JP2009150975A - プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プロジェクタは、液晶パネル251B,251R,251Gと、変調された各色光を光束入射側端面から取り込んで合成して画像光を形成し、光束射出側端面から射出するクロスダイクロイックプリズム254と、画像光を拡大投射する投射レンズ3とを備える。クロスダイクロイックプリズム254は、光束入射側端面および光束射出側端面がプロジェクタの厚み方向に沿うように配設される。プロジェクタは、投射レンズ3の側方に配置される冷却ファン4と、光束入射側端面を囲むとともに、冷却ファンから吐出された空気を液晶パネル251B,251R,251Gの側方から流通させるダクト部10とを備える。
【選択図】図2
Description
このプロジェクタにおいて、液晶パネル等の光変調装置は、一般的に熱に弱いため、光源装置からの光束の照射による発熱により、熱劣化が生じる恐れがある。
そこで、冷却ファンと冷却ファンから吐出される空気を光変調装置に導くダクトとを備え、光変調装置を冷却するように構成されたプロジェクタ(映像表示装置)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、側方とは、プロジェクタの厚み方向に対して直交する方向をいう。すなわち、ダクト部は、プロジェクタの厚み方向に対して直交する方向に空気を流通させる。また、ダクト部は、全ての光変調装置に限らず隣接する少なくとも2つの光変調装置に空気を流通させる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクタの主な構成〕
図1は、第1実施形態におけるプロジェクタの概略構成を模式的に示す図であり、上方から見た平面図である。
プロジェクタは、光源から射出される光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成し、この画像光をスクリーン(図示略)等に拡大投射する。
図1に示すように、プロジェクタ1は、光学ユニット2、投射光学装置としての投射レンズ3、光学ユニット2に空気を吐出する冷却ファン4、プロジェクタ1内部の温まった空気を外部に排気する排気ファン5、これらの機器本体を収納し外装を構成する外装筐体等を備える。
なお、図1において、具体的な図示は省略したが、光学ユニット2、投射レンズ3、冷却ファン4および排気ファン5以外の空間には、プロジェクタ1内部の各構成部材に電力を供給する電源ユニット、およびプロジェクタ1内部の各構成部材を制御する制御装置等が配置されるものとする。以下では、説明の便宜上、図1において右側を「右」とし、左側を「左」として記載する。また、投射レンズ3が配置されている側を「前」とし、それと反対側を「後」と記載する。そして、プロジェクタ1の厚み方向(図1の紙面に直交する方向)に対して直交する方向を「側方」として記載する。
リレー光学装置24は、入射側レンズ241、リレーレンズ243、および反射ミラー242,244を備え、色分離光学装置23で分離された色光、例えば、緑色光を光学装置25の後述する緑色光の液晶パネル251Gまで導く機能を有する。
シロッコファン41,42は、投射レンズ3の側方に、投射レンズ3を挟んで互いに対向する位置に配置されている。シロッコファン41、42は、それぞれ吸気口411,421が下方を向き、吐出口412,422が後方側を向いた姿勢になっている。このように、シロッコファン41,42は、羽根の回転軸がプロジェクタ1の厚み方向に沿うように配置されている。
図2は、光学部品用筐体6の前方側を前方上側から見た斜視図である。具体的に、図2は、筐体上部62を開けた状態の光学装置本体26、および光学装置収納部70を示す図である。
図3および図4は、光学装置本体26および光学装置収納部70の構成を示す断面図である。具体的に、図3は、図2におけるA−A断面図である。図4は、図2におけるB−B断面図である。
図1および図2に示すように、光学装置本体26は、第1から第3の色光をそれぞれ画像情報に応じて変調する第1から第3の光変調装置と、それぞれの光路後段側に配置される3つの射出側偏光板253B,253R,253Gと、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム254と、保持部材8R,8BGとを備える。
クロスダイクロイックプリズム254は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層膜が形成されている。そして、クロスダイクロイックプリズム254は、3つの光束入射側端面254B,254R,254Gおよび1つの光束射出側端面254Sを有して形成されている。
射出側部材82Rは、中央部に赤色光を通過させる孔が形成され、上端、下端がL字状に同一方向に屈曲した板状の部材である。そして、射出側部材82Rは、屈曲方向とは反対側の面が光束入射側端面254Rに取り付けられている。
液晶パネル251Rに取り付けられた入射側部材81Rの上下の屈曲部の外側の寸法は、射出側部材82Rの上下の屈曲部の内側の寸法より小さくなっている。そして、上下の入射側部材81Rが射出側部材82Rの上下の屈曲部と重なるように取り付けられることで、液晶パネル251Rは、光束入射側端面254Rに対向して配置される。また、射出側部材82Rの上端の屈曲した部位および上の入射側部材81Rの突出した部位には、略同一位置に孔811,821が設けられている。
入射側部材81BGは、入射側部材81Rに対して、孔811が設けられておらず、それ以外は、同一形状に形成されている。また、射出側部材82BGは、射出側部材82Rに対して、孔821が設けられておらず、それ以外は、同一形状に形成されている。
入射側部材81Rおよび射出側部材82Rの両側面には、突出する部位がないため、入射側部材81Rに射出側部材82Rが取り付けられた状態において、液晶パネル251Rと射出側偏光板253Rとの間には、光束入射側端面254Rに沿う側方から空気を流通させる通気孔83Rが形成されている。
このように、保持部材8Rおよび保持部材8BGは、液晶パネル251B,251R,251Gを光束入射側端面254B,254R,254Gに対してそれぞれ対向させて保持するとともに、液晶パネル251B,251R,251Gの側方から、射出側に空気を流通させる射出側ダクト部としての機能を有する。
図2に示すように、筐体下部61は、上方に開口部を有し、前方側には、光学装置本体26が配置されている。筐体上部62は、筐体下部61の開口部を閉塞する部材である。
筐体下部61は、装置収納下部71を備えている。
装置収納下部71は、光学装置本体26の下方を覆う下部と、その下部から上方に向かって突出し、光学装置本体26の外周を覆うように設けられた上方の面が平坦な外周壁部とを有する。
筐体上部62は、装置収納下部71の開口部を閉塞する装置収納上部72を有している。装置収納下部71および装置収納上部72を光学装置収納部70という。
外周壁部は、後方側の平面視U字状のU字壁部711と、前方側の平面視I字状のI字壁部712とを有する。
U字壁部711には、各色光を通過させる3つの開口部713と、入射側偏光板252B,252R,252Gを保持するための溝714が形成されている。
図3および図4に示すように、溝714には、入射側偏光板252B,252R,252Gがそれぞれ挿入され、開口部713は、閉塞されている。また、入射側偏光板252B,252R,252Gは、液晶パネル251B,251R,251Gに対してそれぞれ間隙84B,84R,84Gを有している。
図2ないし図4に示すように、装置収納上部72には、液晶パネル251B,251R,251Gに対応する位置にそれぞれ孔72B,72R,72Gが形成されている。孔72B,72Gには、液晶パネル251B,251Gと制御装置とをそれぞれ接続するFPCケーブル251Fが通される。孔72Rは、孔72B,72Gより大きく設けられており、上方から見た平面視において、入射側偏光板252Rおよび射出側偏光板253Rに対応する位置まで形成されている。そして、孔72Rは、液晶パネル251Rと制御装置とを接続するFPCケーブル251Fを通すとともに、光学装置収納部70内の空気を外部に排出する排出口としての機能を有する。なお、孔72Bおよび72Gには、各FPCケーブル251Fとの間の隙間を封止するためのゴム、スポンジ等で形成された封止部材72Cが配置されている。
図3および図4に示すように、クロスダイクロイックプリズム254は、下部が支持部材255に取り付けられており、支持部材255が装置収納下部71に取り付けられることによって、装置収納下部71に固定されている。
また、クロスダイクロイックプリズム254の上面と装置収納上部72の内面との間には、空気が流通しないように、ゴムやスポンジ等で形成された封止部材256が配置されている。
このように、光学装置収納部70、入射側偏光板252B,252R,252G、クロスダイクロイックプリズム254、支持部材255および封止部材256は、液晶パネル251B,251R,251Gおよび光束入射側端面254B,254R,254Gを囲んでいる。そして、これらの構成部材は、開口部716,717から流入された空気を液晶パネル251B,251R,251Gの側方から、入射側に流通させる入射側ダクト部9としての機能を有する。
前述した保持部材8R,8BGおよび入射側ダクト部9とで本発明に係るダクト部10を構成する。
次に、ダクト部10内を流れる空気の流れについて説明する。
図2ないし図4に示すように、シロッコファン41、42は、外装筐体の下部に設けられた吸気口(図示略)から外部の空気を取り込み、取り込んだ空気をそれぞれ開口部716,717からダクト部10内に流入させる。
開口部716から流入された空気は、ダクト部10内の前方側から後方側に向かって流れる(流路F1)。この流路F1を流れる空気は、間隙84Bおよび通気孔83Bを通り、液晶パネル251B、入射側偏光板252Bおよび射出側偏光板253Bを冷却する。
以上のように、開口部716から流入された空気は、液晶パネル251B,251Rの順で側方から流通されて、液晶パネル251B,251Rおよびそれらの光路上の前後に配置されたそれぞれの入射側偏光板252B、252R,射出側偏光板253B,253Rを冷却する。
以上のように、開口部717から流入された空気は、液晶パネル251G,251Rの順で側方から流通されて、液晶パネル251G,251Rおよびそれらの光路上の前後に配置されたそれぞれの入射側偏光板252G,252R、射出側偏光板253G,253Rを冷却する。
孔72Rから排出された空気は、外装筐体の内面を辿って、排気ファン5からプロジェクタ1外部に排出される。
(1)ダクト部10は、液晶パネル251B,251R,251Gおよび光束入射側端面254B,254R,254Gを囲んでいる。そして、投射レンズ3の側方に配置されたシロッコファン41,42から吐出された空気を液晶パネル251B,251R,251Gの側方から流通させている。また、液晶パネル251Bから液晶パネル251R、液晶パネル251Gから液晶パネル251Rのように、それぞれ隣接する順に流通させている。これによって、液晶パネル251B,251R,251Gの上下に、空気の流通路を設けたり冷却ファンを配置したりすることなく、液晶パネル251B,251R,251G、入射側偏光板252B,252R,252G、射出側偏光板253B,253R,253Gを冷却することができるので、プロジェクタの薄型化を図ることが可能となる。
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、第1実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施形態は、第1実施形態に対してダクト部10内での空気の流れが異なる。
図5に示すように、冷却ファン4は、投射レンズ3の右側に配置されているシロッコファン42の1つで構成されている。
第1から第3の3つの光変調装置としての液晶パネル251B,251G,251Rは、クロスダイクロイックプリズム254に対してそれぞれ、右側、後方側、左側に配置されている。このように、液晶パネル251B,251G,251Rは、この順で隣接配置されている。なお、色分離光学装置、リレー光学装置等の光学部品は、この液晶パネル251B,251G,251Rの配置に対応するように構成されている。
液晶パネル251Rは、第1実施形態における保持部材8Rの代わりに保持部材8BGによってクロスダイクロイックプリズム254に取り付けられている。
シロッコファン42は、外部から取り込んだ空気を開口部717からダクト部10内に流入させる。開口部717から流入された空気は、ダクト部10内を前方側から後方側に向かって流れる(流路F6)。この流路F6を流れる空気は、液晶パネル251B、入射側偏光板252Bおよび射出側偏光板253Bを冷却する。
そして、流路F8を通った空気は、孔7110からダクト部10外部に排出される(流路F9)。
このように、開口部717から流入された空気は、ダクト部10によって、液晶パネル251B,251G,251Rの順で側方から流通されて孔7110から排出される。
(1)冷却ファン4は、1つのシロッコファン42で構成されているので、外装筐体内部のスペースを有効に利用できるとともに、小型が図れる。また、軽量化を図ることが可能となる。
本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
第1実施形態の排出口を、液晶パネル251R、入射側偏光板252Rおよび射出側偏光板253Rに対応する装置収納下部71の位置に設けてもよい。なお、この場合には、孔72Rの大きさを孔72G,72Bと同様の大きさに形成して封止部材72Cを配置し、孔811,821は、入射側部材81R、射出側部材82Rの上部の代わりに、下部のL字の部位に設けることが好ましい。
これによって、ダクト部10には、液晶パネル251R、その光路前段側に配置される入射側偏光板252R、および光路後段側に配置される射出側偏光板253Rの上方に開口部がなくなるので、第1実施形態に対して、さらに塵埃等が落下して表面に付着することが抑制される。これによって、さらに投射画像の画質を安定に確保することが可能となる。
図6は、ダクト部10の平断面図である。
図6に示すように、装置収納下部71には、液晶パネル251Bと液晶パネル251Rとの間、および液晶パネル251Rと液晶パネル251Gとの間に、断面がL字状に突出した空気案内部711B,711Gがそれぞれ形成されている。これによって、通気孔83B,83Gを流通した空気は、それぞれ滑らかに通気孔83Rに流通する(流路F10,11)ので、液晶パネル251Rおよび射出側偏光板253Rをより効率的に冷却することができるとともに、乱流が抑制されるので、低騒音化を図ることが可能となる。
Claims (7)
- 複数の色光をそれぞれ画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、前記各光変調装置がそれぞれ対向して配置される複数の光束入射側端面を有し、各光変調装置で変調された各色光を合成して画像光を形成して射出する色合成光学装置と、前記画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、
前記投射光学装置の側方に配置され、前記複数の光変調装置に空気を吐出する冷却ファンと、
少なくとも2つの隣接する前記光束入射側端面を囲むとともに、前記冷却ファンから吐出された空気を前記光変調装置の側方から、前記光変調装置が隣接する順に流通させるダクト部と、
を備えたことを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
前記各光変調装置および前記色合成光学装置を内部に収納する光学部品用筐体を備え、前記光学部品用筐体は、前記ダクト部の一部を構成することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1または請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
前記光束入射側端面と前記光変調装置との間に設けられ、前記光変調装置を前記光束入射側端面に対して対向させて保持する保持部材を備え、
前記保持部材は、前記光束入射側端面の側方から空気を流通させる通気孔が設けられ、前記ダクト部の一部を構成することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプロジェクタにおいて、
前記冷却ファンは、前記投射光学装置を挟んで互いに対向する位置に配置される2つのファンで構成され、
前記複数の光変調装置は、第1から第3の色光をそれぞれ画像情報に応じて変調する第1から第3の光変調装置で構成され、前記ダクト部は、3つの前記光束入射側端面を囲む平面視U字形状を有し、前記2つの冷却ファンから吐出された空気を、前記第1の光変調装置および第3の光変調装置から前記第2の光変調装置に向けて流通させることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプロジェクタにおいて、
前記冷却ファンは、1つのファンで構成され、
前記複数の光変調装置は、第1から第3の色光をそれぞれ画像情報に応じて変調する第1から第3の光変調装置で構成され、前記ダクト部は、3つの前記光束入射側端面を囲む平面視U字形状を有し、前記冷却ファンから吐出された空気を、前記第1の光変調装置から前記第3の光変調装置の順に流通させることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のプロジェクタにおいて、
前記複数の光変調装置は、赤色光、緑色光、青色光をそれぞれ画像情報に応じて変調する赤色光変調装置、緑色光変調装置、青色光変調装置で構成され、
前記赤色光変調装置は、前記ダクト部において、他の光変調装置よりも下流側に配置されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のプロジェクタにおいて、
前記冷却ファンは、回転軸に沿って取り込んだ空気を回転接線方向に吐出するシロッコファンで構成され、前記回転軸が当該プロジェクタの厚み方向に沿うように配置されていることを特徴とするプロジェクタ。
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