JP2009155844A - 台所用洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】台所で行う調理作業や洗浄作業において良好な利便性を備える台所用洗浄装置を提供する。
【解決手段】台所シンク4に、微細気泡が含有した洗浄水を吐出する洗浄水吐出装置2と、微細気泡が含有しないシンク用水を吐出するシンク用水吐出装置3と、を別個に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、台所用洗浄装置に関するものである。
従来から、台所用洗浄装置としては、特許文献1のように、給水流路に微細気泡発生装置を配置して生成した微細気泡含有水を台所シンクに吐水させる提案がなされている。微細気泡含有水は、洗浄対象物に微細気泡が衝突して破裂する際の衝撃によって食器などの洗浄対象物に付着した汚れを剥がしたりできる等の洗浄効果が知られており、上記提案はこれを台所シンクでの食器などの洗い作業などに適用したものである。
しかしながら、この提案によると、台所シンクに吐水させる水はその全てが微細気泡含有水となる。ここで、微細気泡含有水は白濁した外観を有する性質があり、これを調理作業で使用する場合には水に混ぜた調味料の溶け具合が見づらい等の不便さがある。また、微細気泡含有水は見かけの比重(嵩比重)の低下による節水効果を有しているが、流水量の不足から洗浄対象物の洗浄の最後に行うすすぎに時間がかかるなどの不便さがある。
すなわち、上記提案の台所用洗浄装置では台所で行う調理作業や洗浄作業において利便性が充分備わっているとは言えないものであり、調理作業や洗浄作業において良好な利便性を備える台所用洗浄装置が切望されているのが、現状である。
特開2007−117314号公報
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、台所で行う調理作業や洗浄作業において良好な利便性を備える台所用洗浄装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の台所用洗浄装置1にあっては、台所シンク4に、微細気泡が含有した洗浄水を吐出する洗浄水吐出装置2と、微細気泡が含有しないシンク用水を吐出するシンク用水吐出装置3と、を別個に設けたことを特徴とする。これによると、台所で行う調理作業では、シンク用水吐出装置3から吐水される微細気泡が含有せずに白濁しないシンク用水を用い、調味料の混ざり具合等が見易くできるから、良好な利便性を確保できる。また、食器などの洗浄対象物の洗浄作業では、はじめに洗浄水吐出装置2から吐水される微細気泡の含有する洗浄水を用いて、微細気泡の洗浄効果を洗浄対象物に作用させて効果的に汚れを落とし、次いでシンク用水吐出装置3から吐水される微細気泡が含有せずに流水量の大きいシンク用水を用いて短時間で洗浄対象物のすすぎを行うことができるから、良好な利便性を確保できる。すなわち、台所で行う調理作業や洗浄作業においていずれも良好な利便性を備えることができる。
また、洗浄水吐出装置2が、シンク用水吐出装置3に至る給水流路5から分岐された分岐流路7に上流側から順に配設した気体混入部11と微細気泡生成部12とを有し、気体混入部11が、分岐流路7に設けた絞り部14で発生する負圧によって気体を吸引混入させる構造を有し、微細気泡生成部12が、分岐流路7に設けた拡径部15で発生する剪断力によって混入気泡を微細化させる構造を有し、整流部13が、分岐流路7に設けた流路径を絞る絞り径部18にて流速を高める構造を有したことも好ましい。これによると、給水流路5から分岐流路7に流れる給水の水道圧を利用して、気体混入部11で気泡を混入して該気泡を微細気泡生成部12で微細化して微細気泡を生成でき、微細気泡を効率良く生成可能にして洗浄水吐出装置2を小型化できる。また、整流部13で洗浄水の流速を高めることができるから、勢いのある洗浄水で洗浄効果を高めると共に、洗浄水の流れに途切れをつくらずに、台所シンク4で見える状態で使用される洗浄水に対して使用者に違和感を抱かせないようにできる。
また、洗浄水吐出装置2が台所シンク4に固定した設置基部22と設置基部22から突出した吐出ノズル部23とを有し、内部を通る分岐流路7に絞り部14と拡径部15とを形成して気体混入部11と微細気泡生成部12とを一体に設けた管路部材10を、吐出ノズル部23に配設したことも好ましい。これによると、台所シンク4上の開けた空間にある吐出ノズル部23に微細気泡の生成に直接関わる気体混入部11と微細気泡生成部12とを有した管路部材10を配置できたので、微細気泡の生成に関するメンテナンス作業などを容易に行うことができる。
また、気体混入部11に管路部材10を内外に貫いて流水に気体を導入する気体導入孔11aを有し、管路部材10の外側に気体導入孔11aの外側開口の外方を覆う逆流水噴出防止板37を設けたことも好ましい。これによると、水道圧によって洗浄水は洗浄水吐出装置2から吐出するのであるが、不意に手などで洗浄水吐出装置2の洗浄水吐出口9を塞いでしまって気体導入孔11aから水が逃げるように噴出したとしても、管路部材10の外側に気体導入孔11aの外側開口の外方を覆う逆流水噴出防止板37によって、上記噴出した水を遮ることができて遠方に飛散しないようにできる。
また、気体混入部11よりも上流側の分岐流路7に分岐流路7を開閉する洗浄水開閉弁24,33を設けたことも好ましい。これによると、洗浄水の吐水の有無の切り替えに係る洗浄水開閉弁24,33の開閉動作による水撃現象等の分岐流路7の内圧変動が、気体混入部11に負荷されにくくて洗浄水が逆流する恐れを低減できる。
また、洗剤を貯留する洗剤タンク27を吐出ノズル部23に設け、洗剤タンク27から供給された洗剤を分岐流路7に混入させる洗剤混入部28を分岐流路7の絞り部14に設けたことも好ましい。これによると、微細気泡に加えて洗剤が含有した洗浄水にできる。また、洗剤を貯留する洗剤タンク27を台所シンク4の上方の開けた空間にある吐出ノズル部23に設けたので、洗剤タンク27への洗剤補充等のメンテナンス作業を容易にできる。また、洗剤混入部28を分岐流路7の絞り部14に設けたので、絞り部14で発生する負圧によって分岐流路7を流れる水に洗剤を吸引混入させることができる。
また、洗剤混入部28を絞り部14における気体混入部11よりも下流側に配置したことも好ましい。これによると、洗剤混入部28よりも気体混入部11で絞り部14で発生する負圧の影響を大きく受けるようになり、万一逆流が生じた際に洗剤が分岐流路7を経て給水流路5に流れ込む恐れを低減できる。
また、洗剤タンク27から洗剤混入部28に至る洗剤流路29に、洗剤流路29を開閉する洗剤用開閉弁30を設けたことも好ましい。これによると、洗剤用開閉弁30の開閉制御によって洗浄水の洗剤含有の有無を切り替えることができる。微細気泡に加えて洗剤を含有させた洗浄水では、洗剤の洗浄効果は勿論のこと、微細気泡の洗浄効果を向上させて、洗浄対象物に発揮させることができ、洗浄水の洗浄能力を格段に向上できる。
また、洗剤用開閉弁30を、洗剤タンク27から供給された洗剤を小空間32に一旦溜めると共に該小空間32に溜めた洗剤を洗剤混入部28に供給する構造を有したことも好ましい。この洗剤用開閉弁30によると、洗剤タンク27の洗剤貯留量によらず、小空間32に溜まった一定量の洗剤を洗剤混入部28に安定供給できる。
また、分岐流路7を構成するフレキシブルホース25を介して吐出ノズル部23を設置基部22に着脱自在に設けたことも好ましい。これによると、吐出ノズル部23を分岐流路7に接続した状態で設置基部22から外して自在に位置させることができ、吐出ノズル部23から吐水される洗浄水を洗浄対象物に効率よく当てることができる。
本発明にあっては、台所で行う調理作業や洗浄作業においていずれも良好な利便性を備えることができる、という利点を有する。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
図1乃至図5に本発明の実施の形態の例を示す。本例の台所用洗浄装置1は、図1のように、台所シンク4に、微細気泡が含有した洗浄水を吐出する洗浄水吐出装置2と、微細気泡が含有しないシンク用水を吐出するシンク用水吐出装置3と、を別個に設けたものである。すなわち、図2のようにシンク用水吐出装置3は、上水道から台所に至る給水流路5の末端部に設けられ、上水道の給水であるシンク用水をシンク用水吐出口6から吐出する装置であり、洗浄水吐出装置2は、給水流路5から分岐して台所に至る分岐流路7の末端部に設けられ、装備した微細気泡生成装置8によって上水道の給水中に微細気泡を生成して含有させた洗浄水を洗浄水吐出口9から吐出する装置である。なお、給水流路5には湯沸かし器などの温水器を配置することもできる。つまり、本例の台所用洗浄装置1は、シンク用水吐出装置3のシンク用水吐出口6からは水道水を吐出することができると共に、洗浄水吐出装置2の洗浄水吐出口9からは水道水に微細気泡を含ませて成る洗浄水を吐出することができるのである。
したがって、台所で行う調理作業では、シンク用水吐出装置3から吐水される微細気泡が含有せずに白濁しないシンク用水を用い、調味料の混ざり具合等が見易くできるから、良好な利便性を確保できる。また、食器などの洗浄対象物の洗浄作業では、はじめに洗浄水吐出装置2から吐水される微細気泡の含有する洗浄水を用いて、微細気泡の洗浄効果を洗浄対象物に作用させて効果的に汚れを落とし、次いでシンク用水吐出装置3から吐水される微細気泡が含有せずに流水量の大きいシンク用水を用いて短時間で洗浄対象物のすすぎを行うことができるから、良好な利便性を確保できる。すなわち、台所で行う調理作業や洗浄作業においていずれも良好な利便性を備えることができたものである。
ここで、洗浄水吐出装置2に備える微細気泡生成装置8としては、従来からある溶解タンクを用いて気泡を溶解してその後析出させて微細気泡を発生させるタイプも用いることができるが、本例では、水道圧を利用して微細気泡を生成させるタイプが用いられている。本例の微細気泡生成装置8は、図2のように管路部材10内の分岐流路7に上流側から順に気体混入部11、微細気泡生成部12、整流部13を配設して形成される。この管路部材10は図4のような直管状のものであり、気体混入部11は分岐流路7に設けた絞り部14で発生する負圧によって気体を吸引混入させる構造となっており、微細気泡生成部12は分岐流路7に設けた拡径部15で発生する剪断力によって混入気泡を微細化させて微細気泡を生成させる構造となっている。つまり、本例の微細気泡生成装置8は、分岐流路7に流れる給水の水道圧を利用して微細気泡を効率良く生成可能にしたものであり、小型化が図られている。
詳しくは、上記管路部材10は、上流管部10aと本体管部10bと下流管部10cとを連ねて取り付けることで形成される。本体管部10bは上流側から縮径部16、咽喉部17、拡径部15が連続した圧力損失の少ないベンチュリ管状に形成されており、上流管部10aは下流ほど径を細くした噴射ノズル状に形成されており、下流管部10cはやや流路径を絞る絞り径部18を経て流路径が一定の直管部19を有して洗浄水の流速を向上できる形状に形成されている。分岐流路7に給水が流れると、上流管部10aの下流端にある噴射口20が入り込む本体管部10bの縮径部16や本体管部10bの咽喉部17にて負圧が発生するのであって、上記絞り部14を構成している。
ここで、気体混入部11に有する流水に気体を導入する気体導入孔11aは、上流管部10aの下流端よりも上流位置の本体管部10bを内外に貫いて絞り部14に開口している。また、上流管部10aの噴射口20は下流側ほど内径が広がる形状に形成されている。また、上記下流管部10cが上記整流部13を構成するのであるが、下流管部10cの直管部19にはその出口径Dの2倍以上の長さ寸法Lを備えるようにして洗浄水の脈動防止の確実性を向上し、台所シンク4での使用に適するようにしてある。なお、直管部19の出口を洗浄水吐出口9としてもよい。また、分岐流路7の本体管部10bと下流管部10cとの境界部(すなわち、微細気泡生成部12の直ぐ下流の部分)にはメッシュ板等の邪魔板21を配置してあり、拡径部15の内圧向上や撹拌効果を高めて微細気泡の生成効率を向上させている。
また、洗浄水吐出装置2は、図3のように台所シンク4に固定した設置基部22と、設置基部22から突出位置した吐出ノズル部23とを有している。設置基部22は流し台の台所シンク4の周縁部から立ち上げた立上部22aを有し、立上部22aの先端に洗浄水吐出装置2の洗浄水吐出口9を下方に向けるように吐出ノズル部23が設けられている。本例の小型の微細気泡生成装置8は台所シンク4上の開けた空間にある吐出ノズル部23に配置されており、微細気泡の生成に関するメンテナンス作業などを容易に行うことが可能にされている。
なお、図3中の24は分岐流路7を開閉して洗浄水を流すか否かを切り替える電磁弁で構成した洗浄水開閉弁24である。この洗浄水開閉弁24は図示しない開閉弁操作部の使用者の操作により動作制御されるのであるが、開閉弁操作部は設置基部22などの台所に立つ使用者の操作し易い箇所に設けるのが好ましい。また、吐出ノズル部23は立上部22aに着脱自在に設けてもよい。この場合には図5のように、分岐流路7をフレキシブルホース25で構成して立上部22aの先端から引き出し自在にすることで、分岐流路7が接続された吐出ノズル部23を設置基部22から外して自在に位置させることができ、吐出ノズル部23の洗浄水吐出口9から吐水される洗浄水を洗浄対象物に効率よく当てることが可能である。
また、図6乃至図8には本発明の実施の形態の他例を示す。この例の台所用洗浄装置1は、その洗浄水吐出装置2に、先例同様の微細気泡生成装置8に加えて洗剤混入装置26を設けており、吐出する洗浄水に微細気泡に加えて洗剤を含有可能にしたものである。微細気泡に加えて洗剤が含有された洗浄水は、微細気泡の洗浄効果に加えて洗剤の洗浄効果も洗浄対象物に発揮させることができ、洗浄能力を高めることができる。なお、先例と同様部位には同符号を付して説明を省き、以下の説明では先例と異なる部分につき説明していく。
洗剤混入装置26は、洗剤を貯留する洗剤タンク27と、洗剤タンク27から供給された洗剤を分岐流路7に混入させる洗剤混入部28とを有しており、図6,7のように、微細気泡生成装置8の脇に添設させるかたちで吐出ノズル部23に設けている。すなわち、洗剤混入装置26も台所シンク4上の開けた空間にある吐出ノズル部23に設けているので、洗剤タンク27への洗剤補充等のメンテナンス作業を容易に行うことが可能にされている。なお、本例の洗剤タンク27は吐出ノズル部23に着脱自在に設けられ、吐出ノズル部23から取外しての洗剤補充が行われるものである。
また、洗剤混入部28は、図7,8のように、微細気泡生成装置8を構成する管路部材10の絞り部14に設けられている。したがって、絞り部14で発生する負圧によって分岐流路7に洗剤を吸引混入させることが可能にされている。ここで、洗剤混入部28は絞り部14における気体混入部11よりも下流側に配置してある。詳しくは、気体混入部11が本体管部10bの縮径部16に設けてあるのに比べ、洗剤混入部28は本体管部10bの咽喉部17に設けられている。つまり、洗剤混入部28よりも気体混入部11で絞り部14で発生する負圧の影響を大きく受けるように設定されているのであり、万一、分岐流路7で逆流が生じた際に、洗剤が分岐流路7を経て給水流路5側に流れ込むような恐れが低減されている。なお、気体導入孔11aは、微細気泡生成装置8における並設した洗剤混入装置26側に設ける(好ましくは洗剤タンク27と洗剤タンク27の装着部位との隙間に開口させる)のが好ましく、気体導入孔11aを吐出ノズル部23の外観に露出させずに吐出ノズル部23の外観向上を図ることができる。
更に言うと、拡径部15が構成する微細気泡生成部12は、洗剤混入部28が設けられた絞り部14よりも分岐流路7の下流側に位置しており、つまり、洗剤混入部28で洗剤が混入された後に微細気泡生成部12で微細気泡が生成されるようにされている。洗剤はいわゆる界面活性剤であって含有した水の粘度(表面張力)を低下させる性質を有するから、生成される微細気泡の径を小さく且つ個数を増やして洗浄効果を向上させるという効果も有している。
また、洗剤タンク27から洗剤混入部28に至る洗剤流路29には、洗剤流路29を開閉する洗剤用開閉弁30が設けられており、洗剤用開閉弁30の開閉制御によって洗浄水の洗剤含有の有無を切り替えることで、洗浄水吐出装置2から吐水される洗浄水の種類(微細気泡のみ含有する洗浄水または、微細気泡及び洗剤を含む洗浄水)を選択可能にしてある。詳しくは、洗剤用開閉弁30は図示しないばねにより洗剤流路29を遮断する方向に付勢されている。洗剤用開閉弁30を開く場合は、押釦スイッチ31を前記ばね力に抗して押し込む。また、洗剤用開閉弁30は押釦スイッチ31の非押し込み時には前記ばね力により洗剤流路29を遮断する位置に移動し、洗剤タンク27から分岐流路7への洗剤の供給を停止する。これにより洗剤が継続して分岐流路7に供給されることを防止できる。
なお、洗剤用開閉弁30としては、図9のような簡易な弁を用いてもよく、また図10のように洗剤タンク27から供給された洗剤を小空間32に一旦溜めると共に該小空間32に溜めた洗剤を洗剤混入部28に供給する構造を採用するのも良い。この洗剤用開閉弁30によると、洗剤タンク27の洗剤貯留量によらず、小空間32に溜まった一定量の洗剤を洗剤混入部28に安定供給できるのである。殊に、本例の洗剤混入装置26のように、洗剤タンク27の下端側から洗剤流路29が導出されて洗剤混入部28に至るようにして、洗浄水吐出口9を下方に向けた吐出ノズル部23に対して配置された場合のように、洗剤の分岐流路7への混入に洗剤タンク27の洗剤貯留量によるヘッド差を利用するものの場合には、上記小空間32を備えた洗剤用開閉弁30を用いるのが、洗剤タンク27の洗剤貯留量の影響を受けずに洗剤の安定供給を確保でき、ひいては洗浄水の洗剤含有量の安定化を確保できて好ましいのである。
また、本例の吐出ノズル部23には、図8のように、分岐流路7を開閉する洗浄水開閉弁33を設けてある。この洗浄水開閉弁33には、操作レバー34の操作に連動して軸方向に弁体35がスライド移動(矢印a)して分岐流路7に設けた弁孔36を開閉するスプール式の手動操作弁が採用されている。なお、本例の操作レバー34は吐出ノズル部23を持った手で更に握り込むことで分岐流路7が開状態にされ、離すことで分岐流路7が閉状態にされる。このように吐出ノズル部23に洗浄水開閉弁33を設けたことによると、特に図5のように使用者が吐出ノズル部23を持って設置基部22から外して自在な位置で使用できるものの場合に、吐出ノズル部23を把持した手で洗浄水開閉弁33の操作レバー34を操作できるから、洗浄水を出す、止めるという作業を手元で簡単に切り替えられることとなり、洗浄作業の利便性の向上は勿論、作業を一時中断するときなどには無駄な水を流さないようにもできて節水効果も向上できる。
なお、設置基部22の洗浄水開閉弁24は勿論のこと、吐出ノズル部23の洗浄水開閉弁33も、気体混入部11や洗剤混入部28よりも上流側の分岐流路7に設けられている。つまり、気体混入部11や洗剤混入部28は洗浄水開閉弁24よりも分岐流路7の洗浄水吐出口9側であるいわゆる開放側に位置するのであり、したがって、洗浄水開閉弁24の開閉動作による水撃現象等の分岐流路7の内圧変動が気体混入部11や洗剤混入部28に負荷しにくくされ、気体混入孔11aや洗剤混入装置26への水の逆流を防止できる、という配慮もなされている。殊に、洗浄水開閉弁24(33)が分岐流路7における洗剤混入部28よりも上流部位に設けられたことによると、洗剤混入部28にて混入された洗剤が給水流路5側に逆流することを洗浄水開閉弁24(33)で阻止することができる利点もある。
また、図11のように、気体混入部11の気体導入孔11aが内外に貫く管路部材10において、管路部材10の外側に気体導入孔11aの外側開口の外方を覆うような庇状の逆流水噴出防止板37を設けることも好ましい。逆流水噴出防止板37は、気体導入孔11aの外側開口を塞ぐものではなくて空気の通り道を確保するような片持ちの庇状の部材である。これによると、水道圧によって洗浄水は洗浄水吐出装置2から吐出するのであるが、不意に手などで洗浄水吐出装置2の洗浄水吐出口9を塞いでしまって気体導入孔11aから水が逃げるように噴出したとしても、管路部材10の外側に気体導入孔11aの外側開口の外方を覆う逆流水噴出防止板37によって、上記噴出した水を遮ることができて遠方に飛散しないようにできるのである。なお、この逆流水噴出防止板37は先例(図1乃至5)に対しても適用できる。
また、図12,13のように、分岐流路7に流水量を調節する洗浄水量調節弁38を設けることも好ましい。この例では洗浄水量調節弁38は分岐流路において気体混入部11や洗剤用開閉弁33よりもの上流部分に設けている。この洗浄水量調節弁38によると、洗浄対象物の大きさや汚れのレベルに応じて適量の洗浄水量に調節できる。また、洗浄対象物の形状などにより水跳ねが気になるような場合においては、洗浄水量を調節することで水跳ねを気にせずに洗浄作業を行うことができ利便性を向上できる。なお、この洗浄水量調節弁38は、たとえば設置基部22など台所に立つ使用者の操作し易い箇所に設けた調節弁操作部39に対する使用者の操作によって、その駆動制御が行われるのである。
実施の形態の例の台所用洗浄装置の斜視図である。 同上の台所用洗浄装置の概略構成図である。 同上の洗浄水吐出装置の概略側面図である。 同上の微細気泡生成装置の側断面図である。 同上の洗浄水吐出装置の使用形態図である。 実施の形態の他例の台所用洗浄装置における洗浄水吐出装置の概略側面図である。 同上の洗浄水吐出装置の要部の概略断面図である。 同上の洗浄水吐出装置の断面図である。 実施の形態の更に他例の台所用洗浄装置の要部の断面図である。 実施の形態の更に他例の台所用洗浄装置の要部の断面図である。 実施の形態の更に他例の台所用洗浄装置の要部の断面図である。 実施の形態の更に他例の台所用洗浄装置における洗浄水吐出装置の概略側面図である。 同上の洗浄水吐出装置の斜視図である。
符号の説明
1 台所用洗浄装置
2 洗浄水吐出装置
3 シンク用水吐出装置
4 台所シンク
5 給水流路
7 分岐流路
8 微細気泡生成装置
9 管路部材
10 管路部材
11 気体混入部
11a 気体導入孔
12 微細気泡生成部
14 絞り部
15 拡径部
22 設置基部
23 吐出ノズル部
24 洗浄水開閉弁
25 フレキシブルホース
26 洗剤混入装置
27 洗剤タンク
28 洗剤混入部
30 洗剤用開閉弁
32 小空間
33 洗浄水開閉弁

Claims (10)

  1. 台所シンクに、微細気泡が含有した洗浄水を吐出する洗浄水吐出装置と、微細気泡が含有しないシンク用水を吐出するシンク用水吐出装置と、を別個に設けたことを特徴とする台所用洗浄装置。
  2. 洗浄水吐出装置が、シンク用水吐出装置に至る給水流路から分岐された分岐流路に上流側から順に配設した気体混入部と微細気泡生成部と整流部とを有し、気体混入部が、分岐流路に設けた絞り部で発生する負圧によって気体を吸引混入させる構造を有し、微細気泡生成部が、分岐流路に設けた拡径部で発生する剪断力によって混入気泡を微細化させる構造を有し、整流部が、分岐流路に設けた流路径を絞る絞り径部にて流速を高める構造を有したことを特徴とする請求項1記載の台所用洗浄装置。
  3. 洗浄水吐水装置が台所シンクに固定した設置基部と設置基部から突出した吐出ノズル部とを有し、内部を通る分岐流路に絞り部と拡径部とを形成して気体混入部と微細気泡生成部とを一体に設けた管路部材を、吐出ノズル部に配設したことを特徴とする請求項2記載の台所用洗浄装置。
  4. 気体混入部に管路部材を内外に貫いて流水に気体を導入する気体導入孔を有し、管路部材の外側に気体導入孔の外側開口の外方を覆う逆流水噴出防止板を設けたことを特徴とする請求項3に記載の台所用洗浄装置。
  5. 気体混入部よりも上流側の分岐流路に分岐流路を開閉する洗浄水開閉弁を設けたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の台所用洗浄装置。
  6. 洗剤を貯留する洗剤タンクを吐出ノズル部に設け、洗剤タンクから供給された洗剤を分岐流路に混入させる洗剤混入部を分岐流路の絞り部に設けたことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の台所用洗浄装置。
  7. 洗剤混入部を絞り部における気体混入部よりも下流側に配置したことを特徴とする請求項6に記載の台所用洗浄装置。
  8. 洗剤タンクから洗剤混入部に至る洗剤流路に、洗剤流路を開閉する洗剤用開閉弁を設けたことを特徴とする請求項6又は7記載の台所用洗浄装置。
  9. 洗剤用開閉弁を、洗剤タンクから供給された洗剤を小空間に一旦溜めると共に該小空間に溜めた洗剤を洗剤混入部に供給する構造を有したことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の台所用洗浄装置。
  10. 分岐流路を構成するフレキシブルホースを介して吐出ノズル部を設置基部に着脱自在に設けたことを特徴とする請求項3乃至8のいずれか一項に記載の台所用洗浄装置。
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