JP2009154459A - 多層ブロー成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも内層及び外層からなる多層ブロー成形品であって、前記外層がメタロセン触媒を用いて製造され、MFRが2〜40g/10分、融点が100〜140℃、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めた重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.5〜4.0、昇温溶離分別(TREF)法で測定した40℃以下の可溶分(S40)が10重量%以下である、プロピレン単独重合体又はプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体から選ばれるポリプロピレン系樹脂からなることを特徴とする多層ブロー成形品。
【選択図】なし
Description
特許文献2には、表面層に融点が110〜145℃、エチレン含有量が3〜10重量%、炭素数4以上のα−オレフィン含有量が0.5〜10重量%の多元系プロピレンランダム共重合体を用いる発明が記載されている。特許文献3には、表面層に6重量%以下のエチレンを含有するかまたはこれを含有せず、かつロックウエル硬度が85以上のポリプロピレン樹脂を用いる発明が記載されている。これらの発明では、より高い光沢感を得ようとすると、エチレン等のコモノマー成分を増加させることになるが、反面、耐傷付き性の低下を招くことになってしまう問題がある。
特許文献4には、表面層にプロピレンのホモポリマーおよびエチレン−プロピレンのコポリマーからなる組成物であって、コポリマーの固有粘度[η]RCが1.7〜2.8dl/g、コポリマーとホモポリマーの固有粘度比[η]RC/[η]PPが0.7〜1.2、かつコポリマーとホモポリマーの固有粘度比[η]RC/[η]PP、コポリマーとホモポリマー重量比WPP/WRCとの積([η]RC/[η]PP)×(WPP/WRC)が1.0〜3.0の範囲にあるプロピレン系組成物を用いる発明が記載されている。この発明では、ホモポリマーが存在するため耐傷付き性は向上するが、耐白化性が悪化する問題があった。
ΔHm>1.16Tm−78 …(1)
ΔHm>1.16Tm−78 …(1)
以下、多層ブロー成形品を構成する外層および内層の構成成分、多層ブロー成形品の製造方法等について詳細に説明する。
(1)ポリプロピレン系樹脂
本発明の多層ブロー成形品の外層に用いるポリプロピレン系樹脂は、プロピレン単独重合体又はプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体である。プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体は、プロピレンから得られる構造単位が100〜90重量%(ただし、100重量%を除く)、好ましくは99〜92重量%、α−オレフィンから得られる構造単位が0〜10重量%(ただし0重量%を除く)、好ましくは1〜8重量%の割合で含有されていることが好ましい。α−オレフィンとしては、エチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンなどが挙げられ、具体的には、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1等を挙げることができる。α−オレフィンは、2種以上を併用することもできる。コモノマーの構造単位が上記範囲内にあると、実用上良好な剛性を保つことができる。好ましくは、エチレン含有量1〜5重量%、特に2〜4重量%のプロピレン・エチレンランダム共重合体である。
(i)MFR
本発明で用いるポリプロピレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、2〜40g/10分、好ましくは7〜35g/10分である。MFRが2g/10分未満であると光沢が低下し、40g/10分を超えるとドロ−ダウンが顕著である。
ここで、MFRは、JIS−K7210(230℃、2.16kg荷重)に準拠して測定する値である。
本発明で用いるポリプロピレン系樹脂の融点(Tm)は、100〜135℃、好ましくは110〜130℃である。融点が100℃未満であると成形品表面にべたつきが発生して、型開きが不良になるといった成形性が悪くなり、135℃を超えると傷付き性が低下する。融点は、共重合モノマーの含有量の増減などにより調節可能である。
ここで、融点は示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ社製DSC6200)を使用し、シート状にしたサンプル片を5mgアルミパンに詰め、50℃から一旦200℃まで昇温速度100℃/分で昇温し、5分間保持した後に、10℃/分で40℃まで降温して結晶化させ1分間保持した後、10℃/分で200℃まで昇温させた時の融解最大ピーク温度として求める値である。
本発明で用いるポリプロピレン系樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めた重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、1.5〜4.0であり、好ましくは1.7〜3.5であり、さらに好ましくは2.0〜3.2であり、最も好ましくは2.3〜3.0である。(Mw/Mn)が1.5未満であると、成形性が悪化する。一方、(Mw/Mn)が4.0を超えると、高光沢感が低下する。(Mw/Mn)は、製造時の重合条件(重合温度、重合圧力)、用いる触媒の種類を変更することによって、調整することができる。
装置:ウオーターズ社製GPC 150C型
検出器:MIRAN社製 1A赤外分光光度計(測定波長、3.42μm)
カラム:昭和電工社製AD806M/S 3本(カラムの較正は東ソー製単分散ポリスチレン(A500,A2500,F1,F2,F4,F10,F20,F40,F288の各0.5mg/ml溶液)の測定を行い、溶出体積と分子量の対数値を2次式で近似した。また、試料の分子量はポリスチレンとポリプロピレンの粘度式を用いてポリプロピレンに換算した。ここでポリスチレンの粘度式の係数はα=0.723、logK=−3.967であり、ポリプロピレンはα=0.707、logK=−3.616である。
測定温度:140℃
濃度:20mg/10mL
注入量:0.2ml
溶媒:オルソジクロロベンゼン
流速:1.0ml/分
粘度式:log[η]=logK+α×logM
本発明で用いるポリプロピレン系樹脂の昇温溶離分別(TREF)法で測定した40℃以下の可溶分(S40)は、10重量%以下であり、好ましくは8重量%以下であり、より好ましくは6重量%以下であり、さらに好ましくは4重量%以下である。昇温溶離分別(TREF)法で測定した40℃以下の可溶分(S40)が10重量%より多いと耐傷付き性が低下する。40℃以下の可溶分(S40)は、製造時の重合条件(重合温度、重合圧力)、用いる触媒およびα−オレフィンの種類と量、組成を変更することによって調整することができる。
本発明で用いるポリプロピレン系樹脂の昇温溶離分別(TREF)法により20重量%溶出したときの温度(T20)から100重量%溶出終了したときの温度(T100)の幅(T100−T20)は、30℃以下が好ましく、より好ましくは25℃以下、さらに好ましくは20℃以下、最も好ましくは15℃以下である。(T100−T20)が30℃以下であれば、高光沢感をいっそう高めることができる。昇温溶離分別による(T100−T20)は、製造時の重合条件(重合温度、重合圧力)、用いる触媒およびα−オレフィンの種類と量、組成を変更することによって調整することができる。
すなわち、試料を140℃でオルトジクロロベンゼンに溶解し溶液とする。これを140℃のTREFカラムに導入した後8℃/分の降温速度で100℃まで冷却し、引き続き4℃/分の降温速度で40℃まで冷却後、10分間保持する。その後、溶媒であるオルトジクロロベンゼンを1mL/分の流速でカラムに流し、TREFカラム中で40℃のオルトジクロロベンゼンに溶解している成分を10分間溶出させ、次に昇温速度100℃/時間にてカラムを140℃までリニアに昇温し、溶出曲線を得る。
上記条件に従って得た溶出曲線から40℃で溶出する成分の全量に対する割合(重量%)を算出する。また、20重量%溶出したときの温度(T20)から100重量%溶出終了したときの温度(T100)の幅(T100−T20)を算出する。用いるカラム、溶媒、温度等の条件は以下の通りである。
カラムサイズ:4.3mmφ×150mm
カラム充填材:100μm表面不活性処理ガラスビーズ
溶媒:オルトジクロロベンゼン
試料濃度:5mg/mL
試料注入量:0.2mL
溶媒流速:1mL/分
検出器:波長固定型赤外検出器 FOXBORO社製 MIRAN 1A
測定波長:3.42μm
本発明で用いるポリプロピレン系樹脂のロックウエル硬度は、80以下が好ましく、特に好ましくは70〜80である。ロックウエル硬度が80を超えると傷限界荷重が低下する。
ここで、ロックウエル硬度は、厚さ3mmの射出成形品を用いて、JIS−K−7202に準拠して測定する値である(Rスケール)。
本発明で用いるポリプロピレン系樹脂の結晶化温度(Tc)は、80〜120℃が好ましく、85〜110℃がより好ましい。結晶化温度がこの範囲にあるものは、剛性や耐熱性が優れるが、下限未満ではべたつきが発生し、ごみ等が付着しやすくなる。一方、上限を超えると高光沢性が低下しやすくなる。
ここで、結晶化温度の測定は、示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ社製DSC6200)を使用し、シート状にしたサンプル片を5mgアルミパンに詰め、50℃から一旦200℃まで昇温速度100℃/分で昇温し、5分間保持した後に、10℃/分で40℃まで降温して結晶化させた時の結晶化最大ピーク温度として測定する値である。
本発明で用いるポリプロピレン系樹脂の結晶化度の指標である融解熱量(ΔHm:結晶を融解するエネルギー)は、70〜90mJ/mgが好ましく、72〜80mJ/mgがより好ましい。ΔHmがこの範囲にあるものは、耐傷付き性が優れる。
ここで、融解熱量の測定は、示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ社製DSC6200)を使用し、シート状にしたサンプル片を5mgアルミパンに詰め、50℃から一旦200℃まで昇温速度100℃/分で昇温し、5分間保持した後に、10℃/分で40℃まで降温して結晶化させ1分間保持した後、10℃/分で200℃まで昇温させた時の全融解熱として求める値である。
本発明で用いるポリプロピレン系樹脂における上記の融解熱量(ΔHm)と融点(Tm)との関係は、下記式(1)を満たすことが好ましく、より好ましくは、下記式(2)を満足するものであり、これが満足されることにより高光沢感をいっそう向上させる効果がある。
ΔHm>1.16×Tm−78 …(1)
ΔHm>1.05×Tm−61 …(2)
メタロセン触媒としては、具体的には、[A]下記一般式(I)で表される遷移金属化合物に、[B]アルミニウムオキシ化合物、成分[A]と反応して成分[A]をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物、ルイス酸、珪酸塩を除くイオン交換性層状化合物、無機珪酸塩、からなる群より選ばれる一種以上の物質、及び[C]有機アルミニウム化合物を接触させて得られる触媒が使用される。
AlRaP3−a
(式中、Rは炭素数1〜20の炭化水素基、Pは、水素、ハロゲン、アルコキシ基またはシロキシ基を示し、aは0より大きく3以下の数を示す。)
また、成分[C]として、メチルアルミノキサン等のアルミノキサン類なども使用できる。(尚、成分[B]がアルミノキサンの場合は、成分[C]の例示としてアルミノキサンは除く。)
外層に用いるポリプロピレン系樹脂には、必要に応じて他の重合体、充填剤、添加剤等の配合成分が含まれていてもよい。
ポリプロピレン樹脂に含まれていてもよい他の重合体としては、本発明のポリプロピレン系樹脂以外のポリオレフィン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアセタール、ポリビニルクロライド、ポリカーボネート等があげられる。
本発明の多層ブロー成形品の内層には熱可塑性樹脂が用いられる。本発明で用いる熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアセタール、ポリビニルクロライド、ポリカーボネート等があげられる。
上記の熱可塑性樹脂は、単独で用いても、二種以上を用いてもよい。
ここで、MFRは、JIS−K7210に準拠して測定する値である。
熱可塑性樹脂に含まれていてもよい充填剤としては、タルク、マイカ、モンモリロナイト等の板状無機充填剤、短繊維ガラス繊維、長繊維ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、ゾノライト等の繊維状無機充填剤、チタン酸カリウム、マグネシウムオキシサルフェート、窒化珪素ホウ酸アルミニウム、塩基性硫酸マグネシウム、酸化亜鉛、ワラストナイト、炭酸カルシウム等の針状(ウィスカー)無機充填剤、沈降性炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の粒状無機充填剤、ガラスバルーンのようなバルン状無機充填剤、ポリエステル繊維・ケナフ・ジュート・木粉等の有機充填剤が例示される。
着色剤は、無機顔料、有機顔料いずれも適用することができる。
上記無機顔料としては,チタン白、酸化亜鉛、硫化亜鉛、べんがら、クロム黄、バリウム黄、群青、コバルト青、コバルト緑、カーボンブロック、及びアルミ粉、アルミフレーク、アルミ箔、パールマイカ、亜鉛粉、ブロンズ粉等の光輝材等がある。
また、上記有機顔料としては、ウォッチングレッド、パーマネントレッド、パラレッド、トルイジンマルーン、ベンジジンイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ファーストスカイブルー、ブリリアントカーミン6B等がある。
本発明の内層の好ましい態様としては、着色層と基材層の二層が好ましい。外側から外層、着色層、基材層の順に積層されることになる。
なお、基材層には、ブロー成形品製造時に発生するバリ等の工程内リサイクル材や各種製品使用後の再生材を混ぜてもよい。
(1)層構成
本発明の多層ブロー成形品は、少なくとも外層と内層とからなり、さらに内層が着色層と基材層とからなることが好ましい。
外層の厚さは0.1mm〜1.0mmが好ましく、0.3mm〜0.6mmがより好ましい。内層の厚さは0.5mm〜3.0mmが好ましく、1.0mm〜3.5mmがより好ましい。内層が着色層と基材層とからなる場合は、厚み比は着色層:基材層=1:2〜1:10程度である。
また、本発明の多層ブロー成形品の肉厚は2mm〜4mm程度が好ましい。
本発明の多層ブロー成形品には、必要に応じてバリア層、接着層、などを設けることができる。これらの層の厚さはそれぞれ、全厚の10〜50%程度である。
バリア層には、ポリアミド、ポリビニルアルコールなどを用いることができる。接着層には、無水マレイン酸変性ポリオレフィンなどを用いることができる。
本発明の多層ブロー成形品の製造方法としては、複数の押出機と多層ダイスを用いた多層ブロー成形方法等が例示できる。具体的には、外層用の押出機にポリプロピレン系樹脂を投入し、内層用の押出機に熱可塑性樹脂を投入し、多層ダイスを介して、190〜230℃の多層溶融パリソンを押し出し、また必要に応じてプリブローを行い、60℃以下に保ったブロー成形用金型、特に金型面のエアー抜き対策を施した金型に多層溶融パリソンを保持させてその内部へエアーノズルから加圧空気(0.5〜1MPa)を吹き込んでパリソンを膨らませることによって金型内壁へ圧接し、形状が固定されるまで空気圧を印加する成形方法を例示できる。
本発明の多層ブロー成形品は、耐傷付き性、高光沢感に優れるため、自動車部品等に好適に用いることができる。自動車部品としては、バンパー、サイドモール、スポイラー、インストルメントパネル、ルーフ、灯体等が挙げられる。特に高品質が求められるバンパーに最適である。
(1)MFR:プロピレン系樹脂は、JIS K−7210−1995に準拠し、230℃、荷重21.18N荷重で測定した。
(2)重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn):上述の方法で測定した。
(3)昇温溶離分別法:上述の方法で測定した。
(4)熱測定(融点、結晶化温度、融解熱量等):示差走査型熱量計(セイコー社製DSC)を用い、上述の方法で測定した。
(5)ロックウエル硬度:JIS K−7202に準拠して測定した。
(6)光沢:JIS Z−8741に準拠して測定した。
(7)耐傷付き性:Scratch & Mar Tester(Rockwood Systems and Equipment,Inc.社製)を用いて、傷限界荷重(単位N)を求めた。なお、針の素材はステンレス鋼、先端のRは0.5mm、過重は、2,3,4.5,5,6,7,7.8,8.5,9.25,10,11.4,12.2,13,14,15,15.8,17.3,18.6,20,22.6,24.9,26.9N の22水準で行った。
耐傷付き性試験で引掻き後の試験片を光学スキャナーにてデジタル画像化し、パソコン上で画像処理を施し未受傷部と受傷部を判別する2値化を行なった。デジタル画像化する際には256色階調の白黒画像の色見本を試験片と一緒にスキャンする事で、スキャン条件の振れによる影響を排除した。傷が認められる最小荷重を傷限界荷重とした。
外層用に用いた樹脂の一覧を表1に示した。
外層用樹脂としてPP1、着色層樹脂としてプロピレン単独重合体(日本ポリプロ製BC3)99.5重量%とアルミニウム粉顔料0.5重量%とからなる組成物、基材層樹脂としてプロピレン単独重合体(日本ポリプロ製EC9EV)80重量%とスチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS:クレイトン製G1651)10重量%とタルク(日本タルク製ミクロエ−スC31)10重量%とからなる組成物を用いて、多層ブロー成形機(IHI製IPB10BML)にて(条件成形温度:200℃)ブロー成形体を成形した。成形体の肉厚は3mmであり、各層の厚み比は、外層1(0.5mm):着色層1(0.5mm):基材層4(2mm)であった。成形体の評価結果を表2に示す。
外層用樹脂としてPP1の代わりにPP2を用いたこと以外は実施例1と同様にしてブロー成形体を得た。成形体の評価結果を表2に示す。
外層用樹脂としてPP1の代わりにPP3を用いたこと以外は実施例1と同様にしてブロー成形体を得た。成形体の評価結果を表2に示す。
外層用樹脂としてPP1の代わりにそれぞれPP4、PP5、PP6、PP7、PP8を用いたこと以外は実施例1と同様にしてブロー成形体を得た。成形体の評価結果を表2に示す。
Claims (4)
- 少なくとも内層及び外層からなる多層ブロー成形品であって、前記外層がメタロセン触媒を用いて製造され、MFRが2〜40g/10分、融点が100〜135℃、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めた重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.5〜4.0、昇温溶離分別(TREF)法で測定した40℃以下の可溶分(S40)が10重量%以下である、プロピレン単独重合体又はプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体から選ばれるポリプロピレン系樹脂からなることを特徴とする多層ブロー成形品。
- ポリプロピレン系樹脂は、融点(Tm)と融解熱量(ΔHm)とが下記式(1)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の多層ブロー成形品。
ΔHm>1.16Tm−78 …(1) - ポリプロピレン系樹脂は、ロックウエル硬度(Rスケール)が80以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の多層ブロー成形品。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層ブロー成形品からなる自動車用バンパー。
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