JP2009155219A - 温感貼付剤 - Google Patents

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Miyuki Maruyama
美由紀 丸山
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Abstract

【課題】温感貼付剤の貼付部位における皮膚温低下を抑制し、初期の温感の立ち上がりが早く、温感付与及びその持続性に優れ、かつ使用後の支持体の外観が良好な温感貼付剤を提供する。
【解決手段】JIS L 1018における見かけ比重が0.10以下であるニットからなる支持体に、温感刺激成分を含有する含水系粘着剤層が設けられている温感貼付剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、温感付与及びその持続性に優れた温感貼付剤に関するものである。
貼付剤の粘着剤層は、薬効成分、水及びグリセリン等の溶媒を、カオリンや高分子架橋体等で混練し成形したものであり、水を30〜80質量%程度の範囲で含有するものが多い。粘着剤層に含まれる水は、患部の湿布効果を得る為に重要な成分であり、また、蒸散時の気化熱によって貼付部位の皮膚温度を下げ患部を冷却するため、腫れを伴う急性外傷に有効である。一方、貼付剤の中でも温感貼付剤は、温感刺激成分を含み、腫れがひいたあとの外傷の治療や、腰痛や肩こりといった血行不良に伴う疾患に用いられる場合が多い。しかしながら、水の気化熱による貼付部位の皮膚温低下という問題があった。
特開平10−298065号公報 特開平11−188054号公報 特開2002−193794号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、温感貼付剤の貼付部位における皮膚温低下を抑制し、初期の温感の立ち上がりが早く、温感付与及びその持続性に優れ、かつ使用後の支持体の外観が良好な温感貼付剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、温感刺激成分を含有する含水系粘着剤層を、JIS L 1018における見かけ比重が0.10以下である、特定のニット支持体に設けることにより、初期の温感の立ち上がりが早く、温感付与の持続性が向上し、使用後の支持体の外観が良好であることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、
[1].JIS L 1018における見かけ比重が0.10以下であるニットからなる支持体に、温感刺激成分を含有する含水系粘着剤層が設けられている温感貼付剤、
[2].温感刺激成分が、カプシコシド、カプサイシン、カプサイシノイド、ジビトロカプサイシン、カプサンチン、トウガラシエキス、トウガラシチンキ、トウガラシ末、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸β−ブトキシエチル、N−アシルワニルアミド、ノニル酸ワニルアミド及びバニリルアルコールアルキルエーテルから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする[1]記載の温感貼付剤、
[3].ニットが、パイル編布であることを特徴とする[1]又は[2]記載の温感貼付剤、
[4].含水系粘着剤層の含水率が35〜75質量%であることを特徴とする[1]、[2]又は[3]記載の温感貼付剤を提供する。
本発明によれば、貼付初期の温感の立ち上がりが早く、温感付与及びその持続性に優れ、使用後の支持体の外観が良好である温感貼付剤を提供することができる。
本発明の温感貼付剤は、ニット支持体に温感刺激成分を含有する含水系粘着剤層が設けられている温感貼付剤であって、上記ニット支持体がJIS L 1018における見かけ比重が0.10以下であるものである。
(1)JIS L 1018における見かけ比重が0.10以下であるニット支持体
上記見かけ比重は、0.01〜0.10が好ましい。より好ましくは、0.02〜0.09、さらに好ましくは0.03〜0.08である。見かけ比重が0.10を超えると、初期の温感の立ち上がりが遅く、温感付与の持続性が不十分である。本発明の温感効果が得られない。一方、0.01未満では、粘着剤層の支持体への展延が困難となるおそれがある。見かけ比重が0.10以下であるニット支持体を用いることで、貼付剤を貼付した後の皮膚表面の保温効果が高く、温感の持続性に優れるほか、貼付初期の温感の立ち上がりも早くなる。これに対して、広く使用される支持体素材として不織布があるが、上記見かけ比重の範囲だと、表面が非常に弱く、貼付中に毛玉が発生して外観が悪くなる。
ニット支持体を構成する繊維素材としては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン、レーヨン等が挙げられ、熱伝導性が低い点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンが好ましく、ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。ポリエステルやポリプロピレンは熱伝導性が低く、ニットを編み上げた時に、よりバルキーな仕上がりになる。即ち、肌に柔らかい風合になり、見かけ比重が低く、貼付剤を貼付した後の皮膚表面の冷却効果が緩和されること、粘着剤層の展延時における裏ジミを防止できること、120〜300%伸展した支持体がほぼ元の形状に戻ること等の利点がある。繊維は、単糸又は複数の単糸の集合体(マルチフィラメント)いずれも選択でき、繊維の糸の太さとしては、15〜400dが好ましく、15〜300dがより好ましい。複数の単糸の集合体(マルチフィラメント)マルチフィラメントの場合、それを構成する単糸は0.1〜10dが好ましい。ニットは編布であり、編み組織としては、具体的には、ベア天竺編、パイル編、スムース編、裏毛編、フリース編等が挙げられ、パイル編、フリース編が好ましく、パイル編がより好ましい。目付けとしては50〜400g/cm2が好ましく、100〜300g/cm2がより好ましい。コース数は20〜200/吋が好ましく、25〜100/吋が好ましい。ウエル数は20〜200/吋が好ましく、25〜100/吋がより好ましい。
例えば、パイル編布の作製方法としては、一般にベルベット織機と呼ばれる経緯二重織機を用い、二重構造織物を製織した後、パイル糸となる上下の地組織を連結している連結糸の中央部で切断され、二枚のパイル編布が同時に作製される。続いて、剪毛により所望のパイル長にカットされる。パイル編布のパイル長としては、0.5〜10mmとすると好ましく、より好ましくは1〜5mmである。短すぎてもると温感付与効果が不十分となり、長すぎるとパイルのループが倒れるため、温感付与効果が不十分となるおそれがある。
(2)温感刺激成分を含有する含水系粘着剤層
含水系粘着剤層に含まれる温感刺激成分としては、カプシコシド、カプサイシン、カプサイシノイド、ジビトロカプサイシン、カプサンチン等のカプサイシン類似体、トウガラシエキス、トウガラシチンキ、トウガラシ末等のトウガラシ由来物質、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸β−ブトキシエチル、N−アシルワニルアミド、ノニル酸ワニルアミド及びバニリルアルコールアルキルエーテルが挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。バニリルアルコールアルキルエーテルは、下記一般式(1)で表されるものが挙げられる。
Figure 2009155219
(式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
この中でも、カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、トウガラシエキス、トウガラシ末、ノニル酸ワニルアミド、一般式(1)中、Rが炭素数4のアルキル基であるバニリルアルコールブチルエーテルが好ましい。
温感刺激成分の配合量は、含水系粘着剤全量に対して0.0001〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.001〜3質量%、さらに好ましくは0.005〜1質量%である。温感刺激成分の配合量が少なすぎると、温感付与効果が不十分となるおそれがあり、多すぎると皮膚刺激性を生じるおそれがある。なお、本発明において、「配合量」は2種以上併用する場合は合計配合量をいう。
含水系粘着剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、水溶性高分子化合物、硬化剤、油分、多価アルコール、鉱物粉体、界面活性剤を配合することが好ましい。
水溶性高分子化合物としては、ポリアクリル酸系の高分子化合物、セルロース誘導体、その他水溶性高分子化合物が挙げられる。中でも、ポリアクリル酸系の高分子化合物が好ましく、粘着剤の使用感を向上させるために、セルロース誘導体をさらに添加することが好ましい。なお、本発明の高分子化合物の重量平均分子量は、1,000〜10,000,000であり、好ましくは10,000〜10,000,000(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC))である。測定法はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、分子量既知のポリエチレンオキサイド又はプルランにて作成した検量線から求めた。
水溶性高分子化合物としてはポリアクリル酸系の高分子化合物が挙げられる。ポリアクリル酸系の高分子化合物としては、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、カーボポール(商品名:ノベオン社製)等のアクリル酸重合体の一部架橋体、ポリアクリル酸とポリアクリル酸塩との混合物を各種架橋剤で架橋させた架橋ポリアクリル酸(塩)等が挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。ポリアクリル酸系高分子化合物を含有する含水系粘着剤は、高含水でしかも皮膚への粘着力に優れた貼付基剤が得られるため、特に有効成分の経皮吸収の点で優れた貼付剤が得られる。ポリアクリル酸とポリアクリル酸塩との架橋体は特に制限されることはなく、公知のものを使用し得るが、例えば、特開昭59−110614号、同59−110616号、同59−110617号、同60−99180号、同60−260512号、同60−260513号公報等に記載されたポリアクリル酸とポリアクリル酸塩との金属架橋体が挙げられる。
ポリアクリル酸塩としては、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム等のポリアクリル酸の一価金属塩、ポリアクリル酸モノエタノールアミン、ポリアクリル酸ジエタノールアミン、ポリアクリル酸トリエタノールアミン等のポリアクリル酸のアミン塩、ポリアクリル酸のアンモニウム塩が挙げられる。
ポリアクリル酸とポリアクリル酸塩とは併用することが好ましく、ポリアクリル酸:ポリアクリル酸塩で表される配合比(質量比)は、1:0.1〜1:10が好ましく、1:0.1〜1:1がより好ましい。また、ポリアクリル酸を一部中和し、又はポリアクリル酸塩に酸を加えて、ポリアクリル酸塩が上記比率になるようにしたものを用いてもよい。
ポリアクリル酸系の高分子化合物としては、直鎖状又は分岐鎖状の分子量1万〜1,000万のものを用いることが好ましい。特に、重量平均分子量が1万〜50万未満、50万〜200万未満、200万〜500万の重量平均分子量を有するポリアクリル酸及び/叉はその塩を2種以上、特に好ましくは3種以上を組み合わせると、さらに良好な粘着力と使用感を得ることができる。
ポリアクリル酸系の高分子化合物の配合量は、含水系粘着剤全量に対して0.5〜20質量%が好ましく、1〜15質量%がより好ましい。0.5質量%未満では、粘着力が不足するおそれがあり、20質量%を超えると粘度が高くなり、製造時の作業性に問題が生じるおそれがある。
セルロース誘導体としては、例えば、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等が挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。中でも、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカリウム等のカルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩が好適に使用し得る。好ましいセルロース誘導体は、25℃における1質量%粘度が500〜8,000mPa・sのものである。
セルロース誘導体の配合量は、含水系粘着剤全量に対して15質量%以下とすることが好ましい。15質量%を超えると粘度が高くなり、製造時の作業性に問題が生じるおそれがある。
その他水溶性高分子化合物は、ニット支持体からの裏ジミの防止や含水系粘着剤のはみ出しを防止する目的で配合され、具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、ペクチン、ビニルピロリドン・ビニルアセテート共重合体、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、トラガント等が挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。これらの水溶性高分子化合物を配合する場合、その配合量は含水系粘着剤全量に対して0.1〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜5質量%である。10質量%を超えると、含水系粘着剤が硬くなるため、製造時の作業性に問題が生じるおそれがあり、0.1質量%未満では配合する効果が発揮されない。
硬化剤としては、各成分を均一に混合して含水系粘着剤を調製し、その後の展延工程において含水系粘着剤を均一に塗布する点から、即効的に作用するものよりも徐々に作用するものが好ましく、このような硬化剤として、例えば、多価金属化合物が好適に使用される。この場合、多価金属化合物としては、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物、亜鉛化合物、チタン化合物、鉄化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、ニッケル化合物等が使用し得るが、皮膚に対する安全性を考慮するならば、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物等を用いることが好ましい。
アルミニウム化合物、マグネシウム化合物及びカルシウム化合物は、いずれのものも好適に使用し得、例えば、カリウムミョウバン、アンモニウムミョウバン、鉄ミョウバン等のミョウバン類、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミニウムカリウム、塩化アルミニウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、酢酸アルミニウム、酸化アルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、酸化カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミナ・マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、これらの金属を含む複塩等の水溶性化合物、水難溶性化合物が挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
エポキシ系の硬化剤として、トリグリシジルイソシアヌレート、アルデヒド系の硬化剤として、ジアルデヒドデンプン等も使用し得る。これらの硬化剤の配合量が少なすぎると配合による効果が十分に得られず、多すぎると硬化速度を調整することが困難となる場合があるので、使用する硬化剤の種類に応じて適宜設定される。
油分としては、ヒマシ油、オリーブ油、カカオ油、パーム油、椿油、ヤシ油、木ロウ、ホホバ油、グレープシード油、アボガド油等の植物油脂類、ミンク油、卵黄油等の動物油脂類、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウ等のロウ類、流動パラフィン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンワックス、パラフィンワックス、ワセリン等の炭化水素類、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸等の天然及び合成脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、ラウリルアルコール等の天然及び合成高級アルコール類、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、コレステロールオレート等のエステル類、ハッカ油、ラベンダー油、ユーカリ油、ローズマリー油、タイム油、ジャスミン油、スペアミント油、ローズ油、ベルガモット油、ライム油、シダーウッド油、シソ油、マジョラム油、メリッサ油、ゼラニウム油、アニス油、ウイキョウ油、オレンジ油、イランイラン油等の精油等が挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。中でも、温感効果向上の点から、モノテルペノイド化合物を含有する精油が好ましく、ハッカ油、ラベンダー油、ユーカリ油、ローズマリー油、タイム油、スペアミント油がより好ましい。
温感刺激成分に対する上記油性成分の配合量(2種以上併用の場合は合計配合量)は、油分:温感刺激成分の質量比として0.001:1〜1000:1が好ましい。この範囲で、特に良好な貼付初期の温感が得られ、良好な使用感が得られる。上記比率は、0.01:1〜1000:1がより好ましく、0.01:1〜500:1がさらに好ましい。油性成分の配合量は含水系粘着剤全量に対して0.001〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.005〜3質量%である。
多価アルコールとしては、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、マルチトール、キシリトール等が挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。多価アルコールを配合することにより、貼付初期の水の気化熱による冷感を抑制することができる。多価アルコールの配合量は、貼付初期の冷感抑制の点から、含水系粘着剤全量に対して10質量%以上が好ましく、より好ましくは15〜40質量%である。
鉱物粉体としては、例えば、カオリン、酸化亜鉛、酸化チタン、無水ケイ酸及び層状珪酸塩等が挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。層状珪酸塩からなる粘土鉱物として、具体的には、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチブンサイト等のスメクタイト系粘土鉱物を挙げることができる。
スメクタイト系粘土鉱物は、天然より産出されるものとしては、例えば、モンモリロナイトを含有する製品として、豊順鉱業(株)からベントナイトW、ベンゲル、クニミネ工業(株)からクニピアG及びクニピアF、アメリカンコロイド社からウエスタンボンド、ドレッサーミネラルズ社からのイエローストーン等、サポナイトを含有する製品として、バンダービルド社からビーガムT、ビーガムHV、ビーガムF及びビーガムK等、ヘクトライトを含有する製品として、アメリカンコロイド社からヘクタブライトAW、ヘクタブライト200及びベントンEW、ナショナルリード社からマカロイド等が市販されている。また、合成スメクタイト系粘土鉱物も各種販売されており、水澤化学工業(株)からイオナイトH、コープケミカル(株)からSWN、SAN,ラポルテインダストリーからラポナイト等が市販されている。その他、コープケミカル(株)製 ソマシフ、トピー工業(株)製 DP−DM又はDMクリーン等が挙げられる。
上記スメクタイト系粘土鉱物としては、酸性白土のアルカリ処理物も用いることができる。即ち、通常、酸性白土とは、1%水溶液分散液のpHが5〜6以下、膨潤度が10ml/2g以下、SiO2とAl23の含有量がモル比でSiO2/Al23=6〜10のものを指称し、このような酸性白土としては、新潟県中条、小戸、上赤谷、糸魚川産の酸性白土、山形県水澤産、川崎、松根、上赤谷、三川、青梅、上砂見産の酸性白土等の他、これらの酸性白土と類似の性質を示す英国産のFuller’s earth、米国産のFlorideearth、ドイツ産のWarkel erde等が挙げられる。酸性白土中に存在する交換性の陽イオンとしてはナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオン等がある。これらの酸性白土はアルカリ処理することにより、上記スメクタイト系粘土鉱物と同様に配合することができる。
ここで、本発明の場合、上記スメクタイト系粘土鉱物としては、特に動的光散乱法により測定した平均粒径が10〜5,000nm、電気泳動光散乱法により測定したζ電位の絶対値が30mV以上、粉末X線回折法により求めた純度が90%以上のものを用いることが好ましい。上記粘土鉱物の平均粒径が小さすぎると貼付剤組成物を増粘するのに多量の粘土鉱物が必要となるおそれがあり、一方、平均粒径が大きすぎると安定した分散状態が得られないおそれがある。また、ζ電位の絶対値が30mV未満では粘土鉱物粒子が凝縮しやすくなり、含水系粘着剤の製造中に凝集物の沈降が生じたりして分散安定性が低下するおそれがある。さらに、純度が低すぎると十分な増粘効果が得られない場合がある。
鉱物粉末の配合量は含水系粘着剤全量に対して、通常0.01〜30質量%、0.1〜10質量%が好適である。多すぎると展延ができなくなる程膏体硬度が硬くなるおそれがある。
界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤が挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。界面活性剤の配合により、成分の分散性を向上させることができる。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、オレイン酸ポリオキシエチレン(20EO)ソルビタン(ポリソルベート80)等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリコールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロール、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。中でも、ポリオキシチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが好ましく、グリフィンのHLB値が8以上、特に10以上であるものがより好ましい。
アニオン界面活性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、アルキルスルホカルボン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩が挙げられる。両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、ジメチルアルキルグリシン、レシチン等が挙げられる。カチオン界面活性剤としては、長鎖アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
温感刺激成分に対する上記界面活性剤の配合量(2種以上併用の場合は合計配合量)は、界面活性剤:温感刺激成分の比として0.001:1〜1,000:1が好ましく、0.01:1〜500:1がより好ましく、0.1:1〜200:1がさらに好ましい。界面活性剤の割合が低すぎるとそれ以上の効果が得られないおそれがあり、高すぎると本発明の目的とする効果が十分に得ることが困難となるのみならず、皮膚刺激を起こすおそれがある。
本発明の貼付剤は、血行促進、身体保温に用いられる他、必要に応じて薬物を含水系粘着剤に添加して、医薬用貼付剤とすることもできる。例えば、抗生物質、化学療法剤、静菌・殺菌・消毒剤、抗真菌剤、非ステロイド系抗炎症剤、ステロイド系抗炎症剤、制ガン剤、向精神薬、抗パーキンソン病剤、性ホルモン剤、抗発汗剤、サンスクリーン剤、抗アレルギー剤、抗不整脈剤、抗高血圧剤、血管拡張剤、血管補強剤、筋弛緩剤、制吐剤、乾癬治療剤、皮膚軟化剤、皮膚緩和剤、プロスタグランジン類、ビタミン類、酵素類、ペプチドホルモン類、糖尿病治療剤、多糖類、生薬、局所麻酔剤、診断薬等を添加することも可能である。これらの薬物の具体例は以下の通りである。
〔抗生物質〕
ペニシリンG、ペニシリンV、メチシリン、オキサシリン、クロキサシリン、アンピシリン、ヘタシリン、シクラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、スルベニシリン等のペニシリン系抗生物質、セファロリジン、セファロチン、セファゾリン、セファログリシン、セファレキシン等のセファロスポリン系抗生物質、ストレプトマイシン、カナマイシン、ジベカシン、ゲンタマイシン、フラジオマイシン等のアミノグルコシド系抗生物質、オキシテトラサイクリン、テトラサイクリン、ジメチルクロルテトラサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン等のテトラサイクリン系抗生物質、エリスロマイシン、ロイコマイシン、ジョサマイシン等のマクロライド系抗生物質、リンコマイシン、クリンダマイシン等のリンコマイシン系抗生物質、クロラムフェニコール、ミカマイシン、グラミシジン、グラミシジンS、カプレオマイシン、サイクロセリン、エンビオマイシン、リファンピシン、ナイスタチン、トリコマイシン、アムホテリシンB、グリセオフルビン、バリオチン、ピロールニトリン、シッカニン、ニトロフラントイン、5−ヨード−2−デオキシウリジン、セファメジン、フォスフォノマイシン、N−ホルムイミドイルチェナマイシン1水和物等が挙げられる。
〔化学療法剤〕
酢酸マフェニド、スルファジアジン、スルファジアジン銀、スルファメトキサゾールナトリウム、スルフィソミジン、スルフィソミジンナトリウム等の外用サルファ剤等が挙げられる。
〔静菌・殺菌・消毒剤〕
ヨウ素、ポンピドンヨード、ジヨードヒドロキシプロパン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化メチルロザニリン、ヘキサクロロフェン、クロルヘキシジン、ベンゾイルパーオキサイドトルナフテート等が挙げられる。
〔抗真菌剤〕
ナフチオメート、クロトリマゾール、グリセオフルビン、シッカニン、トリコマイシン、ナイスタチン、ピロールニトリン、エキサラミド、塩酸クロコナゾール、硝酸イソコナゾール、硝酸エコナゾール、硝酸オキシコナゾール、硝酸スルコナゾール、ミコナゾール、チオコナゾール、トルシクラート、ハロプロジン、フェニルヨードウンデシレート、ビフォナゾール、ナフティフィン、ケトコナゾール、オクトピロックス、シクロピロックス、オラミン等が挙げられる。
〔非ステロイド系抗炎症剤〕
サリチル酸とその塩類、アスピリン等のサリチル酸誘導体、アセトアミノフェン、アミノピリン、アンチピリン、オキシフェンブタゾン、スルピリン、アンフェナックナトリウム、インドメタシン、ジクロフェナックナトリウム、フェルビナク、イブプロフェン、スリンダック、ナプロキセン、ケトプロフェン、スプロフェン、エトフェナメート、サリチルアミド、トリエタノールアミンサリチレート、フルフェナム酸とその塩類及びその誘導体、メクロフェナム酸とその塩類及びその誘導体、コルヒチン、ブフェキサマック、イブフェナック、ロキソプロフェン、フェンブフェン、ジフルニサル、アルクロフェナック、フェニルブタゾン、メフェナム酸とその塩類及びその誘導体、フェノプロフェン、ベンダザック、ピロキシカム、フルルビプロフェン、ザルトプロフェン、エトドラク等が挙げられる。
〔ステロイド系抗炎症剤〕
アムシノイド、吉草酸プレドニゾロン、吉草酸ジフルコルトロン、吉草酸ベータメタゾン、酢酸ベータメタゾン、酢酸デキサメタゾン、ジプロピオン酸ベータメタゾン、デキサメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、リルシノニド、ヒドロコルチゾン、ピバル酸フルメタゾン、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド、フルオトメトロン、フルドロキシコルチド、プレドニゾロン、プロピオン酸クロベタゾール、プロピオン酸ベクロメタゾン、ベタメタゾン、メチルプレドニゾロン、メチルプレドニゾロンアセテート、酪酸ヒドロコルチゾン等が挙げられる。
〔制ガン剤〕
5−フルオロウラシル、6−メルカプトプリン、メトトレキサート、ブレオマイシン、マイトマイシンC、アドリアマイシン、カルボコン、アクチノマイシンC、ダウノルビシン、ネオカルチノスタチン、クロモマイシンA、L−アスパラギナーゼ、ピシバニール、ビンプラスチン、ビンクリスチン等が挙げられる。
〔向精神薬〕
クロルプロマジン、レセルピン、クロルジアゼポキシド等が挙げられる。
〔抗パーキンソン病剤〕
L−ドーパ、クロルゾキサゾン等が挙げられる。
〔性ホルモン剤〕
エストロゲン、アンドロゲン、エストラジオール、テストステロン、プロゲステロン等が挙げられる。
〔抗発汗剤〕
プロパンテリンブロマイド、スコポラミン、第四級アシロキシメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
〔サンスクリーン剤〕
p−アミノ安息香酸、p−ジメチルアミノ安息香酸あるいはそれらのアルキルエステル等が挙げられる。
〔抗アレルギー剤〕
ジプロヘプタジンハイドロクロライド、クロモグリク酸ナトリウム、ケトチフェン等が挙げられる。
〔抗不整脈剤〕
アセブトロール、アルプレノロール、インデノロール、カルテオロール、ブクモロール、ブフェトロール、ブプラノロール、プロプラノロール、ピンドロール等が挙げられる。
〔抗高血圧剤〕
レセルピン、レシナミン等のラウロルフィアアルカロイド類。クロニジン、プラゾシン、ナシル酸ジヒドロエルゴトキシン、メチクラン、メチルドーパ、グアネチジン、ベタニジン等が挙げられる。
〔血管拡張剤〕
エフロキサート、エタフェノン、オキシフェドリン、カルボクロメン、ジラゼプ、ジルチアゼム、トリメタジジン、四硝酸ペンタエリスリトール、ジピリダモール、硝酸イソソルビド、トラピジル、ニトログリセリン、ニフェジピン、プレニラミン、モルシドミン、リン酸トロールニトラート、イノシトールヘキサニコチネート、イソクスプリン、ナイリドリン、クエン酸ニカメタート、シクランデレート、シンナリジン、ニコチニックアルコール、ヘプロニカート等が挙げられる。
〔血管補強剤〕ルチン等が挙げられる。
〔筋弛緩剤〕ジアゼパム等が挙げられる。
〔制吐剤〕クロルプロマジン等が挙げられる。
〔乾癬治療剤〕メトキサレン等が挙げられる。
〔皮膚軟化剤又は皮膚緩和剤〕
ヒドロキノン、尿素、ヘパリン、コンドロイチン硫酸、サリチル酸、乳酸、リンゴ酸、タルトロン酸、酒石酸、ピルビン酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、グリコール酸、クエン酸、ピルビン酸エチルメチル、グルクロン酸等が挙げられる。
〔プロスタグランジン類〕
プロスタグランジンF2α、プロスタサイクリン、プロスタグランジンE1、プロスタグランジンE2、7−チアプロスタグランジンE1、16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シクロペンチル−7−チアプロスタグランジンE1、16,16−ジメチル−7−チアプロスタグランジンE1、17,20−ジメチル−7−チアプロスタグランジンE1、16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シクロヘキシル−Δ2−7−チアプロスタグランジンE1、16,16−ジメチル−Δ2−7−チアプロスタグランジンE1、7−フルオロプロスタサイクリン、5−フルオロプロスタサイクリン、16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シクロヘキシルプロスタサイクリン、16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シクロペンチルプロスタサイクリン等が挙げられる。
〔ビタミン類〕
1,25−ジヒドロキシビタミンD3、1α−ヒドロキシビタミンD3、1,24−ジヒドロキシビタミンD3、24,25−ジヒドロキシビタミンD3、1α,25−ジヒドロキシビタミンD3−26,23−ラクトン、25−ヒドロキシビタミンD3−26,23−ラクトン、ビタミンA、ビタミンE、酢酸トコフェロール、ビタミンK、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンF、ビタミンP、ビタミンU、カルニチン、フェルラ酸、γ−オリザノール、α−リポ酸、オロット酸及びその誘導体等が挙げられる。
〔酵素類〕
トリプシン、パパイン、プロテアーゼ、リゾチーム、ストレプトキナーゼ、プラスミン、ウロキナーゼ、ヒアルロニダーゼ、α−キモトリプシン、セラチオペプチダーゼ、ブロメライン、セミアルカリペプチダーゼ等が挙げられる。
〔ペプチドホルモン類〕
インシュリン、アンジオテンシン、バゾプレッシン、フェリプレシン、プロチレリン、ゴ等トロピン放出ホルモン、コルチコトロピン、プロラクチン、ソマトロピン、サイロトロピン、黄体形成ホルモン、カルシトニン、カリクレイン、パラサイリン、グルカゴン、オキシトシン、ガストリン、セクレチン、血清性性腺刺激ホルモン等が挙げられる。
〔糖尿病治療剤〕グリベンクラミド、グリクラジド等が挙げられる。
〔多糖類〕ヘパリン、コンドロイチン硫酸等が挙げられる。
〔生薬〕オオバク、センブリ、アルニカチンキ、トウキ、シコン、カンゾウ、ベラドンナ、シャクヤク、ヨモギ、セイヨウトチノキ、(種子、芽)、カミツレ(エキス)、セイヨウシナノキ、セイジ、シラカバ等が挙げられる。
上記薬物は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができ、その配合量は、適宜選定することができる。含水系粘着剤中に薬物を配合する場合、その物質が日本薬局方に収載されているか、他の文献等によって使用適量が定められている場合には、該使用適量に合わせて配合するのが好ましい。その他の特に使用適量が定められていない物質の配合量は、含水系粘着剤全量に対して0.0001〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.001〜5質量%である。0.0001質量%未満だと、薬物としての効果が不十分となるおそれがあり、10質量%を超えて配合しても効果は変わらない。
本発明に使用する粘着剤組成物には、上記の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、保湿剤、酸化防止剤、キレート剤、紫外線吸収・散乱剤、アミノ酸類、防腐剤、硬化調整剤、香料、色素、温感を増強する他の物質等を適宜配合することができる。これらの成分はそれぞれ1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
保湿剤としては、アミノ酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等のNMF成分、ヒアルロン酸、コラーゲン、ムコ多糖類、コンドロイチン硫酸が挙げられる。
酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、アスコルビン酸とその塩類等、キレート剤としては、エデト酸二ナトリウム、エチレンジアミン4酢酸とその塩類(例えば、EDTA2Na等)、ピロリン酸とその塩類、ヘキサメタリン酸とその塩類、グルコン酸とその塩類等、
紫外線吸収・散乱剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、オクチルジメチルパラアミノベンゾエート、エチルヘキシルパラメトキシサイナメート、酸化チタン、カオリン、タルク等が挙げられる。
アミノ酸類としては、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、トリプトファン、シスチン、システィン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、ヒスチジン、リジン及びその誘導体等が挙げられる。
防腐剤としては、パラベン、レゾルシン、フェノール、フェノキシエタノール、チモール、クレゾール、ヒノキチオール等のフェノール類、安息香酸(塩)、安息香酸ベンジル、サリチル酸(塩)、ソルビン酸(塩)、ホウ酸等の酸類、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム等の4級アンモニウム化合物、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシルヒドロキシトルエン、チモール、イソチアゾリン化合物等が挙げられる。好ましい防腐剤は、パラベン、安息香酸(塩)、ヒノキチオール、イソチアゾリン化合物、チモールである。
硬化調整剤として、例えばクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、エデト酸二ナトリウム等を挙げることができ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。硬化調整剤の配合量は、適宜選定することができるが、含水系粘着剤全量に対して0.001〜10質量%が好ましい。配合量が少なすぎると配合による効果が十分になるおそれがあり、多すぎると硬化速度を調整することが困難となるおそれがある。
香料としては、その種類は特に限定されず、従来より貼付剤等の香料として使用されているものを使用することができる。前記精油は、好ましい香料としても使用することができるが、他の天然香料や合成香料を、目的の香気に応じて適宜調製、使用可能である。
香料の配合量は、適宜選定することができるが、含水系粘着剤全量に対して0.0001〜1質量%が好ましい。配合量が少なすぎると配合による効果が十分に得られず、多すぎると皮膚刺激を発生するおそれがある。
色素としては、その種類は特に限定されず、従来より貼付剤等に使用されているものを使用することができ、このような色素として、例えば赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色213号、赤色214号、赤色215号、赤色218号、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色223号、赤色225号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、赤色401号、赤色404号、赤色405号、赤色501号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色505号、赤色506号、黄色4号、黄色5号、黄色201号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、黄色204号、黄色205号、黄色401号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色404号、黄色405号、黄色406号、黄色407号、緑色3号、緑色201号、緑色202号、緑色204号、緑色205号、緑色401号、緑色402号、青色1号、青色2号、青色201号、青色202号、青色203号、青色204号、青色205号、青色401号、青色403号、青色404号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、橙色206号、橙色207号、橙色401号、橙色402号、橙色403号、褐色201号、紫色201号、紫色401号、黒色401号等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
色素の配合量は、適宜選択することができるが、含水系粘着剤全量に対して0.00001〜1.0質量%が好ましく、0.00005〜0.5質量%がより好ましい。含水系粘着剤に色彩を付与し、見た目の心地良さ等の嗜好性を高めることができる。配合量が少なすぎると配合による効果が十分に得られず、多すぎると色調が強くなりすぎる場合がある。なお、色素を配合する場合、含水系粘着剤を展延した際に色素の濃淡や斑点が生じないように、色素を水、油脂、アルコール等に溶かした後、他成分と練合することが好ましい。
温感を増強する他の物質としては、例えば、N−置換−p−メンタン−3−カルボクサミド、3−置換−p−メンタン、2−又は3−置換−p−メンタンジオール、トリアルキル置換シクロヘキサンカルボキシアマイド等を挙げることができ、これらを1種単独で又は2種以上を併用して用いることができる。これらは温感物質、1−メントールと併用するとさらに優れた温感持続性が得られて好ましい。
本発明の粘着剤は含水系であって、その粘着剤中の含水率は35〜75質量%が好ましい。含有率をこの範囲とすることで、特に良好な温感が得られる。含水率は40〜70質量%がより好ましく、50〜65質量%がさらに好ましい。水が少ない場合は温感刺激成分の経皮吸収性が低くなり、感覚受容体への到達が不十分となるおそれがあり、多い場合は水の気化熱による皮膚温低下の影響が大きく温感を感じにくくなるおそれがある。
含水系粘着剤のpH(25℃)は4.0〜7.0の範囲が好ましい。測定方法は、含水系粘着剤表面をフラットpHガラス電極に接触させて測定する。皮膚表面は弱酸性であるため、上記範囲にすることで皮膚刺激性が低減される。pH調整剤としては、酒石酸、乳酸、クエン酸、ピロリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム等が挙げられるが、酒石酸、ピロリン酸ナトリウムが好ましい。
含水系粘着剤は、上記各配合成分のうちから使用形態に合わせて選定された所望の成分と適宜量の水を加えて公知の方法で均一になるまで混練することによって調製することができる。好適な調製例としては下記が挙げられる。カオリンや酸化チタン等の無機粉体や、水と直接触れると凝集しやすいポリアクリル酸系の高分子化合物やカルボキシメチルセルロース等は、ソルビトール液やグリセリンで予め均一に分散しておく。また、その他の紛体成分は水や油成分で予め溶解させておく。これらの予備分散液、予備溶解液及び液状成分を、例えば、スーパーミキサー(カワタ製)や、プラネタリーミキサー(特殊機化工業製)を用いて10〜30分間均一に混練する。
本発明の温感貼付剤は、ニット支持体に含水系粘着剤層が設けられている温感貼付剤である。上記含水系粘着剤を剥離フィルム上に均一に塗布し、その上に上述したニット支持体を積層するか、あるいは上記含水系粘着剤をニット支持体上に塗布し、均一な厚さに展延し、含水系粘着剤層を形成し作製される。これに剥離フィルム等を貼着してもよい。作製される。支持体への含水系粘着剤(膏体)の塗布量は、10cm×14cmあたり5〜20gが好ましく、より好ましくは8〜16g、さらに好ましくは8〜15gである。ここで、温感貼付剤の裁断形状や大きさは特に限定されず、使用形態に応じて種々の形状、例えば、矩形、帯状又は鼻や頬に貼着するのに好適な形状とすることができる。剥離フィルムとして、プラスチックフィルムを使用する場合、フィルム素材としては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンが好ましい。また、これらフィルムは、貼付剤の製造時や使用時に貼付剤の剥離性を向上させる目的で、シリコーン等で表面処理したものを用いてもよい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の「%」は質量%である。
下記支持体A〜Fを作製した。
支持体A
太さ100dのポリエステル製マルチフィラメント糸を用い、コース数38/吋、ウエル数33/吋のパイル編のニット(編地)を作製した。次いで、剪毛機(シャリング)により、パイル長さを1.5mmになるように調整した。次いで、針布製の経ブラシを用いパイルの絡みをなくし、熱ブラシでパイルをブラッシングし、熱セットして、パイル編布のニットからなる支持体Aを得た。支持体AのJIS L 1018における見かけ比重は0.076で、目付けは160g/cm2であった。
支持体B
太さ100dのポリエステル製マルチフィラメント糸を用い、コース数38/吋、ウエル数33/吋のパイル編みのニット(編地)を作製した。次いで、剪毛機(シャリング)により、パイル長さを2.2mmになるように調整した。次いで、針布製の経ブラシを用いパイルの絡みをなくし、熱ブラシでパイルをブラッシングし、熱セットしてパイル編布のニットからなる支持体Bを得た。支持体BのJIS L 1018における見かけ比重は0.064で、目付けは180g/cm2であった。
支持体C(比較例)
太さ75dのポリエステル製のマルチフィラメント糸を素材とし、3段両面組織に編成し切開して巻取テンション100に対してオーバーフィードを120にて熱加工を施して支持体Cを得た。支持体Cは目付けが150g/m2、ウエル35本/吋、コース33本/吋で、JIS L 1018における見かけ比重は0.11であった。
支持体D(比較例)
ポリエステル系潜在倦縮(2.5d×長さ51mm)からなるウェブに、50本/cm2のニードルパンチを行い、目付け96g/m2のニードルパンチ不織布Dを得た。この支持体のJIS L 1018における見かけ比重は0.051であった。
支持体E(比較例)
ユニチャーム製ポリプロピレン不織布(型番名:PC−100)を用いた。この支持体の目付けは100g/m2、JIS L 1018における見かけ比重は0.14であった。
支持体F(比較例)
太さ100dのポリエステル製マルチフィラメント糸を用い、コース数38/吋、ウエル数33/吋のニット(編地)を作製した。次いで、剪毛機(シャリング)により、パイル長さを0.3mmになるように調整した。次いで、針布製の経ブラシを用いパイルの絡みをなくし、熱ブラシでパイルをブラッシングし、熱セットしてパイル編布のニットからなる支持体Bを得た。支持体BのJIS L 1018における見かけ比重は0.11で、目付けは150g/cm2であった。
[実施例1〜15、比較例1〜4]
表1〜3に示す組成の含水系粘着剤を下記方法で得た。
カオリンや酸化チタン等の無機粉体や、水と直接触れると凝集しやすい水溶性高分子化合物等を、多価アルコールで予め均一に分散させた。また、その他の紛体成分は水や油成分で予め溶解させた。これらの予備分散液及び予備溶解液、ならびに液状成分を、ヘンシェルミキサーを用いて、15分間均一に混練し、含水系粘着剤を得た。
得られた含水系粘着剤を表中に記載の支持体上に塗布し、均一な厚さに展延し、これに剥離フィルム等を貼着して温感貼付剤を得た。得られた温感貼付剤について、下記方法で、貼付2分後、5分後、3時間後の温感を評価した。結果を表中に併記する。
<温感>
被験者10名に温感貼付剤を3時間左右何れかの肩に貼付し、以下の基準にて温感を記録し、10人の平均値を示した。なお、各実施例の評価は、片側の肩に各実施例サンプルを、もう片方の肩に比較例4を比較対照として貼付し温感を比較した。また、各比較例は、片側の肩に各比較例サンプルを、もう片方の肩に実施例15を比較対照として貼付し温感を比較した。
[温感の基準]
5点:非常に温感を感じる
4点:かなり温感を感じる
3点:少し温感を感じる
2点:やや温感を感じる
1点:何も感じない
0点:冷感を感じる
実施例1及び比較例2について、温感貼付剤3時間、肘に貼付した後の外観を観察した。実施例1の温感貼付剤は貼付前の外観を保持していたが、見かけ比重が低い不織布Dを使用した比較例2は、支持体の表面に多数の毛玉が発生し、外観が著しく損なわれた。
Figure 2009155219
Figure 2009155219
Figure 2009155219
表中の使用した原料を示す。
(*1)ジュリマーAc10LHP(日本純薬製)
(*2)ジュリマーAc10SHP(日本純薬製)
(*3)アロンビスS(日本純薬製)
(*4)アロンビスAH−105(日本純薬製)
(*5)CMC1380(ダイセル化学工業製)
(*6)CMC1180(ダイセル化学工業製)
全て本発明における高分子化合物。
(*7)ベンクレイSL(水澤化学工業製)

Claims (4)

  1. JIS L 1018における見かけ比重が0.10以下であるニットからなる支持体に、温感刺激成分を含有する含水系粘着剤層が設けられている温感貼付剤。
  2. 温感刺激成分が、カプシコシド、カプサイシン、カプサイシノイド、ジビトロカプサイシン、カプサンチン、トウガラシエキス、トウガラシチンキ、トウガラシ末、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸β−ブトキシエチル、N−アシルワニルアミド、ノニル酸ワニルアミド及びバニリルアルコールアルキルエーテルから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1記載の温感貼付剤。
  3. ニットが、パイル編布であることを特徴とする請求項1又は2記載の温感貼付剤。
  4. 含水系粘着剤層の含水率が35〜75質量%であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の温感貼付剤。
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JP2016216396A (ja) * 2015-05-21 2016-12-22 株式会社ジェイクリエイト 添付シート、及び添付シートの製造方法

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