JP2009149553A - 9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
前記方法は、カルボニル化工程に先だって、下記式(1A)で表される化合物と、基R3SO3−に対応するスルホン酸類(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸類)とを反応させて、前記式(1)で表される化合物を得るスルホン酸エステル化工程(例えば、トリフラート化工程)を含んでいてもよい。
前記式(1)(又は前記式(1A))において、代表的には、環Zがベンゼン環又はナフタレン環であり、R1がアルキル基であり、kが0〜1であり、R2がアルキル基又はアリール基であり、mが0〜2であり、nが1〜3であってもよい。
前記式(A1)において、環Z1は、例えば、ナフタレン環であってもよい。
本発明の方法は、9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類(後述の式(A)で表される化合物)およびそのエステルから選択されたフルオレン誘導体を製造する方法であって、下記式(1)で表される化合物と一酸化炭素とを反応させるカルボニル化工程を少なくとも含む。
[式(1)で表される化合物]
前記式(1)において、基R1で表される置換基としては、例えば、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子など)、炭化水素基[例えば、アルキル基、アリール基(フェニル基などのC6−10アリール基)など]などであってもよく、シアノ基又はアルキル基(特にアルキル基)である場合が多い。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基などのC1−6アルキル基(例えば、C1−4アルキル基、特にメチル基)などが例示できる。なお、kが複数(2以上)である場合、基R1は互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。また、フルオレン(又はフルオレン骨格)を構成する2つのベンゼン環に置換する基R1は同一であってもよく、異なっていてもよい。また、フルオレンを構成するベンゼン環に対する基R1の結合位置(置換位置)は、特に限定されない。好ましい置換数kは、0〜1、特に0である。なお、フルオレンを構成する2つのベンゼン環において、置換数kは、互いに同一又は異なっていてもよい。
なお、前記式(1)で表される化合物は、特に限定されないが、通常、下記式(1A)で表される化合物と、基R3SO3−に対応するスルホン酸類(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸類)とを反応させることにより得られる。そのため、本発明の製造方法は、前記カルボニル化工程に先だって、下記式(1A)で表される化合物と、基R3SO3−に対応するスルホン酸類(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸類)とを反応させて、前記式(1)で表される化合物を得るスルホン酸エステル化工程(例えば、トリフラート化工程)を含んでいてもよい。すなわち、スルホン酸エステル化工程は、下記式(1A)で表される化合物のヒドロキシル基を基R3SO3−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ基など)に変換する工程である。
(式(1A)で表される化合物)
上記式(1A)において、Z、R1、R2、k、m、およびnは、すべて、前記式(1)における場合に対応しており、好ましい態様なども前記と同じである。
9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類には、9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類、9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン類、9,9−ビス(トリヒドロキシフェニル)フルオレン類[例えば、9,9−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(2,4,6−トリヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(2,4,5−トリヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(トリヒドロキシフェニル)フルオレンなど]が含まれ、通常、9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類又は9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン類、特に9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類を好適に使用できる。
9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類としては、例えば、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類{例えば、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン[例えば、9,9−ビス[6−(2−ヒドロキシナフチル)]フルオレン(又は6,6−(9−フルオレニリデン)−ジ(2−ナフトール)又は9,9−ビス[2−(6−ヒドロキシナフチル)]フルオレン)、9,9−ビス[1−(6−ヒドロキシナフチル)]フルオレン(又は5,5−(9−フルオレニリデン)−ジ(2−ナフトール))、9,9−ビス[1−(5−ヒドロキシナフチル)]フルオレン(又は5,5−(9-フルオレニリデン)−ジ(1−ナフトール))など]などの置換基を有していてもよい9,9−ビス(モノヒドロキシナフチル)フルオレン}、これらの9,9−ビス(モノヒドロキシナフチル)フルオレン類に対応する9,9−ビス(ポリヒドロキシナフチル)フルオレン類(例えば、9,9−ビス(ジ又はトリヒドロキシナフチル)フルオレン類)などが挙げられる。
(式中、R3は前記と同じ。)
代表的なスルホン酸類としては、前記R3の項で例示の炭化水素基に対応するスルホン酸類、例えば、アルカンスルホン酸(例えば、メタンスルホン酸などのC1−4アルカンスルホン酸など)、アレーンスルホン酸(例えば、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸(p−トルエンスルホン酸など)などのC6−10アレーンスルホン酸)、ハロアルカンスルホン酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸などのハロC1−4アルカンスルホン酸など)、これらの誘導体(スルホン酸無水物、スルホン酸ハライド、スルホン酸イミド、スルホン酸アミドなど)などが挙げられる。これらのスルホン酸類は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
カルボニル化工程では、下記式(1)で表される化合物と一酸化炭素とを反応させる。一酸化炭素は、通常、反応系に気体状で存在させて用いる場合が多い。一酸化炭素の圧力は、例えば、1〜100kgf/cm2、好ましくは5〜70kgf/cm2、さらに好ましくは15〜50kgf/cm2程度であってもよい。
好ましいアルコール類は、第1級アルコール類[例えば、メタノール、エタノールなどの第1級脂肪族アルコール(例えば、第1級C1−4アルカノールなど)]などが挙げられる。
また、水とアルコール類とを組み合わせてもよい。
すなわち、本発明の製造方法では、カルボニル化工程において、前記式(1)で表される化合物と一酸化炭素との反応をアルコール類の存在下で行って、9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類(式(A)で表される化合物)と前記アルコール類とのエステルを得たのち、このエステルを加水分解し、9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類(式(A)で表される化合物)を得る加水分解工程をさらに含んでいてもよい。
以上のようにして、9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類[すなわち、下記式(A)で表される化合物]およびそのエステルから選択されたフルオレン誘導体が得られる。
代表的な上記式(A)で表される化合物には、前記式(1A)で表される化合物[9,9−ビス(ヒドロキシアリール)フルオレン類]に対応するカルボン酸(9,9−ビス(ヒドロキシアリール)フルオレン類のヒドロキシ基がカルボキシ基に置換した化合物)、例えば、9,9−ビス(カルボキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−カルボキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アルキル−カルボキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−カルボキシ−3−メチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C1−4アルキル−カルボキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−カルボキシ−2,6−ジメチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(ジC1−4アルキル−カルボキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アリール−カルボキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−カルボキシ−3−フェニルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C6−8アリール−カルボキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(ジカルボキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレンなど]などの9,9−ビス(カルボキシフェニル)フルオレン類;9,9−ビス(カルボキシナフチル)フルオレン[例えば、9,9−ビス[6−(2−カルボキシナフチル)]フルオレン(又は9,9−ビス[2−(6−カルボキシナフチル)]フルオレン)、9,9−ビス[1−(6−カルボキシナフチル)]フルオレン、9,9−ビス[1−(5−カルボキシナフチル)]フルオレンなど]などの9,9−ビス(カルボキシナフチル)フルオレン類などが含まれる。
上記式(A1)において、環Z1で表される縮合多環式芳香族炭化水素環としては、前記例示の環、例えば、ナフタレン環などが挙げられる。前記式(A1)において、縮合多環式炭化水素環の好ましい態様や置換位置なども前記と同様である。
(1)トリフレート化
DC(直流電流)スターラー、温度計、滴下ロートを備えたフラスコを窒素置換し、ピリジン309g(3.9mol)、アセトニトリル1.4L、トルエン1.2Lを入れ、攪拌下、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェノール(大阪ガスケミカル(株)製)525g(1.5mol)を少量ずつ加え、完全に溶解させた。氷浴で内温を10℃に冷却後、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(昭和電工(株)製)931g(3.3mol)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、室温で4時間攪拌し、一夜放置した。反応溶液に、水、トルエンを加え、攪拌後、静置して水層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ過除去し、ろ液を約1.5Lまで減圧濃縮した。残渣を油浴中65℃に加熱し、攪拌下、n−ヘキサン1.5Lを滴下し、1時間かけて徐々に冷却した。析出した結晶を減圧ろ過し、結晶を溶媒(トルエン:n−ヘキサン=1:2)で洗浄後、減圧下で乾燥した。収量763g、収率83%で対応するトリフレート(融点:160.0−161.5℃)を得た。
ガス導入管を備えた耐圧容器に得られたトリフレート369g(0.6mol)、トルエン600ml、トリエチルアミン243g(2.4mol)、メタノール96g(3mol)、酢酸パラジウム(三津和化学薬品(株)製)270mg(1.2mmol)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(アヅマックス(株)製)990mg(2.4mmol)を入れて密閉後、内部を窒素で2回、一酸化炭素で3回置換し、一酸化炭素で2MPaに加圧した。100℃まで徐々に昇温し、適宜一酸化炭素で加圧しながら、100℃で7時間反応させた。室温まで冷却後、脱圧、窒素置換後、容器を開け、反応液に水、トルエンを加えて攪拌後、水層を分離した。有機層を重曹水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層をセライトと活性炭を敷いたロートを通してろ過し、ろ液を減圧乾固した。残渣にトルエンを加え、油浴中65℃に加熱し、攪拌下、n−ヘキサンを滴下し、1時間かけて徐々に冷却した。析出した結晶を減圧ろ過し、結晶を溶媒(トルエン:n−ヘキサン=1:1)で洗浄後、減圧下で乾燥した。収量224g、収率86%で対応するメチルエステル(融点:181.0−183.0℃)を得た。液体クロマトグラフィーにより測定した純度は97.3%であった。
DCスターラー、温度計、還流冷却器を備えたフラスコを窒素置換し、得られたメチルエステル690g(1.6mol)、テトラヒドロフラン(THF)1.5Lを入れ、攪拌下、10%水酸化ナトリウム水溶液1.7Lを加えた。5時間還流攪拌後、THFを留去した。室温に冷却し、水、トルエンを加えて攪拌後、静置して有機層を分離した。水層にトルエンを加えて攪拌後、静置して有機層を分離し、水層をセライトと活性炭を敷いたロートでろ過した。ろ液を60℃に加温し、濃塩酸470g(4.5mol)を滴下して30分熟成後、室温まで徐々に冷却した。析出した結晶を減圧ろ過し、ろ物を水で3回洗浄した。含水結晶を50℃で通風乾燥し、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジベンゾイックアシッド(又は9,9−ビス(4−カルボキシフェニル)フルオレン、白色粉末、融点:300.0℃<)を収量651g、収率99%で得た。液体クロマトグラフィーにより測定した純度は98.1%であった。
7.23−7.26(d,2H),7.33−7.37(t,1H),7.43−7.49(m,2H),7.84−7.86(d,2H),7.97−7.99(d、1H)、12.46(s,2H)。
(1)トリフレート化
トルエン70ml、ピリジン6.17g(78mmol)に攪拌下、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(大阪ガスケミカル(株)製)11.36g(30mmol)を少量ずつ加え、氷浴で内温を10℃に冷却後、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(昭和電工(株)製)18.6g(66mmol)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、室温で4時間攪拌し、一夜放置した。反応溶液に水、酢酸エチルを加え、攪拌後、静置して水層を分離した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ過除去したろ液を減圧乾固し、残渣を溶媒(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で懸濁、減圧ろ過、乾燥して対応するトリフレート(融点:162.0−163.0℃)を収量17.8g、収率92%で得た。
ガス導入管を備えた耐圧容器に得られたトリフレート19.28g(30mmol)、トルエン30ml、トリエチルアミン12.14g(120mmol)、メタノール4.81g(150mmol)、酢酸パラジウム(三津和化学薬品(株)製)13mg(0.06mmol)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(アヅマックス(株)製)50mg(0.12mmol)を入れて密閉後、内部を窒素で2回、一酸化炭素で3回置換し、一酸化炭素で0.2MPaに加圧した。100℃まで徐々に昇温し、適宜一酸化炭素で加圧しながら、100℃で8時間反応させた。室温まで冷却後、脱圧、窒素置換後、容器を開け、反応液に水、酢酸エチル水を加えて攪拌後、水層を分離した。有機層を重曹水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層をセライトと活性炭を敷いたロートを通してろ過し、ろ液を減圧乾固した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(展開溶媒n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、収量9.46g、収率68%で対応するメチルエステル(融点:159.0−161.0℃)を得た。
得られたメチルエステル6.94g(15mmol)をTHF15mlに溶かし、攪拌下、10%水酸化ナトリウム水溶液16mlを加え、48時間還流攪拌した。反応液を室温まで冷却し、THFをロータリーエバポレーターで留去後、水、トルエンを加えて攪拌、静置して有機層を分離した。水層にトルエンを加えて攪拌後、静置して有機層を分離し、水層を60℃に加温して濃塩酸4.38g(42mmol)を滴下し、室温までゆっくりと冷却した。析出した結晶を減圧ろ過し、ろ物を水で3回洗浄した。含水結晶を50℃で通風乾燥し、9,9−ビス(3−メチル−4−カルボキシフェニル)フルオレン(融点:294.0−298.0℃)を収量6.39g、収率98%で得た。
9,9−ビス(6−カルボキシ−2−ナフチル)フルオレンの製造
(1)トリフレート化
トルエン150ml、アセトニトリル20ml、ピリジン10.28g(130mmol)に攪拌下、9,9−ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)フルオレン(大阪ガスケミカル(株)製)27.64g(50mmol)を少量ずつ加え、氷浴で内温を10℃に冷却後、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(昭和電工(株)製)31.0g(110mmol)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、室温で4時間攪拌し、一夜放置した。反応溶液に水、酢酸エチルを加え、攪拌後、静置して水層を分離した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ過除去したろ液を減圧乾固し、残渣を溶媒(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で懸濁、減圧ろ過、乾燥して対応するトリフレート(融点:144.0−145.5℃)を収量27.6g、収率77%で得た。
ガス導入管を備えた耐圧容器に、得られたトリフレート21.44g(30mmol)、トルエン30ml、トリエチルアミン12.14g(120mmol)、メタノール4.81g(150mmol)、酢酸パラジウム(三津和化学薬品(株)製)13mg(0.06mmol)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(アヅマックス(株)製)50mg(0.12mmol)を入れて密閉後、内部を窒素で2回、一酸化炭素で3回置換し、一酸化炭素で0.2MPaに加圧した。95℃まで徐々に昇温し、適宜一酸化炭素で加圧しながら、95℃で6時間反応させた。室温まで冷却後、脱圧、窒素置換後、容器を開け、反応液に水、酢酸エチル水を加えて攪拌後、水層を分離した。有機層を重曹水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層をセライトと活性炭を敷いたロートを通してろ過し、ろ液を減圧濃縮、溶媒(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)を加えて放置した。析出した結晶をろ過、溶媒(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)洗浄し、対応するメチルエステル(融点:254.0−255.0℃)を収量13.44g、収率84%で得た。
メチルエステル5.35(10mmol)をTHF20mlに懸濁し、攪拌下、10%水酸化ナトリウム水溶液10mlを加え、20時間還流攪拌した。反応液を室温まで冷却し、THFをロータリーエバポレーターで留去後、水、トルエンを加えて攪拌、静置して有機層を分離した。水層にトルエンを加えて攪拌後、静置して有機層を分離し、水層を60℃に加温して濃塩酸2.92g(28mmol)を滴下し、室温までゆっくりと冷却した。析出した結晶(アモルファス)を減圧ろ過し、ろ物を水で3回洗浄した。含水結晶(アモルファス)を50℃で通風乾燥し、9,9−ビス(6−カルボキシ−2−ナフチル)フルオレン[融点:232.0−255.0℃(アモルファス)]を収量4.91g、収率97%で得た。
7.35−7.40(m,2H),7.43−7.49(m,4H),7.62−7.67(m,4H),7.83(d,2H),7.90(dd,2H)8.01−8.07(m,4H),8.54(s,2H)。
Claims (10)
- 9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステルから選択されたフルオレン誘導体を製造する方法であって、下記式(1)で表される化合物と一酸化炭素とを反応させるカルボニル化工程を少なくとも含む前記フルオレン誘導体の製造方法。
- 環Zがベンゼン環又はナフタレン環であり、R1がアルキル基であり、kが0〜1であり、R2がアルキル基又はアリール基であり、mが0〜2であり、nが1〜3である請求項1又は2記載の製造方法。
- スルホン酸類が、トリフルオロメタンスルホン酸類である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- カルボニル化工程において、式(1)で表される化合物と一酸化炭素とを遷移金属触媒の存在下で反応させる請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- 遷移金属触媒が、パラジウム化合物である請求項5記載の製造方法。
- 遷移金属触媒の割合が、式(1)で表される化合物の基R3SO3−1モルに対して、0.00001〜0.1モルである請求項5又は6記載の製造方法。
- カルボニル化工程において、式(1)で表される化合物と一酸化炭素とを水及び/又はアルコール類の存在下で反応させる請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
- 環Z1がナフタレン環である請求項9記載のフルオレン誘導体。
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