JP2003241313A - 投射型表示装置 - Google Patents

投射型表示装置

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JP2003241313A
JP2003241313A JP2002044537A JP2002044537A JP2003241313A JP 2003241313 A JP2003241313 A JP 2003241313A JP 2002044537 A JP2002044537 A JP 2002044537A JP 2002044537 A JP2002044537 A JP 2002044537A JP 2003241313 A JP2003241313 A JP 2003241313A
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Japan
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exhaust
light
air
sirocco fan
intake
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JP2002044537A
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Nobuyuki Hara
信行 原
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Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光漏れ防止ルーバーを不要にできる上に、光
源部等の熱排気を効率良く行えるようにすること。 【解決手段】 共に、軸方向に向けて同心状に開口され
た小径の吸気口102と大径の排気口103との間にほ
ぼクランク状に屈曲された吸排気通路104を形成し、
熱排気を吸排気通路104に沿ってほぼクランク状に屈
曲させて行う放射状で多数のシロッコファン羽根を有す
る回転羽根106を備えた特殊シロッコファン100で
電源ランプ5の熱排気を行う液晶プロジェクター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶プロジェクタ
ーに適用するのに最適な投射型表示装置であって、特
に、光源等で発生する熱を外筐の前方へ排出するための
排気用ファンの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、投射型表示装置の一例である
液晶プロジェクターでは、光源部である電源ランプから
出射された光をライトバルブに入射することにより得ら
れた赤色、緑色、青色等の映像を投射レンズによってス
クリーン等に重ねて投射することによりフルカラー映像
を表示するように構成されている。そして、液晶プロジ
ェクターでは、駆動時に高温となる各種の光学部品、例
えば、3組のライトバルブや入射側及び出射側偏光板か
らなるライトバルブユニットを冷却用ファンから送風さ
れる冷却風で冷却する一方、電源ランプ等で発生する高
温の熱を排気用ファンによって外筐の前面側(映像投射
側)へ排出するようにして、これらの発熱部品を限度保
証温度以下に保持するように構成されている。
【0003】そして、液晶プロジェクターの使用形態に
は、机上設置形態と天井吊下げ形態の2通りがあり、ス
クリーン等への映像投射時には、観者が液晶プロジェク
ターの前面側(映像投射側)及び下面を除く周囲3方に
着席されることになる。従って、排気用ファンによる電
源ランプ等の熱排気は、液晶プロジェクターの外筐の前
面側へ行うのが一般的である。しかし、外筐の前面側へ
熱排気を行う方式では、電源ランプから漏れ出た光が、
外筐前面の排気口から前方に出射されて、スクリーン等
を照らしてしまい、投射映像に悪影響を及ぼすと言う問
題がある。
【0004】そこで、従来の液晶プロジェクターでは、
図20及び図21に示すように、外筐130内の光学ユ
ニットケース110内に収容されている光源部である電
源ランプ131の光出射側とは反対側である前面側で、
外筐109の前面の排気口132との間に、光漏れ防止
ルーバー133と、排気用ファンである軸流ファン13
4を配置していた。そして、電源ランプ131の放電管
131aで発光されて排気口132側に漏れ出る光を光
漏れ防止ルーバー133の多数の斜めの切り込み部分1
33aで遮りながら、電源ランプ131の放電管131
aで発生する高温の熱風HWを軸流ファン134によっ
て光漏れ防止ルーバー133の多数の斜めの切り込み部
分133aを通して吸引して、排気口132から外筐1
30の前方へ排出することにより、電源ランプ131を
限度保証以下に保つように強制空冷していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、軸流ファン1
34はシロッコファン等に比べて静圧が低いことから、
光漏れ防止ルーバー133による遮光性能を高くするた
めに多数の斜めの切り込み部分133aを急角度に設定
すれば、その光漏れ防止ルーバー133が送風抵抗とな
ってしまい、軸流ファン134による電源ランプ131
の熱排気効率(冷却効率)が悪くなり、電源ランプ13
1の温度保証に問題が発生する。このため、光漏れルー
バー133の多数の斜めの切り込み部分133aを急角
度の設定することには限度があり、電源ランプ131か
ら漏れ出た光をこの光漏れルーバー133によって完全
に遮ることができず、光の一部がこの光漏れルーバー1
33を透過して外筐130の排気口132から前方に漏
れ出て、投射映像の妨げとなると言う問題が残ってい
る。
【0006】しかも、光漏れ防止ルーバー133を電源
ランプ131と軸流ファン134との間に組み込む構造
自体が、部品点数及び組立工数の増加によるコストアッ
プを招き、かつ、液晶プロジェクターの小型、軽量化の
妨げとなっていた。
【0007】なお、電源ランプ131の熱排気用ファン
としてシロッコファンを使用することも可能である。し
かし、通常、シロッコファンの排気口は、ほぼ渦巻き形
状のハウジングの最外周部分の端部を絞り込むようにし
て形成されているために、シロッコファンによって熱排
気を行おうとすると、排気口周辺部分において部分的に
急激な温度上昇が発生し易く、回転羽根の回転数を上げ
て、排気風量を増大させる必要が生じる。そして、回転
羽根の回転数を上げれば、大きな騒音(ファンノイズ)
を発生させてしまうと言う2次障害を発生するので、シ
ロッコファンは電源ランプ131等の高熱発生部品の排
気用ファンには使用できないのが一般的である。
【0008】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであって、従来必要であった光漏れ防止ルー
バーを不要にすることができる上に、光源部等の熱排気
を効率良く行うことができる投射型表示装置を提供する
ことを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の投射型表示装置は、光源部等の熱排気を行
う排気用ファンを、共に軸方向に向けて同心状に開口さ
れた小径の吸気口及び大径の排気口と、これら小径の吸
気口と大径の排気口との間に形成されて、軸方向に沿っ
てほぼクランク状に屈曲されている吸排気通路と、その
吸排気通路内に沿って熱排気を行う放射状をなす多数の
シロッコファン羽根を有する回転羽根とを備えた特殊シ
ロッコファンに構成したものである。
【0010】上記のように構成された本発明の投射型表
示装置は、共に軸方向に向けて同心状に開口された小径
の吸気口と大径の排気口との間に軸方向に沿ってほぼク
ランク状に屈曲された吸排気通路を形成して、放射状を
なす多数のシロッコファン羽根を有する回転羽根によっ
て吸排気通路内に沿ってほぼクランク状に屈曲させなが
ら熱排気を行うように構成した特殊シロッコファンを備
え、その特殊シロッコファンで光源部等の熱排気を行う
ようにしたので、光源部から漏れ出た光をほぼクランク
状に屈曲されている吸排気通路内で遮りながら、静圧の
高いシロッコファン羽根で、光源部等の熱を効率良く排
気することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を適用した液晶プ
ロジェクターの実施の形態を図1〜図15を参照して、
次の順序に沿って説明する。 (1)・・・液晶プロジェクター全体の説明(図1〜図
6) (2)・・・ライトバルブユニット空冷装置の説明(図
6〜図13) (3)・・・電源ランプの空冷装置の説明(図14〜図
21)
【0012】(1)・・・液晶プロジェクター全体の説
明 まず、図1〜図6によって、投射型表示装置の一例であ
る液晶プロジェクター全体について説明する。この液晶
プロジェクター1の外筐は扁平な箱形に構成されてい
て、この液晶プロジェクター1は外筐2の底面2eに設
けたスタンド3(図5参照)によって机上等に載置して
使用したり、外筐2の上面2fに設けられる吊下げ用部
材(図示せず)によって室内の天井等に吊り下げる等し
て使用することができるように構成されている。
【0013】次に、外筐2の内部には、合成樹脂等によ
って成形されて、平面形状がほぼL型に屈曲されている
光学ユニットケース4が配置され、この光学ユニットケ
ース4の内部に各光学部品により構成される光学ユニッ
トが収納されている。この光学ユニットは、光源部であ
る電源ランプ5、フライアイレンズ6、7、PS変換素
子8、コンデンサーレンズ9、全反射ミラー10、ダイ
クロイックミラー11R、11G、11B、リレーレン
ズ12、全反射ミラー13、リレーレンズ14、全反射
ミラー15、16、フィールドレンズ17R、17G、
17B、入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パ
ネルであるライトバルブ19R、19G、19B、出射
側偏光板20R、20G、20B及びクロスプリズム2
1等によって構成されている。
【0014】なお、光源部を構成しているランプユニッ
トである電源ランプ5は、放電管5aをほぼ円錐形状の
リフレクター5bの中心に口金5cによって同心状に取
り付けたものであり、リフレクター5bの光出射側は防
暴ガラス5ddで覆われている。また、間隔を隔てて配
置されているフライアイレンズ6、7は電源ランプ5か
ら出射された輝度分布が不均一な光を多数の光束に分割
することにより、ライトバルブ19R、19G、19B
の表面全体を照射する光の輝度分布を均一にする機能を
有している。そして、入射側のフライアイレンズ6は電
源ランプ5側に近接され、出射側のフライアイレンズ7
にはPS変換素子8が近接して配置されている。このP
S変換素子8は短冊状に配列された偏光ビームスプリッ
ターとこれに対応して間欠的に設けられた位相差板とに
よって構成されていて、入射光の偏光方向の変換を行う
機能を有している。
【0015】また、全反射ミラー10は、コンデンサー
レンズ9を挟んでPS変換素子8の反対側に配置されて
いて、光を90°反射してダイクロイックミラー11
R、11Gへ導く機能を有している。そして、ダイクロ
イックミラー11R、11Gはそれぞれ同じ向きに45
°傾斜されて配置され、ダイクロイックミラー11Rは
入射された光のうち赤色の波長帯域の光を90°反射
し、ダイクロイックミラー11Gは入射された光のうち
緑色の波長帯域の光を90°反射する機能を有してい
る。
【0016】また、全反射ミラー15はダイクロイック
ミラー11Rの前方に配置され、ダイクロイックミラー
11Rで反射された赤色の波長帯域の光を反射してフィ
ールドレンズ17Rに導く機能を有している。そして、
ダイクロイックミラー11Gの側方には、リレーレンズ
12及び全反射ミラー13がそれぞれ離間して配置さ
れ、この全反射ミラー13の前方にはリレーレンズ14
及び全反射ミラー16がそれぞれ離間して配置されてい
る。これらの全反射ミラー13、16は、ダイクロイッ
クミラー11Gを透過された青色の波長帯域の光を90
°反射してフィールドレンズ17Bへ導く機能を有して
いる。
【0017】また、フィールドレンズ17R、17G、
17Bの出射側にそれぞれ入射側偏光板18R、18
G、18B、ライトバルブ19R、19G、19B及び
出射側偏光板20R、20G、20Bが所定間隔を隔て
た平行状で、かつ、垂直状に配置されている。そして、
これら入射側偏光板18R、18G、18B、ライトバ
ルブ19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、
20G、20Bは直方体形状のクロスプリズム21の左
右両側面と後面の3つの垂直状の入射面21R、21
G、21Bに対向された3方向にほぼコ字状に配列され
ている。この際、入射側偏光板18R、18G、18B
はそれぞれガラス板22のライトバルブ19R、19
G、19B側に接着等にて貼り付けられていて、出射側
偏光板20R、20G、20Bはガラス板23のライト
バルブ19R、19G、19B側に接着等にて貼り付け
られるか、或いは、クロスプリズム21の3つの入射面
21R、21G、21Bに接着等にて直接貼り付けられ
ている。
【0018】そして、クロスプリズム21の外周にほぼ
コ字状に配置されている入射側偏光板18R、18G、
18B、ライトバルブ19R、19G、19B及び出射
側偏光板20R、20G、20Bによって全体としてほ
ぼコ字状をなすライトバルブユニット24が構成されて
いて、このライトバルブユニット24がクロスプリズム
21の周囲に板金等からなるユニットフレーム(図示せ
ず)によって一体に結合されている。そして、クロスプ
リズム21の前面GFの前方位置に配置された投射レン
ズ25の先端25aが外筐2の前面2aに露出されてい
る。
【0019】ところで、光学ユニットケース4は外筐2
の内部で、右側面2b等へ偏位された位置に収容されて
いて、この外筐2の内部で、左側面2c等へ偏位された
位置に、セット用電源回路及び電源ランプ用電源回路が
マウントされている電源基板26が水平状に収容されて
いる。そして、この外筐2の内部で、ライトバルブユニ
ット24の下部には後述するライトバルブユニット空冷
装置40が配置され、電源ランプ5の前方位置及び電源
基板26の前方位置に2つの排気用ファン28、29が
配置されている。なお、光学ユニットケース4の左側の
側面で、フライアイレンズ7及びPS変換素子8の近傍
位置にも排気用ファン30が配置されている。そして、
外筐2の側面2bやこの外筐2の背面2d等にはそれぞ
れ吸気口31、32が形成されていて、この外筐2の前
面2aで、2つの排気用ファン28、29の前方位置に
は排気口33、34が形成されている。
【0020】ここで、この液晶プロジェクター1による
フルカラーの映像投射動作(以下、駆動時と記載する)
について説明する。
【0021】電源ランプ5の放電管5aの点灯によって
発光された白色光がリフレクター5bで反射されてほぼ
平行光となり、この白色光が光軸P1に沿って出射され
る。そして、この白色光が多数の小レンズで構成されて
いるフライアイレンズ6、7によって輝度むらのない均
一の白色光に形成される。即ち、白色光のほぼ平行光が
第1段のフライアイレンズ6の多数のレンズによって多
数の光束に分割された後、その多数の光束が第2段のフ
ライアイレンズ7の対応する多数のレンズのほぼ中心に
集光され、その集光された多数の光がPS変換素子8を
透過して偏光変換されると共に、コンデンサーレンズ9
で液晶パネル面に対応する領域を照射するように集光す
ることによって輝度むらのない均一の白色光が形成され
る。そして、その輝度むらのない均一の白色光が光軸P
1、P2、P3、P4、P5、P6、P7を経由して後
述する3枚のライトバルブ19R、19G、19Bの全
面にほぼ均一に入射、照明されることになる。
【0022】この際、その白色光が全反射ミラー10及
びダイクロイックミラー11R、11Gで構成された色
分離手段を反射及び/又は透過することによって波長帯
域が赤色光であるRと、緑色光であるGと、青色光であ
るBとの3色の光に分割される(以下、赤色光、緑色
光、青色光を単にR、G、Bと記載する)。まず白色光
は、全反射ミラー10によって反射されて光軸P1から
光軸P2へ進行方向を90°に変えた後、第1段のダイ
クロイックミラー11Rに入射される。そして、この第
1段のダイクロイックミラー11RはRを反射して光軸
P3へ90°進行方向を変える一方、GとBを透過す
る。そして、この第1段のダイクロイックミラー11R
で反射されたRが全反射ミラー15で反射されて光軸P
4へ90°進行方向を変える。
【0023】そして、第1段のダイクロイックミラー1
1Rを透過したGとBは光軸P2上で第2段のダイクロ
イックミラー11Gに入射される。そして、この第2段
のダイクロイックミラー11GはGを反射して光軸P5
へ進行方向を90°に変える一方、Bを透過する。そし
て、この第2段のダイクロイックミラー11Gを透過し
たBは全反射ミラー13で反射されて光軸P2から光軸
P6へ進行方向を90°に変換した後に、リレーレンズ
14を透過し、更に、全反射ミラー16で反射されて、
光軸P6から光軸P7へ90°進行方向を変える。
【0024】そして、このようにして、色分離されて、
3方向の光軸P4、P5、P7に入射されたR、G、B
の3つの光は、それぞれフィールドレンズ17R、17
G、17Bで集光されて、ライトバルブユニット24の
3枚の入射側偏光板18R、18G、18Bをそれぞれ
透過して3枚のライトバルブ19R、19G、19Bの
入射面にそれぞれ入射される。
【0025】この際、R、G、Bの3つの光は3枚の入
射側偏光板18R、18G、18Bでそれぞれ偏光方向
が揃えられて、3枚のライトバルブ19R、19G、1
9Bの入射面にそれぞれ入射される。そして、3枚のラ
イトバルブ19R、19G、19Bは各波長帯域に対応
して印加された映像信号により変調され、光の偏光面が
回転する。偏光面が回転したR、G、Bの3つの光につ
いて、これら3枚のライトバルブ19R、19G、19
Bのそれぞれ出射側偏光板20R、20G、20Bによ
り所定の偏光成分を透過させることにより映像光が得ら
れ、これらR、G、Bの3つの映像光がクロスプリズム
21の3つの入射面21R、21G、21Bに3つの光
軸P4、P5、P6からそれぞれ入射される。
【0026】そして、クロスプリズム21がRとBの映
像光を直交する2つの反射面21a、21bで90°に
反射すると共に、Gの映像光をその2つの反射面21
a、21bで透過させるようにして、このクロスプリズ
ム21によってR、G、Bの3つの映像光が合成され
る。そして、その合成されたR、G、Bの3つの映像光
が光軸P5上で投射レンズ25に入射され、その投射レ
ンズ25によってスクリーン等の投射面(図示せず)に
投射されて、フルカラーの映像がその投射面に映し出さ
れることになる。
【0027】なお、この液晶プロジェクター1の駆動時
において、第1の発熱部であるライトバルブユニット2
4では、3枚の入射側偏光板18R、18G、18Bは
それぞれR、G、Bの3つの光の偏光方向を揃えるため
に、一定方向以外の光を吸収することになり、その光の
吸収によってそれぞれ発熱する。また、3枚のライトバ
ルブ19R、19G、19BはそれぞれR、G、Bの3
つの光の各波長帯域に対応して印加される映像信号(電
圧)によって液晶の分子が振動方向を変換することによ
り3つの光を変調して、光の偏光面を回転させており、
液晶の分子が振動されることによってそれぞれ発熱す
る。更に、3枚の出射側偏光板20R、20G、20B
はそれぞれ偏光面が一定方向に回転されたR、G、Bの
3つの光のみを透過し、他の光を吸収することになり、
その光の吸収によってそれぞれ発熱する。
【0028】従って、この液晶プロジェクター1の駆動
時には、ライトバルブユニット24の3組の入射側偏光
板18R、18G、18B、ライトバルブ19R、19
G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの
表面を強制空冷して、これらを限定保証温度以下に保持
する必要がある。
【0029】また、この液晶プロジェクター1の駆動時
において、第2の発熱部である電源ランプ5は、放電管
5aの点灯によって高熱を発生する。更に、第3の発熱
部である電源基板26は、マウントされているコンデン
サーやIC、電源トランス等の発熱部品によって発熱す
る。従って、この液晶プロジェクター1の駆動時には、
ライトバルブユニット24と共に、電源ランプ5及び電
源基板26上の発熱部品も強制空冷して、これらを限定
保証温度以下に保持する必要がある。
【0030】(2)・・・ライトバルブユニット空冷装
置の説明 次に、図6〜図13によって、ライトバルブユニット空
冷装置40について説明する。まず、図6〜図11に示
すように、ライトバルブユニット空冷装置40は、投射
レンズ25の後方位置で、光学ユニットケース4の前面
側位置に、ほぼコ字状に切り欠かれたほぼ方形状で、垂
直状の空間部である空冷用空間部41を有している。そ
して、この空冷用空間部41の底部が水平状のライトバ
ルブユニット搭載部42に形成されていて、前述したラ
イトバルブユニット24がユニットフレーム(図示せ
ず)によってクロスプリズム21と一体に空冷用空間部
41内の中央に収容されて、ライトバルブユニット搭載
部42上に垂直状に搭載されている。そして、このライ
トバルブユニット24の光軸P5が投射レンズ25の光
軸P8に一致されている。
【0031】この際、ライトバルブユニット搭載部42
はアルミダイカスト等にて構成されていて、その前端側
の上部に垂直状に一体成形されたレンズ取付部42aに
水平状の投射レンズ25の後端が取り付けられ、その投
射レンズ25の後端はクロスプリズム21の前面21F
に近接されている。
【0032】そして、ライトバルブユニット搭載部42
には、クロスプリズム21の投射レンズ25側を除く外
周の3箇所であって、ほぼコ字状をなすライトバルブユ
ニット24の下部相当位置に、各一対、合計6個である
3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bがほぼコ字
状に形成されている。これら3組の冷却風吹出口43
R、43G、43Bは、各入射側偏光板18R、18
G、18Bと各ライトバルブ19R、19G、19Bと
の間の真下位置と、各ライトバルブ19R、19G、1
9Bと各出射側偏光板20R、20G、20Bとの間の
真下位置とにそれぞれ形成されていて、かつ、これら3
組の冷却風吹出口43R、43G、43Bはそれぞれ入
射側偏光板18R、18G、18B、ライトバルブ19
R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、
20Bに沿った長孔形状に形成されている。
【0033】そして、合成樹脂等によってほぼ額縁形状
に形成されたフィルタホルダー44の中央に取り付けら
れた通気性を有するごみ落下防止フィルタ45で、空冷
用空間部41の中央上部を覆うように、フィルタホルダ
ー44が光学ユニットケース4の上部に脱着可能で、水
平状に搭載されている。
【0034】そして、ライトバルブユニット24の下部
相当位置であるライトバルブユニット搭載部42の下部
に2個の冷却用ファンを構成している第1、第2の2個
のシロッコファン70、71が脱着可能で、水平状に組
み込まれている。この際、これら第1、第2のシロッコ
ファン70、71は、それぞれほぼ渦巻き形状に構成さ
れているハウジング72、73の偏心位置にモータ(図
示せず)のロータ74、75と一体に回転される回転羽
根76、77が配置されている。そして、第1のシロッ
コファン70には、回転羽根76による冷却風の吹き出
し方向側に2つの冷却風吹出部78、79が形成されて
いて、その2つの冷却風吹出部78、79がライトバル
ブユニット搭載部42に形成されている3箇所の冷却風
吹出口43R、43G、43Bのうちの2箇所である冷
却風吹出口43Rと43Gの下部にそれぞれ直に接続
(送風ダクトを介することなく直接的に接続したこと)
されている。
【0035】また、第2のシロッコファン71には、回
転羽根76による冷却風の吹き出し方向側に1つの冷却
風吹出部80が形成されていて、この1つの冷却風吹出
部80がライトバルブユニット搭載部42に形成されて
いる残りの1箇所の冷却風吹出口43Bの下部に直に接
続(送風ダクトを介することなく直接的に接続したこ
と)されている。そして、これら第1、第2のシロッコ
ファン70、71のハウジング72、73の下面の真下
位置にそれぞれ吸気口81、82が開口されている。
【0036】なお、これら第1、第2のシロッコファン
70、71のハウジング72、73については、例え
ば、次のように構成することができる。即ち、ライトバ
ルブユニット搭載部42を共通部品としての上カバーに
兼用し、合成樹脂等で成形されて、2つの吸気口81、
82が開口されている共通部品としての下カバー83
と、それぞれの回転羽根76、77の外周部及び冷却風
吹出部78、79の外周部を構成する中間カバー84、
85とによって構成する。そして、2つの回転羽根7
6、77をライトバルブユニット搭載部42の下面に回
転自在に取り付け、2つの中間カバー84、85及び下
カバー83をライトバルブユニット搭載部42の下面に
下方から脱着可能に取り付けて、2つのハウジング7
2、73を構成することができる。
【0037】この際、2つの中間カバー84、85を下
カバー83の上面に一体成形することも可能であるが、
この2つの中間カバー84、85の上下両端をライトバ
ルブユニット搭載部42の下面と、下カバー83の上面
とに形成した上下一対の嵌合部(嵌合溝)86に脱着可
能に嵌合させて、これら2つの中間カバー84、85を
ライトバルブユニット搭載部42及び下カバー83の両
方に対して脱着可能に構成することにより、第1、第2
のシロッコファン70、71の分解が容易になり、メン
テナンス性が向上する。そして、ライトバルブユニット
搭載部42の上面又は下面には、第1、第2のシロッコ
ファン70、71に共通に駆動する1つの駆動回路87
が付設されている。
【0038】そして、このライトバルブユニット空冷装
置40は、液晶プロジェクター1の駆動時に、第1、第
2のシロッコファン70、71を同時に作動させて、こ
れらのロータ74、75と一体に回転される回転羽根7
6、77によって外気である冷却風CWを外筐2の吸気
口31から吸気口81、82を通して吸入する。そし
て、その冷却風CWを回転羽根76、77によってハウ
ジング72、73内で加圧してそのハウジング72、7
3の冷却風吹出部78、79、80から3組の冷却風吹
出口43R、43G、43Bをこれら3組の冷却風吹出
口43R、43G、43Bから空冷用空間部41の下部
に上向きに吹き出す。
【0039】すると、その3組の冷却風吹出口43R、
43G、43Bから吹き出された冷却風CWがライトバ
ルブユニット24の3組の入射側偏光板18R、18
G、18B、ライトバルブ19R、19G、19B及び
出射側偏光板20R、20G、20Bの表面に沿ってこ
の空冷用空間部41内を上昇して、その冷却風CWによ
って、ライトバルブユニット24の3組の入射側偏光板
18R、18G、18B、ライトバルブ19R、19
G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの
表面が強制空冷されて、これらが限定保証温度以下に保
持されることになる。
【0040】なお、空冷用空間部41内を上昇した冷却
風CWの大部分が、ごみ落下防止フィルタ45を保持し
ているフィルタホルダー44の外周部で、3箇所の冷却
風吹出口43R、43G、43Bの真上に対向する位置
に形成されている3箇所の冷却風放出口60R、60
G、60Bから光学ユニットケース4の上方で、外筐2
の内部へスムーズに放出され、その冷却風CWの一部が
ごみ落下防止フィルタ45を透過して上方へ放出され
る。
【0041】また、この液晶プロジェクター1の駆動時
には、第1、第2のシロッコファン70、71と同時に
排気用ファン28、29及び吸気用ファン30が作動さ
れる。そして、外気である冷却風を図2に示す吸気口3
1から外筐2の内部に吸入し、吸気用ファン30によっ
て冷却風を光学ユニットケース4内の電源ランプ5の光
出射側に吹き込みながら、電源ランプ5が発生する高温
の熱を排気用ファン18によって図2に示す排気口33
から外筐2の前方へ排気するようにして、電源ランプ5
を強制空冷する。そして、これと同時に、電源基板26
にマウントされているコンデンサーやIC、電源トラン
ス等の発熱部品が発生する熱及び空冷用空間部41内か
ら光学ユニットケース4の上方で、外筐2の内部に放出
された熱風を図2に示す排気口34から外筐2の前方へ
排気するようにして、電源基板26のコンデンサーやI
C、電源トランス等の発熱部品を強制空冷して、電源ラ
ンプ5及び電源基板26の発熱部品等が限度保証温度以
下に保持される。
【0042】ところで、このライトバルブユニット空冷
装置40によれば、第1、第2のシロッコファン70、
71が、それぞれ、回転羽根76、77で加圧した冷却
風CWをこれらのハウジング72、73の冷却風吹出部
78、79から3組の冷却風吹出口43R、43G、4
3Bに、送風ダクトを介することなく、直に吹き出すこ
とができるので、送風抵抗が非常に小さく、冷却風CW
の圧力損失を大幅に軽減することができる。
【0043】従って、第1、第2のシロッコファン7
0、71は3組の冷却風吹出口43R、43G、43B
から空冷用空間部41の下部に、高圧の冷却風CWを勢
い良く吹き出すことができるので、空冷用空間部41内
での冷却風CWの送風効率が著しく向上し、ライトバル
ブユニット24の3組の入射側偏光板18R、18G、
18B、ライトバルブ19R、19G、19B及び出射
側偏光板20R、20G、20Bの冷却効率が向上し
て、これらを限度保証温度以下に安全に保持することが
できる。
【0044】なお、第1のシロッコファン70は2箇所
の冷却風吹出口43Rと43Gに冷却風CWを吹き込む
が、第2のシロッコファン71は1箇所の冷却風吹出口
43Bのみに冷却風CWを吹き込むので、その冷却風吹
出口43Bから空冷用空間部41内に上向きに吹き出さ
れる冷却風CWの圧力を高くして、特に温度が高くなり
易いライトバルブ19B及び入出射側偏光板18B、2
0Bの冷却効率を高くすることができる。
【0045】一方、図22〜図25は、従来のライトバ
ルブユニット空冷装置を示したものであって、シロッコ
ファン123の作動によって、その冷却風吹出口124
から吸い込んだ外気である冷却風CWを加圧して冷却風
吹出口125からダクトジョイント128を介して送風
ダクト126内に送風し、この送風ダクト126内の3
つの送風通路127で冷却風CWを3系統に分流して3
組の冷却風吹出口121R、121G、121Bから空
冷用空間部118内に上向きに吹き出す。そして、この
3系統に分流された冷却風CWをライトバルブユニット
111の3組の入射側偏光板114R、114G、11
4B、ライトバルブ115R、115G、115B及び
出射側偏光板116R、116G、116Bの表面に沿
って上昇されることにより、これらの表面を冷却する。
そして、空冷用空間部118内を上昇した冷却風CWを
上部のごみ落下防止フィルタ121を透過して光学ユニ
ットケース110の上部へ放出するように構成されてい
た。なお、図22〜図25において、112はクロスプ
リズム、113は投射レンズ、117は入射側偏光板1
14R、114G、114B及び出射側偏光板116
R、116G、116Bが接着されているガラス板、1
19はライトバルブユニット搭載部、120はフィルタ
ホルダである。
【0046】従って、この従来のライトバルブユニット
空冷装置では、シロッコファン123から3組の冷却風
吹出口122R、122G、122Bに至るまでの送風
経路が長い上に、送風ダクト126内の3系統の送風通
路127の湾曲形状等が送風抵抗となり、シロッコファ
ン123から吹き出された冷却風CWが3組の冷却風吹
出口122R、122G、122Bに至る間に冷却風の
著しい圧力損失を招き、ライトバルブユニット111の
3組の入射側偏光板114R、114G、114B、ラ
イトバルブ115R、115G、115B及び出射側偏
光板116R、116G、116Bの冷却効率が低くな
り、これらを限度保証温度以下に保つことが困難となる
と言う問題があった。しかし、このような従来のこのラ
イトバルブユニット空冷装置の問題点を、図6〜図13
で説明した本発明の液晶プロジェクター1のライトバル
ブユニット空冷装置40では解決することができること
になる。
【0047】ところで、液晶プロジェクター1では、図
示していない吸気用フィルタでは除去することができ
ず、冷却風CWに混入して吸入された10〜50μm程
度の微細粉塵DSや煙草の煙に含まれているニコチン、
タール等が空冷用空間部41内に吹き込まれて、3組の
入射側偏光板18R、18G、18B、ライトバルブ1
9R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20
G、20Bの表面やクロスプリズム21の入射面21
R、21G、21B等に付着すると、投射映像に色の乱
れやホワイトバランスが崩れて黄変する等の弊害が発生
する。
【0048】そこで、図9〜図10に示すように、第
1、第2のシロッコファン70、71のハウジング7
2、73内である中間カバー84、85の内面84a、
85a、ライトバルブユニット搭載部42の下面や下カ
バー83の上面83aにおける中間カバー84、85内
等の送風通路内88に、両面テープ等の粘着剤や粘着塗
料等の粘着性を有する素材89を付設しておけば、第
1、第2のシロッコファン70、71によって吸入され
た冷却風CWに混入している微細粉塵DSやニコチン、
タール等を第1、第2のシロッコファン70、71のハ
ウジング72、73内の粘着性を有する素材89に付着
させて、冷却風CWから分離することができる。
【0049】従って、これらの微細粉塵DSやニコチ
ン、タール等が空冷用空間部41内に吹き込まれて、3
組の入射側偏光板18R、18G、18B、ライトバル
ブ19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、2
0G、20Bの表面やクロスプリズム21の入射面21
R、21G、21B等の表面に付着されることを防止す
ることができ、投射映像の色の乱れやホワイトバランス
が崩れて黄変する等の弊害を防止することができる。
【0050】この際、第1、第2のシロッコファン7
0、71のハウジング72、73が分解可能に構成され
ていることにより、液晶プロジェクター1の一定の時間
(期間)の使用毎に、ハウジング72、73を分解し
て、粘着性を有する素材89付着、堆積された微細粉塵
DSやニコチン、タール等を容易にクリーニングするこ
とができ、或いは、必要に応じてハウジング72、73
の下カバー83や中間カバー84、85の部品交換等に
よってもそのクリーニグを容易に行えるので、メンテナ
ンス性が向上する。
【0051】次に、図12及び図13は、ライトバルブ
ユニット空冷装置40の変形例を示したものであって、
この変形例は、1個の特殊シロッコファン90によって
3箇所の冷却風吹出口43R、43G、43Bから空冷
用空間部41内の下部に冷却風CWを吹き込むように構
成したものである。即ち、この1個の特殊シロッコファ
ン90はライトバルブユニット搭載部42の下部に水平
状に取り付けられていて、扁平なハウジング91の下面
の中央部と上面の中央部に小径で円形の吸気口92と大
径で円環状の排気口93とが同心状に開口されている。
【0052】そして、ハウジング91内の吸気口92と
排気口93との間には、垂直状の軸方向Xに対してほぼ
クランク状に屈曲された吸排気通路94が形成されてい
て、その吸排気通路94内には、モータ(図示せず)の
ロータ95と一体に回転される回転羽根96が同心状に
配置されていて、その回転羽根96は放射状をなす多数
のシロッコファン羽根96aを有している。そして、吸
排気通路94内の回転羽根96の外周には、軸方向Xに
対してラセン状等の傾きを有する多数の排気溝(図17
の排気溝107と同じもの)97が形成されている。そ
して、円環状の排気口93がハウジング91の1つの冷
却風吹出部に構成されていて、その排気口93が3箇所
の冷却風吹出口43R、43G、43Bの下部に直に接
続されている。
【0053】このように構成された特殊シロッコファン
90によれば、ロータ95と一体に回転羽根96の放射
状をなす多数のシロッコファン羽根96aが回転される
と、外気である冷却風が外筐の側面2bの吸気口31を
通して、吸気口92からハウジング91内の吸排気通路
94内に軸方向Xと平行なx1方向から吸入された後、
放射状をなす多数のシロッコファン羽根96aによって
軸方向Xに対する直交方向x2へ90°方向変換されて
放出され、更に、外周の多数の排気溝97によって再び
軸方向Xと平行なx2方向に90°方向変換されて円環
状の排気口93から3箇所の冷却風吹出口43R、43
G、43Bを通して空冷用空間部41内に上向きに吹き
込まれることになる。
【0054】そして、前述したように、その冷却風によ
って、空冷用空間部41内の3組の入射側偏光板18
R、18G、18B、ライトバルブ19R、19G、1
9B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの表面が
強制空冷されることになる。このように、扁平な1つの
特殊シロッコファン90によって冷却風を空冷用空間部
41内に直に吹き込むことができるように構成すれば、
3組の入射側偏光板18R、18G、18B、ライトバ
ルブ19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、
20G、20Bの冷却効率が高い上に、液晶プロジェク
ター1の部品点数及び組立工数の削減によるコストダウ
ン及び小型(薄型化)、軽量化を実現することができ
る。
【0055】(3)・・・電源ランプ空冷装置の説明 次に、図14〜図19によって、電源ランプ空冷装置9
9について説明する。まず、図14は、この電源ランプ
空冷装置99の吸排気系統を示したものであって、排気
用ファン28の作動によって、外気である冷却風が図2
に示された吸気口32から外筐2の内部へ吸入されて、
光学ユニットケース4の端部4aで、電源ランプ5の両
側相当位置に開口されている吸気口35から光学ユニッ
トケース4内の電源ランプ5の外周に吸入される。そし
て、電源ランプ5の放電管5aの点灯によって発生する
高温の熱が排気用ファン28によって吸引されて、図2
に示された排気口33から外筐2の外部(前方)へ放出
されるよう構成されている。
【0056】次に、図15〜図17に示すように、排気
用ファン28として、特殊シロッコファン100が使用
されていて、この特殊シロッコファン100は光学ユニ
ットケース4の電源ランプ5が収容されている端部4a
の開口部4bに対向されて、外筐2の排気口33との間
に垂直状に配置されている。そして、この特殊シロッコ
ファン100は、正方形で扁平なハウジング101の電
源ランプ5側の中央に小径で円形状の吸気口102が形
成されていて、そのハウジング101の排気口33側に
大径で円環状の排気口103が吸気口102と同心状に
形成されている。
【0057】そして、ハウジング101内の吸気口10
2と排気口103との間には、垂直状の軸方向Xに対し
てほぼクランク状に屈曲された吸排気通路104が形成
されていて、その吸排気通路104内には、モータ(図
示せず)のロータ105と一体に回転される回転羽根1
06が同心状に配置されていて、その回転羽根106は
放射状をなす多数のシロッコファン羽根106aを有し
ている。そして、吸排気通路104内の回転羽根106
の外周には、軸方向Xに対してラセン状等の傾きを有す
る多数の排気溝107が形成されている。
【0058】この電源ランプ空冷装置99の特殊シロッ
コファン100は以上のように構成されていて、液晶プ
ロジェクター1の駆動時に、この特殊シロッコファン1
00の回転羽根106がロータ105と一体に回転され
ると、放射状をなす多数のシロッコファン羽根106a
によって高い静圧が発生する。そして、電源ランプ5に
おいて、放電管5aの点灯によって発生する高温の熱で
ある熱風HWが光学ユニットケース4の開口部4bを通
して円形の吸気口102からハウジング101内の吸排
気通路104内に軸方向Xと平行な方向x1から吸入さ
れた後、放射状をなす多数のシロッコファン羽根106
aによって軸方向Xに対する直交方向x2へ90°方向
変換されて放出され、更に、外周部分の多数の排気溝9
7によって再び軸方向Xと平行なx2方向に90°方向
変換されて円環状で開口面積が大きい排気口103から
排気口33を通して外筐2の前方へ放出される。
【0059】以上、要するに、この特殊シロッコファン
100は、電源ランプ5等で発生する熱を、ほぼクラン
ク状に屈曲された吸排気通路104内で、x1、x2、
x3方向にほぼクランク状に方向転換しながら、効率良
く排出することができる。しかも、電源ランプ5から漏
れ出た光が特殊シロッコファン100の軸方向Xに向け
て開口されている吸気口102内に侵入しても、この光
はほぼクランク状に屈曲されている吸排気通路104内
で遮られてしまい、この光が排気口103から漏れ出て
外筐2の排気口33の前方に漏れ出てしまうことを未然
に防止することができる。
【0060】従って、この特殊シロッコファン100は
光漏れ防止ルーバーによる光漏れ防止機能を兼ね備えた
シロッコファンに構成されていて、光漏れ防止ルーバー
を不要することができるので、液晶プロジェクター1の
部品点数及び組立工数の削減によるコストダウンと、小
型、軽量化を実現できる。しかも、この特殊シロッコフ
ァン100は、普通(一般的であること)のシロッコフ
ァンと同様に、軸流ファンに比べて静圧を高くすること
ができる上に、円環状の排気口103の開口面積を軸流
ファンと同じように大きく取ることができて、発熱面積
を分散、拡大することができるので、回転羽根106の
回転数を従来の軸流ファンのように高く上げて、排気風
量を増大する必要がない。つまり、回転羽根106の回
転数を落しても、必要な排気量を十分に確保することが
できて、電源ランプ5の熱排気を、低騒音で、高効率に
行うことができ、電源ランプ5を限定保証温度以下に安
定して保持することができる高い安全性を実現できる。
【0061】つまり、この特殊シロッコファン100を
使用することにより、図20及び図21に示した従来の
液晶プロジェクターのように、電源ランプ131から漏
れ出る光を光漏れ防止ルーバー133の多数の斜めの切
り込み部分133aで遮りながら、電源ランプ131で
発生する高温の熱風HWを多数の斜めの切り込み部分1
33aを通して軸流ファン134で吸引して外筐109
の排気口132から前方へ排気するもののように、光漏
れ防止ルーバー133が必要となって部品点数及び組立
工数の増加によるコストアップを招いたり、多数の斜め
の切り込み部分133aでの著しい送風抵抗によって熱
排気効率(冷却効率)が悪くなって、電源ランプ131
を限度保証温度以下に保持し難くなる等の問題を解消す
ることができる。なお、この特殊シロッコファン100
は、図3及び図4に示している電源基板26にマウント
されているコンデンサーやIC、電源トランス等の発熱
部品の熱排気を行う排気用ファン29に適用することも
できる。
【0062】次に、図18及び図19は、特殊シロッコ
ファン100の変形例を示したものであって、回転羽根
106の放射状で多数のシロッコファン羽根106aに
軸方向Xに対する傾斜成分を有するように傾斜又はラセ
ン状のひねり等を与えたものであり、図16及び図17
に示した吸排気通路104の外周の多数の排気溝107
を省略している。
【0063】そして、この特殊シロッコファン100の
変形例によれば、放射状で多数のシロッコファン羽根1
06aの回転により、その多数のシロッコファン羽根1
06aの放射形状による外方であるx2方向への熱風H
Wの押し出し作用と、その多数のシロッコファン羽根1
06aの軸方向Xに対する傾斜やラセン状のひねり等に
よるx3方向への熱風押し出し作用との合成作用によっ
て、熱風HWをハウジング101の吸気口102から吸
排気通路104内にx1方向から吸引した後、その熱風
HWをx2方向及びx3方向にほぼクランク状に屈曲さ
せて、排気口103から排出することができる。従っ
て、この特殊シロッコファン100の変形例によれば、
図16及び図17に示したように、吸排気通路104の
外周に多数の排気溝107を加工する必要がなくなり、
製造(加工)が容易であることからコストダウンを図る
ことができる。
【0064】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上記した実施の形態に限定されることな
く、本発明の技術的思想に基づいて各種の変更が可能で
ある。
【0065】
【発明の効果】以上のように構成された本発明の投射型
表示装置によれば、次のような効果を奏することができ
る。
【0066】請求項1は、共に軸方向に向けて同心状に
開口された小径の吸気口と大径の排気口との間に軸方向
に沿ってほぼクランク状に屈曲された吸排気通路を形成
して、放射状をなす多数のシロッコファン羽根を有する
回転羽根によって吸排気通路内に沿ってほぼクランク状
に屈曲させながら熱排気を行うように構成した特殊シロ
ッコファンを備え、その特殊シロッコファンで光源部等
の熱排気を行うようにして、光源部から漏れ出た光をほ
ぼクランク状に屈曲されている吸排気通路内で遮りなが
ら、静圧の高いシロッコファン羽根で、光源部等の熱を
効率良く排気することができるようにしたので、従来必
要であった光漏れ防止ルーバーを廃棄して、投射型表示
装置のコストダウン及び小型、軽量化を実現できる上
に、送風抵抗となっていた光漏れ防止ルーバーの廃棄に
よる送風抵抗の軽減化を図り、静圧の高い特殊シロッコ
ファンの回転数を落としても、必要な熱排気効率を得る
ことができることから、低騒音の液晶プロジェクターを
実現できる。
【0067】請求項2は、多数のシロッコファン羽根か
ら放射状に排出される熱風を排気口に向けてほぼ90°
方向転換して排出する多数の排気溝を吸排気通路の外周
部に形成したので、光源部等の熱風を吸排気通路内でほ
ぼクランク状に屈曲させてスムーズに排気することがで
き、高効率の熱排気を行える。
【0068】請求項3は、放射状をなす多数のシロッコ
ファン羽根自体に軸方向に対する傾斜成分を持たせて、
光源部等の熱風を吸排気通路内でほぼクランク状に屈曲
させてスムーズに排気することができるように構成した
ので、構造が簡単でコストダウンを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した液晶プロジェクター全体を
透視して示した斜視図である。
【図2】 同上の液晶プロジェクターの吸排気口を透視
して示した斜視図である。
【図3】 同上の液晶プロジェクターの主として光学ユ
ニットを透視して示した平面図である。
【図4】 同上の液晶プロジェクターの主としてライト
バルブユニット空冷装置の概要を透視して示した平面図
である。
【図5】 図3のA−A矢視での一部切欠き正面図であ
る。
【図6】 同上の液晶プロジェクターのライトバルブユ
ニット空冷装置を拡大して示した平面図である。
【図7】 図6のB−B矢視での断面図である。
【図8】 同上のライトバルブユニット空冷装置の冷却
用ファン部分を拡大して示した平面図である。
【図9】 同上のライトバルブユニット空冷装置の冷却
用ファン部分の一部切欠き底面図である。
【図10】 同上のライトバルブユニット空冷装置の冷
却用ファン部分の下側から見た分解斜視図である。
【図11】 同上のライトバルブユニット空冷装置の冷
却用ファン部分の上側から見た分解斜視図である。
【図12】 同上のライトバルブユニット空冷装置の変
形例を示した平面図である。
【図13】 図12のC−C矢視での断面図である。
【図14】 同上の液晶プロジェクターの電源ランプ空
冷装置を透視して示した斜視図である。
【図15】 同上の電源ランプ空冷装置の一部切欠き側
面図である。
【図16】 同上の電源ランプ空冷装置の特殊シロッコ
ファンを説明する一部切欠き正面図及び2つの一部切欠
き側面図である。
【図17】 同上の電源ランプ空冷装置の特殊シロッコ
ファンのハウジング内で、回転羽根の外周に形成されて
いるラセン状で多数の排気溝を説明する斜視図である。
【図18】 同上の電源ランプ空冷装置の特殊シロッコ
ファンの変形例を説明する一部切欠き正面図及び2つの
一部切欠き側面図である。
【図19】 同上の電源ランプ空冷装置の特殊シロッコ
ファンの放射状をなす多数のシロッコファン羽根のラセ
ン状のひねり等を説明する斜視図である。
【図20】 従来の液晶プロジェクターの電源ランプ空
冷装置を説明する一部切欠き側面図である。
【図21】 従来の電源ランプ空冷装置に使用されてい
る軸流ファンを説明する正面図及び一部切欠き側面図で
ある。
【図22】 従来の液晶プロジェクターのライトバルブ
ユニット空冷装置を説明する平面図である。
【図23】 図22のD−D矢視での断面図である。
【図24】 図22のE−E矢視での断面図である。
【図25】 従来のライトバルブユニット空冷装置の冷
却用ファン及び送風ダクトの分解斜視図である。
【符号の説明】
1は投射型表示装置である液晶プロジェクター、2は外
筐、4は光学ユニットケース、5は光源部である電源ラ
ンプ、28は排気用ファン、33は外筐の排気口、99
は電源ランプ空冷装置、100は特殊シロッコファン、
101はハウジング、102は吸気口、103は排気
口、104は吸排気通路、105はロータ、106は回
転羽根、106aは放射状をなす多数のシロッコファン
羽根、107は排気溝である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源部から出射された光をライトバルブに
    入射することにより得られた映像を投射レンズで投射す
    る投射型表示装置において、 少なくとも前記光源部で発生する熱を筐体の外部へ排出
    する排気用ファンが、 共に軸方向に向けて同心状に開口された小径の吸気口及
    び大径の排気口と、 これら小径の吸気口と大径の排気口との間に形成され
    て、軸方向に沿ってほぼクランク状に屈曲されている吸
    排気通路と、 その吸排気通路内に沿って熱排気を行う放射状をなす多
    数のシロッコファン羽根を有する回転羽根とを備えた特
    殊シロッコファンに構成されたことを特徴とする投射型
    表示装置。
  2. 【請求項2】前記吸排気通路の外周部に、前記多数のシ
    ロッコファン羽根から放射状に排出される熱風を前記排
    気口に向けてほぼ90°方向転換して排出する多数の排
    気溝を形成したことを特徴とする請求項1に記載の投射
    型表示装置。
  3. 【請求項3】前記熱風を前記排気口に向けてほぼ90°
    方向転換して排出することができるように、前記放射状
    をなす多数のシロッコファン羽根自体に軸方向に対する
    傾斜成分を持たせたことを特徴とする請求項1に記載の
    投射型表示装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008026422A (ja) * 2006-07-18 2008-02-07 Sharp Corp 冷却装置及び投射型画像表示装置
JP2008257176A (ja) * 2007-04-05 2008-10-23 Shenzhen Huaqiang Sanyo Technology Design Co Ltd 排気機構及びそれを用いた投写型映像表示装置
JP2009150975A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Seiko Epson Corp プロジェクタ

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