JP2009151866A - 磁気ディスク装置、その磁気ディスク装置を用いた電子機器、ヘッドロード・アンロード方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】緊急にヘッドをアンロードする際にヘッドを短時間でディスク面からアンロードできるようにする。
【解決手段】この磁気ディスク装置は、ヘッド12、ヘッドアクチュエータ15、VCM14が移動することで生じる逆起電圧を検出する逆起電圧検出回路170と、ヘッド12のロードを開始時に、検出された第1逆起電圧値とヘッド12の移動速度との関係を示す第1の換算係数をRAM27に記憶する一方、ヘッド12のアンロード開始時に、検出された第2逆起電圧値とヘッド12の移動速度との関係を示す第2の換算係数をRAM27に記憶し、第2の換算係数と第1の換算係数との差分からVCM14の抵抗値の変化量を算出し、算出したVCM14の抵抗値の変化量に従って、RAM27の第2逆起電圧値を補正し、補正した第2逆起電圧値によりヘッド12をアンロードする速度を制御する制御ユニット25とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】この磁気ディスク装置は、ヘッド12、ヘッドアクチュエータ15、VCM14が移動することで生じる逆起電圧を検出する逆起電圧検出回路170と、ヘッド12のロードを開始時に、検出された第1逆起電圧値とヘッド12の移動速度との関係を示す第1の換算係数をRAM27に記憶する一方、ヘッド12のアンロード開始時に、検出された第2逆起電圧値とヘッド12の移動速度との関係を示す第2の換算係数をRAM27に記憶し、第2の換算係数と第1の換算係数との差分からVCM14の抵抗値の変化量を算出し、算出したVCM14の抵抗値の変化量に従って、RAM27の第2逆起電圧値を補正し、補正した第2逆起電圧値によりヘッド12をアンロードする速度を制御する制御ユニット25とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば本発明は、ヘッドをディスク(ディスク媒体)の半径方向に移動させるヘッドアクチュエータの駆動源であるボイスコイルモータ(以下「VCM」と称す)に生じる逆起電圧をVCM逆起電圧検出回路により検出し、この逆起電圧に基づいてヘッドのロード・アンロード制御を行う磁気ディスク装置に係り、特にVCM逆起電圧の補正機能を有する磁気ディスク装置、その磁気ディスク装置を用いた電子機器、ヘッドロード・アンロード方法に関する。
ハードディスクドライブなどの磁気ディスク装置には、ヘッドの移動をできるだけ一定の速度に制御する技術として、サーボ情報を用いてシーク動作時のヘッドの移動速度を推定し、VCMのコイル抵抗の変化量を算出し、算出したコイル抵抗の変化量にしたがって逆起電圧の値を補正し、その補正値でヘッドの移動速度を等速に制御する技術が公開されている(例えば特許文献1参照)。
ところで、磁気ディスク装置は、衝撃に弱いことから、近年、落下などを検知してヘッドを緊急にアンロードし、衝撃から守る技術の開発が急務になっている。
特開2001−344918号公報
しかしながら、上記先行技術のようにサーボ情報を用いる場合、サーボ不良などに起因したシークエラー等が発生すると、ヘッドの正しい速度が得られず、別途エラー処理等が必要になることから、ある程度の時間を要し、落下の際にディスク面からヘッドのアンロードが間に合わず、ヘッドがディスク面に衝突して損傷する可能性がある。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、緊急にヘッドをアンロードする際にヘッドを短時間でディスク面からアンロードすることができる磁気ディスク装置、その磁気ディスク装置を用いた電子機器、ヘッドロード・アンロード方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明の磁気ディスク装置は、ヘッドをディスクの半径方向に移動させてロード/アンロードを行うボイスコイルモータと、前記ヘッドを動かす際に前記ボイスコイルモータに生じる逆起電圧を検出する逆起電圧検出手段と、検出された前記逆起電圧の値と、この逆起電圧の値と前記ヘッドの移動速度との関係を示す換算係数とが記憶可能なメモリと、前記ヘッドのロードを開始したときに、前記逆起電圧検出手段により検出された逆起電圧値と前記ボイスコイルモータによる前記ヘッドの移動速度との関係を示す第1の換算係数を導出して前記メモリに記憶する第1演算手段と、前記ヘッドのアンロードを開始した直後に、前記逆起電圧検出手段により検出された逆起電圧値と前記ボイスコイルモータによるヘッドの移動速度との関係を示す第2の換算係数を導出し、前記メモリに記憶する第2演算手段と、前記第2演算手段により導出された第2の換算係数と前記メモリから読み出した前記第1の換算係数との差分から前記ボイスコイルモータの抵抗値の変化量を算出する抵抗変化量算出手段と、前記抵抗変化量算出手段により算出された前記ボイスコイルモータの抵抗値の変化量に従って、前記メモリに記憶された前記ヘッドのアンロード開始直後の逆起電圧の値を補正する補正手段と、前記補正手段により補正された逆起電圧の値により前記ヘッドをアンロードする速度を制御する速度制御手段とすることを特徴とする。
本発明の電子機器は、請求項1記載の磁気ディスク装置に対してデータの読み込みおよび/または書き込みを行うコントローラを備えている。
本発明のヘッドロード・アンロード方法は、ヘッドのロードを開始したときに、前記ボイスコイルモータに生じる逆起電圧を検出し、検出した逆起電圧値と前記ボイスコイルモータによる前記ヘッドの移動速度との関係を示す第1の換算係数を導出して前記メモリに記憶する第1演算ステップと、前記ヘッドのアンロードを開始した直後に、前記ボイスコイルモータに生じる逆起電圧を検出し、検出した逆起電圧値と前記ボイスコイルモータによるヘッドの移動速度との関係を示す第2の換算係数を導出し、前記メモリに記憶する第2演算ステップと、導出した第2の換算係数と前記メモリから読み出した前記第1の換算係数との差分から前記ボイスコイルモータの抵抗値の変化量を算出するステップと、算出した前記ボイスコイルモータの抵抗値の変化量に従って、前記メモリに記憶された前記ヘッドのアンロード開始直後の逆起電圧の値を補正する補正ステップと、補正した逆起電圧の値により前記ヘッドをアンロードする速度を制御するステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、緊急にヘッドをアンロードする際にヘッドを短時間でディスク面からアンロードすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態に係るコンピュータの概要構成を示す図、図2は図1のコンピュータの磁気ディスク装置の構成を示すブロック図、図3は磁気ディスク装置のヘッドのロード/アンロード機構を示す図である。
図1に示すように、コンピュータは、キーボード1と、アンテナが接続されたデジタル放送チューナ2と、記憶部としてのメモリ3と、出力部としてのディスプレイ4およびスピーカ5、ハードディスクドライブとしてのHDD6(以下「磁気ディスク装置6」と称す)とを有する、例えばノート型コンピュータなどである。
デジタル放送チューナ2は、アンテナからデジタル放送を受信し、デジタル信号の復調などの処理過程を経てMPEG2トランスポートストリーム(以下MPEG2_TSと称す。)のデータストリームを生成し、コントローラ7へ出力する。
コントローラ7は、入力されたMPEG2_TSをメモリ3にバッファリングしつつ映像パケット、音声パケットに分離して、それぞれをデコードする。デコードされた映像および音声データは、メモリ3から出力部(ディスプレイ4およびスピーカ5)へ出力される。これによりディスプレイ4の画面にデジタル放送の番組の映像が再生されるとともに、スピーカ5から番組の音声が再生される。
コントローラ7は、磁気ディスク装置6に対して上記データの読み出し(再生)、および/または書き込み(録画)を行う。
メモリ3には、コントローラ7に処理動作を実行させる制御プログラムが記憶されている。メモリ3は、磁気ディスク装置6へ書き込まれるデータ、または磁気ディスク装置6から読み出されるデータの一時記憶場所、つまり出力バッファになる。データは、このメモリ3を介して入出力される。ディスプレイ4は、入力された映像を画面に表示する。
キーボード1は、ユーザがデジタル放送の受信チャネルを選択操作するための操作受付部である。また、番組の選択、録画または再生などの指示がキーボード1に行われることで、それぞれの指示をキーボード5が受け付けてコントローラ7へ入力する。
コントローラ7は、キーボード1から入力された各種指示に応じた各部の制御、つまり番組、選局制御、番組の録画制御また再生制御などを行う。
図2に示すように、磁気ディスク装置6は、データが磁気記録されるディスク11(磁気記録媒体)と、このディスク11へのデータ書き込み(データ記録)及びディスク11からのデータ読み出し(データ再生)に用いられるヘッド12(磁気ヘッド)を備えている。
ディスク11の記録面には、同心円状の多数のトラック(図示せず)が形成されている。各トラックには、ヘッド12のシーク・位置決め等に用いられるサーボ情報が記録されたサーボ領域(図示せず)が等間隔で配置されている。
このサーボ領域間には複数の記録単位としてのセクタ(データセクタ)が配置されている。各サーボ領域は、ディスク11上では中心から各トラックを渡って放射状に等間隔で配置されている。
ヘッド12は、ディスク11の各記録面に対応してそれぞれ設けられているものとする。なお、図2の構成では、ディスク11が2枚積層配置されたHDDを想定しているが、ディスク11が3枚以上積層配置されたHDD、或いは単一枚のディスク11を備えたHDDであっても構わない。
ヘッド12は、目標トラック上にシーク・位置決めされた後、ディスク11の回転動作により、そのトラック上を走査する。またヘッド12は、走査によりその上に等間隔を保って配置されたサーボ領域のサーボ情報を順に読み込む。また、ヘッド12は、走査により目標セクタに対するデータの読み書きを行う。
磁気ディスク装置6は、スピンドルモータ13(以下「SPM13」と称す)、ボイスコイルモータ14(以下「VCM14」と称す)、ヘッド移動機構としてのロータリ型のヘッドアクチュエータ15(以下「ヘッドアクチュエータ15」と称す)、ドライバIC18、ヘッドアンプ回路19、R/W回路20、サーボ処理回路21、ディスクコントローラ22、バッファメモリ23、制御ユニット25、FROM26(Read Only Memory)、RAM27(Random Access Memory)を備えている。
ドライバIC18は、SPM駆動回路16(以下「SPMドライバ16」と称す)とヘッドアクチュエータ駆動回路17(以下「VCMドライバ17」)とを有している。また、VCMドライバ17は逆起電圧検出回路170を有している。
SPM13は、ディスク11を高速に回転させる。ヘッド12は、ヘッドアクチュエータ15に取り付けられており、当該アクチュエータ15の回動(角度回転)に従ってディスク11の半径方向に移動する。これにより、ヘッド12は、目標トラック上にシーク・位置決めされるようになっている。ヘッドアクチュエータ15は、駆動源であるVCM14により駆動される。
VCM14は、ヘッドアクチュエータ15を駆動することでヘッド12をディスク11の半径方向に移動させてロード/アンロードを行う。VCM14は、基部に固定したマグネットと、軸支したヘッドアクチュエータ15に印刷されたコイルとを対抗配置し、コイルに電流を流すことで互いの間に回転力が発生しヘッドアクチュエータ15自体が移動して駆動する。逆起電圧検出回路170は、ヘッド12(ヘッドアクチュエータ15)が動いたときにVCM14に生じる逆起電圧を検出する。
ディスク11の外周側には、図3に示すように、SPM13の回転停止に伴う当該ディスク11の回転停止状態においてヘッド12を退避(リトラクト)させておくためのランプ200が配置されている。ランプ200は、ヘッド12をディスク11上から退避させておくためのヘッド退避部である。
SPM13は、SPMドライバ16から供給される操作電流(SPM電流)により駆動される。VCM14を有するヘッドアクチュエータ15は、VCMドライバ17から供給される操作電流(VCM電流)により駆動される。本実施形態において、SPMドライバ16及びVCMドライバ17は、1チップに集積回路化されたドライバIC18によって実現されている。SPMドライバ16からSPM13に、VCMドライバ17からVCM14に、それぞれ供給される操作電流を決定するための値(操作量)は、制御ユニット25により決定される。
VCMドライバ17は、VCM14に生じる逆起電圧を検出(モニタリング)するための逆起電圧検出回路170を内蔵している。この逆起電圧検出回路170は、図4に示すように、VCM14に接続して用いられる周知の回路構成を有している。
ヘッドアンプ回路19は、フレキシブルプリント配線板(FPC)に実装されており、ヘッド12と接続されている。
ヘッドアンプ回路19をヘッドIC等とも言う。ヘッドアンプ回路19は、制御ユニット25からの制御に従い、ヘッド12の切り替え、ヘッド12との間のリード/ライト信号の入出力動作を行う。
ヘッドアンプ回路19は、ヘッド12で読み取られたアナログ出力(ヘッド12のリード信号)を増幅すると共に、R/W回路(リード/ライトIC)20から送られるライトデータに所定の信号処理を施してこれをヘッド12に送る。
R/W(リード/ライト)回路20は、ヘッド12によりディスク11から読み出されてヘッドアンプ回路19で増幅されたアナログ出力(ヘッド12のリード 信号)を一定の電圧に増幅するAGC(自動利得制御)機能と、このAGC機能により増幅されたリード信号から例えばNRZコードのデータに復号するのに必 要な信号処理を行うデコード機能(リードチャネル)と、ディスク11へのデータ記録に必要な信号処理を行うエンコード機能(ライトチャネル)と、上記リー ド信号からのサーボ情報抽出を可能とするために当該リード信号をパルス化してパルス化リードデータとして出力するパルス化機能と、次に述べるサーボ処理回 路21からのタイミング信号(バーストタイミング信号)に応じてサーボ情報中のバーストデータを抽出する機能とを有している。
このバーストデータは制御ユニット25に送られて、ヘッド12を目標トラックの目標位置に位置決めするための位置決め制御に用いられる。
サーボ処理回路21は、R/W回路20から出力されるリードパルスからサーボ情報を取得するための、バーストタイミング信号を含む各種タイミング信号を生成する機能と、サーボ情報中のシリンダコードを抽出する機能とを有している。このシリンダコードは、制御ユニット25に送られて、ヘッド12を目標トラックに移動するシーク制御に用いられる。
ディスクコントローラ22は、磁気ディスク装置6を利用するホストシステムであるコンピュータのコントローラ7と接続されている。ディスクコントローラ22は、コントローラ7との間のコマンド(ライトコマンド、リードコマンド等)、データの通信を制御するインタフェース制御機能と、ディスク1lとの間のデータ転送を制御するディスク制御機能と、次に述べるバッファメモリ23を制御するバッファ制御機能とを有している。
バッファメモリ23は、主として、コントローラ7から転送されてディスク1lに書き込むべきデータ(ライトデータ)を一時格納するためのライトキャッシュと、ディスク1lから読み出されてコントローラ7へ転送されるデータ(リードデータ)を一時格納するためのリードキャッシュとして用いられる。バッファメモリ23は例えばRAM(を用いて構成される。
すなわち、バッファメモリ23には、ディスク11から読み取られるデータ、またはディスク11へ書き込まれるデータが一時バッファリングされる。
RAM27は、逆起電圧検出回路170から取得した逆起電圧の値(検出された逆起電圧の値)と、この逆起電圧の値とヘッド12の移動速度との関係を示す換算係数G1が記憶可能なメモリである。
RAM27は、逆起電圧検出回路170から取得した逆起電圧の値(検出された逆起電圧の値)と、この逆起電圧の値とヘッド12の移動速度との関係を示す換算係数G1が記憶可能なメモリである。
制御ユニット25は、制御プログラムに従う磁気ディスク装置全体の制御、例えばサーボ処理回路21により抽出されたシリンダコード及びR/W回路20により抽出されたバーストデータに基づくヘッド12のシーク・位置決め制御、ホストからのリード/ライトコマンドに従うディスクコントローラ22によるディスクアクセス制御(リード/ライトアクセス制御)等を実行する。
制御ユニット25は、ヘッド12のロード・アンロード制御を行う。制御ユニット25はアナログ/ディジタルコンバータ250(以下「ADC250」と称す)を内蔵しており、ヘッドロード時およびヘッドアンロード時に、逆起電圧検出回路170の逆起電圧検出出力(アナログ信号)を、ADC250を通じてデジタルデータ(逆起電圧の値)として取り込む。
制御ユニット25には、上記制御プログラムが予め格納されている書き換え可能な不揮発性メモリとしてのフラッシュROM26と、当該制御ユニット25のワーク領域等を提供するRAM27とが接続されている。
フラッシュROM26には、加速度下におけるVCM14の制御電流と時間の関係を示す情報が予め格納されている。
フラッシュROM26には、加速度下におけるVCM14の制御電流と時間の関係を示す情報が予め格納されている。
制御ユニット25は、ヘッド12のロードを開始したときに、検出された逆起電圧値とVCMによるヘッド12の移動速度との関係を示す第1の換算係数G1を導出してRAM27に記憶する第1演算手段として機能する。
制御ユニット25は、ヘッド12のアンロードを開始した直後に、逆起電圧検出回路170により検出された逆起電圧値とVCMによるヘッド12の移動速度との関係を示す第2の換算係数を導出し、RAM27に記憶する第2演算手段として機能する。
制御ユニット25は、上記ロード/アンロード時に、等加速度下におけるVCM14の制御電流と時間の関係が正比例関係にあることを前提にして換算係数G1を導出する。
制御ユニット25は、アンロードの開始直後に、ヘッド12を外周方向へ一定時間、等加速度で移動させたときのVCM14に流れる制御電流を所定の時間だけ積分して求めた制御電流積分値を換算係数G1の導出に用いる。
制御ユニット25は、導出した第2の換算係数とRAM27から読み出した第1の換算係数との差分からVCM14の抵抗値の変化量を算出する抵抗変化量算出手段として機能する。
制御ユニット25は、算出したVCMの抵抗値の変化量に従って、RAM27に記憶されたヘッド12のアンロード開始直後の逆起電圧の値を補正する補正手段として機能する。
制御ユニット25は、補正した逆起電圧の値によりヘッド12の速度を等速に制御しつつヘッド12をアンロードする。すなわち、制御ユニット25は、補正された逆起電圧の値により、ヘッド12をアンロードする速度を制御する速度制御手段として機能する。
すなわち、制御ユニット25は、アンロード開始時に、ヘッド12に等加速度運動を行わせてVCM14の制御電流を所定時間積分して求めた電流積分値と、そのときの逆起電圧検出回路170の逆起電圧検出値とロード時の逆起電圧検出値とを用いて、VCM14の抵抗値の変化量を算出し、アンロード開始直後の逆起電圧の値に対する補正値を求めて、VCM14によるヘッド12の等速速度制御を行う。
制御ユニット25は、ホスト等からの指示により、SPM13(ディスク11)の回転停止状態からヘッド12によるリード/ライトが可能な通常状態に切り替える必要が発生した場合、ヘッド12がランプ200上に退避されている状態でSPM13を起動する。SPM13が定常回転速度に達すると、つまりディスク11が定常回転速度に達すると、制御ユニット25はVCM14を駆動してヘッド12をディスク11上に移動するためのロード制御を行う。
逆に、SPM13の回転を停止する際には、それに先立ってVCM14を(ロード時とは逆方向に)駆動して、ヘッド12をディスク11上からランプ200上に退避させるためのアンロード制御を行う。ヘッド12がランプ200上に退避されると、(当該ヘッド12の駆動機構である)ヘッドアクチュエータ15が図示せぬラッチにより固定され、ヘッド12がランプ200から飛び出すのが防止される。この段階で、制御ユニット25はSPM13の回転を停止する。
図4に示すように、逆起電圧検出回路170は、従来の磁気ディスク装置6における逆起電圧検出回路と同様に、オペアンプ(差動アンプ)301,302、及び抵抗303〜309等を有している。抵抗303はVCM14に流れる電流(VCM電流)を電圧に変換して検出するためのセンス抵抗であり、その抵抗値はRsである。また、抵抗(第1、第2の抵抗)304,305、即ち初段のアンプ301の利得を決定する抵抗304,305の抵抗値はR1,R2であり、抵抗306〜309の抵抗はいずれもRである。
逆起電圧検出回路170が従来の逆起電圧検出回路と異なる点は、当該逆起電圧検出回路170の少なくとも抵抗304,305を含む回路要素がドライバIC18の一部として集積回路化されていることにある。ここで、抵抗304,305は、その抵抗値R1,R2が制御ユニット25から例えばシリアルインタフェースを介して可変設定可能なようになっており、抵抗305に感温素子を用いていない点も従来とは相違する。
以下、図5乃至図8を参照してこのコンピュータの動作を説明する。
このコンピュータでは、デジタル放送のある番組を磁気ディスク装置6に録画する場合、通常の番組視聴状態からユーザがキーボード1にて所望の番組を選択操作すると、コントローラ7は、デジタル放送チューナ2を制御して該当番組を受信し、メモリ3にバッファリングしつつディスプレイ4に表示する。
このコンピュータでは、デジタル放送のある番組を磁気ディスク装置6に録画する場合、通常の番組視聴状態からユーザがキーボード1にて所望の番組を選択操作すると、コントローラ7は、デジタル放送チューナ2を制御して該当番組を受信し、メモリ3にバッファリングしつつディスプレイ4に表示する。
ここで、キーボード1の録画ボタンなどで、番組の録画操作が行われると、コントローラ7は、磁気ディスク装置6に新たな録画用のディレクトリを生成し、デジタル放送チューナ2により受信されてMPEG2TS形式に変換された番組のコンテンツである録画コンテンツファイルを、該当ディレクトリにファイル単位に記憶してゆく。
磁気ディスク装置6では、録画コンテンツファイルなどのデータをディスク11に書き込む際または再生する際に、ヘッドが正しくトラックに追従しているかどうかを調べ、必要なら(トラック中心とヘッドの中心の)オフセットが0になるように内部的に補正をかける。これを一般に「キャリブレーション」という。
通常、ディスク11の回転が始まり各部の温度が上がってくると、熱膨張などにより、オフトラック(ヘッド12がトラックの中心からずれること)現象が発生する。これを検出、修正するために、磁気ディスク装置6は、所定のタイミングでキャリブレーション動作を行なう。これは、熱の影響に対する補正を行なうので、一般に、サーマルキャリブレーション(thermal calibration)と呼ばれる。
ノート型コンピュータなどには、落下した際に加速度検知などによる緊急アンロードを行う機能が備えられている。
落下の際には、ヘッド12とディスク11の衝突を避けるために短時間で緊急にアンロードする必要があるが、ヘッド12が外周ストッパ位置に到達したときに加わる衝撃を考慮すると、ヘッド12の速度を等速に制御しつつアンロードすることが望ましい。
落下の際には、ヘッド12とディスク11の衝突を避けるために短時間で緊急にアンロードする必要があるが、ヘッド12が外周ストッパ位置に到達したときに加わる衝撃を考慮すると、ヘッド12の速度を等速に制御しつつアンロードすることが望ましい。
しかし、逆起電圧を用いた等速制御を行うには、VCM14の移動速度を正しく検出するため、逆起電圧検出回路170により検出される逆起電圧の値の補正が必要となる(本実施形態では、逆起電圧の補正を「キャリブレーション」という)。
まず、VCM14が移動しているときの逆起電圧は下記(式1)で与えられる。
Vbef = Rvcm×Ivcm + L×dIvcm/dt −Vvcm …(式1)
但し、Vbef:逆起電圧、Vvcm:VCM両端電圧、Ivcm:VCM電流、Rvcm:VCMコイル抵抗、L:VCMコイルインダクタンスである。
Vbef = Rvcm×Ivcm + L×dIvcm/dt −Vvcm …(式1)
但し、Vbef:逆起電圧、Vvcm:VCM両端電圧、Ivcm:VCM電流、Rvcm:VCMコイル抵抗、L:VCMコイルインダクタンスである。
ここで、逆起電圧は、VCM電流を流して十分に時間が経過した状態で検出(測定)するものし、インダクタンスにより生じる電圧は無いものとし、上記(式1)を下記(式2)のように簡略化する。
Vbef = Rvcm×Ivcm−Vvcm …(式2)
速度に比例した逆起電圧Vbefを正しく検出するためには、図4のようにセンス抵抗Rsを用いて上記(式2)なる計算式の速度を0としたときに逆起電圧も0となるようなキャリブレーションを行う。
速度に比例した逆起電圧Vbefを正しく検出するためには、図4のようにセンス抵抗Rsを用いて上記(式2)なる計算式の速度を0としたときに逆起電圧も0となるようなキャリブレーションを行う。
Vbef = Gf×Rs×Ivcm−Vvcm …(式3)
但しRs:VCMセンス抵抗、Gf:キャリブレーション値
但しRs:VCMセンス抵抗、Gf:キャリブレーション値
上記(式2)及び(式3)のVvcmはVCM14両端にかかる電圧であり、VCM14が速度を持った状態ではRvcm×Ivcm≠Vvcmであるが、逆起電圧が発生しない場合は、Rvcm×Ivcm=Vvcmが成り立つ。このとき上記(式2)と(式3)から下記(式4)が成り立ち、キャリブレーションとは、VCM14のコイル抵抗を測定することと言える。
0=Rvcm×Ivcm−Gf×Rs×Ivcm …(式4)
Rvcm=Gf×Rs
Rvcm=Gf×Rs
ヘッド12をロードするときは、外周ストッパにヘッド12を押し当て逆起電圧を検出することで補正を容易に行える。
一方、ヘッド12をアンロードするときは、ヘッド12がディスク11の面上にあるため、キャリブレーションが困難となる。
そこで、本実施形態では、以下のような動作が行われる。
すなわち、ヘッド12をロードするときは、ヘッド12を外周ストッパに押し当ててキャリブレーションを行うため、ロード直後はVCM14のコイルの温度上昇は無視して良いほど小さいものと考えると、ロード直後の逆起電圧とVCM移動速度の関係は正しいと言える。
すなわち、ヘッド12をロードするときは、ヘッド12を外周ストッパに押し当ててキャリブレーションを行うため、ロード直後はVCM14のコイルの温度上昇は無視して良いほど小さいものと考えると、ロード直後の逆起電圧とVCM移動速度の関係は正しいと言える。
そこで、本実施形態では、ヘッド12をディスク11の面へ移動するロード動作を開始した直後のシーク動作にて、検出された逆起電圧の値とVCM移動速度との換算係数(第1換算係数)を制御ユニット25が導出してその値をRAM27に記憶しておく。
そして、制御ユニット25は、緊急アンロード開始直後に検出された逆起電圧とVCM移動速度との換算係数(第2換算係数)と、ロード直後に求めてRAM27に記憶しておいた第1換算係数とからVCM14のコイル抵抗の変化量を算出することで、アンロード時のキャリブレーションを行う。
ここで、まず、ロード直後のVCM逆起電圧と、VCM速度の換算係数の導出動作について説明する。
VCM14が等加速度下にある場合、VCM速度はVCM制御電流と時間の正比例関係にあることから、VCM14を等加速度運動させた直後から、VCM制御量を任意の時間tだけ積分した値と、時間tの時点で取り込む逆起電圧には、比例係数をG1として次の(式5)が成り立つ。
VCM14が等加速度下にある場合、VCM速度はVCM制御電流と時間の正比例関係にあることから、VCM14を等加速度運動させた直後から、VCM制御量を任意の時間tだけ積分した値と、時間tの時点で取り込む逆起電圧には、比例係数をG1として次の(式5)が成り立つ。
Vbef _load = G1×Ivcm_load×t …(式5)
但し、Vbef_load:ロード直後の逆起電圧、G1:電流積分値と逆起電圧換算係数、Ivcm_load:ロード直後の等加速制御量、t:等加速度運動開始からの経過時間である。
但し、Vbef_load:ロード直後の逆起電圧、G1:電流積分値と逆起電圧換算係数、Ivcm_load:ロード直後の等加速制御量、t:等加速度運動開始からの経過時間である。
そこで、図5に示すように、制御ユニット25は、まず、ロード直後の最初のシーク時に、加速制御量Pに制御量リミット51をかけることで等加速度領域を作り出す。
制御ユニット25は、制御量積分区間52が終了するまでの間、制御電流を積分する。
制御ユニット25は、制御量積分区間52が終わったタイミングで、逆起電力検出回路170により検出された逆起電圧Vを取得する。
制御ユニット25は、制御量積分区間52が終了するまでの間、制御電流を積分する。
制御ユニット25は、制御量積分区間52が終わったタイミングで、逆起電力検出回路170により検出された逆起電圧Vを取得する。
また、制御ユニット25は、制御電流を積分し逆起電圧を測定した後、加速リミット51を解除し、目標位置へのシークを続け、上記(式5)の電流積分値と逆起電圧換算係数G1を求め、RAM27に保存する。
ここで、リミットをかけるのは、シーク加速時にVCM14の回路の飽和により、出力制御量と実際に回路に流れる電流との不一致を避けるためである。
ここで、リミットをかけるのは、シーク加速時にVCM14の回路の飽和により、出力制御量と実際に回路に流れる電流との不一致を避けるためである。
ここで、ロード直後のシークにおける、VCM逆起電圧とVCM速度の換算係数導出までの制御ユニット25の動作を図6のフローチャートを参照して説明する。なおステップS101〜ステップS103の処理は、図5に示した51−53のタイミングに実行される。
制御ユニット25は、ロード直後の最初のシーク時に加速制御量にリミットをかけることで等加速度領域を作り出す(ステップS101)。
そして、制御ユニット25は、制御量積分区間が終了するまで、制御電流を積分する(ステップS102〜ステップS103)。
そして、制御ユニット25は、制御量積分区間が終了するまで、制御電流を積分する(ステップS102〜ステップS103)。
制御量積分区間が終了すると、制御ユニット25は、逆起電圧を検出(測定)し(ステップS104)、その時点で上記(式5)より制御量積分値(電流積分値)と逆起電圧の換算係数G1を計算する(ステップS105)。
制御ユニット25は、制御量積分区間が終了すると、加速電流リミットを解除し(ステップS106)、計算により求めた換算係数G1をRAM27に記憶し、目標位置へのシークを続ける。
次にアンロード時のキャリブレーションについて説明する。
磁気ディスク装置6では、緊急アンロードの際に、図7に示すようなタイミングでアンロードのためのデータ取得と補正を行う。
磁気ディスク装置6では、緊急アンロードの際に、図7に示すようなタイミングでアンロードのためのデータ取得と補正を行う。
制御ユニット25は、緊急アンロード開始時、まず、等加速のための一定電流61をVCM14に流すことで、ヘッド12を一定時間外周方向へ等加速度運動を行わせる。
そして、制御ユニット25は、ロード時同様に制御量積分区間62に制御電流を積分する。
そして、制御ユニット25は、ロード時同様に制御量積分区間62に制御電流を積分する。
制御ユニット25は、制御量積分区間62が終了した時点63で、逆起電力検出回路170により検出された逆起電圧を取得する。
また、制御ユニット25は、制御量積分区間62が終了した時点63で、等加速度動作を終了し、VCM抵抗変化量を補正しながら逆起電圧による等速制御64を行い、ヘッド12をアンロードする。
また、制御ユニット25は、制御量積分区間62が終了した時点63で、等加速度動作を終了し、VCM抵抗変化量を補正しながら逆起電圧による等速制御64を行い、ヘッド12をアンロードする。
このときの制御ユニット25の動作を図8のフローチャートを参照して説明する。
制御ユニット25は、ロード時に算出しRAM27に記憶しておいた電流積分値と逆起電圧換算係数G1を用いて、VCMコイルの抵抗の変化量を算出する。
制御ユニット25は、ロード時に算出しRAM27に記憶しておいた電流積分値と逆起電圧換算係数G1を用いて、VCMコイルの抵抗の変化量を算出する。
磁気ディスク装置6において、制御ユニット25は、緊急アンロード開始時、一定時間外周方向へ等加速度運動を行わせる(ステップS201)。
続いて、制御ユニット25は、ロード時と同様に制御量積分区間が終了するまで、制御電流を積分する(ステップS202〜ステップS203)。
制御量積分区間が終了すると、制御ユニット25は、その時点で上記(式5)より逆起電圧を検出(測定)し(ステップS204)、等加速度電流を停止する(ステップS205)。
制御量積分区間が終了すると、制御ユニット25は、その時点で上記(式5)より逆起電圧を検出(測定)し(ステップS204)、等加速度電流を停止する(ステップS205)。
制御ユニット25は、ロード時に算出および記憶しておいた制御量積分値(電流積分値)と逆起電圧の換算係数G1と、今回検出された制御電流積分値、逆起電圧を用いて、VCMコイルの抵抗変化量ΔRvcmを算出する(ステップS206)。
制御ユニット25は、今回検出された逆起電圧の値を、上記ステップS206で算出したΔRvcmの分だけ補正を行いながら、等速制御によるアンロードを行う(ステップS207)。
アンロード時には、VCMコイル抵抗がロード時からΔRvcmだけ変化することを考えると、アンロード時の発生逆起電圧は下記(式6)のようになる。
Vbef_unload = (Rvcm+ΔRvcm)×Ivcm − Vcm_unload …(式6)
但し、Vbef_unload:アンロード時の逆起電圧、Vvcm_unload:アンロード時のVCM両端電圧、Ivcm:VCM電流、Rvcm:ロード時のVCM抵抗、ΔRvcm:アンロード時変化抵抗である。
但し、Vbef_unload:アンロード時の逆起電圧、Vvcm_unload:アンロード時のVCM両端電圧、Ivcm:VCM電流、Rvcm:ロード時のVCM抵抗、ΔRvcm:アンロード時変化抵抗である。
このとき、VCM両端電圧がロード時と等しいときのアンロード時の逆起電圧は、
Vbef_unload = (Rvcm+ΔRvcm)×Ivcm − Vvcm_load
= Rvcm×Ivcm − Vvcm_load + ΔRvcm×Ivcm
= Vbef_load +ΔRvcm×Ivcm …(式7)
となりアンロード時は、ロード時と同じVCM速度に対して上記(式7)のΔRvcm×Ivcmだけ逆起電圧に誤差が生じる。
Vbef_unload = (Rvcm+ΔRvcm)×Ivcm − Vvcm_load
= Rvcm×Ivcm − Vvcm_load + ΔRvcm×Ivcm
= Vbef_load +ΔRvcm×Ivcm …(式7)
となりアンロード時は、ロード時と同じVCM速度に対して上記(式7)のΔRvcm×Ivcmだけ逆起電圧に誤差が生じる。
ここで、緊急アンロード開始時に、ロード時と同様に任意の時間t_unloadだけ等加速度運動を行わせた時の、VCM制御量積分値と、電流積分終了時間における逆起電圧取り込み値との関係は、比例係数G2を用いて(式8)となる。
Vbef_unload=G2×Ivcm_unload×t_unload …(式8)
但し、Vbef_unload:キャリブレーション開始時の逆起電圧、G2:キャリブレーション時の電流積分値と逆起電圧換算係数、Ivcm_unload:キャリブレーション開始時の等加速制御量、t_unload:キャリブレーション時間である。
Vbef_unload=G2×Ivcm_unload×t_unload …(式8)
但し、Vbef_unload:キャリブレーション開始時の逆起電圧、G2:キャリブレーション時の電流積分値と逆起電圧換算係数、Ivcm_unload:キャリブレーション開始時の等加速制御量、t_unload:キャリブレーション時間である。
また、(式8)は、ロード時に求めRAM27に記憶しておいた逆起電圧の値と加速制御量積分値係数G1(式5)を用いて、
Vbef_unload = G1×Ivcm_unlaod×t _unload + ΔRvcm×Ivcm_unload…(式9)
但し、Ivcm_unload:緊急アンロード開始時の等加速制御量である。
とも表せることから、
ΔRvcm = (Vbef_unload − G1×Ivcm_unload×t_unload) / Ivcm_unload
=(G2×Ivcm_unload×t_unload −G1×Ivcm_unload×t_unload)/Ivcm_unload
=(G2−G1)×t_unload …(式10)
として、アンロード時におけるロード時からのVCM抵抗変化量ΔRvcmを算出できる。
Vbef_unload = G1×Ivcm_unlaod×t _unload + ΔRvcm×Ivcm_unload…(式9)
但し、Ivcm_unload:緊急アンロード開始時の等加速制御量である。
とも表せることから、
ΔRvcm = (Vbef_unload − G1×Ivcm_unload×t_unload) / Ivcm_unload
=(G2×Ivcm_unload×t_unload −G1×Ivcm_unload×t_unload)/Ivcm_unload
=(G2−G1)×t_unload …(式10)
として、アンロード時におけるロード時からのVCM抵抗変化量ΔRvcmを算出できる。
このようにΔRvcmを算出することで、アンロード時の正しい逆起電圧(補正逆起電圧)をVbef2とすると、下記(式11)に示すように補正逆起電圧Vbef2を求めて補正を行いながらの逆起制御を行うことが可能となる。
Vbef2 = Vbef_unload − ΔRvcm×Ivcm_control…(式11)
但し、Vbef2:補正逆起電圧、Vbef_control:等速制御アンロード制御における検出逆起電圧、ΔRvcm:(式10)より算出したVCMコイル抵抗変化量、Ivcm_control:等速制御アンロード制御における出力電流値である。
但し、Vbef2:補正逆起電圧、Vbef_control:等速制御アンロード制御における検出逆起電圧、ΔRvcm:(式10)より算出したVCMコイル抵抗変化量、Ivcm_control:等速制御アンロード制御における出力電流値である。
上記ロード/アンロード方法を用いれば、緊急アンロードの開始直後に作り出す等加速度領域にて任意の時間tだけ制御量を積分し、その瞬間の逆起電圧を測定するだけなので、キャリブレーションを短時間で終了することができ、緊急アンロード時でも等速制御アンロードにより、外周ストッパ衝突時のヘッドに加わる衝撃を低減できる。
このようにこの実施形態のコンピュータによれば、磁気ディスク装置6のヘッド12をロード中に落下の衝撃などでヘッド12とディスク11が激突しないように、磁気ディスク装置6のヘッド12をディスク11の面から緊急に退避する際に、ロード直後に検出し保持しておいた逆起電圧と、アンロード開始直後に検出した逆起電圧とを用いて、アンロード中の逆起電圧を短時間で補正してヘッド12の移動制御を行うので、従来よりもヘッド12を短時間でディスク11面から退避可能になり、落下の衝撃によるヘッド12とディスク11の損傷を回避できる。
また、本実施形態では、ロード時の逆起電圧と制御量積分値との関係を基準として、アンロード時の逆起電圧と制御量積分値との関係から、アンロードの速度制御に用いる逆起電圧値の補正を行うので、サーボ不良などに起因するシークエラーを考慮する必要がない。つまり、アンロード時のキャリブレーションに特別なシークを要することがなく、短時間でのキャリブレーションが可能となる。
なお、本願発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形してもよい。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより、種々の発明を構成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
具体的には、上記実施形態では、磁気ディスク装置に適用した場合について説明したが、本発明は、ヘッドのロード・アンロード方式を適用する磁気ディスク装置であれば、磁気ディスク装置以外の例えば光磁気ディスク装置(MOディスク装置)などのような磁気ディスク装置などにも同様に適用できる。
11…ディスク、12…ヘッド、13…SPM(スピンドルモータ)、14…VCM(ボイスコイルモータ)、15…ヘッドアクチュエータ、17…VCMドライバ、18…ドライバIC、25…CPU(第1演算手段、第2演算手段、抵抗変化量算出手段、補正手段、速度制御手段)、26… FROM(不揮発性記憶手段)、27…RAM、170…逆起電圧検出回路、200…ランプ(ランプ機構)、301,302…オペアンプ、303〜309…抵抗。
Claims (5)
- ヘッドをディスクの半径方向に移動させてロード/アンロードを行うボイスコイルモータと、
前記ボイスコイルモータに生じる逆起電圧を検出する逆起電圧検出手段と、
検出された前記逆起電圧の値と、この逆起電圧の値と前記ヘッドの移動速度との関係を示す換算係数とが記憶可能なメモリと、
前記ヘッドのロードを開始したときに、前記逆起電圧検出手段により検出された逆起電圧値と前記ボイスコイルモータによる前記ヘッドの移動速度との関係を示す第1の換算係数を導出して前記メモリに記憶する第1演算手段と、
前記ヘッドのアンロードを開始した直後に、前記逆起電圧検出手段により検出された逆起電圧値と前記ボイスコイルモータによるヘッドの移動速度との関係を示す第2の換算係数を導出し、前記メモリに記憶する第2演算手段と、
前記第2演算手段により導出された第2の換算係数と前記メモリから読み出した前記第1の換算係数との差分から前記ボイスコイルモータの抵抗値の変化量を算出する抵抗変化量算出手段と、
前記抵抗変化量算出手段により算出された前記ボイスコイルモータの抵抗値の変化量に従って、前記メモリに記憶された前記ヘッドのアンロード開始直後の逆起電圧の値を補正する補正手段と、
前記補正手段により補正された逆起電圧の値により前記ヘッドをアンロードする速度を制御する速度制御手段と
を具備することを特徴する磁気ディスク装置。 - 前記第1演算手段および前記第2演算手段は、等加速度下における前記ボイスコイルモータの制御電流と時間の関係が正比例関係にあることを前提にして前記換算係数を導出することを特徴する請求項1記載の磁気ディスク装置。
- 前記第2演算手段は、アンロードの開始直後に、前記ヘッドを外周方向へ一定時間、等加速度で移動させたときのボイスコイルモータに流れる制御電流を所定の時間だけ積分して求めた制御電流積分値を前記第2の換算係数の導出に用いることを特徴する請求項1記載の磁気ディスク装置。
- 請求項1記載の磁気ディスク装置に対してデータの読み込みおよび/または書き込みを行うコントローラを備えたことを特徴とする電子機器。
- ヘッドのロードを開始したときに、前記ボイスコイルモータに生じる逆起電圧を検出し、検出した逆起電圧値と前記ボイスコイルモータによる前記ヘッドの移動速度との関係を示す第1の換算係数を導出して前記メモリに記憶する第1演算ステップと、
前記ヘッドのアンロードを開始した直後に、前記ボイスコイルモータに生じる逆起電圧を検出し、検出した逆起電圧値と前記ボイスコイルモータによるヘッドの移動速度との関係を示す第2の換算係数を導出し、前記メモリに記憶する第2演算ステップと、
導出した第2の換算係数と前記メモリから読み出した前記第1の換算係数との差分から前記ボイスコイルモータの抵抗値の変化量を算出するステップと、
算出した前記ボイスコイルモータの抵抗値の変化量に従って、前記メモリに記憶された前記ヘッドのアンロード開始直後の逆起電圧の値を補正する補正ステップと、
補正した逆起電圧の値により前記ヘッドをアンロードする速度を制御するステップと
を有することを特徴とするヘッドロード・アンロード方法。
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JP2007328526A JP2009151866A (ja) | 2007-12-20 | 2007-12-20 | 磁気ディスク装置、その磁気ディスク装置を用いた電子機器、ヘッドロード・アンロード方法 |
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WO2011086709A1 (ja) * | 2010-01-18 | 2011-07-21 | 株式会社 東芝 | 磁気ディスク装置のランプアンロードシーク制御装置 |
-
2007
- 2007-12-20 JP JP2007328526A patent/JP2009151866A/ja not_active Withdrawn
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WO2011086709A1 (ja) * | 2010-01-18 | 2011-07-21 | 株式会社 東芝 | 磁気ディスク装置のランプアンロードシーク制御装置 |
CN102714049A (zh) * | 2010-01-18 | 2012-10-03 | 株式会社东芝 | 磁盘装置的斜坡卸载寻道控制装置 |
JPWO2011086709A1 (ja) * | 2010-01-18 | 2013-05-16 | 株式会社東芝 | 磁気ディスク装置のランプアンロードシーク制御装置 |
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