JP2009152352A - 電子部品検査治具用多層セラミック基板の製造方法 - Google Patents

電子部品検査治具用多層セラミック基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電子部品の電極端子の微細化および電子部品集合体の大型化に対応可能な高寸法精度、高強度の電子部品検査治具用多層セラミック基板を得る。
【解決手段】第1のセラミックグリーンシート11を第1の温度で焼成して第1の焼成済み基板12を作製した後、焼成済み基板12にビアホール13を形成し、次いで、ビアホール13に前記第1の温度より低い第2の温度で焼成可能な導電ペースト14を充填する工程(a)と、前記第2の温度で焼成可能な第2のセラミックグリーンシート16A〜16Dを積層した積層体の一主面に、導電ペースト14を充填した第1の焼成済み基板12を積層して複合積層体を得る工程(b)と、前記複合積層体を前記第2の温度で焼成する工程(c)と、前記焼成した複合積層体の第1の焼成済み基板12の非積層側表面に電極21を形成する工程(d)とを有する電子部品検査治具用多層セラミック基板100の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品検査治具用多層セラミック基板の製造方法に関する。
従来より、電子部品の一つであるIC(Integrated Circuit)の導通や機能等を検査するために、ICの各端子にプローブを接触させて検査を行うIC検査用治具が用いられている。この種のIC検査用治具としては、多層セラミック基板の一方の面にプローブ用電極を設け、他方の面にビアを介してプローブ用電極に電気的に接続される電極を設けたものが知られている。前記多層セラミック基板においては、IC端子の繰り返し接触に耐え得る高い強度とIC端子とブローブとを確実に接触させ得る高い寸法精度が要求される。
近時、ICの微細化に伴いIC端子のサイズや間隔が縮小化する傾向がある一方、シリコンウエハの大型化が進み、最近では12インチ(約300mm)サイズのウエハが出現してきている。そして、IC検査は、このように大型化したシリコンウエハ単位で行う要求が高まっている。このため、多層セラミック基板に要求される特性はますます厳しくなってきており、ICの微細化およびウエハの大型化に十分対応可能な高い寸法精度と高い強度を有する多層セラミック基板が求められてきている。
一般に、IC検査用治具に用いる多層セラミック基板は、導電性ペーストを充填、塗付したセラミックグリーンシートを複数枚積層し、一体に焼成することにより製造されている。しかしながら、このような方法では、焼成時の各セラミックグリーンシートの収縮にバラツキが生じるため、IC端子への接続に必要な寸法精度を得ることが困難であった。
そこで、より高い寸法精度を得るため、いわゆる無収縮焼成技術と称する製造技術が提案されてきている(例えば、特許文献1、2参照。)。この技術は、焼成したセラミック基板に未焼成のセラミックグリーンシートを積層した後、一体に焼成するもので、焼成したセラミック基板がセラミックグリーンシートの収縮時のXY方向(平面方向)への収縮を抑制するため、高い寸法精度が得られると考えられる。
しかしながら、これらの技術では、焼成セラミック基板に積層されたセラミックグリーンシートのXY方向の収縮は抑制されるものの、次のような問題があった。すなわち、特許文献1に記載された方法では、焼成したセラミック基板の作製にあたり、第1のセラミックグリーンシートにビアホールを形成した後に焼成を行っている。このため、第1のセラミックグリーンシートはXY方向に収縮しながら焼結するため、高い寸法精度が得られない。その結果、得られた焼成セラミック基板に第2のセラミックグリーンシートを積層して焼成しても、得られる基板の寸法精度は必ずしも十分ではない。また、特許文献2においても、焼成したセラミック基板にビアホールを形成する方法についての記載はなく、焼成したセラミック基板自体の寸法精度については言及されていない。
このように、近時要求されているような高い強度と高い寸法精度を有する多層セラミック基板を製造する技術は未だ確立されていない。
特開2002−344138号公報 特開2003−158375号公報
本発明は、上記従来技術の課題に対処してなされたものであり、IC等の電子部品の電極端子の微細化およびウエハ等の電子部品集合体の大型化に十分対応可能な高い寸法精度と高い強度を有する電子部品検査治具用多層セラミック基板を製造することができる方法を提供することを目的とする。
(1)請求項1の発明(電子部品検査治具用多層セラミック基板の製造方法)は、第1のセラミックグリーンシートを第1の温度で焼成して第1の焼成済み基板を作製した後、前記第1の焼成済み基板に第1のビアホールを形成し、次いで、この第1のビアホールに、前記第1の温度より低い第2の温度で焼成可能な導電ペーストを充填する工程(a)と、前記第2の温度で焼成可能な第2のセラミックグリーンシートまたは該第2のセラミックグリーンシートを複数枚積層した積層体の一主面に、前記導電ペーストを充填した第1の焼成済み基板を積層して複合積層体を得る工程(b)と、前記複合積層体を前記第2の温度で焼成する工程(c)と、前記焼成した複合積層体の前記第1の焼成済み基板の非積層側表面に電極を形成する工程(d)とを有することを特徴とする。
本発明では、第1の焼成済み基板に第1のビアホールを形成するので、ビアホールの位置および形状が高寸法精度となる。また、このように高寸法精度のビアホールを有する第1の焼成済み基板に第2のセラミックグリーンシートを積層して焼成するため、得られる多層セラミック基板全体の寸法精度も高いものとなる。さらに、第1の焼成済み基板に形成した第1のビアホールの充填する導電ペーストとして、Ag、Cuなどの低抵抗金属系材料を使用することが可能になり、検査精度の向上、消費電力の低減を図ることができる。
(2)請求項2の発明は、前記第1の温度が1350℃以上であり、かつ、前記第2の温度が800〜1000℃であることを特徴とする。
本発明では、第1の焼成済み基板を焼成する第1の温度と、第2のセラミックグリーンシートと第1の焼成済み基板を積層した複合積層体を焼成する第2の温度を例示したものであり、第1の温度が1350℃以上であり、かつ、第2の温度が800〜1000℃であると、高強度、高寸法精度で、かつ、ビア抵抗の小さいIC検査治具用多層セラミック基板を容易かつ確実に得ることができる。
(3)請求項3の発明は、前記工程(b)において、予め前記第1の焼成済み基板に充填された導電ペーストは焼成されていることを特徴とする。
本発明では、第1の焼成済み基板に充填された導電ペーストを予め焼成するので、異なった組成および収縮挙動の導体ペーストを第1の焼成済み基板に配置することができ、より信頼性および電気特性の高い導体を配置することが可能となる。
(4)請求項4の発明は、前記第1のビアホールの形成は、レーザ加工により行うことを特徴とする。
本発明では、第1の焼成済み基板の所望の位置に、所望の形状、大きさの第1のビアホールを容易にかつ経済的に形成することができる。
(5)請求項5の発明は、前記第1のビアホールの径が、30μm以上、100μm以下であることを特徴とする。
本発明では、第1のビアホールの径が、30μm以上、100μm以下であるので、ICの微細化に十分に対応可能なビアおよび配線パターンを形成することができる。第1のビアホールの径が30μm未満では、下層に設けられるビアとの僅かな位置ずれによっても接続不良が生ずるおそれがあり、また、ビアホールへの導体の充填も困難になる。また、第1のビアホールの径が100μmを超えると、微細な電極パターンを形成することが困難になり、ICの微細化に十分に対応することができなくなる。
(6)請求項6の発明は、前記第1の焼成済み基板の厚みが、0.1mm以上、0.5mm以下であることを特徴とする。
本発明では、第1の焼成済み基板の厚みが、0.1mm以上、0.5mm以下であるので、第2のセラミックグリーンシートまたはその積層体への積層が容易であるとともに、ビアホールの形成、特にレーザ加工によるビアホールの形成が容易である。第1の焼成済み基板の厚みが0.1mm未満では、第2のセラミックグリーンシートまたはその積層体への積層が困難になる。また、第1の焼成済み基板の厚みが0.5mmを超えると、所望の大きさ、形状のビアホールの形成が困難になる。
(7)請求項7の発明は、前記導電ペーストは、Ag、Cu、Au、PdおよびPtの群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする。
本発明では、第1のビアホールに充填される導電ペーストが、Ag、Cu、Au、PdおよびPtの群から選ばれる少なくとも1種を含んでいるので、第1の焼成済み基板に低抵抗のビア導体を形成することができ、これにより検査精度の向上、消費電力の低減を図ることができる。
(8)請求項8の発明は、前記工程(b)において、前記第1の焼成済み基板に形成された第1のビアホールと連通し、かつ、前記第2の温度で焼成可能な導体ペーストが充填された第2のビアホールを有する第2のセラミックグリーンシートが積層されることを特徴とする。
本発明では、焼成後の第2のセラミックグリーンシートに、第1の焼成済み基板に形成されるビアと電気的に確実に接続されたビアを形成することができる。
本発明によれば、IC(電子部品)の端子電極パターンの微細化およびウエハ(電子部品集合体)の大型化に十分対応可能な高い寸法精度と高い強度を有する電子部品検査治具用多層セラミック基板を製造することができる。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。なお、説明は図面に基づいて行うが、それらの図面は単に図解のために提供されるものであって、本発明はそれらの図面により何ら限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る電子部品(IC)検査治具用多層セラミック基板の製造方法の工程を示す断面図である。
まず、図1(a)に示すように、第1の温度で焼成可能な第1のセラミックグリーンシート11を用意する。第1の温度は、強度の高い基板を得る観点から、1350℃以上であることが好ましく、1350〜1600℃であることがより好ましい。具体的には、アルミナ粉末(平均粒径3μm、比表面積1.0m/g)に、アクリル樹脂(バインダ)、トルエン等の溶剤、およびDOP(ジオクチルフタレート)等の可塑剤を加え、十分に混合してセラミックスラリーとした後、このスラリーにドクターブレード法を適用して第1のセラミックグリーンシート11を得る。
次に、図1(b)に示すように、この第1のセラミックグリーンシート11を、第1の温度、具体的には1400℃で焼成して第1の焼成済み基板12を得る。この第1の焼成済み基板12の厚みは、0.1mm以上、0.5mm以下であることが好ましく、0.15mm以上、0.3mm以下であることがより好ましい。厚みが、0.1mm未満では強度が不十分となって、後述する第2のセラミックグリーンシートとの積層作業が困難になる。また、厚みが0.5mmを超えると、後述するビアホールの形成が困難になる。
次に、図1(c)に示すように、第1の焼成済み基板12に、レーザを照射して貫通孔であるビアホール(第1のビアホール)13を形成する。レーザによるビアホール13の形成には、COレーザやエキシマレーザ等の気体レーザ、YAGレーザやYVOレーザ等の固体レーザを用いることができるが、特にこれらに限定されるものではない。また、レーザ加工によらず、ブラスト加工やドリル加工等も適用可能である。しかしながら、ブラスト加工では、微細なビアホール13の形成が困難であり、一方、ドリル加工では多額の加工費用がかかり非経済的である。このような観点からレーザ加工が好ましい。
第1のビアホール13の径は、後述する実験からも明らかなように、30μm以上、100μm以下であることが好ましく、50μm以上、85μm以下であることがより好ましい。第1のビアホール13の径が、30μm未満では導電ペーストの充填性が不良になり、信頼性の高い電気的接続が困難になるおそれがある。また、後述する第2のセラミックグリーンシートに形成されるビアや配線層との位置合わせに非常に高い精度が要求されるようになり、僅かな位置ずれで電気的接続が得られないおそれが生ずる。また、厚みが100μmを超えると、微細化されたICへの対応が困難になる。
次に、図1(d)に示すように、第1のビアホール13に、第1の温度より低温の第2の温度で焼成可能な導電ペースト14を充填した後、図1(e)に示すように、この導電ペーストを充填した第1の焼成済み基板12を加熱し、導電ペースト14を焼成してビア(第1のビア)15を形成する。第2の温度は、800〜1000℃であることが好ましい。ここで、「第1の温度より低温の第2の温度で焼成可能な導電ペースト」とは、第1の温度と第2の温度との間に融点を有する金属粉末を含んでいる導電ペーストをいう。本発明においては、このような条件を満足するもののなかでも、得られるIC検査治具用多層セラミック基板の検査精度の向上や消費電力の低減等の観点から、低抵抗の金属、例えばAg、Cu、Au、PdおよびPtの群から選ばれる少なくとも1種を含む導電ペーストの使用が好ましい。
次に、図1(f)に示すように、第1の焼成済み基板12の一方の面に、1枚乃至複数枚(図面の例では4枚)の、第2の温度、好ましくは800〜1000℃の温度で焼成可能な第2のセラミックグリーンシート16A〜16Dを積層する。
具体的には、SiO、AlおよびBを主成分とするホウケイ酸系ガラス粉末(平均粒径3μm、比表面積1.0m/g)と、アルミナ粉末(平均粒径3μm、比表面積1.0m/g)(両成分の重量比1:1)に、アクリル樹脂(バインダ)、トルエン等の溶剤、およびDOP(ジオクチルフタレート)等の可塑剤を加え、十分に混合してセラミックスラリーとした後、このスラリーにドクターブレード法を適用して第2のセラミックグリーンシート16A〜16Dを得る。そして、これらの第2のセラミックグリーンシート16A〜16Dに、パンチングによりビアホール(第2のビアホール)17を形成し、この第2のビアホール17に導電ペースト14を充填する。また、各第2のセラミックグリーンシート16A〜16Dの表面に、導電ペースト14と同様な導電ペーストを用いて配線パターン18を印刷する。その後、各第2のセラミックグリーンシート16A〜16Dを、第1の焼成済み基板12の一方の面に順次積層し、複合積層体を得る。第2のセラミックグリーンシート16A〜16Dを予め積層して積層体とし、これを第1の焼成済み基板12の一方の面に積層するようにしてもよい。
次に、図1(g)に示すように、上記複合積層体を第2の温度、具体的には850℃、1時間で焼成する。この焼成により第2のセラミックグリーンシート16A〜16Dは、内部にビア(第2のビア)19が形成された第2の焼成済み基板20A〜20Dとなる。なお、加圧しながら焼成することも可能である。また、第1の焼成済み基板12に充填した導電ペースト14を予め焼成せず、この工程で焼成するようにしてもよい。
次に、図1(h)に示すように、焼成した複合積層体の両面または第1の焼成済み基板12の表面、つまり非積層面に、スパッタリング、蒸着、電解メッキ、無電解メッキ等により、Ti、Mo、Cu、Ni、Au等からなる電極21を形成する。具体的には、スパッタリングにより、Ti層およびCu層を形成し、次いで、電解メッキによりCu層、Ni層およびAu層を形成する。これにより、IC検査治具用多層セラミック基板100が完成する。
次に、本実施形態により得られた電子部品(IC)検査治具用多層セラミック基板100の使用方法を図2を用いて説明する。
図2に模式的に示すように、上記多層セラミック基板100は、IC22の検査に用いられるIC検査用治具23の基板として用いられ、その一方の表面に形成された電極21に端子(プローブ)24が設けられる。
IC22の検査を行う場合、それらの端子24をIC22の端子25に接触させ、多層セラミック基板100の他方の表面の電極21に、IC電気特性検査装置26を接続し、IC22の検査を行う。
本実施形態においては、第1の焼成済み基板12にビアホール13を形成するため、第1の焼成済み基板12自体(特に、ビア15の位置や形状)が高寸法精度となる。さらに、この高寸法精度の第1の焼成済み基板12に第2のセラミックグリーンシート16A〜16Dを積層して焼成するため、得られる多層セラミック基板100も高寸法精度となる。したがって、第1の焼成済み基板12の一方の表面に形成された電極21に端子(プローブ)24を介してIC22の端子25を接触させて検査する場合に、電極21とIC22の端子25と確実に電気的に接続させることができる。
また、第1の焼成済み基板12が、アルミナ成分95重量%という高強度基板からなるため、プローブを介したIC端子25との繰り返し接触にも十分耐えることができる。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態に係るIC検査治具用多層セラミック基板の製造方法の工程を示す断面図である。ここでは、重複する説明を避けるため、第1の実施形態と共通する点については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
本実施形態においては、まず、図3(a)に示すように、第1の実施形態と同様な材料を用いて2枚の第1のセラミックグリーンシート11A、11Bを作製する。
次に、図3(b)に示すように、これらの2枚の第1のセラミックグリーンシート11A、11Bを焼成して、2枚の第1の焼成済み基板12A、12Bを得る。
次に、図3(c)に示すように、各第1の焼成済み基板12A、12Bにビアホール(第1のビアホール)13を形成する。
次に、図3(d)に示すように、第1のビアホール13に導電ペースト14を充填した後、図3(e)に示すように、この導電ペースト14を充填した各第1の焼成済み基板12A、12Bを加熱し、導電ペースト14を焼成してビア15を形成する。なお、第1の実施形態の場合と同様、導電ペースト14の焼成は後の工程で行ってもよい。
次に、図3(f)に示すように、2枚の第1の焼成済み基板12A、12Bと、1枚乃至複数枚(図面の例では4枚)の第2のセラミックグリーンシート16A〜16Dを、第1の焼成済み基板12A、12Bが第2のセラミックグリーンシート16A〜16Dの両側に配置されるように積層し、複合積層体を得る。
次に、図3(g)に示すように、上記複合積層体を加圧焼成し、さらに、図3(h)に示すように、焼成した複合積層体の片面または両面に電極21を形成する。これにより、IC検査治具用多層セラミック基板200が完成する。
本実施形態においては、第1の実施形態と同様の効果を得ることができるうえに、第2のセラミックグリーンシート16A〜16Dの両側に第1の焼成済み基板12A、12Bを配置して焼成しているので、第2のセラミックグリーンシート16A〜16D焼成時の変形がより抑制され、ビア15,19による電気的接続の信頼性をさらに向上させることができる。
なお、本実施形態では、第2のセラミックグリーンシート16A〜16Dの両側に第1の焼成済み基板12、つまり、同じ材料、同じ方法で作製された焼成済み基板を配置しているが、一方に第1の焼成済み基板12を配置し、他方に第1の焼成済み基板12と異なる材料、方法で作製された第3の焼成済み基板を使用することも可能である。しかしながら、本発明の目的のためには、第2の温度より少なくとも高い温度、好ましくは第1の焼成済み基板12の場合と同様、1350℃以上の温度で焼成された基板を使用することが好ましい。また、このような基板に形成されたビアホールに充填する導電ペーストも、ビアの低抵抗化のためには、導電ペースト14として例示したような低抵抗の導電ペーストを用いることが好ましい。
次に、本発明の効果を確認するために行った実験およびその結果について記載する。
(実験)
第1の焼成済み基板の厚み/第1の焼成済み基板に設けられたビアホール径の多層セラミック基板の特性(電気接続信頼性および検査用端子(電極)の接着性)に与える影響を調べる実験を行った。
本実験では、表1に示すような第1の焼成済み基板の厚み等の異なる13種のIC検査治具用多層セラミック基板(試料No.1〜13)を作製した。
[試料No.1の作製]
アルミナ粉末(平均粒径3μm、比表面積1.0m/g)1kgおよびアクリル樹脂(バインダ)120gをアルミナ製ポットに入れ、さらに適当量のMEK(メチルエチルケトン)およびDOP(可塑剤)を加え、5時間混合してセラミックスラリーを得た。得られたセラミックスラリーを用いてドクターブレード法により厚み0.30mmのセラミックグリーンシート(第1のセラミックグリーンシート)を得た。
次いで、上記第1のセラミックグリーンシート2枚を1400℃で10時間加熱し焼成した。これらの各焼成済み基板(第1の焼成済み基板)に対し、COレーザを用いて85μm径のビアホールを所要数形成した後、それらのビアホールにAg系導電ペーストを充填し、900℃で0.5時間加熱して導電ペーストを焼成した。
また、SiO、AlおよびBを主成分とするホウケイ酸系ガラス粉末(平均粒径3μm、比表面積1.0m/g)と、アルミナ粉末(平均粒径3μm、比表面積1.0m/g)とを、重量比で1:1、総量で1kgとなるように秤量してアルミナ製ポットに入れ、さらに適当量のMEK(メチルエチルケトン)およびDOP(可塑剤)を加え、5時間混合してセラミックスラリーを得た。得られたセラミックスラリーを用いてドクターブレード法により厚み0.15mmのセラミックグリーンシート(第2のセラミックグリーンシート)を得た。
上記第2のセラミックグリーンシート20枚にそれぞれパンチングにより所要数のビアホールを形成し、このビアホールにAg系導電ペーストを充填するとともに、同種の導電ペーストを用いて常法により配線パターンを形成した。
これらの20枚の第2のセラミックグリーンシートを積層し、さらにその両面に、導電ペーストを充填し焼成した第1の焼成済み基板を積層して複合積層体とした後、850℃で1時間加熱焼成した。
焼成後の複合積層体の両面を研磨した後、スパッタリングと電解メッキにより電極(縦2mm×横2mm×厚み0.01mm)を形成し、IC検査治具用多層セラミック基板を製造した。
[試料No.2〜13の作製]
第1の焼成済み基板の製造に用いる原料粉末の種類、グリーンシートの厚み、ビアホール径、および、導体材料を、表1に示すように変えた以外は試料No.1の場合と同様にしてIC検査治具用多層セラミック基板を製造した。なお、原料粉末として、No.8では、窒化珪素(平均粒径1μm、比表面積7m/g)を、No.9では、ムライト(平均粒径2μm、比表面積5m/g)を、その他のNo.2〜7およびNo.10〜13では、No.1と同様のアルミナを用いた。
[特性評価]
得られたIC検査治具用多層セラミック基板の特性評価を下記に示す方法で行った。結果を表1に併せ示す。
(a)電気接続信頼性
IC検査治具用多層セラミック基板の両面に設けた電極間の導通を確認し、導通が得られた電極の割合を調べた。
(b)電極の接着性
IC検査治具用多層セラミック基板の一方の面に設けた電極に銅ワイヤーを半田付けし、これを20mm/minで引っ張り、基板が破壊したときの荷重(ピール強度)を測定した。
Figure 2009152352
表1から明らかなように、ビアホール径が30μm以上、100μm以下で、かつ、第1の焼成済み基板の厚みが0.1mm以上、0.5mm以下である場合に、特に良好な結果が得られている。
なお、本発明は以上説明した実施形態等に何ら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
本発明の第1の実施形態に係るIC検査治具用多層セラミック基板の製造方法の工程を示す断面図である。 多層セラミック基板を用いたIC検査用治具の使用方法を模式的に示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るIC検査治具用多層セラミック基板の製造方法の工程を示す断面図である。
符号の説明
11,11A,11B…第1のセラミックグリーンシート、12,12A,12B…第1の焼成済み基板、13…(第1の)ビアホール、14…導電ペースト、15…(第1の)ビア、16A〜16D…第2のセラミックグリーンシート、17…(第2の)ビアホール、19…(第2の)ビア、20A〜20D…第2の焼成済み基板、21…電極、100,200…IC検査治具用多層セラミック基板。

Claims (8)

  1. 第1のセラミックグリーンシートを第1の温度で焼成して第1の焼成済み基板を作製した後、前記第1の焼成済み基板に第1のビアホールを形成し、次いで、この第1のビアホールに、前記第1の温度より低い第2の温度で焼成可能な導電ペーストを充填する工程(a)と、
    前記第2の温度で焼成可能な第2のセラミックグリーンシートまたは該第2のセラミックグリーンシートを複数枚積層した積層体の少なくとも一主面に、前記導電ペーストを充填した第1の焼成済み基板を積層して複合積層体を得る工程(b)と、
    前記複合積層体を前記第2の温度で焼成する工程(c)と、
    前記焼成した複合積層体の前記第1の焼成済み基板の非積層側表面に電極を形成する工程(d)と
    を有することを特徴とする電子部品検査治具用多層セラミック基板の製造方法。
  2. 前記第1の温度が1350℃以上であり、かつ、前記第2の温度が800〜1000℃であることを特徴とする請求項1記載の電子部品検査治具用多層セラミック基板の製造方法。
  3. 前記工程(b)において、予め前記第1の焼成済み基板に充填された導電ペーストは焼成されていることを特徴とする請求項1または2記載の電子部品検査治具用多層セラミック基板の製造方法。
  4. 前記第1のビアホールの形成は、レーザ加工により行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の電子部品検査治具用多層セラミック基板の製造方法。
  5. 前記第1のビアホールの径が、30μm以上、100μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の電子部品検査治具用多層セラミック基板の製造方法。
  6. 前記第1の焼成済み基板の厚みが、0.1mm以上、0.5mm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の電子部品検査治具用多層セラミック基板の製造方法。
  7. 前記導電ペーストは、Ag、Cu、Au、PdおよびPtの群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の電子部品検査治具用多層セラミック基板の製造方法。
  8. 前記工程(b)において、前記第1の焼成済み基板に形成された第1のビアホールと連通し、かつ、前記第2の温度で焼成可能な導体ペーストが充填された第2のビアホールを有する第2のセラミックグリーンシートが積層されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の電子部品検査治具用多層セラミック基板の製造方法。
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