、スプライス要素の異常な第二の組み合わせの構成要素をブロックするように選択されているため、スプライシングにより正常なイントロンが除去され、正常なタンパク質をコードする第一のmRNA分子が生産されるものである。
本発明の第二点は、正常なタンパク質をコードしているDNAを含む細胞において、正常なタンパク質の発現をアップレギュレーションする方法である。このDNAは更に突然変異も含んでおり、それによる異常スプライシングが正常なタンパク質のダウンレギュレーションを引き起こす。より詳細に述べれば、DNAは、上記に明らかにされている特徴を有するプレmRNAをコードしている。本発明の方法は、スプライシングにより正常なイントロンが除去され、細胞により正常なタンパク質が生産されるように、上記の特徴を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドを細胞に投与することを含む。
本発明の第三点は、突然変異を含むプレmRNA分子において異常スプライシングを阻害するのに有用なアンチセンスオリゴヌクレオチドである。プレmRNA分子は上記に明らかにされているスプライス要素の第一および第二の組み合わせを含む。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、以下に述べる特徴を有するオリゴヌクレオチドを含む。(i)プレmRNAとハイブリッド形成し、二重鎖分子を形成する。(ii)リボヌクレアーゼHを活性化しない。(iii)スプライス要素の異常な第二の組み合わせの一構成成分をブロックする。
本発明の前記およびその他の目的と側面が、本文の図と下記に示す明細書に詳細に検討されている。
図1は、プレmRNAの構造を示している。四角はエキソンを示している。実線はイントロンである。IVS1とIVS 2のヌクレオチド1に対し、突然変異の位置(110と705)がHBΔ6クローンの上に表示されている。下の数字はヌクレオチドの数で、エキソンとイントロンの長さを示している。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、β110とIVS2705構造の下に番号が付いた短い棒によって表示され、破線によりスプライシング経路が表示されている。 図2は、βグロビンのプレmRNAのイントロン1の通常の分岐点を指向するオリゴヌクレオチド1による異常スプライシングの逆転を示す。生成物と中間体の構造が右側に示され、ヌクレオチドで表されたそれらのサイズが左側に示されている。星印は、投げ縄構造を含む中間体の異常な移動を示す。同じ表示法が後の図でも使用されている。レーン1は、対照のHBΔ6のプレmRNAのスプライシングを示す。レーン2は、β110のプレmRNAのスプライシングを示す。レーン3〜8は、オリゴヌクレオチド1の量(図の上に表示されている)を増加させたときのβ110のプレmRNAのスプライシングを示す。レーン9は、βグロビンのプレmRNAのイントロン2の配列を標的とするオリゴヌクレオチド3の存在下におけるβ110のプレmRNAのスプライシングを示す。 図3は、β110のプレmRNAのイントロン1の中の異常3’スプライス部位を指向するオリゴヌクレオチド2の効果を示している。レーン1は、β110のプレmRNAのスプライシングを示している。レーン2〜7はオリゴヌクレオチド2の量(図の上に表示されている)を増加させた時のβ110のプレmRNAのスプライシングを示している。 図4は、IVS2705のプレmRNAのイントロン2の中の潜在3’スプライス部位を指向するオリゴヌクレオチド3と、異常5’スプライス部位を指向するオリゴヌクレオチド4によるIVS2705のプレmRNAの異常スプライシングの逆転を示す。レーン1は、インプットされたRNAを示す。レーン2と3は、対照転写産物(図の上に表示されている)のスプライシングを示す。レーン4〜8とレーン9〜13は、オリゴヌクレオチド3とオリゴヌクレオチド4のそれぞれの存在下におけるIVS2705のプレmRNAのスプライシングを示す。反応時のオリゴヌクレオチドの量が図の上に表示されている。左の“?”は、見かけ上の分解生成物を示す。 図5は、LIPOFECTIN(登録商標)トランスフェクション試薬の存在下に、3’潜在スプライス部位を指向する2’−O−メチル−リボオリゴヌクレオチド(17−mer)アンチセンスオリゴヌクレオチドによりIVS2−654細胞を処理する効果を示している。レーン1、3、5において、プライマーA(プレmRNAの異常スプライシングの検出に特異的)を用いて、全セルロースRNAに逆転転写酵素・ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)が実施された。レーン2、4、6においては、プライマーC(プレmRNAの正常スプライシングの検出に特異的)を用いてRT−PCRが実施された。スプライシングされていないプレmRNAと、その正常スプライシング生成物および異常スプライシング生成物がゲルレーンの下に図示されている。レーン1と2は、LIPOFECTIN(登録商標)トランスフェクション試薬と2’−O−メチル−リボオリゴヌクレオチド由来の3μMのプレmRNAで処理された細胞から得られたプレmRNAのスプライシングを示している。レーン3と4は、LIPOFECTIN(登録商標)トランスフェクション試薬のみで処理された細胞のスプライシングを示している。レーン5と6は、未処理細胞から得られたプレmRNAのスプライシングを示している。 図6は、上記の図5と類似しており、複製能欠損アデノウィルスの粒子の存在下に、IVS2−654*細胞を3’潜在スプライス部位を指向する5μMと20μMのアンチセンスオリゴヌクレオチドで処理した効果を示している。ヒトβグロビン遺伝子の2番目と3番目のエキソンとそれぞれハイブリッド形成するプライマーを使用して、RT−PCR反応が行われた。レーン1は、未処理細胞から得られたプレmRNAのスプライシングを示している。レーン2と3は、アデノウィルスの存在下に、それぞれ5μMと20μMのオリゴヌクレオチドと処理された細胞から得られたプレmRNAのスプライシングを示している。 図7は、上記の図5と類似しており、異常5’スプライス部位を指向する5μMまたは50μMの2’−O−メチル−リボオリゴヌクレオチドのアンチセンスオリゴヌクレオチドによって処理されたIVS2−654細胞*のエレクトロポレーションの効果を示している。レーン1は、未処理細胞から得られたプレmRNAのスプライシングを示している。レーン2と3は、それぞれ5μMと50μMのオリゴヌクレオチドで処理された細胞から得られたプレmRNAのスプライシングを示している。
<発明の詳細な説明>
イントロンは、真核細胞のDNAの一部で、DNAのコーディング部分、すなわち“エキソン”の間に介在する。イントロンとエキソンは、“一次転写産物、mRNAの前駆体”(または“プレmRNA”)と呼ばれるRNAに転写される。エキソンによってコードされている正常なタンパク質が生産されるには、プレmRNAからイントロンが除去されなくてはならない(ここで使用される“正常なタンパク質”とは天然に存在する野生型または機能のあるタンパク質を指す。)。スプライシング過程で、プレmRNAからイントロンが除去され、その後エキソンの結合が行われる。
スプライシング過程は、実際にはスプライシング因子によって仲介される一連の反応で、転写後、翻訳前にRNAにおいて実行される。従って、“プレmRNA”とは、エキソンとイントロンの両方を含むRNAで、“mRNA”は、イントロンが除去されてから、引き続きエキソンが結合されたRNAで、そこからリボソームによってタンパク質が翻訳される。
イントロンは、スプライシング反応を実行する種々のスプライシング因子と結合する比較的短い、保存されたRNA断片である1組の“スプライス要素”によって規定される。従って、各イントロンは、5’スプライス部位、3’スプライス部位、その間に位置する分岐点によって定義される。アンチセンスオリゴヌクレオチドが完全あるいは部分的にスプライス要素にオーバーラップするか、あるいはスプライス要素に充分に近い位置でプレmRNAに結合し、そのスプライス要素において発生する特定のスプライシング反応を通常は仲介していると思われるスプライシング因子の結合と機能を崩壊すると、ここに論じられているように、これらのスプライス要素は“ブロック”される(例えば、スプライス要素の3、6、9、12、15、または18個のヌクレオチドの範囲内のある位置でプレmRNAと結合すると、そのスプライス要素はブロックされる)。
正常なDNAおよびプレmRNAにおける突然変異は、置換による突然変異か、欠失による突然変異のどちらかで、これによって新しい異常スプライス要素が作られる。従って、異常スプライス要素は、異常イントロンを規定する1組の異常スプライス要素の中の1構成要素である。スプライス要素の異常な組み合わせの残りの構成要素は、正常なイントロンを規定するスプライス要素の組み合わせの構成要素でもあり得る。例えば、突然変異が新しい異常3’スプライス部位を作り、それが正常な3’スプライス部位よりも上流(すなわち5’側)かつ正常な分岐点よりも下流(即ち3’側)である場合には、正常な5’スプライス部位と正常な分岐点は正常なスプライス要素の組み合わせと異常スプライス要素の組み合わせの両者の構成要素として作用し得る。他の状況下においては、突然変異は、通常は休眠状態、すなわちスプライス要素としての役割を果たさないRNAの正常な領域を活性化し、スプライス要素として作用させ得る。このような要素は、“潜在”要素と呼ばれる。例えば、突然変異が正常な3’スプライス部位と正常な分岐点の間に位置する新しい異常突然変異3’スプライス部位を作ると、それによって異常突然変異3’スプライス部位と正常な分岐点の間に潜在分岐点が活性化され得る。その他の状況においては、突然変異によって、正常な分岐点と正常な5’スプライス部位の間に位置する追加の異常5’スプライス部位が作られることがあり、また突然変異によって、潜在3’スプライス部位と潜在分岐点がその順で異常突然変異5’スプライス部位の上流に活性化されることもあり得る。
この場合、正常なイントロンは、2個の異常イントロンに分割され、その間に新しいエキソンが位置することとなる。更に、正常なスプライス要素(特に分岐点)が異常スプライス要素の組み合わせの一構成要素でもある場合には、正常なスプライス要素をブロックし、異常スプライシングよりも、正常スプライシングを行わせるように、正常なスプライス要素の組み合わせの残りの構成要素を補充するような潜在スプライス要素(すなわち潜在分岐点)を活性化し得る。更に言及すべきは、潜在スプライス要素が活性化される場合には、その部位はイントロン内か、あるいは近接するエキソンの1個内に位置する。従って、特定の突然変異によって作りだされる異常スプライス要素の組み合わせに応じて、本発明を実施するために種々のスプライス要素をブロックするためのアンチセンスオリゴヌクレオチドを合成することができる。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、突然変異スプライス要素、潜在スプライス要素、正常なスプライス要素をブロックし得る。つまり、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、5’スプライス部位、3’スプライス部位、または分岐点をブロックし得る。一般に、上記で検討したように、勿論正常なスプライス要素のブロックによって、正常なスプライス要素の組み合わせの代替構成要素として作用する潜在スプライス要素が活性化され、正常スプライシングに参加する場合を考慮して、正常なイントロンをも規定しているスプライス要素をブロックすることはない。
アンチセンスオリゴヌクレオチドの長さ(すなわちその中のヌクレオチドの数)は、目的の部位に選択的に結合する限り重要ではなく、ごく普通の方法によって決定できる。一般に、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、8、10または12個から、20、30、または50個のヌクレオチド長である。
リボヌクレアーゼHを活性化しないアンチセンスオリゴヌクレオチドは、公知の方法により作ることができる。Pederson et al.の米国特許第5,149,797号を参照(ここに引用されているすべての特許の開示内容は、引用することによって本明細書の一部とする)。デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド配列であるこのようなアンチセンスオリゴヌクレオチドは、その一構成要素としてオリゴヌクレオチドを含む二重鎖分子にリボヌクレアーゼHの結合を立体的に妨害するか、阻止する何らかの構造的修飾を単に含み、この構造的修飾は二重鎖形成を実質的に妨害または阻止しない。二重鎖形成に関与するオリゴヌクレオチドの部分は、リボヌクレアーゼHが結合に関与する部位とは実質的に異なり、リボヌクレアーゼHを活性化しない多くのアンチセンスオリゴヌクレオチドが入手可能である。例えば、このようなアンチセンスオリゴヌクレオチドは、ヌクレオチド間架橋燐酸残基の少なくとも1個または全てが、メチルホスホン酸類、メチルホスホノチオエート類、ホスホロモルホリデート類、ホスホロピペラジデート類、ホスホラミデート類等の修飾燐酸塩である。例えば、ヌクレオチド間架橋燐酸残基が、報告されているように、交互に修飾され得る。別の本発明を限定しない実施例において、このようなアンチセンスオリゴヌクレオチドは、少なくとも1個または全てのヌクレオチドが2’低級アルキル基(例えば、炭素数1〜4、直鎖または分岐、飽和又は不飽和のメチル基、エチル基、エテニル基、プロピル基、1−プロペニル基、2−ブロペニル基、イソプロピル基)を含むオリゴヌクレオチドである。例えば、ヌクレオチド基が、報告されているように交互に修飾され得る。P.Furdon et al.,Nucleic Acids Res.17,9193-9204(1989);S.Agrawal et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87,1401-1405(1990);C.Baker et al.,Nucleic Acids Res.18,3537-3543(1990);B.Sproat et al.,Nucleic Acids Res.17,3373-3386(1989);R.Walder and J.Walder,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85,5011-5015(1988)も参照。
本発明の方法、オリゴヌクレオチドおよび調製品の利用法は多様である。これらは、ある時間まで発現されている遺伝子の発現をダウンレギュレーションするための手段を得ることが好ましく、その後、遺伝子発現をアップレギュレーションすることが好ましいあらゆる発酵過程に有用である(例えば、発酵の増殖期にはダウンレギュレーションし、発酵の生産期にはアップレギュレーションする)。このような利用に関しては、発現される遺伝子は、遺伝子が正常なイントロンを含んでいる限り、発酵によって生産されるタンパク質をコードしている全ての遺伝子が可能である。次に、遺伝子を、部位特異的突然変異のような(T.Kunkel,米国特許第4,873,192号を参照)適切な手段により突然変異させ、その遺伝子の発現を実質的にダウンレギュレーションする異常イントロンを規定するスプライス要素の第二の組み合わせを計画的に作り出すことができる。次にこの遺伝子を適当な発現ベクターに挿入し、発現ベクターを、標準組み換え技術により宿主細胞(例えば酵母、昆虫または哺乳動物細胞(例えばヒト、ラット))に挿入することができる。次に標準発酵法により、宿主細胞を培地内で増殖させる。突然変異遺伝子の発現をアップレギュレーションすることが好ましい場合には、スプライス要素の異常な第二の組み合わせの一構成成分に結合する適切な調製品形態のアンチセンスオリゴヌクレオチドを培地に加えると、遺伝子の発現はアップレギュレーションされる。
本発明の方法、オリゴヌクレオチドおよび調整品は、発生過程でおよび/または組織に制御されるヒトまたは動物の遺伝子におけるスプライシングを調べるためのin vitroまたはin vivoでの手段としても役立つ。そのような実験は、本明細書の以下に述べる手順または当業者にとって明らかな修飾によって実施され得る。
本発明の方法、オリゴヌクレオチドおよび調製品は、βサラセミア(この場合、オリゴヌクレオチドはβグロビンの、特にヒトのプレmRNAに結合する)、αサラセミア(この場合オリゴヌクレオチドは、αグロビンのプレmRNAに結合する)、テイ・サックス病(この場合オリゴヌクレオチドは、β−ヘキソースアミニダーゼαサブユニットのプレmRNAに結合する。)、フェニルケトン尿症(この場合オリゴヌクレオチドは、フェニルアラニン水酸化酵素のプレmRNAに結合する)、および特定の形態の嚢胞性繊維症(この場合、オリゴヌクレオチドは嚢胞性繊維症遺伝子のプレmRNAに結合する)のような、異常スプライシングが関与する疾病治療の治療薬としても有用である。このような疾患においては、突然変異がプレmRNAの異常スプライシングを引き起こすことが明らかにされている(例えば、Akli et al.,J.Biol.Chem.265,7324(1990);B.Dworniczak et al.,Genomics 11,242(1991);L-C.Tsui,Trends in Genet.8,392(1992)を参照)。
本発明により治療し得るβサラセミアの実施例は、β110、IVS1、IVS1、IVS2654、IVS2705、IVS2745突然変異クラス(すなわち、この場合βグロビンのプレmRNAが前述の突然変異を有する)のβサラセミアが含まれるが、これらに限定されない。
“アンチセンスオリゴヌクレオチド”という言葉には、生理学的に、かつ薬剤学的に許容可能なその塩が含まれる。すなわち、好ましい親化合物の生物活性を保持し、更に好ましくない毒性を持たない塩である。このような塩の実施例は、(a)ナトリウム、カリウム、NH 、マグネシウム、カルシウム、スペルミンやスペルミジンのようなポリアミン等のカチオンと形成される塩(b)例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、燐酸、硝酸等の無機酸と形成される、酸を添加された塩(c)酢酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルコン酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、安息香酸、タンニン酸、パルミチン酸、アルギニン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンスルホン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、ポリガラクツロン酸等の有機酸と形成された塩;(d)塩素、臭素、ヨウ素等の元素アニオンから形成された塩、である。
本発明の調製品は、水性担体のような生理学的あるいは薬剤学的に許容可能な担体中のアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む。従って、本発明において使用するための調製品には、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、動脈内投与と局所塗布(すなわち、嚢胞性繊維症の患者の肺への呼吸可能な粒子のエアロゾル化調製品の投与)を含む非経口投与に適した調製品が含まれるが、それらに限定されない。
調製品は、単位投与形態で存在し、本技術において公知の方法のいずれかによって調製するのが望ましい。いずれの場合でも、最も適した投与経路は、患者、治療される状態の性質と重症度、使用される特定の活性化合物によって変わり得る。
本発明は、異常スプライシング疾患に罹患している患者において遺伝子発現をアップレギュレーションする薬物を調製するために、上記に明らかにされた特徴を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドの使用法を提供するものである。本発明に従って薬物を製造する際、アンチセンスオリゴヌクレオチドは典型的には、特に許容可能な単体と混合される。勿論、担体は、調製品中の他のどのような成分とも適合するという意味で許容できるものでなくてはならず、患者に有毒であってはならない。担体は固体でも液体でもよい。1個またはそれ以上のアンチセンスオリゴヌクレオチドを本発明の調製品中に含めることができ、これは、1つ以上の補助的治療成分を選択的に含めて、本質的に成分を混合することから成る本技術において公知の技術のいずれかにより調製され得る。
本発明の調製品は、活性成分の滅菌水性および非水性注入液から成り、調製品は好ましくは目的の被投与対象の血液と等張で、本質的に発熱物質を含まない。
これらの調製品には、抗酸化薬、緩衝液、静菌薬および目的の緩衝液の血液と調製品を等張にする溶質を含めることができる。水性および非水性滅菌懸濁液には、懸濁剤と濃厚剤を含めることができる。調製品は、例えばアンプルおよびバイアルに密封され、単位投与量用容器または複数回投与用容器に入れて提供でき、また凍結乾燥条件で保存でき、使用直前に生理食塩水または注射用水等を加えるだけでよい。
調製品中に、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、リポゾームまたは微結晶等の脂質粒子または小胞中に含めることができ、これは非経口投与に適しているものと思われる。粒子は、アンチセンスオリゴヌクレオチドがその中に含まれている限り、単ラメラまたは多重ラメラ小胞のような、いずれか適切な構造で存在し得る。N−[1−(2,3−ジオレオイロキシ)プロピル]−N,N,N−トリメチル−アンモニウムメチル硫酸、または“DOTAP”のような、プラスに荷電された脂質がこのような粒子や小胞に特に好ましい。このような脂質粒子の調製法は公知である。例えば、Janoff et al.の米国特許第4,880,635号;Kurono et al.の第4,906,477号;Wallachの第4,911,928号;Wallachの第4,917,951号;Allen et al.の第4,920,016号;Wheatley et al.の第4,921,757号等を参照。
投与されるアンチセンスオリゴヌクレオチドの投与量は、実施される特定の方法によって異なり、対象生体に投与される場合には、疾病、対象の状態、特定の調製品、投与経路等によって異なる。一般に、オリゴヌクレオチドの細胞内濃度は0.05から50μMで、特に0.2から5μMが好ましい。ヒトのような対象に投与する場合、投与量は約0.01、0.1、または1mg/kgから、50、100または150mg/kgが使用される。
本発明は、以下の本発明を制限しない実施例において更に詳細に説明される。
ヌクレオチド配列はここでは単鎖のみで表示され、左から右に5’から3’の方向が示されている。
<プレmRNAの構造と構成>
種々のヒトβグロビンのプレmRNA分子の構成と構造が図1に示されている。四角はエキソンを示している。実線はイントロンである。IVS1とIVS2のヌクレオチド1に対し、突然変異の位置(110と705)がそれぞれHBΔ6クローンの上に表示されている。下の数字はヌクレオチドの数で、エキソンとイントロンの長さを示している。アンチセンスオリゴヌクレオチド(下記に詳細に論じられている)は、β110とIVS2705構造の下に番号が付いた短い棒によって表示され、破線によりスプライシング経路が表示されている。プレmRNAは全て、SP64ベクター内にサブクローニングされたヒトβグロビン遺伝子の適切なフラグメントから、SP6RNAポリメラーゼ(M.Konarska et al.,Cell 38,731(1984))によって転写された。HBΔ6(A.Krainer et al.,Cell 36,993(1984))は、ヒトβグロビン遺伝子全体を含む。β110構造はエキソン1と2を含み、元のサラセミアのクローンからサブクローニングされた(R.Spritz et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 78,2455(1981))。転写前、プラスミドはBamHI部位で直鎖状にした。IVS2705プラスミドを構成するために、実質的に2番目のエキソン全体、2番目のイントロン全体、3番目のエキソンの大部分を殆ど含むHBΔ6のフラグメントを先ずSP64の中にサブクローニングし、続いて公知の技術(T.Kunkel et al.,Methods Enzymol.154,367(1987))により部位特異的突然変異を起こし、イントロンのヌクレオチド705の位置においてTからGへの突然変異を誘発する。次にPvuII部位で直鎖状にしたプラスミドに転写が行われた。
<アンチセンス2’−O−メチル−オリゴリボヌクレオチドの合成>
ここに記述されている実施例に使用する2’−O−メチル−オリゴリボヌクレオチドは、Glen Research社(スターリング、バージニア州)の試薬を使用し、公知の技術に従って合成され、US Biocemicals社から入手可能なSUREPURE(登録商標)精製キットを使用して公知の技術により精製された。
生成された2’−O−メチル−オリゴリボヌクレオチドは、オリゴ1からオリゴ5と呼ばれる。
イントロン1のヌクレオチド82〜95の位置に相補的なオリゴ1(GUCAGUGCCUAUCA)(配列番号1番)は、通常の分岐点を標的としており、イントロン1のヌクレオチド103〜116の位置に相補的なオリゴ2(AUAGACUAAUAGGC)(配列番号2番)はβグロビン遺伝子のイントロン1においてβ110突然変異によって作られた異常3’スプライス部位を標的としている。イントロン2のヌクレオチド573〜589の位置に相補的なオリゴ3(CAUUAUUGCCCUGAAAG)(配列番号3番)は、2番目のイントロンのヌクレオチド579の位置における潜在3’スプライス部位を標的としている。ヌクレオチド697〜713の位置に相補的なオリゴ4(CCUCUUACCUCAGUUAC)(配列番号4番)は、IVS2705のプレmRNAの2番目のイントロンのヌクレオチド705の位置における突然変異によってつくられた異常5’スプライス部位を標的としている。オリゴ5(GCUAUUACCUUAACCCAG)(配列番号5番)は、IVS2654突然変異によって作られた異常5’スプライス部位を標的としている(イントロン2のヌクレオチド643〜660の位置と相補的)。オリゴ6(GCCUGACCACCAAC)(配列番号6番)は、グロビンのプレmRNAのエキソン1の潜在5’スプライス部位を標的としている(イントロン1のヌクレオチド1に対して−23から−10の位置のヌクレオチドと相補的)。
<ヒトβグロビンのイントロン1の通常の分岐点を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドによる異常スプライシングの逆転>
ギリシャおよびキプロス出身の患者に多い疾患型であるβ110サラセミアにおいて、ヒトβグロビン遺伝子の1番目のイントロンのヌクレオチド110の位置におけるAからGへの突然変異は、更に異常3’スプライス部位を作りだす(R.Spritz et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 78,2455(1981))。通常の3’スプライス部位が存在するにも関わらず、異常部位がスプライシング機序によって優先的に使用され、19個のヌクレオチドのイントロン配列を含む異常スプライシングされたmRNAが生成される(図1)。β110グロビン対立遺伝子をトランスフェクションされた細胞において(M.Busslinger et al.,Cell 27,289(1981);Y Fukumakiet al.,Cell 28,585(1982))または核抽出物におけるその転写物のスプライシング中に(R.Reed and T.Maniatis,Cell 41,95(1985))(図2のレーン2も参照)、正常にスプライシングされたmRNAは、スプライシング生成物の約10%を構成するに過ぎず、この型のサラセミアの患者に観察される正常ヘモグロビンレベルの著明な低下と一致している。β110のプレmRNAにおいて、異常3’スプライス部位が、イントロンのヌクレオチド93の位置の通常の分岐点を組み入れ、正常3’スプライス部位と競合し、それによって正常スプライス部位を阻害することが認められた(R.Reed and T1 Maniatis,Cell 41,95(1985))。この研究で重要なことは、通常の分岐点を不活化する突然変異は、ヌクレオチド107の位置において潜在分岐点を活性化し、正常3’スプライス部位におけるスプライシングを引き起こすことである(Y.Zhuang and A.Weiner,Genes and Dev.3,1545(1989))。潜在分岐点と110番目の位置の突然変異3’スプライス部位が近接しているため、異常スプライシングは進行できない。
通常の分岐点配列に標的を定めるアンチセンスオリゴヌクレオチドが、強制的にスプライシング機序に潜在分岐点を選択させ、正常にスプライシングされたmRNAを生成させるかどうかを検討するために、14ヌクレオチド長の2’−O−メチル−オリゴヌクレオチド(オリゴヌクレオチド1(配列番号1番))をβグロビンのプレmRNAのイントロン1の分岐点配列を標的として作用させた。2’−O−メチル−オリゴヌクレオチドがこのために選択され、その後の実験でも選択されたのは、オリゴ1(GUCAGUGCCUAUCA)(配列番号1番)がヌクレアーゼに耐性をもち、リボヌクレアーゼHによって分解されないRNAとの安定したハイブリッドを形成するからである(H.Inoue et al.,Nucleic Acids Res.15,6131(1987);H.Inoue et al.,FEBS Lett.215,327(1987);B.Sproat et al.,Nucleic Acids Res.17,3373(1989))。例えば、アンチセンスオリゴデオキシヌクレオチドまたはそれらのホスホロチオエート誘導体が使用される時に認められるリボヌクレアーゼHによる分解によって、基質であるプレmRNAが分解され、あらゆるスプライシングが阻害される。
図2は、βグロビンのプレmRNAのイントロン1中の通常の分岐点を指向するオリゴヌクレオチド1による異常スプライシングの逆転を示している。P32標識β110のプレmRNA(反応1回、25f moleにつき約10cpm)のスプライシングが、反応容量が2倍の50μLであった以外は、本質的に報告されているように(A.Krainer et al.,Cell 36,993(1984);Z.Dominski and R.Kole,Mol.Cell.Biol.12,2108(1992))、in vitroでHeLa細胞核抽出物において2時間実施された。反応生成物は、8%ポリアクリルアミド配列決定ゲル上で分析され、オートラジオグラフィーで視覚化された。生成物と中間体の構造が右側に、ヌクレオチドで表したこれらの大きさが左側に示されている。星印は、投げ縄構造を含む中間体の異常な移動を示す。レーン1は、対照のHBΔ6のプレmRNAのスプライシングを示す。レーン2は、β110のプレmRNAのスプライシングを示す。レーン3〜8は、オリゴヌクレオチド1の量を増加させて(図の上に表示されている)β110のプレmRNAのスプライシングを観察したものである。レーン9は、βグロビンのプレmRNAのイントロン2の配列を標的とするオリゴヌクレオチド3の存在下におけるβ110のプレmRNAのスプライシングを示す。
これらのデータの分析により、オリゴヌクレオチドを含まない対照反応液(図2、レーン2)において、異常スプライシング生成物対正常スプライシング生成物の比は9:1であった。オリゴヌクレオチド1を、1回の反応当たり0.01から1.0μgの濃度(0.05〜5μM)で添加すると、濃度依存的に基質の異常スプライシングの阻害と正常スプライシングの誘発を引き起こした(図2、レーン3〜6)。1.0μgのオリゴヌクレオチドでは、スプライシング生成物の比率が1:5に逆転される。オリゴヌクレオチドの効果は配列特異的である。
なぜならば、βグロビン遺伝子の2番目のイントロンの潜在3’スプライス部位を標的とするオリゴヌクレオチド(オリゴヌクレオチド3(配列番号3番)、下記も参照)を1μg添加しても、スプライシング生成物の元の比率に影響しないからである(図2、レーン9)。2.0および4.0μgのオリゴヌクレオチド1では、両スプライス部位におけるスプライシングが阻害され、243−merのRNAフラグメントが生成される(図2、レーン7〜8)。このフラグメントは、スプライシング条件下においてのみ、すなわちATPとスプライシング混合物のその他の成分が存在する場合のみ蓄積し、ATP依存性ヌクレアーゼによるオリゴヌクレオチドの結合部位における切断生成物をほぼ表している。
β110突然変異によって生成される異常3’スプライス部位も、アンチセンスオリゴヌクレオチドによる異常スプライシング逆転の標的と思われる。この配列をブロックすることは、スプライシング機序に強制的にイントロン末端の元の3’スプライス部位を使用させる最も簡単な方法である筈である。しかし、異常スプライス部位を指向する14−mer(オリゴ2(配列番号2番))は無効であった。オリゴヌクレオチドの濃度を増加させると、両スプライシング生成物の蓄積は阻害され、正常スプライシング生成物の方がやや効果的に阻害された(図3、レーン2〜5)。スプライシングは図2に関して記述されているのと同一条件で実施された。興味深いことに、スプライシング反応の第一段階である、5’スプライス部位における切断と投げ縄構造のエキソン中間体の形成は、最終スプライシング生成物の形成よりも、オリゴ2による影響が小さいように見える。これは、1または2μgのオリゴヌクレオチドをスプライシング反応に添加した時でも、これらの中間体が存在したことによって示される(図3、レーン5〜6)。反応当たり4μgでは、5’スプライス部位での切断は阻害されている(図3、レーン7)。
オリゴ1とオリゴ2の異なる効果は、オリゴヌクレオチド、多数のスプライシング因子、通常の分岐点と正常3’スプライス部位の間の37個のヌクレオチドに位置する配列要素間の複雑な相互作用を反映している。明らかに、この領域の5’末端において通常の分岐点とハイブリッド形成したオリゴヌクレオチド1はスプライシング因子がこの配列に結合するのを妨げ、スプライシング因子に潜在分岐点の下流を選択させる。これによって、β110のプレmRNAの異常スプライシングが阻害され、正常スプライシングが誘導される。対照的に、オリゴ2による中心に位置する標的配列へのハイブリッド結合は、この部位に集合する多数のスプライシング因子の結合を障害し、全てのスプライシングを阻害し得る。このオリゴヌクレオチドは、異常および正常な3’スプライシング部位の両方のスプライシングに必須であるポリプリミジン経路の大部分をブロックすることにも留意されたい。上記は、このオリゴヌクレオチドが正常のスプライシング経路を回復させ得ないことに関する説明に代わるものである。
<ヒトβグロビンイントロン2の5’および3’スプライス部位に対するアンチセンスオリゴヌクレオチドによる異常スプライシングの逆転>
それにも関わらず、3’スプライス部位が異常スプライシングの逆転の標的として使用できるかどうかが、ヒトβグロビン遺伝子の2番目のイントロンの705番目のTからGへの突然変異を有するプレmRNAにおいて検討された。この突然変異(IVS2705)は、地中海サラセミア患者に認められ、通常の3’スプライス部位から145個のヌクレオチド分上流に異常5’スプライス部位を作りだす(C.Dobkin and A.Bank,J.Biol.Chem.260,16332(1985))。スプライシング中に、潜在3’スプライス部位がイントロンにおいて579番目の位置のヌクレオチドの位置で活性化され、ヌクレオチド1〜578および706〜850の位置が別のイントロンとして除去され、イントロンの残りの部分がスプライシング生成物の中に取り込まれる(図1)。このRNAにおいて、スプライシングに関与する各配列要素の間の距離は、100ヌクレオチド長を超えるため、オリゴヌクレオチドによる立体障害効果は期待できない。
IVS2705のプレmRNAのイントロン2の潜在3’スプライス部位を指向するオリゴヌクレオチド3(配列番号3番)と異常5’スプライス部位を指向するオリゴヌクレオチド4(配列番号4番)によるIVS2705のプレmRNAの異常スプライシングの逆転が図4に示されている。スプライシング反応の条件は、使用前にRNA転写物が、6%配列決定ゲル上の電気泳動により精製された以外は、上記の図2について記述されている条件と同一であった。レーン1はインプットされたRNAである。レーン2と3は、対照転写物(図の上に表示されている)のスプライシングを示す。レーン4〜8と9〜13は、オリゴヌクレオチド3とオリゴヌクレオチド4のそれぞれの存在下におけるIVS2705のプレmRNAのスプライシングを示す。反応時のオリゴヌクレオチドの量が図の上に表示されている。左の“?”は、見かけ上の分解生成物を示す。
正常βグロビンのプレmRNAの2番目のイントロンを含む対照転写物は、効率的にスプライシングされ(図4、レーン2)、予想された中間体(5’エキソンと大きな投げ縄構造中間体)と451ヌクレオチド長の正常スプライシング生成物を生成した。IVS2705のプレmRNAのスプライシングも効率が高く、突然変異により引き起こされた異常スプライシング経路によって生じた、577ヌクレオチド長のスプライシング生成物と予想された348−merの中間体を生成した(図4、レーン3)。正常スプライシングされたRNAと異常スプライシングされたRNAの1:2の比率は、in vivoで以前に観察された比率と類似している。579番目のヌクレオチドにおいて活性化された潜在3’スプライス部位を標的とするオリゴヌクレオチド3(図1)は非常に活性が高く、濃度依存的にスプライシングの正常スプライシング経路への逆転を引き起こした(図4、レーン4〜8)。1回の反応あたり0.1および0.4μgのオリゴヌクレオチドでは、逆転はほぼ完全であった。2番目のイントロンのヌクレオチド705の位置における突然変異により作りだされた異常5’スプライス部位を標的とするオリゴヌクレオチド4(図1)を同じ濃度で使用した場合にも、正常スプライシングが得られた(図4、9〜13)。1回の反応あたり1および2μgでは、どちらのオリゴヌクレオチドも追加の効果は示さなかった。1回の反応あたり3μg(20μM)では、全てのスプライシングが阻害される(表示されていない)。図中“?”により印を付けられた強力なバンドを含むそれ以外のバンドは、長い(1301個のヌクレオチド)プレmRNAのヌクレアーゼ分解によるものである可能性が非常に高い。
これらの結果は、潜在3’スプライス部位と突然変異5’スプライス部位が、異常スプライス部位の特異的逆転の適切な標的を提供することを示している。オリゴヌクレオチド3および4の効果の類似性は、標的スプライス部位への接近し易さに大きな差が無いことを示唆している。両ヌクレオチドは、図2に示す実験において使用されたオリゴヌクレオチド1よりも約10倍以上有効である。このように効率が高いのは、幾つかの因子によるものと思われる。オリゴヌクレオチド3および4は、オリゴヌクレオチド1よりも3ヌクレオチド長だけ長く、RNAとより安定性の高いハイブリッドを形成する。これらは、異常スプライス部位をブロックするため、スプライシング機序は、正常スプライス部位、恐らく正常分岐点を使用することができる。これに反して、β110のプレmRNAにおいて、オリゴヌクレオチド1は、スプライシング機序に適性がやや劣る潜在分岐点配列を使用させるため、正常スプライシングされたmRNAの生成は、比較すると効率が低くなる可能性がある。図4に示す実験において、インプットされた長いRNAは2時間の反応後殆ど検出できないことから、その不安定性が示唆される。従って、オリゴヌクレオチドのモル濃度は、前の実験と本質的に同じであるが、基質のプレmRNAを大きく上回っていたものと思われる。
上記の実験において、オリゴヌクレオチドは、スプライシング反応の他の成分と同時に添加された。オリゴヌクレオチドをプレmRNAと前もってハイブリッド形成させても、それらの効率は増大せず、反応開始15分後、すなわちスプライシング複合体を形成するチャンスを与えた後に(B.Ruskin and M.Green,Cell 43,131(1985))オリゴヌクレオチドを加えても、効果はほぼ同じであった(データは提示されず)。これらの結果は、2’−O−メチル−修飾を含むオリゴヌクレオチドが、その標的配列に対し、スプライシング因子と効果的に競合できることを示している。これらの化合物の活性が高いのは、これらの化合物がRNAと強力にハイブリッド形成することによる可能性が非常に高い。
<潜在3’スプライス部位IVS1−5およびIVS1−6をブロックするアンチセンスオリゴヌクレオチドによる異常スプライシングの逆転>
この実験は、サラセミア突然変異が、IVS1−5およびIVS1−6の突然変異である点を除き、上記と本質的に同様に実施される。これらの突然変異では、IVS1の真の5’スプライス部位が突然変異される。サラセミアを引き起こす異常スプライシングは、突然変異IVS1−5およびIVS1−6が5’スプライス部位を弱化させるため、16ヌクレオチド上流に位置する潜在スプライス部位とスプライシング因子をうまく競合させたという事実によるものである。他のプレmRNAにおいて突然変異されたスプライス部位と類似のスプライス部位が機能しているように見えることから、この実験において、潜在スプライス部位にアンチセンスなオリゴヌクレオチドが、突然変異にも関わらず、異常スプライシングを逆転し、突然変異された5’スプライス部位に戻し、正常スプライシングを回復し得るかどうかを検討した。使用したオリゴヌクレオチドはオリゴ6(配列番号6番)、上記実施例2のように生成された2’−O−メチル−リボオリゴヌクレオチドである。
<IVS2654突然変異の異常5’スプライス部位をブロックするアンチセンスオリゴヌクレオチドによる異常スプライシングの逆転>
これらの実験は、IVS2654突然変異を含むヒトβグロビンのプレmRNAが使用される以外は、本質的に上記と同様に実施され、オリゴ5(配列番号5番)が使用される。
中国出身のサラセミア患者にしばしば同定されるIVS2654突然変異は、ヌクレオチド653において更に5’スプライス部位を作り、イントロン2のヌクレオチド579の位置における共通の潜在3’スプライス部位を活性化することによって、スプライシングに影響を与える。IVS2654のプレmRNAの異常スプライシングの効率は、IVS2705のプレmRNAよりも高く、in vitroのスプライシング中に、異常スプライシング生成物と比べ、正常スプライシング生成物は少量しか検出されない。異常スプライシングの効率が高いにも係わらず、潜在3’スプライス部位を標的とするオリゴ3と、異常5’スプライス部位を標的とするオリゴ5は、上記と類似の濃度で正常スプライシング効率を回復した。
いずれのオリゴヌクレオチドも2μMの濃度において、正常スプライシング生成物が蓄積し、異常生成物は殆ど検出されない(データは示されていない。)
<ヒトβグロビンイントロン1の分岐点をブロックするアンチセンスオリゴヌクレオチドによる異常スプライシングの逆転>
この実験は、オリゴヌクレオチドがβグロビン遺伝子のイントロン1の正常な分岐点配列からすぐ上流に位置する配列(ヌクレオチド75〜88の位置)に結合する以外は、本質的に上記と同様に実施され、β−110 突然変異のプレmRNAにおける正常スプライシングを回復した。オリゴヌクレオチドの配列はCCCAAAGACUAUCC(配列番号7番)である。正常スプライシングが回復された。
<サラセミアヒトβグロビンのプレmRNAを発現する細胞系の調製>
一連の安定した細胞系は、サイトメガロウィルス初期プロモーターの下でサラセミアグロビン遺伝子をHeLa細胞とCHO細胞にトランスフェクションすることによって調製される。遺伝子はIVS1−110、IVS2−654、IVS1−5突然変異を含む。
安定した細胞系は、標準技術に従って入手される。例えばMolecular Biology(P.Ausubel.et al.編、1987)の中”Current Protocols”を参照。簡単に述べれば、細胞は、CMVプロモーターの下でサラセミアグロビン遺伝子を有するプラスミドと、選択可能マーカーとしてネオマイシン耐性遺伝子を有するプラスミド(pSV2neo)により同時にトランスフェクションされる。トランスフェクションは、エレクトロポレーション(Z.Dominski and R.Kole,Mol.Cel.Biol.11:6075-6083(1991);Z.Dominski and R.Kole,Mol.Cel.Biol.12:2108-2114(1992))または燐酸カルシウム法のいずれかによるものである。細胞を平板培養し、24〜48時間後G418を含む選択培地に接触させる。生存コロニーを増殖させ、以下のようにサラセミアグロビンのmRNAの発現を分析する。
製造業者のプロトコルに従って、市販のTri試薬(Molecular Research Center,シンシナチ、オハイオ州)を用いて、約10個の細胞から全RNAを単離する。この方法により、大量の小さなサンプルを容易に処理することができ、高品質のRNAを高収率で得られる。rTthポリメラーゼを使用し、製造業者のプロトコルに従って(Perkin Elmer)、RT−PCRによりスプライシングパターンを分析する。一過性にトランスフェクションされた細胞においてスプライシングされたRNAを検出するのに、わずか1〜5%の単離されたRNAしか必要としないので、この方法は、安定細胞系において容易に検出するのに十分な鋭敏度を持っている。サラセミアmRNAの中の異常配列とハイブリッド形成し、スプライス結合部にかかる3’プライマーにより逆転写酵素ステップが実施される。
これによって、確実に、汚染DNAと正常グロビンRNAは検出されず、分析を障害しないことがわかる。サラセミアのプレmRNAを発現するクローニングされた細胞系は、下記のように、アンチセンス2’−O−メチル−オリゴヌクレオチドを用いる治療に使用される。
<細胞培養におけるアンチセンスオリゴヌクレオチドの投与>
上記実施例8において生産された細胞を、ウェル当たり200μlの培地を含む24穴培養皿の中で増殖させる。ウェル当たり2×10個の細胞を接種し、付着したらそれらを50μMまでの濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む200μlの培地で処理する。密集増殖(2〜3×10個の細胞)に達するまで、オリゴヌクレオチドの存在下に4日間まで細胞を培養する。2’−O−メチル−リボオリゴヌクレオチドは培地を含む血清内で極めて安定なので、培地は僅か2日おきで交換される。50μM(ウェル当たり40μg)の濃度のオリゴヌクレオチドは、in vitroでスプライシングの効率的な回復を誘発するのに必要な濃度よりも100倍以上高い。この濃度でも、1μMのスケールでオリゴヌクレオチドを1回合成すると、1〜1.6mgのオリゴヌクレオチドが生成され、これは25から40の試料を処理するのに十分量の材料が提供される。
これに代わる方法においては、公知の技術に従って(C.Bennett et al.,Mol.Pharm.41:1023-1033(1992))、オリゴヌクレオチドを添加する前に、10μg/mlの濃度のLIPOFECTIN(登録商標)試薬(DOTMA、BRLより)により細胞は前処理される。
処理後、全RNAを上記のように単離し、RT−PCRにより正常スプライシングされたmRNAの存在を分析する。α−P32標識ATPの存在下に、プライマーの増幅を行い、 検出感度を増大させ、サイクル回数を15回に減少させる。
前記実施例は、本発明を説明するものであり、それらの制限を意図するものではない。本発明は、ここに含まれる請求項と同等物と共に、以下の請求項とによって規定される。
<リポゾームトランスフェクション>
IVS2−654サラセミア突然変異を有するヒトβグロビンクローンを安定的にトランスフェクションしたHeLaを基とする細胞系を使用して、以下の実験を行った。IVS2−654細胞系のあるサブクローンは、異常スプライシングされたβグロビンmRNAを多く発現し、正常にスプライシングされたmRNAを少量発現する。IVS2−654*と名付けられた第二のサブクローンは、異常スプライシングされたβグロビンmRNAと正常スプライシングされたβグロビンmRNAを約1:1の比率で発現する。単層に増殖させた約10個のIVS2−654細胞を、血清を含まないOPTI−MEM培地において、製造業者の仕様書に従って、20μg/mlのLIPOFECTIN(登録商標)リポゾームトランスフェクション試薬(BRL)の存在下に3’潜在スプライシングにアンチセンスな3μMの2’−O−メチル−リボオリゴヌクレオチド(17−mer)[オリゴ3(CAUUAUUGCCCUGAAAG)(配列番号3番)]で、5時間処理した。インキュベーション後、培地を除去し、細胞を通常の増殖培地(10%胎児ウシ血清を加えたMEM)に戻した。未処理細胞と、LIPOFECTIN(登録商標)単独で処理した細胞を対照として使用した。一晩増殖させた後、Tri試薬(Molecular Research Center、シンシナチ、オハイオ州)を用いて、製造業者のプロトコルに従って全細胞RNAを単離した。RNAは、260nmにおける吸光度により定量された。
逆転写酵素・ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)によりスプライシングの分析を実施した。rTthRT−PCRキット(Cetus-Perkin Elmer)を用いて、各試料からの同量のRNAを分析した。1μCiのα−P32標識dATPをRT−PCR反応に添加した以外は製造業者のプロトコルに従った。PCR生成物を、8%非変性ポリアクリルアミドゲル上で分析した。ヒトβグロビン遺伝子の2番目のエキソンとハイブリッド形成するオリゴヌクレオチドを共通のプライマーとして使用した。異常スプライシングに特異的なプライマー(プライマーA)は、異常スプライス結合部にかかり、一方正常スプライス部位のプライマー(プライマーC)は正常スプライス結合部にかかる(図5)。レーン1、3、5においてプライマーAを用いて、レーン2、4、6においてプライマーCを用いてRT−PCRが実行された。レーン1、3、5に加えられたPCR生成物の量は、レーン2、4、6の1/5であった。レーン1および2は、LIPOFECTIN(登録商標)試薬と3μMの2’−O−メチル−オリゴリボヌクレオチドで処理した細胞から得られたプレmRNAのスプライシングを示している。レーン3と4は、LIPOFECTIN(登録商標)試薬単独で処理した細胞から得られたプレmRNAのスプライシングを示している。レーン5と6は、未処理細胞から得られたmRNAのスプライシングを示す。
レーン2においてLIPOFECTIN(登録商標)試薬の存在下にオリゴヌクレオチドで処理した細胞の正常スプライシングが視覚的に検出可能な増加を示すことに注意すること。
<アデノウィルスによって仲介される転移>
一晩単層に増殖させた約10個のIVS2−654*細胞を、複製欠失アデノウィルス(dl−312株、チャペルヒルのノースカロライナ大学のDr.Huの寄贈による)10個の粒子の存在下に、3’潜在スプライシング部位にアンチセンスな5μMと20μMの2’−O−メチル−リボオリゴヌクレオチド(17−mer)[オリゴ3(CAUUAUUGCCCUGAAAG)(配列番号3番)]で処理した。ウィルスとオリゴヌクレオチドをOPTI−MEM中で30分間プレインキュベーションしてから、細胞培養に加え、インキュベーションを2時間続けた。培地を吸引し、通常の増殖培地と交換した。一晩増殖させた後、全RNAを上記の如く単離した。プライマーがヒトβグロビンの2番目と3番目のエキソンとそれぞれハイブリッド形成した以外は、上記と同様にRT−PCR反応を実施した。同量のPCR生成物がゲルに添加された以外は、上記実施例10と同様に生成物の分析を行った。結果を図6に示す。レーン1は、未処理細胞のスプライシングを示す。レーン2と3は、アデノウィルスの存在下に、5μMと20μMのオリゴヌクレオチドでそれぞれ処理された細胞のスプライシングを示す。5μMと20μMのオリゴヌクレオチドで処理した細胞に関して、濃度依存的に正常スプライシングの増加と、それに対応する異常スプライシングの減少が視覚的に検出可能であったことに注意すること。
<エレクトロポレーション>
一晩単層に増殖させた約10個のIVS2−654*細胞にトリプシンを添加し、0.5mlのOPTI−MEM中で10mmエレクトロポレーションキュベットに移した。異常5’スプライス部位にアンチセンスな5または50μMの2’−O−メチル−リボオリゴヌクレオチド[オリゴ4(CCUCUUACCUCAGUUAC)(配列番号4番)]を各試料に加え、0.75μFに設定されたウィスコンシン大学エレクトロニクス研究所エレクトロポレーターを用いて、混合物を1500Vパルスでエレクトロポレーションした。エレクトロポレーション後、細胞を通常の増殖培地内に再懸濁し、一晩単層に増殖させた。全RNAを上記の如く単離し、上記実施例11に記述されているようにRT−PCRにより分析した。
結果を図7に示す。異常スプライシングの減少と、それに対応する正常スプライシングの増加が、特に50μMのオリゴを作用させた時に、視覚的に検出可能であったことに注意すること。

Claims (34)

  1. 突然変異を含むプレmRNA分子における異常スプライシングを阻害する方法であって、
    上記突然変異が存在せず、正常なタンパク質をコードする第一のRNAを生成するとき、上記プレmRNA分子は、スプライシングによって除去される正常なイントロンを規定するスプライス要素の第一の組み合わせを含み、
    上記プレmRNAは、上記突然変異によって誘発された、上記正常なイントロンとは異なる異常イントロンを規定するスプライス要素の第二の組み合わせをさらに含み、上記突然変異が存在して上記第一のmRNA分子とは異なる異常な第二のmRNAを生成するとき、上記異常イントロンはスプライシングによって除去され、
    上記方法は、スプライシングが可能な条件下で、アンチセンスオリゴヌクレオチドを上記プレmRNA分子とハイブリッド形成させて二重鎖分子をつくるステップを含み、
    ここで、上記アンチセンスオリゴヌクレオチドは、リボヌクレアーゼHを活性化せず、かつ、スプライス要素の上記第二の異常な組み合わせの構成要素をブロックし、
    その結果、上記正常なイントロンがスプライシングによって除去され、タンパク質をコードする上記第一のmRNA分子が生成される、異常スプライシングを阻害する方法。
  2. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、突然変異したスプライス要素をブロックする請求項1に記載の方法。
  3. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、正常なスプライス要素をブロックする請求項1に記載の方法。
  4. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、潜在スプライス要素をブロックする請求項1に記載の方法。
  5. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、5’スプライス部位をブロックする請求項1に記載の方法。
  6. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、3’スプライス部位をブロックする請求項1に記載の方法。
  7. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、分岐点をブロックする請求項1に記載の方法。
  8. 上記ハイブリッド形成ステップが細胞内で実施され、上記第一のmRNAが上記正常なタンパク質に翻訳される請求項1に記載の方法。
  9. 上記正常なタンパク質が、βグロビンである請求項1に記載の方法。
  10. 上記正常なタンパク質が、ヒトβグロビンである請求項1に記載の方法。
  11. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、8〜50ヌクレオチド長である請求項1に記載の方法。
  12. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、メチルホスホネート類、メチルホスホノチオエート類、ホスホロモルホリデート類、ホスホロピペラジデート類およびホスホラミデート類からなる群から選択される修飾されたヌクレオチド間架橋燐酸残基を含む請求項1に記載の方法。
  13. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、その2’位に低級アルキル置換基を持つヌクレオチドを含む請求項1に記載の方法。
  14. 正常なタンパク質をコードするDNAを含む細胞における、該正常なタンパク質の発現をアップレギュレーションする方法であって、上記DNAは異常スプライシングによって上記正常なタンパク質のダウンレギュレーションを引き起こす突然変異を含み、
    上記DNAは、プレmRNAをコードし、
    上記プレmRNAは、上記突然変異が存在せず、上記正常なタンパク質をコードする第一のmRNAを生成するとき、スプライシングによって除去される正常なイントロンを規定するスプライス要素の第一の組み合わせを含み、
    上記プレmRNAは、上記突然変異によって誘発された、上記正常なイントロンとは異なる異常イントロンを規定するスプライス要素の第二の組み合わせをさらに含み、上記突然変異が存在して上記第一のmRNAと異なる異常な第二のmRNAを生成するとき、上記異常イントロンはスプライシングによって除去され、
    上記方法は、スプライシングが可能な条件下で、上記プレmRNAとハイブリッドを形成して二重鎖分子をつくるアンチセンスオリゴヌクレオチドを上記細胞に投与するステップを含み、
    ここで上記アンチセンスオリゴヌクレオチドは、リボヌクレアーゼHを活性化せず、かつ、スプライス要素の上記第二の異常な組み合わせの構成要素をブロックし、
    その結果、上記正常なイントロンは、スプライシングによって除去され、上記正常なタンパク質が生成される、上記タンパク質の発現をアップレギュレーションする方法。
  15. 上記細胞が、酵母、昆虫、哺乳類の細胞からなる群から選択される真核細胞である請求項14に記載の方法。
  16. 突然変異を含むプレmRNA分子における異常スプライシングの阻害に有用なアンチセンスオリゴヌクレオチドであって、
    上記突然変異が存在せず、正常なタンパク質をコードする第一のmRNAを生成するとき、上記プレmRNA分子は、スプライシングによって除去される正常なイントロンを規定するスプライス要素の第一の組み合わせを含み、
    上記プレmRNAは、上記突然変異によって誘発され、上記正常なイントロンとは異なる異常イントロンを規定するスプライス要素の第二の組み合わせをさらに含み、上記突然変異が存在して上記第一のmRNA分子と異なる異常な第二のmRNAを生成するとき、上記異常イントロンはスプライシングによって優先的に除去され、
    (i)上記プレmRNAとハイブリッド形成して二重鎖分子を形成し、
    (ii)リボヌクレアーゼHを活性化せず、
    (iii)スプライス要素の上記第二の異常な組み合わせの構成要素をブロックするオリゴヌクレオチドを含む上記アンチセンスオリゴヌクレオチド。
  17. 上記オリゴヌクレオチドが8〜50ヌクレオチド長である請求項16に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  18. 上記オリゴヌクレオチドが、メチルホスホネート類、メチルホスホノチオエート類、ホスホロモルホリデート類、ホスホロピペラジデード類およびホスホラミデート類からなる群から選択された修飾されたヌクレオチド間架橋燐酸残基を含む請求項16に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  19. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、その2’位に低級アルキル置換基を持つヌクレオチドを含む請求項16に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  20. 水性の生理学的に許容可能な担体溶液中にある請求項16に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  21. 脂質小胞中にある請求項16に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  22. プレmRNA分子における選択的スプライシングを阻害する方法であって、
    上記プレmRNA分子は、スプライシングによって除去されて第一のタンパク質をコードする第一のmRNA分子を生じる第一のイントロンを規定するスプライシング要素の第一の組み合わせを含み、
    上記プレmRNAは、前記第一のイントロンとは異なる選択的イントロンを規定するスプライス要素の第二の組み合わせをさらに含み、上記選択的イントロンはスプライシングによって除去されて上記第一のmRNA分子とは異なる選択的な第二のmRNA分子を生じ、
    上記方法は、
    スプライシングが可能な条件下で、アンチセンスオリゴヌクレオチドを上記プレmRNA分子とハイブリッド形成させて二重鎖分子をつくるステップを含み、ここで、上記アンチセンスオリゴヌクレオチドは、リボヌクレアーゼHを活性化せず、かつ、スプライス要素の上記選択的な第二の組み合わせの構成要素をブロックし、
    その結果、上記第一のイントロンはスプライシングにより除去され、タンパク質をコードする上記第一のmRNA分子が生成される上記方法。
  23. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが突然変異を起こしたスプライス要素をブロックする請求項22に記載の方法。
  24. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、正常なスプライス要素をブロックする請求項22に記載の方法。
  25. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、潜在スプライス要素をブロックする請求項22に記載の方法。
  26. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、5’スプライス部位をブロックする請求項22に記載の方法。
  27. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、3’スプライス部位をブロックする請求項22に記載の方法。
  28. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、分岐点をブロックする請求項22に記載の方法。
  29. 上記ハイブリッド形成ステップが細胞内で実施され、上記第一のmRNAが上記正常なタンパク質に翻訳される請求項22に記載の方法。
  30. 上記正常なタンパク質がβグロビンである請求項22に記載の方法。
  31. 上記正常なタンパク質がヒトβグロビンである請求項22に記載の方法。
  32. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドは8〜50ヌクレオチド長である請求項22に記載の方法。
  33. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、メチルホスホネート類、メチルホスホノチオエート類、ホスホロモルホリデート類、ホスホロピペラジデート類およびホスホラミデート類からなる群から選択される修飾ヌクレオチド間架橋燐酸残基を含む請求項22に記載の方法。
  34. 上記アンチセンスオリゴヌクレオチドが、その2’位に低級アルキル置換基を有するヌクレオチドを含む請求項22に記載の方法。
JP2009042209A 1993-05-11 2009-02-25 異常スプライシングを阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチドと同物質の利用法 Pending JP2009159971A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US6247193A 1993-05-11 1993-05-11
US062,471 1993-05-11

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008000648A Division JP2008092960A (ja) 1993-05-11 2008-01-07 異常スプライシングを阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチドと同物質の利用法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2009159971A JP2009159971A (ja) 2009-07-23
JP2009159971A6 true JP2009159971A6 (ja) 2009-12-24
JP2009159971A5 JP2009159971A5 (ja) 2010-05-06

Family

ID=22042714

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6525643A Withdrawn JPH08510130A (ja) 1993-05-11 1994-05-10 異常スプライシングを阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチドと同物質の利用法
JP2008000648A Withdrawn JP2008092960A (ja) 1993-05-11 2008-01-07 異常スプライシングを阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチドと同物質の利用法
JP2009042209A Pending JP2009159971A (ja) 1993-05-11 2009-02-25 異常スプライシングを阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチドと同物質の利用法

Family Applications Before (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6525643A Withdrawn JPH08510130A (ja) 1993-05-11 1994-05-10 異常スプライシングを阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチドと同物質の利用法
JP2008000648A Withdrawn JP2008092960A (ja) 1993-05-11 2008-01-07 異常スプライシングを阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチドと同物質の利用法

Country Status (15)

Country Link
US (4) US5665593A (ja)
EP (2) EP1897942A1 (ja)
JP (3) JPH08510130A (ja)
CN (1) CN1123038A (ja)
AT (1) ATE368107T1 (ja)
AU (1) AU6786594A (ja)
CA (1) CA2162361C (ja)
DE (1) DE69435005T2 (ja)
DK (1) DK0698092T3 (ja)
ES (1) ES2290951T3 (ja)
FI (1) FI955428A (ja)
NO (1) NO954550L (ja)
NZ (1) NZ266386A (ja)
PT (1) PT698092E (ja)
WO (1) WO1994026887A1 (ja)

Families Citing this family (159)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8153602B1 (en) * 1991-11-19 2012-04-10 Isis Pharmaceuticals, Inc. Composition and methods for the pulmonary delivery of nucleic acids
GB9514435D0 (en) * 1995-07-14 1995-09-13 Danisco Inhibition of gene expression
US7074768B2 (en) 1995-08-17 2006-07-11 Idera Pharmaceuticals, Inc. Modified protein kinase A-specific oligonucleotides and methods of their use
US6624293B1 (en) 1995-08-17 2003-09-23 Hybridon, Inc. Modified protein kinase A-specific oligonucleotides and methods of their use
US5652356A (en) * 1995-08-17 1997-07-29 Hybridon, Inc. Inverted chimeric and hybrid oligonucleotides
GB9519299D0 (en) 1995-09-21 1995-11-22 Farrar Gwyneth J Genetic strategy
GB9604449D0 (en) * 1996-03-01 1996-05-01 Farrar Gwyneth J Genetic strategy ii
GB9606961D0 (en) 1996-04-02 1996-06-05 Farrar Gwyneth J Genetic strategy III
US8551970B2 (en) 1996-04-02 2013-10-08 Optigen Patents Limited Genetic suppression and replacement
US20030036519A1 (en) * 1998-04-21 2003-02-20 Ryszard Kole Stable alteration of pre-mrna splicing patterns by modified rnas
US6214986B1 (en) 1998-10-07 2001-04-10 Isis Pharmaceuticals, Inc. Antisense modulation of bcl-x expression
US6210892B1 (en) 1998-10-07 2001-04-03 Isis Pharmaceuticals, Inc. Alteration of cellular behavior by antisense modulation of mRNA processing
JP2000325085A (ja) 1999-05-21 2000-11-28 Masafumi Matsuo デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤
US6677445B1 (en) 1999-08-27 2004-01-13 Chiron Corporation Chimeric antisense oligonucleotides and cell transfecting formulations thereof
JP2004509604A (ja) * 2000-03-28 2004-04-02 アイシス・ファーマシューティカルス・インコーポレーテッド mRNAプロセッシングのアンチセンスモジュレーションによる、細胞行動の改変
US6653467B1 (en) 2000-04-26 2003-11-25 Jcr Pharmaceutical Co., Ltd. Medicament for treatment of Duchenne muscular dystrophy
KR20020097241A (ko) 2000-05-04 2002-12-31 에이브이아이 바이오파마 인코포레이티드 스플라이스-영역 안티센스 조성물 및 방법
US6727355B2 (en) 2000-08-25 2004-04-27 Jcr Pharmaceuticals Co., Ltd. Pharmaceutical composition for treatment of Duchenne muscular dystrophy
EP1191097A1 (en) * 2000-09-21 2002-03-27 Leids Universitair Medisch Centrum Induction of exon skipping in eukaryotic cells
GB2382577A (en) * 2001-11-28 2003-06-04 Talat Nasim A reporter-based assay for assessing relative RNA processing activity in mammaliian cells
AU2003225410A1 (en) * 2003-03-21 2004-10-11 Academisch Ziekenhuis Leiden Modulation of exon recognition in pre-mrna by interfering with the secondary rna structure
PL1651338T3 (pl) 2003-07-17 2011-09-30 Unilever Bcs Europe Bv Sposób wytwarzania jadalnej dyspersji zawierającej olej i środek nadający strukturę
WO2005072527A2 (en) 2004-01-23 2005-08-11 Avi Biopharma, Inc. Antisense oligomers and methods for inducing immune tolerance and immunosuppression
US8314226B2 (en) 2004-03-29 2012-11-20 The General Hospital Corporation Oligonucleotide complex compositions and methods of use as gene alteration tools
ES2361325T3 (es) 2004-06-28 2011-06-16 The University Of Western Australia Oligonucleótidos antisentido para inducir la omisión de exón y métodos de uso de los mismos.
USRE48960E1 (en) 2004-06-28 2022-03-08 The University Of Western Australia Antisense oligonucleotides for inducing exon skipping and methods of use thereof
US7879992B2 (en) 2005-01-31 2011-02-01 Isis Pharmaceuticals, Inc. Modification of MyD88 splicing using modified oligonucleotides
AU2006213686A1 (en) 2005-02-09 2006-08-17 Avi Bio Pharma, Inc. Antisense composition and method for treating muscle atrophy
EP1885192B8 (en) 2005-02-17 2015-05-13 Unilever N.V. Fat granules
JP2008539698A (ja) * 2005-04-29 2008-11-20 ザ・ユニヴァーシティ・オヴ・ノース・キャロライナ・アト・チャペル・ヒル 転写後レベルでの核酸発現調節のための方法および組成物
ES2545223T3 (es) 2005-06-23 2015-09-09 Isis Pharmaceuticals, Inc. Composiciones y procedimientos para modular el corte y empalme de SMN2
WO2007028065A2 (en) 2005-08-30 2007-03-08 Isis Pharmaceuticals, Inc. Chimeric oligomeric compounds for modulation of splicing
US8258109B2 (en) 2005-10-20 2012-09-04 Isis Pharmaceuticals, Inc. Compositions and methods for modulation of LMNA expression
US20070105807A1 (en) * 2005-11-10 2007-05-10 Sazani Peter L Splice switch oligomers for TNF superfamily receptors and their use in treatment of disease
US7785834B2 (en) * 2005-11-10 2010-08-31 Ercole Biotech, Inc. Soluble TNF receptors and their use in treatment of disease
CN103301475B (zh) 2005-12-28 2016-08-03 斯克里普斯研究所 药物组合物和表达载体以及调节基因表达的方法和核酸分子的应用
WO2008018795A1 (en) 2006-08-11 2008-02-14 Prosensa Technologies B.V. Methods and means for treating dna repeat instability associated genetic disorders
US20090264353A1 (en) * 2007-10-19 2009-10-22 Santaris Pharma A/S Splice Switching Oligomers for TNF Superfamily Receptors and their Use in Treatment of Disease
ES2798758T3 (es) 2007-06-06 2020-12-14 Sarepta Therapeutics Inc Proteínas variantes de empalme her2 y her3 solubles, oligonucleótidos de cambio de empalme y su uso en el tratamiento de enfermedades
EP2167135A2 (en) * 2007-07-12 2010-03-31 Prosensa Technologies B.V. Molecules for targeting compounds to various selected organs, tissues or tumor cells
NZ584793A (en) 2007-10-26 2012-05-25 Academisch Ziekenhuis Leiden Means and methods for counteracting muscle disorders
USRE48468E1 (en) 2007-10-26 2021-03-16 Biomarin Technologies B.V. Means and methods for counteracting muscle disorders
EP2219680A2 (en) 2007-11-13 2010-08-25 Isis Pharmaceuticals, Inc. Compounds and methods for modulating protein expression
EP2119783A1 (en) 2008-05-14 2009-11-18 Prosensa Technologies B.V. Method for efficient exon (44) skipping in Duchenne Muscular Dystrophy and associated means
EP4174178A1 (en) 2008-10-24 2023-05-03 Sarepta Therapeutics, Inc. Multiple exon skipping compositions for dmd
KR101761424B1 (ko) 2008-12-04 2017-07-26 큐알엔에이, 인크. Vegf에 대한 천연 안티센스 전사체의 억제에 의해 맥관 내피 성장 인자(vegf) 관련된 질환의 치료
RU2620970C2 (ru) 2008-12-04 2017-05-30 КьюРНА,Инк., Лечение связанных с эритропоэтином (еро) заболеваний путем ингибирования природного антисмыслового транскрипта к еро
CN102361985B (zh) 2008-12-04 2017-06-20 库尔纳公司 通过抑制肿瘤抑制基因的天然反义转录物治疗肿瘤抑制基因相关性疾病
EP2393825A2 (en) 2009-02-06 2011-12-14 Isis Pharmaceuticals, Inc. Oligomeric compounds and methods
ES2560107T3 (es) 2009-02-12 2016-02-17 Curna, Inc. Tratamiento de enfermedades relacionadas con el factor neurotrófico derivado de cerebro (BDNF) por inhibición de transcrito antisentido natural para BDNF
CA2755409C (en) 2009-03-16 2019-04-30 Joseph Collard Treatment of nuclear factor (erythroid-derived 2)-like 2 (nrf2) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to nrf2
CA2755404C (en) 2009-03-17 2020-03-24 Joseph Collard Treatment of delta-like 1 homolog (dlk1) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to dlk1
JP2012524540A (ja) 2009-04-24 2012-10-18 プロセンサ テクノロジーズ ビー.ブイ. Dmdを処置するためのイノシンを含むオリゴヌクレオチド
CN106237345A (zh) * 2009-05-06 2016-12-21 库尔纳公司 通过针对脂质转运和代谢基因的天然反义转录物的抑制治疗脂质转运和代谢基因相关疾病
US20120046236A1 (en) 2009-05-06 2012-02-23 Opko Curna Llc Treatment of tristetraproline (ttp) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to ttp
CA3185821A1 (en) 2009-05-08 2010-11-11 Curna, Inc. Treatment of dystrophin family related diseases by inhibition of natural antisense transcript to dmd family
CA2762369C (en) 2009-05-18 2021-12-28 Joseph Collard Treatment of reprogramming factor related diseases by inhibition of natural antisense transcript to a reprogramming factor
WO2010135695A2 (en) 2009-05-22 2010-11-25 Curna, Inc. TREATMENT OF TRANSCRIPTION FACTOR E3 (TFE3) and INSULIN RECEPTOR SUBSTRATE 2 (IRS2) RELATED DISEASES BY INHIBITION OF NATURAL ANTISENSE TRANSCRIPT TO TFE3
ES2618576T3 (es) 2009-05-28 2017-06-21 Curna, Inc. Tratamiento de enfermedades relacionadas con un gen antivírico mediante la inhibición de una transcripción antisentido natural a un gen antivírico
EP2443237B1 (en) 2009-06-16 2017-02-22 CuRNA, Inc. Treatment of collagen gene related diseases by inhibition of natural antisense transcript to a collagen gene
CN102612560B (zh) 2009-06-16 2017-10-17 库尔纳公司 通过抑制针对对氧磷酶1(pon1)的天然反义转录物来治疗pon1相关的疾病
LT3449926T (lt) 2009-06-17 2020-01-27 Biogen Ma Inc. Kompozicijos ir smn2 splaisingo subjekte moduliavimo būdai
US8859515B2 (en) 2009-06-24 2014-10-14 Curna, Inc. Treatment of tumor necrosis factor receptor 2 (TNFR2) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to TNFR2
CN102482672B (zh) 2009-06-26 2016-11-09 库尔纳公司 通过抑制唐氏综合征基因的天然反义转录物治疗唐氏综合征基因相关疾病
KR101801407B1 (ko) 2009-07-24 2017-11-24 큐알엔에이, 인크. 시르투인 (sirt)에 대한 천연 안티센스 전사체의 억제에 의한 시르투인 관련된 질환의 치료
CA2769665A1 (en) 2009-08-05 2011-02-10 Opko Curna, Llc Treatment of insulin gene (ins) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to an insulin gene (ins)
US9044493B2 (en) 2009-08-11 2015-06-02 Curna, Inc. Treatment of Adiponectin related diseases by inhibition of natural antisense transcript to an Adiponectin
KR101805213B1 (ko) 2009-08-21 2017-12-06 큐알엔에이, 인크. Chip에 대한 천연 안티센스 전사체의 억제에 의한 “hsp70-상호작용 단백질(chip)의 c-말단” 관련된 질환의 치료
JP5964232B2 (ja) 2009-08-25 2016-08-03 カッパーアールエヌエー,インコーポレイテッド ‘iqモチーフ含有gtpアーゼ活性化タンパク質’(iqgap)に対する天然アンチセンス転写産物の阻害によるiqgap関連疾患の治療
CA2775111C (en) 2009-09-25 2019-12-31 Opko Curna, Llc Treatment of filaggrin (flg) related diseases by modulation of flg expression and activity
EE05711B1 (et) * 2009-10-07 2014-04-15 Tartu Ülikool Meetod ja kompositsioon konditsionaalselt letaalsete viirusmutantide loomiseks ja eukarootse raku elulisuse k?rvaldamiseks
EP3431603A1 (en) 2009-11-12 2019-01-23 The University Of Western Australia Antisense molecules and methods for treating pathologies
KR101823702B1 (ko) 2009-12-16 2018-01-30 큐알엔에이, 인크. 막 결합 전사 인자 펩티다제, 부위 1(mbtps1)에 대한 천연 안티센스 전사체의 억제에 의한 mbtps1 관련 질환의 치료
KR101793753B1 (ko) 2009-12-23 2017-11-03 큐알엔에이, 인크. 커플링방지 단백질 2(ucp2)에 대한 천연 안티센스 전사체의 저해에 의한 ucp2 관련 질환의 치료
RU2609631C2 (ru) 2009-12-23 2017-02-02 Курна, Инк. Лечение заболеваний, связанных с фактором роста гепатоцитов (фрг), посредством ингибирования природного антисмыслового транскрипта к фрг
AU2010335039B2 (en) 2009-12-24 2015-03-26 Academisch Ziekenhuis Leiden H.O.D.N. Lumc Molecule for treating an inflammatory disorder
US8921334B2 (en) 2009-12-29 2014-12-30 Curna, Inc. Treatment of nuclear respiratory factor 1 (NRF1) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to NRF1
RU2611186C2 (ru) 2009-12-29 2017-02-21 Курна, Инк. ЛЕЧЕНИЕ ЗАБОЛЕВАНИЙ, СВЯЗАННЫХ С ОПУХОЛЕВЫМ БЕЛКОМ 63 (р63), ПУТЕМ ИНГИБИРОВАНИЯ ПРИРОДНОГО АНТИСМЫСЛОВОГО ТРАНСКРИПТА К р63
JP6083735B2 (ja) 2009-12-31 2017-02-22 カッパーアールエヌエー,インコーポレイテッド インスリン受容体基質2(irs2)および転写因子3(tfe3)に対する天然アンチセンス転写物の阻害によるインスリン受容体基質2(irs2)関連疾患の治療
JP5886757B2 (ja) 2010-01-04 2016-03-16 カッパーアールエヌエー,インコーポレイテッド インターフェロン調節因子8(irf8)に対する天然アンチセンス転写物の阻害によるインターフェロン調節因子8(irf8)関連疾患の治療
RU2612161C2 (ru) 2010-01-06 2017-03-02 Курна, Инк. Лечение заболеваний, связанных с геном развития поджелудочной железы, путем ингибирования природного антисмыслового транскрипта к гену развития поджелудочной железы
KR101854926B1 (ko) 2010-01-11 2018-05-04 큐알엔에이, 인크. 성 호르몬 결합 글로불린 (shbg)에 대한 자연 안티센스 전사체의 저해에 의한 성 호르몬 결합 글로불린 (shbg) 관련된 질환의 치료
CA2786568A1 (en) 2010-01-25 2011-07-28 Curna, Inc. Treatment of rnase h1 related diseases by inhibition of natural antisense transcript to rnase h1
CA2790506A1 (en) 2010-02-22 2011-08-25 Curna, Inc. Treatment of pyrroline-5-carboxylate reductase 1 (pycr1) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to pycr1
CA2795145C (en) 2010-04-02 2019-01-22 Curna, Inc. Treatment of colony-stimulating factor 3 (csf3) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to csf3
WO2011127337A2 (en) 2010-04-09 2011-10-13 Opko Curna Llc Treatment of fibroblast growth factor 21 (fgf21) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to fgf21
US8802642B2 (en) 2010-04-28 2014-08-12 Iowa State University Research Foundation, Inc. Spinal muscular atrophy treatment via targeting SMN2 catalytic core
JP2013525483A (ja) 2010-05-03 2013-06-20 カッパーアールエヌエー,インコーポレイテッド サーチュイン(sirt)に対する天然アンチセンス転写物の阻害によるサーチュイン(sirt)関連疾患の治療
TWI586356B (zh) 2010-05-14 2017-06-11 可娜公司 藉由抑制par4天然反股轉錄本治療par4相關疾病
RU2620978C2 (ru) 2010-05-26 2017-05-30 Курна, Инк. Лечение заболеваний, связанных с метионинсульфоксидредуктазой а (msra), путем ингибирования природного антисмыслового транскрипта гена msra
EP2576783B1 (en) 2010-05-26 2017-11-29 CuRNA, Inc. Treatment of atonal homolog 1 (atoh1) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to atoh1
EP2584907B1 (en) 2010-06-22 2014-04-23 Unilever NV Edible fat powders
EP2585596B1 (en) 2010-06-23 2020-12-30 CuRNA, Inc. Treatment of sodium channel, voltage-gated, alpha subunit (scna) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to scna
RU2611190C2 (ru) 2010-07-14 2017-02-21 Курна, Инк. Лечение заболеваний, связанных с геном dlg, путем ингибирования природного антисмыслового транскрипта гена dlg
EP2625274B1 (en) 2010-10-06 2017-07-19 CuRNA, Inc. Treatment of sialidase 4 (neu4) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to neu4
EP2630241B1 (en) 2010-10-22 2018-10-17 CuRNA, Inc. Treatment of alpha-l-iduronidase (idua) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to idua
AU2011325956B2 (en) 2010-11-12 2016-07-14 The General Hospital Corporation Polycomb-associated non-coding RNAs
US9920317B2 (en) 2010-11-12 2018-03-20 The General Hospital Corporation Polycomb-associated non-coding RNAs
US10000752B2 (en) 2010-11-18 2018-06-19 Curna, Inc. Antagonat compositions and methods of use
WO2012071238A2 (en) 2010-11-23 2012-05-31 Opko Curna Llc Treatment of nanog related diseases by inhibition of natural antisense transcript to nanog
CA2820354C (en) 2010-12-17 2019-06-11 Unilever Plc Process of compacting a microporous fat powder and compacted fat powder so obtained
PL2651229T3 (pl) 2010-12-17 2015-08-31 Unilever Bcs Europe Bv Jadalna emulsja typu woda w oleju
US20140221607A1 (en) 2011-06-08 2014-08-07 Indiana University Research And Technology Corp. Monoclonal antibody and antigens for diagnosing and treating lung disease and injury
CA2838588C (en) 2011-06-09 2021-09-14 Curna, Inc. Treatment of frataxin (fxn) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to fxn
WO2013036403A1 (en) 2011-09-06 2013-03-14 Curna, Inc. TREATMENT OF DISEASES RELATED TO ALPHA SUBUNITS OF SODIUM CHANNELS, VOLTAGE-GATED (SCNxA) WITH SMALL MOLECULES
US20130085139A1 (en) 2011-10-04 2013-04-04 Royal Holloway And Bedford New College Oligomers
ES2842938T3 (es) 2012-01-11 2021-07-15 Ionis Pharmaceuticals Inc Composiciones y métodos para la modulación del empalme de IKBKAP
EP2806900B1 (en) 2012-01-27 2021-12-15 BioMarin Technologies B.V. Rna modulating oligonucleotides with improved characteristics for the treatment of duchenne and becker muscular dystrophy
US20150031750A1 (en) 2012-03-15 2015-01-29 The Scripps Research Institute Treatment of brain derived neurotrophic factor (bdnf) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to bdnf
US10837014B2 (en) 2012-05-16 2020-11-17 Translate Bio Ma, Inc. Compositions and methods for modulating SMN gene family expression
EA201492116A1 (ru) 2012-05-16 2015-05-29 Рана Терапьютикс, Инк. Композиции и способы для модулирования экспрессии mecp2
JP2015523854A (ja) 2012-05-16 2015-08-20 ラナ セラピューティクス インコーポレイテッド Smn遺伝子ファミリー発現を調節するための組成物及び方法
EP2852668B1 (en) 2012-07-12 2016-04-27 ProQR Therapeutics II B.V. Oligonucleotides for making a change in the sequence of a target rna molecule present in a living cell
EP2935584A1 (en) 2012-12-20 2015-10-28 Sarepta Therapeutics, Inc. Improved exon skipping compositions for treating muscular dystrophy
EP2943225A4 (en) 2013-01-09 2016-07-13 Ionis Pharmaceuticals Inc COMPOSITIONS AND METHODS FOR MODULATING SMN2 DISTRIBUTION IN THE BODY OF A PATIENT
IL280443B (en) 2013-03-14 2022-07-01 Sarepta Therapeutics Inc Preparations that skip axon for the treatment of muscular dystrophy
ES2714290T3 (es) 2013-03-14 2019-05-28 Sarepta Therapeutics Inc Composiciones de salto de exón para el tratamiento de la distrofia muscular
EA201591792A1 (ru) 2013-03-15 2016-02-29 Сарепта Терапьютикс, Инк. Улучшенные композиции для лечения мышечной дистрофии
WO2014172698A1 (en) 2013-04-19 2014-10-23 Isis Pharmaceuticals, Inc. Compositions and methods for modulation nucleic acids through nonsense mediated decay
US10174328B2 (en) 2013-10-04 2019-01-08 Translate Bio Ma, Inc. Compositions and methods for treating amyotrophic lateral sclerosis
EP3797780B1 (en) 2014-04-17 2022-09-14 Biogen MA Inc. Compositions and methods for modulation of smn2 splicing in a subject
GB201410693D0 (en) 2014-06-16 2014-07-30 Univ Southampton Splicing modulation
US10436802B2 (en) 2014-09-12 2019-10-08 Biogen Ma Inc. Methods for treating spinal muscular atrophy
AU2015327836B2 (en) 2014-10-03 2021-07-01 Cold Spring Harbor Laboratory Targeted augmentation of nuclear gene output
CA2966044A1 (en) 2014-10-30 2016-05-06 The General Hospital Corporation Methods for modulating atrx-dependent gene repression
EP3271460A4 (en) 2015-03-17 2019-03-13 The General Hospital Corporation INTERACTOME RNA OF COMPLEX REPRESSIVE POLYCOMB 1 (PRC1)
MA41795A (fr) 2015-03-18 2018-01-23 Sarepta Therapeutics Inc Exclusion d'un exon induite par des composés antisens dans la myostatine
KR20220105174A (ko) 2015-10-09 2022-07-26 유니버시티 오브 사우스앰톤 유전자 발현의 조절 및 탈조절된 단백질 발현의 스크리닝
US11136584B2 (en) 2015-11-04 2021-10-05 Duke University Splice-switching oligonucleotides and methods of use
CN110946865B (zh) 2015-12-10 2024-01-26 Ptc医疗公司 用于治疗亨廷顿病的方法
EP3933041B1 (en) 2015-12-14 2024-01-31 Cold Spring Harbor Laboratory Antisense oligomers for treatment of autosomal dominant retardation
US11096956B2 (en) 2015-12-14 2021-08-24 Stoke Therapeutics, Inc. Antisense oligomers and uses thereof
JOP20200228A1 (ar) 2015-12-21 2017-06-16 Novartis Ag تركيبات وطرق لخفض تعبير البروتين tau
TWI722181B (zh) * 2016-05-03 2021-03-21 臺中榮民總醫院 一種對突變型多巴脫羧酶基因做剪接調整的反義寡核苷酸及其使用方法
WO2017218884A1 (en) 2016-06-16 2017-12-21 Ionis Pharmaceuticals, Inc. Combinations for the modulation of smn expression
CA3025575A1 (en) 2016-06-30 2018-01-04 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomers for muscular dystrophy
JP7125940B2 (ja) 2016-12-19 2022-08-25 サレプタ セラピューティクス, インコーポレイテッド 筋ジストロフィーに対するエクソンスキッピングオリゴマーコンジュゲート
BR112019012647A2 (pt) 2016-12-19 2019-11-19 Sarepta Therapeutics Inc conjugados de oligômero de salto de éxon para distrofia muscular
CN110636866A (zh) 2016-12-19 2019-12-31 萨勒普塔医疗公司 用于肌肉萎缩症的外显子跳跃寡聚体缀合物
US11963974B2 (en) * 2017-03-10 2024-04-23 National Center For Child Health And Development Antisense oligonucleotide and composition for prevention or treatment of glycogen storage disease type Ia
BR112019025740A2 (pt) 2017-06-05 2020-06-23 Ptc Therapeutics, Inc. Compostos para tratar a doença de huntington
US11382918B2 (en) 2017-06-28 2022-07-12 Ptc Therapeutics, Inc. Methods for treating Huntington's Disease
BR112019027719A2 (pt) 2017-06-28 2020-07-28 Ptc Therapeutics, Inc. métodos para tratar a doença de huntington
CN111278991B (zh) 2017-08-25 2022-04-01 斯托克制药公司 用于治疗病况和疾病的反义寡聚体
EA201991450A1 (ru) 2017-09-22 2019-12-30 Сарепта Терапьютикс, Инк. Конъюгаты олигомеров для пропуска экзона при мышечной дистрофии
JP6884268B2 (ja) * 2018-03-09 2021-06-09 第一三共株式会社 糖原病Ia型治療薬
EP3775172A4 (en) 2018-03-26 2021-12-29 Duke University Splice-switching oligonucleotides and methods of use
SG11202009212WA (en) 2018-03-27 2020-10-29 Ptc Therapeutics Inc Compounds for treating huntington's disease
US10765760B2 (en) 2018-05-29 2020-09-08 Sarepta Therapeutics, Inc. Exon skipping oligomer conjugates for muscular dystrophy
EA202092896A1 (ru) 2018-06-27 2021-04-13 ПиТиСи ТЕРАПЬЮТИКС, ИНК. Гетероциклические и гетероарильные соединения для лечения болезни гентингтона
CA3162618A1 (en) 2019-03-20 2020-09-24 Peter Jungsoo PARK Antisense oligonucleotide-based progranulin augmentation therapy in neurodegenerative diseases
EP3955966A1 (en) 2019-04-18 2022-02-23 Sarepta Therapeutics, Inc. Compositions for treating muscular dystrophy
CN112111528B (zh) * 2019-06-21 2024-04-02 华东师范大学 一种内含子异常剪接的修复方法
WO2021084495A1 (en) 2019-11-01 2021-05-06 Novartis Ag The use of a splicing modulator for a treatment slowing progression of huntington's disease
JPWO2021112106A1 (ja) * 2019-12-02 2021-06-10
KR20220148230A (ko) 2020-02-28 2022-11-04 아이오니스 파마수티컬즈, 인코포레이티드 Smn2를 조절하기 위한 화합물 및 방법
CA3173647A1 (en) 2020-05-11 2021-11-18 Isabel AZNAREZ Opa1 antisense oligomers for treatment of conditions and diseases
TW202304446A (zh) 2021-03-29 2023-02-01 瑞士商諾華公司 剪接調節子用於減慢杭丁頓氏舞蹈症進展的治療之用途
KR20240012425A (ko) 2021-05-10 2024-01-29 엔트라다 테라퓨틱스, 인크. 세포내 치료제를 위한 조성물 및 방법

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5023243A (en) * 1981-10-23 1991-06-11 Molecular Biosystems, Inc. Oligonucleotide therapeutic agent and method of making same
US5220007A (en) * 1990-02-15 1993-06-15 The Worcester Foundation For Experimental Biology Method of site-specific alteration of RNA and production of encoded polypeptides
US5149797A (en) * 1990-02-15 1992-09-22 The Worcester Foundation For Experimental Biology Method of site-specific alteration of rna and production of encoded polypeptides

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009159971A6 (ja) 異常スプライシングを阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチドと同物質の利用法
JP2009159971A (ja) 異常スプライシングを阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチドと同物質の利用法
CA2210353C (en) Stabilized external guide sequences
EP1532248B1 (en) Modified small interfering rna molecules and methods of use
US8546346B2 (en) Methods to reprogram splice site selection in pre-messenger RNAs
US6057153A (en) Stabilized external guide sequences
CA2581651C (en) Cholesterol-labelled modified rna
CN111918968A (zh) Micro-RNA 22的抑制剂
WO2005017127A2 (en) Rna interference compositions and methods