JP2009149553A - 9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステルの製造方法 - Google Patents

9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステルを高収率で製造する方法を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表される化合物と一酸化炭素とを、遷移金属触媒、水及び/又はアルコール類の存在下で反応させる。
Figure 2009149553

(式中、環Zは芳香族炭化水素環を示し、Rはシアノ基、ハロゲン原子又はアルキル基、Rは、炭化水素基、アルコキシ基などを示し、Rはトリフルオロメチル基などを示す。kは0〜4の整数、mは0以上の整数、nは1以上の整数である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステルを製造する方法、ならびに耐熱性などにおいて優れた新規な9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類(9,9−ビス(カルボキシナフチル)フルオレン類など)およびそのエステルに関する。
9,9−ビスフェニルフルオレン骨格などのフルオレン骨格を有する化合物は、屈折率、耐熱性などにおいて優れた機能を有しており、樹脂原料や添加剤として用いることが知られている。このようなフルオレン骨格を有する化合物の中でも、特に、フルオレンジ安息香酸[4,4’−(9−フルオレニリデン)ジベンゾイックアシッド]などのカルボキシル基を有するフルオレン骨格を有する化合物は、樹脂原料(ポリイミド、ポリエステル、アクリル樹脂の原料など)、硬化剤(エポキシ樹脂硬化剤など)などとしての用途が期待できる。
このようなフルオレンジ安息香酸の製造方法として、特開2005−82564号公報(特許文献1)には、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンをトリフェニルホスフィンジブロミドと反応させることにより、前記化合物のヒドロキシル基をブロモ化し、次いでブチルリチウムおよびドライアイスを用いて反応させる方法が開示されている。
しかし、この文献の方法では、収率が40%程度と十分な値ではない点、低温での反応条件が必要であるため大量合成に向いていない点、金属含有廃液が大量に出るため環境面からも好ましくない点などから、より効率的で工業的に利用可能な製造方法の開発が望まれている。
特開2005−82564号公報(段落番号[0015]、[0018]、[0019])
従って、本発明の目的は、高分子材料の原料などとして有用な9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステルを、高収率で製造する方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステルを高純度で得ることができ、大量合成に適した製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、耐熱性などに優れた新規な9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステルを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、9,9−ビス(ヒドロキシアリール)フルオレン類をスルホン酸エステル化(例えば、トリフラート化)した化合物を用いて、一酸化炭素によるカルボニル化反応を行うと、高収率で対応するフルオレン誘導体(9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステル)が得られること、また、9,9−ビス(ヒドロキシアリール)フルオレン類として、アリール基が縮合多環式炭化水素基(ナフチル基など)である化合物を用いると、耐熱性などにおいて優れた新規なフルオレン誘導体が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の方法は、9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステルから選択されたフルオレン誘導体を製造する方法であって、下記式(1)で表される化合物と一酸化炭素とを反応させるカルボニル化工程を少なくとも含む前記フルオレン誘導体の製造方法である。
Figure 2009149553
(式中、環Zは芳香族炭化水素環を示し、Rはシアノ基、ハロゲン原子又はアルキル基、Rは、炭化水素基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基又は置換アミノ基を示し、Rはハロゲン原子により置換されていてもよい炭化水素基を示す。kは0〜4の整数、mは0以上の整数、nは1以上の整数である。)
前記方法は、カルボニル化工程に先だって、下記式(1A)で表される化合物と、基RSO−に対応するスルホン酸類(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸類)とを反応させて、前記式(1)で表される化合物を得るスルホン酸エステル化工程(例えば、トリフラート化工程)を含んでいてもよい。
Figure 2009149553
(式中、Z、R、R、k、m、nは前記と同じ。)
前記式(1)(又は前記式(1A))において、代表的には、環Zがベンゼン環又はナフタレン環であり、Rがアルキル基であり、kが0〜1であり、Rがアルキル基又はアリール基であり、mが0〜2であり、nが1〜3であってもよい。
また、前記カルボニル化工程において、通常、前記式(1)で表される化合物と一酸化炭素とを遷移金属触媒(パラジウム化合物など)の存在下で反応させてもよい。このような方法において、前記遷移金属触媒の割合は、前記式(1)で表される化合物の基RSO−(例えば、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基)1モルに対して、例えば、0.00001〜0.1モル程度であってもよい。
また、前記カルボニル化工程において、前記式(1)で表される化合物と一酸化炭素とを水及び/又はアルコール類の存在下で反応させてもよい。水の存在化で反応させると対応するカルボン酸(9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類)が効率よく得られ、また、アルコール類の存在化で反応させると対応するエステルが効率よく得られる。
本発明には、下記式(A1)で表される化合物およびそのエステルから選択されたフルオレン誘導体も含まれる。
Figure 2009149553
(式中、環Zは縮合多環式芳香族炭化水素環を示し、R、R、k、m、nは前記と同じ。)
前記式(A1)において、環Zは、例えば、ナフタレン環であってもよい。
なお、本明細書において、化合物名などの「類」とは、「置換基を有さない」場合と「置換基を有する」場合とを含み、「置換基を有していてもよい」ことを意味する場合がある。
本発明の方法では、高分子材料の原料などとして有用な9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステルを、高収率で、製造できる。また、本発明の方法は、9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステルを高純度で得ることができ、大量合成に適している。そのため、本発明の方法は、工業的にも極めて有利である。さらに、本発明では、耐熱性などに優れた新規な9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステルを提供できる。
<フルオレン誘導体の製造方法>
本発明の方法は、9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類(後述の式(A)で表される化合物)およびそのエステルから選択されたフルオレン誘導体を製造する方法であって、下記式(1)で表される化合物と一酸化炭素とを反応させるカルボニル化工程を少なくとも含む。
Figure 2009149553
(式中、環Zは芳香族炭化水素環を示し、RおよびRは同一又は異なって置換基を示し、Rはハロゲン原子により置換されていてもよい炭化水素基を示す。kは0〜4の整数、mは0以上の整数、nは1以上の整数である。)
[式(1)で表される化合物]
前記式(1)において、基Rで表される置換基としては、例えば、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子など)、炭化水素基[例えば、アルキル基、アリール基(フェニル基などのC6−10アリール基)など]などであってもよく、シアノ基又はアルキル基(特にアルキル基)である場合が多い。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基などのC1−6アルキル基(例えば、C1−4アルキル基、特にメチル基)などが例示できる。なお、kが複数(2以上)である場合、基Rは互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。また、フルオレン(又はフルオレン骨格)を構成する2つのベンゼン環に置換する基Rは同一であってもよく、異なっていてもよい。また、フルオレンを構成するベンゼン環に対する基Rの結合位置(置換位置)は、特に限定されない。好ましい置換数kは、0〜1、特に0である。なお、フルオレンを構成する2つのベンゼン環において、置換数kは、互いに同一又は異なっていてもよい。
また、前記式(1)において、環Zで表される芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、縮合多環式芳香族炭化水素環(詳細には、少なくともベンゼン環を含む縮合多環式炭化水素環)などが挙げられる。縮合多環式芳香族炭化水素環に対応する縮合多環式芳香族炭化水素としては、縮合二環式炭化水素(例えば、インデン、ナフタレンなどのC8−20縮合二環式炭化水素、好ましくはC10−16縮合二環式炭化水素)、縮合三環式炭化水素(例えば、アントラセン、フェナントレンなど)などの縮合二乃至四環式炭化水素などが挙げられる。好ましい縮合多環式芳香族炭化水素としては、ナフタレン、アントラセンなどが挙げられ、特にナフタレンが好ましい。なお、フルオレンの9位に置換する2つの環Zは同一の又は異なる環であってもよく、通常、同一の環であってもよい。
好ましい環Zには、ベンゼン環およびナフタレン環(特にベンゼン環)が含まれる。なお、環Zが、縮合多環式芳香族炭化水素環である場合、フルオレンの9位に置換する環Zの置換位置は、特に限定されず、例えば、フルオレンの9位に置換するナフチル基は、1−ナフチル基、2−ナフチル基などであってもよい。
また、前記式(1)において、Rで表される置換基としては、カルボキシル基以外の置換基(特に、非反応性置換基)、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などのC1−20アルキル基、好ましくはC1−8アルキル基、さらに好ましくはC1−6アルキル基など)、シクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロへキシル基などのC5−10シクロアルキル基、好ましくはC5−8シクロアルキル基、さらに好ましくはC5−6シクロアルキル基など)、アリール基[例えば、フェニル基、アルキルフェニル基(メチルフェニル基(又はトリル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基など)、ジメチルフェニル基(キシリル基)など)、ナフチル基などのC6−10アリール基、好ましくはC6−8アリール基、特にフェニル基など]、アラルキル基(ベンジル基、フェネチル基などのC6−10アリール−C1−4アルキル基など)などの炭化水素基;アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基などのC1−20アルコキシ基、好ましくはC1−8アルコキシ基、さらに好ましくはC1−6アルコキシ基など)、シクロアルコキシ基(シクロへキシルオキシ基などのC5−10シクロアルキルオキシ基など)、アリールオキシ基(フェノキシ基などのC6−10アリールオキシ基)、アラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ基などのC6−10アリール−C1−4アルキルオキシ基)などのエーテル基(置換ヒドロキシル基);アルキルチオ基(メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基などのC1−20アルキルチオ基、好ましくはC1−8アルキルチオ基、さらに好ましくはC1−6アルキルチオ基など)、シクロアルキルチオ基(シクロへキシルチオ基などのC5−10シクロアルキルチオ基など)、アリールチオ基(チオフェノキシ基などのC6−10アリールチオ基)、アラルキルチオ基(例えば、ベンジルチオ基などのC6−10アリール−C1−4アルキルチオ基)などのチオエーテル基(置換メルカプト基);アシル基(アセチル基などのC1−6アシル基など);ヒドロキシル基;ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など);ニトロ基;シアノ基;置換アミノ基(ジアルキルアミノ基など)などが挙げられる。
これらのうち、基Rは、炭化水素基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換アミノ基であるのが好ましく、特に、好ましい基Rは、炭化水素基[例えば、アルキル基(例えば、C1−6アルキル基)など]、アルコキシ基(C1−4アルコキシ基など)、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など)などである。
なお、同一の環Zにおいて、mが複数(2以上)である場合、基Rは互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。また、2つの環Zにおいて、基Rは同一であってもよく、異なっていてもよい。また、好ましい置換数mは、0〜8、好ましくは0〜6(例えば、1〜5)、さらに好ましくは0〜4、特に0〜2(例えば、0〜1)であってもよい。なお、2つの環Zにおいて、置換数mは、互いに同一又は異なっていてもよい。
前記式(1)において、基Rで表されるハロゲン原子により置換されていてもよい炭化水素基としては、例えば、炭化水素基[アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのC1−6アルキル基、好ましくはC1−4アルキル基、さらに好ましくはC1−2アルキル基)、アルケニル基(例えば、アリル基などのC2−6アルケニル基など)、アリール基(例えば、フェニル基、トリル基(p−トリル基など)、キシリル基などのC6−14アリール基、好ましくはC6−10アリール基、さらに好ましくはC6−8アリール基]、ハロゲン原子が置換した(ハロゲン原子を有する)炭化水素基[前記炭化水素基に対する化合物、例えば、ハロメチル基(例えば、トリフルオロメチル基など)などのハロアルキル基]などが挙げられる。これらのうち、好ましい基Rとしては、C1−4アルキル基(メチル基など)、C6−8アリール基(トリル基など)、ハロC1−4アルキル基(トリフルオロメチル基など)などが好ましく、特にトリフルオロメチル基が好ましい。nが複数(2以上)である場合、基Rは互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。また、2つの環Zにおいて、基Rは同一であってもよく、異なっていてもよい。
前記式(1)において、基RSO−(例えば、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基又はトリフルオロメチルスルホニルオキシ基)の置換数nは、1以上であればよく、例えば、1〜4、好ましくは1〜3、さらに好ましくは1〜2(特に1)であってもよい。なお、2つの環Zにおいて、置換数nは、互いに同一又は異なっていてもよい。
前記式(1)において、代表的な組み合わせとしては、環Zがベンゼン環又はナフタレン環であり、Rがアルキル基(例えば、メチル基などのC1−4アルキル基など)であり、kが0〜1(特に0)であり、Rがアルキル基(例えば、メチル基などのC1−4アルキル基)又はアリール基(例えば、フェニル基などのC6−10アリール基など)であり、mが0〜2であり、nが1〜3である組み合わせなどが含まれる。
具体的な前記式(1)で表される化合物としては、後述の式(1A)で表される化合物[9,9−ビス(ヒドロキシアリール)フルオレン類]に対応するスルホン酸エステル(式(1A)で表される化合物のスルホン酸エステル)、例えば、9,9−ビス(トリフルオロメタンスルホニルオキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−トリフルオロメタンスルホニルオキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アルキル−トリフルオロメタンスルホニルオキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−3−メチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C1−4アルキル−トリフルオロメタンスルホニルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−2,6−ジメチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(ジC1−4アルキル−トリフルオロメタンスルホニルオキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アリール−トリフルオロメタンスルホニルオキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−3−フェニルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C6−8アリール−トリフルオロメタンスルホニルオキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(ジトリフルオロメタンスルホニルオキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(3,4−ジトリフルオロメタンスルホニルオロキシフェニル)フルオレンなど]などの9,9−ビス(トリフルオロメタンスルホニルオキシフェニル)フルオレン類;9,9−ビス(トリフルオロメタンスルホニルオキシナフチル)フルオレン[例えば、9,9−ビス[6−(2−トリフルオロメタンスルホニルオキシナフチル)]フルオレン(又は9,9−ビス[2−(6−トリフルオロメタンスルホニルオキシナフチル)]フルオレン)、9,9−ビス[1−(6−トリフルオロメタンスルホニルオキシナフチル)]フルオレン、9,9−ビス[1−(5−トリフルオロメタンスルホニルオキシナフチル)]フルオレンなど]などの9,9−ビス(トリフルオロメタンスルホニルオキシナフチル)フルオレン類などの9,9−ビス(ヒドロキシアリール)フルオレン類に対応するトリフラート(式(1A)で表される化合物のトリフラート)が含まれる。
[式(1)で表される化合物の製造方法およびスルホン酸エステル化工程]
なお、前記式(1)で表される化合物は、特に限定されないが、通常、下記式(1A)で表される化合物と、基RSO−に対応するスルホン酸類(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸類)とを反応させることにより得られる。そのため、本発明の製造方法は、前記カルボニル化工程に先だって、下記式(1A)で表される化合物と、基RSO−に対応するスルホン酸類(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸類)とを反応させて、前記式(1)で表される化合物を得るスルホン酸エステル化工程(例えば、トリフラート化工程)を含んでいてもよい。すなわち、スルホン酸エステル化工程は、下記式(1A)で表される化合物のヒドロキシル基を基RSO−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ基など)に変換する工程である。
Figure 2009149553
(式中、Z、R、R、k、m、nは前記と同じ。)
(式(1A)で表される化合物)
上記式(1A)において、Z、R、R、k、m、およびnは、すべて、前記式(1)における場合に対応しており、好ましい態様なども前記と同じである。
代表的な式(1A)で表される化合物[9,9−ビス(ヒドロキシアリール)フルオレン類]としては、(1)9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類、(2)9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類などが含まれる。
(1)9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類
9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類には、9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類、9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン類、9,9−ビス(トリヒドロキシフェニル)フルオレン類[例えば、9,9−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(2,4,6−トリヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(2,4,5−トリヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(トリヒドロキシフェニル)フルオレンなど]が含まれ、通常、9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類又は9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン類、特に9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類を好適に使用できる。
9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類としては、例えば、9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(ビスフェノールフルオレン又は4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェノール)など]、置換基を有する9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン{例えば、9,9−ビス(アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(ビスクレゾールフルオレン)、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C1−4アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2,6−ジメチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(ジC1−4アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(シクロアルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C5−8シクロアルキル−モノヒドロキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アリール−ヒドロキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C6−8アリール−ヒドロキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アラルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ベンジルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C6−8アリールC1−2アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレンなど]など}などが挙げられる。
9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン類としては、上記9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類に対応するフルオレン類、例えば、9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(3,4−ジヒドロキシフェニル)フルオレン(ビスカテコールフルオレン)、9,9−ビス(3,5−ジヒドロキシフェニル)フルオレンなど]、置換基を有する9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン{例えば、9,9−ビス(アルキル−ジヒドロキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(3,4−ジヒドロキシ−5−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,4−ジヒドロキシ−6−メチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C1−4アルキル−ジヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(2,4−ジヒドロキシ−3,6−ジメチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(ジC1−4アルキル−ジヒドロキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アリール−ジヒドロキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(3,4−ジヒドロキシ−5−フェニルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C6−8アリール−ジヒドロキシフェニル)フルオレンなど]など}などが例示できる。
なお、ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類としては、市販品を使用してもよく、種々の合成方法、例えば、(a)塩化水素ガス及びメルカプトカルボン酸の存在下、フルオレノン類とフェノール類とを反応させる方法(文献[J. Appl. Polym. Sci., 27(9), 3289, 1982]、特開平6−145087号公報、特開平8−217713号公報)、(b)酸触媒(及びアルキルメルカプタン)の存在下、9−フルオレノンとアルキルフェノール類とを反応させる方法(特開2000−26349号公報)、(c)塩酸及びチオール類(メルカプトカルボン酸など)の存在下、フルオレノン類とフェノール類とを反応させる方法(特開2002−47227号公報)、(d)硫酸及びチオール類(メルカプトカルボン酸など)の存在下、フルオレノン類とフェノール類とを反応させ、炭化水素類と極性溶媒とで構成された晶析溶媒で晶析させてビスフェノールフルオレンを製造する方法(特開2003−221352号公報)などを利用して製造したものを使用してもよい。
また、9,9−ビス(ジ又はトリヒドロキシフェニル)フルオレン類としては、市販品を使用してもよく、上記9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類の製造方法において、フェノール類の代わりに、対応する多価アルコール類(ジヒドロキシフェノール類、トリヒドロキシフェノール類)を使用することにより製造したものを使用してもよい。
(2)9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類
9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類としては、例えば、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類{例えば、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン[例えば、9,9−ビス[6−(2−ヒドロキシナフチル)]フルオレン(又は6,6−(9−フルオレニリデン)−ジ(2−ナフトール)又は9,9−ビス[2−(6−ヒドロキシナフチル)]フルオレン)、9,9−ビス[1−(6−ヒドロキシナフチル)]フルオレン(又は5,5−(9−フルオレニリデン)−ジ(2−ナフトール))、9,9−ビス[1−(5−ヒドロキシナフチル)]フルオレン(又は5,5−(9-フルオレニリデン)−ジ(1−ナフトール))など]などの置換基を有していてもよい9,9−ビス(モノヒドロキシナフチル)フルオレン}、これらの9,9−ビス(モノヒドロキシナフチル)フルオレン類に対応する9,9−ビス(ポリヒドロキシナフチル)フルオレン類(例えば、9,9−ビス(ジ又はトリヒドロキシナフチル)フルオレン類)などが挙げられる。
なお、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類は、前記9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類の製造方法において、フェノール類の代わりに、ヒドロキシナフタレン類(例えば、ナフトールなどのナフトール類、ジヒドロキシナフタレンなどのポリヒドロキシナフタレン類)を使用することにより製造できる。
これらの9,9−ビス(ヒドロキシアリール)フルオレン類(式(1A)で表される化合物)は、単独で又は2種以上組みあわせてもよい。
なお、スルホン酸エステル化工程(又は基RSO−に対応するスルホン酸類との反応)において、使用する前記式(1A)で表される化合物の純度は、例えば、特に限定されないが、通常、95重量%以上、好ましくは99重量%以上であってもよい。
また、スルホン酸エステル化工程(又は基RSO−に対応するスルホン酸類との反応)において、基RSO−に対応するスルホン酸類としては、下記式で表されるスルホン酸およびその誘導体などが含まれる。
SO
(式中、Rは前記と同じ。)
代表的なスルホン酸類としては、前記Rの項で例示の炭化水素基に対応するスルホン酸類、例えば、アルカンスルホン酸(例えば、メタンスルホン酸などのC1−4アルカンスルホン酸など)、アレーンスルホン酸(例えば、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸(p−トルエンスルホン酸など)などのC6−10アレーンスルホン酸)、ハロアルカンスルホン酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸などのハロC1−4アルカンスルホン酸など)、これらの誘導体(スルホン酸無水物、スルホン酸ハライド、スルホン酸イミド、スルホン酸アミドなど)などが挙げられる。これらのスルホン酸類は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
これらのうち、特に好ましいスルホン酸類は、トリフルオロメタンスルホン酸類(基Rがトリフルオロメチル基であるスルホン酸類)である。トリフルオロメタンスルホン酸類(又はトリフラート化試薬)としては、例えば、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸誘導体{例えば、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、トリフルオロメタンスルホン酸ハライド(トリフルオロメタンスルホン酸クロライドなど)、トリフルオロメタンスルホン酸イミド(例えば、N−フェニルトリフルオロメタンスルホンイミドなどのN−置換トリフルオロメタンスルホン酸イミド)、トリフルオロメタンスルホンエステル[例えば、トリフルオロメタンスルホン酸(4−ニトロフェニル)など]、トリフルオロメタンスルホン酸アミド[例えば、1−(トリフルオロメタンスルホニル)イミダゾールなど]などが挙げられる。これらのトリフルオロメタンスルホン酸類は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。これらのうち、特に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物が好ましく用いられる。
スルホン酸エステル化工程(又は基RSO−に対応するスルホン酸類との反応)において、基RSO−に対応するスルホン酸類(トリフルオロメタンスルホン酸類など)の使用割合は、例えば、前記式(1A)で表される化合物(フルオレンフェノール誘導体)のヒドロキシル基1モルに対して、例えば、1〜3モル、好ましくは1.05〜2モル、さらに好ましくは1.1〜1.5モル程度であってもよい。
なお、スルホン酸エステル化工程(又は基RSO−に対応するスルホン酸類との反応)は、触媒の存在下で行ってもよい。触媒としては、塩基触媒(塩基性触媒)を好適に用いることができる。塩基触媒としては、例えば、アミン類[例えば、脂肪族アミン(例えば、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジシクロヘキシルエチルアミン、ジエチルシクロヘキシルアミン、トリベンジルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン、1−メチルピペリジン、1−エチルピペリジン、1,2,2’,6,6’−ペンタメチルピペリジン、1−メチルピロリジン、1−エチルピロリジン、4−メチルモルホリン、4−エチルモルホリン、2,6−ジメチルピペラジンなどの脂肪族第三級アミン)、芳香族アミン(例えば、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N−フェニルピロリジン、N−フェニルモルホリン、1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレンなどの芳香族第3級アミンなど)、複素環式アミン(ピリジン、ルチジン、コリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、4−ピロリジノピリジン、イミダゾール、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセンなど)など]、金属アルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム−tert−ブトキシド、カリウム−tert−ブトキシドなど)、有機金属化合物(ブチルリチウム、フェニルリチウム、イソプロピルマグネシウムクロリド、シクロヘキシルマグネシウムブロミド、フェニルマグネシウムブロミド、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム1,1−ビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウム1,1−ビス(トリメチルシリル)アミド、カリウム1,1−ビス(トリメチルシリル)アミドなど)、有機酸塩(例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなどの有機酸金属塩など)などの有機塩基;炭酸塩(例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなど)、炭酸水素塩(例えば、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなど)、水酸化物(例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなど)、水素化物(水素化ナトリウム、水素化カリウムなど)などの無機塩基などが挙げられる。
これらの触媒(塩基触媒)は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
これらのうち、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1−メチルピペリジン、1−エチルピペリジン、1,2,2’,6,6’−ペンタメチルピペリジン、1−メチルピロリジン、1−エチルピロリジン、4−メチルモルホリン、4−エチルモルホリン、2,6−ジメチルピペラジンなどの三級アミン、ピリジン、ルチジン、コリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、4−ピロリジノピリジンなどの複素環アミン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水素化ナトリウムなどの無機塩基などが好ましく、特にトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ルチジン、コリジンが好ましく用いられる。
触媒(塩基触媒)の使用割合は、例えば、前記式(1A)で表される化合物(フルオレンフェノール誘導体)のヒドロキシル基1モルに対して、例えば、1〜50モル当量、好ましくは1.05〜20モル当量(例えば、1.1〜10モル当量)、さらに好ましくは1.2〜2モル当量程度であってもよい。
スルホン酸エステル化工程(又は基RSO−に対応するスルホン酸類との反応)は、無溶媒中で行ってもよく、溶媒中で行ってもよい。溶媒としては、反応を阻害しない溶媒であれば特に限定されず、例えば、炭化水素系溶媒(例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類など)、ハロゲン系溶媒(ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロアルカン類など)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテルなどのジアルキルエーテル類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル類など)、アミド類(ジメチルホルムアミドなど)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシドなど)、ニトリル類(アセトニトリルなど)などが挙げられる。また、前記アミン類(ピリジンなど)を溶媒として用いてもよい。これらの溶媒は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
溶媒の使用量は、例えば、前記式(1A)で表される化合物および基RSO−に対応するスルホン酸類(トリフルオロメタンスルホン酸類など)の総量1重量部に対して、0.3〜100重量部、好ましくは0.5〜50重量部、さらに好ましくは1〜30重量部程度であってもよい。
なお、反応温度は、−100〜200℃の範囲から選択でき、好ましくは−10〜100℃、さらに好ましくは0〜30℃程度であってもよい。また、反応時間は、特に限定されず、反応温度に応じて適宜選択できるが、通常、1〜12時間、好ましくは2〜8時間程度であってもよい。また、反応は、攪拌しながら行ってもよく、空気中又は不活性雰囲気(窒素、希ガスなど)中で行ってもよく、減圧下、常圧下又は加圧下でおこなってもよい。
なお、生成した化合物は、慣用の方法、例えば、濾過、濃縮、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製してもよい。
[カルボニル化工程]
カルボニル化工程では、下記式(1)で表される化合物と一酸化炭素とを反応させる。一酸化炭素は、通常、反応系に気体状で存在させて用いる場合が多い。一酸化炭素の圧力は、例えば、1〜100kgf/cm、好ましくは5〜70kgf/cm、さらに好ましくは15〜50kgf/cm程度であってもよい。
カルボニル化工程は、通常、遷移金属触媒(又は遷移金属化合物)の存在下で行ってもよい。遷移金属触媒としては、例えば、パラジウム化合物[例えば、酸化パラジウム;パラジウムハライド(塩化パラジウム、臭化パラジウム、沃化パラジウムなど)、硝酸パラジウム、パラジウム有機酸塩(酢酸パラジウムなど)などのパラジウム塩;ホスフィン錯体(例えば、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン]ジクロロパラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウムなど)、ニトリル錯体(ジクロロビスベンゾニトリルパラジウム、ジクロロビスアセトニトリルパラジウムなど)などのパラジウム錯体)など]、これらのパラジウム化合物に対応する他の遷移金属化合物(例えば、ルテニウム化合物、ロジウム化合物、ニッケル化合物、白金化合物など)などが挙げられる。これらの遷移金属触媒は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。好ましい遷移金属触媒は、パラジウム化合物である。
遷移金属触媒の使用割合は、例えば、前記式(1)で表される化合物の基RSO−(例えば、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基)1モルに対して、例えば、0.00001モル以上(例えば、0.00005〜1モル程度)、好ましくは0.0001〜0.5モル、さらに好ましくは0.0003〜0.1モル、特に0.0005〜0.05モル程度であってもよく、通常0.0001〜0.1モル程度であってもよい。
なお、カルボニル化工程は、必要に応じて、配位性化合物の存在下で行ってもよい。このような配位性化合物は、前記遷移金属触媒との併用又は組み合わせにより(例えば、前記遷移金属触媒と錯形成して)触媒活性を高めることができる。なお、このような配位性化合物は、前記のような遷移金属錯体(例えば、パラジウムホスフィン錯体など)とともに、用いてもよいが、通常、酸化パラジウム、パラジウムハライド、パラジウム有機酸塩などの錯形成性遷移金属化合物とともに用いる場合が多い。
配位性化合物としては、特に限定されず、ホスフィン類[例えば、トリt−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリo−トリルホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタンなど]、ニトリル類(アセトニトリル、ベンゾニトリルなど)などが挙げられる。これらの配位性化合物は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
配位性化合物の使用割合は、例えば、前記式(1)で表される化合物の基RSO−(例えば、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基)1モルに対して、例えば、0.00001〜0.5モル、好ましくは0.0001〜0.3モル、さらに好ましくは0.001〜0.05モル程度であってもよい。
また、配位性化合物の使用割合は、遷移金属触媒1モルに対して、例えば、0.1〜10モル、好ましくは0.5〜8モル、さらに好ましくは1〜5モル、特に1.5〜4モル程度であってもよい。
さらに、カルボニル化工程は、塩基触媒の存在下で行ってもよい。塩基触媒としては、特に限定されず、例えば、有機塩基類[例えば、アミン類(例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミンなど)、有機酸塩(酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなど)など]、無機塩基類[例えば、水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)、炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)、炭酸水素塩(例えば、炭酸水素ナトリウムなど)など]などの前記トリフラート化工程で例示の塩基触媒などを挙げることができる。これらの塩基触媒は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
塩基触媒の使用割合は、前記式(1)で表される化合物の基RSO−(例えば、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基)1モルに対して、例えば、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜8モル、さらに好ましくは1〜5モル程度であってもよい。
また、カルボニル化工程は、通常、水および/またはアルコール類の存在下で行うことができる。水を反応系に存在させると、生成物として、9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類(すなわち、後述の式(A)で表される化合物)、アルコール類を反応系に存在させると9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類のエステル(すなわち、後述の式(A)で表される化合物のエステル)を効率よく得ることができる。添加率を向上するという観点からは、アルコール類を用いるのが好ましい。そのため、前記9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類を得る場合であっても、後述するように、アルコール類を用いて、一旦エステルを得た後、加水分解処理して9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類を得てもよい。なお、水および/またはアルコール類は、通常、反応系に存在させるが、反応後、添加してもよい。
アルコール類としては、例えば、脂肪族アルコール[例えば、アルカノール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノールなどのC1−20アルカノール、好ましくはC1−15アルカノール)、シクロアルカノール(シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノールなどのC5−10シクロアルカノール)など]、芳香族アルコール(例えば、フェノール、ナフトールなどのC6−15アリールアルコールなど)、芳香脂肪族アルコール(例えば、ベンジルアルコール、フェネチルアルコールなどのC6−10アリール−C1−4アルキルアルコールなど)などが挙げられる。これらのアルコール類は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
好ましいアルコール類は、第1級アルコール類[例えば、メタノール、エタノールなどの第1級脂肪族アルコール(例えば、第1級C1−4アルカノールなど)]などが挙げられる。
また、水とアルコール類とを組み合わせてもよい。
水および/またはアルコール類の使用割合は、例えば、前記式(1)で表される化合物の基RSO−(例えば、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基)1モルに対して、例えば、0.8〜10モル、好ましくは1〜8モル(例えば、1〜6モル)、さらに好ましくは1.1〜5モル程度であってもよい。
カルボニル化工程は、無溶媒中で行ってもよく、溶媒中で行ってもよい。溶媒としては、反応を阻害しない溶媒であれば特に限定されず、例えば、炭化水素系溶媒(例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類など)、エーテル系溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル類など)、アミド類(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなど)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシドなど)、スルホン類(例えば、スルホラン、ジメチルスルホンなど)などが挙げられる。また、前記アルコール類や水を溶媒に用いてもよい。これらの溶媒は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
溶媒の使用量は、例えば、前記式(1)で表される化合物1重量部に対して、0.3〜50重量部、好ましくは0.5〜30重量部、さらに好ましくは1〜20重量部程度であってもよい。
反応温度は、50〜250℃の範囲から選択でき、好ましくは70〜200℃、さらに好ましくは90〜150℃程度であってもよい。また、反応時間は、特に限定されず、反応温度や反応規模に応じて適宜選択できるが、通常、1〜48時間、好ましくは2〜24時間程度の範囲から選択できる。また、反応は、攪拌しながら行ってもよい。さらに、反応は、空気中又は不活性雰囲気(窒素、希ガスなど)中で行ってもよく、常圧下又は加圧下でおこなってもよい。
なお、生成した化合物は、慣用の方法、例えば、濾過、濃縮、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製してもよい。代表的には、反応終了後、晶析溶媒を適宜加えて再結晶などにより精製してもよい。
上記のようにして、9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類(すなわち、後述の式(A)で表される化合物)およびそのエステル(詳細には、前記アルコール類に対応するエステル)から選択されたフルオレン誘導体が得られる。なお、前記のように、アルコール類をカルボニル化反応系に存在させる(又はカルボニル化反応後に添加する)と前記エステルが得られ、水をカルボニル化反応系に存在させる(又はカルボニル化反応後に添加する)とカルボン酸が得られる。そのため、アルコール類を用いて前記エステルを得た場合には、必要に応じて、加水分解処理を行い、前記カルボン酸を得てもよい。
[加水分解工程]
すなわち、本発明の製造方法では、カルボニル化工程において、前記式(1)で表される化合物と一酸化炭素との反応をアルコール類の存在下で行って、9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類(式(A)で表される化合物)と前記アルコール類とのエステルを得たのち、このエステルを加水分解し、9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類(式(A)で表される化合物)を得る加水分解工程をさらに含んでいてもよい。
加水分解工程では、9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類と前記アルコール類とのエステルを加水分解して、9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類を得る。このような加水分解工程では、通常、前記エステルに、塩基又は酸を混合して加水分解することにより行うことができる。塩基としては、加水分解できる限り特に限定されず、例えば、水酸化物(例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなど)などの無機塩基などを好適に使用できる。塩基は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。また、酸としては、特に限定されず、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸などを好適に使用できる。酸は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。なお、これらの塩基又は酸は、適当な溶媒(水など)に溶解させて加水分解に用いてもよい。
塩基又は酸の使用量は、前記エステルのエステル基1モルに対して、例えば、1〜10モル当量、好ましくは1.2〜8モル当量、さらに好ましくは1.5〜5モル当量程度であってもよい。
加水分解温度は、塩基又は酸の種類などに応じて選択でき、例えば、20〜200℃、好ましくは30〜180℃、さらに好ましくは50〜150℃程度であってもよい。なお、加水分解は、適当な溶媒を用いて、還流下で行ってもよい。また、加水分解時間は、酸又は塩基の種類や加水分解温度などに応じて選択でき、例えば、2〜120時間、好ましくは5〜72時間程度であってもよい。
加水分解後、生成した化合物は、慣用の方法、例えば、濾過、濃縮、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製してもよい。代表的には、反応終了後、抽出操作を行った後、晶析溶媒を適宜加えて再結晶などにより精製してもよい。
本発明の方法では、高収率でフルオレン誘導体を得ることができる。また、本発明の方法は、高純度でフルオレン誘導体を得ることができ、大量合成も可能である。例えば、本発明の方法により得られるフルオレン誘導体(9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステル)の収率は、前記式(1)で表される化合物基準で、50モル%以上(例えば、55〜100モル%)、好ましくは60モル%以上(例えば、63〜99.99モル%)、さらに好ましくは65モル%以上(例えば、65〜99.95モル%)であってもよい。
[フルオレン誘導体]
以上のようにして、9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類[すなわち、下記式(A)で表される化合物]およびそのエステルから選択されたフルオレン誘導体が得られる。
Figure 2009149553
(式中、Z、R、R、k、m、およびnは前記と同じ。)
代表的な上記式(A)で表される化合物には、前記式(1A)で表される化合物[9,9−ビス(ヒドロキシアリール)フルオレン類]に対応するカルボン酸(9,9−ビス(ヒドロキシアリール)フルオレン類のヒドロキシ基がカルボキシ基に置換した化合物)、例えば、9,9−ビス(カルボキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−カルボキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アルキル−カルボキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−カルボキシ−3−メチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C1−4アルキル−カルボキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−カルボキシ−2,6−ジメチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(ジC1−4アルキル−カルボキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アリール−カルボキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−カルボキシ−3−フェニルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C6−8アリール−カルボキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(ジカルボキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレンなど]などの9,9−ビス(カルボキシフェニル)フルオレン類;9,9−ビス(カルボキシナフチル)フルオレン[例えば、9,9−ビス[6−(2−カルボキシナフチル)]フルオレン(又は9,9−ビス[2−(6−カルボキシナフチル)]フルオレン)、9,9−ビス[1−(6−カルボキシナフチル)]フルオレン、9,9−ビス[1−(5−カルボキシナフチル)]フルオレンなど]などの9,9−ビス(カルボキシナフチル)フルオレン類などが含まれる。
また、代表的なエステルとしては、前記アルコール類に対応するエステル、例えば、9,9−ビス(アルコキシカルボニルフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−メトキシカルボニルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C1−4アルコキシカルボニルフェニル)フルオレン]、9,9−ビス(アルキル−アルコキシカルボニルフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−メトキシカルボニル−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−メトキシカルボニル−2,6−ジメチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C1−4アルキル−モノ又はジC1−4アルコキシカルボニルフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アリール−アルコキシカルボニルフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−メトキシカルボニル−3−フェニルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C6−8アリール−C1−4アルコキシカルボニルフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(ジアルコキシカルボニルフェニル)フルオレン[9,9−ビス(3,4−ジメトキシカルボニルフェニル)フルオレンなど]などの9,9−ビス(アルコキシカルボニルフェニル)フルオレン類;9,9−ビス(アルコキシカルボニルナフチル)フルオレン[例えば、9,9−ビス[6−(2−メトキシカルボニルナフチル)]フルオレン(又は9,9−ビス[2−(6−メトキシカルボニルナフチル)]フルオレン)、9,9−ビス[1−(6−メトキシカルボニルナフチル)]フルオレン、9,9−ビス[1−(5−メトキシカルボニルナフチル)]フルオレンなど]などの9,9−ビス(アルコキシカルボニルナフチル)フルオレン類などのアルキルエステル類(例えば、C1−4アルキルエステル類)、これらのアルキルエステル類に対応するシクロアルキルエステル類などが挙げられる。
特に、本発明では、前記式(A)で表される化合物およびそのエステルの中でも、耐熱性などの各種特性において優れた新規な化合物(下記式(A1)で表される化合物およびそのエステル)が得られる。このため、本発明には、下記式(A1)で表される化合物およびそのエステルから選択された特定のフルオレン誘導体も含まれる。
Figure 2009149553
(式中、環Zは縮合多環式芳香族炭化水素環を示し、R、R、k、m、nは前記と同じ。)
上記式(A1)において、環Zで表される縮合多環式芳香族炭化水素環としては、前記例示の環、例えば、ナフタレン環などが挙げられる。前記式(A1)において、縮合多環式炭化水素環の好ましい態様や置換位置なども前記と同様である。
このような式(A1)で表される化合物には、前記9,9−ビス(カルボキシナフチル)フルオレン類などが含まれる。また、前記式(A1)で表される化合物のエステルには、前記9,9−ビス(アルコキシカルボニルナフチル)フルオレン類などのアルキルエステル類、このアルキルエステル類に対応するシクロアルキルエステル類などが挙げられる。
本発明の方法では、高収率でフルオレン誘導体[9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステル]を得ることができる。また、本発明の方法で得られるフルオレン誘導体の純度は高く、本発明の方法はフルオレン誘導体を得る方法として工業的に極めて有利である。
このようなフルオレン誘導体は、樹脂原料{例えば、ポリエステル系樹脂[例えば、ポリアルキレンテレフタレート(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリC2−4アルキレンテレフタレート)、ポリエチレンナフタレートなどのポリアルキレンアリレート系樹脂;ポリアリレートなど]、液晶性ポリマー、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリベンズイミダゾール、アクリル系樹脂などのポリカルボン酸又はその誘導体(低級アルキルエステルなど)を重合成分とする樹脂のポリカルボン酸原料}、機能性材料[例えば、添加剤(レジスト用添加剤など)、試薬(医薬、農薬など)の原料又は中間体など]などとして有用である。特に、フルオレン誘導体のうち、9,9−ビス(カルボキシナフチル)フルオレン類およびそのエステルなどの特定のフルオレン誘導体は、従来のフルオレン誘導体(9,9−ビス(カルボキシフェニル)フルオレン類など)に比べて、高耐熱性、高屈折率、低線膨張性、高透明性、高炭素密度などの優れた特性を有しており、これらの特性を付与又は向上させるための化合物として有用である。
このようなフルオレン誘導体は、さまざまな用途に使用できる。具体的には、レジストなどの感光性樹脂、プリント配線基板、液晶配向膜、インク材料、発光材料(例えば、有機EL用発光材料など)、有機半導体、黒鉛化前駆体、ガス分離膜(例えば、COガス分離膜など)、コート剤(例えば、LED(発光ダイオード)用素子のコート剤などの光学用オーバーコート剤又はハードコート剤など)、レンズ[ピックアップレンズ(例えば、DVD(デジタル・バーサタイル・ディスク)用ピックアップレンズなど)、マイクロレンズ(例えば、液晶プロジェクター用マイクロレンズなど)、眼鏡レンズなど]、偏光膜(例えば、液晶ディスプレイ用偏光膜など)、光学フィルム又は光学シート{例えば、タッチパネル用フィルム、有機EL用フィルム、フレキシブル基板用フィルム、ディスプレイ用フィルム[例えば、PDP(プラズマディスプレイ)、LCD(液晶ディスプレイ)、VFD(真空蛍光ディスプレイ)、SED(表面伝導型電子放出素子ディスプレイ)、FED(電界放出ディスプレイ)、NED(ナノ・エミッシブ・ディスプレイ)、ブラウン管、電子ペーパーなどのディスプレイ(特に薄型ディスプレイ)用フィルムなど]など}、反射防止フィルム(又は反射防止膜、例えば、表示デバイス用反射防止フィルムなど)、燃料電池用膜、光ファイバー、光導波路、ホログラムなどの材料として好適に使用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]4,4’−(9−フルオレニリデン)ジベンゾイックアシッドの製造
(1)トリフレート化
DC(直流電流)スターラー、温度計、滴下ロートを備えたフラスコを窒素置換し、ピリジン309g(3.9mol)、アセトニトリル1.4L、トルエン1.2Lを入れ、攪拌下、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェノール(大阪ガスケミカル(株)製)525g(1.5mol)を少量ずつ加え、完全に溶解させた。氷浴で内温を10℃に冷却後、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(昭和電工(株)製)931g(3.3mol)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、室温で4時間攪拌し、一夜放置した。反応溶液に、水、トルエンを加え、攪拌後、静置して水層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ過除去し、ろ液を約1.5Lまで減圧濃縮した。残渣を油浴中65℃に加熱し、攪拌下、n−ヘキサン1.5Lを滴下し、1時間かけて徐々に冷却した。析出した結晶を減圧ろ過し、結晶を溶媒(トルエン:n−ヘキサン=1:2)で洗浄後、減圧下で乾燥した。収量763g、収率83%で対応するトリフレート(融点:160.0−161.5℃)を得た。
(2)カルボニル化
ガス導入管を備えた耐圧容器に得られたトリフレート369g(0.6mol)、トルエン600ml、トリエチルアミン243g(2.4mol)、メタノール96g(3mol)、酢酸パラジウム(三津和化学薬品(株)製)270mg(1.2mmol)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(アヅマックス(株)製)990mg(2.4mmol)を入れて密閉後、内部を窒素で2回、一酸化炭素で3回置換し、一酸化炭素で2MPaに加圧した。100℃まで徐々に昇温し、適宜一酸化炭素で加圧しながら、100℃で7時間反応させた。室温まで冷却後、脱圧、窒素置換後、容器を開け、反応液に水、トルエンを加えて攪拌後、水層を分離した。有機層を重曹水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層をセライトと活性炭を敷いたロートを通してろ過し、ろ液を減圧乾固した。残渣にトルエンを加え、油浴中65℃に加熱し、攪拌下、n−ヘキサンを滴下し、1時間かけて徐々に冷却した。析出した結晶を減圧ろ過し、結晶を溶媒(トルエン:n−ヘキサン=1:1)で洗浄後、減圧下で乾燥した。収量224g、収率86%で対応するメチルエステル(融点:181.0−183.0℃)を得た。液体クロマトグラフィーにより測定した純度は97.3%であった。
(3)加水分解
DCスターラー、温度計、還流冷却器を備えたフラスコを窒素置換し、得られたメチルエステル690g(1.6mol)、テトラヒドロフラン(THF)1.5Lを入れ、攪拌下、10%水酸化ナトリウム水溶液1.7Lを加えた。5時間還流攪拌後、THFを留去した。室温に冷却し、水、トルエンを加えて攪拌後、静置して有機層を分離した。水層にトルエンを加えて攪拌後、静置して有機層を分離し、水層をセライトと活性炭を敷いたロートでろ過した。ろ液を60℃に加温し、濃塩酸470g(4.5mol)を滴下して30分熟成後、室温まで徐々に冷却した。析出した結晶を減圧ろ過し、ろ物を水で3回洗浄した。含水結晶を50℃で通風乾燥し、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジベンゾイックアシッド(又は9,9−ビス(4−カルボキシフェニル)フルオレン、白色粉末、融点:300.0℃<)を収量651g、収率99%で得た。液体クロマトグラフィーにより測定した純度は98.1%であった。
H−NMR[DMSO−d/TMS,δ値(ppm)]
7.23−7.26(d,2H),7.33−7.37(t,1H),7.43−7.49(m,2H),7.84−7.86(d,2H),7.97−7.99(d、1H)、12.46(s,2H)。
[実施例2]9,9−ビス(3−メチル−4−カルボキシフェニル)フルオレンの製造
(1)トリフレート化
トルエン70ml、ピリジン6.17g(78mmol)に攪拌下、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(大阪ガスケミカル(株)製)11.36g(30mmol)を少量ずつ加え、氷浴で内温を10℃に冷却後、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(昭和電工(株)製)18.6g(66mmol)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、室温で4時間攪拌し、一夜放置した。反応溶液に水、酢酸エチルを加え、攪拌後、静置して水層を分離した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ過除去したろ液を減圧乾固し、残渣を溶媒(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で懸濁、減圧ろ過、乾燥して対応するトリフレート(融点:162.0−163.0℃)を収量17.8g、収率92%で得た。
(2)カルボニル化
ガス導入管を備えた耐圧容器に得られたトリフレート19.28g(30mmol)、トルエン30ml、トリエチルアミン12.14g(120mmol)、メタノール4.81g(150mmol)、酢酸パラジウム(三津和化学薬品(株)製)13mg(0.06mmol)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(アヅマックス(株)製)50mg(0.12mmol)を入れて密閉後、内部を窒素で2回、一酸化炭素で3回置換し、一酸化炭素で0.2MPaに加圧した。100℃まで徐々に昇温し、適宜一酸化炭素で加圧しながら、100℃で8時間反応させた。室温まで冷却後、脱圧、窒素置換後、容器を開け、反応液に水、酢酸エチル水を加えて攪拌後、水層を分離した。有機層を重曹水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層をセライトと活性炭を敷いたロートを通してろ過し、ろ液を減圧乾固した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(展開溶媒n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、収量9.46g、収率68%で対応するメチルエステル(融点:159.0−161.0℃)を得た。
(3)加水分解
得られたメチルエステル6.94g(15mmol)をTHF15mlに溶かし、攪拌下、10%水酸化ナトリウム水溶液16mlを加え、48時間還流攪拌した。反応液を室温まで冷却し、THFをロータリーエバポレーターで留去後、水、トルエンを加えて攪拌、静置して有機層を分離した。水層にトルエンを加えて攪拌後、静置して有機層を分離し、水層を60℃に加温して濃塩酸4.38g(42mmol)を滴下し、室温までゆっくりと冷却した。析出した結晶を減圧ろ過し、ろ物を水で3回洗浄した。含水結晶を50℃で通風乾燥し、9,9−ビス(3−メチル−4−カルボキシフェニル)フルオレン(融点:294.0−298.0℃)を収量6.39g、収率98%で得た。
[実施例3]
9,9−ビス(6−カルボキシ−2−ナフチル)フルオレンの製造
(1)トリフレート化
トルエン150ml、アセトニトリル20ml、ピリジン10.28g(130mmol)に攪拌下、9,9−ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)フルオレン(大阪ガスケミカル(株)製)27.64g(50mmol)を少量ずつ加え、氷浴で内温を10℃に冷却後、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(昭和電工(株)製)31.0g(110mmol)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、室温で4時間攪拌し、一夜放置した。反応溶液に水、酢酸エチルを加え、攪拌後、静置して水層を分離した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ過除去したろ液を減圧乾固し、残渣を溶媒(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で懸濁、減圧ろ過、乾燥して対応するトリフレート(融点:144.0−145.5℃)を収量27.6g、収率77%で得た。
(2)カルボニル化
ガス導入管を備えた耐圧容器に、得られたトリフレート21.44g(30mmol)、トルエン30ml、トリエチルアミン12.14g(120mmol)、メタノール4.81g(150mmol)、酢酸パラジウム(三津和化学薬品(株)製)13mg(0.06mmol)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(アヅマックス(株)製)50mg(0.12mmol)を入れて密閉後、内部を窒素で2回、一酸化炭素で3回置換し、一酸化炭素で0.2MPaに加圧した。95℃まで徐々に昇温し、適宜一酸化炭素で加圧しながら、95℃で6時間反応させた。室温まで冷却後、脱圧、窒素置換後、容器を開け、反応液に水、酢酸エチル水を加えて攪拌後、水層を分離した。有機層を重曹水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層をセライトと活性炭を敷いたロートを通してろ過し、ろ液を減圧濃縮、溶媒(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)を加えて放置した。析出した結晶をろ過、溶媒(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)洗浄し、対応するメチルエステル(融点:254.0−255.0℃)を収量13.44g、収率84%で得た。
(3)加水分解
メチルエステル5.35(10mmol)をTHF20mlに懸濁し、攪拌下、10%水酸化ナトリウム水溶液10mlを加え、20時間還流攪拌した。反応液を室温まで冷却し、THFをロータリーエバポレーターで留去後、水、トルエンを加えて攪拌、静置して有機層を分離した。水層にトルエンを加えて攪拌後、静置して有機層を分離し、水層を60℃に加温して濃塩酸2.92g(28mmol)を滴下し、室温までゆっくりと冷却した。析出した結晶(アモルファス)を減圧ろ過し、ろ物を水で3回洗浄した。含水結晶(アモルファス)を50℃で通風乾燥し、9,9−ビス(6−カルボキシ−2−ナフチル)フルオレン[融点:232.0−255.0℃(アモルファス)]を収量4.91g、収率97%で得た。
H−NMR[DMSO−d/TMS,δ値(ppm)]
7.35−7.40(m,2H),7.43−7.49(m,4H),7.62−7.67(m,4H),7.83(d,2H),7.90(dd,2H)8.01−8.07(m,4H),8.54(s,2H)。

Claims (10)

  1. 9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステルから選択されたフルオレン誘導体を製造する方法であって、下記式(1)で表される化合物と一酸化炭素とを反応させるカルボニル化工程を少なくとも含む前記フルオレン誘導体の製造方法。
    Figure 2009149553
    (式中、環Zは芳香族炭化水素環を示し、Rはシアノ基、ハロゲン原子又はアルキル基、Rは、炭化水素基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基又は置換アミノ基を示し、Rはハロゲン原子により置換されていてもよい炭化水素基を示す。kは0〜4の整数、mは0以上の整数、nは1以上の整数である。)
  2. カルボニル化工程に先だって、下記式(1A)で表される化合物と、基RSO−に対応するスルホン酸類とを反応させて、式(1)で表される化合物を得るスルホン酸エステル化工程を含む請求項1記載の製造方法。
    Figure 2009149553
    (式中、Z、R、R、k、m、nは前記と同じ。)
  3. 環Zがベンゼン環又はナフタレン環であり、Rがアルキル基であり、kが0〜1であり、Rがアルキル基又はアリール基であり、mが0〜2であり、nが1〜3である請求項1又は2記載の製造方法。
  4. スルホン酸類が、トリフルオロメタンスルホン酸類である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. カルボニル化工程において、式(1)で表される化合物と一酸化炭素とを遷移金属触媒の存在下で反応させる請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 遷移金属触媒が、パラジウム化合物である請求項5記載の製造方法。
  7. 遷移金属触媒の割合が、式(1)で表される化合物の基RSO−1モルに対して、0.00001〜0.1モルである請求項5又は6記載の製造方法。
  8. カルボニル化工程において、式(1)で表される化合物と一酸化炭素とを水及び/又はアルコール類の存在下で反応させる請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 下記式(A1)で表される化合物およびそのエステルから選択されたフルオレン誘導体。
    Figure 2009149553
    (式中、環Zは縮合多環式芳香族炭化水素環を示し、R、R、k、m、nは前記と同じ。)
  10. 環Zがナフタレン環である請求項9記載のフルオレン誘導体。
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