JP2009148300A6 - 新規なスルフリラーゼ−ルシフェラーゼ融合タンパク質および熱安定性スルフリラーゼ - Google Patents

新規なスルフリラーゼ−ルシフェラーゼ融合タンパク質および熱安定性スルフリラーゼ Download PDF

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レイフラー マイケル
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Abstract

【課題】 レポータータンパク質として有用な融合タンパク質(特に、効率的なピロホスフェート(PPi)の光への変換を達成するために利用される、ATPスルフリラーゼおよびルシフェラーゼの融合タンパク質)、無機ピロホスフェートの検出において(特に、核酸の配列決定において)使用され得る新規な熱安定性スルフリラーゼを提供すること。
【解決手段】 検出可能な実体へとATPを変換するポリペプチドに結合している、ATP生成ポリペプチドを含む、融合タンパク質。
【選択図】 なし

Description

(発明の分野)
本発明は、一般に、レポータータンパク質として有用な融合タンパク質に関し、特に、
効率的なピロホスフェート(PPi)の光への変換を達成するために利用される、ATP
スルフリラーゼおよびルシフェラーゼの融合タンパク質に関する。本発明はまた、無機ピ
ロホスフェートの検出において、特に、核酸の配列決定において使用され得る、新規な熱
安定性スルフリラーゼに関する。
(発明の背景)
ATPスルフリラーゼは、硫黄代謝に関与することが確認されている。これは、無機ス
ルフェート(SO −2)の代謝において、最初の反応を触媒する;例えば、非特許文献1;非特許文献2を参照のこと。この反応において、SO −2は、アデノシン5’−ホスホスルフェート(APS)に活性化される。ATPスルフリラーゼもまた、ピロホスフェート配列決定方法において通常使用される。増殖中のDNA鎖へのdNMPの添加から生じるピロホスフェート(PPi)を光に変換するためには、ATPスルフリラーゼによって、PPiがATPにまず変換されなければならない。
ATPスルフリラーゼによって生成されるATPはまた、酵素反応を使用して加水分解
され、光を発生させ得る。発光する化学反応(すなわち、化学発光)および生物学的反応
(すなわち、生物発光)は、種々の代謝産物の感受性測定のために、分析生化学において
広範に使用されている。生物発光反応において、光の放出をもたらす化学反応は、酵素に
より触媒される。例えば、ルシフェリン−ルシフェラーゼ系は、ATPの特異的アッセイ
を可能にする。従って、ATP生成酵素(例えば、ATPスルフリラーゼ)と発光酵素(
例えば、ルシフェラーゼ)との両方が、流体および気体中の特定の物質の検出および/ま
たは濃縮のための多数の異なるアッセイにおいて、有用であり得る。高い物理的安定性お
よび化学的安定性が、配列決定反応に関与する酵素について時々必要とされるので、熱安
定性酵素が望ましい。
スルフリラーゼ反応の生成物は、ルシフェラーゼによって消費されるので、これら2つ
の酵素を融合タンパク質の形態で共有結合によって連結することによる、これら2つの酵
素間の近位性は、基質のより効率的な使用を提供する。基質チャネリングは、基質が、同
じ基質の他のプールとの平衡化なしで、効率的に酵素から酵素へと送達される現象である
。実際に、このことは、細胞の他の領域において見出される濃度と比較して高い濃度での
、代謝産物の局所的プールを生じる。従って、ATP生成ポリペプチドとATP変換ペプ
チドとの融合は、基質チャネリングの現象から利益を得ることができ、そして製造費用を
低下させ、そして所定の期間の間に起こる酵素反応の数を増加させる。
本明細書全体にわたって引用される全ての特許および刊行物は、本発明が属する分野の
技術水準をより完全に記載する目的で、その全体が、本明細書中に参考として援用される
RobbinsおよびLipmann,1958.J.Biol.Chem.233:686−690 HawesおよびNicholas,1973.Biochem.J.133:541−550
(発明の要旨)
本発明は、検出可能な実体へとATPを変換するポリペプチドに結合している、ATP
生成ポリペプチドを含む、融合タンパク質を提供する。1つの局面において、本発明は、
ルシフェラーゼポリペプチドに結合したスルフリラーゼポリペプチドを含む、融合タンパ
ク質を提供する。本発明は、新規な熱安定性スルフリラーゼポリペプチドをコードするオ
ープンリーディングフレームを含む核酸を提供する。さらなる局面において、本発明は、
少なくとも1つの親和性タグに結合した熱安定性スルフリラーゼを含む融合タンパク質を
提供する。
別の局面において、本発明は、ルシフェラーゼポリペプチド配列に結合したスルフリラ
ーゼポリペプチド配列を有する融合タンパク質に対するコード配列を含む、組換えポリヌ
クレオチドを提供する。さらなる局面において、本発明は、融合タンパク質を発現させる
ための発現ベクターを提供する。この発現ベクターは、以下を有する融合タンパク質に対
するコード配列を含む:(i)調節配列、(ii)ATP生成ポリペプチドの第1ポリペ
プチド配列、および(iii)検出可能な実体へとATPを変換する第2ポリペプチド配
列。さらなる実施形態において、この融合タンパク質は、スルフリラーゼポリペプチドお
よびルシフェラーゼポリペプチドを含む。別の局面において、本発明は、発現ベクターを
含む形質転換された宿主細胞を提供する。さらなる局面において、本発明は、移動可能な
支持体に結合した融合タンパク質を提供する。本発明はまた、スルフリラーゼ−ルシフェ
ラーゼ融合タンパク質発現ベクターを含むキットを包含する。
本発明はまた、テンプレート核酸ポリマー中の核酸配列を決定するための方法を包含し
、この方法は、以下の工程を包含する:(a)ヌクレオチドが添加された場合に核酸ポリ
マーが相補的核酸ポリマーの合成のためのテンプレートポリマーとして作用する重合環境
中に、テンプレート核酸ポリマーを導入する工程;(b)この重合環境に一連の供給材料
を連続的に提供する工程であって、各供給材料は、相補的核酸ポリマーが形成されるヌク
レオチドから選択されるヌクレオチドを含み、その結果、供給材料中のヌクレオチドが、
配列決定されるべきテンプレートポリマーにおいて隣のヌクレオチドと相補的である場合
には、このヌクレオチドは、相補的ポリマー中に組込まれ、そして無機ピロホスフェート
が放出される、工程;(c)重合環境から供給材料の各々を別個に回収する工程;ならび
に(d)回収した供給材料の各々におけるATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプ
チド融合タンパク質を用いてPPiの量を測定して、相補的ポリマー中の各ヌクレオチド
の身元を決定し、それにより、テンプレートポリマーの配列を決定する工程。1つの実施
形態において、無機ピロホスフェートの量は、以下の工程によって測定される:(a)供
給材料にアデノシン−5’−ホスホスルフェートを添加する工程;(b)アデノシン−5
’−ホスホスルフェートを含む回収した供給材料を、ATP生成ポリペプチド−ATP変
換ポリペプチド融合タンパク質と合わせて、回収した供給材料中のすべての無機ピロホス
フェートとアデノシン−5’−ホスホスルフェートとが反応してATPとスルフェートと
を形成するようにする、工程;(c)ATPおよびスルフェート含有供給材料を、酸素存
在下でルシフェリンと合わせて、ATPが消費されてAMP、無機ピロホスフェート、二
酸化炭素、および光を生成するようにする、工程;ならびに(d)生成した光の量を測定
する工程。
別の局面において、本発明は、各供給材料が、アデノシン−5’−ホスホスルフェート
およびルシフェリンを、選択されたヌクレオチド塩基に加えて含有し、そして無機ピロホ
スフェートの量が、無機ピロホスフェート供給材料を、ATP生成ポリペプチド−ATP
変換ポリペプチド融合タンパク質と反応させ、これによって、無機ピロホスフェートの量
に比例する量の光を発生させる工程、および発生した光の量を測定する工程によって決定
される方法を包含する。
別の局面において、本発明は、核酸を配列決定するための方法を提供し、この方法は、
以下の工程を包含する:(a)1つ以上の核酸アンカープライマーを提供する工程;(b
)平坦な表面上の複数の空洞内に配置された、複数の一本鎖環状核酸テンプレートを提供
する工程であって、各空洞が、分析物反応チャンバを形成しており、ここで、これらの反
応チャンバは、5〜200μmの中心から中心への間隔を有する、工程;(c)有効量の
核酸アンカープライマーを、少なくとも1つの一本鎖環状テンプレートにアニールさせて
、プライムされたアンカープライマー−環状テンプレート複合体を得る工程;(d)プラ
イマーアンカープライマー−環状テンプレート複合体を、ポリメラーゼと混合して、環状
核酸テンプレートに相補的な核酸の複数のコピーに共有結合した伸張したアンカープライ
マーを形成する工程;(e)有効量の配列決定プライマーを、共有結合した相補的核酸の
1つ以上のコピーにアニールさせる工程;(f)配列決定プライマーを、ポリメラーゼお
よび予め決定されたヌクレオチド三リン酸を用いて伸張させて、配列決定生成物を得、そ
して予め決定されたヌクレオチド三リン酸が、この配列決定プライマーの3’末端に組み
込まれる場合、反応副生成物を配列決定する工程;ならびに(g)ATP生成ポリペプチ
ド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質を用いて、配列決定反応副生成物を同定し、
これによって、核酸の配列を決定する工程。
1つの局面において、本発明は、核酸を配列決定するための方法を提供し、この方法は
、以下の工程を包含する:(a)少なくとも1つの核酸アンカープライマーを提供する工
程;(b)少なくとも400,000の不連続な反応部位を有するアレイにおいて、複数
の一本鎖環状核酸テンプレートを提供する工程;(c)第一の量の核酸アンカープライマ
ーを、少なくとも1つの一本鎖環状テンプレートにアニールさせて、プライムされたアン
カープライマー−環状テンプレート複合体を得る工程;(d)プライムされたアンカープ
ライマー−環状テンプレート複合体を、ポリメラーゼと混合して、環状核酸テンプレート
に相補的な核酸の複数のコピーに共有結合した、伸張したアンカープライマーを形成する
工程;(e)第二の量の配列決定プライマーを、共有結合した相補的核酸の1つ以上のコ
ピーにアニールさせる工程;(f)配列決定プライマーを、ポリメラーゼおよび予め決定
されたヌクレオチド三リン酸で伸張させて、配列決定生成物を得、そして予め決定された
ヌクレオチド三リン酸が、配列決定プライマーの3’末端に組み込まれる場合、配列決定
反応副生成物を得る工程;ならびに(g)ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプ
チド融合タンパク質を用いて、配列決定反応副生成物を同定する工程であって、これによ
って、核酸テンプレートを含む各反応部位において、核酸の配列を決定する工程。
別の局面において、本発明は、1つのアレイ上で複数のヌクレオチドの塩基配列を決定
する方法を包含し、この方法は、以下の工程を包含する:(a)複数のサンプルDNAを
提供する工程であって、これらは各々、平坦な表面上の複数のキャビティ内に配置され、
各キャビティは、分析物反応チャンバを形成し、ここで、これらの反応チャンバは、中心
から中心まで5〜200μmの間の間隔を有する、工程、(b)プライマー鎖の3’末端
への、活性化ヌクレオシド5’三リン酸前駆体の取り込みを可能にする反応条件下で、各
反応チャンバ中の反応混合物に、1つの既知の窒素性塩基の活性化ヌクレオシド5’三リ
ン酸前駆体を添加する工程であって、各反応混合物は、テンプレート指向性のヌクレオチ
ドポリメラーゼ、およびこのテンプレートよりも短い少なくとも1ヌクレオチド残基の相
補的オリゴヌクレオチドプライマーにハイブリダイズした一本鎖ポリヌクレオチドテンプ
レートを含んで、プライマー鎖の3’末端にて各テンプレート中の少なくとも1つの対合
していないヌクレオチドを形成し、但し、活性化ヌクレオシド5’三リン酸前駆体の窒素
性塩基は、テンプレートの対合していないヌクレオチド残基の窒素性塩基と相補的である
、工程;(c)ヌクレオシド5’三リン酸前駆体が、プライマー鎖中に取り込まれたか否
かを、ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質を用いた配列決
定副産物の検出によって決定する工程、従って、テンプレートの対合していないヌクレオ
チド残基が、取り込まれたヌクレオシド5’三リン酸前駆体の窒素性塩基組成と相補的な
組成を有することを示す、工程;ならびに(d)工程(b)および工程(c)を連続して
繰り返す工程であって、ここで、各連続した繰り返しが、既知の窒素性塩基組成の活性化
ヌクレオシド5’三リン酸前駆体の1つの型の取り込みを付加し、そして検出する、工程
;ならびに(e)このヌクレオシド前駆体の取り込みの配列から、各反応チャンバ中のテ
ンプレートの対合していないヌクレオチド残基の塩基配列を決定する工程。
1つの局面において、本発明は、テンプレート核酸ポリマー中の核酸配列を決定するた
めの方法を包含し、この方法は、以下の工程を包含する:(a)平坦な平面上の複数のキ
ャビティへと、複数のテンプレート核酸ポリマーを導入する工程であって、各キャビティ
は、分析物反応チャンバを形成し、ここで、これらの反応チャンバは、中心から中心まで
5〜200μmの間の間隔を有し、各反応チャンバは、ヌクレオチドが添加された場合に
、核酸ポリマーが、相補的核酸ポリマーの合成のためのテンプレートポリマーとして作用
する重合環境を有する、工程;(b)重合環境に一連の供給材料を連続的に提供する工程
であって、この各供給材料は、相補的核酸ポリマーが形成されるヌクレオチドから選択さ
れるヌクレオチドを含み、その結果、供給材料中のヌクレオチドが、配列決定されるべき
テンプレートヌクレオチド中の次のヌクレオチドと相補的である場合には、このヌクレオ
チドは相補的ポリマー中に取り込まれ、無機ピロリン酸が放出される、工程;(c)AT
P生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質を用いて無機ピロリン酸の
形成を検出して、相補的ポリマー中の各ヌクレオチドの正体、従って、テンプレートポリ
マーの配列を決定する工程。
一つの局面において、本発明は、サンプルDNAのDNA配列中の標的位置において塩
基を同定する方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:(a)平坦な平面上の
複数のキャビティ内にサンプルDNAを配置する工程であって、各キャビティは、分析物
反応チャンバを形成し、ここで、これらの反応チャンバは、中心から中心まで5〜200
μmの間の間隔を有し、このDNAは、反応チャンバに配置される前または後のいずれか
に、一本鎖にされる、工程、(b)標的位置に直ぐ隣接する位置にて、固定化された一本
鎖DNAにハイブリダイズする伸長プライマーを提供する工程;(c)固定化された一本
鎖DNAを、所定のヌクレオチド三リン酸の存在下で、ポリメラーゼ反応に供する工程で
あって、ここで、この所定のヌクレオチド三リン酸が配列決定プライマーの3’末端に取
り込まれる場合、配列決定副産物が形成される、工程;ならびに(d)ATP生成ポリペ
プチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質を用いて配列決定副産物を同定し、それ
によって、標的位置の塩基に相補的なヌクレオチドを決定する、工程。
本発明はまた、サンプルDNA配列中の標的位置の塩基を同定する方法を包含し、この
方法は、以下の工程を包含する:(a)平坦な平面上の複数のキャビティ内に配置された
サンプルDNAを提供する工程であって、各キャビティは、分析物反応チャンバを形成し
、ここで、これらの反応チャンバは、中心から中心まで5〜200μmの間の間隔を有し
、このDNAは、反応チャンバに配置される前または後のいずれかに、一本鎖にされる、
工程;(b)標的位置に直ぐ隣接するサンプルDNAにハイブリダイズする伸長プライマ
ーを提供する工程;(c)サンプルDNA配列および伸長プライマーを、ヌクレオチド三
リン酸の存在下でポリメラーゼ反応に供する工程であって、それにより、ヌクレオチド三
リン酸は、取り込まれるだけであり、そして標的位置の塩基に相補的である場合に、ピロ
リン酸(PPi)を放出し、このヌクレオチド三リン酸は、サンプル−プライマー混合物
の別個のアリコートに添加されるか、または同じサンプル−プライマー混合物へと連続し
て添加されるかのいずれかである、工程;(d)ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポ
リペプチド融合タンパク質を用いてPPiの放出を検出して、どのヌクレオチドが取り込
まれたかを示す、工程。
一つの局面において、本発明は、一本鎖サンプルDNA配列中の標的位置の塩基を同定
する方法を提供し、この方法は、以下の工程:(a)標的位置に直ぐ隣接するサンプルD
NAにハイブリダイズする伸長プライマーを提供する工程であって、このサンプルDNA
は、平坦な平面上の複数のキャビティ内に配置され、各キャビティは、分析物反応チャン
バを形成し、ここで、これらの反応チャンバは、中心から中心まで5〜200μmの間の
間隔を有し、このDNAは、反応チャンバに配置される前または後のいずれかに、一本鎖
にされる、工程;(b)サンプルDNAおよび伸長プライマーを、所定のデオキシヌクレ
オチドまたはジデオキシヌクレオチドの存在下でポリメラーゼ反応に供する工程であって
、それにより、このデオキシヌクレオチドまたはジデオキシヌクレオチドは、取り込まれ
るだけであり、そして標的位置の塩基に相補的である場合に、ピロリン酸(PPi)を放
出し、このデオキシヌクレオチドまたはジデオキシヌクレオチドは、サンプル−プライマ
ー混合物の別個のアリコートに添加されるか、または同じサンプル−プライマー混合物へ
と連続して添加されるかのいずれかである、工程;(c)ATP生成ポリペプチド−AT
P変換ポリペプチド融合タンパク質を用いてPPiの放出を検出して、どのデオキシヌク
レオチドまたはジデオキシヌクレオチドが取り込まれたかを示す工程、を包含し;この方
法は、PPi検出酵素が、ポリメラーゼ反応工程中に含まれ、そしてデオキシアデノシン
三リン酸(ATP)またはジデオキシアデノシン三リン酸の代わりに、ポリメラーゼの基
質として作用できるが、このPPi検出酵素の基質として作用できない、dATPアナロ
グまたはddATPアナログが使用される点で特徴づけられる、方法。
別の局面において、本発明は、一つのアレイ上で複数のヌクレオチドの塩基配列を決定
する方法を包含し、この方法は、以下の工程を包含する:(a)複数のサンプルDNAを
提供する工程であって、これらは各々、平坦な表面上の複数のキャビティ内に配置され、
各キャビティは、分析物反応チャンバを形成し、ここで、これらの反応チャンバは、中心
から中心まで5〜200μmの間の間隔を有する、工程、(b)ATP生成ポリペプチド
−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質を用いてPPiを光へと転換する工程;(c)
光学的に感受性なデバイスのそれぞれの部分で、複数の反応部位から放出された光レベル
を検出する工程;(d)この光学的に感受性なデバイスの部分の各々に衝突する光を、全
ての他の領域からの信号から識別され得る電気信号へと転換する工程;(e)対応する電
気信号から、別個の領域の各々についての光強度を決定する工程;(f)経時的に、これ
らの電気信号の変動を記録する工程。
一つの局面において、本発明は、核酸を配列決定するための方法を提供し、この方法は
、以下の工程を包含する:(a)1つ以上の核酸アンカープライマーを提供する工程;(
b)平坦な表面上の複数のキャビティ内に配置された、複数の一本鎖環状核酸テンプレー
トを提供する工程であって、各キャビティは、分析物反応チャンバを形成し、ここで、こ
れらの反応チャンバは、中心から中心まで5〜200μmの間の間隔を有する、工程、(
c)ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質の使用を介して、
PPiを検出可能な実体へと転換する工程;(d)光学的に感受性なデバイスのそれぞれ
の部分で、複数の反応部位から放出された光レベルを検出する工程;(e)この光学的に
感受性なデバイスの部分の各々に衝突する光を、全ての他の領域からの信号から識別され
得る電気信号へと転換する工程;(f)対応する電気信号から、別個の領域の各々につい
ての光強度を決定する工程;(g)経時的に、これらの電気信号の変動を記録する工程。
別の局面において、本発明は、核酸を配列決定するための方法を包含し、この方法は、
以下の工程を包含する:(a)1つ以上の核酸アンカープライマーを提供する工程;(b
)少なくとも400,000の別個の反応部位を有する一つのアレイ中に、複数の一本鎖
環状核酸テンプレートを提供する工程;(c)ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリ
ペプチド融合タンパク質の使用を介して、PPiを検出可能な実体へと転換する工程;(
d)光学的に感受性なデバイスのそれぞれの部分で、複数の反応部位から放出された光レ
ベルを検出する工程;(e)この光学的に感受性なデバイスの部分の各々に衝突する光を
、全ての他の領域からの信号から識別され得る電気信号へと転換する工程;(f)対応す
る電気信号から、別個の領域の各々についての光強度を決定する工程;(g)経時的に、
これらの電気信号の変動を記録する工程。
別の局面において、本発明は、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む単離
されたポリペプチドを包含する:(a)配列番号2のアミノ酸配列の成熟形態;(b)配
列番号2のアミノ酸配列の成熟形態の改変体;配列番号2のアミノ酸配列;(c)配列番
号2のアミノ酸配列の改変体(ここで、この改変体中の1つ以上のアミノ酸残基が、この
成熟形態のアミノ酸配列とは異なり、但し、この改変体は、このアミノ酸配列とは、5%
以下のアミノ酸残基が異なる);ならびに(d)(a)、(b)、(c)または(d)の
アミノ酸配列に対する、少なくとも一つの保存的アミノ酸置換。本発明はまた、(a)、
(b)、(c)または(d)のポリペプチドに免疫特異的に結合する抗体を包含する。
別の局面において、本発明は、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、ポ
リペプチドをコードする核酸配列を含む単離された核酸分子を含む:(a)配列番号2の
アミノ酸配列の成熟形態;(b)配列番号2のアミノ酸配列の成熟形態の改変体であって
、ここで、上記改変体中の1つ以上のアミノ酸残基は、上記成熟形態のアミノ酸配列とは
異なり、ただし、上記改変体は、上記成熟形態のアミノ酸配列とは、わずかに5%のアミ
ノ酸残基で異なる;(c)配列番号2のアミノ酸配列;(d)配列番号2のアミノ酸配列
の改変体であって、ここで、上記改変体中の1つ以上のアミノ酸残基は、上記成熟形態の
アミノ酸配列とは異なり、但し、上記改変体は、上記アミノ酸配列とは、わずかに15%
のアミノ酸残基で異なる;配列番号2のアミノ酸配列を含むポリペプチド、または上記ポ
リペプチドの改変体の少なくとも一部をコードする核酸フラグメントであって、ここで、
上記改変体中の1つ以上のアミノ酸残基は、上記成熟形態のアミノ酸配列とは異なり、た
だし、上記改変体は、上記アミノ酸配列とは、わずかに5%のアミノ酸残基で異なる;(
e)および(a)、(b)、(c)、(d)または(e)の相補鎖を含む核酸分子。さら
なる局面において、本発明は、核酸分子を提供し、この核酸分子は、以下からなる群より
選択される核酸配列を含む:(a)上記アミノ酸配列をコードするコード配列と1つ以上
のヌクレオチド配列で異なるコード配列を含む、第1のヌクレオチド配列であって、但し
、上記第1のヌクレオチド配列におけるコード配列中のヌクレオチドの20%のみが、上
記コード配列と異なる;第1のポリヌクレオチドの相補鎖である単離された第2のポリヌ
クレオチド;(b)ならびに(a)または(b)の核酸フラグメント。本発明はまた、(
a)または(b)の核酸分子を含むベクターを含む。別の局面において、本発明は、ベク
ターを含む細胞を含む。
さらなる局面において、本発明は、テンプレート核酸ポリマー中の核酸配列を決定する
ための方法を含み、この方法は、以下の工程を包含する:(a)テンプレート核酸ポリマ
ーを重合環境に導入する工程であって、ここで、この核酸ポリマーは、ヌクレオチドが添
加された場合に、相補的核酸ポリマーの合成のためのテンプレートポリマーとして働く、
工程;(b)重合環境に一連の供給原料を連続的に提供する工程であって、各供給原料は
、相補的核酸ポリマーが形成されるヌクレオチドのうちから選択されるヌクレオチドを含
み、その結果、供給原料中のヌクレオチドが、配列決定されるテンプレートポリマー中の
次のヌクレオチドに相補的である場合、上記ヌクレオチドは、相補的ポリマーに組み込ま
れ、そして無機ピロホスフェートが、放出される、工程;(c)重合環境から各々の供給
原料を別々に回収する工程;ならびに(d)各回収された供給原料中のATPスルフリラ
ーゼおよびルシフェラーゼを有するPPiの量を測定して、相補的ポリマー中の各ヌクレ
オチドの同一性、すなわちテンプレートポリマーの配列を決定する工程。
別の局面において、本発明は、核酸を配列決定するための方法を提供し、この方法は、
以下の工程を包含する:(a)1つ以上の核酸アンカープライマーを提供する工程;(b
)平面表面上のアレイにおける複数の空洞内に配置された複数の一本鎖環状核酸テンプレ
ートを提供する工程であって、各空洞は、分析物反応チャンバーを形成し、ここで、この
反応チャンバーは、5〜200μmの間隔を中心とするための中心および少なくとも40
0,000の別個の部位を有する、工程;(c)有効量の核酸アンカープライマーを少な
くとも1つの一本鎖環状テンプレートにアニーリングして、プライムされたアンカープラ
イマー−環状テンプレート複合体を得る工程;(d)プライムされたアンカープライマー
−環状テンプレート複合体とポリメラーゼとを合わせて、環状核酸プレートに相補的な核
酸の複数のコピーに共有結合された伸長したアンカープライマーを形成する工程;(e)
有効量の配列決定プライマーを上記共有結合した相補的核酸の1つ以上のコピーにアニー
リングする工程;(f)ポリメラーゼと所定のヌクレオチド三リン酸とを有する配列決定
プライマーを伸長して、配列決定産物を得る工程および、所定のヌクレオチド三リン酸が
、上記配列決定プライマーの3’末端上に組み込まれる場合には、配列決定反応副産物を
得る工程;ならびに(g)ATPスルフリラーゼおよびルシフェラーゼを使用して、配列
決定反応副産物を同定し、それにより、核酸の配列を決定する工程。
別の局面において、本発明は、核酸を配列決定するための方法を提供し、この方法は、
以下の工程を包含する:(a)少なくとも1つの核酸アンカープライマーを提供する工程
;(b)少なくとも400,000の別個の反応部位を有するアレイにおいて複数の一本
鎖環状核酸テンプレートを提供する工程;(c)第1の量の核酸アンカープライマーを少
なくとも1つの一本鎖環状テンプレートにアニーリングして、プライムされたアンカープ
ライマー−環状テンプレート複合体を得る工程;(d)プライムされたアンカープライマ
ー−環状テンプレート複合体とポリメラーゼとを合わせて、環状核酸プレートに相補的な
核酸の複数のコピーに共有結合された伸長したアンカープライマーを形成する工程;(e
)第2の量の配列決定プライマーを共有結合した相補的核酸の1つ以上のコピーにアニー
リングする工程;(f)ポリメラーゼと所定のヌクレオチド三リン酸とを有する配列決定
プライマーを伸長して、配列決定産物を得る工程および、所定のヌクレオチド三リン酸が
、配列決定プライマーの3’末端上に組み込まれる場合には、配列決定反応副産物を得る
工程;ならびに(g)熱安定性スルフリラーゼおよびルシフェラーゼを使用して、配列決
定反応副産物を同定し、それにより、核酸テンプレートを含む各反応部位における核酸の
配列を決定する工程。
さらなる局面において、本発明は、アレイ上の複数のヌクレオチドの塩基配列を決定す
る方法を含み、この方法は、以下の工程を包含する:(a)複数のサンプルDNAを提供
する工程であって、各々は、平面表面上の複数の空洞内に配置され、各空洞は、分析物反
応チャンバーを形成し、ここで、この反応チャンバーは、5〜200μmの間隔を中心と
するための中心を有する、工程、(b)1つの既知の窒素性塩基の活性化されたヌクレオ
シド5’三リン酸前駆体を、各反応チャンバー中の反応混合物に添加する工程であって、
各反応混合物は、テンプレート特異的ヌクレオチドポリメラーゼおよびテンプレートより
も少なくともヌクレオチド残基が1つ短い相補的オリゴヌクレオチドプライマーにハイブ
リダイズされた一本鎖ポリヌクレオチドテンプレートを含み、プライマー鎖の3’末端上
への活性化されたヌクレオシド5’三リン酸前駆体の組み込みを可能にする反応条件下で
、プライマー鎖の3’末端での各テンプレートにおいて少なくとも1つの不対ヌクレオチ
ド残基を形成し、但し、活性化されたヌクレオシド5’三リン酸前駆体の窒素性塩基は、
テンプレートの不対ヌクレオチド残基の窒素性塩基に相補的である、工程;(c)ヌクレ
オシド5’三リン酸前駆体が、熱安定性スルフリラーゼおよびルシフェラーゼによる配列
決定副産物の検出を介して、プライマー鎖に組み込まれたか否かを決定する工程であって
、従って、テンプレートの不対ヌクレオチド残基が、組み込まれたヌクレオシド5’三リ
ン酸前駆体の窒素性塩基に相補的な窒素性塩基組成物を有することを示す工程;ならびに
(d)工程(b)および(c)を連続的に反復する工程であって、ここで、各連続的な反
復は、既知の窒素性塩基組成物の1つの型の活性化されたヌクレオシド5’三リン酸前駆
体の組み込みを加え、そして検出する;ならびに(e)上記ヌクレオシド前駆体の組み込
みの配列由来の各反応チャンバーの不対ヌクレオチド残基の塩基配列を決定する工程。
・本発明はさらに、以下を提供し得る:
・(項目1)
融合タンパク質であって、
検出可能な実体へとATPを変換するポリペプチドに結合している、ATP生成ポリペプチドを含む、
融合タンパク質。
・(項目2)
項目1に記載の融合タンパク質であって、上記ATP生成ポリペプチドが、ATPスルフリラーゼ、ヒドロラーゼ、およびATPシンターゼからなる群より選択される、融合タンパク質。
・(項目3)
項目2に記載の融合タンパク質であって、上記ATPスルフリラーゼが、配列番号1のヌクレオチド配列を含む熱安定性スルフリラーゼである、融合タンパク質。
・(項目4)
項目3に記載の融合タンパク質であって、上記ヌクレオチド配列が、配列番号2のポリペプチド配列をコードする、融合タンパク質。
・(項目5)
項目3に記載の融合タンパク質であって、上記熱安定性スルフリラーゼが、室温にて活性である、融合タンパク質。
・(項目6)
項目2に記載の融合タンパク質であって、上記ATPスルフリラーゼが、好熱性生物由来である、融合タンパク質。
・(項目7)
項目6に記載の融合タンパク質であって、上記好熱性生物が、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothemus obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillum chrysogenum、Sulfolobus solfataricus、およびThermomonospora fuscaからなる群より選択される好熱性細菌である、融合タンパク質。
・(項目8)
項目1に記載の融合タンパク質であって、上記ATP生成ポリペプチドおよびATP変換ポリペプチドが、真核生物または原核生物に由来する、融合タンパク質。
・(項目9)
項目8に記載の融合タンパク質であって、上記真核生物が、動物、植物、真菌、および酵母からなる群より選択される、融合タンパク質。
・(項目10)
項目9に記載の融合タンパク質であって、上記動物が、哺乳動物、齧歯類、昆虫、蠕虫、軟体動物、爬虫類、鳥類、および両生類からなる群より選択される、融合タンパク質。
・(項目11)
項目9に記載の融合タンパク質であって、上記植物が、Arabidopsis thaliana、Brassica napus、Allium sativum、Amaranthus caudatus、Hevea brasiliensis、Hordeum vulgare、Lycopersicon esculentum、Nicotiana tabacum、Oryza sativum、Pisum sativ
um、Populus trichocarpa、Solanum tuberosum、Secale cereale、Sambucus nigra、Ulmus americana、またはTriticum aestivumからなる群より選択される、融合タンパク質。
・(項目12)
項目9に記載の融合タンパク質であって、上記真菌が、Penicillum chrysogenum、Stachybotrys chartarum、Aspergillus fumigatus、Podospora anserina、Trichoderma reesei、およびRiftia pachyptilaである、融合タンパク質。
・(項目13)
項目9に記載の融合タンパク質であって、上記酵母が、Saccharomycescerevisiae、Candida tropicalis、Candida lypolitica、Candida utilis、Kluyveromyces lactis、Schizosaccharomyces pombe、Yarrowia lipolytica、Candida spp.、Pichia spp.、およびHansenula spp.である、融合タンパク質。
・(項目14)
項目8に記載の融合タンパク質であって、上記原核生物が、細菌または古細菌である、融合タンパク質。
・(項目15)
項目14に記載の融合タンパク質であって、上記細菌が、E.coli、B.subtilis、Streptococcus gordonii、フラボバクテリア、および緑色硫黄細菌からなる群より選択される、融合タンパク質。
・(項目16)
項目14に記載の融合タンパク質であって、上記古細菌が、Sulfolobus、Thermococcus、Methanobacterium、Halococcus、Halobacterium、およびMethanococcus jannaschiiからなる群より選択される、融合タンパク質。
・(項目17)
項目1に記載の融合タンパク質であって、上記検出可能な実体が、化学発光、生体発光、および蛍光からなる群より選択される、融合タンパク質。
・(項目18)
項目1に記載の融合タンパク質であって、上記ATP変換ポリペプチドが、ルシフェラーゼ、エクト−ヌクレオシド二リン酸キナーゼ、およびATPアーゼからなる群より選択される、融合タンパク質。
・(項目19)
項目18に記載の融合タンパク質であって、上記ルシフェラーゼが、Photinus pyralis、Pyroplorus plagiophihalamus(Coleptera)、Luciola cruciata、およびLuciola lateralisからなる群より選択される、融合タンパク質。
・(項目20)
項目1に記載の融合タンパク質であって、親和性タグをさらに含む、融合タンパク質。
・(項目21)
項目20に記載の融合タンパク質であって、上記親和性タグが、N末端ポリヒスチジン、BCCP、プロテインA、グルタチオンSトランスフェラーゼ、P物質、およびストレプトアビジン結合ペプチドからなる群より選択される、融合タンパク質。
・(項目22)
項目1に記載の融合タンパク質であって、上記ポリペプチドが、リンカーによって結合されている、融合タンパク質。
・(項目23)
項目22に記載の融合タンパク質であって、上記リンカーが、ala−ala−alaリンカーである、融合タンパク質。
・(項目24)
項目1に記載の融合タンパク質であって、上記ATP生成ポリペプチドが、上記ATP変換ポリペプチドのN末端側にある、融合タンパク質。
・(項目25)
項目1に記載の融合タンパク質であって、上記ATP変換ポリペプチドが、上記ATP生成ポリペプチドのN末端側にある、融合タンパク質。
・(項目26)
単離された核酸分子であって、
配列番号1、3、および5からなる群より選択される核酸配列を含む、核酸分子。
・(項目27)
単離されたポリペプチドであって、
配列番号2、4、および6からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、ポリペプチド。
・(項目28)
融合タンパク質であって、
ルシフェラーゼポリペプチドに結合しているスルフリラーゼポリペプチドと、
少なくとも1種の親和性タグと、
を含む、融合タンパク質。
・(項目29)
項目28に記載の融合タンパク質であって、配列番号4の配列を含む、融合タンパク質。
・(項目30)
項目28に記載の融合タンパク質であって、配列番号3の配列を含む核酸によりコードされる、融合タンパク質。
・(項目31)
融合タンパク質であって、
少なくとも1種の親和性タグに結合している熱安定性スルフリラーゼを含む、融合タンパク質。
・(項目32)
項目31に記載の融合タンパク質であって、配列番号6の配列を含む、融合タンパク質。
・(項目33)
項目31に記載の融合タンパク質であって、配列番号5の配列を含む核酸によりコードされる、融合タンパク質。
・(項目34)
組換えポリヌクレオチドであって、
融合タンパク質のコード配列を含み、
当該コード配列は、
ATP生成ポリペプチド配列と、
ATP変換ポリペプチド配列と、
を含む、組換えポリヌクレオチド。
・(項目35)
項目34に記載の組換えポリヌクレオチドであって、上記ATP生成ポリペプチドが、ATPスルフリラーゼである、組換えポリヌクレオチド。
・(項目36)
項目34に記載の組換えポリヌクレオチドであって、上記ATP変換ポリペプチドが、ルシフェラーゼである、組換えポリヌクレオチド。
・(項目37)
項目34に記載の組換えポリヌクレオチドであって、上記ATP生成ポリペプチドが、上記ATP変換ポリペプチドのN末端側にある、組換えポリヌクレオチド。
・(項目38)
項目34に記載の組換えポリヌクレオチドであって、上記ATP変換ポリペプチドが、上記ATP生成ポリペプチドのN末端側にある、組換えポリヌクレオチド。
・(項目39)
融合タンパク質を発現するための発現ベクターであって、
当該ベクターは、融合タンパク質のコード配列を含み、
当該コード配列は、
(i)調節配列、
(ii)ATP生成ポリペプチドの第1ポリペプチド配列、および
(iii)検出可能な実体へとATPを変換する第2ポリペプチド配列、
を有する、発現ベクター。
・(項目40)
項目39に記載の発現ベクターであって、親和性タグをさらに含む、発現ベクター。
・(項目41)
項目39に記載の発現ベクターであって、上記ATP生成ポリペプチドが、ATPスルフリラーゼである、発現ベクター。
・(項目42)
項目39に記載の発現ベクターであって、上記ATP変換ポリペプチドが、ルシフェラーゼである、発現ベクター。
・(項目43)
項目39に記載の発現ベクターであって、上記調節エレメントが、エンハンサーまたはプロモーターである、発現ベクター。
・(項目44)
項目43に記載の発現ベクターであって、上記プロモーターが、構成的プロモーターまたは誘導性プロモーターである、発現ベクター。
・(項目45)
項目39に記載の発現ベクターを含む、形質転換宿主細胞。
・(項目46)
項目45に記載の形質転換宿主細胞であって、真核生物細胞である、形質転換宿主細胞。
・(項目47)
項目46に記載の形質転換宿主細胞であって、上記真核生物細胞が、ヒト細胞、ラット細胞、またはマウス細胞である、形質転換宿主細胞。
・(項目48)
項目45に記載の形質転換宿主細胞であって、原核生物細胞である、形質転換宿主細胞。
・(項目49)
項目48に記載の形質転換宿主細胞であって、上記原核生物細胞が、細菌細胞である、形質転換宿主細胞。
・(項目50)
項目39の発現ベクターで形質転換された細胞により発現される、精製融合タンパク質。
・(項目51)
移動可能な支持体に結合している、項目1に記載の融合タンパク質。
・(項目52)
項目51に記載の融合タンパク質であって、共有結合相互作用または非共有結合相互作用によって結合している、融合タンパク質。
・(項目53)
項目52に記載の融合タンパク質であって、結合により結合しており、当該結合は、金属、CO 2+ −ヘキサヒスチジン複合体、Ni 2+ −ヘキサヒスチジン複合体、ビオチン結合タンパク質、グルタチオンS−トランスフェラーゼ/グルタチオン複合体、モノクローナル抗体/抗原複合体、マルトース結合タンパク質/マルトース複合体、およびプルロニックカップリングからなる群より選択される、融合タンパク質。
・(項目54)
項目53に記載の融合タンパク質であって、上記ビオチン結合タンパク質が、NEUTRAVIDIN TM 改変アビジン、ストレプトアビジン、およびアビジンからなる群より選択される、融合タンパク質。
・(項目55)
項目51に記載の融合タンパク質であって、上記移動可能な支持体が、ビーズ、光ファイバー、およびガラス表面からなる群より選択される、融合タンパク質。
・(項目56)
項目55に記載の融合タンパク質であって、上記ビーズが、ニッケル−アガロースビーズ、またはMPG−ストレプトアビジンビーズである、融合タンパク質。
・(項目57)
項目51に記載の融合タンパク質であって、上記移動可能な支持体に、タンパク質 対 移動可能な支持体の比が1:3で結合している、融合タンパク質。
・(項目58)
項目51に記載の融合タンパク質であって、スルフリラーゼ−ルシフェラーゼ融合タンパク質である、融合タンパク質。
・(項目59)
テンプレート核酸ポリマー中の核酸配列を決定するための方法であって、
(a)ヌクレオチドが添加された場合に当該核酸ポリマーが相補的核酸ポリマーの合成のためのテンプレートポリマーとして作用する重合環境中に、当該テンプレート核酸ポリマーを導入する工程;
(b)当該重合環境に一連の供給材料を連続的に提供する工程であって、当該供給材料の各々は、当該相補的核酸ポリマーが形成されるヌクレオチドから選択されるヌクレオチドを含み、その結果、当該供給材料中のヌクレオチドが、配列決定されるべき当該テンプレートポリマー中の次のヌクレオチドと相補的である場合には、当該ヌクレオチドは、当該相補的ポリマー中に組込まれ、無機ピロホスフェートが放出される、工程;
(c)当該重合環境から当該供給材料の各々を別個に回収する工程;ならびに
(d)当該回収した供給材料の各々におけるATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質を用いてPPiの量を測定して、当該相補的ポリマー中の各ヌクレオチドの身元を決定し、それにより、当該テンプレートポリマーの配列を決定する工程;
を包含する、方法。
・(項目60)
項目59に記載の方法であって、上記ATP生成ポリペプチドが、ATPスルフリラーゼ、ヒドロラーゼ、およびATPシンターゼからなる群より選択される、方法。
・(項目61)
項目60に記載の方法であって、上記ATPスルフリラーゼが、熱安定性スルフリラーゼである、方法。
・(項目62)
項目60に記載の方法であって、上記ATPスルフリラーゼが、好熱性生物由来である、方法。
・(項目63)
項目62に記載の方法であって、上記好熱性生物が、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillum chrysogenum、Sulfolobus solfataricus、およびThermomonospora fuscaからなる群より選択される好熱性細菌である、方法。
・(項目64)
項目59に記載の方法であって、上記ATP生成ポリペプチドおよびATP変換ポリペプチドが、真核生物または原核生物に由来する、方法。
・(項目65)
項目64に記載の方法であって、上記真核生物が、動物、植物、真菌、および酵母からなる群より選択される、方法。
・(項目66)
項目59に記載の方法であって、上記ATP変換ポリペプチドが、ルシフェラーゼ、エクト−ヌクレオシド二リン酸キナーゼ、およびATPアーゼからなる群より選択される、方法。
・(項目67)
項目66に記載の方法であって、上記ルシフェラーゼが、Photinus pyralis、Pyroplorus plagiophihalamus(Coleptera)、Luciola cruciata、およびLuciola lateralisからなる群より選択される、方法。
・(項目68)
項目59に記載の方法であって、親和性タグをさらに含む、方法。
・(項目69)
項目59に記載の方法であって、上記無機ピロホスフェートの量が、
(a)上記供給材料にアデノシン−5’−ホスホスルフェートを添加する工程;
(b)当該アデノシン−5’−ホスホスルフェートを含む回収した供給材料を、ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質と合わせて、当該回収した供給材料中のすべての無機ピロホスフェートと当該アデノシン−5’−ホスホスルフェートとが反応してATPとスルフェートとを形成するようにする、工程;
(c)当該ATP、スルフェート、および当該融合タンパク質含有供給材料を、酸素存在下でルシフェリンと合わせて、当該ATPが消費されてAMP、無機ピロホスフェート、二酸化炭素、および光を生成するようにする、工程;ならびに
(d)生成した光の量を測定する工程、
によって測定される、方法。
・(項目70)
項目69に記載の方法であって、上記ATP生成ポリペプチドが、ATPスルフリラーゼ、ヒドロラーゼ、およびATPシンターゼからなる群より選択される、方法。
・(項目71)
項目70に記載の方法であって、上記ATPスルフリラーゼが、熱安定性スルフリラーゼである、方法。
・(項目72)
項目70に記載の方法であって、上記ATPスルフリラーゼが、好熱性生物由来である、方法。
・(項目73)
項目72に記載の方法であって、上記好熱性生物が、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothemus obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillum chrysogenum、Sulfolobus solfataricus、およびThermomonospora fuscaからなる群より選択される好熱性細菌である、方法。
・(項目74)
上記ATP生成ポリペプチドおよびATP変換ポリペプチドが、真核生物または原核生物由来である、項目69に記載の方法。
・(項目75)
上記真核生物が、動物、植物、真菌および酵母からなる群より選択される、項目74に記載の方法。
・(項目76)
上記ATP変換ポリペプチドが、ルシフェラーゼ、ecto−ヌクレオシド二リン酸キナーゼおよびATPaseからなる群より選択される、項目69に記載の方法。
・(項目77)
上記ルシフェラーゼが、Photinus pyralis、Pyroplorus plagiophihalamus(Coleoptera)、Luciola cruciataおよびLuciola lateralisからなる群より選択される、項目76に記載の方法。
・(項目78)
親和性タグをさらに含む、項目69に記載の方法。
・(項目79)
項目59に記載の方法であって、各供給原料が、上記選択されたヌクレオチド塩基に加えて、アデノシン−5’−ホスホサルフェートおよびルシフェリンを含み、かつ無機ピロリン酸の量が、無機ピロリン酸含有供給原料をATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質と反応させ、それによって無機ピロリン酸の量に比例した量で光を生成し、そして当該生成された光の量を測定することによって決定される、方法。
・(項目80)
上記ATP生成ポリペプチドが、ATPスルフリラーゼ、ヒドロラーゼおよびATPシンターゼからなる群より選択される、項目79に記載の方法。
・(項目81)
上記ATPスルフリラーゼが、熱安定性スルフリラーゼである、項目80に記載の方法。
・(項目82)
上記ATPスルフリラーゼが、好熱菌に由来する、項目80に記載の方法。
・(項目83)
項目82に記載の方法であって、上記好熱菌が、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeoglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillium chrysogenum、Sulfolobus solfataricusおよびThermomonospora fuscaからなる群より選択される好熱性細菌である、方法。
・(項目84)
上記ATP生成ポリペプチドおよびATP変換ポリペプチドが、真核生物または原核生物由来である、項目79に記載の方法。
・(項目85)
上記真核生物が、動物、植物、真菌および酵母からなる群より選択される、項目84に記載の方法。
・(項目86)
上記ATP変換ポリペプチドが、ルシフェラーゼ、ecto−ヌクレオシド二リン酸キナーゼおよびATPaseからなる群より選択される、項目79に記載の方法。
・(項目87)
上記ルシフェラーゼが、Photinus pyralis、Pyroplorus plagiophihalamus(Coleoptera)、Luciola cruciataおよびLuciola lateralisからなる群より選択される、項目86に記載の方法。
・(項目88)
親和性タグをさらに含む、項目79に記載の方法。
・(項目89)
核酸を配列決定するための方法であって、当該方法は、以下:
(a)1つ以上の核酸アンカープライマーを提供する工程;
(b)平坦な表面上の複数のキャビティ内に配置された、複数の一本鎖環状核酸テンプレートを提供する工程であって、各キャビティは、分析物反応チャンバを形成し、ここで
、当該反応チャンバは、5〜200μmの間の中心間間隔を有する、工程;
(c)有効量の当該核酸アンカープライマーを、少なくとも1つの当該一本鎖環状テンプレートにアニーリングさせて、プライムされたアンカープライマー−環状テンプレート複合体を得る工程;
(d)当該プライムされたアンカープライマー−環状テンプレート複合体を、ポリメラーゼと結合させて、当該環状核酸テンプレートに相補的な核酸の複数コピーに共有結合した伸長されたアンカープライマーを形成する工程;
(e)有効量の配列決定プライマーを、当該共有結合した相補的な核酸の1つ以上のコピーにアニーリングさせる工程;
(f)ポリメラーゼおよび所定のヌクレオチド三リン酸を用いて、当該配列決定プライマーを伸長させ、配列決定産物を得る工程であって、当該所定のヌクレオチド三リン酸が当該配列決定プライマーの3’末端上に組み込まれる場合、配列決定反応副産物を得る、工程;
ならびに
(g)ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質を用いて、当該配列決定反応副産物を同定し、それによって当該核酸の配列を決定する工程、
を包含する、方法。
・(項目90)
上記ATP生成ポリペプチドが、ATPスルフリラーゼ、ヒドロラーゼおよびATPシンターゼからなる群より選択される、項目89に記載の方法。
・(項目91)
上記ATPスルフリラーゼが、熱安定性スルフリラーゼである、項目90に記載の方法。
・(項目92)
上記ATPスルフリラーゼが、好熱菌に由来する、項目90に記載の方法。
・(項目93)
項目92に記載の方法であって、上記好熱菌が、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeoglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillium chrysogenum、Sulfolobus solfataricusおよびThermomonospora fuscaからなる群より選択される好熱性細菌である、方法。
・(項目94)
上記ATP生成ポリペプチドおよびATP変換ポリペプチドが、真核生物または原核生物由来である、項目89に記載の方法。
・(項目95)
上記真核生物が、動物、植物、真菌および酵母からなる群より選択される、項目94に記載の方法。
・(項目96)
上記ATP変換ポリペプチドが、ルシフェラーゼ、ecto−ヌクレオシド二リン酸キナーゼおよびATPaseからなる群より選択される、項目89に記載の方法。
・(項目97)
上記ルシフェラーゼが、Photinus pyralis、Pyroplorus plagiophihalamus(Coleoptera)、Luciola cruciataおよびLuciola lateralisからなる群より選択される、項目96に記載の方法。
・(項目98)
親和性タグをさらに含む、項目89に記載の方法。
・(項目99)
核酸を配列決定するための方法であって、当該方法は、以下:
(a)1つ以上の核酸アンカープライマーを提供する工程;
(b)少なくとも400,000個の別個の反応部位を有するアレイにおいて、複数の一本鎖環状核酸テンプレートを提供する工程;
(c)第一の量の当該核酸アンカープライマーを、少なくとも1つの当該一本鎖環状テンプレートにアニーリングさせて、プライムされたアンカープライマー−環状テンプレート複合体を得る工程;
(d)当該プライムされたアンカープライマー−環状テンプレート複合体を、ポリメラーゼと結合させて、当該環状核酸テンプレートに相補的な核酸の複数コピーに共有結合した伸長されたアンカープライマーを形成する工程;
(e)第二の量の配列決定プライマーを、当該共有結合した相補的な核酸の1つ以上のコピーにアニーリングさせる工程;
(f)ポリメラーゼおよび所定のヌクレオチド三リン酸を用いて、当該配列決定プライマーを伸長させ、配列決定産物を得る工程であって、当該所定のヌクレオチド三リン酸が当該配列決定プライマーの3’末端上に組み込まれる場合、配列決定反応副産物を得る、工程;
ならびに
(g)ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質を用いて、当該配列決定反応副産物を同定し、それによって核酸テンプレートを含む各反応部位において当該核酸の配列を決定する工程、
を包含する、方法。
・(項目100)
上記ATP生成ポリペプチドが、ATPスルフリラーゼ、ヒドロラーゼおよびATPシンターゼからなる群より選択される、項目99に記載の方法。
・(項目101)
上記ATPスルフリラーゼが、熱安定性スルフリラーゼである、項目100に記載の方法。
・(項目102)
上記ATPスルフリラーゼが、好熱菌に由来する、項目100に記載の方法。
・(項目103)
項目102に記載の方法であって、上記好熱菌が、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeoglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillium chrysogenum、Sulfolobus solfataricusおよびThermomonospora fuscaからなる群より選択される好熱性細菌である、方法。
・(項目104)
上記ATP生成ポリペプチドおよびATP変換ポリペプチドが、真核生物または原核生物由来である、項目99に記載の方法。
・(項目105)
上記真核生物が、動物、植物、真菌および酵母からなる群より選択される、項目104に記載の方法。
・(項目106)
上記ATP変換ポリペプチドが、ルシフェラーゼ、ecto−ヌクレオシド二リン酸キナーゼおよびATPaseからなる群より選択される、項目99に記載の方法。
・(項目107)
上記ルシフェラーゼが、Photinus pyralis、Pyroplorus plagiophihalamus(Coleoptera)、Luciola cruciataおよびLuciola lateralisからなる群より選択される、項目
106に記載の方法。
・(項目108)
親和性タグをさらに含む、項目99に記載の方法。
・(項目109)
アレイ上の複数のヌクレオチドの塩基配列を決定する方法であって、当該方法は、以下:
(a)平坦な平面上の複数のキャビティ内に各々配置された複数のサンプルDNAを提供する工程であって、各キャビティは、分析物反応チャンバを形成し、ここで、当該反応チャンバは、5〜200μmの間の中心間間隔を有する、工程;
(b)プライマー鎖の3’末端への、活性化ヌクレオシド5’三リン酸前駆体の取り込みを可能にする反応条件下で、各反応チャンバ中の反応混合物に、1つの既知の窒素性塩基の活性化ヌクレオシド5’三リン酸前駆体を添加して、当該プライマー鎖の3’末端にて各テンプレート中の少なくとも1つの対合していないヌクレオチドを形成する工程であって、各反応混合物は、テンプレート指向性のヌクレオチドポリメラーゼ、および当該テンプレートよりも短い少なくとも1ヌクレオチド残基の相補的オリゴヌクレオチドプライマーにハイブリダイズした一本鎖ポリヌクレオチドテンプレートを含み、但し、当該活性化ヌクレオシド5’三リン酸前駆体の当該窒素性塩基は、当該テンプレートの対合していないヌクレオチド残基の窒素性塩基と相補的である、工程;
(c)当該ヌクレオシド5’三リン酸前駆体が、当該プライマー鎖中に取り込まれたか否かを、ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質を用いた配列決定副産物の検出によって決定する工程であって、従って、当該テンプレートの対合していないヌクレオチド残基が、当該取り込まれたヌクレオシド5’三リン酸前駆体の窒素性塩基組成と相補的な組成を有することを示す、工程;ならびに
(d)工程(b)および工程(c)を連続して繰り返す工程であって、ここで、各連続した繰り返しが、既知の窒素性塩基組成の活性化ヌクレオシド5’三リン酸前駆体の1つの型の取り込みを付加し、そして検出する、工程;ならびに
(e)当該ヌクレオシド前駆体の取り込みの配列から、各反応チャンバ中の当該テンプレートの対合していないヌクレオチド残基の塩基配列を決定する工程、
を包含する、方法。
・(項目110)
上記ATP生成ポリペプチドが、ATPスルフリラーゼ、ヒドロラーゼおよびATPシンターゼからなる群より選択される、項目109に記載の方法。
・(項目111)
上記ATPスルフリラーゼが、熱安定性スルフリラーゼである、項目110に記載の方法。
・(項目112)
上記ATPスルフリラーゼが、好熱菌に由来する、項目110に記載の方法。
・(項目113)
項目112に記載の方法であって、上記好熱菌が、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeoglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillium chrysogenum、Sulfolobus solfataricusおよびThermomonospora fuscaからなる群より選択される好熱性細菌である、方法。
・(項目114)
上記ATP生成ポリペプチドおよびATP変換ポリペプチドが、真核生物または原核生物由来である、項目109に記載の方法。
・(項目115)
上記真核生物が、動物、植物、真菌および酵母からなる群より選択される、項目114に記載の方法。
・(項目116)
上記ATP変換ポリペプチドが、ルシフェラーゼ、ecto−ヌクレオシド二リン酸キナーゼおよびATPaseからなる群より選択される、項目109に記載の方法。
・(項目117)
上記ルシフェラーゼが、Photinus pyralis、Pyroplorus plagiophihalamus(Coleoptera)、Luciola cruciataおよびLuciola lateralisからなる群より選択される、項目116に記載の方法。
・(項目118)
親和性タグをさらに含む、項目109に記載の方法。
・(項目119)
テンプレート核酸ポリマー中の核酸配列を決定するための方法であって、当該方法は、以下:
(a)平坦な平面上の複数のキャビティへと、複数のテンプレート核酸ポリマーを導入する工程であって、各キャビティは、分析物反応チャンバを形成し、ここで、当該反応チャンバは、5〜200μmの間の中心間間隔を有し、各反応チャンバは、ヌクレオチドが添加された場合に、当該酸ポリマーが、相補的核酸ポリマーの合成のためのテンプレートポリマーとして作用する重合環境を有する、工程;
(b)当該重合環境に一連の供給材料を連続的に提供する工程であって、各供給材料は、当該相補的核酸ポリマーが形成されるヌクレオチドから選択されるヌクレオチドを含み、その結果、当該供給材料中の当該ヌクレオチドが、配列決定されるべきテンプレートヌクレオチド中の次のヌクレオチドと相補的である場合には、当該ヌクレオチドは相補的ポリマー中に取り込まれ、無機ピロリン酸が放出される、工程;
(c)ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質を用いて無機ピロリン酸の形成を検出して、相補的ポリマー中の各ヌクレオチドの正体(identity)、従って、テンプレートポリマーの正体を決定する工程、
を包含する、方法。
・(項目120)
上記ATP生成ポリペプチドが、ATPスルフリラーゼ、ヒドロラーゼおよびATPシンターゼからなる群より選択される、項目119に記載の方法。
・(項目121)
上記ATPスルフリラーゼが、熱安定性スルフリラーゼである、項目120に記載の方法。
・(項目122)
上記ATPスルフリラーゼが、好熱菌に由来する、項目120に記載の方法。
・(項目123)
項目122に記載の方法であって、上記好熱菌が、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeoglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillium chrysogenum、Sulfolobus solfataricusおよびThermomonospora fuscaからなる群より選択される好熱性細菌である、方法。
・(項目124)
上記ATP生成ポリペプチドおよびATP変換ポリペプチドが、真核生物または原核生物由来である、項目119に記載の方法。
・(項目125)
上記真核生物が、動物、植物、真菌および酵母からなる群より選択される、項目124に記載の方法。
・(項目126)
上記ATP変換ポリペプチドが、ルシフェラーゼ、ecto−ヌクレオシド二リン酸キナーゼおよびATPaseからなる群より選択される、項目119に記載の方法。
・(項目127)
上記ルシフェラーゼが、Photinus pyralis、Pyroplorus plagiophihalamus(Coleoptera)、Luciola cruciataおよびLuciola lateralisからなる群より選択される、項目126に記載の方法。
・(項目128)
アフィニティータグをさらに包含する、項目119に記載の方法。
・(項目129)
サンプルDNAのDNA配列における標的位置で塩基を同定する方法であって、当該方法は、以下:
(a)サンプルDNAは、平坦な表面の複数の腔内に配置され、各々の腔は被験体反応チャンバを形成し、当該反応チャンバは5〜200μmの間の中心間の間隔を有し、当該DNAは反応チャンバに配置される前後いずれかで一本鎖にされる、
(b)当該標的位置にすぐに隣接する位置で、固定された当該一本鎖DNAにハイブリダイズされる伸長プライマーが提供される;
(c)当該固定された一本鎖DNAは、予め決定されたヌクレオチド三リン酸存在下で、ポリメラーゼ反応を供され、当該予め決定されたヌクレオチド三リン酸が当該配列決定プライマーの3’末端へ取り込まれ、次いで、配列決定反応副産物が形成される;および
(d)ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質を用いて、当該配列決定反応副産物の同定し、それによる当該標的位置で当該塩基に相補的な当該ヌクレオチドを決定する、
方法。
・(項目130)
ATP生成ポリペプチドは、ATPスルフリラーゼ、加水分解酵素およびATP合成酵素からなる群より選択される、項目129に記載の方法。
・(項目131)
上記ATPスルフリラーゼは、熱安定性スルフリラーゼである、項目130に記載の方法。
・(項目132)
上記ATPスルフリラーゼは、好熱菌由来である、項目130に記載の方法。
・(項目133)
上記好熱菌は、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus obamensis、Aquifex ae
olicus、Archaeoglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillium chrysogenum、Sulfolobus solfataricusおよびThermomonospora fuscaからなる群より選択された好熱菌である、項目132に記載の方法。
・(項目134)
上記ATP生成ポリペプチドおよびATP変換ポリペプチドは、真核生物または原核生物由来である、項目129に記載の方法。
・(項目135)
上記真核生物は、動物、植物、真菌および酵母からなる群より選択される、項目134に記載の方法。
・(項目136)
上記ATP変換ポリペプチドは、ルシフェラーゼ、エクトヌクレオシド二リン酸キナーゼおよびATPaseからなる群より選択される、項目129に記載の方法。
・(項目137)
上記ルシフェラーゼは、Photinus pyralis、Pyroplorus plagiophihalamus(Coleoptera)、Luciola cruciataおよびLuciola lateralisからなる群より選択される、項目136に記載の方法。
・(項目138)
アフィニティータグをさらに包含する、項目129に記載の方法。
・(項目139)
サンプルDNA配列中の標的位置における塩基を同定する方法であって、当該方法は、
(a)サンプルDNAは、平坦な表面の複数の腔内に配置されるサンプルを提供する工程であって、各々の腔は被験体反応チャンバを形成し、当該反応チャンバは5〜200μmの間の中心間の間隔を有し、当該DNAは反応チャンバに配置される前後のいずれかで一本鎖にされる工程;
(b)当該標的位置にすぐに隣接する当該サンプルDNAにハイブリダイズされる伸長プライマーを提供する工程;
(c)ヌクレオチド三リン酸存在下で、ポリメラーゼ反応に当該サンプルDNA配列および当該伸長プライマーを供し、それにより、当該標的位置で当該塩基に相補的である場合は、当該ヌクレオチド三リン酸は取り込まれ、ピロホスフェート(PPi)を放出し、当該ヌクレオチド三リン酸はサンプルプライマー混合物のアリコートを分離するために付加されるか、
または同一サンプル−プライマー混合物に連続的に付加される工程;および
(d)どのヌクレオチドが取り込まれるが示すために、ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質を用いて、PPiの放出を決定する工程、
を包含する、方法。
・(項目140)
上記ATP生成ポリペプチドが、ATPスルフリラーゼ、加水分解酵素およびATP合成酵素からなる群より選択される、項目139に記載の方法。
・(項目141)
上記ATPスルフリラーゼは、熱安定性スルフリラーゼである、項目140に記載の方
法。
・(項目142)
上記ATPスルフリラーゼは、好熱菌由来である、項目140に記載の方法。
・(項目143)
上記好熱菌は、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeoglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillium chrysogenum、Sulfolobus solfataricusおよびThermomonospora fuscaからなる群より選択された好熱菌である、項目142に記載の方法。
・(項目144)
上記ATP生成ポリペプチドおよびATP変換ポリペプチドは、真核生物または原核生物由来である、項目139に記載の方法。
・(項目145)
上記真核生物は、動物、植物、真菌および酵母からなる群より選択される、項目144に記載の方法。
・(項目146)
上記ATP変換ポリペプチドは、ルシフェラーゼ、エクトヌクレオシド二リン酸キナーゼおよびATPaseからなる群より選択される、項目139に記載の方法。
・(項目147)
上記ルシフェラーゼは、Photinus pyralis、Pyroplorus plagiophihalamus(Coleoptera)、Luciola cruciataおよびLuciola lateralisからなる群より選択される、項目146に記載の方法。
・(項目148)
アフィニティータグをさらに包含する、項目139に記載の方法。
・(項目149)
一本鎖サンプルDNA配列中の標的配置における塩基を同定する方法であって、当該方法は、
(a)当該標的位置にすぐに隣接するサンプルDNAにハイブリダイズする伸長プライマーを提供する工程であって、当該サンプルDNAは平坦な表面の複数の腔内に配置され、各々の腔は被験体反応チャンバを形成し、当該反応チャンバは5〜200μmの間の中心間の間隔を有し、当該DNAは反応チャンバに配置される前後いずれかで一本鎖にされる工程; (b)予め決定されたデオキシヌクレオチドもしくはジデオキシヌクレオチド存在下で、ポリメラーゼ反応に当該サンプルDNAおよび伸長プライマーを供し、それにより、当該標的位置で当該塩基に相補的である場合は、当該デオキシヌクレオチドまたはジデオキシヌクレオチドは取り込まれ、ピロホスフェート(PPi)を放出し、当該予め決定されたデオキシヌクレオチドまたはジデオキシヌクレオチドはサンプルプライマー混合物のアリコートを分離するために付加されるか、または同一サンプルプライマー混合物に連続的に付加される工程、
(c)どのデオキシヌクレオチドまたはジデオキシヌクレオチドが取り込まれるかを示すために、ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質を用いて、PPiの放出を検出する工程;
を包含し、
PPi検出酵素は、ポリメラーゼ反応の工程を包含し、デオキシ−またはジデオキシアデノシン三リン酸(ATP)の代わりに、当該PPi−検出酵素の基質として作動し得ないが、ポリメラーゼの基質として作動し得るdATPもしくはddATPアナログが使用されることを特徴とする、方法。
・(項目150)
上記ATP生成ポリペプチドは、ATPスルフリラーゼ、加水分解酵素およびATP合成酵素からなる群より選択される、項目149に記載の方法。
・(項目151)
上記ATPスルフリラーゼは、熱安定性スルフリラーゼである、項目150に記載の方法。
・(項目152)
上記ATPスルフリラーゼは、好熱菌由来である、項目150に記載の方法。
・(項目153)
上記好熱菌は、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeoglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillium chrysogenum、Sulfolobus solfataricusおよびThermomonospora fuscaからなる群より選択された好熱菌である、項目152に記載の方法。
・(項目154)
上記ATP生成ポリペプチドおよびATP変換ポリペプチドは、真核生物または原核生物由来である、項目149に記載の方法。
・(項目155)
上記真核生物は、動物、植物、真菌および酵母からなる群より選択される、項目154に記載の方法。
・(項目156)
上記ATP変換ポリペプチドは、ルシフェラーゼ、エクトヌクレオシド二リン酸キナーゼおよびATPaseからなる群より選択される、項目149に記載の方法。
・(項目157)
上記ルシフェラーゼは、Photinus pyralis、Pyroplorus plagiophihalamus(Coleoptera)、Luciola cruciataおよびLuciola lateralisからなる群より選択される、項目
156に記載の方法。
・(項目158)
アフィニティータグをさらに包含する、項目149に記載の方法。
・(項目159)
アレイ上で複数のヌクレオチドの塩基配列を決定する方法であって、当該方法は、
(a)複数のサンプルDANを提供する工程であって、各々は平坦な表面の複数の腔内に配置され、各々の腔は被験体反応チャンバを形成し、当該反応チャンバは5〜200μmの間の中心間の間隔を持つ工程;
(b)ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質を用いて、PPiを光に変換する工程;
(c)光学的に感受性のデバイスの各々の部分で、複数の反応部位から発せられた光レベルを検出する工程;
(d)当該光学的に感受性のデバイスの各々の当該部分に衝突する光を電気シグナルに変換し、当該電気シグナルが、別の領域全てからのシグナルから識別できる工程;
(e)当該対応電気シグナルからの各々の当該別個の領域の光強度を決定する工程;および
(f)時間にともなう当該電気シグナルの変動を記録する工程
を包含する、方法。
・(項目160)
上記ATP生成ポリペプチドが、ATPスルフリラーゼ、加水分解酵素およびATP合成酵素からなる群より選択される、項目159に記載の方法。
・(項目161)
上記ATPスルフリラーゼは、熱安定性スルフリラーゼである、項目160に記載の方法。
・(項目162)
上記ATPスルフリラーゼは、好熱菌由来である、項目160に記載の方法。
・(項目163)
上記好熱菌は、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeoglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillium chrysogenum、Sulfolobus solfataricusおよびThermomonospora fuscaからなる群より選択された好熱菌である、項目162に記載の方法。
・(項目164)
上記ATP生成ポリペプチドおよびATP変換ポリペプチドは、真核生物または原核生物由来である、項目159に記載の方法。
・(項目165)
上記真核生物は、動物、植物、真菌および酵母からなる群より選択される、項目164に記載の方法。
・(項目166)
上記ATP変換ポリペプチドは、ルシフェラーゼ、エクトヌクレオシド二リン酸キナーゼおよびATPaseからなる群より選択される、項目159に記載の方法。
・(項目167)
上記ルシフェラーゼは、Photinus pyralis、Pyroplorus plagiophihalamus(Coleoptera)、Luciola cruciataおよびLuciola lateralisからなる群より選択される、項目166に記載の方法。
・(項目168)
アフィニティータグをさらに包含する、項目159に記載の方法。
・(項目169)
核酸を配列決定する方法であって、当該方法は、
(a)一つ以上の核酸アンカープライマーを提供する工程;
(b)平坦な表面の複数の腔内に配置される複数の一本鎖環状核酸テンプレートを提供する工程であって、各々の腔は被験体反応チャンバを形成し、当該反応チャンバは5〜200μmの間の中心間の間隔を有する工程;
(c)ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質を用いて、PPiを検出可能な実体に変換する工程;
(d)光学的に感受性のデバイスの各々の部分で、複数の反応部位から発せられた光レベルを検出する工程;
(e)当該光学的に感受性のデバイスの各々の当該部分に衝突する光を電気シグナルに変換し、当該電気シグナルが、別の領域全てからのシグナルから識別できる工程;
(f)当該対応電気シグナルからの各々の当該別個の領域の光強度を決定する工程;および
(g)時間にともなう当該電気シグナルの変動を測定する工程
を包含する、方法。
・(項目170)
上記ATP生成ポリペプチドは、ATPスルフリラーゼ、加水分解酵素およびATP合成酵素からなる群より選択される、項目169に記載の方法。
・(項目171)
上記ATPスルフリラーゼは、熱安定性スルフリラーゼである、項目170に記載の方法。
・(項目172)
上記ATPスルフリラーゼは、好熱菌由来である、項目170に記載の方法。
・(項目173)
上記好熱菌は、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeoglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillium chrysogenum、Sulfolobus solfataricusおよびThermomonospora fuscaからなる群より選択された好熱菌である、項目172に記載の方法。
・(項目174)
上記ATP生成ポリペプチドおよびATP変換ポリペプチドは、真核生物または原核生物由来である、項目169に記載の方法。
・(項目175)
上記真核生物は、動物、植物、真菌および酵母からなる群より選択される、項目174に記載の方法。
・(項目176)
上記ATP変換ポリペプチドは、ルシフェラーゼ、エクトヌクレオシド二リン酸キナーゼおよびATPaseからなる群より選択される、項目169に記載の方法。
・(項目177)
上記ルシフェラーゼは、Photinus pyralis、Pyroplorus plagiophihalamus(Coleoptera)、Luciola cruciataおよびLuciola lateralisからなる群より選択される、項目176に記載の方法。
・(項目178)
アフィニティータグをさらに包含する、項目169に記載の方法。
・(項目179)
核酸を配列決定する方法であって、当該方法は、
(a)少なくとも一つの核酸アンカープライマーを提供する工程;
(b)少なくとも400,000の別個の反応部位を有するアレイで、複数の一本鎖環状核酸テンプレートを提供する工程;
(c)ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質を用いて、PPiを検出可能な実体に変換する工程;
(d)光学的に感受性のデバイスの各々の部分で、複数の反応部位から発せられた光レベルを検出する工程;
(e)当該光学的に感受性のデバイスの各々の当該部分に衝突する光を電気シグナルに変換し、当該電気シグナルが、別の領域全てからのシグナルから識別できる、工程;
(f)当該対応電気シグナルからの各々の当該別個の領域の光強度を決定する工程;および
(g)時間にともなう当該電気シグナルの変動を記録する工程
を包含する、方法。
・(項目180)
上記ATP生成ポリペプチドが、ATPスルフリラーゼ、ヒドロラーゼ、およびATPシンターゼからなる群より選択される、項目179に記載の方法。
・(項目181)
上記ATPスルフリラーゼが、熱安定スルフリラーゼである、項目180に記載の方法。
・(項目182)
上記ATPスルフリラーゼが、好熱生物由来である、項目180に記載の方法。
・(項目183)
項目182に記載の方法であって、上記好熱生物が、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus obamensis、Aquifex aeolieus、Archaeoglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillium chrysogenum、Sulfolobus solfataricusおよびThermomonospora fuscaからなる群より選択される好熱性細菌である、方法。
・(項目184)
上記ATP生成ポリペプチドおよびATP変換ペプチドが、真核生物由来または原核生物由来である、項目179に記載の方法。
・(項目185)
上記真核生物が、動物、植物、真菌および酵母からなる群より選択される、項目184に記載の方法。
・(項目186)
上記ATP変換ポリペプチドが、ルシフェラーゼ、エクトヌクレオシドジホスフェートキナーゼおよびATPaseからなる群より選択される、項目179に記載の方法。
・(項目187)
上記ルシフェラーゼが、Photinus pyralis、Pyroplorus plagiophihalamus(Coleoptera)、Luciola cruciataおよびLuciola lateralisからなる群より選択される、項目186に記載の方法。
・(項目188)
アフィニティータグをさらに含む、項目179に記載の方法。
・(項目189)
項目39に記載されるとおりのスルフリラーゼ−ルシフェラーゼ融合タンパク質発現ベクターを含む、キット。
・(項目190)
以下:
(a)配列番号2のアミノ酸配列の成熟形態;
(b)配列番号2のアミノ酸配列の成熟形態の改変体;
(c)配列番号2のアミノ酸配列;
(d)配列番号2のアミノ酸配列の改変体であって、ここで当該改変体中の1つ以上のアミノ酸残基は、当該成熟形態のアミノ酸配列と異なり、ただし、当該改変体は、4%以下のアミノ酸残基において当該アミノ酸配列と異なる、改変体;および
(e)1つ以上の保存的アミノ酸置換をさらに含む、(a)、(b)、(c)または(d)のアミノ酸配列、
からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチド。
・(項目191)
上記ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸配列の天然に存在する対立遺伝子改変体のアミノ酸配列を含む、項目190に記載のポリペプチド。
・(項目192)
上記改変体のアミノ酸配列が、1つ以上の保存的アミノ酸置換を含む、項目190に記載のポリペプチド。
・(項目193)
以下:
(a)配列番号2のアミノ酸配列の成熟形態;
(b)配列番号2のアミノ酸配列の成熟形態の改変体であって、ここで当該改変体中の1つ以上のアミノ酸残基は、当該成熟形態のアミノ酸配列と異なり、ただし、当該改変体は、4%以下のアミノ酸残基において当該成熟形態のアミノ酸配列と異なる、改変体;
(c)配列番号2のアミノ酸配列;
(d)配列番号2のアミノ酸配列の改変体であって、ここで当該改変体中の1つ以上のアミノ酸残基が、当該成熟形態のアミノ酸配列と異なり、ただし、当該改変体は、4%以下のアミノ酸残基において、当該アミノ酸配列と異なる、改変体;
(e)配列番号2のアミノ酸配列を含むポリペプチド、または当該ポリペプチドの改変体の少なくとも一部をコードする核酸フラグメントであって、当該改変体中の1つ以上のアミノ酸残基が、当該成熟形態のアミノ酸配列と異なり、ただし、当該改変体は、4%以下のアミノ酸残基が、当該アミノ酸配列と異なる、核酸フラグメント;および
(f)(a)、(b)、(c)、(d)または(e)の相補体を含む、核酸分子、
からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸配列を含む単離された核酸分子。
・(項目194)
上記核酸分子が、天然に存在する対立遺伝子核酸改変体のヌクレオチド配列を含む、項目193に記載の核酸分子。
・(項目195)
上記核酸分子が、天然に存在するポリペプチド改変体のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする、項目193に記載の核酸分子。
・(項目196)
項目193に記載の核酸分子であって、ここで当該核酸分子は、以下:
(a)第1のヌクレオチド配列であって、上記アミノ酸配列をコードするコード配列と、1つ以上のヌクレオチド配列だけ異なるコード配列を含むが、ただし、当該第1のヌクレオチド配列中のコード配列において11%以下のヌクレオチドが、当該コード配列と異なる、第1のヌクレオチド配列;
(b)当該第1のポリヌクレオチドの相補体である、単離された第2のポリヌクレオチド;
および
(c)(a)または(b)の核酸フラグメント、
からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む、核酸分子。
・(項目197)
項目196に記載の核酸分子を含む、ベクター。
・(項目198)
上記核酸分子に作動可能に連結されたプロモーターをさらに含む、項目197に記載のベクター。
・(項目199)
項目197に記載のベクターを含む、細胞。
・(項目200)
項目190に記載のポリペプチドに対して免疫特異的に結合する、抗体。
・(項目201)
テンプレート核酸ポリマー中の核酸配列を決定するための方法であって、以下:
(a)当該テンプレート核酸ポリマーを、重合環境に導入する工程であって、当該重合環境において、当該核酸ポリマーは、ヌクレオチドが加えられた場合に、相補的核酸ポリマーの合成のためのテンプレートポリマーとして作用する、工程;
(b)一連の供給原料を当該重合環境に連続的に提供する工程であって、各供給原料は、当該相補的核酸ポリマーが形成されるヌクレオチドの中から選択されたヌクレオチドを含み、その結果、当該供給原料中のヌクレオチドが、配列決定される当該テンプレートポリマー中の次のヌクレオチドに相補的である場合、当該ヌクレオチドは、当該相補的ポリマー中に組み込まれ、そして無機ピロホスフェートが放出される、工程;
(c)当該供給原料の各々を、当該重合環境から別々に回収する工程;および
(d)当該回収された供給原料の各々において熱安定スルフリラーゼおよびルシフェラーゼを用いてPPiの量を測定して、当該相補的ポリマー中の各ヌクレオチドの同一性を決定し、そしてそれにより当該テンプレートポリマーの配列を決定する工程、
を包含する、方法。
・(項目202)
上記熱安定スルフリラーゼが、配列番号2のアミノ酸配列の天然に存在する対立遺伝子改変体のアミノ酸配列を含む、項目201に記載の方法。
・(項目203)
項目201に記載の方法であって、上記熱安定スルフリラーゼが、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeoglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillium chrysogenum、Sulfolobus solfataricusおよびThermomonospora fuscaからなる群より選択される好熱性細菌
由来である、方法。
・(項目204)
上記熱安定性スルフリラーゼおよびルシフェラーゼが、融合タンパク質において連結されている、項目201に記載の方法。
・(項目205)
上記熱安定性スルフリラーゼが、アフィニティータグに連結されている、項目201に記載の方法。
・(項目206)
核酸を配列決定する方法であって、当該方法は、以下の工程:
(a)1つ以上の核酸アンカープライマーを提供する工程;
(b)平坦な表面上の複数の空洞内に配置された複数の一本鎖環状核酸テンプレートを提供する工程であって、各空洞が、分析物反応チャンバーを形成し、ここで当該反応チャンバーは、5〜200の間の中心間間隔に対する中心を有する、工程;
(c)有効量の核酸アンカープライマーを少なくとも1つの一本鎖環状テンプレートにアニーリングして、プライムされたアンカープライマー−環状テンプレート複合体を生じる工程;
(d)当該プライムされたアンカープライマー−環状テンプレート複合体をポリメラーゼと混合して、当該環状核酸テンプレートに相補的な核酸の複数のコピーに共有結合で連結された伸長アンカープライマーを形成する工程;
(e)有効量の配列決定プライマーを、当該共有結合で連結された相補的核酸の1つ以上のコピーにアニーリングする工程;
(f)ポリメラーゼおよび所定のヌクレオチド三リン酸、を用いて配列決定プライマーを伸長して、配列決定産物、および当該所定のヌクレオチド三リン酸が、当該配列決定プライマーの3’末端に組み込まれる場合、配列決定反応副産物、を生じる工程;ならびに
(g)熱安定スルフリラーゼおよびルシフェラーゼを使用して配列決定反応副産物を同定し、それにより当該核酸の配列を決定する工程、
を包含する、方法。
・(項目207)
上記熱安定性スルフリラーゼが、配列番号2のアミノ酸配列の天然に存在する対立遺伝子改変体のアミノ酸配列を含む、項目206に記載の方法。
・(項目208)
上記熱安定性スルフリラーゼが、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furious、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeoglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillium chrysogenum、Sulfolobus solfataricusおよびThermomonospora fuscaからなる群より選択される好熱性細菌由来である、項目206に記載の方
法。
・(項目209)
上記熱安定性スルフリラーゼおよびルシフェラーゼが、融合タンパク質において連結されている、項目206に記載の方法。
・(項目210)
上記熱安定性スルフリラーゼが、アフィニティータグに連結されている、項目206に記載の方法。
・(項目211)
核酸を配列決定するための方法であって、当該方法は、以下の工程:
(a)少なくとも1つの核酸アンカープライマーを提供する工程;
(b)少なくとも400,000個の別個の反応部位を有するアレイにおいて複数の一本鎖環状核酸テンプレートを提供する工程;
(c)第1の量の核酸アンカープライマーを、少なくとも1つの当該一本鎖環状テンプレートにアニーリングして、プライムされたアンカープライマー−環状テンプレート複合体を生じる工程;
(d)当該プライムされたアンカープライマー−環状テンプレート複合体をポリメラーゼと混合して、当該環状核酸テンプレートに相補的な核酸の複数のコピーに共有結合で連結された伸長されたアンカープライマーを形成する工程;
(e)第2の量の配列決定プライマーを、当該共有結合で連結された相補的核酸の1つ以上のコピーにアニーリングする工程;
(f)ポリメラーゼおよび所定のヌクレオチド三リン酸を用いて、当該配列決定プライマーを伸長して、配列決定産物を生じ、そして当該所定のヌクレオチド三リン酸が、当該配列決定プライマーの3’末端に組み込まれる場合、配列決定反応副産物を生じる工程;ならび

(g)熱安定性スルフリラーゼおよびルシフェラーゼを使用して配列決定反応副産物を同定し、それにより当該核酸の配列を、核酸テンプレートを含む各反応部位において決定する工程、
を包含する、方法。
・(項目212)
上記熱安定性スルフリラーゼが、配列番号2のアミノ酸配列の天然に存在する対立遺伝子改変体のアミノ酸配列を含む、項目211に記載の方法。
・(項目213)
上記熱安定性スルフリラーゼが、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeoglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillium chrysogenum、Sulfolobus solfataricusおよびThermomonospora fuscaからなる群より選択される好熱性細菌由来である、項目211に記載の
方法。
・(項目214)
上記熱安定性スルフリラーゼおよびルシフェラーゼが、融合タンパク質において連結されている、項目211に記載の方法。
・(項目215)
上記熱安定性スルフリラーゼが、アフィニティータグに連結されている、項目211に記載の方法。
・(項目216)
アレイ上の複数のヌクレオチドの塩基配列を決定する方法であって、当該方法は、以下の工程:
(a)平坦な表面上の複数の空洞内にそれぞれ配置された複数のサンプルDNAを提供する工程であって、各空洞は、分析物反応チャンバーを形成し、ここで当該反応チャンバーは、5〜200μmの間の中心間間隔に対する中心を有する、工程;
(b)1つの既知の窒素塩基の活性化ヌクレオチド5’−三リン酸前駆体を、当該活性化ヌクレオシド5’三リン酸前駆体の、当該プライマー鎖の3’末端上への組み込みを可能にする反応条件下で、各反応チャンバー中の反応混合物に加える工程であって、各反応混合物は、テンプレート指向性ヌクレオチドポリメラーゼ、および当該テンプレートよりも少なくとも1つのヌクレオチド残基短い相補的オリゴヌクレオチドプライマー鎖にハイブリダイズした一本鎖ポリヌクレオチドテンプレートを含み、各テンプレートにおいて当該プライマー鎖の3’末端に少なくとも1つの不対ヌクレオチド残基を形成し、ただし、当該活性化ヌクレオシド5’−三リン酸前駆体の窒素塩基は、当該テンプレートの不対ヌクレオチド残基の窒素塩基に対して相補的である、工程;
(c)熱安定スルフリラーゼおよびルシフェラーゼを用いる配列決定副産物の検出により、当該ヌクレオシド5’−三リン酸前駆体が、当該プライマー鎖に組み込まれたか否かを検出し、それにより当該テンプレートの不対ヌクレオチド残基が、組み込まれたヌクレオシド
5’−三リン酸前駆体の窒素塩基組成と相補的な窒素塩基組成を有することを示す、工程;
(d)工程(b)および工程(c)を連続的に繰り返す工程であって、ここで各連続的繰り返しは、既知の窒素塩基組成の1つの型の活性化ヌクレオシド5’−三リン酸前駆体を付加し、そして当該1つの型の活性化ヌクレオシド5’−三リン酸前駆体の組み込みを検出する、工程;ならびに
(e)当該ヌクレオシド前駆体の組み込みの配列から、各反応チャンバー中のテンプレートの当該不対ヌクレオチド残基の塩基配列を決定する工程、
を包含する、方法。
・(項目217)
上記熱安定スルフリラーゼが、配列番号2のアミノ酸配列の天然に存在する対立遺伝子改変体のアミノ酸配列を含む、項目216の方法。
・(項目218)
上記熱安定スルフリラーゼが、Bacillus stearothermophilus、Thermus thermophilus、Bacillus caldolyticus、Bacillus subtilis. Bacillus thermoleovorans、Pyrococcus furiosus、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeoglobus fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillium chrysogenum、Sulfolobus solfataricusおよびThermomonospora fuscaからなる群より選択される好熱性細菌由来である、項目216に記載の方法。
・(項目219)
上記熱安定スルフリラーゼおよびルシフェラーゼが、融合タンパク質において連結されている、項目216に記載の方法。
・(項目220)
上記熱安定性スルフリラーゼが、アフィニティータグに連結されている、項目216に記載の方法。
図1は、ルシフェラーゼ−スルフリラーゼ配列を得るためのクローニングストラテジーについての1つの実施形態である。 図2Aおよび2Bは、ルシフェラーゼおよびスルフリラーゼならびにルシフェラーゼ−スルフリラーゼ融合遺伝子の調製アガロースゲルを示す。 図3は、NTA−アガロースおよびMPG−SA固体支持体上のルシフェラーゼ−スルフリラーゼ融合タンパク質の活性を決定するための実験結果を示す。
(発明の詳細な説明)
本発明は、ATPを検出可能な存在にするポリペプチドに結合したATP生成ポリペプ
チドを含む融合タンパク質を提供する。本明細書で使用される場合、用語「融合タンパク
質」とは、別の外因性タンパク質フラグメントに結合された外因性タンパク質フラグメン
トを含むキメラタンパク質をいう。この融合タンパク質は、タンパク質の固体支持体への
結合を可能にするか、または宿主細胞もしくは培養物上清、またはその両方から組換え融
合タンパク質の精製を可能にする親和性タグを含み得る。
好ましい実施形態において、ATP生成ポリペプチドおよびATP変換ポリペプチドは
、真核生物由来または原核生物由来である。真核生物は、動物、植物、真菌または酵母で
あり得る。幾つかの実施形態において、動物は、哺乳動物、齧歯類、昆虫、虫、軟体動物
、爬虫類、鳥類、および両生類である。ポリペプチドの植物源としては、Arabido
psis thaliana、Brassica napus、Allium sati
vum、Amaranthus caudatus、Hevea brasiliens
is、Hordeum vulgare、Lycopersicon esculent
um、Nicotiana tabacum、Oryza sativum、Pisum
sativum、Populus trichocarpa、Solanum tub
erosum、Secale cereale、Sambucus nigra、Ulm
us americana、またはTriticum aestivumが挙げられるが
、これらに限定されない。真菌の例としては、Penicillum chrysoge
num、Stachybotrys chartarum、Aspergillus f
umigatus、Podospora anserinaおよびTrichoderm
a reeseiが挙げられるが、これらに限定されない。酵母源の例としては、Sac
charomyces cerevisiae、Candida tropicalis
、Candida lypolitica、Candida utilis、Kluyv
eromyces lactis、Schizosaccharomyces pomb
e、Yarrowia lipolytica、Candida spp.、Pichi
a spp.、およびHansenula spp.が挙げられるが、これらに限定され
ない。
原核生物源は、細菌または始生菌(archaea)であり得る。幾つかの実施形態に
おいて、細菌は、E.coli、B.subtilis、Steptococcus g
ordonii、フラボバクテリア(flavobacteria)または緑色硫黄細菌
である。他の実施形態において、始生菌は、Sulfolobus、Thermococ
cus、Methanobacterium、Halococcus、Halobact
eriumまたはMethanococcus jannaschiiである。
ATP生成ポリペプチドは、ATPスルフリラーゼ、ヒドロラーゼまたはATPシンタ
ーゼであり得る。好ましい実施形態において、ATP生成ポリペプチドは、ATPスルフ
リラーゼである。1つの実施形態において、ATPスルフリラーゼは、Bacillus
stearothermophilus(Bst)由来のクローニングされた熱安定性
スルフリラーゼであり、そして配列番号1のヌクレオチド配列を含む。この推定遺伝子を
、ATCC(カタログ番号12980D)から取得したゲノムDNAを用いてクローニン
グした。親和性タグを有する融合タンパク質として発現され得る機能的ATPスルフリラ
ーゼをコードする遺伝子が、示される。開示されたBstスルフリラーゼ核酸(配列番号
1)は、1247ヌクレオチド配列を含む。ヌクレオチド1〜3のATGコドンに始まり
、ヌクレオチド1159〜1161のTAAコドンで終わる成熟タンパク質についてのオ
ープンリーディングフレーム(ORF)を、同定した。オープンリーディングフレームの
開始コドンおよび終止コドンは、太字で強調してある。推定非翻訳領域に下線を引いてあ
り、開始コドンの上流および終止コドンから下流に見出される。
Figure 2009148300
Bstスルフリラーゼポリペプチド(配列番号2)は、長さが386アミノ酸残基であ
り、3文字コードを使用して以下に示される。
Figure 2009148300
Figure 2009148300
Figure 2009148300
1つの実施形態において、熱安定性スルフリラーゼは、周囲温度を超える温度から少な
くとも50℃までで活性である。この特性は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)または配
列決定反応において一般的に利用されるより高い温度で変性しないので有益である。1つ
の実施形態において、ATPスルフリラーゼは、好熱性生物由来である。この熱安定性ス
ルフリラーゼは、好熱性細菌由来であり得、これらとしては、Bacillus ste
arothermophilus、Thermus thermophilus、Bac
illus caldolyticus、Bacillus subtilis、Bac
illus thermoleovorans、Pyrococcus furiosu
s、Sulfolobus acidocaldarius、Rhodothermus
obamensis、Aquifex aeolicus、Archaeoglobu
s fulgidus、Aeropyrum pernix、Pyrobaculum
aerophilum、Pyrococcus abyssi、Penicillium
chrysogenum、Sulfolobus solfataricusおよびT
hermomonospora fuscaが挙げられるが、これらに限定されない。
12のATPスルフリラーゼの相同性が、表1において、ClustalW分析におい
て図示され得る。このアラインメントは、以下の種に由来するATPスルフリラーゼのア
ラインメントである:Bacillus stearothermophilus(Bs
t)、University of Oklahoma−株10(Univ of OK
)、Aquifex aeolicus(Aae)、Pyrococcus furio
sus(Pfu)、Sulfolobus solfataricus(Sso)、Py
robaculum aerophilum(Pae)、Archaeoglobus
fulgidus(Afu)、Penicillium chrysogenum(Pc
h)、Aeropyrumpernix(Ape)、Saccharomyces ce
revisiae(Sce)、およびThermomonospora fusca(T
fu)。
Figure 2009148300
Figure 2009148300
Figure 2009148300
熱安定性スルフリラーゼポリペプチドは、熱安定性スルフリラーゼ核酸のオープンリー
ディングフレーム(「ORF」)によってコードされる。ORFは、潜在的にポリペプチ
ドに翻訳され得るヌクレオチド配列に対応する。ORFを含む核酸のストレッチは、終止
コドンによって中断されない。完全タンパク質についてのコード配列を示すORFは、A
TG「開始コドン」で始まり、3つの「終止」コドン(すなわち、TAA、TAG、また
はTGA)のうちの1つで終結する。本発明の目的のために、ORFは、開始コドン、終
止コドン、またはその両方ありまたはなしのコード配列の任意の一部であり得る。細胞タ
ンパク質コードについての良好な候補として考えられるORFに関して、最小サイズの要
件は、しばしば、例えば、50アミノ酸以上のタンパク質をコードするDNAのストレッ
チを設定する。
本発明はさらに、遺伝コードの縮重に起因して、従って、配列番号1に示されるヌクレ
オチド配列によってコードされる熱安定性スルフリラーゼタンパク質と同じ熱安定性スル
フリラーゼをコードする、配列番号1に示されるヌクレオチド配列とは異なる核酸分子を
包含する。別の実施形態において、本発明の単離された核酸分子は、配列番号2に示され
るアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするヌクレオチド配列を有する。配列番号1
に示される熱安定性スルフリラーゼヌクレオチド配列に加えて、熱安定性スルフリラーゼ
ポリペプチドのアミノ酸配列の変化をもたらすDNA配列多型が、集団(例えば、細菌集
団)内に存在し得ることが当業者に理解される。熱安定性スルフリラーゼ遺伝子における
このような遺伝的多型は、天然の対立遺伝子バリエーションに起因して、集団内の個体の
中で存在し得る。本明細書中で使用される場合、用語「遺伝子」および「組換え遺伝子」
とは、熱安定性スルフリラーゼタンパク質をコードするオープンリーディングフレームを
含む核酸分子をいう。このような天然の対立遺伝子バリエーションは、代表的には、熱安
定性スルフリラーゼ遺伝子のヌクレオチド配列中に1−5%の分散を生じ得る。熱安定性
スルフリラーゼポリペプチドにおける任意のおよび全てのこのようなヌクレオチドバリエ
ーションおよび得られたアミノ酸多型(これは、天然の対立遺伝子バリエーションの結果
であり、熱安定性スルフリラーゼポリペプチドの機能的な活性を変化させない)は、本発
明の範囲内であることが意図される。
さらに、他の種に由来する熱安定性スルフリラーゼタンパク質をコードする核酸分子、
従って、配列番号1の配列とは異なるヌクレオチド配列を有する核酸分子は、本発明の範
囲内であることが意図される。本発明の熱安定性スルフリラーゼcDNAの天然の対立遺
伝子およびホモログに対応する核酸分子は、ストリンジェントな条件下での標準的なハイ
ブリダイゼーション技術に従って、ハイブリダイゼーションプローブとしてヒトcDNA
、またはその一部を使用して、本明細書中に開示される熱安定性スルフリラーゼ核酸に対
するそれらの相同性に基づいて単離され得る。本発明はさらに、配列番号1の核酸配列な
らびにその成熟形態および改変体形態の核酸配列を含む。ここで、第1のヌクレオチド配
列は、このコード配列において11%以下がコード配列と異なるのであれば、上記アミノ
酸配列をコードするコード配列とは1以上のヌクレオチド配列が異なるコード配列を含む
本発明の別の局面は、活性に必須でないアミノ酸残基の変化を含む熱安定性スルフリラ
ーゼタンパク質をコードする核酸分子に関する。このような熱安定性スルフリラーゼタン
パク質は、配列番号2のアミノ酸配列とは異なるが、生物学的活性をなお保持する。別個
の実施形態において、この単離された核酸分子は、タンパク質をコードするヌクレオチド
配列を含む。ここでこのタンパク質は、配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも約
96%、97%、98%または99%相同なアミノ酸配列を含む。配列番号2のタンパク
質に相同な熱安定性スルフリラーゼタンパク質をコードする単離された核酸分子は、配列
番号1のヌクレオチド配列に1個以上のヌクレオチド置換、付加または欠失を導入するこ
とによって作製され得る。その結果、1つ以上のアミノ酸置換、付加または欠失が、コー
ドされるタンパク質に導入される。
変異は、標準的な技術(例えば、部位指向性変異誘発およびPCR媒介変異誘発)によ
って配列番号2に導入され得る。好ましくは、保存的アミノ酸置換が、1以上の、推定非
必須アミノ酸残基において作製される。「保存的アミノ酸置換」は、アミノ酸残基が、類
似の側鎖を有するアミノ酸残基で置換される置換である。類似の側鎖を有するアミノ酸残
基のファミリーは、当該分野内で規定されている。これらのファミリーは、塩基性側鎖を
有するアミノ酸(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖を有するアミノ
酸(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電極性側鎖を有するアミノ酸(例え
ば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、シスチン)
、非極性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、
プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、β分枝側鎖を有するアミ
ノ酸(例えば、スレオニン、バリン、イソロイシン、)および芳香族側鎖を有するアミノ
酸(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を含む。従っ
て、熱安定性スルフリラーゼタンパク質における推定非必須アミノ酸残基は、同じ側鎖フ
ァミリーからの別のアミノ酸残基で置換される。あるいは、別の実施形態において、変異
は、熱安定性スルフリラーゼコード配列の全てまたは一部に沿って、例えば、飽和変異誘
発によって無作為に導入され得、得られる変異体は、活性を保持する変異体を同定するた
めに、熱安定性スルフリラーゼの生物学的活性についてスクリーニングされ得る。配列番
号1の変異誘発の後に、コードされるタンパク質は、当該分野で公知の組換え技術によっ
て発現され得、このタンパク質の活性が決定され得る。
アミノ酸ファミリーの関連性はまた、側鎖の相互作用に基づいて決定され得る。置換さ
れたアミノ酸は、完全に保存された「強い」残基または完全に保存された「弱い」残基で
あり得る。保存されたアミノ酸残基の「強い」群は、以下の群のうちのいずれか1つであ
り得る:STA、NEQK、NHQK、NDEQ、QHRK、MILV、MILF、HY
、FYW(ここで一文字アミノ酸コードは、互いについて置換され得るアミノ酸によって
分類される)。同様に、保存された残基の「弱い」群は、以下のうちのいずれか1つであ
り得る:CSA、ATV、SAG、STNK、STPA、SGND、SNDEQK、ND
EQHK、NEQHRK、VLIM、HFY(ここで各群内のこの文字は、一文字アミノ
酸コードを示す)。
本発明の熱安定性スルフリラーゼ核酸は、その配列が本明細書中に提供される核酸また
はそのフラグメントを含む。本発明はまた、変異体または改変体の核酸を含み、その塩基
のいずれかが、スルフリラーゼ様活性および生理学的機能を維持するタンパク質をなおコ
ードすると同時に、本明細書中に示される対応する塩基またはこのような核酸のフラグメ
ントから変化され得る。本発明はさらに、その配列がまさに記載される核酸配列に相補的
な核酸配列(まさに記載される核酸のいずれかに相補的な核酸フラグメントを含む)を含
む。本発明はさらに、その構造が、化学的改変を含む核酸または核酸フラグメント、ある
いはそれらの相補体を含む。このような改変としては、改変塩基、およびその糖リン酸骨
格が改変または誘導体かされている核酸が挙げられるが、これらに限定されない。これら
の改変は、改変核酸の化学的安定性を少なくとも一部増強するように行われ得、その結果
、これらの改変は、例えば、被験体における治療適用においてアンチセンス結合核酸とし
て使用され得る。
熱安定性スルフリラーゼ核酸配列は、成熟熱安定性スルフリラーゼポリペプチドをコー
ドし得る。本明細書中で使用される場合、本発明において開示されるポリペプチドまたは
タンパク質の「成熟」形態は、天然に存在するポリペプチドまたは前駆体形態またはプロ
タンパク質の産物である。この天然に存在するポリペプチド、前駆体またはプロタンパク
質としては、例えば、対応する遺伝子によってコードされる全長遺伝子産物が挙げられる
が、これらに限定されない。あるいは、これは、本明細書中に記載されるORFによって
コードされるポリペプチド、前駆体またはプロタンパク質として規定され得る。産物の「
成熟形態」は、繰り返すが、非限定的な例によって、この遺伝子産物が生じる細胞、すな
わち宿主細胞内で生じ得る場合、1つ以上の天然に存在するプロセシング工程の結果とし
て、生じる。ポリペプチドまたはタンパク質の「成熟」形態をもたらすこのようなプロセ
シング工程の例としては、ORFの開始コドンによってコードされるN末端メチオニン残
基の切断またはシグナルペプチドもしくはリーダー配列のタンパク質分解性切断が挙げら
れる。従って、残基1〜N(ここで残基1は、N末端メチオニンである)を有する前駆体
ポリペプチドまたはタンパク質から生じる成熟形態は、N末端メチオニンの除去後に残る
残基2〜Nを有する。あるいは、残基1〜N(ここで残基1〜MまでのN末端シグナル配
列は、切断される)を有する前駆体ポリペプチドまたはタンパク質から生じる成熟形態は
、残りの残基M+1〜残基Nまでの残基を有する。さらに、本明細書中で使用される場合
、ポリペプチドまたはタンパク質の「成熟」形態は、タンパク質分解性切断事象以外の翻
訳後修飾の工程から生じ得る。このようなさらなるプロセスは、グリコシル化、ミリスチ
ル化、またはリン酸化が挙げられるが、これらに限定されない。一般に、成熟ポリペプチ
ドまたはタンパク質は、これらのプロセスの1つのみ、またはそれらのいずれかの組み合
わせの操作から生じ得る。

用語「単離された」核酸分子は、本明細書中で使用される場合、核酸の天然の供給源に
存在する他の核酸分子から分離された核酸分子である。好ましくは、「単離された」核酸
は、この核酸が由来する生物のゲノムDNA中の天然で核酸に隣接する配列(すなわち、
核酸の5’末端および3’末端に位置する配列)を含まない。例えば、種々の実施形態に
おいて、単離された熱安定性のスルフリラーゼ核酸分子は、この核酸が由来する細胞/組
織(例えば、脳、心臓、肝臓、脾臓など)のゲノムDNA中の核酸分子に天然で隣接する
、約5kb、4kb、3kb、2kb、1kb、0.5kbまたは0.1kbより小さい
ヌクレオチド配列を含み得る。さらに、「単離された」核酸分子(例えば、cDNA分子
)は、組換え技術によって生成された場合、他の細胞物質または培養培地を実質的に含み
得ないか、または化学的に合成された場合、化学前駆体または他の化学物質を含み得ない
本発明の核酸分子(例えば、配列番号1のヌクレオチド配列を有する核酸分子、または
この前記ヌクレオチド配列の相補体)は、標準的な分子生物学技術および本明細書中で提
供される配列情報を使用して、単離され得る。配列番号1の核酸配列の全てまたは一部を
ハイブリダイゼーションプローブとして使用して、熱安定性スルフリラーゼ分子が、標準
的なハイブリダイゼーション技術およびクローニング技術を使用して単離され得る(例え
ば、Sambrook,ら(編)、MOLECULAR CLONING:A LABO
RATORY MANUAL 第2版、Cold Spring Harbor Lab
oratory Press,Cold Spring Harbor,NY,1989
;およびAusubel,ら(編)、CURRENT PROTOCOLS IN MO
LECULAR BIOLOGY,John Wiley & Sons,New Yo
rk,NY,1993に記載されるような)。
本発明の核酸は、cDNA、mRNA、あるいはゲノムDNAを、テンプレートおよび
適切なオリゴヌクレオチドプライマーとして使用して、標準的なPCR増幅技術に従って
増幅され得る。このように増幅された核酸は、適切なベクターにクローニングされ得、そ
してDNA配列分析によって特徴付けされ得る。さらに、熱安定性スルフリラーゼヌクレ
オチド配列に対応するオリゴヌクレオチドが、標準的な合成技術によって、例えば、自動
化DNA合成機を使用して、調製され得る。
本明細書中で使用される場合、用語「相補的」とは、核酸分子のヌクレオチド単位の間
のWatson−CrickまたはHoogsteenの塩基対形成をいい、そして用語
「結合」とは、2つのポリペプチドもしくは化合物、または関連のポリペプチドもしくは
化合物、またはそれらの組合せの間の物理的または化学的な相互作用を意味する。結合と
しては、イオン的相互作用、非イオン的相互作用、van der Waals相互作用
、疎水性相互作用などが挙げられる。物理的相互作用は、直接的または間接的のいずれか
であり得る。間接的相互作用は、別のポリペプチドまたは化合物の効果を介してまたはこ
の効果に起因し得る。直接結合とは、別のポリペプチドまたは化合物の効果を介してまた
はこの効果に起因して起こらないが、その代わり、他の実質的な化学的中間体を伴わない
相互作用をいう。
本明細書中で提供されるフラグメントは、少なくとも6の(連続した)核酸または少な
くとも4の(連続した)アミノ酸の配列(それぞれ、核酸の場合、特異的ハイブリダイゼ
ーションを可能にするのに充分な長さ、またはアミノ酸の場合、エピトープの特異的認識
を可能にするのに充分な長さ)として定義され、そして全長配列未満のせいぜいいくらか
の部分である。フラグメントは、選択された核酸配列またはアミノ酸配列の任意の連続し
た部分由来であり得る。誘導体は、ネイティブの化合物から直接的に、または改変もしく
は部分的置換によって形成される核酸配列またはアミノ酸配列である。アナログは、ネイ
ティブの化合物に類似しているが同一ではない構造を有するものの、特定の成分または側
鎖に関してネイティブの化合物と異なる核酸配列またはアミノ酸配列である。アナログは
、合成アナログであっても、異なる進化起源由来であってもよく、そして野生型と比較し
て類似した代謝活性を有していても反対の代謝活性を有していてもよい。ホモログは、異
なる種由来の特定の遺伝子の核酸配列またはアミノ酸配列である。
誘導体およびアナログは、全長であるか、または、この誘導体またはアナログが、下記
のように、改変された核酸またはアミノ酸を含む場合、全長以外であり得る。本発明の核
酸またはタンパク質の誘導体またはアナログとしては、種々の実施形態において、同一の
サイズの核酸配列またはアミノ酸配列にわたり少なくとも約89%の同一性だけ、または
アライメントが当該分野で公知のコンピュータ相同性プログラムによって行われる整列さ
れた配列と比較した場合、本発明の核酸またはタンパク質と実質的に相同な領域を含む分
子、あるいはそのコード核酸が、ストリンジェント、中程度にストリンジェントまたは低
ストリンジェントな条件下で上記のタンパク質をコードする核酸の相補体にハイブリダイ
ズし得る分子、が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、Ausubel,ら,
CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY,J
ohn Wiley & Sons,New York,NY,1993および以下を参
照のこと。
「相同核酸配列」もしくは「相同アミノ酸配列」またはそれらのバリエーションは、上
記のようなヌクレオチドレベルまたはアミノ酸レベルにおける相同性によって特徴付けら
れる配列をいう。相同ヌクレオチド配列は、熱安定性スルフリラーゼポリペプチドのアイ
ソフォームをコードする配列をコードする。アイソフォームは、例えば、RNAの選択的
スプライシング結果として、同じ生物体の異なる組織において発現し得る。あるいは、ア
イソフォームは、異なる遺伝子によってコードされ得る。本発明において、相同ヌクレオ
チド配列は、ヒト以外の種(脊椎動物を含むが、これに限定されない)の熱安定性スルフ
リラーゼポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、従って、例えば、カエル、
マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマおよび他の生物を含み得る。相同ヌク
レオチド配列としてはまた、本明細書中に記載されるヌクレオチド配列の天然に存在する
対立遺伝子バリエーションおよび変異が挙げられるが、これらに限定されない。相同核酸
配列としては、配列番号1における保存的アミノ酸置換をコードする核酸配列、および熱
安定性スルフリラーゼ生物学的活性を有するポリペプチドが挙げられる。熱安定性スルフ
リラーゼタンパク質の種々の生物学的活性が、以下に記載される。
本発明の熱安定性スルフリラーゼタンパク質は、その配列が本明細書中に示されるスル
フリラーゼタンパク質を含む。本発明はまた、その残基が本明細書中に示される対応する
残基から変更され得るが、なおそのスルフリラーゼ様活性および生理学的機能を保持する
タンパク質またはその機能的フラグメントをコードする、任意の変異体または改変体タン
パク質を含む。本発明は、本発明の任意のタンパク質に免疫特異的に結合する抗体および
抗体フラグメント(例えば、Fabまたは(Fab)を包含する。本発明はまた、配
列番号2のアミノ酸配列の改変体または成熟形態を含み、ここで改変体中の1つ以上のア
ミノ酸残基は、成熟形態のアミノ酸配列とは、アミノ酸残基の4%未満が異なる。
順方向ATPスルフリラーゼ反応の検出のためのいくつかのアッセイが、開発されてい
る。比色モリブドリシス(molybdolysis)アッセイは、ホスフェート検出に
基づき(例えば、WilsonおよびBandurski,1958.J.Biol.C
hem.233:975−981を参照のこと)、一方、連続分光光度的モリブドリシス
アッセイは、NADH酸化の検出に基づく(例えば、Seubert,ら、1983.A
rch.Biochem.Biophys.225:679−691;Seubert,
ら,1985.Arch.Biochem.Biophys.240:509−523を
参照のこと)。後者のアッセイは、いくつかの検出酵素の存在を必要とする。
ATPを光に変換するための適切な酵素としては、ルシフェラーゼ(例えば、昆虫ルシ
フェラーゼ)が挙げられる。ルシフェラーゼは、触媒の最終生成物として、光を生成する
。最も公知の発光酵素は、ホタル(Photinus pyralis(Coleopt
era))の発光酵素である。対応する遺伝子は、クローニングされ、そして細菌(例え
ば、de Wet,ら、1985.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 8
0:7870−7873を参照のこと)および植物(例えば、Ow,ら、1986.Sc
ience 234:856−859を参照のこと)、ならびに昆虫(例えば、Jha,
ら、1990.FEBS Lett.274:24−26を参照のこと)および哺乳動物
細胞(例えば、de Wet,ら、1987.Mol.Cell.Biol.7:725
−7373;Keller,ら、1987.Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA 82:3264−3268を参照のこと)において発現されている。さらに、Ja
maicanコメツキムシ(Pyroplorus plagiophihalamus
(Coleoptera))由来の多数のルシフェラーゼ遺伝子が、最近、クローニング
され、そして部分的に特徴付けられている(例えば、Wood,ら,1989.J.Bi
olumin.Chemilumin.4:289−301;Wood,ら、1989.
Science 244:700−702を参照のこと)。別個のルシフェラーゼは、時
折、異なる波長の光を生成し、これは、異なる波長の発光の同時モニタリングを可能にし
得る。従って、これらの上記の特徴は、固有であり、そして現在のレポーター系の利用に
関する新たな広がりを追加する。
ホタルルシフェラーゼは、ルシフェリン、アデノシン5’トリホスフェート(ATP)
、マグネシウムイオンおよび酸素の存在下で、生物発光を触媒し、0.08の量子収率を
生じる(例えば、McElroyおよびSelinger,1960.Arch.Bio
chem.Biophys.88:136−145を参照のこと)。ホタルルシフェラー
ゼ生物発光反応は、ATPの検出のためのアッセイとして利用され得、この検出限界は、
約1×10−13Mである(例えば、Leach.1981.J.Appl.Bioch
em.3:473−517を参照のこと)。さらに、ルシフェラーゼ媒介検出システムの
感度および簡便さの全程度は、ホタルルシフェラーゼベースのバイオセンサの開発におい
て、大きな関心をもたれている(例えば、GreenおよびKricka,1984.T
alanta 31:173−176;Blum,ら、1989.J.Biolumin
.Chemilumin.4:543−550を参照のこと)。
新たな試薬の開発は、ATPの濃度に比例する安定な発光を得ることを可能にする(例
えば、Lundin,1982.Application of firefly lu
ciferase;Luminescent Assays(Raven Press,
New York)を参照のこと)。このような安定な発光試薬を用いて、終点アッセイ
を実施すること、および既知の量のATPの添加によって、各々個々のアッセイを較正す
ることが可能である。さらに、安定な発光系はまた、ATP変換系の連続的なモニタリン
グを可能にする。
好ましい実施形態において、ATP生成−ATP変換融合タンパク質は、親和性タグに
付着される。用語「親和性タグ」は、ポリペプチドの精製または検出を提供するため、あ
るいはポリペプチドの基材への付着のための部位を提供するために、ポリペプチドに付着
され得るペプチドセグメントを示すために本明細書中において使用される。原則として、
抗体または他の特異的結合剤が利用可能である任意のペプチドまたはタンパク質は、親和
性タグとして使用され得る。親和性タグは、ポリヒスチジントラクト(tract)また
はビオチンカルボキシルキャリアタンパク質(BCCP)ドメイン、プロテインA(Ni
lssonら,EMBO J.4:1075,1985;Nilssonら,Metho
ds Enzymol.198:3,1991)、グルタチオンSトランスフェラーゼ(
SmithおよびJohnson,Gene 67:31,1988)、サブスタンスP
(P物質)、Flag.TM.ペプチド(Hoppら,Biotechnology 6
:1204−1210,1988;Eastman Kodak Co.,New Ha
ven,Conn.から入手可能)、ストレプトアビジン結合ペプチド、または他の抗原
性エピトープもしくは結合ドメインが挙げられる。一般的に、Fordら,Protei
n Expression and Purification 2:95−107,1
991を参照のこと。親和性タグをコードするDNAは、商業的供給業者(例えば、Ph
armacia Biotech,Piscataway,N.J.)から入手可能であ
る。
本明細書中において使用される場合、用語「ポリヒスチジンタグ」は、融合タンパク質
を参照して使用される場合、目的のタンパク質のアミノ末端またはカルボキシ末端のいず
れかにおける、2〜10個のヒスチジン残基の存在をいう。6〜10個の残基のポリヒス
チジントラクトが好ましい。ポリヒスチジントラクトはまた、ニッケル−キレートカラム
またはIDAカラムでの得られる融合タンパク質のアフィニティー精製を可能にする、目
的のタンパク質に付加される連続的な複数のヒスチジン残基であるとして機能的に規定さ
れる。
いくつかの実施形態において、融合タンパク質は、スルフリラーゼポリペプチドが、ル
シフェラーゼポリペプチドに対してN末端側にあるような方向を有する。他の実施形態に
おいて、ルシフェラーゼポリペプチドは、スルフリラーゼポリペプチドに対してN末端側
にある。本明細書中において使用される場合、用語スルフリラーゼ−ルシフェラーゼ融合
タンパク質は、これらの方向のいずれかをいう。用語「アミノ末端」(N末端)および「
カルボキシ末端」(C−末端)は、ポリペプチドおよびタンパク質内の位置を示すために
、本明細書中において使用される。文脈が許す場合、これらの用語は、近位または相対的
な位置を示すために、ポリペプチドまたはタンパク質の特定の配列または部分を参照して
使用される。例えば、タンパク質内の参照配列に対してカルボキシル末端側に位置する特
定の配列は、参照配列のカルボキシ末端に対して近位に位置するが、完全タンパク質のカ
ルボキシ末端にある必要はない。
本発明の融合タンパク質は、標準的な組換えDNA技術によって作製され得る。例えば
、異なるポリペプチド配列をコードするDNAフラグメントは、従来の技術に従って(例
えば、連結のための平滑末端または「粘着(sticky)」末端、適切な末端を提供す
るための制限酵素消化、適切な場合の付着末端の充填(filling−in)、所望で
ない結合を避けるためのアルカリホスファターゼ処理、および酵素連結を使用することに
よって)、インフレームで一緒に連結される。別の実施形態において、融合遺伝子は、自
動化DNA合成器を含む従来の技術によって合成され得る。あるいは、遺伝子フラグメン
トのPCR増幅は、2つの連続遺伝子フラグメント間の相補的な突出を生じるアンカープ
ライマーを使用して実施され得、これらのフラグメントは、キメラ遺伝子配列を作製する
ために後にアニールされそして再増幅され得る(例えば、Ausubelら(編)CUR
RENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY,John
Wiley & Sons,1992を参照のこと)。融合タンパク質の2つのポリペ
プチドはまた、クローニング手順の間、特定のプライマーを用いて操作されるリンカー(
例えば、独特の制限部位)によって結合され得る。1つの実施形態において、スルフリラ
ーゼポリペプチドおよびルシフェラーゼポリペプチドは、リンカー(例えば、NotI制
限部位によってコードされるala−ala−alaリンカー)によって結合される。
1つの実施形態において、本発明は、ATP生成ポリペプチド配列およびATP変換ポ
リペプチド配列を有する融合タンパク質についてのコード配列を含む組換えポリヌクレオ
チドを含む。好ましい実施形態において、組換えポリヌクレオチドは、スルフリラーゼ−
ルシフェラーゼタンパク質をコードする。用語「組換えDNA分子」または「組換えポリ
ヌクレオチド」は、本明細書中で使用される場合、分子生物学的技術によって、一緒に結
合されたDNAのセグメントから構成されるDNA分子をいう。用語「組換えタンパク質
」または「組換えポリペプチド」は、本明細書中で使用される場合、組換えDNA分子か
ら発現されるタンパク質分子をいう。
1つの局面において、本発明は、N末端ヘキサヒスチジンタグおよびBCCPタグを有
するスルフリラーゼ−ルシフェラーゼ融合タンパク質を開示する。開示されるN末端ヘキ
サヒスチジン−BCCPルシフェラーゼ−スルフリラーゼ遺伝子(His6−BCCP
L−S)遺伝子の核酸配列を、以下に示す:
His6−BCCP L−Sヌクレオチド配列(配列番号3):
Figure 2009148300
Figure 2009148300
開示されるHis6−BCCP L−Sポリペプチドのアミノ酸配列を、三文字アミノ
酸コードを使用して示す(配列番号4)。
His6−BCCP L−Sアミノ酸配列(配列番号4)
Figure 2009148300
Figure 2009148300
Figure 2009148300
Figure 2009148300
Figure 2009148300
Figure 2009148300
従って、1つの局面において、本発明は、少なくとも1つのアフィニティータグに結合
された熱安定スルフリラーゼを含む融合タンパク質を提供する。開示されるN末端ヘキサ
ヒスチジン−BCCP Bst ATPスルフリラーゼ(His6−BCCP Bstス
ルフリラーゼ)遺伝子の核酸配列が、以下に示される:
His6−BCCP Bstスルフリラーゼ核酸配列(配列番号5)
Figure 2009148300
His6−BCCP Bstスルフリラーゼポリペプチドのアミノ酸配列を、表6にお
いて三文字アミノ酸コードを使用して示す(配列番号6)。
His6−BCCP Bstスルフリラーゼ核酸配列(配列番号6)
Figure 2009148300
Figure 2009148300
Figure 2009148300
本発明の別の局面は、ATP生成ポリペプチドおよびATP変換ポリペプチド、または
それらの誘導体、フラグメント、アナログまたはホモログをコードする核酸を含むベクタ
ー(好ましくは、発現ベクター)に関する。本明細書中で使用される場合、用語「ベクタ
ー」とは、連結されている別の核酸を輸送し得る核酸分子をいう。1つの型のベクターは
、「プラスミド」であり、これは、さらなるDNAセグメントが連結され得る環状二本鎖
DNAループをいう。別の型のベクターは、ウイルスベクターであり、このウイルスベク
ターにおいて、さらなるDNAセグメントが、ウイルスゲノムに連結され得る。特定のベ
クターは、これらが導入される宿主細胞において自律複製し得る(例えば、細菌性複製起
点を有する細菌ベクターおよびエピソーム哺乳動物ベクター)。他のベクター(例えば、
非エピソーム哺乳動物ベクター)は、宿主細胞への導入の際に宿主細胞のゲノムに組み込
まれ、それによって、宿主ゲノムとともに複製される。さらに、特定のベクターは、それ
らが作動可能に連結される遺伝子の発現を指示し得る。このようなベクターは、本明細書
中において、「発現ベクター」と呼ばれる。一般的に、組換えDNA技術において有用な
発現ベクターは、しばしば、プラスミドの形態である。本明細書において、「プラスミド
」および「ベクター」は、プラスミドが、ベクターの最も一般的に使用される形態である
ので、交換可能に使用され得る。しかし、本発明は、等価な機能を提供する、このような
他の形態の発現ベクター(例えば、ウイルスベクター(例えば、複製欠損レトロウイルス
、アデノウイルスおよびアデノ随伴ウイルス))を含むことを意図する。
本発明の組換え発現ベクターは、宿主細胞における核酸の発現に適切な形態の核酸を含
み、これは、発現される核酸配列に作動可能に連結される、発現に使用される宿主細胞に
基づいて選択された1つ以上の調節配列を、その組換え発現ベクターが含むことを意味す
る。組換え発現ベクターにおいて、「作動可能に連結される」は、目的のヌクレオチド配
列が、(例えば、インビトロ転写/翻訳系、またはベクターが宿主細胞に導入される場合
にはその宿主細胞において)ヌクレオチド配列の発現を可能にする様式で、調節配列に連
結されることを意味することが意図される。用語「調節配列」は、プロモーター、エンハ
ンサーおよび他の発現制御エレメント(例えば、ポリアデニル化シグナル)を含むことが
意図される。このような調節配列は、例えば、Goeddel;GENE EXPRES
SION TECHNOLOGY:METHODS IN ENZYMOLOGY 18
5,Academic Press,San Diego,Calif.(1990)に
記載される。調節配列は、多くの型の宿主細胞においてヌクレオチド配列の構成的な発現
を指向する配列および特定の宿主細胞においてのみそのヌクレオチド配列の発現を指向す
る配列(例えば、組織特異的調節配列)を含む。発現ベクターの設計は、形質転換される
宿主細胞の選択、所望されるタンパク質の発現レベルなどのような因子に依存し得ること
が、当業者によって理解される。本発明の発現ベクターは、宿主細胞内に導入され得、そ
れによって、融合タンパク質を作製し得る。
本発明の組換え発現ベクターは、原核生物細胞または真核生物細胞における融合タンパ
ク質の発現のために設計され得る。例えば、スルフリラーゼ−ルシフェラーゼ融合タンパ
ク質は、細菌細胞(例えば、E.coli、昆虫細胞(バキュロウイルス発現ベクターを
使用する)、酵母細胞または哺乳動物細胞)において発現され得る。適切な宿主細胞は、
Goeddel,GENE EXPRESSION TECHNOLOGY:METHO
DS IN ENZYMOLOGY 185,Academic Press,San
Diego,Calif.(1990)においてさらに考察される。あるいは、組換え発
現ベクターは、例えば、T7プロモーター調節配列およびT7ポリメラーゼを使用して、
インビトロで転写および翻訳され得る。
原核生物におけるタンパク質の発現は、発現を指向する構成性プロモーターまたは誘導
性プロモーターを含むベクターを用いて、E.coli中で最もしばしば実施される。融
合ベクターは、その中にコードされるタンパク質に、通常、組換えタンパク質のアミノ末
端に多くのアミノ酸を付加する。このような融合ベクターは、代表的には、以下の3つの
目的に役に立つ:(1)組換えタンパク質の発現を増加させること;(2)組換えタンパ
ク質の溶解度を増加させること;および(3)アフィニティー精製においてリガンドとし
て作用することによって組換えタンパク質の精製を補助すること。しばしば、融合発現ベ
クターにおいて、タンパク質分解性切断部位は、融合部分と組換えタンパク質との接合点
に導入され、融合部分からの組換えタンパク質の分離、続いての融合タンパク質の精製を
可能にする。
別の実施形態において、ATP生成−ATP変換融合タンパク質発現ベクターは、酵母
発現ベクターである。酵母S.cerevisiae(cerivisae)における発
現のためのベクターの例としては、pYepSec1(Baldariら(1987)E
MBO J 6:229−234)、pMFa(KurjanおよびHerskowit
z,(1982)Cell 30:933−943)、pJRY88(Schultzら
、(1987)Gene 54:113−123)、pYES2(Invitrogen
Corporation,San Diego,Calif.)、およびpicZ(I
nVitrogen Corp,San Diego,Calif)が挙げられる。
あるいは、融合タンパク質は、バキュロウイルス発現ベクターを使用して、昆虫細胞に
おいて発現され得る。昆虫培養細胞(例えば、SF9細胞)におけるタンパク質の発現に
利用可能なバキュロウイルスベクターとしては、pAcシリーズ(Smithら(198
3)Mol Cell Biol 3:2156−2165)およびpVLシリーズ(L
ucklowおよびSummers(1989)Virology 170:31−39
)が挙げられる。
さらに別の実施形態において、本発明の核酸は、哺乳動物発現ベクターを使用して哺乳
動物細胞中で発現される。哺乳動物細胞発現ベクターの例としては、pCDM8(See
d(1987)Nature 329:840)およびpMT2PC(Kaufmanら
(1987)EMBU J 6:187−195)が挙げられる。哺乳動物細胞中で使用
される場合、発現ベクターの制御機能は、しばしば、ウイルス制御エレメントによって提
供される。例えば、通常使用されるプロモーターは、ポリオーマ、アデノウイルス2、サ
イトメガロウイルスおよびSimian Virus 40に由来する。原核生物細胞お
よび真核生物細胞の両方に対して他の適切な発現系について、例えば、Sambrook
ら、MOLECULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL.
第2版の第16章および第17章、Cold Spring Harbor Labor
atory,Cold Spring Harbor Laboratory Pres
s,Cold Spring Harbor,N.Y.,1989を参照のこと。
別の実施形態において、組換え哺乳動物発現ベクターは、特定の細胞型において優先的
に核酸の発現を指向し得る(例えば、組織特異的制御エレメントは、核酸を発現するため
に使用される)。組織特異的制御エレメントは、当該分野で公知である。適切な組織特異
的プロモーターの非限定的な例としては、アルブミンプロモーター(肝臓特異的;Pin
kertら(1987)Genes Dev 1:268−277)、リンパ球特異的プ
ロモーター(CalameおよびEaton(1988)Adv Immunol 43
:235−275)、特に、T細胞レセプターのプロモーター(WinotoおよびBa
ltimore(1989)EMBO J 8:729−733)および免疫グロブリン
のプロモーター(Banerjiら(1983)Cell 33:729−740;Qu
eenおよびBaltimore(1983)Cell 33:741−748)、ニュ
ーロン特異的プロモーター(例えば、神経フィラメントプロモーター;Byrneおよび
Ruddle(1989)PNAS 86:5473−5477)、膵臓特異的プロモー
ター(Edlundら(1985)Science 230:912−916)、ならび
に乳腺特異的プロモーター(例えば、ミルクホエイ(milk whey)プロモーター
;米国特許第4,873,316号および欧州特許出願第264,166号)が挙げられ
る。発生調節プロモーター(例えば、マウスhoxプロモーター(KesselおよびG
russ(1990)Science 249:374−379)およびα−フェトプロ
テインプロモーター(CampesおよびTilghman(1989)Genes D
ev 3:537−546))がまた、含まれる。
本発明の別の局面は、本発明の組換え発現ベクターが導入される宿主細胞に関する。用
語「宿主細胞」および「組換え宿主細胞」は、本明細書中で交換可能に使用される。この
ような用語は、特定の被験体細胞をいうだけでなく、このような細胞の子孫または潜在的
な子孫をいうことが理解される。特定の改変が、変異の影響または環境の影響のいずれか
に起因して首尾よく生成し得るので、このような子孫は、実際、親細胞と同一であり得な
いが、本明細書中で使用されるような用語の範囲内になお含まれる。本発明はまた、スル
フリラーゼ−ルシフェラーゼ融合タンパク質発現ベクターを含むキットを包含する。
宿主細胞は、任意の原核生物細胞または真核生物細胞であり得る。例えば、スルフリラ
ーゼ−ルシフェラーゼ融合タンパク質は、細菌細胞(例えば、E.coli細胞、昆虫細
胞、酵母細胞または哺乳動物細胞(例えば、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)
またはCOS細胞))中で発現され得る。他の適切な宿主細胞は、当業者に公知である。
ベクターDNAは、従来の形質転換技術またはトランスフェクション技術によって、原
核細胞または真核細胞に導入され得る。本明細書中で使用される場合、用語「形質転換」
および「トランスフェクション」は、外来核酸(例えば、DNA)を宿主細胞に導入する
ための種々の当該分野で理解される技術(リン酸カルシウム共沈法または塩化カルシウム
共沈法、DEAE−デキストラン媒介性トランスフェクション、リポフェクション、また
はエレクトロポレーションが挙げられる)をいうことが意図される。宿主細胞を形質転換
するかまたはトランスフェクションするために適切な方法は、Sambrookら、(M
OLECULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL.第2版
、Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spri
ng Harbor Laboratory Press,Cold Spring H
arbor,N.Y.,1989)および他の実験室マニュアルにおいて見出され得る。
哺乳動物細胞の適切なトランスフェクションについて、使用される発現ベクターおよび
トランスフェクション技術に依存して、細胞の小さな画分のみが、これらのゲノムに外来
DNAを組込み得ることが知られている。これらの組込み体(integrants)を
同定および選択するために、選択マーカー(例えば、抗生物質に対する耐性)をコードす
る遺伝子は、一般的に、目的の遺伝子と共に宿主細胞に導入される。種々の選択マーカー
としては、薬物に対する耐性を付与するマーカー(例えば、G418、ハイグロマイシン
およびメトトレキサート)が挙げられる。選択マーカーをコードする核酸は、ORFXを
コードする同じベクター上で宿主細胞に導入され得るか、または別々のベクターで導入さ
れ得る。導入された核酸で安定にトランスフェクトされた細胞は、薬物選択(例えば、選
択マーカー遺伝子を組込まれた細胞は、生存するが、他の細胞は死滅する)によって同定
され得る。
本発明の宿主細胞(例えば、培地中の原核宿主細胞または真核宿主細胞)は、融合タン
パク質を産生(すなわち、発現)するために使用され得る。従って、本発明は、本発明の
宿主細胞を使用して、融合タンパク質を産生する方法をさらに提供する。1つの実施形態
において、本方法は、適切な培地中で、本発明の宿主細胞(その中に、融合タンパク質を
コードする組換え発現ベクターが、導入されている)を培養し、その結果、融合タンパク
質を産生する工程を包含する。別の実施形態において、本方法は、培地または宿主細胞か
ら融合タンパク質を単離する工程をさらに包含する。
本発明はまた、可動性支持体に結合された融合タンパク質を包含する。好ましい実施形
態において、融合遺伝子は、スルフリラーゼ−ルシフェラーゼ融合遺伝子である。別の実
施形態において、可動性支持体は、ストレプトアビジンである。可動性支持体は、ビーズ
であっても、光ファイバーであってもよい。好ましい実施形態において、ビーズは、ニッ
ケル−アガロースビーズまたはMPG−ストレプトアビジンビーズである。1つの実施形
態において、スルフリラーゼ−ルシフェラーゼ融合タンパク質は、タンパク質 対 ビー
ズの比が1:3でビーズに結合される。このタンパク質は、共有結合または非共有結合に
よって固体支持体に結合され得る。一般的に、当該分野で理解される任意の結合が、使用
され得る。当該分野において共通のこのような結合の例としては、任意の適切な金属(例
えば、Co2+、Ni2+)−ヘキサヒスチジン錯体、ビオチン結合タンパク質(例えば
、NEUTRAVIDINTM改変アビジン(Pierce Chemicals,Ro
ckford,IL))、ストレプトアビジン/ビオチン、アビジン/ビオチン、グルタ
チオン S−トランスフェラーゼ(GST)/グルタチオン、モノクローナル抗体/抗原
、およびマルトース結合タンパク質/マルトース、ならびにプルロニックカップリング技
術が挙げられる。適切なタグを含むサンプルは、増感性基質とインキュベートされ、その
結果、0個の分子、1個の分子、または多くの分子が、各々の増感部位に結合する。
アセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACCase)は、デノボ脂肪酸生合成における
第1の関係する段階を触媒する。このACCaseは、ビオチンを補因子として、そして
重炭酸塩をカルボキシル基の供給源として使用するカルボキシラーゼの群に属する。2つ
の型のACCaseが存在する:原核生物ACCase(例えば、E.coli、P.a
eruginosa、Anabaena、Synechococcusおよびおそらくナ
シ葉緑体)(ここで、3つの機能的ドメイン(ビオチンカルボキシラーゼ(BC)、ビオ
チンカルボキシルキャリアタンパク質(BCCP)およびカルボキシルトランスフェラー
ゼ(CT))が、別々のサブユニット上に位置される)ならびに真核生物ACCase(
例えば、ラット、ニワトリ、酵母、珪藻類およびコムギ)(ここで、全てのドメインは、
1つの大きなポリペプチド上に位置される)。E.coli由来のアセチルCoAカルボ
キシラーゼのサブユニットとしてBCCPが、E.coli中のビオチンホロ酵素シンテ
ターゼの作用によって122位のLys残基でビオチン化されることは公知である(Jo
urnal of Biological Chemistry,263,6461(1
988))。本発明の好ましい実施形態において、融合タンパク質は、BCCPドメイン
に結合され、次いで、アビジンの結合のために使用され;従って、これは、ストレプトア
ビジン可動性支持体に結合され得る。1つのビオチン−(ストレプト−)アビジンベース
のアンカリング法は、固体支持体上で乾燥された光活性化可能なビオチンアナログの薄相
を使用する(HengsakulおよびCass,1996.Bioconjugate
Chem.7:249−254)。次いで、ビオチンアナログは、マスクを通る白色光
に曝露され、規定された活性化ビオチンの領域を作成する。次いで、アビジン(またはス
トレプトアビジン)が、添加され、活性化ビオチンへの結合を可能にする。アビジンは、
遊離ビオチン結合部位を保有し、この部位は、ビオチン−(ストレプト−)アビジン結合
を介するビオチン化タンパク質を「アンカー」するために使用され得る。
あるいは、融合タンパク質は、光除去可能な保護基を保有するビオチン誘導体を有する
固体支持体に結合され得る。この部分は、ウシ血清アルブミン(BSA)に共有結合され
、このBSAは、固体支持体(例えば、ガラス表面)に結合される。Pirrungおよ
びHuang,1996.Bioconjugate Chem.7:317−321を
参照のこと。次いで、マスクが使用され、規定された照射領域内に活性化ビオチンを生成
する。次いで、アビジンは、照射領域に局在化され得、ビオチン化されたスルフリラーゼ
−ルシフェラーゼ融合タンパク質は、続いて、BSA−ビオチン−アビジン−ビオチン結
合を介して結合される。
結合の別の方法は、プルロニクス(pluronics)ベースの結合の使用を伴う。
プルロニクスは、疎水性表面とポリプロピレンオキシドとの間の反応によって疎水性表面
に結合する。残りのポリペプチドオキシド基は、表面から離れて伸長し、それによって親
水性環境を作る。ニトリロ三酢酸(NTA)は、ポリエチレンオキシド鎖の末端に結合体
化され得、ヘキサヒスチジン化タグ化タンパク質が結合されるようにする。
本発明は、ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチドの融合タンパク質を、検
出のために利用する配列決定の方法を提供する。好ましい実施形態において、配列決定産
物のヌクレオチド配列は、dNMPが延長配列プライマー中に組み込まれる際に、ヌクレ
オチド三リン酸(dNTP)から遊離する無機リン酸(PPi)を測定することによって
、決定される。この配列決定の方法は、PyrosequencingTM techn
ology(PyroSequencing AB,Stockholm,Sweden
)と呼ばれる。溶液(液相)中で実行され得るか、または固相技術として実行され得る。
PPi配列決定方法を含む、種々の配列決定方法は、例えば、WO9813523A1、
Ronaghiら、1996、Anal.Biochem.242:84−89、および
Ronaghiら、1998、Science 281:363−365(1998)、
米国特許6,274,320ならびに特許出願USSN10/104,280(2001
年3月21日出願(21465−501CIP3))に記載される。これらの配列決定の
開示は、その全体が参考として本明細書中に援用される。
これらの条件下で遊離されるピロリン酸は、酵素的に(例えば、ルシフェラーゼ−ルシ
フェリン反応における発光によって)検出され得る。このような方法は、電気泳動の必要
性および潜在的に危険な放射標識の使用を回避する一方で、目的の標的位置におけるヌク
レオチドの同定および容易かつ迅速なDNAの配列決定を可能にする。
本発明はまた、核酸の配列決定のための方法であって、一般に、以下の工程:(a)複
数の反応チャンバーおよび反応キャビティ内に配置された1つ以上の核酸アンカープライ
マーおよび複数の1本鎖環状核酸テンプレートを提供する工程;(b)有効量の核酸アン
カープライマーを、1本鎖環状テンプレートの少なくとも1つにアニーリングさせ、プラ
イムされた(primed)アンカープライマー−環状テンプレート複合体を生じさせる
工程;(c)プライムされたアンカープライマー−環状テンプレート複合体をポリメラー
ゼと合わせ、環状核酸テンプレートに相補的な核酸の複数コピーに共有結合的に連結され
た延長されたアンカープライマーを形成する工程;(d)有効量の配列決定プライマーを
、前記共有結合的に連結された相補的な核酸の1つ以上のコピーにアニーリングさせる工
程;(e)ポリメラーゼおよび所定のヌクレオチド三リン酸を用いて配列決定プライマー
を伸長させ、配列決定産物(およびこの所定のヌクレオチド三リン酸が前記配列決定プラ
イマーの3’末端上に組み込まれる場合は、配列決定反応副産物)を生じさせる工程;な
らびに(f)ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポリペプチドの融合タンパク質を用い
てPPi配列決定反応副産物を同定し、それによってこの核酸の配列を決定する工程;を
包含する、方法を提供する。1つの実施形態において、dATPまたはddATPアナロ
グが、デオキシまたはジデオキシアデノシン三リン酸の代わりに使用される。このアナロ
グは、ポリメラーゼの基質として作用し得るが、PPi検出酵素の基質としては作用し得
ない。この方法は、水性環境における個別の平行した一般反応(separate pa
rallel common reaction)において実行され得る。
別の局面において、本発明は、アレイ上の複数のヌクレオチドの塩基配列を決定する方
法を含み、この方法は、一般的に以下の(a)〜(e)の工程を含む:(a)各々が平面
表面上の複数のキャビティ内に配置された、複数のサンプルDNAを提供する工程;(b
)プライマー鎖の3’末端への、活性化ヌクレオシド5’三リン酸前駆体の取り込みを可
能にする反応条件下で、各反応チャンバ中の反応混合物に、1つの既知の窒素性塩基の活
性化ヌクレオシド5’三リン酸前駆体を添加して、該プライマー鎖の3’末端にて各テン
プレート中の少なくとも1つの対合していないヌクレオチドを形成する工程であって、各
反応混合物は、テンプレート指向性のヌクレオチドポリメラーゼ、および該テンプレート
よりも短い少なくとも1ヌクレオチド残基の相補的オリゴヌクレオチドプライマーにハイ
ブリダイズした一本鎖ポリヌクレオチドテンプレートを含み、但し、該活性化ヌクレオシ
ド5’三リン酸前駆体の該窒素性塩基は、該テンプレートの対合していないヌクレオチド
残基の窒素性塩基と相補的である、工程;(c)ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポ
リペプチドの融合タンパク質を用い、ヌクレオシド5’三リン酸前駆体がプライマー鎖中
に取り込まれたかどうかを検出する工程であって、このヌクレオシド5’三リン酸前駆体
の取り込みは、テンプレートの不対ヌクレオチド残基が、取り込まれたヌクレオシド5’
三リン酸前駆体の不対ヌクレオチド残基に相補的である窒素塩基組成を有することを示す
、工程;(d)工程(b)および(c)を連続して繰り返す工程であって、ここで、各連
続的な繰り返しが、公知の窒素塩基組成の活性化ヌクレオシド5’三リン酸前駆体の1つ
の型を添加し、そしてその取り込みを検出する、工程;ならびに(e)該ヌクレオシド前
駆体の取り込みの配列から、各反応チャンバー中のテンプレートの不対ヌクレオチド残基
の塩基配列を決定する工程。
本発明のアンカープライマーは、一般に、ストーク(stalk)領域および少なくと
も1つのアダプター領域を含む。好ましい実施形態において、アンカープライマーは、少
なくとも2つの近接するアダプター領域を含む。このストーク領域は、アンカープライマ
ーの5’末端に存在し、そしてアンカープライマーを固体基材に付着させるための、ヌク
レオチドの領域を含む。
このアダプター領域は、核酸配列の集合の1つ以上のメンバー中に存在する相補的配列
にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、このアン
カープライマーは、2つの隣接するアダプター領域を含み、このアダプター領域は、標的
核酸配列の別個の末端に連結する相補的領域にハイブリダイズする。さらなる実施形態に
おいて、このアンカープライマー中のアダプター領域は、第2の核酸配列中に存在する配
列の非隣接的領域に相補的である。例えば、各アダプター領域は、1つ以上の制限エンド
ヌクレアーゼを用いた消化によって生成されるフラグメントの各終端に相同であり得る。
このフラグメントは、例えば配列多型性を含むことが公知であるかまたは含むと推測され
る配列を含み得る。さらに、このアンカープライマーは、標的核酸配列のギャップ化領域
(gapped region)(すなわち、1つ以上のヌクレオチドの欠失のせいで、
非隣接的である)に相同な2つのアダプター領域を含み得る。これらの配列を有するアダ
プター領域が使用される場合、ギャップ化配列に対応するアラインするオリゴヌクレオチ
ドは、テンプレート核酸分子の集合と共にアンカープライマーにアニールされ得る。
このアンカープライマーは、必要に応じて、さらなる要素(例えば、1つ以上の制限酵
素認識部位、RNAポリメラーゼ結合部位(例えば、T7ポリマー部位)、または同定さ
れたDNA配列中に存在する配列(例えば、公知の遺伝子中に存在する配列))を含み得
る。このアダプター領域はまた、配列多型性に隣接することが公知の配列を含み得る。配
列多型性は、他の点では同一の2つの核酸配列間の配列相違を生じるヌクレオチド置換、
挿入、欠失、または他の再配列を含む。配列多型性の一例は、単一ヌクレオチド多型性(
SNP)である。
一般に、塩基対合可能な任意の核酸が、アンカープライマーとして使用され得る。いく
つかの実施形態において、アンカープライマーはオリゴヌクレオチドである。本明細書中
で使用される場合、用語オリゴヌクレオチドは、天然または改変モノマーまたは連結(例
えば、デオキシリボヌクレオシド、リボヌクレオシド、これらのアノマー型、ペプチド核
酸(PNA)など)の直鎖状オリゴマーを含み、これらは、モノマー対モノマー相互作用
の定型パターンを手段として、標的ポリヌクレオチドに特異的に結合する能力を有する。
これらの相互作用のタイプは、例えば、ワトソン−クリックタイプの塩基対合、塩基スタ
ッキング、Hoogsteenタイプまたは逆Hoogsteenタイプの塩基対合など
を含み得る。一般に、これらのモノマーは、リン酸ジエステル結合またはそれらのアナロ
グによって連結され、例えば3〜200、8〜150、10〜100、20〜80、また
は25〜50単量体単位のサイズにわたるオリゴヌクレオチドを形成する。オリゴヌクレ
オチドが、文字の配列によって示される時はいつでも、ヌクレオチドは、左から右へ、5
’→3’方向に向かうこと、そして、本明細書中において、他に記載がない限り、文字「
A」はデオキシアデノシンを示し、文字「T」はチミジンを示し、文字「C」はデオキシ
シトシンを示し、文字「G」はデオキシグアノシンを示すことが理解される。本発明のオ
リゴヌクレオチドは、非天然ヌクレオチドアナログを含み得る。しかし、例えば、酵素に
よるプロセシングが必要な場合などには、天然に存在するヌクレオチドを含むオリゴヌク
レオチドが、一般に、生物学的機能の維持に必要である。
アンカープライマーは、感作性部位で固体基材に連結される。これらのアンカープライ
マーは、固体支持体への融合タンパク質について記載される方法と同じ連結方法によって
、連結され得る。連結されたプライマーを含む固体基材の領域は、本明細書中でアンカー
パッドと言われる。従って、固体支持体上の感作性状態を特定することによって、アンカ
ーパッドのアレイまたはマトリックスを形成し得る。これらのアンカーパッドは、例えば
、固体支持体上に、均等に間隔を置いた配置でエッチングされた小さな直径の点であり得
る。これらのアンカーパッドは、上記のようにこの基材が空洞化されるか、エッチングさ
れるか、または他のマイクロマシン化される場合、キャビテーションまたはウェルの底面
に位置され得る。
1つの実施形態において、このアンカープライマーは、粒子に連結される。このアンカ
ープライマーは、伸長されたアンカープライマーの形成前または伸長されたアンカープラ
イマーの形成後に、この粒子に連結され得る。
固体支持体上の各感作性部位は、複数のアンカープライマーに付着する能力を潜在的に
有する。従って、各アンカーパッドは、1つ以上のアンカープライマーを含み得る。単一
生産的反応中心のみを有するパッドの数(例えば、伸長反応後、アンカープライマーから
伸長される単一配列のみを有するパッドの数)を、最大化することが好ましい。これは、
以下の(i)〜(v)を含む技術によって成就され得るが、これらに限定されない:(i
)この表面にわたって洗浄されるビオチン化アンカープライマーの希釈を変化させること
;(ii)ビオチン化プライマーがアビジン表面と接触するインキュベーション時間を変
化させること;(iii)平均して、各パッド上の1つのみのプライマーが、配列決定テ
ンプレートを生成するために伸長されるように、開環状または閉環状のテンプレートの濃
度を変化させること;(iv)1つのアンカーの結合が別のアンカーの結合を阻害または
ブロックするように(例えば、小さな点の光活性化によって)、アンカーパッドのサイズ
を単一分子の大きさ(<1μm)に近づくように減少させること;あるいは(v)1つの
環状テンプレートの結合が、第2の環状テンプレートの結合を阻害またはブロックするよ
うに、アンカーパッドのサイズを減少させること。
いくつかの実施形態において、各独立したパッドは、一つだけに連結された固定プライ
マーを含む。一つだけの固定プライマーを有するパッドを、固体支持上で選択された固定
プライマーの限外希釈を実施することによって生成し得、その結果、平均して、一つだけ
の固定プライマーを、各パッド上に蓄積する。パッドに適用されるための固定プライマー
の濃度を、例えば、Poisson分配モデルを利用して計算し得る。
単一固定プライマーを含む反応パッドの数を最大化するために、一連希釈実験を、固定
プライマー濃度または円形テンプレート濃度の範囲を、変化させて実施する。プライマー
の高い希釈濃度について、同じパッドに結合するプライマーおよび円形テンプレートは、
互いに独立であり、そしてPoisson分配は、任意の一つのパッド上で伸長される固
定プライマーの数を特徴付ける。実際に伸長されるプライマーの数に関する変動性が存在
するが、最大でパッドの37%が、単一の伸長された固定プライマーを有する(単一固定
オリゴヌクレオチドを有するパッドの数)。
他の実施形態において、複数の固定プライマーを、アレイ中で任意の一つの独立したパ
ッドに接着する。複数の円形核酸テンプレートの限外希釈(以下により詳細に記載される
)を、そのように固定された固定プライマーにハイブリダイズし得、その結果、平均して
、各パッド上の一つだけのプライマーを、核酸テンプレートにハイブリダイズする。使用
されるべきライブラリー濃度を、例えば、限外希釈およびPoisson分配モデルを利
用して計算し得る。
本発明に従い配列決定され得る核酸テンプレート(例えば、核酸ライブラリー)は、一
般的に、開環核酸分子または閉環核酸分子を含み得る。「閉環」とは、共有結合により閉
じられた環核酸分子(例えば、環状DNA分子または環状RNA分子)である。「開環」
とは、5’リン酸基および3’ヒドロキシル基を有する直鎖の一本鎖核酸分子である。一
つの実施形態において、一本鎖核酸は、核酸配列の少なくとも100コピーを含み、各コ
ピーは、末端から末端へと共有結合的に連結される。いくつかの実施形態において、開環
を、直鎖二重鎖核酸分子からインサイチュで形成する。得られた開環核酸分子の末端を、
DNAリガーゼによって結合し得る。開環分子の5’末端および3’末端での配列は、第
二核酸分子中で隣接ヌクレオチドの2つの領域(例えば、固定ポリマーのアダプター領域
)に対して、または第二DNA分子中でほぼ隣接している2つの領域に対して相補的であ
る。従って、開環分子の末端を、DNAリガーゼを使用して結合し得、または間隙充填反
応におけるDNAポリメラーゼによって伸長され得る。開環は、Lizardi、米国特
許第5,854,033号に詳細に記載されている。開環を、以下のDNAリガーゼ(D
NAについて)またはRNAリガーゼの存在下で閉環に転換し得る(例えば、固定プライ
マーに対する開環のアニ−リング)。
所望の場合、核酸テンプレートを、パッドロックプローブとして提供し得る。パッドロ
ックプローブは、各末端に配置された標的相補的配列を含む直鎖オリゴヌクレオチドであ
り、そしてリンカー配列によって分離される。リンカーを、例えば、制限エンドヌクレア
ーゼで物理的にせん断されたまたは消化された、核酸配列のライブラリーのメンバーの末
端に結合し得る。標的配列に対するハイブリダイゼーションの際に、これらのリンカーオ
リゴヌクレオチドの5’末端領域および3’末端領域は、近接する。この近位は、2つの
プローブセグメントが(適切にハイブリダイズされる場合)酵素的結合(例えば、T4D
NAリガーゼを用いて)によって共有結合することを可能にし、従って、特定の標的配列
にカテネイトされる環閉鎖分子にプローブを転換する(Nilssonら、1994.S
cience 265:2085−2088を参照のこと)。生じるプローブは、遺伝子
配列変異体についてのそれらの特異性および選択性の両方のため、多くの遺伝子配列の刺
激的分析に適切であり(例えば、Lizardiら、1998.Nat.Genet.1
9:225−232;Nilssonら、1997.Nat.Genet.16:252
−255を参照のこと)、そして生じる反応生成物が、特定の標的配列に限局されたまま
であるという事実に起因する。さらに、多くの異なるプローブの分子内結合は、複数のP
CRベース方法論より非特異的交差反応性に対し少ない感受性であることが予期され、そ
してプライマーの非同源の対は、無関係な増幅生成物を生じ得る(Landegrenお
よびNilsson、1997.Ann.Med.29:585−590を参照のこと)
出発ライブラリーを、一本鎖核酸分子または二重鎖核酸分子のいずれかを含むように構
成し得る(核酸配列が、ライブラリー中に存在する場合、アニーリングについて利用可能
であり得、または固定プライマー配列に対し、アニーリングについて利用可能にし得る領
域を含むことを提供する限り)。例えば、ローリングサークル増幅についてテンプレート
として使用される場合、二本鎖テンプレートの領域は、固定プライマーの伸長についてテ
ンプレートとして活動するために、少なくとも一時的に一本鎖であることが必要である。
ライブラリーテンプレートは、複数の要素(固定プライマーに相補的である一つ以上の
領域を含むが、これらに限られない)を含み得る。例えば、テンプレートライブラリーは
、配列決定プライマー、コントロールヌクレオチド領域と相補的な領域を含み得、そして
挿入配列は、引き続き特徴づけられるべき配列決定テンプレートを含み得る。以下により
詳細に説明されるように、コントロールヌクレオチド領域は、副産物の量と取り入れられ
たヌクレオチドの数との間の関係を検定するために使用される。本明細書中で利用される
場合、用語「補体」とは、対応複合体を形成するための特定のヌクレオチド配列に対しハ
イブリダイズすることができるヌクレオチド配列をいう。
一つの実施形態において、ライブラリーテンプレートは、以下:(i)固定プライマー
と相補的である2つの別個の領域、(ii)配列決定プライマーに相同な一つの領域、(
iii)一つの任意のコントロールヌクレオチド領域、(iv)配列決定されるべきであ
る、例えば、30〜500、50〜200、または60〜100ヌクレオチドの挿入配列
を含む。テンプレートは、もちろん、2つ、3つまたは4つの全てのこれらの特性を含み
得る。
テンプレート核酸を、核酸の任意の供給源(例えば、任意の細胞、任意の組織、または
任意の有機体)から構成し得、そして当該分野で認識されている任意の方法によって生じ
得る。適切な方法は、例えば、ゲノムDNAの超音波破砕および一つ以上の制限エンドヌ
クレアーゼ(RE)を用いた消化を含み、核酸分子の最初の母集団から所望の長さの範囲
のフラグメントを生じる。好ましくは、一つ以上の制限酵素は、異なる四塩基の認識配列
を有する。このような酵素の例としては、例えば、Sau3A1、MspI、およびTa
qIが挙げられる。好ましくは、酵素は、相当する制限酵素についての認識配列を含む領
域を有する固定プライマーと同時に使用される。いくつかの実施形態において、固定プラ
イマーの一つまたは両方のアダプター領域は、公知の制限酵素認識配列を接続するさらな
る配列を含み、従って、固定プライマーに対する目的の特定の制限フラグメントの固定プ
ライマーへの捕捉またはアニーリングを可能にする。他の実施形態において、制限酵素は
、IIS型制限酵素と共に使用される。
あるいは、テンプレートライブラリーは、RNA(例えば、メッセンジャーRNA(m
RNA)から相補的なDNA(cDNA)ライブラリーを生じることによって作製され得
る。所望の場合、cDNAライブラリーは、制限エンドヌクレアーゼを用いてさらに処理
され、特定のRNAに特徴的な3’末端、内部フラグメント、または単離されたRNAの
3’末端を含むフラグメントを生じる。固定プライマー中のアダプター領域は、テンプレ
ートライブラリー中で生じると考えられる目的の配列(例えば、エンドヌクレアーゼ消化
によって生じるフラグメント中の公知のまたは疑わしい多型性の配列)と相補的であり得
る。
一つの実施形態において、指標オリゴヌクレオチドを、テンプレート核酸と、テンプレ
ート核酸の由来となった核酸の母集団とのその後の相関作用を可能にするためのテンプレ
ートライブラリーのメンバーに接着し得る。例えば、出発DNA母集団の一つ以上のサン
プルを、以前に開示されたいくつかの方法(例えば、制限消化、音波破砕)を使用して別
々にフラグメント化し得る。各サンプルについての特定の指標オリゴヌクレオチド配列を
、フラグメント化された母集団のメンバーの末端に接着(例えば、結合)する。指標オリ
ゴヌクレオチドは、環化、増幅および必要に応じて、配列決定についての領域として活動
し得、そしてそれに由来する出発サンプルを同定するために核酸を指標またはコード化す
るために使用されることを可能にする。
複数の区別可能な指標プライマーで作製された別のテンプレートライブラリーを、その
次の反応物と一緒に混合し得る。ライブラリーのメンバーの配列を決定することは、指標
オリゴヌクレオチドに相当する配列の同定を可能にする。この情報に基づいて、いくつか
の生じたフラグメントの起源を、推論し得る。
核酸のライブラリーを、認識された技術を使用して固定プライマー配列にアニーリング
する(Hatchら、1999.Genet.Anal.Biomol.Enginee
r.15:35−40;Kool、米国特許第5,714,320号およびLizard
i、米国特許第5,854,033号を参照のこと)。一般的に、テンプレート核酸配列
に固定プライマーをアニーリングするためのいくつかの手順は、それが、固定プライマー
配列中のアダプター領域とテンプレートライブラリーに存在する配列との間の特定の(す
なわち、完全なまたはほぼ完全な)相補性の形成を生じる限り、適切である。
多くのインビトロ核酸増幅技術を、固定プライマー配列を伸長するために利用し得る。
増幅されたDNAのサイズは、好ましくは、固定パッドのサイズより小さく、そしてまた
、固定パッドの間の距離より小さい。
増幅を、ポリメラーゼ(例えば、DNAまたはRNA指向性DNAポリメラーゼ、およ
びヌクレオチド三リン酸の1つ、2つ、3つ、または4つの型、ならびに必要に応じて、
補助的結合タンパク質)の存在下で代表的に実施する。一般的には、プライム化された3
’−OH基を伸長することができるいくつかのポリメラーゼを、それが、3’から5’へ
のエキソヌクレアーゼ活性を欠いている限り使用し得る。適切なポリメラーゼとしては、
例えば、Bacillus stearothermophilus、Thermus
acquaticus、Pyrococcus furiosis、Thermococ
cus litoralis、およびThermus thermophilus由来の
DNAポリメラーゼ、バクテリオファージT4およびバクテリアファージT7、ならびに
E.coliDNAポリメラーゼI Klenowフラグメントが挙げられる。適切なR
NA指向性DNAポリメラーゼとしては、例えば、Avian Myeloblasto
sis Virus由来の逆転写酵素、Moloney Murine Leukemi
a Virus由来の逆転写酵素、およびHuman Immunodeficienc
y Virus−I由来の逆転写酵素が挙げられる。
多数のインビトロでの核酸の増幅技術が、記載されている。これらの増幅方法論は、以
下の方法に区分され得る:(i)温度循環を要求する方法(ポリメラーゼ連鎖反応(PC
R)(例えば、Saikiら、1995.Sciense 230:1350−1354
を参照のこと)、リガーゼ連鎖反応(例えば、Barany、1991.Proc.Na
tl.Acad.Sci.USA 88:189−193;Barringerら、19
90.Gene 89:117−122を参照のこと)および転写ベース増幅(例えば、
roc.Natl.Acad.Sci.USA 86:1173−1177を参照のこと
))ならびに(ii)等温増幅システム−自己維持、配列複製(例えば、Glatell
iら、1990.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:1874−1
878を参照のこと);Qβリプリカーゼシステム(例えば、Lizardiら、198
8.BioTechnology 6:1197−1202を参照のこと);鎖置換増幅
(Nucleic Acids Rev.1992 4月11日;20(7):1691
−6);およびPNAS 1992 1月1日;89(1)392−6;およびNASB
A J Virol Methods.1991 12月;35(3)273−86に記
載の方法)。
等温増幅はまた、ローリングサークル(rolling circle)ベース増幅(
RCA)を含む。RCAは、例えば、Kool,米国特許第5,714,320号および
Lizardi,米国特許第5,854,033号;Hatchら、1999.Gene
t.Anal.Biomol.Engineer.15:35−40に議論される。RC
Aの結果は、アンカープライマーの3’末端から伸長される(従って固体支持マトリック
スに結合される)単一のDNA鎖であり、プライマー配列にアニールされる環状テンプレ
ートの複数コピーを含むコンカテマーを含む。代表的には、1,000〜10,000以
上の環状テンプレートのコピーは、各々が、例えば、約30−500、約50−200、
または約60−100のヌクレオチドサイズ範囲のサイズを有し、RCAを用いて得られ
得る。
インビボで、RCRは、いくつかの生物学的システムにおいて、利用される。例えば、
いくつかのバクテリオファージのゲノムは、一本鎖の環状DNAである。複製の間、環状
DNAを、最初に二本鎖形態に変換し、次いで、前述のローリングサークル複製機構によ
って複製した。この置換された末端は、一連のゲノムユニットを生成し、このゲノムユニ
ットは、切断され得、ファージ粒子に挿入され得る。加えて、置換されたローリングサー
クルの一本鎖は、相補的なDNA鎖の合成によって二重鎖DNAに変換され得る。この合
成は、特定のファージDNAの成熟に必要な連鎖状二本鎖分子を生成するために使用され
得る。例えば、これは、λバクテリオファージが成熟する主要経路を提供する。RCRは
また、インビボで、Xenopus卵母細胞中で増幅されたrDNAを生成するために使
用され、この事実は、増幅されたrDNAが、なぜ多くの同一の反復単位から構成される
かを説明する補助となり得る。この場合において、単一ゲノム反復単位は、ローリングサ
ークルに変換される。次いで、置換された末端は、二重鎖DNAに変換され、この二重鎖
DNAは、次にサークルから切断され、その結果、2つの末端は、rRNAの増幅された
サークルを生成するために一緒に連結され得る。
RCA反応の使用を通じて、環状化された分子に対する相補対の多くの縦列コピーを提
示する鎖が、生成され得る。例えば、RCAは、最近、インビトロで、ヒトゲノムDNA
サンプル中の単一コピー遺伝子を検出するための、環状化パドロック(padlock)
プローブの等温カスケード増幅反応を得るために利用されている(Lizardiら、1
998.Nat.Genet.19:225−232を参照のこと)。加えて、RCAは
また、固相ベースアッセイにおいて、単一DNA分子を検出するために利用されているが
、この技術がインサイチュ−ハイブリダイゼーションに適用された場合、差異が、生じた
(Lizardiら、1998.Nat.Genet.19:225−232を参照のこ
と)。
所望ならば、RCAは、上昇された温度(例えば、37℃、42℃、45℃、50℃、
60℃または70℃より高い温度で)で、実施され得る。加えて、RCAは、最初に低い
温度(例えば、室温)で実施され得、次いで、上昇された温度に移行され得る。上昇され
た温度RCAは、好ましくは、熱安定性核酸ポリメラーゼを用いて実施され、安定的にア
ニールし得る、上昇された温度で特異性を有するプライマーを用いて実施される。
RCAはまた、非天然に生じるオリゴヌクレオチド(例えば、ペプチド核酸)を用いて
、実施され得る。さらに、RCAは、補助タンパク質(例えば、一本鎖結合タンパク質)
の存在下で実施され得る。
固体支持体に固定化された短いDNA分子を増幅する方法の開発は、RCAと称され、
最近、論文中に記載されている(例えば、Hatchら、1999.Genet.Ana
l.Biomol.Engineer.15:35−40;Zhangら、1998.G
ene211:277−85;Banerら、1998.Nucl.Acids Res
.26:5073−5078;Liuら、1995.J.Am.Chem.Soc.11
8:1587−1594;FireおよびXu、1995.Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA 92:4641−4645;Nilssonら、1994.Sci
ence 265:2085−2088を参照のこと)。RCAは、ハイブリダイゼーシ
ョンおよびDNAリガーゼ反応を通じて、特異的DNA配列を標的する。次いで、環状生
成物は、後にローリングサークル複製反応において、テンプレートとして使用される。
DNAポリメラーゼによって駆動されるRCAは、等温条件の下、線形動力学的かまた
は幾何動力学的かのいずれかで、環状化オリゴヌクレオチドプローブを複製し得る。2つ
のプライマー(1つは、DNAの+鎖にハイブリダイスし、他方は、DNAの−鎖にハイ
ブリダイズする)の存在下で、DNA鎖置換の複雑なパターンが、短時間(すなわち、9
0分未満)において、1×10コピー以上の各サークルを生成するための能力を有する
ことを保証し、ヒトゲノム内の単一点変異の検出を可能にする。単一プライマーを使用す
ることで、RCAは、数分間で、共有結合的に閉じたサークルの何百もの無作為に連結す
るコピーを生成する。固体支持体に結合する場合、DNA生成物は、合成の部位で結合し
たままであり、この部位で、それは標識され、濃縮され、そして点光源として画像化され
得る。例えば、線形オリゴヌクレオチドプローブは、RCAシグナルを生成し得、ガラス
表面上に共有結合する。これらのプローブによって生成されるシグナルの色は、特異的な
標的指示連結事象の結果に依存して、標的の対立遺伝子状態を示す。RCAが、何百万も
の別個のプローブ分子が、数えられ、分類されることを許容するので、それは、まれな体
細胞変異の分析に特に耐えられる。RCAはまた、細胞学的調製物中の単一コピー遺伝子
に結合するパドロックプローブの検出についての見込みを示す。
加えて、固相RCA方法論はまた、溶液中の構成成分を検出するための効果的な方法を
提供するように開発されてきた。最初に、認識工程が、表面に結合される環状テンプレー
トである複合体を生成するために使用される。次いで、ポリメラーゼ酵素が、結合複合体
を増幅するために使用される。RCAは、検出方法を使用して強いシグナルを提供するた
めに増幅されるちいさなDNAプローブを使用し、この検出方法は、以下により詳細に記
載される方法を含む。
等温増幅システムの他の例としては、例えば、(i)自己維持、配列複製(例えば、G
uatelliら、1990.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:
1874−1878を参照のこと)、(ii)Qβリプリカーゼシステム(例えば、Li
zardiら、1998.BioTechnology 6:1197−1202を参照
のこと)および(iii)核酸配列ベース増幅(NASBATM;Kievitsら、1
991.J.Virol.Methods 35:273−286を参照のこと)が挙げ
られる。
上記のような核酸テンプレートの増幅は、アンカープライマーに共有結合されるテンプ
レート核酸配列の複数コピーを生じる。1つの実施形態において、配列生成物の領域は、
テンプレート核酸の領域に対して配列決定プライマーをアニールし、次いで、DNAポリ
メラーゼおよび公知のヌクレオチド三リン酸(すなわち、dATP、dCTP、dGTP
、dTTPまたはそれらのヌクレオチド内の1つのアナログ)に配列決定プライマーを接
触させることによって決定される。この配列は、以下に記載のように、シークエンス反応
の副産物を検出することによって決定され得る。
配列プライマーは、増幅された核酸テンプレートの領域に対して特異的にアニ−リング
し得る限り、あらゆる長さ、または塩基組成であり得る。配列決定プライマーのための特
定の構造は、増幅されたテンプレート核酸上の領域を特異的にプライムすることが可能で
ある限り必要とされない。好ましくは、配列決定プライマーは、特徴付けられる配列とア
ンカープライマーに対してハイブリダイズ可能である配列の間にあるテンプレート領域に
相補的である。配列決定プライマーは、DNAポリメラーゼを用いて伸長され、配列生成
物を形成する。伸長は、1つ以上の型のヌクレオチド三リン酸および所望ならば、補助的
な結合タンパク質の存在下で実施される。
方法は、以下の工程:(a)ヌクレオチドが添加される場合、核酸ポリマーが、相補的
な核酸ポリマーの合成のためのテンプレートポリマーとして作用する重合環境に、テンプ
レート核酸ポリマーを導入する工程;(b)一連の供給材料を重合環境に連続的に提供す
る工程であって、各々の供給材料が、相補的核酸ポリマーが、形成されるヌクレオチドの
中から選択されるヌクレオチドを含み、その結果、供給材料中のヌクレオチドが、配列決
定されるべきテンプレートポリマー中の次のヌクレオチドに相補的である場合、前述のヌ
クレオチドは、相補的プライマーに組み込まれ、無機ピロホスフェートが、放出される工
程(c)重合環境から供給材料の各々を、別個に回復する工程;および(d)回復した供
給材料の各々において、相補的ポリマー中の各ヌクレオチドの同一性を決定し、従って、
テンプレートポリマーの配列を決定するために、ATP生成ポリペプチド−ATP変換ポ
リペプチド融合タンパク質を利用することによって無機ピロホスフェートの量を測定する
工程、を含包する。
この配列プライマーは、増幅された核酸テンプレートの領域に対して特異的にアニーリ
ング可能である限り、あらゆる長さ、または塩基組成であり得る。特定の構造は、増幅さ
れたテンプレート核酸上の領域を特異的にプライムすることができる限り、配列決定プラ
イマーに必要でない。好ましくは、配列決定プライマーは、特徴づけられるべき配列とア
ンカープライマーにハイブリダイズ可能な配列との間にあるテンプレートの領域に対して
相補的である。配列決定プライマーは、DNAポリメラーゼを用いて伸長され、シークエ
ンス生成物を形成する。伸長は、1つ以上の型のヌクレオチド三リン酸、および所望なら
ば、補助的な結合タンパク質の存在下で実施される。
本発明はまた、無機ピロホスフェートの量が、以下によって測定される方法を含む:(
a)アデノシン−5’−ホスホスルフェートを、供給材料に添加すること;アデノシン−
5’−ホスホスルフェートを含む回復されたフードストックと、ATP生成ポリペプチド
−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質とを組み合わせ、その結果、回復された供給材
料中のあらゆる無機ピロホスフェートおよびアデノシン−5’−ホスホスルフェートが、
最初に反応して、ATPおよびスルフェートを形成し、次いで、酸素の存在下でルシフェ
リンと反応し、その結果、ATPは消費され、AMP、無機ピロホスフェート、二酸化炭
素および光を生成すること;および(b)生成された光の量を測定することによって、測
定する方法。好ましい実施形態において、テンプレートポリマーおよびATP生成ポリペ
プチド−ATP変換ポリペプチド融合タンパク質は、固体支持体上に固定される。
本発明はまた、テンプレート核酸ポリマー中の核酸配列を決定するための方法を包含し
、この方法は、以下:(a)重合環境の中にテンプレート核酸ポリマーを導入する工程で
あって、ヌクレオチドが、加えられる場合、核酸ポリマーは、相補的核酸ポリマーの合成
のためのテンプレートポリマーとして作用する、工程;(b)重合環境に一連の供給材料
を連続的に提供する工程であって、各供給材料は、相補的核酸ポリマーが形成されるヌク
レオチドの間から選択されるヌクレオチドを含み、その結果、供給材料中のヌクレオチド
が、配列決定されるべきテンプレートポリマー中の次のヌクレオチドに対し相補的である
場合、該ヌクレオチドは、相補的ポリマーの中に取り込まれ、そして無機ピロリン酸塩が
、放出される、工程;(c)重合環境から各供給材料を別々に回収する工程;および(d
)相補的なポリマーの各ヌクレオチドの正体、従ってテンプレートポリマーの配列を決定
するため、回収された各供給材料中で、熱安定性スルフリラーゼおよびルシフェラーゼを
用いてPPiの量を測定する工程を包含する。一つの実施形態において、熱安定性スルフ
リラーゼおよびルシフェラーゼは、融合タンパク質中で結合される。別の実施形態におい
て、熱安定性スルフリラーゼは、親和性タグに結合される。
本発明は、核酸を配列決定するための方法をさらに提供し、この方法は、以下:(a)
一つ以上の核酸アンカープライマーを提供する工程;(b)平坦な表面上の複数の空洞の
中に配置された複数の一本鎖環状核酸テンプレートを提供する工程であって、各空洞は、
分析物反応チャンバを形成し、ここで、反応チャンバは、中心から中心まで5〜200の
間の間隔を有する、工程;(c)プライム化されたアンカープライマー環状テンプレート
複合体を生じるために、少なくとも一つの一本鎖環状テンプレートに核酸アンカープライ
マーの有効な量をアニーリングする工程;(d)環状核酸テンプレートに対し相補的な核
酸の複数のコピーに共有結合された伸長されたアンカープライマーを形成するため、ポリ
メラーゼとプライム化されたアンカープライマー−環状テンプレート複合体とを合わせる
工程;(e)この共有結合された相補的な核酸の一つ以上のコピーに、配列決定プライマ
ーの有効な量をアニーリングする工程;(f)配列決定生成物、および所定ヌクレオチド
三リン酸が、該配列決定プライマーの3’末端上に取り込まれる場合、配列決定反応副生
成物を生じるために、ポリメラーゼおよび所定ヌクレオチド三リン酸を用いて配列決定プ
ライマーを伸長する工程;ならびに(g)熱安定性スルフリラーゼおよびルシフェラーゼ
の使用によって、配列決定反応副生成物を同定し、それによって核酸の配列を決定する工
程を包含する。一つの実施形態において、熱安定性スルフリラーゼおよびルシフェラーゼ
は、融合タンパク質中で結合される。別の実施形態において、熱安定性スルフリラーゼは
、親和性タグに結合される。
また、本発明中に包含されるのは、核酸を配列決定する方法であり、この方法は、以下
:(a)少なくとも一つの核酸アンカープライマーを提供する工程;(b)少なくとも4
00,000個の別個の反応部位を有する1つのアレイ中に、複数の一本鎖環状核酸テン
プレートを提供する工程;(c)プライム化されたアンカープライマー−環状テンプレー
ト複合体を生成するため、少なくとも一つの一本鎖環状テンプレートに核酸アンカープラ
イマーの第一の量をアニーリングする工程;(d)環状核酸テンプレートに対し相補的な
核酸の複数のコピーに共有結合された伸長されたアンカープライマーを形成するため、ポ
リメラーゼとプライム化されたアンカープライマー環状テンプレート複合体と合わせる工
程;(e)共有結合された相補的な核酸の一つ以上のコピーに配列決定プライマーの第二
の量をアニーリングする工程;(f)配列決定生成物、および所定ヌクレオチド三リン酸
が、該配列決定プライマーの3’末端上に取り込まれる場合、配列決定反応副生成物を生
じるために、ポリメラーゼおよび所定ヌクレオチド三リン酸を用いて配列決定プライマー
を伸長する工程;ならびに(g)熱安定性スルフリラーゼおよびルシフェラーゼの使用に
よって配列決定反応副生成物を同定し、それによって、核酸テンプレートを含む各反応部
位で核酸の配列を決定する工程を包含する。一つの実施形態において、熱安定性スルフリ
ラーゼおよびルシフェラーゼは、融合タンパク質中で結合される。別の実施形態において
、熱安定性スルフリラーゼは、親和性タグに結合される。
本発明はまた、1つのアレイ上で複数のヌクレオチドの塩基配列を決定する方法を包含
し、この方法は、以下:(a)複数のサンプルDNAを提供する工程であって、このDN
Aは、平坦な表面上の複数の空洞の中にそれぞれ配置され、各空洞は、分析物反応チャン
バを形成し、ここで、反応チャンバは、中心から中心まで5〜200μmの間の間隔を有
する、工程、(b)各反応チャンバ中の反応混合物に一つの既知の窒素塩基の活性化ヌク
レオチド5’三リン酸前駆体を加える方法であって、各反応混合物は、プライマー鎖の3
’末端に活性ヌクレオシド5’三リン酸前駆体の取り込みを可能にする反応条件下で、テ
ンプレート指向性ヌクレオチドポリメラーゼおよびテンプレートより短い少なくとも一ヌ
クレオチド残基の相補的なオリゴノヌクレオチドプライマー鎖にハイブリダイズされた一
本鎖ポリヌクレオチドテンプレートを含んで、プライマー鎖の3’末端にて各テンプレー
ト中の少なくとも1つの非対合ヌクレオチドを形成し、但し、活性ヌクレオシド5’三リ
ン酸前駆体の窒素塩基は、テンプレートの非対合ヌクレオチド残基の窒素塩基に相補的で
ある、工程;(c)ヌクレオシド5’三リン酸前駆体が、熱安定性スルフリラーゼおよび
ルシフェラーゼを用いた配列決定副生成物の検出を通じてプライマー鎖中に取り込まれた
かどうかを検出する方法であって、従って、テンプレートの非対合ヌクレオチド残基が、
取り込まれたヌクレオシド5’三リン酸前駆体の窒素塩基組成と相補的である窒素塩基組
成を有することを示す、工程、ならびに(d)連続して工程(b)および工程(c)を反
復する方法であって、ここで、各連続する反復が、次いで既知の窒素塩基組成の一つの型
の活性ヌクレオシド5’三リン酸前駆体の取り込みを付加および検出する、工程;ならび
に(e)該ヌクレオシド前駆体の取り込みの配列から、各反応チャンバ中のテンプレート
の非対合ヌクレオチド残基の塩基配列を決定する工程、を包含する。一つの実施形態にお
いて、熱安定性スルフリラーゼおよびルシフェラーゼは、融合タンパク質中で結合される
。別の実施形態においては、熱安定性スルフリラーゼは、親和性タグに結合される。
本発明は、以下の非限定的実施例においてさらに示される。以下の実施例において使用
されるいくつかの略語がある:FUSは、融合遺伝子を表し、Sは、スルフリラーゼを表
し、Lは、ルシフェラーゼを表し、TLは、熱安定性ルシフェラーゼを表し、Xは、Xh
oIを表し、Hは、HindIIIを表し、Nは、NotIを表し、そしてBは、Bam
HIを表す。例えば、FUS−L/S X Fは、融合遺伝子、ルシフェラーゼ−スルフ
リラーゼ Xho順方向についてのプライマーを意味する、など。プライマー1〜6は、
S融合に対するLまたはTLについてであり、そしてプライマー7〜13は、LまたはT
L融合に対するSについてである。
(実施例1:Bstスルフリラーゼ遺伝子を得るためのクローニングストラテジー)
制限部位リンカーを組み込んだ遺伝子特異プライマーを、ERGO中でBacillu
s stearothermophilus由来の推定ATPスルフリラーゼについての
配列に基づいて設計し、ERGOは、University of Oklahomaで
Bacillus stearothermophilus Genome Seque
ncing Projectを包含したIntegrated Genomicsによる
World Wide Web上で利用可能にされたゲノムDNAの小型(curate
d)データベースである(NSF Grant #EPS−9550478)。利用下順
方向プライマーは、5’−CCC TTC TGC AGC ATG AGC GTA
AGC ATC CCG CAT GGC GGC ACA TTG−3’(配列番号7
)であり、そして使用した逆方向プライマーは、5’−CCC GTA AGC TTT
TAG CGC GCT GAC GGG GCG ACC GTT TCG CGT
TCT TG−3’(配列番号8)であった。PCR増幅のための反応混合物は、5.
0μL 10×ポリメラーゼ緩衝液(Clontech、カタログ#8714)、2.0
μL 5Mベタイン(Sigma、カタログ#B0300)、1.0μL dNTP混合
(各10mMのdATP、dCTP、dGTP、dTTP)、0.8μL Advant
age 2ポリメラーゼ(Clontech、カタログ#8714)、0.2μL Ad
vantage−HF2ポリメラーゼ(Clontech、カタログ#K1914)、1
0pmol順方向プライマー、10pmol逆方向プライマー、100ng(または未満
)BstゲノムDNA(ATCC、カタログ#12980D)、および全用量を50μL
にするために十分な蒸留水を含んだ。BstゲノムDNAの1ng程度の少量は、PCR
産物を生じるのに十分であった。ゲノムDNAからのBst ATPスルフリラーゼ遺伝
子のPCR増幅は、3分間96℃の最初の工程、次いで15秒間96℃、30秒間60℃
、6分間72℃の35サイクル、10分間72℃の最終工程、そして最終的に取り出すま
での14℃からなった。PCR産物を、QIAquick PCR Purificat
ion Kit(QIAGEN)を使用して清浄化した。
(実施例2:スルフリラーゼ−ルシフェラーゼ融合タンパク質を得るためのクローニン
グストラテジー)
全ての化学物質を、別の記載がない限りSigmaから購入した。ラセミ的に純粋なD
−ルシフェリンを、Pierceから注文した。ATPスルフリラーゼ活性およびルシフ
ェラーゼ活性を測定するためのアッセイ緩衝液は、Taqポリメラーゼを含んだ。ポリメ
ラーゼ連鎖反応(PCR)媒介アプローチを、ルシフェラーゼおよびスルフリラーゼのオ
ープンリーディングフレーム(ORF)に連結するために利用した。クローニングストラ
テジーを、図1において概要を示す。簡潔には、これは、発現ベクター中にインフレーム
で融合遺伝子をクローン化するための便利な制限部位(XhoIおよびHindIII)
を含むプライマーならびに2つのポリペプチドの結合部での稀な制限部位(Not I)
の設計を使用する、PCRによるルシフェラーゼおよびスルフリラーゼのORFの増幅に
関し、その結果、ルシフェラーゼ(例えば、熱安定性ルシフェラーゼ(TL))、および
スルフリラーゼの他のバージョンを、スルフリラーゼ−ルシフェラーゼ(S−L)融合タ
ンパク質またはルシフェラーゼ−スルフリラーゼ(L−S)融合タンパク質のいずれかを
得るために簡便に交換し得る。NotI部位を、生存可能な融合タンパク質を生じるため
、ルシフェラーゼに抗体の可変重鎖を融合するために使用した。これらのプライマーをま
た、2つのORFの結合部の一部を形成するプライマーが、ヌクレオチドの十分な重複範
囲を含むこのような方法で設計した。例えば、FUS−L/S Not Rの5’末端は
、酵母スルフリラーゼのN末端10アミノ酸をコードする逆平行配置においてデオキシヌ
クレオチドを含む。従って、このプライマーを使用して生じるPCR産物は、酵母スルフ
リラーゼORFの5’末端にアニールし、そして融合タンパク質、L−Sを生じる。
ボックス中の産物を、図2で詳しく述べたPCRによって得た。図3に示すように、P
CR産物を、電気泳動に供した。次いで、PCR産物を精製し、Xho IおよびHin
d IIIで消化し、Xho I/Hind III消化されたpRSETA−BCCP
中にサブクローニングした。pRSETA−BCCPは、NheI制限部位とBamHI
制限部位との間の配列が、残基87〜165をコードするE.coli由来のビオチンカ
ルボキシルキャリアタンパク質(BCCP)遺伝子(GenBank登録番号M8045
8)の部分によって置き換えられた、pRSET A(Invitrogen)の誘導体
である。87アミノ酸BCCPドメインを、PCRによって得、pRSETAのNheI
およびBam HIにクローニングしてpRSETA−BCCPを得た。連結された融合
タンパク質およびpRSETA−BCCPを、BL21DE3細胞およびTOP10細胞
に形質転換した。BL21DE3細胞は、L−Sについてのコロニーを生じ、そしてTO
P10細胞は、TL−Sについてのコロニーを生じた。
以下のプライマーの一覧を使用して、融合タンパク質を構築した:
Figure 2009148300
Figure 2009148300
これらのプライマーを、PCRを実施するために利用した。以下のPCR条件を用いた
(PCR条件)
96℃で3時間;96℃で15分間;76℃で30分間;1サイクル当たり−1℃;72
℃で6時間;
以下を15サイクル;96℃で15分間;60℃で30分間;72℃で6時間;
以下を29サイクルについて;72℃で10時間;
絶えず14℃
(実施例3:His6−BCCP Bst ATPスルフリラーゼ融合タンパク質のク
ローニング)
Bst親和性融合構築物は、NheI−XhoIフラグメントが、BCCPドメインに
よって置き換わりそしてATPスルフリラーゼが、BCCPドメインの後に挿入されるp
RSETAの誘導体である。
簡潔に、実施例1に記載されるように、BstSulf PCR産物を、PstIおよ
びHindIIIで二重に消化し、1%アガロース/TAEゲル上で単離し、QIAEX
II(QIAGEN)を用いて精製し、製造者の指示書に従ってNEBからのQuick
Ligation Kitを用いてpRSETA−BCCPの大きなPstI/Hin
dIIIフラグメントに連結した。実施例2に述べられるように、pRSETA−BCC
Pは、NheI制限部位とBamHI制限部位との間の配列は、残基87〜165につい
てコードするE.coli由来のビオチンカルボキシルキャリアタンパク質(BCCP)
遺伝子(GenBank登録番号;M80458)によって置き換わった、pRSET
A(Invitrogen)の誘導体である。
2uL連結反応を使用して、50 uL TOP10有能細胞(Invitrogen
)を形質転換し、そしてLB−Apプレート上に置いた。10個のクローンからのプラス
ミド挿入物の配列決定を使用して、ATCC 12980からのATPスルフリラーゼ遺
伝子についてコンセンサス配列を決定した。
プラスミド pRSETA−BCCP−BstSulfを、E.coli発現宿主BL
21(DE3)pLysS(Novagen)に形質転換し、そしてBstHBSulf
誘導発現を、製造者の指示書に従って、実行した。細胞を、回収し、凍ったペレットとし
て保存した。ペレットを、製造者の指示書に従って、BugBusterおよびBenz
onaseを用いて溶解し、そしてタンパク質を、Chelating Sepharo
se Fast Flow(Amershamカタログ番号;17−0575−02)で
充填された20mLカラムで精製し、ニッケル(II)で荷電した。タンパク質を、0〜
500mMイミダゾール勾配を用いて溶出した。SDS−PAGEによる分析は、正しい
大きさの単一のバンドを示した。
(実施例4:ビーズへの酵素の結合)
BCCPドメインは、E.coliが特定のリジン残基上に単一のビオチン分子を加え
ることを可能にする。このように、これらの融合タンパク質は、ストレプトアビジンを含
む固体支持体に結合し得る。TL−Sを、TAベクターに首尾良くクローニングした。2
5μlのMPGストレプトアビジン(CPG、Inc.)またはNickel−アガロー
ス(Qiagen)を、1.5mlチューブに取りこみ、マグネット上に置いた。上清を
取り除き、ビーズを25μgのHis6−BCCP−スルフリラーゼおよび75μgのH
is6−BCCP−ルシフェラーゼ中に再懸濁した。融合タンパク質を試験するために、
100μlの透析された融合タンパク質を、25μlのビーズに結合した。ビーズを、1
時間室温で混合し、アッセイ緩衝液(25mM トリシン(pH7.8)、5mM 酢酸
マグネシウム、1mM DTT、1mM EDTA、および1mg/ml BSA)で洗
浄し、1mM PPi、4mM APSおよび300mM D−ルシフェリンで酵素活性
についてアッセイした。ニッケル−アガロースビーズにより、EDTAを、アッセイ緩衝
液から除いた。
図4に示されるように、これらの融合タンパク質は、NTA−アガロースおよびMPG
−SAビーズの両方に対して活性を示した。S:L 1:3は、ビーズに1:3の比で個
々に結合したスルフリラーゼおよびルシフェラーゼを表す。Ni−AgおよびMPG−S
Aは、それぞれnickel−アガロースおよびMPG−ストレプトアビジンビーズであ
る。PLは、Promegaルシフェラーゼであり、これは、その上にポリヒスチジンタ
グまたはビオチンタグを有さず、従ってネガティブコントロールとして働く。画分19は
、融合タンパク質を含み、ビーズの両方の種類において活性である。これは、融合タンパ
ク質が、融合タンパク質のBCCPドメイン上のポリヒスチジンタグおよびビオチン分子
で合成されたことを示唆する。

Claims (1)

  1. 本明細書に記載されるとおりの発明
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