JP2009150455A - マグネット式ロッドレスシリンダ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スライド体4の下部に、シリンダチューブ軸方向の全長に亘ってスリット21を形成して、シリンダチューブ3の下面を露出させる一方、シリンダチューブ3の下方に、スリット21を介してシリンダチューブ3の下面に連結されるベース部材22を、シリンダチューブ3と平行に設けて、スライド体4におけるスリット21の両側部分に形成した延設部25と、ベース部材22の脚部22aの左右の側面との間に、スライド体4の移動を案内するガイド機構28を夫々設けた。
【選択図】図3
Description
さらに、特許文献3では、エンドキャップを立設するフレーム上面に、一対のガイドレールを、スライド体の下面に、ガイドレールと係合するレール係合ブロックを夫々設けて、スライド体をガイドレールとレール係合ブロックとの係合によって案内する構造が開示されている。
そして、特許文献4では、スライド体に設けた外側磁石の上下を切欠き、上側の切欠きにおいては、シリンダチューブの上面に設けた直線案内レールと、スライド体の内面に設けた案内子との嵌合によって案内を行う一方、下側の切欠きにおいては、機械の固定側部分に脚部が固着された取付部材をシリンダチューブの下面に取り付けて、シリンダチューブを支持する構造が記載されている。
一方、特許文献4においては、取付部材の採用によってシリンダチューブの撓みは解消されるが、外側磁石が上下の切欠きによって左右に分割されるため、組付けが難しくなる。また、スライド体の内部に位置するように案内レールを設置してあるので、案内レールの断面寸法が小さいものになり、剛性の確保が難しく、シリンダチューブに接触しやすくなってしまう。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、シリンダチューブの撓みを効果的に防止してスライド体のより高精度な円滑移動を可能とするために、ベース部材をスライド体の下面よりも下方へ突出させて、ベース部材の下端を被取付部材へ取付可能としたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2の構成において、ベース部材を被取付部材へ安定状態で固定するために、ベース部材の下部に、上部よりも左右幅が大きい脚部を形成し、脚部を被取付部材へ取付可能としたことを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかの構成において、スライド体をより効果的に安定支持可能とするために、ベース部材の下部の左右幅を上部よりも大きくして、スライド体におけるスリットの両側部分に、ベース部材の下部の左右外面まで延びる延設部を夫々形成し、ベース部材の下部と延設部との間にガイド機構を設けたことを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかの構成において、スライド体を円滑且つ高精度に案内できるガイド機構とするために、ガイド機構を、スライド体とベース部材との間をその一部としてスライド体に形成される無端状の循環路と、その循環路内に収容され、スライド体の移動に伴って循環路内を転動する複数の転動体とで形成したことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、ベース部材をロッドレスシリンダの取付部材と兼用できる合理的な構成となる上、長いシリンダチューブであってもその撓みを効果的に防止できるため、スライド体のより高精度な円滑移動が期待できる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、ベース部材を被取付部材へ安定状態で固定可能となり、スライド体を強固に支持しながら高精度に案内することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の何れかの効果に加えて、ベース部材を被取付部材へ安定状態で固定でき、ベース部材の下部を利用してスライド体をより効果的に安定支持可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の何れかの効果に加えて、ガイド機構に循環路と転動体とを採用したことで、スライド体を円滑且つ高精度に案内可能となっている。
図1は、マグネット式ロッドレスシリンダの一例を示す斜視図で、図2はその左側面、平面、右側面、底面を夫々示している。マグネット式ロッドレスシリンダ(以下単に「ロッドレスシリンダ」という。)1は、一対のエンドキャップ2,2の対向面間に、非磁性材料からなるシリンダチューブ3を架設させ、そのシリンダチューブ3に、ブロック状のスライド体4をシリンダチューブ3の軸方向へ前後移動可能に外装してなる。エンドキャップ2には、ロッドレスシリンダ1を被取付部材に固着するための取付ボルト挿通用の取付孔2aが設けられている。シリンダチューブ3は、横断面外形が扁平な長円形を呈しており、後述するシリンダ孔7,7の両端部がエンドキャップ2,2に取り付けた嵌合部材2b、2bにOリングを介して気密に嵌合されている(図5)。
5,5は、各エンドキャップ2に設けられ、ストローク端でスライド体4と当接して衝撃を緩和するショックアブソーバ、6はエンドキャップ2,2間でシリンダチューブ3と平行に架設され、図示しない磁気センサを備えてスライド体4の位置を検出するセンサレールである。このセンサレール6には、センサ取付溝6aと、集中配管用のバイパス孔である圧縮空気連通孔6bとが設けられている。圧縮空気連通孔6bの端部は止めネジ50で塞がれているが、一方のエンドキャップ2に設けた給排ポート10Aと、他方のエンドキャップ2に設けた集中配管用の給排ポート(止めネジ32で塞がれている)に連通されている。
各ピストン8は、中央のピストンシャフト12に、ドーナツ状の内側磁石13,13・・と、同形状のヨーク14,14・・とを交互に嵌め込み、両端からピストンエンド15,15によって内側磁石13とヨーク14とを締め付け固定した構造となっている。各内側磁石13の磁極は、SN,NS,SN,NSと同極同士が軸方向において対向するように配設されており、隣接するピストン8,8間では、内側磁石13の同極同士が対向するようになっている。各ピストン8は、嵌合部材2bに保持されているダンパ2cにストロークエンドで当接するようになっている。
このスライド体4の前後移動の際、ベース部材22と延設部25との案内レール26,27間では、循環路29内を循環する転動体30が連続状に転動するため、延設部25の案内レール27は転動体30を介してベース部材22の案内レール26によって移動がガイドされる。よって、スライド体4は安定姿勢で前後移動し、シリンダチューブ3との非接触状態も維持される。特に、シリンダチューブ3は、ベース部材22によって下面が支持されているので、撓んだりすることがないから、スライド体4とシリンダチューブ3とが接触することはない。
そして、ガイド機構28を、スライド体4とベース部材22との間をその一部としてスライド体4に形成される無端状の循環路29と、その循環路29内に収容され、スライド体4の移動に伴って循環路29内を転動する複数の転動体30とで形成したことで、スライド体4を円滑且つ高精度に案内可能となっている。
さらに、ベース部材をスライド体の下面より下方に突出するように設けて、ベース部材を被取付部材へ取付可能としているが、これに限らず、突出量を小さく、或いはスリット内に収まる格好で設けて、取付部材と兼用しない形態とすることもできる。
その他、ロッドレスシリンダ自体の構造も上記形態に限らない。例えば、シリンダチューブの断面形状が円形や矩形のもの、シリンダ孔が1又は3個以上のもの等であっても本発明は採用可能である。また、ショックアブソーバも、エンドキャップから側方へ張り出し形成された張り出し部へ設けて、スライド体の側面中央に突設した当接部材に当接させて緩衝を図るようにしてもよいし、省略してもよい。
Claims (5)
- 非磁性体からなるシリンダチューブ内に、ピストンを前記シリンダチューブの軸方向へ前後移動可能に収容する一方、前記シリンダチューブの外周面に、スライド体を前記シリンダチューブの軸方向へ前後移動可能に設け、前記ピストンとスライド体とを磁気結合力で一体化させて、前記ピストンの移動に前記スライド体が追従して移動可能としたマグネット式ロッドレスシリンダであって、
前記スライド体の下部に、前記シリンダチューブ軸方向の全長に亘ってスリットを形成して、前記シリンダチューブの下面を露出させる一方、前記シリンダチューブの下方に、前記スリットを介して前記シリンダチューブの下面に連結されるベース部材を、前記シリンダチューブと平行に設けて、前記スライド体における前記スリットの両側部分とベース部材の左右の側面との間に、前記スライド体の移動を案内するガイド機構を夫々設けたことを特徴とするマグネット式ロッドレスシリンダ。 - 前記ベース部材を前記スライド体の下面よりも下方へ突出させて、前記ベース部材の下端を被取付部材へ取付可能としたことを特徴とする請求項1に記載のマグネット式ロッドレスシリンダ。
- 前記ベース部材の下部に、上部よりも左右幅が大きい脚部を形成し、前記脚部を被取付部材へ取付可能としたことを特徴とする請求項2に記載のマグネット式ロッドレスシリンダ。
- 前記ベース部材の下部の左右幅を上部よりも大きくして、前記スライド体における前記スリットの両側部分に、前記ベース部材の下部の左右外面まで延びる延設部を夫々形成し、前記ベース部材の下部と延設部との間にガイド機構を設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のマグネット式ロッドレスシリンダ。
- 前記ガイド機構を、前記スライド体とベース部材との間をその一部として前記スライド体に形成される無端状の循環路と、その循環路内に収容され、前記スライド体の移動に伴って前記循環路内を転動する複数の転動体とで形成したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のマグネット式ロッドレスシリンダ。
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