JP2009158391A - 燃料電池およびその製造方法 - Google Patents

燃料電池およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009158391A
JP2009158391A JP2007337695A JP2007337695A JP2009158391A JP 2009158391 A JP2009158391 A JP 2009158391A JP 2007337695 A JP2007337695 A JP 2007337695A JP 2007337695 A JP2007337695 A JP 2007337695A JP 2009158391 A JP2009158391 A JP 2009158391A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
primer
electrode assembly
gasket
fuel cell
membrane electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007337695A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5205960B2 (ja
Inventor
Kazutaka Iizuka
和孝 飯塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2007337695A priority Critical patent/JP5205960B2/ja
Publication of JP2009158391A publication Critical patent/JP2009158391A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5205960B2 publication Critical patent/JP5205960B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】セパレータ4として、膜電極接合体3の電極層側に接する金属多孔体部材である第1部材5と該第1部材に積層した平板状の第2部材6とで構成されたセパレータを用いる燃料電池Aにおいて、第1部材5と膜電極接合体3の周縁をシールするガスケット11と、第1部材5と膜電極接合体3の周縁との間の界面接合態様を改善する。
【解決手段】界面に塗布するプライマとして、弾性を有し、かつ電解質膜1の材料と反応する官能基とガスケット11に反応する官能基の双方を備えたプライマ、例えば、電解質膜1のスルホン酸基と化学反応する官能基Aと、ガスケット11と付加反応する官能基と化学反応する官能基Bとをもったシランカップリング剤を含有したシリコーンゴム系プライマ20を用いる。プライマ20は、膜せん断応力吸収層として機能すると共に、電解質膜1とガスケット11との双方に、化学反応による強固に結合を形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は燃料電池およびその製造方法に関し、特に、例えば固体高分子型燃料電池において、膜電極接合体と拡散層あるいはセパレータとの積層体の周縁をガスケットとして機能する樹脂材料で一体化したときの、前記接合状態を改善した燃料電池およびその製造方法に関する。
燃料電池の1つとして固体高分子形燃料電池が知られている。図6は、その一例を示す断面図であり、電解質膜1の両面に触媒層と拡散層とがこの順で積層した電極層2を備えた膜電極接合体3が形成され、その両側にガス流路4を有するセパレータ5、5を積層している。通常、セパレータ5は金属板を板金加工して作られる。電極層2の周囲には電解質膜1aが張り出しており、この張り出した電解質膜部分1aとセパレータ5との間には樹脂材料がガスケット6として充填されて、一体化とシール処理を施している。
燃料電池を継続して運転すると、生成水の浸入や温度変化に起因して、電解質膜の膨張と収縮が生じる。その応力により電解質膜と前記ガスケットとの界面に剥離等の不都合が生じることがある。それに対処するために、特許文献1には、ガスケットと電解質膜の界面に、電解質膜を形成する材料と同一の材料で形成した弾性補強部材を配置することが記載されている。
燃料電池で用いるセパレータとして、一枚の金属板を板金加工するのではなく、膜電極接合体の電極層側に接する金属多孔体部材である第1部材と該第1部材に積層した平板状の第2部材とで構成されたセパレータも提案されている(特許文献2および3等参照)。この場合も、膜電極接合体と前記セパレータの第1部材の周縁、および電解質膜の張り出し部とセパレータの第2部分の間には、ガスケットとして機能する樹脂材料が充填され、一体化とシール処理が施される。
特開2003−68318号公報 特開2002−184422号公報 特開2005−317322号公報
電解質膜の膨張と収縮に起因して生じる電解質膜と樹脂材料であるガスケットとの界面で生じやすい剥離は、特許文献1に記載のように、両者の界面に電解質膜を形成するのと同一の材料で形成した弾性補強部材を配置することにより、改善することができる。しかし、そのような部材を配置する処理を別途必要とする。
また、特許文献2、3に記載のように、セパレータとして、膜電極接合体の電極層側に接する金属多孔体部材である第1部材と該第1部材に積層した平板状の第2部材で構成されたセパレータを用いる燃料電池において、周囲に樹脂材料によるガスケットを形成するときに、樹脂材料が金属多孔体部材である第1部材の周縁内部に浸入し、膜電極接合体の有効反応面積を狭めてしまう恐れがある。
また、樹脂材料によるガスケットを形成するときに、膜電極接合体あるいはセパレータとガスケットとの接触面に、シランカップリング剤を混入したプライマ(結合助剤)を塗布することが行われるが、その場合、主たる結合力は水素結合によるものであり、耐久性に問題がある。本発明者らの実験では、100〜500時間程度の運転により、接合箇所に剥離が生じる場合があった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、セパレータとして、膜電極接合体の電極層側に接する金属多孔体部材である第1部材と該第1部材に積層した平板状の第2部材とで構成されたセパレータを用いる燃料電池およびその製造方法において、特に、前記第1部材および膜電極接合体とその周縁をシールする樹脂材料であるガスケットとの間の接合態様を改善すること、およびガスケットを形成するために周囲に充填する樹脂材料によって、膜電極接合体の有効反応面積が狭まってしまうのを回避すること、を課題とする。
上記の課題を解決するための本発明による燃料電池は、電解質膜の両面に電極層を備えた膜電極接合体と、膜電極接合体の両側に積層したセパレータとを備え、前記セパレータは膜電極接合体の電極層側に接する金属多孔体部材である第1部材と該第1部材に積層された平板状の第2部材とで構成されており、前記膜電極接合体の周縁と前記第1部材の周縁は樹脂材料によるガスケットにより一体化とシール処理が施されている構成を少なくとも備える燃料電池において、少なくとも前記膜電極接合体と前記樹脂材料との界面には弾性を有するプライマが塗布されていることを特徴とする。
上記の燃料電池では、弾性を有するプライマが、電解質膜の膨張と収縮に起因して生じる膜せん断応力を吸収する層として機能し、電解質膜とガスケットとの界面に剥離が生じるのを阻止できる。プライマを塗布する処理は2つの部材の接合処理時に従来から行っている処理であり、製造時に工程数が増えるとはない。弾性を有するプライマとしては、ゴム系プライマを例示することができる。
本発明による燃料電池の好ましい態様において、少なくともセパレータを構成する前記第1部材の前記膜電極接合体の周縁に位置する領域には、その内部に前記プライマが充填される。
この態様では、充填したプライマがガスケットを構成する樹脂材料に対する堰として機能し、製造時に、樹脂材料が前記第1部材の面方向の内部に入り込むのを阻止する。それにより、膜電極接合体の有効反応面積が設計値以上に狭くなるのを効果的に回避することができる。
本発明による燃料電池の好ましい態様において、前記プライマは前記電解質膜の材料と反応する官能基と前記ガスケットを構成する樹脂材料に反応する官能基の双方を備え、前記プライマと前記電解質膜の間、および前記プライマと前記ガスケット(樹脂材料)の間の双方に、化学結合が形成されている。
この態様では、接合界面に化学反応による結合が形成されており、従来のプライマを用いた場合に接合界面に形成される水素結合と比較して、耐久性の長い安定した接合が得られる。それにより、クロスリーク発生のない耐久性の向上した燃料電池が得られる。電解質膜がスルホン酸基を備えており、ガスケットがシリコーン樹脂である場合に、この種のプライマとしては、シリコーンゴム系プライマを例示することができる。
本発明による燃料電池の一態様において、セパレータを構成する前記第1部材の一方に凹部が形成され、該凹部に前記膜電極接合体の一部が収容されており、前記第1部材の他方は平板状であることを特徴とする。この態様では、上記した効果を備えた燃料電池において、さらに、膜電極接合体に位置ずれのない燃料電池が得られる。
本発明は、さらに、前記した燃料電池の製造方法として、前記凹部が形成された一方の第1部材における前記膜電極電極接合体の周縁が位置する領域に前記プライマを充填する工程と、周縁に前記プライマを塗布した前記膜電極接合体を前記凹部に収容する工程と、周縁に前記プライマを塗布した前記第1部材を前記電極接合体の上に配置する工程と、上記の積層体を乾燥する工程と、および、乾燥後の前記積層体の周囲に前記ガスケットを構成する樹脂材料による一体化とシール処理とを施す工程、とを少なくとも含むことを特徴とする燃料電池の製造方法をも開示する。
上記の製造方法により、上記した効果を備えた燃料電池を、膜電極接合体に位置ずれのない状態で製造することができる。
本発明によれば、セパレータとして、膜電極接合体の電極層側に接する金属多孔体部材である第1部材と該第1部材に積層した平板状の第2部材とで構成されたセパレータを用いる燃料電池において、樹脂材料であるガスケットと電解質膜、あるいはガスケットと前記第1部材との界面結合が安定し、かつ耐久性が大幅に向上した燃料電池が得られる。
以下、図面を参照して、本発明を実施の形態に基づき説明する。図1は本発明による燃料電池の3つの異なる形態を断面で示す概略図であり、図2、図3は本発明による燃料電池のさらに他の形態をその製造方法とともに説明する図である。また、図4は本発明による燃料電池でのプライマと各部材との接合状態の一例を説明するための図である。
[第1形態]
図1(a)に示す第1形態において、燃料電池A1は、膜電極接合体3と、その両側に配置されたセパレータ4とからなる。膜電極接合体3は、プロトン交換基として例えばスルホン酸基を持つプロトン伝導性を備えた電解質膜1と、その両面に積層配置した電極層2とで構成される。電極層2は、電解質樹脂と触媒担持導電体とを含む触媒混合物で形成される触媒層を備える。前記触媒には主に白金系の金属が用いられ、該触媒を担持する導電体にはカーボン粉末が主に用いられる。前記触媒層の外側にカーボンペーパーまたはカーボンクロス等からなる拡散層が積層されるが、省略も可能である。
前記セパレータ4は、膜電極接合体3の電極層2側に接する金属多孔体部材である第1部材5と、該第1部材5に積層された平板状の第2部材6とで構成される。前記第1部材5の具体例としては、チタンやステンレス、アルミのような材料のエキスパンドメタルや金網のように導電性と通気性を有する編み目構造の金属多孔体部材が挙げられる。前記第2部材6の具体例としては、ガス不透過性の導電材料であるカーボン材、あるいはアルミニウムやステンレスのような金属板、等が挙げられる。
膜電極接合体3の両面にセパレータ4を構成する前記第1部材5を積層して積層体10とし、それを成形型(不図示)内に入れる。成形型は、積層体10の周囲に、例えばシリコーン樹脂であるガスケット11を成形するためのものであり、一例として射出成形装置が挙げられる。成形型に積層体10をセットするときに、少なくとも膜電極接合体3において電解質膜1が電極層2から延出している領域1aに、弾性を有するプライマ20(図1(a)で太線で示している)を塗布する。弾性を有するプライマ20の一例としてゴム系プライマが挙げられる。好ましくは、従来知られたシランカップリング剤を混入しておく。
成形型のキャビティ内に、プライマ20を塗布した積層体10をセットした後、樹脂材料を射出注入して、積層体10の周囲にガスケット11を形成する。それにより、膜電極接合体3とガスケット11としての樹脂の一体化と、膜電極接合体3の側方からガスが流出しないためのシールが施される。その成形品に、前記第2部材6を積層し、適宜の手段で固定することにより、燃料電池(単セル)A1となる。図示しないが、他の領域に同じまたは異なるプライマを塗布した後、ガスケット11の成形処理を行ってもよい。
図4(a)に、前記燃料電池(単セル)A1における、プライマ20と電解質膜1およびシリコーンガスケット11との接合状態を示す。なお、ここでは、電解質膜1としてスルホン酸基を備えた電解質樹脂を、ガスケット11用の樹脂として付加型シリコーン樹脂をそれぞれ用いている。図示のように、電解質膜1とプライマ20、およびガスケット11とプライマ20は、水素結合によって接合して、電解質膜1とガスケット11との間に所要の結合力を示す。さらに、プライマ20が弾性を有し、ガスケット11よりも柔らかいことから、プライマ層が膜せん断応力吸収層として機能し、電解質膜1とガスケット11との界面に剥離が生じるのを阻止する。それにより、弾性を有しないプライマを用いる場合と比較して、より長い時間に亘ってシール劣化が発生するのを回避することができ、電池の長寿命化が図られる。
前記弾性を有するプライマ20として、電解質膜1の材料と反応する官能基とガスケット11に反応する官能基の双方を備えたものを用いることもできる。そのようなプライマの一例として、電解質膜1のスルホン酸基と化学反応する官能基Aと、ガスケット11と付加反応する官能基と化学反応する官能基Bとをもったシランカップリング剤を含有したシリコーンゴム系プライマが挙げられる。そのようなシリコーンゴム系プライマを用いる場合の接合状態を、図4(b)に、反応前および反応後として示す。図示のように、この場合には、電解質膜1とプライマ20との間には、前記のように電解質膜1のスルホン酸基と化学反応する官能基Aをもったシランカップリング剤をプライマ20に含有させたことで化学結合が生じ、また、ガスケット11とプライマ20との間には、ガスケット11と付加反応する官能基と化学反応する官能基Bをもったシランカップリング剤をプライマ20に含有させたことでやはり化学反応が生じる。そのために、水素結合のみによる接合よりも強固な結合が両者の界面に作ることができ、電池の耐久時間も長くなる。なお、官能基Aの例としては、ビニル基、アミノ基等が挙げられる。また、官能基Bの例としては、ビニル基、メタクリル基、ヒドメシルリ基等が挙げられる。
[第2形態]
図1(b)は本発明による燃料電池の第2形態を示す。この燃料電池A2は、プライマ20として、前記した電解質膜1のスルホン酸基と化学反応する官能基Aと、ガスケット11と付加反応する官能基と化学反応する官能基Bとをもったシランカップリング剤を含有したシリコーンゴム系プライマを用いると共に、そのプライマ20を、前記セパレータ4を構成する第1部材5の周縁も含めて、膜電極接合体3の全周囲に塗布している。この場合には、図4(c)に示すように、前記シランカップリング剤を含んだ官能基付きプライマ20が、シランカップリング剤による水素結合に加えて、加熱後に化学反応による結合が生じることから、前記した電解質膜1とガスケット11との間の高い界面接合に加えて、ガスケット11とセパレータ4を構成する例えばTiである第1部材5との間での高いかつ耐久性のある界面接合も得られる。
[第3形態]
図1(c)は本発明による燃料電池の第3形態を示す。この燃料電池A3は、前記セパレータ4を構成する第1部材5における、前記膜電極接合体3の周縁に位置する領域において、その内部にまで前記弾性を有するプライマ(または、前記官能基A、Bをもったシランカップリング剤を含有したプライマ)20が充填されている点で、前記第2形態と相違する。
第1形態で説明したように、本発明による燃料電池を製造するにあたっては、膜電極接合体3の両面に前記セパレータ4を構成する第1部材5を積層した積層体10を成形型のキャビティ内にセットした後、樹脂材料を射出注入して積層体10の周囲にガスケット11を形成する。その際に、射出した樹脂が前記金属多孔体部材である第1部材5の周縁部に入り込んでしまう恐れがある。ガスケット形成用の樹脂がそのように第1部材5内に入り込むと、膜電極接合体3の有効反応面積が設計値以上に狭くなる。
第3形態では、上記のように、第1部材5における膜電極接合体3の周縁に位置する領域に、その内部に入り込むように前記弾性を有するプライマ20aを充填しており、充填されたプライマ20aは、浸入しようとする樹脂に対して堰(目止め材)として機能する。それにより、膜電極接合体3の有効反応面積が設計値以上に狭くなるのを効果的に回避することができる。
[第4形態]
図2および図3により、本発明による燃料電池の第4形態を説明する。第4形態の燃料電池A4は、セパレータ4を構成する前記第1部材5の一方5aに凹部7が形成され、該凹部7に前記膜電極接合体3の一部が収容されており、前記第1部材5の他方5bは平板状である点で、上記第3形態の燃料電池A3と相違する。
図2は、その製造工程を説明しており、最初に、上記のものと同じ材料を用いて、中央部に凹部7が形成され一方の第1部材5aを作る。次に、その凹部7の外周に沿って、前記弾性を有するプライマ20aを第1部材5aの内部に塗布充填する。別途、前記凹部7に入り込む外形を持つ膜電極接合体3を作る。膜電極接合体3を構成する電解質膜1および電極層2の材料は、上記のものと同じであってよい。好ましくは、図示のように、上位の電極層2の外周と電解質膜1の外縁との間に段差が形成されるようにする。そして、膜電極接合体3の外周、好ましくは前記段差部分に、前記弾性を有するプライマ(または、前記官能基A、Bをもったシランカップリング剤を含有したプライマ)20を塗布する。前記第1部材5の他方5bは、膜電極接合体3よりもわずかに小さく、その外周縁から内側に所定幅でプライマ20aを塗布充填する。その状態が図2(a)に示される。
上記の各部材を図2(b)に示すように積層して積層体10とする。膜電極接合体3は下方の第1部材5aの凹部7内に入り込むことにより位置決めされる。その上に、上方の第1部材5bを所定位置に積層する。その状態で乾燥処理を行う。このときに、各部材に塗布あるいは充填した弾性を有するプライマ20、20aは、上下に隣接する部材相互の仮止め材として機能し、自由な移動を規制する。
そのようにして仮止めされた積層体10を成形型のキャビティ内にセットした後、樹脂材料を射出注入して積層体10の周囲にガスケット11を形成する。成形後の燃料電池A4の一部が図3に示される。各プライマ20、20aが果たす機能等は、第3形態の燃料電池A3と同じである。なお、図3では、セパレータ4を構成する第2部材6は仮想線で示している。
なお、上記の第1〜第4の形態において、弾性を有するプライマ20として、ゴム系プライマ、シリコーンゴム系プライマを示したが、これは例示であり、本発明において弾性を有するプライマはこれに限らない。官能基を有するプライマも、前記した官能基A、Bをもったシランカップリング剤を含有したシリコーンゴム系プライマに限ることはなく、電解質膜を構成する電解質樹脂とガスケットを構成する樹脂材料とを考慮して、それらに対する官能基を持つ弾性を有するプライマを適宜選択すればよい。
実施例と比較例により本発明を説明する。
[実施例1]
図3に示した第4形態の燃料電池を、上記積層体10の周縁にシリコーン樹脂を射出成形してガスケット11を一体成形することにより製造した。膜電極接合体を構成する電解質膜はスルホン酸基を持つ電解質樹脂膜を用い、ガスケットの樹脂材料には付加型シリコーン樹脂を用いた。弾性のあるプライマとしては、シリコーンゴム系プライマに前記した官能基A、Bを持つシランカップリンク剤を添加したものを用いた。
ガスケットを一体成形した積層体をセパレータ4の第2部材6、6で挟持して単セルとして発電を行い、シールの耐久性を検証した。試験結果を図5の線aに示すように、5000時間運転後でも、当初のシール強度(N/mm)を維持していた。
[実施例2]
弾性のあるプライマとして、ゴム系プライマに前記した官能基A、Bを持たない任意のシランカップリンク剤を添加したものを用いた以外は、実施例1と同様にして単セルを製造し、同じようにして、シールの耐久性を検証した。図5の線bに示すように、ほぼ500時間を経過した時点でシール強度(N/mm)が次第に低下していくのが観察された。
[比較例]
プライマとして、液状のシランカップリンク剤を用いた以外は、実施例1と同様にして単セルを製造し、同じようにして、シールの耐久性を検証した。図5の線cに示すように、ほぼ100時間を経過した時点でシール強度(N/mm)が次第に低下していくのが観察された。
図1(a)(b)(c)は本発明による燃料電池の3つの異なる形態を断面で示す概略図。 本発明による燃料電池のさらに他の形態を製造方法とともに説明する図。 図2に示す燃料電池の完成した状態を示す模式的断面図。 図4(a)(b)(c)は本発明による燃料電池でのプライマと各部材との接合状態の一例を説明するための図。 実施例と比較例でのシール強度と耐久性の関係を示すグラフ。 固体高分子型燃料電池の一例を説明するための図。
符号の説明
A1〜A4…燃料電池、1…電解質膜、2…電極層(触媒層)、3…膜電極接合体、4…セパレータ、5…セパレータを構成する金属多孔体部材である第1部材、6…セパレータを構成する平板状の第2部材、10…膜電極接合体と第1部材との積層体、11…ガスケット、20、20a…弾性を有するプライマ

Claims (7)

  1. 電解質膜の両面に電極層を備えた膜電極接合体と、膜電極接合体の両側に積層したセパレータとを備え、前記セパレータは膜電極接合体の電極層側に接する金属多孔体部材である第1部材と該第1部材に積層された平板状の第2部材とで構成されており、前記膜電極接合体の周縁と前記第1部材の周縁は樹脂材料によるガスケットにより一体化とシール処理が施されている構成を少なくとも備える燃料電池において、
    少なくとも前記膜電極接合体と前記ガスケットとの界面には弾性を有するプライマが塗布されていることを特徴とする燃料電池。
  2. 少なくとも前記第1部材の前記膜電極接合体の周縁に位置する領域には、その内部に前記プライマが充填されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記プライマは前記電解質膜の材料と反応する官能基と前記ガスケットに反応する官能基の双方を備えており、前記プライマと前記電解質膜および前記ガスケットの間には化学結合が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。
  4. 前記第1部材の一方に凹部が形成され、該凹部に前記膜電極接合体の一部が収容されており、前記第1部材の他方は平板状であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料電池。
  5. 前記プライマがシリコーンゴム系プライマであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の燃料電池。
  6. 請求項4に記載の燃料電池の製造方法であって、
    前記凹部が形成された一方の第1部材における前記膜電極接合体の周縁が位置する領域に前記プライマを充填する工程、
    周縁に前記プライマを塗布した前記膜電極接合体を前記凹部に収容する工程、
    周縁に前記プライマを塗布した前記第1部材の他方を前記膜電極接合体の上に配置する工程、
    上記の積層体を乾燥する工程、および、
    乾燥後の前記積層体の周囲に前記ガスケットを構成する樹脂材料による一体化とシール処理とを施す工程、とを少なくとも含むことを特徴とする燃料電池の製造方法。
  7. 前記プライマとしてシリコーンゴム系プライマを用いることを特徴とする請求項6に記載の燃料電池の製造方法。
JP2007337695A 2007-12-27 2007-12-27 燃料電池およびその製造方法 Expired - Fee Related JP5205960B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007337695A JP5205960B2 (ja) 2007-12-27 2007-12-27 燃料電池およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007337695A JP5205960B2 (ja) 2007-12-27 2007-12-27 燃料電池およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009158391A true JP2009158391A (ja) 2009-07-16
JP5205960B2 JP5205960B2 (ja) 2013-06-05

Family

ID=40962161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007337695A Expired - Fee Related JP5205960B2 (ja) 2007-12-27 2007-12-27 燃料電池およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5205960B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009181951A (ja) * 2008-02-01 2009-08-13 Japan Gore Tex Inc 膜電極組立体の製造方法およびそれにより製造された膜電極組立体
WO2011019093A1 (ja) * 2009-08-12 2011-02-17 ジャパンゴアテックス株式会社 補強された膜電極組立体の製造方法および補強された膜電極組立体
JP2012123994A (ja) * 2010-12-08 2012-06-28 Toyota Motor Corp 膜電極接合体およびそれを用いた燃料電池
WO2013042542A1 (ja) * 2011-09-22 2013-03-28 本田技研工業株式会社 燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体
JP2015125924A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 本田技研工業株式会社 樹脂枠付き膜電極構造体
CN106565042A (zh) * 2015-10-13 2017-04-19 内蒙古天环境技术有限公司 一种车载一体化净水设备

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003068318A (ja) * 2001-08-23 2003-03-07 Osaka Gas Co Ltd 固体高分子型燃料電池のセル及び固体高分子型燃料電池
JP2004103290A (ja) * 2002-09-05 2004-04-02 Ge Toshiba Silicones Co Ltd 燃料電池カーボンセパレータ接着用プライマー組成物
JP2007146147A (ja) * 2005-11-04 2007-06-14 Honda Motor Co Ltd 接着用プライマー組成物及びその使用方法
JP2007188834A (ja) * 2006-01-16 2007-07-26 Toyota Motor Corp 燃料電池構成部品、燃料電池構成部品の製造方法
JP2007193948A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Toyota Motor Corp 燃料電池

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003068318A (ja) * 2001-08-23 2003-03-07 Osaka Gas Co Ltd 固体高分子型燃料電池のセル及び固体高分子型燃料電池
JP2004103290A (ja) * 2002-09-05 2004-04-02 Ge Toshiba Silicones Co Ltd 燃料電池カーボンセパレータ接着用プライマー組成物
JP2007146147A (ja) * 2005-11-04 2007-06-14 Honda Motor Co Ltd 接着用プライマー組成物及びその使用方法
JP2007188834A (ja) * 2006-01-16 2007-07-26 Toyota Motor Corp 燃料電池構成部品、燃料電池構成部品の製造方法
JP2007193948A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Toyota Motor Corp 燃料電池

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009181951A (ja) * 2008-02-01 2009-08-13 Japan Gore Tex Inc 膜電極組立体の製造方法およびそれにより製造された膜電極組立体
US9385387B2 (en) 2009-08-12 2016-07-05 W. L. Gore & Associates, Co, Ltd. Method for manufacturing reinforced membrane electrode assembly and reinforced membrane electrode assembly
WO2011019093A1 (ja) * 2009-08-12 2011-02-17 ジャパンゴアテックス株式会社 補強された膜電極組立体の製造方法および補強された膜電極組立体
JP2011040290A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Japan Gore Tex Inc 補強された膜電極組立体の製造方法および補強された膜電極組立体
US9806354B2 (en) 2009-08-12 2017-10-31 W. L. Gore & Associates, Co., Ltd. Method for manufacturing reinforced membrane electrode assembly and reinforced membrane electrode assembly
JP2012123994A (ja) * 2010-12-08 2012-06-28 Toyota Motor Corp 膜電極接合体およびそれを用いた燃料電池
JPWO2013042542A1 (ja) * 2011-09-22 2015-03-26 本田技研工業株式会社 燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体
CN103828107B (zh) * 2011-09-22 2016-03-16 本田技研工业株式会社 燃料电池用带有树脂框的电解质膜电极构造体
CN103828107A (zh) * 2011-09-22 2014-05-28 本田技研工业株式会社 燃料电池用带有树脂框的电解质膜电极构造体
WO2013042542A1 (ja) * 2011-09-22 2013-03-28 本田技研工業株式会社 燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体
US9966623B2 (en) 2011-09-22 2018-05-08 Honda Motor Co., Ltd. Electrolyte membrane-electrode structure with resin frame for fuel cells
DE112012003942B4 (de) * 2011-09-22 2020-10-01 Honda Motor Co., Ltd. Elektrolyt-Membran-Elektrodenstruktur mit Harz-/Kunstharzrahmen für Brennstoffzellen
JP2015125924A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 本田技研工業株式会社 樹脂枠付き膜電極構造体
CN106565042A (zh) * 2015-10-13 2017-04-19 内蒙古天环境技术有限公司 一种车载一体化净水设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP5205960B2 (ja) 2013-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5208338B2 (ja) 電解質膜・電極構造体及び燃料電池セル
JP5205960B2 (ja) 燃料電池およびその製造方法
JP5284980B2 (ja) 電極−膜−枠接合体の製造方法
US20170018785A1 (en) Resin frame equipped membrane electrode assembly for fuel cell
JP6966194B2 (ja) 燃料電池用フレームガスケットおよびその成形方法
JP2008512828A (ja) ガスケット一体型電極膜接合体及びこれを備えた燃料電池
JP2006310288A (ja) Mea、meaの製造方法及び高分子電解質形燃料電池
JP5683433B2 (ja) 燃料電池スタック
JP2007109576A (ja) 膜電極接合体および固体高分子形燃料電池
JP2007504614A5 (ja)
WO2006106908A1 (ja) Mea、meaの製造方法及び高分子電解質形燃料電池
JP5855442B2 (ja) 燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体の製造方法
JP4600632B2 (ja) 燃料電池用構成部品
JP2001057220A (ja) 燃料電池用ガスケット
JP2007242609A (ja) 改善された膜電極アッセンブリの耐久性のための制御された電極重なり合いアーキテクチャ
JP2009199888A (ja) 燃料電池
JP2008508679A (ja) 端部が保護された触媒被覆した拡散媒体と膜電極集成体
US20110311898A1 (en) Electrode-membrane-frame assembly, method for producing the same, and fuel cell
US20150380746A1 (en) Fuel cell and method of producing the fuel cell
JP5142080B2 (ja) シール構造体の製造方法
CA2991279C (en) Fuel cell for reducing leakage of gas and water vapor
JP2007053007A (ja) 燃料電池
WO2008072550A1 (ja) 膜-電極接合体、及びこれを備えた高分子電解質形燃料電池
JP2005071755A5 (ja)
CN112751054A (zh) 燃料电池的单元电池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100511

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130204

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160301

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5205960

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160301

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees