JP2004226914A - 投射型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の温度をきめ細かく自動制御できるようにすること。
【解決手段】3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B、出射側偏光板20R、20G、20Bの温度を熱伝導部材75R、75G、75B及び73R、73G、73Bを介して熱形状記憶合金74R、74G、74Bに伝えて、熱形状記憶合金74R、74G、74Bによって開閉扉72R、72G、72Bを開閉制御することにより、冷却風の風量を自動制御して、入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B、出射側偏光板20R、20G、20Bの温度を安定した温度に保つようにした液晶プロジェクター。
【選択図】 図1
【解決手段】3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B、出射側偏光板20R、20G、20Bの温度を熱伝導部材75R、75G、75B及び73R、73G、73Bを介して熱形状記憶合金74R、74G、74Bに伝えて、熱形状記憶合金74R、74G、74Bによって開閉扉72R、72G、72Bを開閉制御することにより、冷却風の風量を自動制御して、入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B、出射側偏光板20R、20G、20Bの温度を安定した温度に保つようにした液晶プロジェクター。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶プロジェクターに適用するのに最適な投射型表示装置であって、特に、光源部から出射された光のうちの赤色、緑色、青色の3色の波長帯域の光をそれぞれ変調して3色の映像を得る3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板からなる液晶パネルユニットを冷却風によって冷却する技術の分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、投射型表示装置の一例である液晶プロジェクター
【例えば、特許文献1参照】では、電源ランプ等の光源部から出射された光を液晶パネルに入射することにより得られた赤色、緑色、青色等の映像を投射レンズによってスクリーン等に重ねて投射することによりフルカラー映像を表示するように構成されている。
【0003】
そして、液晶プロジェクターでは、駆動時に高温となる各種の光学部品(発熱部品)、例えば、3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板からなる液晶パネルユニットを冷却用ファンから送風される冷却風で冷却する一方、電源ランプ等で発生する熱を排気用ファンによって外筐の前面側(映像投射側)へ排出するようにして、これらの発熱部品を限度保証温度以下に保持するように構成されている。
【0004】
この際、液晶パネルユニットの空冷については、液晶パネルユニット部分の温度を温度センサーで検出して、冷却用ファンの回転数を制御することにより、液晶パネルユニットへ送風する冷却風の送風量を制御する方法が一般的である。
また、筐体内の熱源の高温時にのみ熱形状記憶合金を用いて天板を開くように
したもの
【例えば、特許文献2参照】や液晶プロジェクターの光源ランプの点灯時に、バイメタルを用いて排熱孔を開くようにしたもの
【例えば、特許文献3参照】も知られている。
【特許文献1】特願2002−44538号明細書
【特許文献2】特開平7−183680号公報
【特許文献3】特開平9−304834号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来から液晶プロジェクターでは、偏光作用や光変調作用によって発熱する発熱部品である液晶パネルユニットの3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の温度が著しく高温(例えば、60°以上)に上り過ぎた場合には、投射される映像のコントラスト等が極度に劣化したり、装置の寿命が著しく短くなってしまい、この逆に、液晶パネル等の温度が著しく低温(例えば、30°以下)に下り過ぎた場合には、液晶パネルによる光変調の応答速度等が遅くなり、フリッカーと称される映像のちらつき等が発生してしまい、高品位の映像を安定して投射することができなくなることが知られている。
【0006】
従って、この種、液晶プロジェクターでは、映像の投射動作中は、液晶パネルユニットの3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の温度を最適温度状態に保つことが重要である。
しかし、従来のように、液晶パネルユニット部分の温度を温度センサーで検出して、冷却用ファンの回転数を制御することにより、液晶パネルユニットへ送風する方法では、冷却用ファンによって液晶パネルユニット全体へ送風される冷却風全体の送風量を制御する方法であるから、液晶パネルユニット全体の温度は制御することができても、液晶パネルユニットの3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の温度をそれぞれ独立して、きめ細かく制御することができないために、投射される映像のコントラストの劣化やフリッカーの発生を完全に防止することができないと言う問題があった。
また、筐体内の熱源の高温時にのみ熱形状記憶合金を用いて天板を開くような方法や光源ランプの点灯時に、バイメタルを用いて排熱孔を開くようにした方法でも、上記の問題点を解決することができない。
【0007】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、液晶パネルユニットの少なくとも3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の温度をそれぞれ独立してきめ細かく制御することができる投射型表示装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の投射型表示装置は、クロスプリズムの周囲3箇所に収容されていて、光源部から出射された光のうちの赤色、緑色、青色の波長帯域の光をそれぞれ変調して、赤色、緑色、青色の3色の映像を得る3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板からなる液晶パネルユニットと、前記液晶パネルユニットで得られて、前記クロスプリズムで合成された前記赤色、緑色、青色の映像を重ねて投射する投射レンズと、前記液晶パネルユニットの前記3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の下部相当位置の3箇所に開口された冷却風吹出口から冷却風を上向きに吹き出して、これら3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板をそれぞれ冷却する冷却用ファンとを備えた投射型表示装置において、前記液晶パネルユニットの3組の前記入射側偏光板、前記液晶パネル、前記出射側偏光板の少なくとも1つの温度をそれぞれ独立して伝導する3組の熱伝導手段と、前記3組の熱伝導手段によりそれぞれ独立して伝導される熱によってそれぞれ独立して温度制御される3組の熱形状記憶合金と、前記3組の熱形状記憶合金によってそれぞれ独立して駆動されて、前記冷却用ファンによって前記3箇所の冷却風吹出口から吹き出される冷却風の風量をそれぞれ独立して制御する複数の風量制御手段とを備えたものである。
【0009】
上記のように構成された本発明の投射型表示装置は、液晶パネルユニットの3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の少なくとも1つの温度を3組の熱伝導手段によって3組の熱形状記憶合金にそれぞれ独立して伝導することにより、液晶パネルユニットの3箇所の冷却風吹出口から冷却用ファンによって吹き出される冷却風の風量をそれぞれ独立して制御する3組の風量制御手段をその3組の熱形状記憶合金によってそれぞれ独立して駆動するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を適用した液晶プロジェクターの実施の形態を図を参照して、次の順序で説明する。
(1)・・・液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第1の実施の形態の説明(図1及び図2)
(2)・・・液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第2の実施の形態の説明(図3)
(3)・・・液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第3の実施の形態の説明(図4)
(4)・・・液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第4の実施の形態の説明(図5)
(5)・・・液晶プロジェクター全体の説明(図6〜図10)
(6)・・・液晶パネルユニットの空冷装置の説明(図9〜図14)
【0011】
(1)・・・液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第1の実施の形態の説明
まず、図1及び図2によって、液晶パネルユニット24の温度自動制御装置71の第1の実施の形態について説明する。
この温度自動制御装置71は、後述する液晶パネルユニット24の3組(各一対で合計6個)の冷却風吹出口43R、43G、43Bにて冷却風の風量をそれぞれ独立して制御する風量制御手段、即ち、回動式の開閉扉72R、72G、72Bを設けたものである。
【0012】
そして、これらの回動式の各開閉扉72R、72G、72Bは、冷却風吹出口43R、43G、43Bが開口されている液晶パネルユニット搭載部42上にそれぞれ固着された銅板等の熱伝導性の高い熱伝導部材73R、73G、73Bにそれぞれ熱形状記憶合金74R、74G、74Bを介して接続されている。そして、各熱伝導部材73R、73G、73Bは、熱伝導手段である銅線等の熱伝導率の高い各々一対で、3組の熱伝導部材75R、75G、75Bによって3組の入射側偏光板18、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bにそれぞれ接続されている。
この際、図2の部分拡大図に示すように、各熱形状記憶合金74R、74G、74Bは高温時に熱収縮する高温用熱形状記憶合金74aと、低温時に熱収縮する低温用熱形状記憶合金74bとがラミネートされた構造に構成されている。
【0013】
このように構成された温度自動制御装置71の第1の実施の形態によれば、後述する映像投射中に、3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの温度(熱)が各一対で、3組の熱伝導部材75R、75G、75Bによって3組の熱伝導部材73R、73G、73Bに伝導される。すると、3組の熱形状記憶合金74R、74G、74Bがそれぞれ独立して熱変形されて、これら3組の熱形状記憶合金74R、74G、74Bによって3組の開閉扉72R、72G、72Bがそれぞれ独立して回動駆動されて、3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bをそれぞれ独立して開閉制御することになる。
【0014】
この際、入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの温度が基準値よりも高くなった場合には、3組の熱形状記憶合金74R、74G、74Bの高温用熱形状記憶合金74aが熱収縮することによって、開閉扉72R、72G、72Bはそれぞれ独立して各冷却風吹出口43R、43G、43Bの開口面積を拡大するように開き、後述するように、冷却用ファン27によって各冷却風吹出口43R、43G、43Bから液晶パネルユニット24内に吹き出される冷却風の風量をそれぞれ独立して増大する。この結果、入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの温度をそれぞれ独立して降下させることができる。
【0015】
また、この逆に、入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの温度が基準値よりも低くなった場合には、3組の熱形状記憶合金74R、74G、74Bの低温用熱形状記憶合金74bが熱収縮することによって、開閉扉72R、72G、72Bはそれぞれ独立して各冷却風吹出口43R、43G、43Bの開口面積を縮小するように閉じ、後述するように、冷却用ファン27によって各冷却風吹出口43R、43G、43Bから液晶パネルユニット24内に吹き出される冷却風の風量をそれぞれ独立して減少する。この結果、入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの温度をそれぞれ独立して上昇させることができる。
【0016】
従って、この温度自動制御装置71によれば、後述する映像の投射中に、3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの温度をそれぞれ独立してきめ細かく制御することができて、これらの温度を終始ほぼ基準値に安定して保つことができる。
従って、映像の投射中に、3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの温度が著しく高温に上り過ぎたために、投射される映像のコントラスト等が極度に劣化したり、装置の寿命が著しく短くなってしまうような不都合や、この逆に、映像の投射中に、3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの温度が著しく低温に下り過ぎたために、液晶パネル19R、19G、19Bによる光変調の応答速度が遅くなり、フリッカー(映像のちらつき)等が発生してしまうような不都合が発生せず、常に高品位の映像を安定して投射することができる。
【0017】
それでいて、構造的には、3組の開閉扉72R、72G、72Bを駆動する3組の熱形状記憶合金74R、74G、74Bへ3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの熱を3組の熱伝導部材75R、75G、75B及び73R、73G、73Bを介して伝導するだけの非常に簡単なものである。従って、温度センサー等が不要であり、構造が簡単で、低コストな液晶プロジェクターを製造することができる。
【0018】
(2)・・・液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第2の実施の形態の説明
次に、図3によって、液晶パネルユニット24の温度自動制御装置71の第2の実施の形態につい説明すると、この場合は、3組の開閉扉72R、72G、72Bをスライドガイド76R、76G、76Bによってガイドされてスライドされるスライド式に構成して、3組の熱形状記憶合金74R、74G、74Bによって3組の開閉扉72R、72G、72Bをそれぞれ独立してスライド駆動することにより、3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bをそれぞれ独立して開閉制御するように構成したものである。
そして、この温度自動制御装置71の第2の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態と同等の効果を奏することができるものである。
【0019】
(3)・・・液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第3の実施の形態の説明
次に、図4によって、液晶パネルユニット24の温度自動制御装置71の第3の実施の形態について説明すると、この場合は、後述する送風ダクト54内の3組の送風通路55R、55G、55B内に回動式の3つの開閉扉72R、72G、72Bを設けて、これら3つの開閉扉72R、72G、72Bを3つの熱形状記憶合金74R、74G、74Bによって回動駆動することにより、3組の送風通路55R、55G、55B内を通って3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bから吹き出される冷却風の風量をそれぞれ独立して制御するように構成したものである。
そして、この温度自動制御装置71の第3の実施の形態においても、前述した第1及び第2の実施の形態と同等の効果を奏することができる。
【0020】
(4)・・・液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第4の実施の形態の説明
次に、図5によって、液晶パネルユニット24の温度自動制御装置71の第4の実施の形態について説明すると、この場合は、液晶パネルユニット24の上部の後述するフィルターホルダー44に、液晶パネルユニット24の下部の3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bの真上に対向された3組の排気口77R、77G、77Bを形成して、これらの排気口77R、77G、77Bをそれぞれ独立して開閉制御する3組の開閉扉72R、72G、72Bを設けたものである。そして、これらの開閉扉72R、72G、72Bを前述した第1の実施の形態又は第2の実施の形態で説明した3組の熱形状記憶合金74R、74G、74Bによってそれぞれ独立して開閉駆動させるように構成したものである。なお、3組の排気口77R、77G、77Bには後述するごみ落下防止フィルター45が取り付けられている。
【0021】
そし、この場合は、後述するように、冷却用ファンによって液晶パネルユニット24の下部の3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bから上向きに吹き出された冷却風が3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの表面に沿って液晶パネルユニット24内を上昇して、これら入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bを冷却した後、液晶パネルユニット24の上部の3組の排気口77R、77G、77Bから排気される際の、その排気量を3組の開閉扉72R、72G、72Bによってそれぞれ独立して制御することができるものであり、前述した第1、第2及び第3の実施の形態とほぼ同等の効果を奏することができるものである。
【0022】
(5)・・・液晶プロジェクター全体の説明
まず、図6〜図10によって、投射型表示装置の一例である液晶プロジェクター全体について説明する。
この液晶プロジェクター1の外筐は扁平な箱形に構成されていて、この液晶プロジェクター1は外筐2の底面2eに設けたスタンド3(図10参照)によって机上等に載置して使用したり、外筐2の上面2fに設けられる吊下げ用部材(図示せず)によって室内の天井等に吊り下げる等して使用することができるように構成されている。
【0023】
次に、外筐2の内部には、合成樹脂等によって成形されて、平面形状がほぼL型に屈曲されている光学ユニットケース4が配置され、この光学ユニットケース4の内部に各光学部品により構成される光学ユニットが収納されている。この光学ユニットは、光源部である電源ランプ5、フライアイレンズ6、7、PS変換素子8、コンデンサーレンズ9、全反射ミラー10、ダイクロイックミラー11R、11G、11B、リレーレンズ12、全反射ミラー13、リレーレンズ14、全反射ミラー15、16、フィールドレンズ17R、17G、17B、入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B、出射側偏光板20R、20G、20B及びクロスプリズム21等によって構成されている。
【0024】
なお、光源部を構成している電源ランプ5は、放電管5aをほぼ円錐形状のリフレクター5bの中心に同心状に取り付けたものである。
また、間隔を隔てて配置されているフライアイレンズ6、7は電源ランプ5から出射された輝度分布が不均一な光を多数の光束に分割することにより、液晶パネル19R、19G、19Bの表面全体を照射する光の輝度分布を均一にする機能を有している。そして、入射側のフライアイレンズ6は電源ランプ5側に近接され、出射側のフライアイレンズ7にはPS変換素子8が近接して配置されている。このPS変換素子8は短冊状に配列された偏光ビームスプリッターとこれに対応して間欠的に設けられた位相差板とによって構成されていて、入射光の偏光方向の変換を行う機能を有している。
【0025】
また、全反射ミラー10は、コンデンサーレンズ9を挟んでPS変換素子8の反対側に配置されていて、光を90°反射してダイクロイックミラー11R、11Gへ導く機能を有している。そして、ダイクロイックミラー11R、11Gはそれぞれ同じ向きに45°傾斜されて配置され、ダイクロイックミラー11Rは入射された光のうち赤色の波長帯域の光を90°反射し、ダイクロイックミラー11Gは入射された光のうち緑色の波長帯域の光を90°反射する機能を有している。
【0026】
また、全反射ミラー15はダイクロイックミラー11Rの前方に配置され、ダイクロイックミラー11Rで反射された赤色の波長帯域の光を反射してフィールドレンズ17Rに導く機能を有している。そして、ダイクロイックミラー11Gの側方には、リレーレンズ12及び全反射ミラー13がそれぞれ離間して配置され、この全反射ミラー13の前方にはリレーレンズ14及び全反射ミラー16がそれぞれ離間して配置されている。これらの全反射ミラー13、16は、ダイクロイックミラー11Gを透過された青色の波長帯域の光を90°反射してフィールドレンズ17Bへ導く機能を有している。
【0027】
また、フィールドレンズ17R、17G、17Bの出射側にそれぞれ入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bが所定間隔を隔てた平行状で、かつ、垂直状に配置されている。そして、これら入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bは直方体形状のクロスプリズム21の左右両側面と後面の3つの垂直状の入射面21R、21G、21Bに対向された3方向にほぼコ字状に配列されている。
この際、入射側偏光板18R、18G、18Bはそれぞれガラス板22の液晶パネル19R、19G、19B側に接着等にて貼り付けられていて、出射側偏光板20R、20G、20Bはガラス板23の液晶パネル19R、19G、19B側に接着等にて貼り付けられるか、或いは、クロスプリズム21の3つの入射面21R、21G、21Bに接着等にて直接貼り付けられている。
【0028】
そして、クロスプリズム21の外周にほぼコ字状に配置されている入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bによって全体としてほぼコ字状をなす液晶パネルユニット24が構成されていて、この液晶パネルユニット24がクロスプリズム21の周囲に板金等からなるユニットフレーム(図示せず)によって一体に結合されている。
そして、クロスプリズム21の前面21Fの前方位置に配置された投射レンズ25の先端25aが外筐2の前面2aに露出されている。
【0029】
ところで、光学ユニットケース4は外筐2の内部で、右側面2b等へ偏位された位置に収容されていて、この外筐2の内部で、左側面2c等へ偏位された位置に、セット用電源回路及び電源ランプ用電源回路がマウントされている電源基板26が水平状に収容されている。
そして、この外筐2の内部の前面2a側位置で、投射レンズ25の右側位置(電源ランプ5とは反対側)の位置に冷却用ファン27が配置され、電源ランプ5の前方位置及び電源基板26の前方位置に2つの排気用ファン28、29が配置されている。なお、光学ユニットケース4の左側の側面で、フライアイレンズ7及びPS変換素子8の近傍位置にも冷却用ファン30が配置されている。
そして、外筐2の側面2bで、冷却用ファン27の横位置やこの外筐2の背面2d等にはそれぞれ吸気口31、32が形成されていて、この外筐2の前面2aで、2つの排気用ファン28、29の前方位置には排気口33、34が形成されている。
【0030】
ここで、この液晶プロジェクター1によるフルカラーの映像投射動作(以下、駆動時と記載する)について説明する。
【0031】
電源ランプ5の放電管5aの点灯によって発光された白色光がリフレクター5bで反射されてほぼ平行光となり、この白色光が光軸P1に沿って出射される。そして、この白色光が多数の小レンズで構成されているフライアイレンズ6、7によって輝度むらのない均一の白色光に形成される。即ち、白色光のほぼ平行光が第1段のフライアイレンズ6の多数のレンズによって多数の光束に分割された後、その多数の光束が第2段のフライアイレンズ7の対応する多数のレンズのほぼ中心に集光され、その集光された多数の光がPS変換素子8を透過して偏光変換されると共に、コンデンサーレンズ9で液晶パネル面に対応する領域を照射するように集光することによって輝度むらのない均一の白色光が形成される。そして、その輝度むらのない均一の白色光が光軸P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7を経由して後述する3枚の液晶パネル19R、19G、19Bの全面にほぼ均一に入射、照明されることになる。
【0032】
この際、その白色光が全反射ミラー10及びダイクロイックミラー11R、11Gで構成された色分離手段を反射及び/又は透過することによって波長帯域が赤色光であるRと、緑色光であるGと、青色光であるBとの3色の光に分割される(以下、赤色光、緑色光、青色光を単にR、G、Bと記載する)。まず白色光は、全反射ミラー10によって反射されて光軸P1から光軸P2へ進行方向を90°に変えた後、第1段のダイクロイックミラー11Rに入射される。そして、この第1段のダイクロイックミラー11RはRを反射して光軸P3へ90°進行方向を変える一方、GとBを透過する。そして、この第1段のダイクロイックミラー11Rで反射されたRが全反射ミラー15で反射されて光軸P4へ90°進行方向を変える。
【0033】
そして、第1段のダイクロイックミラー11Rを透過したGとBは光軸P2上で第2段のダイクロイックミラー11Gに入射される。そして、この第2段のダイクロイックミラー11GはGを反射して光軸P5へ進行方向を90°に変える一方、Bを透過する。そして、この第2段のダイクロイックミラー11Gを透過したBは全反射ミラー13で反射されて光軸P2から光軸P6へ進行方向を90°に変換した後に、リレーレンズ14を透過し、更に、全反射ミラー16で反射されて、光軸P6から光軸P7へ90°進行方向を変える。
【0034】
そして、このようにして、色分離されて、3方向の光軸P4、P5、P7に入射されたR、G、Bの3つの光は、それぞれフィールドレンズ17R、17G、17Bで集光されて、液晶パネルユニット24の3枚の入射側偏光板18R、18G、18Bをそれぞれ透過して3枚の液晶パネル19R、19G、19Bの入射面にそれぞれ入射される。
【0035】
この際、R、G、Bの3つの光は3枚の入射側偏光板18R、18G、18Bでそれぞれ偏光方向が揃えられて、3枚の液晶パネル19R、19G、19Bの入射面にそれぞれ入射される。そして、3枚の液晶パネル19R、19G、19Bは各波長帯域に対応して印加された映像信号により変調され、光の偏光面が回転する。偏光面が回転したR、G、Bの3つの光について、これら3枚の液晶パネル19R、19G、19Bのそれぞれ出射側偏光板20R、20G、20Bにより所定の偏光成分を透過させることにより映像光が得られ、これらR、G、Bの3つの映像光がクロスプリズム21の3面21R、21G、21Bに3つの光軸P4、P5、P6からそれぞれ入射される。
【0036】
そして、クロスプリズム21がRとBの映像光を直交する2つの反射面21a、21bで90°に反射すると共に、Gの映像光をその2つの反射面21a、21bで透過させるようにして、このクロスプリズム21によってR、G、Bの3つの映像光が合成される。そして、その合成されたR、G、Bの3つの映像光が光軸P5上で投射レンズ25に入射され、その投射レンズ25によってスクリーン等の投射面(図示せず)に投射されて、フルカラーの映像がその投射面に映し出されることになる。
【0037】
なお、この液晶プロジェクター1の駆動時において、第1の発熱部である液晶パネルユニット24では、3枚の入射側偏光板18R、18G、18BはそれぞれR、G、Bの3つの光の偏光方向を揃えるために、一定方向以外の光を吸収することになり、その光の吸収によってそれぞれ発熱する。また、3枚の液晶パネル19R、19G、19BはそれぞれR、G、Bの3つの光の各波長帯域に対応して印加される映像信号(電圧)によって液晶の分子が振動方向を変換することにより3つの光を変調して、光の偏光面を回転させており、液晶の分子が振動されることによってそれぞれ発熱する。更に、3枚の出射側偏光板20R、20G、20Bはそれぞれ偏光面が一定方向に回転されたR、G、Bの3つの光のみを透過し、他の光を吸収することになり、その光の吸収によってそれぞれ発熱する。
【0038】
従って、この液晶プロジェクター1の駆動時には、液晶パネルユニット24の3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの表面を強制空冷して、これらを限定保証温度以下に保持する必要がある。
【0039】
また、この液晶プロジェクター1の駆動時において、第2の発熱部である電源ランプ5は、放電管5aの点灯によって高熱を発生する。更に、第3の発熱部である電源基板26は、マウントされているコンデンサーやIC、電源トランス等の発熱部品によって発熱する。
従って、この液晶プロジェクター1の駆動時には、液晶パネルユニット24と共に、電源ランプ5及び電源基板26上の発熱部品も強制空冷して、これらを限定保証温度以下に保持する必要がある。
【0040】
(6)・・・液晶パネルユニット空冷装置の説明
次に、図9〜図14によって、液晶パネルユニット空冷装置40について説明する。
まず、液晶パネルユニット空冷装置40は、投射レンズ25の後方位置で、光学ユニットケース4の前面側位置に、ほぼコ字状に切り欠かれたほぼ方形状で、垂直状の空間部である空冷用空間部41を有している。そして、この空冷用空間部41の底部が水平状の液晶パネルユニット搭載部42に形成されていて、前述した液晶パネルユニット24がユニットフレーム(図示せず)によってクロスプリズム21と一体に空冷用空間部41内の中央に収容されて、液晶パネルユニット搭載部42上に垂直状に搭載されている。そして、この液晶パネルユニット24の光軸P5が投射レンズ25の光軸P8に一致されている。
【0041】
この際、液晶パネルユニット搭載部42はアルミダイカスト等にて構成されていて、その前端側の上部に垂直状に一体成形されたレンズ取付部42aに水平状の投射レンズ25の後端が取り付けられ、その投射レンズ25の後端はクロスプリズム21の前面21Fに近接されている。
【0042】
そして、液晶パネルユニット搭載部42には、クロスプリズム21の投射レンズ25側を除く外周の3箇所であって、ほぼコ字状をなす液晶パネルユニット24の下部相当位置に、各一対、合計6個である3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bがほぼコ字状に形成されている。これら3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bは、各入射側偏光板18R、18G、18Bと各液晶パネル19R、19G、19Bとの間の真下位置と、各液晶パネル19R、19G、19Bと各出射側偏光板20R、20G、20Bとの間の真下位置とにそれぞれ形成されていて、かつ、これら3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bはそれぞれ入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bに沿った長孔形状に形成されている。
【0043】
そして、合成樹脂等によって形成されたフィルタホルダー44に取り付けられた通気性を有するごみ落下防止フィルタ45で、空冷用空間部41の中央上部を覆うように、フィルタホルダー44が光学ユニットケース4の上部に脱着可能で、水平状に搭載されている。
【0044】
そして、冷却用ファン27がシロッコファン47で構成されていて、このシロッコファン47は投射レンズ25と平行な垂直状に取り付けられている。このシロッコファン47はほぼ渦巻き形状のハウジング48内の偏心位置に、モータ(図示せず)のロータ49と一体に回転される回転羽根50を備えていて、この回転羽根50には放射状をなす多数のシロッコファン羽根50aが設けられている。そして、ハウジング48の外側面に開口された円環状の吸気口51が回転羽根50と同心状に配置され、排気口52がほぼ渦巻き形状のハウジング48の外周の端部に絞り込まれるようにして開口されている。なお、吸気口51が図7に示した外筐2の右側面2bの吸気口31に近接されている。
【0045】
そして、液晶パネルユニット搭載部42の下部には3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bの下部全体を覆う形状の送風ダクト54が脱着可能で、水平状に取り付けられている。そして、シロッコファン47の排気口52がこの送風ダクト54にダクトジョイント56を介して接続されている。この送風ダクト54は合成樹脂等にて成形されていて、この送風ダクト54内には、冷却風を3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bへそれぞれ送風する3組の送風通路55R、55G、55Bが形成されている。そして、これらの送風通路55R、55G、55Bによって送風される冷却風の風量が送風通路55R、55G、55Bの順に多くなるように設計されている。
【0046】
そして、この液晶パネルユニット空冷装置40は、液晶プロジェクター1の駆動時に、シロッコファン47を同時に作動させて、ロータ49と一体に回転される回転羽根50によって外気である冷却風CWを外筐2の吸気口31から吸気口51を通して吸入する。そして、その冷却風CWを回転羽根50によってハウジング48内で加圧して排気口52からダクトジョイント56を通して送風ダクト54へ吐出し、その冷却風CWを送風ダクト54の3組の送風通路55R、55G、55Bで案内して3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bから空冷用空間部41の下部に上向きに吹き出す。
【0047】
すると、その3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bから吹き出された冷却風CWが液晶パネルユニット24の3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの表面に沿ってこの空冷用空間部41内及びコーナー部分41aを上昇して、その冷却風CWによって、液晶パネルユニット24の3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの表面が強制空冷されて、これらが限定保証温度以下に保持されることになる。
なお、空冷用空間部41内を上昇した冷却風CWは光学ユニットケース4の上方で、外筐2の内部へ放出される。
【0048】
また、この液晶プロジェクター1の駆動時には、冷却用ファン(シロッコファン47)27と同時に排気用ファン28、29及び冷却用ファン30が作動される。そして、外気である冷却風を図7に示す吸気口31から外筐2の内部に吸入し、冷却用ファン30によって冷却風を光学ユニットケース4内の電源ランプ5の光出射側に吹き込みながら、電源ランプ5が発生する高温の熱を排気用ファン18によって図7に示す排気口33から外筐2の前方へ排気するようにして、電源ランプ5を強制空冷する。そして、これと同時に、電源基板26にマウントされているコンデンサーやIC、電源トランス等の発熱部品が発生する熱及び空冷用空間部41内から光学ユニットケース4の上方で、外筐2の内部に放出された熱風を図7に示す排気口34から外筐2の前方へ排気するようにして、電源基板26のコンデンサーやIC、電源トランス等の発熱部品を強制空冷して、電源ランプ5及び電源基板26の発熱部品等が限度保証温度以下に保持される。
【0049】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて各種有効な変更が可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明の投射型表示装置によれば、液晶パネルユニットの3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の少なくとも1つの温度を3組の熱伝導手段によって3組の熱形状記憶合金にそれぞれ独立して伝導することにより、液晶パネルユニットの3箇所の冷却風吹出口から冷却用ファンによって吹き出される冷却風の風量をそれぞれ独立して制御する3組の風量制御手段をその3組の熱形状記憶合金によってそれぞれ独立して駆動するものであるから、入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の温度をそれぞれ独立してきめ細かく制御することができる。従って、入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の温度を安定した温度に高精度に保つことができ、熱源の変化、部品のバラツキ等があっても、温度変化に伴う画質の劣化が少なく、高品位の映像を安定して投射することができる。
【0051】
しかも、入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の少なくとも1つの温度を熱伝導手段によって熱形状記憶合金に伝導して、その熱形状記憶合金によって風量制御手段を駆動する構造は、液晶パネル部分の温度を温度センサーで検出して、冷却用ファンの回転数を制御する方法のように、温度センサーや制御回路等の複雑な構成が不要であり、部品点数、組立工数を削減することができて、投射型表示装置の低コスト化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1本発明を適用した液晶プロジェクターにおける液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第1の実施の形態を説明する斜視図である。
【図2】図1の要部を拡大して示した断面図である。
【図3】同上の液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第2の実施の形態を説明する斜視図である。
【図4】同上の液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第3の実施の形態を説明する平面図である。
【図5】同上の液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第4の実施の形態を説明する斜視図である。
【図6】同上の液晶プロジェクター全体を透視して示した斜視図である。
【図7】同上の液晶プロジェクターの吸排気口を透視して示した斜視図である。
【図8】同上の液晶プロジェクターの主として光学ユニットを透視して示した平面図である。
【図9】同上の液晶プロジェクターの主として光学ユニットに対する冷却用ファン及び送風ダクトの配置を透視して示した平面図である。
【図10】図8のA−A矢視での一部切欠き正面図である。
【図11】同上の液晶プロジェクターの液晶パネルユニットの空冷装置を説明する要部の拡大平面図である。
【図12】図11のB−B矢視での一部切欠き側面図である。
【図13】図11のC−C矢視での一部切欠き側面図である。
【図14】同上の液晶プロジェクターの3箇所の冷却風吹出口、冷却用ファン及び送風ダクトを分解して示した斜視図である。
【符号の説明】
1は投射型表示装置である液晶プロジェクター、2は外筐、4は光学ユニットケース、5は光源部である電源ランプ、18R、18G、18Bは入射側偏光板、19R、19G、19Bは液晶パネル、20R、20G、20Bは出射側偏光板、21はクロスプリズム、24は液晶パネルユニット、27は冷却用ファン、40は液晶パネルユニット空冷装置、41は空冷用空間部、43R、43G、43Bは3箇所の冷却風吹出口、54は送風ダクト、55R、55G、55Bは送風ダクトの送風通路、71は温度自動制御装置、72R、72G、72Bは風量制御手段である開閉扉、73R、73G、73B及び75R、75G、75Bは熱伝導手段である熱伝導部材、74R、74G、74Bは熱形状記憶合金である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶プロジェクターに適用するのに最適な投射型表示装置であって、特に、光源部から出射された光のうちの赤色、緑色、青色の3色の波長帯域の光をそれぞれ変調して3色の映像を得る3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板からなる液晶パネルユニットを冷却風によって冷却する技術の分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、投射型表示装置の一例である液晶プロジェクター
【例えば、特許文献1参照】では、電源ランプ等の光源部から出射された光を液晶パネルに入射することにより得られた赤色、緑色、青色等の映像を投射レンズによってスクリーン等に重ねて投射することによりフルカラー映像を表示するように構成されている。
【0003】
そして、液晶プロジェクターでは、駆動時に高温となる各種の光学部品(発熱部品)、例えば、3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板からなる液晶パネルユニットを冷却用ファンから送風される冷却風で冷却する一方、電源ランプ等で発生する熱を排気用ファンによって外筐の前面側(映像投射側)へ排出するようにして、これらの発熱部品を限度保証温度以下に保持するように構成されている。
【0004】
この際、液晶パネルユニットの空冷については、液晶パネルユニット部分の温度を温度センサーで検出して、冷却用ファンの回転数を制御することにより、液晶パネルユニットへ送風する冷却風の送風量を制御する方法が一般的である。
また、筐体内の熱源の高温時にのみ熱形状記憶合金を用いて天板を開くように
したもの
【例えば、特許文献2参照】や液晶プロジェクターの光源ランプの点灯時に、バイメタルを用いて排熱孔を開くようにしたもの
【例えば、特許文献3参照】も知られている。
【特許文献1】特願2002−44538号明細書
【特許文献2】特開平7−183680号公報
【特許文献3】特開平9−304834号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来から液晶プロジェクターでは、偏光作用や光変調作用によって発熱する発熱部品である液晶パネルユニットの3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の温度が著しく高温(例えば、60°以上)に上り過ぎた場合には、投射される映像のコントラスト等が極度に劣化したり、装置の寿命が著しく短くなってしまい、この逆に、液晶パネル等の温度が著しく低温(例えば、30°以下)に下り過ぎた場合には、液晶パネルによる光変調の応答速度等が遅くなり、フリッカーと称される映像のちらつき等が発生してしまい、高品位の映像を安定して投射することができなくなることが知られている。
【0006】
従って、この種、液晶プロジェクターでは、映像の投射動作中は、液晶パネルユニットの3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の温度を最適温度状態に保つことが重要である。
しかし、従来のように、液晶パネルユニット部分の温度を温度センサーで検出して、冷却用ファンの回転数を制御することにより、液晶パネルユニットへ送風する方法では、冷却用ファンによって液晶パネルユニット全体へ送風される冷却風全体の送風量を制御する方法であるから、液晶パネルユニット全体の温度は制御することができても、液晶パネルユニットの3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の温度をそれぞれ独立して、きめ細かく制御することができないために、投射される映像のコントラストの劣化やフリッカーの発生を完全に防止することができないと言う問題があった。
また、筐体内の熱源の高温時にのみ熱形状記憶合金を用いて天板を開くような方法や光源ランプの点灯時に、バイメタルを用いて排熱孔を開くようにした方法でも、上記の問題点を解決することができない。
【0007】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、液晶パネルユニットの少なくとも3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の温度をそれぞれ独立してきめ細かく制御することができる投射型表示装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の投射型表示装置は、クロスプリズムの周囲3箇所に収容されていて、光源部から出射された光のうちの赤色、緑色、青色の波長帯域の光をそれぞれ変調して、赤色、緑色、青色の3色の映像を得る3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板からなる液晶パネルユニットと、前記液晶パネルユニットで得られて、前記クロスプリズムで合成された前記赤色、緑色、青色の映像を重ねて投射する投射レンズと、前記液晶パネルユニットの前記3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の下部相当位置の3箇所に開口された冷却風吹出口から冷却風を上向きに吹き出して、これら3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板をそれぞれ冷却する冷却用ファンとを備えた投射型表示装置において、前記液晶パネルユニットの3組の前記入射側偏光板、前記液晶パネル、前記出射側偏光板の少なくとも1つの温度をそれぞれ独立して伝導する3組の熱伝導手段と、前記3組の熱伝導手段によりそれぞれ独立して伝導される熱によってそれぞれ独立して温度制御される3組の熱形状記憶合金と、前記3組の熱形状記憶合金によってそれぞれ独立して駆動されて、前記冷却用ファンによって前記3箇所の冷却風吹出口から吹き出される冷却風の風量をそれぞれ独立して制御する複数の風量制御手段とを備えたものである。
【0009】
上記のように構成された本発明の投射型表示装置は、液晶パネルユニットの3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の少なくとも1つの温度を3組の熱伝導手段によって3組の熱形状記憶合金にそれぞれ独立して伝導することにより、液晶パネルユニットの3箇所の冷却風吹出口から冷却用ファンによって吹き出される冷却風の風量をそれぞれ独立して制御する3組の風量制御手段をその3組の熱形状記憶合金によってそれぞれ独立して駆動するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を適用した液晶プロジェクターの実施の形態を図を参照して、次の順序で説明する。
(1)・・・液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第1の実施の形態の説明(図1及び図2)
(2)・・・液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第2の実施の形態の説明(図3)
(3)・・・液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第3の実施の形態の説明(図4)
(4)・・・液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第4の実施の形態の説明(図5)
(5)・・・液晶プロジェクター全体の説明(図6〜図10)
(6)・・・液晶パネルユニットの空冷装置の説明(図9〜図14)
【0011】
(1)・・・液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第1の実施の形態の説明
まず、図1及び図2によって、液晶パネルユニット24の温度自動制御装置71の第1の実施の形態について説明する。
この温度自動制御装置71は、後述する液晶パネルユニット24の3組(各一対で合計6個)の冷却風吹出口43R、43G、43Bにて冷却風の風量をそれぞれ独立して制御する風量制御手段、即ち、回動式の開閉扉72R、72G、72Bを設けたものである。
【0012】
そして、これらの回動式の各開閉扉72R、72G、72Bは、冷却風吹出口43R、43G、43Bが開口されている液晶パネルユニット搭載部42上にそれぞれ固着された銅板等の熱伝導性の高い熱伝導部材73R、73G、73Bにそれぞれ熱形状記憶合金74R、74G、74Bを介して接続されている。そして、各熱伝導部材73R、73G、73Bは、熱伝導手段である銅線等の熱伝導率の高い各々一対で、3組の熱伝導部材75R、75G、75Bによって3組の入射側偏光板18、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bにそれぞれ接続されている。
この際、図2の部分拡大図に示すように、各熱形状記憶合金74R、74G、74Bは高温時に熱収縮する高温用熱形状記憶合金74aと、低温時に熱収縮する低温用熱形状記憶合金74bとがラミネートされた構造に構成されている。
【0013】
このように構成された温度自動制御装置71の第1の実施の形態によれば、後述する映像投射中に、3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの温度(熱)が各一対で、3組の熱伝導部材75R、75G、75Bによって3組の熱伝導部材73R、73G、73Bに伝導される。すると、3組の熱形状記憶合金74R、74G、74Bがそれぞれ独立して熱変形されて、これら3組の熱形状記憶合金74R、74G、74Bによって3組の開閉扉72R、72G、72Bがそれぞれ独立して回動駆動されて、3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bをそれぞれ独立して開閉制御することになる。
【0014】
この際、入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの温度が基準値よりも高くなった場合には、3組の熱形状記憶合金74R、74G、74Bの高温用熱形状記憶合金74aが熱収縮することによって、開閉扉72R、72G、72Bはそれぞれ独立して各冷却風吹出口43R、43G、43Bの開口面積を拡大するように開き、後述するように、冷却用ファン27によって各冷却風吹出口43R、43G、43Bから液晶パネルユニット24内に吹き出される冷却風の風量をそれぞれ独立して増大する。この結果、入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの温度をそれぞれ独立して降下させることができる。
【0015】
また、この逆に、入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの温度が基準値よりも低くなった場合には、3組の熱形状記憶合金74R、74G、74Bの低温用熱形状記憶合金74bが熱収縮することによって、開閉扉72R、72G、72Bはそれぞれ独立して各冷却風吹出口43R、43G、43Bの開口面積を縮小するように閉じ、後述するように、冷却用ファン27によって各冷却風吹出口43R、43G、43Bから液晶パネルユニット24内に吹き出される冷却風の風量をそれぞれ独立して減少する。この結果、入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの温度をそれぞれ独立して上昇させることができる。
【0016】
従って、この温度自動制御装置71によれば、後述する映像の投射中に、3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの温度をそれぞれ独立してきめ細かく制御することができて、これらの温度を終始ほぼ基準値に安定して保つことができる。
従って、映像の投射中に、3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの温度が著しく高温に上り過ぎたために、投射される映像のコントラスト等が極度に劣化したり、装置の寿命が著しく短くなってしまうような不都合や、この逆に、映像の投射中に、3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの温度が著しく低温に下り過ぎたために、液晶パネル19R、19G、19Bによる光変調の応答速度が遅くなり、フリッカー(映像のちらつき)等が発生してしまうような不都合が発生せず、常に高品位の映像を安定して投射することができる。
【0017】
それでいて、構造的には、3組の開閉扉72R、72G、72Bを駆動する3組の熱形状記憶合金74R、74G、74Bへ3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの熱を3組の熱伝導部材75R、75G、75B及び73R、73G、73Bを介して伝導するだけの非常に簡単なものである。従って、温度センサー等が不要であり、構造が簡単で、低コストな液晶プロジェクターを製造することができる。
【0018】
(2)・・・液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第2の実施の形態の説明
次に、図3によって、液晶パネルユニット24の温度自動制御装置71の第2の実施の形態につい説明すると、この場合は、3組の開閉扉72R、72G、72Bをスライドガイド76R、76G、76Bによってガイドされてスライドされるスライド式に構成して、3組の熱形状記憶合金74R、74G、74Bによって3組の開閉扉72R、72G、72Bをそれぞれ独立してスライド駆動することにより、3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bをそれぞれ独立して開閉制御するように構成したものである。
そして、この温度自動制御装置71の第2の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態と同等の効果を奏することができるものである。
【0019】
(3)・・・液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第3の実施の形態の説明
次に、図4によって、液晶パネルユニット24の温度自動制御装置71の第3の実施の形態について説明すると、この場合は、後述する送風ダクト54内の3組の送風通路55R、55G、55B内に回動式の3つの開閉扉72R、72G、72Bを設けて、これら3つの開閉扉72R、72G、72Bを3つの熱形状記憶合金74R、74G、74Bによって回動駆動することにより、3組の送風通路55R、55G、55B内を通って3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bから吹き出される冷却風の風量をそれぞれ独立して制御するように構成したものである。
そして、この温度自動制御装置71の第3の実施の形態においても、前述した第1及び第2の実施の形態と同等の効果を奏することができる。
【0020】
(4)・・・液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第4の実施の形態の説明
次に、図5によって、液晶パネルユニット24の温度自動制御装置71の第4の実施の形態について説明すると、この場合は、液晶パネルユニット24の上部の後述するフィルターホルダー44に、液晶パネルユニット24の下部の3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bの真上に対向された3組の排気口77R、77G、77Bを形成して、これらの排気口77R、77G、77Bをそれぞれ独立して開閉制御する3組の開閉扉72R、72G、72Bを設けたものである。そして、これらの開閉扉72R、72G、72Bを前述した第1の実施の形態又は第2の実施の形態で説明した3組の熱形状記憶合金74R、74G、74Bによってそれぞれ独立して開閉駆動させるように構成したものである。なお、3組の排気口77R、77G、77Bには後述するごみ落下防止フィルター45が取り付けられている。
【0021】
そし、この場合は、後述するように、冷却用ファンによって液晶パネルユニット24の下部の3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bから上向きに吹き出された冷却風が3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの表面に沿って液晶パネルユニット24内を上昇して、これら入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bを冷却した後、液晶パネルユニット24の上部の3組の排気口77R、77G、77Bから排気される際の、その排気量を3組の開閉扉72R、72G、72Bによってそれぞれ独立して制御することができるものであり、前述した第1、第2及び第3の実施の形態とほぼ同等の効果を奏することができるものである。
【0022】
(5)・・・液晶プロジェクター全体の説明
まず、図6〜図10によって、投射型表示装置の一例である液晶プロジェクター全体について説明する。
この液晶プロジェクター1の外筐は扁平な箱形に構成されていて、この液晶プロジェクター1は外筐2の底面2eに設けたスタンド3(図10参照)によって机上等に載置して使用したり、外筐2の上面2fに設けられる吊下げ用部材(図示せず)によって室内の天井等に吊り下げる等して使用することができるように構成されている。
【0023】
次に、外筐2の内部には、合成樹脂等によって成形されて、平面形状がほぼL型に屈曲されている光学ユニットケース4が配置され、この光学ユニットケース4の内部に各光学部品により構成される光学ユニットが収納されている。この光学ユニットは、光源部である電源ランプ5、フライアイレンズ6、7、PS変換素子8、コンデンサーレンズ9、全反射ミラー10、ダイクロイックミラー11R、11G、11B、リレーレンズ12、全反射ミラー13、リレーレンズ14、全反射ミラー15、16、フィールドレンズ17R、17G、17B、入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B、出射側偏光板20R、20G、20B及びクロスプリズム21等によって構成されている。
【0024】
なお、光源部を構成している電源ランプ5は、放電管5aをほぼ円錐形状のリフレクター5bの中心に同心状に取り付けたものである。
また、間隔を隔てて配置されているフライアイレンズ6、7は電源ランプ5から出射された輝度分布が不均一な光を多数の光束に分割することにより、液晶パネル19R、19G、19Bの表面全体を照射する光の輝度分布を均一にする機能を有している。そして、入射側のフライアイレンズ6は電源ランプ5側に近接され、出射側のフライアイレンズ7にはPS変換素子8が近接して配置されている。このPS変換素子8は短冊状に配列された偏光ビームスプリッターとこれに対応して間欠的に設けられた位相差板とによって構成されていて、入射光の偏光方向の変換を行う機能を有している。
【0025】
また、全反射ミラー10は、コンデンサーレンズ9を挟んでPS変換素子8の反対側に配置されていて、光を90°反射してダイクロイックミラー11R、11Gへ導く機能を有している。そして、ダイクロイックミラー11R、11Gはそれぞれ同じ向きに45°傾斜されて配置され、ダイクロイックミラー11Rは入射された光のうち赤色の波長帯域の光を90°反射し、ダイクロイックミラー11Gは入射された光のうち緑色の波長帯域の光を90°反射する機能を有している。
【0026】
また、全反射ミラー15はダイクロイックミラー11Rの前方に配置され、ダイクロイックミラー11Rで反射された赤色の波長帯域の光を反射してフィールドレンズ17Rに導く機能を有している。そして、ダイクロイックミラー11Gの側方には、リレーレンズ12及び全反射ミラー13がそれぞれ離間して配置され、この全反射ミラー13の前方にはリレーレンズ14及び全反射ミラー16がそれぞれ離間して配置されている。これらの全反射ミラー13、16は、ダイクロイックミラー11Gを透過された青色の波長帯域の光を90°反射してフィールドレンズ17Bへ導く機能を有している。
【0027】
また、フィールドレンズ17R、17G、17Bの出射側にそれぞれ入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bが所定間隔を隔てた平行状で、かつ、垂直状に配置されている。そして、これら入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bは直方体形状のクロスプリズム21の左右両側面と後面の3つの垂直状の入射面21R、21G、21Bに対向された3方向にほぼコ字状に配列されている。
この際、入射側偏光板18R、18G、18Bはそれぞれガラス板22の液晶パネル19R、19G、19B側に接着等にて貼り付けられていて、出射側偏光板20R、20G、20Bはガラス板23の液晶パネル19R、19G、19B側に接着等にて貼り付けられるか、或いは、クロスプリズム21の3つの入射面21R、21G、21Bに接着等にて直接貼り付けられている。
【0028】
そして、クロスプリズム21の外周にほぼコ字状に配置されている入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bによって全体としてほぼコ字状をなす液晶パネルユニット24が構成されていて、この液晶パネルユニット24がクロスプリズム21の周囲に板金等からなるユニットフレーム(図示せず)によって一体に結合されている。
そして、クロスプリズム21の前面21Fの前方位置に配置された投射レンズ25の先端25aが外筐2の前面2aに露出されている。
【0029】
ところで、光学ユニットケース4は外筐2の内部で、右側面2b等へ偏位された位置に収容されていて、この外筐2の内部で、左側面2c等へ偏位された位置に、セット用電源回路及び電源ランプ用電源回路がマウントされている電源基板26が水平状に収容されている。
そして、この外筐2の内部の前面2a側位置で、投射レンズ25の右側位置(電源ランプ5とは反対側)の位置に冷却用ファン27が配置され、電源ランプ5の前方位置及び電源基板26の前方位置に2つの排気用ファン28、29が配置されている。なお、光学ユニットケース4の左側の側面で、フライアイレンズ7及びPS変換素子8の近傍位置にも冷却用ファン30が配置されている。
そして、外筐2の側面2bで、冷却用ファン27の横位置やこの外筐2の背面2d等にはそれぞれ吸気口31、32が形成されていて、この外筐2の前面2aで、2つの排気用ファン28、29の前方位置には排気口33、34が形成されている。
【0030】
ここで、この液晶プロジェクター1によるフルカラーの映像投射動作(以下、駆動時と記載する)について説明する。
【0031】
電源ランプ5の放電管5aの点灯によって発光された白色光がリフレクター5bで反射されてほぼ平行光となり、この白色光が光軸P1に沿って出射される。そして、この白色光が多数の小レンズで構成されているフライアイレンズ6、7によって輝度むらのない均一の白色光に形成される。即ち、白色光のほぼ平行光が第1段のフライアイレンズ6の多数のレンズによって多数の光束に分割された後、その多数の光束が第2段のフライアイレンズ7の対応する多数のレンズのほぼ中心に集光され、その集光された多数の光がPS変換素子8を透過して偏光変換されると共に、コンデンサーレンズ9で液晶パネル面に対応する領域を照射するように集光することによって輝度むらのない均一の白色光が形成される。そして、その輝度むらのない均一の白色光が光軸P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7を経由して後述する3枚の液晶パネル19R、19G、19Bの全面にほぼ均一に入射、照明されることになる。
【0032】
この際、その白色光が全反射ミラー10及びダイクロイックミラー11R、11Gで構成された色分離手段を反射及び/又は透過することによって波長帯域が赤色光であるRと、緑色光であるGと、青色光であるBとの3色の光に分割される(以下、赤色光、緑色光、青色光を単にR、G、Bと記載する)。まず白色光は、全反射ミラー10によって反射されて光軸P1から光軸P2へ進行方向を90°に変えた後、第1段のダイクロイックミラー11Rに入射される。そして、この第1段のダイクロイックミラー11RはRを反射して光軸P3へ90°進行方向を変える一方、GとBを透過する。そして、この第1段のダイクロイックミラー11Rで反射されたRが全反射ミラー15で反射されて光軸P4へ90°進行方向を変える。
【0033】
そして、第1段のダイクロイックミラー11Rを透過したGとBは光軸P2上で第2段のダイクロイックミラー11Gに入射される。そして、この第2段のダイクロイックミラー11GはGを反射して光軸P5へ進行方向を90°に変える一方、Bを透過する。そして、この第2段のダイクロイックミラー11Gを透過したBは全反射ミラー13で反射されて光軸P2から光軸P6へ進行方向を90°に変換した後に、リレーレンズ14を透過し、更に、全反射ミラー16で反射されて、光軸P6から光軸P7へ90°進行方向を変える。
【0034】
そして、このようにして、色分離されて、3方向の光軸P4、P5、P7に入射されたR、G、Bの3つの光は、それぞれフィールドレンズ17R、17G、17Bで集光されて、液晶パネルユニット24の3枚の入射側偏光板18R、18G、18Bをそれぞれ透過して3枚の液晶パネル19R、19G、19Bの入射面にそれぞれ入射される。
【0035】
この際、R、G、Bの3つの光は3枚の入射側偏光板18R、18G、18Bでそれぞれ偏光方向が揃えられて、3枚の液晶パネル19R、19G、19Bの入射面にそれぞれ入射される。そして、3枚の液晶パネル19R、19G、19Bは各波長帯域に対応して印加された映像信号により変調され、光の偏光面が回転する。偏光面が回転したR、G、Bの3つの光について、これら3枚の液晶パネル19R、19G、19Bのそれぞれ出射側偏光板20R、20G、20Bにより所定の偏光成分を透過させることにより映像光が得られ、これらR、G、Bの3つの映像光がクロスプリズム21の3面21R、21G、21Bに3つの光軸P4、P5、P6からそれぞれ入射される。
【0036】
そして、クロスプリズム21がRとBの映像光を直交する2つの反射面21a、21bで90°に反射すると共に、Gの映像光をその2つの反射面21a、21bで透過させるようにして、このクロスプリズム21によってR、G、Bの3つの映像光が合成される。そして、その合成されたR、G、Bの3つの映像光が光軸P5上で投射レンズ25に入射され、その投射レンズ25によってスクリーン等の投射面(図示せず)に投射されて、フルカラーの映像がその投射面に映し出されることになる。
【0037】
なお、この液晶プロジェクター1の駆動時において、第1の発熱部である液晶パネルユニット24では、3枚の入射側偏光板18R、18G、18BはそれぞれR、G、Bの3つの光の偏光方向を揃えるために、一定方向以外の光を吸収することになり、その光の吸収によってそれぞれ発熱する。また、3枚の液晶パネル19R、19G、19BはそれぞれR、G、Bの3つの光の各波長帯域に対応して印加される映像信号(電圧)によって液晶の分子が振動方向を変換することにより3つの光を変調して、光の偏光面を回転させており、液晶の分子が振動されることによってそれぞれ発熱する。更に、3枚の出射側偏光板20R、20G、20Bはそれぞれ偏光面が一定方向に回転されたR、G、Bの3つの光のみを透過し、他の光を吸収することになり、その光の吸収によってそれぞれ発熱する。
【0038】
従って、この液晶プロジェクター1の駆動時には、液晶パネルユニット24の3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの表面を強制空冷して、これらを限定保証温度以下に保持する必要がある。
【0039】
また、この液晶プロジェクター1の駆動時において、第2の発熱部である電源ランプ5は、放電管5aの点灯によって高熱を発生する。更に、第3の発熱部である電源基板26は、マウントされているコンデンサーやIC、電源トランス等の発熱部品によって発熱する。
従って、この液晶プロジェクター1の駆動時には、液晶パネルユニット24と共に、電源ランプ5及び電源基板26上の発熱部品も強制空冷して、これらを限定保証温度以下に保持する必要がある。
【0040】
(6)・・・液晶パネルユニット空冷装置の説明
次に、図9〜図14によって、液晶パネルユニット空冷装置40について説明する。
まず、液晶パネルユニット空冷装置40は、投射レンズ25の後方位置で、光学ユニットケース4の前面側位置に、ほぼコ字状に切り欠かれたほぼ方形状で、垂直状の空間部である空冷用空間部41を有している。そして、この空冷用空間部41の底部が水平状の液晶パネルユニット搭載部42に形成されていて、前述した液晶パネルユニット24がユニットフレーム(図示せず)によってクロスプリズム21と一体に空冷用空間部41内の中央に収容されて、液晶パネルユニット搭載部42上に垂直状に搭載されている。そして、この液晶パネルユニット24の光軸P5が投射レンズ25の光軸P8に一致されている。
【0041】
この際、液晶パネルユニット搭載部42はアルミダイカスト等にて構成されていて、その前端側の上部に垂直状に一体成形されたレンズ取付部42aに水平状の投射レンズ25の後端が取り付けられ、その投射レンズ25の後端はクロスプリズム21の前面21Fに近接されている。
【0042】
そして、液晶パネルユニット搭載部42には、クロスプリズム21の投射レンズ25側を除く外周の3箇所であって、ほぼコ字状をなす液晶パネルユニット24の下部相当位置に、各一対、合計6個である3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bがほぼコ字状に形成されている。これら3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bは、各入射側偏光板18R、18G、18Bと各液晶パネル19R、19G、19Bとの間の真下位置と、各液晶パネル19R、19G、19Bと各出射側偏光板20R、20G、20Bとの間の真下位置とにそれぞれ形成されていて、かつ、これら3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bはそれぞれ入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bに沿った長孔形状に形成されている。
【0043】
そして、合成樹脂等によって形成されたフィルタホルダー44に取り付けられた通気性を有するごみ落下防止フィルタ45で、空冷用空間部41の中央上部を覆うように、フィルタホルダー44が光学ユニットケース4の上部に脱着可能で、水平状に搭載されている。
【0044】
そして、冷却用ファン27がシロッコファン47で構成されていて、このシロッコファン47は投射レンズ25と平行な垂直状に取り付けられている。このシロッコファン47はほぼ渦巻き形状のハウジング48内の偏心位置に、モータ(図示せず)のロータ49と一体に回転される回転羽根50を備えていて、この回転羽根50には放射状をなす多数のシロッコファン羽根50aが設けられている。そして、ハウジング48の外側面に開口された円環状の吸気口51が回転羽根50と同心状に配置され、排気口52がほぼ渦巻き形状のハウジング48の外周の端部に絞り込まれるようにして開口されている。なお、吸気口51が図7に示した外筐2の右側面2bの吸気口31に近接されている。
【0045】
そして、液晶パネルユニット搭載部42の下部には3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bの下部全体を覆う形状の送風ダクト54が脱着可能で、水平状に取り付けられている。そして、シロッコファン47の排気口52がこの送風ダクト54にダクトジョイント56を介して接続されている。この送風ダクト54は合成樹脂等にて成形されていて、この送風ダクト54内には、冷却風を3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bへそれぞれ送風する3組の送風通路55R、55G、55Bが形成されている。そして、これらの送風通路55R、55G、55Bによって送風される冷却風の風量が送風通路55R、55G、55Bの順に多くなるように設計されている。
【0046】
そして、この液晶パネルユニット空冷装置40は、液晶プロジェクター1の駆動時に、シロッコファン47を同時に作動させて、ロータ49と一体に回転される回転羽根50によって外気である冷却風CWを外筐2の吸気口31から吸気口51を通して吸入する。そして、その冷却風CWを回転羽根50によってハウジング48内で加圧して排気口52からダクトジョイント56を通して送風ダクト54へ吐出し、その冷却風CWを送風ダクト54の3組の送風通路55R、55G、55Bで案内して3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bから空冷用空間部41の下部に上向きに吹き出す。
【0047】
すると、その3組の冷却風吹出口43R、43G、43Bから吹き出された冷却風CWが液晶パネルユニット24の3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの表面に沿ってこの空冷用空間部41内及びコーナー部分41aを上昇して、その冷却風CWによって、液晶パネルユニット24の3組の入射側偏光板18R、18G、18B、液晶パネル19R、19G、19B及び出射側偏光板20R、20G、20Bの表面が強制空冷されて、これらが限定保証温度以下に保持されることになる。
なお、空冷用空間部41内を上昇した冷却風CWは光学ユニットケース4の上方で、外筐2の内部へ放出される。
【0048】
また、この液晶プロジェクター1の駆動時には、冷却用ファン(シロッコファン47)27と同時に排気用ファン28、29及び冷却用ファン30が作動される。そして、外気である冷却風を図7に示す吸気口31から外筐2の内部に吸入し、冷却用ファン30によって冷却風を光学ユニットケース4内の電源ランプ5の光出射側に吹き込みながら、電源ランプ5が発生する高温の熱を排気用ファン18によって図7に示す排気口33から外筐2の前方へ排気するようにして、電源ランプ5を強制空冷する。そして、これと同時に、電源基板26にマウントされているコンデンサーやIC、電源トランス等の発熱部品が発生する熱及び空冷用空間部41内から光学ユニットケース4の上方で、外筐2の内部に放出された熱風を図7に示す排気口34から外筐2の前方へ排気するようにして、電源基板26のコンデンサーやIC、電源トランス等の発熱部品を強制空冷して、電源ランプ5及び電源基板26の発熱部品等が限度保証温度以下に保持される。
【0049】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて各種有効な変更が可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明の投射型表示装置によれば、液晶パネルユニットの3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の少なくとも1つの温度を3組の熱伝導手段によって3組の熱形状記憶合金にそれぞれ独立して伝導することにより、液晶パネルユニットの3箇所の冷却風吹出口から冷却用ファンによって吹き出される冷却風の風量をそれぞれ独立して制御する3組の風量制御手段をその3組の熱形状記憶合金によってそれぞれ独立して駆動するものであるから、入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の温度をそれぞれ独立してきめ細かく制御することができる。従って、入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の温度を安定した温度に高精度に保つことができ、熱源の変化、部品のバラツキ等があっても、温度変化に伴う画質の劣化が少なく、高品位の映像を安定して投射することができる。
【0051】
しかも、入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の少なくとも1つの温度を熱伝導手段によって熱形状記憶合金に伝導して、その熱形状記憶合金によって風量制御手段を駆動する構造は、液晶パネル部分の温度を温度センサーで検出して、冷却用ファンの回転数を制御する方法のように、温度センサーや制御回路等の複雑な構成が不要であり、部品点数、組立工数を削減することができて、投射型表示装置の低コスト化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1本発明を適用した液晶プロジェクターにおける液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第1の実施の形態を説明する斜視図である。
【図2】図1の要部を拡大して示した断面図である。
【図3】同上の液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第2の実施の形態を説明する斜視図である。
【図4】同上の液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第3の実施の形態を説明する平面図である。
【図5】同上の液晶パネルユニットの温度自動制御装置の第4の実施の形態を説明する斜視図である。
【図6】同上の液晶プロジェクター全体を透視して示した斜視図である。
【図7】同上の液晶プロジェクターの吸排気口を透視して示した斜視図である。
【図8】同上の液晶プロジェクターの主として光学ユニットを透視して示した平面図である。
【図9】同上の液晶プロジェクターの主として光学ユニットに対する冷却用ファン及び送風ダクトの配置を透視して示した平面図である。
【図10】図8のA−A矢視での一部切欠き正面図である。
【図11】同上の液晶プロジェクターの液晶パネルユニットの空冷装置を説明する要部の拡大平面図である。
【図12】図11のB−B矢視での一部切欠き側面図である。
【図13】図11のC−C矢視での一部切欠き側面図である。
【図14】同上の液晶プロジェクターの3箇所の冷却風吹出口、冷却用ファン及び送風ダクトを分解して示した斜視図である。
【符号の説明】
1は投射型表示装置である液晶プロジェクター、2は外筐、4は光学ユニットケース、5は光源部である電源ランプ、18R、18G、18Bは入射側偏光板、19R、19G、19Bは液晶パネル、20R、20G、20Bは出射側偏光板、21はクロスプリズム、24は液晶パネルユニット、27は冷却用ファン、40は液晶パネルユニット空冷装置、41は空冷用空間部、43R、43G、43Bは3箇所の冷却風吹出口、54は送風ダクト、55R、55G、55Bは送風ダクトの送風通路、71は温度自動制御装置、72R、72G、72Bは風量制御手段である開閉扉、73R、73G、73B及び75R、75G、75Bは熱伝導手段である熱伝導部材、74R、74G、74Bは熱形状記憶合金である。
Claims (4)
- クロスプリズムの周囲3箇所に収容されていて、光源部から出射された光のうちの赤色、緑色、青色の波長帯域の光をそれぞれ変調して、赤色、緑色、青色の3色の映像を得る3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板からなる液晶パネルユニットと、
前記液晶パネルユニットで得られて、前記クロスプリズムで合成された前記赤色、緑色、青色の映像を重ねて投射する投射レンズと、
前記液晶パネルユニットの前記3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の下部相当位置の3箇所に開口された冷却風吹出口から冷却風を上向きに吹き出して、これら3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板をそれぞれ冷却する冷却用ファンとを備えた投射型表示装置において、
前記液晶パネルユニットの3組の前記入射側偏光板、前記液晶パネル、前記出入射側偏光板の少なくとも1つの温度をそれぞれ独立して伝導する3組の熱伝導手段と、
前記3組の熱伝導手段により伝導される熱によってそれぞれ独立して温度制御される3組の熱形状記憶合金と、
3組の前記熱形状記憶合金によってそれぞれ独立して駆動されて、前記冷却用ファンによって前記3箇所の冷却風吹出口から吹き出される冷却風の風量をそれぞれ独立して制御する複数の風量制御手段とを備えた
ことを特徴とする投射型表示装置。 - 前記風量制御手段が前記3箇所の冷却風吹出口にそれぞれ独立して設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。 - 前記風量制御手段が前記冷却用ファンと前記3箇所の冷却風吹出口との間に配置されている送風ダクト内の3つの送風通路にそれぞれ独立して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
- 前記風量制御手段が前記液晶パネルユニットの前記3組の入射側偏光板、液晶パネル、出射側偏光板の上部相当位置の3箇所に開口された3組の排気口にそれぞれ独立して設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
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