JP6525872B2 - 細胞中の複数のエピトープを同定するためのダイナミックレンジを高めること - Google Patents

細胞中の複数のエピトープを同定するためのダイナミックレンジを高めること Download PDF

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Description

発明の背景
ヒトの身体のすべての細胞は、同じ遺伝物質を含んでいるが、それらの細胞のすべてにおいて同じ遺伝子が活性であるわけではない。遺伝子発現パターンの変化は、生物学的機能に重大な影響を及ぼし得る。さらに、遺伝子産物(タンパク質)、そのバリアントおよび相互作用パートナーの動態および制御を理解することは、例えば、遺伝的障害/および環境的に誘導される障害の背後にあるメカニズムまたは薬物媒介性治療の影響を理解する際に不可欠である。この理解は、さらなる臨床上および診断上の分析にとって基本的根拠になる可能性がある。ゆえに、細胞内での遺伝子および/またはそれらの産物の発現および制御の同定および定量は、治療上および診断上の新しい標的の発見を助け得る。
これらの研究に極めて重要なことは、遺伝子発現および全タンパク質の特定のバリアント(例えば、スプライスバリアント、点変異、翻訳後修飾されたバージョンおよび環境的/治療的に誘導される改変)を定性的に決定できること、ならびにそれらの定量的調節を考察できることである。さらに、細胞内のたった1つではなく複数の標的分子からこれらの分析を行うことが、ますます重要になっている。これまでに利用可能な方法は、かなりの量の生物学的サンプルをなおも必要とするか、または細胞特異的な情報を提供しない。そのうえ、タンパク質サンプルに固有のさらなる難題のために、多重化されたタンパク質測定技術の方法は限られている。
したがって、複雑な細胞集団の各細胞において標的分子を正確かつ高感度に検出、同定および定量する必要があり、ならびにその標的分子に関する細胞特異的な情報を保持する必要がある。
発明の要旨
本発明は、概して、サンプル中の標的分子の検出、同定および定量の分野に関する。本発明は、複雑な細胞集団の単一細胞内の個々の標的分子に関する細胞特異的な情報を保持しながらの、その標的分子の検出、同定および定量に部分的に関する。
1つの態様において、本発明は、複数の標的が複数の細胞に存在するかどうかを同定するための方法に関し、その方法は、その標的に複数のタグを結合する工程を包含し、タグは、a)標的の同一性、およびb)タグが結合している細胞の同一性を表すコードを含み、ここで、その複数のうちの少なくとも第1の標的対は、100倍よりも多くその相対存在量が変化する。いくつかの実施形態において、その複数のうちの少なくとも第1の標的対は、1000倍超、10000倍超、100000倍超、1000000倍超、10000000倍超、100000000倍超またはそれよりも多くその相対存在量が変化する。いくつかの実施形態において、少なくとも第3の標的は、第1の標的対における両方の標的よりも10倍超、100倍超、1000倍超、10000倍超、100000倍超、1000000倍超、10000000倍超、100000000倍超またはそれよりも多くその相対存在量が変化する。いくつかの実施形態において、上記複数の標的は、少なくとも5、10、15、20、25、30、40、50、75、100、150、200、300、400、500個またはそれ以上の標的を含む。いくつかの実施形態において、同じ標的の同一性および細胞の同一性を有する少なくとも2個の異なるタグが存在する。いくつかの実施形態において、少なくとも2個の異なるタグは、同じプライマーのセットを用いて様々な速度で、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25または30サイクルの増幅反応(例えば、PCR)あたり少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000、10000000倍速く増幅する。いくつかの実施形態において、個々の細胞または標的の分離または単離は、結合工程に不必要である。いくつかの実施形態において、上記方法は、コードを検出する工程をさらに包含する。いくつかの実施形態において、個々の細胞または標的の分離または単離は、検出工程に不必要である。いくつかの実施形態において、検出工程は、配列決定することを含む。いくつかの実施形態において、各標的は、タンパク質または核酸である。いくつかの実施形態において、各標的は、mRNAである。いくつかの実施形態において、タグは、核酸である。いくつかの実施形態において、タグは、UBAを含む。いくつかの実施形態において、UBAは、標的のうちの1つに特異的である。いくつかの実施形態において、標的のうちの1つに特異的なUBAは、標識UBAと未標識UBAとの混合物を含む。いくつかの実施形態において、UBAは、抗体を含む。いくつかの実施形態において、タグは、ESBを含む。いくつかの実施形態において、ESBは、共通リンカー(CL)を含む。いくつかの実施形態において、ESBは、標的の同一性をコードする。いくつかの実施形態において、標識ESBと未標識ESBとの混合物を含む。いくつかの実施形態において、ESBは、核酸を含む。いくつかの実施形態において、タグは、APSを含む。いくつかの実施形態において、APSは、検出可能に異なるコードユニットを含む。いくつかの実施形態において、結合工程中、複数個のAPSが、分割プール合成(split pool synthesis)の連続したラウンドの間に順序づけられた様式でタグに付加される。いくつかの実施形態において、タグは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個またはそれより多くのAPSを含む。いくつかの実施形態において、APSは、核酸を含む。いくつかの実施形態において、タグは、ライゲーションによって連結された、複数個のAPS、ESBおよびUBAを含む。いくつかの実施形態において、複数個のAPS、ESBおよび/またはUBAは、クリックケミストリーで連結されることが可能である。いくつかの実施形態において、APSおよび/またはESBは、増幅プライマー結合領域を含む。いくつかの実施形態において、UBA、ESBおよび/またはAPSは、鋳型になり得る。
別の態様において、本発明は、a)第1の標的分子、b)第1の標的分子に特異的な少なくとも2個の異なるユニーク結合物質(UBA)、c)第1の連結可能なUBA依存性のエピトープ特異的バーコード(ESB)、およびd)複数の順序づけられたアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)を含む組成物に関し、ここで、APSの順序は、検出可能である。いくつかの実施形態において、少なくとも2個の異なるUBAは、同じプライマーのセットを用いる増幅に様々な割合で、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25または30サイクルの増幅反応(例えば、PCR)あたり少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000、10000000のバリエーションで影響する少なくとも2個の異なるプライマー結合領域を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも2個の異なるUBAは、同じプライマーのセットを用いる増幅に様々な割合で、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25または30サイクルの増幅反応(例えば、PCR)あたり少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000、10000000のバリエーションで影響する少なくとも2個の異なるプライマー結合領域に連結されている。いくつかの実施形態において、少なくとも2個の異なるUBAは、様々な効率で、例えば、少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000倍より効率的に、ESBまたはCOBを補充する1つ以上の結合領域を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも2個の異なるUBAは、様々な効率で、例えば、少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000倍より効率的に結合パートナーと会合する1つ以上の捕捉領域を含む。関連する態様において、本発明は、a)第1の標的分子、b)第1の標的分子に特異的な第1のユニーク結合物質(UBA)、c)少なくとも2個の連結可能なUBA依存性のエピトープ特異的バーコード(ESB)、およびd)複数の順序づけられたアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)を含む組成物に関し、ここで、APSの順序は、検出可能である。いくつかの実施形態において、少なくとも2個の異なるESBは、同じプライマーのセットを用いる増幅に様々な割合で、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25または30サイクルの増幅反応(例えば、PCR)あたり少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000、10000000のバリエーションで影響する少なくとも2個の異なるプライマー結合領域を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも2個の異なるESBは、同じプライマーのセットを用いる増幅に様々な割合で、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25または30サイクルの増幅反応(例えば、PCR)あたり少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000、10000000のバリエーションで影響する少なくとも2個の異なるプライマー結合領域に連結されている。いくつかの実施形態において、少なくとも2個の異なるESBは、様々な効率で、例えば、少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000倍より効率的に、UBAまたはCOBを補充する1つ以上の結合領域を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも2個の異なるESBは、様々な効率で、例えば、少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000倍より効率的に、結合パートナーと会合する1つ以上の捕捉領域を含む。いくつかの実施形態において、標的分子は、ペプチド、ポリペプチド、オリゴペプチド、タンパク質、リンタンパク質、抗体、核酸、ペプチド核酸、合成小分子、二糖、三糖、オリゴ糖、多糖、脂質、ステロイドおよびリン脂質からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、複数の順序づけられたAPSは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個またはそれより多くのAPSを含む。いくつかの実施形態において、UBA、ESBまたはAPSは、鋳型になり得る。いくつかの実施形態において、個々のAPS、ESBまたは連結オリゴヌクレオチド分子は、ユニークなカウンタータグを含む。いくつかの実施形態において、ユニークなカウンタータグは、検出可能である。
なおも別の態様において、本発明は、細胞の集団中の細胞の標的分子を細胞起源バーコードで標識するためのキットに関し、そのキットは、a)m個のアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)のn個のセット(その各々は、異なる情報パッケージを含み、ここで、その情報パッケージは、順序づけられた形式で連結されることが可能である);およびb)同じ標的に特異的な少なくとも2個のユニーク結合物質(UBA)を備える。関連する態様において、本発明は、細胞の集団中の細胞の標的分子を細胞起源バーコードで標識するためのキットに関し、そのキットは、a)m個のアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)のn個のセット(その各々は、異なる情報パッケージを含み、ここで、その情報パッケージは、順序づけられた形式で連結されることが可能である);およびb)標的分子特異的な複数のユニーク結合物質(UBA)(その各々は、UBA特異的なエピトープ特異的バーコード(ESB)と連結されており、少なくとも1つのUBAの2個のサブタイプをさらに含み、ここで、その2個のサブタイプは、異なるESBに連結されている)を備える。なおも別の関連する態様において、本発明は、細胞の集団中の細胞の標的分子を細胞起源バーコードで標識するためのキットに関し、そのキットは、a)m個のアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)のn個のセット(その各々は、異なる情報パッケージを含み、ここで、その情報パッケージは、順序づけられた形式で連結されることが可能である);b)標的分子特異的な複数のユニーク結合物質(UBA);およびc)UBA特異的な複数のエピトープ特異的バーコード(ESB)(各ESBは、指定のUBAと連結することが可能であり、同じUBAに特異的である少なくとも1つのESBの少なくとも2個のサブタイプをさらに含む)を備える。いくつかの実施形態において、nは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10またはそれより多い。いくつかの実施形態において、mは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20またはそれより多い。いくつかの実施形態において、個々のAPS、ESBまたは連結オリゴヌクレオチド分子は、ユニークなカウンタータグを含む。いくつかの実施形態において、ユニークなカウンタータグは、検出可能である。いくつかの実施形態において、APSまたはESBは、増幅プライマー結合領域を含む。いくつかの実施形態において、キットは、プローブをさらに備える。
さらなる態様において、本発明は、サンプル中の標的分子を検出するための方法に関し、その方法は、a)(i)標的分子を含む細胞の集団、(ii)複数の標的特異的UBA混合物(少なくとも1つのUBA混合物は、標識UBAおよび未標識UBAを所定の比で含む)、(iii)UBAと会合することができる複数のESB、および(iv)複数のラウンド特異的なAPSセット(その各セットは、互いに検出可能に異なる複数のAPSを含む)を得る工程;(b)そのUBAの混合物を前記細胞の集団と接触させる工程(その標識UBAおよび未標識UBAは、標的分子に結合する);(c)その複数のESBを前記細胞の集団と接触させる工程;および(d)その複数のラウンド特異的なAPSを使用して分割プール合成を行う工程を包含する。いくつかの実施形態において、第1の標識UBAは、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、ESBと優先的に会合する。いくつかの実施形態において、第2の標識UBAは、同じ標的に対する第2の未標識UBAよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、ESBと優先的に会合する。いくつかの実施形態において、第1の標識UBAは、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、COBと優先的に会合する。いくつかの実施形態において、第2の標識UBAは、第2の未標識UBAよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、COBと優先的に会合する。いくつかの実施形態において、第1の標識UBAは、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、優先的に検出される。いくつかの実施形態において、第2の標識UBAは、同じ標的に対する第2の未標識UBAよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、優先的に検出される。いくつかの実施形態において、第1の標識UBAは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25または30サイクルの増幅反応(例えば、PCR)あたり少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000、10000000倍速く、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも優先的に増幅される。いくつかの実施形態において、第2の標識UBAは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25または30サイクルの増幅反応(例えば、PCR)あたり少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000、10000000倍速く、同じ標的に対する第2の未標識UBAよりも優先的に増幅される。いくつかの実施形態において、第1の標識UBAは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも優先的に枯渇される。いくつかの実施形態において、第2の標識UBAは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、同じ標的に対する第2の未標識UBAよりも優先的に枯渇される。
なおもさらなる態様において、本発明は、サンプル中の標的分子を検出するための方法に関し、その方法は、(a)(i)標的分子を含む細胞の集団、(ii)複数の標的特異的UBA、(iii)複数のESB混合物(その各々は、UBA混合物のうちの1つと会合することができ、少なくとも1つのESB混合物は、標識ESBおよび未標識ESBを所定の比で含む)、および(iv)複数のラウンド特異的なAPSセット(各セットは、互いに検出可能に異なる複数のAPSを含む)を得る工程;(b)UBAを前記細胞の集団と接触させる工程;(c)複数のESBを前記細胞の集団と接触させる工程(標識ESBおよび未標識ESBは、UBAに結合する);および(d)複数のラウンド特異的なAPSを使用して分割プール合成を行う工程を包含する。いくつかの実施形態において、第1の標識ESBは、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、UBAと優先的に会合する。いくつかの実施形態において、第2の標識ESBは、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、UBAと優先的に会合する。いくつかの実施形態において、第1の標識ESBは、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、COBと優先的に会合する。いくつかの実施形態において、第2の標識ESBは、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、COBと優先的に会合する。いくつかの実施形態において、第1の標識ESBは、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、優先的に検出される。いくつかの実施形態において、第2の標識ESBは、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、優先的に検出される。いくつかの実施形態において、第1の標識ESBは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25または30サイクルの増幅反応(例えば、PCR)あたり少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000、10000000倍速く、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも優先的に増幅される。いくつかの実施形態において、第2の標識ESBは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25または30サイクルの増幅反応(例えば、PCR)あたり少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000、10000000倍速く、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも優先的に増幅される。いくつかの実施形態において、第1の標識ESBは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも優先的に枯渇される。いくつかの実施形態において、第2の標識ESBは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも優先的に枯渇される。いくつかの実施形態において、上記方法は、前記UBA−ESB−APS複合体の少なくとも一部を検出することによって、少なくとも1つの標的特異的シグナルを得る工程をさらに包含する。いくつかの実施形態において、上記方法は、標的特異的シグナルを乗数で正規化することによって、その標的特異的シグナルと関連する標的分子を定量する工程をさらに包含し、ここで、その乗数は、所定の比に基づく。いくつかの実施形態において、検出工程は、配列決定することを含む。いくつかの実施形態において、乗数は、所定の(predetemined)比の逆数である。
なおも別の態様において、本発明は、a)細胞を含むサンプルを、標識UBAおよび未標識UBAを所定の比で含む混合物と接触させる工程、ならびにb)その標的に結合した標識UBAの量を検出し、その検出値をその所定の比に基づく係数(factor)で正規化することによって、細胞に関連する標的の量の近似値を生成する工程を包含する方法に関し、ここで、その細胞は、分割プール合成に供される。いくつかの実施形態において、第1の標識UBAは、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、ESBと優先的に会合する。いくつかの実施形態において、第2の標識UBAは、同じ標的に対する第2の未標識UBAよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、ESBと優先的に会合する。いくつかの実施形態において、第1の標識UBAは、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、COBと優先的に会合する。いくつかの実施形態において、第2の標識UBAは、第2の未標識UBAよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、COBと優先的に会合する。いくつかの実施形態において、第1の標識UBAは、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、優先的に検出される。いくつかの実施形態において、第2の標識UBAは、同じ標的に対する第2の未標識UBAよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、優先的に検出される。いくつかの実施形態において、第1の標識UBAは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25または30サイクルの増幅反応(例えば、PCR)あたり少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000、10000000倍速く、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも優先的に増幅される。いくつかの実施形態において、第2の標識UBAは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25または30サイクルの増幅反応(例えば、PCR)あたり少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000、10000000倍速く、同じ標的に対する第2の未標識UBAよりも優先的に増幅される。いくつかの実施形態において、第1の標識UBAは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも優先的に枯渇される。いくつかの実施形態において、第2の標識UBAは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、同じ標的に対する第2の未標識UBAよりも優先的に枯渇される。
さらなる態様において、本発明は、a)細胞を含むサンプルを、UBAならびに標識ESBおよび未標識ESBを所定の比で含む混合物と接触させる工程、およびb)その標的に結合した標識ESBの量を検出し、その検出値をその所定の比に基づく係数で正規化することによって、細胞に関連する標的の量の近似値を生成する工程を包含する方法に関し、ここで、その細胞は、分割プール合成に供される。いくつかの実施形態において、第1の標識ESBは、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、UBAと優先的に会合する。いくつかの実施形態において、第2の標識ESBは、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、UBAと優先的に会合する。いくつかの実施形態において、第1の標識ESBは、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、COBと優先的に会合する。いくつかの実施形態において、いくつかの実施形態において、第2の標識ESBは、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、COBと優先的に会合する。いくつかの実施形態において、第1の標識ESBは、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、優先的に検出される。いくつかの実施形態において、第2の標識ESBは、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、優先的に検出される。いくつかの実施形態において、第1の標識ESBは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25または30サイクルの増幅反応(例えば、PCR)あたり少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000、10000000倍速く、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも優先的に増幅される。いくつかの実施形態において、第2の標識ESBは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25または30サイクルの増幅反応(例えば、PCR)あたり少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、1000、10000、100000、1000000、10000000倍速く、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも優先的に増幅される。いくつかの実施形態において、第1の標識ESBは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも優先的に枯渇される。いくつかの実施形態において、第2の標識ESBは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、10000、100000、1000000、10000000倍またはそれより多く、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも優先的に枯渇される。
いくつかの実施形態において、本発明は、複数の標的が複数の細胞に存在するか否かを同定するための方法に関し、その方法は:その標的に複数のタグを結合する工程を包含し、タグは、a)その標的の同一性およびb)タグが結合している細胞の同一性を表すコードを含む。いくつかの実施形態において、個々の細胞の分離または単離は、その結合工程に不必要である。いくつかの実施形態において、タグは、例えば、共有結合性結合または親和性による会合によって、互いに直接または間接的に関連させられる基本ブロック(building blocks)を含む。いくつかの実施形態において、タグは、所定の位置における基本ブロックの重合によって形成される。いくつかの実施形態において、複数個の基本ブロックが、1つの工程において付加される。いくつかの実施形態において、単一の基本ブロックが、各工程において付加される。いくつかの実施形態において、細胞は、生存している。いくつかの実施形態において、細胞は、溶解されているかまたは固定されている。
いくつかの実施形態において、本発明は、標的に関連する単一細胞を同定するための方法に関し、その方法は:その標的にタグを結合する工程を包含し、そのタグは、a)その標的およびb)その単一細胞を表すコードを含み;その結合において、その単一細胞は、細胞の集団から単離されず、かつその単一細胞を表すコードは、結合の前は未知である。
いくつかの実施形態において、本発明は、標的に関連する単一細胞を同定するための方法に関し、その方法は:その標的にタグを結合する工程を包含し、そのタグは、a)その標的およびb)その単一細胞を表すコードを含み;その結合において、その単一細胞は、細胞の集団から単離され、かつその単一細胞を表すコードは、結合の前は未知である。
いくつかの実施形態において、本発明は、上記コードを検出する工程をさらに包含し、ここで、個々の細胞の分離または単離は、その検出工程に不必要である。いくつかの実施形態において、各標的は、タンパク質または核酸である。いくつかの実施形態において、タグは、核酸またはポリペプチドである。いくつかの実施形態において、タグは、解読可能なコードを含む一連のモノマーサブユニットを含む。いくつかの実施形態において、タグは、解読され得るコードされた分子構成物である。いくつかの実施形態において、タグは、タグの性質を決定するために解読され得る部分の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態において、タグは、UBAを含む。いくつかの実施形態において、UBAは、標的のうちの1つに特異的である。いくつかの実施形態において、タグは、UBAを含む。いくつかの実施形態において、UBAは、抗体を含む。いくつかの実施形態において、タグは、ESBを含む。いくつかの実施形態において、ESBは、共通リンカー(CL)を含む。いくつかの実施形態において、ESBは、標的の同一性をコードする。いくつかの実施形態において、ESBは、核酸を含む。いくつかの実施形態において、タグは、APSを含む。いくつかの実施形態において、APSは、検出可能な検出可能に異なるコードユニットである。いくつかの実施形態において、結合工程中に、複数個のAPSが、分割プール合成(split pool synthesis)の連続したラウンドにおいて順序づけられた様式で前記タグに付加される。いくつかの実施形態において、タグは、少なくとも10個のAPSを含む。いくつかの実施形態において、APSは、核酸を含む。いくつかの実施形態において、タグは、ライゲーションによって連結される複数個のAPS、ESBおよびUBAを含む。いくつかの実施形態において、複数個のAPS、ESBおよび/またはUBAは、クリックケミストリーで連結されることが可能である。いくつかの実施形態において、APSまたはESBは、増幅プライマー結合領域を含む。いくつかの実施形態において、UBA、ESBまたはAPSは、鋳型になり得る(templatable)。いくつかの実施形態において、UBA、ESBまたはAPSは、異なった識別可能構成物である(そのコードの1つの部分が、核酸であり得、別の部分が、ポリペプチドであり得、別の部分が、小分子などであり得ることを意味する)。
いくつかの実施形態において、本発明は、a)第1の標的分子、b)第1の標的分子に特異的な第1のユニーク結合物質(UBA)、c)第1の連結可能なUBA依存性のエピトープ特異的バーコード(ESB)およびd)複数の順序づけられたアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)を含む組成物に関し、ここで、そのAPSの順序は、検出可能である。いくつかの実施形態において、標的分子は、ペプチド、ポリペプチド、オリゴペプチド、タンパク質、リンタンパク質、抗体、核酸、ペプチド核酸、合成小分子、二糖、三糖、オリゴ糖、多糖、脂質、ステロイドおよびリン脂質からなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、粒子(各々が少なくとも第1の標的分子を含む)の集団を含む組成物に関し、ここで、その第1の標的分子は:a)第1の標的分子に特異的な第1のユニーク結合物質(UBA)、b)第1の連結可能なUBA依存性のエピトープ特異的バーコード(ESB)およびc)第1の複数の順序づけられたアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)と会合しており、ここで、その集団中の第1の粒子の第1の標的分子と会合している複数の順序づけられたAPSは、その集団中の第2の粒子の第1の標的分子と会合している複数の順序づけられたAPSとは検出可能に異なる。
いくつかの実施形態において、複数の順序づけられたAPSは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20個のAPSを含む。いくつかの実施形態において、複数の順序づけられたAPSは、20個より多いAPSを含む。いくつかの実施形態において、APSは、鋳型になり得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの別々の粒子は、細胞、リポソーム、細胞小器官、ミセル、液滴およびビーズからなる群より選択される。いくつかの実施形態において、標的分子は、ペプチド、ポリペプチド、オリゴペプチド、タンパク質、リンタンパク質、抗体、核酸、ペプチド核酸、合成小分子、二糖、三糖、オリゴ糖、多糖、脂質、ステロイドおよびリン脂質からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、第1のESBは、第1の共通リンカー(CL)を含む。いくつかの実施形態において、前記第1の標的分子は、前記第1のUBAに直接結合され、前記第1のESBは、前記第1のUBAに直接結合される。いくつかの実施形態において、複数の順序づけられたAPSは、別個のラウンドにおけるAPSの段階的付加によって形成される。いくつかの実施形態において、各ラウンドにおいて付加されるAPSは、第1の複合体に連結される。いくつかの実施形態において、連結は、ラウンドの順序でされている。いくつかの実施形態において、連結は、結合親和性を介して行われる。いくつかの実施形態において、APS、ESBまたはUBAの連結は、化学的方法を用いて行われる。いくつかの実施形態において、その化学的方法は、クリックケミストリーを含む。いくつかの実施形態において、連結は、Cuの存在下で行われる。いくつかの実施形態において、UBA、APSまたはESBは、核酸を含む。いくつかの実施形態は、UBA、APSおよびESBから選択される2つの構成要素に対する第1および第2の相補的領域を含む第1の連結オリゴヌクレオチドをさらに含む。いくつかの実施形態において、UBA、APSまたはESBは、UBA、APSおよびESBから選択される2つの構成要素に対する第1および第2の相補的領域を含む連結オリゴヌクレオチドを用いて連結される。いくつかの実施形態は、UBA、APSおよびESBから選択される2つの構成要素に対する第3および第4の相補的領域を含む第2の連結オリゴヌクレオチドをさらに含む。いくつかの実施形態において、UBA、APSまたはESBは、UBA、APSおよびESBから選択される2つの構成要素に対する第3および第4の相補的領域を含む連結オリゴヌクレオチドを用いて連結される。いくつかの実施形態において、第2および第4の相補的領域は、同一である。いくつかの実施形態において、第2および第4の相補的領域は、同一である。いくつかの実施形態において、第1または第2の相補的領域は、複数のAPSのうちの2つのAPS間で共有される。いくつかの実施形態において、連結は、ライゲーションによって行われる。いくつかの実施形態において、連結オリゴヌクレオチドは、APSまたはESBの起源をコードするサブコードを含む。いくつかの実施形態において、APSは、APSの起源をコードするサブコードを有する。いくつかの実施形態において、ESBは、ESBの起源をコードするサブコードを有する。いくつかの実施形態において、個々のAPS、ESBまたは連結オリゴヌクレオチド分子は、ユニークなカウンタータグ(counter tag)を含む。いくつかの実施形態において、ユニークなカウンタータグは、検出可能である。いくつかの実施形態において、ESBは、連結オリゴヌクレオチドに共有結合的に連結される。いくつかの実施形態において、APSまたはESBは、増幅プライマー結合領域を含む。いくつかの実施形態において、APSおよびESBは、連結される場合、二次産物をコードすることができる。いくつかの実施形態において、その二次産物は、RNAまたはペプチドである。いくつかの実施形態において、APSおよびESBは、連結される場合、ポリメラーゼ開始部位を含む。いくつかの実施形態において、ペプチドは、親和性タグを含む。いくつかの実施形態において、その親和性タグは、Hisタグである。いくつかの実施形態において、UBA、ESBまたはAPSは、鋳型になり得る。いくつかの実施形態において、組成物は、プローブをさらに含む。いくつかの実施形態において、プローブは、表面に付着させられている。いくつかの実施形態において、その表面は、アレイを含む。いくつかの実施形態において、その表面は、ビーズを含む。いくつかの実施形態において、UBAは、抗体、ペプチド、アプタマー、ペプトイドおよび核酸からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、ESBは、核酸、ビーズおよび化学サブユニットからなる群より選択される。いくつかの実施形態において、前記APSは、決定論的重量(deterministic weight)の核酸、小分子または組立可能な複合分子(buildable complex molecule)を含む。
いくつかの実施形態において、本発明は、細胞の集団中の細胞の標的分子を細胞起源バーコードで標識するためのキットに関し、そのキットは、a)m個のアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)のn個のセット(その各々は、異なる情報パッケージを含み;ここで、その情報パッケージは、順序づけられた形式で連結されることが可能である);b)標的分子特異的なユニーク結合物質(UBA)を備える。
いくつかの実施形態において、本発明は、細胞の集団中の細胞の標的分子を細胞起源バーコードで標識するためのキットに関し、そのキットは、a)m個のアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)のn個のセット(その各々は、異なる情報パッケージを含み;ここで、その情報パッケージは、順序づけられた形式で連結されることが可能である);b)標的分子特異的な複数のユニーク結合物質(UBA)(その各々は、UBA特異的なエピトープ特異的バーコード(ESB)と連結されている)を備える。
いくつかの実施形態において、本発明は、細胞の集団中の細胞の標的分子を細胞起源バーコードで標識するためのキットに関し、そのキットは、a)m個のアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)のn個のセット(その各々は、異なる情報パッケージを含み;ここで、その情報パッケージは、順序づけられた形式で連結されることが可能である);b)標的分子特異的な複数のユニーク結合物質(UBA);c)UBA特異的な複数のエピトープ特異的バーコード(ESB)(各ESBは、指定のUBAと連結することができる)を備える。
いくつかの実施形態において、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10である。いくつかの実施形態において、mは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。いくつかの実施形態において、nは、10より大きい。いくつかの実施形態において、mは、20より大きい。いくつかの実施形態において、第1のESBは、第1の共通リンカー(CL)を含む。いくつかの実施形態において、前記ESBは、前記UBAに直接結合することができる。いくつかの実施形態において、前記UBAは、標的分子に直接結合することができる。いくつかの実施形態において、アッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)セットのうちの少なくとも2つは、同一である。いくつかの実施形態において、第1のセット中のAPSは、第2のセット中のAPSと連結可能である。いくつかの実施形態において、第1のセット中のAPSは、順序づけられた形式で第2のセット中のAPSとさらに連結可能である。いくつかの実施形態において、APS、ESBまたはUBAは、化学的方法を用いて連結されることが可能である。いくつかの実施形態において、その化学的方法は、クリックケミストリーを含む。いくつかの実施形態において、Cuの存在が、連結のために必要とされる。いくつかの実施形態において、キットの構成要素は、親和性結合
によって組み立てられ得る。いくつかの実施形態において、UBA、APSまたはESBは、核酸を含む。いくつかの実施形態において、キットは、UBA、APSおよびESBから選択される2つの構成要素に対する第1および第2の相補的領域を含む第1の連結オリゴヌクレオチドをさらに備える。いくつかの実施形態において、キットは、UBA、APSおよびESBから選択される2つの構成要素に対する第3および第4の相補的領域を含む第2の連結オリゴヌクレオチドをさらに備える。いくつかの実施形態において、第1および第3の相補的領域は、同一である。いくつかの実施形態において、第2および第4の相補的領域は、同一である。いくつかの実施形態において、APS、ESBまたはUBAは、ライゲーションによって連結されることが可能である。いくつかの実施形態において、連結オリゴヌクレオチドは、APSまたはESBの起源のセットをコードするサブコードを含む。いくつかの実施形態において、APSは、APSの起源集団をコードするサブコードを有する。いくつかの実施形態において、ESBは、ESBの起源集団をコードするサブコードを有する。いくつかの実施形態において、個々のAPS、ESBまたは連結オリゴヌクレオチド分子は、ユニークなカウンタータグを含む。いくつかの実施形態において、そのユニークなカウンタータグは、検出可能である。いくつかの実施形態において、ESBは、連結オリゴヌクレオチドに共有結合的に連結される。いくつかの実施形態において、APSまたはESBは、増幅プライマー結合領域を含む。いくつかの実施形態において、APSおよびESBは、連結される場合、二次産物をコードすることができる。いくつかの実施形態において、その二次産物は、RNAまたはペプチドである。いくつかの実施形態において、APSおよびESBは、連結される場合、ポリメラーゼ開始部位を構成する。いくつかの実施形態において、ペプチドは、親和性タグを含む。いくつかの実施形態において、その親和性タグは、Hisタグである。いくつかの実施形態において、UBA、ESBまたはAPSは、鋳型になり得る。いくつかの実施形態において、キットは、プローブをさらに備える。いくつかの実施形態において、そのプローブは、表面に付着させられている。いくつかの実施形態において、その表面は、アレイを含む。いくつかの実施形態において、その表面は、ビーズを含む。いくつかの実施形態において、複数のUBAは、2、3、4、5、10、20、30、50、100、200、300、500、600、700、800、900、1000個または1000個より多いUBAを含む。いくつかの実施形態において、複数のUBAは、最大2000個のUBAを含む。いくつかの実施形態において、UBAは、抗体、ペプチド、アプタマー、ペプトイドおよび核酸からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、ESBは、核酸、ビーズおよび化学サブユニットからなる群より選択される。いくつかの実施形態において、前記APSは、決定論的重量の核酸、小分子または組立可能な複合分子を含む。
いくつかの実施形態において、本発明は、共通の粒子起源を共有している標的分子を同定するための方法に関し、その方法は、x個の粒子の集団中の第1の粒子の第1の複数の標的を第1の起源バーコードで標識する工程;およびx個の粒子の集団中の第2の粒子の第2の複数の標的を第2の起源バーコードで標識する工程を包含し、各起源バーコードは、n個のアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)のセットを含み;ここで、APSの第1および第2のセット中のそのn個のAPSの各々は、m個の異なるAPSを含む群から選択され;第1および第2の起源バーコードは、c=1−[(1−1/x)^(m)]の確実性で互いと検出可能に異なる。いくつかの実施形態において、xは、1,000,000より大きい。いくつかの実施形態において、cは、99.9%より大きい。いくつかの実施形態において、cは、99.99%より大きい。いくつかの実施形態において、cは、99.999%より大きい。いくつかの実施形態において、cは、99.9999%より大きい。いくつかの実施形態において、cは、99.99999%より大きい。いくつかの実施形態において、nは、2、3、4、5、6、7、8、9または10である。いくつかの実施形態において、mは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。いくつかの実施形態において、nは、10より大きい。いくつかの実施形態において、mは、20より大きい。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの別々の粒子は、細胞、リポソーム、細胞小器官、ミセル、液滴およびビーズからなる群より選択される。いくつかの実施形態において、標的分子は、ペプチド、ポリペプチド、オリゴペプチド、タンパク質、リンタンパク質、抗体、核酸、ペプチド核酸、合成小分子、二糖、三糖、オリゴ糖、多糖、脂質、ステロイドおよびリン脂質からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、m個の異なるAPSを含む少なくとも2つの群は、同一である。
いくつかの実施形態において、n個のAPSが、別個のラウンドにおいて付加される。いくつかの実施形態において、その別個のラウンドのAPSは、連結される。いくつかの実施形態において、連結は、ラウンドの順序においてされる。いくつかの実施形態において、適切なnおよび/またはmは、細胞数xが与えられた場合に所望の確実性のレベルに基づいて選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、粒子の集団の粒子の構成要素に粒子特異的コードを付与する方法に関し、その方法は:アッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)の第1の順序づけられたセットを粒子の集団の第1の粒子の第1の構成要素に連結する工程を包含し、ここで、そのAPSの順序は、検出可能である。いくつかの実施形態において、その方法は、第1の構成要素と連結されたAPSの第1の順序づけられたセットを検出することによって、第1の構成要素の粒子の起源を決定する工程をさらに包含する。いくつかの実施形態において、その方法は、アッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)の第2の順序づけられたセットを粒子の集団の第1の粒子の第2の構成要素に連結する工程をさらに包含し、ここで、そのAPSの順序は、検出可能である。いくつかの実施形態において、その方法は、第2の構成要素と連結されたAPSの第2の順序づけられたセットを検出することによって、第2の構成要素の粒子の起源を決定する工程をさらに包含する。いくつかの実施形態において、第1の粒子の第1および第2の構成要素と連結されたAPSの第1および第2の順序づけられたセットは、同じである。いくつかの実施形態において、その方法は、アッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)の第3の順序づけられたセットを粒子の集団の第2の粒子の第1の構成要素に連結する工程をさらに包含し、ここで、そのAPSの順序は、検出可能である。いくつかの実施形態において、第1の粒子の第1の構成要素と連結されたAPSの第1の順序づけられたセットは、第2の粒子の第1の構成要素と連結されたアッセイ可能ポリマーサブユニットの第3の順序づけられたセットと異なる。いくつかの実施形態において、その方法は、構成要素特異的なエピトープ特異的バーコード(ESB)を第1の構成要素に連結する工程をさらに包含する。いくつかの実施形態において、その方法は、構成要素特異的なESBを第2の構成要素に連結する工程をさらに包含する。いくつかの実施形態において、少なくとも上記粒子は、細胞、リポソーム、細胞小器官、ミセル、液滴およびビーズからなる群より選択される。いくつかの実施形態において、前記少なくとも1つの標的分子は、前記第1のUBAに直接結合され、前記ESBは、前記UBAに直接結合される。いくつかの実施形態において、アッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)セットのうちの少なくとも2つは、同一である。いくつかの実施形態において、APSの順序づけられたセットの各APSは、第1の複合体に連結される。いくつかの実施形態において、連結は、ラウンドの順序においてされる。いくつかの実施形態において、UBA、ESBまたはAPSは、二次産物をコードする。いくつかの実施形態において、その二次産物は、RNAまたはペプチドである。いくつかの実施形態において、UBA、ESBまたはAPSは、鋳型になり得る。いくつかの実施形態において、ESBは、ユニークなカウンタータグをさらに含む。いくつかの実施形態において、上記分子の標的分子の量は、カウンタータグを用いて推定される。いくつかの実施形態において、APSは、ラウンド特異的サブコードをさらに含む。いくつかの実施形態において、検出は、指定のラウンドのAPSの存在の決定をさらに含む。いくつかの実施形態において、検出は、デジタルである。いくつかの実施形態において、検出は、間接的である。いくつかの実施形態において、検出は、質量分析を含む。いくつかの実施形態において、検出は、核酸配列決定を含む。いくつかの実施形態において、検出は、ペプチド配列決定を含む。いくつかの実施形態において、検出は、大規模ゲル電気泳動(mass gel electrophoresis)を含む。いくつかの実施形態において、検出は、HPLCまたは他のクロマトグラフィー分離を含む。いくつかの実施形態において、検出は、1つ以上の個々のAPSに関連する1つ以上のシグナルの検出を含む。いくつかの実施形態において、そのシグナルは、順序づけられている。いくつかの実施形態において、検出は、1つ以上のプローブの使用を含む。いくつかの実施形態において、そのプローブは、表面に付着させられている。いくつかの実施形態において、その表面は、アレイを含む。いくつかの実施形態において、その表面は、ビーズを含む。いくつかの実施形態において、検出は、分離を含む。いくつかの実施形態において、その分離は、多次元的である。いくつかの実施形態において、その分離は、第1の連結可能なUBA依存性のエピトープ特異的バーコード(ESB)を第2の連結可能なUBA依存性のエピトープ特異的バーコード(ESB)から分ける。いくつかの実施形態において、3、4、5、10、20、30、50、100、200、300、500、600、700、800、900、1000個または1000個より多い異なる標的分子が、検出される。いくつかの実施形態において、最大2000個の異なる標的分子が、検出される。いくつかの実施形態において、UBAは、抗体、ペプチド、アプタマー、ペプトイドおよび核酸からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、ESBは、核酸、ビーズおよび化学サブユニットからなる群より選択される。いくつかの実施形態において、前記APSは、決定論的重量の核酸、小分子または組立可能な複合分子を含む。いくつかの実施形態において、APSは、ライゲーションまたは重合を介した伸長によって連結される。いくつかの実施形態において、細胞起源バーコード(COB)は、APSの順序づけられたセットのAPSを用いて生成される。いくつかの実施形態において、前記複数の複合体内の各COBは、それと細胞の前記集団中の他のCOBとを区別する検出可能なシグナルまたは配列を有する。いくつかの実施形態において、APS、ESBまたはUBAは、化学的方法を用いて連結される。いくつかの実施形態において、その化学的方法は、クリックケミストリーを含む。いくつかの実施形態において、連結は、Cuの存在下で行われる。いくつかの実施形態において、UBA、APSまたはESBは、核酸を含む。いくつかの実施形態において、UBA、APSまたはESBの連結は、連結される2つの構成要素に対する第1および第2の相補的領域を含む連結オリゴヌクレオチドを用いて行われる。いくつかの実施形態において、第1または第2の相補的領域は、APSの集団内のAPS間で共有される。いくつかの実施形態において、第1または第2の相補的領域は、APSの2つの異なるラウンド特異的セットに関して異なる。いくつかの実施形態において、上記方法は、ライゲーションをさらに含む。いくつかの実施形態において、標的分子は、ペプチド、ポリペプチド、オリゴペプチド、タンパク質、リンタンパク質、抗体、核酸、ペプチド核酸、合成小分子、二糖、三糖、オリゴ糖、多糖、脂質、ステロイドおよびリン脂質からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、第1のESBは、第1の共通リンカー(CL)を含む。いくつかの実施形態において、第1のESBは、第1の共通リンカー(CL)を含む。いくつかの実施形態において、個々のAPS、ESBまたは連結オリゴヌクレオチド分子は、ユニークなカウンタータグを含む。いくつかの実施形態において、検出は、ユニークなカウンタータグの検出を含む。いくつかの実施形態において、特定のESBと関連しているユニークなカウンタータグの数が、決定される。いくつかの実施形態において、検出されたユニークなカウンタータグの数は、特定のESBの初期量に関係する。いくつかの実施形態において、ESBは、連結オリゴヌクレオチドに共有結合的に連結される。いくつかの実施形態において、APSまたはESBは、増幅プライマー結合領域を含む。いくつかの実施形態において、COBは、ペプチド配列をコードする。いくつかの実施形態において、COBは、ポリメラーゼ開始部位を含む。いくつかの実施形態において、ペプチドは、親和性タグを含む。いくつかの実施形態において、その親和性タグは、Hisタグである。
いくつかの実施形態において、本発明は、複数の別々の粒子を起源とする複数の特性を検出するための方法に関し、その方法は:a)i)少なくとも第1の標的分子を含む粒子の集団;ii)第1の標的分子に特異的な第1のユニーク結合物質(UBA);iii)第1の連結可能なUBA依存性のエピトープ特異的バーコード(ESB);iv)ラウンド特異的な複数のアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)セット(その各セットは、互いに検出可能に異なる複数のAPSを含む)を提供する工程;b)前記少なくとも第1の標的分子、前記第1のUBAプローブおよび前記第1のESBを含む少なくとも第1の複合体を形成する工程;c)nラウンドの分割プール合成を行う工程(その各ラウンドは;i)粒子の集団をm個の反応体積に分割する工程;ii)そのラウンドに特異的なAPSセットのAPSと1つ以上の反応体積とを接触させる工程;iii)2つ以上の反応体積をプールする工程を含む);d)その粒子の集団の少なくとも1つの粒子から複数の特性を検出する工程を包含し、ここで、その特性の少なくとも1つは、その粒子に関連する標的分子についての量または同一性に関する。
いくつかの実施形態において、本発明は、複数の別々の粒子を起源とする複数の特性を検出するための方法に関し、その方法は:a)i)少なくとも第1の標的分子を含む粒子の集団;ii)第1の標的分子に特異的な第1のユニーク結合物質(UBA);iii)第1の連結可能なUBA依存性のエピトープ特異的バーコード(ESB);およびiv)ラウンド特異的な複数のアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)セット(その各セットは、互いに検出可能に異なる複数のAPSを含む)を提供する工程;b)前記少なくとも第1の標的分子、前記第1のUBAプローブおよび前記第1のESBを含む少なくとも第1の複合体を形成する工程;c)nラウンドの分割プール合成を行う工程(その各ラウンドは、i)粒子の集団をm個の反応体積に分割する工程;ii)そのラウンドに特異的なAPSセットのAPSと1つ以上の反応体積とを接触させる工程;およびiii)2つ以上の反応体積をプールする工程を含む);d)工程c)のi)およびc)のii)を含む分割プール合成の別のラウンドを行う工程;e)その粒子の集団の少なくとも1つの粒子から複数の特性を検出する工程を包含し、ここで、その特性の少なくとも1つは、その粒子に関連する標的分子についての量または同一性に関する。
いくつかの実施形態において、分割プール法は、例えば、微小ウェルまたはマイクロ流体デバイス内での粒子の分離によって置き換えられる。いくつかの実施形態において、分離された細胞は、細胞起源バーコードで標識される。いくつかの実施形態において、細胞起源バーコードは、基本ブロックの段階的付加によって適当な位置において組立てられる。
いくつかの実施形態において、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。いくつかの実施形態において、nは、20より大きい。いくつかの実施形態において、mは、少なくとも2ラウンドの間で異なる。いくつかの実施形態において、mは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。いくつかの実施形態において、mは、20より大きい。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの別々の粒子は、細胞、リポソーム、細胞小器官、ミセル、液滴およびビーズからなる群より選択される。いくつかの実施形態において、標的分子は、ペプチド、ポリペプチド、オリゴペプチド、タンパク質、リンタンパク質、抗体、核酸、ペプチド核酸、合成小分子、二糖、三糖、オリゴ糖、多糖、脂質、ステロイドおよびリン脂質からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、第1のESBは、第1の共通リンカー(CL)を含む。いくつかの実施形態において、前記少なくとも1つの標的分子は、前記第1のUBAに直接結合され、前記ESBは、前記UBAに直接結合される。い
くつかの実施形態において、アッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)セットのうちの少なくとも2つは、同一である。いくつかの実施形態において、各ラウンドにおいて付加されるAPSは、第1の複合体に連結される。いくつかの実施形態において、連結は、ラウンドの順序においてされる。いくつかの実施形態において、UBA、ESBまたはAPSは、二次産物をコードする。いくつかの実施形態において、その二次産物は、RNAまたはペプチドである。いくつかの実施形態において、UBA、ESBまたはAPSは、鋳型になり得る。いくつかの実施形態において、ESBは、ユニークなカウンタータグをさらに含む。いくつかの実施形態において、上記分子の標的分子の量は、カウンタータグを用いて推定される。いくつかの実施形態において、APSは、ラウンド特異的サブコードをさらに含む。いくつかの実施形態において、検出は、指定のラウンドのAPSの存在の決定をさらに含む。いくつかの実施形態において、検出は、デジタルである。いくつかの実施形態において、検出は、間接的である。いくつかの実施形態において、検出は、質量分析を含む。いくつかの実施形態において、検出は、核酸配列決定を含む。いくつかの実施形態において、検出は、ペプチド配列決定を含む。いくつかの実施形態において、検出は、1つ以上の個々のAPSに関連する1つ以上のシグナルの検出を含む。いくつかの実施形態において、そのシグナルは、順序づけられている。いくつかの実施形態において、検出は、1つ以上のプローブの使用を含む。いくつかの実施形態において、そのプローブは、表面に付着させられている。いくつかの実施形態において、その表面は、アレイを含む。いくつかの実施形態において、その表面は、ビーズを含む。いくつかの実施形態において、検出は、分離を含む。いくつかの実施形態において、その分離は、多次元的である。いくつかの実施形態において、その分離は、第1の連結可能なUBA依存性のエピトープ特異的バーコード(ESB)を第2の連結可能なUBA依存性のエピトープ特異的バーコード(ESB)から分離する。いくつかの実施形態において、3、4、5、10、20、30、50、100、200、300、500、600、700、800、900、1000個または1000個より多い異なる標的分子が、検出される。いくつかの実施形態において、最大2000個の異なる標的分子が、検出される。いくつかの実施形態において、UBAは、抗体、ペプチド、アプタマー、ペプトイドおよび核酸からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、ESBは、核酸、ビーズおよび化学サブユニットからなる群より選択される。いくつかの実施形態において、前記APSは、決定論的重量の核酸、小分子または組立可能な複合分子を含む。いくつかの実施形態において、APSは、ライゲーションまたは重合を介した伸長によって連結される。いくつかの実施形態において、細胞起源バーコード(COB)は、ラウンド特異的なAPSセットのAPSから生成される。いくつかの実施形態において、前記複数の複合体内の各COBは、それと細胞の前記集団中の他のCOBとを区別する検出可能なシグナルまたは配列を有する。いくつかの実施形態において、APS、ESBまたはUBAは、化学的方法を用いて連結される。いくつかの実施形態において、その化学的方法は、クリックケミストリーを含む。いくつかの実施形態において、連結は、Cuの存在下で行われる。いくつかの実施形態において、UBA、APSまたはESBは、核酸を含む。いくつかの実施形態において、UBA、APSまたはESBの連結は、連結される2つの構成要素に対する第1および第2の相補的領域を含む連結オリゴヌクレオチドを用いて行われる。いくつかの実施形態において、第1または第2の相補的領域は、APSの集団内のAPS間で共有される。いくつかの実施形態において、第1または第2の相補的領域は、APSの2つの異なるラウンド特異的セットに関して異なる。いくつかの実施形態は、ライゲーションをさらに含む。いくつかの実施形態において、連結オリゴヌクレオチドは、APSまたはESBの起源集団をコードするサブコードを含む。いくつかの実施形態において、APSは、そのAPSのラウンド特異的セットをコードするサブコードを有する。いくつかの実施形態において、ESBは、ESBの起源の存在をコードするサブコードを有する。いくつかの実施形態において、個々のAPS、ESBまたは連結オリゴヌクレオチド分子は、ユニークなカウンタータグを含む。いくつかの実施形態において、検出は、ユニークなカウンタータグの検出を含む。いくつかの実施形態において、特定のESBと関連しているユニークなカウンタータグの数が、決定される。いくつかの実施形態において、検出されたユニークなカウンタータグの数は、特定のESBの初期量に関係する。いくつかの実施形態において、ESBは、連結オリゴヌクレオチドに共有結合的に連結される。いくつかの実施形態において、APSまたはESBは、増幅プライマー結合領域を含む。いくつかの実施形態において、COBは、ペプチド配列をコードする。いくつかの実施形態において、COBは、ポリメラーゼ開始部位を含む。いくつかの実施形態において、ペプチドは、親和性タグを含む。いくつかの実施形態において、その親和性タグは、Hisタグである。いくつかの実施形態において、直前の分割によって作製された反応体積の各々に、APSセットの異なるAPSを投入する。
いくつかの実施形態において、本発明は、サンプル中の少なくとも1つの標的分子を検出するための方法を提供し、その方法は:(a)(i)少なくとも1つの標的分子を潜在的に含む細胞の集団、(ii)第1の標的分子に特異的な第1のUBA、(iii)第1のUBAのある領域に特異的な第1のエピトープ特異的バーコードESB(そのESBは、第1の共通リンカー部分を含む)、および(iv)COBの集団(そのCOBの集団は、第2の共通リンカー部分を含み、その第2のリンカー部分は、第1のESBの第1の共通リンカー部分と相補的である)を提供する工程;(b)少なくとも1つの標的分子、第1のUBAプローブおよび第1のESBを含む少なくとも第1の複合体を形成する工程(その少なくとも1つの標的分子は、第1のUBAに結合され、ESBは、UBAに結合される);(c)COBの集団を加える工程(ここで、少なくとも1つの標的分子、第1のUBAプローブ、第1のESBおよび第1のCOBによって第2の複合体が形成され、第1のCOBの第2の共通リンカー部分は、第1のESBの第1のリンカー部分に結合され、COBの集団のCOBは、細胞の集団の細胞に会合している);および(d)第2の複合体または第3の複合体の少なくとも一部を検出する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明は、サンプル中の少なくとも1つの標的分子を検出するための方法を提供し、その方法は:(a)(i)少なくとも1つの標的分子を潜在的に含む細胞の集団、(ii)第1の標的分子に特異的な第1のユニーク結合物質(UBA)、(iii)第1のUBAのある領域に特異的な第1のエピトープ特異的バーコード(ESB)(そのESBは、第1の共通リンカー部分を含む)、および(iv)アッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)の集団(そのAPSは、第2の共通リンカー部分および第3の共通リンカー部分を含み、その第2のリンカー部分は、第1のESBの第1の共通リンカー部分と相補的である)を提供する工程;(b)少なくとも1つの標的分子、第1のUBAプローブおよび第1のESBを含む少なくとも第1の複合体を形成する工程(その少なくとも1つの標的分子は、第1のUBAに結合され、ESBは、UBAに結合される);(c)その集団を2つ以上のサンプルに分割する工程;(d)工程(c)の2つ以上のサンプルにAPSの集団のAPSを1サンプルあたり1つ加える工程(ここで、少なくとも1つの標的分子、第1のUBAプローブ、第1のESBおよび第1のAPSによって第2の複合体が形成され、第1のAPSの第2の共通リンカー部分は、第1のESBの第1のリンカー部分に結合される);(e)工程(c)の2つ以上のサンプルを1つのサンプルにプールする工程;(f)工程(e)のサンプルを2つ以上のサンプルに分割する工程;(g)工程(e)の2つ以上のサンプルにAPSの集団のAPSを1サンプルあたり1つ加える工程(ここで、少なくとも1つの標的分子、第1のUBAプローブ、第1のESB、第1のAPSおよび第2のAPSによって第3の複合体が形成され、第2のAPSの第2の共通リンカー部分は、第1のAPSの第3のリンカー部分に結合され、第1のAPSおよび第2のAPSは、細胞起源バーコード(COB)を形成する);および(c)第3の複合体または第3の複合体の少なくとも一部を検出する工程を包含する。いくつかの実施形態において、上記方法は、工程(e)から(g)を繰り返す工程をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、上記方法は、工程(b)において複数の複合体を形成することによって複数の標的分子を検出する工程をさらに包含し、その各複合体は、(i)少なくとも1つの標的分子、(ii)第1のUBA、および(iii)第1のUBAのある領域に特異的な第1のエピトープ特異的バーコード(ESB)を含み、ここで、そのESBは、第1の共通リンカー部分を含み、少なくとも1つの標的分子は、第1のUBAに結合され、ESBは、UBAに結合される。
いくつかの実施形態において、複数の複合体中の各COBは、それと細胞の集団中の他のCOBとを区別する検出可能なシグナルを有する。
いくつかの実施形態において、上記複合体は、配列決定または質量分析によって検出される。いくつかの実施形態において、第3の複合体は、第3の複合体の1つ以上の分子の存在を個別に計数する工程を包含する方法によって検出され、ここで、その第3の複合体の1つ以上の分子の存在は、細胞内の標的分子の濃度を示す。いくつかの実施形態において、個別に検出する工程は、デジタルのシグナルを検出する工程をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、3、4、5、10、20、30、50、100、200、300、500、600、700、800、900、1000個または1000個より多い異なる標的分子が、検出される。いくつかの実施形態において、最大2000個の異なる標的分子が、検出される。
いくつかの実施形態において、UBAは、抗体、ペプチド、アプタマー、ペプトイドおよび核酸からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、ESBは、核酸、ビーズおよび化学サブユニットからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、APSは、決定論的重量の核酸、小分子または組立可能な複合分子である。いくつかの実施形態において、APSは、検出可能な標識が付着させられている相補的なポリヌクレオチド配列にハイブリダイズされる一本鎖核酸を含む。
いくつかの実施形態において、第1のAPSは、ライゲーションまたは重合を介した伸長によって第1のESBに付着させられる。いくつかの実施形態において、第2のAPSは、ライゲーションまたは重合を介した伸長によって第1のAPSに付着させられる。
いくつかの実施形態において、共通リンカー部分は、核酸である。いくつかの実施形態において、ESBは、USBに付着させられる。
いくつかの実施形態において、前記第1のCOBは、複数のAPSを含む。
いくつかの実施形態は、工程(b)において複数の複合体を形成する工程を包含する方法による複数の標的分子の検出をさらに含み、その各複合体は、(i)少なくとも1つの標的分子、(ii)第1のUBA、および(iii)前記第1のUBAのある領域に特異的な第1のエピトープ特異的バーコード(ESB)を含み、ここで、前記ESBは、第1の共通リンカー部分を含み、前記少なくとも1つの標的分子は、前記第1のUBAに会合させられ、前記ESBは、前記UBAに会合させられる。
いくつかの実施形態において、前記複数の複合体内の各COBは、それと細胞の前記集団中の他のCOBとを区別する検出可能なシグナルまたは配列を有する。
いくつかの実施形態において、APS、ESBまたはUBAの連結は、化学的方法を用いて行われる。いくつかの実施形態において、その化学的方法は、クリックケミストリーを含む。いくつかの実施形態において、連結は、Cuの存在下で行われる。いくつかの実施形態において、ABS、ESBまたはUBAの連結は、結合親和性を用いて行われる。いくつかの実施形態において、UBA、APSまたはESBは、核酸を含む。いくつかの実施形態において、UBA、APSまたはESBの連結は、連結される2つの構成要素に対する第1および第2の相補的領域を含む連結オリゴヌクレオチドを用いて行われる。いくつかの実施形態において、第1または第2の相補的領域は、APSの集団内のAPS間で共有される。いくつかの実施形態において、第1または第2の相補的領域は、APSの異なる集団に関して異なる。いくつかの実施形態は、ライゲーションをさらに含む。いくつかの実施形態において、連結オリゴヌクレオチドは、APSまたはESBの起源集団をコードするサブコードを含む。いくつかの実施形態において、APSは、APSの起源集団をコードするサブコードを有する。いくつかの実施形態において、ESBは、ESBの起源集団をコードするサブコードを有する。いくつかの実施形態において、個々のAPS、ESBまたは連結オリゴヌクレオチド分子は、ユニークタグを含む。いくつかの実施形態において、検出は、ユニークタグの検出を含む。いくつかの実施形態において、特定のESBと関連しているユニークタグの数が、決定される。いくつかの実施形態において、検出されたユニークタグの数は、その特定のESBの初期量に関係する。いくつかの実施形態において、ESBは、連結オリゴヌクレオチドに共有結合的に連結される。いくつかの実施形態において、APSまたはESBは、増幅プライマー結合領域を含む。いくつかの実施形態において、COBは、ペプチド配列をコードする。いくつかの実施形態において、COBは、ポリメラーゼ開始部位を含む。いくつかの実施形態において、ペプチドは、親和性タグを含む。いくつかの実施形態において、その親和性タグは、Hisタグである。いくつかの実施形態において、2つ以上のサンプルは、少なくとも5個のサンプルを含む。いくつかの実施形態において、2つ以上のサンプルは、少なくとも10個のサンプルを含む。いくつかの実施形態において、2つ以上のサンプルは、少なくとも20個のサンプルを含む。いくつかの実施形態において、直前の分割によって作製されたサンプルの各々に、異なるAPSを投入する。
いくつかの実施形態において、2ラウンド以上の分割プール合成が使用される。いくつかの実施形態において、分割プール合成の各ラウンドは、異なるAPSを各容器に加えることを含む。いくつかの実施形態において、所与のラウンドにおける各APSは、そのラウンドにおける残りのAPSと異なるユニークサブコード配列を含む。いくつかの実施形態において、最後のラウンドのAPSは、相補的な増幅プライマー領域、例えば、Illuminaプライマー配列を含む。いくつかの実施形態において、最後のラウンドのAPSは、正規化配列(normalizer sequence)を含む。例えば、図12は、第2ラウンドからのAPSに付加されたSeqP1を有する、2ラウンド分割プール合成からのAPSを図示している。
いくつかの実施形態において、1つ以上のAPSに相補的な1つ以上のスプリント(splint)が使用される。いくつかの実施形態において、複数個のAPSに対する複数個の結合部位を有する1つのユニバーサルスプリント(universal splint)が使用される。いくつかの実施形態において、分割ラウンドの数は、ユニバーサルスプリントの生成後に決定される。いくつかの実施形態において、ユニバーサルスプリントは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10個またはそれより多くの結合部位を有する。いくつかの実施形態において、ユニバーサルスプリント上のすべての結合部位が、APSに結合される。いくつかの実施形態において、上記結合部位のすべてが使用されるとは限らない。例えば、ユニバーサルスプリントは、4個のAPSだけにしか結合されない10個の結合部位を有し得る。図12は、2個のAPSが結合したユニバーサルスプリントを図示している。
いくつかの実施形態において、複数個のユニバーサルスプリントが使用される。いくつかの実施形態において、その複数個のスプリントは、同一である。いくつかの実施形態において、その複数個のスプリントは、同一でない。いくつかの実施形態において、本発明は、細胞の集団中の細胞のESBに連結された標的分子を細胞起源バーコード(COB)で標識するための方法に関し、その方法は、各細胞を個々の反応体積に分離する工程;および化学的手段または親和性手段を介してCOBをESBに付加する工程を包含する。いくつかの実施形態において、その反応体積は、微小気泡、微小滴、ウェル、微小ウェル、マイクロ流体デバイス内の囲われた空間(enclosure)(例えば、マイクロチャネル、マイクロチューブ中の囲われた空間、およびマイクロパターンがつけられた表面上の封じ込め空間(confinement))およびからなる群より選択される。いくつかの実施形態において、その反応体積は、1000μl、900μl、800μl、700μl、600μl、500μl、400μl、300μl、200μl、100μl、50μl、40μl、30μl、20μl、10μl、5μl、4μl、3μl、2μl、1μl、900nl、800nl、700nl、600nl、500nl、400nl、300nl、200nl、100nl、50nl、40nl、30nl、20nl、10nl、9nl、8nl、7nl、6nl、5nl、4nl、3nl、2nl、1nlである。いくつかの実施形態において、その反応体積は、1nl未満である。いくつかの実施形態において、その反応体積は、1pl未満である。いくつかの実施形態において、その集団中の細胞の総数は、1、5、20、50、100、200、500、1000、2000、5000、10000、20000、50000、100000、200000、500000、100万、200万、500万、1000万または1000万より多くである。いくつかの実施形態において、各個々の反応体積は、0または1個の細胞を含む。いくつかの実施形態において、異なるESBの数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。いくつかの実施形態において、そのCOBは、誤り訂正配列(error correcting sequence)を有する。いくつかの実施形態において、そのCOBは、誤り訂正配列を有さない。
いくつかの実施形態において、ESBは、細胞が個々の反応体積に分離される前に、標的に連結される。いくつかの実施形態において、ESBは、細胞が個々の反応体積に分離された後に、標的に連結される。
いくつかの実施形態において、本発明は、細胞を起源とする種々のタイプの構成要素を解離する工程およびその構成要素を粒子上に配置する工程を包含する方法に関し、ここで、その構成要素は、前記粒子上で標識される。いくつかの実施形態において、その標識は、細胞の起源に従って標識する工程を包含する。いくつかの実施形態において、その標識は、構成要素のタイプに従って標識する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、検出工程中のシグナルは、順序づけられている。いくつかの実施形態において、検出は、1つ以上のプローブの使用を含む。いくつかの実施形態において、そのプローブは、表面に付着させられている。いくつかの実施形態において、その表面は、アレイを含む。いくつかの実施形態において、その表面は、ビーズを含む。いくつかの実施形態において、検出は、分離を含む。いくつかの実施形態において、その分離は、多次元的である。
いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書中に記載されるような少なくとも1つのUBA、ESBおよび/またはAPSを調製するための方法を提供する。
いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書中に記載されるようなUBA、ESBおよび/またはAPSの集団を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書中に記載されるようなUBA、ESBおよびAPSの集団ならびにそれを使用するための指示書を備えるキットを提供する。
いくつかの実施形態において、本発明は、サンプル中の標的分子を検出するための方法を提供し、その方法は、(a)(i)標的分子を含む細胞の集団、(ii)前記標的分子に特異的なUBAの集団、(iii)前記UBAに会合することができるESBの集団、(iv)前記ESBに会合することができるAPSの集団を得る工程;(b)前記ESBの少なくとも1つと会合した前記UBAのうちの少なくとも1つを含む標識UBAの集団を形成する工程;(c)前記UBAのうちの少なくとも1つを含む未標識UBAの集団を形成する工程(その未標識UBAは、工程(d)において検出されない);(d)前記標識UBAを前記未標識UBAと決定した比で混合する工程;(e)標識UBAと未標識UBAとの混合物を前記細胞の集団に加える工程(その標識UBAおよび未標識UBAは、標的分子に結合し得る)、(f)前記APSの集団を前記細胞の集団に加える工程(前記APSのうちの少なくとも1つは、前記ESBのうちの少なくとも1つと会合して、少なくとも1つのUBA−ESB−APS複合体を形成し、そのUBA−ESB−APS複合体は、標的分子のうちの少なくとも1つと会合する)、(g)前記UBA−ESB−APS複合体の少なくとも一部を検出する工程;(h)検出されたUBA−ESB−APS複合体の数に、ある乗数を乗算することによって、前記標的分子の数え上げた数値を正規化する工程(その乗数は、(d)における前記比によって決定される)を包含する。いくつかの実施形態において、例えば、UBAだけが1つの標的分子を標的化するとき、ESBは、省略される。いくつかの実施形態において、乗数は、上記比の逆数である。いくつかの実施形態において、乗数は、標識UBAの量の逆数の量に、標識UBA+未標識UBAの量の和を乗算したもの(すなわち(標識UBA+未標識UBA)/標識UBA)に等しい。
いくつかの実施形態において、本発明は、a)標識UBAおよび未標識UBAを既知の比で含む混合物をサンプルに加える工程、b)標的に結合した標識UBAの量を検出することによって、そのサンプル中の標的の量の近似値を生成する工程を包含する方法を提供し、ここで、前記生成工程は、検出された標識UBAの量に、標識UBAと未標識UBAとの比によって決定される係数を乗算することを含む。いくつかの実施形態において、標識UBAは、ESBと会合する。いくつかの実施形態において、標識UBAは、APSと会合する。いくつかの実施形態において、標識UBAは、COBと会合する。いくつかの実施形態において、サンプルは、細胞のサンプルである。いくつかの実施形態において、細胞は、分割プール合成に供される。
特定の実施形態では、例えば以下が提供される:
(項目1)
複数の標的が複数の細胞に存在するか否かを同定するための方法であって、該方法は、該標的に複数のタグを結合する工程を包含し、タグは、
a)該標的の同一性、および
b)タグが結合している該細胞の同一性
を表すコードを含み、ここで、該複数のうちの少なくとも第1の標的対は、100倍よりも多くその相対存在量が変化する、方法。
(項目2)
前記複数のうちの少なくとも第1の標的対は、1000倍よりも多くその相対存在量が変化する、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記複数のうちの少なくとも第1の標的対は、10000倍よりも多くその相対存在量が変化する、項目1に記載の方法。
(項目4)
少なくとも第3の標的が、前記第1の標的対における両方の標的よりも10倍よりも多くその相対存在量が変化する、項目1〜3のうちの一項に記載の方法。
(項目5)
少なくとも第3の標的が、前記第1の標的対における両方の標的よりも100倍よりも多くその相対存在量が変化する、項目1〜3のうちの一項に記載の方法。
(項目6)
少なくとも第3の標的が、前記第1の標的対における両方の標的よりも1000倍よりも多くその相対存在量が変化する、項目1〜3のうちの一項に記載の方法。
(項目7)
前記複数の標的は、少なくとも5の標的を含む、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記複数の標的は、少なくとも10の標的を含む、項目1に記載の方法。
(項目9)
前記複数の標的は、少なくとも25の標的を含む、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記複数の標的は、少なくとも50の標的を含む、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記複数の標的は、少なくとも100の標的を含む、項目1に記載の方法。
(項目12)
同じ標的の同一性および細胞の同一性を有する少なくとも2個の異なるタグをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目13)
前記少なくとも2個の異なるタグが、同じプライマーのセットを用いて様々な速度で増幅する、項目12に記載の方法。
(項目14)
個々の細胞または標的の分離または単離は、前記検出する工程に不必要である、項目1に記載の方法。
(項目15)
前記コードを検出する工程をさらに包含し、個々の細胞の分離または単離は、該検出する工程に不必要である、項目1に記載の方法。
(項目16)
前記検出する工程が配列決定することを含む、項目15に記載の方法。
(項目17)
各標的が、タンパク質または核酸である、項目1に記載の方法。
(項目18)
各標的がmRNAである、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記タグが、核酸である、項目1に記載の方法。
(項目20)
前記タグが、UBAを含む、項目1に記載の方法。
(項目21)
前記UBAが、前記標的のうちの1つに特異的である、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記UBAが、標識されたUBAと非標識のUBAとの混合物を含む、項目21に記載の方法。
(項目23)
前記UBAが、抗体を含む、項目21に記載の方法。
(項目24)
前記タグが、ESBを含む、項目1に記載の方法。
(項目25)
前記ESBが、共通リンカー(CL)を含む、項目24に記載の方法。
(項目26)
前記ESBが、該標的の同一性をコードする、項目24に記載の方法。
(項目27)
前記ESBが、標識ESBと未標識ESBとの混合物を含む、項目26に記載の方法。
(項目28)
前記ESBが、核酸を含む、項目24に記載の方法。
(項目29)
前記タグが、APSを含む、項目1に記載の方法。
(項目30)
前記APSが、検出可能に異なるコードユニットを含む、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記結合する工程中に、複数個のAPSが、分割プール合成の連続したラウンドにおいて順序づけられた様式で該タグに付加される、項目29に記載の方法。
(項目32)
前記タグが、少なくとも2個のAPSを含む、項目1に記載の方法。
(項目33)
前記APSが、核酸を含む、項目29に記載の方法。
(項目34)
前記タグが、ライゲーションによって連結された、複数個のAPS、ESBおよびUBAを含む、項目1に記載の方法。
(項目35)
前記複数個のAPS、前記ESBまたは前記UBAが、クリックケミストリーで連結されることが可能である、項目34に記載の方法。
(項目36)
前記APSまたは前記ESBが、増幅プライマー結合領域を含む、項目34に記載の方法。
(項目37)
前記UBA、ESBまたはAPSが、鋳型になり得る、項目34に記載の方法。
(項目38)
a)第1の標的分子、
b)該第1の標的分子に特異的な第1のユニーク結合物質(UBA)、
c)少なくとも2個の異なる連結可能なUBA依存性のエピトープ特異的バーコード(
ESB)、および
d)複数の順序づけられたアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)
を含み、該APSの順序は、検出可能である、組成物。
(項目39)
前記少なくとも2個の異なるUBAが、同じプライマーのセットを用いる増幅に様々な割合で影響する少なくとも2個の異なるプライマー結合領域を含む、項目38に記載の組成物。
(項目40)
前記少なくとも2個の異なるUBAが、同じプライマーのセットを用いる増幅に様々な割合で影響する少なくとも2個の異なるプライマー結合領域に連結されている、項目38に記載の組成物。
(項目41)
前記少なくとも2個の異なるUBAが、ESBまたはCOBを様々な効率で補充する1つ以上の結合領域を含む、項目38に記載の組成物。
(項目42)
前記少なくとも2個の異なるUBAが、様々な効率で結合パートナーと会合する1つ以上の捕捉領域を含む、項目38に記載の組成物。
(項目43)
組成物であって、該組成物は、
a)第1の標的分子、
b)該第1の標的分子に特異的な第1のユニーク結合物質(UBA)、
第1の連結可能なUBA依存性のエピトープ特異的バーコード(ESB)、および
c)少なくとも2つの連結可能なUBA依存性のエピトープ特異的バーコード(ESB)、および
d)複数の順序づけられたアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)
を含み、
ここで、APSの順序が検出可能である、組成物。
(項目44)
前記少なくとも2個の異なるESBが、同じプライマーのセットを用いる増幅に様々な割合で影響する少なくとも2個の異なるプライマー結合領域を含む、項目43に記載の組成物。
(項目45)
前記少なくとも2個の異なるESBが、同じプライマーのセットを用いる増幅に様々な割合で影響する少なくとも2個の異なるプライマー結合領域に連結されている、項目43に記載の組成物。
(項目46)
前記少なくとも2個の異なるESBが、UBAまたはCOBを様々な効率で補充する1つ以上の結合領域を含む、項目43に記載の組成物。
(項目47)
前記少なくとも2個の異なるESBが、様々な効率で結合パートナーと会合する1つ以上の捕捉領域を含む、項目43に記載の組成物。
(項目48)
前記標的分子が、ペプチド、ポリペプチド、オリゴペプチド、タンパク質、リンタンパク質、抗体、核酸、ペプチド核酸、合成小分子、二糖、三糖、オリゴ糖、多糖、脂質、ステロイドおよびリン脂質からなる群より選択される、項目38または43に記載の組成物。
(項目49)
前記複数の順序づけられたAPSは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20個のAPSを含む、項目38または43に記載の組成物。
(項目50)
前記UBA、ESBまたはAPSが、鋳型になり得る、項目38または43に記載の組成物。
(項目51)
個々のAPS、ESBまたは連結オリゴヌクレオチド分子が、ユニークなカウンタータグを含む、項目38または43に記載の組成物。
(項目52)
前記ユニークなカウンタータグが、検出可能である、項目51に記載の組成物。
(項目53)
細胞の集団中の細胞の標的分子を細胞起源バーコードで標識するためのキットであって、
(a)m個のアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)のn個のセットであって、各々は、異なる情報パッケージを含み;ここで、該情報パッケージは、順序づけられた形式で連結されることが可能である、セット;および
(b)同じ標的に特異的な少なくとも2個のユニーク結合物質(UBA)
を備える、キット。
(項目54)
細胞の集団中の細胞の標的分子を細胞起源バーコードで標識するためのキットであって、
(a)m個のアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)のn個のセットであって、各々は、異なる情報パッケージを含み;ここで、該情報パッケージは、順序づけられた形式で連結されることが可能である、セット;および
(b)標的分子特異的な複数のユニーク結合物質(UBA)であって、各々は、UBA特異的なエピトープ特異的バーコード(ESB)と連結されており、少なくとも1個のU
BAの2個のサブタイプをさらに含み、ここで、該2個のサブタイプが異なるESBに連
結されている、標的分子特異的な複数のユニーク結合物質(UBA)
を備える、キット。
(項目55)
細胞の集団中の細胞の標的分子を細胞起源バーコードで標識するためのキットであって、
(a)m個のアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)のn個のセットであって、各々は、異なる情報パッケージを含み;ここで、該情報パッケージは、順序づけられた形式で連結されることが可能である、セット;
(b)標的分子特異的な複数のユニーク結合物質(UBA);および
(c)UBA特異的な複数のエピトープ特異的バーコード(ESB)であって、各ESBは、指定のUBAと連結することが可能であり、同じUBAに特異的である少なくとも1このESBの少なくとも2個のサブタイプをさらに含む、UBA特異的な複数のエピトープ特異的バーコード(ESB)
を備える、キット。
(項目56)
nが、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10である、項目53〜55のうちの一項に記載のキット。
(項目57)
mが、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である、項目53〜55のうちの一項に記載のキット。
(項目58)
nが、10より大きい、項目53〜55のうちの一項に記載のキット。
(項目59)
mが、20より大きい、項目53〜55のうちの一項に記載のキット。
(項目60)
個々のAPS、ESBまたは連結オリゴヌクレオチド分子が、ユニークなカウンタータ
グを含む、項目53〜55のうちの一項に記載のキット。
(項目61)
前記ユニークなカウンタータグが、検出可能である、項目60に記載のキット。
(項目62)
APSまたはESBが、増幅プライマー結合領域を含む、項目53〜55のうちの一項に記載のキット。
(項目63)
プローブをさらに含む、項目53〜55のうちの一項に記載のキット。
(項目64)
サンプル中の標的分子を検出するための方法であって、該方法は、
(a)
(i)該標的分子を含む細胞の集団、
(ii)複数の標的特異的UBA混合物であって、少なくとも1つのUBA混合物は、標識UBAおよび未標識UBAを所定の比で含む、複数の標的特異的UBA混合物、
(iii)該UBAと会合することができる複数のESB、および
(iv)複数のラウンド特異的なAPSセットであって、各セットは、互いに検出可能に異なる複数のAPSを含む、複数のラウンド特異的なAPSセット
を得る工程;
(b)該UBAの混合物を該細胞の集団と接触させる工程であって、該標識UBAおよび該未標識UBAは、該標的分子に結合する、工程;
(c)該複数のESBを該細胞の集団と接触させる工程;および
(d)ラウンド特異的な該複数のAPSを使用して分割プール合成を行う工程
を包含する、方法。
(項目65)
第1の標識UBAが、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも少なくとも10倍、ESBと優先的に会合する、項目64に記載の方法。
(項目66)
第2の標識UBAが、同じ標的に対する第2の未標識UBAよりも少なくとも10倍、ESBと優先的に会合する、項目65に記載の方法。
(項目67)
第1の標識UBAが、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも少なくとも10倍、COBと優先的に会合する、項目64に記載の方法。
(項目68)
第2の標識UBAが、第2の未標識UBAよりも少なくとも10倍、COBと優先的に会合する、項目67に記載の方法。
(項目69)
第1の標識UBAが、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも少なくとも10倍、優先的に検出される、項目64に記載の方法。
(項目70)
第2の標識UBAが、同じ標的に対する第2の未標識UBAよりも少なくとも10倍、優先的に検出される、項目69に記載の方法。
(項目71)
第1の標識UBAが、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも少なくとも10倍、優先的に増幅される、項目64に記載の方法。
(項目72)
第2の標識UBAが、同じ標的に対する第2の未標識UBAよりも少なくとも10倍、優先的に増幅される、項目71に記載の方法。
(項目73)
第1の標識UBAが、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも少なくとも10倍、優先的に枯渇される、項目64に記載の方法。
(項目74)
第2の標識UBAが、同じ標的に対する第2の未標識UBAよりも少なくとも10倍、優先的に枯渇される、項目73に記載の方法。
(項目75)
サンプル中の標的分子を検出するための方法であって、該方法は、
(a)
(i)該標的分子を含む細胞の集団、
(ii)複数の標的特異的UBA、
(iii)複数のESB混合物であって、各々は、該UBA混合物のうちの1つと会合することができ、少なくとも1つのESB混合物は、標識ESBおよび未標識ESBを所定の比で含む、複数のESB混合物、および
(iv)複数のラウンド特異的なAPSセットであって、各セットは、互いに検出可能に異なる複数のAPSを含む、複数のラウンド特異的なAPSセット
を得る工程;
(b)該UBAを該細胞の集団と接触させる工程;
(c)該複数のESBを該細胞の集団と接触させる工程であって、該標識ESBおよび該未標識ESBは、該UBAに結合する、工程;および
(d)該複数のラウンド特異的なAPSを使用して分割プール合成を行う工程
を包含する、方法。
(項目76)
第1の標識ESBが、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも少なくとも10倍、UBAと優先的に会合する、項目75に記載の方法。
(項目77)
第2の標識ESBが、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも少なくとも10倍、UBAと優先的に会合する、項目76に記載の方法。
(項目78)
第1の標識ESBが、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも少なくとも10倍、COBと優先的に会合する、項目75に記載の方法。
(項目79)
第2の標識ESBが、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも少なくとも10倍、COBと優先的に会合する、項目78に記載の方法。
(項目80)
第1の標識ESBが、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも、少なくとも10倍、優先的に検出される、項目75に記載の方法。
(項目81)
第2の標識ESBが、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも少なくとも10倍、優先的に検出される、項目80に記載の方法。
(項目82)
第1の標識ESBが、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも、少なくとも10倍、優先的に増幅される、項目75に記載の方法。
(項目83)
第2の標識ESBが、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも少なくとも10倍、優先的に増幅される、項目82に記載の方法。
(項目84)
第1の標識ESBが、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも、少なくとも10倍、優先的に枯渇される、項目75に記載の方法。
(項目85)
第2の標識ESBが、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも少なくとも10倍、優先的に枯渇される、項目84に記載の方法。
(項目86)
前記UBA−ESB−APS複合体の少なくとも一部を検出することによって、少なくとも1つの標的特異的シグナルを得る工程をさらに包含する、項目64または75のうちの一項に記載の方法。
(項目87)
前記標的特異的シグナルを乗数で正規化することによって、該標的特異的シグナルと関連している標的分子を定量する工程をさらに包含し、ここで、該乗数は、前記所定の比に基づく、項目86に記載の方法。
(項目88)
前記検出工程が、配列決定することを含む、項目86に記載の方法。
(項目89)
前記乗数が、前記所定の比の逆数である、項目87に記載の方法。
(項目90)
a)細胞を含むサンプルを、標識UBAおよび未標識UBAを所定の比で含む混合物と接触させる工程、および
b)細胞に関連する標的に結合した標識UBAの量を検出し、該検出値を該所定の比に基づく係数で正規化することによって、該標的の量の近似値を生成する工程
を包含する方法であって、ここで、該細胞は、分割プール合成に供される、方法。
(項目91)
第1の標識UBAが、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも少なくとも10倍、ESBと優先的に会合する、項目90に記載の方法。
(項目92)
第2の標識UBAが、同じ標的に対する第2の未標識UBAよりも少なくとも10倍、ESBと優先的に会合する、項目91に記載の方法。
(項目93)
第1の標識UBAが、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも少なくとも10倍、COBと優先的に会合する、項目90に記載の方法。
(項目94)
第2の標識UBAが、第2の未標識UBAよりも少なくとも10倍、COBと優先的に会合する、項目93に記載の方法。
(項目95)
第1の標識UBAが、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも少なくとも10倍、優先的に検出される、項目90に記載の方法。
(項目96)
第2の標識UBAが、同じ標的に対する第2の未標識UBAよりも少なくとも10倍、優先的に検出される、項目95に記載の方法。
(項目97)
第1の標識UBAが、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも少なくとも10倍、優先的に増幅される、項目90に記載の方法。
(項目98)
第2の標識UBAが、同じ標的に対する第2の未標識UBAよりも少なくとも10倍、優先的に増幅される、項目97に記載の方法。
(項目99)
第1の標識UBAが、同じ標的に対する第1の未標識UBAよりも少なくとも10倍、優先的に枯渇される、項目90に記載の方法。
(項目100)
第2の標識UBAが、同じ標的に対する第2の未標識UBAよりも少なくとも10倍、優先的に枯渇される、項目99に記載の方法。
(項目101)
a)細胞を含むサンプルを、UBAならびに標識ESBおよび未標識ESBを所定の比で含む混合物と接触させる工程、および
b)細胞に関連する標的に結合した標識ESBの量を検出し、該検出値を該所定の比に基づく係数で正規化することによって、該標的の量の近似値を生成する工程
を包含する方法であって、ここで、該細胞は、分割プール合成に供される、方法。
(項目102)
第1の標識ESBが、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも、少なくとも10倍、UBAと優先的に会合する、項目101に記載の方法。
(項目103)
第2の標識ESBが、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも少なくとも10倍、UBAと優先的に会合する、項目102に記載の方法。
(項目104)
第1の標識ESBが、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも少なくとも10倍、COBと優先的に会合する、項目101に記載の方法。
(項目105)
第2の標識ESBが、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも少なくとも10倍、COBと優先的に会合する、項目104に記載の方法。
(項目106)
第1の標識ESBが、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも、少なくとも10倍、優先的に検出される、項目101に記載の方法。
(項目107)
第2の標識ESBが、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも少なくとも10倍、優先的に検出される、項目106に記載の方法。
(項目108)
第1の標識ESBが、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも、少なくとも10倍、優先的に増幅される、項目101に記載の方法。
(項目109)
第2の標識ESBが、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも少なくとも10倍、優先的に増幅される、項目108に記載の方法。
(項目110)
第1の標識ESBが、同じ標的に対する第1の未標識ESBよりも、少なくとも10倍、優先的に枯渇される、項目101に記載の方法。
(項目111)
第2の標識ESBが、同じ標的に対する第2の未標識ESBよりも少なくとも10倍、優先的に枯渇される、項目110に記載の方法。
参照による援用
本明細書中で述べられるすべての刊行物および特許出願は、個々の刊行物または特許出願の各々が、参照により援用されると明確かつ個々に示されたのと同程度に、参照により本明細書中に援用される。
本発明の新規特徴は、添付の請求項に特に示される。本発明の特徴および利点のより十分な理解は、本発明の原理が用いられている例証的な実施形態を示す以下の詳細な説明および添付の図面を参照することにより得られるだろう:
図1は、各エピトープについての細胞起源の別個のシグネチャ(バーコード)を表している情報の量を表している。 図2は、本発明のエピトープ特異的バーコードおよび細胞起源バーコードの構成要素ならびにそれらの組み立ての1つの実施形態の図による表示を示している。 図3は、本発明の1つの実施形態のUBA−ESB−CL試薬を示している。 図4は、UBA−ESB−CL試薬による、本発明の1つの実施形態における細胞の標識を表している。 図4は、UBA−ESB−CL試薬による、本発明の1つの実施形態における細胞の標識を表している。 図5は、本発明の1つの実施形態のESB−COB試薬を表している。 図6は、本発明の1つの実施形態に係るESB−COBの組み立てを表している。 図7は、本発明の別の実施形態に係るESB−COBの組み立てを表している。 図8は、本発明の別の実施形態に係るESB−COBの組み立てを表している。 図9は、本発明の別の実施形態に係るESB−COBの組み立てを表している。 図10は、本発明の別の実施形態に係るESB−COBの組み立てを表している。 図10は、本発明の別の実施形態に係るESB−COBの組み立てを表している。 図11は、本発明の1つの実施形態に係るペプチドベースのESB−COBの読み出しを表している。 図12は、本発明の1つの実施形態に係るESB−COBの組み立てを表している。A)SC1(APS1)、SC2(APS2)およびSC3(APS3)は、1つのユニバーサルスプリントに結合される3つのAPSである。SC3は、増幅プライマー結合領域SeqP1を含み;B)SC1(APS1)およびSC2(APS2)は、1つのユニバーサルスプリントに結合される2個のAPSであり、ここで、一方の相補的領域は、使用されない。SC2は、増幅プライマー結合領域SeqP1を含む。
発明の詳細な説明
用語「核酸」は、ヌクレオチドポリマーのことを指し、別段限定されない限り、天然に存在するヌクレオチドと類似の様式で機能し得る(例えば、ハイブリダイズし得る)天然ヌクレオチドの公知のアナログを含む。
用語「ポリヌクレオチド」、「ヌクレオチド」、「ヌクレオチド配列」、「核酸」および「オリゴヌクレオチド」は、交換可能に使用される。それらは、任意の長さのヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチドもしくはリボヌクレオチドまたはそれらのアナログの重合形のことを指す。ポリヌクレオチドは、任意の3次元構造を有してよく、既知または未知の任意の機能を発揮し得る。以下は、ポリヌクレオチドの非限定的な例である:遺伝子または遺伝子フラグメントのコード領域または非コード領域、遺伝子間DNA、連鎖分析から定義される遺伝子座、エキソン、イントロン、メッセンジャーRNA(mRNA)、転移RNA、リボソームRNA、低分子干渉RNA(siRNA)、短ヘアピンRNA(shRNA)、マイクロRNA(miRNA)、低分子核RNA、リボザイム、相補DNA(cDNA)(通常、メッセンジャーRNA(mRNA)の逆転写または増幅によって得られる、mRNAのDNA表現である);合成的にまたは増幅によって生成されるDNA分子、ゲノムDNA、組換えポリヌクレオチド、分枝ポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、任意の配列の単離されたDNA、任意の配列の単離されたRNA、核酸プローブおよびプライマー。ポリヌクレオチドは、改変されたヌクレオチド(例えば、メチル化されたヌクレオチドおよびヌクレオチドアナログ)を含み得る。ヌクレオチド構造に対する改変は、存在する場合、ポリマーの組み立ての前または後に行われ得る。ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド構成要素によって中断され得る。ポリヌクレオチドは、標識構成要素による結合体化などによって、重合後にさらに改変され得る。ポリヌクレオチド配列は、提供されるとき、別段述べられない限り、5’から3’の向きで列挙される。
核酸という用語は、二本鎖または三本鎖核酸ならびに一本鎖分子を包含する。二本鎖または三本鎖核酸において、核酸鎖は、同一の広がりを有する必要はない(すなわち、二本鎖核酸は、両鎖の全長にわたって二本鎖である必要はない)。
核酸という用語は、その任意の化学修飾(例えば、メチル化および/またはキャッピングによるもの)も包含する。核酸修飾は、個々の核酸塩基またはその核酸全体にさらなる電荷、分極率、水素結合、静電相互作用および官能性を組み込む化学基の付加を含み得る。そのような修飾は、塩基の修飾(例えば、2’位の糖の修飾、5位のピリミジンの修飾、8位のプリンの修飾、シトシン環外アミンにおける修飾、5−ブロモ−ウラシルの置換、骨格修飾、イソ塩基であるイソシチジンおよびイソグアニジンなどの通常でない塩基対形成の組み合わせなど)を含み得る。
より詳細には、ある特定の実施形態において、核酸には、ポリデオキシリボヌクレオチド(2−デオキシ−D−リボースを含む)、ポリリボヌクレオチド(D−リボースを含む)、およびプリンまたはピリミジン塩基のN−またはC−グリコシドである他の任意のタイプの核酸、ならびに非ヌクレオチド(normucleotidic)骨格を含む他のポリマー、例えば、ポリアミド(例えば、ペプチド核酸(PNA))およびポリモルホリノ(Neugeneとして、Anti−Virals,Inc.,Corvallis,Oreg.から商業的に入手可能)ポリマー、ならびに他の合成配列特異的核酸ポリマー(そのポリマーが、DNAおよびRNAに見られるような塩基対の形成および塩基のスタッキングを可能にする配置で核酸塩基を含む場合)が含まれ得る。核酸という用語は、米国特許第6,794,499号、同第6,670,461号、同第6,262,490号および同第6,770,748号(LNAの開示のために、その全体が本明細書中で参照により援用される)に記載されている連結型核酸(LNA)も包含する。
上記核酸は、固相媒介性の化学合成などの完全化学合成プロセス、核酸を産生する任意の種からの単離によるものなどの生物学的供給源、または分子生物学ツールによる核酸の操作を含むプロセス(例えば、DNA複製、PCR増幅、逆転写またはそれらのプロセスの組み合わせ)から得ることができる。
核酸「プローブ」は、1つ以上のタイプの化学結合によって、一般に、相補的な塩基対形成によって、通常、水素結合形成によって、相補的配列の標的核酸に結合することができ、ゆえに、二重鎖構造を形成することができる、オリゴヌクレオチドである。そのプローブは、「プローブ結合部位」に結合するかまたはハイブリダイズする。そのプローブは、特にいったんそのプローブがその相補的な標的とハイブリダイズしたらプローブの容易な検出を可能にする検出可能な標識で標識され得る。あるいは、しかしながら、そのプローブは、標識されない場合もあるが、直接または間接的に標識されたリガンドとの特異的な結合によって検出可能であり得る。プローブのサイズは、有意に変動し得る。一般に、プローブは、少なくとも7〜15ヌクレオチド長である。他のプローブは、少なくとも20、30または40ヌクレオチド長である。なおも他のプローブは、それよりもいくらか長く、少なくとも50、60、70、80または90ヌクレオチド長である。さらに他のプローブは、なおもそれより長く、少なくとも100、150、200ヌクレオチド長またはそれより長い。プローブは、上記の任意の値によって境界がなされる任意の範囲内の任意の長さ(例えば、15〜20ヌクレオチド長)でもあり得る。
プライマーまたはプローブは、標的核酸配列と完全に相補的であり得るか、または完全には相補的でないことがある。ある特定の実施形態において、プライマーは、少なくとも7ヌクレオチドの配列にわたって、より代表的には、10〜30ヌクレオチドの範囲の配列にわたって、しばしば、少なくとも14〜25ヌクレオチドの配列にわたって、標的核酸配列の相補鎖と少なくとも65%の同一性を有し、より頻繁には、少なくとも75%の同一性、少なくとも85%の同一性、少なくとも90%の同一性、または少なくとも95%、96%、97%、98%もしくは99%の同一性を有する。ある特定の塩基(例えば、プライマーの3’塩基)が、標的核酸配列の対応塩基と一般に望ましくは完全に相補的であることが理解されるだろう。プライマーおよびプローブは、代表的には、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で標的配列にアニールする。
親和性に依存する、混合物中に存在する利用可能な結合相互作用は、2つ以上の構成要素の結合特異性に対する特異性を定義する。一般に、第1の相互作用における1つ以上の結合パートナーにとって利用可能である他の利用可能な相互作用の結合親和性と比較して、第1の相互作用に対する高い結合親和性は、高特異性をもたらす。高特異性を有する結合パートナーは、指定された結合パートナーを形成する。
ここで、本発明の特に好ましい実施形態に対して詳細に言及する。好ましい実施形態の例は、下記の実施例の項で例証される。
別段定義されない限り、本明細書中で使用されるすべての専門用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者が通常理解している意味と同じ意味を有する。本明細書中で言及されるすべての特許および刊行物は、その全体が参照により援用される。
いくつかの実施形態において、本発明は、生体分子サンプル中の個々の標的分子を検出および定量するための方法、組成物およびキットを提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、その標的分子に関する細胞特異的な情報を保持しつつ、複雑な細胞集団の各細胞内の個々の標的分子を検出および定量するための方法、組成物およびキットを提供する。したがって、いくつかの実施形態において、本発明は、複雑な細胞集団を含むサンプル中の個々の標的分子を単一細胞ベースで検出および定量するための方法、組成物およびキットを提供する。したがって、いくつかの実施形態において、各細胞について、その細胞に関連する各標的分子の量がアッセイされる。特に、本発明は、個々の標的分子に結合できるユニーク結合物質を提供する。本発明は、標的分子をタグ化するエピトープ特異的バーコードの使用も提供する。本発明は、細胞の起源を示す細胞起源バーコードの使用も提供する。エピトープ特異的バーコードおよび細胞起源バーコードを介することにより、ユニーク結合物質と標的分子との結合によって、その標的分子が同定される。そのようなユニーク結合物質および/またはエピトープ特異的バーコードおよび/または細胞起源バーコードを作製および使用する方法も提供される。本明細書中に記載される方法および組成物は、診断、予後診断、品質管理およびスクリーニングの適用などの多種多様の適用において使用され得る。本発明のいくつかの実施形態は、細胞を個別にタグ化するための方法、組成物およびキットに関する。
用語「エピトープ」および「標的分子」は、本明細書中に記載される方法によって検出および/または定量される目的の分子(その一部または分子全体)のことを指すために本明細書中で交換可能に使用される。
本発明のある特定の態様は、複数個の標的分子の検出に関する。本明細書中に記載される方法は、複数個の標的分子の検出、定量および感度の分野において潜在的な利益を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、複数個のタンパク質の測定および/または複数個の核酸の測定を研究するための高感度かつ高信頼性の方法および組成物を提供する。
1つのサンプル内で単一細胞レベルで多重化することが、このアプローチの重要な利点である。1つのサンプル内での多重化は、有意に労力を節約し、測定数に比例してサンプルの必要量を減少させ、サンプル取扱工程と測定工程とが別々であることにより悪化する誤差を排除することによって精度を改善する。さらに、複雑な細胞集団内の単一細胞中の複数個の標的分子の測定結果を得ることによって、個々の各細胞内の生理学的プロセスがより十分に理解される。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される方法は、一度に分析されるプロセシング中に種々のサンプルを一緒にプールすることを可能にする。これにより、処理量の利点が提供され、種々のサンプルの分析が加速し得る。
いくつかの実施形態において、本発明は、標的分子を分析するためのユニーク結合物質(UBA)を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、多重化アッセイにおいて使用するためのUBA集団を提供する。その集団中の各UBAは、標的分子に特異的である。したがって、UBAは、細胞において認識される標的分子に対する特異性を提供する。次いで、標的分子とUBAとの結合は、エピトープ特異的バーコード(ESB)および細胞起源バーコード(COB)を用いて検出される。各ESBは、特定の標的分子に会合し得るユニークなコードを含む。各COBは、特定の細胞の起源に会合し得るユニークなコードを含む。
いくつかの実施形態において、ESBは、直接または間接的にUBAに付着させられる。他の実施形態において、ESBは、例えば、アッセイ手順の一部として、細胞内またはサンプル中のUBAに結合する。ユニークCOBは、各COBが特定の細胞内のUBAに結合した標的分子と会合させられ得るように、その細胞内のUBAと会合させられる。いくつかの実施形態において、特定のESB/COBの組み合わせは、標的分子またはエピトープの各々を表す情報の量として言及される(図1を参照のこと)。
いくつかの実施形態において、COBは、1つ以上のアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)から構成される。本発明のある特定の態様は、デザインされた(例えば、合成配列)APSのライブラリーまたは集団の選択に関する。いくつかの実施形態において、本発明は、デザインされた(例えば、合成の)APSの集団を提供し、ここで、前記APSは、ユニーク配列および/または検出可能分子を含み、各COBにおける1つ以上の異なるAPSの組み合わせは、その各COBと前記集団中の他のCOBとを区別する検出可能なシグナルまたは配列を有する。いくつかの実施形態において、本発明は、検出可能な標識が付着させられているユニークな相補的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズするユニーク配列(例えば、合成)を含むAPSを提供する。いくつかの実施形態において、APSは、配列決定によって検出される。したがって、本発明のある特定の態様は、ユニークCOBまたはESB/COBの集団を提供し、その各々は、ユニークAPSに基づく組み合わせを含み、ここで、その集団中のCOBまたはESB/COBの各々は、その集団中の他のCOBまたはESB/COBと異なる。APSは、通常、COBを含むコンストラクトを形成することができる。そのような形成を可能にする任意の化学構造が、APSのために使用され得る。
ユニーク結合物質(UBA)
UBAは、少なくとも1つの標的分子、少なくとも1つの標的分子代用物またはその両方と結合するようにデザインされた分子または構築部品(assemblies)であり;適切な条件下において、UBAおよび標的分子を含む分子複合体を形成し得る。標的分子の例としては、タンパク質、核酸、脂質、炭水化物、イオン、小分子、有機モノマーおよび薬物が挙げられるが、これらに限定されない。単に便宜のため、本明細書中に記載される実施形態のほとんどが、標的タンパク質または標的mRNAに結合するUBAに照らして説明される。しかしながら、これらの実施形態は、他の標的分子にも適用され得る。用語「タンパク質」、「ポリペプチド」、「ペプチド」および「アミノ酸配列」は、任意の長さのアミノ酸のポリマーのことを指すために本明細書中で交換可能に使用される。そのポリマーは、直鎖状であっても分枝状であってもよく、改変されたアミノ酸を含んでもよく、非アミノ酸または合成アミノ酸によって中断されてもよい。上記の用語は、例えば、ジスルフィド結合の形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、または標識構成要素による結合体化などの他の任意の操作によって改変されたアミノ酸ポリマーも包含する。本明細書中で使用されるとき、用語「アミノ酸」は、天然および/もしくは非天然または合成のアミノ酸(グリシンおよびDまたはL光学異性体の両方、ならびにアミノ酸アナログおよびペプチド模倣物を含むがこれらに限定されない)のことを指す。
UBAは、代表的には配列特異的様式、コンフォメーション(confirmation)特異的様式またはその両方での(例えば、抗原−抗体結合、アプタマー−標的結合などであるがこれらに限定されない)、少なくとも1つの標的分子、少なくとも1つの標的分子の少なくとも一部、少なくとも1つの標的分子代用物、標的分子代用物の少なくとも一部またはそれらの組み合わせとUBAとの結合または相互作用を可能にする少なくとも1つの反応部分を含む。
ある特定の実施形態において、UBAは、同一性部分または同一性部分の少なくとも一部、例えば、ESB、COB、ESBおよび/またはリンカーオリゴを含む。ある特定の実施形態において、UBAは、捕捉領域を含む。いくつかの実施形態において、その捕捉領域は、UBAの単離および/または表面へのUBAの固定化のために使用される。その捕捉領域は、親和性タグ、ビーズ、スライド、アレイ、微小滴、マイクロ流体デバイス内の囲われた空間または当該分野の他の任意の好適な捕捉領域であり得る。いくつかの実施形態において、捕捉領域は、ESBであり、例えば、そのESBは、検出可能なビーズ(例えば、ユニークなスペクトルシグネチャを有するビーズ(例えば、赤色および赤外フルオロフォアで内部的に染色されたビーズ))であり得る。捕捉領域は、本発明の組成物の操作を行うことができる反応体積を定義し得る。
いくつかの実施形態において、UBAは、抗体である。本明細書中で使用されるとき、抗体という用語は、インタクトな抗体分子(例えば、免疫グロブリンA、免疫グロブリンGおよび免疫グロブリンMであるがこれらに限定されない)だけでなく、少なくとも1つのエピトープに免疫特異的に結合する、抗体分子の任意の免疫反応性の構成要素も含むように広い意味で使用される。そのような免疫反応性の構成要素としては、FAbフラグメント、FAb’フラグメント、FAb’2フラグメント、一本鎖抗体フラグメント(scFv)、ミニ抗体、ダイアボディ、架橋抗体フラグメント、AffibodyTM、シクロチド、分子などが挙げられるがこれらに限定されない。抗体操作またはタンパク質操作の手法を用いて得られる免疫反応性の産物もまた、明確に抗体という用語の意味の範囲内である。関連するプロトコルを含む、抗体および/またはタンパク質操作の詳細な説明は、とりわけ、J.Maynard and G.Georgiou,Ann.Rev.Biomed.Eng.2:339 76(2000);Antibody Engineering,R.Kontermann and S.Dubel,eds.,Springer Lab Manual,Springer Verlag(2001);米国特許第5,831,012号;およびS.Paul,Antibody Engineering Protocols,Humana Press(1995)に見られる。
当業者は、抗体が、種々の供給源(ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、単一特異的抗体、組換え的に発現された抗体、ヒト化抗体、植物抗体などを含むがこれらに限定されない)から得ることができること;および種々の動物種(ウサギ、マウス、ヤギ、ラット、ヒト、ウマ、ウシ、モルモット、ニワトリ、ヒツジ、ロバ、ヒトなどを含む)から得ることができること認識するだろう。多種多様の抗体が商業的に入手可能であり、特注の抗体をいくつかの契約研究所から得ることができる。関連するプロトコルを含む、抗体の詳細な説明は、とりわけ、Current Protocols in Immunology,Coliganらeds.,John Wiley & Sons(1999年、2003年8月までの改訂を含む);The Electronic Notebook;Basic Methods in Antibody Production and Characterization,G.Howard and D.Bethel,eds.,CRC Press(2000);J.Goding,Monoclonal Antibodies:Principles and Practice,3d Ed.,Academic Press(1996);E.Harlow and D.Lane,Using Antibodies,Cold Spring Harbor Lab Press(1999);P.Shepherd and C.Dean,Monoclonal Antibodies:A Practical Approach,Oxford University Press(2000);A.Johnstone and M.Turner,Immunochemistry 1 and 2,Oxford University Press(1997);C.Borrebaeck,Antibody Engineering,2d ed.,Oxford university Press(1995);A.Johnstone and R.Thorpe,Immunochemistry in Practice,Blackwell Science,Ltd.(1996);H.Zola,Monoclonal Antibodies:Preparation and Use of Monoclonal Antibodies and Engineered Antibody Derivatives(Basics:From Background to Bench),Springer Verlag(2000);およびS.Hockfieldら、Selected Methods for Antibody and Nucleic Acid Probes,Cold Spring Harbor Lab Press(1993)に見られる。さらに、莫大な数の商業的に入手可能な抗体(標識されたかまたは標識されていない;ポリクローナル、モノクローナルおよび単一特異的抗体、ならびにそれらの免疫反応性の構成要素を含む);カスタム抗体供給業者などは、とりわけ、ワールドワイドウェブ上のbiocompare.comにおけるAntibody Searchページ、antibodyresource.comにおけるAntibody Resource Pageおよびsigmaaldrich.comにおけるAntibody Explorerページに見られる。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される抗体は、核酸、例えば、リンカーオリゴまたは核酸ESBに付着させられる。核酸を抗体に付着する方法は、当該分野で公知である。核酸を抗体に付着する任意の好適な方法が、本発明の方法に含まれる。本明細書中に記載される抗体は、Gullbergら、PNAS 101(22):228420−8424頁(2004);およびBoozerら、Analytical Chemistry,76(23):6967−6972頁(2004)(両方が、本明細書中で参照により援用される)に記載されている方法によって、核酸に付着させられ得る。本明細書中に記載される抗体は、ランダムなアミン付着によって核酸に付着させられ得る。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される抗体は、10対1の比の核酸と抗体とを使用するランダムなアミン付着によって核酸に付着させられ得る。本明細書中に記載される抗体は、本明細書中で参照により援用されるKozlovら、Biopolymers 5:73(5):621−630頁(2004)に記載されている方法によって核酸に付着させられ得る。本明細書中に記載される抗体は、ヒドラジン化学によって核酸に付着させられ得る。本明細書中に記載される抗体は、本明細書中で参照により援用されるNolan,Nature Methods 2,11−12(2005)に記載されているようにタドポール(tadpole)を用いて核酸に付着させられ得る。本明細書中に記載される抗体は、本明細書中に記載される抗体を含む操作された抗体を作製する当該分野で公知の任意の好適な方法によって核酸に付着させられ得る。
いくつかの実施形態において、UBAは、アプタマーである。アプタマーには、核酸アプタマー(すなわち、一本鎖DNA分子または一本鎖RNA分子)およびペプチドアプタマーが含まれる。アプタマーは、高度に特異的なコンフォメーション依存的様式で、代表的には、非常に高い親和性で、標的分子に結合するが、それより低い結合親和性を有するアプタマーも所望であれば選択され得る。アプタマーは、非常に小さい構造的差異(例えば、メチル基またはヒドロキシル基の有無)に基づいて標的を区別すると示されており、ある特定のアプタマーは、D−エナンチオマーとL−エナンチオマーを区別し得る。小さな分子標的(薬物、金属イオンおよび有機色素を含む)、ペプチド、ビオチンおよびタンパク質(ストレプトアビジン、VEGFおよびウイルスタンパク質を含むがこれらに限定されない)に結合するアプタマーが得られている。アプタマーは、ビオチン化後、フルオレセイン標識後、ならびにガラス表面およびミクロスフェアに付着させられたときに、機能活性を保持すると示されている。
シュピーゲルマー(speigelmer)を含む核酸アプタマーは、試験管内進化法(systematic evolution of ligands by exponential amplification:SELEX)として公知のインビトロ選択プロセスによって同定される。このSELEXプロセスでは、オリゴヌクレオチドの非常に大きなコンビナトリアルライブラリー、例えば、60〜100ヌクレオチド長の大きさであることが多い1014〜1015個の個々の配列が、インビトロ選択および増幅の反復プロセスによって慣例的にスクリーニングされる。ほとんどの標的が、8〜15サイクル以内に親和性濃縮され、そのプロセスは、自動化されており、より迅速なアプタマー単離が可能になっている。ペプチドアプタマーは、代表的には、当該分野で公知のいくつかの異なるタンパク質操作手法(ファージディスプレイ、リボソームディスプレイ、mRNAディスプレイ、選択的感染ファージ技術(SIP)などを含むがこれらに限定されない)によって同定される。当業者は、核酸アプタマーおよびペプチドアプタマーが、従来の手順に従って、かつ過度の実験を行うことなく、得ることができることを理解するだろう。関連するプロトコルを含む、アプタマーの詳細な説明は、とりわけ、L.Gold,J.Biol.Chem.,270(23):13581 84(1995);S.Jayasena,Clin.Chem.,45:1628−50(1999);V.Sieberら、Nat Biotechnol.16(10):955−60(1998);D.Wilson and J.Szostak,Ann.Rev.Biochem.68:611−47(1999);L.Jermutusら、Eur.Biophys.J.,31:179−84(2002);S S.Spadaら、Biol.Chem.,378:445−56(1997);B.Wlotzkaら、Proc.Natl.Acad.Sci.,99:8898−8902(2002)に見られる。
いくつかの実施形態において、アプタマーは、リンカーオリゴまたは核酸ESBなどの核酸にライゲートされるかまたはハイブリダイズされる。アプタマーのハイブリダイゼーションまたはライゲーションは、当該分野で公知の任意の好適な方法によって行われ得る。例えば、ライゲーションは、少なくとも1つのDNAリガーゼまたは少なくとも1つのRNAリガーゼ(例えば、T4 DNAリガーゼ、T4 RNAリガーゼ、Thermus thermophilus(Tth)リガーゼ、Thermus aquaticus(Taq)DNAリガーゼまたはPyrococcus furiosus(Pfu)リガーゼであるがこれらに限定されない)によって酵素的に行われ得る。ライゲーションは、活性化剤および還元剤(例えば、カルボジイミド、臭化シアン(BrCN)、イミダゾール、1−メチルイミダゾール/カルボジイミド/シスタミン、N−シアノイミダゾール、ジチオトレイトール(DTT)および紫外線)を用いる化学的ライゲーションによっても行われ得る。
いくつかの実施形態において、UBAは、ペプトイドである。ペプトイドは、タンパク質に結合するN−置換グリシン合成ペプチドの短い配列である。いくつかの実施形態において、小さいサイズのペプトイドは、拡散および本明細書中に記載される方法の動態を改善する。ペプトイドを作製する当該分野で公知の任意の好適な方法は、本明細書中に記載される方法に包含される。Simonら、PNAS 15;89(20):9367−9371(1992)(本明細書中で参照により援用される)を参照のこと。
いくつかの実施形態において、UBAは、核酸配列、例えば、標的mRNAに対するアンチセンスDNAである。その核酸配列は、好ましくは、少なくとも15ヌクレオチド長、より好ましくは、少なくとも20ヌクレオチド長である。特定の実施形態において、標的特異的配列は、約10〜500、20〜400、30〜300、40〜200または50〜100ヌクレオチド長である。他の実施形態において、標的特異的配列は、約30〜70、40〜80、50〜90または60〜100、30〜120、40〜140または50〜150ヌクレオチド長である。
複数のUBAが、単一の標的に対して使用され得る。その複数のもののメンバーは、標的および/または組み立てられるエレメントの残りの部分、例えば、ESB、COB、スプリントもしくはCLに対して異なる親和性を有し得る。その複数のものの1つ以上のメンバーは、標識、またはそれらの構造の残りの部分(例えば、結合領域、例えば、ESBと結合相互作用を確立する領域)の組み立てに必要な構成要素を欠き得る。場合によっては、その複数のものの1つ以上のメンバーは、標的に会合する組み立て品の少なくとも一部の増幅に必要なプライマー結合領域またはプライマー配列などの構成要素を欠き得る。
UBAは、本明細書中の他の箇所に核酸についてさらに詳細に記載されているような1つ以上の特徴を有し得る。例えば、UBAは、1つ以上のプライマー結合領域、バーコード、複数ラウンドの分割プール合成のうちのAPS組み立て用のラウンド特異的コード、計数を可能にするバーコード、サンプルから分子の少なくとも一部を枯渇させるための捕捉領域および/または親和性結合領域を有し得る。捕捉領域は、サンプルから存在量の多い標的を枯渇させるために標的化され得る。
エピトープ特異的バーコード(ESB)
いくつかの実施形態において、本発明は、エピトープ特異的バーコード(ESB)を提供する。各ESBは、特定の標的分子と会合し得るユニークなコードを含む。ESBは、少なくとも1つのUBAまたはUBAの一部と結合するようにデザインされた分子または構築部品であり;適切な条件下において、ESB、UBAおよび標的分子を含む分子複合体を形成し得る。
ESBは、代表的には配列特異的様式、コンフォメーション特異的様式またはその両方での(例えば、UBA−抗体結合、アプタマー−標的結合などであるがこれらに限定されない)、ESBと少なくとも1つのUBAとの結合または相互作用を可能にする少なくとも1つの同一性同定部分を含み得る。いくつかの実施形態において、ESBは、直接または間接的にUBAに付着させられる。他の実施形態において、ESBは、例えば、アッセイ手順の一部として、細胞またはサンプル中のUBAに結合する。
ある特定の実施形態において、ESBは、固体表面または捕捉領域であり、例えば、ESBは、検出可能なビーズ(例えば、ユニークなスペクトルシグネチャを有するビーズ(例えば、赤色および赤外フルオロフォアで内部的に染色されたビーズ))であり得る。いくつかの実施形態において、UBAは、その捕捉領域に直接または間接的に付着させられる。
ある特定の実施形態において、ESBは、共通リンカー部分、例えば、リンカーオリゴを含む。ある特定の実施形態において、共通リンカーオリゴは、細胞起源バーコード(COB)を形成するアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)における共通リンカーオリゴと相補的である。
ある特定の実施形態において、ESBは、捕捉領域を含む。いくつかの実施形態において、その捕捉領域は、ESBの単離および/または表面へのESBの固定化のために使用される。捕捉領域は、親和性タグ、ビーズ、スライドまたはアレイであり得る。いくつかの実施形態において、捕捉領域は、検出可能なビーズ(例えば、ユニークなスペクトルシグネチャを有するビーズ(例えば、赤色および赤外フルオロフォアで内部的に染色されたビーズ))である。
いくつかの実施形態において、ESBは、上に記載されたような抗体もしくはそのフラグメント、アプタマー、核酸またはペプトイドである。
いくつかの実施形態において、ESBは、核酸である。いくつかの実施形態において、その核酸の一部は、例えば、当該分野で公知のとおりのPCR、分枝鎖またはローリングサークルアプローチを用いた適切な方法によって増幅される。
いくつかの実施形態において、ESBは、ペプトイドである。ペプトイドは、タンパク質に結合するN−置換グリシン合成ペプチドの短い配列である。いくつかの実施形態において、小さいサイズのペプトイドは、拡散および本明細書中に記載される方法の動態を改善する。ペプトイドを作製する当該分野で公知の任意の好適な方法は、本明細書中に記載される方法に包含される。Simonら、PNAS 15;89(20):9367−9371(1992)(本明細書中で参照により援用される)を参照のこと。
いくつかの実施形態において、ESBは、核酸配列、例えば、相補的な標的核酸配列に対するアンチセンス核酸である。その核酸配列は、好ましくは、少なくとも15ヌクレオチド長、より好ましくは、少なくとも20ヌクレオチド長である。特定の実施形態において、標的特異的配列は、約10〜500、20〜400、30〜300、40〜200または50〜100ヌクレオチド長である。他の実施形態において、標的特異的配列は、約30〜70、40〜80、50〜90または60〜100、30〜120、40〜140または50〜150ヌクレオチド長である。
複数のESBが、単一の標的に対して使用され得る。その複数のもののメンバーは、標的および/または組み立てられるエレメントの残りの部分、例えば、COB、スプリントもしくはCLに対して異なる親和性を有し得る。その複数のものの1つ以上のメンバーは、標識、またはそれらの構造の残りの部分(例えば、結合領域、例えば、UBA、APS、CL、スプリントおよび/またはCOBと結合相互作用を確立する領域)の組み立てに必要な構成要素を欠き得る。場合によっては、その複数のものの1つ以上のメンバーは、標的に会合する組み立て品の少なくとも一部の増幅に必要なプライマー結合領域またはプライマー配列などの構成要素を欠き得る。
ESBは、本明細書中の他の箇所に核酸についてさらに詳細に記載されているような1つ以上の特徴を有し得る。例えば、ESBは、1つ以上のプライマー結合領域、バーコード、複数ラウンドの分割プール合成のうちのAPS組み立て用のラウンド特異的コード、計数を可能にするバーコード、サンプルから分子の少なくとも一部を枯渇させるための捕捉領域および/または親和性結合領域を有し得る。捕捉領域は、サンプルから存在量の多い標的を枯渇させるために標的化され得る。
細胞起源バーコード(COB)
いくつかの実施形態において、本発明は、細胞起源バーコード(COB)を提供する。各COBは、特定の細胞の起源に会合し得るユニークなコードを提供する。いくつかの実施形態において、ESBに会合する共通リンカー部分(例えば、共通リンカーオリゴ)にCOBを結合する際、COBコードは、UBA/ESB複合体が結合する標的分子の細胞起源を同定する。したがって、いくつかの実施形態において、本発明のCOBは、2つの主要な部分:(i)UBA/ESBプローブに会合する共通リンカー部分(例えば、共通リンカーオリゴ)に特異的な配列;および(ii)特定の細胞起源に会合し得るユニークなコードを含む。
いくつかの実施形態において、COBは、モジュラー構造である。いくつかの実施形態において、COBは、複数の異なるアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)を含む。いくつかの実施形態において、COBは、直鎖状の組み合わせで付着させられた複数のAPSを含む。いくつかの実施形態において、COBは、ある特定の基本的エレメント:(i)骨格を形成する直鎖状の組み合わせで付着させられた、標識付着領域を含む複数のAPS、および(ii)その骨格の標識付着領域に相補的であり、かつそれに付着させられた、標識を含む相補的なポリヌクレオチド配列を含む分子実体である。標識付着領域という用語は、検出可能分子に対する個別の付着点として働き得る所与の骨格内の規定のポリヌクレオチド配列の領域を含む。いくつかの実施形態において、COBは、直鎖状の組み合わせで付着させられた複数の異なるAPSを含み、そのAPSは、決定論的重量の小分子を含む。いくつかの実施形態において、COBは、直鎖状の組み合わせで付着させられた2、3、4、5、6、7、8、9、10個またはそれより多くのユニークAPSを含む。いくつかの実施形態において、COBは、直鎖状の組み合わせで付着させられた4個またはそれより多くのAPSを含む。
いくつかの実施形態において、直鎖状の組み合わせで付着させられた複数のAPSは、ユニークにデザインされた核酸配列を含み得る。さらに、COB内の直鎖状の組み合わせで付着させられた複数のAPSは、少なくとも1つの鋳型を含み得る;例えば、少なくとも1つの核酸配列、例えば、直鎖状のもしくは直鎖化可能なウイルスゲノムの少なくとも一部、例えば、アデノウイルス、肝炎ウイルス、ヘルペスウイルス、ロタウイルスなどのゲノム、またはバクテリオファージ、例えば、ラムダ、M13、φX−174、Tシリーズバクテリオファージなど、例えば、クローニングカセット、ポリリンカーなどを含むその誘導体、クローニングカセット、ポリリンカーなどを含むその誘導体を含むプラスミド(例えば、pBR322およびpUCシリーズプラスミドなど);合成鋳型;人工配列を含む鋳型などであるがこれらに限定されない。当業者は、核酸の実質的に任意のピースが、少なくとも2個のAPSを含むのに十分大きいか、または組み合わされた配列が少なくとも2個のAPSを含むのに十分大きくなるように少なくとも1つの他の核酸配列と組み合わされ得るならば、その断片がCOBを作製するための鋳型として働き得ることを理解するだろう。いくつかの実施形態において、本発明のESB、APSまたはCOBは、鋳型になり得る基本ブロックに関する。いくつかの実施形態において、本発明のUBAは、鋳型になり得る分子に関する。
いくつかの実施形態において、COBは、共通リンカー部分(例えば、共通リンカーオリゴ)を含む1つ以上のAPSも含む。その共通リンカー部分は、APSに直接または間接的に付着させられ得る。したがって、その共通リンカー部分は、COBに共有結合的に付着させられ得るか、またはその共通リンカー部分は、後でアッセイにおいてCOBに結合され得る。共通リンカー部分という用語は、約10〜約25ヌクレオチドの直列反復配列を含む。共通リンカー部分は、COBの5’領域または3’領域において付着させられ得、イメージングまたは検出のためのCOBの捕捉および固定化(例えば、共通リンカー部分と相補的な配列を固体基材に付着することによる)のために使用され得る。
COBのエレメントは、単一の分子実体(単独のCOB)または2つの異なる分子実体(二重のCOB)として見られ得る。各分子実体は、1つの分子、または共有結合性もしくは非共有結合性手段によって互いに付着させられた2つ以上の分子から構成され得る。いくつかの実施形態において、二重のCOBの各構成要素は、同じ標的分子上の異なる部位に結合する標的分子特異的UBA/ESBを有する。二重のCOBシステムを使用するとき、一方のCOBは、標識されないことがある。いくつかの実施形態において、標識されないCOBは、捕捉領域を含み得る。
本発明の様々な実施形態において、COBは、個々のAPS基本ブロックから組み立てられる。いくつかの実施形態において、APSは、直鎖状に組み合わされる。いくつかの実施形態において、APSから組み立てられたCOBは、そのAPSの順序を維持する。いくつかの実施形態において、COBは、分枝構造を含む。いくつかの実施形態において、分枝COB構造は、APS付加の順序に関する情報を含む。様々な実施形態において、COBを形成している個々のAPSが、解読され得る。いくつかの実施形態において、COBを形成しているAPSの順序または付加の順序が、解読され得る。理論に拘束されるものではないが、APS付加順序の保護および解読を可能にするプラットフォームは、同数のAPS基本ブロックからより多数の異なるCOBが作製されるのに役立つ。COB分子タイプの総数が多いほど、ある集団内の2つの細胞/粒子が同じCOBで標識される可能性は低下する。したがって、本発明の様々な実施形態の方法は、細胞/粒子の同一性を決定するためのより高い統計的有意性を可能にする。
いくつかの実施形態において、APSに付着させられた相補的なポリヌクレオチド配列は、APSに検出可能分子を付着するかまたはモノマーを標識するように働く。その相補的なポリヌクレオチド配列は、例えば、相補的なポリヌクレオチド配列への1つ以上の検出可能分子の共有結合性の組み込みによって、直接標識され得る。あるいは、相補的なポリヌクレオチド配列は、相補的なポリヌクレオチド配列へのビオチンまたは特異的なリガンド相互作用が可能な他の分子の組み込みなどによって、間接的に標識され得る。そのような場合、リガンド(例えば、相補的なポリヌクレオチド配列へのビオチンの組み込みの場合、ストレプトアビジン)が、検出可能分子に共有結合的に付着させられ得る。APSに付着させられた検出可能分子が、相補的なポリヌクレオチド配列に直接組み込まれない場合、この配列は、検出可能分子とAPSとの間の架橋として働き、架橋分子、例えば、架橋核酸と呼ばれることがある。
いくつかの実施形態において、本発明の核酸ベースのCOB、COB−ESB複合体またはCOB/ESB/UBA複合体は、COBの定常領域(例えば、共通リンカー部分、捕捉領域または親和性タグ)と相補的なオリゴヌクレオチドなどの核酸を用いて親和性精製され得るかまたは固定化され得る核酸を含む。上で述べたように、いくつかの実施形態において、COBは、精製および/または固定化(例えば、固体表面への)のための親和性タグとして働き得る少なくとも1つの共通リンカー部分を含む。その共通リンカー部分は、一連の15塩基反復などの反復ヌクレオチドの2つ以上の直列反復領域を含み得る。そのような例示的な実施形態において、COBは、ESB、ESB/UBA、標的分子/UBA/ESBまたはその他のものと複合体化されているかに関係なく、繰り返しユニットの逆相補鎖である15塩基オリゴヌクレオチドでコーティングされた親和性試薬によって精製または固定化され得る。
COB、COB−ESB複合体またはCOB/ESB/UBA複合体は、2つ以上の親和性選択工程において精製され得る。例えば、COBがESB/UBA複合体に付着させられる実施形態では、COBは、親和性タグを含み得る。他の実施形態において、二重のCOBが使用されるとき、一方のCOBは、第1の親和性タグを含み得、他方のCOBは、第2の(異なる)親和性タグを含み得る。それらのCOBは、標的分子と混合され、二重のCOBの2つのプローブを含む複合体は、一方または両方の個々の親和性タグに対する親和性精製によって未結合物質と分離される。
第1の工程において、その混合物は、第1の親和性タグに対する親和性試薬と結合され得、第1の親和性タグおよび所望の複合体を含むプローブだけが精製される。結合した物質は、第1の親和性試薬から放出され、必要に応じて、第2の親和性タグに対する親和性試薬に結合されて、第1の親和性タグを含むCOBから複合体が分離される。この時点では、完全な複合体だけが結合している。その複合体が、最後に、第2の親和性タグに対する親和性試薬から放出され、次いで、本明細書中に記載される方法によって分析される。その親和性試薬は、親和性タグに対する結合パートナーでコーティングされた任意の固体表面(例えば、結合パートナーでコーティングされたカラム、ビーズ(例えば、ラテックスまたは磁気ビーズ)またはスライド)であり得る。当該分野で公知の種々の親和性タグが、例えば、COB、COB−ESB複合体またはCOB/ESB/UBA複合体を精製および/または固定化するために、使用され得る。いくつかの実施形態において、ビオチンアンカーが、COB、ESBおよび/またはUBAに付着させられることにより、ストレプトアビジン表面(例えば、コーティングされたスライドまたはビーズ)上へのCOB、COB−ESB複合体またはCOB/ESB/UBA複合体の固定化が可能になる。いくつかの実施形態において、親和性タグは、例えば、UBAを精製および/または固定化するために、UBAに付着させられる。親和性タグは、精製を含むがこれに限定されない種々の有用な適用のためにビーズまたは他のマトリックスに付着するために使用され得る。親和性タグならびにそれらを作製するおよび/または核酸に付着する方法の例は、米国特許第7,473,767号;米国出願番号10/542,458;12/324,357;11/645,270および12/541,131(それらの全体が本明細書中で参照により援用される)に記載されている。いくつかの実施形態において、ESB、UBA、APSおよびCOBのうちの少なくとも2つが、本明細書中に記載される異なる化学組成物または当該分野で公知の他の任意の好適な組成物を含む。例えば、ESBは、ペプチドおよび/または核酸を含み得、APSは、ペプチドまたはペプトイドを含む。記載された化学の任意の組み合わせが、本発明の範囲内で構想される。
様々な実施形態において、ESB、APSおよび/またはCOBは、鋳型であり得、順序づけられ得、およびまたは解読され得る。いくつかの実施形態において、コンストラクト中の任意のこれらのサブユニットの順序が、検出され得る。ESB、APSおよび/またはCOBは、例えば、核酸または当該分野で公知の他の任意の好適な化学的相補性を介して、ESB、APSおよび/またはCOBのうちの別のいずれか1つを付加するための鋳型を提供し得る。ESB、APSおよび/またはCOBは、別の核酸またはペプチドをコードする核酸などの二次産物をコードし得る。いくつかの実施形態において、ESB、APSおよび/またはCOBの検出は、それを解読する工程、例えば、アンプリコンを生成する工程、またはESB、APSおよび/もしくはCOBからペプチドを発現させる工程、ならびにその生成物を配列決定するかまたは別途検出する工程を包含する。
所与の細胞のCOBの様々なAPSと会合する標識モノマーによって提供される配列、重量またはシグナルは、COBのユニークな同定を可能にする。例えば、核酸配列を使用するとき、ユニーク同一性またはユニーク配列シグネチャを有するCOBは、特定の標的分子またはその一部を認識するUBAと会合させられる。COB配列の検出は、混合物中の標的分子の存在の検出を可能にする(定性的分析)。別の例において、蛍光標識を使用するとき、ユニーク同一性またはユニークスペクトルシグネチャを有するCOBは、特定の標的分子またはその一部を認識するUBAと会合させられる。蛍光標識されたCOBのスペクトルコードなどのCOBシグナルの検出は、混合物中の標的分子の存在の検出を可能にする(定性的分析)。なおも別の例において、コンビナトリアル合成法に従って小分子を使用するとき、ユニークな決定論的重量を有するCOBは、特定の標的分子またはその一部を認識するUBAと会合させられる。COBの決定論的重量の検出(例えば、質量分析を介して)は、混合物中の標的分子の存在の検出を可能にする(定性的分析)。所与のシグネチャ(例えば、スペクトルコード、ユニーク配列またはユニーク決定論的重量)に関連するコード(例えば、配列、標識モノマーまたは決定論的重量)を計数およびまたは定量することによって、COBに結合されたUBAに会合している混合物中のすべての分子の計数または定量が可能になる(定量的分析)。したがって、UBA/ESB/COB複合体は、公知の生物学的マーカーの定量的分析による種々の生物学的状態(例えば、疾患対健常)の診断または予後診断にとって有用である。
さらに、本発明のCOBによって提供される単一分子の検出および定量の鋭敏な感度は、新しい診断および予後診断マーカー(種々の生物学的状態の間の変動が従来の分子方法を用いて特定の生物学的状態との相関を検出するには少なすぎるマーカーを含む)の同定を可能にする。COBに基づく分子検出の感度は、少量の生物学的サンプル中の治療用および診断用薬剤の詳細な薬物動態分析を可能にする。
COBの合成は、本明細書中に記載される方法を含む当該分野で公知の任意の好適な方法によって行われ得る。
様々な実施形態において、本発明は、オリゴヌクレオチドを含むアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)の段階的付加によって合成されるCOBに関する。COBは、共通リンカー(CL)を介してUBAに付着させられ得る。CLは、オリゴヌクレオチドの一部でもあり得る。いくつかの実施形態において、エピトープ特異的バーコードも、オリゴヌクレオチドとして提供される。場合によっては、そのエピトープ特異的バーコードは、共通リンカーを含むオリゴヌクレオチドに含められ得る。いくつかの実施形態において、CL、ESBおよびAPSはすべて、オリゴヌクレオチド配列を含む。したがって、オリゴヌクレオチドCLは、オリゴヌクレオチドESBまたはAPSにライゲートされ得る。実質的に相補的または厳密に相補的なアニーリング領域が、ハイブリダイゼーションに使用され得る。アニーリング領域は、オリゴヌクレオチドESBまたはAPSの両端に提供され得る。いくつかの実施形態において、APSは、分割プール合成または当該分野で公知の他の任意の好適な段階的合成の様々な工程において付加される。段階的合成の各工程に特異的なアニーリング領域が、上記オリゴヌクレオチドに組み込まれ得る。理論に拘束されるものではないが、オリゴヌクレオチドの付加が工程中にスキップされる場合、次のオリゴヌクレオチドの工程特異的アニーリング領域は、利用可能な以前のオリゴヌクレオチドの工程特異的アニーリング領域に効率的にハイブリダイズしない。したがって、本発明のいくつかの実施形態は、1つ以上のAPSを欠損しているCOBの合成を止める方法を提供する。
COBおよび/またはCLは、本明細書中の他の箇所に核酸についてさらに詳細に記載されているような1つ以上の特徴を有し得る。例えば、COBは、1つ以上のプライマー結合領域、バーコード、複数ラウンドの分割プール合成のうちのAPS組み立て用のラウンド特異的コード、計数を可能にするバーコード、サンプルから分子の少なくとも一部を枯渇させるための捕捉領域および/または親和性結合領域を有し得る。
APSは、相補鎖上のスプリントを使用して、互いに連結され得る。場合によっては、複数個のスプリントが、交互の鎖において使用される。それらのスプリントは、UBAおよび/またはESBに共有結合的に連結され得る。場合によっては、スプリントは、UBAおよび/またはESBにハイブリダイズし得る。スプリントは、本明細書中の他の箇所に核酸についてさらに詳細に記載されているような1つ以上の特徴を有し得る。例えば、スプリントは、1つ以上のプライマー結合領域、バーコード、複数ラウンドの分割プール合成のうちのAPS組み立て用のラウンド特異的コード、計数を可能にするバーコード、サンプルから分子の少なくとも一部を枯渇させるための捕捉領域および/または親和性結合領域を有し得る。スプリントは、組み立て構成要素の一部(例えば、UBA、ESBまたはCL)として提供され得る。
いくつかの実施形態において、UBAは、異なるCLオリゴヌクレオチド(その各々が、UBAに特異的なユニークESB配列および共通のアニーリング領域を有する)で標識される。多くの場合、APSは、分割プール合成のラウンドにおいて、COBに組み立てられる。これらの場合、各ラウンドにおいて、サンプルがn個の異なる容器に分割される。異なるオリゴヌクレオチドAPSが、各容器に加えられ得る(合計m個の異なるAPS)。いくつかの実施形態において、nおよびmは、同じである。他の実施形態において、nは、mより大きいか、またはmは、nより大きい。各APSは、それより前のラウンドにおいて付加されたアニーリング領域と選択的にハイブリダイズするようにデザインされ得る(図6)。様々な実施形態において、ラウンド特異的アニーリング領域の対が、各APSに組み込まれる。そのアニーリング領域は、APSの各端に組み込まれ得る。APSの各端に組み込まれるアニーリング領域は、異なり得る。したがって、付加されるAPSのアニーリング領域は、以前のラウンドの利用可能なアニーリング領域に相補的であり得、それにより組み立てが促される。
いくつかの実施形態において、APSは、アニーリングプライマーを用いて互いにおよび/またはCLにステッチされる(stitched)(図7および8)。そのアニーリングプライマーは、CLまたは段階的合成の前のラウンドに付加されたAPSに対する第1の相補的領域を含み得る。そのアニーリングプライマーは、このラウンドに付加されるAPSに対する第2の相補的領域も含み得る。したがって、そのアニーリングプライマーは、その後のラウンドの2つのオリゴヌクレオチドサブユニットにハイブリダイズし、それらを互いにステッチし得る。いくつかの実施形態において、各ラウンドのアニーリングプライマーの第1の相補的領域は、他のラウンドのアニーリングプライマーの第1の相補的領域と異なる(図7)。いくつかの実施形態において、各ラウンドのアニーリングプライマーの第2の相補的領域は、他のラウンドのアニーリングプライマーの第2の相補的領域と異なる。いくつかの実施形態において、異なるラウンドのアニーリングプライマーの第1または第2の相補的領域は、ラウンドの間で共有される(図8)。
いくつかの実施形態において、CLオリゴヌクレオチドは、ループアニーリング領域の対を含む(図9および10)。したがって、APSは、ループ形状でCLにハイブリダイズするようにデザインされ得、各端においてループアニーリング領域に沿ってCLにハイブリダイズする。そのループアニーリング領域は、そのラウンドに特異的であり得る。ハイブリダイゼーションは、CLに沿ってAPSを配置させ得る。それらのAPSは、本明細書中に記載される任意の方法または当該分野で公知の他の通常の方法を用いて互いに連結され得る。それらのAPSは、他のラウンドに特異的なループアニーリング領域に沿ってCLに効率的にハイブリダイズしないようにデザインされ得る。その結果として、特定のラウンドのAPSが欠けていると、それらのAPSは、連結プロセスに依存して、首尾良く互いに連結されないことがある。あるいは、COBが、APSが欠けた状態で(その位置は、ループアニーリング領域の対が隣接する)合成され得る。次いで、得られたCOBは、しかるべく分析され得、処分され得るか、またはその代わりに、引き出された情報が処理され得る。
所与のラウンドにおける各APSは、そのラウンドにおける残りのAPSと異なるユニークサブコード配列を含み得る(図6〜11)。そのサブコードは、ユニークヌクレオチド配列を含み得る。
CLまたは1つ以上のAPSは、検出されたCOBのその後の正規化を可能にするランダムなタグ領域をさらに含み得る(図6〜11)。そのようなランダムなタグ領域内のバーコードは、下流の事象(代表的には、標的分子に対する組み立て品の少なくとも一部を増幅することを含む)の前に出発分子の数を数え上げるために使用され得る。そのようなランダムなタグ領域を利用する好適な方法の変法は、当該分野で公知であり、例えば、Casbonら(Nucleic Acids Research,2011,39:12,e81)を参照のこと。場合によっては、そのランダムなタグ領域は、各配列バリアントに会合する鋳型分子の数を推定する分子カウンターとして機能し得る。場合によっては、分子カウンターは、増幅反応、例えば、PCRの前に、CL、ESB、APSまたは組み立てられたCOBに組み込まれる。縮重塩基領域(DBR)を含む分子カウンターのライブラリーが、CL、ESB、APSまたは組み立てられたCOBに組み込まれ得る。ライブラリー内のユニークDBRの数は、通常、DBRの長さおよび塩基組成によって限定される。例えば、DBR内の単一のヌクレオチドは、4つの可能性のある異なるカウンター(各塩基につき1つ)を可能にし得る。DBRが長くなるほど、ユニークなカウンター配列の数が多くなり得る。配列のライブラリー由来の分子カウンターは各々、CL、ESB、APSまたは組み立てられたCOBにおいて組み込まれ得る。その分子カウンターは、配列バリアントが、単一の鋳型分子に会合するのかあるいは複数個の鋳型分子に会合するのかを決定するために使用され得る。1つの配列バリアントに会合する異なるDBR配列の数は、最初の鋳型分子の数の直接的な尺度として働き得る。この情報は、各配列バリアントのリード数(例えば、増幅反応、例えば、PCRの後のリード数を含む)によって提供される情報を補い得るかまたは置き換え得る。DBRは、配列バリアントが、増幅反応中のポリメラーゼエラーに由来するかまたは増幅反応、例えば、PCRの前の真の起源バリアントである確率を決定するためにも使用され得る。いくつかの実施形態において、ユニーク結合物質(UBA)は、COBの組み立ての前またはそれと同時にそれらの標的に固定される。
図12は、標的特異的および/または細胞特異的な組み立て品のさらなる例示的な特徴を示している。ある場合においては、各々が1つ以上のAPSに対する相補的領域を有する2個以上のスプリントが使用される一方で、いくつかの実施形態は、複数個のAPSに対する複数個の結合部位を有する単一のユニバーサルスプリントを使用する。それらのスプリントは、代表的には、APSに結合するようにデザインされた、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10個またはそれより多く結合部位を有し得る。スプリントは、1つ以上のプライマー伸長反応、例えば、増幅反応または配列決定反応のためのプライマー結合領域も有し得る。これらのプライマー結合領域の一部または全部が、例えば、様々な数の増幅反応に核酸を補充するために、異なる組み立てにおいて使用され得、代表的には、それらの存在量が正規化される。場合によっては、差次的に増幅された配列の定量は、例えば、数え上げるためのランダムタグ領域を使用することによって、なおも行うことができる(この方法の詳細は、本明細書中の他の箇所にさらに詳細に記載されている)。いくつかの実施形態において、あるスプリントのAPS結合部位のすべてが、APSによって標的化される。いくつかの実施形態において、APS結合部位のすべてが、使用されるとは限らない。例えば、あるスプリントは、10個のAPS結合部位を有し得るが、4個のAPSだけとしか会合されないことがある。図12は、2個のAPSが結合されているユニバーサルスプリントを図示している。
1つ以上のスプリントは、1つ以上のプローブを使用することによって、標的および/またはUBAに連結され得る。1つ以上のプローブ、標的および/またはUBAは、核酸構成要素を有し得る。プライマー結合領域は、核酸について他の箇所にさらに詳細に記載されている任意の特徴の下流または上流に位置し得、増幅および配列決定を含むプライマー伸長反応において、本明細書中に記載される組み立て品の部分を排除するためまたは含めるために標的化され得る。このようにインターカレートされたプライマー結合領域は、互いにステッチされ得る重複する配列決定リードを開始するために使用され得る。
例えば、図12AおよびBは、3個のAPS結合部位を有するスプリントにおける例示的な組み立て品を図示している。図12Aにおいて、3個のAPSは、スプリント上に組み立てられているが、図12Bでは、2個のAPSだけが組み立てられており、第3のAPSに対する結合領域は、未使用のままである。任意のAPS、例えば、図12Aにおける第3のAPSおよび図12Bにおける第2のAPSが、プライマー配列またはプライマー結合領域に寄与し得る。1つ以上のプローブもまた、プライマー配列またはプライマー結合領域に寄与し得る。例えば、図12は、増幅、組み立ておよび/または配列決定を可能にするプライマーに対する標的であるプローブ2を図示している。プライマー部位は、APS3(図12A)またはAPS2(図12B)からそのような伸長産物にコピーされ得、好適なプライマーを用いて伸長産物の複製が可能になる。
本発明の様々な実施形態は、細胞の表面上でのCOBの組み立てに関する。COBは、例えば、細胞表面の構成要素を標的にしているUBAに会合した状態で組み立てられ得る。いくつかの実施形態において、UBAは、COBの組み立ての前またはそれと同時に細胞表面の構成要素に固定される。いくつかの実施形態において、UBAは、細胞または細胞内コンパートメントに送達される。いくつかの実施形態において、COBは、細胞または細胞内コンパートメント内のUBAと会合した状態で組み立てられる。細胞は、UBA、ESBの付加の前またはCOB組み立ての前に固定され得る。好適な細胞透過処理方法は、当該分野で公知であり、それを用いることにより、アッセイの構成要素を細胞および細胞構成要素に送達することができる。
いくつかの実施形態において、上記アッセイは、細胞ではない物体上で行われる。当該分野で公知の好適な支持物質(例えば、ビーズまたは表面コーティング)が、細胞が作用するのと同じ様式で作用することにより、独自の結合表面を提供し得る。支持物質は、結合標的で修飾され得る。いくつかの実施形態において、支持物質は、結合標的を互いから空間的に離す。
いくつかの実施形態において、上記アッセイは、1次結合標的、および1次標的に結合することができる1つ以上の2次結合標的を含み得る。支持物質は、例えば、1つ以上の1次標的でコーティングされ得る。2次標的のライブラリーは、1次標的に結合するように提供され得る。UBAは、1次および/または2次標的のエピトープに結合するように提供され得る。COBは、他のタイプの標的について記載されるように、これらのUBAに会合した状態で組み立てられ得る。1次標的に対する2次標的の相互依存性結合は、COBを分析することによってモニターされ得る。
いくつかの実施形態において、複数個のCOBが、同じUBA分子上に組み立てられる。
いくつかの実施形態において、ESBまたは組み立てられたCOBは、誘導配列をコードする。いくつかの実施形態において、ESBおよび/またはCOBは、ポリヌクレオチド配列を含む。場合によっては、ESBおよび/またはCOBは、RNA配列をコードし得る。場合によっては、ESBおよび/またはCOBは、ペプチド配列をコードする。ESBおよび/またはCOBは、ペプチド配列を直接コードし得る。あるいは、COBは、ペプチド配列を、間接的に、例えば、中間RNA配列を介してコードし得る。例えば、ポリヌクレオチドESBまたはCOBは、オープンリーディングフレームをコードし得る。場合によっては、そのペプチド配列は、ペプチド発現を可能にするコンストラクトにESBまたはCOBを導入した後に翻訳される。いくつかの実施形態において、そのコンストラクトは、ベクターである。
いくつかの実施形態において、ESBおよびCOBは、オリゴヌクレオチドから組み立てられる。その連結剤は、リガーゼであり得る。いくつかの実施形態において、リガーゼは、周知の手順を用いるT4 DNAリガーゼである(Maniatis,T.in Molecular Cloning,Cold Spring Harbor Laboratory(1982))。他のDNAリガーゼも使用してよい。ライゲーションに関しては、好熱性の生物に由来するリガーゼなどの他のリガーゼを使用してもよく、ゆえに、高温でのライゲーションが可能になり、より長いオリゴヌクレオチド(特異性が高い)をESB、CLまたはAPSとして使用することが可能になり、それにより、そのようなオリゴヌクレオチドのアニーリングにとって通常許容される高温下でアニーリングとライゲーションが同時に行われ得る。しかしながら、そのライゲーションは、酵素による必要はなく、したがって、アニーリング(aneealing)領域にヌクレオチド塩基対のミスマッチが無い限り、連結剤は、ESBとAPSとを連結させる化学剤であってもよい。簡単にするために、T4 DNAリガーゼを連結剤として使用する本発明のいくつかの実施形態が記載される。この酵素は、隣接するオリゴヌクレオチド上の3’OH基に接続される、5’末端におけるリン酸基の存在を必要とする。
オリゴが、互いに積み重なることにより、それらの末端の接合点において完全一致でアニーリング領域に結合すると、そのアニーリング領域に対する特異的な結合が生じる。CL、ESBおよびAPSは、ライゲートされることにより、ESBに連結したCOBを形成し得る。その後、そのESBに連結したCOBは、検出のために使用され得る。
いくつかの実施形態において、ESBおよび/またはCOBの組み立ては、クリックケミストリーの使用を含む。クリックケミストリーを用いて様々な分子を連結する好適な方法が、当該分野で公知である(オリゴヌクレオチドのクリックケミストリー連結については、例えば、El−Sagheerら(PNAS,108:28,11338−11343,2011)を参照のこと)。
いくつかの実施形態において、ESBおよび/またはCOBの組み立ては、細胞の内部で起きる。いくつかの実施形態において、ESBおよび/またはAPSが、第1に、細胞の内部で組み立てられる。いくつかの実施形態において、ESBおよび/またはAPSは、細胞の内部で連結される。いくつかの実施形態において、ESBおよび/またはAPSは、細胞の外部で連結される。
いくつかの実施形態において、組み立てられた生成物は、増幅され、必要に応じて、その結果が、参照サンプルからの同様の標的核酸の増幅と比較される。いくつかの実施形態において、APSのライゲート産物が、増幅され、必要に応じて、その結果が、参照サンプルからの同様のCOBの増幅と比較される。増幅は、当該分野で公知の任意の手段によって行われ得る。場合によっては、ライゲート産物は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって増幅される。使用され得るPCR法の例としては、定量的PCR、定量的蛍光PCR(QF−PCR)、多重蛍光PCR(MF−PCR)、リアルタイムPCR(RTPCR)、単一細胞PCR、制限酵素断片長多型PCR(PCR−RFLP)、PCK−RFLPIRT−PCR−IRFLP、ホットスタートPCR、ネステッドPCR、インサイチュポロニー(in situ polonony)PCR、インサイチュローリングサークル増幅(RCA)、ブリッジPCR、ピコタイターPCRおよびエマルジョンPCRが挙げられるが、これらに限定されない。他の好適な増幅方法としては、リガーゼ連鎖反応(LCR)、転写増幅、自家持続配列複製法、標的ポリヌクレオチド配列の選択的増幅、コンセンサス配列プライム(consensus sequence primed)ポリメラーゼ連鎖反応(CP−PCR)、任意プライム(arbitrarily primed)ポリメラーゼ連鎖反応(AP−PCR)、縮重オリゴヌクレオチドプライムPCR(DOP−PCR)および核酸ベース配列増幅(nucleic acid based sequence amplification:NABSA)が挙げられる。本明細書中で使用され得る他の増幅方法としては、米国特許第5,242,794号;同第5,494,810号;同第4,988,617号;および同第6,582,938号に記載されているものが挙げられる。いくつかの実施形態において、増幅は、細胞の内部で行われる。
上記実施形態のいずれかにおいて、ライゲート産物の増幅は、支持体(例えば、ビーズまたは表面)上で行われ得る。本明細書中の実施形態のいずれかにおいて、COBは、単一細胞由来の標的上で組み立てられ得る。
プローブの集団中の各UBA/ESBプローブのユニークさのおかげで、複数の標的分子の多重分析が可能になる。さらに、プローブの集団中の各COBプローブのユニークさのおかげで、単一細胞における複数の標的分子の多重分析が可能になる。
例えば、いくつかの実施形態において、各COBは、6つのAPSを含む。それらのAPSが、配列決定されることになり、そのAPSについて可能性のあるユニーク配列が20個存在する場合、この例では、3.84×10個の可能性のあるCOBが存在し得る。したがって、この例では、3.84×10個の細胞およびそれらの対応するUBA/ESBプローブが分析され得る。配列決定の際、一部の蛍光法に存在する色の制約が無いならば、細胞1つあたり複数個のUBA/ESBプローブを分析することができる。いくつかの実施形態において、細胞1つあたり少なくとも、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、40、50、60、65、70、90、100個の異なるUBA/ESBが分析される。いくつかの実施形態において、細胞1つあたり最大、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、50、75、100個またはそれより多くの異なるUBA/ESBが分析される。いくつかの実施形態において、細胞1つあたり最大1000個の異なるUBA/ESBが分析される。いくつかの実施形態において、細胞1つあたり最大2000個の異なるUBA/ESBが分析される。
ある特定の実施形態において、検出方法は、多重アッセイにおいて行われ、それにより、複数の標的分子が、同じアッセイ(単一の反応混合物)において検出される。好ましい実施形態において、そのアッセイは、複数の標的分子が同時に検出される、ハイブリダイゼーションアッセイまたは親和性結合アッセイである。好ましい実施形態において、そのアッセイは、複数の標的分子が単一細胞において同時に検出される、ハイブリダイゼーションアッセイまたは親和性結合アッセイである。ある特定の実施形態において、同じアッセイにおいて検出される複数の標的分子は、少なくとも2個、少なくとも5個の異なる標的分子、少なくとも10個の異なる標的分子、少なくとも20個の異なる標的分子、少なくとも50個の異なる標的分子、少なくとも75個の異なる標的分子、少なくとも100個の異なる標的分子、少なくとも200個の異なる標的分子、少なくとも500個の異なる標的分子または少なくとも750個の異なる標的分子または少なくとも1000個の異なる標的分子である。他の実施形態において、同じアッセイにおいて検出される複数の標的分子は、最大50個の異なる標的分子、最大100個の異なる標的分子、最大150個の異なる標的分子、最大200個の異なる標的分子、最大300個の異なる標的分子、最大500個の異なる標的分子、最大750個の異なる標的分子、最大1000個の異なる標的分子、最大2000個の標的分子または最大5000個の標的分子である。なおも他の実施形態において、検出される複数の標的分子は、前述の数の間の任意の範囲の異なる標的分子(例えば、20〜50個の異なる標的分子、50〜200個の異なる標的分子、100〜1000個の異なる標的分子、500〜5000個の異なる標的分子などであるがこれらに限定されない)である。
本明細書中の他の箇所にさらに詳細に記載されている組成物および方法は、本発明の様々な実施形態に従って、複数の標的を検出するための実験装置のダイナミックレンジを高めるために使用され得る。サンプル内またはサンプルのサブセット内、例えば、単一細胞内の複数の標的のうちの2個の標的は、1:10未満、1:100未満、1:1000未満、1:10000未満、1:100000未満、1:1000000未満、1:10000000未満、1:100000000未満、1:1000000000未満、1:10000000000未満、1:100000000000未満またはそれより少ない存在比を有し得、複数の標的における標的の数は、本明細書中の他の箇所に記載されているように変化し得る。ダイナミックレンジを高めるための好適な方法としては、存在量が少ない標的またはそれの上に組み立てられる構造物の不均衡な濃縮、存在量が多い標的またはそれの上に組み立てられる構造物の不均衡な枯渇、および存在量が多い標的またはそれの上に組み立てられる構造物のシグナルの読み出しにおける表示の減少が挙げられるが、これらに限定されない。存在量が少ない標的またはそれの上に組み立てられる構造物の不均衡な濃縮は、例えば、本明細書中の他の箇所にさらに詳細に記載されているように様々な親和性を有するプライマー結合領域を使用した、会合する核酸の優先的な増幅によって達成され得る。存在量が多い標的またはそれの上に組み立てられる構造物の不均衡な枯渇は、例えば、存在量が多い標的またはそれの上に組み立てられる構造物に特異的に結合する捕捉物質を滴定することによって達成され得る。存在量が多い標的またはそれの上に組み立てられる構造物のシグナルの読み出しにおける表示の減少は、存在量の多い標的上に組み立てられる構造物を形成する構成要素、例えば、UBA、ESB、CL、スプリントまたはCOBの標識されたバージョンと未標識のバージョンとの混合物を使用することによって達成され得る。標識とは、直接検出可能な標識、または下流の工程において表示を可能にするもしくは妨げる標識(例えば、本明細書中の他の箇所にさらに詳細に記載されているようにまたは別途当該分野で公知であるように、増幅またはCOBの形成をできなくすることによって)のことを指し得る。例えば、標識は、プライマー結合領域であり得る。
いくつかの実施形態において、検出は、デジタルの検出である。いくつかの実施形態において、検出は、直接的であり、すなわち、その方法は、検出される実体が直接発するシグナルを取得するものである。いくつかの実施形態において、検出は、間接的であり、すなわち、検出される実体の操作は、シグナルを取得する前に行われる。いくつかの実施形態において、検出される実体の複数の構成要素が、直接または間接的に検出シグナルを生じる。いくつかの実施形態において、それらの複数の構成要素の順序が、本明細書中に記載される検出方法によって決定され得る。そのような検出方法は、順序づけられた検出方法または順序づけられたシグナルを用いる検出方法としても記載される。
上記実施形態のいずれかにおいて、COBの検出または定量分析は、配列決定によって達成され得る。APSサブユニットまたはCOB全体が、本明細書中に記載される配列決定方法を含む当該分野で公知の任意の好適な方法、例えば、Illumina HiSeq2000によるすべてのDNAタグの全長の配列決定を介して検出され得る。
配列決定は、当該分野で周知である従来のSanger配列決定法によって達成され得る。配列決定は、ハイスループットシステムを用いても達成され得、そのシステムの一部は、配列決定されるヌクレオチドを成長鎖に組み込んだ直後または組み込む際に、そのヌクレオチドの検出を可能にし、すなわち、リアルタイム(red time)または実質的にリアルタイムでの配列の検出を可能にする。場合によっては、ハイスループット配列決定は、1時間あたり少なくとも1,000、少なくとも5,000、少なくとも10,000、少なくとも20,000、少なくとも30,000、少なくとも40,000、少なくとも50,000、少なくとも100,000または少なくとも500,000個の配列リードを生成し;各リードは、1リードあたり少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも120または少なくとも150塩基である。
いくつかの実施形態において、ハイスループット配列決定には、IlluminaのHiSeq2000装置が利用可能な技術の使用が必要である。この装置は、合成化学による可逆的ターミネーターに基づく配列決定を用いる。この装置は、8日間で2000億個のDNAリードを処理できる。
いくつかの実施形態において、ハイスループット配列決定には、ABI Solid Systemが利用可能な技術の使用が必要である。この遺伝子分析プラットフォームは、ビーズに連結されたクローン増幅されるDNAフラグメントの大規模並列の配列決定を可能にする。この配列決定方法は、色素で標識されたオリゴヌクレオチドを用いた連続的なライゲーションに基づく。
いくつかの実施形態において、ハイスループット配列決定には、Ion Torrent Personal Genome Machine(PMG)が利用可能な技術の使用が必要である。このPGMは、2時間で1000万個のリードを処理できる。
いくつかの実施形態において、ハイスループット配列決定には、合成による単一分子配列決定(Single Molecule Sequencing by Synthesis:SMSS)法などのHelicos BioSciences Corporation(Cambridge,Massachusetts)が利用可能な技術の使用が必要である。SMSSは、最大24時間でヒトゲノム全体の配列決定を可能にするので、ユニークである。この高速の配列決定法は、ある配列におけるSNPヌクレオチドを実質的にリアルタイムまたはリアルタイムで検出することも可能である。最後に、SMSSは、MIP法のように、ハイブリダイゼーションの前の事前増幅工程を必要としないので、強力である。実際に、SMSSは、いかなる増幅も必要としない。SMSSは、米国公開出願番号2006002471I;20060024678;20060012793;20060012784;および20050100932に一部記載されている。
いくつかの実施形態において、ハイスループット配列決定には、その機器のCCDカメラによって記録される、配列決定反応によって生成される化学発光(chemiluninescent)シグナルを透過する光ファイバープレートを含むPico Titer Plateデバイスなどの454 Lifesciences,Inc.(Branford,Connecticut)が利用可能な技術の使用が必要である。この光ファイバーの使用によって、4.5時間で最低2000万塩基対の検出が可能である。
ビーズ増幅の後の光ファイバー検出を使用するための方法は、Marguiles,M.ら、“Genome sequencing in microfabricated high−density pricolitre reactors”,Nature,doi:10.1038/nature03959;ならびに米国公開出願番号20020012930;20030058629;20030100102;20030148344;20040248161;20050079510、20050124022;および20060078909に記載されている。
いくつかの実施形態において、ハイスループット配列決定は、Clonal Single Molecule Array(Solexa,Inc.)、または可逆的ターミネーター化学反応を利用する合成ごとの配列決定(sequencing−by−synthesis:SBS)を用いて行われる。これらの技術は、米国特許第6,969,488号;同第6,897,023号;同第6,833,246号;同第6,787,308号;および米国公開出願番号20040106130;20030064398;20030022207;ならびにConstans,A.,The Scientist 2003,17(13):36に一部記載されている。
いくつかの実施形態において、RNAまたはDNAのハイスループット配列決定は、AnyDot.chjps(Genovoxx,Germany)を用いて行われ得る。特に、AnyDot−chipsは、ヌクレオチド蛍光シグナル検出の10倍〜50倍の増強を可能にする。AnyDot.chipsおよびそれらの使用方法は、国際公開出願番号WO02/088382、WO03/020968、WO03/031947、WO2005/044836、PCT/EP05/105657、PCT/EP05/105655;ならびに独国特許出願番号DE10149786、DE10214395、DE10356837、DE102004009704、DE102004025696、DE102004025746、DE102004025694、DE102004025695、DE102004025744、DE102004025745およびDE102005012301に一部記載されている。
他のハイスループット配列決定システムとしては、Venter,J.ら、Science 16 February 2001;Adams,M.ら、Science 24 March 2000;およびM.J,Leveneら、Science 299:682−686,January 2003;ならびに米国公開出願番号20030044781および2006/0078937に開示されているものが挙げられる。そのようなシステムの全部が、核酸分子上で測定される重合反応を介した塩基の経時的付加による複数の塩基を有する標的核酸分子の配列決定を必要とし、すなわち、配列決定される鋳型核酸分子上での核酸重合酵素の活性が、リアルタイムで追跡される。次いで、一連の塩基付加の各工程における核酸重合酵素の触媒活性によって、どの塩基が標的核酸の成長相補鎖に組み込まれているかを同定することによって配列が推定され得る。標的核酸分子複合体上のポリメラーゼは、標的核酸分子に沿って移動して活性部位においてオリゴヌクレオチドプライマーを伸長するのに適した位置に提供される。複数の標識タイプのヌクレオチドアナログが、活性部位に近接して提供され、ヌクレオチドアナログの識別可能な各タイプは、標的核酸配列内の異なるヌクレオチドに相補的である。成長核酸鎖は、ヌクレオチドアナログを活性部位の核酸鎖に付加するポリメラーゼを使用することによって伸長され、ここで、付加されるヌクレオチドアナログは、その活性部位において標的核酸のヌクレオチドに相補的である。重合工程の結果としてオリゴヌクレオチドプライマーに付加されたヌクレオチドアナログが同定される。標識されたヌクレオチドアナログを提供する工程、成長核酸鎖を重合する工程、および付加されたヌクレオチドアナログを同定する工程が、繰り返されて、その核酸鎖がさらに伸長され、標的核酸の配列が決定される。
様々な実施形態において、オリゴヌクレオチドESBまたはCOBは、直接同定される。その直接的な同定は、上に記載された核酸配列決定を含み得る。いくつかの実施形態において、APS配列は、同様に同定される誘導配列をコードする。例えば、ポリヌクレオチドESBおよびCOBは、ペプチド配列に翻訳され得る。次いで、そのペプチド配列は、当該分野で公知の好適な方法を用いて同定され得る。
いくつかの実施形態において、COBまたはESBに相当する配列は、質量分析を用いて同定される。質量分析を含む配列決定方法が、当該分野で公知である。様々な実施形態において、ペプチドなどの誘導配列が、質量分析方法を用いて配列決定される。いくつかの実施形態において、質量分析方法は、フラグメンテーションを含む。いくつかの実施形態において、質量分析方法は、N末端の配列決定を含む。いくつかの実施形態において、質量分析方法は、C末端の配列決定を含む。いくつかの実施形態において、質量分析方法は、エドマン分解を含む。様々な実施形態において、誘導配列は、同定の前に分離プロセスに供される。いくつかの実施形態において、その分離プロセスは、クロマトグラフィーを含む。いくつかの実施形態において、その分離プロセスは、HPLCを含む。その分離プロセスのための好適な分離方法は、例えば、イオン交換クロマトグラフィーまたは疎水性相互作用クロマトグラフィーを含む。イオン交換クロマトグラフィーは、強酸性(代表的には、スルホン酸基、例えば、ナトリウムポリスチレンスルホネートまたはポリAMPS)、強塩基性(四級アミノ基、例えば、トリメチルアンモニウム基、例えば、ポリAPTAC)、弱酸性(主にカルボン酸基)または弱塩基性(一級、二級および/または三級アミノ基、例えば、ポリエチレンアミン)である官能基を含む任意のマトリックス物質を使用し得る。その分離方法は、例えば、マトリックスとしてスルホン化ポリスチレンを使用し、酸溶液中にアミノ酸を加え、pHを徐々に上昇させる緩衝液をカラムに通し得る。pHがそれぞれの等電点に達したら、アミノ酸は溶出する。逆相クロマトグラフィーの使用による疎水性相互作用クロマトグラフィーが使用され得る。多くの商業的に入手可能なC8およびC18シリカカラムでは、溶出勾配を用いることによる溶液中のペプチドの分離の成功が証明されている。
いくつかの実施形態において、ESB、APSおよび得られるCOBに相当するペプチド配列は、検出の簡便さを改善するようにデザインされる。場合によっては、ペプチド配列は、質量分析計におけるフラグメンテーションパターンを改善するようにデザインされ得る。ペプチド配列中の結合のフラグメンテーション効率が配列依存性であることは、当該分野で周知である(例えば、Tabbら、Anal Chem.2003 March 1;75(5):1155およびKlammerら、Bioinformatics 2008,24:348−356を参照のこと)。その配列依存性のフラグメンテーション効率は、所望のフラグメンテーションパターンを有する代表的なペプチド配列をデザインするために使用され得る。
いくつかの実施形態において、ESB、APSおよび得られるCOBに相当するペプチド配列は、ある特定の物理的および化学的特徴をペプチド分子に付与するようにデザインされる。例えば、代表的なペプチド配列は、水性溶液中で所望の範囲内の溶解性を有するペプチド分子をもたらすようにデザインされ得る。別の例では、代表的なペプチド配列は、所望の程度の二次もしくは三次構造を有するかまたはそれらを欠くペプチド分子をもたらすようにデザインされ得る。なおも別の例では、代表的なペプチド配列は、ジスルフィド結合を有するかまたはそれを欠くペプチド分子をもたらすようにデザインされ得る。なおもさらなる例では、代表的なペプチド配列は、選択された標的に対して所望の結合特性を有するペプチド分子をもたらすようにデザインされ得る。ESB、CL、APSおよび得られるCOBの配列は、特別にロードされたtRNAをタンパク質発現系において利用するようにさらにデザインされ得る。したがって、得られるペプチド分子に非天然アミノ酸を組み込むことができる。
様々な実施形態が、ESBに連結したCOBまたはペプチド配列などの誘導配列を検出前に分離することに関する。いくつかの実施形態において、その分離は、それらの分子の好適な生理化学的特性に基づく。これらの分離のタイプは、分子を検出器に連続的に方向づけ、それによって検出時のそれらの相対存在量およびシグナルの複雑度を高めるために特に有用である。様々な実施形態は、配列標的化様式での分子の分離を含む。例えば、特定のESBを含むすべての分子が、そのESB配列を十分に相補的な配列とハイブリダイズさせるか、ESB特異的に連結されたタグを用いて親和性精製するか、そのESB配列によってコードされる誘導配列を用いて親和性精製することによって、または当該分野で公知の他の任意の好適な方法によって単離され得る。分離方法は、細胞特異的COBまたはその一部も標的にし得る。
いくつかの実施形態において、ESBおよびCOBを含むコンストラクトが、分離に供される。例えば、そのコンストラクトは、勾配またはESBに従った親和性精製選別に供され得る。いくつかの実施形態において、その分離は、複数の次元、例えば、2、3、4、5、6、7またはそれより多くの次元を含み得る。例えば、そのコンストラクトは、1つの次元において第1のAPSに従って選別し、別の次元において第2のAPSに従って選別し、そして必要に応じて、第3の次元においてESBに従って選別して、分離され得る。
いくつかの実施形態において、分離方法は、電磁場を用いたゲル上での勾配による分離および/または当該分野で公知の他の任意の好適な分離方法を含む。いくつかの実施形態において、ESBおよび/またはCOBを含むコンストラクトは、検出前に分離され得る。例えば、そのコンストラクトは、ESBに従って分離され得、そのコンストラクト中のESBおよび/またはCOBは、その分離後に検出され得る。その検出は、モル比検出、酵素検出、配列決定、勾配もしくはゲルにおける親和性差異、電磁場、例えば、UV、蛍光もしくは化学発光、本明細書中に記載される任意の検出方法、または当該分野で公知の他の任意の好適な検出方法であり得る。いくつかの実施形態において、分離は、コンストラクトの固定化を含む。例えば、そのコンストラクトは、アレイ表面上またはビーズ上に固定化され得る。ESBおよび/またはCOBの一部が、そのコンストラクトを固定化するために使用され得る。ESBおよび/またはCOBは、固定化の位置から検出され得る。1つの例において、オリゴヌクレオチドを含むESBおよび/またはCOBは、相補的なオリゴヌクレオチドでコーティングされたビーズ上またはマイクロアレイ上に固定化され得る。
検出可能分子または標識モノマー
本発明のCOBは、任意の種々の標識モノマー(例えば、放射性同位体、蛍光色素、色素、酵素、ナノ粒子、化学発光マーカー、ビオチン、または直接(例えば、発光によって)もしくは間接的に(例えば、蛍光標識された抗体の結合によって)検出され得る当該分野で公知の他のモノマー)で標識され得る。通常、COB内の標識されたAPSの1つ以上が、1つ以上の標識モノマーで標識され、COBのAPSに付着させられた標識モノマーによって提供されるシグナルが、UBACOBが結合する標的を同定する検出可能なコードを構成する。ある特定の実施形態において、APSからの所与のシグナルの欠損(例えば、暗点)もまた、COBのコードの一部を構成し得る。
本明細書中に記載されるCOBとともに使用され得る標識モノマーおよび標識モノマーをCOBに組み込む方法の例は、米国特許第7,473,767号;米国出願番号10/542,458;12/324,357;11/645,270および12/541,131(それらの全体が本明細書中で参照により援用される)に記載されている。
検出可能分子または標識モノマーをCOBに付加するとき、本発明のCOBによって提供される定性的な分析能力およびそれに基づく分析技術に加えて、本発明のCOBは、定量的分析を行うのにユニークに好適である。生体分子サンプル中の本発明のCOBとそれらの標的分子との間の1対1の結合を提供することによって、そのサンプルに存在する標的分子の全部または代表的な一部が、同定され得、計数され得る。この様々な分子種の個々の計数は、その生体分子サンプル中の標的分子の絶対濃度または相対濃度を決定するための正確かつ直接的な方法を提供する。さらに、混合物中の各分子を個別に扱う能力は、高感度、最小のサンプル必要量、小容積での溶液相の動態によってもたらされる高反応速度、および最終的には非常に低い試薬コストをはじめとした小型化の利点に影響する。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される方法は、単一サンプルから、少なくとも10、100、1000、10000、100000、1000000、10000000、100000000、1000000000またはそれより多くの相対存在量を有する2個以上の標的を検出し得る。
標的分子
標的分子またはエピトープは、それとUBAとの結合によって検出または測定される分子(UBAの標的特異的領域が認識する)である。標的分子の例としては、タンパク質、核酸、脂質、炭水化物、小分子、有機モノマーまたは薬物が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中の方法によって分析され得る核酸としては:二本鎖DNA、一本鎖DNA、一本鎖DNAヘアピン、DNA/RNAハイブリッド、RNA(例えば、mRNAまたはmiRNA)およびRNAヘアピンが挙げられる。単に便宜のため、本明細書中に記載される方法は、タンパク質またはmRNAの分析に照らして主に説明される。しかしながら、本明細書中に記載される実施形態は、非タンパク質または非mRNA標的を検出するためにも使用され得る。いくつかの実施形態において、標的分子は、ペプチド、ポリペプチド、オリゴペプチド、タンパク質、リンタンパク質、抗体、核酸、ペプチド核酸、合成小分子、二糖、三糖、オリゴ糖、多糖、脂質、ステロイドおよびリン脂質からなる群より選択される。
標的分子は、他の構成要素を含む生体分子サンプルの一部であり得るか、またはそのサンプルの唯一のもしくは主要な構成要素であり得る。標的分子は、細胞もしくは組織の全体、細胞もしくは組織の抽出物、それらの分画された溶解産物または実質的に精製された分子の構成要素であり得る。標的分子は、溶液相または固相(例えば、チップ、マイクロアレイまたはビーズなどの固体表面を含む)において付着させられ得る。また、標的分子は、既知または未知の構造または配列を有し得る。
本明細書中に開示される組成物、方法およびキットは、サンプル中の標的分子の存在を決定する多種多様の適用においても使用され得る。例えば、限定されないが、その組成物、方法およびキットは、薬物動態学的研究(薬物代謝、ADMEプロファイリングおよび毒性研究;創薬のための標的の確認;遺伝子発現プロファイリング、タンパク質発現プロファイリング;プロテオーム分析;メタボロミクス研究;翻訳後修飾研究(グリコシル化、リン酸化、アセチル化およびアミノ酸修飾(例えば、ガンマ−カルボキシグルタメートを形成するグルタメートの修飾およびヒドロキシル化を形成するプロリンのヒドロキシル化)を含むがこれらに限定されない);特定の血清または粘膜抗体レベルの分析;非核酸の診断指標の評価;外来抗原の検出;などを含むがこれらに限定されない)にとって有用である。
ある特定の実施形態において、少なくとも1つのUBA、少なくとも1つのESBまたはUBAとESBの両方が、少なくとも1つの標的分子と特異的に反応する少なくとも1つの抗体、アプタマーまたはペプトイドを含む。ある特定の実施形態において、少なくとも1つのUBA、少なくともESBまたはUBAとESBの両方が、少なくとも1つの標的分子と特異的に相互作用する結合タンパク質を含む。いくつかの実施形態において、ESBは、共通リンカー部分を含む。
当業者は、本明細書中に記載される分子複合体および分子複合体の少なくとも一部が、とりわけ、特定の分子複合体または切断可能な構成要素の性質ならびに用いられるSMD法および検出装置に応じて、基材に繋ぎ止められているかもしくは付着させられている間にまたは溶液中で、個別に検出され得ることを認識するだろう。
方法
本発明は、生体分子サンプル中の標的分子を検出および定量するための方法を提供する。特に、本発明は、個々の標的分子に結合することができるUBAを提供する。本発明は、ESBおよびCOBの使用も提供する(図2を参照のこと)。ESBおよびCOBのコードによって、UBAと標的分子との結合が、単一細胞内での標的分子の同定をもたらす。いくつかの実施形態において、ESB/COB複合体は、標的分子および細胞の起源を表す情報の量を表す(図1を参照のこと)。そのようなUBAおよび/またはESBならびにCOBを作製および使用する方法も提供される。
1つの態様において、本発明は、複雑な細胞集団の各細胞において複数個の標的分子を同定する方法およびその標的分子に関する細胞特異的な情報を保持する方法を提供する。ゆえに、各細胞について、その細胞に関連する各標的分子の量がアッセイされる。いくつかの実施形態において、複数の情報の量が、複雑な細胞集団の各細胞において複数個の標的分子を同定するために決定される。
いくつかの実施形態において、本発明は、サンプル中の少なくとも1つの標的分子を検出するための方法を提供し、その方法は:(a)(i)少なくとも1つの標的分子を潜在的に含む細胞の集団、(ii)第1の標的分子に特異的な第1のUBA、(iii)第1のUBAのある領域に特異的な第1のエピトープ特異的バーコードESB(そのESBは、第1の共通リンカー部分を含む)、および(iv)COBの集団(そのCOBの集団は、第2の共通リンカー部分を含み、その第2のリンカー部分は、第1のESBの第1の共通リンカー部分と相補的である)を提供する工程;(b)少なくとも1つの標的分子、第1のUBAプローブおよび第1のESBを含む少なくとも第1の複合体を形成する工程(その少なくとも1つの標的分子は、第1のUBAに結合され、ESBは、UBAに結合される);(c)COBの集団を加える工程(ここで、少なくとも1つの標的分子、第1のUBAプローブ、第1のESBおよび第1のCOBによって第2の複合体が形成され、第1のCOBの第2の共通リンカー部分は、第1のESBの第1のリンカー部分に結合され、COBの集団のCOBは、細胞の集団の細胞に会合している);および(d)第2の複合体または第3の複合体の少なくとも一部を検出する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明は、UBAを標的分子に結合することによって標的分子を検出および/または定量するための方法を提供する。UBAは、代表的には、配列特異的様式、コンフォメーション特異的様式またはその両方で(例えば、抗原−抗体結合、アプタマー−標的結合などであるがこれらに限定されない)UBAが標的分子に結合するかまたはそれと相互作用するのを可能にする少なくとも1つの反応部分を含む(図2および3を参照のこと)。
いくつかの実施形態において、UBAは、少なくとも1つの第1のプローブおよび少なくとも1つの第2のプローブを含む少なくとも1つのプローブセットの一部であり得る。したがって、いくつかの実施形態において、本発明は、UBAプローブセットを標的分子に結合することによって標的分子を検出および/または定量するための方法を提供し、ここで、そのUBAプローブセットは、第1のUBAプローブおよび第2のUBAプローブを含む。第1のUBAプローブおよび第2のUBAプローブは、例えば、配列特異的様式、コンフォメーション特異的様式またはその両方で、それらのプローブが標的分子の異なる領域に結合するかまたはそれと相互作用するのを可能にする少なくとも1つの反応部分を含む。いくつかの実施形態において、UBAプローブおよび/または第2のUBAプローブは、本明細書中に記載されるような捕捉領域を含む。
ある特定の実施形態において、UBAは、同一性部分または同一性部分の少なくとも一部、例えば、ESB、COB、ESBおよび/またはリンカーオリゴを含む。その同一性部分は、本明細書中に記載される方法の検出工程において、標的分子に結合されているUBAの有無の同定を可能にする。したがって、いくつかの実施形態において、本発明は、UBAを標的分子に結合することによって標的分子を検出および/または定量するための方法を提供し、ここで、UBAは、同一性部分(例えば、ESB、COB、ESBおよび/またはリンカーオリゴ)を含む。
いくつかの実施形態において、標的分子は、細胞内においてエピトープ特異的バーコード(ESB)で間接的にタグ化される。各ESBは、特定の標的分子に会合し得るユニークなコードを含む。ESBは、少なくとも1つのUBAまたはUBAの一部に結合するようにデザインされた分子または構築部品であり;適切な条件下において、ESB、UBAおよび標的分子を含む分子複合体を形成し得る。ESBは、代表的には、配列特異的様式、コンフォメーション特異的様式またはその両方で(例えば、UBA−抗体結合、アプタマー−標的結合などであるがこれらに限定されない)、ESBが少なくとも1つのUBAに結合するかまたはそれと相互作用するのを可能にする少なくとも1つの同一性同定部分を含む。いくつかの実施形態において、ESBは、UBAに直接または間接的に付着させられる。他の実施形態において、ESBは、例えば、アッセイ手順の一部として、細胞またはサンプル中でUBAに結合する。ある特定の実施形態において、UBAおよび/またはESBは、捕捉領域を含む。いくつかの実施形態において、その捕捉領域は、UBA/ESBの単離および/または表面へのUBA/ESBの固定化のために使用される。その捕捉領域は、親和性タグ、ビーズ、スライドまたはアレイであり得る。ある特定の実施形態において、ESBは、共通リンカー部分、例えば、リンカーオリゴを含む。ある特定の実施形態において、共通リンカーオリゴは、細胞起源バーコード(COB)を形成するアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)における共通リンカーオリゴに相補的である。
場合によっては、標的上に組み立てられる構造物の一部分は、ESBを欠損していることがあり、例えば、COBの組み立てのためのUBA、ESBおよび/またはスプリント上のハイブリダイゼーション領域を欠損することによって、UBA−ESBの組み立ておよび/またはCOBの組み立てが妨げられることがある。場合によっては、標的上に組み立てられる構造物の一部分は、1つ以上の標識、例えば、増幅を可能にする標識を欠損していることがある。そのような一部分は、存在量が少ない標的に対してより少ないかまたは存在しないことがある。複数のプライマー結合領域を使用すること、および完全ではないセットを標的の様々な一部分に組み込むことによって、標的および/またはそれの上に組み立てられる構造物は、様々な数の連続した増幅反応(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10個の増幅反応(各々が、1以上のラウンド、例えば、少なくとも1、2、3、4,5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30ラウンドまたはそれより多くを含む))において増幅され得る。場合によっては、UBA、ESB、COB、CLまたはスプリントのサブタイプを受け取るように設定された標的分子の一部分は、99.999%未満、99.99%未満、99.9%未満、99%未満、98%未満、97%未満、96%未満、95%未満、90%未満、80%未満、70%未満、60%未満、50%未満、40%未満、30%未満、20%未満、10%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、1%未満、0.5%未満、0.4%未満、0.3%未満、0.2%未満、0.1%未満、0.01%未満、0.001%未満、0.0001%未満またはそれより少なくてよい。同じ実験において存在量が少ないおよび多い標的を検出するためのダイナミックレンジは、そのような方法を用いて高められ得る。
図3および4は、分割プール合成アプローチを用いて標的分子/UBA/ESB複合体に対してCOBを付加する本発明の実施形態のうちの1つの模式図を示している。工程1としての図3は、UBA−ESB−CL試薬による細胞の標識を示している。このUBAは、細胞内で認識される標的分子に対する特異性を提供する。いくつかの実施形態において、UBAは、CD8のような表面マーカーまたはStat−3などのキナーゼ上のホスホ−エピトープのような細胞内エピトープに特異的な抗体であり得る。いくつかの実施形態において、UBAは、固定された細胞内の標的mRNAに対するアンチセンスDNAであり得る。そのUBAは、CL部分を有するESBを用いて同定され、CL部分は、細胞特異的なタグ化情報を後で付加するためのものである。工程2である図4は、分割プール合成の始めの部分を示している。この例では、細胞集団が、20本のチューブに分割される。細胞集団は、ウェル、ビーズまたは当該分野で公知の任意の好適な表面に分割され得る。工程3では、APSユニットが、各チューブに加えられる。そのAPSは、APSおよびESBにおける相補的なCLを介してUBA/ESB複合体に結合する。工程4では、所与のチューブ内の各細胞が、次に、チューブの内容物によって定義される同じサブユニット(この例では1〜20のAPSのうちの1つ)を各UBA−ESB対に付加する。工程3の分割された各集団が、次に、その細胞内のすべてのDBAAに付加されたDAPS「タグ」ポリマーサブユニットを有する。工程5では、その20本のチューブの細胞が、1本のチューブにまとめられる。それらの細胞の1/20が、同じAPSサブユニットを有する。工程6では、工程2〜4が繰り返されて、先のAPSに第2のAPSが付加される。この例では、1本のチューブ内の細胞は、細胞の混合物(そのすべてが、2ラウンド目のAPSサブユニットおよび1ラウンド目に使用された20個のAPSのうちの1つを統計的に等しい分布で有する)を有する。したがって、2ラウンド目において、個々の各チューブ混合物内では、すべてのポリマーが、同じAPSの付加によって伸長される。必要に応じて、このプロセスが繰り返される。連結された細胞起源シグネチャとともにエピトープ/バーコードは、本明細書中に記載される方法を含む当該分野で公知の任意の方法によって読まれる。
必要とされる分割プールのラウンド数は、アッセイにおける細胞数、および各細胞に対してCOBがユニークであるのを保証するタグの数の過剰提示をもたらし得るものの統計的推定値によって定義される。これは、以下の式:
必要とされるタグの数=
によって与えられ、ここで、C=過剰提示の確実性であり、N=細胞数である。
したがって、100万個の細胞を有しており、タグのユニークさに関して99.9%の確実性を要求する場合、
すなわち、およそ700万個のタグが必要である。様々な実施形態において、高確実性のタグユニークさは、細胞/粒子を異なる実体として同定することに対して高い統計的有意性を保証する。理論に拘束されるものではないが、高確実性のタグユニークさ(tag uniqeness)は、2つの同一のCOB標識が同じ細胞/粒子を起源とする高い可能性を提供する。
しかしながら、10個の細胞の場合、700万個のタグでは、1000個の細胞対が「同じ」細胞として標識され得ることを意味する。ゆえに、一対の二つ組の細胞が存在することのわずか10に1つの可能性を有するために、上記式は、99.99999%に設定されるべきである。
したがって、細胞より16倍多いタグが必要となる。
バーコードを作製するための所与の数のサブユニットが与えられて、ラウンド数を決定するために:
から、
が導かれる。20個のサブユニットを有しているならば、1.7×10個のタグの場合、以下のAPS付加サイクルが必要である:
これは、6ラウンドのAPS付加サイクルに切り上げることができる。100個のサブユニットを有している場合、わずか3.6ラウンド、すなわち切り上げて4ラウンドのAPS付加サイクルが必要となる。
いくつかの実施形態において、必要とされるバーコードの数は、「誕生日」問題として公知の暗号学的アプローチによって推定され、n(p;d)が、[1,d]個の異なる細胞起源バーコードから引き出されたバーコードを有するランダムな細胞の数を表す場合、少なくとも2個のバーコードが同じである確率pは、以下の関係式を用いて推定され得る:
したがって、いくつかの実施形態において、本発明は、細胞内の標的分子をESBで間接的にタグ化するための方法を提供する。細胞集団を、細胞の起源を示す第2のシグネチャすなわち細胞起源バーコードをエピトープ特異的バーコードに付加する分割プール合成アプローチにおいて処理する。UBAは、タンパク質の場合、抗体、ダイアボディなど、またはRNAの場合、アンチセンスDNAタグおよび核酸の場合、DNAであり得る。ESBは、ハイスループット配列決定アプローチによって可読な核酸または質量分析アプローチによってアッセイ可能な化学サブユニットであり得る。COBは、ハイスループット配列決定アプローチによって可読な核酸または質量分析アプローチによってアッセイ可能な化学サブユニットであり得る。
APSは、DNAまたはDNA模倣物の特定の鎖であり得る。APSは、リガーゼによって連結され得る。ライゲーションのために使用され得る酵素の例としては、DNAリガーゼおよびRNAリガーゼ(例えば、T4 DNAリガーゼ、T4 RNAリガーゼ、Thermus thermophilus(Tth)リガーゼ、Thermus aquaticus(Taq)DNAリガーゼまたはPyrococcus furiosus(Pfu)リガーゼ)が挙げられるがこれらに限定されない。化学的ライゲーションは、活性化剤および還元剤(例えば、カルボジイミド、臭化シアン(BrCN)、イミダゾール、1−メチルイミダゾール/カルボジイミド/シスタミン、N−シアノイミダゾール、ジチオトレイトール(DTT)および紫外線)を用いて行われ得る。ライゲーション法(例えば、ギャップフィリング(gap−filling)ライゲーション(ギャップフィリングOLAおよびLCRを含むがこれらに限定されない)、架橋オリゴヌクレオチドライゲーションおよび訂正ライゲーション)も本発明の範囲内である。これらの手法の説明は、とりわけ、米国特許第5,185,243号、公開された欧州特許出願EP320308およびEP439182ならびにPCT公開番号WO90/01069およびWO01/57268に見られる。APSは、ポリメラーゼによって伸長され得る。
これらのAPSサブユニットは、本明細書中に記載される配列決定方法を含む当該分野で公知の任意の好適な方法、例えば、Illumina HiSeq 2500、HiSeq 2000、HiSeq 1500、HiSeq 1000、Genome Analyzer IIX、またはMiSeqパーソナルシークエンサーによるすべてのDNAタグの全長配列決定によって検出され得る。
APSは、コンビナトリアル合成法に従った小分子または決定論的重量の組立可能な複合分子であり得る。これらのサブユニットは、質量分析を介して検出され得る。
したがって、いくつかの実施形態において、細胞特異的情報は、その会合しているCOBに連結されているUBA(認識されるエピトープに対するバーコード)を介して組み立てられる(その情報がどの細胞を起源にしているか)(図5を参照のこと)。
いくつかの実施形態において、UBA/ESB/COB複合体は、本明細書中に記載されるような捕捉領域を介して単離される。いくつかの実施形態において、その捕捉領域は、表面へのUBA/ESB/COB複合体の固定化のために使用される。
いくつかの実施形態において、UBAに関する情報は、本明細書中に記載される方法(例えば、分枝鎖またはローリングサークルアプローチ)を含む当該分野で公知の任意の好適な増幅法によって、その後のCOB手順(分割プール)の前に、増幅され得る。
いくつかの実施形態において、誤りの訂正および検出は、サブユニットにコードされ得る。誤りの検出および訂正を達成するための一般的な概念は、いくらかの冗長性(すなわち、いくらか余分なデータ)をメッセージに付加するということであり、それを受取側は、送達されたメッセージの一貫性を確認するため、および誤っていると決定されたデータを回復するために使用できる。誤りの検出および訂正のスキームは、系統的または非系統的であり得る:系統的スキームでは、伝達側は、元のデータを送り、一定数のチェックビット(またはパリティデータ)(それは、ある決定的アルゴリズムによってそのデータビットから得られる)を添付する。誤りの検出だけが必要とされる場合、受取側は、単純に、受け取ったデータビットに同じアルゴリズムを適用し、その結果を受け取ったチェックビットと比較し得る;その値が一致しない場合は、誤りが伝達中のどこかの点に存在している。非系統的コードを使用するシステムでは、元のメッセージが、その元のメッセージと少なくとも同じビット数を有するコードされたメッセージに変換される。誤りの検出および訂正のスキームは、反復符号、パリティビット、チェックサム、巡回冗長検査(CRC)、暗号学的ハッシュ関数、誤り訂正符号、自動再送要求、ハイブリッドARQ、誤り訂正符号、畳み込み符号、ブロック符号(例えば、ハミング符号、多次元パリティ検査符号、リード・ソロモン符号、ターボ符号および低密度パリティ検査符号(LDPC))を含む。
いくつかの実施形態において、ポリマーが付加しなかった場合、各ラウンドにおける鎖は、さらなる付加から保護される。これは、各ラウンドが、相補的な付加のために異なるオーバーハングを使用する場合、ポリマーユニットとしてのDNAによって達成され得る。
いくつかの実施形態において、連結された細胞起源シグネチャとともにエピトープ/バーコードが、本明細書中に記載される方法を含む当該分野で公知の方法を用いる配列決定によって読まれる。各100bpリードがESB−COB対に相当すると仮定する配列決定アプローチに対する感度は、標的タンパク質に対して、以下のとおりである。目的の分子のタンパク質コピー数は、100〜100,000の範囲である。下記の大まかな分布を有する100種のタンパク質を読みたいと仮定する:
テスト1では、細胞内の100種すべてのタンパク質に到達するためには、細胞1つあたり2,232,000個の配列を読むことができる必要がある。Illumina HiSeq2000などの2×10個のリードを処理できる配列決定法を用いるとき、これは、そのアプローチが、約1,000個の細胞において100種のタンパク質を読むことができることを意味する。しかしながら、高コピー数のタンパク質を完全に回避することによって、または正規化によってその表示を「キャッピング」することによって、その高コピー数のタンパク質を制限する場合(いくつかのアプローチがこのために機能し得る)、到達可能な細胞数を増加させることができる。ゆえに、100,000コピーを10,000コピーの限度に正規化およびキャッピングするとすると(テスト2)、リードの総数は、432,000個となる。つまり、約5000個の細胞において100種のタンパク質を読むことができる。
mRNAの場合、RNAは、代表的には一層より少なく発現されるので、その数は異なる。目的の分子のRNAコピー数は、5〜1000の範囲であり(Lewin’s Essential Genesの数に基づくと);アクチンまたはIgのような大量に産生されるタンパク質の特定のmRNAを計数しない。したがって、下記の大まかな分布を有する100種のmRNAを読みたいと仮定する:
テスト1では、細胞内の100種すべてのmRNAに到達するためには、細胞1つあたり12,300個の配列を読むことができる必要がある。Illumina HiSeq2000などの2×10個のリードを処理できる配列決定法を用いるとき、これは、そのアプローチが、約162,000個の細胞において100種のmRNAを読むことができることを意味する。これは、高パラメータフローサイトメトリーの実施と等しい。同じ分布を有する200種のmRNAは、約80,000個の細胞において読まれると直線的に概算され得る。
当業者に明らかであるように、リードの数が増えるほど、細胞数および到達可能なパラメータ(例えば、mRNAまたはタンパク質)が増える。
様々な実施形態において、同じ実験において存在量が少ないおよび多い標的(例えば、タンパク様標的または核酸標的)に対する検出のダイナミックレンジは、読み出しにおける異なる存在量の標的の表示を適切に変更することによって高められる。例えば、そのシグナルにおける存在量が多い標的の表示は、少なくとも10、100、1000、10000、100000、1000000倍またはそれより多く減少し得る。場合によっては、そのシグナルにおける存在量が少ない標的の表示は、少なくとも10、100、1000、10000、100000、1000000倍またはそれより多く増加し得る。
様々な実施形態において、同じ実験において存在量が少ないおよび多い標的(例えば、タンパク様標的または核酸標的)に対する検出のダイナミックレンジは、配列含有量の正規化によって高められる。適切な手法としては、二本鎖特異的ヌクレアーゼ(Shaginaら、Normalization of genomic DNA using duplex−specific nuclease,BioTechniques 2010;48:455−459およびSoaresら、Expressed sequence tags:normalization and subtraction of cDNA libraries expressed sequence tags\normalization and subtraction of cDNA libraries,Methods Mol Biol.2009;533:109−22.)、DNAサブトラクションおよび他のハイブリダイゼーション法が挙げられるがこれらに限定されない。
いくつかの方法が、単一サンプル中の様々な存在量を有する複数の標的を検出するためのダイナミックレンジを高めるために使用され得る。様々な実施形態において、本明細書中に記載されるプライマー結合領域は、1つ以上のプライマー伸長反応に対する開始部位として働き得る。それらのプライマー結合領域は、本明細書中に記載される様々なエレメント(UBA、ESB、CL、APS、スプリントおよび/またはアニーリングプライマーを含むがこれらに限定されない)の組み立ての前は不完全であり得、複数個のそのような構成要素は、プライマー結合領域に寄与し、複数のエレメントからの配列寄与によって生成され得る。異なるプライマー結合領域が、標的の同一性に基づいて、本明細書中に記載される組み立てられた組成物に組み込まれ得る。例えば、直接または間接的に第1の標的に連結されたまたは結合するようにデザインされた、第1のUBA、CL、スプリントまたはESBは、第1のプライマー結合領域を有し得、直接または間接的に第1の標的に連結されたまたは結合するようにデザインされた、第2のUBA、CL、スプリントまたはESBは、第2のプライマー結合領域を有し得る。場合によっては、第1のESBまたはUBAは、第1のプライマー結合領域を有する第1のCLまたはスプリントに連結され得るか、またはそれらにハイブリダイズするようにデザインされ得、第2のESBまたはUBAは、第2のプライマー結合領域を有する第1のCLもしくはスプリントに連結され得るか、またはそれらにハイブリダイズするようにデザインされ得る。本明細書中に記載される組み立て品は、複数個のプライマー結合領域を有し得る。そのプライマー結合領域は、入れ子状態(nested)であり得る。異なるプライマー結合領域は、プライマーセットに対して異なる親和性を有し得る。本明細書中に記載されるプライマー結合領域は、他のものよりも1つの核酸組み立て品を優先的に増幅し得る(代表的には、より存在量が多い標的の組み立て品よりも、より存在量が少ない標的に会合する組み立て品を優先的に増幅する)増幅反応において使用され得る。このようにして、単一起源から複数の標的を検出するためのダイナミックレンジが、高められ得る。例示的な増幅反応としては、ネステッドPCR、非対称PCR、単一プライマー等温増幅を含む単一プライマー増幅、または本明細書中の他の箇所にさらに詳細に記載されているかもしくは別途当該分野で公知である、所望の核酸を優先的に増幅するための他の好適な増幅反応が挙げられるがこれらに限定されない。プライマーセット内のプライマーは、1つ以上の標的分子に会合する複数個のプライマー結合領域を標的化していることがあり、そのプライマーセットのサブセットは、標的またはそれの上の標的特異的組み立て品の第1の事前に選択された閾値濃度以上で検出可能なアンプリコンを生成することができる。そのプライマーセットの別のサブセットは、標的またはそれの上の標的特異的組み立て品の第2の事前に選択された閾値濃度以上で検出可能なアンプリコンを生成することが可能であり得る。複数のそのような閾値濃度は、米国特許第5,858,732号(その全体が参照により本明細書中に援用される)にさらに記載されているように選ばれ得る。
連続したアッセイ環境および/またはアッセイ試薬(各々が、異なる標的存在量の範囲を標的化している)が、使用され得、必要に応じて、より存在量が多い標的および/またはそれの上に組み立てられた構造物が枯渇し、より存在量が少ない標的の検出がより現実的になる。一連のアッセイおよび/または試薬を記載している例示的な方法は、例えば、U.S.Pat.Pub.U.S.2011/0160078、PCT Pub.および米国特許第6,350,579号(これらの両方は、その全体が参照により本明細書中に援用される)にさらに記載されている。
場合によっては、存在量が多いおよび少ない標的は、標的および/もしくはそれの上に組み立てられた任意の構造物またはそれらの増幅産物を、異なるプローブまたはプライマー(存在量が少ない標的に会合するエレメントに、より高い頻度でハイブリダイズするようにデザインされた)にハイブリダイズすることによって区別され得、ゆえに、その存在量または表示が増加し得る。あるいは、プローブまたはプライマーの優先的なハイブリダイゼーションは、枯渇のために、存在量の多い標的に会合するエレメントに操作され得る。ダイナミックレンジを高めるためにプローブおよびプライマーの様々な頻度のハイブリダイゼーションを使用する方法は、U.S.Pat.Pub.2006/0246475(その全体が参照により本明細書中に援用される)にさらに詳細に記載されており、そのような方法は、標的の上に組み立てられた構造物を使用することによって、存在量が異なる2個の異なる標的に適用され得る。
複数の標的を検出するためにダイナミックレンジを高めるための方法は、単一の細胞または集団のデータからそのような標的の存在量のレベルに対する経験的予測を利用し得る。場合によっては、そのようなデータは、細胞型、サンプルのタイプ、組織型、発生段階、疾患の状態、実験上のインプット(例えば、薬物の送達または他の外部刺激)または実験の期間に特異的であり得る。標的を定量するための好適な方法およびデータソース/そのような情報が配置され得るデータベース(本明細書中の他の箇所にさらに詳細に記載されている種々のタイプのサンプルまたはサンプル構成要素の遺伝子発現プロファイルまたはタンパク質発現プロファイルを含む)は、当該分野で公知である。核酸分子を定量するためのいくつかの例示的な方法は、U.S.Patent.Pub.US2011/0160078およびその中の参考文献(これらのすべては、その全体が、参照により本明細書中に援用される)に詳細に記載されている。
本明細書中に記載される任意の実施形態が、複数個の標的分子の検出において使用され得る。いくつかの実施形態において、本発明は、標的分子の分析のためのUBAを含む方法を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、多重化アッセイにおいて使用するためのUBA集団を提供する。その集団内の各UBAは、標的分子に特異的である。次いで、その標的分子とUBAとの結合が、ESB−COB対を用いて検出される。各ESB−COB対は、本明細書中に記載されるような特定の標的分子および細胞起源に会合し得るユニークな標識コードを含む。
いくつかの実施形態において、下に記載されるESB−COBの検出は、1分子ずつ計数されるという点でデジタルの性質である。コードを読むために蛍光が用いられるが、そのシグナルは高く、かつスポットが存在するかまたは存在しないことから、デジタルの検出である。シグナルを定量するために使用されるアナログの蛍光シグナルではなくデジタルの検出を用いることにより、より正確な定量がもたらされる。したがって、本明細書中に記載される方法は、より正確な定量およびできる限りより高感度であるために、現在可能なレベルを超えるレベルへの多重化を可能にする。
生体分子サンプル
本発明のUBAおよびESB/COBシステムは、任意の生体分子サンプル中の標的分子を検出するために使用され得る。当業者によって認識されるように、そのサンプルは、生物学的サンプル(例えば、実質的に任意の生物の細胞(初代細胞と培養細胞株の両方を含む)、細胞溶解産物または抽出物、組織および組織抽出物);体液(血液、尿、血清、リンパ液、胆汁、脳脊髄液、間質液、眼房水または硝子体液、初乳、痰、羊水、唾液、肛門および膣の分泌物、汗および精液、漏出液、滲出液(例えば、膿瘍または感染もしくは炎症の他の任意の部位から得られる流体)または関節(例えば、正常関節または疾患(例えば、関節リウマチ、変形性関節症、痛風または化膿性関節炎)に罹患した関節)から得られる流体を含むがこれらに限定されず、哺乳動物のサンプルが好ましく、ヒトサンプルが特に好ましい);環境サンプル(大気、農業、水および土壌のサンプルを含むがこれらに限定されない);生物学的兵器剤サンプル;研究サンプル(細胞外液、細胞培養物の細胞外の上清、細菌における封入体、細胞内コンパートメント、細胞周辺質、ミトコンドリアコンパートメントなどを含む)を含むがこれらに限定されない任意の数のものを含み得る。
上記生体分子サンプルは、生物学的検体から間接的に得られることがある。例えば、目的の標的分子が、タンパク質キナーゼである場合、本発明の生体分子サンプルは、細胞溶解産物由来の単離されたタンパク質を含むサンプルであり得る。別の例では、本発明の生体分子サンプルは、生物学的検体を分画、例えば、サイズ分画または膜分画に供することによって生成される。
タンパク質単離の手法は、当該分野で周知でもあり、これらの手法のうちの少なくともいくつかを使用するキットが、商業的に入手可能である。タンパク質単離の手法は、代表的には、以下のうちの1つ以上を使用する:浸軟および細胞溶解(物理的、化学的および酵素的方法を含む);遠心分離;分子量による分離(例えば、サイズ排除クロマトグラフィーおよび分取電気泳動);選択的沈殿、例えば、塩溶および塩析手順;様々なクロマトグラフィー方法;など。タンパク質精製の手法の詳細な説明および関連するプロトコルは、とりわけ、Marchakら、Strategies for Protein Purification and Characterization:A Laboratory Course Manual,Cold Spring Harbor Press(1996);Essentials from Cells:A Laboratory Manual,D.Spector and R.Goldman,eds.,Cold Spring Harbor Press(2003);R.Simpson,Proteins and Proteomics:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Press(2003);およびD.Liebler,Introduction to Proteomics,Humana Press(2002)に見られる。商業的に入手可能なキット(例えば、CALBIOCHEM.RTM.,La Jolla,Calif.から入手可能な、ProteoExtract.TM.Partial Proteome Extraction Kit(P−PEK)およびProteoExtract.TM.Complete Proteome Extraction Kits(C−PEK)であるがこれらに限定されない)も使用され得る。当業者は、本発明の組成物、方法およびキットとともに使用するための非核酸被検体が、そのような精製法および市販のキットを用いて過度の実験を行うことなく容易に入手できることを認識するだろう。
本発明の生体分子サンプルは、天然のもの、例えば、操作もしくは処理に供されていないものであってもよいし、処理されたもの(それは、任意の数の処理(薬物を含む候補物質への曝露、遺伝子操作(例えば、遺伝子の付加または欠失)などを含む)を含み得る)であってもよい。
生体分子サンプルは、環境サンプル(例えば、細菌または他の生物(例えば、珪藻類、渦鞭毛藻類、藻類、とりわけ、例えば、ある特定の海洋または地上のサンプル中のもの)を含むサンプル)も含み得る。
COBの検出
COB/ESB複合体は、所与のCOB/ESB複合体上の特定の配列またはシグナルを検出することができる当該分野において利用可能な任意の手段によって検出される。
いくつかの実施形態において、UBA、ESB、COB、UBA/ESB複合体、UBA/ESB/COB複合体、COB/ESB複合体および/またはそれらの組み合わせに関する情報が、増幅され得る。増幅は、当該分野で公知の任意の手段によって行われ得る。場合によっては、UBA、ESB、COB、UBA/ESB複合体、UBA/ESB/COB複合体、COB/ESB複合体および/またはそれらの組み合わせに関する情報は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって増幅される。使用され得るPCR法の例としては、定量的PCR、定量的蛍光PCR(QF−PCR)、多重蛍光PCR(MF−PCR)、リアルタイムPCR(RT−PCR)、単一細胞PCR、制限酵素断片長多型PCR(PCR−RFLP)、PCR−RFLP/RT−PCR−RFLP、ホットスタートPCR、ネステッドPCR、インサイチュポロニーPCR、インサイチュローリングサークル増幅(RCA)、ブリッジPCR、ピコタイターPCRおよびエマルジョンPCRが挙げられるが、これらに限定されない。他の好適な増幅方法としては、リガーゼ連鎖反応(LCR)、転写増幅、自家持続配列複製法、標的ポリヌクレオチド配列の選択的増幅、コンセンサス配列プライムポリメラーゼ連鎖反応(CP−PCR)、任意プライムポリメラーゼ連鎖反応(AP−PCR)、縮重オリゴヌクレオチドプライムPCR(DOP−PCR)および核酸ベース配列増幅(NABSA)が挙げられる。本明細書中で使用され得る他の増幅方法としては、米国特許第5,242,794号;同第5,494,810号;同第4,988,617号;および同第6,582,938号に記載されているものが挙げられる。
上記実施形態のいずれかにおいて、UBA、ESB、COB、UBA/ESB複合体、UBA/ESB/COB複合体、COB/ESB複合体および/またはそれらの組み合わせに関する情報の増幅は、ビーズ上で行われ得る。本明細書中の実施形態のいずれかにおいて、標的核酸は、単一細胞から得られることがある。
本明細書中の実施形態のいずれかにおいて、UBA、ESB、COB、UBA/ESB複合体、UBA/ESB/COB複合体、COB/ESB複合体および/またはそれらの組み合わせに関する情報は、増幅工程(例えば、PCR)の前に予め増幅され得る。
いくつかの実施形態において、UBA、ESB、COB、UBA/ESB複合体、UBA/ESB/COB複合体、COB/ESB複合体および/またはそれらの組み合わせが、定量される。核酸を定量するための方法は、当該分野で公知であり、それらとしては、ガスクロマトグラフィー、超臨界流体クロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー(分配クロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィーおよびアフィニティークロマトグラフィーを含む)、電気泳動(キャピラリー電気泳動、キャピラリーゾーン電気泳動、キャピラリー等電点電気泳動、キャピラリー電気クロマトグラフィー、ミセル動電キャピラリークロマトグラフィー、等速電気泳動、一時的等速電気泳動およびキャピラリーゲル電気泳動を含む)、比較ゲノムハイブリダイゼーション(CGH)、マイクロアレイ、ビーズアレイおよびハイスループットジェノタイピング(例えば、分子反転プローブ(molecular inversion probe:MIP)の使用によるもの)が挙げられるが、これらに限定されない。
UBA、ESB、COB、UBA/ESB複合体、UBA/ESB/COB複合体、COB/ESB複合体および/またはそれらの組み合わせの定量は、ある状態、すなわち胎児の異常もしくはがんを診断するために、遺伝子/または対立遺伝子のコピー数、遺伝子またはエキソンレベル発現、メチル化状態分析を決定するため、または新規転写物を検出するために使用され得る。
いくつかの実施形態において、UBA、ESB、COB、UBA/ESB複合体、UBA/ESB/COB複合体、COB/ESB複合体および/またはそれらの組み合わせが、配列決定される。配列決定は、当該分野で周知の従来のSanger配列決定法によって達成され得る。配列決定は、ハイスループットシステムを用いても達成され得、そのシステムの一部は、配列決定されるヌクレオチドを成長鎖に組み込んだ直後または組み込む際に、そのヌクレオチドの検出を可能にし、すなわち、リアルタイムまたは実質的にリアルタイムでの配列の検出を可能にする。場合によっては、ハイスループット配列決定は、1時間あたり少なくとも1,000、少なくとも5,000、少なくとも10,000、少なくとも20,000、少なくとも30,000、少なくとも40,000、少なくとも50,000、少なくとも100,000または少なくとも500,000個の配列リードを生成し;各リードは、1リードあたり少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも120または少なくとも150塩基である。
いくつかの実施形態において、ハイスループット配列決定には、IlluminaのGenome Analyzer IIX、MiSeqパーソナルシークエンサーまたはHiSeqシステム(例えば、HiSeq 2500装置、HiSeq 1500装置、HiSeq 2000装置またはHiSeq 1000装置を用いるもの)によって利用可能な技術の使用を含む。これらの装置は、合成化学による可逆的ターミネーターに基づく配列決定を用いる。これらの装置は、8日間で2000億個またはより多くのDNAリードを処理できる。3、2、1またはより少ない回数以内の運転には、より小さなシステムが利用され得る。
いくつかの実施形態において、ハイスループット配列決定には、ABI Solid Systemが利用可能な技術の使用が必要である。この遺伝子分析プラットフォームは、ビーズに連結されたクローン増幅されるDNAフラグメントの大規模並列の配列決定を可能にする。この配列決定方法は、色素で標識されたオリゴヌクレオチドを用いた連続的なライゲーションに基づく。
次世代の配列決定法は、イオン半導体配列決定法(例えば、Life Technologiesの技術(Ion Torrent)を使用して)を含み得る。イオン半導体配列決定法は、ヌクレオチドがDNA鎖に組み込まれるとき、イオンが放出され得るという事実を活用し得る。イオン半導体配列決定法を行うために、微細加工されたウェルの高密度アレイが、形成され得る。各ウェルは、単一のDNA鋳型を保持し得る。そのウェルの下は、イオン感受性層であり得、そのイオン感受性層の下は、イオンセンサーであり得る。ヌクレオチドがDNAに付加されるとき、H+が放出され得、それが、pHの変化として測定され得る。H+イオンは、電圧に変換され得、半導体センサーによって記録され得る。アレイチップには、ヌクレオチドが次々に連続的に注ぎ込まれ得る。スキャン、光またはカメラを不要にすることができる。場合によっては、IONPROTONTMSequencerを使用して、核酸が配列決定される。場合によっては、IONPGMTMSequencerが使用される。The Ion Torrent Personal Genome Machine(PGM)。PGMは、2時間で1000万リードを処理できる。
いくつかの実施形態において、ハイスループット配列決定には、合成による単一分子配列決定(SMSS)法などのHelicos BioSciences Corporation(Cambridge,Massachusetts)が利用可能な技術の使用が必要である。SMSSは、最大24時間でヒトゲノム全体の配列決定を可能にするので、ユニークである。最後に、SMSSは、米国公開出願番号20060024711;20060024678;20060012793;20060012784;および20050100932に一部記載されている。
いくつかの実施形態において、ハイスループット配列決定には、その機器のCCDカメラによって記録される、配列決定反応によって生成される化学発光シグナルを透過する光ファイバープレートを含むPico Titer Plateデバイスなどの454 Lifesciences,Inc.(Branford,Connecticut)が利用可能な技術の使用が必要である。この光ファイバーの使用によって、4.5時間で最低2000万塩基対の検出が可能である。
ビーズ増幅の後の光ファイバー検出を使用するための方法は、Marguiles,M.ら、“Genome sequencing in microfabricated high−density pricolitre reactors”,Nature,doi:10.1038/nature03959;ならびに米国公開出願番号20020012930;20030068629;20030100102;20030148344;20040248161;20050079510、20050124022;および20060078909に記載されている。
いくつかの実施形態において、ハイスループット配列決定は、Clonal Single Molecule Array(Solexa,Inc.)または可逆的ターミネーター化学反応を利用する合成ごとの配列決定(SBS)を用いて行われる。これらの技術は、米国特許第6,969,488号;同第6,897,023号;同第6,833,246号;同第6,787,308号;および米国公開出願番号20040106110;20030064398;20030022207;およびConstans,A.,The Scientist 2003,17(13):36に一部記載されている。
次世代の配列決定法は、Pacific Biosciencesによるリアルタイム(SMRTTM)技術を含み得る。SMRTでは、4種のDNA塩基の各々が、4つの異なる蛍光色素のうちの1つに結合され得る。これらの色素は、リン連結型であり得る。単一のDNAポリメラーゼが、ゼロモード導波管(ZMW)の底において単一分子の鋳型一本鎖DNAに固定化され得る。ZMWは、ZMWの内外に急速に拡散し得る(単位はマイクロ秒)蛍光性ヌクレオチドのバックグラウンドに対して、DNAポリメラーゼによる単一のヌクレオチドの組み込みの観察を可能にする閉じ込め構造であり得る。成長中の鎖にヌクレオチドを組み込むには、数ミリ秒を要し得る。この時間の間に、蛍光標識は、励起されて蛍光シグナルを生成し得、蛍光タグが、切り離され得る。ZMWは、下から照らされ得る。励起ビームから減衰した光は、各ZMWの下端20〜30nmを透過し得る。20ゼプトリットル(10”リットル)の検出限界を有する顕微鏡が、創り出され得る。この小さい検出容積は、バックグラウンドノイズの低下において1000倍の改善を提供し得る。その色素の対応する蛍光の検出は、どの塩基が組み込まれたかを示し得る。このプロセスは、繰り返され得る。
場合によっては、次世代の配列決定法は、ナノポア配列決定{例えば、Soni GV and Meller A.(2007)Clin Chem 53:1996−2001を参照のこと)である。ナノポアは、直径がおおよそ約1ナノメートルの小さな穴であり得る。ナノポアを導電性流体に浸漬し、それに対して電位を印加すると、ナノポアを通過するイオンの伝導に起因して、わずかな電流が生じ得る。流れる電流の量は、ナノポアのサイズに感受性であり得る。DNA分子が、ナノポアを通過するとき、そのDNA分子上の各ヌクレオチドは、異なる程度にナノポアを塞ぎ得る。したがって、DNA分子がナノポアを通過するときにそのナノポアを通過する電流の変化が、DNA配列の読みに相当し得る。ナノポア配列決定技術は、Oxford Nanopore Technologiesによるもの;例えば、GridlONシステムであり得る。単一のナノポアが、マイクロエウェルの上部を通ってポリマー膜に挿入し得る。各マイクロウェルは、個々の感知のための電極を有し得る。マイクロウェルは、1チップあたり100,000個以上のマイクロウェル(例えば、200,000個超、300,000個超、400,000個超、500,000個超、600,000個超、700,000個超、800,000個超、900,000個超または1,000,000個超)を有するアレイチップに製作され得る。機器(またはノード)が、チップを分析するために使用され得る。データは、リアルタイムで分析され得る。1つ以上の機器が、一度に稼働され得る。ナノポアは、タンパク質ナノポア、例えば、タンパク質アルファ−溶血素、七量体タンパク質ポアであり得る。ナノポアは、合成膜(例えば、SiNxまたはSi02)において、作製された固体状態のナノポア、例えば、その膜に形成されたナノメートルサイズの穴であり得る。ナノポアは、ハイブリッドポア(例えば、固体状態の膜へのタンパク質ポアの組み込み)であり得る。ナノポアは、組み込まれたセンサー(例えば、トンネル電極検出器、容量検出器またはグラフェンベースのナノギャップもしくはエッジ状態検出器(例えば、Garajら(2010)Nature vol.67,doi:10.1038/nature09379を参照のこと))を有するナノポアであり得る。ナノポアは、特定のタイプの分子(例えば、DNA、RNAまたはタンパク質)を分析するための官能性を有し得る。ナノポア配列決定法は、DNAがそのポアを移動するとき、リアルタイムで配列決定しながら、インタクトなDNAポリマーがタンパク質ナノポアを通過し得る、「鎖配列決定」を含み得る。ある酵素が、二本鎖DNAの鎖を分離して、ナノポアを通る鎖を供給し得る。そのDNAは、一方の端にヘアピンを有し得、このシステムは、両方の端を読むことができる。場合によっては、ナノポア配列決定法は、個々のヌクレオチドが、前進型エキソヌクレアーゼ(processive exonuclease)によってDNA鎖から切断され得、それらのヌクレオチドが、タンパク質ナノポアを通過し得る、「エキソヌクレアーゼ配列決定法」である。それらのヌクレオチドは、ポア内の分子(例えば、シクロデキストラン)に一過性に結合し得る。電流の特徴的な妨害が、塩基を同定するために使用され得る。
GENIAのナノポア配列決定技術が、使用され得る。操作されたタンパク質ポアが、脂質二重膜中に組み込まれ得る。「アクティブコントロール(Active Control)」技術を使用することにより、効率的なナノポア−膜の組み立ておよびチャネルを介したDNAの移動の制御が可能になり得る。場合によっては、ナノポア配列決定技術は、NABsysによるものである。ゲノムDNAが、約100kbの平均長の鎖に断片化され得る。その100kbのフラグメントは、一本鎖にされ、続いて、6merのプローブにハイブリダイズされ得る。そのプローブを有するゲノムフラグメントは、ナノポアを通過するように促され得、それにより、電流対時間の記録(current−versus−time tracing)が作製され得る。その電流の記録は、各ゲノムフラグメント上のプローブの位置を提供し得る。そのゲノムフラグメントを並べることにより、そのゲノムに対するプローブマップが作製され得る。このプロセスは、プローブのライブラリーに対して並行して行われ得る。各プローブに対するゲノム長プローブマップが、生成され得る。「ハイブリダイゼーションによるムービングウインドウ配列決定法(moving window Sequencing By Hybridization)(mwSBH)」と呼ばれるプロセスによって、誤りが修正され得る。場合によっては、ナノポア配列決定技術は、IBM/Rocheによるものである。電子線を使用して、ナノポアサイズの開口部がマイクロチップに作製され得る。電場を使用することにより、DNAを引き寄せるまたはナノポアに通すことができる。そのナノポアにおけるDNAトランジスタデバイスは、ナノメートルサイズの金属層および誘電体層を交互に備え得る。DNA骨格における不連続な電荷が、DNAナノポアの内側の電場によって捕捉されるようになり得る。ゲート電圧をオフおよびオンにすることにより、DNA配列を読むことが可能になり得る。
上記次世代配列決定は、DNAナノボール配列決定を含み得る(例えば、Complete Genomicsによって実施されるような;例えば、Drmanacら(2010)Science 327:78−81を参照のこと)。DNAは、単離され、断片化され、サイズ選択され得る。例えば、DNAは、約500bpの平均長に(例えば、超音波処理によって)断片化され得る。アダプター(Ad1)が、上記フラグメントの末端に結合され得る。上記アダプターは、配列決定反応用のアンカーにハイブリダイズするために使用され得る。各末端に結合したアダプターを有するDNAが、PCR増幅され得る。そのアダプター配列は、相補的な一本鎖末端が互いに結合して環状DNAを形成するように、改変され得る。上記DNAは、後の工程で使用されるIIS型制限酵素による切断からそのDNAを保護するために、メチル化され得る。アダプター(例えば、右側のアダプター)は、制限酵素認識部位を有し得、この制限酵素認識部位は、メチル化されないままであり得る。上記アダプターにおけるメチル化されていない制限酵素認識部位は、制限酵素(例えば、AcuI)によって認識され得、そのDNAは、右側のアダプターの13bp右側でAcuIによって切断されて、直鎖状の二本鎖DNAを形成し得る。その直鎖状のDNAのいずれかの末端に、第2ラウンドの右側および左側のアダプター(Ad2)がライゲートされ得、両方のアダプターが結合したすべてのDNAが、(例えば、PCRによって)PCR増幅され得る。Ad2配列は、互いに結合して環状DNAを形成できるように、改変され得る。上記DNAは、メチル化され得るが、制限酵素認識部位は、左側のAd1アダプター上ではメチル化されないままであり得る。制限酵素(例えば、AcuI)が適用され得、DNAが、Ad1の13bp左側で切断されて、直鎖状のDNAフラグメントが形成され得る。その直鎖状のDNAの右側および左側に、第3ラウンドの右側および左側のアダプター(Ad3)がライゲートされ得、得られたフラグメントが、PCR増幅され得る。これらのアダプターは、互いに結合して環状DNAを形成し得るように改変され得る。III型制限酵素(例えば、EcoP15)が、加えられ得る;EcoP15は、Ad3の26bp左側およびAd2の26bp右側で、そのDNAを切断し得る。この切断は、DNAの大きいセグメントを除去し得、そのDNAを再度直線化し得る。そのDNAに、第4ラウンドの右側および左側のアダプター(Ad4)がライゲートされ得、そのDNAが(例えば、PCRによって)増幅され得、互いに結合して完成した環状DNA鋳型を形成するように改変され得る。
DNAの小さいフラグメントを増幅するために、ローリングサークル複製(例えば、Phi29DNAポリメラーゼを使用する)が使用され得る。4つのアダプター配列が、ハイブリダイズし得るパリンドローム配列を含み得、一本鎖が、それ自体に対して折り畳むことにより、直径が平均しておよそ200〜300ナノメートルであり得るDNAナノボール(DNBTM)を形成し得る。DNAナノボールは、マイクロアレイ(配列決定フローセル)に結合され得る(例えば、吸着によって)。そのフローセルは、二酸化ケイ素、チタンおよびヘキサメチルジシラザン(hexamehtyldisilazane)(HMDS)ならびにフォトレジスト材料でコーティングされたシリコンウエハであり得る。配列決定は、蛍光プローブをDNAにライゲートすることによって、非鎖状配列決定(unchained sequencing)によって行われ得る。調査した位置の蛍光の色は、高解像度カメラによって可視化され得る。アダプター配列間のヌクレオチド配列の同一性が、決定され得る。
いくつかの実施形態において、ハイスループット配列決定は、AnyDot.chips(Genovoxx,Germany)を用いて行われ得る。特に、AnyDot.chipsは、ヌクレオチド蛍光シグナル検出の10倍〜50倍の増強を可能にする。AnyDot.chipsおよびそれらの使用方法は、国際公開出願番号WO02088382、WO03020968、WO03031947、WO2005044836、PCT/EP05/05657、PCT/EP05/05655;ならびに独国特許出願番号DE10149786、DE10214395、DE10356837、DE102004009704、DE102004025696、DE102004025746、DE102004025694、DE102004025695、DE102004025744、DE102004025745およびDE102005012301に一部記載されている。
他のハイスループット配列決定システムとしては、Venter,J.ら、Science 16 February 2001;Adams,M.ら、Science 24 March 2000;およびM.J,Leveneら、Science 299:682−686,January 2003;ならびに米国公開出願番号20030044781および2006/0078937に開示されているものが挙げられる。そのようなシステムの全部が、核酸分子上で測定される重合反応を介した塩基の経時的付加による複数の塩基を有する標的核酸分子の配列決定を必要とし、すなわち、配列決定される鋳型核酸分子上での核酸重合酵素の活性が、リアルタイムで追跡される。次いで、一連の塩基付加の各工程における核酸重合酵素の触媒活性によって、どの塩基が標的核酸の成長相補鎖に組み込まれているかを同定することによって配列が推定され得る。標的核酸分子複合体上のポリメラーゼは、標的核酸分子に沿って移動して活性部位においてオリゴヌクレオチドプライマーを伸長するのに適した位置に提供される。複数の標識タイプのヌクレオチドアナログが、活性部位に近接して提供され、ヌクレオチドアナログの識別可能な各タイプは、標的核酸配列内の異なるヌクレオチドに相補的である。成長核酸鎖は、ヌクレオチドアナログを活性部位の核酸鎖に付加するポリメラーゼを使用することによって伸長され、ここで、付加されるヌクレオチドアナログは、その活性部位において標的核酸のヌクレオチドに相補的である。重合工程の結果としてオリゴヌクレオチドプライマーに付加されるヌクレオチドアナログが同定される。標識されたヌクレオチドアナログを提供する工程、成長核酸鎖を重合する工程、および付加されたヌクレオチドアナログを同定する工程が、繰り返されて、その核酸鎖がさらに伸長され、標的核酸の配列が決定される。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される組み立て品から粒子の起源および標的を同定するために必要な配列の長さは、核酸鎖1本あたりの特定の配列分析装置のリード長よりも短い。例えば、COB/ESBの組み合わせを同定するためのリードの全長は、そのDNA配列分析装置のDNA鎖1本あたりのリード長より短いことがある。所与の組み立て品のCOBおよびESBを同定するために、100、90、80、70、50、40、30、20または10未満のヌクレオチドで十分であり得る。対照的に、DNA配列分析装置の潜在的な配列リードは、1リードあたり100、20、300、400、500、600、700、800、900、1000、1250、1500、1750、2000塩基対超またはそれより長くてよい。そのような場合、より短いCOB−ESBの組み立て品またはそれらの全部もしくは一部の複製物が、例えば、ライゲーションおよび重合によって、DNA配列分析装置の配列リードの全長まで互いに追加され得る。したがって、各配列リードは、複数の組み立て品、例えば、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、40、50、75、100個の組み立て品またはそれより多くの粒子起源および標的を同定し得る。
いくつかの実施形態において、UBA、ESB、COB、UBA/ESB複合体、UBA/ESB/COB複合体、COB/ESB複合体および/またはそれらの組み合わせの配列分析は、4つの位置のうちの1つに対するアンカープライマーのハイブリダイズを含む、ライゲーションスキーム(縮重ライゲーション)による4色配列決定を含み得る。次いで、蛍光色素で標識された縮重九量体の集団とアンカープライマーとの酵素的ライゲーション反応が行われる。任意の所与のサイクルにおいて、使用される九量体の集団は、その位置のうちの1つの同一性が、その九量体に付着させられたフルオロフォアの同一性と相関するような構造である。そのリガーゼが、問い合わされた位置における相補性について判別する限りにおいては、蛍光シグナルは、塩基の同一性の推測を可能にする。ライゲーションおよび4色イメージングを行った後、アンカープライマー:九量体複合体は、取り除かれ、新しいサイクルが開始する。ライゲーションを行った後に配列情報を画像化する方法は、当該分野で公知である。
1つ以上のUBA、ESB、COB、UBA/ESB複合体、UBA/ESB/COB複合体、COB/ESB複合体および/またはそれらの組み合わせ複合体は、組み立てられた目的の検出複合体の存在を検出および/または定量する任意の方法によって検出および/または定量され得る。そのような方法としては、ラジオイムノアッセイ(RIA)または酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、免疫組織化学、共焦点顕微鏡を用いるかまたは用いない免疫蛍光組織化学、ラマン分光法、X線オートラジオグラフィー、X線ラジオグラフィー、ルミネセンス分光法、逆相アッセイ、均一酵素免疫測定法および関連する非酵素的手法、ウエスタンブロット、全細胞染色、免疫電子顕微鏡法、核酸増幅、遺伝子アレイ、タンパク質アレイ、質量分析、パッチクランプ、2次元ゲル電気泳動、ディファレンシャルディスプレイゲル電気泳動、ミクロスフェアベースの多重化タンパク質アッセイ、無標識細胞アッセイならびにフローサイトメトリーなどが挙げられ得る。米国特許第4,568,649号には、シンチレーション測定法を用いるリガンド検出システムが記載されている。これらの手法は、改変されたタンパク質パラメータにとって特に有用である。タンパク質および他の細胞決定因子についての細胞の読み出しは、蛍光または別の方法でタグ化されたレポーター分子を用いて得ることができる。形態学的背景においてパラメータを測定するためには顕微鏡法が有用である。細胞内のパラメータを測定するためにはフローサイトメトリー法が有用である。
蛍光標識された構成要素を本発明の方法および組成物において使用するとき、種々のタイプの蛍光モニタリングシステム、例えば、サイトメトリー測定デバイスシステムを用いることにより本発明が実施され得ることが認識されるだろう。いくつかの実施形態において、フローサイトメトリーシステム、またはハイスループットスクリーニング専用のシステム、例えば、96ウェルもしくはそれ以上のマイクロタイタープレートが使用される。例えば、Lakowicz,J.R.,Principles of Fluorescence Spectroscopy,New York:Plenum Press(1983);Herman,B.,Resonance energy transfer microscopy,in:Fluorescence Microscopy of Living Cells in Culture,Part B,Methods in Cell Biology,vol.30,ed.Taylor,D.L.&Wang,Y.−L.,San Diego:Academic Press(1989),pp.219−243;Turro,N.J.,Modern Molecular Photochemistry,Menlo Park:Benjamin/Cummings Publishing Col,Inc.(1978),pp.296−361。COB/ESB複合体が、蛍光標識される場合、適切な励起源の適切な考慮が検討され得る。可能性のある励起源としては、アークランプ、キセノンランプ、レーザー、発光ダイオードまたはそれらのいくつかの組み合わせが挙げられ得るがこれらに限定されない。適切な励起源は、適切な光学的検出システム、例えば、倒立蛍光顕微鏡、落射蛍光顕微鏡または共焦点顕微鏡と組み合わせて使用される。好ましくは、COB/ESB複合体上のスポットの配列を決定するのに十分な空間分解能での検出を可能にし得る顕微鏡が使用される。例えば、COB/ESB複合体が、3つの異なる色、Alexa488、Cy3およびAlexa647で標識される場合(それぞれ1、2および3と表示される)、色1、2および3は各々、異なるチャネルにおいて取得され、第1および第2のレジスター(それらは、スポットの列として見ることができる)は、数画素ずつ移動することにより、各レジスターを個別に示すことができる。本発明の方法において使用され得る複数個の色を検出するための方法の例は、米国特許第7,473,767号、米国特許公開番号2007/0166708、米国出願番号11/645,270およびPCT出願番号US06/049274(その全体が本明細書中で参照により援用される)に記載されている。
サンプル中の蛍光は、蛍光光度計を用いて測定され得る。蛍光を検出する他の方法、例
えば、量子ドット法(例えば、Goldmanら、J.Am.Chem.Soc.(2002)124:6378−82;Pathakら、J.Am.Chem.Soc.(2001)123:4103−4;およびRemadeら、Proc.Natl.Sci.USA(2000)18:553−8(各々明確に本明細書中で参照により援用される)を参照のこと)ならびに共焦点顕微鏡も使用してよい。
いくつかの実施形態において、FACS細胞選別機(例えば、FACSVantageTM,LSRIIまたはCanto Cell Sorter,Becton Dickinson Immunocytometry Systems,San Jose,Calif.)が、COB/ESB複合体の有無に基づいて細胞を選別および回収するために使用される。ポジティブ細胞を含む液滴に電磁電荷(electromagnetic charge)を与えることによって、それらの細胞は、他の細胞から分離され得る。次いで、ポジティブ選択された細胞は、滅菌された回収容器に収集され得る。これらの細胞選別手順は、例えば、FACSVantageTM.Training Manualに詳細に記載されており、特に、3−11から3−28および10−1から10−17の項を参照のこと(それらは、上記装置についてその全体が本明細書によって参照により援用される)。
別の実施形態において、ポジティブ細胞は、COB/ESB複合体の存在に基づく細胞の磁気分離を用いて選別され得る。そのような分離手法では、まず、ポジティブ選択される細胞を、回収可能な粒子(例えば、磁力的に反応性の粒子)を含むCOB/ESB複合体と接触させる。次いで、その細胞を、例えば、磁場を用いて、ポジティブでないかまたは標識されていない細胞から物理的に分離し得る。磁力的に反応性の粒子を使用するとき、ポジティブまたは標識された細胞は、磁場を用いて容器内に保持され得るが、ネガティブ細胞は、除去される。これらのおよび類似の分離手順は、例えば、Baxter Immunotherapy Isolexトレーニングマニュアル(その全体が本明細書によって参照により援用される)に記載されている。
いくつかの実施形態において、1つ以上の細胞が、96ウェルプレートまたは他の商業的に入手可能なマルチウェルプレートのウェルに含められる。代替の実施形態では、反応混合物または細胞が、サイトメトリー測定デバイスに入れられる。本発明において有用な他のマルチウェルプレートとしては、384ウェルプレートおよび1536ウェルプレートが挙げられるが、これらに限定されない。反応混合物または細胞を含めるため、かつ本発明において有用ななおも他の容器は、当業者に明らかであろう。
いくつかの実施形態において、COB/ESB複合体の存在量は、誘導結合プラズマ質量分析計(Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometer:ICP−MS)を用いて測定される。特定の元素で標識されたUBAは、COB/ESB複合体に結合する。細胞がICPに導入されると、それは、霧状にされて、イオン化される。COB/ESB複合体を含む細胞の元素組成が測定される。COB/ESB複合体上の標識に対応するシグナルの存在および強度は、その細胞上のCOB/ESB複合体の存在量を示唆する(Tannerら、Spectrochimica Acta Part B:Atomic Spectroscopy,(2007),62(3):188−195)。
いくつかの実施形態において、「フローサイトメーター」は、複数個のチャネルの並列セットにおける検出デバイスを細胞が通り過ぎるように指示するように工夫されたチャネルにおいて、細胞の測定または細胞の内容物の測定のいくつかが行われるマイクロ流体デバイスである。米国特許第7,378,280号;同第7,294,503号;同第7,294,298号;および同第6,830,936号を参照のこと。
いくつかの実施形態において、細胞またはそれらの内容物のいくらかの一部は、超音波によって液体の個々の液滴内に被包され、個々の各液滴の特徴およびそのような液滴内の物質を測定するようにデザインされた検出デバイスを用いて調べられる。
適応性のあるハードウェアおよびソフトウェアのおかげで、複数の適用に装置を適合させることができる。ソフトウェアプログラムモジュールが、方法の作製、改変および実行を可能にする。システム診断モジュールが、装置の配列、正しい接続および電動操作を可能にする。カスタマイズされたツール、実験器具、ならびに液体、粒子、細胞および生物の移動パターンが、種々の適用法の実行を可能にする。データベースが、方法およびパラメータの保存を可能にする。ロボットおよびコンピュータのインターフェースが、装置間の通信を可能にする。
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、液体を取扱う構成要素の使用を含む。その液体を取扱うシステムは、任意の数の構成要素を備えるロボットシステムを含み得る。さらに、本明細書中に概説される工程のいずれかまたはすべてが、自動化されてよい;したがって、例えば、それらのシステムは、完全または部分的に自動化されてよい。
当業者に認識されるように、使用され得る多種多様の構成要素が存在し、それらとしては、1つ以上のロボットアーム;マイクロプレートの位置調整のためのプレートハンドラー;非相互汚染プレート上のウェルに対する蓋をはずして交換するための自動化された蓋またはキャップハンドラー;使い捨てチップを備えたサンプル分配用のチップアセンブリ;サンプル分配用の洗浄可能なチップアセンブリ;96ウェルローディングブロック;冷却された試薬ラック;マイクロタイタープレートピペットポジション(必要に応じて冷却される);プレートおよびチップ用のスタッキングタワー;およびコンピュータシステムが挙げられるがこれらに限定されない。
完全にロボットのまたはマイクロ流体のシステムには、スクリーニング適用の全工程を行う、ハイスループットピペッティングを含む自動化された液体、粒子、細胞および生物の取扱いが含まれる。これには、液体、粒子、細胞および生物の操作(例えば、吸引、分注、混合、希釈、洗浄、正確な容積移動;ピペットチップの回収および廃棄;ならびに単一サンプルの吸引からの複数個の送達に対して同一の容積の繰返しのピペッティング)が含まれる。これらの操作は、相互汚染のない液体、粒子、細胞および生物の移動である。この装置は、フィルター、膜および/または娘プレートへのマイクロプレートサンプルの自動化された複製、高密度移動、全プレートの連続希釈ならびに大容量の操作を行う。
いくつかの実施形態において、アッセイの構成要素に対して特異性を有する、化学的に誘導体化された粒子、プレート、カートリッジ、チューブ、磁性粒子または他の固相マトリックスが使用される。マイクロプレート、チューブまたは任意の固相マトリックスの結合表面としては、無極性表面、高極性表面、共有結合を促進する修飾デキストランコーティング、抗体コーティング、融合タンパク質またはペプチドに結合する親和性媒体、表面に固定されたタンパク質(例えば、組換えプロテインAまたはG)、ヌクレオチドレジンまたはコーティングおよび他の親和性マトリックスが挙げられ、本発明において有用である。
いくつかの実施形態において、マルチウェルプレート、マルチチューブ、ホルダー、カートリッジ、ミニチューブ、音波レビテーションおよび封入、深ウェルプレート、マイクロ遠心管、クライオバイアル、四角形のウェルプレート、フィルター、チップ、マイクロチャネルチップ、マイクロ流体チップ、光ファイバー、ビーズおよび他の固相マトリックスに対するプラットフォーム、または様々な容量を有するプラットフォームが、さらなる能力のためにアップグレードできるモジュラープラットフォームに収容される。このモジュラープラットフォームは、供給源のサンプル、サンプルおよび試薬希釈のための速度可変式オービタルシェーカーおよびマルチポジションワークデッキ、アッセイプレート、サンプルおよび試薬レザバー、ピペットチップならびにアクティブウォッシュステーションを備える。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、プレートリーダーの使用を含む。
いくつかの実施形態において、サンプルのインキュベートを0℃から100℃まで正確に温度制御するための制御ブロックまたはプラットフォームなどの熱交換器の温度を安定化させるために、サーモサイクラー(thermocycler)および温度制御システムが使用される。
いくつかの実施形態において、単一もしくは複数個の磁性プローブ、親和性プローブまたはピペッターを備える相互交換可能であるピペットヘッド(単一またはマルチチャネル)は、液体、粒子、細胞および生物をロボット制御で操作する。マルチウェルまたはマルチチューブ磁気選別機またはプラットフォームは、単一または複数個のサンプルの形式で液体、粒子、細胞および生物を操作する。
いくつかの実施形態において、計測装置は、標識およびアッセイに応じて多種多様の異なる検出器であり得る検出器を備え得る。いくつかの実施形態において、有用な検出器としては、蛍光の複数個のチャネルを備える顕微鏡;一波長および二波長エンドポイントおよび動力学的能力、蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)、ルミネセンス、クエンチング、二光子励起ならびに強度再分配(intensity redistribution)を伴った蛍光、紫外線および可視光の分光光度的検出を提供するプレートリーダー;データおよび画像を捕捉して定量化可能な形式に変換するためのCCDカメラ;ならびにコンピュータワークステーションが挙げられる。
いくつかの実施形態において、ロボット装置は、バスを介してメモリーおよび入力/出力デバイスセット(例えば、キーボード、マウス、モニター、プリンターなど)と通信する中央処理装置を備える。また、下で概説されるように、これは、CPUに加えてまたはその代わりに、本発明のデバイスを多重化するためのものであり得る。中央処理装置とメモリーと入力/出力デバイスとバスとの間の一般的な相互作用は、当該分野で公知である。したがって、行われる実験に応じて、種々の異なる手順がCPUメモリーに蓄えられる。
これらのロボットによる流体取扱いシステムは、任意の数の異なる試薬(緩衝液、試薬、サンプル、洗浄液、標識プローブなどのアッセイ構成要素などを含む)を使用し得る。
標的分子検出の適用
本発明の組成物および方法は、診断、予後診断、治療、患者の層別化、薬物の開発、処置の選択およびスクリーニングの目的のために、使用され得る。本発明は、多くの異なる標的分子が、本発明の方法を用いて単一の生体分子サンプルから一度に分析され得るという利点を提供する。このおかげで、例えば、いくつかの診断テストを1つのサンプルにおいて行うことが可能になる。単一のサンプル内で分析される異なる標的分子の量は、少なくとも、10、100、1000、10000、100000、1000000、10000000、100000000、1000000000またはそれより多くの範囲に及び得る。
本発明の組成物および方法は、プロテオミクスにおいて使用され得る。本明細書中に記載される方法は、代表的には、答えを迅速に出し、これは、この適用法にとって非常に望ましい。本明細書中に記載される方法および組成物は、診断または予後診断のためにならびに健康および疾患の指標として使用され得る生物学的マーカーを見つけ出すプロセスにおいて使用され得る。本明細書中に記載される方法および組成物は、薬物をスクリーニングするため、例えば、薬物の開発、処置の選択、処置の有効性の決定、および/または医薬開発のための標的を同定するために、使用され得る。タンパク質は、体内の最終的な遺伝子産物であるので、薬物が関与するスクリーニングアッセイにおいてタンパク質発現を試験できることは、非常に重要である。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される方法および組成物は、タンパク質と遺伝子発現の両方を同時に測定し得、これは、行われている特定のスクリーニングに関する最大量の情報を提供し得る。
本発明の組成物および方法は、遺伝子発現分析において使用され得る。本明細書中に記載される方法は、ヌクレオチド配列を区別する。標的ヌクレオチド配列間の差異は、例えば、単一核酸塩基の差異、核酸の欠失、核酸の挿入または再配列であり得る。2つ以上の塩基が関わるそのような配列の差異も、検出され得る。いくつかの実施形態において、UBA、例えば、オリゴヌクレオチドプローブは、それらが実質的に類似のハイブリダイゼーション条件において標的ヌクレオチド配列にハイブリダイズするように、実質的に同じ長さを有する。結果として、本発明のプロセスは、感染症、遺伝性疾患およびがんを検出することができる。本発明のプロセスは、環境モニタリング、法医学および食品科学においても有用である。核酸において行われ得る遺伝子分析の例としては、例えば、SNP検出、STR検出、RNA発現分析、プロモーターメチル化、遺伝子発現、ウイルス検出、ウイルス細分類および薬物耐性が挙げられる。
本方法は、生体分子サンプル中に病的な細胞型が存在するか否か、その疾患のステージ、患者の予後、その患者が特定の処置に応答する能力またはその患者に対する最良の処置を決定するために、その患者から得られたかまたはその患者に由来するサンプルの分析に適用され得る。本方法は、特定の疾患に対する生物学的マーカーを同定するためにも適用され得る。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される方法は、ある状態の診断において使用される。本明細書中で使用されるとき、用語「診断する」またはある状態の「診断」は、その状態を予測するかまたは診断すること、その状態に対する素因を決定すること、その状態の処置をモニターすること、その疾患の治療的応答を診断すること、ならびにその状態、状態の進行およびその状態の特定の処置に対する応答を予後診断することを含む。例えば、血液サンプルが、本明細書中に記載される方法のいずれかに従ってアッセイされて、そのサンプル中の疾患または悪性細胞タイプのマーカーの存在および/または量を測定することにより、疾患またはがんが診断され得るかまたはステージ決定され得る。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される方法および組成物は、ある状態の診断および予後診断に使用される。
数多くの免疫学的、増殖性および悪性の疾患および障害が、本明細書中に記載される方法に特に適用できる。免疫学的疾患および障害としては、アレルギー性疾患および障害、免疫機能の障害ならびに自己免疫疾患および状態が挙げられる。アレルギー性疾患および障害としては、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性喘息、アトピー性湿疹、アトピー性皮膚炎および食物アレルギーが挙げられるがこれらに限定されない。免疫不全としては、重症複合免疫不全(SCID)、好酸球増多症候群、慢性肉芽腫症、白血球接着不全症IおよびII型、高IgE症候群、チェディアック・東、好中球増加症、好中球減少症、無形成症、無ガンマグロブリン血症、高IgM症候群、ディジョージ/口蓋心臓顔面(Velocardial−facial)症候群ならびにインターフェロンガンマ−TH1経路欠陥が挙げられるがこれらに限定されない。自己免疫性障害および免疫調節不全障害としては、関節リウマチ、糖尿病、全身性エリテマトーデス、グレーブス病、グレーブス眼症、クローン病、多発性硬化症、乾癬、全身性硬化症、甲状腺腫およびリンパ腫性甲状腺腫(橋本甲状腺炎、リンパ節様甲状腺腫)、円形脱毛症(alopecia aerata)、自己免疫性心筋炎、硬化性苔癬、自己免疫性ブドウ膜炎、アジソン病、萎縮性胃炎、重症筋無力症、特発性血小板減少性紫斑病、溶血性貧血、原発性胆汁性肝硬変、ウェゲナー肉芽腫症、結節性多発性動脈炎および炎症性腸疾患、同種移植片拒絶反応、ならびに感染性微生物または環境抗原に対するアレルギー反応による組織破壊が挙げられるがこれらに限定されない。
本発明の方法によって評価され得る増殖性疾患および障害としては、新生児血管腫症;二次性進行型多発性硬化症;慢性進行型骨髄変性疾患;神経線維腫症;節神経腫症;ケロイド形成;骨パジェット病;線維嚢胞性疾患(例えば、乳房または子宮の);サルコイドーシス;PeroniesおよびDuputren線維症、肝硬変、アテローム性動脈硬化症ならびに血管再狭窄が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の方法によって評価され得る悪性疾患および障害には、血液悪性腫瘍と固形腫瘍の両方が含まれる。
血液悪性腫瘍は、血液由来の細胞の変化を伴うので、そのような悪性腫瘍は、サンプルが血液サンプルであるとき本発明の方法に特に適用できる。そのような悪性腫瘍には、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、非B細胞リンパ腫および他のリンパ腫、急性または慢性白血病、赤血球増加症、血小板血症、多発性骨髄腫、骨髄異形成障害、骨髄増殖性障害、骨髄線維症、非定型免疫リンパ球増殖(atypical immune lymphoproliferations)および形質細胞障害が含まれる。
本発明の方法によって評価され得る形質細胞障害には、多発性骨髄腫、アミロイドーシスおよびワルデンシュトレームマクログロブリン血症が含まれる。
固形腫瘍の例としては、結腸がん、乳がん、肺がん、前立腺がん、脳腫瘍、中枢神経系腫瘍、膀胱腫瘍、メラノーマ、肝臓がん、骨肉腫および他の骨がん、精巣がん腫および卵巣がん腫、頭頸部腫瘍ならびに頸部新生物が挙げられるが、これらに限定されない。
遺伝性疾患もまた、本発明のプロセスによって検出され得る。これは、染色体および遺伝子の異常または遺伝性疾患についての出生前または出生後のスクリーニングによって行うことができる。検出可能な遺伝性疾患の例としては:21水酸化酵素欠損症、嚢胞性線維症、脆弱X症候群、ターナー症候群、デュシェンヌ型筋ジストロフィ、ダウン症候群または他のトリソミー、心疾患、単一遺伝子疾患、HLAタイピング、フェニルケトン尿症、鎌状赤血球貧血、テイ・サックス病、サラセミア、クラインフェルター症候群、ハンチントン病、自己免疫疾患、リピドーシス、異常肥満(obesity defects)、血友病、先天性代謝異常および糖尿病が挙げられる。
本明細書中に記載される方法は、病原体感染、例えば、細胞内の細菌およびウイルスによる感染を、それぞれサンプル中の細菌またはウイルスのマーカーの存在および/または量を決定することによって、診断するために使用され得る。
多種多様の感染症が、本発明のプロセスによって検出され得る。代表的には、これらは、細菌、ウイルス、寄生生物および真菌の感染病原体によって引き起こされる。薬物に対する様々な感染病原体の耐性も、本発明を用いて決定することができる。
本発明によって検出され得る細菌の感染病原体としては、大腸菌、Salmonella、Shigella、KlESBiella、Pseudomonas、Listeria monocytogenes、Mycobacterium tuberculosis、Mycobacterium aviumintracellulare、Yersinia、Francisella、Pasteurella、Brucella、Clostridia、Bordetella pertussis、Bacteroides、Staphylococcus aureus、Streptococcus pneumonia、B−Hemolytic strep.、Corynebacteria、Legionella、Mycoplasma、Ureaplasma、Chlamydia、Neisseria gonorrhea、Neisseria meningitides、Hemophilus influenza、Enterococcus faecalis、Proteus vulgaris、Proteus mirabilis、Helicobacter pylori、Treponema palladium、Borrelia burgdorferi、Borrelia recurrentis、Rickettsial pathogens、NocardiaおよびAcitnomycetesが挙げられる。
本発明によって検出され得る真菌の感染病原体としては、Cryptococcus neoformans、Blastomyces dermatitidis、Histoplasma capsulatum、Coccidioides immitis、Paracoccidioides brasiliensis、Candida albicans、Aspergillus fumigautus、藻菌類(Rhizopus属)、Sporothrix schenckii、ChromomycosisおよびMaduromycosisが挙げられる。
本発明によって検出され得るウイルスの感染病原体としては、ヒト免疫不全ウイルス、ヒトT細胞リンパ球向性(lymphocytotrophic)ウイルス、肝炎ウイルス(例えば、B型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウイルス)、エプスタイン・バーウイルス、サイトメガロウイルス、ヒトパピローマウイルス、オルトミクソウイルス、パラミクソウイルス、アデノウイルス、コロナウイルス、ラブドウイルス、ポリオウイルス、トガウイルス、ブニヤウイルス、アレナウイルス、風疹ウイルスおよびレオウイルスが挙げられる。
本発明によって検出され得る寄生物質としては、Plasmodium falciparum、Plasmodium malaria、Plasmodium vivax、Plasmodium ovale、Onchoverva volvulus、Leishmania、Trypanosoma spp.、Schistosoma spp.、Entamoeba histolytica、Cryptosporidum、Giardia spp.、Trichimonas spp.、Balatidium coli、Wuchereria bancrofti、Toxoplasma spp.、Enterobius vermicularis、Ascaris lumbricoides、Trichuris trichiura、Dracunculus medinesis、trematodes、Diphyllobothrium latum、Taenia spp.、Pneumocystis cariniiおよびNecator americanisが挙げられる。
本発明は、感染病原体による薬物耐性の検出にとっても有用である。例えば、バンコマイシン耐性Enterococcus faecium、メチシリン耐性Staphylococcus aureus、ペニシリン耐性Streptococcus pneumoniae、多剤耐性Mycobacterium tuberculosisおよびAZT耐性ヒト免疫不全ウイルスのすべてが、本発明を用いて同定され得る。
したがって、本発明の組成物および方法を用いて検出される標的分子は、患者マーカー(例えば、がんマーカー)または外来性物質による感染のマーカー(例えば、細菌または
ウイルスマーカー)であり得る。
UBA/ESB/COBの定量的性質のおかげで、本発明の組成物および方法を用いることにより、標的分子(その存在量は、生物学的状態または疾患状態を示す)、例えば、疾患状態の結果としてアップレギュレートまたはダウンレギュレートされる血液マーカーを定量することができる。
いくつかの実施形態において、本発明の方法および組成物は、サイトカイン検出のために使用され得る。本明細書中に記載される方法が低感度であれば、例えば、ある状態の生物学的マーカーとしてのサイトカインの早期検出、がんなどの疾患の診断または予後診断、および無症候性の状態の同定にとって有益であり得る。
キット
本発明は、本発明の1つ以上の構成要素を備えるキットをさらに提供する。そのキットは、例えば、1つ以上のUBA、1つ以上のESBおよび/または1つ以上のAPSを備え得る。そのキットは、上に記載された目的を含む当業者に明らかな任意の目的のために使用され得る。
ある特定の実施形態において、本発明は、COB、UBA、ESBおよび/またはそれらの組み合わせの伸長および選択的固定化にとって有用なキットも提供する。そのキットは、固定化のための基材、ならびにCOB、UBA、ESBおよび/またはそれらの組み合わせの伸長または固定化を促進する1つ以上の結合パートナーを備え得る。その結合パートナーは、ある特定の実施形態において、適切な力における、COB、UBA、ESBおよび/またはそれらの組み合わせの伸長にとって有用な部分を含み得る。ある特定の実施形態において、その結合パートナーは、表面へのCOB、UBA、ESBおよび/またはそれらの組み合わせの固定化または選択的固定化を促進し得る。さらなる実施形態において、キットは、COB、UBA、ESBおよび/またはそれらの組み合わせを伸長することができるデバイスを備え得る。
上記キットは、本明細書中に記載されるようなCOB、APS、UBA、ESBおよび/またはそれらの組み合わせの集団を備え得る。標的に特異的な1つ以上のUBA、ESBおよび/またはCOBの一部分は、標識を欠き得るか、またはそうでなければ、標的分子の代表的な検出を妨害され得る。
上記キットは、APSを標識するための1つ以上の構成要素で予め標識されたAPSまたは標識されていないAPSを備え得る。さらに、キット内に提供されるESBおよび/またはAPSは、予め付着させられたUBAを有していてもよいし、有していなくてもよい。1つの実施形態において、ESBおよび/またはAPSに付着させられていないUBAが、キット内に提供される。
上記キットは、リンカーオリゴおよび架橋オリゴなどの他の試薬を備え得る。いくつかの実施形態において、そのキットは、種々のプレミックスにUBAを分離し得る。
上記キットは、他の試薬、例えば、ハイブリダイゼーション反応を行うための緩衝液、リンカー、制限エンドヌクレアーゼおよびDNA Iリガーゼも備え得る。
上記キットは、キットの構成要素を使用するためならびに/あるいはAPS、COB、UBAおよび/またはESBを作製および/もしくは使用するための指示書も備え得る。
仮想実施例(Prophetic Example)1−オリゴヌクレオチド調製
当該分野で公知の標準的な手法に従って、オリゴヌクレオチドが合成され得る。例えば、394A DNA Synthesizer(Applied Biosystems Division of Perkin−Elmer Corp.,Foster City,Calif.)においてオリゴヌクレオチドが合成され得る。
そのオリゴヌクレオチドを、55℃で一晩脱保護した後、エタノール沈殿によって精製する。PCR増幅に使用されるそのオリゴヌクレオチドのプライマー特異的部分を、10%アクリルアミド/7M尿素ゲルにおけるポリアクリルアミドゲル電気泳動によって精製する。電気泳動後にオリゴヌクレオチドを、照射スクリーン(lightening screen)に対するUVシャドーイングによって可視化し、そのゲルから切り出す(Applied Biosystems Inc.,1992)。次いで、それらのオリゴヌクレオチドを、TNE(すなわちTris−ナトリウムEDTA)緩衝液(500mM NaClおよび5mM EDTAを含む100mM Tris/HCl pH8.0)中で64℃において一晩溶出し、Sep Pakカートリッジ(Millipore Corp,Milford,Mass.)を製造者の指示書に従って使用して溶出物から回収する。
オリゴヌクレオチドを、100μlのTE(すなわち、1mM EDTAを含む10mM Tri−HCl pH8.0)に再懸濁する。これらのオリゴヌクレオチドの原液の代表的な濃度は、約1μg/μlまたはおよそ74pm/μlである。
ライゲーション反応に対する必要条件として、それらのオリゴヌクレオチドを、5’末端においてT4ポリヌクレオチドキナーゼでリン酸化する。200pmに等しいそれらのオリゴヌクレオチドのアリコートを、10μlの10×キナーゼ緩衝液(500mM Tris/HCl pH8.0、100mM MgCl)、10μlの10mM ATP、20U T4キナーゼ、および100μlという最終容積を得るのに十分な水−MEと組み合わせる。リン酸化を37℃で30分間行った後、85℃で10分間インキュベートすることにより、T4酵素を不活性化する。
そのオリゴヌクレオチドの溶液を好都合な濃度に調整する。キナーゼ処理された(kinased)オリゴヌクレオチド溶液を水で4倍希釈して、1000fm/μlという濃度を得る。200pmに等しいオリゴヌクレオチドの容積を、400μlという最終容積を得るのに十分な水と組み合わせることによって、オリゴヌクレオチドの溶液を作製する。これにより、各オリゴヌクレオチドにおいて1000fm/μlの溶液が生成された。キナーゼ処理されたオリゴヌクレオチドおよびキナーゼ処理されていないオリゴヌクレオチドのアリコート(20μl)をその後の使用のために凍結する。
クリックケミストリー用のオリゴヌクレオチドの合成および精製の一般的方法
El−Sagheerら(PNAS,108:28,11338−11343,2011)に記載されているようにオリゴヌクレオチドを合成する。簡潔には、標準的なDNAホスホラミダイト、固体支持体およびさらなる試薬をLink TechnologiesおよびApplied Biosystemsから購入する。酸触媒脱トリチル化、カップリング、キャッピングおよびヨウ素酸化の標準的な0.2または1.0μモルのホスホラミダイトサイクルを用いて、Applied Biosystems 394 自動DNA/RNA合成装置においてオリゴヌクレオチドを合成する。すべてのβ−シアノエチルホスホラミダイトモノマーを、使用の直前に無水アセトニトリルに0.1Mの濃度に溶解する。通常のA、G、CおよびTモノマーに対するカップリング時間は、35秒であるのに対し、逆アミダイト(reverse amidite)に対するカップリング時間は、180秒である。アルキンホスホラミダイトモノマー(図2の2c、El−Sagheerら、PNAS,108:28,11338−11343,2011)および他の非標準的モノマーは、360秒間カップリングされる。固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断および脱保護は、濃アンモニア水性溶液に室温で60分間曝露した後、密閉チューブ内において55℃で5時間加熱することによって達成される。そのオリゴヌクレオチドを、酢酸アンモニウム中のアセトニトリルの勾配(30分間にわたる0%〜50%緩衝液B、流速4mL/分)、緩衝液A:0.1M酢酸アンモニウム,pH7.0、緩衝液B:50%アセトニトリルを含む0.1M酢酸アンモニウム,pH7.0でXBridgeTM BEH300 Prep C18 10μM 10×250mmカラム(Waters)を使用するGilsonシステムにおける逆相HPLCで精製する。305または295nmにおけるUV吸収によって溶出をモニターする。HPLC精製後、オリゴヌクレオチドを、NAP−10カラムを使用して脱塩し、ゲル電気泳動によって分析する。
i)3’−アルキンオリゴヌクレオチドの合成
3’−アルキンオリゴヌクレオチドの合成を、El−Sagheerら(PNAS,108:28,11338−11343,2011)に記載されているように行う。簡潔には、El−Sagheerら(Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.107(35):15329−15334)に従って、3’−プロパルギルチミジンホスホラミダイトモノマー2cを用いて、ならびにA、G、CおよびTの3’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)デオキシリボヌクレオシド−5’−ホスホラミダイト(逆ホスホラミダイト,Link Technologies)を用いるか、または5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−3’−O−プロパルギル−5−メチル−デオキシシチジンを固体支持体(33μmol/gのローディング,AMポリスチレン,Applied Biosystems)に付着することによって、必要とされる配列を5’から3’の方向で組み立てて、3’−アルキンオリゴヌクレオチドを合成する。レジンをツイストカラム(Glen Research)に詰め、次いでそれを用いて、必要とされる配列を標準的なホスホラミダイトオリゴヌクレオチド合成によって3’から5’の方向で組み立てる。次いで、それらのオリゴヌクレオチドを、上に記載されたように切断し、脱保護し、精製する。
ii)5’−アジドオリゴヌクレオチドの合成
5’−アジドオリゴヌクレオチドの合成を、El−Sagheerら(PNAS,108:28,11338−11343,2011)に記載されているように行う。簡潔には、通常の5’−HO−dC、5’−HO−dTを用いて(またはGlen Research製の商業的に入手可能な5’−ヨードdTモノマーを使用する5’−ヨード−dTを用いて)、一般的方法(上記)に記載されたような0.2または1.0μmolスケールでオリゴヌクレオチドを組み立てる(トリチルオフ)。5’−ヒドロキシル基を5’−ヨードに変換するために、合成カラムに付着させられた保護されたオリゴマーを、DMF中のヨウ化メチルトリフェノキシホスホニウムの0.5M溶液(1.0mL)で処理し、それは、室温において15分間にわたって2本の1mL注射器によって一定間隔をあけて上記カラムに通す。次いで、そのカラムを乾燥DMFで数回洗浄する。その5’−ヨード(dTまたはdC)を5’−アジド(dTまたはdC)に変換するために、アジ化ナトリウム(50mg)を乾燥DMF(1mL)に懸濁し、70℃で10分間加熱し、次いで、冷却し、上清を1mL注射器に吸い上げ、カラムに往復させて通し、次いで、室温で一晩(または55℃で5時間)放置する。次いで、そのカラムをDMFおよびアセトニトリルで洗浄し、アルゴンガス流を通すことによって乾燥する。得られる5’−アジドオリゴヌクレオチドを、上に記載されたように固体支持体から切断し、脱保護し、精製する。
iii)3’−アルキン−5’−アジドオリゴヌクレオチドの合成
3’−アルキン−5’アジドオリゴヌクレオチドの合成を、El−Sagheerら(PNAS,108:28,11338−11343,2011)に記載されているように行う。簡潔には、ポリスチレン固体支持体上の5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−3’−O−プロパルギル−5−メチルデオキシシチジンをツイストカラム(Glen Research)に詰め、それを用いて、5’末端に5’−ヨードdT、5’−HO−dTまたは5’−HO−dCを有する必要とされる配列を3’から5’の方向で組み立てる(標準的なホスホラミダイトオリゴヌクレオチド合成)。次いで、その5’−ヒドロキシルまたはヨード基を、5’−アジドオリゴヌクレオチドの合成のための上に記載した条件を用いてアジドに変換する。
仮想実施例2.クリックケミストリーライゲーション
オリゴヌクレオチドAPSを、鋳型にアニールさせ、4℃で一晩維持する。Cuクリック触媒の溶液を、Chanらに記載されているようなtris−ヒドロキシプロピルトリアゾールリガンド(Chan TR,Hilgraf R,Sharpless KB,& Fokin VV(2004)Polytriazoles as copper(I)−stabilizing ligands in catalysis.Org.Lett.6(17):2853−2855;0.2M NaCl中の2.8μmol,38.0μL)、アスコルビン酸ナトリウム(0.2M NaCl中の4.0μmol,8.0μL)およびCuSO4.5H2O(0.2M NaCl中の0.4μmol,4.0μL)から調製する。この溶液を、アニールされたオリゴヌクレオチドに加え、その反応混合物を0℃で1時間維持し、次いで、室温でさらに1時間維持する。NAP−25ゲル濾過カラムを用いて、試薬を除去する。
仮想実施例3.ビーズ上でのCOBの分割プール合成
この実施例では、COBをビーズに付着させられた状態で合成する。APSをCOBに組み立てるために4つの異なる方法が使用される。
パッチワークCOB(図6)
アミノメチルマクロ多孔性ポリスチレン(MPPS)ビーズを、10個の異なるCLオリゴヌクレオチド(各々が、自由選択の第1の増幅プライマー相補的領域、10個の異なるESB配列のうちの1つおよび共通のアニーリング領域を有する)で標識する。6ラウンドの分割プール合成を行う。各ラウンドにおいて、ビーズを20個の異なる容器に分割する。異なるオリゴヌクレオチドAPSを各容器に加える(合計20個の異なるAPS)。所与のラウンドにおける各APSは、そのラウンドにおける残りのAPSと異なるユニークサブコード配列をさらに含む。
1ラウンド目において、各APSは、一方の末端に、CLオリゴヌクレオチドのアニーリング領域に相補的なアニーリング領域1、および他方の末端にアニーリング領域2を含む。そのオリゴヌクレオチドAPSは、加えられると、相補的なアニーリング領域1に沿ってCLオリゴヌクレオチドにハイブリダイズする。アニーリング領域2は、一本鎖のままであり、その後のラウンドに加えられるAPSとのハイブリダイゼーションに利用可能である。その後のラウンドにおいて、各APSは、一方の末端に、前のラウンドのAPSの利用可能なアニーリング領域に相補的なアニーリング領域、および他方の末端にさらなるアニーリング領域を含む。加えられたAPSは、相補的なアニーリング領域に沿って前のラウンドに加えられたAPSとハイブリダイズする。
最後のサブユニットは、必要に応じて、PCRまたは配列決定プライマーのハイブリダイゼーションのための第2の増幅プライマー相補的領域を含む。
CLまたは1つ以上のAPSは、ランダムなタグ領域をさらに含み、それは、上に記載されたような分子カウンターとして作用し、それにより、検出されたCOBのその後の正規化が可能になる。
各ラウンドにおいてAPSを加えたら、ビーズをプールし、新しい20個のプールに分
け、次のラウンドを開始する。各ラウンドにおいて、上に記載されたような1対のラウンド特異的アニーリング領域を有する新しい20個のAPSのセットを加える。6個のAPSを加えた後、ビーズ上のハイブリダイズされたAPSは、ポリメラーゼ/リガーゼを用いて互いに継ぎ合わされる。COBは、必要に応じて、CL上および最後のAPSサブユニット上の増幅プライマー相補的領域を標的にするプライマーを用いて、配列決定のためにPCR増幅される。
プライマーの特異的アニーリングを用いたステッチCOB(図7)
アミノメチルマクロ多孔性ポリスチレン(MPPS)ビーズを、10個の異なるCLオリゴヌクレオチド(各々が、自由選択の第1の増幅プライマー相補的領域、10個の異なるESB配列のうちの1つおよび共通のアニーリング領域を有する)で標識する。6ラウンドの分割プール合成を行う。各ラウンドにおいて、ビーズを20個の異なる容器に分割する。異なるオリゴヌクレオチドAPSを各容器に加える(合計20個の異なるAPS)。所与のラウンドにおける各APSは、そのラウンドにおける残りのAPSと異なるユニークサブコード配列をさらに含む。
アニーリングプライマーも加える。1ラウンド目において、そのアニーリングプライマーは、CLオリゴヌクレオチドに対する相補的領域およびAPSに対する相補的領域を有する。そのアニーリングプライマーは、その両方とハイブリダイズして、それらを互いにステッチする。その後のラウンドにおいて、アニーリングプライマーは、その前のラウンドに加えられたAPSに対する相補的領域およびそのラウンドにおいて加えられているAPSに対する相補的領域を有する。同様に、アニーリングプライマーは、その後のラウンドのAPSとハイブリダイズして、それらを互いにステッチする。アニーリングプライマーの相補的領域は、各ラウンドに特異的であり、それにより、その前のラウンドとそのラウンドのサブユニットとだけの効率的なハイブリダイゼーションが可能になる。したがって、アニーリングプライマーは、それより前のラウンドのサブユニット(そのラウンドのアニーリングプライマーに対する相補的領域を有しない)にハイブリダイズしないので、特定のラウンドのサブユニットを欠くCOBのさらなる合成が阻止される。
最後のサブユニットは、必要に応じて、PCRまたは配列決定プライマーのハイブリダイゼーションのための第2の増幅プライマー相補的領域を含む。
CLまたは1つ以上のAPSは、ランダムなタグ領域をさらに含み、それは、上に記載されたような分子カウンターとして作用し、それにより、検出されたCOBのその後の正規化が可能になる。
各ラウンドにおいてAPSおよびアニーリングプライマーを加えたら、ビーズをプールし、新しい20個のプールに分け、次のラウンドを開始する。各ラウンドにおいて、上に記載されたような1対のラウンド特異的アニーリング領域を有する新しい20個のAPSのセットを加える。6個のAPSを加えた後、ビーズ上のハイブリダイズされたAPSは、ポリメラーゼ/リガーゼを用いるかまたは実施例2に記載されたようなクリックケミストリーを用いて互いに永続的にステッチされる。COBは、必要に応じて、CL上および最後のAPSサブユニット上の増幅プライマー相補的領域を標的にするプライマーを用いて、配列決定のためにPCR増幅される。
共通の相補的領域を有するプライマーのアニーリングを用いたステッチCOB(図8)
アミノメチルマクロ多孔性ポリスチレン(MPPS)ビーズを、10個の異なるCLオリゴヌクレオチド(各々が、自由選択の第1の増幅プライマー相補的領域、10個の異なるESB配列のうちの1つおよび共通のアニーリング領域を有する)で標識する。6ラウンドの分割プール合成を行う。各ラウンドにおいて、ビーズを20個の異なる容器に分割する。異なるオリゴヌクレオチドAPSを各容器に加える(合計20個の異なるAPS)。所与のラウンドにおける各APSは、そのラウンドにおける残りのAPSと異なるユニークサブコード配列をさらに含む。
アニーリングプライマーも加える。1ラウンド目において、そのアニーリングプライマーは、CLオリゴヌクレオチドに対する第1の相補的領域およびこのラウンドにおいて加えられるAPSに対する第2の相補的領域を有する。そのアニーリングプライマーは、その両方とハイブリダイズして、それらを互いにステッチする。その後のラウンドにおいて、アニーリングプライマーは、その前のラウンドに加えられたAPSに対する第1の相補的領域およびそのラウンドにおいて加えられているAPSに対する第2の相補的領域を有する。同様に、アニーリングプライマーは、その後のラウンドのAPSとハイブリダイズして、それらを互いにステッチする。アニーリングプライマーの2つの相補的領域のうち、第1の相補的領域は、各ラウンドに特異的であり、それにより、その前のラウンドのサブユニットとだけの効率的なハイブリダイゼーションが可能になる。したがって、アニーリングプライマーは、それより前のラウンドのサブユニット(そのラウンドのアニーリングプライマーに対する相補的領域を有しない)にハイブリダイズしないので、特定のラウンドのサブユニットを欠くCOBのさらなる合成が阻止される。
最後のサブユニットは、必要に応じて、PCRまたは配列決定プライマーのハイブリダイゼーションのための第2の増幅プライマー相補的領域を含む。
CLまたは1つ以上のAPSは、ランダムなタグ領域をさらに含み、それは、上に記載されたような分子カウンターとして作用し、それにより、検出されたCOBのその後の正規化が可能になる。
各ラウンドにおいてAPSおよびアニーリングプライマーを加えたら、ビーズをプールし、新しい20個のプールに分け、次のラウンドを開始する。各ラウンドにおいて、上に記載されたような1対のラウンド特異的アニーリング領域を有する新しい20個のAPSのセットを加える。6個のAPSを加えた後、ビーズ上のハイブリダイズされたAPSは、ポリメラーゼ/リガーゼを用いるかまたは実施例2に記載されたようなクリックケミストリーを用いて互いに永続的にステッチされる。COBは、必要に応じて、CL上および最後のAPSサブユニット上の増幅プライマー相補的領域を標的にするプライマーを用いて、配列決定のためにPCR増幅される。
ループCOB(図9)
アミノメチルマクロ多孔性ポリスチレン(MPPS)ビーズを、10個の異なるCLオリゴヌクレオチド(各々が、自由選択の第1の増幅プライマー相補的領域、10個の異なるESB配列のうちの1つ、6対のAPS特異的ループアニーリング領域および自由選択の第2の増幅プライマー相補的領域を有する)で標識する。6ラウンドの分割プール合成を行う。各ラウンドにおいて、ビーズを20個の異なる容器に分割する。異なるオリゴヌクレオチドAPSを各容器に加える(合計20個の異なるAPS)。所与のラウンドにおける各APSは、そのラウンドにおける残りのAPSと異なるユニークサブコード配列をさらに含む。
上記APSは、ループ形状でCLにハイブリダイズするようにデザインされており、各端において、そのラウンドに特異的なループアニーリング領域に沿ってCLにハイブリダイズする。そのハイブリダイゼーションは、CLに沿ってAPSを配置させ、次いでそれらは、互いに連結される。それらのAPSは、他のラウンドに特異的なループアニーリング領域に沿ってCLに効率的にハイブリダイズしないようにデザインされている。その結果として、特定のラウンドのAPSが欠けていると、それらのAPSは、連結プロセスに依存して、首尾良く互いに連結されないことがある。あるいは、APSが欠けた状態で(その位置は、ループアニーリング領域の対が隣接する)COBが合成される。次いで、得られたCOBは、しかるべく分析され得、処分され得るか、またはその代わりに、引き出された情報が処理され得る。
CLまたは1つ以上のAPSは、ランダムなタグ領域をさらに含み、それは、上に記載されたような分子カウンターとして作用し、それにより、検出されたCOBのその後の正規化が可能になる。
各ラウンドにおいてAPSおよびアニーリングプライマーを加えたら、ビーズをプールし、新しい20個のプールに分け、次のラウンドを開始する。各ラウンドにおいて、上に記載されたような1対のラウンド特異的アニーリング領域を有する新しい20個のAPSのセットを加える。6個のAPSを加えた後、ビーズ上のハイブリダイズされたAPSは、ポリメラーゼ/リガーゼを用いるかまたは実施例1に記載されたようにクリックケミストリーを用いて互いに永続的にステッチされる。COBは、必要に応じて、CL上の増幅プライマー相補的領域を標的にするプライマーを用いて、配列決定のためにPCR増幅される。
ポリメラーゼなしでのCOB−ESB連結(図10)
アミノメチルマクロ多孔性ポリスチレン(MPPS)ビーズを、10個の異なるCLオリゴヌクレオチド(各々が、10個の異なるループESB配列のうちの1つに特異的な1対のループアニーリング領域および6対のAPS特異的ループアニーリング領域を有する)で標識する。10個のループESB配列のすべてを加えることにより、ループ形状でCLのループESB特異的部分にアニールさせる。ループESB配列は、CLのループESB特異的領域の残りの部分に対する非特異的なアニーリングを最小にするようにデザインされている。ループESB配列は、自由選択の第1の増幅プライマー相補的領域、ESB配列、およびCL中のループESB特異的ループアニーリング領域に十分に相補的な1対のアニーリング領域を含む。6ラウンドの分割プール合成を行う。各ラウンドにおいて、ビーズを20個の異なる容器に分割する。異なるオリゴヌクレオチドAPSを各容器に加える(合計20個の異なるAPS)。所与のラウンドにおける各APSは、そのラウンドにおける残りのAPSと異なるユニークサブコード配列をさらに含む。最後のラウンドのAPSは、必要に応じて、第2の増幅プライマー相補的領域をさらに含む。
上記APSは、ループ形状でCLにハイブリダイズするようにデザインされており、各端において、そのラウンドに特異的なループアニーリング領域に沿ってCLにハイブリダイズする。そのハイブリダイゼーションは、CLに沿ってAPSを配置させ、次いでそれらは、互いに連結される。それらのAPSは、他のラウンドに特異的なループアニーリング領域に沿ってCLに効率的にハイブリダイズしないようにデザインされている。その結果として、特定のラウンドのAPSが欠けていると、それらのAPSは、連結プロセスに依存して、首尾良く互いに連結されないことがある。あるいは、APSが欠けた状態で(その位置は、ループアニーリング領域の対が隣接する)COBが合成される。次いで、得られたCOBは、しかるべく分析され得、処分され得るか、またはその代わりに、引き出された情報が処理され得る。
CLまたは1つ以上のAPSは、ランダムなタグ領域をさらに含み、それは、上に記載されたような分子カウンターとして作用し、それにより、検出されたCOBのその後の正規化が可能になる。
各ラウンドにおいてAPSおよびアニーリングプライマーを加えたら、ビーズをプールし、新しい20個のプールに分け、次のラウンドを開始する。各ラウンドにおいて、上に記載されたような1対のラウンド特異的アニーリング領域を有する新しい20個のAPSのセットを加える。6個のAPSを加えた後、ビーズ上のハイブリダイズされたAPSは、実施例2に記載されたようなクリックケミストリーを用いて互いに永続的にステッチされる。COBは、必要に応じて、CL上および最後のAPSサブユニット上の増幅プライマー相補的領域を標的にするプライマーを用いて、配列決定のためにPCR増幅される。
仮想実施例4.核酸配列決定による検出
実施例3における方法のいずれかに由来する、組み立てられた、ESBに連結したCOBを、IlluminaのHiSeq2000装置によって配列決定する。得られた配列は、10個の異なるESB配列のうちの少なくとも1つ、ランダムなタグ領域、および6ラウンドの分割プール合成中にその特定のビーズに付加されたAPSを起源とする6個のサブコードの組み合わせを含む。
仮想実施例5.ペプチド配列決定による検出(図11)
実施例3における方法のいずれかを用いて、ESBに連結したCOBを合成する。得られた配列は、T7プロモーター、SP6開始部位、開始コドン、ESB、COB、および必要に応じて、His(6)タグをコードする領域を含む(図11)。T7プロモーターおよびSP6開始部位は、ESBを組み込むために使用されたのと同じ方法を用いて、ESBに連結される配列に組み込まれ得る。あるいは、これらの配列は、最後のAPS内に組み込まれ得る。必要に応じて、His(6)タグをコードする領域は、最後のAPSまたはESBに組み込まれて連結され得る。
組み立てられたESBに連結したCOBは、Expressway(商標)Maxi Cell−Free E.coli Expression System(Invitrogen)を用いて、転写され、ペプチド配列に翻訳される。そのペプチド配列は、アフィニティークロマトグラフィーおよび/またはHPLCを用いて単離された後、タンデム型質量分析計を使用して配列決定される。
仮想実施例6.細胞表面上でのCOBの分割プール合成
白血球細胞株(HL60、JYおよびU937)上の細胞表面レセプターは、細胞表面上でのCOBの分割プール合成を用いて検出および定量される。Antibody−Oligonucleotide All−in−One Conjugation Kit(Solulink)を使用して、CD1、CD3、CD8およびCD4に対する抗体が、実施例3に記載されたアミン修飾CLオリゴヌクレオチドと結合体化される。個々に標識された抗体が、CLオリゴヌクレオチド中の配列を標的とする相補的なオリゴヌクレオチドを使用するアフィニティークロマトグラフィーを用いて単離され、各抗体上の標識の数が、質量分析を用いて検証される。10個の細胞の細胞懸濁液を、好適な条件下で上記抗体の組み合わせとインキュベートした後、6ラウンドの分割プール合成を行う。得られたESBに連結したCOBは、実施例3または実施例4に記載されているように検出される。COBに連結したESBに関連する検出されたシグナルが、各COB組み合わせについて定量される。それらの細胞上でのCD1、CD3、CD8およびCD4抗原の各々の同時発現が、ペアワイズでプロットされる。主成分分析を用いることにより、発現プロファイルにおける最も強い相関を特定する。
仮想実施例7.細胞内でのCOBの分割プール合成
メタノールを−20℃に冷却する。10個のHeLa細胞を含む細胞培養物を、当該分野で公知の好適な組織培養条件を用いて増殖させる。その増殖培地を吸引によって除去する。細胞を直ちに固定し、50mLの冷メタノールを加えることによって透過処理する。それらの細胞を、外界温度で10分間、静かに振盪しながらインキュベートする。メタノールを吸引によって慎重に除去する。それらの細胞を100mLの1×PBSで3回すすぐ。
上記細胞を、静かに振盪することによって0.2%PBS中の150mlの0.1%カゼイン溶液で室温において1.5時間ブロッキングする。ウサギ抗切断カスパーゼ−3、ウサギ抗phos−p38、ウサギ抗phos−ERK2、マウス抗ERK2およびマウス抗β−チューブリン(クローンAA2)を、実施例5に記載されたようにCLに結合体化する。細胞を、静かに振盪して、CLに結合体化された抗体と4℃で一晩インキュベートする。それらの細胞を、1×PBS+0.1%Tween−20で5分間、室温で5回洗浄した後、6回の分割プール合成を行う。
得られたESBに連結したCOBを、実施例3または実施例4に記載されたように検出する。COBに連結したESBに関連する検出されたシグナルを、各COB組み合わせについて定量する。それらの細胞におけるホスホ−p53、ERK1の各々の同時発現をペアワイズでプロットする。主成分分析を用いることにより、発現プロファイルにおける最も強い相関を特定する。
仮想実施例8.検出ラウンドに対する標的数の制限
読まれる所与の細胞の標的数は、検出機器がその最大容量に達する場合、制限され得る。この実施例では、配列分析装置によって読まれる配列の最大数は、1000である。読まれる標的の総数は、1400である:800コピーの標的A、200コピーの標的Bおよび400コピーの標的C。標的A、BおよびCに特異的なUBAが作製され得るので、各UBA集団は、いずれかのESBで標識されたUBAおよび未標識UBAを例えば1:3の比で含む。したがって、例えば、標的AのUBA集団は、標的AのUBA−ESBおよびESBを有しない標的AのUBAを含み得る。(いくつかの実施形態において、未標識UBAは、リンカー部位を有しないヌクレオチドに結合したUBAを含む。いくつかの実施形態において、未標識UBAは、増幅結合物質部位を有しないヌクレオチドに結合したUBAを含む。いくつかの実施形態において、未標識ESBは、UBAを含むが、その配列は、下流の工程において容易に増幅可能でなく、例えば、1つ以上のプライマー部位(cites)が欠損しているか、またはリンカー領域が欠損しているか、またはCOBが形成できないように改変されている)。
ここでは、標識UBA(ESBを有するUBA)と未標識UBAとの比は、標的Aに対しては200:600、標的Bに対しては50:150、および標的Cに対しては100:300であり得る。標識UBAと未標識UBAとの比が判明すると、必要とされる配列リードの数を減少させることができる(例えば、350)。標識UBAからのシグナルをその比に基づいて(例えば、4で)乗算することによって、元のサンプル中の標的の総数の近似値が生成され得る。ここでは、350個の標識された全標的を配列決定し、検出が完了したら、その結果に4を乗算する。
さらなる実験では、標識UBAと未標識UBAとの異なる比を各標的に対して使用する。標識UBA(ESBを有するUBA)と未標識UBAとの比は、標的Aに対しては100:700、標的Bに対しては150:50および標的Cに対しては200:200であり得る。この場合、各標的は、その異なる比に基づくそれ自体の乗数を有する。
本発明の好ましい実施形態が、本明細書中に示され、記載されてきたが、そのような実施形態が単に例として提供されていることが当業者には明らかだろう。当業者には数多くのバリエーション、変更および置換が本発明から逸脱することなく思い浮かぶだろう。本明細書中に記載された本発明の実施形態の様々な代替物が、本発明を実施する際に使用され得ることが理解されるべきである。以下の請求項が、本発明の範囲を定義し、これらの請求項の範囲内の方法および構造ならびにそれらの等価物が本明細書によって包含されると意図されている。

Claims (12)

  1. 複数の標的分子が複数の細胞に存在するか否かを同定するための方法であって、該方法は、該標的分子に複数の核酸タグを結合する工程を包含し、該核酸タグは、
    該標的分子のうちの1つに特異的である第1のユニーク結合物質(UBA)、
    該標的分子の同一性を表す核酸コードを含む第1のエピトープ特異的バーコード(ESB)、ならびに
    分割プール合成の連続したラウンドの間に順序づけられた様式で付加される少なくとも2個のアッセイ可能ポリマーサブユニット(APS)
    を含み、
    ここで、分割プール合成の各ラウンドは、異なるAPSを各容器に加えることを含み、
    該結合する工程によって、
    a)該標的分子の同一性、および
    b)該核酸タグが結合している該細胞の同一性
    を表すユニーク核酸コード
    が形成され、
    ここで、該複数の核酸タグが、同じ標的分子の同一性および細胞の同一性を有する少なくとも2個の異なる核酸タグを含み、該少なくとも2個の異なる核酸タグは、同じプライマーのセットを用いて様々な速度で増幅する、方法。
  2. 個々の細胞または標的の分離または単離は、前記結合する工程に不必要である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記コードを検出する工程をさらに包含し、個々の細胞の分離または単離は、該検出する工程に不必要である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記検出する工程が配列決定することを含む、請求項に記載の方法。
  5. 各標的分子が、タンパク質または核酸である、請求項1に記載の方法。
  6. 各標的分子がmRNAである、請求項に記載の方法。
  7. 前記第1のUBAが、標識されたUBAと非標識のUBAとの混合物を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記第1のUBAが、抗体を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記ESBが、標識ESBと未標識ESBとの混合物を含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記核酸タグが、ライゲーションによって連結された、複数個のAPS、ESBおよびUBAを含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記複数個のAPS、前記ESBまたは前記UBAが、クリックケミストリーにより連結されることが可能である、請求項1に記載の方法。
  12. 前記APSまたは前記ESBが、増幅プライマー結合領域を含む、請求項1に記載の方法。
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