JP2009150513A - 動力伝達装置の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フューエルカット状態からの復帰の際のショックなどの乗り心地や加速応答性を改善すること。
【解決手段】所定の条件を満たした場合に燃料の供給が停止されるとともに所定の復帰回転数に回転数が低下した場合もしくは要求駆動量が所定値より増大した場合に燃料の供給が再開される内燃機関と、その内燃機関が出力したトルクを駆動輪に対して伝達しかつ伝達トルク容量が可変なロックアップクラッチとを備えた動力伝達装置の制御装置において、前記内燃機関の燃料の供給が復帰される判断(ステップS3)が成立すると、要求駆動量と要求駆動量の増大率とを検出する手段と、その結果に基づいて、前記ロックアップクラッチの伝達トルク容量の増大速度を設定するトルク容量増大手段(ステップS5)を備えていることを特徴とする動力伝達装置の制御装置である。
【選択図】図1

Description

この発明は、内燃機関から出力された動力が伝達される動力伝達装置の制御装置に関し、特に燃料の供給が停止された内燃機関の燃料の供給を復帰させる所定のデータに基づいてクラッチの伝達トルク容量を設定する動力伝達装置の制御装置に関するものである。
周知のように、内燃機関(以下、エンジンと記す)は、燃料と空気との混合気を圧縮し、爆発的に燃焼させて動力を発生するように構成されているから、エンジンが動力を発生させている間は常に燃料が消費されていることになる。したがって、エンジンを搭載した車両の燃費の向上や、排ガスの抑制のために、減速走行時などの特に駆動力を必要としない場合においては、一時的に燃料の供給を停止する制御(以下、フューエルカットと記す)が行われている。
ところで前述したフューエルカット状態からの復帰の場合、ポンピングロスを制動力としていたエンジンが動力を発生することによって、駆動力の急変が生じ、ショックが起こることを防止することが望ましい。
この種の動力伝達装置の制御の一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載された動力伝達装置の制御は、車両の減速走行時におけるフューエルカット開始時のエンジンのトルク変動によって生じるショックを、トルクコンバータへの動力伝達、すなわちトルク伝達を係合または解放によって制御しているロックアップクラッチを半係合状態にして、低減するように構成されている。すなわちロックアップクラッチをスリップさせ、駆動輪からの伝達トルク容量を抑えることにより、車両の慣性走行による減速幅を小さくし、エンジンの回転数の低下を緩やかにして、トルク変動によるショックを低減している。なお特許文献1にはフューエルカット状態からの復帰時については、エンジンの点火時期遅角制御をおこなってトルク発生容量を制御してショックを軽減する以外、詳細な記載はない。
またフューエルカット状態からの復帰時のロックアップクラッチの制御について、特許文献2には、トルクコンバータと一体化しているロックアップクラッチを解放した後に、ロックアップクラッチを完全係合させるように記載されている。すなわちロックアップクラッチを解放した後に、エンジンからの出力トルクによって、トルクコンバータのトルクを大きくすることにより、ロックアップクラッチが完全係合に移行する際に、スリップし、ショックの発生を抑えるように構成されている。
さらにまた、特許文献3には、フューエルカット状態からの復帰時にトルクコンバータと一体化しているロックアップクラッチを半係合状態にした後に完全係合させることが記載されている。半係合状態を介することによりトルク変動をスリップによって吸収し、ショックの発生を抑えるように構成されている。
特開平11−310060号公報 特開2005−121053号公報 特開平8ー318762号公報
上述したようにいわゆるフューエルカット制御を実行し、あるいはフューエルカット状態から復帰する場合、エンジンが出力するトルクが変化するため、従来では、ロックアップクラッチなどのクラッチの滑りによって出力トルクやショックを緩和している。しかしながら、燃料の供給を再開するいわゆる復帰は、車速やエンジン回転数が復帰車速もしくは復帰回転数に低下することによって実行されるだけでなく、アクセルペダルが踏み込まれるなど、要求駆動量が増大することによっても行われる。そのため要求駆動量を増大した場合にクラッチを滑り状態に維持すると、ショックが防止もしくは抑制されるものの、要求されている駆動力が得られず、加速遅れなどの違和感が生じる可能性がある。また反対に、燃料の供給の再開の直後、クラッチを滑り状態から係合状態に直ちに切り替えるとした場合、燃料の供給の再開に伴う比較的小さいトルクの増大が要因となってショックが発生し、車両の乗り心地が悪化する可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、いわゆるフューエルカット状態からの復帰の際のショックなどの乗り心地や加速応答性を改善することのできる制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、車両の走行中における要求駆動量が所定値以下でかつ所定の復帰回転数より高回転数で燃料の供給が停止されるとともに前記復帰回転数に回転数が低下した場合もしくは前記要求駆動量が所定値より増大した場合に燃料の供給が再開される内燃機関と、その内燃機関が出力したトルクを駆動輪に対して伝達しかつ伝達トルク容量が可変なクラッチとを備えた動力伝達装置の制御装置において、前記クラッチの伝達トルク容量を前記内燃機関に対する燃料の供給を車両の走行中に停止している場合に低下させるトルク容量低下手段と、前記燃料の供給が停止している状態から前記燃料の供給を再開する際の前記要求駆動量もしくはその増大率の一方を検出する要求駆動量検出手段と、前記燃料の供給を再開する場合に前記要求駆動量検出手段で検出された要求駆動量もしくはその増大率に基づいて前記クラッチの伝達トルク容量の増大速度を設定するトルク容量増大手段とを備えていることを特徴とする動力伝達装置の制御装置である。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、トルク容量増大手段は、前記要求駆動量もしくはその増大量が相対的に大きい場合に、小さい場合に比較して、前記伝達トルク容量の増大速度を速くする手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置の制御装置である。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、内燃機関の出力を制御するスロットルバルブを備え、前記要求駆動量は、前記スロットルバルブの開度を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の動力伝達装置の制御装置である。
この発明によれば、車両の減速走行時において、内燃機関への燃料の供給を停止していた状態から復帰させる場合、例えば運転者がアクセルペダルを踏み込んだ場合、その際の要求駆動量とその増大率との少なくとも一方が検出され、その要求駆動量もしくはその増大率に基づいて、クラッチの伝達トルク容量の増大速度が設定される。例えば、要求駆動量あるいはその増大率が大きい場合には、クラッチの伝達トルク容量の増大速度が相対的に速くなり、これとは反対に要求駆動量あるいはその増大率が小さい場合には、クラッチの伝達トルク容量の増大速度が相対的に遅くなる。したがって、アクセルペダルが大きくもしくは急速に踏み込まれて大きい加速力が要求されている場合には、クラッチの伝達トルク容量が急速に増大して駆動トルクが迅速に増大するので、加速応答性が良好になる。また、車速あるいは内燃機関の回転数の低下によって燃料の供給を再開する場合には、クラッチの伝達トルク容量がゆっくり増大するので、駆動トルクの増大が緩やかであり、その結果、ショックを防止もしくは抑制することができる。
つぎにこの発明を具体的に説明する。この発明で対象とする車両は、所定の条件下において、燃料の供給停止を制御(以下、フューエルカットと記す)できる内燃機関(以下、エンジンと記す)1を備えている車両である。図5に示す例はエンジン1を車両の前後方向に向けて配置したFR車(フロントエンジン・リアドライブ車)における配置例である。エンジン1はガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの空気と燃料との混合気を吸入し、これを圧縮した状態で爆発的に燃焼させて動力を出力する機関である。エンジン1には燃料を供給する燃料噴射機構2と燃料を点火させる点火時期調整機構3とを備えている。燃料噴射機構2はポート噴射式あるいは筒内直接噴射式の構成としてもよい。フューエルカットについては後述する。
このエンジン1の出力側にロックアップクラッチ4付きトルクコンバータ5が配置されている。ロックアップクラッチ4は、油圧によって係合または解放されるように制御されており、動力伝達軸を介して変速機6が連結されている。一例として図5にはロックアップクラッチ4付きトルクコンバータ5を図示してあるが、この発明でいうクラッチとは、エンジン1の出力したトルクを駆動輪に伝達する動力伝達系統に設けられて伝達トルク容量を可変し、解放することにより動力伝達を遮断できる部材であればよい。例えば摩擦クラッチや電磁クラッチ、パウダークラッチなどの構成でもよい。
変速機6はトルクコンバータ5を介して入力された動力の伝達経路を適宜に変更して所定の変速比を設定する。ここで言う変速機6とはAT(オートマチックトランスミッション)やMT(マニュアルトランスミッション)など所定の変速比を得ることができる構成であればよい。
動力は変速機6の出力軸を介して、終減速機7により分配され、左右の駆動輪8へ伝達されるように構成されている。したがってエンジン1から変速機6を介して駆動輪8に至る一連の部材が動力伝達系統を構成している。
上記のエンジン1や変速機6などの各装置は車両の状態を示す各種のデータに基づいて制御されるため、車両の状態を収集するために、車両には各種センサが備えられている(図示せず)。例えばエンジン1を制御するデータ収集のセンサとして、吸入空気量センサ、吸気温センサ、酸素センサ、水温センサ、クランク角センサ、カム角センサ、ノックセンサ、スロットルポジションセンサ、アクセルレーダペダルポジションセンサ、バッテリ温度センサ、エンジン回転速度センサ、スロットル開度センサなどである。
前述した各種センサからの信号はECU(エンジンコントロールユニット)9に入力され、演算処理される。ECU9では、その演算結果を制御信号として出力し、車両全体を制御するように構成されている。この入力信号には前述したセンサ以外からのもあり、例えばABS(アンチロックブレーキ)コンピュータからの信号、車両安定化制御(VSC:商標)コンピュータからの信号、イグニッションスイッチからの信号、ヘッドライトのオン・オフ信号、デフォッガのオン・オフ信号、エアコンのオン・オフ信号、車速信号、自動変速機(AT)油温、シフトポジション、サイドブレーキのオン・オフ信号、フットブレーキのオン・オフ信号、触媒(排気浄化触媒)温度、スポーツシフト信号、駆動力源ブレーキ力スイッチからの信号、タービン回転数NT センサからの信号などである。
出力(制御)信号の例を挙げると、点火信号、噴射(燃料の噴射)信号、スロットル開度、スタータへの信号、減速装置への信号、ATソレノイドへの信号、ATライン圧コントロールソレノイドへの信号、ABSアクチュエータへの信号、自動停止制御実施インジケータへの信号、自動停止制御未実施インジケータへの信号、スポーツモードインジケータへの信号、VSCアクチュエータへの信号、ATロックアップコントロールバルブへの信号などである。
このECU9による制御の一例をあげると、エンジン1の始動要求があるとスタータ(図示せず)によりエンジン1を回転させ、同時に燃料噴射機構2によりエンジン1に燃料を供給して点火時期調整機構3により点火して始動する。発進や加速などのために大きい駆動力が要求された場合には、アクセルペダルポジションセンサなどからの信号をECU9にて演算処理して、スロットル開度制御信号を出力し、燃料の供給量を増大させる。また同時に十分な駆動力を得られるように点火時期制御など他の制御をもなされる。
さらに走行時においては、所定の条件下において、車両の燃費向上のために一時的に燃料の供給を停止するフューエルカット制御がおこなわれる。このフューエルカット制御開始のための所定の条件とは、車両速度が所定値(復帰車速)以上であること、また要求駆動量が所定値以下であること、かつエンジン回転数が所定値(復帰回転数)以上であることであり、全てを満たせばフューエルカットが実行される。
またフューエルカット状態からの復帰条件は、エンジン回転数が復帰回転数に達した、または復帰回転数以下、要求駆動量が所定値以上、車両速度が復帰車速以下のいずれかの条件を満たすことである。逆に言えば、いずれかの条件が満たされるまでフューエルカット状態が維持されるように構成されている。
このフューエルカット状態からの復帰時には、エンジン1の出力するトルクが変化するために、ショックが発生する。このため従来はエンジン1の点火時期遅角制御をおこなってトルク発生容量を制御してショックを軽減するほか、ロックアップクラッチ4の係合を制御して、ロックアップクラッチ4の滑りによってショックの伝達を抑制している。しかしながら、先に述べたように駆動要求を増大した場合にロックアップクラッチ4を滑り状態に維持すると、ショックが防止もしくは抑制されるものの、要求されている駆動力が得られず、加速遅れなどの違和感が生じる可能性がある。また反対に、フューエルカット状態からの復帰の直後に、ロックアップクラッチ4を滑り状態から係合状態に直ちに切り替えるとした場合、燃料の供給の再開に伴うトルクの増大が要因となってショックが発生し、車両の乗り心地が悪化する可能性がある。
結論としてロックアップクラッチ4の伝達トルク容量を要求駆動量もしくはその増大率に基づいて制御することにより、フューエルカット状態からの復帰時の駆動要求にあった適宜なクラッチ制御ができる。
すなわち、要求駆動量もしくはその増大率に基づいて、ロックアップクラッチ4の伝達トルク容量の増大速度を設定することにより、要求駆動量あるいはその増大率が大きい場合には、ロックアップクラッチ4の伝達トルク容量の増大速度が相対的に速くなり、これとは反対に要求駆動量あるいはその増大率が小さい場合には、ロックアップクラッチ4の伝達トルク容量の増大速度が相対的に遅くなる。したがって、アクセルペダルが大きくもしくは急速に踏み込まれて大きい加速力が要求されている場合には、ロックアップクラッチ4の伝達トルク容量が急速に増大して駆動トルクが迅速に増大するので、加速応答性が良好になる。また、車速あるいはエンジン1の回転数の低下によって燃料の供給を再開する場合には、ロックアップクラッチ4の伝達トルク容量がゆっくり増大するので、駆動トルクの増大が緩やかであり、その結果、ショックを防止もしくは抑制することができる。この発明の制御装置はフューエルカットからの復帰時におけるロックアップクラッチ4の伝達トルク容量を以下に述べるように制御する。
ロックアップクラッチ4の制御の一例を、図1および図2のフローチャートを用いて説明する。エンジン1の状態を制御し得る要因の1つである要求駆動量(以下、スロットル開度と記す)および要求駆動量の増大率(以下、スロットル開度の増大率と記す)を、この発明の制御データとしている。
フューエルカット状態からの復帰制御の一例を図1を用いて説明する。ECU9によって各種の入力および検出信号の読み込みなどの処理がおこなわれた後に、フューエルカット状態か否かの判断をおこなう(ステップS1)。この時、フューエルカット状態か否かの判断は、フューエルカット制御コンピュータからの制御信号を読み込むかまたは、エンジン1の制御データを読み込んで判断してもよい。また、車両速度から判断してもよい。
エンジン1のフューエルカットが行われている場合にはステップS1で肯定判断され、ロックアップクラッチ4の伝達トルク容量を小さくする制御が行われる(ステップS2)。これとは反対にステップS1で否定的に判断された場合には、特に制御をおこなわずにこのルーチンを一旦終了する。
次いでアイドルスイッチのONがOFFに切り替わったか否かが判断される(ステップS3)。アイドルスイッチ(図示せず)はアクセルペダルが戻されている、いわゆるアクセルOFFの状態でONとなる。アイドルスピードコントロールバルブによって吸気を確保し、エンジン1のアイドル回転数を維持しているときの状態である。また、アイドルスイッチのONまたはOFFは、ECU9の各種入出力信号と、フューエルカット制御とに連動しており、アイドルスイッチのONまたはOFFがこの発明におけるエンジン1の燃料の供給(噴射)が復帰される判断に相当する。すなわちアイドルスイッチのONからOFFへの切り替えは、アクセルが踏み込まれたことの判断に使われている。アクセル開度センサがあれば、その信号を用いてもよい。
アイドルスイッチがOFFに切り替わったとの肯定判断がされた場合には、フューエルカット状態からの復帰制御、すなわちスロットルが開かれて燃料の供給(噴射)が復帰されるステップS4に進む。この時、エンジン1の点火時期遅角制御をもおこなうことで、エンジン1からの出力トルクが抑えられ、トルク伝達時のショックを抑えることができる。
また同時に油圧によりロックアップクラッチ4の伝達トルク容量の制御が開始される(ステップS5)。
ステップS5では、スロットル開度に基づいてECU9がロックアップクラッチ4の伝達トルク容量の増大(係合)速度が算出される。その係合速度は、例えば図3に示すように予めマップとして用意しておくことができ、スロットル開度が大きいほど、速く係合させる。
ステップS6はステップS5の結果に基づいてECU9からの制御信号によって、ロックアップクラッチ4の伝達トルク容量が油圧により制御される。
ステップS3において、アイドルスイッチがONのままであるとの否定判断がされた場合には、特に制御をおこなわずにこのルーチンを一旦終了する。アクセルOFFなどのフューエルカットを継続する条件が成立しているからである。
またフューエルカット状態からの復帰を、スロットル開度の増大率を用いて制御する一例を図示したのが図2である。なお、ステップS1ないしステップS4は図1と同様であるから、図2に符号を付して説明を省略する。ステップS7では、ECU9から得た値に基づいてロックアップクラッチ4の伝達トルク容量の増大(係合)速度が算出される。その係合速度は、例えば図3に示すように予めマップとして用意しておくことができ、スロットル開度の増大率が大きいほど、速く係合させる。
ステップS8ではステップS7の結果に基づいて、ロックアップクラッチ4の伝達トルク容量の増大(係合)速度が油圧によって制御される。このクラッチ制御であるステップS8は、要求駆動量あるいはその増大率が大きい場合には、ロックアップクラッチ4の伝達トルク容量の増大速度が相対的に速くなり、これとは反対に要求駆動量あるいはその増大率が小さい場合には、ロックアップクラッチ4の伝達トルク容量の増大速度が相対的に遅くなるように制御される。この時、ロックアップクラッチ4が適度にスリップすることにより、ショックの発生が抑制され、ロックアップクラッチ4が直結(係合)状態になるとともに終了する。
なお、フューエルカット状態から復帰する際、ロックアップクラッチ4の伝達トルク容量の増大(係合)速度を算出する基になる制御データとして、スロットル開度あるいはスロットル開度の増大率のいずれか一方を用いてもよいし、また両方を用いて算出してもよい。
なお、フューエルカット開始時においては、ロックアップクラッチ4を次のように制御する。まず車両がフューエルカット開始条件を満たしているか否かがECU9によって判断される。すなわち車両が所定の速度以上、アクセルペダルがOFF、エンジン回転数が復帰回転数以上の条件を満たしているか否かがECU9あるいはフューエルカットコンピュータによって各種の入力および検出信号の読み込みなどの処理から判断される。条件を満たす場合はECU9からの制御信号により、スロットルバルブが閉じ、アイドルスイッチがONに切り替えられる。また同時にロックアップクラッチ4は油圧によって半係合状態に制御され、所定時間の経過後に、フューエルカットが開始される。これはフューエルカット開始前に、ロックアップクラッチ4を半係合状態にしてスリップさせることにより、フューエルカット開始時の駆動輪8からの伝達トルク容量を抑え、エンジン1が制動要因となることを抑制する。言い換えればロックアップクラッチ4を半係合状態にすることにより、エンジン1からの伝達トルク容量を減少させ、フューエルカット開始時のトルク変動によるショックを低減する。すなわちロックアップクラッチ4を半係合状態にすることで、直結状態と比較してエンジン1による制動幅が小さくなり、車両の慣性走行による減速幅も小さくなり、フューエルカットを実行する時間が長くなり燃費が向上する。
フューエルカット状態から復帰する際のクラッチ制御の一例をタイムチャートにして図4に示した。フューエルカット状態から復帰するか否かのデータの入力がECU9にあった時点をt0と記している。前述した図2、ステップS3でのフューエルカット状態からの復帰判断がなされると同時、もしくは直後のt1時点にフューエルカット状態のエンジン回転数低下を抑制するアイドルスイッチがOFFとなり、燃料の供給停止がOFFとなる。またエンジン1の点火時期遅角制御がなされ、ロックアップクラッチ4の伝達トルク容量の増大速度が、スロットル開度もしくはスロットル開度の増大率に基づいて増大させられる。またこの時、ロックアップクラッチ4が適度にスリップすることにより、ショックの発生が抑制され、ロックアップクラッチ4が直結状態になるとともに終了する。
したがってこの発明では、図1に示すステップS5においてはスロットル開度を、図2に示すステップS7においてはスロットル開度の増大率から要求駆動量の大小を判断してロックアップクラッチ4の伝達トルク容量の増大速度を算出する。要求駆動量が大きいほどロックアップクラッチ4の伝達トルク容量の増大速度が速くなるから、駆動トルクがすみやかに増大し、加速応答性が良好になる。また逆に言えば、要求駆動量が小さいほどロックアップクラッチ4の伝達トルク容量の増大速度が遅くなるから、駆動トルクの増大がゆるやかであり、その結果、ショックが抑制される。
この発明の制御装置によれば、フューエルカット状態から所定の復帰回転数に達して燃料の供給が復帰する場合や、フューエルカット状態からアクセルペダルを踏み込んで復帰し、加速する場合などの伝達トルクによってショックが発生する問題については、エンジン制御データに基づいて、ロックアップクラッチ4の伝達トルク容量の増大速度制御をおこなうことで軽減または抑制できる。すなわち要求駆動量の大小によって、その時々の駆動要求に適したロックアップクラッチ4の伝達トルク容量の増大速度制御をおこなうため、加速応答性を良好にするだけでなく、車両の乗り心地の悪化をも防止できる。
ここで上記の具体例とこの発明との関係を説明すると、図1および図2に示すステップS2の機能が、請求項1の発明におけるトルク容量低下手段に相当する。またステップS5およびステップS7の機能が、請求項1の発明における要求駆動量検出手段に相当する。またステップS6およびステップS8の機能が、請求項1の発明におけるとるトルク容量増大手段に相当する。
なお、上述した具体例では、動力伝達装置としてのロックアップクラッチ4を、エンジン制御データの1つであるスロットル開度あるいはスロットル開度の増大率を用いて制御する制御装置を示した。しかしながらこの発明の動力伝達装置は係合および解放によって伝達トルク容量を可変でき、かつエンジン1からの出力トルクが駆動輪8に伝えられる動力伝達装置であればよい。
上述した例では、内燃機関1として主としてガソリンエンジンを、動力伝達装置としてロックアップクラッチ4を、制御データとしてスロットル開度あるいはスロットル開度の増大率とを備えた例を示したが、この発明は上述した具体例に限定されないのであって、内燃機関1として例えばガスエンジン、ディーゼルエンジンを、動力伝達装置として例えば無断変速機CVTを、制御データとしてアクセル開度などを用いて構成してもよい。
この発明の制御の一例を示すフローチャートである。 この発明の制御の一例を示すフローチャートである。 この発明の制御データと伝達トルク容量の関係を示した図である。 この発明の制御の一例を表したタイムチャートである。 この発明を適用できる車両の構成の一例を示すスケルトン図である。
符号の説明
1…内燃機関、 2…燃料供給機構、 3…点火時期調整機構、 4…ロックアップクラッチ、 5…トルクコンバータ、 6…変速機、 7…終減速機、 8…駆動輪、 9…エンジンコントロールユニット。

Claims (3)

  1. 車両の走行中における要求駆動量が所定値以下でかつ所定の復帰回転数より高回転数で燃料の供給が停止されるとともに前記復帰回転数に回転数が低下した場合もしくは前記要求駆動量が所定値より増大した場合に燃料の供給が再開される内燃機関と、その内燃機関が出力したトルクを駆動輪に対して伝達しかつ伝達トルク容量が可変なクラッチとを備えた動力伝達装置の制御装置において、
    前記クラッチの伝達トルク容量を前記内燃機関に対する燃料の供給を車両の走行中に停止している場合に低下させるトルク容量低下手段と、
    前記燃料の供給が停止している状態から前記燃料の供給を再開する際の前記要求駆動量もしくはその増大率の一方を検出する要求駆動量検出手段と、
    前記燃料の供給を再開する場合に前記要求駆動量検出手段で検出された要求駆動量もしくはその増大率に基づいて前記クラッチの伝達トルク容量の増大速度を設定するトルク容量増大手段と
    を備えていることを特徴とする動力伝達装置の制御装置。
  2. 前記トルク容量増大手段は、前記要求駆動量もしくはその増大率が相対的に大きい場合に、小さい場合に比較して、前記伝達トルク容量の増大速度を速くする手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置の制御装置。
  3. 前記内燃機関の出力を制御するスロットルバルブを備え、
    前記要求駆動量は、前記スロットルバルブの開度を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の動力伝達装置の制御装置。
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